(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
1枚の長尺段ボール素材を巻回して成る長尺段ボール素材ロール又は1枚の長尺段ボール素材を折り畳んで上下に積み重ねて成る長尺段ボール素材スタックから引き出された長尺段ボール素材を、該長尺段ボール素材ロール/長尺段ボール素材スタックの上端よりも高い位置に設けられた搬送路に沿って搬送する搬送部と、
前記搬送路の前部に設けられた1対の引き出しローラと、
前記搬送路を搬送される前記長尺段ボール素材を所定の長さで切断して段ボールシートを切り出す切り出し部と、
前記搬送路を搬送される前記長尺段ボール素材あるいは前記段ボールシートに、罫線付与および溝切りの少なくとも一方を行う加工部と、
前記搬送路を搬送される前記段ボールシートで被梱包物を梱包する梱包部と、
被梱包物を前記搬送路以上の高さに引き上げる傾斜ベルトコンベアと、
引き上げられた被梱包物を前記梱包部に供給する被梱包物供給部と、
を備え、
前記傾斜ベルトコンベアの最低位置において、ベルト面の幅方向の一方側が他方側よりも低い位置にあり、前記傾斜ベルトコンベアの最高位置において、ベルト面の幅方向の一方側と他方側が同じ高さにある、
梱包装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような装置においては、巻回あるいは折り畳まれた状態の長尺段ボール素材(長尺段ボール素材ロール/長尺段ボール素材スタック)を一対の引き出しローラで引き出し、該引き出された長尺段ボール素材を所定の搬送路に沿って搬送する。そして、該搬送路を搬送される長尺段ボール素材に対して、1箱分の段ボールシートの切り出し(カット)、罫入れや溝切り、箱形状への組み立て、被梱包物の箱詰め、テープ止め、等の一連の処理が行われる。
【0007】
搬送路上には様々な処理部が設けられるため、いずれかの処理部において問題が生じた場合、長尺段ボール素材の搬送が一時停止される。しかし、作業効率を上げるために搬送速度を上げると、長尺段ボール素材の停止時の加速度が大きくなり、一対の引き出しローラの入口側において長尺段ボール素材のジャム(紙詰まり)が生じやすいという問題がある。
【0008】
また、搬送路を搬送される長尺段ボール素材に対して、その横方向(前記搬送方向に直交する方向)にカット、罫入れ、溝切り等を行う場合、これらの作業を正確に行うためには長尺段ボール素材の搬送を停止するのが有効である。ところがこうすると長尺段ボール素材の搬送が間欠的に停止されることとなり、上記のジャムが頻繁に生じる虞がある。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ロール状に巻回された、あるいは、折り畳んで上下に積み重ねられた長尺段ボール素材を、引き出しローラで引き出して搬送路に沿って搬送するにあたって、引き出しローラでのジャムの発生を低減可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために成された本発明に係る梱包装置は、
1枚の長尺段ボール素材を巻回して成る長尺段ボール素材ロール又は1枚の長尺段ボール素材を折り畳んで上下に積み重ねて成る長尺段ボール素材スタックから引き出された長尺段ボール素材を、該長尺段ボール素材ロール/長尺段ボール素材スタックの上端よりも高い位置に設けられた搬送路に沿って搬送する搬送部と、
前記搬送路の前部に設けられた1対の引き出しローラと、
前記搬送路を搬送される前記長尺段ボール素材を所定の長さで切断して段ボールシートを切り出す切り出し部と、
前記搬送路を搬送される前記長尺段ボール素材あるいは前記段ボールシートに、罫線付与および溝切りの少なくとも一方を行う加工部と、
前記搬送路を搬送される前記段ボールシートで被梱包物を梱包する梱包部と、
を備える。
【0011】
ここでは、搬送路における搬送方向の上流側を「前側」としている。
【0012】
この構成によると、長尺段ボール素材が搬送される搬送路が、長尺段ボール素材ロール/長尺段ボール素材スタックの上端よりも高い位置に設けられるので、長尺段ボール素材ロール/長尺段ボール素材スタックの自重により、1対の引き出しローラよりも上流側(長尺段ボール素材ロール/長尺段ボール素材スタック側)の長尺ダンボール素材に常時テンションが掛かる。このため、前記搬送部による長尺ダンボール素材の搬送を停止した際に、1対の引き出しローラの入口側において長尺ダンボール素材のジャムが生じることが抑制され、長尺ダンボール素材のスムーズな搬送が可能となる。また、加工部で発生した切りくずを、長尺段ボール素材ロール/長尺段ボール素材スタックと同じ高さの位置(レベル)まで自重により落下させることができるため、素材(長尺段ボール素材ロール/長尺段ボール素材スタック)及び廃棄物(切りくず)の処理を同レベルで行うことができ、作業性が向上する。さらに、梱包部で作成された梱包物をシュート等で自然落下させることにより、梱包物も同レベルで扱うことが可能となる。更に、その際に、シュートの経路を複数設けることにより、種類の異なる梱包物を振り分けることも可能となる。
【0013】
切り出し部と加工部はどちらが搬送路の上流側に設けられてもよい。加工部が切り出し部よりも上流側に設けられる場合、切り出しの前に加工が行われる(すなわち、長尺段ボール素材に罫線付与および溝切りの少なくとも一方が行われる)ことになる。逆に、加工部が切り出し部よりも下流側に設けられる場合、切り出しの後に加工が行われる(すなわち、段ボールシートに罫線付与および溝切りの少なくとも一方が行われる)ことになる。
【0014】
好ましくは、前記梱包装置は、
被梱包物を前記搬送路以上の高さに引き上げる傾斜ベルトコンベアと、
引き上げられた被梱包物を前記梱包部に供給する被梱包物供給部と、
を備え、
前記傾斜ベルトコンベアの最低位置において、ベルト面の幅方向の一方側が他方側よりも低い位置にある。
【0015】
この構成によると、傾斜ベルトコンベアの下側でベルト面に載置された被梱包物は、ベルト面を横切るようにして滑り落ちて、ベルト面の幅方向の一方側に整列される。すなわち、被梱包物をベルト面に載置する際に特段の注意を払わなくとも、被梱包物をベルト面の一方側に整列させることができる。
【0016】
好ましくは、前記梱包装置は、
被梱包物のサイズを取得するサイズ取得部、
を備え、
前記切り出し部が、前記長尺段ボール素材を、前記被梱包物のサイズに応じた長さで切断し、
前記加工部が、前記被梱包物のサイズに基づいて規定される位置に、罫線付与および溝切りの少なくとも一方を行い、
前記梱包部が、平面状の前記段ボールシート上に前記被梱包物を載置し、前記段ボールシートを、前記被梱包物の形状に合わせてこれを包むように折り曲げる。
【0017】
この構成によると、被梱包物のサイズに合わせて段ボールシートを切り出すので、切り出しの無駄が生じない。また、段ボールシートの面内における被梱包物のサイズに応じた位置に罫線あるいは溝が設けられるので、これで被梱包物が包まれたときに、両者の間に隙間がほとんど生じない。したがって、該隙間を埋めるための緩衝材が不要となる(あるいは少なくて済む)。さらに、段ボールシートを予め箱形状としてそこに被梱包物を詰める場合は、箱形状を維持するためのテープ止め等が必要となるが、ここでは、平面状の段ボールシートを被梱包物の形状に合わせてこれを包むように折り曲げるので、そのようなテープ止めが不要となる。
【0018】
好ましくは、前記梱包装置において、
前記搬送部が、
前記長尺段ボール素材スタックから引き出された長尺段ボール素材を、該長尺段ボール素材スタックの上端よりも高い位置に設けられた第1搬送路に沿って搬送する第1搬送部と、
前記長尺段ボール素材ロールから引き出された長尺段ボール素材を、該長尺段ボール素材ロールの上端よりも高い位置に設けられ、前記第1搬送経路と直交するとともに所定の合流位置で前記第1搬送経路に合流する第2搬送路に沿って搬送する第2搬送部と、
を備え、
前記一対の引き出しローラが、前記第1搬送路の前部および前記第2搬送路の前部に各々設けられ、
前記切出し部および前記加工部が、前記第1搬送路の途中および前記第2搬送路の途中に各々設けられ、
前記梱包部が、前記合流位置に設けられる。
【0019】
この構成によると、長尺段ボール素材ロールと長尺段ボール素材スタックから各々引き出される長尺段ボール素材を選択的に使用して被梱包物を梱包することができる。典型的には、折り畳まれて長尺段ボール素材スタックとされるのは両面段ボール素材であり、巻回されて長尺段ボール素材ロールとされるのは片面段ボール素材である。そこで例えば、比較的軽量、比較的小型の被梱包物の梱包には、安価な片面段ボールを使用し、比較的重量、比較的大型の被梱包物の梱包には、強度の高い両面段ボールを使用する、といった使い分けをすることにより、被梱包物の保護機能を損なうことなく梱包に要するコストを抑えることができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によると、長尺段ボール素材ロール/長尺段ボール素材スタックの自重により、1対の引き出しローラよりも上流側の長尺ダンボール素材に常時テンションが掛かるので、1対の引き出しローラの入口側で長尺ダンボール素材のジャムが生じることが抑制される。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
【0023】
<1.第1実施形態>
<1−1.装置構成>
第1実施形態に係る梱包装置の構成について、
図1、
図2を参照しながら説明する。
図1は、第1実施形態に係る梱包装置100の全体構成を模式的に示す図である。
図2は、搬送路10を上方から見た図である。
【0024】
梱包装置100は、1枚の長尺段ボール素材LDから適宜の長さの段ボールシートDを切り出して被梱包物Pを梱包する装置である。この実施形態では、被梱包物Pの梱包に用いる長尺段ボール素材LDとして、両面段ボールから成るものが使用される。両面段ボールから成る長尺段ボール素材LDは、折り畳まれて上下に積み重ねられた状態(長尺段ボール素材スタック)LDSとされており、そこから引き出されて使用される。
【0025】
梱包装置100は、搬送部1と、一対の引き出しローラ2,2と、切り出し部3と、加工部4と、傾斜ベルトコンベア5と、被梱包物供給部6と、サイズ取得部7と、梱包部8とを備える。また、梱包装置100は、これら各部を制御する制御部9を備える。傾斜ベルトコンベア5の一部を除く各部1〜4,6〜8は、床面に立設された脚部101によって所定の高さに支持された筐体102内に収容される。
【0026】
<搬送部1>
搬送部1は、長尺段ボール素材スタックLDSから引き出された長尺段ボール素材LDを搬送路10に沿って搬送する。ただし、搬送路10は、長尺段ボール素材スタックLDSの上端よりも高い位置に設けられる。
【0027】
搬送部1は、具体的には、長尺段ボール素材スタックLDSの上端よりも高い位置に、間隔を設けつつ一列に配列された複数の搬送ローラ11と、一群の搬送ローラ11に巻回されたベルト12と、一群の搬送ローラ11を同期して回転させる駆動部(図示省略)とを含んで構成される。各搬送ローラ11は、その軸方向を配列方向と直交させて、水平姿勢で支持される。また、各搬送ローラ11の軸方向の長さ、および、ベルト12の幅は、いずれも長尺段ボール素材LDの幅よりも僅かに大きいものとされている。
【0028】
この構成において、制御部9からの指示に応じて駆動部が一群の搬送ローラ11を回転させると、ベルト12上の長尺段ボール素材LD(およびこれから切り出された段ボールシートD)がベルト12に乗って搬送される。すなわち、この構成においては、ベルト12の上面が搬送路10を形成することになる。
【0029】
ここでは、搬送路10が、長尺段ボール素材スタックLDSの上端よりも高い位置に設けられるので、その下側に空間が生じる。該空間は、長尺段ボール素材LDの供給源となる長尺段ボール素材スタックLDSの設置場所103、予備の長尺段ボール素材スタックLDSの設置場所、切り出し部3や加工部4で生じる切りくずを収集して収容(あるいは焼却処理)する切りくず収容部104の設置場所、等として利用される。
【0030】
以下の説明において、「前後方向」は、搬送路10に沿う方向であり、「前」は搬送路10の上流側を指し、「後」は搬送路10の下流側を指す。また、「左右方向」は「前後方向」と直交する水平方向である。また、「上下方向」は鉛直方向である。
【0031】
<一対の引き出しローラ2,2>
一対の引き出しローラ2,2は、搬送路10の前部に設けられる。搬送路10の斜め下前方の床面には、長尺段ボール素材スタックLDSを設置するための設置場所103が設けられており、一対の引き出しローラ2,2は、設置場所103に設置された長尺段ボール素材スタックLDSの上端よりも高く、且つ、搬送路10と同じかこれより低い位置に配置される。
【0032】
各引き出しローラ2は、その軸方向を左右方向に沿わせて、水平姿勢で支持される。一方の引き出しローラ2は、他方の引き出しローラ2の前側の斜め上に、該他方の引き出しローラ2と所定の微小間隔(長尺段ボール素材LDの厚みよりも僅かに小さな間隔)を設けつつ配置される。また、各搬送ローラ11の軸方向の長さは、長尺段ボール素材LDの幅よりも僅かに大きいものとされている。さらに、一対の引き出しローラ2,2には、これらを互いに逆向きに回転させて長尺段ボール素材LDを後方側に送出する駆動部(図示省略)が接続されている。
【0033】
この構成において、設置場所103に設置された長尺段ボール素材スタックLDSから引き出された長尺段ボール素材LDの端部が一対の引き出しローラ2,2の間に挟み込まれた状態で、一対の引き出しローラ2,2が回転されることにより、長尺段ボール素材LDの端部が斜め上後方に引き出されて、搬送路10へと導入されて搬送路10に沿って搬送される。なお、搬送路10の前端には、ここに導入される長尺段ボール素材LDがベルト12の上面から浮き上がらないように押さえる押さえローラ21が設けられる。
【0034】
<切り出し部3>
切り出し部3は、搬送路10の途中に設けられ、搬送路10を搬送される長尺段ボール素材LDを所定の長さで切断して段ボールシートDを切り出す。
【0035】
切り出し部3は、具体的には、切断刃31と、これを昇降させる昇降機構32とを含んで構成される。切断刃31は、その刃方向を左右方向に沿わせて、水平姿勢で支持される。また、切断刃31の刃方向の長さは、長尺段ボール素材LDの幅よりも僅かに大きいものとされている。昇降機構32は、制御部9と電気的に接続されており、制御部9からの指示に応じて切断刃31を昇降させる。
【0036】
後述するように、制御部9は、サイズ取得部7が取得した被梱包物Pのサイズに応じて、必要な段ボールシートDのサイズ(前後幅)を算出する。そして、制御部9は、長尺段ボール素材LDが該算出した前後幅だけ引き出されたタイミングで、昇降機構32に切断刃31を下降させて、長尺段ボール素材LDを切断させる。これにより、被梱包物Pのサイズに応じた段ボールシートDが切り出される。切り出された段ボールシートDは、搬送路10の下流側に搬送されていく。
【0037】
<加工部4>
加工部4は、搬送路10の途中であって切り出し部3の後方(下流側)に設けられ、搬送路10を搬送される段ボールシートDに、罫線付与および溝切りの少なくとも一方を行う。
【0038】
加工部4は、具体的には、切断刃41と、切断刃41を移動させる駆動機構42(具体的には、切断刃41を鉛直な軸の周りで回転させる回転駆動機構、切断刃41を左右に移動させる水平駆動機構、および、切断刃41を昇降させる昇降駆動機構)とを含んで構成される。駆動機構42は制御部9と電気的に接続されており、制御部9からの指示に応じて切断刃41を移動させる。
【0039】
加工部4は、さらに、先端が丸まった(あるいは先端が平坦な面領域を有する)刃形状の押圧刃43と、押圧刃43を移動させる駆動機構44(具体的には、押圧刃43を鉛直な軸の周りで回転させる回転駆動機構、押圧刃43を左右に移動させる水平駆動機構、および、押圧刃43を昇降させる昇降駆動機構)とを含んで構成される。駆動機構44は制御部9と電気的に接続されており、制御部9からの指示に応じて押圧刃43を移動させる。
【0040】
後述するように、制御部9は、サイズ取得部7が取得した被梱包物Pのサイズに応じて、段ボールシートDにおける、溝(または/および罫線)を形成するべき各ラインの位置を特定する。そして、制御部9は、駆動機構42(具体的には回転駆動機構)を制御して、切断刃41の延在方向を所定のラインの角度に一致させるとともに、該駆動機構42(具体的には水平駆動機構)を制御して、切断刃41を該ラインに相当する位置に水平移動させる。そして、該駆動機構42(具体的には昇降駆動機構)を制御して、切断刃41を下降させて、該ラインに相当する位置に溝を形成させる。同様に、駆動機構44(具体的には回転駆動機構)を制御して、押圧刃43の延在方向を所定のラインの角度に一致させるとともに、該駆動機構44(具体的には水平駆動機構)を制御して、押圧刃43を該ラインに相当する位置に水平移動させる。そして、該駆動機構44(具体的には昇降駆動機構)を制御して、押圧刃43を下降させて、該ラインに相当する位置に罫線を形成させる。
【0041】
<傾斜ベルトコンベア5>
傾斜ベルトコンベア5は、被梱包物Pを搬送路10以上の高さに引き上げるための機構である。傾斜ベルトコンベア5の構成について、
図3を参照しながら具体的に説明する。
図3は、傾斜ベルトコンベア5の構成を模式的に示す図である。
【0042】
傾斜ベルトコンベア5は、具体的には、複数の搬送ローラ51と、一群の搬送ローラ51に巻回されたベルト52と、一群の搬送ローラ51を同期して回転させる駆動部(図示省略)とを含んで構成される。ここでは、一群の搬送ローラ51は、後方に行くにつれて高くなる斜め方向に沿って、間隔を設けつつ前後に一列に配列され、最後尾の搬送ローラ51の高さは、長尺段ボール素材スタックLDSの上端よりも高い位置とされる。
【0043】
各搬送ローラ51は、その軸方向を左右方向に沿わせる姿勢で支持される。ここで、最後尾以外の搬送ローラ51は、左側が右側よりも低くなる斜め姿勢で支持されており、該傾斜の角度(軸方向が水平方向となす角度)θは、後方側の搬送ローラ51ほど小さいものとされる。また、最後尾の搬送ローラ51は水平姿勢で支持される。
【0044】
この構成において、制御部9からの指示に応じて駆動部が一群の搬送ローラ51を回転させると、一群の搬送ローラ51に巻回されたベルト52の下端に載置された被梱包物Pが斜め上に搬送される。ここで、下端付近では、ベルト52の上面(ベルト面)の幅方向(左右方向)の一方側(ここでは左側)が他方側(ここでは右側)よりも低い位置となっている。ベルト面は比較的滑りやすい材質で形成されており、ベルト面に載置された被梱包物Pは、ベルト面を右から左に横切るようにして滑り落ちて、ベルト面の左側に整列される。したがって、作業者等が、被梱包物Pをベルト面に載置する際に特段の注意を払わなくとも、被梱包物Pをベルト面の一方側(ここでは左側)に整列させることができる。なお、被梱包物Pがベルト52の該一方側から滑落しないように、傾斜ベルトコンベア5は、該一方側の端面(
図3でハッチングが付与された領域)が壁等に当接するように設けられている。また、ベルト52には、その延在方向(前後方向)に、間隔を設けて、複数のリブ(突条部)521が形成されており、ベルト52上に載置された被梱包物Pが下方に滑り落ちないようになっている。
【0045】
<被梱包物供給部6>
再び
図1を参照する。被梱包物供給部6は、傾斜ベルトコンベア5により引き上げられた被梱包物Pを被梱包物搬送路60に沿って搬送して、梱包部8に供給する。ただし、被梱包物搬送路60は、搬送路10より高い位置に設けられる。
【0046】
被梱包物供給部6は、具体的には、所定の高さに、間隔を設けつつ前後に一列に配列された複数の搬送ローラ61と、一群の搬送ローラ61に巻回されたベルト62と、一群の搬送ローラ61を同期して回転させる駆動部(図示省略)とを含んで構成される。各搬送ローラ61は、その軸方向を左右方向に沿わせて、水平姿勢で支持される。
【0047】
この構成において、制御部9からの指示に応じて駆動部が一群の搬送ローラ61を回転させると、ベルト62上に移載された被梱包物Pがベルト62に乗って搬送される。すなわち、この構成においては、ベルト62の上面が被梱包物搬送路60を形成することになる。ここでは、被梱包物供給部6の先頭の搬送ローラ61が、傾斜ベルトコンベア5の最後尾の搬送ローラ51と同じ高さにこれと隣り合って設けられており、傾斜ベルトコンベア5で引き上げられた被梱包物Pがそのままベルト62上に移載されて後方に搬送されるようになっている。
【0048】
被梱包物供給部6の最後尾の搬送ローラ61の後側には、傾斜板(スライド)63が設けられる。傾斜板63は、前後に延在する長尺な平板状の部材であり、後方に行くにつれて下方に傾斜する姿勢で配置される。傾斜板63の前端は、最後尾の搬送ローラ61と近接して配置されており、ベルト62上を搬送されてきた被梱包物Pがそのまま傾斜板63上に移載されるようになっている。一方、傾斜板63の後端は、搬送路10上に設けられた梱包部8に近接して設けられ、傾斜板63を滑り降りた被梱包物Pがそのまま梱包部8に供給されるようになっている。
【0049】
また、ベルト62の上方には、送出板64が設けられる。送出板64は、その上端が、左右に延在する回動軸に回動可能に軸支された平板状の部材である。送出板64が起立姿勢で固定された状態(固定状態)とされると、ベルト62上の被梱包物Pが、送出板64に引っ掛かって後方に進めない状態となる。また、送出板64が自由に回動可能な状態(自由状態)とされると、この引っ掛かりが解除されて、被梱包物Pがベルト12に乗って後方に進める状態となる。固定状態と自由状態の切り換えは、制御部9の制御下で行われる。すなわち、制御部9が指示したタイミングで送出板64の状態が切り換えられて、被梱包物Pが梱包部8に送出される。
【0050】
<サイズ取得部7>
サイズ取得部7は、被梱包物供給部6の上方に配置され、ここを搬送される被梱包物Pのサイズを取得する。具体的には、サイズ取得部7は例えばカメラと、制御部9において実現される画像処理部とを含んで構成される。この構成において、カメラが被梱包物Pを撮像し、画像処理部が得られた撮像データを解析することで、被梱包物Pのサイズを取得することができる。もっとも、サイズ取得部7の構成はこれに限るものではなく、例えば、ユーザから被梱包物Pのサイズの入力を受け付けることによって被梱包物Pのサイズを取得するものであってもよい。
【0051】
後述するように、制御部9は、サイズ取得部7が取得した被梱包物Pのサイズに応じて、該被梱包物Pを梱包する段ボールシートDのサイズ(前後幅)を算出する。また、該段ボールシートDにおける溝(または/および罫線)を形成するべきラインの位置を特定する。
【0052】
<梱包部8>
梱包部8は、搬送路10を搬送される段ボールシートDで被梱包物Pを梱包する。上述のとおり、梱包部8には、被梱包物供給部6から被梱包物Pが供給される。供給された被梱包物Pは、搬送路10上を搬送される平面状の段ボールシートD上に載置される。被梱包物Pが載置されると、梱包部8は、該段ボールシートDを、該被梱包物Pの形状に合わせてこれを包むように折り曲げる。該梱包の具体的な態様は後に説明する。
【0053】
<1−2.制御部9における処理の態様>
<i.段ボールシートDのサイズ>
制御部9は、サイズ取得部7が取得した被梱包物Pのサイズに応じて、該被梱包物Pを梱包する段ボールシートDのサイズ(前後幅)を算出する。該前後幅を算出する態様について、
図4を参照しながら説明する。
【0054】
まず、制御部9は、サイズ取得部7が取得した被梱包物Pのサイズに基づいて、該被梱包物Pが内接する直方体Piを規定し、その前後の長さ(前後幅)X、その左右の長さ(左右幅)Y、および、その上下の長さ(上下幅)Zをそれぞれ算出する。そして、制御部9は、次の式(1)より、前後幅Xおよび上下幅Zに基づいて、段ボールシートDの前後幅Dxを特定する。
Dx=(1/2+1+2/3)X+(1+1)Z ・・・式(1)
【0055】
<ii.段ボールシートDのサイズ>
制御部9は、サイズ取得部7が取得した被梱包物Pのサイズに応じて、該被梱包物Pを梱包する段ボールシートDにおける、溝(または/および罫線)を形成するべきラインの位置を特定する。該ラインの位置を特定する態様について、引き続き
図4を参照しながら説明する。
【0056】
まず、制御部9は、段ボールシートDの後辺から「(1/2)X」だけ前方の位置で、左右に延在するラインを第1左右ラインLy1とする。さらに、第1左右ラインLy1から「Z」だけ前方の位置で、左右に延在するラインを第2左右ラインLy2とする。さらに、第2左右ラインLy2から「X」だけ前方の位置で、左右に延在するラインを第3左右ラインLy3とする。さらに、第3左右ラインLy3から「Z」だけ前方の位置で、左右に延在するラインを第4左右ラインLy4とする。
【0057】
また、制御部9は、段ボールシートDの左辺から「(Dy−Y)/2」だけ右側の位置で、前後に延在するラインを第1前後ラインLx1とし、段ボールシートDの右辺から「(Dy−Y)/2」だけ左側の位置で、前後に延在するラインを第2前後ラインLx2とする。ただし、「Dy」は長尺段ボール素材LDの左右幅の寸法であり、予め定められた固定値である。
【0058】
さらに、制御部9は、第2左右ラインLy2と第1前後ラインLx1の交点を始点として、そこから、左右方向と45°の角度を成して左前方に延びるラインを第1斜行ラインLs1とする。また、第2左右ラインLy2と第2前後ラインLx2の交点を始点として、そこから、左右方向と45°の角度を成して右前方に延びるラインを第2斜行ラインLs2とする。さらに、第3左右ラインLy3と第1前後ラインLx1の交点を始点として、そこから、左右方向と45°の角度を成して左後方に延びるラインを第3斜行ラインLs3とする。また、第3左右ラインLy3と第2前後ラインLx2の交点を始点として、そこから、左右方向と45°の角度を成して右後方に延びるラインを第4斜行ラインLs4とする。
【0059】
制御部9は、上記の態様で規定した一群のラインLy1〜Ly4,Lx1,Lx2,Ls1〜Ls4のうち、第1前後ラインLx1および第2前後ラインLx2を、罫線を形成するべきラインとする。また、第1〜第4左右ラインLy1〜Ly4のうち、前後ラインLx1,Lx2よりも内側のライン部分を、罫線を形成するべきラインとし、外側のライン部分を、溝を形成するべきラインとする。また、各斜行ラインLs1〜Ls4を、溝を形成するべきラインとする。
【0060】
<iii.梱包の態様>
制御部9は、梱包部8を制御して、上述の態様で規定された各ラインLy1〜Ly4,Lx1,Lx2,Ls1〜Ls4に相当する位置に罫線あるいは溝が形成された段ボールシートDで被梱包物Pを梱包させる。該梱包の態様について、
図4および
図5を参照しながら説明する。
【0061】
まず、被梱包物Pを段ボールシートDにおける所定の位置に配置する。具体的には、第1前後ラインLx1、第2左右ラインLy2、第2前後ラインLx2、および、第3左右ラインLy3の各罫線に囲まれる領域に、被梱包物Pを配置する(
図4)。被梱包物Pの位置合わせは、例えばロボットハンドを用いて行うことができる。
【0062】
続いて、段ボールシートDを第3左右ラインLy3の罫線で上方に折り曲げ、さらに、第4左右ラインLy4の罫線で後方に折り曲げる(
図5(a))。段ボールシートDの折り曲げは、例えばロボットハンドを用いて行うことができる。その後、段ボールシートDを第2左右ラインLy2の罫線で上方に折り曲げ、さらに、第1左右ラインLy1の罫線で前方に折り曲げる(
図5(b))。これにより、被梱包物Pの上面で、段ボールシートDの前端部分と後端部分が重なった状態となる。第1左右ラインLy1は、段ボールシートDの後辺から「(1/2)X」だけ離間した位置にあるので、このときに段ボールシートDの後辺が被梱包物Pの前後中央に配置されることになる。
【0063】
続いて、被梱包物Pの後面に沿って延出する各フラップ部分F1および被梱包物Pの前面に沿って延出する各フラップ部分F2を、被梱包物Pの左面(あるいは右面)に沿って折り曲げる。さらに、被梱包物Pの上面に沿って延出する各フラップ部分F3を被梱包物Pの左面(あるいは右面)に沿って折り曲げる(
図5(c))。その後、被梱包物Pの下面に沿って延出する各フラップ部分F4を被梱包物Pの左面(あるいは右面)に沿って折り曲げる(
図5(d))。
【0064】
続いて、被梱包物Pの前後中央に左右に沿ってテープTを貼り付ける(
図5(e))。テープTの端部は、上方に折り曲げられたフラップ部分F4に貼着される。このフラップ部分F4は、先端に行くにつれて幅が狭くなる台形状となっているので、前後中央の1箇所のテープ止めのみで、十分に固定される。また、該フラップ部分F4が矩形状である場合、前後中央の1箇所のみの固定では、テープTからはみ出た両側の部分で角曲がり等が生じて見栄えが悪くなるおそれがあるが、そのような事態も回避できる。なお、テープTの貼り付けは、例えばロボットハンドを用いて行うことができる。また、テープTを貼り付ける前に、必要に応じて、被梱包物Pと段ボールシートDの隙間に緩衝材等を詰めてもよい。
【0065】
以上の処理により、被梱包物Pが段ボールシートDで梱包された状態(梱包物Q)となる。
【0066】
<1−3.装置の動作>
梱包装置100の動作について、
図1〜
図5を参照しながら説明する。
【0067】
梱包装置100においては、まず、作業者により、設置場所103に長尺段ボール素材スタックLDSが設置され、そこから引き出された長尺段ボール素材LDの端部が、一対の引き出しローラ2,2の間に挟み込まれた状態とされる。
【0068】
作業者から処理開始の指示を受け付けると、制御部9は、傾斜ベルトコンベア5の搬送ローラ51および被梱包物供給部6の搬送ローラ61を回転開始させる。この状態で、作業者等が、傾斜ベルトコンベア5のベルト52の下端に被梱包物Pを次々と載置すると、各被梱包物Pは、ベルト52に乗って斜め上方に次々と引き上げられ、ベルト52の上端において被梱包物供給部6のベルト62上に移載されて、後方に搬送される。
【0069】
一方、サイズ取得部7は、被梱包物搬送部6のベルト62に乗って次々と搬送されてくる各被梱包物Pのサイズを取得する。制御部9は、該取得されたサイズに基づいて、該被梱包物Pを梱包する段ボールシートDのサイズ(前後幅Dx)を算出し、さらに、該段ボールシートDにおける溝および罫線を形成するべき各ラインLy1〜Ly4,Lx1,Lx2,Ls1〜Ls4の位置を特定する。
【0070】
一方、制御部9は、被梱包物Pの搬送開始とともに、長尺段ボール素材LDの搬送を開始する。すなわち、一対の引き出しローラ2,2および搬送部1の一群の搬送ローラ11を回転開始させる。これにより、長尺段ボール素材スタックLDSから引き出された長尺段ボール素材LDが、ベルト12に乗って後方に搬送される。ここでは、搬送路10が、長尺段ボール素材スタックLDSの上端よりも高い位置に設けられるので、長尺段ボール素材スタックLDSの自重により、1対の引き出しローラ2,2よりも上流側(前側)の長尺ダンボール素材LDに常時テンションが掛かる。このため、搬送部1による長尺ダンボール素材LDの搬送を停止した際に、1対の引き出しローラ2,2の入口側において長尺ダンボール素材LDのジャムが生じることが抑制され、長尺ダンボール素材LDのスムーズな搬送が可能となる。
【0071】
そして、制御部9は、切り出し部3を制御して、長尺段ボール素材LDから先に算出された前後幅Dxの段ボールシートDを切り出させる。また、制御部9は、加工部4を制御して、先に特定された各ラインLy1〜Ly4,Lx1,Lx2,Ls1〜Ls4に、溝あるいは罫線を形成させる。
【0072】
一方で、制御部9は、被梱包物搬送部6のベルト62の上方に設けられた送出板64を制御して、被梱包物Pを、所定のタイミング(すなわち、該被梱包物Pを梱包する段ボールシートDが梱包部8に送出されるタイミング)で、梱包部8に供給する。これにより、梱包部8において、段ボールシートDの上に、これで梱包するべき被梱包物Pが載置された状態となる。
【0073】
段ボールシートDの上に被梱包物Pが載置されると、梱包部8は、該段ボールシートDを被梱包物Pの形状に合わせてこれを包むように折り曲げる。これにより、被梱包物Pが段ボールで梱包された状態(梱包物Q)となる。
【0074】
梱包部8で得られた梱包物Qは、ベルト12に乗ってさらに後方に搬送され、搬送路10の後端に設けられたシュート105によって自然落下される。なお、シュート105の経路を複数設けて、種類の異なる梱包物Qを振り分けてもよい。
【0075】
<2.第2実施形態>
<2−1.装置構成>
第2実施形態に係る梱包装置の構成について、
図6〜
図8を参照しながら説明する。
図6は、第2実施形態に係る梱包装置200の全体構成を模式的に示す図である。
図7、
図8は、第1搬送路10aおよび第2搬送路10bを上方から見た図である。なお、以下の説明においては、上記の実施形態において説明した要素と同じ要素については、同じ符号を付して示すとともに、その説明を省略する。
【0076】
梱包装置200は、第1実施形態に係る梱包装置100と同様、1枚の長尺段ボール素材LDから適宜の長さの段ボールシートDを切り出して被梱包物Pを梱包する装置である。この実施形態では、被梱包物Pの梱包に用いる長尺段ボール素材LDとして、両面段ボールから成るものと片面段ボールから成るものを選択して使用することができる。上述のとおり、両面段ボールから成る長尺段ボール素材LDは、折り畳まれて上下に積み重ねられた状態(長尺段ボール素材スタック)LDSとされており、そこから引き出されて使用される。また、片面段ボールから成る長尺段ボール素材LDは、巻回された状態(長尺段ボール素材ロール)LDRとされており、そこから引き出されて使用される。
【0077】
梱包装置200は、2個の搬送部(第1搬送部1aおよび第2搬送部1b)と、2組の一対の引き出しローラ(第1引き出しローラ2a,2aおよび第2引き出しローラ2b,2b)と、2個の切り出し部(第1切り出し部3aおよび第2切り出し部3b)と、2個の加工部(第1加工部4aおよび第2加工部4b)とを備える。また、梱包装置200は、傾斜ベルトコンベア5と、被梱包物供給部6と、サイズ取得部7と、梱包部8とを備える。また、梱包装置200は、これら各部を制御する制御部9を備える。また、傾斜ベルトコンベア5の一部を除く各部1a,1b,2a,2b,3a,3b,4a,4b,6〜8は、床面に立設された脚部101によって所定の高さに支持された筐体102内に収容される。
【0078】
<第1搬送部1a>
第1搬送部1aは、長尺段ボール素材スタックLDSから引き出された長尺段ボール素材LDを搬送路(第1搬送路)10aに沿って搬送する。ただし、第1搬送路10aは、長尺段ボール素材スタックLDSの上端よりも高い位置に設けられる。
【0079】
第1搬送部1aの具体的な構成は、第1実施形態に係る搬送部1と同様である。すなわち、第1搬送部1aは、長尺段ボール素材スタックLDSの上端よりも高い位置に配列された複数の搬送ローラ11a、これらに巻回されたベルト12a、および、一群の搬送ローラ11aを同期して回転させる駆動部(図示省略)を含んで構成され、ベルト12aの上面が第1搬送路10aを形成する。
【0080】
以下の説明において、「前後方向」は、第1搬送路10aに沿う方向であり、「前」は第1搬送路10aの上流側を指し、「後」は第1搬送路10aの下流側を指す。また、「左右方向」は「前後方向」と直交する水平方向である。また、「上下方向」は鉛直方向である。
【0081】
<第1引き出しローラ2a,2a>
一対の引き出しローラ(第1引き出しローラ)2a,2aは、第1搬送路10aの前部に設けられる。第1搬送路10aの斜め下前方の床面には、長尺段ボール素材スタックLDSを設置するための設置場所103が設けられており、一対の引き出しローラ2a,2aは、該設置場所103に設置された長尺段ボール素材スタックLDSの端部を斜め上後方に引き出して、第1搬送路10aへ導入する。一対の引き出しローラ2a,2aの具体的な構成は、第1実施形態に係る一対の引き出しローラ2,2と同様である。また、第1搬送路10aの前端には、ここに導入される長尺段ボール素材LDがベルト12aの上面から浮き上がらないように押さえる押さえローラ21aが設けられる。
【0082】
<第1切り出し部3aおよび第1加工部4a>
第1切り出し部3aおよび第1加工部4aは、第1搬送路10aの途中に設けられる。第1切り出し部3aおよび第1加工部4aの具体的な構成は、第1実施形態に係る切り出し部3および加工部4と同様である。
【0083】
<第2搬送部1b>
第2搬送部1bは、長尺段ボール素材ロールLDRから引き出された長尺段ボール素材LDを搬送路(第2搬送路)10bに沿って搬送する。ただし、第2搬送路10bは、長尺段ボール素材ロールLDRの上端よりも高い位置であり、かつ、第1搬送路10aとほぼ等しい高さに設けられる。さらに、第2搬送路10bは、第1搬送路10aと直交して(すなわち、左右に延在して)設けられ、梱包部8の配置位置において第1搬送路10aと合流する。すなわち、梱包部8は、第1搬送路10aと第2搬送路10bの合流位置に設けられる。図の例では、第2搬送路10bは、第1搬送路10aの右側に配置されており、この場合、第2搬送路10bの搬送方向は右側から左側となる。すなわち、第2搬送路10bの搬送方向の上流側が右となり、下流側が左となる。
【0084】
第2搬送路10bの具体的な構成は、第1実施形態に係る搬送部1と同様である。すなわち、第2搬送路10bは、長尺段ボール素材ロールLDRの上端よりも高い位置に配列された複数の搬送ローラ、これらに巻回されたベルト12b、および、一群の搬送ローラを同期して回転させる駆動部(図示省略)を含んで構成され、ベルト12bの上面が第2搬送路10bを形成する。
【0085】
<第2引き出しローラ2b,2b>
一対の引き出しローラ(第2引き出しローラ)2b,2bは、第2搬送路10bの右部に設けられる。第2搬送路10bの斜め下右方の床面には、長尺段ボール素材ロールLDRの軸部を回動自在に支持する支持部106が設けられており、一対の引き出しローラ2b,2bは、該支持部106に支持された長尺段ボール素材ロールLDRの端部を斜め上左方に引き出して、第2搬送路10bへ導入する。一対の引き出しローラ2b,2bの具体的な構成は、第1実施形態に係る一対の引き出しローラ2,2と同様である。また、第2搬送路10bの右端には、ここに導入される長尺段ボール素材LDがベルト12bの上面から浮き上がらないように押さえる押さえローラ21bが設けられる。
【0086】
<第2切り出し部3bおよび第2加工部4b>
第2切り出し部3bおよび第2加工部4bは、第2搬送路10bの途中に設けられる。第2切り出し部3bおよび第2加工部4bの具体的な構成は、第1実施形態に係る切り出し部3および加工部4と同様である。
【0087】
<2−2.制御部9における処理の態様>
<i.段ボールシートDのサイズ>
制御部9は、サイズ取得部7が取得した被梱包物Pのサイズに応じて、該被梱包物Pを梱包する段ボールシートDのサイズ(前後幅)を算出する。ただし、被梱包物Pを梱包する段ボールシートDが両面段ボールから成るものである場合は、第1実施形態と同様の態様で段ボールシートDの前後幅Dxを算出する。一方、被梱包物Pを梱包する段ボールシートDが片面段ボールから成るものである場合は、次の態様で段ボールシートDのサイズ(左右幅)を算出する。該左右幅を算出する態様について、
図9を参照しながら説明する。
【0088】
まず、制御部9は、サイズ取得部7が取得した被梱包物Pのサイズに基づいて、該被梱包物Pが内接する直方体Piを規定し、その前後の長さ(前後幅)X、その左右の長さ(左右幅)Y、および、その上下の長さ(上下幅)Zをそれぞれ算出する。そして、制御部9は、次の式(2)より、左右幅Yおよび上下幅Zに基づいて、段ボールシートDの左右幅Dyを特定する。ただし、式(2)中、「t」は段ボールシートDの厚みである。
Dy=Y+2(Z−2t) ・・・式(2)
【0089】
<ii.段ボールシートDのサイズ>
制御部9は、サイズ取得部7が取得した被梱包物Pのサイズに応じて、該被梱包物Pを梱包する段ボールシートDにおける、罫線を形成するべきラインの位置を特定する。該ラインの位置を特定する態様について、引き続き
図9を参照しながら説明する。
【0090】
まず、制御部9は、段ボールシートDの前辺から「(1/2)X」だけ後方の位置で、左右に延在するラインを第1左右ラインMy1とする。さらに、第1左右ラインMy1から「Z」だけ後方の位置で、左右に延在するラインを第2左右ラインMy2とする。さらに、第2左右ラインMy2から「X」だけ後方の位置で、左右に延在するラインを第3左右ラインMy3とする。さらに、第3左右ラインMy3から「Z」だけ後方の位置で、左右に延在するラインを第4左右ラインMy4とする。
【0091】
また、制御部9は、段ボールシートDの右辺から「Z−2t」だけ左側の位置で、前後に延在するラインを第1前後ラインMx1とし、段ボールシートDの左辺から「Z−2t」だけ右側の位置で、前後に延在するラインを第2前後ラインMx2とする。
【0092】
さらに、制御部9は、第1左右ラインMy1と第1前後ラインMx1の交点、および、第3左右ラインMy3と第1前後ラインMx1の交点の各々を始点として、そこから左右方向と45°の角度を成して右前方に延びる各ラインを、第1斜行ラインMs1とする。また、第1左右ラインMy1と第2前後ラインMx2の交点、および、第3左右ラインMy3と第2前後ラインMx2の交点の各々を始点として、そこから左右方向と45°の角度を成して左前方に延びる各ラインも、第1斜行ラインMs1とする。
【0093】
また、第2左右ラインMy2と第1前後ラインMx1の交点、および、第4左右ラインMy4と第1前後ラインMx1の交点の各々を始点として、そこから左右方向と45°の角度を成して右後方に延びる各ラインを、第2斜行ラインMs2とする。また、第2左右ラインMy2と第2前後ラインMx2の交点、および、第4左右ラインMy4と第2前後ラインMx2の交点の各々を始点として、そこから左右方向と45°の角度を成して左後方に延びる各ラインも、第2斜行ラインMs2とする。
【0094】
さらに、段ボールシートDの右辺における、第4左右ラインMy4の交点よりも「X−(Z−2t)」だけ後方のポイントを始点として、そこから左右方向と45°の角度を成して左後方に延在するラインを、第3斜行ラインMs3とする。また、段ボールシートDの左辺における、第4左右ラインMy4の交点よりも「X−(Z−2t)」だけ後方のポイントを始点として、そこから左右方向と45°の角度を成して右後方に延在するラインも、第3斜行ラインMs3とする。
【0095】
制御部9は、上記の態様で規定した一群のラインMy1〜My4,Mx1,Mx2,Ms1〜Ms3の全てを、罫線を形成するべきラインとする。すなわち、この場合は、溝は形成されない。
【0096】
<iii.梱包の態様>
制御部9は、梱包部8を制御して、上記の態様で規定された各ラインMy1〜My4,Mx1,Mx2,Ms1〜Ms3に相当する位置に形成が形成された段ボールシートDで被梱包物Pを梱包させる。該梱包の態様について、
図9および
図10を参照しながら説明する。
【0097】
まず、被梱包物Pを段ボールシートDにおける所定の位置に配置する。具体的には、第1前後ラインMx1、第2左右ラインMy2、第2前後ラインMx2、および、第3左右ラインMy3に囲まれる領域に、被梱包物Pを配置する(
図9)。被梱包物Pの位置合わせは、例えばロボットハンドを用いて行うことができる。
【0098】
続いて、段ボールシートDを第3左右ラインMy3の罫線で上方に折り曲げ、さらに、第4左右ラインMy4の罫線で前方に折り曲げる(
図10(a))。段ボールシートDの折り曲げは、例えばロボットハンドを用いて行うことができる。その後、段ボールシートDを第2左右ラインMy2の罫線で上方に折り曲げ、さらに、第1左右ラインMy1の罫線で後方に折り曲げる(
図10(b))。これにより、被梱包物Pの上面で、段ボールシートDの前端部分と後端部分が重なった状態となる。第1左右ラインMy1は、段ボールシートDの前辺から「(1/2)X」だけ離間した位置にあるので、このときに段ボールシートDの前辺が被梱包物Pの前後中央に配置されることになる。
【0099】
続いて、各斜行ラインMs1,Ms2,Ms3の罫線を山折りして、被梱包物Pの前面に沿って延出する各フラップ部分F1および被梱包物Pの後面に沿って延出する各フラップ部分F2を、被梱包物Pの左面(あるいは右面)に沿って折り曲げる(
図10(c))。ただし、
図10(b)の状態において、第3斜行ラインMs3の端点は、第4左右ラインMy4よりも「X−(Z−2t)」だけ前方(すなわち、第1左右ラインMy1よりも、「(Z−2t)」だけ後方)にあり、第1斜行ラインMs1の端点と一致している。すなわち、被梱包物Pの上面で重なった段ボールシートDの前端部分と後端部分にそれぞれ形成されている 第1斜行ラインMs1の罫線と第3斜行ラインMs3の罫線は重なった状態となっており、一度に山折りされる。
【0100】
続いて、被梱包物Pの上面に沿って延出する各フラップ部分F3を被梱包物Pの左面(あるいは右面)に沿って折り曲げ、その後、被梱包物Pの下面に沿って延出する各フラップ部分F4を被梱包物Pの左面(あるいは右面)に沿って折り曲げる(
図10(d))。
【0101】
続いて、被梱包物Pの前後中央に左右に沿ってテープTを貼り付ける(
図10(e))。テープTの端部は、上方に折り曲げられたフラップ部分F4に貼着される。このフラップ部分F4は、先端に行くにつれて幅が狭くなる台形状となっているので、前後中央の1箇所のテープ止めのみで、十分に固定される。また、テープTからはみ出た両側の部分で角曲がり等が生じて見栄えが悪くなるおそれも回避できる。なお、テープTの貼り付けは、例えばロボットハンドを用いて行うことができる。また、テープTを貼り付ける前に、必要に応じて、被梱包物Pと段ボールシートDの隙間に緩衝材等を詰めてもよい。
【0102】
以上の処理により、被梱包物Pが段ボールシートDで梱包された状態(梱包物Q)となる。
【0103】
<2−3.装置の動作>
梱包装置200の動作について、
図6〜
図10を参照しながら説明する。
【0104】
梱包装置200においては、まず、作業者により、設置場所103に長尺段ボール素材スタックLDSが設置され、そこから引き出された長尺段ボール素材LDの端部が、一対の引き出しローラ(第1引き出しローラ))2a,2aの間に挟み込まれた状態とされる。また、作業者により、支持部106に長尺段ボール素材ロールLDRが設置され、そこから引き出された長尺段ボール素材LDの端部が、一対の引き出しローラ(第2引き出しローラ)2b,2bの間に挟み込まれた状態とされる。
【0105】
作業者から処理開始の指示を受け付けると、第1実施形態と同様、制御部9は、傾斜ベルトコンベア5の搬送ローラ51および被梱包物供給部6の搬送ローラ61を回転開始させる。この状態で、作業者等が、傾斜ベルトコンベア5のベルト52の下端に被梱包物Pを次々と載置すると、各被梱包物Pは、ベルト52に乗って斜め上方に次々と引き上げられ、ベルト52の上端において被梱包物搬送部6のベルト62上に移載されて、後方に搬送される。
【0106】
一方、サイズ取得部7は、被梱包物搬送部6のベルト62に乗って次々と搬送されてくる各被梱包物Pのサイズを取得する。制御部9は、該取得されたサイズに基づいて、該被梱包物Pを両面段ボールと片面段ボールのどちらで梱包するべきかを判断する。例えば、被梱包物Pが内接する直方体Piにおける最も長い辺が所定の閾値より小さい場合に、片面段ボールで梱包するべきと判断し、それ以外の場合には両面段ボールで梱包するべきと判断する。
【0107】
被梱包物Pを両面段ボールで梱包するべきと判断した場合、制御部9は、第1実施形態で説明した態様で、該被梱包物Pを梱包する段ボールシートDのサイズ(前後幅Dx)を算出するとともに、該段ボールシートDにおける溝および罫線を形成するべき各ラインLy1〜Ly4,Lx1,Lx2,Ls1〜Ls4の位置を特定する(
図4参照)。
【0108】
また、この場合、制御部9は、第1引き出しローラ2a,2aおよび第1搬送部1aの一群の搬送ローラ11aを回転させる。これにより、長尺段ボール素材スタックLDSから引き出された長尺段ボール素材LD(すなわち、両面段ボールから成る長尺段ボール素材LD)が、ベルト12aに乗って後方に搬送される(
図7)。ここでも、第1搬送路10aが、長尺段ボール素材スタックLDSの上端よりも高い位置に設けられるので、第1搬送部1aによる長尺ダンボール素材LDの搬送を停止した際に、1対の引き出しローラ2a,2aの入口側において長尺ダンボール素材LDのジャムが生じることが抑制され、長尺ダンボール素材LDのスムーズな搬送が可能となる。
【0109】
そして、制御部9は、第1切り出し部3aを制御して、長尺段ボール素材LDから先に算出された前後幅Dxの段ボールシートDを切り出させる。また、制御部9は、第1加工部4aを制御して、先に特定された各ラインLy1〜Ly4,Lx1,Lx2,Ls1〜Ls4に、溝あるいは罫線を形成させる。
【0110】
一方、被梱包物Pを片面段ボールで梱包するべきと判断した場合、制御部9は、上述した態様で、該被梱包物Pを梱包する段ボールシートDのサイズ(左右幅Dy)を算出するとともに、該段ボールシートDにおける罫線を形成するべき各ラインMy1〜My4,Mx1,Mx2,Ms1〜Ms3の位置を特定する(
図9)。
【0111】
また、この場合、制御部9は、第2引き出しローラ2b,2bおよび第2搬送部1bの一群の搬送ローラを回転させる。これにより、長尺段ボール素材ロールLDRから引き出された長尺段ボール素材LD(すなわち、片面段ボールから成る長尺段ボール素材LD)が、ベルト12bに乗って左方に搬送される(
図8)。ここでも、第2搬送路10bが、長尺段ボール素材ロールLDRの上端よりも高い位置に設けられるので、第2搬送部1bによる長尺ダンボール素材LDの搬送を停止した際に、1対の引き出しローラ2b,2bの入口側において長尺ダンボール素材LDのジャムが生じることが抑制され、長尺ダンボール素材LDのスムーズな搬送が可能となる。
【0112】
そして、制御部9は、第2切り出し部3bを制御して、長尺段ボール素材LDから先に算出された左右幅Dyの段ボールシートDを切り出させる。また、制御部9は、第2加工部4bを制御して、先に特定された各ラインMy1〜My4,Mx1,Mx2,Ms1〜Ms3に、罫線を形成させる。
【0113】
このような処理により、梱包部8には、第1搬送路10aを搬送される両面段ボールから成る段ボールシートD、あるいは、第2搬送路10bを搬送される片面段ボールから成る段ボールシートDが、次々と搬送されてくることになる。制御部9は、被梱包物搬送部6のベルト62の上方に設けられた送出板64を制御して、被梱包物Pを、所定のタイミング(すなわち、該被梱包物Pを梱包する段ボールシートDが梱包部8に送出されるタイミング)で、梱包部8に供給する。これにより、梱包部8において、段ボールシートDの上に、これで梱包するべき被梱包物Pが載置された状態となる。
【0114】
段ボールシートDの上に被梱包物Pが載置されると、梱包部8は、該段ボールシートDを被梱包物Pの形状に合わせてこれを包むように折り曲げる。該段ボールシートDが両面段ボールから成るものである場合は、第1実施形態で説明した態様で被梱包物Pを梱包する(
図5参照)。一方、該段ボールシートDが片面段ボールから成るものである場合は、上述した態様で被梱包物Pを梱包する(
図10)。これにより、被梱包物Pが段ボールで梱包された状態(梱包物Q)となる。
【0115】
梱包部8で得られた梱包物Qは、第1搬送部1aのベルト12aに乗って後方に搬送され、第1搬送路10aの後端に設けられたシュート105によって自然落下される。なお、シュート105の経路を複数設けて、種類の異なる梱包物Qを振り分けてもよい。
【0116】
<3.他の実施形態>
第2実施形態に係る第2加工部4bにおいて、各斜行ラインMs1,Ms2,Ms3と、各左右ラインMy1〜My4と、段ボールシートDの左辺(あるいは右辺)で囲まれる三角状の領域(
図11でハッチングが付された領域)を、押圧具等を用いて押しつぶして、他の領域より厚みを小さくしてもよい。あるいは、該三角状の領域を囲むライン部分を溝で形成して、該領域を切り取ってもよい。これらの各構成によると、段ボールシートDで被梱包物Pを梱包する際に、段ボールシートDを折り曲げやすくなる。
【0117】
上記の各実施形態に係る梱包装置100,200においては、長尺段ボール素材スタックLDS(または/および長尺段ボール素材ロールLDR)が床面に配置されていて、搬送路10(第1搬送路10aおよび第2搬送路10b)が床面よりも高い位置に設けられていたが、
図12に示される梱包装置300のように、長尺段ボール素材スタックLDS(または/および長尺段ボール素材ロールLDR)を床面よりも低い位置(例えば地下)に配置して、搬送路10(第1搬送路10aおよび第2搬送路10b)を床面に設けてもよい。
【0118】
第1実施形態に係る梱包装置100において、被梱包物Pの梱包に用いる長尺段ボール素材LDとして、片面段ボールから成るものを使用してもよい。
図13には、この変形例に係る梱包装置400の全体構成が模式的に示されている。ここに示されるように、梱包装置400では、長尺段ボール素材スタックLDSを設置するための設置場所103に代えて、長尺段ボール素材ロールLDRを支持するための支持部106が設けられることになる。
【0119】
第1実施形態では、加工部4は、搬送路10の途中であって切り出し部3の後方(下流側)に設けられたが、加工部4は、搬送路10の途中であって切り出し部3の前方(上流側)に設けられてもよい。この場合は、加工部4が搬送路10を搬送される長尺段ボール素材LDに罫線付与および溝切りの少なくとも一方を行い、その後、切り出し部3が段ボールシートDを切り出すことになる。同様に、第2実施形態において、第1加工部4a(第2加工部4b)は、第1搬送路10a(第2搬送路10b)の途中であって第1切り出し部3a(第2切り出し部3b)の上流側に設けられてもよい。
【0120】
第2実施形態において、制御部9は、サイズ取得部7が取得した被梱包物Pのサイズに基づいて、該被梱包物Pを両面段ボールと片面段ボールのどちらで梱包するべきかを判断していたが、該判断は、例えば、被梱包物Pのサイズおよび重量に基づいて判断してもよい。すなわち、例えば、被梱包物供給部6に被梱包物Pの重量を計測する重量計測部を設けておき、被梱包物Pが内接する直方体Piにおける最も長い辺が所定の閾値より小さく、かつ、被梱包物Pの重量が所定の閾値よりも小さい場合に、片面段ボールで梱包するべきと判断し、それ以外の場合には両面段ボールで梱包するべきと判断してもよい。あるいは、該判断は、例えば、作業者からの指示を受け付けることによってなされてもよい。