(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記内部材の内周面には、前記シリンダの外周面に当接することで前記内部材の内周面と前記シリンダの外周面との間を通した前記容器本体内と外部との連通を遮断するシール部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の付け替え容器。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1の実施形態)
以下、
図1〜
図6を参照し、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1に示すように、本実施形態の付け替え容器1Aは、内容物が収容される有底筒状の容器本体2と、容器本体2の口部2aに離脱自在に装着された有頂筒状のキャップ3と、口部2a内に配設された筒状の内部材4と、を備えている。
【0017】
ここで容器本体2、キャップ3および内部材4は、それぞれの中心軸線が共通軸上に位置した状態で配設されている。以下では、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸Oに沿うキャップ3側を上方、容器本体2の底部2b側を下方という。また、容器軸O方向から見た平面視で容器軸Oに直交する方向を径方向といい、容器軸O周りに周回する方向を周方向という。
【0018】
容器本体2は、内容物が収容されると共に内容物の減少に伴い減容変形(しぼみ変形)する可撓性に富む内容器(内層)6と、内容器6が内装される外容器(外層)7と、を備えている。内容器6および外容器7は、それぞれの中心軸が共通軸(容器軸O)上に位置された状態で配設されている。容器本体2は、口部2a、胴部2cおよび底部2bが上側から順に連設された有底筒状に形成されている。胴部2cは、例えば横断面視円形状に形成されている。
【0019】
容器本体2は、ブロー成形により形成され、外容器7の内面に内容器6が剥離可能に積層された積層剥離型容器(デラミボトル)とされている。内容器6および外容器7の材質は樹脂材料とされ、剥離可能な組み合わせであれば互いに同材質でも構わないし異材質でも構わない。樹脂材料の一例としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ナイロン(ポリアミド)、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)等が挙げられる。これらの樹脂材料の中から、外容器7と内容器6とは剥離可能(相溶性がない)となる組み合わせで形成される。
なお容器本体2の内容器6は、減容可能な構造となっていればよく、外容器7に対して積層されていない二重容器構成としてもよい。内容器6内は、内容物が収容されるとともに内容物の減少に伴い減容する収容空間10となっている。
【0020】
図3に示すように、容器本体2の口部2aは、内容器6の口部と外容器7の口部とが積層された構成とされている。内容器6の口部の上端部には、径方向の外側に突出する環状の折り返し部が形成されている。この折り返し部は、外容器7の口部の開口端を上方側から塞いでおり、外容器7の口部は、内容器6によって閉塞されている。外容器7の口部には、外容器7と内容器6との間に外気を吸気する吸気孔7aが形成されている。
【0021】
容器本体2の口部2aは、上端に位置する小径部2dと、小径部2dの下端から下方に延び、かつ小径部2dより大径に形成された大径部2eと、を備えている。大径部2eに、キャップ3の周壁部に形成された雌ねじ部3dが着脱自在に螺着される雄ねじ部2hが形成されている。小径部2dの下端部に、径方向の外側に向けて突出し、容器軸O方向に延びる回り止めリブ2fが周方向に間隔を空けて複数形成されている。
【0022】
内部材4は、
図1に示すように、容器本体2の口部2a内に配設されている。内部材4は、後述する吐出器5のシリンダ72(
図2参照)が収容される収容筒部11と、収容筒部11の下端部に連設され、容器本体2内と収容筒部11内とを連通する二段筒状を呈する連通筒部12と、連通筒部12の内側に嵌合されて収容された内嵌筒13と、連通筒部12内に嵌合された吸上筒部14と、を備えている。
【0023】
収容筒部11は、容器軸O方向に沿って延びる有底筒状を呈している。具体的に、収容筒部11は、基筒部21と、基筒部21の下端縁から径方向の内側に向けて突設された環状の底環部22と、を有している。
なお、キャップ3の頂壁部には、
図1、
図5および
図6に示すように、下方に向けて延びる円筒状のシール筒3bが形成されており、シール筒3bが基筒部21(収容筒部11の上端部)内に嵌合されている。
【0024】
図1に示すように、基筒部21の上端部は、口部2a内に挿入される。基筒部21の下端部は、容器本体2内において口部2aよりも下方に突出して胴部2c内に位置している。基筒部21の上端部には、径方向の外側に向けて外フランジ部23が突設されている。外フランジ部23は、容器本体2の口部2aの上端開口縁上に、円環状のパッキン62Bを介して配置されている。パッキン62Bは、口部2aの上端開口縁と、外フランジ部23と、によって容器軸O方向に挟持された状態で保持されている。外フランジ部23の外周縁には、内側に口部2aが装着される被装着筒部24が下方に向けて突設されている。
【0025】
図5に示すように、被装着筒部24の内周面、および口部2aの外周面にはそれぞれ、互いが容器軸O方向に係合し、内部材4の口部2aからの離脱を抑止する内側アンダーカット部24b、2gが形成されている。口部2aの内側アンダーカット部2gは、小径部2dに形成されている。この内側アンダーカット部2gは、小径部2dの上端部に形成され、径方向の外側に向けて膨出している。被装着筒部24の内側アンダーカット部24bは、被装着筒部24における容器軸O方向の中間部に形成され、径方向の内側に向けて突出している。
【0026】
被装着筒部24の外周面、およびキャップ3の内周面にはそれぞれ、互いが容器軸O方向に係合し、内部材4のキャップ3からの離脱を抑止する外側アンダーカット部24c、3cが形成されている。キャップ3の外側アンダーカット部3cは、キャップ3の周壁部における容器軸O方向の中間部において、雌ねじ部3dより上方に位置する部分に形成されている。この外側アンダーカット部3cは、全周にわたって連続して延びる周溝となっている。被装着筒部24の外側アンダーカット部24cは、被装着筒部24の下端に形成されている。この外側アンダーカット部24cは、径方向の外側に向けて突出し、周方向に延びるリブ状に形成され、周方向に間隔をあけて複数形成されている。
【0027】
内側アンダーカット部24b、2gは、外側アンダーカット部24c、3cより、容器軸O方向の係合力が大きくなっている。すなわち、キャップ3を口部2aから外すときに、内部材4を口部2aから外さず口部2aに装着したままに維持できるようになっている。
【0028】
被装着筒部24の内周面における下端部に、
図3に示すように、前述の回り止めリブ2fが周方向で係合する係合部24aが形成されている。容器本体2の回り止めリブ2fと、収容筒部11の係合部24aと、が周方向で互いに係合することにより容器本体2および収容筒部11の相対的な容器軸O回りの回転移動が規制されている。
【0029】
被装着筒部24には、
図5に示すように、下方に向けて開口する切欠き孔50が形成されている。付け替え容器1Aを破棄するに際し、例えば、硬貨等の板材を切欠き孔50に差し込み、この板材により収容筒部11を容器本体2の口部2aに対して突き上げて、内側アンダーカット部24b、2gの容器軸O方向の係合を解除することで、内部材4(収容筒部11)を口部2aから容易に取り外すことができる。
【0030】
図1に示すように、連通筒部12は、底環部22の内周縁から下方に向けて延設され、上部に位置する大径部26と下部に位置する小径部27とにより二段筒状を呈している。小径部27の内側に吸上筒部14の上端部が嵌合されている。収容筒部11および連通筒部12は、内部材4の本体筒部18を形成している。
内嵌筒13は、連通筒部12の大径部26内に嵌合された筒部本体15と、筒部本体15の上端部に径方向の外側に向けて突設される突出フランジ部16と、を有している。突出フランジ部16は、収容筒部11の底環部22上に配置されている。
【0031】
筒部本体15の内周面には、内嵌筒13の内側の容器軸O方向の連通を遮断する円板状の栓部材31が、破断可能な弱化部32を介して連結されている。弱化部32は、栓部材31よりも薄肉になっているとともに、栓部材31の外周縁を全周に亘って取り囲んでいる。これにより、栓部材31は、流通段階等の未使用時において、内嵌筒13および連通筒部12を通した容器本体2内と収容筒部11内との連通を遮断する。
【0032】
なお栓部材31は、弱化部32を介して連通筒部12に連結されていてもよい。この場合、筒部本体15が無くてもよい。弱化部32は、本体筒部18と栓部材31とを直接的に連結してもよく、本体筒部18と栓部材31とを、例えば本実施形態のように内嵌筒13を介して間接的に連結してもよい。
【0033】
栓部材31は、上方に向けて突の曲面状を呈している。栓部材31のうち、周方向の一部には、上方に向けて突出する係合突部33が形成されている。係合突部33は、後述するシリンダ72に係合する。係合突部33は、容器軸O方向から見た平面視でT字状を呈し、径方向に沿って延設された後、径方向の外側端部から周方向の両側に向けて延設されている。なお、栓部材31は、周方向の一部が筒部本体15の内周面に直接連結され、それ以外の部分が弱化部32を介して筒部本体15に連結される構成であっても構わない。
【0034】
吸上筒部14の上端部は、内嵌筒13の小径部27内に嵌合される。吸上筒部14の下端部は、容器本体2の胴部2c内に位置している。
なお本実施形態では、内部材4の内周面には、シール部17が設けられている。図示の例では、シール部17は、内嵌筒13の内周面に設けられている。シール部17は、径方向の内側に向けて突出するとともに周方向の全周にわたって延びる環状の突起である。シール部17は、後述するシリンダ72の外周面に当接することで、内部材4(収容筒部11)の内周面とシリンダ72の外周面との間を通した容器本体2内と外部との連通を遮断する。
【0035】
以上の付け替え容器1Aは、
図6に示すように、まず、外側アンダーカット部24c、3cを容器軸O方向に互いに係合させることによって、キャップ3の内側に内部材4を組み付けた後に、この組み付け体60を、内容物の充填された容器本体2に、内側アンダーカット部24b、2gを容器軸O方向に互いに係合させつつ装着することで形成される。
【0036】
次に、上述した付け替え容器1Aに取り付けられる吐出器5について説明する。
図2に示すように、吐出器5は、容器本体2内に収容された内容物を吐出するポンプ部51と、ポンプ部51を容器本体2に取り付ける取付キャップ52と、を備えている。
取付キャップ52は、装着筒53と、装着筒53の上方に連設され、後述する押下ヘッド71の容器軸O方向に沿う移動を案内する案内筒54と、を備えている。
【0037】
装着筒53は、案内筒54よりも大径に形成されるとともに、容器本体2の口部2aに着脱可能に螺着される。案内筒54の下端部には、径方向の内側に向けて突出するフランジ状のポンプ装着部55が設けられ、このポンプ装着部55にポンプ部51が固定されている。なお、装着筒53は、口部2aに着脱可能な構成であれば、螺着に限られない。
案内筒54の外表面には、有頂筒状のポンプキャップ51Aが着脱自在に嵌合している。
【0038】
ポンプ部51は、取付キャップ52に取り付けられたシリンダ72と、下部がシリンダ72内に挿入されるとともに、シリンダ72に対して上方付勢状態で下方移動自在に配設されたステム73と、ステム73の上下動に連係し、シリンダ72内に上下摺動自在に嵌合された不図示のピストンと、シリンダ72内に嵌合され、ピストンの外周部分を上方から支持する不図示のピストン押さえと、ステム73の上端部に装着されるとともに内容物の吐出孔71aが形成された押下ヘッド71と、を備えている。
【0039】
シリンダ72の内部は、ステム73の内部および押下ヘッド71の内部を通して吐出孔71aに連通する。シリンダ72は、下方に位置するものほど径が小さい多段筒状を呈する。シリンダ72の上筒部76が内部材4の収容筒部11内に収容可能とされ、シリンダ72の下筒部77が内嵌筒13内に嵌合可能とされている。シリンダ72のうち、上筒部76の下端縁および下筒部77の上端縁間を連結する環状の連結板78は、吐出器5が付け替え容器1Aに取り付けられた状態において、収容筒部11の底環部22(突出フランジ部16)に容器軸O方向で対向する。
【0040】
次に、付け替え容器1Aに吐出器5を取り付ける付け替え操作について説明する。
まず、
図5に示すように、付け替え容器1Aのキャップ3を容器本体2の口部2aから離脱させる。この際、
図3に示されるような、容器本体2の回り止めリブ2fと、収容筒部11の係合部24aと、が周方向で互いに係合するので、内部材4は、容器本体2に対して容器軸O回りに共回りしない。また、内側アンダーカット部24b、2gは、外側アンダーカット部24c、3cより、容器軸O方向の係合力が大きくなっているので、キャップ3を口部2aから離脱するときに、内側アンダーカット部24b、2gの係合を維持しつつ、外側アンダーカット部24c、3cの係合が解除される。これにより、内部材4は口部2aに残存し、キャップ3のみが口部2aから取り外される。
【0041】
次に、
図2に示すように、吐出器5をシリンダ72側から収容筒部11内に進入させるとともに、取付キャップ52の装着筒53を容器本体2の口部2aに螺着する。すると、シリンダ72のうち、下筒部77が内部材4の内嵌筒13内に嵌合されるとともに、上筒部76が収容筒部11内に収容される。また、取付キャップ52および付け替え容器1Aを容器軸O周りの締め付け方向に相対回転させて取付キャップ52を口部2aに螺着する過程において、この相対回転に伴い吐出器5が付け替え容器1Aに対して下方移動する。
【0042】
これにより、シリンダ72のうち、下筒部77の外周面に内部材4のシール部17が当接しながら、下筒部77の下端縁が、栓部材31の係合突部33を下方に向けて押し込み、弱化部32を破断させる。すると、収容筒部11の内周面とシリンダ72の外周面との間を通した容器本体2内と外部との連通が、シール部17によって遮断されつつ、栓部材31における周方向の少なくとも一部が内嵌筒13から離脱し、内嵌筒13および連通筒部12が開放され、容器本体2内とシリンダ72内とが連通筒部12を通して連通する。このとき、栓部材31の全体が内嵌筒13から離脱してもよく、栓部材31の一部が内嵌筒13に連結された状態であっても構わない。
【0043】
なお本実施形態では、栓部材31に係合突部33が形成されているため、下筒部77から栓部材31に作用する押付力が係合突部33を介して局所的に作用する。これにより、弱化部32のうち、係合突部33周辺に位置する部分が破断の起点となり、弱化部32をスムーズに破断できる。
また、取付キャップ52を口部2aに螺着する過程において、容器本体2の回り止めリブ2fと、収容筒部11の係合部24aと、が周方向で互いに係合することで、内部材4の容器本体2に対する容器軸O回りの共回りが防止されている。
【0044】
以上により、吐出器5の付け替え容器1Aへの付け替え操作が完了する。このように本実施形態では、キャップ3が離脱された容器本体2の口部2aに吐出器5が取り付けられることにより、吐出器5のシリンダ72が収容筒部11(本体筒部18)内に収容されるとともに、栓部材31による収容筒部11内と容器本体2内との連通の遮断をシリンダ72が解除する。さらに、口部2aに吐出器5が取り付けられるときに、吐出器5が容器本体2または内部材4との間にシールを形成し、吐出器5と内部材4との間を通した容器本体2内と外部との連通が遮断される。これにより、容器本体2、内部材4および吐出器5を備える吐出容器8が形成される。
【0045】
その後、吐出器5を通して内容物を吐出する場合、押下ヘッド71を押下すると、ステム73および不図示のピストンが押下ヘッド71とともに下方移動する。すると、不図示のピストンがシリンダ72(上筒部76)の内周面上を下方に向けて摺動することで、シリンダ72内が加圧される。これにより、シリンダ72内の内容物がステム73および押下ヘッド71内を流通し、押下ヘッド71の吐出孔71aを通して外部に吐出される。
【0046】
内容物の吐出後、押下ヘッド71の押下を解除すると、ステム73、不図示のピストンおよび押下ヘッド71がシリンダ72に対して上方に復元移動する。すると、容器本体2内の内容物が吸上筒部14を通してシリンダ72内に流入することで、容器本体2内が減圧される。この際、外気が、吸気孔7aを通して内容器6と外容器7との間に吸引される。これにより、例えば、内容器6および外容器7を一体に減容変形させた後、内容器6を減容変形させたまま、外容器7を復元変形させたり、外容器7を減容変形させることなく、内容器6を減容変形させたりすることが可能になり、吐出器5によるスムーズな吐出操作を行うことができる。
【0047】
以上説明したように、本実施形態に係る付け替え容器1Aによれば、吐出器5を容器本体2の口部2aに取り付けたとき、シリンダ72が収容筒部11内に収容される。したがって、内容物がシリンダ72に付着するのを抑制することができる。
また、吐出器5を付け替える操作の過程で吐出器5が容器本体2の口部2aに取り付けられ、シール部17が、吐出器5と内部材4との間を通した容器本体2内と外部との連通を遮断するまでは、栓部材31が収容筒部11内と容器本体2内との連通を遮断している。したがって、キャップ3を取り外した後であっても、内容物が外気にさらされるのを抑えることができる。
【0048】
また、栓部材31が、破断可能な弱化部32を介して連結されている。したがって、容器本体2の口部2aに吐出器5を取り付けるときに、シリンダ72によって栓部材31を単に押し込むことで弱化部32を破断し、栓部材31による連通の遮断を容易に解除することができる。これにより、付け替え操作の操作性を向上させることができる。
【0049】
また、栓部材31の上面に、係合突部33が形成されている。したがって、容器本体2の口部2aに吐出器5を取り付けるときに、シリンダ72を、栓部材31のうちの係合突部33にまず当接させることができる。これにより、弱化部32のうち、係合突部33周辺に位置する部分を起点として弱化部32を破断させることが可能になり、弱化部32を破断する操作の操作性を向上させることができる。
【0050】
また、内部材4の内周面にシール部17が設けられている。したがって、栓部材31による連通の遮断をシリンダ72が解除する前に、シール部17がシリンダ72の外周面に当接することで、栓部材31による連通の遮断を解除した後も、内部材4の内周面とシリンダ72の外周面との間を通した容器本体2内と外部との連通を、シール部17によって遮断させ続けることができる。これにより、内容物が外気にさらされるのを確実に抑えることができる。
【0051】
また、被装着筒部24の内周面、および口部2aの外周面にそれぞれ、外側アンダーカット部24c、3cより、容器軸O方向の係合力が大きい内側アンダーカット部24b、2gが形成されている。したがって、容器本体2の口部2aからキャップ3を離脱する際に、内側アンダーカット部24b、2gの係合を維持しつつ、外側アンダーカット部24c、3cの係合を解除することが可能になり、内部材4を口部2aに残存させ、キャップ3のみを口部2aから取り外すことができる。
【0052】
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る第2の実施形態の付け替え容器1Bを、
図7から
図9を参照して説明する。
なお、この第2の実施形態においては、第1の実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0053】
この付け替え容器1Bでは、吸気孔7aが、口部2aに代えて底部2bに設けられている。吸気孔7aは、容器本体2をブロー成形したときに、底部2bにおいて金型によって食い切られる部分である食い切り部(ピンチオフ部)に形成される。前記食い切り部では、内容器6が外容器7から露出するとともに内容器6と外容器7との接合が弱くなっている。その結果、内容器6と外容器7との間に負圧が生じたときに、前記食い切り部において内容器6と外容器7とが剥離して吸気孔7aが形成される。吸気孔7aは、例えば、容器軸O方向から見て直線状に延在するスリットとされ、容器軸O上を径方向に横断する。
また本実施形態では、シール部17が、内嵌筒13の内周面に設けられているのに代えて、収容筒部11(基筒部21)の上端部に設けられている。シール部17は、シリンダ72の上筒部76の外周面に、全周にわたって密に当接する。
【0054】
(第1の実施形態および第2の実施形態の変形例)
前記第1の実施形態の付け替え容器1A、および前記第2の実施形態の付け替え容器1Bでは、吸上筒部14の下端部が、容器本体2の胴部2c内に位置し、底部2bから大きく離間しているが、本発明はこれに限られない。例えば、
図10に示す第1の実施形態の変形例に係る付け替え容器1Cや、
図11に示す第2の実施形態の変形例に係る付け替え容器1Dのように、吸上筒部14の下端部が、容器本体2の底部2bに上方から近接または当接する構成を採用することも可能である。
さらに他の変形例として、吸上筒部14がない構成を採用してもよい。また、吸上筒部14に代えて、上面視放射状(例えば、上面視十字状など)のアダプタを、連通筒部12内に嵌合させる構成を採用してもよい。
【0055】
(第3の実施形態)
次に、本発明に係る第3の実施形態の付け替え容器1Eを、
図12から
図15を参照して説明する。
なお、この第3の実施形態においては、第1の実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0056】
本実施形態に係る付け替え容器1Eでは、
図12に示すように、容器本体2が、いわゆる二重容器ではない。容器本体2は、内容器6および外容器7を備えるのに代えて、底部2bと、底部2bから上方に延びる本体筒2iと、を備えている。本体筒2iは、胴部2cおよび口部2aを形成している。口部2aは、本体筒2iの上端部によって形成されている。本体筒2i内には、内容物が収容されるとともに内容物の減少に伴い減容する前述の収容空間10が設けられている。
【0057】
本実施形態では、内部材4が、吸上筒部14を備えていない。収容筒部11の底環部22における内周縁部には、窪み部22aが形成されている。窪み部22aは、下方に向けて窪んでいる。窪み部22aの底面は、底環部22において窪み部22aよりも径方向の外側に位置する部分よりも下方に位置している。また連通筒部12は、二段筒状ではなく、容器軸O方向に沿う全長にわたって同径の筒状に形成されている。連通筒部12の外周面には、周方向に間隔をあけて配置された複数の縦溝部12aが形成されている。連通筒部12の下端部には、径方向の内側に向けて突出する環状の底フランジ12bが設けられている。
【0058】
内嵌筒13は、窪み部22aおよび連通筒部12内に配置されている。内嵌筒13の突出フランジ部16は、窪み部22aの底面上に配置されている。内嵌筒13の筒部本体15の内周面には、前記シール部17が設けられている。シール部17は、内嵌筒13における栓部材31の上方に配置されている。シール部17は、容器軸O方向に間隔をあけて複数(図示の例では2つ)配置されている。
【0059】
ここで本実施形態では、付け替え容器1Eは、容器本体2内に容器軸O方向に摺動可能に嵌合された中皿9を更に備えている。付け替え容器1Eは、容器本体2内での中皿9の上昇に伴って内容物を吐出する中皿上昇式の吐出容器8に適用される。なお、収容空間10に収容される内容物は、特に限定されない。収容空間10には、例えば、粘度が高い内容物(例えば、クリーム状の内容物)等が収容されている。
【0060】
収容空間10は、容器本体2内のうち、内部材4と中皿9との間に形成されている。容器本体2の底部2bには、空気導入孔2jが形成されている。空気導入孔2jは、容器本体2内のうち、中皿9と底部2bとの間に形成される空気室2kに外気を導入する。空気室2kは、収容空間10の減容に伴い拡大する。
【0061】
中皿9は、環状部9aと、筒状部9bと、を備えている。環状部9aは、本体筒2i内に嵌合されている。筒状部9bは、容器軸O上に配置されている。筒状部9bは、環状部9aにおける内周縁部から下方に向けて窪んでいる。筒状部9b内には、連通筒部12が容器軸O方向に移動自在に挿入されている。
【0062】
収容空間10は、外側空間10aと、内側空間10bと、を備えている。外側空間10aは、底環部22と環状部9aとの間に形成されている。内側空間10bは、連通筒部12の底フランジ12bと筒状部9bの底部との間に形成されている。外側空間10aと内側空間10bとは、連通筒部12の外周面と筒状部9bの内周面との間や、縦溝部12aを通して連通している。
【0063】
次に、上述した付け替え容器1Eに取り付けられる吐出器5Eについて説明する。
図13に示すように、吐出器5Eは、前述したポンプ部51、ポンプキャップ51Aおよび取付キャップ52を備えている。
取付キャップ52は、前述した装着筒53、案内筒54およびポンプ装着部55に加え、連結部56を更に備えている。案内筒54は、装着筒53の径方向の内側に配置されている。装着筒53および案内筒54の上端部同士は、連結部56を介して連結されている。ポンプ装着部55は、連結部56から下方に向けて突出している。ポンプ装着部55には、シリンダ72の上端部が径方向に挟持(嵌合)される。
【0064】
ポンプキャップ51Aは、案内筒54に装着される有頂筒状のキャップ本体57と、キャップ本体57を開閉自在に閉塞する有頂筒状のオーバーキャップ58と、キャップ本体57およびオーバーキャップ58を連結するヒンジ部59と、を備えている。
キャップ本体57には、操作孔57aが設けられている。操作孔57aには、押下ヘッド71が配置されている。押下ヘッド71は、操作孔57aから上方に向けて突出しており、使用者は、キャップ本体57の上方から押下ヘッド71を押下(操作)することができる。なお、オーバーキャップ58内における押下ヘッド71の上方には、パフ58a(塗布具)が配置されている。パフ58aは、押下ヘッド71上に吐出された内容物を拭い取る。
【0065】
ポンプ部51は、前述したシリンダ72、ステム73、ピストン79、ピストン押さえ80および押下ヘッド71を備えている。
シリンダ72は、シリンダ本体81と、装着部材82と、を備えている。シリンダ本体81は、二段筒状に形成されている。シリンダ本体81は、摺動筒部83と、吸込筒部84と、段部85と、を備えている。摺動筒部83は、吸込筒部84よりも上方に位置して大径である。段部85は、摺動筒部83の下端部と吸込筒部84の上端部とを連結している。吸込筒部84は、前記第1の実施形態および前記第2の実施形態に係る吐出器5における下筒部77を形成する。
【0066】
装着部材82は、シリンダ本体81を取付キャップ52に装着させる。装着部材82は、シリンダ本体81から径方向の外側に突出する鍔部86と、鍔部86の外周縁部から上方に向けて延びる立ち上がり筒部87と、を備えている。鍔部86は、前記第1の実施形態および前記第2の実施形態に係る吐出器5における連結板78を形成し、立ち上がり筒部87は、前記吐出器5における上筒部76を形成する。本実施形態では、立ち上がり筒部87の上端部が、ポンプ装着部55に装着されている。
なお前記吐出器5Eにおいて、例えば装着部材82などが無くてもよい。この場合、摺動筒部83が、前記吐出器5における上筒部76を形成する構成を採用してもよい。
【0067】
ステム73およびピストン79は、シリンダ本体81の摺動筒部83内に配置されている。ステム73は、シリンダ本体81から上方に向けて突出している。ピストン押さえ80は、摺動筒部83の外周面に装着されている。ピストン押さえ80の一部は、摺動筒部83の上端縁から径方向の内側に向けて張り出し、ピストン79のシリンダ72からの情報への離脱を規制している。
【0068】
押下ヘッド71は、多重の有頂筒状に形成されている。押下ヘッド71は、天壁部88と、外筒部89と、内筒部90と、を備えている。天壁部88は、キャップ本体57よりも上方に配置されている。外筒部89は、天壁部88の外周縁部から下方に延び、操作孔57aを通して装着部材82内に挿通されている。内筒部90は、天壁部88から下方に向けて延びている。内筒部90は、外筒部89よりも小径とされ、シリンダ本体81の摺動筒部83内に挿通されている。
天壁部88には、吐出孔71aが形成されている。吐出孔71aは、容器軸Oと同軸に配置され、天壁部88を容器軸O方向に貫通している。吐出孔71aは、内筒部90内に開口している。
【0069】
ここでポンプ部51は、吸込弁91と、吐出弁92と、を更に備えている。
吸込弁91は、収容空間10からシリンダ72内への内容物の流入を許容し、シリンダ72内から収容空間10への流出を規制する逆止弁である。吸込弁91は、いわゆる三点弁によって形成されている。吸込弁91は、摺動筒部83内に配置され、段部85に離反自在に着座する。吸込弁91は、段部85に着座することで段部85内を閉塞し、摺動筒部83内と収容空間10との連通を遮断する。吸込弁91は、段部85から離反することで段部85内を開放し、摺動筒部83内と収容空間10とを連通する。吸込弁91は、摺動筒部83内に負圧が生じたときに、例えば弾性付勢力に抗して開弁し、それ以外のときには閉弁する。
【0070】
吐出弁92は、ステム73内から外部への吐出孔71aを通した内容物の吐出を許容し、外部からステム73内への吐出孔71aを通した内容物や空気の流入を規制する逆止弁である。吐出弁92は、吐出孔71a内に、容器軸O方向の移動量が規制された状態で配置されている。吐出弁92は、容器軸O方向の両端部が拡径された棒状に形成されている。吐出弁92の上端部は、押下ヘッド71の天壁部88に離反自在に着座する。吐出弁92の上端部は、天壁部88に着座することで吐出孔71aを閉塞し、ステム73内と外部との連通を遮断する。吐出弁92の上端部は、天壁部88から離反することで吐出孔71aを開放し、ステム73内と外部とを連通する。吐出弁92は、ステム73内に正圧が生じたときに弾性変形することで開弁し、それ以外のときには閉弁する。
【0071】
次に、付け替え容器1Eに吐出器5Eを取り付ける付け替え操作について説明する。
【0072】
まず、付け替え容器1Eのキャップ3を容器本体2の口部2aから離脱させる。
次に、
図14に示すように、吐出器5Eをシリンダ72側から収容筒部11内に進入させるとともに、取付キャップ52を容器本体2の口部2aに螺着する。すると、シリンダ72のうち、吸込筒部84が内部材4の内嵌筒13内に嵌合されるとともに、装着部材82が収容筒部11内に収容される。また、取付キャップ52および付け替え容器1Eを容器軸O周りの締め付け方向に相対回転させて取付キャップ52を口部2aに螺着する過程において、吐出器5Eが付け替え容器1Eに対して下方移動する。
【0073】
これにより、
図15に示すように、シリンダ72のうち、吸込筒部84の外周面に内部材4のシール部17が当接しながら、吸込筒部84の下端縁が、栓部材31の係合突部33を下方に向けて押し込み、弱化部32を破断させる。すると、収容筒部11の内周面とシリンダ72の外周面との間を通した容器本体2内と外部との連通が、シール部17によって遮断されつつ、内嵌筒13および連通筒部12が開放される。
以上により、吐出器5Eの付け替え容器1Eへの付け替え操作が完了し、吐出容器8が形成される。
【0074】
その後、吐出器5Eを通して内容物を吐出する場合、オーバーキャップ58を操作してキャップ本体57を開放し、パフ58aを取り出す。そして、例えばパフ58a等で押下ヘッド71を押下すると、ステム73およびピストン79が押下ヘッド71とともに下方移動する。すると、ピストン79が摺動筒部83(シリンダ72)の内周面上を下方に向けて摺動することで、摺動筒部83内が加圧される。これにより、摺動筒部83内の内容物がステム73内および吐出孔71aを通過し、吐出弁92の上端部を押し上げて弾性変形させながら外部に吐出される。
【0075】
内容物の吐出後、押下ヘッド71の押下を解除すると、ステム73、ピストン79および押下ヘッド71がシリンダ72に対して上方に復元移動する。すると、摺動筒部83内が負圧となり、容器本体2(収容空間10)内の内容物が吸込弁91を開弁し、連通筒部12を通して摺動筒部83内に流入する。この際、外気が、空気導入孔2jを通して空気室2kに吸引されながら、中皿9が容器本体2内を上昇する。これにより、吐出器5Eによるスムーズな吐出操作を行うことができる。
【0076】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0077】
例えば、内部材4が、容器本体2の口部2a内に嵌合されるインナーリングを更に備えていてもよい。前記インナーリングは、外フランジ部23から下方に向けて延びていてもよい。
【0078】
係合突部33がなくてもよい。
前記実施形態では、弱化部32が、栓部材31と内嵌筒13とを連結し、弱化部32が、本体筒部18と栓部材31とを間接的に連結しているが、本発明はこれに限られない。例えば、弱化部32が、本体筒部18と栓部材31とを直接的に連結し、栓部材31が、本体筒部18と一体に形成されていてもよい。さらに栓部材31が、弱化部32を介して本体筒部18に直接的にまたは間接的に連結されているのに代えて、本体筒部18(連通筒部12)に離脱自在に嵌合されていてもよい。
【0079】
シール部17は、前記実施形態に示した構成に限られない。例えば、シール部17が容器本体2の口部2aに設けられてもよい。この場合、シール部17が、吐出器5の取付キャップ52に当接することで内部材4と吐出器5との間を通した容器本体2内と外部との連通を遮断してもよい。
【0080】
前記実施形態では、キャップ3が口部2aに螺着されているが、これに限られない。例えば、キャップ3が口部2aに打栓され、口部2aに離脱自在に装着されていてもよい。また、キャップ3に代えて、例えばアルミシール等のシール部材が、内部材4の上端開口部(本体筒部18の上端開口部)に離脱自在に貼り付けられ、このシール部材が、内部材4の上端開口部を開放自在に閉塞していてもよい。また、キャップ3や前記シール部材がなくてもよい。
【0081】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。