特許第6986876号(P6986876)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6986876診断装置、施設監視システムの診断方法、および、施設監視システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6986876
(24)【登録日】2021年12月2日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】診断装置、施設監視システムの診断方法、および、施設監視システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20211213BHJP
【FI】
   G05B23/02 V
   G05B23/02 301W
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-128856(P2017-128856)
(22)【出願日】2017年6月30日
(65)【公開番号】特開2019-12416(P2019-12416A)
(43)【公開日】2019年1月24日
【審査請求日】2020年3月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】特許業務法人山王内外特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音
(74)【代理人】
【識別番号】100199749
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 成
(74)【代理人】
【識別番号】100188880
【弁理士】
【氏名又は名称】坂元 辰哉
(74)【代理人】
【識別番号】100197767
【弁理士】
【氏名又は名称】辻岡 将昭
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】伊世井 恒男
【審査官】 松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−151812(JP,A)
【文献】 特開2016−115236(JP,A)
【文献】 特開2014−182642(JP,A)
【文献】 特開2017−10155(JP,A)
【文献】 特開2014−106724(JP,A)
【文献】 特開2016−110435(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設監視システムに設けられ、施設内の複数の監視ポイントを制御する複数のノード装置、および、当該ノード装置を介して前記複数の監視ポイントの監視を行う施設監視装置と、ネットワークを介して接続される診断装置において、
前記複数の監視ポイントの状態を確認するための確認画面ごとに前記複数のノード装置のうち前記複数の監視ポイントに対する制御状態が変化した対象ノード装置と当該対象ノード装置が制御している監視ポイントとが特定可能に定義された情報に基づき、前記対象ノード装置に対して、当該対象ノード装置が制御する対象監視ポイントの制御動作を実行させる動作実行指示を送信する動作実行指示部と、
前記動作実行指示に基づいて前記対象ノード装置に前記対象監視ポイントの制御動作を実行させた結果得られた実行結果情報が表示された前記確認画面をキャプチャさせ、キャプチャデータを記録部に記録させる記録指示部
とを備えた診断装置。
【請求項2】
前記実行結果情報には前記対象監視ポイントの制御状態に関する情報が含まれ、
前記記録指示部は、前記対象監視ポイントの制御状態が表示された前記確認画面をキャプチャさせ、キャプチャデータを記録させる
ことを特徴とする請求項1記載の診断装置。
【請求項3】
前記実行結果情報には前記対象ノード装置に対して制御動作を実行させた実行結果ログの情報が含まれ、
前記記録指示部は、前記実行結果ログが表示された前記確認画面をキャプチャさせ、キャプチャデータを記録させる
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の診断装置。
【請求項4】
前記対象ノード装置による前記監視ポイントの制御状態が変化した状態であることを示す機器保守中状態において、前記対象ノード装置に対して、前記対象監視ポイントへの出力を停止させる停止指示情報を送信する停止指示部を備えた
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の診断装置。
【請求項5】
施設監視システムに設けられ、施設内の複数の監視ポイントを制御する複数のノード装置、および、当該ノード装置を介して前記複数の監視ポイントの監視を行う施設監視装置と、ネットワークを介して接続される診断装置による施設監視システムの診断方法において、
動作実行指示部が、前記複数の監視ポイントの状態を確認するための確認画面ごとに前記複数のノード装置のうち前記複数の監視ポイントに対する制御状態が変化した対象ノード装置と当該対象ノード装置が制御している監視ポイントとが特定可能に定義された情報に基づき、前記対象ノード装置に対して、当該対象ノード装置が制御する対象監視ポイントの制御動作を実行させる動作実行指示を送信するステップと、
記録指示部が、前記動作実行指示に基づいて前記対象ノード装置に前記対象監視ポイントの制御動作を実行させた結果得られた実行結果情報が表示された前記確認画面をキャプチャさせ、キャプチャデータを記録部に記録させるステップ
とを備えた施設監視システムの診断方法。
【請求項6】
施設内の複数の監視ポイントを制御する複数のノード装置と、当該ノード装置を介して前記複数の監視ポイントの監視を行う施設監視装置と、診断装置とが、ネットワークを介して接続される施設監視システムにおいて、
前記複数の監視ポイントの状態を確認するための確認画面ごとに前記複数のノード装置のうち前記複数の監視ポイントに対する制御状態が変化した対象ノード装置と当該対象ノード装置が制御している監視ポイントとが特定可能に定義された情報に基づき、前記対象ノード装置に対して、当該対象ノード装置が制御する対象監視ポイントの制御動作を実行させる動作実行指示を送信する動作実行指示部と、前記動作実行指示に基づいて前記対象ノード装置に前記対象監視ポイントの制御動作を実行させた結果得られた実行結果情報が表示された前記確認画面をキャプチャさせ、キャプチャデータを記録部に記録させる記録指示部とを有する診断装置と、
前記動作実行指示部から送信された前記動作実行指示を受け付ける動作実行指示受付部と、前記動作実行指示受付部が前記動作実行指示を受け付けた場合に、前記対象監視ポイントの制御動作を実行する動作実行制御部と、前記動作実行制御部が制御動作を実行した結果に関する前記実行結果情報を、前記施設監視装置に送信する結果通知部とを有するノード装置と、
前記結果通知部から通知された前記実行結果情報を取得する結果取得部と、前記結果取得部が取得した前記実行結果情報を前記確認画面に表示させる表示制御部と、前記記録指示部からの指示に基づき、前記実行結果情報を表示させた前記確認画面をキャプチャし、キャプチャデータを前記記録部に記録させる記録制御部とを有する施設監視装置
とを備えた施設監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、監視対象の機器の制御が正しく行われるかどうかの診断作業を行うための診断装置、施設監視システムの診断方法、および、施設監視システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、建物内に設置された複数の機器の監視、または、制御を行う施設監視システムが広く知られている。
このような施設監視システムを構築する際には、例えば、複数の機器を制御するために設けられるノード装置に対して、種々の設定を行う必要がある。
例えば、特許文献1には、エンジニアリング装置が、複数設けられたノード装置のうち、該当するノード装置に対して、設定情報をダウンロードすることで、現在運用中のシステムを変更する施設監視システムが開示されている。
特許文献1に開示されているような施設監視システムでは、システムを変更する際、ノード装置にて自身の現在の設定情報を退避エリアに保管し、システムの設定変更後に問題が発生した場合に、当該退避エリアに保管した設定情報を用いて、システムの復旧が行えるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−202774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
施設監視システムにおいて、例えば、複数の機器を制御するために設けられるノード装置の設定変更等を行う場合、設定変更後、設定どおりに動作していないことが確認されても、上述したような特許文献1に開示された技術を用いれば、ノード装置にて退避エリアに保管しておいた、自身の現在の設定情報に基づき、システムを復旧し、再度設定変更をしなおすことができる。
【0005】
しかしながら、そもそも、ノード装置が設定どおりに動作しているかどうかを確認するためには、管理者等が、設定を行ったのちに、まず、当該設定を行ったノード装置を動作させてみる必要がある。このように、設定変更等を行ったノード装置を動作させてみる作業を、管理者等の人が実施するのでは、作業に膨大な時間がかかり、その結果、ノード装置が設定どおりに動作しているかどうかの確認漏れ、または、確認ミス等につながるという課題があった。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、施設監視システムの設定に対応した動作が行えているかどうかの確認作業に要する作業時間を低減させることができる診断装置、施設監視システムの診断方法、および、施設監視システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る診断装置は、施設監視システムに設けられ、施設内の複数の監視ポイントを制御する複数のノード装置、および、当該ノード装置を介して前記複数の監視ポイントの監視を行う施設監視装置と、ネットワークを介して接続される診断装置において、複数の監視ポイントの状態を確認するための確認画面ごとに複数のノード装置のうち複数の監視ポイントに対する制御状態が変化した対象ノード装置と当該対象ノード装置が制御している監視ポイントとが特定可能に定義された情報に基づき、対象ノード装置に対して、当該対象ノード装置が制御する対象監視ポイントの制御動作を実行させる動作実行指示を送信する動作実行指示部と、動作実行指示に基づいて対象ノード装置に対象監視ポイントの制御動作を実行させた結果得られた実行結果情報が表示された確認画面をキャプチャさせ、キャプチャデータを記録部に記録させる記録指示部とを備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、上記のように構成したので、施設監視システムにおいて、設定に対応した動作が行えているかどうかの診断のためのデータを自動的に記録することができ、施設監視システムの設定に対応した動作が行えているかどうかの確認作業に要する作業時間を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1の施設監視システムの構成例を示す図である。
図2】実施の形態1に係る診断装置の構成例を示す図である。
図3】実施の形態1において、動作リスト作成部が作成する動作リストの内容の一例を説明する図である。
図4】実施の形態1のノード装置の構成例を示す図である。
図5】実施の形態1の施設監視装置の構成例を示す図である。
図6】実施の形態1の施設監視システムの動作の一例を説明するためのフローチャートである。
図7】実施の形態1において、施設監視装置の表示制御部が表示部に表示させる確認画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の施設監視システムの構成例を示す図である。
施設監視システムは、図1に示すように、診断装置1と、ノード装置2と、施設監視装置3を備える。診断装置1と、ノード装置2と、施設監視装置3とは、ネットワークを介して接続される。なお、診断装置1と、ノード装置2と、施設監視装置3は、ソフトウェアに基づくCPUを用いたプログラム処理によって実行される。
【0011】
診断装置1は、例えば、ノード装置2の設定が追加された場合、または、ノード装置2の設定の変更が行われた場合等、施設監視システムにおいて、ノード装置2による施設内の機器の制御状態が変化した場合に、制御状態が変化したノード装置2に対して、制御している機器への制御動作を実行させる動作実行指示を行う。
例えば、ノード装置2による施設内の機器の制御状態に変化があった場合、管理者等は、ノード装置2が設定どおりの動作を行えているか、すなわち、正しく監視ポイントの制御を行えているかどうかを確認する必要がある。そこで、上述のとおり、診断装置1が、ノード装置2に対して、機器の制御動作を実行させる。そして、施設監視装置3では、ノード装置2が、診断装置1からの指示に基づき機器の制御動作を実行した結果を示す確認画面を表示させる。施設監視装置3の詳細、および、確認画面については後述する。
また、診断装置1は、施設監視装置3に対して、ノード装置2が制御する機器の制御動作を実行させた結果を表示した確認画面をキャプチャさせ、キャプチャデータを記録部に記録させる指示を行う。
なお、実施の形態1では、上述のように、診断装置1がノード装置2に対して、制御する機器への制御動作を実行させることを、検査を行う、ともいう。
【0012】
ノード装置2は、施設監視装置3の制御に基づき、施設内に設置された複数の機器を制御する。具体的には、ノード装置2は、通常モードにおいて(通常モードについては後述する)、施設監視装置3の制御に基づき、施設内に設置された機器から、当該機器に関するデータを収集する。例えば、センサ、温度計、電力計等の、施設内の設備に設置された機器から、当該機器が取得する温度、湿度、電力量等のデータを収集する。施設監視装置3は、ノード装置2を介して、機器に限らず、施設内の設備を制御することもできる。
実施の形態1では、施設内の設備、または、施設内の設備に設置された機器を監視ポイントともいい、当該監視ポイントから収集されるデータ、すなわち、監視ポイントの値を、監視ポイントデータともいうものとする。
また、ノード装置2は、診断モードにおいて(診断モードについては後述する)、診断装置1からの動作実行指示が送信された場合に、監視ポイントの制御動作を実行させ、制御動作を実行させた結果である実行結果情報を施設監視装置3に送信する。
なお、図1では、ノード装置2は、3台のみ示しているが、これは一例に過ぎない。施設監視システムにおいて、ノード装置2は複数備えられる。
【0013】
施設監視装置3は、ノード装置2を介して、施設内の監視ポイントの監視または制御を行う。具体的には、施設監視装置3は、ノード装置2を介して、施設内の監視ポイントで収集される監視ポイントデータを取得し、表示部(後述する)に当該監視ポイントデータを画面表示させる。管理者等は、表示部に画面表示された監視ポイントデータを確認し、監視ポイントの状態の確認、監視、または、制御等を行う。
このように、施設監視装置3が表示させる、施設内の監視ポイントの状態を確認するための画面を、確認画面という。なお、確認画面とは、GUI(Graphical User Interface)画面である。
確認画面は、施設内の監視ポイントの監視内容に応じて、管理者等によって、予め設定されている。
確認画面ごとに、関連する1つ以上の監視ポイントを動作させた結果取得された、当該1つ以上の監視ポイントの制御状態、または、1つ以上の監視ポイントデータを示す画像が表示される。
通常時は、このように、施設監視装置3が、ノード装置2を介して、施設内の監視ポイントで収集される監視ポイントデータを取得して確認画面を表示させ、管理者等は、当該確認画面を確認することで、施設内の監視ポイントの状態の監視、または、制御等を行う。実施の形態1では、施設監視システムにおいて、施設監視装置3が、ノード装置2を介して監視ポイントデータを取得し、監視ポイントの状態の監視、または、制御を行う通常時の状態のことを、通常モードという。
【0014】
また、施設監視装置3は、ノード装置2の設定の追加、または、変更等を行う。
具体的には、例えば、管理者等が、施設監視装置3の入力装置(図示省略)を操作して、ノード装置2の設定の追加、または、変更を行う。この際、管理者等は、ノード装置2が設定どおりの動作を行えているか確認する必要がある。そこで、例えば、入力装置を操作して、通常モードから、診断モードへの切替を行う。診断モードへの切替が行われると、例えば、切替信号が、施設監視装置3から診断装置1へ送信される。診断装置1では、切替信号を受信すると、上述のように、制御状態が変化したノード装置2に対して、制御している機器への制御動作を実行させる動作実行指示を行う。
すなわち、実施の形態1では、施設監視システムにおいて、ノード装置2による施設内の機器の制御状態が変化した場合に、機器の制御状態が変化したノード装置2の検査を行う状態のことを、診断モードという。
診断モードでは、施設監視装置3は、診断装置1がノード装置2に検査を行わせた結果得られた実行結果情報を取得し、確認画面に表示させる。
【0015】
図2は、実施の形態1に係る診断装置1の構成例を示す図である。
診断装置1は、動作リスト作成部11と、ノード特定部12と、指示部13と、判定制御部14とを備える。
指示部13は、停止指示部131と、解除指示部132と、動作実行指示部133と、記録指示部134とを有する。
【0016】
動作リスト作成部11は、ノード装置2に監視ポイントを動作させる際に用いる動作リストを作成する。
動作リスト作成部11は、動作リストを、確認画面ごとに作成する。
【0017】
ここで、図3は、実施の形態1において、動作リスト作成部11が作成する動作リストの内容の一例を説明する図である。
動作リストにおいて、画面名称と、監視ポイントNOと、監視ポイントの管理コードと、オブジェクト種別の情報と、ノード装置2のアドレスの情報とが関連付けられている。
図3に示すように、動作リストでは、複数の監視ポイントの状態を確認するための確認画面ごとに、1つ以上のノード装置と、当該ノード装置が制御する監視ポイントとが対応付けられた情報が定義される。
【0018】
画面名称とは、確認画面の名称であり、予め管理者等によって設定されている。
監視ポイントNOおよび監視ポイントの管理コードは、監視ポイントに対して付与された番号およびコードであり、予め管理者等によって設定されている。
オブジェクト種別の情報は、監視ポイントから収集される監視ポイントデータの種別を示す情報である。
ノードアドレスには、ノード装置2のアドレスの情報が設定される。
【0019】
確認画面ごとの、画面名称、監視ポイントNO、監視ポイントの管理コード、オブジェクト種別、および、ノードアドレスの対応関係は、予め、診断装置1が参照可能な場所に、関連情報として記憶されている。
また、例えば、ノード装置2の設定の追加、または、変更等が行われた場合、管理者等によって、当該設定の追加、または、変更等が行われた旨の情報が、診断装置1が参照可能な場所に、動作確認用情報として記憶されている。
動作リスト作成部11は、当該記憶された動作確認用情報と、関連情報とに基づいて、設定の追加、または、変更等が行われたノード装置2と監視ポイントの情報とが関連付けられて抽出された、図3に示すような動作リストを作成する。
【0020】
なお、図3に示す動作リストの内容は、一例に過ぎず、例えば、図3に示す情報以外の情報が含まれていてもよい。また、例えば、画面名称ではなく、予め設定された画面IDの情報が含まれていてもよい。
動作リストは、確認画面ごとに、設定の追加、または、変更等が行われたノード装置2と、当該ノード装置2が制御している監視ポイントとが特定できるようになっていればよい。
【0021】
図2の説明に戻る。
ノード特定部12は、動作リスト作成部11が作成した確認画面ごとの動作リストの中から、ノード装置2の検査未実施の動作リストを、対象動作リストとして選択する。そして、ノード特定部12は、対象動作リストに基づき、設定の追加、または、変更等が行われたノード装置2のうち、ノード装置2を1つ選択し、当該ノード装置2を、検査を行う対象となるノード装置2(以下、対象ノード装置ともいう)として特定する。
ノード特定部12は、特定した対象ノード装置の情報を、指示部13に出力する。
【0022】
指示部13は、ノード装置2に対する各種指示を送信する。
指示部13の停止指示部131は、機器保守中状態(詳細は後述する)である場合に、ノード特定部12が特定した対象ノード装置に対して、当該対象ノード装置が制御している監視ポイント(以下、対象監視ポイントともいう)のI/Oの出力を停止させる停止指示情報を送信する。
具体的には、停止指示部131は、対象ノード装置のOut_of_Serviceプロパティへ「TRUE」を書き込み、当該対象ノード装置が制御している対象監視ポイントへの出力および警報判断の保留を行わせる。
【0023】
管理者等は、例えば、施設監視装置3の入力装置(図示省略)を操作して、ノード装置2の設定の追加、または、変更等を行った際に、機器保守中登録指令も入力しておく。そして、施設監視装置3は、機器保守中登録指令が入力されると、当該機器保守中登録指令の情報を、診断装置1が参照可能な場所に記憶させておく。停止指示部131は、機器保守中登録指令の情報が記憶されていれば、機器保守中状態であると判断し、対象ノード装置に対して、対象監視ポイントへの出力および警報判断の保留を行わせる。
【0024】
指示部13の解除指示部132は、停止指示部131が停止指示情報を送信し、制御している対象監視ポイントへの出力を停止させた対象ノード装置に対して、停止解除指示情報を送信して、対象監視ポイントへの出力の停止を解除し、制御を再開させる。
具体的には、解除指示部132は、制御を再開させる対象ノード装置のOut_of_Serviceプロパティへ「FALSE」を書き込み、対象監視ポイントへの出力および警報判断の保留を解除する。
【0025】
指示部13の動作実行指示部133は、ノード特定部12が特定した対象ノード装置に対して、対象監視ポイントの制御動作を実行させる動作実行指示を送信する。具体的には、動作実行指示部133は、動作リスト作成部11が作成した動作リストに基づき、対象ノード装置のノードアドレス、および、制御する対象監視ポイントを特定し、当該ノードアドレスに対して、動作実行指示情報を送信する。
動作実行指示部133から動作実行指示が送信された対象ノード装置では、当該動作実行指示に基づき、対象監視ポイントの制御動作を実行する。
そして、対象ノード装置は、動作実行指示に基づいて対象監視ポイントを動作させた結果に関する実行結果情報を、施設監視装置3に送信する。ノード装置2の詳細については後述する。
【0026】
指示部13の記録指示部134は、施設監視装置3において、対象ノード装置に対象監視ポイントの制御動作を実行させた結果得られた実行結果情報が表示された確認画面が表示されると、施設監視装置3に対して、当該確認画面をキャプチャさせ、キャプチャデータを記録部35(後述する)に記録させる記録指示情報を、施設監視装置3に送信する。施設監視装置3の詳細については後述する。
【0027】
判定制御部14は、対象動作リスト上の全てのノード装置2に対して、検査を実行させたかどうかを判定する。また、判定制御部14は、全ての動作リスト、すなわち、全ての確認画面について、各確認画面で定義された全てのノード装置2に対する検査を実行させたかどうかを判定する。
【0028】
図4は、実施の形態1のノード装置2の構成例を示す図である。
ノード装置2は、受付部21と、動作制御部22と、結果通知部23とを備える。
受付部21は、停止指示受付部211と、解除指示受付部212と、動作実行指示受付部213とを有する。
動作制御部22は、停止制御部221と、解除制御部222と、動作実行制御部223とを有する。
【0029】
受付部21は、診断モードにおいて、診断装置1から送信される各種指示情報を受け付ける。
受付部21の停止指示受付部211は、診断装置1の停止指示部131から送信された停止指示情報を受け付ける。
停止指示受付部211は、停止指示情報を受け付けると、停止指示情報を受け付けた旨の情報を、動作制御部22に出力する。
受付部21の解除指示受付部212は、診断装置1の解除指示部132から送信された停止解除指示情報を受け付ける。
解除指示受付部212は、停止解除指示情報を受け付けると、停止解除指示情報を受け付けた旨の情報を、動作制御部22に出力する。
受付部21の動作実行指示受付部213は、診断装置1の動作実行指示部133から送信された動作実行指示情報を受け付ける。
動作実行指示受付部213は、動作実行指示情報を受け付けると、動作実行指示情報を受け付けた旨の情報を、動作制御部22に出力する。
【0030】
動作制御部22は、ノード装置2が制御している監視ポイントに対する動作の制御を行う。
動作制御部22の停止制御部221は、停止指示受付部211から停止指示情報を受けた旨の情報が出力されると、対象監視ポイントに対して、出力および警報判断の動作を停止させる。
動作制御部22の解除制御部222は、解除指示受付部212から停止解除指示情報を受け付けた旨の情報が出力されると、停止解除指示情報に基づき出力および警報判断動作を停止させた対象監視ポイントに対して、出力および警報判断の動作を再開させる。
動作制御部22の動作実行制御部223は、動作実行指示受付部213から動作実行指示情報を受け付けた旨の情報が出力されると、対象監視ポイントの制御動作を実行する。
【0031】
結果通知部23は、動作実行制御部223が制御動作を実行した結果得られる実行結果情報を、施設監視装置3に送信する。実行結果情報には、動作実行制御部223が制御動作を実行した対象監視ポイントの制御状態に関する情報、および、動作実行制御部223が制御動作を実行した実行結果ログの情報が含まれる。
【0032】
なお、説明の簡単のため、図4においては図示を省略しているが、ノード装置2は、監視ポイントデータ収集部と、監視ポイントデータ送信部を備える。
監視ポイントデータ収集部は、通常モードにおいて、予め設定された周期、または、施設監視装置3からの指示を受け付けた場合等に、制御している監視ポイントから監視ポイントデータを収集する。
監視ポイントデータ送信部は、監視ポイントデータ収集部が収集した監視ポイントデータに関する情報を、施設監視装置3に送信する。
施設監視装置3では、監視ポイントデータ送信部から送信された監視ポイントデータに関する情報を示した確認画面を、表示部34(後述する)に表示させる。通常モードにおいては、このように、施設監視装置3が、ノード装置2を介して監視ポイントを制御し、監視ポイントから収集された監視ポイントデータを、確認画面に表示させる。管理者等は、当該確認画面を確認することで、施設内の監視ポイントの監視、または、制御等を行う。
【0033】
図5は、実施の形態1の施設監視装置3の構成例を示す図である。
施設監視装置3は、結果取得部31と、表示制御部32と、記録制御部33と、表示部34と、記録部35とを備える。
【0034】
結果取得部31は、診断モードにおいて、ノード装置2の結果通知部23から送信された実行結果情報を取得する。
結果取得部31は、取得した実行結果情報を、表示制御部32に出力する。
【0035】
表示制御部32は、結果取得部31から出力された実行結果情報に基づく確認画面を、表示部34に表示させる。
具体的には、表示制御部32は、表示部34に、実行結果情報に基づく、対象監視ポイントの制御状態を示す画像を表示させた確認画面を表示させる。このとき、表示制御部32は、実行結果情報に基づく実行結果ログの情報もあわせて確認画面に表示させる。
【0036】
記録制御部33は、診断装置1の記録指示部134からの指示に基づき、対象監視ポイントの制御状態、および、実行結果ログが表示された確認画面をキャプチャし、記録部35に記録させる。
【0037】
表示部34は、ディスプレイ等の表示装置である。
記録部35は、記録制御部33がキャプチャした確認画面のデータを記録する。
なお、説明の簡単のため、図5においては図示を省略しているが、施設監視装置3は、監視ポイントデータ取得部を備える。
監視ポイントデータ取得部は、通常モードにおいて、ノード装置2の監視ポイントデータ送信部から送信された監視ポイントデータに関する情報を取得する。
監視ポイントデータ取得部は、取得した監視ポイントデータに関する情報を表示制御部32に出力し、表示制御部32は、監視ポイントデータに関する情報を示した確認画面を、表示部34に表示させる。通常モードにおいては、このように、施設監視装置3は、ノード装置2が収集した監視ポイントデータに関する情報を、確認画面に表示させる。
【0038】
次に、上記のように構成された診断装置1、ノード装置2、および、施設監視装置3による、施設監視システムの動作について、図6を参照しながら説明する。
図6は、実施の形態1の施設監視システムの動作の一例を説明するためのフローチャートである。
なお、以下では、図6を用いて、管理者等によってノード装置2の設定の追加、または、変更等が行われ、診断装置1が、ノード装置2が正しく監視ポイントを制御できるかどうかの検査を行う場合の施設監視システムの動作を説明する。すなわち、以下では、診断モードにおける施設監視システムの動作を説明する。
【0039】
まず、診断装置1において、動作リスト作成部11は、ノード装置2を動作させる際に用いる動作リストを作成する(ステップST601)。
ノード特定部12は、ステップST601において動作リスト作成部11が作成した動作リストの中から、ノード装置2の検査未実施の動作リストを、対象動作リストとして選択する。そして、ノード特定部12は、対象動作リストに基づき、設定の追加、または、変更等が行われたノード装置2のうち、ノード装置2を1つ選択し、当該ノード装置2を、検査を行う対象ノード装置と特定する(ステップST602)。なお、実施の形態1では、ノード特定部12は、対象動作リストに基づき、ノード装置2を1つずつ対象ノード装置と特定していくものとするが、これに限らず、ノード特定部12は、複数のノード装置2を、まとめて対象ノード装置として特定してもよい。
【0040】
指示部13の停止指示部131は、管理者等からの機器保守中登録指令に応じて、ステップST602においてノード特定部12が特定した対象ノード装置に対して、対象監視ポイントのI/Oの出力を停止させる停止指示情報を送信する(ステップST603)。
対象ノード装置では、受付部21の停止指示受付部211が、停止指示部131から送信された停止指示情報を受け付け、動作制御部22の停止制御部221が、対象監視ポイントへの出力および警報判断の保留を行う。
【0041】
施設監視システムにおいて、例えば、ノード装置2の設定変更等を行った際には、一度ノード装置2の検査を行う必要があるが、当該検査の実行中は、ノード装置2が現在制御中の監視ポイントを実際に動作させてしまうと、制御中の監視ポイントに対して不要な制御となり、監視ポイントの状態に不要な変化が生じてしまう可能性がある。したがって、施設監視システムでは、管理者等からの機器保守中登録指令を受け付け可能とし、診断装置1は、機器保守中状態において、ステップST603のように、停止指示部131が、対象ノード装置に対して、当該対象監視ポイントにおけるI/Oの出力を止めさせる。
ただし、当該ステップST603の動作は、必須ではない。ノード装置2の検査を行っても、監視ポイントの状態に不要な変化が生じない場合は、当該ステップST603の動作は省略してもよい。この場合、診断装置1は、停止指示部131、および、解除指示部132を備えない構成とし、ノード装置2は、停止指示受付部211、停止制御部221、解除指示受付部212、および、解除制御部222を備えない構成とすることができる。
また、実施の形態1では、上述のように、停止指示部131は、ノード特定部12が特定した対象ノード装置に対して、停止指示情報を送信するものとしたが、これに限らない。例えば、停止指示部131は、対象動作リストに設定されているノード装置2に対して一斉に停止指示情報を送信するようにしてもよい。その場合、ステップST602とステップST603の動作の順番は逆でもよい。
【0042】
図6のフローチャートに戻る。
動作実行指示部133は、対象動作リストに基づき、ステップST602でノード特定部12が特定した対象ノード装置に対して、対象監視ポイントの制御動作を実行させる動作実行指示を送信する(ステップST604)。具体的には、動作実行指示部133は、対象ノード装置に対して、対象監視ポイントの各種状態での動作を1つずつ検査させる。例えば、ステップST602においてノード特定部12が対象ノード装置としてノード装置aを特定したとすると、動作実行指示部133は、ノード装置aに対し、当該ノード装置aが制御する監視ポイントAに対して、まずは、「ON」状態として動作を実行させる。
【0043】
ステップST604において診断装置1の動作実行指示部133が動作実行指示情報を送信すると、対象ノード装置において、受付部21の動作実行受付部214が、当該動作実行指示情報を受け付け、動作制御部22の動作実行制御部223が、該当の対象監視ポイントの制御動作を実行する(ステップST605)。具体的には、ここでは、例えば、ノード装置aが、動作実行指示情報に基づき、監視ポイントAを「ON」状態とする制御動作を実行する。
そして、結果通知部23が、監視ポイントAの制御動作を実行させた結果に関する情報を実行結果情報として、施設監視装置3に送信する(ステップST606)。
【0044】
施設監視装置3の結果取得部31は、ノード装置2の結果通知部23から送信された実行結果情報を取得する(ステップST607)。
結果取得部31は、取得した実行結果情報を、表示制御部32に出力する。
【0045】
表示制御部32は、ステップST607において結果取得部31から出力された実行結果情報に基づく確認画面を、表示部34に表示させる(ステップST608)。具体的には、表示制御部32は、表示部34に、実行結果情報に基づく、監視ポイントAの制御状態を示す画像を表示させた確認画面を表示させる。ここでは、例えば、監視ポイントAを「ON」状態とした画像が、確認画面に表示される。
また、表示制御部32は、実行結果情報に基づく実行結果ログの情報もあわせて確認画面に表示させる。
【0046】
ここで、図7は、実施の形態1において、施設監視装置3の表示制御部32が表示部34に表示させる確認画面の一例を示す図である。
図7では、一例として、結果取得部31が、ノード装置aから、監視ポイントAを「ON」状態とする制御動作を実行させた結果を実行結果情報として取得し、表示制御部32が、当該実行結果情報に基づいて表示部34に表示させた確認画面を示している。図7において、監視ポイントAを表すアイコンを「A」で示している。また、図7においては説明の簡単のため黒で示しているが、「ON」状態とした監視ポイントの制御状態が、例えば、アイコンを赤色で表示、または、アイコンを点滅させることで表現される。
また、表示制御部32は、実行結果情報に基づき、確認画面に、実行結果ログを表示させる(図7の71参照)。実行結果ログとは、対象監視ポイントに対して、どのような制御動作を実行させたかどうかがわかるようになっている情報であり、実行させる制御動作に応じて、当該制御動作をコード等で示す情報である。各制御動作を、どのようなコード等で示すかについては、予め、管理者等によって設定されている。
なお、表示制御部32は、実行結果ログを、確認画面の図7に示す位置に表示させることに限らず、確認画面の適宜の位置に表示させることができる。
【0047】
ステップST608において、表示制御部32が確認画面を表示させると、診断装置1の記録指示部134は、当該確認画面をキャプチャさせ、キャプチャデータを施設監視装置3の記録部35に記録させる記録指示情報を、施設監視装置3に送信する(ステップST609)。
記録指示部134は、例えば、施設監視装置3の制御部(図示省略)から、確認画面が表示された旨の通知を受け取る等して、確認画面が表示されたことを検知するようにすればよい。
【0048】
施設監視装置3の記録制御部33は、ステップST609において診断装置1の記録指示部134から記録指示情報が送信されると、ステップST608において表示された確認画面をキャプチャし、キャプチャデータを記録部35に記録させる(ステップST610)。
記録制御部33が確認画面をキャプチャすることで、対象監視ポイントの制御状態、および、実行結果ログの情報が記録部35に記録される。
なお、実施の形態1では、記録制御部33は、図7に示したような確認画面を一度キャプチャすることで、対象監視ポイントの制御状態の情報と実行結果ログの情報の両方を一度に記録させるものとするが、これに限らず、記録制御部33は、対象監視ポイントの制御状態が表示された監視ポイント表示画面(図7の701参照)と、実行結果ログの情報が記録された実行結果ログ表示画面(図7の702参照)を、それぞれ記録させるようにしてもよい。
【0049】
ステップST610において、施設監視装置3の記録制御部33が、確認画面をキャプチャし、キャプチャデータを記録させると、診断装置1の動作実行指示部133は、ステップST604において対象ノード装置に対して、対象監視ポイントの全ての制御状態での制御動作を実行させたかどうかを判定する(ステップST611)。なお、ある監視ポイントに対して実行させるべき制御状態の種類は、予め、管理者等によって設定され、動作実行指示部133が参照可能な場所に、監視ポイントの情報と対応付けて記憶されているものとする。動作実行指示部133は、当該予め記憶されている情報に基づき、対象ノード装置に対して、対象監視ポイントの、検査すべき全ての制御状態で、制御動作を実行させたかどうかを判定する。
【0050】
ステップST611において、対象ノード装置に対して、全ての制御状態での制御動作を実行させていないと判定した場合(ステップST611の“NO”の場合)、ステップST604に戻り、以降の処理を繰り返す。すなわち、動作実行指示部133は、対象ノード装置に対して、対象監視ポイントについて、検査未実行の制御状態での制御動作を実行させる。
例えば、予め、監視ポイントAに対しては、「ON」状態と「OFF」状態での検査をさせるものと設定されていたとすると、動作実行指示部133は、上述のとおり、ステップST604においてまず「ON」状態の制御動作を実行させたので、次に、ノード装置aに対して、「OFF」状態で、監視ポイントAの制御動作を実行させる。
【0051】
ノード装置aでは、「OFF」状態で監視ポイントAの制御動作を実行し、その結果を実行結果情報として施設監視装置3に送信する。
施設監視装置3の結果取得部31は、実行結果情報を取得し、表示制御部32は、確認画面に、実行結果情報に基づく監視ポイントの制御状態を示す画面を表示させる。この場合、監視ポイントAを「OFF」状態とした制御状態を示すアイコンが、例えば、緑色等で表示される。そして、再び、診断装置1の記録指示部134が、施設監視装置3に対して記録指示情報を送信し、施設監視装置3の記録制御部33が、確認画面をキャプチャし、キャプチャデータを記録部35に記録させる(ステップST604〜ステップST610)。
【0052】
一方、ステップST611において、ノード装置2に対して、全ての制御状態での制御動作を実行させたと判定した場合(ステップST611の“YES”の場合)、ステップST612に進む。
ステップST612では、診断装置1の指示部13の解除指示部132は、ステップST603において停止指示部131が停止指示情報を送信し、対象監視ポイントへの出力を停止させた対象ノード装置に対して、停止解除指示情報を送信して、対象監視ポイントへの出力の停止を解除し、制御を再開させる(ステップST612)。
【0053】
対象ノード装置では、受付部21の解除指示受付部212が、ステップST612において解除指示部132から送信された解除指示情報を受け付け、動作制御部22の解除制御部222が、対象監視ポイントへの出力および警報判断の動作を再開させる。
なお、ステップST612の動作は必須ではない。すなわち、全ての検査が終了するまで、対象ノード装置に対して、対象監視ポイントへの出力を停止させたままとしてもよい。
【0054】
診断装置1の判定制御部14は、検査対象動作リストの全てのノード装置2に対して、検査を実行させたかどうかを判定する(ステップST613)。
ステップST613において、検査対象動作リストの全てのノード装置2に対する検査を完了させていないと判定した場合(ステップST613の“NO”の場合)、ステップST602に戻り、検査対象動作リストにおける、検査未実行のノード装置を対象ノード装置として、以降の処理を繰り返す。
ステップST613において、検査対象動作リストの全てのノード装置2に対する検査を完了させたと判定した場合(ステップST613の“YES”の場合)、ステップST614に進む。
【0055】
判定制御部14は、全ての確認画面について、各確認画面で定義された全てのノード装置2に対する検査を、ノード装置2に実行させたかどうかを判定する(ステップST614)。すなわち、判定制御部14は、ステップST614において動作リスト作成部11が作成した全ての動作リストについて、全ての検査を完了したかどうかを判定する。
【0056】
ステップST614において、全ての確認画面について検査が終了していないと判定した場合(ステップST614の“NO”の場合)、ステップST602に戻り、検査未実施の次の動作リストを検査対象動作リストとし、当該検査対象動作リストに基づき、以降の処理を繰り返す。
ステップST614において、全ての確認画面について検査が終了したと判定した場合(ステップST614の“YES”の場合)、処理終了する。
【0057】
このように、実施の形態1の施設監視システムでは、従来特に時間がかかっていた、各確認画面で表示される監視ポイントを各制御状態で動作させてみる作業を自動で行い、動作させてみた実行結果情報に関する情報(対象監視ポイントの制御状態、および、実行結果ログを表示させた確認画面のキャプチャデータ)を、エビデンスとして自動で記録させておくことができる。
これにより、管理者等は、記録された情報を確認することで、ノード装置2が設定どおりに監視ポイントを制御できているか否かを確認することができるため、管理者等による作業時間を削減することができる。また、管理者等は、記録された情報に基づき、検査報告書等を自動で生成することが可能となる。
また、管理者等が自ら、ノード装置2の制御が設定どおりかどうかの結果を導き出すことに限らず、例えば、施設監視装置3が、診断機能を有する場合は、記録された情報に基づき、施設監視装置3が、ノード装置2の制御が設定どおりかどうかを自動で診断するようにしてもよい。
【0058】
なお、以上の実施の形態1では、図5に示すように、記録部35は、施設監視装置3に備えられるものとしたが、これに限らない。例えば、記録部35は、診断装置1に備えられるものとしてもよいし、施設監視装置3の外部の、施設監視装置3が参照可能な場所に備えられるようにしてもよい。
【0059】
また、以上の実施の形態1では、施設監視装置3と診断装置1とはネットワークを介して接続され、診断モードへの切替が行われると、診断装置1がノード装置2を動作させ、診断を行うための実行結果情報を自動的に記録させるものとしたが、これに限らない。例えば、施設監視装置3が、診断装置1が有する機能を実行するソフトウェアとインストールし、当該ソフトウェアを実行することでノード装置2を動作させ、ノード装置2が設定に対応した動作を行えているかどうかの診断のための実行結果情報を自動的に記録するようにしてもよい。
【0060】
また、以上の実施の形態1では、診断装置1において、動作リスト作成部11が動作リストを作成し、動作実行指示部133は、動作リスト作成部11が作成した動作リストに基づきノード特定部12が特定した対象ノード装置に対して動作実行指示情報を送信するようにしたが、これに限らない。例えば、予め、管理者等によって動作リストが作成されており、動作実行指示部133が参照可能な場所に記憶されているようにしてもよい。この場合、動作実行指示部133は、予め作成され記憶されている動作リストに基づきノード特定部12が特定した対象ノード装置に対して動作実行指示情報を送信するようにすればよい。また、この場合、診断装置1は、動作リスト作成部11を備えない構成とすることができる。
また、動作リストで設定されるような情報は、リスト形式に限らず、確認画面ごとに、ノード装置2と当該ノード装置2が制御する監視ポイントとが対応付けられた情報になっていればよい。
【0061】
また、例えば、管理者等が、施設監視装置3から、検査を実行させる対象ノード装置を指定するようにし、診断装置1は、指定された対象ノード装置に対して、対象監視ポイントの制御動作を実行させるようにしてもよい。この場合、診断装置1は、ノード特定部12を備えない構成とすることができる。
【0062】
以上のように、この実施の形態1によれば、施設内の複数の監視ポイントを制御する複数のノード装置2、および、当該ノード装置2を介して前記複数の監視ポイントの監視を行う施設監視装置3と、ネットワークを介して接続される診断装置1において、対象ノード装置に対して、当該対象ノード装置が制御する対象監視ポイントの制御動作を実行させる動作実行指示を送信する動作実行指示部133と、動作実行指示に基づいて対象ノード装置に対象監視ポイントの制御動作を実行させた結果得られた実行結果情報が表示された確認画面をキャプチャさせ、キャプチャデータを記録部に記録させる記録指示部134とを備えたので、施設監視システムにおいて、設定に対応した動作が行えているかどうかの診断のためのデータを自動的に記録することができる。その結果、施設監視システムの設定に対応した動作が行えているかどうかの確認作業に要する作業時間を低減させることができる。
【0063】
また、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0064】
1 診断装置
2 ノード装置
3 施設監視装置
11 動作リスト作成部
12 ノード特定部
13 指示部
14 判定制御部
21 受付部
22 動作制御部
23 結果通知部
31 結果取得部
32 表示制御部
33 記録制御部
34 表示部
35 記録部
131 停止指示部
132 解除指示部
133 動作実行指示部
134 記録指示部
211 停止指示受付部
212 解除指示受付部
213 動作実行指示受付部
221 停止制御部
222 解除制御部
223 動作実行制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7