特許第6986887号(P6986887)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6986887
(24)【登録日】2021年12月2日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】撮像素子用光電変換素子
(51)【国際特許分類】
   H01L 51/42 20060101AFI20211213BHJP
   H01L 27/30 20060101ALI20211213BHJP
   H01L 27/146 20060101ALI20211213BHJP
   C07D 495/04 20060101ALN20211213BHJP
【FI】
   H01L31/08 T
   H01L27/30
   H01L27/146 C
   !C07D495/04 101
【請求項の数】13
【全頁数】60
(21)【出願番号】特願2017-145064(P2017-145064)
(22)【出願日】2017年7月27日
(65)【公開番号】特開2018-170487(P2018-170487A)
(43)【公開日】2018年11月1日
【審査請求日】2020年1月27日
(31)【優先権主張番号】特願2016-178110(P2016-178110)
(32)【優先日】2016年9月13日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2017-82784(P2017-82784)
(32)【優先日】2017年4月19日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004086
【氏名又は名称】日本化薬株式会社
(72)【発明者】
【氏名】新見 一樹
(72)【発明者】
【氏名】薬師寺 秀典
(72)【発明者】
【氏名】刀祢 裕介
【審査官】 原 俊文
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/163349(WO,A1)
【文献】 特開2010−232413(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0020401(US,A1)
【文献】 特許第6836591(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 51/42−51/48
H01L 27/30
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)第一の電極膜、(B)第二の電極膜及び該第一の電極膜と該第二の電極膜の間に配置された(C)光電変換部を有する光電変換素子であって、該(C)光電変換部が、可視光吸収端が410nm以上の下記式(1)
【化1】
(式(1)中、nは置換基Rの数であり、n=1である。Rは置換基を有するフェニル基又は置換基を有するナフチル基を表し、該置換基はベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾチアジル基、ナフトチエニル基、ベンゾオキサゾール基及びジベンゾチエニル基からなる群より選択される。但し、置換基を有するフェニル基の置換基が、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基又はベンゾチアジル基の場合を除く。)で表される化合物を含む有機薄膜層を一層以上有する撮像素子用光電変換素子。
【請求項2】
式(1)で表される化合物の可視光吸収端が440nm以上である請求項1に記載の撮像素子用光電変換素子。
【請求項3】
(C)光電変換部が有する式(1)で表される化合物を含む有機薄膜層が、(c−1)光電変換層及び/又は(c−2)光電変換層以外の有機層である請求項1又は2に記載の撮像素子用光電変換素子。
【請求項4】
(c−1)光電変換層が、式(1)で表される化合物及び式(1)で表される化合物以外の有機半導体材料を含む有機薄膜層である請求項3に記載の撮像素子用光電変換素子。
【請求項5】
式(1)で表される化合物以外の有機半導体材料が、n型有機半導体材料である請求項4に記載の撮像素子用光電変換素子。
【請求項6】
(c−2)光電変換層以外の有機層が、電子ブロック層である請求項3乃至5のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子。
【請求項7】
(c−2)光電変換層以外の有機層が、正孔ブロック層である請求項3乃至5のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子。
【請求項8】
(c−2)光電変換層以外の有機層が、電子輸送層である請求項3乃至5のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子。
【請求項9】
(c−2)光電変換層以外の有機層が、正孔輸送層である請求項3乃至5のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子。
【請求項10】
更に、(D)正孔蓄積部を有する薄膜トランジスタ及び(E)該薄膜トランジスタ内に蓄積された電荷に応じた信号を読み取る信号読み取り部を有する請求項1乃至9のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子。
【請求項11】
式(1)で表される化合物が、下記式(2)
【化2】
(式(2)中、Rは請求項1に記載の式(1)におけるRと同じ意味を表す。)で表される化合物である請求項1に記載の撮像素子用光電変換素子。
【請求項12】
請求項1及至11のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子を複数アレイ状に配置した撮像素子。
【請求項13】
請求項1及至11のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子または請求項12に記載の撮像素子を含む光センサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像素子及び光センサー等に用い得る撮像素子用光電変換素子に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、有機エレクトロニクスデバイスへの関心が高まっている。その特徴としてはフレキシブルな構造をとり、大面積化が可能である事、更にはエレクトロニクスデバイス製造プロセスにおいて安価で高速の印刷方法を可能にすることが挙げられる。代表的なデバイスとしては有機EL素子、有機太陽電池素子、有機光電変換素子、有機トランジスタ素子などが挙げられる。有機EL素子はフラットパネルディスプレイとして次世代ディスプレイ用途のメインターゲットとして期待され、携帯電話のディスプレイやTVなどに応用され、更に高機能化を目指した開発が継続されている。有機太陽電池素子などはフレキシブルで安価なエネルギー源として、有機トランジスタ素子などはフレキシブルなディスプレイや安価なICへと研究開発がなされている。
【0003】
有機エレクトロニクスデバイスの開発には、そのデバイスを構成する材料の開発が非常に重要である。そのため各分野において数多くの材料が検討されているが、十分な性能を有しているとは言えず、現在でも各種デバイスに有用な材料の開発が精力的に行われている。その中で、ベンゾチエノベンゾチオフェン等を母骨格とした化合物も有機エレクトロニクス材料として開発されており(特許文献1乃至3)、ベンゾチエノベンゾチオフェンのアルキル誘導体を用いた場合は、印刷プロセスで半導体薄膜を形成するのに十分な溶媒溶解度を有するが、アルキル鎖長に対する縮環数が相対的に少ないことにより低温で相転移を起こしやすく、有機エレクトロニクスデバイスの耐熱性が劣ることが問題であった。
【0004】
また、近年の有機エレクトロニクスの中で、有機光電変換素子は、次世代の撮像素子への展開が期待されており、いくつかのグループからその報告がなされている。例えば、キナクリドン誘導体、もしくはキナゾリン誘導体を光電変換素子に用いた例(特許文献4)、キナクリドン誘導体を用いた光電変換素子を撮像素子へ応用した例(特許文献5)、ジケトピロロピロール誘導体を用いた例(特許文献6)がある。一般的に、撮像素子は、高コントラスト化、省電力化を目的として、暗電流の低減を目指すことによって、性能は向上すると考えられる。そこで、暗時の光電変換部からのリーク電流を減らす為、光電変換部と電極部間に、正孔ブロック層、もしくは電子ブロック層を挿入する手法が用いられる。
【0005】
正孔ブロック層、並びに電子ブロック層は、有機エレクトロニクスデバイスの分野では一般に広く用いられており、それぞれ、デバイスの構成膜中において、電極もしくは導電性を有する膜と、それ以外の膜の界面に配置され、正孔もしくは電子の逆移動を制御する機能を有する膜であり、不必要な正孔もしくは電子の漏れを調整するものであり、デバイスの用途により、耐熱性、透過波長、成膜方法等の特性を考慮し、選択して用いるものである。しかしながら、特に光電変換素子用途の材料の要求性能は高く、これまでの正孔ブロック層、もしくは電子ブロック層では、リーク電流防止特性、プロセス温度に対する耐熱性、可視光透明性などの面で、十分な性能を有しているとは言えず、商業的に活用されるに至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−258592号公報
【特許文献2】WO2008−047896号
【特許文献3】WO2010−098372号
【特許文献4】特許第4945146号公報
【特許文献5】特許第5022573号公報
【特許文献6】特開2008−290963号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】J.Am.Chem.Soc.,2006,128(39),12604.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、この様な状況に鑑みてなされたものであり、正孔もしくは電子リーク防止特性、正孔もしくは電子輸送特性、プロセス温度に対する耐熱性、可視光透明性等に優れた光電変換素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意努力した結果、撮像素子用光電変換素子の光電変換部に特定の構造を有し、かつ特定の可視光吸収端を有する化合物を用いることにより前記の諸課題が解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の通りである。
(1)(A)第一の電極膜、(B)第二の電極膜及び該第一の電極膜と該第二の電極膜の間に配置された(C)光電変換部を有する光電変換素子であって、該(C)光電変換部が、可視光吸収端が410nm以上の下記式(1)
【0010】
【化1】
【0011】
(式(1)中、nは置換基Rの数であり、それぞれ独立に0乃至4の整数を表す。Rはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、nが2以上の場合、隣接するR同士が連結して環構造を形成してもよい。)で表される化合物を含む有機薄膜層を一層以上有する撮像素子用光電変換素子、
(2)式(1)で表される化合物の可視光吸収端が440nm以上である前項(1)に記載の撮像素子用光電変換素子、
(3)(C)光電変換部が有する式(1)で表される化合物を含む有機薄膜層が、(c−1)光電変換層及び/又は(c−2)光電変換層以外の有機層である前項(1)又は(2)に記載の撮像素子用光電変換素子、
(4)(c−1)光電変換層が、式(1)で表される化合物及び式(1)で表される化合物以外の有機半導体材料を含む有機薄膜層である前項(3)に記載の撮像素子用光電変換素子、
(5)式(1)で表される化合物以外の有機半導体材料が、n型有機半導体材料である前項(4)に記載の撮像素子用光電変換素子、
(6)(c−2)光電変換層以外の有機層が、電子ブロック層である前項(3)乃至(5)のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子、
(7)(c−2)光電変換層以外の有機層が、正孔ブロック層である前項(3)乃至(5)のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子、
(8)(c−2)光電変換層以外の有機層が、電子輸送層である前項(3)乃至(5)のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子、
(9)(c−2)光電変換層以外の有機層が、正孔輸送層である前項(3)乃至(5のいずれか一項)に記載の撮像素子用光電変換素子、
(10)更に、(D)正孔蓄積部を有する薄膜トランジスタ及び(E)該薄膜トランジスタ内に蓄積された電荷に応じた信号を読み取る信号読み取り部を有する前項(1)乃至(9)のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子、
(11)式(1)で表される化合物が、下記式(2)
【0012】
【化2】
【0013】
(式(2)中、Rは前項(1)に記載の式(1)におけるRと同じ意味を表す。)で表される化合物である前項(1)に記載の撮像素子用光電変換素子、
(12)前項(1)及至(11)のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子を複数アレイ状に配置した撮像素子、及び
(13)前項(1)及至(11)のいずれか一項に記載の撮像素子用光電変換素子または前項(12)に記載の撮像素子を含む光センサー。
【発明の効果】
【0014】
本発明により、正孔又は電子のリーク防止性や輸送性、さらには耐熱性や可視光透明性等の要求特性に優れた撮像素子用光電変換素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の撮像素子用光電変換素子の実施態様を例示した断面図を示す。
図2図2は、各実施例及び比較例における撮像素子用光電変換素子の可視光吸収端の波長と明暗比のプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づくものであるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定されるものではない。
【0017】
本発明の撮像素子用光電変換素子の特徴は、該撮像素子用光電変換素子の有する(C)光電変換部(後述する)が、下記式(1)で表され、かつ可視光吸収端が410nm以上の化合物を含む有機薄膜層を有することにある。
【0018】
【化3】
【0019】
式(1)中、nは置換基Rの数であり、それぞれ独立に0乃至4の整数を表す。Rはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、nが2以上の場合、隣接するR同士が連結して環構造を形成してもよい。
【0020】
式(1)のRが表す置換基に制限はないが、例えばアルキル基、アルコキシ基、芳香族基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、メルカプト基、ニトロ基、アルキル置換アミノ基、アリール置換アミノ基、非置換アミノ基(NH基)、アシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、イソシアノ基等が挙げられる。
【0021】
式(1)のRが表す置換基としてのアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状の何れにも限定されず、その炭素数も特に限定されないが、通常は炭素数1乃至8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基であるか、または炭素数5又は6の環状のアルキル基である。
式(1)のRが表す置換基としてのアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基等が挙げられ、炭素数1乃至4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であることが好ましく、炭素数1乃至3の直鎖のアルキル基であることがより好ましい。
【0022】
式(1)のRが表す置換基としてのアルコキシ基の具体例としては,メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、iso−ペンチルオキシ基、t−ペンチルオキシ基、sec−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、iso−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、sec−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、sec−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、n−エイコシルオキシ基、ドコシルオキシ基、n−ペンタコシルオキシ基、n−オクタコシルオキシ基、n−トリコンチルオキシ基、5−(n−ペンチル)デシルオキシ基、ヘネイコシルオキシ基、トリコシルオキシ基、テトラコシルオキシ基、ヘキサコシルオキシ基、ヘプタコシルオキシ基、ノナコシルオキシ基、n−トリアコンチルオキシ基、スクアリルオキシ基、ドトリアコンチルオキシ基及びヘキサトリアコンチルオキシ基等の炭素数1乃至36のアルコキシ基が挙げられ、炭素数1乃至24のアルコキシ基であることが好ましく、炭素数1乃至20のアルコキシ基であることがより好ましく、炭素数1乃至12のアルコキシ基であることが更に好ましく、炭素数1乃至6のアルコキシ基であることが特に好ましく、炭素数1乃至4のアルコキシ基であることが最も好ましい。
【0023】
式(1)のRが表す置換基としての芳香族基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基や、ベンゾチエニル基、ナフトチエニル基、アントラチエニル基、ベンゾジチエニル基、ジベンゾチエニル基、ベンゾトリチエニル基、チエノチエニル基、ベンゾフラニル基、ナフトフラニル基、アントラフラニル基、ベンゾジフラニル基、ジベンゾフラニル基、ベンゾトリフラニル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾピロリル基、インドレニル基、ベンゾイミダゾリル基、カルバゾリル基、キサンテニル基及びチオキサンテニル基等のヘテロ環縮合芳香族基が挙げられ、芳香族炭化水素基であることが好ましい。
式(1)のRが表す置換基としての芳香族基は置換基を有していてもよく、該有していてもよい置換基としては、式(1)のRが表す置換基と同じものが挙げられる。
【0024】
式(1)のRが表す置換基としてのハロゲン原子の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
式(1)のRが表す置換基としてのアルキル置換アミノ基は、モノアルキル置換アミノ基及びジアルキル置換アミノ基の何れにも制限されず、これらアルキル置換アミノ基におけるアルキル基としては、式(1)のRが表す置換基としてのアルキル基と同じものが挙げられる。
【0025】
式(1)のRが表す置換基としてのアリール置換アミノ基は、モノアリール置換アミノ基及びジアリール置換アミノ基の何れにも制限されず、これらアリール置換アミノ基におけるアリール基としては、式(1)のRが表す置換基の項に記載した芳香族炭化水素基と同じものが挙げられる。
式(1)のRが表す置換基としてのアシル基としては、式(1)のRが表す置換基の項に記載した芳香族炭化水素基や式(1)のRが表す置換基の項に記載したアルキル基が、カルボニル基(=CO基)と結合した置換基が挙げられる。
式(1)のRが表す置換基としてのアルコキシカルボニル基としては、式(1)のRが表す置換基としてのアルコキシ基がカルボニル基と結合した置換基が挙げられる。
式(1)のRが表す置換基としては、アルキル基、芳香族基、ハロゲン原子又はアルコキシル基であることが好ましく、アルキル基、芳香族基又はハロゲン原子であることがより好ましく、アルキル基又は芳香族基であることが更に好ましく、芳香族基であることが最も好ましい。
【0026】
上記式(1)におけるRの置換位置は特に制限されないが、式(1)中のBTBT([1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン)構造における2位、3位、6位及び7位から選択される一ヶ所以上であることが好ましく、2位及び7位から選択される一ヶ所以上であることがより好ましい。また、式(1)で表される化合物が対象形であること、例えば2位及び7位に置換基を有することや3位及び6位に置換基を有することが好ましい。即ち、式(1)で表される化合物としては、下記一般式(2)で表される化合物が特に好ましい。
【0027】
【化4】
【0028】
式(2)中、Rは式(1)におけるRと同じ意味を表し、好ましいものも式(1)におけるRと同じである。
即ち、式(2)で表される化合物としては、式(2)におけるRが、上記した式(1)におけるRの好ましい乃至最も好ましい態様のものが好ましい。
【0029】
また、nが2以上の場合、隣接するR同士が連結して環構造を形成していることも同様に好ましく、形成された環構造が芳香族性を有することがより好ましく、芳香族性を有する炭化水素環であることがさらに好ましい。環構造を形成する場合には、式(1)中のBTBT構造における2位と3位が連結していること及び/又は6位と7位が連結していることが好ましく、連結して形成する環がベンゼン環であることがより好ましい。隣接するR同士が連結して形成した環構造は置換基を有してもよく、該有していてもよい置換基としては、式(1)のRが表す置換基と同じものが挙げられ、好ましいものも同じである。
【0030】
式(1)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
【0031】
【化5】
【0032】
【化6】
【0033】
【化7】
【0034】
【化8】
【0035】
【化9】
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】
【化19】
【0046】
【化20】
【0047】
【化21】
【0048】
【化22】
【0049】
【化23】
【0050】
【化24】
【0051】
【化25】
【0052】
【化26】
【0053】
【化27】
【0054】
【化28】
【0055】
【化29】
【0056】
【化30】
【0057】
式(1)で表される化合物は、特許文献1、特許文献6及び非特許文献1に開示された公知の方法などにより合成することができる。
例えば式(1)のnが1乃至4の化合物の場合は、以下のスキームに記された方法が挙げられる。原料としてニトロスチルベン誘導体(A)を用いて、ベンゾチエノベンゾチオフェン骨格(D)を形成し、これを還元することによりアミノ化物(E)(式(1)におけるRがアミノ基の化合物)が得られる。この化合物(E)をハロゲン化してやればハロゲン化物(F)(式(1)におけるRがハロゲンの化合物、以下のスキームには一例としてRがヨウ素の化合物を記載した)が得られ、この化合物(F)を更にホウ酸誘導体とカップリングをしてやれば式(1)におけるRが芳香族基等の化合物を得ることが可能である。なお、特許文献5の方法によれば、対応するベンズアルデヒド誘導体から式(1)におけるRが芳香族基等の化合物を1ステップで製造できるため、より効果的である。
また、式(1)のnが0の化合物や隣接するR同士が連結して環構造を形成した、置換基を持たない化合物の場合は、ニトロ基を持たないスチルベン誘導体を出発原料としてベンゾチオフェン骨格(D)を形成することにより所望の化合物が得られる。
【0058】
【化31】
【0059】
式(1)で表される化合物の精製方法は、特に限定されず、再結晶、カラムクロマトグラフィー、及び真空昇華精製等の公知の方法が採用できる。また必要に応じてこれらの方法を組み合わせることができる。
【0060】
可視光吸収端とは、化合物の分光波形における最も長波長寄りの吸収波長を意味する。可視光吸収端の測定は、式(1)で表される化合物を溶剤等に溶解した溶液、式(1)で表される化合物そのものの粉末及び式(1)で表される化合物を用いて得られた薄膜等、いずれの形態で行っても構わないが、再現性の観点から溶液又は薄膜の形態で行うことが好ましく、化合物の溶解度が著しく低い場合には薄膜の形態で行うことより好ましく、真空蒸着法で得られた薄膜で行うことが更に好ましい。
【0061】
本発明の撮像素子用光電変換素子に用いられる式(1)で表される化合物の可視光吸収端は通常410nm以上であり、420nm以上であることが好ましく、430nm以上であることがより好ましく、440nm以上であることが更に好ましく、450nm以上であることが特に好ましい。
【0062】
本発明の撮像素子用光電変換素子(以下、単に「光電変換素子」ということもある。)は、対向する(A)第一の電極膜と(B)第二の電極膜との二つの電極膜間に、(C)光電変換部を配置した素子であって、(A)第一の電極膜又は(B)第二の電極膜の上方から光が光電変換部に入射されるものである。(C)光電変換部は前記の入射光量に応じて電子と正孔を発生するものであり、半導体により前記電荷に応じた信号が読み出され、光電変換膜部の吸収波長に応じた入射光量を示す素子である。光が入射しない側の電極膜には読み出しのためのトランジスタが接続される場合もある。光電変換素子は、アレイ状に多数配置されている場合は、入射光量に加え入射位置情報をも示すため、撮像素子となる。また、より光源近くに配置された光電変換素子が、光源側から見てその背後に配置された光電変換素子の吸収波長を遮蔽しない(透過する)場合は、複数の光電変換素子を積層して用いても良い。可視光領域にそれぞれ異なる吸収波長を有する複数の光電変換素子を積層して用いることにより、多色の撮像素子(フルカラーフォトダイオードアレイ)とすることができる。
【0063】
(C)光電変換部は、(c−1)光電変換層と、電子輸送層、正孔輸送層、電子ブロック層、正孔ブロック層、結晶化防止層及び層間接触改良層等からなる群より選択される一種又は複数種の(c−2)光電変換層以外の有機層とからなることが多い。本発明の撮像素子用光電変換素子が有する式(1)で表され、かつ可視光吸収端が410nm以上の化合物を含む有機薄膜層は、(c−1)光電変換層及び(c−2)光電変換層以外の有機層のいずれか一方又は両方に用いられる。
【0064】
本発明の撮像素子用光電変換素子が有する(A)第一の電極膜及び(B)第二の電極膜は、後述する(C)光電変換部に含まれる(c−1)光電変換層が正孔輸送性を有する場合や、(c−2)光電変換層以外の有機層(以下、光電変換層以外の有機層を、単に「(c−2))有機層」とも表記する)が正孔輸送性を有する正孔輸送層である場合は、該(c−1)光電変換層や該(c−2)有機層から正孔を取り出してこれを捕集する役割を果たし、また(C)光電変換部に含まれる(c−1)光電変換層が電子輸送性を有する場合や、(c−2)有機層が電子輸送性を有する電子輸送層である場合は、該(c−1)光電変換層や該(c−2)有機層から電子を取り出してこれを吐出する役割を果たすものである。よって、(A)第一の電極膜及び(B)第二の電極膜として用い得る材料は、ある程度の導電性を有するものであれば特に限定されないが、隣接する(c−1)光電変換層や(c−2)有機層との密着性や電子親和力、イオン化ポテンシャル、安定性等を考慮して選択することが好ましい。(A)第一の電極膜及び(B)第二の電極膜として用い得る材料としては、例えば、酸化錫(NESA)、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)及び酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物;金、銀、白金、クロム、アルミニウム、鉄、コバルト、ニッケル及びタングステン等の金属;ヨウ化銅及び硫化銅等の無機導電性物質;ポリチオフェン、ポリピロール及びポリアニリン等の導電性ポリマー;炭素等が挙げられる。これらの材料は、必要により複数を混合して用いてもよいし、複数を2層以上に積層して用いてもよい。(A)第一の電極膜及び(B)第二の電極膜に用いる材料の導電性も光電変換素子の受光を必要以上に妨げなければ特に限定されないが、光電変換素子の信号強度や、消費電力の観点から出来るだけ高いことが好ましい。例えばシート抵抗値が300Ω/□以下の導電性を有するITO膜であれば(A)第一の電極膜及び(B)第二の電極膜として充分機能するが、数Ω/□程度の導電性を有するITO膜を備えた基板の市販品も入手可能となっていることから、この様な高い導電性を有する基板を使用することが望ましい。ITO膜(電極膜)の厚さは導電性を考慮して任意に選択することができるが、通常5乃至500nm、好ましくは10乃至300nm程度である。ITOなどの膜を形成する方法としては、従来公知の蒸着法、電子線ビーム法、スパッタリング法、化学反応法及び塗布法等が挙げられる。基板上に設けられたITO膜には必要に応じUV−オゾン処理やプラズマ処理等を施してもよい。
【0065】
(A)第一の電極膜及び(B)第二の電極膜のうち、少なくとも光が入射する側の何れか一方に用いられる透明電極膜の材料としては、ITO、IZO、SnO、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、ZnO、AZO(Alドープ酸化亜鉛)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、TiO、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)等が挙げられる。(c−1)光電変換層の吸収ピーク波長における透明電極膜を介して入射した光の透過率は、60%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、95%以上であることが特に好ましい。
【0066】
また、検出する波長の異なる光電変換層を複数積層する場合、それぞれの光電変換層の間に用いられる電極膜(これは(A)第一の電極膜及び(B)第二の電極膜以外の電極膜である)は、それぞれの光電変換層が検出する光以外の波長の光を透過させる必要があり、該電極膜には入射光の90%以上を透過する材料を用いることが好ましく、95%以上の光を透過する材料を用いることがより好ましい。
【0067】
電極膜はプラズマフリーで作製することが好ましい。プラズマフリーでこれらの電極膜を作成することにより、電極膜が設けられる基板にプラズマ与える影響が低減され、光電変換素子の光電変換特性を良好にすることができる。ここで、プラズマフリーとは、電極膜の成膜時にプラズマが発生しないか、またはプラズマ発生源から基板までの距離が2cm以上、好ましくは10cm以上、更に好ましくは20cm以上であり、基板に到達するプラズマが減ぜられるような状態を意味する。
【0068】
電極膜の成膜時にプラズマが発生しない装置としては、例えば、電子線蒸着装置(EB蒸着装置)やパルスレーザー蒸着装置等が挙げられる。以下では、EB蒸着装置を用いて透明電極膜の成膜を行う方法をEB蒸着法と言い、パルスレーザー蒸着装置を用いて透明電極膜の成膜を行う方法をパルスレーザー蒸着法と言う。
【0069】
成膜中プラズマを減ずることが出来るような状態を実現できる装置(以下、プラズマフリーである成膜装置という)としては、例えば、対向ターゲット式スパッタ装置やアークプラズマ蒸着装置等が考えられる。
【0070】
透明導電膜を電極膜(例えば第一の導電膜)とした場合、DCショート、あるいはリーク電流の増大が生じる場合がある。この原因の一つは、光電変換層に発生する微細なクラックがTCO(TransparentConductiveOxide)などの緻密な膜によって被覆され、透明導電膜とは反対側の電極膜(第二の導電膜)との間の導通が増すためと考えられる。そのため、Alなど膜質が比較して劣る材料を電極に用いた場合、リーク電流の増大は生じにくい。電極膜の膜厚を、光電変換層の膜厚(クラックの深さ)に応じて制御することにより、リーク電流の増大を抑制することができる。
【0071】
通常、導電膜を所定の値より薄くすると、急激な抵抗値の増加が起こる。本実施形態の撮像素子用光電変換素子における導電膜のシート抵抗は、通常100乃至10000Ω/□であり、膜厚の自由度が大きい。また、透明導電膜が薄いほど吸収する光の量が少なくなり、一般に光透過率が高くなる。光透過率が高くなると、光電変換層で吸収される光が増加して光電変換能が向上するため非常に好ましい。
【0072】
本発明の撮像素子用光電変換素子が有する(C)光電変換部は、少なくとも(c−1)光電変換層及び(c−2)光電変換層以外の有機層を含む。
(C)光電変換部を構成する(c−1)光電変換層には一般的に有機半導体膜が用いられるが、その有機半導体膜は一層、もしくは複数の層であっても良く、一層の場合は、P型有機半導体膜、N型有機半導体膜、又はそれらの混合膜(バルクヘテロ構造)が用いられる。一方、複数の層である場合は、2乃至10層程度であり、P型有機半導体膜、N型有機半導体膜、又はそれらの混合膜(バルクヘテロ構造)のいずれかを積層した構造であり、層間にバッファ層が挿入されていても良い。
尚、(c−1)光電変換層が式(1)で表される化合物を含む有機薄膜層の場合、該有機薄膜層は式(1)で表される化合物以外の有機半導体材料(p型半導体材料やn型半導体材料等公知の半導体材料)を含んでいてもよく、該含んでいてもよい有機半導体材料としてはn型有機半導体材料が好ましい。
【0073】
(c−1)光電変換層の有機半導体膜には、吸収する波長帯に応じ、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン化合物、スチリルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、カルバゾール化合物、ポリシラン化合物、チオフェン化合物、フタロシアニン化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、オキソノール化合物、ポリアミン化合物、インドール化合物、ピロール化合物、ピラゾール化合物、ポリアリーレン化合物、カルバゾール誘導体、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、クリセン誘導体、フェナントレン誘導体、ペンタセン誘導体、フェニルブタジエン誘導体、スチリル誘導体、キノリン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、ポルフィリン誘導体、フラーレン誘導体や金属錯体(Ir錯体、Pt錯体、Eu錯体など)等を用いることができる。
【0074】
本発明の撮像素子用光電変換素子において、(C)光電変換部を構成する(c−2)光電変換層以外の有機層は、(c−1)光電変換層以外の層、例えば、電子輸送層、正孔輸送層、電子ブロック層、正孔ブロック層、結晶化防止層又は層間接触改良層等としても用いられる。特に電子輸送層、正孔輸送層、電子ブロック層及び正孔ブロック層からなる群より選択される一種以上の薄膜層として用いることにより、弱い光エネルギーでも効率よく電気信号に変換する素子が得られるため好ましい。
【0075】
電子輸送層は、(c−1)光電変換層で発生した電子を(A)第一の電極膜又は(B)第二の電極膜へ輸送する役割と、電子輸送先の電極膜から(c−1)光電変換層に正孔が移動するのをブロックする役割とを果たす。
正孔輸送層は、発生した正孔を(c−1)光電変換層から(A)第一の電極膜又は(B)第二の電極膜へ輸送する役割と、正孔輸送先の電極膜から(c−1)光電変換層に電子が移動するのをブロックする役割とを果たす。
電子ブロック層は、(A)第一の電極膜又は(B)第二の電極膜から(c−1)光電変換層への電子の移動を妨げ、(c−1)光電変換層内での再結合を防ぎ、暗電流を低減する役割を果たす。
正孔ブロック層は、(A)第一の電極膜又は(B)第二の電極膜から(c−1)光電変換層への正孔の移動を妨げ、(c−1)光電変換層内での再結合を防ぎ、暗電流を低減する機能を有する。
正孔ブロック層は正孔阻止性物質を単独又は二種類以上を積層する、又は混合することにより形成される。正孔阻止性物質としては、正孔が電極から素子外部に流出するのを阻止することができる化合物であれば限定されない。正孔ブロック層に使用することができる化合物としては、上記一般式(1)で表される化合物の他に、バソフェナントロリン及びバソキュプロイン等のフェナントロリン誘導体、シロール誘導体、キノリノール誘導体金属錯体、オキサジアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、キノリン誘導体などが挙げられ、これらのうち、一種又は二種以上を用いることができる。
【0076】
上記一般式(1)で表される化合物を含んでなる(c−2)光電変換層以外の有機層は、特に正孔ブロック層として好適に用いることが出来る。リーク電流を防止するという観点からは正孔ブロック層の膜厚は厚い方が良いが、光入射時の信号読み出しの際に充分な電流量を得るという観点からは膜厚はなるべく薄い方が良い。これら相反する特性を両立するために、一般的には(c−1)及び(c−2)を含んでなる(C)光電変換部の膜厚が5乃至500nm程度であることが好ましい。なお、一般式(1)で表される化合物が用いられる層が、どのような働きをするかは、光電変換素子に他にどのような化合物を用いるかで変わってくる。
また、正孔ブロック層及び電子ブロック層は、(c−1)光電変換層の光吸収を妨げないために、光電変換層の吸収波長の透過率が高いことが好ましく、また薄膜で用いることが好ましい。
【0077】
薄膜トランジスタは、光電変換部により生じた電荷に基づき、信号読み取り部へ信号を出力する。薄膜トランジスタは、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極、及びドレイン電極を有し、活性層は、シリコン半導体、酸化物半導体又は有機半導体により形成されている。
【0078】
薄膜トランジスタに用いられる活性層を酸化物半導体により形成すれば、アモルファスシリコンの活性層に比べて電荷の移動度がはるかに高く、低電圧で駆動させることができる。また、酸化物半導体を用いれば、通常、シリコンよりも光透過性が高く、可撓性を有する活性層を形成することができる。また、酸化物半導体、特にアモルファス酸化物半導体は、低温(例えば室温)で均一に成膜が可能であるため、プラスチックのような可撓性のある樹脂基板を用いるときに特に有利となる。また、複数の二次受光画素を積層させるため、上段の二次受光画素を形成する際に下段の二次受光画素が影響を受ける。特に光電変換層は熱の影響を受けやすいが、酸化物半導体、特にアモルファス酸化物半導体は低温成膜が可能であるため有利である。
【0079】
活性層を形成するための酸化物半導体としては、In、Ga及びZnのうちの少なくとも1つを含む酸化物(例えばIn−O系)が好ましく、In、Ga及びZnのうちの少なくとも2つを含む酸化物(例えばIn−Zn−O系、In−Ga−O系、Ga−Zn−O系)がより好ましく、In、Ga及びZnを含む酸化物が更に好ましい。In−Ga−Zn−O系酸化物半導体としては、結晶状態における組成がInGaO (ZnO)m (mは6未満の自然数)で表される酸化物半導体が好ましく、特に、InGaZnO がより好ましい。この組成のアモルファス酸化物半導体の特徴としては、電気伝導度が増加するにつれ、電子移動度が増加する傾向を示す。
【0080】
信号読み取り部は、光電変換部に生成及び蓄積される電荷または前記電荷に応じた電圧を読み取る。
【0081】
図1に本発明の撮像素子用光電変換素子の代表的な素子構造を詳細に説明するが、本発明はこれらの構造には限定されるものではない。図1の態様例においては、1が絶縁部、2が一方の電極膜(第一の電極膜又は第二の電極膜)、3が電子ブロック層、4が光電変換層、5が正孔ブロック層、6が他方の電極膜(第二の電極膜又は第一の電極膜)、7が絶縁基材、もしくは積層された光電変換素子をそれぞれ表す。読み出しのトランジスタ(図中には未記載)は、2又は6いずれかの電極膜と接続されていればよく、例えば、光電変換層4が透明であれば、光が入射する側とは反対側の電極膜の外側(電極膜2の上側、又は電極膜6の下側)に成膜されていてもよい。光電変換素子を構成する光電変換層以外の薄膜層(電子ブロック層や正孔ブロック層等)が光電変換層の吸収波長を極度に遮蔽しないものであれば、光が入射する方向は上部(図1における絶縁部1側)または下部(図1における絶縁基板7側)のいずれでもよい。
【0082】
本発明の撮像素子用光電変換素子における(c−1)光電変換層及び(c−2)光電変換層以外の有機層の形成方法には、一般的に、真空プロセスである抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、分子積層法、溶液プロセスであるキャスティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ブレードコーティング、ワイヤバーコーティング、スプレーコーティング等のコーティング法や、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法等、更にはこれらの手法を複数組み合わせた方法を採用しうる。各層の厚みは、それぞれの物質の抵抗値・電荷移動度にもよるので限定することはできないが、通常は1乃至5000nmの範囲であり、好ましくは3乃至1000nmの範囲、より好ましくは5乃至500nmの範囲である。
【実施例】
【0083】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例中に記載のブロック層は正孔ブロック層及び電子ブロック層のいずれでも良い。光電変換素子の作製はグローブボックスと一体化した蒸着機で行い、作製した光電変換素子は窒素雰囲気のグローブボックス内で密閉式のボトル型計測チャンバー(エイエルエステクノロジー社製)に光電変換素子を設置し、電流電圧の印加測定を行った。電流電圧の印加測定は、特に指定のない限り、半導体パラメータアナライザ4200−SCS(ケースレーインスツルメンツ社)を用いて行った。入射光の照射は、特に指定のない限り、PVL−3300(朝日分光社製)を用い、照射光波長550nm、照射光半値幅20nmにて行った。また、合成例1乃至16で得られた化合物、及び実施例において式(1)で表される化合物の代りに用いた化合物を用いて作製した蒸着膜について、紫外可視分光光度計UV−3150(島津製作所社製)を用いて測定した分光波形に基づいて可視光吸収端を確認した。実施例中の明暗比は光照射を行った場合の電流値を暗所での電流値で割ったものを示す。
【0084】
合成例1(2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
DMF(250部)に、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(3.8部)、一般に入手可能なフェニルボロン酸(2.4部)、リン酸三カリウム(27部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.47部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(250部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.2で表される化合物(2.5部、収率83%)を得た。
【0085】
合成例2(2,7−ビス([1,1’:4’,1’’−ターフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、一般に入手可能な(1,1’:4’,1’’−ターフェニル)−4−イルボロン酸(5.4部)を使用したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.8で表される化合物(3.7部、69%)を得た。
【0086】
合成例3(2,7−ビス(ナフタレン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、一般に入手可能なナフタレン−2−イルボロン酸(3.3部)を使用したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.9で表される化合物(3.1部、収率82%)を得た。
【0087】
合成例4(2,7−ビス(4’−メチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、一般に入手可能な(4’−メチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)ボロン酸(5.0部)を使用したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.21で表される化合物(2.7部、61%)を得た。
【0088】
合成例5(2,7−ビス(2−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、一般に入手可能な(2−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)ボロン酸(5.0部)を使用したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.23で表される化合物(2.2部、50%)を得た。
【0089】
合成例6(2,7−ビス([1,1’:3,1’’−ターフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程1)2−([1,1’:3,1’’−ターフェニル]−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成の合成
トルエン(240部)に、一般に入手可能な4−ブロモ−1,1’:3,1’’−ターフェニル(6.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(5.6部)、酢酸カリウム(3.5部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.5部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル20部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、溶媒を減圧除去することにより2−([1,1’:3,1’’−ターフェニル]−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(6.9部、収率99%)を得た。
【0090】
(工程2)2,7−ビス([1,1’:3,1’’−ターフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、工程1で得られた2−([1,1’:3,1’’−ターフェニル]−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(6.8部)を使用し、反応系に水(8.0部)を添加したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.26で表される化合物(2.6部、46%)を得た。
【0091】
合成例7(2,7−ビス([1,1’:3’,1’’−ターフェニル]−5’−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、一般に入手可能な(2−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)ボロン酸(5.3部)を使用したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.27で表される化合物(2.0部、37%)を得た。
【0092】
合成例8(2,7−ビス(ベンゾ[b]フラン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、一般に入手可能なベンゾ[b]フラン−2−イルボロン酸(1.9部)を使用したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.29で表される化合物(2.6部、73%)を得た。
【0093】
合成例9(2,7−ビス(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、一般に入手可能なベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸(2.1部)を使用したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.33で表される化合物(2.7部、70%)を得た。
【0094】
合成例10(2,7−ビス(4−(ベンゾ[b]フラン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程3)2−(4−ブロモフェニル)ベンゾ[b]フランの合成
DMF(920部)に、一般に入手可能なベンゾ[b]フラン−2−イルボロン酸(14.8部)、パラ―ブロモヨードベンゼン(25.8部)、リン酸三カリウム(110部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.8部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(920部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をメタノールで洗浄し乾燥することにより、2−(4−ブロモフェニル)ベンゾ[b]フラン(6.6部、収率26%)を得た。
【0095】
(工程4)2−(4−(ベンゾ[b]フラン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(240部)に、工程3で得られた2−(4−ブロモフェニル)ベンゾ[b]フラン(5.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(5.6部)、酢酸カリウム(3.5部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.5部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル20部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、溶媒を減圧除去することにより2−(4−(ベンゾ[b]フラン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(5.2部、収率88%)を得た。
【0096】
(工程5)2,7−ビス(4−(ベンゾ[b]フラン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(200部)に、水(6.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(3.0部)、工程4で得られた2−(4−(ベンゾ[b]フラン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(5.0部)、リン酸三カリウム(20部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.4部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(200部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.83で表される化合物(2.0部、収率50%)を得た。
【0097】
合成例11(2,7−ビス(4−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程6)2−(4−ブロモフェニル)ベンゾ[b]チオフェンの合成
DMF(300部)に、一般に入手可能なベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸(5.0部)、パラ−ブロモヨードベンゼン(7.9部)、リン酸三カリウム(34部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.84部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(300部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をメタノールで洗浄し乾燥することにより、2−(4−ブロモフェニル)ベンゾ[b]チオフェン(5.7部、収率70%)を得た。
【0098】
(工程7)2−(4−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(240部)に、工程6で得られた2−(4−ブロモフェニル)ベンゾ[b]チオフェン(5.3部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(5.6部)、酢酸カリウム(3.5部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.5部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル20部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、溶媒を減圧除去することにより2−(4−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(4.5部、収率73%)を得た。
【0099】
(工程8)2,7−ビス(4−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(170部)に、水(5.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(2.6部)、工程7で得られた2−(4−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(4.5部)、リン酸三カリウム(18部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.35部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(170部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.87で表される化合物(1.6部、収率46%)を得た。
【0100】
合成例12(2,7−ビス([1,1’−ビフェニル]−3−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、一般に入手可能な3−ビフェニルボロン酸(3.8部)を使用したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.6で表される化合物(2.1g、51%)を得た。
【0101】
合成例13(2,7−ビス(4−メチルフェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、一般に入手可能な4−メチルフェニルボロン酸(2.7部)を使用したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.12で表される化合物(1.8部、54%)を得た。
【0102】
合成例14(2,7−ビス(ナフタレン−1−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、一般に入手可能なナフタレン−1−イルボロン酸(3.3部)を使用したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.13で表される化合物(2.7部、72%)を得た。
【0103】
合成例15(2,7−ビス(フェナントレン−9−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、一般に入手可能なフェナントレン−9−イルボロン酸(4.3部)を使用したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.15で表される化合物(3.0部、65%)を得た。
【0104】
合成例16(2,7−ビス(4−(トリフルオロメチル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
フェニルボロン酸(2.4部)の代わりに、一般に入手可能な4−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(3.7部)を使用したこと以外は合成例1に準じて、上記具体例のNo.17で表される化合物(2.7部、67%)を得た。
【0105】
合成例17(2,7−ビス(6−フェニルナフタレン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程9)2−メトキシ−6−フェニルナフタレンの合成
トルエン(250部)、イソプロピルアルコール(20部)及び水(15部)の混合溶液に2−ブロモ−6−メトキシナフタレン(25部)、フェニルボロン酸(15.4部)、リン酸三カリウム(44.8部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.7部)を加え、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、トルエン及び水を加え、分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン/ヘキサン=1/6(容量比))にて精製し、溶媒を減圧除去することにより、2−メトキシ−6−フェニルナフタレン(16.6部、収率69%)を得た。
【0106】
(工程10)2−ヒドロキシ−6−フェニルナフタレンの合成
工程9で得られた2−メトキシ−6−フェニルナフタレン(14.0部)及びピリジン塩酸塩(86部)を混合し、窒素雰囲気下、190℃で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル及び水を加え、分液した。溶媒を減圧留去することにより、2−ヒドロキシ−6−フェニルナフタレン(13.0部、収率99%)を得た。
【0107】
(工程11)6−フェニルナフタレン−2−イル トリフルオロメタンスルホナートの合成
ジクロロメタン(200部)及びトリエチルアミン(12.0部)の混合溶液に工程10で得られた2−ヒドロキシ−6−フェニルナフタレン(13.0部)を加え、0℃に冷却した後に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(20.0部)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、25℃まで昇温し、1時間撹拌した。得られた反応液に水を加え、分液し、溶媒を減圧留去することで、褐色固体を得た。この固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去することにより、6−フェニルナフタレン−2−イル トリフルオロメタンスルホナート(20.5部、収率99%)を得た。
【0108】
(工程12)(6−フェニルナフタレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(350部)に、工程11で得られた6−フェニルナフタレン−2−イル トリフルオロメタンスルホナート(19.5部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(16.9部)、酢酸カリウム(10.9部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(1.4部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去することにより、6−(フェニルナフタレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(12.1部、収率66%)を得た。
【0109】
(工程13)2,7−ビス(6−フェニルナフタレン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(250部)に、水(8.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(4.2部)、工程12で得られた6−(フェニルナフタレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(7.0部)、リン酸三カリウム(7.2部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.54部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(250部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をDMF及びアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.10で表される化合物(3.0部、収率56%)を得た。
【0110】
合成例18(2,7−ビス(5’−フェニル−[1,1’:3’,1’’−ターフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程14)(5’−フェニル−[1,1’:3’,1’’−ターフェニル]−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(510部)に、一般に入手可能な4−ブロモ−5’−フェニル−1,1’:3’,1’’−ターフェニル(15.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(12.0部)、酢酸カリウム(7.5部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(1.1部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル50部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、溶媒を減圧除去することにより(5’−フェニル−[1,1’:3’,1’’−ターフェニル]−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(12.0部、収率71%)を得た。
【0111】
(工程15)2,7−ビス(5’−フェニル−[1,1’:3’,1’’−ターフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(300部)に、水(9.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(4.5部)、工程14で得られた(5’−フェニル−[1,1’:3’,1’’−ターフェニル]−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(9.9部)、リン酸三カリウム(30.3部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.6部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(300部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.28で表される化合物(2.0部、収率26%)を得た。
【0112】
合成例19(2,7−ビス(4−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程16)2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル)ベンゾ[d]チアゾールの合成
トルエン(240部)に、一般に入手可能な2−(4−ブロモフェニル)ベンゾ[d]チアゾール(5.3部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(5.6部)、酢酸カリウム(3.5部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.5部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル20部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、溶媒を減圧除去することにより2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル)ベンゾ[d]チアゾール(4.9部、収率80%)を得た。
【0113】
(工程17)2,7−ビス(4−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(170部)に、水(5.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(2.6部)、工程16で得られた2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル)ベンゾ[d]チアゾール(4.5部)、リン酸三カリウム(18部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.35部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(170部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.111で表される化合物(1.8部、収率52%)を得た。
【0114】
合成例20(2,7−ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程18)2−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(250部)に、2−ブロモ−9,9−ジメチルフルオレン(10.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(11.2部)、酢酸カリウム(7.2部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.9部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で3時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、ショートシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去することにより、2−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(11.1部、収率95%)を得た。
【0115】
(工程19)2,7−ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(300部)に、水(10.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(7.1部)、工程18で得られた2−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(11.1部)、リン酸三カリウム(12.2部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.9部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(250部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.172で表される化合物(6.2部、収率69%)を得た。
【0116】
合成例21(2,7−ビス(4−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程20)2−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(250部)に、2−ブロモ−9,9−ジメチルフルオレン(10.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(11.2部)、酢酸カリウム(7.2部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.9部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で3時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、ショートシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去することにより、2−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(11.1部、収率95%)を得た。
【0117】
(工程21)2−(4−ブロモフェニル)−9,9−ジメチル−9H−フルオレンの合成
DMF(400部)及び水(15部)の混合溶液に、工程20で得られた2−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(25.0部)、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(22.0部)、リン酸三カリウム(33.2部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.7部)を加え、窒素雰囲気下、50℃で2.5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、水を加え、生成した白色固体をろ取した。再結晶(再結晶溶媒;アセトン)にて精製することにより、2−(4−ブロモフェニル)−9,9−ジメチル−9H−フルオレン(26.7部、収率98%)を得た。
【0118】
(工程22)2−(4−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(200部)に、工程21で得られた2−(4−ブロモフェニル)−9,9−ジメチル−9H−フルオレン(10.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(8.7部)、酢酸カリウム(5.6部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.7部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、ショートシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去することで白色固体を得た。この固体を再結晶(再結晶溶媒;アセトン/ヘキサン)にてさらに精製することで2−(4−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(8.3部、収率73%)を得た。
【0119】
(工程23)2,7−ビス(4−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(190部)に、水(7.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(3.7部)、工程22で得られた2−(4−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(7.5部)、リン酸三カリウム(6.4部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.5部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で3時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(200部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をDMF、アセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.174で表される化合物(1.8部、収率31%)を得た。
【0120】
合成例22(2,7−ビス(4’−(ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程24)4−(ピリジン−2−イル)フェニル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(960部)に、一般に入手可能な2−(4−ブロモフェニル)ピリジン(17.1部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(22.4部)、酢酸カリウム(14.1部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(2.3部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル80部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、酢酸エチルにより洗浄した。得られた溶液中の溶媒を減圧除去することにより4−(ピリジン−2−イル)フェニル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(19.0部、収率92%)を得た。
【0121】
(工程25)2−(4’−ブロモ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)ピリジンの合成
DMF(520部)に、水(18.0部)、工程24で得られた4−(ピリジン−2−イル)フェニル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(14.6部)、一般に入手可能なパラ−ブロモヨードベンゼン(14.6部)、リン酸三カリウム(62.6部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.6部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(520部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分を水により洗浄し、乾燥させることで2−(4’−ブロモ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)ピリジン(15.0部、収率94%)を得た。
【0122】
(工程26)(4’−(ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(350部)に、工程25で得られた2−(4’−ブロモ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)ピリジン(8.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(7.9部)、酢酸カリウム(5.0部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.8部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル40部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、酢酸エチルにより洗浄した。得られた溶液中の溶媒を減圧除去することにより(4’−(ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(9.0部、収率97%)を得た。
【0123】
(工程27)2,7−ビス(4’−(ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(300部)に、水(9.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(4.5部)、工程26で得られた(4’−(ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(8.2部)、リン酸三カリウム(30.3部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.6部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(300部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、No.181で表される化合物(7.2部、42%)を得た。
【0124】
合成例23(2,7−ビス(4−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−2−メチルフェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程28)2−(4−ブロモ−3−メチルフェニル)ベンゾ[b]チオフェンの合成
DMF(300部)に、一般に入手可能なベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸(5.0部)、2−ブロモ−5−ヨードトルエン(8.3部)、リン酸三カリウム(34部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.84部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(300部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をメタノールで洗浄し乾燥することにより、2−(4−ブロモ−3−メチルフェニル)ベンゾ[b]チオフェン(5.7部、収率67%)を得た。
【0125】
(工程29)2−(4−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−2−メチルフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(240部)に、工程28で得られた2−(4−ブロモ−3−メチルフェニル)ベンゾ[b]チオフェン(5.6部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(5.6部)、酢酸カリウム(3.5部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.5部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル20部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、溶媒を減圧除去することにより2−(4−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−2−メチルフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(5.6部、収率87%)を得た。
【0126】
(工程30)2,7−ビス(4−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−2−メチルフェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(170部)に、水(5.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(2.6部)、工程29で得られた2−(4−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−2−メチルフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(4.6部)、リン酸三カリウム(18部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.35部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(170部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.189で表される化合物(1.2部、収率35%)を得た。
【0127】
合成例24(2,7−ビス(2,2’−ビナフタレン−6−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程31)6−メトキシ−2,2’−ビナフタレンの合成
DMF(250部)に、2−ブロモ−6−メトキシナフタレン(11.5部)、2−ナフチルボロン酸(10.0部)、リン酸三カリウム(20.6部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.7部)を加え、窒素雰囲気下、還流温度で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、水を加え、生成した固体をろ取した。得られた固体をメタノールで洗浄することで、6−メトキシ−2,2’−ビナフタレン(13.5部、収率98%)を得た。
【0128】
(工程32)6−ヒドロキシ−2,2’−ビナフタレンの合成
工程31で得られた6−メトキシ−2,2’−ビナフタレン(13.0部)及びピリジン塩酸塩(53部)を混合し、窒素雰囲気下、190℃で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル及び水を加え、分液した。溶媒を減圧留去することにより、6−ヒドロキシ−2,2’−ビナフタレン(11.5部、収率94%)を得た。
【0129】
(工程33)2,2’−ビナフチル−6−イル トリフルオロメタンスルホナートの合成
ジクロロメタン(150部)及びトリエチルアミン(8.6部)の混合溶液に工程32で得られた6−ヒドロキシ−2,2’−ビナフタレン(11.5部)を加え、0℃に冷却した後に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(14.4部)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、25℃まで昇温し、2時間撹拌した。得られた反応液に水とトルエンを加え、分液し、溶媒を減圧留去することで、褐色固体を得た。この固体をメタノール(100部)に懸濁させ、ろ過により白色固体を回収することにより、2,2’−ビナフチル−6−イル トリフルオロメタンスルホナート(15.2部、収率89%)を得た。
【0130】
(工程34)(2,2’−ビナフチル−6−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(350部)に、工程33で得られた2,2’−ビナフチル−6−イル トリフルオロメタンスルホナート(14.5部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(11.0部)、酢酸カリウム(7.1部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.9部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去することにより、(2,2’−ビナフチル−6−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(13.5部、収率99%)を得た。
【0131】
(工程35)2,7−ビス(2,2’−ビナフチル−6−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(180部)に、水(8.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(3.3部)、工程34で得られた(2,2’−ビナフチル−6−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(6.6部)、リン酸三カリウム(5.7部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.4部)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(200部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をDMF及びアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.184で表される化合物(1.0部、収率20%)を得た。
【0132】
合成例25(2,7−ビス(2−ジベンゾチエニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程36)2−(ジベンゾチオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(250部)に、2−ブロモジベンゾチオフェン(10.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(11.6部)、酢酸カリウム(7.5部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.9部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、ショートシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去することにより、2−(ジベンゾチエニル−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(11.5部、収率98%)を得た。
【0133】
(工程37)2,7−ビス(2−ジベンゾチエニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(230部)に、水(7.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(4.5部)、工程36で得られた2−(ジベンゾチエニル−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(7.0部)、リン酸三カリウム(7.7部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.6部)を混合し、窒素雰囲気下、90℃で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(250部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.164で表される化合物(2.0部、収率37%)を得た。
【0134】
合成例26(2,7−ビス(6−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)ナフタレン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程38)2−(6−メトキシナフタレン−2−イル)ベンゾ[b]チオフェンの合成
DMF(600部)に、2−ブロモ−6−メトキシナフタレン(22.5部)、ベンゾ[b]チオフェン−2−ボロン酸(20.3部)、リン酸三カリウム(40.3部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.3部)を加え、窒素雰囲気下、70℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、水を加え、生成した固体をろ取した。得られた固体をメタノールで洗浄することで、2−(6−メトキシナフタレン−2−イル)ベンゾ[b]チオフェン(19.7部、収率72%)を得た。
【0135】
(工程39)2−(6−ヒドロキシ−2−イル)ベンゾ[b]チオフェンの合成
工程38で得られた2−(6−メトキシナフタレン−2−イル)ベンゾ[b]チオフェン(19.5部)及び塩化メチレン(100部)を混合し、0℃、窒素雰囲気下で撹拌した。この溶液に1mol/L三臭化ホウ素の塩化メチレン溶液をゆっくりと滴下し、滴下終了後に室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、分液した。溶媒を減圧留去し、得られた固体をメタノールに懸濁させ、ろ過により白色固体を回収することにより、2−(6−メトキシナフタレン−2−イル)ベンゾ[b]チオフェン(17.9部、収率97%)を得た。
【0136】
(工程40)6−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)ナフタレン−2−イル トリフルオロメタンスルホナートの合成
ジクロロメタン(250部)及びトリエチルアミン(14.0部)の混合溶液に工程39で得られた2−(6−メトキシナフタレン−2−イル)ベンゾ[b]チオフェン(19.0部)を加え、0℃に冷却した後に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(29.1部)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、25℃まで昇温し、1時間撹拌した。得られた反応液に水を加え、褐色の析出物をろ取した。この析出固体をメタノールで洗浄することで、6−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)ナフタレン−2−イル トリフルオロメタンスルホナート(27.5部、収率98%)を得た。
【0137】
(工程41)2−(6−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)ナフタレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(400部)に、工程40で得られた6−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)ナフタレン−2−イル トリフルオロメタンスルホナート(27.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(20.1部)、酢酸カリウム(13.0部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(1.6部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去することにより、白色固体を得た。得られた固体をトルエンで再結晶にて精製することで、2−(6−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)ナフタレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(18.0部、収率71%)を得た。
【0138】
(工程42)2,7−ビス(6−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)ナフタレン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(260部)に、水(30.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(4.0部)、工程41で得られた2−(6−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)ナフタレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(7.9部)、リン酸三カリウム(6.9部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.52部)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(300部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をDMF及びアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.185で表される化合物(0.6部、収率10%)を得た。
【0139】
合成例27(2,7−ビス(4−(5−ベンゾ[b]チエニル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程43)2−(ベンゾ[b]チオフェン−5−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(200部)に、5−ブロモベンゾ[b]チオフェン(10.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(14.3部)、酢酸カリウム(9.2部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(1.1部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で2時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、ショートシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去することにより、2−(ベンゾ[b]チオフェン−5−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(11.7部、収率96%)を得た。
【0140】
(工程44)5−(4−ブロモフェニル)ベンゾ[b]チオフェンの合成
DMF(230部)に、工程43で得られた2−(ベンゾ[b]チオフェン−5−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(11.5部)、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(12.5部)、リン酸三カリウム(18.7部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.6部)を混合し、窒素雰囲気下、60℃で2時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、水(200部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分を水、メタノールの順序で洗浄することで、5−(4−ブロモフェニル)ベンゾ[b]チオフェン(12.0部、収率94%)を得た。
【0141】
(工程45)2−(4−(5−ベンゾ[b]チエニル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(200部)に、工程44で得られた5−(4−ブロモフェニル)ベンゾ[b]チオフェン(12.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(14.5部)、酢酸カリウム(9.3部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(1.2部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、ショートシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去した。得られた淡橙色固体をメタノールで洗浄することで、2−(4−(5−ベンゾ[b]チエニル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(7.4部、収率53%)を得た。
【0142】
(工程46)2,7−ビス(4−(5−ベンゾ[b]チエニル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(200部)に、水(10.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(3.7部)、工程45で得られた2−(4−(5−ベンゾ[b]チエニル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(6.3部)、リン酸三カリウム(6.4部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.5部)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(150部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトン、DMFで洗浄し、乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.105で表される化合物(2.0部、収率51%)を得た。
【0143】
合成例28(2,7−ビス(4’−(2−ナフチル)−(1,1’−ビフェニル)−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程47)2−(4’−ブロモ−(1,1’−ビフェニル)−4−イル)ナフタレンの合成
DMF(100部)に4−(2−ナフチル)フェニルボロン酸(5.0部)、p−ヨード‐ブロモベンゼン(5.7部)、リン酸三カリウム(8.6部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.7部)を加え、窒素雰囲気下、還流温度で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、水を加え、析出固体をろ取した。得られた固体をメタノールで洗浄し、乾燥することにより2−(4’−ブロモ−(1,1’−ビフェニル)−4−イル)ナフタレン(7.0部、収率97%)を得た。
【0144】
(工程48)2−(4’−(2−ナフチル)−(1,1’−ビフェニル)−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(150部)に、工程47で得られた2−(4’−ブロモ−(1,1’−ビフェニル)−4−イル)ナフタレン(7.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(6.1部)、酢酸カリウム(3.9部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.5部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去することにより、2−(4’−(2−ナフチル)−(1,1’−ビフェニル)−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(6.6部、収率80%)を得た。
【0145】
(工程49)2,7−ビス(4’−(2−ナフチル)−(1,1’−ビフェニル)−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(200部)に、水(10.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(3.2部)、工程48で得られた2−(4’−(2−ナフチル)−(1,1’−ビフェニル)−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(6.6部)、リン酸三カリウム(5.5部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.4部)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(200部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をDMF及びアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.192で表される化合物(0.5部、収率10%)を得た。
【0146】
合成例29(2,7−ビス(4−(ナフト[1,2−b]チオフェン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程50)2−(4−ブロモフェニル)ナフト[1,2−b]チオフェンの合成
DMF(190部)に、公知の方法により合成された2−(ナフト[1,2−b]チオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(6.0部)、パラ―ブロモヨードベンゼン(5.5部)、水(5.0部)、リン酸三カリウム(22.9部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.6部)を混合し、窒素雰囲気下、70℃で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(190部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をメタノールで洗浄し乾燥することにより、2−(4−ブロモフェニル)ナフト[1,2−b]チオフェン(3.0部、収率47%)を得た。
【0147】
(工程51)2−(4−(ナフト[1,2−b]チオフェン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(110部)に、工程50で得られた2−(4−ブロモフェニル)ナフト[1,2−b]チオフェン(2.8部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.5部)、酢酸カリウム(1.6部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.22部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル20部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、溶媒を減圧除去することにより2−(4−(ナフト[1,2−b]チオフェン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.2部、収率69%)を得た。
【0148】
(工程52)2,7−ビス(4−(ナフト[1,2−b]チオフェン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(100部)に、水(2.6部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(1.2部)、工程51で得られた2−(4−(ナフト[1,2−b]チオフェン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.0部)、リン酸三カリウム(8.1部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.2部)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(100部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.201で表される化合物(0.4部、収率26%)を得た。
【0149】
合成例30(2,7−ビス(4−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程53)(2−(ベンソ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(500部)に、2−(4−ブロモフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール(10部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(10.8部)、酢酸カリウム(6.9部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(1.0部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル20部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、溶媒を減圧除去することにより(2−(ベンソ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(11.4部、収率99%)を得た。
【0150】
(工程54)2,7−ビス(4−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(430部)に、水(11部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(4.9部)、工程53で得られた(2−(ベンソ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(8.0部)、リン酸三カリウム(34部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.8部)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(430部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.112で表される化合物(3.6部、収率57%)を得た。
【0151】
合成例31(2,7−ビス(4−(5−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程55)5−フェニルベンゾ[b]チオフェンの合成
DMF(500部)に、5−ブロモベンゾ[b]チオフェン(20部)、フェニルボロン酸(13.7部)、リン酸三カリウム(113部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.0部)を混合し、窒素雰囲気下、70℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(500部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分を水とアセトンで洗浄し乾燥を行うことにより、5−フェニルベンゾ[b]チオフェン(13.3部、収率67%)を得た。
【0152】
(工程56)2−(5−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
テトラヒドロフラン(300部)に、工程55で得られた5−フェニルベンゾ[b]チオフェン(12.6部)を混合した。0℃に冷却した混合液へノルマルブチルリチウムヘキサン溶液(2.6M、28部)を加え、窒素雰囲気下、1時間撹拌した。得られた混合液へイソプロポキシボロン酸ピナコール(16部)を加え、室温で12時間撹拌した。得られた反応液へ水(100部)を加え、溶媒を減圧留去することで生じた固形分をろ過分取した。得られた固形分を水で洗浄し乾燥を行うことにより、2−(5−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(11.4部、収率57%)を得た。
【0153】
(工程57)2−(4−ブロモフェニル)−5−フェニルベンゾ[b]チオフェンの合成
DMF(300部)に、水(8.0部)、工程56で得られた2−(5−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(10部)、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(8.4部)、リン酸三カリウム(36部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.0部)を混合し、窒素雰囲気下、70℃で3時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、水(300部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分を水、メタノールの順序で洗浄することで、2−(4−ブロモフェニル)−5−フェニルベンゾ[b]チオフェン(9.2部、収率85%)を得た。
【0154】
(工程58)2−(4−(5−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(300部)に、工程57で得られた2−(4−ブロモフェニル)−5−フェニルベンゾ[b]チオフェン(8.5部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(6.9部)、酢酸カリウム(4.4部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.64部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル20部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、溶媒を減圧除去することにより2−(4−(5−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(5.2部、収率55%)を得た。
【0155】
(工程59)2,7−ビス(4−(5−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(200部)に、水(5.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(1.8部)、工程58で得られた2−(4−(5−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(4.5部)、リン酸三カリウム(15部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.4部)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(200部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.90で表される化合物(1.5部、収率50%)を得た。
【0156】
合成例32(2,7−ビス(4−(3−ジベンゾ[b,d]フラン)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程60)2−(3−ジベンゾ[b,d]フラン)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(100部)に、3−ブロモジベンゾ[b,d]フラン(5.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(6.2部)、酢酸カリウム(4.0部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.5部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、ショートシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去することにより、2−(3−ジベンゾ[b,d]フラン)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(3.8部、収率64%)を得た。
【0157】
(工程61)3−(4−ブロモフェニル)ジベンゾ[b,d]フランの合成
DMF(60部)に、工程60で得られた2−(3−ジベンゾ[b,d]フラン)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(3.8部)、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(3.7部)、リン酸三カリウム(5.5部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.4部)を混合し、窒素雰囲気下、60℃で2時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、水(200部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分を水、メタノールの順序で洗浄することで、3−(4−ブロモフェニル)ジベンゾ[b,d]フラン(2.7部、収率64%)を得た。
【0158】
(工程62)2−(4−(3−ジベンゾ[b,d]フラン)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(50部)に、工程61で得られた3−(4−ブロモフェニル)ジベンゾ[b,d]フラン(2.7部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.5部)、酢酸カリウム(1.6部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.2部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で8時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、ショートシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製することで、2−(4−(3−ジベンゾ[b,d]フラン)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.8部、収率90%)を得た。
【0159】
(工程63)2,7−ビス(4−(3−ジベンゾ[b,d]フラン)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(80部)に、水(8.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(1.5部)、工程62で得られた2−(4−(3−ジベンゾ[b,d]フラン)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.8部)、リン酸三カリウム(2.6部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.2部)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(100部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトン、DMFで洗浄し、乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.171で表される化合物(0.9部、収率41%)を得た。
【0160】
合成例33(2,7−ビス(4−(3−ジベンゾ[b,d]チオフェン)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程64)2−(3−ジベンゾ[b,d]チオフェン)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(100部)に、3−ブロモジベンゾ[b,d]チオフェン(5.0部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(5.8部)、酢酸カリウム(3.7部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.4部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、ショートシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製し、溶媒を減圧除去することにより、2−(3−ジベンゾ[b,d]チオフェン)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.3部、収率39%)を得た。
【0161】
(工程65)3−(4−ブロモフェニル)ジベンゾ[b,d]チオフェンの合成
DMF(40部)に、工程64で得られた2−(3−ジベンゾ[b,d]チオフェン)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.3部)、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(2.1部)、リン酸三カリウム(3.0部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.3部)を混合し、窒素雰囲気下、60℃で3時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、水(60部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分を水、メタノールの順序で洗浄することで、3−(4−ブロモフェニル)ジベンゾ[b,d]チオフェン(2.5部、収率99%)を得た。
【0162】
(工程66)2−(4−(3−ジベンゾ[b,d]チオフェン)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(50部)に、工程65で得られた3−(4−ブロモフェニル)ジベンゾ[b,d]チオフェン(2.5部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.2部)、酢酸カリウム(1.4部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.2部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で8時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却し、固形分をろ別し、生成物を含むろ液を得た。次いで、ショートシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;トルエン)にて精製することで、2−(4−(3−ジベンゾ[b,d]チオフェン)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.0部、収率71%)を得た。
【0163】
(工程67)2,7−ビス(4−(3−ジベンゾ[b,d]チオフェン)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(60部)に、水(8.0部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(1.0部)、工程66で得られた2−(4−(3−ジベンゾ[b,d]チオフェン)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.0部)、リン酸三カリウム(1.8部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1部)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(100部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をアセトン、DMFで洗浄し、乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.170で表される化合物(0.4部、収率26%)を得た。
【0164】
合成例34(2,7−ビス(4−(フェナントレン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成)
(工程68)2−(フェナントレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(130部)に、一般に入手可能な2−ブロモフェナントレン(2.4部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(3.0部)、酢酸カリウム(1.9部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.28部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で6時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル20部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、溶媒を減圧除去することにより2−(フェナントレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.7部、収率96%)を得た。
【0165】
(工程69)2−(4−ブロモフェニル)フェナントレンの合成
DMF(90部)に、水(2.4部)工程68で得られた2−(フェナントレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.7部)、2−ブロモ−5−ヨードトルエン(2.5部)、リン酸三カリウム(10.7部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.28部)を混合し、窒素雰囲気下、70℃で2時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(90部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をメタノールで洗浄し乾燥することにより、2−(4−ブロモフェニル)フェナントレン(2.9部、収率100%)を得た。
【0166】
(工程70)2−(4−(フェナントレン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
トルエン(120部)に、工程69で得られた2−(4−ブロモフェニル)フェナントレン(2.8部)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.7部)、酢酸カリウム(1.7部)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.25部)を混合し、窒素雰囲気下、還流温度で5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、シリカゲル20部を加え、5分間撹拌した。その後、固形分をろ別し、溶媒を減圧除去することにより2−(4−(フェナントレン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.8部、収率88%)を得た。
【0167】
(工程71)2,7−ビス(4−(フェナントレン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成
DMF(140部)に、水(3.6部)、特許第4945757号に記載の方法で合成した2,7−ジヨード[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(2.7部)、工程70で得られた2−(4−(フェナントレン−2−イル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.7部)、リン酸三カリウム(3.6部)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.26部)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で7時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、水(140部)を加え、固形分をろ過分取した。得られた固形分をDMF及びアセトンで洗浄し乾燥した後、昇華精製を行うことにより、上記具体例のNo.208で表される化合物(0.8部、収率38%)を得た。
【0168】
実施例1(光電変換素子の作製およびその評価)
ITO透明導電ガラス(ジオマテック(株)製、ITO膜厚150nm)に、2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)を、ブロック層として抵抗加熱真空蒸着により50nm成膜した。このブロック層の可視光吸収端は412nmであった。次に、前記のブロック層の上に、光電変換層としてキナクリドンを100nm真空成膜した。最後に、前記の光電変換層の上に、電極としてアルミニウムを100nm真空成膜し、本発明の撮像素子用光電変換素子を作製した。ITOとアルミニウムを電極として、5Vの電圧を印加したときの明暗比は1.4×10であった。
【0169】
実施例2(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス([1,1’:4’,1’’−ターフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例2で得られたNo.8で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は453nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は1.4×10であった。
【0170】
実施例3(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(ナフタレン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例3で得られたNo.9で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は430nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は2.8×10であった。
【0171】
実施例4(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4’−メチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例4で得られたNo.21で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は441nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は1.2×10であった。
【0172】
実施例5(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(2−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例5で得られたNo.23で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は414nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は1.1×10であった。
【0173】
実施例6(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス([1,1’:3,1’’−ターフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例6で得られたNo.26で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は445nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は1.1×10であった。
【0174】
実施例7(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス([1,1’:3’,1’’−ターフェニル]−5’−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例7で得られたNo.27で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は413nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は7.0×10であった。
【0175】
実施例8(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(ベンゾ[b]フラン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例8で得られたNo.29で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は446nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は2.5×10であった。
【0176】
実施例9(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例9で得られたNo.33で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は449nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は2.2×10であった。
【0177】
実施例10(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(ベンゾ[b]フラン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例10で得られたNo.83で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は460nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は3.2×10であった。
【0178】
実施例11(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例11で得られたNo.87で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は461nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は6.7×10であった。
【0179】
実施例12(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(6−フェニルナフタレン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例17で得られたNo.10で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は453nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は9.8×10であった。
【0180】
実施例13(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(5’−フェニル−[1,1’:3’,1’’−ターフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例18で得られたNo.28で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は429nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は5.1×10であった。
【0181】
実施例14(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例19で得られたNo.111で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は463nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は2.5×10であった。
【0182】
実施例15(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例20で得られたNo.172で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は436nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は1.6×10であった。
【0183】
実施例16(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例21で得られたNo.174で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は444nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は9.5×10であった。
【0184】
実施例17(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4’−(ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例22で得られたNo.181で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は455nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は2.5×10であった。
【0185】
実施例18(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−2−メチルフェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例23で得られたNo.189で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は442nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は8.4×10であった。
【0186】
実施例19(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(2,2’−ビナフタレン−6−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例24で得られたNo.184で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は458nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は1.6×10であった。
【0187】
実施例20(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(2−ジベンゾチエニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンの合成(合成例25で得られたNo.164で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は433nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は4.8×10であった。
【0188】
実施例21(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(6−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)ナフタレン−2−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例26で得られたNo.185で表される化合物)を使用したこと以外は、実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は465nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は3.8×10であった。
【0189】
実施例22(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(5−ベンゾ[b]チエニル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例27で得られたNo.105で表される化合物)を使用したこと以外は、実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は444nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は4.4×10であった。
【0190】
実施例23(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4’−(2−ナフチル)−(1,1’−ビフェニル)−4−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例28で得られたNo.192で表される化合物)を使用したこと以外は、実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は460nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は3.8×10であった。
【0191】
実施例24(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(ナフト[1,2−b]チオフェン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例29で得られたNo.201で表される化合物)を使用したこと以外は、実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は465nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は8.4×10であった。
【0192】
実施例25(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例30で得られたNo.112で表される化合物)を使用したこと以外は、実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は464nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は3.5×10であった。
【0193】
実施例26(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(5−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例31で得られたNo.90で表される化合物)を使用したこと以外は、実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は461nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は1.0×10であった。
【0194】
実施例27(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(3−ジベンゾ[b,d]フラン)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例32で得られたNo.171で表される化合物)を使用したこと以外は、実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は458nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は1.2×10であった。
【0195】
実施例28(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(3−ジベンゾ[b,d]チオフェン)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例33で得られたNo.170で表される化合物)を使用したこと以外は、実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は456nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は9.2×10であった。
【0196】
実施例29(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(フェナントレン−2−イル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例34で得られたNo.208で表される化合物)を使用したこと以外は、実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は453nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は5.7×10であった。
【0197】
比較例1(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス([1,1’−ビフェニル]−3−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例12で得られたNo.6で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は407nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は1.8×10であった。
【0198】
比較例2(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−メチルフェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例13で得られたNo.12で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は405nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は3.9×10であった。
【0199】
比較例3(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(ナフタレン−1−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例14で得られたNo.12で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は408nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は2.4×10であった。
【0200】
比較例4(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(フェナントレン−9−イル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例15で得られたNo.15で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は404nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は6.9×10であった。
【0201】
比較例5(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(4−(トリフルオロメチル)フェニル)[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例16で得られたNo.17で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は409nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は7.8×10であった。
【0202】
比較例6(光電変換素子の作製およびその評価)
2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(合成例1で得られたNo.2で表される化合物)の代わりに、2,7−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)−[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(No.81で表される化合物)を使用したこと以外は実施例1に準じて評価を行ったところ、ブロック層の可視光吸収端は402nmであり、5Vの電圧を印加したときの明暗比は4.7×10であった。
【0203】
上記の実施例の評価において得られた明暗比は撮像素子用光電変換素子として明らかに優れた特性を示す。
【0204】
上記の評価結果より、光電変換部が式(1)で表され、かつ可視光吸収端が410nm以上の化合物を含む有機薄膜層を有する本発明の撮像素子用光電変換素子が、前記の条件を満たす有機薄膜層を有さない比較例の撮像素子用光電変換素子よりも優れた特性を有することは明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0205】
以上の様に、本発明の撮像素子用光電変換素子は、有機光電変換特性に優れた性能を有しており、高解像度と高応答性を有する有機撮像素子はもとより有機EL素子、有機太陽電池素子及び有機トランジスタ素子等の有機エレクトロニクスデバイス、光センサー、赤外センサー、紫外センサー、X線センサーやフォトンカウンター等のデバイスやそれらを利用したカメラ、ビデオカメラ、赤外線カメラ等の分野への応用が期待される。


図1
図2