特許第6986860号(P6986860)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6986860
(24)【登録日】2021年12月2日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】袋搬送方法及び袋搬送機構
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/08 20060101AFI20211213BHJP
   B65B 43/14 20060101ALI20211213BHJP
   B65H 1/04 20060101ALI20211213BHJP
   B65H 1/26 20060101ALI20211213BHJP
   B65H 15/00 20060101ALI20211213BHJP
   B65G 47/90 20060101ALI20211213BHJP
   B65G 43/08 20060101ALI20211213BHJP
   B65G 47/80 20060101ALI20211213BHJP
   B65G 47/14 20060101ALI20211213BHJP
   B65G 47/82 20060101ALI20211213BHJP
【FI】
   B65H3/08 310H
   B65B43/14
   B65H1/04 310A
   B65H1/26 B
   B65H15/00 A
   B65G47/90 A
   B65G43/08 B
   B65G47/80 C
   B65G47/14 V
   B65G47/82 C
【請求項の数】11
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2017-102840(P2017-102840)
(22)【出願日】2017年5月24日
(65)【公開番号】特開2018-197159(P2018-197159A)
(43)【公開日】2018年12月13日
【審査請求日】2019年12月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000222727
【氏名又は名称】PACRAFT株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】福 永 一 生
(72)【発明者】
【氏名】森 野 学
【審査官】 松林 芳輝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−062732(JP,A)
【文献】 特開2014−189340(JP,A)
【文献】 特開平08−336784(JP,A)
【文献】 特開2015−218047(JP,A)
【文献】 特開2009−102107(JP,A)
【文献】 実開昭52−153279(JP,U)
【文献】 特開2010−260618(JP,A)
【文献】 特開平10−194238(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/00−3/68
B65H 9/00−9/20
B65H 13/00−15/02
B65B 43/00−43/62
B65G 43/00−43/10
B65G 47/00−47/20
B65G 47/80
B65G 47/82
B65G 47/84−47/86
B65G 47/88
B65G 47/90−47/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1搬送駆動制御部により制御される第1搬送装置によって、ピックアップ領域を含む搬送エリアを複数の袋体が通るように、当該複数の袋体を搬送する工程と、
ピックアップ制御部により制御されるピックアップ装置によって、前記複数の袋体のうち前記ピックアップ領域に位置する袋体を保持し、当該袋体をセット位置に運ぶ工程と、を含み、
前記ピックアップ制御部は、前記複数の袋体のうちの少なくとも1つ以上の袋体の前記搬送エリアにおける位置を示す位置示唆データを前記第1搬送駆動制御部から取得し、当該位置示唆データに基づいて前記ピックアップ装置を制御し、
前記複数の袋体は、前記第1搬送装置に載せられて搬送され
前記ピックアップ装置から、前記セット位置に設けられた載置面に前記袋体を受け渡す工程と、
配向情報取得部によって、前記載置面に配置される前記袋体の表面及び裏面の配向を示す情報を取得する工程と、
反転制御部により制御される反転機構によって、前記載置面に配置された前記袋体を保持する工程と、を更に含み、
前記反転制御部は、前記配向を示す情報に基づいて、前記載置面に配置された前記袋体の表面の向き及び裏面の向きの入れ替えの要否を判定し、当該入れ替えが必要であると判定される場合のみ、前記反転機構により袋体の表面の向き及び裏面の向きを入れ替えさせる袋搬送方法。
【請求項2】
第2搬送装置によって、前記反転機構から受け取った前記袋体を搬送する工程と、
移送装置によって、前記第2搬送装置からの前記袋体を、複数の袋体を貯留可能なマガジンに移送する工程と、を更に含む請求項に記載の袋搬送方法。
【請求項3】
第1搬送駆動制御部により制御される第1搬送装置によって、ピックアップ領域を含む搬送エリアを複数の袋体が通るように、当該複数の袋体を搬送する工程と、
ピックアップ制御部により制御されるピックアップ装置によって、前記複数の袋体のうち前記ピックアップ領域に位置する袋体を保持し、当該袋体をセット位置に運ぶ工程と、を含み、
前記ピックアップ制御部は、前記複数の袋体のうちの少なくとも1つ以上の袋体の前記搬送エリアにおける位置を示す位置示唆データを前記第1搬送駆動制御部から取得し、当該位置示唆データに基づいて前記ピックアップ装置を制御し、
前記複数の袋体は、前記第1搬送装置に載せられて搬送され、
前記ピックアップ装置から、前記セット位置に設けられた移送装置に前記袋体を受け渡す工程と、
前記移送装置によって、前記袋体を、複数の袋体を貯留可能なマガジンに移送する工程と、を更に含む袋搬送方法。
【請求項4】
複数の袋体が載せられ、ピックアップ領域を含む搬送エリアを当該複数の袋体が通るように、当該複数の袋体を搬送する第1搬送装置と、
前記第1搬送装置を制御する第1搬送駆動制御部と、
前記複数の袋体のうち前記ピックアップ領域に位置する袋体を保持し、当該袋体をセット位置に運ぶピックアップ装置と、
前記複数の袋体のうちの少なくとも1つ以上の袋体の前記搬送エリアにおける位置を示す位置示唆データを前記第1搬送駆動制御部から取得し、当該位置示唆データに基づいて前記ピックアップ装置を制御するピックアップ制御部と、
前記搬送エリアにおける前記複数の袋体の位置及び姿勢を示す情報を取得する袋検出部と、を備え
前記ピックアップ制御部は、前記第1搬送駆動制御部から取得した前記位置示唆データに加えて前記袋検出部が取得した前記情報に基づく位置示唆データに基づいて、前記ピックアップ装置を制御する袋搬送機構。
【請求項5】
複数の袋体が載せられ、ピックアップ領域を含む搬送エリアを当該複数の袋体が通るように、当該複数の袋体を搬送する第1搬送装置と、
前記第1搬送装置を制御する第1搬送駆動制御部と、
前記複数の袋体のうち前記ピックアップ領域に位置する袋体を保持し、当該袋体をセット位置に運ぶピックアップ装置と、
前記複数の袋体のうちの少なくとも1つ以上の袋体の前記搬送エリアにおける位置を示す位置示唆データを前記第1搬送駆動制御部から取得し、当該位置示唆データに基づいて前記ピックアップ装置を制御するピックアップ制御部と、を備え、
前記第1搬送装置は、前記搬送エリアの少なくとも一部において、鉛直方向へ延びる回転軸線を中心とする回転方向に前記複数の袋体を搬送する袋搬送機構。
【請求項6】
前記第1搬送装置は、前記搬送エリアの少なくとも一部において、直線的に延びる一方向へ前記複数の袋体を搬送する請求項に記載の袋搬送機構。
【請求項7】
前記第1搬送装置は、上方斜め方向へ前記複数の袋体を搬送する傾斜コンベアと、当該傾斜コンベアからの前記複数の袋体が載せられ前記回転軸線を中心に回転する回転テーブルと、を有し、
前記回転テーブルによって搬送される前記複数の袋体が通過可能な領域の少なくとも一部が前記ピックアップ領域に設定され、
前記ピックアップ装置は、前記回転テーブルに載せられた前記複数の袋体のうち前記ピックアップ領域に位置する袋体を保持し、当該袋体を前記セット位置に運ぶ請求項に記載の袋搬送機構。
【請求項8】
前記ピックアップ装置によって前記セット位置に運ばれた前記袋体が配置される載置面を有する中継支持部と、
前記載置面に配置される前記袋体の表面及び裏面の配向を示す情報を取得する配向情報取得部と、
前記載置面に配置される袋体を保持し、当該袋体の表面の向き及び裏面の向きを相互に入れ替えることができる反転機構と、
前記反転機構を制御する反転制御部であって、前記配向を示す情報に基づいて、前記載置面に配置された袋体の表面の向き及び裏面の向きの入れ替えの要否を判定し、当該入れ替えが必要であると判定される場合のみ、前記反転機構により袋体の表面の向き及び裏面の向きを入れ替えさせる反転制御部と、を更に備える請求項4〜7のいずれか一項に記載の袋搬送機構。
【請求項9】
前記反転機構から受け取った袋体を搬送する第2搬送装置と、
複数の袋体を貯留可能なマガジンと、
前記第2搬送装置からの前記袋体を前記マガジンに移送する移送装置と、を更に備える請求項に記載の袋搬送機構。
【請求項10】
複数の袋体を貯留可能なマガジンと、
前記セット位置に設けられ、前記ピックアップ装置からの前記袋体を前記マガジンに移送する移送装置と、を更に備える請求項4〜7のいずれか一項に記載の袋搬送機構。
【請求項11】
前記ピックアップ装置は、当該袋体を使った処理を行う袋処理装置への受け渡し位置に前記袋体が配置されるように、当該袋体を前記セット位置に運ぶ請求項4〜7のいずれか一項に記載の袋搬送機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マガジンへの袋体の補充及び/又は袋処理装置への袋体の供給を伴う袋搬送方法及び袋搬送機構に関する。
【背景技術】
【0002】
袋詰め包装機やスパウト取付機等の袋処理装置には、複数の空袋を貯留しておくマガジンと呼ばれる貯留部が搭載されることがある。マガジンを具備する袋処理装置では、マガジンから1枚ずつ或いは複数枚ずつ空袋が取り出されて下流側に送られ、包装処理、スパウトシール処理、或いはその他の処理が各袋を使って行われる。そのため、袋処理装置における処理が中断されないようにするには、袋処理装置に対する空袋の供給が継続的且つ適切なタイミングで行われる必要がある。
【0003】
例えば特許文献1が開示する袋詰め包装機は、多数の空袋をストック可能な複数のストッカ(すなわちマガジン)を備える。これらのストッカは並列に配置され、あるストッカに貯留される全ての空袋が使用された後に全てのストッカが横移動され、次のストッカに貯留される空袋が袋詰め包装機で使われる。特許文献1のこの袋詰め包装機を使用する場合、作業者は一度に多数の空袋を複数のストッカに補充できるため、単位時間当たりの空袋の補充回数を少なくすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−191156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マガジンを具備する袋処理装置を使用する場合、マガジンに貯留可能な空袋の数には限りがあるため、作業者はマガジンにおける空袋の貯留状態を継続的に監視しつつ、必要に応じて空袋を適当なタイミングで補充する必要がある。実際、殆どのケースにおいて、作業者は、袋処理装置が稼働している間は常にマガジンにおける空袋の貯留状態に注意を払いつつ、空袋を適時マガジンに補充する必要がある。そのため、空袋の補充に関する作業者の負担は非常に大きい。
【0006】
特に、袋処理装置における処理が高速に行われる場合、空袋の消費も高速になるため、作業者の空袋の補充作業に関する負担が一層増大する。また、袋処理装置の処理速度(すなわち空袋の消費速度)よりも作業者による空袋の補充速度が遅い場合、空袋の補充作業がボトルネックとなり、袋処理装置の処理能力を向上させる上での障害になる。
【0007】
特許文献1の装置のように複数のマガジンに空袋を貯留しておくことで、空袋のストック量を増やし、単位時間当たりの空袋の補充回数を少なくすることができる。しかしながらその場合、複数のマガジンを設置するスペースを確保する必要があるとともに、各マガジンを移動させるための装置及びスペースを設ける必要があるため、装置全体が大型化してしまう。また、作業者は場所を移動しつつ各マガジンに空袋を補充する必要があるため、貯留可能な空袋の数が増える程(すなわちマガジンの大きさやマガジンの数が増大する程)、補充作業に係る作業者の負担は増大する。
【0008】
なお、袋処理装置は必ずしもマガジンを具備している必要はない。マガジンを具備しない袋処理装置では、空袋の消費と連動するように新たな空袋を袋処理装置に適時供給する必要がある。そのような袋処理装置に対する空袋の供給は、上述のマガジンに対する空袋の補充と同様に、人手を介して行われることも多い。マガジンを具備しない袋処理装置に対して人手により空袋を供給する場合にも、作業者の負担は非常に大きい。特に、作業者の不注意等によって空袋が適切なタイミングで袋処理装置に供給されない場合には、袋処理装置における処理が中断してしまい、処理効率が低下する。
【0009】
また衛生上の見地から、マガジンの設置箇所や袋処理装置に対する空袋の供給箇所に、作業者等の人間が頻繁に出入りすること、或いは人間が存在すること自体が望ましくない場合がある。
【0010】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、袋体の補充作業又は供給作業に関する作業者の負担を軽減しつつ、生産性を向上させることができる装置及び方法を提供することを目的とする。またマガジンの設置箇所或いは袋処理装置に対する袋体の供給箇所に人間を存在させることなく、袋体の補充作業或いは供給作業を行うことができる装置及び方法を提供することを別の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様は、第1搬送駆動制御部により制御される第1搬送装置によって、ピックアップ領域を含む搬送エリアを複数の袋体が通るように、当該複数の袋体を搬送する工程と、ピックアップ制御部により制御されるピックアップ装置によって、複数の袋体のうちピックアップ領域に位置する袋体を保持し、当該袋体をセット位置に運ぶ工程と、を含み、ピックアップ制御部は、複数の袋体のうちの少なくとも1つ以上の袋体の搬送エリアにおける位置を示す位置示唆データを第1搬送駆動制御部から取得し、当該位置示唆データに基づいてピックアップ装置を制御する袋搬送方法に関する。
【0012】
袋搬送方法は、ピックアップ装置から、セット位置に設けられた載置面に袋体を受け渡す工程と、配向情報取得部によって、載置面に配置される袋体の表面及び裏面の配向を示す情報を取得する工程と、反転制御部により制御される反転機構によって、載置面に配置された袋体を保持する工程と、を更に含み、反転制御部は、配向を示す情報に基づいて、載置面に配置された袋体の表面の向き及び裏面の向きの入れ替えの要否を判定し、当該入れ替えが必要であると判定される場合のみ、反転機構により袋体の表面の向き及び裏面の向きを入れ替えさせてもよい。
【0013】
袋搬送方法は、第2搬送装置によって、反転機構から受け取った袋体を搬送する工程と、移送装置によって、第2搬送装置からの袋体を、複数の袋体を貯留可能なマガジンに移送する工程と、を更に含んでもよい。
【0014】
袋搬送方法は、ピックアップ装置から、セット位置に設けられた移送装置に袋体を受け渡す工程と、移送装置によって、袋体を、複数の袋体を貯留可能なマガジンに移送する工程と、を更に含んでもよい。
【0015】
袋搬送方法は、ピックアップ装置によってセット位置に運ばれた袋体を、当該袋体を使った処理を行う袋処理装置への受け渡し位置に配置する工程を更に含んでもよい。
【0016】
本発明の他の態様は、ピックアップ領域を含む搬送エリアを複数の袋体が通るように、当該複数の袋体を搬送する第1搬送装置と、第1搬送装置を制御する第1搬送駆動制御部と、複数の袋体のうちピックアップ領域に位置する袋体を保持し、当該袋体をセット位置に運ぶピックアップ装置と、複数の袋体のうちの少なくとも1つ以上の袋体の搬送エリアにおける位置を示す位置示唆データを第1搬送駆動制御部から取得し、当該位置示唆データに基づいてピックアップ装置を制御するピックアップ制御部と、を備える袋搬送機構に関する。
【0017】
袋搬送機構は、搬送エリアにおける複数の袋体の位置及び姿勢を示す情報を取得する袋検出部を更に備え、ピックアップ制御部は、第1搬送駆動制御部から取得した位置示唆データに加えて袋検出部が取得した情報に基づく位置示唆データに基づいて、ピックアップ装置を制御してもよい。
【0018】
第1搬送装置は、搬送エリアの少なくとも一部において、鉛直方向へ延びる回転軸線を中心とする回転方向に複数の袋体を搬送してもよい。
【0019】
第1搬送装置は、搬送エリアの少なくとも一部において、直線的に延びる一方向へ複数の袋体を搬送してもよい。
【0020】
袋搬送機構は、第1搬送装置は、上方斜め方向へ複数の袋体を搬送する傾斜コンベアと、当該傾斜コンベアからの複数の袋体が載せられ回転軸線を中心に回転する回転テーブルと、を有し、回転テーブルによって搬送される複数の袋体が通過可能な領域の少なくとも一部がピックアップ領域に設定され、ピックアップ装置は、回転テーブルに載せられた複数の袋体のうちピックアップ領域に位置する袋体を保持し、当該袋体をセット位置に運んでもよい。
【0021】
袋搬送機構は、ピックアップ装置によってセット位置に運ばれた袋体が配置される載置面を有する中継支持部と、載置面に配置される袋体の表面及び裏面の配向を示す情報を取得する配向情報取得部と、載置面に配置される袋体を保持し、当該袋体の表面の向き及び裏面の向きを相互に入れ替えることができる反転機構と、反転機構を制御する反転制御部であって、配向を示す情報に基づいて、載置面に配置された袋体の表面の向き及び裏面の向きの入れ替えの要否を判定し、当該入れ替えが必要であると判定される場合のみ、反転機構により袋体の表面の向き及び裏面の向きを入れ替えさせる反転制御部と、を更に備えてもよい。
【0022】
袋搬送機構は、反転機構から受け取った袋体を搬送する第2搬送装置と、複数の袋体を貯留可能なマガジンと、第2搬送装置からの袋体をマガジンに移送する移送装置と、を更に備えてもよい。
【0023】
袋搬送機構は、複数の袋体を貯留可能なマガジンと、セット位置に設けられ、ピックアップ装置からの袋体をマガジンに移送する移送装置と、を更に備えてもよい。
【0024】
ピックアップ装置は、当該袋体を使った処理を行う袋処理装置への受け渡し位置に袋体が配置されるように、当該袋体をセット位置に運んでもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、袋体の補充作業又は供給作業に関する作業者の負担を軽減しつつ、生産性を向上させることができる。またマガジンの設置箇所或いは袋処理装置に対する袋体の供給箇所に人間を存在させることなく、袋体の補充作業或いは供給作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、第1実施形態に係る処理システムの外観を示す斜視図である。
図2図2は、中継支持部近傍の概略平面図であって、ピックアップ装置が袋体をピックアップして載置面に載せる過程を示す図である。
図3図3は、中継支持部近傍の概略側方図であって、ピックアップ装置が袋体をピックアップして載置面に載せる過程を示す図である。
図4図4は、中継支持部近傍の概略平面図であって、反転機構が袋体を反転する過程を示す図である。
図5図5は、中継支持部近傍の概略側方図であって、反転機構が袋体を反転する過程を示す図である。
図6図6は、移送装置を示す概略側方図であり、第2搬送装置からマガジンへの袋体の移送を説明する図である。
図7図7は、第1実施形態に係る制御部を示すブロック図である。
図8図8は、第2実施形態に係る処理システムの外観を示す斜視図である。
図9図9は、第2実施形態に係る移送装置の近傍の概略側方図である。
図10図10は、第2実施形態に係る移送装置の近傍の概略側方図である。
図11図11は、第2実施形態に係る移送装置の近傍の概略側方図である。
図12図12は、図9図11に示す移送装置の概略平面図である。
図13図13は、第2実施形態に係る制御部を示すブロック図である。
図14図14は、第3実施形態に係る処理システムの外観を示す斜視図である。
図15図15は、第3実施形態に係る制御部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0028】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る処理システム10の外観を示す斜視図である。
【0029】
処理システム10は、袋搬送機構11及び袋処理装置12を備える。複数の袋体100は、袋搬送機構11によって搬送され、袋処理装置12に供給される。
【0030】
本実施形態の袋体100は、空袋によって構成されている。各袋体100は、袋口のみが開口し、表面側の側壁部と裏面側の側壁部とが密着しており、全体としてシート状の形態で袋搬送機構11により搬送される。なお袋体100は、必ずしも空袋である必要はなく、任意の状態の物質が袋体100に収容された状態で、袋搬送機構11により搬送されてもよい。また袋体100は、必ずしもシート状の形態である必要はなく、表面側の側壁部と裏面側の側壁部とが互いに離間した状態で袋搬送機構11により搬送されてもよい。また袋口以外の部分を介して袋体100の内側と外側とが連通していてもよいし、袋口がシールされ袋体100の内側と外側とが完全に遮断されていてもよい。
【0031】
袋処理装置12は、袋搬送機構11から供給される袋体100を使った処理を行う。袋処理装置12の具体的な構成や処理内容は、特に限定されない。例えば、袋体100に内容物を入れる袋詰め装置、袋体100にスパウト等の部材を取り付ける部材取り付け装置、袋体100を使った他の処理を行う装置、或いはこれらの装置の組み合わせによって、袋処理装置12を構成することが可能である。図1に示す袋処理装置12は、複数の処理ステーションを順次巡るように各袋体100を間欠的又は連続的に回転搬送し、それぞれの処理ステーションで所定の処理(例えば内容物投入処理及びシール処理等)が行われる。
【0032】
袋搬送機構11は、第1搬送装置21、ピックアップ装置23、中継支持部26、第2搬送装置22、移送装置28及びマガジン14を備える。
【0033】
第1搬送装置21は、ピックアップ領域R2を含む搬送エリアR1を複数の袋体100が通るように、当該複数の袋体100を搬送する。図1に示す第1搬送装置21は、上方斜め方向へ直線的に複数の袋体100を搬送する傾斜コンベア31と、当該傾斜コンベア31からの複数の袋体100を水平回転方向D1へ搬送する回転テーブル32と、を有する。
【0034】
傾斜コンベア31は、回転テーブル32よりも下方の位置から回転テーブル32よりも上方の位置に向かって上方斜め方向へ直線的に走行する無端状の傾斜ベルト38と、傾斜ベルト38のうち回転テーブル32よりも下方の補充位置P1に袋体100を案内する投入部39と、を有する。作業者Hが多数の袋体100を投入部39に投入することによって、これらの袋体100は投入部39により案内されて傾斜ベルト38上に載せられる。投入部39は、例えば天部及び底部のみが開口した箱型形状や、天部及び底部に加えて傾斜ベルト38の走行下流側の側部が開口した形状(すなわち鉛直方向に立設される3つの平板を組み合わせた形状)を有しうる。ただし投入部39の構成は限定されず、ホッパー、コンベア、ストッカ或いはローダ等によって投入部39が構成されてもよい。
【0035】
傾斜ベルト38は、袋体100を載せた状態で始点位置から終点位置に向かって上方斜め方向へ走行し、終点位置で折り返し、終点位置から始点位置に向かって下方斜め方向へ走行し、始点位置で折り返し、再び始点位置から終点位置に向かって走行する。袋体100は、終端位置で傾斜ベルト38から回転テーブル32上に向かって落下し、回転テーブル32上に載せられる。このように傾斜ベルト38が上方斜め方向に走行しつつ袋体100を搬送することによって、袋体100は重力の影響を受けて傾斜ベルト38上でばらけた状態になり、複数の袋体100が相互に重なった状態で搬送されるのを効果的に防ぐことができる。したがって作業者Hは、袋体100の重なりを気にせずに、多数の袋体100を投入部39に投入することができる。
【0036】
回転テーブル32は、鉛直方向へ延びる回転軸線Aを中心に回転し、回転テーブル32上に載せられた袋体100を搬送する。回転テーブル32のうち袋体100が載せられる表面部は、水平方向に延在し、傾斜ベルト38の終端位置よりも鉛直方向に関して下方に配置されている。また回転テーブル32の表面部の一部は、傾斜ベルト38の終端位置の直下に配置されている。そのため、終端位置において傾斜ベルト38から落下した袋体100は、回転テーブル32の表面部に着地する。
【0037】
傾斜コンベア31及び回転テーブル32は、袋体100の搬送を停止させることなく連続的に袋体100を搬送してもよいし、袋体100の搬送のオン及びオフを繰り返し行ってもよく、袋体100を間欠的に搬送してもよい。例えば、回転テーブル32上の袋体100の配置状態を後述の撮像装置25の撮影画像データから検出し、当該配置状態に基づいて傾斜コンベア31及び/又は回転テーブル32の搬送のオン及びオフを制御してもよい。これにより、傾斜コンベア31から回転テーブル32上への袋体100の落下位置を調整し、袋体100上において万遍なく散らばるように袋体100を配置することも可能である。
【0038】
このように本実施形態の第1搬送装置21(図1では回転テーブル32)は、搬送エリアR1の少なくとも一部(特にピックアップ領域R2を含むエリア)において、回転方向に複数の袋体100を搬送する。これにより、同一の回転搬送エリアを繰り返し通過するように複数の袋体100を搬送することができ、当該回転搬送エリアに複数の袋体100を一時的に貯留しておくことが可能である。また当該回転搬送エリアにピックアップ領域R2が含まれることによって、ピックアップ装置23によって袋体100をピックアップする機会を繰り返し生じさせることができる。
【0039】
回転テーブル32の上方には撮像装置25が設けられている。この撮像装置25は、回転テーブル32上の袋体100を撮影して画像データを取得する。撮像装置25の撮影範囲には、回転テーブル32の表面部の一部のみが含まれていてもよいし、回転テーブル32の表面部の全部が含まれていてもよい。この撮像装置25は、搬送エリアR1(特に回転テーブル32上)における複数の袋体100の位置及び姿勢を示す情報を取得する袋検出部(後述の図7の符合「34」参照)として機能するとともに、中継支持部26の載置面36に配置される袋体100の表面及び裏面の配向を示す情報を取得する配向情報取得部(後述の図7の符合「35」参照)として機能する。すなわち撮像装置25により取得される撮影画像データは、回転テーブル32上における複数の袋体100の位置及び姿勢を示す情報として活用しうるとともに、袋体100の表面及び裏面の配向を示す情報として活用しうる。
【0040】
これらの情報を得るために撮像装置25が取得した撮影画像データを用いる場合、当該撮影画像データの解析が行われる。この解析の具体的なアルゴリズムは特に限定されないが、典型的には、画像データの中から特有の特徴部を検出するアルゴリズムを含む画像処理が行われることによって、各種情報を得ることができる。
【0041】
例えば、各袋体100の表面及び裏面にそれぞれ固有の特徴(例えば特有の印刷部(例えば文字や模様等)や特有の外形等)を付与しておき、撮影画像データを解析してそのような固有の特徴の有無を検出することによって、袋体100の表面及び裏面の配向を示す情報を取得することが可能である。また各袋体100の表面及び裏面の各々に複数の固有の特徴を異なる位置に付与しておき、撮影画像データを解析してそのような固有の特徴の有無や相対位置を検出することによって、回転テーブル32上における複数の袋体100の位置及び姿勢を示す情報を取得することが可能である。また撮影画像データを解析して各袋体100に付与された固有の特徴の位置を検出することによって、回転テーブル32上の複数の袋体100の配置状態(例えばばらつき具合等)を示す情報を取得することが可能である。
【0042】
なお、撮影画像データの解析を行う装置は特に限定されない。例えば、撮像装置25においてそのような解析が行われてもよいし、撮影画像データから導き出される情報を実際に使用する制御部等の装置においてそのような解析が行われてもよいし、他の装置によってそのような解析が行われてもよい。
【0043】
回転テーブル32によって搬送される複数の袋体100が通過可能な領域の少なくとも一部は、ピックアップ領域R2に設定されている。このピックアップ領域R2は、ピックアップ装置23の移動可能範囲に対応する。回転テーブル32の表面部の一部(特に載置面36を基準にして定められる所定の範囲)のみがピックアップ領域R2に含まれていてもよいし、回転テーブル32の表面部の全部がピックアップ領域R2に含まれていてもよい。
【0044】
ピックアップ装置23は、回転テーブル32に載せられた複数の袋体100のうちピックアップ領域R2に位置する袋体100をピックアップして保持し、当該袋体100をセット位置P2に運ぶ。ピックアップ装置23の構成は特に限定されないが、ピックアップ装置23は3次元的に移動可能に設けられており、水平方向及び鉛直方向の双方に関し、直線的移動及び/又は曲線的移動を行って、回転テーブル32上からセット位置P2に袋体100を運ぶ。例えば、パラレルリンクロボットと、パラレルリンクロボットにより移動させられる吸盤等の保持部と、を組み合わせることによって、ピックアップ装置23を構成することが可能である。保持部を移動させる機構としてパラレルリンクロボット以外の機構が用いられてもよく、例えば多関節ロボットによって保持部を移動させてもよい。保持部は、袋体100の保持及び解放を制御可能な任意の手段によって構成可能である。典型的には、気圧差に基づく吸着作用を利用して袋体100を保持可能であるとともに、そのような気圧差を調整することによって袋体100を解放可能である任意のデバイスによって、保持部を構成することが可能である。
【0045】
ピックアップ装置23は、ピックアップした袋体100の姿勢を矯正した後に、当該袋体100をセット位置P2に配置する。ピックアップ装置23によって行われる袋体100の姿勢矯正の具体的な方法は特に限定されない。典型的には、ピックアップ装置23は、回転テーブル32上の袋体100の表面及び裏面のうち上方に向けられた面(すなわち側壁部)を吸着して当該袋体100を水平状態で保持し、その水平状態を維持しつつ当該袋体100を回転させることで、当該袋体100の姿勢を矯正することができる。この場合、袋体100の回転量は、撮像装置25によって取得される撮影画像データを解析することで得られる袋体100の位置及び姿勢を示す情報に基づいて、決められる。
【0046】
セット位置P2には載置面36を有する中継支持部26が設けられており、ピックアップ装置23によってセット位置P2に運ばれた袋体100が載置面36に配置される。セット位置P2においてピックアップ装置23から解放された袋体100を所望の姿勢で載置面36に載せることが可能であれば、セット位置P2と載置面36との厳密な位置関係は特に限定されない。図1に示す載置面36には、2つの袋体100を配置することができる。なお図1に示す袋搬送機構11では、1つのピックアップ装置23によって2つ(すなわち複数)の袋体100が載置面36に載せられるが、1つのピックアップ装置23によって1つの袋体100のみが載置面36に載せられてもよいし、2以上のピックアップ装置23によって2以上の袋体100が載置面36に載せられてもよい。
【0047】
反転機構27は、載置面36に配置される袋体100を保持し、必要に応じて、当該袋体100の表面の向き及び裏面の向きを相互に入れ替えることができる。反転機構27の具体的な構成は特に限定されないが、反転機構27の典型例は後述される(図2図5参照)。
【0048】
第2搬送装置22は、反転機構27から受け取った袋体100を、下流側に設けられた移送装置28に向けて搬送する。図1に示す第2搬送装置22は、2つの無端状の第2搬送ベルト40を具備する。これらの第2搬送ベルト40は、同一方向へ等速度で走行し、走行方向に対して垂直且つ水平な方向に相互に離間して配置されている。各袋体100は、反転機構27からこれらの第2搬送ベルト40上に載せられ、第2搬送ベルト40とともに移送装置28に向けて搬送される。なお図1に示す第2搬送装置22は、袋体100を直線的に下流側に搬送するが、第2搬送装置22による袋体100の搬送軌道や搬送方式は特に限定されない。例えば、第2搬送ベルト40は、連続的に袋体100を搬送してもよいし、間欠的に袋体100を搬送してもよい。特に、第2搬送装置22(すなわち第2搬送ベルト40)によって袋体100を一定速度で連続的に搬送する場合、袋体100の搬送時に加減速がなく、袋体100には一定の慣性力が作用するため、搬送時における袋体100の位置や姿勢の乱れを効果的に防ぐことができる。また第2搬送ベルト40の間欠停止時に、載置面36から第2搬送ベルト40上に袋体100が受け渡されてもよい。また第2搬送ベルト40の間欠停止時に、第2搬送ベルト40から移送装置28に袋体100が受け渡されてもよい。
【0049】
移送装置28は、第2搬送装置22からの袋体100をマガジン14に移送し、マガジン14に貯留する。マガジン14は、複数の袋体100を貯留可能であり、移送装置28によって送られてくる袋体100を順次貯留する。またマガジン14は、貯留する袋体100を下流側に向けて順次送り出し、受け渡し位置P3に1つ又は複数の袋体100(図1では2つの袋体100)を配置する。受け渡し位置P3に配置された1つ又は複数の袋体100は、図示しない受渡装置によって袋処理装置12(図1に示す袋処理装置12では、各袋体100の両側縁部を把持する一対のチャック部)に受け渡される。
【0050】
次に、反転機構27の反転メカニズムの一例について説明する。
【0051】
図2は、中継支持部26近傍の概略平面図であって、ピックアップ装置23が袋体100をピックアップして載置面36に載せる過程を示す図である。図3は、中継支持部26近傍の概略側方図であって、ピックアップ装置23が袋体100をピックアップして載置面36に載せる過程を示す図である。図4は、中継支持部26近傍の概略平面図であって、反転機構27が袋体100を反転する過程を示す図である。図5は、中継支持部26近傍の概略側方図であって、反転機構27が袋体100を反転する過程を示す図である。なお、図2及び図4では袋体が符合「100a」、「100b」、「100c」及び「100d」によって示されているが、これらの符合はそれぞれの袋体を区別するために便宜的に用いられているに過ぎず、これらの符合が付されたいずれの袋体も上述の袋体100に該当する。
【0052】
図2及び図3に示すように、袋体100a、100bは、ピックアップ装置23によって、回転テーブル32上からピックアップされて保持され、中継支持部26の上面を形成する載置面36上に載せられる(図2及び図3の矢印「D2」参照)。
【0053】
回転テーブル32上の袋体100a、100bをピックアップ装置23によってピックアップする具体的な方法は、特に限定されない。例えば、回転テーブル32が停止することなく連続的に回転して袋体100a、100bを搬送する場合、ピックアップ装置23は、回転テーブル32上の袋体100a、100bの水平回転方向D1への移動に追従しつつ、適切なタイミング及び/又は位置で当該袋体100a、100bをピックアップしてもよい。また袋体100a、100bが搬送されている間に回転テーブル32が回転及び停止を繰り返し行う場合、ピックアップ装置23は、回転テーブル32が停止している間に袋体100a、100bをピックアップしてもよい。この場合、ピックアップ対象の袋体100a、100bがピックアップ領域R2のうちの所定領域に配置されるように回転テーブル32が停止され、この所定領域に配置される袋体100a、100bをピックアップ装置23によってピックアップしてもよい。また回転テーブル32が一定の時間間隔で間欠的に回転及び停止を繰り返し行う場合、ピックアップ装置23は、ピックアップ対象の袋体100a、100bがピックアップ領域R2に存在する間に(好ましくは回転テーブル32が停止している間に)、当該袋体100a、100bをピックアップしてもよい。
【0054】
載置面36上に載せられる袋体100a、100bの表面及び裏面の向きは、回転テーブル32上での袋体100a、100bの表面及び裏面の向きと同じである。したがって、載置面36上の袋体100a、100bの表面及び裏面の向きは必ずしも統一されていない。例えば図2に示す例では、表面が上方を向いている袋体100a及び裏面が上方を向いている袋体100bが載置面36上に載せられている。
【0055】
そして載置面36上の袋体100a、100bは、反転機構27によって保持された状態で水平方向へ移動させられ(図2の矢印「D3」参照)、第2搬送装置22の第2搬送ベルト40上に載せられる。この一連の過程において、袋体100a、100bは必要に応じて反転機構27により反転させられ、第2搬送ベルト40上の袋体100a、100bの表面及び裏面は同じ方向に向けられる。図2及び図4では、表面が上方を向いている袋体100aは反転される一方で裏面が上方を向いている袋体100bは反転されず、結果として、裏面が上方を向いた状態の袋体100a、100bのみが第2搬送ベルト40上に載せられる。そして袋体100a、100bは第2搬送ベルト40によって下流側(図2及び図4の矢印「D4」参照)に送られる。
【0056】
図2〜5では、載置面36に載せられる袋体100a、100bのそれぞれに対応するように、2つの反転機構27が設けられている。各反転機構27は、開閉可能に設けられたチャック部27aと、当該チャック部27aを水平方向へ往復移動させる駆動機構(図示省略)と、を有する。この駆動機構は、チャック部27aを、載置面36上の袋体100a、100bを把持可能な位置と、把持した袋体100a、100bを第2搬送装置22の上方に配置するための位置との間で移動させる。またこの駆動機構は、袋体100a、100bを把持しているチャック部27aを180°回転させて(図4及び図5の矢印「D5」参照)、袋体100a、100bの表面の向き及び裏面の向きの入れ替えることができる。これにより、第2搬送装置22により搬送される袋体100の表面及び裏面の向きを統一することができる。
【0057】
なお、図2〜5に示す各反転機構27は、水平方向にのみ移動する(図2の矢印「D3」参照)。反転機構27によって保持された状態で第2搬送装置22の上方に配置された袋体100は、図5に示すように昇降支持部44によって下方から支持され、その後、チャック部27aが開いて当該チャック部27aによる袋体100の把持が解放される。その後、昇降支持部44は鉛直方向に下降し、袋処理装置12の第2搬送ベルト40よりも下方に配置される。このようにして昇降支持部44が下降する過程で、袋体100は昇降支持部44から第2搬送ベルト40に受け渡される。なお、昇降支持部44は袋体100を支持する際に当該袋体100を吸着してもよい。その場合、昇降支持部44から第2搬送ベルト40に袋体100が受け渡される際に、昇降支持部44は袋体100の吸着を解放する。この昇降支持部44は、1つの反転機構27に対して単数又は複数(図2図5では2つ)設けられ、各昇降支持部44は、第2搬送ベルト40間において、鉛直方向へ昇降可能に設けられている。
【0058】
なお、ピックアップ装置23による袋体100のピックアップ及び載置面36上への袋体100の載置の工程と、反転機構27による袋体100の反転及び第2搬送ベルト40(すなわち袋処理装置12)への袋体100の受け渡しの工程とは、並列的に行われてもよい。例えば図4及び図5に示すように、載置面36上から第2搬送装置22上に袋体100が移動させられる工程(袋体100を反転させる工程を含む)と、新たな袋体100c及び100d(図4参照)が回転テーブル32上からピックアップされて載置面36上に載置される工程と、が同時的に行われてもよい。
【0059】
次に、移送装置28の移送メカニズムの一例について説明する。
【0060】
図6は、移送装置28を示す概略側方図であり、第2搬送装置22からマガジン14への袋体100の移送を説明する図である。
【0061】
マガジン14には、複数の袋体100が相互に重ねられて貯留される。マガジン14における袋体100の重ね方向は特に限定されず、水平方向に袋体100が重ねられてもよいし、鉛直方向に袋体100が重ねられてもよい。図1及び図6に示すマガジン14では、水平方向に多数の袋体100が重ねられる。
【0062】
第2搬送装置22(すなわち第2搬送ベルト40)により搬送され所定の受け渡し位置に到達した袋体100は、押出部41により押され、第2搬送装置22上からマガジン14に移動させられる。このとき、マガジン14に既に貯留されている袋体100のうち最後尾の袋体100(すなわち最も第2搬送装置22側に配置される袋体100)の一部は、吸着昇降部42によって上方へ持ち上げられる。これにより、マガジン14に貯留されている袋体100の全体を前方(すなわち袋処理装置12側)へ移動させて、マガジン14における先頭の袋体100が受け渡し位置P3に配置されるとともに、第2搬送装置22からの新たな袋体100が配置されるスペースが作られる。吸着昇降部42による袋体100の持ち上げ方向は、必ずしも鉛直方向のみには限定されず、マガジン14に貯留されている袋体100の全体を前方へ移動させることができる任意の方向(例えば上方斜め方向)としうる。
【0063】
なお、移送装置28の具体的な構成は、上述の押出部41及び吸着昇降部42の組み合わせには限定されない。図6に示す移送装置28は、第2搬送装置22上の袋体100を押すことによってマガジン14に袋体100を配置しているが、例えば、第2搬送装置22上の袋体100を任意の機構によってマガジン14に向けて袋体100を引っ張って移送してもよい(後述の図9図12に示す移送装置28参照)。また図6に示す移送装置28では、吸着昇降部42が実質的にマガジン14に貯留される袋体100の最後尾の位置を規制しているが、吸着昇降部42とは別個に設けられる規制部材によって、マガジン14に貯留される袋体100の最後尾の位置が規制されてもよい。
【0064】
次に、上述の袋搬送機構11の各部を制御する制御部について説明する。
【0065】
図7は、第1実施形態に係る制御部を示すブロック図である。
【0066】
袋搬送機構11は、第1搬送装置21を制御する第1搬送駆動制御部51、第2搬送装置22を制御する第2搬送駆動制御部52、ピックアップ装置23を制御するピックアップ制御部53、反転機構27を制御する反転制御部54、移送装置28を制御する移送制御部55、及び撮像装置25を制御する撮像制御部56を有する。これらの制御部は、上述の各プロセスを実現するように、対応の装置及び機構を制御する。
【0067】
なお図7に示すこれらの制御部の各々は、演算処理装置(例えばMPU:Micro−Processing Unit)、プログラムやデータを記憶する非一時的メモリ及び/又は一時的メモリ、及びその他のデバイスを含む制御機器によって構成可能である。また、これらの制御部の一部又は全部が単一の制御機器によって構成されてもよい。また、これらの制御部の一部又は全部は、他の統合コントローラによって制御されてもよく、当該統合コントローラの制御下で複数の装置及び機構が相互に関連づけられて駆動されてもよい。
【0068】
特にピックアップ制御部53は、複数の袋体100のうちの少なくとも1つ以上の袋体100の搬送エリアR1(図1では回転テーブル32による搬送エリアR1)における位置を直接的又は間接的に示す位置示唆データを、第1搬送駆動制御部51から取得する。図1に示す袋搬送機構11のピックアップ制御部53は、回転テーブル32の回転状態及び回転速度に関する情報である位置示唆データを、第1搬送駆動制御部51から取得する。また本実施形態のピックアップ制御部53は、回転テーブル32上における複数の袋体100の位置及び姿勢を示す情報である位置示唆データを撮像装置25から取得する。撮像装置25から取得されるこの位置示唆データは、撮影画像データ自体であってもよいし、撮影画像データから導き出される他のデータであってもよい。ピックアップ制御部53は、第1搬送駆動制御部51及び撮像装置25から取得したこれらの位置示唆データに基づいて、ピックアップ対象の袋体100の搬送エリアR1(特にピックアップ領域R2)における位置及び姿勢を導き出す。
【0069】
具体的には、ピックアップ制御部53は、撮像装置25の撮影時におけるピックアップ対象の袋体100の位置と、回転テーブル32の回転状態及び回転速度とを総合的に勘案することで、ピックアップ領域R2における当該袋体100の位置を導き出すことができる。またピックアップ制御部53は、撮像装置25の撮影時におけるピックアップ対象の袋体100の位置及び姿勢と、回転テーブル32の回転状態及び回転速度とを総合的に勘案することで、ピックアップ領域R2における当該袋体100の姿勢を導き出すことができる。このようにして導き出されるピックアップ対象の袋体100の搬送エリアR1(特にピックアップ領域R2)における位置及び姿勢の情報を含む位置示唆データに基づいてピックアップ制御部53はピックアップ装置23を制御し、当該袋体100をピックアップ装置23によってピックアップ及び保持させる。このように本実施形態のピックアップ制御部53は、第1搬送駆動制御部51から取得した位置示唆データに加えて撮像装置25(すなわち袋検出部34)が取得した情報に基づく位置示唆データに基づいて、ピックアップ装置23を制御する。
【0070】
また反転制御部54は、撮像装置25から取得される袋体100の配向を示す情報に基づいて、載置面36に配置された袋体100の表面の向き及び裏面の向きの入れ替えの要否を判定し、当該入れ替えが必要であると判定される場合のみ、反転機構27により袋体100の表面の向き及び裏面の向きを入れ替えさせる。この袋体100の配向を示す情報は、撮影画像データ自体であってもよいし、撮影画像データから導き出される情報データであってもよい。
【0071】
なお図7に示す制御部同士及び制御部と装置とは、必要に応じて、データ(すなわち情報)の送受信を行ってもよい。例えば、第1搬送駆動制御部51が撮像装置25から撮影画像データを取得して解析を行うことにより、回転テーブル32上における袋体100の状態(例えばばらつき具合等)を検出することができる。また反転制御部54は、ピックアップ装置23の作動状態を示すデータをピックアップ制御部53から取得することによって、ピックアップ装置23の作動状態に応じて反転機構27を作動させることが可能である。また第2搬送駆動制御部52は、反転機構27の作動状態を示すデータを反転制御部54から取得することによって、反転機構27の作動状態に応じて第2搬送装置22(昇降支持部44を含む)を作動させることが可能である。また移送制御部55は、第2搬送装置22の作動状態を示すデータを第2搬送駆動制御部52から取得することによって、第2搬送装置22の作動状態に応じて移送装置28を作動させることが可能である。また撮像制御部56は、第1搬送装置21(特に回転テーブル32)の作動状態を示すデータを第1搬送駆動制御部51から取得することによって、第1搬送装置21(特に回転テーブル32)の作動状態に応じて撮像装置25を作動させて撮影等を実施させることが可能である。
【0072】
次に、上述の構成を有する処理システム10によって行われる袋搬送方法について説明する。
【0073】
まず作業者Hによって、傾斜コンベア31の投入部39に多数の袋体100が投入され、傾斜ベルト38の補充位置P1に袋体100が補充される(袋補充工程)。
【0074】
そして、第1搬送駆動制御部51により制御される第1搬送装置21(すなわち傾斜コンベア31及び回転テーブル32)によって、ピックアップ領域R2を含む搬送エリアR1を複数の袋体100が通るように、当該複数の袋体100を搬送する(第1搬送工程)。
【0075】
そして、袋体100が回転テーブル32によって搬送されている間に、撮像制御部56の制御下で撮像装置25が撮影画像データを取得し、当該撮影画像データを解析することで、撮像装置25上の袋体100の位置及び姿勢に関する情報が取得される。この解析は、例えば撮像装置25(すなわち袋検出部34)及び/又はピックアップ制御部53において行うことができる(袋状態検出工程)。また当該撮影画像データを解析することで、回転テーブル32上の袋体100の表面及び裏面の向きに関する情報が取得される。この解析は、例えば撮像装置25(すなわち配向情報取得部35)及び/又は反転制御部54において行うことができる(袋表裏検出工程)。
【0076】
そして、ピックアップ制御部53により制御されるピックアップ装置23によって、複数の袋体100のうち搬送エリアR1に位置する袋体100を保持し、当該袋体100をセット位置P2に運ぶ。この際、ピックアップ制御部53は、上述の袋状態検出工程で得られた袋体100の位置及び姿勢に関する情報に基づいてピックアップ装置23を制御する。そして、ピックアップ装置23から、セット位置P2に設けられた載置面36に袋体100が受け渡される。ピックアップ装置23は、回転テーブル32からセット位置P2に袋体100が移送される間に、必要に応じて、保持している袋体100を回転させて、当該袋体100の姿勢(すなわち向き)を矯正し、載置面36上には所定方向に向けられた袋体100が配置される(袋向き揃え工程)。
【0077】
そして、反転制御部54により制御される反転機構27によって、載置面36に配置された袋体100を保持し、必要に応じて当該袋体100を反転させて表面及び裏面の向きを入れ替え(袋表裏反転工程)、その後、第2搬送装置22(すなわち第2搬送ベルト40)に当該袋体100を渡す。なお、この反転プロセスに先立ち、撮像装置25(すなわち配向情報取得部35)によって、載置面36に配置される袋体100の表面及び裏面の配向を示す情報(すなわち撮影画像データ)が取得されており、また当該情報に基づいて袋体100の反転の要否が反転制御部54により判定されている。
【0078】
そして、第2搬送駆動制御部52の制御下で、第2搬送装置22によって、反転機構27から受け取った袋体100を移送装置28に向けて搬送する(第2搬送工程)。第2搬送装置22により搬送される袋体100は、上述の一連の工程を経て、姿勢及び表裏面の向きが既に矯正されている。したがって第2搬送装置22によって搬送される全ての袋体100は、基本的に同じ姿勢をとり、表面/裏面が相互間で同じ方向に向けられている。なお、第2搬送装置22によって搬送される袋体100の姿勢及び表面/裏面の向きは、特に限定されない。したがって、各袋体100の長手方向及び短手方向のいずれが第2搬送装置22の搬送方向と一致していてもよいし、各袋体100の表面及び裏面のいずれが上方を向いていてもよい。
【0079】
そして、移送制御部55の制御下で、移送装置28によって、第2搬送装置22からの袋体100をマガジン14に移送し、当該袋体100をマガジン14に貯留する(袋送り込み工程)。
【0080】
以上説明したように本実施形態の袋搬送機構11によれば、ピックアップ装置23によって各袋体100の姿勢が矯正され、また袋体100の表面及び裏面の向きが反転機構27により矯正される。このように、第1搬送装置21(すなわち傾斜コンベア31)に対する袋体100の補充からマガジン14に袋体100が貯留されるまでの間に、袋体100の姿勢及び表裏面の向きが自動的に適切に直される。したがって作業者Hは袋体100の補充作業を無造作に行うことができ、作業者Hの作業負担を格段に軽減することができるとともに、生産性を向上させることができる。
【0081】
また、作業者Hが袋体100を補充する位置(図1の補充位置P1参照)と、袋処理装置12に袋体100を供給する位置(図1の受け渡し位置P3参照)と、を相互に離すことができる。したがって、例えば補充位置P1と受け渡し位置P3との間を壁で区切ることにより、作業者H等の人間が受け渡し位置P3に進入することを防ぐことができるとともに、受け渡し位置P3(すなわちマガジン14及び袋処理装置12の近傍)の汚染を効果的に防ぐことができる。このように、マガジン14の設置箇所或いは袋処理装置12に対する袋体100の供給箇所に人間を存在させることなく、袋体100の補充作業或いは供給作業を行うことができる。
【0082】
また本実施形態の袋搬送機構11は、マガジン14を複数設ける必要がないため、装置の大型化を防ぐことができ、設置場所の省スペース化にも寄与しうる。
【0083】
[第2実施形態]
本実施形態において、上述の第1実施形態と同一又は類似の要素には同一の符合を付し、その詳細な説明は省略する。
【0084】
図8は、第2実施形態に係る処理システム10の外観を示す斜視図である。
【0085】
本実施形態の処理システム10は、袋体100を搬送する第1搬送装置21と、第1搬送装置21からセット位置P2に各袋体100を運ぶピックアップ装置23と、セット位置P2に設けられる移送装置28と、移送装置28から送られてくる袋体100を貯留するマガジン14と、を備える。
【0086】
第1搬送装置21は、搬送エリアR1の少なくとも一部(図8では全部)において、直線的に延びる一方向へ複数の袋体100を搬送する。図8に示す第1搬送装置21は、ウエブ形状を持つ単一の無端状の第1搬送ベルト46を有し、第1搬送ベルト46は移送装置28に向かって水平方向に走行する。作業者Hは、位置及び姿勢が整えられた状態の複数の袋体100を第1搬送ベルト46上に置くことによって、第1搬送装置21に対して袋体100を補充する。また作業者Hは、表面/裏面の向きが整えられた状態で複数の袋体100を第1搬送ベルト46上に置くことが好ましい。
【0087】
第1搬送ベルト46上における袋体100の具体的な配置態様は特に限定されず、第1搬送ベルト46上の袋体100がピックアップ装置23によって適切にピックアップ及び保持されるように配置される。一例として、袋体100の配置位置を示す表示が第1搬送ベルト46の表面に形成されていてもよく、この場合、作業者Hはその表示を確認しながら第1搬送ベルト46上の適切な位置に袋体100を配置することができる。図8では、複数の袋体100によって袋体集積群が構成され、第1搬送装置21による袋体100の搬送方向に対して垂直な方向に複数組(具体的には2組)の袋体集積群が第1搬送ベルト46上に配置される。そして、第1搬送装置21による袋体100の搬送方向に関し、袋体集積群は一定の間隔で配置される。なお、各袋体集積群を構成する袋体100の数は予め定められていることが好ましく、作業者Hは所定数の袋体100を第1搬送ベルト46上の1箇所に積み重ねて各袋体集積群を作ることが好ましい。
【0088】
本実施形態の第1搬送装置21は、上述のように配置された袋体100を、間欠的に水平方向へ搬送する。ただし、ピックアップ装置23がピックアップ領域R2に配置された袋体100を第1搬送装置21上から移送装置28上に適切に運ぶことができるのであれば、第1搬送装置21は袋体100を停止させずに連続的に搬送してもよい。特に、第1搬送装置21(すなわち第1搬送ベルト46)によって袋体100を一定速度で連続的に搬送する場合、袋体100の搬送時に加減速がなく、袋体100には一定の慣性力が作用するため、搬送時における袋体100(特に袋体集積群)の位置や姿勢の乱れを効果的に防ぐことができる。
【0089】
ピックアップ装置23は、ピックアップ領域R2に配置される袋体100を移送装置28の上方に設定されたセット位置P2に運び、セット位置P2で当該袋体100をリリースし、移送装置28上に当該袋体100を載せる。
【0090】
なお図8に示す袋搬送機構11は、第1実施形態の撮像装置25を具備していない。そのためピックアップ装置23は、第1搬送装置21による袋体100の搬送(すなわち第1搬送ベルト46の走行)と連動して、袋体100を運ぶ。具体的には、第1搬送装置21は、固定的に定められたピックアップ領域R2に、第1搬送ベルト46上の先頭の袋体集積群を停止させて配置する。ピックアップ装置23は、そのピックアップ領域R2から、固定的に定められたセット位置P2に、1つずつ袋体100を運ぶ。図8に示す例では先頭の袋体集積群が2組設けられるので、ピックアップ装置23は、これらの2組の袋体集積群が配置されるピックアップ領域R2の各々から各袋体100をセット位置P2に移送する。そしてピックアップ領域R2に配置された全ての袋体100がピックアップ装置23によってセット位置P2に運ばれた後に、第1搬送装置21は第1搬送ベルト46上の袋体集積群を間欠的に搬送し、新たな袋体集積群をピックアップ領域R2に停止させて配置する。
【0091】
このようにピックアップ装置23は、予め定められたピックアップ領域R2とセット位置P2との間を往復移動するため、第1実施形態の撮像装置25により取得される撮影画像データを必要としない。ただし、第1実施形態の撮像装置25と同様の撮像装置(図示省略)によって、ピックアップ領域R2を含む範囲が撮影されてもよい。この場合、撮影画像データを解析することによって、ピックアップ領域R2における袋体100の有無を判定することができる。ピックアップ制御部53は、その撮影画像データの解析結果に基づいて、ピックアップ装置23によりピックアップ領域R2からセット位置P2に袋体100を移送させてもよい。また第1搬送駆動制御部51は、その撮影画像データの解析結果に基づいて、ピックアップ領域R2に袋体100が存在しなくなったのを確認した後に、新たな袋体集積群をピックアップ領域R2に配置するように、第1搬送装置21を制御してもよい。この場合、作業者Hは、各袋体集積群を構成する袋体100の数を気にする必要がなく、任意の数の袋体100によって各袋体集積群を作ることができる。なお上述の撮影画像データの解析は、図示しない撮像装置で行われてもよいし、第1搬送駆動制御部51によって行われてもよいし、ピックアップ制御部53によって行われてもよいし、他の装置で行われてもよい。
【0092】
また、撮像装置25以外の任意のセンサによってピックアップ領域R2における袋体100の有無を検出してもよく、ピックアップ制御部53は当該検出結果に基づいてピックアップ装置23を制御してもよい。
【0093】
移送装置28は、ピックアップ装置23からの袋体100をマガジン14に移送する。
【0094】
図9図11は、第2実施形態に係る移送装置28の近傍の概略側方図である。図12は、図9図11に示す移送装置28の概略平面図である。
【0095】
移送装置28は、図12に示すように、移送載置面62と、移送載置面62に形成された長孔63に沿って移動可能に設けられた移送吸着部61と、を有する。
【0096】
図9に示すように、移送吸着部61は、ピックアップ装置23がセット位置P2に袋体100を配置する前に、セット位置P2において長孔63から上方へ突出するように配置され、若しくは長孔63において移送載置面62と同一平面上に配置される。一方、吸着昇降部42は、上述の第1実施形態で説明したように、マガジン14に既に貯留されている袋体100のうち最後尾の袋体100(すなわち最も移送装置28側に配置される袋体100)の一部を上方へ持ち上げて、マガジン14に貯留されている袋体100の全体を前方(すなわち袋処理装置12側)へ移動させ、移送装置28からの新たな袋体100を配置するスペースを作る。
【0097】
そして図10に示すように、移送吸着部61は、セット位置P2に運ばれた袋体100を下方から吸着等によって保持する一方で、ピックアップ装置23は当該袋体100の保持を解除する。そして図11に示すように、移送吸着部61は、袋体100とともに長孔63に沿って移動し、袋体100をマガジン14に運ぶ。この間、移送載置面62は、必要に応じて、移送吸着部61により搬送される袋体100を下方から支持する。このようにして移送吸着部61により運ばれた袋体100は、吸着昇降部42によって持ち上げられている袋体100の下方に挿入され、マガジン14に貯留される袋体100の最後尾に配置される。
【0098】
その後、移送吸着部61は、新たに最後尾に配置された袋体100の保持を解除し、吸着昇降部42は、新たに最後尾に配置された袋体100を持ち上げる。そして移送吸着部61は、下降して新たに最後尾に配置された袋体100から下方に離れた後に、セット位置P2の下方に向かって水平移動し、その後、上昇して再びセット位置P2に配置される。
【0099】
なお上述の第1実施形態の処理システム10には反転機構27が設けられていたが、本実施形態の処理システム10には反転機構27が設けられていない。すなわち、本実施形態に係る処理システム10では、各袋体100の表面及び裏面の向きを入れ替える反転処理が行われない。したがって、本実施形態の処理システム10は、作業者Hによって各袋体100の表面及び裏面の向きが整えられる場合、各袋体100の表面及び裏面が互いに同一である場合、或いは各袋体100の表面及び裏面の向きを整える必要がない場合に好適である。
【0100】
図13は、第2実施形態に係る制御部を示すブロック図である。
【0101】
袋搬送機構11は、第1搬送装置21を制御する第1搬送駆動制御部51、ピックアップ装置23を制御するピックアップ制御部53、及び移送装置28を制御する移送制御部55を有する。
【0102】
本実施形態のピックアップ制御部53も、複数の袋体100のうちの少なくとも1つ以上の袋体100の搬送エリアR1における位置を示す位置示唆データを、第1搬送駆動制御部51から取得し、当該位置示唆データに基づいてピックアップ装置23を制御する。本実施形態の位置示唆データは、第1搬送装置21による袋体100の搬送に関する情報であり、第1搬送ベルト46の搬送速度や間欠的な搬送タイミングに関する情報である。ピックアップ制御部53は、第1搬送ベルト46が間欠的に停止している間に、ピックアップ領域R2に配置されている全ての袋体100がセット位置P2に運ばれるようにピックアップ装置23を制御する。
【0103】
なお移送制御部55は、ピックアップ装置23の作動状態を示すデータをピックアップ制御部53から取得することによって、ピックアップ装置23の作動状態に応じて移送装置28を作動させることが可能である。
【0104】
したがって本実施形態の袋搬送機構11による袋搬送方法は、以下の工程を含む。すなわち、第1搬送駆動制御部51により制御される第1搬送装置21によって、ピックアップ領域R2を含む搬送エリアR1を複数の袋体100が通るように、当該複数の袋体100を搬送する。そして、ピックアップ制御部53により制御されるピックアップ装置23によって、複数の袋体100のうちピックアップ領域R2に位置する袋体100を保持し、当該袋体100をセット位置P2に運ぶ。そして、ピックアップ装置23から、セット位置P2に設けられた移送装置28に袋体100が受け渡され、移送装置28によって、袋体100をマガジン14に移送する。
【0105】
以上説明したように本実施形態によれば、作業者Hは多数の袋体100を第1搬送装置21(第1搬送ベルト46)に並べて配置するだけでよいので、袋体100の補充作業に関する作業者Hの負担を軽減しつつ、生産性を向上させることができる。また補充位置P1とセット位置P2とを離すことができる、また補充位置P1と受け渡し位置P3とを離すことができる。そのためマガジン14の設置箇所或いは袋処理装置12に対する袋体100の供給箇所に人間を存在させることなく、袋体100の補充作業或いは供給作業を行うことができる。
【0106】
[第3実施形態]
本実施形態において、上述の第1実施形態及び第2実施形態と同一又は類似の要素には同一の符合を付し、その詳細な説明は省略する。
【0107】
図14は、第3実施形態に係る処理システム10の外観を示す斜視図である。
【0108】
本実施形態の処理システム10は、袋体100を搬送する第1搬送装置21と、第1搬送装置21からセット位置P2に各袋体100を運ぶピックアップ装置23と、セット位置P2から受け渡し位置P3に袋体100を案内する袋体収容具65と、を備える。
【0109】
第1搬送装置21は、上述の第2実施形態の第1搬送装置21と同様に構成される。したがって、第1搬送装置21は、袋体100を間欠的又は連続的に袋体100(すなわち袋体集積群)をピックアップ領域R2に向けて搬送する。特に、第1搬送装置21(すなわち第1搬送ベルト46)によって袋体100を一定速度で連続的に搬送する場合、袋体100の搬送時に加減速がなく、袋体100には一定の慣性力が作用するため、搬送時における袋体100(特に袋体集積群)の位置や姿勢の乱れを効果的に防ぐことができる。
【0110】
ピックアップ装置23は、ピックアップ領域R2に配置される袋体100を袋体収容具65の上方に設定されたセット位置P2に運び、セット位置P2で当該袋体100をリリースし、袋体収容具65上に当該袋体100を載せる。本実施形態のピックアップ装置23も、第2実施形態のピックアップ装置23と同様に、予め定められたピックアップ領域R2とセット位置P2との間を往復移動する。このように本実施形態のピックアップ装置23は、袋処理装置12への受け渡し位置P3に袋体100が配置されるように、当該袋体100をセット位置P2に運ぶ。
【0111】
袋体収容具65は、ピックアップ装置23からの袋体100を受け渡し位置P3に配置する。受け渡し位置P3に配置された1つ又は複数の袋体100(図14では2つの袋体100)は、受渡装置(後述の図15の符合「68」参照)によって袋処理装置12に受け渡される。
【0112】
なお、セット位置P2と受け渡し位置P3とは互いに一致していてもよいし、互いに一致していなくてもよい。セット位置P2と受け渡し位置P3とが一致している場合、ピックアップ装置23は、各袋体100をピックアップ領域R2から直接的に受け渡し位置P3に運ぶ。一方、セット位置P2と受け渡し位置P3とが一致していない場合、袋体収容具65によって袋体100がセット位置P2から受け渡し位置P3に案内される。袋体収容具65による袋体100の案内方法は特に限定されない。例えば、袋体100の搬送面を傾斜させ、重力を利用してセット位置P2から受け渡し位置P3に袋体100を案内してもよい。また、セット位置P2から受け渡し位置P3に袋体100を積極的に搬送する機構を、袋体収容具65は有していてもよい。
【0113】
図15は、第3実施形態に係る制御部を示すブロック図である。
【0114】
袋搬送機構11は、第1搬送装置21を制御する第1搬送駆動制御部51、及びピックアップ装置23を制御するピックアップ制御部53を有する。
【0115】
本実施形態のピックアップ制御部53も、上述の第2実施形態のピックアップ制御部53と同様に、複数の袋体100のうちの少なくとも1つ以上の袋体100の搬送エリアR1における位置を示す位置示唆データを、第1搬送駆動制御部51から取得し、当該位置示唆データに基づいてピックアップ装置23を制御する。
【0116】
なお、受渡装置68を制御する受渡制御部57は、ピックアップ装置23の作動状態を示すデータをピックアップ制御部53から取得することによって、ピックアップ装置23の作動状態に応じて受渡装置68を作動させることが可能である。
【0117】
上述の本実施形態の袋搬送機構11による袋搬送方法は、以下の工程を含む。すなわち、第1搬送駆動制御部51により制御される第1搬送装置21によって、ピックアップ領域R2を含む搬送エリアR1を複数の袋体100が通るように、当該複数の袋体100を搬送する。そして、ピックアップ制御部53により制御されるピックアップ装置23によって、複数の袋体100のうちピックアップ領域R2に位置する袋体100を保持し、当該袋体100をセット位置P2に運ぶ。そして、ピックアップ装置23によってセット位置P2に運ばれた袋体100が、受渡装置68によって袋処理装置12への受け渡し位置P3に配置される。
【0118】
なお、本実施形態の処理システム10は、上述の第2実施形態の処理システム10と同様に、作業者Hによって各袋体100の表面及び裏面の向きが整えられる場合、各袋体100の表面及び裏面が互いに同一である場合、或いは各袋体100の表面及び裏面の向きを整える必要がない場合に好適である。
【0119】
以上説明したように本実施形態によれば、作業者Hは多数の袋体100を第1搬送装置21(第1搬送ベルト46)に並べて配置するだけでよいので、袋体100の補充作業に関する作業者Hの負担を軽減しつつ、生産性を向上させることができる。また補充位置P1と受け渡し位置P3とを離すことができるため、袋処理装置12に対する袋体100の供給箇所(すなわち受け渡し位置P3)に作業者H等の人間を存在させることなく、袋体100の供給作業を行うことができる。またマガジン14が設けられないので、袋搬送機構11の設置に関して省スペース化を図ることができる。
【0120】
[変形例]
本発明は、上述の実施形態及び変形例には限定されない。
【0121】
例えば、上述の第2実施形態及び第3実施形態では、袋体100の反転処理は行われないが、袋体100の反転処理を行うための装置が設けられてもよい。一例として、上述の第1実施形態と同様の撮像装置25、載置面36、反転機構27及び反転制御部54を設けることによって、袋体100の反転処理が行われてもよい。その場合、撮像装置25は、載置面36において、ピックアップ領域R2において、又はピックアップ領域R2よりも上流側において、各袋体100の撮影画像データを取得する。反転制御部54は、その撮影画像データ(すなわち袋体100の配向を示す情報)に基づいて、載置面36に配置される袋体100の表面の向き及び裏面の向きの入れ替えの要否を判定し、当該入れ替えが必要であると判定される場合のみ、反転機構27により袋体100の表面の向き及び裏面の向きを入れ替えさせる。
【0122】
また上述の第2実施形態及び第3実施形態においても、第1実施形態の撮像装置25のような、搬送エリアR1における複数の袋体100の位置及び姿勢を示す情報を取得する袋検出部が設けられていてもよい(図8の符合「34−1」及び図14の符合「34−2」参照)。この場合、ピックアップ制御部53は、第1搬送駆動制御部51から取得した位置示唆データに加え、袋検出部34−1、34−2が取得した情報に基づく位置示唆データに基づいて、ピックアップ装置23を制御することが可能である。なお、このような袋検出部34−1、34−2の設置位置は、第1搬送ベルト46上に載せられた袋体100(すなわち袋体集積群)の位置及び姿勢を示す情報を取得することができる位置であれば、特に限定されない。ただし、ピックアップ領域R2における袋体100(すなわち袋体集積群)の位置及び姿勢を精度良く検出する観点からは、袋検出部34−1、34−2は、ピックアップ領域R2に近い位置で複数の袋体100の位置及び姿勢を示す情報を取得することが好ましい。具体的には、ピックアップ領域R2の袋体100、又はピックアップ領域R2の上流側近傍領域(図8及び図14の符合「R3」参照)の袋体100を撮影して当該袋体100の位置及び姿勢を示す情報を取得することができる位置に、袋検出部34−1、34−2が配置されることが好ましい。なお図8及び図14に示す袋検出部34−1、34−2は、図示しない支柱によって支持されている。
【0123】
また上述の実施形態及び変形例では、袋検出部34及び配向情報取得部35(図7参照)として撮像装置25を用いているが、撮像装置以外のセンサ等の装置によって袋検出部34及び配向情報取得部35の各々が構成されていてもよい。例えば、回転テーブル32上の袋体100の撮影画像データの解析以外の方法によって、第1搬送装置21(図1では回転テーブル32)上における複数の袋体100の位置及び姿勢を示す情報が取得されてもよいし、載置面36に配置される袋体100の表面及び裏面の配向を示す情報が取得されてもよい。
【0124】
また袋搬送機構11には、必要に応じて、上述以外のセンサや撮像装置が設けられてもよい。例えば、上述の第1実施形態において載置面36(図1参照)上の袋体100の有無を検出するためのセンサや撮像装置が設けられてもよい。この場合、反転制御部54は、当該検出結果に基づいて反転機構27を制御してもよい。また上述の第2実施形態(図8図13参照)において、セット位置P2における袋体100の有無を検出するためのセンサや撮像装置が設けられてもよい。この場合、移送制御部55は、当該検出結果に基づいて移送装置28を制御してもよい。また上述の各実施形態において、受け渡し位置P3における袋体100の有無を検出するためのセンサや撮像装置が設けられてもよい。この場合、受渡制御部(図15の符合「57」参照)は、当該検出結果に基づいて受渡装置(図15の符合「68」参照)を制御してもよい。
【0125】
なお、袋体100に収容される物は、単一種類の物であってもよいし、複数種類の物であってもよい。また袋体100に収容される物は任意の形態を有していてもよく、例えば粉体、液体、ゲル体、固体、気体、或いはこれらのうちの2以上の形態を有する物が袋体100に収容されてもよい。また袋体100に収容される物の用途は特に限定されないが、典型的には食品、薬、化粧品或いは農薬の分野で使用される物を袋体100に収容することが可能である。
【0126】
また上述の実施形態及び変形例の各要素に各種の変形が加えられてもよい。また、上述の構成要素及び/又は方法以外の構成要素及び/又は方法を含む形態も、本発明の実施形態に含まれる。また、上述の構成要素及び/又は方法のうちの一部の要素が含まれない形態も、本発明の実施形態に含まれる。また、本発明のある実施形態に含まれる一部の構成要素及び/又は方法と、本発明の他の実施形態に含まれる一部の構成要素及び/又は方法とを含む形態も、本発明の実施形態に含まれる。したがって、上述の実施形態及び変形例、及び上述以外の本発明の実施形態の各々に含まれる構成要素及び/又は方法同士が組み合わされてもよく、そのような組み合わせに係る形態も本発明の実施形態に含まれる。また、本発明によって奏される効果も上述の効果に限定されず、各実施形態の具体的な構成に応じた特有の効果も発揮されうる。このように、特許請求の範囲、明細書、要約書及び図面に記載される各要素に対して種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0127】
10…処理システム、11…袋搬送機構、12…袋処理装置、14…マガジン、21…第1搬送装置、22…第2搬送装置、23…ピックアップ装置、25…撮像装置、26…中継支持部、27…反転機構、27a…チャック部、28…移送装置、31…傾斜コンベア、32…回転テーブル、34、34−1、34−2…袋検出部、35…配向情報取得部、36…載置面、38…傾斜ベルト、39…投入部、40…第2搬送ベルト、41…押出部、42…吸着昇降部、44…昇降支持部、46…第1搬送ベルト、51…第1搬送駆動制御部、52…第2搬送駆動制御部、53…ピックアップ制御部、54…反転制御部、55…移送制御部、56…撮像制御部、57…受渡制御部、61…移送吸着部、62…移送載置面、63…長孔、65…袋体収容具、68…受渡装置、100…袋体、A…回転軸線、H…作業者、P1…補充位置、P2…セット位置、P3…受け渡し位置、R1…搬送エリア、R2…ピックアップ領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15