特許第6986866号(P6986866)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6986866光発電セルを電気的に接触させるためのハイブリッドな織り方
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6986866
(24)【登録日】2021年12月2日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】光発電セルを電気的に接触させるためのハイブリッドな織り方
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/05 20140101AFI20211213BHJP
   H01L 31/048 20140101ALI20211213BHJP
【FI】
   H01L31/04 570
   H01L31/04 560
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2017-114523(P2017-114523)
(22)【出願日】2017年6月9日
(65)【公開番号】特開2017-224817(P2017-224817A)
(43)【公開日】2017年12月21日
【審査請求日】2020年3月12日
(31)【優先権主張番号】16175066.6
(32)【優先日】2016年6月17日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】16180461.2
(32)【優先日】2016年7月20日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】514156563
【氏名又は名称】アイメック・ヴェーゼットウェー
【氏名又は名称原語表記】IMEC VZW
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100112911
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】トム・ボルヘルス
(72)【発明者】
【氏名】ヨナタン・ホヴァールツ
【審査官】 桂城 厚
(56)【参考文献】
【文献】 特表2016−500487(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/173487(WO,A1)
【文献】 中国特許出願公開第104319301(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/04−31/078
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの光発電セルを接触させかつ電気的に接続する方法であって、
1つの面の上に、少なくとも第1極性の第1金属コンタクトおよび反対の第2極性の第2金属コンタクトを含む、少なくとも1つの光発電セルを提供するステップと、
織布の経糸方向と緯糸方向のうちの1つの方向に並べられた複数の絶縁リボンと、前記織布の少なくとも経糸方向または緯糸方向に並べられた複数の導線と、を含む前記織布を提供するステップであって、前記複数の導線のうちの少なくとも1つは、少なくとも、互いから電気的に絶縁された第1部分と第2部分を含むステップと、
前記少なくとも1つの光発電セルの前記面に前記織布を物理的に接触させるステップと、
加熱プロセスを実行して、前記第1金属コンタクトと前記第1部分との間に電気的接続を形成し、前記第2金属コンタクトと前記第2部分との間に電気的接続を形成するステップであって、この加熱プロセスは、更に前記複数の絶縁リボンを液化させて、前記絶縁リボンを封止層に変えるステップと、を含み、
前記複数の導線のうちの第1の複数の第1導線が並べられた方向は、前記複数の絶縁リボンが並べられた方向と異なる、方法。
【請求項2】
前記織布を提供するステップは、前記複数の導線がはんだ材料でコーティングされた銅リボンを含む、前記織布を提供するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記織布を提供するステップは、前記織布の中に穴を形成して、少なくとも第1部分と第2部分とを含む前記複数の導線のうちの少なくとも1つを局所的に遮断し、それによって前記少なくとも1つの第1部分を前記少なくとも1つの第2部分から遮断するステップを含む請求項1または請求項2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの光発電セルを提供するステップは、複数のエミッタラップスルー光発電セルおよび/または複数のメタルラップスルー光発電セルを提供するステップを含み、
前記第1の複数の第1導線は、少なくとも前記第1部分と前記第2部分とを含む前記複数の導線のうちの少なくとも1つを含む請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記織布を提供するステップは、前記第1の複数の第1導線が設けられた織布を提供するステップを含み、
織りパターンは、第1金属コンタクトの位置に対応する第1所定位置で、少なくとも前記第1部分と前記第2部分とを含む前記第1の複数の第1導線のそれぞれを露出させ、第2金属コンタクトの位置に対応する第2所定位置で、少なくとも前記第1部分と前記第2部分とを含む前記第1の複数の第1導線のそれぞれを露出させ、
少なくとも前記第1部分と前記第2部分とを含む前記第1の複数の第1導線のそれぞれは、前記織布の面の上の前記第1所定位置と前記第2所定位置の両方で露出され、前記光発電セルに接触する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記織布を提供するステップは、少なくとも前記第1部分と前記第2部分とを含む前記第1の複数の第1導線のそれぞれが、前記第1所定位置と前記第2所定位置との間で、少なくとも1つの絶縁リボンと交差して、前記面と反対側の織布の面に露出されて、前記光発電セルに接触する織布を提供するステップを含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記織布を提供するステップは、少なくとも前記第1部分と前記第2部分とを含む前記第1の複数の第1導線の前記第1部分が前記第1所定位置を含み、少なくとも前記第1部分と前記第2部分とを含む少なくとも1つの導線の前記第2部分が前記第2所定位置を含む前記織布を提供するステップを含み、
前記第1部分および前記第2部分は、少なくとも前記第1部分と前記第2部分とを含む少なくとも1つの前記第1導線を遮断する穴によって互いから遮断され、
前記穴は、前記第1所定位置と前記第2所定位置との間の、前記第1導線が前記少なくとも1つの絶縁リボンと交差する場所に形成される請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記織布を提供するステップは、2つのストリング端バスバーが、前記第1の複数の第1導線の両端に織り込まれた前記織布を提供するステップを含み、
各ストリング端バスバーは、対応する絶縁リボン上に配置され、かつ対応する絶縁リボンに沿って方向付けられた更なる導線を含み、少なくとも前記第1部分と前記第2部分とを含む少なくとも1つの導線の第1部分と第1ストリング端バスバーとの間の電気的接触が形成され、少なくとも前記第1部分と前記第2部分とを含む少なくとも1つの導線の第2部分と第2ストリング端バスバーとの間の電気的接触が形成される請求項4〜7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの光発電セルを提供するステップは、複数の指組み型バックコンタクト光発電セルを提供するステップを含み、
前記織布を提供するステップは、前記複数の絶縁リボンが並べられた方向と異なる前記織布の方向に並べられた前記第1の複数の第1導線と、前記複数の絶縁リボンが並べられた方向に並べられた第2の複数の第2導線と、を提供するステップを含み、
前記第2の複数の第2導線のそれぞれは、対応する絶縁リボンの上に配置され、かつ対応する絶縁リボンの中心長手軸に沿って方向付けられている請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記織布を提供するステップは、織りパターンを有する織布を提供するステップを含み、
前記織りパターンを有する織布において、前記第1の複数の第1導線は、前記第1の複数の第1導線の整列した導線ペアを複数形成するように、ペアとして織り込まれ、
前記第1導線の各ペアは、同じパターンによって並んで織られた2つの第1導線を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記織布を提供するステップは、前記第1の複数の第1導線が設けられた織布を提供するステップを含み、
織りパターンは、第1金属コンタクトの位置に対応する第1所定位置で複数の整列したペアの導線を露出させ、第2金属コンタクトの位置に対応する第2所定位置で複数の整列したペアの他の導線を露出させ、
前記複数のペアの前記導線は、それぞれ前記織布の面の上の前記第1所定位置と前記第2所定位置で露出され、前記光発電セルに接触する請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記織布を提供するステップは、前記複数の整列したペアのうちの1つのペアの導線が同一の絶縁リボンおよび前記第2の複数の第2導線の対応する導線と交差して、前記複数の整列したペアのうちの1つのペアと前記第1部分の導線との間、および前記複数の整列したペアのうちの1つのペアと前記第2部分の前記他の導線との間、のそれぞれの電気的接続を形成する、織布を提供するステップを含み、
前記第1部分および前記第2部分は、前記第2の複数の第2導線のうちの前記対応する導線の部分である請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記織布を提供するステップは、前記第2の複数の第2導線のうちの前記対応する導線の前記第1部分および前記第2部分が、前記第2の複数の第2導線のうちの前記対応する導線を遮断する穴によって互いから遮断された織布を提供するステップを含み、
前記穴は、前記第1導線の前記ペアの前記導線と前記ペアの前記他の導線との間に形成される請求項12に記載の方法。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載の方法の中で使用する織布であって、
織布の経糸方向と緯糸方向のうちの1つの方向に並べられた複数の絶縁リボンと、前記織布の少なくとも経糸方向または緯糸方向に並べられた複数の導線と、を含み、
前記複数の導線のうちの第1の複数の第1導線が並べられた方向は、前記複数の絶縁リボンが並べられた方向と異なり、
前記複数の導線のうちの少なくとも1つは、少なくとも、互いから電気的に絶縁された第1部分と第2部分を含む織布。
【請求項15】
請求項1〜13のいずれかに記載の方法によって複数の光発電セルを相互接続することを含む、光発電モジュールの製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光発電セル、例えばバックコンタクト光発電セルの分野に関する。特に、本発明は、バックコンタクト光発電セルに電気的に接触してバックコンタクト光発電セルを封入する方法、および光発電モジュールの中で複数のバックコンタクト光発電セルを相互接続するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なタイプのバックコンタクト光発電セル、例えばシリコンベース・バックコンタクト光発電セルが、当該技術分野において知られている。このようなバックコンタクトセルは、有利には、セルの表面上に電流を集めるための導電性のコンタクトグリッドの使用を避けることによって、良好な効率を達成する。特に、従来のフロントコンタクトセルの典型的なものよりも潜在的に高いこの効率は、コンタクトグリッド上の入射放射線の吸収および/または反射による低い自己シェーディングによって説明される。このような効率の向上は、高電流セルにおいて、例えば、集光式モジュールまたは広域のモジュールにおいて特に有利である。
【0003】
バックコンタクト・バックジャンクション(BC−BJ)セルは、裏面に配置されたネガティブ極性とポジティブ極性の両方の電流収集接合を有してもよく、例えばメタライゼーションおよびコンタクト拡散領域は、裏面にのみ配置されてもよい。表面上に入射した光によって発生した電子ホール対は、裏面に集められる。このようなセルは、裏面のみでのキャリア収集に依存するので、高品質の材料、例えば高純度のシリコン材料の特に薄いセル基板を有することが好ましい。
【0004】
そのようなタイプのバックコンタクト・バックジャンクションセルの1つである指組み型(Interdigitated)バックコンタクト(IBC)セルでは、エミッタ領域と、裏面電界領域と、両極性の対応するコンタクトと、がセルの裏面に設けられる。各コンタクトは、指組み型のフィンガーパターンを形成する。
【0005】
バックコンタクトセルの別のタイプであるエミッタラップスルー(EWT)セルでは、キャリア収集は、セルの両側で発生する。表面上の電流収集接合は、エミッタ拡散によってシリコン基板内の穴を通して巻き付けられる。例えば、表面から裏面への伝導電流は、基板を通る複数の穴またはビアによって提供される。
【0006】
同様のタイプのバックコンタクトセルであるメタルラップスルー(MWT)セルでは、金属グリッドが、基板を貫通する複数の穴またはビアを通して、表面から裏面に巻き付けられる。この構造は、従来のセル構造に類似している。エミッタが表面に設けられ、バスバーが裏面に設けられており、ウエハ内のいくつかの金属化された開口部またはビアを通して表面グリッドを延ばすことによって、裏面に接続された照射される表面上の薄い表面グリッドのみを残す。
【0007】
バックコンタクトセルでは、特定のタイプにかかわらず、電流は、コンタクトバスバーまたはコンタクトパッドにコネクタをはんだ付けすることによって、裏面のコンタクト点またはコンタクト領域に集められる。例えば、少なくとも1つのコネクタは一連のネガティブ極性コンタクトにはんだ付けされてもよく、少なくとも1つのコネクタは一連のポジティブ極性コンタクトにはんだ付けされてもよい。しかし、例えばモジュール内のバックコンタクトセルを相互に接続するために、バックコンタクト光発電セルの両極性は、セルの裏面に接触する必要があるので、追加の電気絶縁が必要である場合がある。例えば、異なる極性を接続するための導体は、互いに交差する必要があり、または導体は、裏面の異なる極性の領域を横切る必要があり、短絡を避けるために絶縁層が必要である場合がある。必要な絶縁は、モジュール内にはんだマスク、ガラス繊維および/またはポリマーなどの追加の材料を組み込むことによって達成される。しかし、必要な絶縁を提供するためのそのような手段は、モジュールのコストおよび複雑さに悪影響を及ぼし、信頼性を低下させる可能性さえある。
【0008】
当該技術分野では、バックコンタクトセルがセルストリングに接続され、続いて異なるモジュール層がレイアップ(lay-up)され、ストリングが相互接続される方法が知られている。当該技術分野では、統合的な手法で、全ての層がまず準備され、次にガラスの上に直接整列される他の方法が知られている。しかし、はんだおよび/または導電性ペーストの分配、絶縁層の打ち抜きおよび関連する整列ステップは、複数のセル処理およびプロセスステップを必要とすることがあり、コストが高く複雑であり、処理歩留まりが低下するという欠点を有する。
【0009】
欧州特許EP2660878では、バックコンタクト光発電セルを接触させおよび/または接続するための、絶縁線と共に織り込まれた導線から成るハイブリッド絡み織り材料が開示されている。線は、絡み織りパターンを使用して形成されている。そこでは、緯糸(weft)方向の緯糸(filling threads)として導線が使用され、経糸として絶縁線が使用され、導線は、材料が表面に当てられた場合、セル表面からの絶縁糸によって空間的に分離されたままである。しかし、このような手法の欠点は、別個の相互接続およびラミネート加工ステップが必要となることである。
【発明の概要】
【0010】
本発明の具体例の目的は、光発電セル(例えばバックコンタクト光発電セル)を電気的に接触させるとともに、光発電セル(例えばバックコンタクト光発電セル)を電気的に接続するための良好かつ効率的な手段と方法を提供することにある。
【0011】
上記の目的は、本発明に係る方法およびデバイスによって達成される。
【0012】
本発明の具体例の利点は、光発電セルの同一極性のコンタクトまたはコンタクトパッド間の良好で効率的かつ強固な接続が提供されることである。
【0013】
本発明の具体例の利点は、同一の面(例えば裏面)上に両方の極性のコンタクトパッドを有する光発電セルの良好で効率的かつ強固な電気的接続が提供されることである。
【0014】
本発明の具体例の利点は、そのようなセルを接続するための導電体が、効率的に絶縁されて短絡を防止することである。
【0015】
本発明の具体例の利点は、光発電セル(例えばバックコンタクト光発電セル)が、低コストで簡単かつ信頼性のある方法を使用して(例えば、単純で安価な材料を使用して)接触し(例えば電気的に接触し)、かつ接続される(例えば電気的に接続される)ことができることである。
【0016】
本発明の具体例の利点は、はんだおよび/または導電性ペーストの分配、多層レイアップおよび多重整列ステップなどの複雑なセルの取扱いおよびプロセスステップを回避できることである。
【0017】
例えば、本発明の具体例では、光発電セルは、ペースト(例えば、はんだおよび/または導電性のペースト)を分配することなく、電気的に接触しおよび/または電気的に相互接続することができ、したがって、ペースト分配に関するコスト、プロセスステップ、セルの取扱い操作、および/または整列ステップを回避することができる。
【0018】
例えば、本発明の具体例では、セルを接続するための(例えば、セルを電気的に接続し、封止するための)セルの取扱い操作は、レイアップ中の最終配置のための1つの取扱いステップに限定される。
【0019】
本発明の具体例の利点は、低コストであるとともに良好な処理歩留まりを可能にする、光発電セルを接触および相互接続するための簡単なセルの取扱い方法と処理方法を提供することである。
【0020】
本発明の具体例の利点は、両極性のそれぞれを接続するためのコンタクトが、導電性構造によって1つの面上に提供されると同時に、絶縁材料(例えば封止材料)を提供することである。
【0021】
例えば、本発明の具体例によると、両極性の電気的接触を形成するためおよび封止のために、1つのレイアップステップのみが必要であり、例えば絶縁体と導電体のために別個の整列ステップは必要でない。
【0022】
例えば、はんだ付けまたは硬化のための別々の相互接続ステップは、例えばラミネート加工および封止プロセス中に同時に相互接続を有利に提供することによって、回避することができる。
【0023】
本発明の具体例の利点は、セルをラミネート加工するために織布の中に一体化されたモジュール封入材料によって、光発電セルへの電気的接続を直接提供することができることである。例えば、他の材料の中間誘電体層は必要でない。
【0024】
本発明の具体例の利点は、はんだコーティングされたリボンを、これが織布の中に設けられている場合、セルのコンタクトバスバーおよび/またはセルのコンタクトパッドの上に直接はんだ付けできることである。
【0025】
本発明の具体例の更なる利点は、具体例によって提供された接触と絶縁の(例えば封止化の)構造が、応力を相殺することができる(例えば、平面外の応力緩和構造を形成する)ことである。例えば、温度変化および加工中に生成される応力、および/または光発電モジュール上の機械的応力を相殺することができる(例えば、効率的に吸収および分散させることができる)。例えば、熱膨張相殺構造が、本発明の具体例によって提供されてもよい(例えば、織布に一体化されてもよい)。
【0026】
本発明の具体例の利点は、簡単な織りを有し、大寸法の構成で製造され適用されることができる光発電セルに電気的に接触するための織物材料を提供できることである。
【0027】
本発明の具体例の利点は、封止リボンと導電性接続リボンのみを含む織物材料を提供し、使用することができることである。
【0028】
本発明の具体例の利点は、光発電セルから光発電モジュールを形成する際の、ストリング加工および/またはストリングの取扱い操作を回避することができることである。しかし、本発明の他の具体例の利点は、必要に応じて、セルのストリング加工が提供されることである。例えば、本発明の具体例は、ストリング加工およびストリングの取扱いと互換性がある。
【0029】
本発明の具体例の利点は、セルストリングの端部のバス化(bussing)が必要ない場合があることである。例えば、製織中に、織りの中に、例えば織布の一体化部分としての端部バスを設けることができる。
【0030】
本発明の具体例の利点は、具体例に係るプロセスが、少しの道具および/または機械を使用して実施できるとともに、わずかなフロアスペースしか必要とせず、かつ操作のコストが低いことである。
【0031】
本発明の具体例の利点は、バックコンタクト・バックジャンクション光発電セル(例えば指組み型バックコンタクトセル)を安価に製造することができることである。例えば、従来のIBCセルとして提供されたバスバーまたはバスバーの一部は、具体例に係る織りまたは織布に一体化された導電性リボンで置き換えることができる。したがって、セルレベルでのメタライゼーション(例えば銀メタライゼーション)の必要は少ない。
【0032】
本発明の具体例の利点は、織布の中にテーパ構造が形成されることである。これにより、導電性リボンの断面と抵抗損失を最適化して、例えば織りまたは織布の中に形成された導体の全断面に対して高い充填率を達成するとともに、更に相互接続レイアウトを単純化することができる。
【0033】
第1態様では、本発明は、少なくとも1つの光発電セルを接触させかつ電気的に接続する方法に関する。この方法は、1つの面の上に、少なくとも第1極性の第1金属コンタクトおよび反対の第2極性の第2金属コンタクトを含む、少なくとも1つの光発電セルを提供するステップを含む。この方法は、織布の経糸方向と緯糸方向のうちの1つの方向に並べられた複数の絶縁リボンと、織布の少なくとも経糸方向または緯糸方向に並べられた複数の導線と、を含む織布を提供するステップを含む。複数の導線は、少なくとも、複数の絶縁リボンが並べられている方向とは異なる方向に並べられる。複数の導線のうちの少なくとも1つは、少なくとも、互いから電気的に絶縁された第1部分と第2部分とを含む。この方法は、少なくとも1つの光発電セルの上記の面に織布を物理的に接触させるステップを含む。この方法は、加熱プロセスを実行して、第1金属コンタクトと第1部分との間に電気的接続を形成し、第2金属コンタクトと第2部分との間に電気的接続を形成するステップを含む。この加熱プロセスは、更に複数の絶縁リボンを液化させて、絶縁リボンを封止層に変える。
【0034】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、ツイル織布またはツイル様の織布の形状の上記織布を提供することを含んでもよい。
【0035】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、上記複数の導線がはんだ材料でコーティングされた銅リボンを含む上記織布を提供することを含んでもよい。
【0036】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、上記絶縁リボンが透明材料から成る上記織布を提供することを含んでもよい。
【0037】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、複数の絶縁リボンと複数の導線を織ることを含んでもよい。
【0038】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、絶縁泊および/または導電性箔にスリットを入れ、複数の絶縁リボンおよび/または複数の導線をそれぞれ形成することを含んでもよい。
【0039】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、織布の中に穴を形成して、少なくとも第1部分と第2部分とを含む複数の導線のうちの少なくとも1つを局所的に遮断し、それによって少なくとも1つの第1部分と少なくとも1つの第2部分とを遮断するステップを更に含んでもよい。
【0040】
本発明の具体例に係る方法では、少なくとも1つの光発電セルを提供するステップは、複数のバックコンタクト光発電セルを提供することを含んでもよい。
【0041】
本発明の具体例に係る方法では、少なくとも1つの光発電セルを提供するステップは、複数のエミッタラップスルー光発電セルおよび/または複数のメタルラップスルー光発電セルを提供することを含んでもよい。
【0042】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、織布の緯糸方向および経糸方向のうちの1つの方向に並べられた第1の複数の第1導線を含む織布を提供することを含んでもよい。第1の複数の第1導線が並べられた方向は、複数の絶縁リボンが並べられた方向と異なる。
【0043】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、複数の第1導線が設けられた(例えば織られた)織布を提供するステップを含み、織りパターン(例えばツイルパターン)は、第1コンタクトの位置に対応する第1所定位置で複数の第1導線のそれぞれを露出させ、第2コンタクトの位置に対応する第2所定位置で複数の第1導線のそれぞれを露出させてもよい。複数の第1導線のそれぞれは、織布の面の上の第1所定位置と第2所定位置の両方で露出され、光発電セルに接触する。
【0044】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、複数の第1導線のそれぞれが、第1所定位置と第2所定位置との間で、少なくとも1つの絶縁リボンと交差して、上記の面と反対側の織布の面に露出されて、光発電セルに接触する織布を提供することを含む。
【0045】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、第1部分が第1所定位置を含み、第2部分が第2所定位置を含む織布を提供することを含んでもよい。第1部分および第2部分は、第1導線を遮断する穴によって互いから遮断されている。穴は、第1導線が、第1所定位置と第2所定位置との間で、少なくとも1つの絶縁リボンと交差して、上記の面と反対側の織布の面に露出されて、光発電セルに接触する場所に形成される。
【0046】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、2つのストリング端バスバーが、第1の複数の第1導線の両端に織り込まれた織布を提供することを含んでもよい。各ストリング端バスバーは、対応する絶縁リボン上に配置され、かつ対応する絶縁リボンに沿って方向付けられた更なる導線を含み、第1部分と第1ストリング端バスバーとの間の電気的接触が形成され、第2部分と第2ストリング端バスバーとの間の電気的接触が形成される。
【0047】
本発明の具体例に係る方法では、少なくとも1つの光発電セルを提供するステップは、複数の指組み型バックコンタクト光発電セルを提供することを含んでもよい。
【0048】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、複数の絶縁リボンが並べられた方向と異なる織布の方向に並べられた第1の複数の第1導線と、複数の絶縁リボンが並べられた織布の方向に並べられた第2の複数の第2導線と、を提供することを含んでもよい。第2の複数の第2導線のそれぞれは、対応する絶縁リボンの上に配置され、かつ対応する絶縁リボンの中心長手軸に沿って方向付けられている。
【0049】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、織りパターンを有する織布を提供するステップを含んでもよい。このステップでは、第1の複数の第1導線は、第1の複数の第1導線の整列した導線ペアを形成するように、1ピック当たり二重の緯糸である。
【0050】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、第1の複数の第1導線が設けられた(例えば織られた)織布を提供することを含んでもよい。織りパターン(例えばツイル織りパターン)は、第1コンタクトの位置に対応する第1所定位置で複数の整列したペア(例えばそれぞれの整列したペア)の導線を露出させ、第2コンタクトの位置に対応する第2所定位置で複数の整列したペア(例えばそれぞれの整列したペア)の導線を露出させる。複数のペアの導線は、それぞれ織布の面の上の第1所定位置と第2所定位置で露出され、光発電セルに接触する。
【0051】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、ペアの導線が同一の絶縁リボンおよび第2の複数の第2導線の対応する導線と交差して、ペアおよび第1部分の導線と、ペアおよび第2部分の他の導線と、のそれぞれの間の電気的接続を形成する、織布を提供することを含んでもよく、第1部分および第2部分は、第2の複数の第2導線の対応する導線の部分である。
【0052】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、第1部分および第2部分が、第2の複数の第2導線の対応する導線を遮断する穴によって互いから遮断された織布を提供することを含んでもよく、この穴は、ペアの導線とペアの他の導線との間に形成される。
【0053】
本発明の具体例に係る方法では、少なくとも1つの光発電セルを提供するステップは、バスバーのない指組み型バックコンタクト光発電セルを提供することを含んでもよい。上記の第1金属コンタクトと上記の第2金属コンタクトは、バスバーのない指組み型バックコンタクト光発電セル上に形成されたフィンガーの反対の極性の領域に対応する。
【0054】
本発明の具体例に係る方法では、上記のバスバーのない指組み型バックコンタクト光発電セルを提供するステップは、領域上に同一の電荷極性に対応するフィンガー間の相互接続ブリッジを形成するための局所的な相互接続を含む上記の光発電セルを提供することを含んでもよい。その領域では、織布の第1の複数の第1導線は、光発電セルに接触している場合、織りパターン(例えばツイルパターン)が光発電セルに接触している表面の反対側の織布の表面に第1の複数の第1導線を露出させるように織られている。
【0055】
他の態様では、本発明は、本発明の第1態様の具体例に係る方法の中で使用するための織布に関する。織布は、織布の経糸方向と緯糸方向のうちの1つの方向に並べられた複数の絶縁リボンと、織布の少なくとも経糸方向または緯糸方向に並べられた複数の導線と、を含む。複数の導線は、少なくとも、複数の絶縁リボンが並べられている方向とは異なる方向に並べられる。複数の導線のうちの少なくとも1つは、少なくとも、互いから電気的に絶縁された第1部分と第2部分とを含む。
【0056】
他の態様では、本発明は、本発明の第1態様の具体例による方法に係る複数の光発電セルを相互接続することによって得られる光発電モジュールに関する。
【0057】
本発明の特定かつ好ましい態様は、添付の独立請求項と従属請求項に記載されている。従属請求項の特徴は、独立請求項の特徴および他の従属請求項の特徴と適宜組み合わせられてもよく、単に請求項に明示的に記載されているものだけではない。
【0058】
本発明のこれらの態様および他の態様は、以下に記載する具体例を参照して明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】本発明の具体例に係る第1の例示的な織布を示す。
図2】本発明の具体例に係る方法の中で使用するための光発電セルの裏面を示す。
図3】本発明の具体例に係る2つのバックコンタクト光発電セルの裏面に物理的に織布を接触させるステップを示す。
図4】2つのガラスプレートの間の本発明の具体例に係る2つの光発電セルと織布を提供するステップを示す。
図5】本発明の具体例に係るセルストリングを終端するためのストリング端バスバーの配置を示す。
図6】本発明の具体例に係る第2の例示的な織布を示す。
図7】本発明の具体例に係る方法の中で使用するための指組み型バックコンタクト光発電セルの裏面を示す。
図8】本発明の具体例に係る指組み型バックコンタクト光発電セルの裏面に物理的に織布を接触させるステップを示す。
図9】本発明の具体例に係るバスバーのない指組み型バックコンタクト光発電セルの裏面を示す。
図10】本発明の具体例に係るバスバーのない指組み型バックコンタクト光発電セルと織布とを接合するための配置および接触ステップを示す。
図11】本発明の具体例に係る例示的な織布の断面を示す。
【0060】
図は、概略的なものに過ぎず、非限定的なものである。図中では、図示目的のため、要素のいくつかのサイズは誇張され、縮尺通りに描かれていない場合がある。
【0061】
特許請求の範囲の中の全ての参照符号は、その範囲を限定するものとして解釈されてはならない。異なる図において、同一の参照符号は、同一または類似の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本発明は、特定の具体例に関して、特定の図面を参照して説明されるが、本発明はそれらに限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。記載されている図は、概略的なものに過ぎず、非限定的なものである。図中では、図示目的のため、要素のいくつかのサイズは誇張され、縮尺通りに描かれていない場合がある。寸法および相対的な寸法は、本発明の実施の実際の縮図に一致しない。
【0063】
説明や特許請求の範囲の中の第一、第二等の用語は、類似の要素を区別するために使用されるものであって、必ずしも時間的、空間的、順位付けまたは他の何らかの方法による順序を説明するために使用されるものではない。そのように使用される用語は、適当な状況下で入替え可能であり、ここに記載された本発明の具体例は、ここに記載されまたは図示されたものと異なる順序であっても操作できるものと理解されなければならない。
【0064】
さらに、説明や特許請求の範囲の中の上、下等の用語は、説明目的のために使用されるものであり、かならずしも相対的な位置を示すために使用されるものではない。そのように使用される用語は、適当な状況下で入替え可能であり、ここに記載された本発明の具体例は、ここに記載されまたは図示されたものと異なる順序であっても操作できるものと理解されなければならない。
【0065】
特許請求の範囲の中で使用される「含む(comprising)」という用語は、その後に示される手段に限定されるものと解釈すべきではなく、他の要素や工程を排除するものではない。このように、この用語は、言及された特徴、整数(integers)、工程、または構成要素の存在を明確に述べるものとして解釈されるものであって、1つ以上の他の特徴、整数、工程または構成要素、またはそれらのグループの存在や追加を排除するものではない。したがって、「手段AとBを含む装置」の表現の範囲は、構成要素AとBのみを含む装置に限定されるべきではない。本発明では、単に装置に関連した構成要素がAとBであることを意味する。
【0066】
この明細書を通じて参照される「1つの具体例(one embodiment)」または「ある具体例(an embodiment)」は、この具体例に関係して記載された特定の長所、構造、または特徴が本発明の少なくとも1つの具体例に含まれていることを意味する。このように、この明細書の様々な場所にある「1つの具体例で(in one embodiment)」または「ある具体例で(in an embodiment)」の語句の表現は、必ずしも同じ具体例を表すものではないが、表しても構わない。さらに、特定の長所、構造、または特徴は、この記載から当業者にとって明らかなように、1つ以上の具体例において適当な方法で組み合わせられてもよい。
【0067】
同様に、本発明の例示の記載中において、本発明の様々な長所は、能率的に開示して様々な発明の態様の1つ以上の理解を助ける目的で、時には1つの具体例、図面、またはそれらの記載の中にまとめられていると評価されるべきである。しかし、この開示の方法は、請求項に記載の発明がそれぞれの請求項に記載されたものより多くの特徴を必要とすることを意図して表されていると解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が表すように、発明の態様は、1つの記載された具体例のすべての長所より少なくなる。したがって、詳細な説明に続く特許請求の範囲は、これにより詳細な説明中に明確に含まれ、それぞれの請求項は、この発明の別々の具体例としてそれ自身で成立する。
【0068】
さらに、ここに記載されたいくつかの具体例は、他の具体例に含まれる特徴以外のいくつかの特徴を含み、異なった具体例の長所の組合せは、当業者によって理解されるように、本発明の範囲内に入ることを意味し、異なった具体例を形成する。例えば、以下の特許請求の範囲では、請求項に記載の具体例のいくつかは、他の組合せの中でも使用することができる。
【0069】
本明細書で与えられる説明の中で、多くの特別な詳細が示される。しかし、本発明の具体例は、それらの特別な詳細がなくても実施できるものと理解される。他の例では、公知の方法、構造、および技術は、この説明の理解を不明瞭にしないために、詳細には示されない。
【0070】
本発明では、光発電セルまたは光発電モジュールの表面とは、光源の方向に向けられた、したがって照明を受けるのに適した面である。両面光発電セルまたはモジュールの場合、両方の表面は、衝突する光を受けるように適応される。このような場合、表面は、光または照明の最大部分を受け取るように適応された表面である。光発電セルまたは光発電モジュールの背面または裏面とは、表面と反対側の面である。
【0071】
本発明では、バスバーとは、光発電セルの面に設けられた複数の金属コンタクトまたは金属電極から電流(例えば照明の下で生成された電流)を集めるための導電性のストリップである。バスバーは、外部電気リード線に直接電気的に接続するために設けられる。バスバーは、典型的には、セル上の金属フィンガーとも呼ばれる細いまたは狭い金属コンタクトから電流を集める。これらの細いまたは狭い金属コンタクトは、セルから電流を集め、その電流をバスバーに供給するものであり、典型的には、外部電気リード線への直接的な電気的接続のために設けられているものではない。
【0072】
本発明では、バスバー・フリー光発電セルとは、バスバーを有さない光発電セルである。バスバー・フリー光発電セルは、典型的には、セルの面の上に複数の金属コンタクトまたは金属電極を含むが、セル製造の後は、複数の金属コンタクトから電流を集めるための導電性要素を含まない。セルの処理を終えた後、例えばモジュールの製造中、例えば導線などの導電性要素は、複数の金属コンタクトにはんだ付けされる。これらの導電性要素は、複数の金属電極から電流を集めるために設けられ、従来のバスバーにとって代わる。
【0073】
本発明の具体例では、ツイル織物またはツイル織りとは、1つ以上の緯糸(または経糸)が、規則正しく繰り返す方法で、2つ以上の経糸(または各緯糸)の上と下を交互に通り、編み段の間に段差またはオフセットを有する織り方である。ツイル織りは、ツイル線と呼ばれる顕著な斜めの隆起によって特徴付けられる基本的な織り方である。ツイル織りの構成は、分数によって識別される。分子は、分母で示される数の緯糸の上を横切る経糸の数を示す。例えば、奇数の3/1比のツイルについては、経糸ワイヤは、3本の緯糸ワイヤの上を連続的に横切り、1本の緯糸ワイヤの下を横切る。
【0074】
第1態様では、本発明は、少なくとも1つの光発電セルを接触させる方法、例えば少なくとも1つの光発電セルを電気的に接触させる方法に関する。本発明は、更に、複数の光発電セルを電気的に相互接続して、例えば光発電モジュールを形成する方法に関する。光発電セルは、バックコンタクト光発電セルを含んでもよい。例えば、複数の光発電セルは、複数のバックコンタクト光発電セルを含んでもよい。本発明の具体例の利点は、光発電セルの実質的にモノリシック(monolithic)なモジュールレベルの集積が、単純で費用対効果の高い技術を使用して達成できることである。
【0075】
本方法は、少なくとも1つの光発電セルを提供するステップを含む。この少なくとも1つの光発電セルは、少なくとも1つの第1金属コンタクトと、第1極性と反対の第2極性の少なくとも1つの第2金属コンタクトと、を含む。これらは、セルの1つの面の上に、すなわちセルの同じ面(例えば裏面)上にある。光発電セル、例えば複数の光発電セルは、例えばエミッタラップスルー(EWT)型のまたはメタルラップスルー(MWT)型のバックコンタクト光発電セルである。光発電セル(例えば複数の光発電セル)は、バックコンタクト・バックジャンクション(BC−BJ)光発電セル、例えば指組み型バックコンタクト(IBC)セルを含んでもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0076】
本方法は、織布を提供するステップを含む。織布は、ツイル織布またはツイル様の織布(例えばツイル織りに由来する織り技術、例えばツイル織りまたはポイントツイル織りの組合せによって織られた織布)であってもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0077】
織布は、織布の経糸方向と緯糸方向のうちの1つの方向に並べられた複数の電気絶縁リボンと、織布の少なくとも経糸方向または緯糸方向に並べられた複数の導線と、を含む。複数の導線は、少なくとも、複数の絶縁リボンが並べられている方向とは異なる方向に並べられている。
【0078】
例えば、織布は、第1の複数の第1導線を含む。第1の複数の第1導線は、複数の絶縁リボンが並べられている方向とは異なる方向に並べられる。そのような織布は、例えば複数の絶縁リボンが並べられている方向に並べられた導線を含まなくてもよい。
【0079】
代わりに、例えば織布は、第1の複数の第1導線を含む。第1の複数の第1導線は、複数の絶縁リボンが並べられている方向とは異なる方向に並べられる。織布は、更に、第2の複数の第2導線を含んでもよい。第2の複数の第2導線は、複数の絶縁リボンが並べられている方向に一致する方向に並べられる。
【0080】
有利な具体例では、織布は、織布の経糸方向に並べられた複数の電気絶縁リボンと、少なくとも織布の緯糸方向に並べられた複数の導線と、を含む。例えば、このような具体例では、織布は、緯糸方向に並べられた第1の複数の第1導線を含んでもよく、例えば経糸方向に並べられた導線を含まなくてもよい。代わりに、例えばこのような具体例では、織布は、緯糸方向に並べられた第1の複数の第1導線を含んでもよく、更に経糸方向に並べられた第2の複数の第2導線を含んでもよい。経糸方向に並べられた電気絶縁リボンを有する具体例の利点は、電気絶縁リボンが緯糸方向に並べられた具体例に比べて、より容易にまたはより速く製造すること(織ること)ができることである。
【0081】
更なる説明は、電気絶縁リボンが織布の経糸方向に設けられる具体例に関する。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、電気絶縁リボンが織布の緯糸方向に設けられる具体例をも含む。
【0082】
導線は、導電性リボンを含んでもよい。したがって、導線(例えば導電性リボン)は、電気絶縁リボンを用いて織ることによって、織布に固定されてもよい。
【0083】
導線は、金属(例えば銅、アルミニウム、金または銀などの低抵抗金属)を含んでもよい。例えば、導線は、銅リボンを含んでもよい。さらに、導線は、はんだ付け可能な材料(例えばはんだ)でコーティングされてもよい。例えば、導線は、はんだコーティングされた銅リボンを含んでもよい。導線は、低温はんだ材料、例えば20℃〜300℃の範囲内、例えば50℃〜150℃の範囲内、例えば60℃〜100℃の範囲内の温度ではんだ付けするためのはんだ合金であってもよい。例えば、Ag、Bi、Sn、Pb、Cd、ZnまたはInを含むはんだ合金が使用されてもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0084】
電気絶縁リボンは、ポリマー(例えば光発電の封止の目的に適したポリマー)から成る。絶縁リボンは、熱可塑性ポリマーから、および/またはラミネート加工の前、最中、後において導線間の十分な構造的かつ電気的な分離および絶縁を保証するポリマーから成ってもよい。例えば、絶縁リボンは、ポリオレフィン封止材料、またはEVA(エチレン酢酸ビニル)封止材料または例えばEVA/ポリオレフィン/EVA積層体などの多層材料を含んでもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0085】
電気絶縁リボンは、透明であってもよく、または液化とそれに続く後述の封止層内への固化によって透明材料に変化するのに適したものであってもよい。例えば、このような透明性は、例えばセル間に大きなスペースのある二重ガラス建造物一体型の光発電モジュールにおける使用に有利であり、モジュールを通しての屋内照明目的および/または実質的に遮るものがない視界のために、十分な光がモジュールを通過することを可能にする。代わりに、電気絶縁リボンは、例えば美的理由のために、例えばセル間の導線を隠すように着色されてもよい。
【0086】
さらに、電気絶縁リボンは、比較的幅が広いものであってもよく、例えば電気絶縁リボンと同じ方向、例えば特に経糸方向などに並べられた第2導電性リボンまたは導線よりも幅が広くてもよい。電気絶縁リボンは、第2導電性リボンまたは導線に比べて、例えば少なくとも2倍の幅、例えば少なくとも3倍の幅、例えば少なくとも5倍の幅であり、隣接する導線の緯糸方向の良好な横方向絶縁を可能にするとともに、必要に応じて、緯糸方向に並べられた第1導電性リボンと経糸方向に並べられた第2導電性リボンとの間の織布の平面に対して直交する方向の良好な絶縁を可能にする。しかし、更に後述するように、所定の位置において、導線の間に(例えば第1導線と、交差する第2導線との間に)、意図的な電気的接続または意図的な電気的接触を提供することができる。例えば、絶縁リボン(例えば絶縁ポリマーリボン)は、少なくとも3mm、例えば少なくとも5mm、例えば7.5mm、または更に、例えば1cm、または3mm〜3cmの範囲内の幅を有してもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、7.5mmの幅は、約15cmのセルを覆う約20本の絶縁リボンに対応する。その一方で、第2導線は、例えば1mm幅の、例えば500μm〜5mmの範囲内の、例えば750μm〜2mmの範囲内の導電性リボンを含んでもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。第1導線は、例えば第2導線と同一の範囲または同一の桁の幅を有してもよいし、異なる幅、例えばより大きな幅を有してもよい。導電性リボンは、例えば10μm〜200μmの範囲内の、例えば40μm〜120μmの範囲内の、例えば70μmの高さまたは厚さを有してもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。電気絶縁リボンは、例えば100μm〜1mmの範囲の、例えば200μm〜600μmの範囲内の、例えば約400μmの高さまたは厚さを有してもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0087】
本発明の具体例に係る方法では、織布を提供するステップは、複数の絶縁リボンと複数の導線を織ることを含んでもよい。他の具体例では、織布は、事前に織られた織布として得られてもよい。
【0088】
電気絶縁リボンおよび/または導電性リボンは、例えば絶縁箔(例えば封止材料の箔)と、導電性箔(例えば銅箔などの金属箔)と、にそれぞれスリットを入れることによって得られてもよい。次に、絶縁泊(絶縁リボン)のスリットまたはスリットが入った部分、および導電性箔(導電性リボン)のスリットまたはスリットが入った部分は、織られて織布を形成してもよい。次に、例えば電気絶縁リボンの融点より低い温度まで、例えば電気絶縁材料が粘着性を帯びる90℃〜110℃の範囲内の温度まで加熱することを含む加熱ステップが実行されてもよい。このような加熱ステップは、有利には、電気絶縁リボンと導電性リボンを織布内に固定することができる。このように、織布を提供するステップは、絶縁泊および/または導電性箔にスリットを入れ、複数の絶縁リボンおよび/または複数の(導電性リボン状の)導線をそれぞれ形成することを含んでもよい。
【0089】
絶縁リボンと導線の織りパターン(例えばツイルまたはツイル様の織りパターン)は、緯糸方向に並べられた第1導線を織布の両側に露出させてもよい。すなわち、いくつかの場所では、第1導線は、織布の第1面で露出してもよく、他の場所では、第1導線は、織布の反対側の第2面で露出してもよい。したがって、光発電セルに接触する面で露出した、緯糸方向に並べられた第1導線の少なくとも一部は、例えばはんだ付けによって、光発電セルのコンタクトパッドまたはバスバーに電気的に接続可能であってもよい。本発明の具体例に係る織布によってバスバーのない光発電セルが電気的に接触しおよび/または電気的に接続している具体例では、第1導線は、バスバーまたはセルストリングの相互接続にとって代わることができる。例えば、第1導線は、バスバーの機能またはセルストリングの相互接続の機能を有し得る。
【0090】
さらに、以下では、「接触面」または「織布の第1面」とは、本発明の具体例の方法に係る光発電セルに直接的に接触することが意図されている織布の面を指し、「非接触面」または「織布の第2面」とは、本発明の具体例に係る方法の中の光発電セルに直接的に接触することが意図されていない反対側の面を指す。しかし、この命名規則は、織布のこれらの反対の面の他の特性または反対の面の間の相違を暗示するものとして解釈されるべきではない。例えば、「接触面」は、この面との接触がまだ確立されていない瞬間の織布の面を等しく指してもよく、「非接触面」は、任意の手段によって接触可能であるにもかかわらず、本発明の具体例に係る光発電セルに直接的かつ物理的に接触することが意図されていないものである。
【0091】
複数の導線のうちの少なくとも1つは、少なくとも第1部分と第2部分を含み、例えば少なくとも第1部分と第2部分に分割される。これらは互いから電気的に絶縁されて、例えば経糸または緯糸方向の導線の2つの異なる端部領域を電気的に絶縁する。例えば、織布を提供するステップは、織布の中に穴を設けて、少なくとも1つの第1部分と少なくとも1つの第2部分とを局所的に切断または分離することを含んでもよい。例えば、本発明の具体例に係る織布では、例えば第1導線のうちの少なくとも1つ、例えば複数、例えばそれぞれは、互いから電気的に絶縁された少なくとも第1部分と第2部分を含み、例えば少なくとも第1部分と第2部分に分割されてもよい。例えば、織布が経糸方向に並べられた第2導電性リボンを含む本発明の具体例に係る織布では、例えば第2導線のうちの少なくとも1つ、例えば複数、例えばそれぞれは、互いから電気的に絶縁された少なくとも第1部分と第2部分を含み、例えば少なくとも第1部分と第2部分に分割されてもよい。
【0092】
例えば、織布の中では、穴が提供されて、複数の導線のうちの少なくとも1つを局所的に切断または遮断してもよい。例えば、更に後述するように、このような穴は、光発電セルに接触するために使用される面の反対側の織布の面に露出される導線の一部の中に設けられてもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。さらに、穴は、導線を支持している絶縁リボンを貫通してもよい。例えば、穴の直径(例えば幅および/または高さ)は、絶縁リボンの幅より小さくてもよく、少なくとも導線の幅と同じであってもよい。
【0093】
本方法は、更に、セルの電気コンタクトが配置された少なくとも1つの光発電セルの面に、例えば複数の光発電セルの対応する面側に、例えば少なくとも1つの光発電セルの裏面に、織布を物理的に接触させるステップを含む。少なくとも1つの光発電セルは、織布に接触するこの面上に、少なくとも1つの第1極性の金属コンタクトと、少なくとも1つの第1極性と反対の第2極性の第2金属コンタクトと、を含む。
【0094】
本方法は、加熱プロセスを実行して、第1金属コンタクトと緯糸方向に並べられた第1導線との間の電気的接続を形成し、第1金属コンタクトと第1部分との間の導電路を形成するとともに、第2金属コンタクトと緯糸方向に並べられた第1導線との間の電気的接続を形成し、第2金属コンタクトと第2部分との間の導電路を形成するステップをも含む。したがって、第1部分と第2部分は、この加熱プロセスを実行するステップで形成された電気的接続によって、第1金属コンタクトと第2金属コンタクトからそれぞれ電流を収集するように適合されている。
【0095】
さらに、この加熱プロセスは、複数の絶縁リボン(例えばポリマーリボン)を液化(例えば融解)させて、これらの絶縁リボンを封止層に変えるのに適したものである。絶縁リボンを液化させることによって、導線を織り構造によって意図されたように分離または接触させたまま、均一なリボンと封止材料合成物を生成することができる。織布の中に十分な絶縁リボンを設けることによって、バックコンタクトセルの裏面上にセルの封止に十分な封止材料の層が形成されてもよい。すなわち、セル封止プロセスを実行するときにセルの裏面に追加の封止材料または追加の封止層を提供する必要がない封止材料の層が形成されてもよい。
【0096】
したがって、導線(例えば導電性リボン)をセルのコンタクトにはんだ付け接続するステップと、織布の中の交差する接触リボンをはんだ付け接続するステップは、封止ステップと有利に組み合わせることができる。
【0097】
さらに、具体例に係る方法は、少なくとも1つの導線、例えば第1部分および/または第2部分を、例えばセルに接触する面の反対側の面の上に露出している部分に、少なくとも1つのモジュール端子によって接触させて、電気的接続を形成するステップを含んでもよい。導線は、織布の両面で接触可能であるので、封止プロセス中にモジュール端子の接続を行うことができる。
【0098】
光発電セル(例えば複数の光発電セル)は、バックコンタクト・バックジャンクション(BC−BJ)光発電セル(例えば指組み型バックコンタクト(IBC)セル)を含んでもよい。例えば、第1部分および第2部分は、それぞれ第1金属コンタクトおよび第2金属コンタクトに電気的に接続されて、BC−BJ光発電セルの裏面から(例えばIBCセルのバスバーまたはコンタクトパッドから)電流を収集してもよい。
【0099】
さらに、本方法は、例えば光発電セルに織布を接触させるステップの前に、少なくとも1つの光発電セルと織布とを整列させることを含んでもよい。例えばこの方法は、第2金属コンタクトを第2部分に整列させ、第1金属コンタクトを第1部分に整列させることを含んでもよい。
【0100】
第2態様では、本発明は、本発明の第1態様の具体例に係る方法の中で使用するための織布にも関する。例えば、本発明の具体例は、本発明の第1態様の具体例に係る方法の中で使用するための織布10、60に関する。以下に説明される具体例では、織布は、織布の経糸方向に並べられた複数の絶縁リボンと、少なくとも織布の緯糸方向に並べられた複数の導線と、を含む。複数の導線のうちの少なくとも1つは、少なくとも、互いから電気的に絶縁された第1部分と第2部分とを含む。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の他の具体例では、織布は、織布の緯糸方向に並べられた複数の絶縁リボンと、少なくとも織布の経糸方向に並べられた複数の導線と、を含んでもよい。複数の導線のうちの少なくとも1つは、少なくとも、互いから電気的に絶縁された第1部分と第2部分とを含む。
【0101】
更なる態様では、本発明は、本発明の第1態様の具体例に係る方法による複数の光発電セルを相互接続することによって得ることができる光発電モジュールにも関する。
【0102】
図1は、本発明の具体例に係る第1の例示的な織布10を示しており、これは例えば本発明の具体例に係る方法の中で使用される。より具体的には、図1中に示されている織布10は、経糸方向の複数の電気絶縁リボン11と、緯糸方向の複数の第1導電性リボン12と、を含む。織布10は、経糸方向に第2導電性リボンを含まない。しかし、更に説明するように、織布10は、経糸方向に設けられた導電性のストリング端バスバーを含んでもよい。第1導電性リボン12は、穴15をプレス加工し、打ち抜きまたは切削することによって、所定の位置で遮断され、第1導電性リボン12は、少なくとも互いに電気的に絶縁された第1部分13と第2部分14とを含み、例えば第1部分13と第2部分14とに分割される。
【0103】
この織布10は、本発明の具体例の方法に係る加熱プロセスの適用の後に、一体化された相互接続を有する封止材シートを形成し、光発電セル(例えばBCセル)との接触および電気的接続に使用することができる。より具体的には、この例示的な織布10は、メタルラップスルーまたはエミッタラップスルーセル(例えば、光発電セルの裏面にバスバーのメタライゼーションが提供されず、必要ともされないバックコンタクトセル)などのバックコンタクトセルを電気的に接触させるとともに電気的に接続(例えば相互接続)するために使用されてもよい。
【0104】
図2は、図1に示されているような本発明の具体例に係る例示的な織布10と組み合わせて使用するための例示的なバックコンタクト光発電セル20(例えばメタルラップスルーセル)の裏面を概略的に示している。光発電セル20は、織布に接触する面の上に、例えばセルの動作中に照明源に向けられる表面の反対側の裏面上に、少なくとも1つの第1金属コンタクト21と、第1金属コンタクトに対して反対の極性の少なくとも1つの第2金属コンタクト22と、を含む。例えば、複数の第1コンタクト21は、ラップスルー接続によってセルの表面側のグリッドに動作可能に接続されたコンタクトパッドから成り、例えばセルにエミッタコンタクトを提供してもよく、複数の第2コンタクト22は、セルの裏側の反対の極性の領域へのコンタクトパッドから成り、例えばセルにベースコンタクトまたは裏面領域コンタクトを提供してもよい。
【0105】
本発明の具体例に係る例示的な織布10は、織布の経糸方向2に並べられた複数の電気絶縁リボン11を含む。織布10はまた、織布の緯糸方向3に並べられた複数の第1導線12をも含む。
【0106】
織布10は、ツイルまたはツイル様の織布(例えばツイルまたはポイントツイル織りパターンの組合せ)であってもよい。後述のように、このツイルまたはツイル様のパターンは、有利にはテーパ形のデザインを実現してもよい。
【0107】
例えば、複数の第1導線12は織られて、織りパターン(例えばツイルパターン)は、光発電セル20の第1コンタクト21の位置に対応する第1所定位置16の光発電セルに接触する面に導線を露出させ、光発電セル20の第2コンタクト22の位置に対応する第2所定位置17の接触するこの面に導線を露出させてもよい。このような接触面の第1所定位置16と第2所定位置17との間には、導線12の中に織布10の反対側の少なくとも1つのピックが設けられてもよい。例えば、導線12は、少なくとも1つの絶縁リボン11と交差して、第1所定位置16と第2所定位置17との間の非接触面に露出される。例えば、図1に示されている例示的な織布10には、織布10の接触面上に導線12の2つのピックが設けられ、導線の他の全てのピックは、非接触面上に設けられている。各導線12について、第1所定位置16と第2所定位置17との間の非接触面上に1つのピックが設けられている。しかし、織り構成(例えばツイル比またはツイル組合せ構成)は、当業者に容易に理解されるように、光発電セル20上に接触するコンタクトのレイアウトに基づいて選択されてもよい。
【0108】
複数の第1導線12のうちの少なくとも1つは、少なくとも第1部分13と第2部分14とを含み、これらは例えば第2部分14から第1部分13を分離する穴15によって互いに電気的に絶縁されている。例えば、第1導線12の大部分、例えばそれぞれは、導線12とその直下の絶縁リボン11を通って設けられた対応する穴15によって切断されまたは遮断されてもよい。このような穴は、導線12をプレス加工しまたは局所的に切削することによって、例えば導線と絶縁リボンの重なっている部分をプレス加工しまたは切削することによって設けられる。しかし、好適には、穴15の幅は、絶縁リボンの幅より小さく、例えば経糸方向のリボンによって提供される構造上の完全性を維持する。
【0109】
第1部分13は、第1所定位置16を含み、第2部分14は、第2所定位置17を含んでもよい。したがって、穴15、または第2部分から第1部分を少なくとも電気的に遮断するための異なるタイプの電気的遮断部は、接触面の第1所定位置16と接触面の第2所定位置17との間に、例えば織布10の非接触面上の導線12の少なくとも1つのピックの中に、設けられてもよい。
【0110】
電気的遮断部(例えば穴15)は、ツイル様の織りパターンに対して固定された位置の(例えばピック配列中の固定ピックの)各導線12の中に設けられてもよい。織りパターン(例えばピックパターン)の固定のオフセットのため、次の導線に対する1つの導線では、電気的遮断部は、織布の中にテーパ形の構造を形成してもよい。例えば、各導線は、一方の端部で光発電セルのネガティブ極性のコンタクトと接触する部分と、他方の端部で光発電セルのポジティブ極性のコンタクトと接触する部分と、を提供してもよい。
【0111】
少なくとも1つの光発電セル20の面、例えば2つのバックコンタクト光発電セル20の裏面に物理的に織布10を接触させるステップが、図3に示されている。本発明の具体例に係る方法は、光発電セルに織布を接触させるステップの前に、少なくとも1つの光発電セル20と織布10とを整列させることを含んでもよい。例えばこの方法は、第1所定位置16を光発電セル20の第1コンタクト21の位置に整列させ、第2所定位置17を第2コンタクト22の位置に整列させることを含んでもよい。
【0112】
したがって、接触させるステップの後、第1導線12の第1部分13は、第1電荷極性を運ぶための光発電セルに電気的に接続される(例えば「−」端子に接続される)。第1導線12の第2部分14は、第1電荷極性と反対の第2電荷極性を運ぶための光発電セルに電気的に接続される(例えば「+」端子に接続される)。
【0113】
さらに、本発明に係る具体例では、ストリング端バスバーが、セルストリングの端部に織り込まれてもよい。例えば、図5に示されているように、第1電荷極性を運ぶための光発電セルに電気的に接続されている(例えば「−」端子に接続されている)導線の第1部分13は、例えば、絶縁リボン11の「非接触」面上、すなわち光発電セルから離れる方向を向いている絶縁リボンの面上に設けられた第1ストリング端バスバー51に電気的に接触してもよい。導線12の第1部分13は、織布10の「非接触」面に露出されるように織られ、したがって第1ストリング端バスバー51に接触することができる。同様に、第1電荷極性と反対の第2電荷極性を運ぶための光発電セルに電気的に接続された(例えば「+」端子に接続された)導線の第2部分14は、第1ストリング端バスバー51に関する第1部分13について上述したものと同様の方法によって、第2ストリング端バスバー52に電気的に接触してもよい。
【0114】
ストリング端バスバー51、52は、隣接するセルの同様のバスバーに延び、または接続してもよい。例えば、織布10に経糸方向2に隣接して、光発電セル20に接続された別の同様のまたは同一の織布10が設けられてもよい。しかし、隣り合うストリングの中のセルを180°回転させて、隣接する織布の対応する端部で、ストリング端バスバーの極性を反転させてもよい。これは、ストリング端バスバー51、52の延長および/または相互接続によって、隣接するセルストリングのポジティブ端子とネガティブ端子を接続し、例えばセルストリング間の直列相互接続を形成することを可能にする。
【0115】
次に、図4に示されているように、光発電セルまたは複数の光発電セル(2つの光発電セル20を備える例が図4に示されている)は、ガラスプレートなどの透明なフロントキャリア42上に、設けられ(例えば置かれ)てもよい。光発電セルの表面は、そのフロントキャリア42の方向に向けられている。その後、織布10は、光発電セルの上に設けられ(例えば置かれ)、光発電セルに整列されてもよい。バックキャリア41(例えば更なるガラスプレートまたはバックシート)は、封止された光発電モジュールを形成することを考慮して、織布の上に設けられ(例えば置かれ)てもよい。透明なフロントキャリア42と光発電セル20との間に、封止材(例えば透明な封止材)が提供されてもよい。バックキャリア41と光発電セルとの間で、絶縁リボンの材料は、封止材として機能し得る。絶縁リボン11によって提供される封止材料の量は、十分であり得る。すなわち、追加の封止材料または追加の封止層を設ける必要はない。次に、加熱プロセスが実行され、それによって、例えば絶縁リボンを液化することによって、電気絶縁リボンの材料を封止材の層に変える。同時に、本発明の具体例に係る方法の中の加熱プロセスを実行することによって、光発電セル20は、織布10に、電気的に接続され、物理的に接合される。
【0116】
図6は、例えば本発明の具体例に係る方法の中で使用する、本発明の具体例に係る第2の例示的な織布60を示している。この織布60は、本発明の具体例の方法に係る加熱プロセスの適用の後に、一体化された相互接続を有する封止材シートを形成し、光発電セル(例えばバックコンタクト・バックジャンクション(BC−BJ)セル)との接触および電気的接続に使用することができる。より具体的には、この例示的な織布60は、バックコンタクト(IBC)セル(例えば、光発電セルの裏面上に指組み型のフィンガーパターンが形成されたバックコンタクトセル)を電気的に接触させるとともに電気的に接続(例えば相互接続)するために使用されてもよい。図6に示されている第2の例示的な織布60は、経糸方向2に並べられた複数の電気絶縁リボン11と、緯糸方向3に並べられた複数の第1導電性リボン12と、経糸方向に並べられた複数の第2導電性リボン61と、を含む。
【0117】
図11は、第2の例示的な織布60の断面を示している。より具体的には、図11は、このような織布60の緯糸方向3に沿った、すなわち、経糸方向2に対して実質的に直行する断面を示している。織布60は、経糸方向に並べられた複数の電気絶縁リボン11と、緯糸方向に並べられた第1の複数の第1導線または導電性リボン12と、経糸方向に並べられた第2の複数の第2導線または導電性リボン61と、を含む。図11に示されているように、第2導電性リボン61の幅は、電気絶縁リボン11の幅より実質的に小さい。また、複数の第2導電性リボン61のそれぞれは、電気絶縁リボン11上に提供され、すなわち積み重ねられて(例えばコーティングされて)おり、かつ電気絶縁リボン11に横方向に整列されている。織布60には、複数の第2導電性リボン61が、織布の1つの面に(第2面または非接触面に)、すなわち複数の電気絶縁リボンの1つの面に、設けられている。第2導線61(例えば導電性リボン61)は、電気絶縁リボン上に積み重ねることによって(例えばコーティングすることによって)、織布の中に提供されてもよい。第1導線12(例えば導電性リボン12)は、第2面において導線61または導電性リボン61でコーティングされた複数の電気絶縁リボン11を用いて織ることによって(それによって緯糸方向に第1導線12を提供することによって)、織布に固定されてもよい。第2面が第2導線61でコーティングされた複数の電気絶縁リボンを用いて第1の複数の導線12を織った結果として、図11に示されているように、第1導線12が織布の第2面に露出した位置100において、第1導線と第2導線との間に電気的接触または電気的接続が形成されてもよい。織布60の第1面(接触面)に第1導線または導電性リボン12が露出している位置200では、電気絶縁リボン11は、電気絶縁リボン上に設けられた第1導線12から第2導線61を電気的に絶縁する。また、このような位置200では、第1導電性リボンと第2導電性リボンとの間に電気的接触は形成されない。このことは、図11に示されている。
【0118】
例えば図6に示されているような本発明の有利な具体例では、ツイル織布が使用されてもよく、そこでは第1導線12がペア122になって織布60に織り込まれている。すなわち、第1導線のペア122は、織布に織り込まれ、各ペア122は、同じパターン(すなわち、同一の経糸方向のリボンの上を通過し、かつ同一の経糸方向のリボンの下を通過する)によって織布60内に並んで(互いに隣り合うが、間に横の間隔を設けて)織られた2つの第1導線12を含む。このような有利な具体例では、各ペア122の2つの第1導線は、例えば2つの位置100(図11)の同一の、1つの第2導線61に電気的に接続されてもよく、第2導線61は、両方のこれらの位置100の間で遮断されて、同一のペアから互いに第1導線を電気的に絶縁してもよい。例えば第2導線の遮断は、第2導線を通して穴15を打ち抜きまたは切削することによって得られる。この遮断(例えば、穴の打ち抜きまたは穴の切削)の結果、第2導線は、少なくとも第1部分と第2部分を含み、例えば少なくとも第1部分と第2部分に分割される。
【0119】
図7は、概略的に、図6に示されているような本発明の具体例に係る例示的な織布60と組み合わせて使用する、例示的な指組み型バックコンタクト光発電セル70の裏面を示している。光発電セル70は、織布に接触するための面の上に(例えばセルの動作中に照明源に向けられる表面の反対側の裏面上に)、少なくとも1つの第1金属コンタクト21と、第1金属コンタクトに対して反対の極性の少なくとも1つの第2金属コンタクト22と、を含む。例えば、複数の第1コンタクト21は、第1極性に接続するための、第1バスバーと、それに電気的に接続された複数の第1フィンガーと、から成ってもよく、複数の第2コンタクト22は、反対の極性に接続するための、第2バスバーと、それに電気的に接続された複数の第2フィンガーと、から成ってもよい。複数の第1フィンガーは、複数の第2フィンガーと指組みのように互いに噛み合っている。しかし、本発明の具体例は、必ずしもバスバー構造を含むIBCセルに限定されない。以下で更に詳細に説明するように、織布60は、セルフィンガー構造によって形成された第1コンタクトおよび第2コンタクトに直接的に接続するバスバー構造を局所的に形成するために使用されてもよい。
【0120】
織布60は織布の経糸方向2に並べられた複数の電気絶縁リボン11を含む。織布60はまた、織布の緯糸方向3に並べられた第1の複数の第1導線12と、織布の経糸方向2に並べられた第2の複数の第2導線61と、を含んでもよい。例えば、各電気絶縁リボン11について、第2導線61は、絶縁リボンの上に設けられ(例えば、実質的に絶縁リボンの中心長手軸に沿って並べられ)、それとともに「非接触」面で(例えば光発電セル70から離れる方向を向くことを意図されている絶縁リボンの面で)、絶縁リボンに直接物理的に接触してもよい。したがって、第1の複数の導線12からの第1導線が絶縁リボン11の下に織られた場合、経糸導線と緯糸導線との間に接触は形成されない。他方、第1の複数の導線12からの第1導線が絶縁リボン11の上に織られた場合、経糸導線と緯糸導線との間に接触が形成される。このことは、図11に示されている。
【0121】
例えば、第2の複数の導線61は、セルストリングの中のセルからセルへの相互接続を形成するために設けられてもよい。一方、第1の複数の第1導線12は、光発電セル70のコンタクト21、22への電気的接続を形成するため、および第2の複数の第2導線61の導線の部分への電気的接続を形成するために設けられてもよい。さらに、第1の複数の導線12は、例えば2つのセルストリングを相互接続するために、複数のセルストリング間の相互接続を形成してもよい。
【0122】
織布60は、ツイルまたはツイル様の織布であってもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。後述のように、このツイルまたはツイル様のパターンは、有利にはテーパ形のデザインを実現してもよい。さらに、このツイルまたはツイル様の織布では、第1の複数の第1導線12のうちの少なくとも2つ(例えば2つ)の導線は、例えば織りパターンに対して整列した緯糸方向に隣接した導線のペアを提供するような、1ピック当たりの緯糸であってもよい。さらに、織布60は、二重の緯糸(double weft)の導線12を有するツイル織りパターンであってもよく、x/yのツイル比によって識別されてもよい。ここで、xは、織機で持ち上げられたハーネスの数であり、光発電セル上の同一極性のバスバーの数から1を引いた数に等しい。yは、織機で下げられたハーネスの数であり、1に等しい。例えば、図6に示されているように、二重緯糸導線の3/1の経表(warp-face)のツイル、例えば上1と下3、が提供されてもよい。
【0123】
例えば、第1の複数の第1導線12は織られて、ツイルパターンは、光発電セル70の第1コンタクト21の位置に対応する第1所定位置16の光発電セルに接触する面に導線12を露出し、第2コンタクト22の位置に対応する第2所定位置17の接触するこの面に第1の複数の第1導線12の別の導線を露出してもよい。この導線のペア122は、隣接(例えば導線に緯糸方向に隣接)してもよい。すなわち、第1導線のペア122を形成してもよい。さらに、この第1導線12のペア122は、織りパターンに対して一直線に並んでもよく、例えば、二重緯糸導線の1つのピックに対応してもよい。両方の導線が、例えば整列した織りに起因して共通の絶縁リボン上を越える場合、第1導線と第2導線を通って、第1コンタクト21と第2コンタクト22との間に電気的接続が形成される。しかし、二重緯糸導線間の電気的遮断(例えば穴15)は、経糸方向に第2導線61の中に設けられ、第1コンタクト21と第2コンタクト22を互いに電気的に絶縁する。
【0124】
複数の第2導線61のうちの少なくとも1つ(例えばその大部分またはそれぞれ)は、少なくとも第1部分13と第2部分14とを含み、これらは例えば第2部分14から第1部分13を分離する穴15によって互いに電気的に絶縁されている。例えば、第2の複数の第2導線61の大部分(例えばそれぞれ)は、導線61とその直下の絶縁リボン11を通って設けられた対応する穴15によって切断されまたは遮断されてもよい。このような穴は、導線61をプレス加工しまたは局所的に切削することによって(例えば導線と絶縁リボンの重なっている部分をプレス加工しまたは切削することによって)設けられる。しかし、好適には、穴15の幅は、絶縁リボンの幅より小さく、例えば経糸方向のリボンによって提供される構造上の完全性を維持する。
【0125】
このような電気的遮断部(例えばこのような穴15)は、それぞれ第1所定位置16と第2所定位置17において光発電セルに接触するための導線のペア122の各第1導電性リボンまたは導線12が、少なくとも1つの絶縁リボン11と交差する(例えば、同一の絶縁リボンを越える)位置の間の位置に設けられてもよい。第1部分13は、このペア122の一の導線に電気的に接続し、第2部分14は、このペア122の他の導線に電気的に接続する。
【0126】
したがって、穴15、または第2部分から第1部分を少なくとも電気的に遮断するための異なるタイプの電気的遮断部は、緯糸の第2導線12に整列したペア122の導線12間の第1導線61を通って形成されてもよい。
【0127】
電気的遮断部(例えば穴15)は、ツイル様の織りパターンに対して固定された位置の(例えばピック配列の固定ピック中の)各第2導線61の中に設けられてもよい。織りパターン(例えばピックパターン)の固定のオフセットのため、次の導線ペアに対する1つの導線ペアでは、電気的遮断部は、織布の中にテーパ形の構造を形成してもよい。例えば、各第2導線61は、一方の端部で光発電セルのネガティブ極性のコンタクトと接触する部分と、他方の端部で光発電セルのポジティブ極性のコンタクトと接触する部分と、を含んでもよい。
【0128】
少なくとも1つの光発電セル70の面に(例えば指組み型バックコンタクト光発電セル70の裏面に)物理的に織布60を接触させるステップが、図8に示されている。本発明の具体例に係る方法は、光発電セルに織布を接触させるステップの前に、少なくとも1つの光発電セル70と織布60とを整列させることを含んでもよい。例えばこの方法は、第1所定位置16を光発電セル70の第1コンタクト21の位置に整列させ、第2所定位置17を第2コンタクト22の位置に整列させることを含んでもよい。
【0129】
したがって、接触させるステップの後、第2導線61の第1部分13は、第1電荷極性を運ぶための光発電セルに電気的に接続される(例えば「−」端子に接続される)。第2導線61の第2部分14は、第1電荷極性と反対の第2電荷極性を運ぶための光発電セルに電気的に接続される(例えば「+」端子に接続される)。
【0130】
次に、光発電セルまたは複数の光発電セル70は、ガラスプレートなどの透明なフロントキャリア上に設けられ(例えば置かれ)てもよい。光発電セルの表面は、そのフロントキャリアの方向に向けられている。織布60は、光発電セルの上に設けられ(例えば置かれ)、光発電セルに整列されてもよい。バックキャリア(例えば更なるガラスプレートまたはバックシート)は、封止された光発電モジュールを形成することを考慮して、織布の上に設けられ(例えば置かれ)てもよい。透明なフロントキャリアと光発電セルとの間に封止材(例えば透明な封止材)が提供されてもよい。バックキャリアと光発電セルとの間で、織布60の絶縁リボンの材料は、封止材として機能し得る。絶縁リボン11によって提供される封止材料の量は、十分であり得る。すなわち、追加の封止材料または追加の封止層を設ける必要はない。次に、加熱プロセスが実行され、それによって、例えば絶縁リボンを液化することによって、電気絶縁リボンの材料を封止材の層に変える。同時に、本発明の具体例に係る方法の中の加熱プロセスを実行することによって、光発電セル70は、織布60に、電気的に接続され、物理的に接合される。
【0131】
この例示的な方法および関連する織布60は、有利には、バスバーのない指組み型バックコンタクト光発電セルを接続するために使用することができる。例えば、図9は、バスバーのない指組み型バックコンタクト光発電セル90を示している。セルレベルのバスバーの機能は、織布60内の第1の複数の導線12によって(例えば第1の複数の導線12の接触面に露出した導線をセルフィンガーの上に直接はんだ付けすることによって)、置き換えることができる。このような方法で、図10に図示されている整列および接触工程によって示されているように、フィンガーは、局所的な金属接続によって、第1の複数の導線が織布の接触面に露出していない位置91の光発電セル90の上に接合されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11