特許第6987052号(P6987052)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6987052地域熱エネルギー配給システムのための局所熱エネルギー消費器アセンブリおよび局所熱エネルギー発生器アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6987052
(24)【登録日】2021年12月2日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】地域熱エネルギー配給システムのための局所熱エネルギー消費器アセンブリおよび局所熱エネルギー発生器アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F24D 3/00 20060101AFI20211213BHJP
   F24D 10/00 20060101ALI20211213BHJP
   F24F 5/00 20060101ALI20211213BHJP
   F24D 3/10 20060101ALI20211213BHJP
【FI】
   F24D3/00 L
   F24D10/00
   F24F5/00 101A
   F24D3/10 Q
【請求項の数】14
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-521882(P2018-521882)
(86)(22)【出願日】2016年11月2日
(65)【公表番号】特表2018-536829(P2018-536829A)
(43)【公表日】2018年12月13日
(86)【国際出願番号】EP2016076354
(87)【国際公開番号】WO2017076866
(87)【国際公開日】20170511
【審査請求日】2019年10月23日
(31)【優先権主張番号】15192960.1
(32)【優先日】2015年11月4日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500377871
【氏名又は名称】エー.オン、スベリゲ、アクチボラグ
【氏名又は名称原語表記】E.ON Sverige Aktiebolag
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100206243
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貴士
(72)【発明者】
【氏名】ペール、ローゼン
【審査官】 長尾 裕貴
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−045332(JP,A)
【文献】 特表2012−530237(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02685174(EP,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0018668(US,A1)
【文献】 特開平09−210413(JP,A)
【文献】 特表2002−530624(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24D 3/00
F24D 10/00
F24F 5/00
F24D 3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された高温導管(12)、および前記第1の温度よりも低い第2の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された低温導管(14)を含む熱エネルギー回路に接続されるように配置された、局所熱エネルギー消費器アセンブリであって、
熱エネルギー消費器バルブ(23)と、
熱エネルギー消費器ポンプ(24)と、
前記高温導管(12)からの熱伝達液体が熱エネルギー消費器熱交換器(22)の中へと流れるのを可能にするための前記熱エネルギー消費器バルブ(23)を介して前記高温導管(12)に接続可能であり、前記高温導管(12)からの熱伝達液体を前記熱エネルギー消費器熱交換器(22)の中へと圧送するための前記熱エネルギー消費器ポンプ(24)を介して前記高温導管(12)に接続可能であり、かつ前記熱エネルギー消費器熱交換器(22)から熱伝達液体が前記低温導管(14)に戻るのを可能にするために前記低温導管(14)に接続可能である前記熱エネルギー消費器熱交換器(22)であって、前記低温導管(14)に戻された熱伝達液体が、前記第1の温度よりも低い温度を有するように、熱伝達液体からの熱エネルギーを前記熱エネルギー消費器熱交換器(22)の周囲に伝達するために配置された前記熱エネルギー消費器熱交換器(22)と、前記高温導管の熱伝達液体と前記低温導管の熱伝達液体との第1の局所圧力差Δpを決定するようになされた第1の圧力差決定デバイス(26)と、
前記第1の局所圧力差に基づいて、前記熱エネルギー消費器バルブ(23)または前記熱エネルギー消費器ポンプ(24)のいずれかの使用を選択的に制御するために配置された第1のコントローラ(28)と、
を備える局所熱エネルギー消費器アセンブリ。
【請求項2】
前記第1の圧力差決定デバイス(26)が、高温導管圧力決定デバイスと、低温導管圧力決定デバイスと、を備え、前記高温導管圧力決定デバイスが、前記高温導管(12)の熱伝達液体の第1の局所圧力を測定するために前記高温導管に接続されるように配置され、前記低温導管圧力決定デバイスが、前記低温導管(14)の熱伝達液体の第1の局所圧力を測定するために前記低温導管に接続されるように配置され、前記第1の局所圧力差デバイス(26)が、前記第1の局所圧力差を、前記高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力と、前記低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力との圧力差として決定するために配置される
請求項1に記載の局所熱エネルギー消費器アセンブリ。
【請求項3】
前記第1の温度と前記第2の温度との温度差が、5℃から16℃の範囲内である
請求項1または2に記載の局所熱エネルギー消費器アセンブリ。
【請求項4】
第1の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された高温導管(12)、および前記第1の温度よりも低い第2の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された低温導管(14)を備える熱エネルギー回路に接続されるように配置された、局所熱エネルギー発生器アセンブリであって、
熱エネルギー発生器バルブ(33)と、
熱エネルギー発生器ポンプ(34)と、
前記低温導管(14)からの熱伝達液体が熱エネルギー発生器熱交換器(32)の中へと流れるのを可能にするための前記熱エネルギー発生器バルブ(33)を介して前記低温導管(14)に接続可能であり、前記低温導管(14)からの熱伝達液体を前記熱エネルギー発生器熱交換器(32)の中へと圧送するための前記熱エネルギー発生器ポンプ(34)を介して前記低温導管(14)に接続可能であり、かつ前記熱エネルギー発生器熱交換器(32)から熱伝達液体が前記高温導管(12)に戻るのを可能にするために前記高温導管(12)に接続可能である前記熱エネルギー発生器熱交換器(32)であって、前記高温導管(12)に戻された熱伝達液体が、前記第2の温度よりも高い温度を有するように、その周囲からの熱エネルギーを熱伝達液体に伝達するために配置された前記熱エネルギー発生器熱交換器(32)と、
前記高温導管の熱伝達液体と前記低温導管の熱伝達液体との第2の局所圧力差Δpを決定するようになされた第2の圧力差決定デバイス(36)と、
前記第2の局所圧力差に基づいて、前記熱エネルギー発生器バルブ(33)または前記熱エネルギー発生器ポンプ(34)のいずれかの使用を選択的に制御するために配置された第2のコントローラ(38)と、
を備える局所熱エネルギー発生器アセンブリ。
【請求項5】
前記第2の圧力差決定デバイス(36)が、高温導管圧力決定デバイスと、低温導管圧力決定デバイスと、を備え、前記高温導管圧力決定デバイスが、前記高温導管(12)の熱伝達液体の第1の局所圧力を測定するために前記高温導管に接続されるように配置され、前記低温導管圧力決定デバイスが、前記低温導管(14)の熱伝達液体の第1の局所圧力を測定するために前記低温導管に接続されるように配置され、前記第2の局所圧力差デバイス(36)が、前記第1の局所圧力差を、前記高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力と、前記低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力との圧力差として決定するために配置される
請求項4に記載の局所熱エネルギー発生器アセンブリ。
【請求項6】
前記第1の温度と前記第2の温度との温度差が、5℃から16℃の範囲内でである
請求項4または5に記載の局所熱エネルギー発生器アセンブリ。
【請求項7】
請求項1から3のいずれか一項に記載の局所熱エネルギー消費器アセンブリと、請求項4から6のいずれか一項に記載の局所熱エネルギー発生器アセンブリと、
を備える熱エネルギーアセンブリ。
【請求項8】
前記第1の圧力差決定デバイス(26)および前記第2の圧力差決定デバイス(36)が、単一のユニットの中に一体化されている
請求項7に記載の熱エネルギーアセンブリ。
【請求項9】
前記第1の圧力差決定デバイス(26)および前記第2の圧力差決定デバイス(36)が、別個のデバイスである
請求項7に記載の熱エネルギーアセンブリ。
【請求項10】
前記第1のコントローラ(28)および前記第2のコントローラ(38)が単一のユニットの中に一体化されている、または前記第1のコントローラ(28)および前記第2のコントローラ(38)が別個のデバイスである
請求項7から9のいずれか一項に記載の熱エネルギーアセンブリ。
【請求項11】
第1の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された高温導管(12)に、熱エネルギー消費器バルブ(23)および熱エネルギー消費器ポンプ(24)を介して選択的に接続され、かつ前記第1の温度よりも低い第2の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された低温導管(14)に、戻り導管を介して接続される熱エネルギー消費器熱交換器(22)を制御するための方法であって、 前記高温導管(12)の熱伝達液体と前記低温導管(14)の熱伝達液体との第1の局所圧力差を決定するステップと、
前記高温導管(12)からの熱伝達液体が前記熱エネルギー消費器熱交換器(22)の中に入るのを可能にするために、前記第1の局所圧力差に基づいて、前記熱エネルギー消費器バルブ(23)または前記熱エネルギー消費器ポンプ(24)のいずれかを選択的に作動させるステップと、
を備える方法。
【請求項12】
前記高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力が前記低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力よりも大きいことを前記第1の局所圧力差が示すときに、前記熱エネルギー消費器バルブ(23)が選択的に作動されるように設定され、
前記高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力が前記低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力以下であることを前記第1の局所圧力差が示すときに、前記熱エネルギー消費器ポンプ(24)が選択的に作動されるように設定される
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
第1の温度よりも低い第2の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された低温導管(14)に、熱エネルギー発生器バルブ(33)および熱エネルギー発生器ポンプ(34)を介して選択的に接続され、かつ前記第1の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された高温導管(12)に、戻り導管を介して接続される熱エネルギー発生器熱交換器(32)を制御するための方法であって、
前記高温導管(12)の熱伝達液体と前記低温導管(14)の熱伝達液体との第2の局所圧力差を決定するステップと、
前記低温導管(14)からの熱伝達液体が前記熱エネルギー発生器熱交換器(32)の中に入るのを可能にするために、前記第2の局所圧力差に基づいて、前記熱エネルギー発生器バルブ(33)または前記熱エネルギー発生器ポンプ(34)のいずれかの使用を選択的に制御するステップと、
を備える方法。
【請求項14】
前記低温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力が前記高温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力よりも大きいことを前記第2の局所圧力差が示すときに、前記熱エネルギー発生器バルブ(33)が選択的に作動されるように設定され、
前記低温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力が前記高温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力以下であることを前記第2の局所圧力差が示すときに、前記熱エネルギー発生器ポンプ(34)が選択的に作動されるように設定される
請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温導管および低温導管を備える熱エネルギー回路に接続されることになる、局所熱エネルギー消費器アセンブリおよび局所熱エネルギー発生器アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
世界中のほとんどすべての先進的な大都市は、そのインフラストラクチャに組み込まれた少なくとも二つのタイプのエネルギー供給網を有しており、一つは、電気エネルギーを提供するための供給網であり、もう一つは、空間加熱および水道水高温調整を提供するための供給網である。今日、空間加熱および水道水高温調整を提供するために使用される一般的な供給網は、可燃性ガス、典型的には化石燃料ガスを提供するガス供給網である。ガス供給網によって提供されるガスは、空間加熱および水道からのお湯を提供するために局所で燃焼される。空間加熱および水道水高温調整を提供するためのガス供給網の代替案が、地域加熱網である。電気エネルギー供給網の電気エネルギーもまた、空間加熱および水道水高温調整のために使用されてもよい。電気エネルギー供給網の電気エネルギーはまた、空間冷却のために使用されてもよい。電気エネルギー供給網の電気エネルギーはさらに、冷蔵庫および冷凍庫を稼働させるために使用されている。
【0003】
したがって、従来の建物の加熱および冷却システムは、電気および化石燃料などの高品位な一次エネルギー源を使用して、またはエネルギー源を産業廃熱の形で使用して、空間加熱および/または空間冷却を提供し、建物で使用される水を加熱または冷却する。さらには、都市に、空間冷却のための地域冷却網を導入することもますます一般的になっている。建物の空間および水を加熱または冷却するプロセスは、この高品位なエネルギーを低品位な廃熱に高エントロピーで変換するし、それは、建物を出て、環境へと戻される。
【0004】
ゆえに、都市に加熱および冷却を提供するやり方に改善の必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、上で言及された問題のうちの少なくともいくつかを解決することである。
【0006】
第1の態様によれば、局所熱エネルギー消費器アセンブリが提供される。局所熱エネルギー消費器アセンブリは、第1の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された高温導管、および第2の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された低温導管を備える熱エネルギー回路に接続されるように配置され、第2の温度は第1の温度よりも低い。局所熱エネルギー消費器アセンブリは、熱エネルギー消費器バルブと、熱エネルギー消費器ポンプと、高温導管からの熱伝達液体が熱エネルギー消費器熱交換器の中へと流れるのを可能にするための熱エネルギー消費器バルブを介して高温導管に接続可能であり、高温導管からの熱伝達液体を熱エネルギー消費器熱交換器の中へと圧送するための熱エネルギー消費器ポンプを介して高温導管に接続可能であり、かつ熱エネルギー消費器熱交換器から熱伝達液体が低温導管に戻るのを可能にするために低温導管に接続可能である熱エネルギー消費器熱交換器であって、低温導管に戻された熱伝達液体が、第1の温度よりも低い温度であって好ましくは第2の温度に等しい温度を有するように、熱伝達液体からの熱エネルギーを熱エネルギー消費器熱交換器の周囲に伝達するために配置された熱エネルギー消費器熱交換器と、高温導管の熱伝達液体と低温導管の熱伝達液体との第1の局所圧力差を決定するようになされた第1の圧力差決定デバイスと、第1の局所圧力差に基づいて、熱エネルギー消費器バルブまたは熱エネルギー消費器ポンプのいずれかの使用を選択的に制御するために配置された第1のコントローラと、を備える。
【0007】
第2の態様によれば、局所熱エネルギー発生器アセンブリが提供される。局所熱エネルギー発生器アセンブリは、第1の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された高温導管、および第2の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された低温導管を備える熱エネルギー回路に接続されるように配置され、第2の温度は第1の温度よりも低い。局所熱エネルギー発生器アセンブリは、熱エネルギー発生器バルブと、熱エネルギー発生器ポンプと、低温導管からの熱伝達液体が熱エネルギー発生器熱交換器の中へと流れるのを可能にするための熱エネルギー発生器バルブを介して低温導管に接続可能であり、低温導管からの熱伝達液体を熱エネルギー発生器熱交換器の中へと圧送するための熱エネルギー発生器ポンプを介して低温導管に接続可能であり、かつ熱エネルギー発生器熱交換器から熱伝達液体が高温導管に戻るのを可能にするための高温導管に接続可能である熱エネルギー発生器熱交換器であって、高温導管に戻された熱伝達液体が、第2の温度よりも高い温度であって好ましくは第1の温度に等しい温度を有するように、その周囲からの熱エネルギーを熱伝達液体に伝達するために配置された熱エネルギー発生器熱交換器と、高温導管の熱伝達液体と低温導管の熱伝達液体との第2の局所圧力差を決定するようになされた第2の圧力差決定デバイスと、第2の局所圧力差に基づいて、熱エネルギー発生器バルブまたは熱エネルギー発生器ポンプのいずれかの使用を選択的に制御するために配置された第2のコントローラと、を備える。
【0008】
「バルブ」という語は、バルブが開放された状態にあるときに、制御されたやり方で、熱伝達液体がバルブを通って流れるのを可能にするように構成されたデバイスと解釈されるべきである。その上、バルブはまた、バルブを通る熱伝達液体の流量が制御され得るように配置されてよい。したがって、バルブは、自身を通る熱伝達液体の流れを調整するために配置された調整バルブであってもよい。
【0009】
「ポンプ」という語は、ポンプが有効な圧送状態にあるときに、制御されたやり方で、熱伝達液体がポンプを通して圧送されるのを可能にするように構成されたデバイスと解釈されるべきである。その上、ポンプはまた、ポンプを通る熱伝達液体の流量が制御され得るように配置されてよい。
【0010】
したがって、局所熱エネルギー消費器アセンブリおよび局所熱エネルギー発生器アセンブリは、高温導管および低温導管を備える熱エネルギー回路に接続されるように配置される。局所熱エネルギー消費器アセンブリは、高温導管に、ポンプまたはバルブを介して選択的に接続される。局所熱エネルギー発生器アセンブリは、低温導管に、ポンプまたはバルブを介して選択的に接続される。バルブまたはポンプのいずれかの使用は、高温導管の熱伝達液体と低温導管の熱伝達液体との局所圧力差を決定することによって制御される。
【0011】
「選択的に接続される」という表現は、該当する熱交換器が、ある一時点において、それぞれの導管に、ポンプを介して、またはバルブを介してのいずれかで流体接続していると解釈されるべきである。したがって、該当する熱交換器が、それぞれの導管に、ポンプを介する流体接続、またはバルブを介する流体接続であるのかが選択されてよい。
【0012】
局所熱エネルギー消費器アセンブリおよび局所熱エネルギー発生器アセンブリは、地域熱エネルギー配給システムの一部である熱エネルギー回路に接続することが簡単である。熱エネルギー消費器アセンブリおよび局所熱エネルギー発生器アセンブリの設計は、それらが熱エネルギー回路に接続されるのを可能にし、ここで、高温導管の熱伝達液体と低温導管の熱伝達液体との圧力は、空間的および時間的の両方で変化することが許容される。これは、局所熱エネルギー消費器アセンブリおよび局所熱エネルギー発生器アセンブリが、それぞれ、第1の圧力差決定デバイスおよび第2の圧力差決定デバイスを備えるからであり、それらが、高温導管および低温導管に、それぞれ、バルブおよびポンプを介して選択的に接続されるからである。
【0013】
第1の局所圧力差が、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力が低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力よりも大きいことを示すときに、第1のコントローラは、熱エネルギー消費器バルブを選択的に使用するように配置されてよい。
【0014】
第1の局所圧力差が、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力が低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力以下であることを示すときに、第1のコントローラは、熱エネルギー消費器ポンプを選択的に使用するように配置されてよい。
【0015】
熱エネルギー消費器熱交換器は、快適加温のための熱ポンプ、水道水高温調整のための熱ポンプ、および雪または氷除去のための熱ポンプからなるグループから選ばれてよい。
【0016】
第1の圧力差決定デバイスは、高温導管圧力決定デバイスと、低温導管圧力決定デバイスとを備えることができ、高温導管圧力決定デバイスは、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力を測定するために高温導管に接続されるように配置され、低温導管圧力決定デバイスは、低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力を測定するために低温導管に接続されるように配置され、第1の局所圧力差デバイスは、第1の局所圧力差を、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力と、低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力との圧力差として決定するために配置される。
【0017】
高温導管圧力決定デバイスは、熱エネルギー消費器熱交換器が高温導管に接続されている場所の付近で、高温導管に接続されてよい。
【0018】
低温導管圧力決定デバイスは、熱エネルギー消費器熱交換器が低温導管に接続されている場所の付近で、低温導管に接続されてよい。
【0019】
第2の局所圧力差が、低温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力が高温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力よりも大きいことを示すときに、第2のコントローラは、熱エネルギー発生器バルブを選択的に使用するように配置されてよい。
【0020】
第2の局所圧力差が、低温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力が高温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力以下であることを示すときに、第2のコントローラは、熱エネルギー発生器ポンプを選択的に使用するように配置されてよい。
【0021】
熱エネルギー発生器熱交換器は、局所の快適冷却のための冷却器、強制排気換気システムにおける熱交換器、排水システムにおける熱交換器、コンピュータセンタのための冷凍機および冷却機からなるグループから選ばれてよい。
【0022】
第2の圧力差決定デバイスは、高温導管圧力決定デバイスと、低温導管圧力決定デバイスと、を備えることができ、高温導管圧力決定デバイスは、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力を測定するために高温導管に接続されるように配置され、低温導管圧力決定デバイスは、低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力を測定するために低温導管に接続されるように配置され、第2の局所圧力差デバイスは、第1の局所圧力差を、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力と、低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力との圧力差として決定するために配置される。
【0023】
高温導管圧力決定デバイスは、熱エネルギー発生器熱交換器が高温導管に接続されている場所の付近で、高温導管に接続されてよい。
【0024】
低温導管圧力決定デバイスは、熱エネルギー発生器熱交換器が低温導管に接続されている場所の付近で、低温導管に接続される。
【0025】
第1の温度と第2の温度との温度差は、5℃から16℃の範囲内であってよく、好ましくは7℃から12℃の範囲内であってよく、より好ましくは8℃から10℃であってよい。
【0026】
第3の態様によれば、熱エネルギーアセンブリが提供される。熱エネルギーアセンブリは、上記および下記の実施形態のうちのいずれか一つに係る局所熱エネルギー消費器アセンブリと、上記および下記の実施形態のうちのいずれか一つに係る局所熱エネルギー発生器アセンブリとを備える。
【0027】
第1の圧力差決定デバイスおよび第2の圧力差決定デバイスは、単一のユニットの中に一体化されてよい。
【0028】
第1の圧力差決定デバイスおよび第2の圧力差決定デバイスは、別個のデバイスであってもよい。
【0029】
第1のコントローラおよび第2のコントローラは、単一のユニットの中に一体化されてよい。
【0030】
第1のコントローラおよび第2のコントローラは、別個のデバイスであってもよい。
【0031】
第4の態様によれば、第1の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された高温導管に、熱エネルギー消費器バルブおよび熱エネルギー消費器ポンプを介して選択的に接続され、かつ第2の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された低温導管に、戻り導管を介して接続される熱エネルギー消費器熱交換器を制御するためであって、第2の温度が第1の温度よりも低いとする、方法が提供される。その方法は、高温導管の熱伝達液体と低温導管の熱伝達液体との第1の局所圧力差を決定するステップと、高温導管からの熱伝達液体が熱エネルギー消費器熱交換器の中に入るのを可能にするために、第1の局所圧力差に基づいて、熱エネルギー消費器バルブまたは熱エネルギー消費器ポンプのいずれかを選択的に作動させるステップと、を備える。
【0032】
第1の局所圧力差が、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力が低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力よりも大きいことを示すときに、熱エネルギー消費器バルブが選択的に作動されるように設定されてよい。
【0033】
第1の局所圧力差が、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力が低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力以下であることを示すときに、熱エネルギー消費器ポンプが選択的に作動されるように設定されてよい。
【0034】
第5の態様によれば、第2の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された低温導管に、熱エネルギー発生器バルブおよび熱エネルギー発生器ポンプを介して選択的に接続され、かつ第1の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成された高温導管に、戻り導管を介して接続される熱エネルギー発生器熱交換器を制御するためであって、第2の温度が第1の温度よりも低いとする、方法が提供される。その方法は、高温導管の熱伝達液体と低温導管の熱伝達液体との第2の局所圧力差を決定するステップと、低温導管からの熱伝達液体が熱エネルギー発生器熱交換器の中に入るのを可能にするために、第2の局所圧力差に基づいて、熱エネルギー発生器バルブまたは熱エネルギー発生器ポンプのいずれかの使用を選択的に制御するステップと、を備える。
【0035】
第2の局所圧力差が、低温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力が高温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力よりも大きいことを示すときに、熱エネルギー発生器バルブが選択的に作動されるように設定されてよい。
【0036】
第2の局所圧力差が、低温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力が高温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力以下であることを示すときに、熱エネルギー発生器ポンプが選択的に作動されるように設定されてよい。
【0037】
本発明の適用可能性のさらなる範囲は、以下に示される詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、本発明の範囲内でのさまざまな変更および修正がこの詳細な説明から当業者に明らかになるので、詳細な説明および具体的な例は、本発明の好ましい実施形態を示すものの、例示としてのみ与えられることが理解されるべきである。
【0038】
したがって、説明されるデバイスの特定のコンポーネント部分、または説明される方法のステップは多様であってよいので、本発明は、そのようなデバイスの特定のコンポーネント部分および方法のステップには限定されないことが理解されるべきである。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のためのみであり、限定するように意図されないこともまた理解されるべきである。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるとき、冠詞「a」、「an」、「the」、および「said」は、コンテキストが明白にそうでないことを指示しない限り、一つ以上の要素が存在することを意味するように意図されることが留意されなければならない。したがって、例えば、「a unit」または「the unit」への言及が、いくつかのデバイスなどを含むことがある。さらに、単語「備える」、「含む」、「収容する」、および同様の表現は、他の要素またはステップを排除しない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
これより、本発明のこれらの、および他の態様が、本発明の実施形態を示す添付の図面を参照してより詳細に説明される。図は、本発明の実施形態の全体的な構造を例示するために提供される。同様の参照番号は、全体を通して同様の要素を指す。
【0040】
図1図1は地域熱エネルギー配給システムの概略図である。
図2図2は熱エネルギー回路に接続された、局所熱エネルギー消費器アセンブリおよび局所熱エネルギー発生器アセンブリの概略図である。
図3図3は局所熱エネルギー消費器アセンブリの制御のブロック図である。
図4図4は局所熱エネルギー発生器アセンブリの制御のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
これより、本発明の現在の好ましい実施形態が示されている付属する図面を参照して、本発明が以下でさらに十分に説明される。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に明記される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、完全性および網羅性のために、かつ本発明の範囲を当業者に十分に伝えるために提供される。
【0042】
図1に、地域熱エネルギー配給システム1が例示されている。地域熱エネルギー配給システム1は、熱エネルギー回路10と、複数の建物5と、を備える。複数の建物5は、熱エネルギー回路10に熱的に結合されている。熱エネルギー回路10は、熱エネルギー回路10を通って流れる熱伝達液体における熱エネルギーを循環させるために、また貯蔵するために配置される。
【0043】
一実施形態によれば、熱伝達液体は、水を含む。しかしながら、他の実施形態によれば、他の熱伝達液体が使用されてもよい。いくつかの非限定的な例は、アンモニア、油、アルコール、およびグリコールなどの不凍液である。熱伝達液体はまた、上で言及された熱伝達液体のうちの二つ以上の混合を含むこともできる。
【0044】
熱エネルギー回路10は、自身を通る熱伝達液体の流れを可能にするための二つの導管12、14を備える。二つの導管12、14の熱伝達液体の温度は、異なるように設定される。熱エネルギー回路10における高温導管12は、第1の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成される。熱エネルギー回路10における低温導管14は、第2の温度の熱伝達液体が自身を通って流れるのを可能にするように構成される。第2の温度は、第1の温度よりも低い。
【0045】
熱伝達液体が水である場合、高温の熱伝達液体の好適な温度範囲は5℃から45℃の間であり、低温の熱伝達液体の好適な温度範囲は0℃から40℃の間である。第1の温度と第2の温度との好適な温度差は5℃から16℃の範囲内であり、好ましくは7℃から12℃の範囲内であり、より好ましくは8℃から10℃である。
【0046】
好ましくは、システムは、気候に応じて変化する、スライドする温度差で動作するように設定される。好ましくは、スライドする温度差は固定される。したがって、温度差は、固定された温度差で刻々とスライドするように常時設定される。
【0047】
高温導管12および冷温導管14は、別々のものである。高温導管12および冷温導管14は、並列に配置されてよい。高温導管12および冷温導管14は、配管の閉ループとして配置されてもよい。高温導管12および冷温導管14は、熱エネルギーの建物5への伝達および建物5からの伝達を可能にするために、建物5において流体的に相互接続されている。これは、さらに以下でより詳細に説明される。
【0048】
熱エネルギー回路10の二つの導管12、14は、プラスチック、合成材料、コンクリート、または金属のパイプによって形成されてよい。一実施形態によれば、高密度ポリエチレン(HDPE)パイプが使用されてよい。パイプは、単一壁パイプであってもよい。パイプは、絶縁されていなくてもよい。一実施形態によれば、熱エネルギー回路10は、主に地中に配置される。地面は、熱エネルギー回路10の熱慣性として使用されることになる。したがって、配管の絶縁は、特に価値を付与するものではない。例外は、非常に暖かい気候の都市、または非常に寒い気候の都市における導入である。ここでは、1年のうちの重要な部分の間、地面の慣性が良いことよりも有害であることがある。ここでは、配管の絶縁が必要とされることがある。
【0049】
一実施形態によれば、熱エネルギー回路10の二つの導管12、14は、1MPa(10バール)までの圧力用の寸法にされる。他の実施形態によれば、熱エネルギー回路10の二つの導管12、14は、0.6MPa(6バール)までの圧力用、または1.6MPa(16バール)までの圧力用の寸法にされてもよい。
【0050】
各建物5は、一つ以上の局所熱エネルギー消費器アセンブリ20と、一つ以上の局所熱エネルギー発生器アセンブリ30と、のうちの少なくとも一つを備える。したがって、各建物は、少なくとも一つの局所熱エネルギー消費器アセンブリ20、または少なくとも一つの局所熱エネルギー発生器アセンブリ30を備える。特定の一つの建物5が、二つ以上の局所熱エネルギー消費器アセンブリ20を含んでもよい。特定の一つの建物5が、二つ以上の局所熱エネルギー発生器アセンブリ30を含んでもよい。特定の一つの建物5が、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20および局所熱エネルギー発生器アセンブリ30の両方を含んでもよい。
【0051】
局所熱エネルギー消費器アセンブリ20は、熱シンクとして動作している。したがって、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20は、熱エネルギー回路10から、熱エネルギーを取り除くために配置される。すなわち言い換えれば、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20は、熱エネルギー回路10の熱伝達液体からの熱エネルギーを、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20の周囲に伝達するために配置される。これは、低温導管14に戻された熱伝達液体が、第1の温度よりも低い温度であって好ましくは第2の温度に等しい温度を有するように、高温導管12から取り出された熱伝達液体からの熱エネルギーを、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20の周囲に伝達することによって達成される。
【0052】
局所熱エネルギー発生器アセンブリ30は、熱ソースとしての働きをしている。したがって、局所熱エネルギー発生器アセンブリ30は、熱エネルギーを熱エネルギー回路10に堆積させるために配置される。すなわち言い換えれば、局所熱エネルギー発生器アセンブリ30は、その周囲からの熱エネルギーを、熱エネルギー回路10の熱伝達液体に伝達するために配置される。これは、高温導管12に戻された熱伝達液体が、第2の温度よりも高い温度であって好ましくは第1の温度に等しい温度を有するように、局所熱エネルギー発生器アセンブリ30の周囲からの熱エネルギーを、低温導管12から取り出された熱伝達液体に伝達することによって達成される。
【0053】
一つ以上の局所熱エネルギー消費器アセンブリ20は、異なる加熱ニーズのために、局所の加熱装置として建物5に取り付けられてよい。非限定的な例として、局所の加熱装置は、空間加熱または水道水高温調整を実現するために配置されてよい。代替として、または組合せにおいて、局所の加熱装置は、プールの加熱、または氷および雪の除去を実現してもよい。したがって、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20は、高温導管12の熱伝達液体から熱を引き出すために配置され、低温導管14の中へと流れる冷却された熱伝達液体を作り出す。したがって、熱伝達液体における熱エネルギーが局所熱エネルギー消費器アセンブリ20によって消費された後に、高温の熱伝達液体が、高温導管12から、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20を通って、次いで冷温導管14の中へと流れることができるように、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20は、高温導管12および冷温導管14を流体的に相互接続する。局所熱エネルギー消費器アセンブリ20は、高温導管12から熱エネルギーを引き込んで、建物5を温めるように動作し、次いで冷却された熱伝達液体を冷温導管14の中に堆積させる。
【0054】
一つ以上の局所熱エネルギー発生器アセンブリ30は、異なる冷却ニーズのために、局所の冷却装置として異なる建物5に取り付けられてよい。非限定的な例として、局所の冷却装置は、空間冷却、または冷凍庫および冷蔵庫のための冷却を実現するために配置されてよい。代替として、または組合せにおいて、局所の冷却装置は、アイスリンクおよびスキーセンタのための冷却、または氷および雪作りを実現してもよい。したがって、局所熱エネルギー発生器アセンブリ30は、低温導管14の熱伝達液体から冷却を引き出し、高温導管12の中へと流れる温められた熱伝達液体を作り出す。したがって、熱エネルギーが局所熱エネルギー発生器アセンブリ30によって熱伝達液体の中に生み出された後に、低温の熱伝達液体が、低温導管14から、局所熱エネルギー発生器アセンブリ30を通って、次いで高温導管12の中へと流れることができるように、局所熱エネルギー発生器アセンブリ30は、低温導管14および高温導管12を流体的に相互接続する。局所熱エネルギー発生器アセンブリ30は、建物5から熱を抽出して、建物5を冷却するように動作し、その抽出された熱を高温導管12の中に堆積させる。
【0055】
図2を参照して、これより、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20および局所熱エネルギー発生器アセンブリ30の機能が説明される。図2において、一つの局所熱エネルギー消費器アセンブリ20および一つの局所熱エネルギー発生器アセンブリ30が、熱エネルギー回路10に接続されている。当然ながら、熱エネルギー回路10に接続された、より多くの局所熱エネルギー消費器アセンブリまたは局所熱エネルギー発生器アセンブリがあってもよい。
【0056】
局所熱エネルギー消費器アセンブリ20は、熱エネルギー消費器熱交換器22と、熱エネルギー消費器バルブ23と、熱エネルギー消費器ポンプ24と、第1の圧力差決定デバイス26と、第1のコントローラ28とを備える。
【0057】
熱エネルギー消費器熱交換器22は、高温導管12に、熱エネルギー消費器バルブ23および熱エネルギー消費器ポンプ24を介して選択的に接続される。熱エネルギー消費器バルブ23を介するように熱エネルギー消費器熱交換器22の高温導管12への接続を選択すると、高温導管12からの熱伝達液体は、熱エネルギー消費器熱交換器22の中へと流れるのを可能にされる。熱エネルギー消費器ポンプ24を介するように熱エネルギー消費器熱交換器22の高温導管12への接続を選択すると、高温導管12からの熱伝達液体は、熱エネルギー消費器熱交換器22の中へと圧送される。以下でさらに詳細に説明されるように、高温導管12からの熱伝達液体が熱エネルギー消費器熱交換器22の中へと流れるのを可能にするのか、または高温導管12からの熱伝達液体を熱エネルギー消費器熱交換器22の中へと圧送するのかは、高温導管12と低温導管14との局所圧力差に基づいて選ばれる。
【0058】
熱エネルギー消費器バルブ23および熱エネルギー消費器ポンプ24は、別個のデバイスとして配置されてよい。熱エネルギー消費器バルブ23および熱エネルギー消費器ポンプ24は、単一のデバイスとして配置されてもよい。熱エネルギー消費器バルブ23および熱エネルギー消費器ポンプ24は、図2に例示されるように、並列に配置されてよい。熱エネルギー消費器バルブ23および熱エネルギー消費器ポンプ24は、直列に配置されてもよい。熱エネルギー消費器バルブ23および熱エネルギー消費器ポンプ24が直列に配置されるこの最後の実施形態では、ポンプが、自身を通る熱伝達液体の流れを可能にする非作動状態に設定されるように配置される。
【0059】
熱エネルギー消費器熱交換器22は、熱伝達液体が、熱エネルギー消費器熱交換器22から低温導管14に戻るのを可能にするために、低温導管14にさらに接続される。
【0060】
第1の圧力差決定デバイス26は、熱エネルギー回路10の第1の局所圧力差Δpを決定するようになされている。第1の局所圧力差は、好ましくは、熱エネルギー消費器熱交換器22が熱エネルギー回路10に接続されている場所の付近で測定される。第1の圧力差決定デバイス26は、第1の高温導管圧力決定デバイス26aと、第1の低温導管圧力決定デバイス26bとを備えていてもよい。第1の高温導管圧力決定デバイスは、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力p1hを測定するために、高温導管12に接続されるように配置される。第1の低温導管圧力決定デバイスは、低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力p1cを測定するために、低温導管14に接続されるように配置される。第1の局所圧力差デバイス26は、第1の局所圧力差を、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力と、低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力との圧力差として決定するために配置される。したがって、第1の局所圧力差は、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力と、低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力との局所圧力差として定義されてよい。好ましくは、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力は、熱エネルギー消費器熱交換器22が高温導管12に接続されている場所の付近で測定される。好ましくは、低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力は、熱エネルギー消費器熱交換器22が低温導管14に接続されている場所の付近で測定される。
【0061】
第1の圧力差決定デバイス26は、ハードウェアデバイスとして、ソフトウェアデバイスとして、またはそれらの組合せとして実装されてよい。第1の圧力差決定デバイス26は、第1の局所圧力差Δpを、第1のコントローラ28に通知するために配置される。
【0062】
第1のコントローラ28は、ハードウェアコントローラとして、ソフトウェアコントロールとして、またはそれらの組合せとして実装されてよい。第1のコントローラ28は、熱エネルギー消費器バルブ23または熱エネルギー消費器ポンプ24のいずれかの使用を選択的に制御するために配置される。第1のコントローラ28は、第1の圧力差決定デバイス26によって提供された第1の局所圧力差に基づいて、選択的な制御を実施するために配置される。第1のコントローラ28は、熱エネルギー消費器バルブ23および熱エネルギー消費器ポンプ24を制御するために、熱エネルギー消費器バルブ23および熱エネルギー消費器ポンプ24と通信するために配置される。第1の局所圧力差が、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力が低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力よりも大きいことを示すときに、第1のコントローラ28は、熱エネルギー消費器バルブ23の使用を選択的に制御するために配置される。第1の局所圧力差が、高温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力が低温導管の熱伝達液体の第1の局所圧力以下であることを示すときに、第1のコントローラ28は、熱エネルギー消費器ポンプ24の使用を選択的に制御するために配置される。
【0063】
熱エネルギー消費器熱交換器22は、熱伝達液体からの熱エネルギーを、熱エネルギー消費器熱交換器22の周囲に伝達するために配置される。低温導管14に戻された熱伝達液体は、第1の温度よりも低い温度を有する。好ましくは、低温導管14に戻された熱伝達液体の温度が第2の温度に等しいように、熱エネルギー消費器熱交換器22が制御される。
【0064】
局所熱エネルギー消費器アセンブリ20は、消費器アセンブリサービスバルブ21a、21bのペアをさらに備えていてもよい。消費器アセンブリサービスバルブ21a、21bは、熱エネルギー消費器熱交換器22、熱エネルギー消費器バルブ23、および熱エネルギー消費器ポンプ24を、熱エネルギー回路10に接続し、熱エネルギー回路10から切断するために使用されてよい。
【0065】
局所熱エネルギー消費器アセンブリ20は、第1の高温導管温度決定デバイス25aと、第1の低温導管温度決定デバイス25bと、をさらに備えていてもよい。第1の高温導管温度決定デバイスは、高温導管の熱伝達液体の第1の局所温度t1hを測定するために、高温導管12に接続されるように配置される。第1の低温導管温度決定デバイスは、低温導管の熱伝達液体の第1の局所温度t1cを測定するために、低温導管14に接続されるように配置される。第1の高温導管温度決定デバイス25aおよび第1の低温導管温度決定デバイス25bは、熱伝達液体の測定された局所温度をそこに通知するため、第1のコントローラ28に接続される。
【0066】
局所熱エネルギー消費器アセンブリ20は、第1の出口温度決定デバイス27をさらに備えていてもよい。第1の出口温度決定デバイス27は、熱エネルギー消費器熱交換器22の出口を低温導管14に接続する戻り導管に接続されるように配置される。第1の出口温度決定デバイス27は、熱エネルギー消費器熱交換器22の出口を出て、低温導管14に戻される熱伝達液体の第1の出口温度tcheを測定するために配置される。第1の出口温度決定デバイス27は、熱エネルギー消費器熱交換器22を出る熱伝達液体の測定された第1の出口温度をそこに通知するため、第1のコントローラ28に接続される。
【0067】
図3に関連して、以下では、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20を制御するために、第1のコントローラ28がどのように配置されるかについての例示的な実施形態が説明される。
【0068】
(局所熱エネルギー消費器アセンブリの開始)
1.第1のコントローラ28によって開始信号を受信S300。開始信号が、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20がその周囲に熱エネルギーを発散するための働きを開始すべきことを指示。開始信号は、例えば、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20が置かれた建物に設置されたサーモスタット(図示せず)によって発信されてよい。
2.第1の局所配送差圧Δp1dpを、以下に従って決定S302:
Δp1dp=p1c−p1h+Δpche
Δpcheは、熱エネルギー消費器熱交換器22での圧力降下に対処するための固定差圧である。
3.第1の局所配送差圧Δp1dpが正の値である場合:
a.熱エネルギー消費器ポンプ24に開始信号を送信S304。
b.熱エネルギー消費器熱交換器22を通るあらかじめ決められた流量が達成されるように、熱エネルギー消費器ポンプ24の速度を上昇S306。
c.ポンプ動作での局所熱エネルギー消費器アセンブリの通常動作モードに切り替え、下記を参照。
4.第1の局所配送差圧Δp1dpが負の値である場合:
a.熱エネルギー消費器バルブ23に開放信号を送信S312。
b.熱エネルギー消費器熱交換器22を通るあらかじめ決められた流量が達成されるように、熱エネルギー消費器バルブ23の開放の度合いを設定S314。
c.バルブ動作での局所熱エネルギー消費器アセンブリの通常動作モードに切り替え、下記を参照。
【0069】
(ポンプ動作での局所熱エネルギー消費器アセンブリの通常動作モード)
1.熱エネルギー消費器熱交換器22での差温、Δtche=t1h−tcheがあらかじめ決められた値に保たれるように、熱エネルギー消費器熱交換器22を通る熱伝達液体の流量が設定されるように熱エネルギー消費器ポンプ24を制御S308。あらかじめ決められた好適な差温は、5℃から16℃の範囲内であり、好ましくは7℃から12℃の範囲内であり、より好ましくは8℃から10℃である。
2.第1の局所配送差圧Δp1dpを決定S318。
3.第1の局所配送差圧Δp1dpが正の値である場合:「ポンプ動作での局所熱エネルギー消費器アセンブリの通常動作モード」の下にある、項目1に戻る。
4.第1の局所配送差圧Δp1dpが負の値である場合:
a.「局所熱エネルギー消費器アセンブリの開始」の下にある、上記の項目4に進む。
b.第1のコントローラからそこに停止信号を送ることによって、熱エネルギー消費器ポンプ24を停止。
【0070】
(バルブ動作での局所熱エネルギー消費器アセンブリの通常動作モード)
1.熱エネルギー消費器熱交換器22での差温、Δtche=t1h−tcheがあらかじめ決められた値に保たれるように、熱エネルギー消費器熱交換器22を通る熱伝達液体の流量が設定されるように熱エネルギー消費器バルブ23を制御S316。あらかじめ決められた好適な差温は、5℃から16℃の範囲内であり、好ましくは7℃から12℃の範囲内であり、より好ましくは8℃から10℃である。
2.第1の局所配送差圧Δp1dpを決定S318。
3.第1の局所配送差圧Δp1dpがなおも負の値である場合、「バルブ動作での局所熱エネルギー消費器アセンブリの通常動作モード」の下にある、上記の項目1に戻る。
4.第1の局所配送差圧Δp1dpが負の値である場合:
a.「局所熱エネルギー消費器アセンブリの開始」の下にある、上記の項目3に進む。
b.第1のコントローラからそこに閉鎖信号を送ることによって、熱エネルギー消費器バルブ24を閉鎖。
【0071】
局所熱エネルギー発生器アセンブリ30は、熱エネルギー発生器熱交換器32と、熱エネルギー発生器バルブ33と、熱エネルギー発生器ポンプ34と、第2の圧力差決定デバイス36と、第2のコントローラ28と、を備える。
【0072】
熱エネルギー発生器熱交換器32は、低温導管14に、熱エネルギー発生器バルブ33および熱エネルギー発生器ポンプ34を介して選択的に接続される。熱エネルギー発生器バルブ33を介するように熱エネルギー発生器熱交換器32の低温導管14への接続を選択すると、低温導管14からの熱伝達液体は、熱エネルギー発生器熱交換器32の中へと流れるのを可能にされる。熱エネルギー発生器ポンプ34を介するように熱エネルギー発生器熱交換器32の低温導管14への接続を選択すると、低温導管14からの熱伝達液体は、熱エネルギー発生器熱交換器32の中へと圧送される。以下でさらに詳細に説明されるように、低温導管14からの熱伝達液体が熱エネルギー発生器熱交換器32の中へと流れるのを可能にするのか、または低温導管14からの熱伝達液体を熱エネルギー発生器熱交換器32の中へと圧送されるのかの選択は、高温導管12と低温導管14との局所圧力差に基づきなされる。
【0073】
熱エネルギー発生器バルブ33および熱エネルギー発生器ポンプ34は、別個のデバイスとして配置されてよい。熱エネルギー発生器バルブ33および熱エネルギー発生器ポンプ34は、単一のデバイスとして配置されてもよい。熱エネルギー発生器バルブ33および熱エネルギー発生器ポンプ34は、図2に例示されるように、並列に配置されてよい。熱エネルギー発生器バルブ33および熱エネルギー発生器ポンプ34は、直列に配置されてもよい。熱エネルギー発生器バルブ33および熱エネルギー発生器ポンプ34が直列に配置されるこの最後の実施形態では、ポンプが、自身を通る熱伝達液体の流れを可能にする非作動状態に設定されるように配置される。
【0074】
熱エネルギー発生器熱交換器32は、熱伝達液体が、熱エネルギー発生器熱交換器32から高温導管12に戻るのを可能にするために、高温導管12にさらに接続される。
【0075】
第2の圧力差決定デバイス36は、熱エネルギー回路10の第2の局所圧力差Δpを決定するようになされている。第2の局所圧力差は、好ましくは、熱エネルギー発生器熱交換器32が熱エネルギー回路10に接続されている場所の付近で測定される。第2の圧力差決定デバイス36は、第2の高温導管圧力決定デバイス36aと、第2の低温導管圧力決定デバイス36bと、を備えていてもよい。第2の高温導管圧力決定デバイスは、高温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力p2hを測定するために、高温導管12に接続されるように配置される。第2の低温導管圧力決定デバイスは、低温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力p2cを測定するために、低温導管14に接続されるように配置される。第2の局所圧力差デバイス36は、第2の局所圧力差を、高温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力と、低温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力との圧力差として決定するために配置される。したがって、第2の局所圧力差は、高温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力と、低温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力との局所圧力差として定義されてよい。好ましくは、高温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力は、熱エネルギー発生器熱交換器32が高温導管12に接続されている場所の付近で測定される。好ましくは、低温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力は、熱エネルギー発生器熱交換器32が低温導管14に接続されている場所の付近で測定される。
【0076】
第2の圧力差決定デバイス36は、ハードウェアデバイスとして、ソフトウェアデバイスとして、またはそれらの組合せとして実装されてよい。第2の圧力差決定デバイス36は、第2の局所圧力差Δpを、第2のコントローラ38に通知するために配置される。
【0077】
第2のコントローラ38は、ハードウェアコントローラとして、ソフトウェアコントロールとして、またはそれらの組合せとして実装されてよい。第2のコントローラ38は、熱エネルギー発生器バルブ33または熱エネルギー発生器ポンプ34のいずれかの使用を選択的に制御するために配置される。第2のコントローラ38は、第2の圧力差決定デバイス36によって提供された第2の局所圧力差に基づいて、選択的な制御を実施するために配置される。第2のコントローラ38は、熱エネルギー発生器バルブ33および熱エネルギー発生器ポンプ34を制御するために、熱エネルギー発生器バルブ33および熱エネルギー発生器ポンプ34と通信するために配置される。第2の局所圧力差が、低温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力が高温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力よりも大きいことを示すときに、第2のコントローラ38は、熱エネルギー発生器バルブ33の使用を選択的に制御するために配置される。第2の局所圧力差が、低温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力が高温導管の熱伝達液体の第2の局所圧力以下であることを示すときに、第2のコントローラ38は、熱エネルギー発生器ポンプ34の使用を選択的に制御するために配置される。
【0078】
熱エネルギー発生器熱交換器32は、その周囲からの熱エネルギーを、熱伝達液体に伝達するために配置される。高温導管12に戻された熱伝達液体は、第2の温度よりも高い温度を有する。好ましくは、高温導管12に戻された熱伝達液体の温度が第1の温度に等しいように、熱エネルギー発生器熱交換器32が制御される。
【0079】
局所熱エネルギー発生器アセンブリ30は、発生器アセンブリサービスバルブ31a、31bのペアをさらに備えていてもよい。発生器アセンブリサービスバルブ31a、31bは、熱エネルギー発生器熱交換器32、熱エネルギー発生器バルブ33、および熱エネルギー発生器ポンプ34を、熱エネルギー回路10に接続し、熱エネルギー回路10から切断するために使用されてよい。
【0080】
局所熱エネルギー発生器アセンブリ30は、第2の高温導管温度決定デバイス35aと、第2の低温導管温度決定デバイス35bと、をさらに備えていてもよい。第2の高温導管温度決定デバイスは、高温導管の熱伝達液体の第2の局所温度t2hを測定するために、高温導管12に接続されるように配置される。第2の低温導管温度決定デバイスは、低温導管の熱伝達液体の第2の局所温度t2cを測定するために、低温導管14に接続されるように配置される。第2の高温導管温度決定デバイス35aおよび第2の低温導管温度決定デバイス35bは、熱伝達液体の測定された局所温度をそこに通知するため、第2のコントローラ28に接続される。
【0081】
局所熱エネルギー発生器アセンブリ30は、第2の出口温度決定デバイス37をさらに備えていてもよい。第2の出口温度決定デバイス37は、熱エネルギー発生器熱交換器32の出口を高温導管12に接続する戻り導管に接続されるように配置される。第2の出口温度決定デバイス37は、熱エネルギー発生器熱交換器32の出口を出て、高温導管12に戻される熱伝達液体の第2の出口温度tgheを測定するために配置される。第2の出口温度決定デバイス37は、熱エネルギー発生器熱交換器32を出る熱伝達液体の測定された第2の出口温度をそこに通知するため、第2のコントローラ38に接続される。
【0082】
図4に関連して、以下では、局所熱エネルギー発生器アセンブリ30を制御するために、第2のコントローラ38がどのように配置されるかについての例示的な実施形態が説明される。
【0083】
(局所熱エネルギー発生器アセンブリの開始)
1.第2のコントローラ38によって開始信号を受信S400。開始信号が、局所熱エネルギー発生器アセンブリ20がその周囲から熱エネルギーを吸入するための働きを開始すべきことを指示。開始信号は、例えば、局所熱エネルギー発生器アセンブリ30が置かれた建物に設置されたサーモスタット(図示せず)によって発信されてよい。
2.第2の局所配送差圧Δp2dpを、以下に従って決定S402:
Δp2dp=p2c−p2h+Δpghe
Δpgheは、熱エネルギー発生器熱交換器32での圧力降下に対処するための固定差圧である。
3.第2の局所配送差圧Δp2dpが負の値である場合:
a.熱エネルギー発生器ポンプ34に開始信号を送信S404。
b.熱エネルギー発生器熱交換器32を通るあらかじめ決められた流量が達成されるように、熱エネルギー発生器ポンプ34の速度を上昇S406。
c.ポンプ動作での局所熱エネルギー発生器アセンブリの通常動作モードに切り替え、下記を参照。
4.第2の局所配送差圧Δp2dpが正の値である場合:
a.熱エネルギー発生器バルブ33に開放信号を送信S412。
b.熱エネルギー発生器熱交換器32を通るあらかじめ決められた流量が達成されるように、熱エネルギー発生器バルブ33の開放の度合いを設定S414。
c.バルブ動作での局所熱エネルギー発生器アセンブリの通常動作モードに切り替え、下記を参照。
【0084】
(ポンプ動作での局所熱エネルギー発生器アセンブリの通常動作モード)
1.熱エネルギー消費器熱交換器22での差温、Δtghe=t2h−tgheがあらかじめ決められた値に保たれるように、熱エネルギー発生器熱交換器32を通る熱伝達液体の流量が設定されるように熱エネルギー発生器ポンプ34を制御S408。あらかじめ決められた好適な差温は、5℃から16℃の範囲内であり、好ましくは7℃から12℃の範囲内であり、より好ましくは8℃から10℃である。
2.第2の局所配送差圧Δp2dpを決定S412。
3.第2の局所配送差圧Δp2dpが負の値である場合:「ポンプ動作での局所熱エネルギー発生器アセンブリの通常動作モード」の下にある、項目1に戻る。
4.第2の局所配送差圧Δp2dpが正の値である場合:
a.「局所熱エネルギー発生器アセンブリの開始」の下にある、上記の項目4に進む。
b.第2のコントローラからそこに停止信号を送ることによって、熱エネルギー発生器ポンプ34を停止。
【0085】
(バルブ動作での局所熱エネルギー発生器アセンブリの通常動作モード)
1.熱エネルギー発生器熱交換器32での差温、Δtghe=t2h−tgheがあらかじめ決められた値に保たれるように、熱エネルギー発生器熱交換器32を通る熱伝達液体の流量が設定されるように熱エネルギー発生器バルブ33を制御S416。あらかじめ決められた好適な差温は、5℃から16℃の範囲内であり、好ましくは7℃から12℃の範囲内であり、より好ましくは8℃から10℃である。
2.第2の局所配送差圧Δp2dpを決定S418。
3.第2の局所配送差圧Δp2dpがなおも正の値である場合、「バルブ動作での局所熱エネルギー発生器アセンブリの通常動作モード」の下にある、上記の項目1に戻る。
4.第2の局所配送差圧Δp2dpが正の値である場合:
a.「局所熱エネルギー発生器アセンブリの開始」の下にある、上記の項目3に進む。
b.第2のコントローラからそこに閉鎖信号を送ることによって、熱エネルギー発生器バルブ34を閉鎖。
【0086】
したがって、地域熱エネルギー配給システム1は、自身を通る熱伝達液体の流れを可能にするための高温導管12および低温導管14を備える熱エネルギー回路10を備える。地域熱エネルギー配給システム1は、熱エネルギー消費器熱交換器22と、熱エネルギー発生器熱交換器32とをさらに備える。熱エネルギー消費器熱交換器22は、高温導管12に、熱エネルギー消費器バルブ23または熱エネルギー消費器ポンプ24を介して選択的に接続される。熱エネルギー発生器熱交換器32は、低温導管14に、熱エネルギー発生器バルブ23または熱エネルギー発生器ポンプ24を介して選択的に接続される。
【0087】
図2に示される実施形態において、第1の圧力差決定デバイス26および第2の圧力差決定デバイス36は、二つの物理的に異なる圧力差決定デバイスである。しかしながら、別の実施形態によれば、一つの特定の局所熱エネルギー消費器アセンブリ20および一つの特定の局所熱エネルギー発生器アセンブリ30が、同じ圧力差決定デバイスを共有してもよい。したがって、第1の圧力差決定デバイス26および第2の圧力差決定デバイス36は、物理的に同じ圧力差決定デバイスであってもよい。さらなる実施形態によれば、二つの特定の局所熱エネルギー消費器アセンブリ20が、同じ圧力差決定デバイスを共有してもよい。さらに別の実施形態によれば、二つの特定の局所熱エネルギー発生器アセンブリ30が、同じ圧力差決定デバイスを共有してもよい。
【0088】
図2に示される実施形態において、第1のコントローラ28および第2のコントローラ38は、二つの物理的に異なるコントローラである。しかしながら、別の実施形態によれば、一つの特定の局所熱エネルギー消費器アセンブリ20および一つの特定の局所熱エネルギー発生器アセンブリ30が、同じコントローラを共有してもよい。したがって、第1のコントローラ26および第2のコントローラ36は、物理的に同じコントローラであってもよい。さらなる実施形態によれば、二つの特定の局所熱エネルギー消費器アセンブリ20が、同じコントローラを共有してもよい。さらに別の実施形態によれば、二つの特定の局所熱エネルギー発生器アセンブリ30が、同じコントローラを共有してもよい。
【0089】
好ましくは、熱エネルギー消費器熱交換器22および熱エネルギー発生器熱交換器32を使用して熱を吸入する、または発散する要求は、定義された温度差で行われる。8℃から10℃の温度差は、熱エネルギー消費器熱交換器22および熱エネルギー発生器熱交換器32を通る最適な流れに対応する。
【0090】
高温導管12と低温導管14との局所圧力差は、熱エネルギー回路10に従って変化することがある。特に、高温導管12と低温導管14との局所圧力差は、高温導管12および低温導管14のうちの一つから見て、正から負の圧力差に変化することがある。したがって、時に、特定の局所熱エネルギー消費器アセンブリ20/発生器アセンブリ30は、対応する熱エネルギー消費器熱交換器22/発生器熱交換器32を通る熱伝達液体を圧送する必要があることがあり、時に、特定の局所熱エネルギー消費器アセンブリ20/発生器アセンブリ20は、熱伝達液体を、対応する熱エネルギー消費器熱交換器22/発生器熱交換器32を通って流れるようにさせる必要があることがある。したがって、システム1内のすべての圧送を、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20/発生器アセンブリ30において行わせることが可能であるだろう。限定された流れおよび圧力が必要とされるために、細かく周波数制御された循環ポンプが使用されてよい。
【0091】
地域熱エネルギー配給システム1は、高温導管12の熱伝達液体と低温導管14の熱伝達液体との局所圧力差が、熱エネルギー回路10に従って変化することを許容する。特に、高温導管12の熱伝達液体と低温導管14の熱伝達液体との局所圧力差は、高温導管12および低温導管14のうちの一つから見て、正から負の圧力差に変化することがある。地域熱エネルギー配給システム1はさらに、システム内のすべての圧送を、局所熱エネルギー消費器アセンブリ20/発生器アセンブリ30において行わせる可能性を許容する。限定された流れおよび圧力が必要とされるために、細かく周波数制御された循環ポンプが使用されてよい。したがって、構築するのが容易な地域熱エネルギー配給システム1が提供される。さらに、制御するのが容易な地域熱エネルギー配給システム1が提供される。
【0092】
地域熱エネルギー配給システム1の基本理念は、現代の都市が、都市内で再利用され得る熱エネルギーをそれら自らによって提供するという、発明者による見識に基づいている。再利用される熱エネルギーは、地域熱エネルギー配給システム1によって集められてよく、例えば、空間加熱または水道水高温調整のために使用されてよい。さらに、空間冷却への増加する需要もまた、地域熱エネルギー配給システム1内で処理されることになる。地域熱エネルギー配給システム1内で、都市内の建物5は、相互接続されており、容易かつ簡単なやり方で、局所の異なる需要のために低温の廃エネルギーを再配給することができる。とりわけ、地域熱エネルギー配給システムは、
都市内部のエネルギーの流れの最適な再利用のために、一次エネルギーの使用を最小限にすること、
局所で燃焼するガスまたは他の燃料の必要性が削減されるので、都市内部の煙突または燃焼場所の必要性を限定すること、
冷却デバイスによって生成された余分な熱は、運び去られ、地域熱エネルギー配給システム1内で再利用され得るので、都市内部でのタワーの冷却またはコンベクターの冷却の必要性を限定すること、
を提供する。
【0093】
したがって、地域熱エネルギー配給システム1は、都市内の熱エネルギーのスマートな二重使用を提供する。地域熱エネルギー配給システム1は、都市の中に統合されるとき、都市内での加熱用途および冷却用途の両方において、低レベルの熱エネルギー廃棄物の活用を提供する。これは、都市におけるガス供給網または地域加熱網、および冷却供給網の必要性を排除することによって、都市の一次エネルギーの消費を削減することになる。地域熱エネルギー配給システム1は、熱サーバプラント2を備えていてもよい。熱サーバプラント2は、外部の熱ソースおよび/または熱シンクとして機能する。熱サーバプラント2の機能は、熱エネルギー回路10の高温導管12と低温導管14との温度差を維持することである。すなわち、熱エネルギー回路10がある温度のエンドポイントに達するとき、熱サーバプラント2が、熱エネルギー回路10から熱エネルギーを吸入する、または熱エネルギー回路10に熱エネルギーを発散するように配置されるように、熱サーバプラント2は、地域熱エネルギー配給システム1のバランスを取るために使用されてよい。冬季において、高温導管12がその最も低い温度のエンドポイントに達するという、より高い確率があるとき、熱サーバプラント2は、熱エネルギー回路10に熱エネルギーを加えるために使用される。夏季において、低温導管がその最も高い温度のエンドポイントに達するという、より高い確率があるとき、熱サーバプラント2は、熱エネルギー回路10から熱エネルギーを取り去るために使用される。
【0094】
当業者であれば、本発明が、上で説明された好ましい実施形態に決して限定されないことを認識する。むしろ、多くの修正形態および変形形態が、添付の特許請求の範囲内で可能である。
【0095】
例えば、熱エネルギー消費器ポンプ24および/または熱エネルギー発生器ポンプ24は、例えば、周波数制御された循環ポンプであってもよい。
【0096】
熱エネルギー消費器バルブ23および/または熱エネルギー発生器バルブ33は、調整バルブであってもよい。
【0097】
さらに、図面、本開示、および添付の特許請求の範囲の検討から特許請求される本発明を実践する際に、開示された実施形態に対する変形形態が、当業者によって理解され、もたらされてもよい。
図1
図2
図3
図4