(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0010】
まず、本発明の実施形態を説明するにあたり、本実施形態の情報処理システムの適用対象について説明する。本実施形態の情報処理システムは、可搬型映像射撃用シミュレータに適用される。なお、この可搬型映像射撃用シミュレータを運営する事業者等を「本サービスの提供者」と呼んで、以下、説明を行う。
即ち、本実施形態の情報処理システムは、射撃の訓練を行う者U(以下、「射撃者U」と呼ぶ)が可搬型映像射撃用シミュレータを利用するような場合に、射撃者Uが威嚇射撃を正しく行うことができるようにする。
ここで、威嚇射撃とは、警察官が相手(目標)に対して拳銃を発砲するにあたり、事前に相手を威嚇する目的で行う疑似的な発砲行為である。
【0011】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、
図1に示すように、射撃用拳銃Gと、制御装置1と、カメラCと、プロジェクターPと、スクリーンSと、威嚇射撃検出装置2と、操作端末3と、を含むように構成される。
ここで、制御装置1と、威嚇射撃検出装置2と、操作端末3の夫々は、各種方式、例えばBluetooth(登録商標)、Wi−Fi(Wireless Fidelity)等に従って通信を行う。
【0012】
射撃用拳銃Gは、射撃者Uにより使用される。射撃用拳銃Gは、本サービスの可搬型映像射撃シミュレータに使用する模擬拳銃であり、例えば、弾頭にレーザポインタを備えたレーザ銃(撃鉄が落ちた振動でレーザ光を射出する銃)を採用することができる。射撃者Uは、射撃用拳銃Gを操作して、スクリーンSに向けて通常の射撃訓練を行うことができ、さらにスクリーンS及びそれ以外の方向(例えば、スクリーンSの上部又は下部)に向けて威嚇射撃の訓練を行うこともできる。
制御装置1は、威嚇射撃検出装置2から取得した各種情報に基づいて、威嚇射撃が行われたか否を判定し、その判定結果を操作端末3に提示することができる。
カメラCは、画像が投射されたスクリーンSを被写体として撮像する。なお、カメラCにより撮像された画像のデータは、例えば、射撃者Uによる(威嚇射撃ではない)通常の射撃の判定(評価)に利用される。
プロジェクターPは、本サービスの可搬型映像射撃シミュレータに関する各種画像を表示する。本実施形態では、例えば、可搬型映像射撃シミュレータ用に作製された訓練用のシナリオに基づいて作成された映像(動画像)がプロジェクターPに表示(投影)される。
威嚇射撃検出装置2は、射撃者Uが使用する射撃用拳銃Gに備えられる。そして、射撃者Uは、射撃用拳銃Gが使用された際の射撃用拳銃Gの音、衝撃、角度等に関する情報を取得することができる。
操作端末3は、補助者Jにより使用される。補助者Jは、操作端末3に表示された威嚇射撃判定の結果から、射撃者Uが威嚇射撃を正しく行うことができたか確認することができる。なお、補助者Jとは、射撃者Uの射撃訓練を補助する、例えば、訓練教官や技術専門員等である。
【0013】
図2は、
図1の情報処理システムにより検出可能な威嚇射撃の一例を示す図である。
【0014】
例えば、
図2(A)において、射撃者Uは、スクリーンSの上方に向けて射撃用拳銃Gの発砲動作を行っている。このように、スクリーンSの外側(上空)に向けて発砲動作が行われると判断された場合には、その発砲動作は、威嚇射撃であると判断される。
図2(B)において、射撃者Uは、スクリーンSの中央部に向けて、射撃用拳銃Gの発砲動作を行っている。
射撃者UがスクリーンSの中央部に向けて射撃用拳銃Gの発砲動作を行うと、射撃用拳銃Gの銃口からレーザポインタがスクリーンSに照射される。
カメラCは、スクリーンS上にレーザポインタが照射された位置(以下、「着弾位置」と呼ぶ)を含むスクリーンSの画像を撮像する。すると、制御装置1は、撮像された画像のデータをカメラCから取得し、当該画像のデータから着弾位置を検知する。つまり、制御装置1は、スクリーンSのどの箇所に着弾したかを判断する。なお、制御装置1は、実際にはさらに、当該発砲動作が、通常射撃なのか、それとも威嚇射撃なのかを判断する。ただし、以下説明の便宜上、
図2(B)のようにスクリーンSの内部に向けた発砲動作については、通常射撃と判断されるものとする。
図2(C)において、射撃者Uは、スクリーンSの下方に向けて射撃用拳銃Gの発砲動作を行っている。このように、スクリーンSの外側(地面)に向けて発砲動作が行われると判断された場合には、その発砲動作は、威嚇射撃であると判断される。
なお、スクリーンSの外部に向けて発砲動作が行われた場合、その発砲動作の方向については、音、衝撃(振動)、角度等の各種情報に基づいて判断される。
具体的には例えば、射撃者Uが発砲動作を行った際、射撃用拳銃Gの撃鉄が雷管を強打することで、音や衝撃(振動)が発生する。威嚇射撃検出装置2は、そのときの音や衝撃(振動)を検知して、当該音や衝撃(振動)が発生したときの射撃用拳銃Gの角度を検知することで、発砲動作の方向を検知する。
【0015】
図3は、
図1の情報処理システムのうち制御装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0016】
制御装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、近距離無線通信部19と、通信部20と、ドライブ21とを備えている。
【0017】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要な情報等も適宜記憶される。
【0018】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、近距離無線通信部19、通信部20及びドライブ21が接続されている。
【0019】
出力部16は、液晶ディスプレイやスピーカ等の各種ハードウェアで構成され、各種情報を出力する。
本実施形態では、出力部16は、制御装置1が有する液晶ディスプレイ等を用いることができる。
入力部17は、キーボードやマウス等各種ハードウェアで構成され、各種情報を入力する。
本実施形態では、入力部17は、制御装置1が有するキーボード等を用いることができる。
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種情報を記憶する。
【0020】
近距離無線通信部19は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の規格に従った方式で近距離無線通信を行う制御を実行する。
図1の例で言えば、制御装置1と威嚇射撃検出装置2と、制御装置1と操作端末3、の夫々は、Bluetooth(登録商標)等の規格に従った方式で近距離無線通信を行う。
通信部20は、例えば、インターネット等のネットワークを介して他の装置(例えば、
図1の例で言えば、操作端末3等)との間で行う通信を制御する。
【0021】
ドライブ21は、必要に応じて設けられる。ドライブ21には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等からなり、リムーバブルメディア22が適宜装着される。ドライブ21によってリムーバブルメディア22から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア22は、記憶部18に記憶されている各種情報も、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0022】
図4は、
図1の情報処理システムのうち威嚇射撃検出装置2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0023】
威嚇射撃検出装置2は、マイクロコントローラ31と、センサ部32と、レーザモジュール33と、TR(Transistor)34と、近距離無線通信部35と、電源部36と、DC―DC(Direct Current ― Direct Current Converter)37とを備えている。
【0024】
マイクロコントローラ31は、威嚇射撃検出装置2の全体の動作を制御する。
例えば、マイクロコントローラ31は、後述するスイッチ51の検出結果に基づいて、射撃者Uによる射撃用拳銃Gの発砲動作が行われたか否かを判断する。
マイクロコントローラ31は、発砲動作が行われたと判断した場合、さらに、レーザ光の射出(発砲)の許可又は禁止の判断をする。
【0025】
具体的には例えば、マイクロコントローラ31は、後述するモーションセンサ52の検出結果に基づいて、射撃用拳銃Gの銃口がスクリーンSの内部側に向いていると判断した場合、レーザ光の射出を許可する。即ち、マイクロコントローラ31は、電気的スイッチとしてのTR34をON状態にすることで、レーザモジュール33からスクリーンSに向けてレーザ光を射出させる。
【0026】
これに対して、マイクロコントローラ31は、モーションセンサ52の検出結果に基づいて、射撃用拳銃Gの銃口がスクリーンSの外部側(例えば上空等)に向いていると判断した場合、レーザ光の射出を禁止する。即ち、マイクロコントローラ31は、電気的スイッチとしてのTR34をOFF状態にすることで、レーザモジュール33からスクリーンSに向けてレーザ光の射出を禁止させる。
さらに、マイクロコントローラ31は、射撃用拳銃Gの銃口がスクリーンSの外部側(例えば上空等)に向いていることを示す情報(以下、「スクリーン外射撃情報」と呼ぶ)を生成し、近距離無線通信部35を介して制御装置1に送信する。なお、詳細については後述するが、制御装置1は、このスクリーン外射撃情報を取得すると、威嚇射撃を行ったと判断する。
【0027】
マイクロコントローラ31は、PIO(Parallel Input Output)91と、SIO(Serial Input Output)92と、PIO93と、SIO94とを備えている。
【0028】
PIO91は、スイッチ51の検出結果を取得するための入力ポートである。即ち、マイクロコントローラ31は、PIO91の入力内容に基づいて、射撃者Uによる射撃用拳銃Gの発砲動作が行われたか否かを判断する。
【0029】
SIO92は、モーションセンサ52の検出結果を取得するための入力ポートである。即ち、マイクロコントローラ31は、PIO92の入力内容に基づいて、レーザ光の射出(発砲)の許可又は禁止の判断をする。
【0030】
PIO93は、後述するレーザモジュール33に各種情報を出力するための出力ポートである。即ち、マイクロコントローラ31は、レーザ光の射出(発砲)を許可した場合、PIO93を介して、電気的スイッチとしてのTR34をオン状態にして、レーザモジュール33からレーザ光を射出(発砲)させる。一方、マイクロコントローラ31は、レーザ光の射出(発砲)を禁止した場合、PIO93を介して、電気的スイッチとしてのTR34をオン状態にして、レーザモジュール33からレーザ光を射出(発砲)させる。
【0031】
SIO94は、後述する近距離無線通信部35に各種情報を出力するための出力ポートである。例えば本実施形態では、マイクロコントローラ31は、射撃用拳銃Gの銃口がスクリーンSの外部側(例えば上空等)に向いている旨の通知を、UART(Unversal Asynchronous Receiver Transmitter)等の規格に従った方式で、SIO94及び近距離無線通信部35を介して、制御装置1に送信する。
【0032】
センサ部32は、スイッチ51と、モーションセンサ52とを備える。
スイッチ51は、振動センサ等を含み、衝撃(振動)を検出し、その検出結果に関する各種情報(以下、「衝撃情報」と呼ぶ)をPIO91に出力する。即ち、スイッチ51による衝撃(振動)の検出に基づいて、射撃者Uによる射撃用拳銃Gの発砲動作が行われたとマイクロコントローラ31により判断される。
モーションセンサ52は、加速度センサ等を含み、射撃用拳銃Gの角度等を検出し、その検出結果に関する各種情報(以下、「角度情報」と呼ぶ)をSIO92に出力する。即ち、モーションセンサ52から出力される角度情報により特定される射撃用拳銃Gの角度に基づいて、射撃用拳銃Gの銃口の方向がスクリーンSの内部側なのか外部側なのかがマイクロコントローラ31により判断される。
【0033】
ここで、
図5を参照して、射撃用拳銃Gの角度の例について具体的に説明する。
図5は、
図4の威嚇射撃検出装置2により検出される射撃用拳銃Gの角度の一例を説明する図である。
射撃用拳銃Gの角度とは、
図5に示す角度θをいう。即ち、所定の基準点(例えば射撃用拳銃G銃口の先端)における、射撃用拳銃Gの銃口からスクリーンSの中心へと向かう第1の線Sと、発砲行為が行われた時点における射撃用拳銃Gの銃口の向いた第2の線Rとのなす角度θが、射撃用拳銃Gの角度である。
【0034】
図4に戻り、レーザモジュール33は、マイクロコントローラ31の制御に基づいて、レーザ光を発光して射出させるモジュールである。
TR34は、電気的スイッチとして機能するトランジスタである。
即ち、上述したように、マイクロコントローラ31により発砲が許可されると、TR34はオン状態となり、レーザモジュール33からレーザ光が射出される。これに対して、マイクロコントローラ31により発砲が禁止されると、TR34はオフ状態となり、レーザモジュール33からのレーザ光の射出が禁止される。
【0035】
近距離無線通信部35は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の規格に従った方式で近距離無線通信を行う制御を実行する。即ち、上述したように、威嚇射撃検出装置2と制御装置1とは、Bluetooth(登録商標)等の規格に従った方式で近距離無線通信を行う。
【0036】
電源部36は、威嚇射撃検出装置2等に電力を供給する電源であり、例えば3Vの電池で構成される。
DC−DC37は、電源部36の出力電圧(例えば3V)を、マイクロコントローラ31の動作電圧に変換する。即ち、電源部36からの電力は、DC−DC37を介してマイクロコントローラ31に供給される。
【0037】
以上、
図3を参照して制御装置1のハードウェア構成例を説明し、次に、
図4を参照して威嚇射撃検出装置2のハードウェア構成例を説明した。
なお、図示はしないが、操作端末3は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレットの携帯端末等の各種デバイスにより、適宜、構成されるものである。
操作端末3の内部のハードウェア構成は、制御装置1の構成と基本的に同様とすることができるので、ここではそれらの説明は省略する。
【0038】
図6は、
図3の制御装置1及び
図4の威嚇射撃検出装置2の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0039】
まず、威嚇射撃検出装置2の機能的構成について説明する。威嚇射撃検出装置2のマイクロコントローラ31においては、センサ情報取得部81と、射撃情報生成部82と、射撃情報送信制御部83とが機能する。
【0040】
センサ情報取得部81は、センサ部32から出力されたセンサ情報を取得する。
【0041】
射撃情報生成部82は、センサ情報取得部81で取得されたセンサ情報に基づいて、射撃用拳銃GによるスクリーンSの外側へ発砲動作が行われたか否かを判断して、その結果の判断を示す情報を、スクリーン外射撃情報として生成する。
【0042】
射撃情報送信制御部83は、射撃情報生成部82で生成されたスクリーン外射撃情報を、制御装置1へと送信するための制御を実行する。
【0043】
続いて、制御装置1の機能的構成について説明する。
制御装置1のCPU11は、射撃情報取得部101と、威嚇射撃判定部102と、判定結果提示部103と、シナリオ切替部104と、シナリオ提示部105とが機能する。
制御装置1の記憶部18の一領域には、シナリオDB200が設けられる。なお、シナリオDB200には、本サービスの可搬型映像射撃シミュレータで使用されるシナリオを構成する映像や音声等のデータ(以下、「シナリオデータ」と呼ぶ)が格納されている。
【0044】
射撃情報取得部101は、威嚇射撃検出装置2から送信されたスクリーン外射撃情報を取得する。
【0045】
威嚇射撃判定部102は、射撃情報取得部101で取得されたスクリーン外射撃情報に基づいて、射撃用拳銃Gの発砲動作が威嚇射撃であるか否かを判定する。
具体的には例えば、スクリーン外射撃情報に、射撃用拳銃Gの発砲動作の際の角度を特定可能な情報が含まれているものとする。この場合、威嚇射撃判定部102は、射撃用拳銃Gの発砲動作の際の角度がある一定の範囲内であれば、威嚇射撃であると判定する。ここで、一定の範囲内とは、警察官が、実際に威嚇射撃を行う「上空その他の安全な方向」に拳銃を向ける角度の範囲内をいう。威嚇射撃判定部102は、射撃用拳銃Gの発砲動作の際の角度が「上空その他の安全な方向」の範囲内であると判断すると、威嚇射撃であると判定する。一方、威嚇射撃判定部102は、射撃用拳銃Gの発砲動作の際の角度が「上空その他の安全な方向」の範囲内でないと判断すると、威嚇射撃でないと判定する。
【0046】
判定結果提示部103は、威嚇射撃判定部102の判定結果を、操作端末3を介して補助者Jに提示するための制御を実行する。
【0047】
シナリオ切替部104は、スクリーンSに表示させる映像のシナリオの切り替及び、管理をする。
具体的には例えば、シナリオ切替部104は、射撃者Uによる威嚇射撃が失敗した場合、威嚇射撃用のシナリオの選択及び切り替えを行わず、そのまま同一のシナリオに基づく画像データをシナリオDB200から読み出して、シナリオ提示部105に供給する。
これに対して、シナリオ切替部104は、射撃者Uによる威嚇射撃が成功した場合、別の射撃訓練を行わせるため、別のシナリオに切り替え、当該別のシナリオの画像データをシナリオ情報DBから読み出して、シナリオ提示部105に供給する。
【0048】
シナリオ提示部105は、シナリオ切替部104から供給された所定のシナリオに基づく画像データを、プロジェクターPに供給する。すると、プロジェクターPは、当該画像データに基づいて、所定のシナリオに基づく画像をスクリーンSに投影する。
【0049】
図7は、
図6の威嚇射撃検出装置2により実行される発砲動作判定処理の流れを説明するフローチャートである。
発砲動作判定処理とは、威嚇射撃検出装置2がセンサ情報を取得し、取得したセンサ情報に基づいて、スクリーン外射撃情報を生成、送信する処理を含む一連の処理をいう。
図8は、
図6の制御装置1により実行される威嚇射撃判定処理の流れを説明するフローチャートである。
威嚇射撃判定処理とは、制御装置1が威嚇射撃検出装置2から送信されてきた射撃情報を取得し、威嚇射撃が行われたか否かの判定をする処理を含む一連の処理をいう。
図9は、
図7及び
図8の威嚇射撃検出装置2及び制御装置1が実行する威嚇射撃判定処理の関係を説明するフローチャートである。
【0050】
まず、
図6を参照して、威嚇射撃検出装置2により実行される発砲動作判定処理の流れを説明していく。なお、発砲動作判定処理は、射撃者Uの発砲動作により開始される。
【0051】
ステップS1において、センサ情報取得部81は、センサ情報をセンサ部32から取得する。
【0052】
ステップS2において、射撃情報生成部82は、ステップS1で取得されたセンサ情報に基づいて、スクリーン外射撃情報を生成する。
【0053】
ステップS3において、射撃情報送信制御部83は、ステップS2で生成されたスクリーン外射撃情報を、近距離無線通信部35を介して、制御装置1へと送信するための制御を実行する。
【0054】
ステップS4において、マイクロコントローラ31は、処理の終了指示があったか否かを判断する。
ここで、処理の終了指示は、特に限定されないが、本実施形態では威嚇射撃検出装置2のいわゆるスリープ状態等への移行指示が採用されている。つまり、威嚇射撃検出装置2においてスリープ状態等への移行指示がなされない限り、ステップS4においてNOであると判断されて処理はステップS1に戻され、それ以降の処理が繰り返される。
これに対して、威嚇射撃検出装置2においてスリープ状態等への移行指示がなされると、ステップS4においてYESであると判断されて、発砲動作判定処理は終了になる。
【0055】
次に、
図8を参照して、制御装置1により実行される威嚇射撃判定処理の流れについて説明する。なお、威嚇射撃判定処理は、後述する射撃情報取得部101による射撃情報の取得により開始される。
【0056】
ステップS31において、射撃情報取得部101は、威嚇射撃検出装置2から送信されてきたスクリーン外射撃情報を、近距離無線通信部19を介して取得する。
【0057】
ステップS32において、威嚇射撃判定部102は、ステップS31で取得されたスクリーン外射撃情報に基づいて、射撃用拳銃Gの発砲動作が威嚇射撃であるか否かを判定する。
【0058】
ステップS33において、判定結果提示部103は、威嚇射撃判定部102の判定結果を、操作端末3を介して補助者Jに提示するための制御を実行する。
【0059】
ステップS34において、シナリオ切替部104は、ステップS32で判定された威嚇射撃判定結果の情報に基づいてシナリオ情報の切り替え、管理をする。
【0060】
ステップS35において、シナリオ提示部105は、ステップS34で切り替え、管理されたシナリオ情報に基づいて、適宜、画像データ等をプロジェクターPに提示する。
【0061】
ステップS36において、CPU11は、処理の終了指示があったか否かを判断する。
ここで、処理の終了指示は、特に限定されないが、本実施形態では制御装置1のいわゆるスリープ状態等への移行指示が採用されている。つまり、制御装置1においてスリープ状態等への移行指示がなされない限り、ステップS36においてNOであると判断されて処理はステップS31に戻され、それ以降の処理が繰り返される。
これに対して、制御装置1においてスリープ状態等への移行指示がなされると、ステップS36においてYESであると判断されて、威嚇射撃判定処理は終了になる。
【0062】
[第2実施形態]
以上、本発明が適用される情報処理システムの第1実施形態について説明した。
上述の第1実施形態では、威嚇射撃検出装置2は、衝撃情報及び角度情報から、射撃者Uの発砲動作時点における射撃用拳銃Gの銃口がスクリーンSの内部側に向けられたものか、スクリーンの外部側に向けられたものかを判定した。しかしながら、威嚇射撃検出装置2は、必ずしも衝撃情報及び角度情報から、上述の判定を行う必要はない。
具体的には例えば、威嚇射撃検出装置2は、射撃者Uの発砲動作時の音に関する各種情報及び角度情報から、上述の判定をしてもよい。
このような威嚇射撃検出装置2が採用された情報処理システムを、本発明が適用される情報処理システムの第2実施形態として説明する。
即ち、第2実施形態とは、
図1の情報処理システムのうち威嚇射撃検出装置2として、上述の
図4のハードウェア構成のものから、
図10のハードウェア構成のものに変更した実施形態である。
従って、以下においては、第1実施形態とは異なる威嚇射撃検出装置2のハードウェア構成のみ説明する。即ち、以下に説明する以外の内容、例えば、ハードウェア構成、機能的構成、各種動作等については、第1実施形態と同様であるので、ここでは、その説明を省略する。
【0063】
図10は、
図1の情報処理システムのうち威嚇射撃検出装置2のハードウェア構成の一例であって、
図4の例とは異なる例(第2実施形態)を示すブロック図である。
図10の例の威嚇射撃検出装置2は、例えば、腕輪型の形状を採用することができる。
このような腕輪型の形状の威嚇射撃検出装置2を採用する場合、上述の角度情報は、必ずしも銃口の角度である必要はなく、例えば、腕の角度を角度情報として採用することもできる。
【0064】
第2実施形態での威嚇射撃検出装置2は、マイクロコントローラ131と、センサ部132と、近距離無線通信部133と、AMP(amplifier)134と、電源部135と、DC―DC136とを備えている。
なお、威嚇射撃検出装置2の内部のハードウェア構成のうち、センサ部132と、AMP134と、マイクロコントローラ131の内部のADC(Analog−to−Digital Converter)151を除き、第1実施形態の威嚇射撃検出装置2の構成と基本的に同様であるので、ここでは、第1実施形態の威嚇射撃検出装置2と異なる点のみ説明する。
【0065】
センサ部132は、マイクロフォン141と、モーションセンサ142とを備える。
マイクロフォン141は、射撃者Uの発砲動作時の音を入力して、アナログの電気信号に変換してAMP134に出力するサウンドセンサである。
AMP134は、マイクロフォン141から出力された音の電気信号(アナログ)の強度を増幅して、マイクロコントローラ131に出力する。
マイクロコントローラ131のADC151は、マイクロフォン141からAMP134を介して入力されたアナログの音の電気信号をデジタルの信号へと変換する入力ポートである。
即ち、マイクロコントローラ31は、第1実施形態におけるスイッチ51の検出結果の代わりに、この変換されたデジタルの信号に基づいて、射撃者Uによる射撃用拳銃Gの発砲動作が行われたか否かを判断する。
【0066】
第2実施形態の情報処理システムを採用することで、例えば、威嚇射撃検出装置2が射撃用拳銃Gに搭載されている第1実施形態と異なり、射撃者Uは、射撃用拳銃Gをホルスター等に格納することができる。また、射撃用拳銃Gの銃口に威嚇射撃検出装置2が搭載されていない為、発砲動作の邪魔になることもない。従って、射撃用拳銃Gとして、実弾を発砲できるものを採用することもできる。
【0067】
以上本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0068】
また例えば、上述の実施形態において、警察官の射撃訓練の一例をあげて説明しているが、特にこれに限定されない。即ち、本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、例えば、自衛隊による射撃訓練等、適用可能なあらゆる場面で適用することが可能である。
【0069】
また例えば、上述の実施形態において、警察官の威嚇射撃訓練の一例をあげて説明しているが、特にこれに限定されない。即ち、本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、威嚇射撃と通常射撃の訓練を一つの訓練として行ってもよい。例えば具体的に、射撃訓練として、威嚇射撃を行った後に目標に向けて射撃を行う、という一連の射撃訓練でもよい。
【0070】
また例えば、上述の実施形態において、射撃用拳銃Gとして可搬型映像射撃用シミュレータ用の模擬拳銃とレーザ弾を使用しているが、特にこれに限定されない。例えば威嚇射撃検出装置2を取り付けた実銃に実弾等を使用するものであってもよい。
また、図示していないが、上述の実施形態においては、射撃者Uは一人に限られず、複数人が一つの可搬型映像射撃用シミュレータで同時に射撃訓練をすることもできる。
また、可搬型映像射撃用シミュレータは可搬型ではなく実弾拳銃を使用する映像射撃用シミュレータ(スクリーンSの裏側に弾丸を留める装置がある)でもよい。
【0071】
また例えば、上述の実施形態において、威嚇射撃検出装置2は、
図1に示す様に、銃身に備え付けられているが、特にこれに限定されない。即ち、射撃者U等が威嚇射撃検出装置2を射撃用拳銃Gのグリップの下側に取り付けたり、射撃者Uの手首等にリストバンドとして取り付けることができる。
【0072】
また例えば、上述の実施形態において、スクリーンSの外への射撃であることを示す情報をスクリーン外射撃情報として、説明を行ったが、特にこれに限定されない。
即ち、威嚇射撃検出装置2では、威嚇射撃有無の判断の結果を示す情報、または当該判断に供する情報を生成すれば足りる。
【0073】
また例えば、上述の実施形態において、威嚇射撃検出装置2は、音、振動、角度の3つの情報を取得するものとして説明を行ったが、特にこれに限定されない。
即ち、例えば、音に関する情報のみ、振動に関する情報のみを取得してもよいし、その両方を取得してもよい。
また、角度に関する情報の取得方法は、必ずしも上述の実施形態で採用された手法に限定されるものではない。
【0074】
また例えば、上述の実施形態において、威嚇射撃検出装置2は、銃口に搭載されるものとして説明を行ったが、特に限定されない。
即ち、威嚇射撃検出装置2は、銃身に搭載されてもよい。この場合、銃口を塞がない(レーザ光を遮らない)、照準合わせで邪魔にならない(銃身に巻きつける)、ホルスターへの出し入れ可能となる等のメリットが存在する。
また、威嚇射撃検出装置2は、グリップに搭載されてもよい。この場合、例えば、グリップの下側に取り付けることができる。
また、威嚇射撃検出装置2は、手の甲にブレスレット(リストバンド)として、別途、装着されてもよい。この場合、簡便であるというメリットが有る。
【0075】
また例えば、上述の実施形態において、記載を簡略化したが、本サービスの特徴は、以下の通りである。
即ち、本サービスに用いる拳銃(例えば射撃用拳銃G)は、レーザ弾のみでなく、実弾を使用することができる。また、本発明は、外光等の影響を受けにくい。また、天井にスクリーン等を貼り付ける構造でないため、持ち運びや取付(設置)が簡単であり、使用する装置も比較的コンパクトである。
【0076】
また例えば、上述の実施形態において、威嚇射撃検出装置2は、検出した射撃用拳銃Gの銃口がスクリーンの内部側に向いている場合、スクリーンSに向けレーザ光を射出し、銃口がスクリーンSの外部側に向いている場合、レーザ光の射出を禁止して、射撃用拳銃Gの銃口がスクリーンSの外部側(例えば上空等)に向いていることを示すスクリーン外射撃情報を制御装置1に送信するものとして説明を行ったが、特にこれに限定されない。
即ち、威嚇射撃検出装置2は、銃口がスクリーン外に向いている場合であってもレーザ光の発光を行ってもよし、銃口がスクリーン内に向いている場合であっても、レーザ光の発光を行わなくてもよい。
【0077】
また例えば、上述の実施形態において、シナリオの詳細については、説明を省略したが、例えば、以下のようなシナリオを採用することができる。
即ち、レーザ弾により発射されたタイミングや着弾位置に応じて、シナリオを変化させることもできる。さらに言えば、訓練後には、その結果を表示させることもできる。
なお、シナリオ提示部105は、このようにしてシナリオが切替えられた場合、切替えられた新たなシナリオに合わせて、プロジェクターPに提示する画像等を変更する。
また、訓練結果の表示は、例えば、着弾マークを実静止画像上に表示してもよいし、実際に射撃するまでの時間の計測・表示をしてもよい。
【0078】
また例えば、上述の実施形態において、採用する拳銃の種類については言及していないが、本サービスの提供者は、任意に採用する拳銃(例えば射撃用拳銃G)を採用してもよい。
具体的に例えば、38口径拳銃、32口径拳銃等を採用してもよい。また、拳銃は、銃身挿入式を採用してもよいし、弾倉挿入式を採用してもよい。また、レーザは、可視光を採用してもよいし、不可視光(例えば赤外線)を採用してもよい。
【0079】
ここで、制御装置1や操作端末3の具体的な構成については、補足する。
即ち、操作端末3は、例えば、タブレット型ワイヤレスタイプのデバイス等である。また、制御装置1は、収納ケース等に内蔵されていてもよい。収納ケースは、例えば、プロジェクタ、カメラ、制御コントローラ、収録カメラ、三脚等を収納することが可能である。
このように、収納ケースには、各種ハードウェア等が収納可能あるため、本発明に係る
可搬型映像射撃用シミュレータは、より持ち運びや取付が容易となる。
【0080】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図6の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図6の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、
図6に特に限定されず、任意でよい。具体的に、例えば、制御装置1、威嚇射撃検出装置2及び操作端末3のいずれに機能ブロックが存在してもよいし、適宜、入れ替えることも可能である。
また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0081】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0082】
このようなプログラムを含む記録媒体は、射撃者U又は補助者Jにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で射撃者U又は補助者Jに提供される記録媒体等で構成される。
【0083】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0084】
以上を換言すると、本発明が適用される情報システムにおける威嚇射撃検出装置2として機能する情報処理装置は、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される威嚇射撃検出装置は、
拳銃(例えば
図1の射撃用拳銃G)による威嚇射撃の訓練の支援として用いられる情報処理装置(例えば
図1の威嚇射撃検出装置2)において、
前記拳銃が使用された際の、振動に関する情報、音に関する情報及び角度に関する情報のうち、いずれか1の情報を少なくとも含む情報を取得する情報取得手段(例えば
図6のセンサ情報取得部81)と、
前記情報取得手段により取得された前記情報の少なくとも一部に基づいて、威嚇射撃有無の判断の結果を示す情報、または当該判断に供する情報を生成する情報生成手段(例えば
図6の射撃情報生成部82)と、
を備える。
【0085】
これにより、本サービスの提供者は、ユーザ(例えば射撃者U)によるスクリーン外部に対する発砲行為であっても威嚇射撃として検知、認識することができる。
さらに言えば、本サービスの提供者は、大掛かりな取付や設置(例えば天井へのスクリーンの設置)等をせずに、威嚇射撃の訓練を実現する可搬型映像射撃用シミュレータを提供することができる。
【0086】
前記判定手段により判定された判定結果を、他の情報処理装置(例えば
図1の制御装置1)に対して送信する送信制御手段(例えば
図6の射撃情報送信制御部83)と、
をさらに備えることができる。
【0087】
これにより、威嚇射撃検出装置2とは別の情報処理装置(例えば制御装置1)に射撃情報を送信することができる。制御装置1では、この射撃情報を考慮して、射撃用拳銃Gによる発砲動作が、威嚇射撃であるか否かを判定することができる。
【0088】
ここで、前記情報取得手段により取得される情報は、少なくとも振動に関する情報を含むことができる。
【0089】
これにより、本サービスの提供者は、ユーザ(例えば射撃者U)による威嚇射撃をより精度良く検知、認識することができる。