(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0012】
実施の形態1.
<全体構成>
図1は、実施の形態1に従うディジタル保護制御装置10の全体構成の一例を示す図である。
図1を参照して、ディジタル保護制御装置10は、補助変成器50と、主検出部100と、FD部200と、ディジタル入出力回路基板(以下、単に「DIO回路基板」とも称する。)300とを含む。ディジタル保護制御装置10は、主検出部100とFD部200とを組み合わせた二重化構成を採用している。
【0013】
補助変成器50は、各検出器からの電気量を取り込み、主検出部100およびFD部200の内部回路に適した電圧に変換して出力する。
【0014】
主検出部100は、補助変成器50からのアナログ信号をディジタル変換して、当該ディジタル変換されたデータを用いて主検出の保護制御演算を実行する。具体的には、主検出部100は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、入力IF104と、AD変換部150とを含む。これらは、バス190で結合されている。
【0015】
AD変換部150は、補助変成器50から出力される電圧を取り込んでディジタルデータに変換する。具体的には、AD変換部150は、アナログフィルタと、サンプルホールド回路と、マルチプレクサと、AD変換器とを含む。
【0016】
アナログフィルタは、補助変成器50から出力される電流および電圧の波形信号から高周波のノイズ成分を除去する。サンプルホールド回路は、アナログフィルタから出力される電流および電圧の波形信号を予め定められたサンプリング周期でサンプリングする。マルチプレクサは、CPU101から入力されるタイミング信号に基づいて、サンプルホールド回路から入力される波形信号を時系列で順次切り替えてAD変換器に入力する。AD変換器は、マルチプレクサから入力される波形信号をアナログデータからディジタルデータに変換する。AD変換器は、ディジタル変換した波形信号(ディジタルデータ)をCPU101へ出力する。
【0017】
CPU101は、ROM102に格納されているプログラムを読み出して、RAM103に展開して各種処理を実行することにより、主検出部100の動作を制御する。CPU101は、たとえば、マイクロプロセッサである。なお、当該ハードウェアは、CPU以外のFPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびその他の演算機能を有する回路などであってもよい。なお、ROM102には、CPU101によって用いられる各種情報が格納されている。RAM103には、CPU101によって実行されるプログラムのコードの他、プログラムの実行に必要な各種のワークデータが記憶される。なお、CPU101は、ROM102、RAM103およびAD変換器を内蔵する構成であってもよい。
【0018】
CPU101は、バス190を介して、AD変換部150からディジタルデータを取り込む。CPU101は、ROM102に格納されているプログラムに従って、取り込んだディジタルデータを用いて制御演算を実行する。
【0019】
CPU101は、保護演算結果に基づいて、保護対象(例えば、送電線)の事故の有無を判定する。CPU101は、事故を検出した場合(たとえば、演算値が整定値を上回っている場合)には、DIO回路基板300に含まれるDO回路を介して、当該DO回路に対応付けられた接点に制御信号を出力する。また、CPU101は、DIO回路基板300に含まれるDI回路を介して、外部の装置から各種情報を受け取る。
【0020】
入力インターフェイス104は、典型的には、各種ボタン等であり、系統運用者からの各種設定操作を受け付ける。
【0021】
FD部200は、補助変成器50からのアナログ信号をディジタル変換して、当該ディジタル変換されたデータを用いて事故検出の保護制御演算を実行する。具体的には、FD部200は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、入力インターフェイス(IF)204と、AD変換部250とを含む。これらは、バス290で結合されている。
【0022】
CPU201、ROM202、RAM203、入力インターフェイス(IF)204、およびAD変換部250は、それぞれ、CPU101、ROM102、RAM103、入力IF104、およびAD変換部150と同様のハードウェアであるため、その詳細な説明は繰り返さない。
【0023】
DIO回路基板300は、主検出部100およびFD部200からの信号を外部へ出力したり、外部から入力された信号を主検出部100およびFD部200に伝送したりする。
【0024】
<DIO回路基板の構成>
図2は、実施の形態1に従うディジタル入出力回路基板の構成の一例を示す図である。図解を容易にするために、主検出部100のうちのCPU101以外の構成と、FD部200のうちのCPU101以外の構成については図示していない。
【0025】
図2を参照して、DIO回路基板300は、DIO制御回路110と、DIO制御回路210と、OR回路121,122と、複数のDO回路131,132,・・・と、複数のDI回路141,142,・・・とを含む。DIO制御回路110,210は、例えば、FPGA、ASIC等の演算機能を有する回路により構成される。
【0026】
図2の例では、複数のディジタル回路として、DO回路131,132およびDI回路141,142が示されているが、DO回路およびDI回路の数は2つに限定されるものではなく、3つ以上であってもよいし、必ずしも複数でなくてもよい。
【0027】
典型的には、DO回路は、接点等の1つ出力部品と対応付けられており、DI回路は、フォトカプラ等の1つの入力部品と対応付けられている。
【0028】
DIO制御回路110は、バス190を介して主検出用のCPU101に接続されており、CPU101と通信する。DIO制御回路110は、DO回路131,132およびDI回路141,142と、主検出部100との間の信号伝送を制御する。具体的には、DIO制御回路110は、複数の端子5_1,5_2,・・・5_m,5_(m+1),・・・を有する。端子5_1〜5_(m+1)について、総称する場合またはいずれかのものを示す場合、端子5と記載する。
【0029】
端子5_1は、OR回路121を介して、DO回路131と接続される。端子5_2は、OR回路122を介して、DO回路132と接続される。端子5_mは、DI回路141と接続される。端子5_(m+1)は、DI回路142と接続される。各端子5には、一意のアドレスが付与されている。CPU101は、このアドレスを指定することにより、各DO回路および各DI回路と通信する。
【0030】
各端子5のアドレスは、有効または無効に設定されている。CPU101は、有効なアドレスを有する(すなわち、「有効」に設定された)端子5に接続されたDO回路またはDI回路と通信する。バス190に接続されたメモリ(例えば、RAM103またはROM102)は、各端子5のアドレスの有効または無効の設定状態を示すアドレス設定情報を格納している。CPU101は、例えば、起動時に、メモリから各端子5のアドレス設定情報を読み出す。これにより、CPU101は、どの端子5が有効な状態であり、どの端子5が無効な状態であるのかを把握できる。なお、
図2の例では、端子5_1,5_mが「有効」に設定され、端子5_2,5_(m+1)が「無効」に設定されている。
【0031】
DIO制御回路210は、バス290を介して事故検出用のCPU201と接続されており、CPU201と通信する。DIO制御回路210は、DO回路131,132およびDI回路141,142と、FD部200との間の信号伝送を制御する。具体的には、DIO制御回路210は、複数の端子6_1,6_2,・・・6_m,6_(m+1),・・・を有する。端子6_1〜6_(m+1)について、総称する場合またはいずれかのものを示す場合、端子6と記載する。
【0032】
端子6_1は、OR回路121を介して、DO回路131と接続される。端子6_2は、OR回路122を介して、DO回路132と接続される。端子6_mは、DI回路141と接続される。端子6_(m+1)は、DI回路142と接続される。各端子6には、一意のアドレスが付与されている。CPU201は、このアドレスを指定することにより、各DO回路および各DI回路と通信する。
【0033】
各端子6のアドレスは、有効または無効に設定されている。CPU201は、有効なアドレスを有する端子6に接続されたDO回路またはDI回路と通信する。バス290に接続されたメモリ(例えば、RAM203またはROM202)は、各端子6のアドレスの有効または無効の設定状態を示すアドレス設定情報を格納している。CPU201は、例えば、起動時に、メモリから各端子6のアドレス設定情報を読み出す。これにより、CPU201は、どの端子6が有効状態であり、どの端子6が無効状態であるのかを把握できる。なお、
図2の例では、端子6_1,6_mが「無効」に設定され、端子6_2,6_(m+1)が「有効」に設定されている。
【0034】
本実施の形態では、主検出用のCPU101、および事故検出用のCPU201が同一のディジタル回路にアクセスしないように、各端子5,6のアドレスが設定される。すなわち、あるディジタル回路に接続される端子5のアドレスが有効に設定されている場合、当該ディジタル回路に接続される端子6のアドレスは無効に設定される。例えば、DO回路131に接続される端子5_1のアドレスは有効に設定され、端子6_1のアドレスは無効に設定されている。
【0035】
<信号の伝送方式>
図3は、実施の形態1に従う主検出用のCPU101によるDO回路への信号伝送の一例を示す図である。
図3を参照して、CPU101は、バス190に接続されたメモリから読み出したアドレス設定情報に基づいて、有効なアドレスを有する端子5を指定して、制御信号をバス190に出力する。なお、CPU101は、無効なアドレスを有する端子5を指定しないように構成される。
【0036】
CPU101は、例えば、有効なアドレスを有する端子5_1に接続されたDO回路131に対応付けられた接点を閉じる場合には、アドレス“131”かつデータ“1”を示す信号をバス190に出力する。一方、CPU101は、端子5_1に接続されたDO回路131に対応する接点を開放する場合には、アドレス“131”かつデータ“0”を示す信号をバス190に出力する。
【0037】
DIO制御回路110は、CPU101から出力されたデータをバス190から取り込んで、指定されたアドレスを有する端子5_1から、OR回路121を介して当該データをDO回路131に出力する。OR回路121は、例えば、2つのスイッチング素子を並列接続することにより構成される。この場合、DIO制御回路110は、OR回路121の一方のスイッチング素子(すなわち、端子5_1に接続されているスイッチング素子)をONさせることにより、当該データをDO回路131まで伝送する。なお、OR回路121は、上記構成以外で実現されていてもよい。
【0038】
図4は、実施の形態1に従う事故検出用のCPU201によるDO回路への信号伝送の一例を示す図である。
図4を参照して、CPU201は、バス290に接続されたメモリから読み出したアドレス設定情報に基づいて、有効なアドレスを有する端子6を指定して、制御信号をバス290に出力する。なお、CPU201は、無効なアドレスを有する端子6を指定しないように構成される。
【0039】
CPU201は、例えば、有効なアドレスを有する端子6_2に接続されたDO回路132に対応する接点を閉じる場合には、アドレス“132”かつデータ“1”を示す信号をバス290に出力する。一方、CPU201は、当該接点を開放する場合には、アドレス“132”かつデータ“0”を示す信号をバス290に出力する。DIO制御回路210は、CPU201から出力されたデータをバス290から取り込んで、指定されたアドレスを有する端子6_2から、OR回路122を介して当該データをDO回路132に出力する。OR回路122の構成は、OR回路121と同様である。
【0040】
図5は、実施の形態1に従うDI回路からCPUへの信号伝送の一例を示す図である。
図5を参照して、DI回路141は、外部から入力信号を受け付けると、DIO制御回路110の端子5_m、およびDIO制御回路210の端子6_mに入力信号を送信する。
【0041】
DIO制御回路110は、端子5_mを用いて受け付けた入力信号をバス190を介して、CPU101に送信する。例えば、DIO制御回路110は、予め規定された周期で入力信号を送信してもよいし、CPU101から指示を受け付けたときに入力信号を送信してもよい。また、DIO制御回路110は、端子5_mを用いて入力信号を受け付けていない状態から、入力信号を受け付けた状態に変化した場合に、入力信号を送信してもよい。なお、DIO制御回路110は、当該入力信号を取得するために用いた端子5_mのアドレスも当該入力信号と一緒にCPU101に送信する。
【0042】
DIO制御回路210は、端子6_mを用いて受け付けた入力信号をバス290を介して、CPU201に出力する。なお、DIO制御回路210は、当該入力信号を取得するために用いた端子6_mのアドレスもCPU101に出力する。
【0043】
CPU101は、DIO制御回路110から受け付けた入力信号が、有効なアドレスを有する端子5を介して取得されたか否かを判定する。具体的には、CPU101は、入力信号の取得に用いられた端子5のアドレスと、アドレス設定情報とを比較することにより、当該判定を行なう。
図5の例では、端子5_mのアドレスは有効に設定されている。そのため、CPU101は、入力信号が、有効なアドレスを有する端子5を介して取得された(すなわち、DI回路141に接続された端子5_mのアドレスが有効である)と判定して、当該入力信号をRAM103に格納する。
【0044】
同様に、CPU201も、入力信号の取得に用いられた端子6のアドレスと、アドレス設定情報とに基づいて、DIO制御回路210から受け付けた入力信号が、有効なアドレスを有する端子6を介して取得されたか否かを判定する。
図5の例では、端子6_mのアドレスは無効に設定されている。そのため、CPU201は、入力信号が、有効なアドレスを有する端子6を介して取得されていない(すなわち、DI回路141に接続された端子6_mのアドレスが無効である)と判定して、当該入力信号をRAM203に格納することなく破棄する。
【0045】
図3での説明から理解されるように、主検出用のCPU101からDO回路までの伝送経路上には、事故検出用の部品は存在しない。
図4での説明から理解されるように、FD用のCPU201からDO回路までの伝送経路上には、主検出用の部品は存在しない。
【0046】
また、
図5で説明したように、DI回路からの入力信号は、CPU101,201のうちの一方のみに用いられる構成となっている。そのため、DI回路からCPU101までの伝送経路上には事故検出用の部品は存在しないし、DI回路からCPU201までの伝送経路上には主検出用の部品は存在しない。このように、DIO回路基板300上においても、主検出用のハードウェアと、事故検出用のハードウェアとが互いに独立して構成されている。
【0047】
<利点>
実施の形態1によると、主検出部、FD部で互いに独立した部品、および独立したバスを用いながら、ディジタル保護制御装置のディジタル回路を、主検出部のディジタル回路あるいはFD部のディジタル回路として自由に割り当てることができる。具体的には、主検出部のDO回路およびDI回路の必要数に合わせて各端子5のアドレスを有効に設定し、FD部のDO回路およびDI回路の必要数に合わせて各端子6のアドレスを有効に設定できる。これにより、ディジタル保護制御装置のDO回路およびDI回路単位(すなわち、入出力部品単位)での効率的な実装を実現できる。
【0048】
実施の形態2.
実施の形態1では、バス190に接続されたRAM103に各端子5のアドレス設定情報が格納され、バス290に接続されたRAM203に各端子6のアドレス設定情報が格納される構成について説明した。実施の形態2では、DIO制御回路110のメモリ(例えば、RAM)に各端子5のアドレス設定情報を格納し、DIO制御回路210のメモリに各端子6のアドレス設定情報を格納する構成について説明する。ディジタル保護制御装置10の全体構成については同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
【0049】
<DIO回路基板の構成>
図6は、実施の形態2に従うDIO回路基板の構成の一例を示す図である。
図6を参照して、DIO回路基板300Aは、DIO制御回路110Aと、DIO制御回路210Aと、OR回路121,122と、複数のDO回路131,132,・・・と、複数のDI回路141,142,・・・とを含む。以下では、実施の形態1と異なる構成について説明する。
【0050】
DIO制御回路110Aは、各端子5のアドレスの設定状態を示すアドレス設定情報を記憶する設定記憶部112を有する。DIO制御回路110Aは、各端子5のアドレス設定情報を記憶している点において、実施の形態1のDIO制御回路110と異なる。なお、アドレスの有効または無効の設定は、ソフトウェア的に行なわれてもよいし(例えば、設定状態を示すフラグを“0”または“1”に設定等)、DIO制御回路110Aに設けられた機械的なスイッチのON,OFFにより行なわれてもよい。
【0051】
同様に、DIO制御回路210Aは、各端子6のアドレス設定情報を記憶する設定記憶部212を有する。すなわち、DIO制御回路210Aは、各端子6のアドレス設定情報を記憶している点において、実施の形態1のDIO制御回路210と異なる。
【0052】
<信号の伝送方式>
実施の形態2では、CPU101は、起動時に、DIO制御回路110Aにアクセスして、設定記憶部112に記憶された各端子5のアドレス設定情報を取得する(すなわち、読み出す)。これにより、CPU101は、各端子5の有効または無効の設定状態を把握する。また、CPU201は、起動時に、DIO制御回路210Aにアクセスして、設定記憶部212に記憶された各端子6のアドレス設定情報を取得する(すなわち、読み出す)。これにより、CPU201は、各端子6の有効または無効の設定状態を把握する。
【0053】
CPU101またはCPU201からDO回路への信号伝送の流れは、実施の形態1と同様である。具体的には、CPU101は、設定記憶部112から読み出したアドレス設定情報に基づいて、有効なアドレスを有する端子5を指定し、制御信号をバス190に出力する。また、CPU201は、設定記憶部212から読み出したアドレス設定情報に基づいて、有効なアドレスを有する端子6を指定し、制御信号をバス290に出力する。
【0054】
一方、DI回路からCPU101またはCPU201への信号伝送の流れは、実施の形態1と異なる。
【0055】
図7は、実施の形態2に従うDI回路からCPUへの信号伝送の一例を示す図である。
図7を参照して、DI回路141は、外部から入力信号を受け付けると、DIO制御回路110Aの端子5_m、およびDIO制御回路210Aの端子6_mに入力信号を出力する。
【0056】
DIO制御回路110Aは、設定記憶部112に記憶されたアドレス設定情報に基づいて、端子5_mのアドレスが有効に設定されているか否かを判定する。
図7の例では、端子5_mのアドレスは有効に設定されている。そのため、DIO制御回路110Aは、端子5_mを介して受け付けた入力信号をバス190を介して、CPU101に出力する。
【0057】
DIO制御回路210Aは、設定記憶部212に記憶されたアドレス設定情報に基づいて、端子6_mのアドレスが有効に設定されているか否かを判定する。端子6_mのアドレスは無効に設定されている。そのため、DIO制御回路210Aは、端子6_mを介して受け付けた入力信号をバス290に出力することなく破棄する。
【0058】
<利点>
実施の形態2によると、実施の形態1と同様の利点を有する。また、実施の形態2では、DI回路からの入力信号は、一方のCPUのみに出力される。そのため、CPUにおいて入力信号の有効性を判定する必要がないため、CPUの処理負荷を軽減できる。
【0059】
その他の実施の形態.
(1)上述した実施の形態1では、各端子5のアドレス設定情報をバス190に接続されたメモリに格納し、各端子6のアドレス設定情報をバス290に接続されたメモリに格納する構成について説明したが、当該構成に限られない。例えば、各端子5のアドレス設定情報および各端子6のアドレス設定情報を、バス190に接続されたメモリに格納する構成であってもよい。
【0060】
この場合、CPU101は、CPU201と通信可能に構成されている。CPU101は、バス190に接続されたメモリから各端子5のアドレス設定情報と、各端子6のアドレス設定情報とを読み出し、通信インターフェイスを介して、各アドレス設定情報をCPU201に送信する。これにより、CPU101は各端子5のアドレスの設定状態を把握し、CPU201は各端子5のアドレスの設定状態を把握できる。
【0061】
(2)上述した実施の形態2において、DIO制御回路110A,210Aは、それぞれCPU101,CPU201から出力された信号の有効性を照合してもよい。例えば、CPU101が、DIO制御回路110Aから端子5のアドレス設定情報を読み出した後に、端子5を指定して信号を出力する場合を想定する。DIO制御回路110Aは、CPU101からの信号を受け付けた場合、設定記憶部112のアドレス設定情報に基づいて、CPU101により指定された端子5のアドレスが有効であるか否かを判定する。
【0062】
DIO制御回路110Aは、当該端子5のアドレスが有効であると判定した場合に、当該端子5に接続されたディジタル回路へ信号を出力する。一方、DIO制御回路110Aは、当該端子5のアドレスが無効であると判定した場合には、信号を出力しない。この場合、DIO制御回路110Aは、エラー信号をCPU101に出力してもよい。
【0063】
上記構成によると、CPU101が、無効なアドレスを有する端子5を誤って指定したことに伴う信号の誤出力を防止できる。
【0064】
また、CPU101が、有効なアドレスを有する端子5_mに接続されたDI回路141から入力信号を読み出す場合に、次の方式を採用することで信号の誤出力を防止してもよい。
【0065】
まず、CPU101が、DI回路141から入力信号を読み出すために、アドレス“141”を示す信号をバス190に出力する。当該信号を受け付けたDIO制御回路110Aは、予め定められた条件を満たした場合に、バス190を介して、端子5_mを用いてDI回路141から受け付けた入力信号をCPU101に出力する。
【0066】
具体的には、DIO制御回路110Aは、端子5_mのアドレスが有効であると判定した場合には、端子5_mを用いて受け付けた入力信号をCPU101に出力する。例えば、DIO制御回路110Aは、端子5_mを用いてDI回路141から入力信号を受け付けている場合には、バス190を介してデータ“1”を示す信号をCPU101に出力する。一方、DIO制御回路110Aは、端子5_mを用いてDI回路141から入力信号を受け付けていない場合には、バス190を介してデータ“0”を示す信号をCPU101に出力する。
【0067】
一方、DIO制御回路110Aは、端子5_mのアドレスが無効であると判定した場合には入力信号を出力せずに、バス190を介してエラー信号をCPU101に出力する。これにより、CPU101が無効なアドレスを有する端子5を誤って指定したことに伴う信号の誤出力を防止できる。
【0068】
さらに、各端子5のアドレス設定情報を、バス190に接続されたメモリおよびDIO制御回路110Aの設定記憶部112の両方に記憶し、各端子6のアドレス設定情報を、バス290に接続されたメモリおよびDIO制御回路210Aの設定記憶部212の両方に記憶しておく構成において、上記照合が実行されてもよい。例えば、CPU101は、バス190に接続されたメモリから各端子5のアドレス設定情報を読み出した後、端子5を指定して信号を出力する。DIO制御回路110Aは、設定記憶部112のアドレス設定情報に基づいて、指定された端子5のアドレスが有効であると判定した場合に、当該端子5に接続されたディジタル回路へ信号を出力する。
【0069】
上記構成によると、バスに接続されたメモリ、および設定記憶部のいずれかに格納されているアドレス設定情報が誤っている場合における信号の誤出力を防止できる。
【0070】
(3)上述した実施の形態では、DIO制御回路の端子のアドレスを有効または無効に設定する構成について説明したが、当該構成に限られない。例えば、端子のアドレス自体でなくても、当該アドレスに関連付けられた一意の端子番号、端子ID等の識別情報であってもよい。すなわち、DIO制御回路の端子を一意に識別する識別情報を有効または無効に設定する構成であればよい。
【0071】
(4)上述した実施の形態では、ディジタル保護制御装置が、DO回路およびDI回路が混在したDIO回路基板を有する構成について説明したが、当該構成に限られない。例えば、DO回路のみが存在するDO回路基板であってもよいし、DI回路のみが存在するDI回路基板であってもよい。
【0072】
例えば、DO回路基板は、主検出用のDO制御回路と、事故検出用のDO制御回路と、DO回路とを含む。DO回路への信号伝送の方式は、
図3,4において説明した方式と同様である。また、DI回路基板は、主検出用のDI制御回路と、事故検出用のDI制御回路と、DI回路とを含む。DI回路からの信号伝送の方式は、
図5,7において説明した方式と同様である。
【0073】
(5)上述した実施の形態では、ディジタル保護制御装置が、1つのDIO回路基板を有する構成について説明したが、複数のDIO回路基板を有する構成であってもよい。また、ディジタル保護制御装置は、DI回路基板、DO回路基板をさらに有する構成であってもよい。この場合、各回路基板を識別するための識別情報(例えば、アドレス)を別途設けてもよいし、各回路基板に設けられた各制御回路の各端子に互いに異なる識別情報を予め設定してもよい。換言すると、どの回路基板に設けられたどの制御回路のどの端子であるのかを識別できるように構成されていればよい。
【0074】
(6)上述の実施の形態として例示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能である。
【0075】
また、上述した実施の形態において、他の実施の形態で説明した処理および構成を適宜採用して実施する場合であってもよい。
【0076】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。