特許第6987025号(P6987025)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6987025
(24)【登録日】2021年12月2日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】梱包箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/671 20060101AFI20211213BHJP
   B65D 5/50 20060101ALI20211213BHJP
   B65D 5/56 20060101ALI20211213BHJP
   B65D 5/66 20060101ALI20211213BHJP
   B65D 5/52 20060101ALI20211213BHJP
【FI】
   B65D85/671
   B65D5/50 B
   B65D5/56 D
   B65D5/66 311E
   B65D5/52 L
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2018-115598(P2018-115598)
(22)【出願日】2018年6月18日
(65)【公開番号】特開2019-218084(P2019-218084A)
(43)【公開日】2019年12月26日
【審査請求日】2020年6月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000217365
【氏名又は名称】田島ルーフィング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 芳史
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−065161(JP,A)
【文献】 特開2000−109052(JP,A)
【文献】 特開2003−104366(JP,A)
【文献】 特開2006−103773(JP,A)
【文献】 特開2018−043800(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/671
B65D 5/50
B65D 5/56
B65D 5/66
B65D 5/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状被収容物を梱包する梱包箱であって、
前記ロール状被収容物が載置される底板と、
前記底板の外周部における互いに対向する2つの縁部に設けられた一対の第1側壁と、
前記底板の外周部における前記一対の第1側壁の形成方向に直交する方向で互いに対向する2つの縁部に設けられた第2側壁と第3側壁と、
前記一対の第1側壁の端部に隣接して設けられて、前記底板に対向する側に形成された開口を左右に二分割した右領域及び左領域をそれぞれ覆う第1蓋体及び第2蓋体と、
前記第2側壁の端部に隣接して設けられて前記開口を前後に二分割したうちの後領域を覆う第3蓋体と、を備え、
前記第1蓋体及び第2蓋体は、先端に前記底板に達する長さに延びる第1支持片及び第2支持片であって、前記第1支持片及び前記第2支持片のそれぞれの先端に係合用切り欠きが形成される第1支持片及び第2支持片、を備え、
前記第3蓋体は、先端において前記底板に達する長さに延びる第3支持片であって、前記第3支持片及び前記第3蓋体を跨がるよう形成され、前記第1支持片及び前記第2支持片が挿入される切り欠き穴が形成される第3支持片と、を備え、
組立時に、前記第1支持片、前記第2支持片及び前記第3支持片により形成された支柱部により前記ロール状被収容物は回転可能に固定され、前記第3側壁が開けられることにより、前記ロール状被収容物の引き出しが可能になる、梱包箱。
【請求項2】
前記底板の前記ロール状被収容物が載置される側の面が樹脂又はワックスによりコーティングされる、請求項1に記載の梱包箱。
【請求項3】
前記第1蓋体及び前記第2蓋体の合わせ目において、前記第1蓋体及び前記第2蓋体の何れか一方又は両方の一部を切り欠いて形成された窓を有する、請求項1又は2に記載の梱包箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包箱に関する。
【背景技術】
【0002】
リボン状の長尺巾木又は排水ドレン等をロール状に巻いた巻物(以下、ロール状被収容物と呼ぶ場合がある)を梱包する場合、巻物は巻物の幅に合わせた高さの段ボール等の箱に入れられる。使用時には梱包箱の上面を開けて巻物を巻き出すが、梱包箱の上面から引き出すため、巻物がよじれる場合があった。また、梱包箱の側面から巻物を引き出そうとしても、巻物が箱の中に固定されないため、一旦巻物を全部梱包箱から取り出して使用する必要があった。巻物を梱包箱から取り出すと例えば一般に使用されるみかん箱型(JIS A式)の段ボール箱の場合、再梱包しても完全に蓋が閉じられないため保管中、箱が潰れ、巻物が変形する場合があった。
【0003】
また、巻物を梱包箱に入れたまま引き出すために、梱包箱に別途巻心を設けることも考えられる。しかしながら、別部材として巻心を導入することで梱包コスト及び廃棄コスト等が増加し、梱包する手間もかかる。別部材としての巻心を設けずに、梱包箱の底板又は上蓋の中央部分を織り込むことにより巻物の位置固定をすることも可能であるが、梱包箱の表面に凹部ができてしまい、荷札・ラベルの貼り付け位置が限定されてしまう。特許文献1には、ロール状のペーパー又はインクリボン等のロール状被収容物を梱包するロール収容箱が開示されるが、ロール状被収容物を入れたまま引き出すことは開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−20029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
1つの側面ではロール状被収容物を固定する支柱部を備えると共に容易にロール状被収容物を引き出すことが可能な梱包箱を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、1つの形態によれば、ロール状被収容物を梱包する梱包箱であって、ロール状被収容物が載置される底板と、底板の外周部における互いに対向する2つの縁部に設けられた一対の第1側壁と、底板の外周部における一対の第1側壁の形成方向に直交する方向で互いに対向する2つの縁部に設けられた第2側壁と第3側壁と、一対の第1側壁の端部に隣接して設けられて、底板に対向する側に形成された開口を左右に二分割した右領域及び左領域をそれぞれ覆う第1蓋体及び第2蓋体と、第2側壁の端部に隣接して設けられて開口を前後に二分割したうちの後領域を覆う第3蓋体と、を備え、第1蓋体及び第2蓋体は、先端に底板に達する長さに延びる第1支持片及び第2支持片であって、第1支持片及び第2支持片のそれぞれの先端に係合用切り欠きが形成される第1支持片及び第2支持片、を備え、第3蓋体は、先端において底板に達する長さに延びる第3支持片であって、第3支持片及び第3蓋体を跨がるよう形成され、第1支持片及び第2支持片が挿入される切り欠き穴が形成される第3支持片と、を備え、組立時に、第1支持片、第2支持片及び第3支持片により形成された支柱部によりロール状被収容物の中心が支持され、第3側壁が開けられることにより、ロール状被収容物の引き出しが可能になる、梱包箱を提供する。
【発明の効果】
【0007】
開示の梱包箱により、ロール状被収容物を固定する支柱部を備えると共に容易にロール状被収容物を引き出すことが可能な梱包箱が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】開示する梱包箱を示す斜視図であり、取り出し口からロール状被収容物の一部を引き出した状態を示す図である。
図2】開示する梱包箱の展開図である。
図3】(a)及び(b)は、ロール状被収容物を梱包箱に収容する手順を示す図である。
図4】(a)及び(b)は、ロール状被収容物を梱包箱に収容する手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を用いて本出願の実施の形態を、具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。また、以下の実施の形態において同一又は類似の要素には共通の参照符号を付けて示し、理解を容易にするために、これらの図面は縮尺を適宜変更している。
【0010】
図1は本実施形態の梱包箱1を示す斜視図であり、図2は梱包箱1の展開図である。梱包箱1は、例えばリボン状の排水用ドレン材がロール状に巻かれたロール状被収容物2を収容するための梱包箱であり、例えば段ボール等により作製される。
【0011】
梱包箱1は、ロール状被収容物2が載置される底板10と、底板10の外周部における互いに対向する2つの縁部10a、10bに設けられた一対の第1側壁21a、21bと、底板10の外周部における一対の第1側壁21a、21bの形成方向(図の矢印X方向)に直交する方向(図の矢印Y方向)で互いに対向する2つの縁部10c、10dに設けられた第2側壁22と第3側壁23とを備える。底板10の外周部における縁部10a〜10dにおいて、底板10と、一対の第1側壁21a、21b、第2側壁22及び第3側壁23は、それぞれ折目を介して隣接して設けられる。
【0012】
また、梱包箱1は、一対の第1側壁21a、21bの端部に隣接して設けられる第1蓋体31及び第2蓋体32と、第2側壁22の端部に隣接して設けられる第3蓋体33と、を備える。第1蓋体31及び第2蓋体32は、底板10に対向する側に形成された開口50を左右(図1のX方向)に二分割した右領域及び左領域をそれぞれ覆うよう形成される。また、第3蓋体33は、開口50を前後(図1のY方向)に二分割したうちの後領域を覆うよう形成される。
【0013】
第1蓋体31及び第2蓋体32は、それらの先端31a、32aにおいて折目を介して設けられた第1支持片41及び第2支持片42を有する。第1支持片41及び第2支持片42は、組立時、先端31a、32aから底板10に達する長さに延びるよう形成される。第1支持片41及び第2支持片42はそれぞれの先端41a、42aに、後述する第3支持片43に係合するための係合用切り欠き51、52が形成される。
【0014】
第3蓋体33は、その先端33aにおいて折目を介して設けられた第3支持片43を有する。第3支持片43は、組立時、先端33aから底板10に達する長さHに延びるよう形成される。また、第3蓋体33は、第3支持片43及び第3蓋体33を跨がるよう形成され、第1支持片41及び第2支持片42が組立時に挿入される切り欠き穴53が形成される。組立時において、図2に点線で示す第1支持片41、第2支持片42及び第3支持片43のように、十字状の支柱部40が梱包箱1の中央に形成される。支柱部40は、ロール状被収容物2の中心に設けられ、ロール状被収容物2は支柱部40を中心に回転可能に固定される。第1支持片41、第2支持片42及び第3支持片43の幅Wは、ロール状被収容物2の中央の中空部の直径に対応するよう定められる。
【0015】
一対の第1側壁21a、21bの第2側部側の側部23a、23bには連結部27がそれぞれ設けられ、連結部27の先端に形成された切り込み55を合わせることで、第1側壁21a、21bを起立させた状態で固定することができる。
【0016】
第3側壁23は開閉可能であり、第3側壁23を開けることで、図1に示すようにロール状被収容物2の引き出しができる。一対の第1側壁21a、21bの第3側部側の側部には第1延長部24がそれぞれ設けられ、収納時に、一対の第1側壁21a、21bと第3側壁23との間の隙間を塞ぐよう構成される。第3側壁23の先端には、組立時に第3側壁23を固定する第2延長部25が設けられる。
【0017】
支柱部40を設けることで、ロール状被収容物2が梱包箱1の中央に回転可能に固定されるとともに、底面又は上面に圧力がかかった場合に梱包箱1が潰れることが防止される。また、第1支持片41及び第2支持片42と、第3支持片43とが十字に組み合わされることで、第1蓋体31及び第2蓋体32の位置が固定され、梱包箱1の形状が安定するため、ゆがみにくい。
【0018】
底板10の内面、又は、梱包箱1の内側全面を、ロール状被収容物2が滑りやすい樹脂(シリコン)又はワックス(カルバナ)等によりコーティングしてよい。ロール状被収容物2が回転しやすくなり、引き出しが容易になる。
【0019】
また、図1に示すように、第1蓋体31及び第2蓋体32の合わせ目の一方、又は両方を一部切り欠いて窓56を形成することにより、ロール状被収容物2を梱包した状態で、外部から残量を確認することができる。また、梱包した後、第1蓋体及び第2蓋体の合わせ目部分を、例えば透明な粘着テープにより封をすることで、梱包箱1の内部にほこりが侵入することを防止し、ロール状被収容物2の汚れを防ぐことができる。
【0020】
図3(a)〜図4(b)を用いて、本実施形態の梱包箱1の組立手順を説明する。
【0021】
図3(a)に示すように、梱包箱1を展開した状態で、ロール状被収容物2を底板10に載置する。次に、図3(b)に示すように、一対の第1側壁21a、21b及び第3側壁23を起立させる。このとき、一対の第1側壁21a、21bから延びる連結部27、27を組み合わせることで、一対の第1側壁21a、21bが起立した状態に固定される。
【0022】
図4(a)に示すように、第2側壁22を起立させ、折り曲げて開口50の後領域を覆うよう第3蓋体33ロール状被収容物2に重ね、第3蓋体33の先端にある第3支持片43をロール状被収容物2の中央に折り込む。次に、図4(b)に示すように、第1蓋体31を折り、第1蓋体31の第1支持片41を、第3蓋体33の切り欠き穴53に差し込みつつ、ロール状被収容物2の中央に折り込む。さらに、第2蓋体32の第2支持片42を、第3蓋体33の切り欠き穴53に差し込みつつ、ロール状被収容物2の中央に折り込む。これにより、梱包箱1の中央に支柱部40が完成し、ロール状被収容物2が、梱包箱1に回転可能に固定される。そして、第3側壁23を折り込むことにより、梱包箱1が完成する。
【0023】
梱包箱1を使用することにより、第3側壁23を開けるだけで、ロール状被収容物2を、手早く、必要量だけを引き出すことができる。そのため、作業性がよく、また、使用後は、第3側壁23を閉めるだけであるため収納しやすい。また、梱包箱1の中央に設けられた支柱部40により梱包箱1の強度が増すと共に梱包箱1の潰れ又は変形が防止され、延いてはロール状被収容物2の変更を防ぐことができるので、輸送・保管が容易になる。また、別途巻心等の部材を設けていないため、作製の手間やコストが削減される。また、組立時において、接着剤及び金具を使用することなく組み立てられるため、リサイクル時に分別をする必要がない。
【0024】
発明者らは、リボン状のエアコン用排水ドレン(40ミリ幅、3.5ミリ厚、25m巻、重量3.2kg)を梱包する梱包箱1を作製し、使い勝手や剛性の試験を行った。リボン状のエアコン用排水ドレンを梱包箱1に収納した状態で第3側壁23を開け、取り出し口57からエアコン用排水ドレンをよじれることなく引き出せることを確認した。また、リボン状のエアコン用排水ドレンを収納した状態で10段積み上げ、6ヶ月間放置した後、梱包箱1の変形がないことを確認した。その後、保管地と遠隔地との間を輸送し梱包箱1の状態を確認したが、梱包箱1の損傷又は変形はなかった。
【0025】
また、発明者らは、リボン状の長尺巾木(100ミリ幅、3.5ミリ厚、25m巻、重量5.8kg)を梱包する梱包箱1を作製し、梱包箱1から引き出すときの力を計測した。その結果、平均34.3N(3.5kgf)の力で引き出すことが確認できた。独立行政法人製品評価技術基盤機構の「人間特性データベース」記載のデータによると、手で引き出す力(縦パイプ:普通)の平均は、60.7N(6.2kgf)であり、100mmの長尺巾木を引き出すには充分であることが確認できた。
【符号の説明】
【0026】
1 梱包箱
2 ロール状被収容物
10 底板
21a、21b 第1側壁
22 第2側壁
23 第3側壁
24 第1延長部
25 第2延長部
27 連結部
31 第1蓋体
32 第2蓋体
40 支柱部
41 第1支持片
42 第2支持片
43 第3支持片
50 開口
51、52 係合用切り欠き
53 切り欠き穴
56 窓
57 取り出し口
図1
図2
図3
図4