(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電流伝送ネットワーク(10)の機能を最適化する方法であって、前記ネットワークは、少なくとも1つの電線(L1、L2、L3、L4、L5)と、前記少なくとも1つの電線の複数の端部に接続された複数のエネルギー貯蔵ユニット(24、30、36、42)と、貯蔵されているエネルギーを各貯蔵ユニットと前記ユニットが接続されている電線端部(複数可)との間で電流へとまたは相互に変換するためのコントローラ(28、34、40、46)とを備え、前記最適化する方法は、
− 前記変換コントローラ(28、34、40、46)によって、給電される前記貯蔵ユニット(24、30、36、42)の各々の充填情報をメモリ内(56)で最新の状態に維持するステップ(100;200;300)と、
− 前記変換コントローラ(28、34、40、46)が、前記貯蔵ユニット(24、30、36、42)内へのエネルギー貯蔵コマンドまたは前記貯蔵ユニット(24、30、36、42)からのエネルギー放出コマンドを送信することによって指令を行うステップ(108;210;302)と、
− 少なくとも1つの電線端部の第1のアセンブリE1に接続された少なくとも1つの貯蔵ユニットの第1のアセンブリS1を選択するステップ(104;206)と、
− 少なくとも1つの電線端部の第2のアセンブリE2に接続された少なくとも1つの貯蔵ユニットの第2のアセンブリS2を選択するステップ(104;206)と、
− メモリ(56)内の最新の状態に維持された前記充填情報に基づいて(106;208)、前記第1のアセンブリE1から前記第2のアセンブリE2への電流の量Qの仮想伝送を、関連する前記変換コントローラに、
・前記第1のアセンブリS1内の、電流の量Qに対応するエネルギーの量を貯蔵するための少なくとも1つの第1のコマンド、および
・前記第2のアセンブリS2からの、電流の量Qに対応する同じエネルギーの量を放出する少なくとも1つの第2のコマンド、
をともに送信することによって、起動するステップ(108;210;302)と、
− 前記関連する変換コントローラによって前記エネルギー貯蔵コマンドおよび前記エネルギー放出コマンドをともに実行するステップ(110;212;304)と、
を含み、
充填基準が各前記貯蔵ユニット(24、30、36、42)に対して予め定められ、前記方法は、前記仮想伝送を起動する前記ステップ(108;210;302)に続いて、前記仮想伝送中に要求されている前記貯蔵ユニットの前記変換コントローラが、前記貯蔵ユニットの前記充填基準に達するように前記貯蔵ユニットのエネルギー貯蔵または放出を指令する、再構成ステップ(114;216;302)をさらに含み、
前記充填基準が各前記貯蔵ユニット(24、30、36、42)に対して、次の規則に従って予め定められ、前記規則は、
− 前記ネットワーク(10)の最大電流伝送容量を超えて輻輳するリスクが等確率である場合、前記充填基準は、関連する各前記貯蔵ユニットの容量の半分までの充填とされ、
− 前記輻輳が常に同じ伝送方向で発生する場合、上流の前記貯蔵ユニットの前記充填基準は、可能な最低負荷レベルになり、下流の前記貯蔵ユニットの前記充填基準は、可能な最高負荷レベルになり、
− 中間状態の場合、前記充填基準は、前記2つの規則を補間する単調な統計関数として定義される、
最適化する方法。
前記再構成ステップ(114;216;302)は、前記少なくとも1つの電線(L1,L2,L3,L4,L5)の最大電流伝送容量を超えることを決して要求しないように実行される、請求項1または2に記載の最適化する方法。
各電線(L1,L2,L3,L4,L5)は最大電流伝送容量を有し、前記電流の量Qの前記仮想伝送は、前記アセンブリE1とE2との間に配置された少なくとも1つの電線が、前記電線の最大容量を前記量Q以上の量だけ超える電流の量を一時的に伝送することを要求された(102;202)ときに起動される(108;210;302)、請求項1から3のいずれか一項に記載の最適化する方法。
コンピュータプログラム(58)であって、前記コンピュータプログラムは、通信ネットワークからダウンロードすることができ、ならびに/または、コンピュータによって読み取ることができる、および/もしくは、プロセッサ(54)によって実行することができる媒体上に記録することができ、前記プログラムがコンピュータ(12)上で実行されるとき、請求項1から5のいずれか一項に記載の最適化する方法のステップを実行するための命令を含む、コンピュータプログラム(58)。
電流伝送ネットワーク(10)の機能を最適化するシステム(12)であって、前記ネットワークは、少なくとも1つの電線(L1,L2,L3,L4,L5)と、前記少なくとも1つの電線の複数の端部に接続された複数のエネルギー貯蔵ユニット(24、30、36、42)と、貯蔵されているエネルギーを各貯蔵ユニットと前記ユニットが接続されている電線端部(複数可)との間で電流へとまたは相互に変換するためのコントローラ(28、34、40、46)とを備え、前記最適化するシステム(12)は、
− 前記貯蔵ユニット(24、30、36、42)の各々の充填情報を最新の状態に維持するメモリ(56)と、
− 前記貯蔵ユニット(24、30、36、42)内へのエネルギー貯蔵コマンドまたは前記貯蔵ユニット(24、30、36、42)からのエネルギー放出コマンドを送信するようにプログラムされている(58)、前記メモリ(56)への読み出し/書き込みの接続および前記変換コントローラ(28、34、40、46)との交換を有するコマンドユニット(54)と
を備え、
前記コマンドユニット(54)は、
− 少なくとも1つの電線端部の第1のアセンブリE1に接続された少なくとも1つの貯蔵ユニットの第1のアセンブリS1を選択するステップと、
− 少なくとも1つの電線端部の第2のアセンブリE2に接続された少なくとも1つの貯蔵ユニットの第2のアセンブリS2を選択するステップと、
− 前記メモリ(56)内の最新の状態に維持された前記充填情報に基づいて、前記第1のアセンブリE1から前記第2のアセンブリE2への電流の量Qの仮想伝送を、前記関連する変換コントローラに、
・前記第1のアセンブリS1内の、前記電流の量Qに対応するエネルギーの量を貯蔵するための少なくとも1つの第1のコマンド、および
・前記第2のアセンブリS2からの、前記電流の量Qに対応する同じエネルギーの量を放出する少なくとも1つの第2のコマンド、
をともに送信することによって、起動するステップと、を
行うようにさらにプログラムされており(58)、
充填基準が各前記貯蔵ユニット(24、30、36、42)に対して予め定められ、前記コマンドユニット(54)は、前記仮想伝送の起動に続いて、前記仮想伝送中に要求されている前記貯蔵ユニットの前記変換コントローラが、前記貯蔵ユニットの充填基準に達するように前記貯蔵ユニットのエネルギー貯蔵または放出を指令する、再構成を起動するようにさらにプログラムされており(58)、
充填基準が各前記貯蔵ユニット(24、30、36、42)に対して、次の規則に従って予め定められ、前記規則は、
− 前記ネットワーク(10)の最大電流伝送容量を超えて輻輳するリスクが等確率である場合、前記充填基準は、関連する各前記貯蔵ユニットの容量の半分までの充填とされ、
− 前記輻輳が常に同じ伝送方向で発生する場合、上流の前記貯蔵ユニットの前記充填基準は、可能な最低負荷レベルになり、下流の前記貯蔵ユニットの前記充填基準は、可能な最高負荷レベルになり、
− 中間状態の場合、前記充填基準は、前記2つの規則を補間する単調な統計関数として定義される、
最適化するシステム(12)。
前記貯蔵ユニット(24、30、36、42)は、前記電流伝送ネットワーク(10)の電線(L1,L2,L3,L4,L5)を接続するために変電所(16,18,20,22)の内部に配置される、請求項8に記載の設備。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、電流の生成または需要が高い間にネットワークの一時的容量の純粋な増大を依然としてもたらしながら、特に輻輳の散発的なリスクに対処することが可能な、電流伝送ネットワークの機能、少なくともコストおよび最小の影響を最適化する方法を設計することが望ましいことがある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
したがって、電流伝送ネットワークの機能を最適化する方法が提案され、ネットワークは、少なくとも1つの電線と、上記少なくとも1つの電線の複数の端部に接続された複数のエネルギー貯蔵ユニットと、貯蔵されているエネルギーを各貯蔵ユニットと当該ユニットが接続されている電線端部(複数可)との間で電流へとまたは相互に変換するためのコントローラとを備え、最適化する方法は、
変換コントローラによって、給電される貯蔵ユニットの各々の充填情報をメモリ内で最新の状態に維持するステップと、
変換コントローラが、貯蔵ユニット内へのエネルギー貯蔵コマンドまたは貯蔵ユニットからのエネルギー放出コマンドを送信することによって指令を行うステップと、
を含み、
少なくとも1つの電線端部の第1のアセンブリE1に接続された少なくとも1つの貯蔵ユニットの第1のアセンブリS1を選択するステップと、
少なくとも1つの電線端部の第2のアセンブリE2に接続された少なくとも1つの貯蔵ユニットの第2のアセンブリS2を選択するステップと、
メモリ内の最新の状態に維持された充填情報に基づいて、第1のアセンブリE1から第2のアセンブリE2への電流の量Qの仮想伝送を、関連する変換コントローラに、
第1のアセンブリS1内の、電流の量Qに対応するエネルギーの量を貯蔵するための少なくとも1つの第1のコマンド、および
第2のアセンブリS2からの、電流の量Qに対応する同じエネルギーの量を放出する少なくとも1つの第2のコマンド
をともに送信することによって、起動するステップと、
関連する変換コントローラによって貯蔵コマンドおよび放出コマンドをともに実行するステップと、
をさらに含む。
【0013】
したがって、このような方法によって、ネットワーク内に分散された貯蔵容量を使用して、電流の供給または需要が高い所与の瞬間において、実際よりもより大きいアセンブリE1とE2との間の電流の伝送をシミュレートすることが可能である。要求された貯蔵ユニットは、その後、供給または需要がそれほど高くないときに再平衡させることができる。換言すれば、貯蔵ユニットは、電流の需給バランスに影響を与えることなく、かつ、伝達される電流において完全にトランスペアレントにネットワークの一時的な輻輳を防止または吸収するために使用される。同じ電流の量Qをともに貯蔵および放出することによって、計画されたまたは観察された輻輳の反対方向に電流を誘導して、それらを相殺することが可能になる。したがって、仮想電線が一時的に作成され、その長さは所望の長さにすることができる。実際には、アセンブリE1とE2を隔てる距離には動作上の制約はない。構築または既存の電線の補強の解決策と比較して、通過する地域への影響は、同等の効率で実質的にゼロである。
【0014】
任意選択的に、電流の量Qの仮想伝送の起動中に伝送される貯蔵コマンドおよび放出コマンドは、最近のエネルギー効率損失に対するアセンブリS1およびS2の貯蔵ユニットの合計エネルギー平衡がゼロになるように、関連する変換コントローラによって実行される。
【0015】
また、任意選択的に、
充填基準(reference filling)が各貯蔵ユニットに対して予め定められ、方法は、仮想伝送を起動するステップに続いて、仮想伝送中に要求されている貯蔵ユニットの変換コントローラが、それらの
充填基準に達するようにそれらのエネルギー貯蔵または放出を指令する、再構成ステップをさらに含む。
【0016】
また、任意選択的に、再構成ステップは、上記少なくとも1つの電線の最大電流伝送容量を超えることを決して要求しないように実行される。
【0017】
また、任意選択的に、各電線は最大電流伝送容量を有し、電流の量Qの仮想伝送は、アセンブリE1とE2との間に配置された少なくとも1つの電線が、その最大容量を量Q以上の量だけ超える電流の量を一時的に伝送することを要求されたときに起動される。
【0018】
また、任意選択的に、
ネットワーク内の少なくとも1つの電線の輻輳の主な方向が決定され、
第1のアセンブリS1および第2のアセンブリS2の選択は、この主な輻輳方向に仮想伝送を向けるように行われる。
【0019】
コンピュータプログラムも提案される。コンピュータプログラムは、通信ネットワークからダウンロードすることができ、ならびに/または、コンピュータによって読み取ることができる、および/もしくは、プロセッサによって実行することができる媒体上に記録することができ、上記プログラムがコンピュータ上で実行されるとき、本発明による最適化する方法のステップを実行するための命令を含む。
【0020】
電流伝送ネットワークの機能を最適化するシステムも提案され、ネットワークは、少なくとも1つの電線と、上記少なくとも1つの電線の複数の端部に接続された複数のエネルギー貯蔵ユニットと、貯蔵されているエネルギーを各貯蔵ユニットと当該ユニットが接続されている電線端部(複数可)との間で電流へとまたは相互に変換するためのコントローラとを備え、最適化するシステムは、
貯蔵ユニットの各々の充填情報を最新の状態に維持するメモリと、
貯蔵ユニット内へのエネルギー貯蔵コマンドまたは貯蔵ユニットからのエネルギー放出コマンドを伝送するようにプログラムされている、メモリへの読み出し/書き込みの接続および変換コントローラとの交換を有するコマンドユニットと
を備え、
コマンドユニットは、
少なくとも1つの電線端部の第1のアセンブリE1に接続された少なくとも1つの貯蔵ユニットの第1のアセンブリS1を選択するステップと、
少なくとも1つの電線端部の第2のアセンブリE2に接続された少なくとも1つの貯蔵ユニットの第2のアセンブリS2を選択するステップと、
メモリ内の最新の状態に維持された充填情報に基づいて、第1のアセンブリE1から第2のアセンブリE2への電流の量Qの仮想伝送を、関連する変換コントローラに、
第1のアセンブリS1内の、電流の量Qに対応するエネルギーの量を貯蔵するための少なくとも1つの第1のコマンド、および
第2のアセンブリS2からの、電流の量Qに対応する同じエネルギーの量を放出する少なくとも1つの第2のコマンド
をともに送信することによって、起動するステップと、を
行うようにさらにプログラムされている。
【0021】
また、電流の最適化された伝送のための設備が提案されている。設備は、
電流伝送ネットワークであって、
少なくとも1つの電線、
上記少なくとも1つの電線の複数の端部に接続された複数のエネルギー貯蔵ユニット、および
各貯蔵ユニットと当該ユニットが接続されている電線端部(複数可)との間で貯蔵されたエネルギーを電流へとまたは相互に変換するためのコントローラを備える、電流伝送ネットワークと、
本発明による最適化するシステムと、
最適化するシステムのコマンドユニットと電流伝送ネットワークの変換コントローラとの間の充填情報および貯蔵/放出コマンドの交換のための遠隔通信ネットワークと、
を備える。
【0022】
任意選択的に、貯蔵ユニットは、電流伝送ネットワークの電線を接続するために変電所の内部に配置することができる。
【0023】
本発明は、単に例として与えられ、添付の図面を参照して与えられる以下の説明を用いてよりよく理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1に概略的に示す設備は、電流伝送ネットワーク10と、ネットワーク10の動作を最適化するシステム12と、最適化するためのシステム12とネットワーク10のいくつかの要素との間でデータを交換する遠隔通信ネットワーク14とを備える。
【0026】
ネットワーク10は、そのノードのいくつかを形成するいくつかの変電所(electrical substation)を備える。各変電所は、電線の少なくとも1つの端部に電気的に接続されており、各電線自体は、高電圧、中電圧または低電圧の電流の輸送線または配電線である。特に、ネットワーク10の高電圧線は、1つの変電所から別の変電所に延在する。
【0027】
この特定の非限定的な例では、ネットワーク10は、各々が、IEC(国際電気標準会議)によって、「所与の領域に限定されており、主に送電線または配電線の端部、電気開閉装置および制御装置、建造物および場合によっては変圧器を含む電気ネットワークの一部」として規定されている、4つの変電所16,18,20および22を備えている。したがって、変電所は、電気の輸送および分配の両方に使用される電流伝送ネットワークの要素である。これは、高電圧での伝送のために電圧を上昇させ、ユーザ(個人または産業)による消費のために再び低下させることを可能にする。4つの変電所16,18,20および22の相対的な配置は、任意の配置とすることができ、便宜上それらが整列されているこの図解に対応していない。それらは、各辺が数キロメートルまたは数十キロまたは数百キロメートルになり得る任意の四辺形の4つの頂点を形成する。ネットワーク10はまた、例えば、特に全国的な範囲を有する、より大規模かつ完全である任意のネットワークのサブネットワークでもある。
【0028】
この特定の非限定的な例においてまた、ネットワーク10は、変電所16と変電所18との間に延在する電線L1と、変電所18と変電所20との間に延在する電線L2と、変電所20と変電所22との間に延在する電線L3と、変電所22と変電所16との間に延在する電線L4と、変電所18と変電所22との間に延在する電線L5とを含む。
【0029】
ネットワーク10は、電線L1、L2、L3、L4およびL5の端部の少なくとも一部分に接続された複数のエネルギー貯蔵ユニットをさらに含む。これらの貯蔵ユニットは、例えば、電気化学電池、スーパーキャパシタ、フライホイール、ポンプ式蓄電液圧ステーションなどを含む。
図1の例では、それらは変電所に分散されている。この場合、それらが電線L1、L2、L3、L4、L5が通過する領域に及ぼす影響はゼロである。
【0030】
このようにして、貯蔵ユニット24が変電所16の内部に設置される。貯蔵ユニットは、この変電所に到来する電線L1およびL4の端部に接続される。従来の変換デバイス26は、ユニット24に貯蔵されたエネルギーを、電線L1およびL4の少なくとも1つによって伝送されるように意図される電流に変換することを可能にする。変換デバイスは、相互的に、電線L1およびL4の少なくとも1つによって伝送される電流を、ユニット24に貯蔵されるエネルギーに変換することを可能にする。この変換デバイス26自体は、最適化するためのシステム12とのインターフェースとしての役割を果たす変換コントローラ28によって指令される。より正確には、コントローラ28は、貯蔵ユニット24の充填情報を最適化するためのシステム12に提供することができる。コントローラはさらに、コントローラが最適化するためのシステム12から受信する貯蔵コマンド(電線L1およびL4の少なくとも1つによって伝送される電流をユニット24に貯蔵されるエネルギーに変換するための)または放出コマンド(ユニット24内に貯蔵されたエネルギーを、電線L1およびL4の少なくとも1つによって伝送される電流に変換するための)に従って1つの方向または他方の方向へのエネルギー変換を制御することが可能である。
【0031】
同様に、貯蔵ユニット30が変電所18の内部に設置される。貯蔵ユニットは、この変電所に到来する電線L1、L2およびL5の端部に接続される。変換デバイス32は、ユニット30に貯蔵されたエネルギーを、電線L1、L2およびL5の少なくとも1つによって伝送されるように意図される電流に変換することを可能にする。変換デバイスは、相互的に、電線L1、L2およびL5の少なくとも1つによって伝送される電流を、ユニット30に貯蔵されるエネルギーに変換することを可能にする。この変換デバイス32自体は、最適化するためのシステム12とのインターフェースとしての役割を果たす変換コントローラ34によって指令される。より正確には、コントローラ34は、貯蔵ユニット30の充填情報を提供し、コントローラが最適化するためのシステム12から受信する貯蔵コマンドまたは放出コマンドに従って1つの方向または他方の方向へのエネルギー変換を制御することが可能である。
【0032】
同様に、貯蔵ユニット36が変電所20の内部に設置される。貯蔵ユニットは、この変電所に到来する電線L2およびL3の端部に接続される。変換デバイス38は、ユニット36に貯蔵されたエネルギーを、電線L2およびL3の少なくとも1つによって伝送されるように意図される電流に変換することを可能にする。変換デバイスは、相互的に、電線L2およびL3の少なくとも1つによって伝送される電流を、ユニット36に貯蔵されるエネルギーに変換することを可能にする。この変換デバイス38自体は、最適化するためのシステム12とのインターフェースとしての役割を果たす変換コントローラ40によって指令される。より正確には、コントローラ40は、貯蔵ユニット36の充填情報を提供し、コントローラが最適化するためのシステム12から受信する貯蔵コマンドまたは放出コマンドに従って1つの方向または他方の方向へのエネルギー変換を制御することが可能である。
【0033】
同様に、貯蔵ユニット42が変電所22の内部に設置される。貯蔵ユニットは、この変電所に到来する電線L3、L4およびL5の端部に接続される。変換デバイス44は、ユニット42に貯蔵されたエネルギーを、電線L3、L4およびL5の少なくとも1つによって伝送されるように意図される電流に変換することを可能にする。変換デバイスは、相互的に、電線L3、L4およびL5の少なくとも1つによって伝送される電流を、ユニット42に貯蔵されるエネルギーに変換することを可能にする。この変換デバイス44自体は、最適化するためのシステム12とのインターフェースとしての役割を果たす変換コントローラ46によって指令される。より正確には、コントローラ46は、貯蔵ユニット42の充填情報を提供し、コントローラが最適化するためのシステム12から受信する貯蔵コマンドまたは放出コマンドに従って1つの方向または他方の方向へのエネルギー変換を制御することが可能である。
【0034】
最適化するためのシステム12は、例えば従来のコンピュータのようなコンピュータ装置に実装され、このとき、データファイルおよびコンピュータプログラムの格納のための少なくとも1つのメモリ50(例えば、RAMメモリ)と読み書きのために関連付けられる少なくとも1つの処理ユニット48を備える。
【0035】
処理ユニット48は、遠隔通信ネットワーク14に接続するためのインターフェース52を含む。処理ユニット48は、インターフェース52によって供給されるか、またはメモリ50に格納されたデータを処理し、ネットワーク10、特に変換コントローラ28,34,40,および46に対してコマンドを発行することができる少なくとも1つの計算器54、例えばマイクロプロセッサをさらに含む。この場合、計算器54はコマンドユニットの機能を果たす。
【0036】
メモリ50は、処理データを格納するための第1のゾーン56と、コンピュータプログラムを格納するための第2のゾーン58とに区分されている。この区分は、純粋に機能的であり、最適化するためのシステム12の明確な提示のために選択されるが、必ずしもメモリ50の実際の構成を反映するものではない。
【0037】
したがって、第1の格納ゾーン56は、特に、変電所16,18,20,22の各々の変換コントローラ28,34,40,46の各々によって最適化するためのシステム12に定期的に供給されるような、貯蔵ユニット24,30,36,42の各々の更新された充填情報を含む。
【0038】
第2の格納ゾーン58は、機能的に1つまたは複数のコンピュータプログラムを含む。代替的に、このプログラムまたはこれらのプログラムによって実行される機能は、専用集積回路内で少なくとも部分的にマイクロプログラム化または微細配線化されてもよい。したがって、代替的に、処理ユニット48およびそのメモリ50を実装するコンピュータデバイスは、同じ機能を実行するための(コンピュータプログラムなしの)デジタル回路のみで構成される電子デバイスと置き換えられてもよい。
【0039】
第2の格納ゾーン58の1つまたは複数のコンピュータプログラムは、貯蔵ユニット24,30,36および42内へのエネルギー貯蔵コマンドまたは貯蔵ユニット24,30,36および42からのエネルギー放出コマンドを送信するための命令ラインを有する。より正確にかつ本発明によれば、これらの命令ラインは、コマンドユニット54が、
少なくとも1つの電線端部の第1のアセンブリE1に接続された少なくとも1つの貯蔵ユニットの第1のアセンブリS1を選択するステップと、
少なくとも1つの電線端部の第2のアセンブリE2に接続された少なくとも1つの貯蔵ユニットの第2のアセンブリS2を選択するステップと、
メモリ50内の最新の状態に維持された充填情報に基づいて、第1のアセンブリE1から第2のアセンブリE2への電流の量Qの仮想伝送を、関連する変換コントローラに、
第1のアセンブリS1内の、電流の量Qに対応するエネルギーの量を貯蔵するための少なくとも1つの第1のコマンド、および
第2のアセンブリS2からの、電流の量Qに対応する同じエネルギーの量を放出する少なくとも1つの第2のコマンド
をともに送信しながら、起動するステップと、を行うことを可能にするように定義される。
【0040】
コマンドユニット54はさらに、アセンブリE1とE2との間に位置する少なくとも1つの電線が、例えば、ネットワーク10に接続された電流の少なくとも1つの生成拠点が一時的な過剰発電の状況下にあることに起因して、または、ネットワーク10に接続された電流の少なくとも1つの消費拠点が一時的な過剰消費の状況下にあることに起因して、その最大容量を量Q以上の量だけ超える電流の量を一時的に伝送することを要求されたときに、電流の量Qのこのような仮想伝送を起動するようにプログラムすることができる。「過剰生成」のゾーンまたは拠点は、それをネットワークの残りの部分に接続する電線の除去能力を超えるエネルギーの余剰があるゾーンまたは拠点である。「過剰消費」のゾーンまたは拠点は、それをネットワークの残りの部分に接続する電線の供給能力を超えるエネルギーの不足があるゾーンまたは拠点である。換言すれば、仮想伝送は、ネットワーク10の一部分の一時的な輻輳の場合に起動され、貯蔵ユニットのアセンブリS1およびS2の貯蔵/放出における共同要請を使用して実行される。
【0041】
上述したようにプログラムされたコマンドユニット54のより正確な機能は、
図3A、
図3B〜
図9を参照して、考えられる様々なシナリオに従って詳述される。ネットワーク10から入来するすべての情報(特に、貯蔵ユニット24,30,36,42の充填情報を含む)およびコマンドユニット54から入来するすべての貯蔵/放出コマンドは、遠隔通信ネットワーク14の仲介によって、最適化するためのシステム12のコマンドユニット54とネットワーク10の変電所16,18,20,22の関連要素(特に、変換コントローラ28,34,40,46)との間で交換されることに留意されたい。
【0042】
さらに、
図1の設備が、それ自体既知の様式で変電所16,18,20,22の各々に接続された少なくとも1つの遠隔監視拠点によって管理されることを前提とすると、最適化するためのシステムは、これらの遠隔拠点のうちの1つにおいて実装することができる。代替的に、最適化するためのシステムは、変電所の1つの内部に設置することもできる。
【0043】
図2は、ネットワーク10の構成および可能なトポロジの非限定的な例を示す。変電所16は、例えば、風力タービンを使用する発電拠点に接続され、一方で、変電所22は、光電池パネルを使用する発電拠点に接続される。これらの2つの拠点は、一時的な過剰発電を生成する可能性がある。変電所18および20は、電気の消費拠点、例えば都市部に接続されている。これらのゾーンは、一時的な過剰消費を生成する可能性がある。無論、ネットワーク10は特に単純であり、本発明の迅速な理解を可能にする目的のためだけに例として作成されている。一般に、その輸送および/または配電を含む電流伝送ネットワークは、はるかに複雑である。特に、ネットワークは、発電拠点または消費拠点に直接接続されていないが、1つまたは複数の他の変電所に接続されている変電所を含む。
【0044】
図3Aおよび
図3Bは、電流伝送ネットワークの単一の電線Lを最適化するためのシナリオを示す。この電線Lは、第1の端部において電流を受け取り、第2の端部において電流を供給する。その2つの端部はそれぞれ2つの貯蔵ユニットに接続されている。これは、「N−1」としての実証されたまたはシミュレートされた断続的な輻輳に、すなわち、発電または消費におけるネットワークの要請における変化の予想に従って想定される、即時または予期されるネットワーク構造のうちの1つの想定される障害に条件付きでさらされる。これは、P
maxとして示される最大電流伝送容量を有する。
【0045】
図3Aにおいて、電線Lは、量P
max+Qの電流、したがって、その最大容量を量Qだけ超える電流を求める伝送要求を伴う瞬間TAに直面する。したがって、本発明によれば、コマンドユニット54は、
アセンブリE1が伝送の上流の電線Lの端部から構成され、選択されるアセンブリS1がE1に接続された貯蔵ユニットから構成されていることを考慮すること、
アセンブリE2が伝送の下流の電線Lの端部から構成され、選択されるアセンブリS2がE2に接続された貯蔵ユニットから構成されていることを考慮すること、
貯蔵ユニットS1が電流の量Qに対応する追加の量のエネルギーを貯蔵することができるか否かをチェックすること、
貯蔵ユニットS2がQ以上の電流の量に対応するエネルギーの量を貯蔵しているか否かをチェックすること、その後、
2つの貯蔵ユニットS1およびS2を管理する変換コントローラに、貯蔵ユニットS1内の電流の量Qに対応するエネルギーの量の第1の貯蔵コマンド、および、貯蔵ユニットS2から電流の量Qに対応するエネルギーの量の第2の放出コマンドをともに、かつそれぞれ送信することに存する仮想伝送を起動する。
【0046】
この起動は、関連する変換コントローラによって貯蔵および放出コマンドをともに実行することによって終了する。これらのコマンドは、対称的に実行され、同時に、最近のエネルギー効率損失に対して貯蔵ユニットS1およびS2の合計エネルギー平衡がゼロになるように実行される。これらの損失は、より好ましくは10%未満である。
【0047】
その結果、実際には電線L内で量P
maxのみが移動するが、あたかも電流の量P
max+Qが端部E1から端部E2に伝送されるように、物事は運ぶ。したがって、貯蔵ユニットS1およびS2によって補強された容量P
maxの実際の電線Lは、配電ネットワークの完全な透過性を備えた容量P
max+Qの電線と同じサービスを提供する。貯蔵ユニットは、電線Lが直面する可能性がある一時的な輻輳のすべてを吸収するために、エネルギーおよび電力容量を容易に調整することができる。しかし、貯蔵における投資コストおよび残存する輻輳によるコストの比較に関連する経済的理由から、一時的な輻輳の一部を吸収することだけのために貯蔵ユニットのサイズを決定することができる。
【0048】
電線Lの長さは、非常に遠距離の仮想伝送が考慮され得るように、貯蔵ユニットの存在および動作に関連する仮想伝送容量に影響を与えないことに留意されたい。
【0049】
また、有利には、貯蔵ユニットS1およびS2の各々について
充填基準が予め設定されていることにも留意されたい。例えば、輻輳の方向が等確率である場合(端部E1が常に発電しており、端部E2が常に消費している
図3Aおよび
図3Bではそうではない)、基準条件は2つの貯蔵ユニットが容量の半分充填されていることである。輻輳が常に同じ伝送方向で発生する場合、上流の貯蔵ユニットS1の基準条件は可能な最低負荷レベルになり、下流の貯蔵ユニットS2の基準条件は可能な最高負荷レベルになる。中間状態の場合、基準条件は、穿孔する2つの事例を補間する単調な統計関数として定義される。この関数の構成は、シミュレーションにおいて最高の貯蔵性能を得るように選択される。この構成は、当業者の範囲内である。
【0050】
図3Aの一時的な仮想伝送は、短い伝送期間を利用することによって補正する必要がある、基準条件に関する貯蔵不平衡をもたらす。
【0051】
したがって、電線L上の電流の伝送に対する需要がP
max−Qより小さい値Pである
図3Bに示す瞬間TBにおいて、電線Lの端部において基準条件の再構成が実行される。先行する仮想伝送コマンドの間に要求されている貯蔵ユニットS1およびS2の変換コントローラは、その
充填基準に達するようにそれらのエネルギー貯蔵または放出を指令する。示された例では、貯蔵ユニットS1およびS2の基準状態を再構成するために、実際には量P+Qが電線Lを通過している間に、あたかも電流の量Pが端部E1から端部E2に伝送されているように、物事が運ぶ。
【0052】
無論、この再構成は、電線Lの最大容量P
maxを超えることを決して要求しないように実行される。これは、関連する変換コントローラによって自律的に実行されてもよいし、または、コマンドユニット54によって指令されてもよい。これは、電線Lが常に容量制限として機能するとは限らない場合にのみ可能である。
【0053】
図3Aおよび
図3Bに従ってこのシナリオを処理するために、
図4に示す方法の連続ステップをループで実行するように、コマンドユニット54および任意選択的に設備の変換コントローラをプログラムすることができる。
【0054】
ステップ100の間に、最適化するためのシステム12は、ネットワーク10、より正確には変電所から、または遠隔監視拠点から入来する様々な遠隔シグナリングおよび測定データを受信する。このデータは、特に、変換コントローラによって供給される貯蔵ユニットの各々の充填情報、および、任意の可能な実際のまたはシミュレートされた、差し迫ったまたは近づいている輻輳情報を含む。これは、特に、コマンドユニット54が第1の格納ゾーン56のデータを更新することを可能にする。
【0055】
ステップ100の後には、第1のテスト102が行われ、その間、コマンドユニット54は、Lと記されたネットワーク10の電線の1つが潜在的な輻輳の状況にあるか否かを判定する。
【0056】
肯定の場合、テスト102の後に、
潜在的輻輳の上流に位置する電線Lの端部E1に接続された貯蔵ユニットS1、および 潜在的輻輳の下流に位置する電線Lの端部E2に接続された貯蔵ユニットS2
を選択するステップ104が行われる。
【0057】
次いで、方法は、第2のテスト106に移り、その間、潜在的な輻輳を吸収するための所望の貯蔵および放出が実行され得るか否かを決定するために、ステップ104で選択された貯蔵ユニットの充填情報がコマンドユニット54によって解析される。言い換えれば、過負荷において電線Lによる電流の量Qの仮想伝達を実行するために十分な、操作のための余裕が貯蔵ユニットS1およびS2にあるか?
肯定の場合、テスト106の後に、
貯蔵ユニットS1における電流の量Qに対応するエネルギーの量の第1の貯蔵命令、および
貯蔵ユニットS2からの電流の量Qに対応する同じエネルギーの量の第2の放出コマンド
をともに関連する変換コントローラに送信しながら、端部E1から端部E2へのこの仮想伝送を起動するステップ108が行われる。
【0058】
次に、ステップ110の間に、関連する変換コントローラによってコマンドが並列に実行され、その後、方法はステップ100に戻る。
【0059】
テストステップ102で輻輳が検出されない場合、本方法は第3のテスト112に移行し、その間、コマンドユニット54は、特に以前に実行された仮想伝送に続いて、ネットワーク10の貯蔵ユニットの少なくとも1つの部分の基準状態の再構成が必要であるか否かを判定する。
【0060】
肯定の場合、テスト112の後にステップ114が行われ、その間、この再構成に関連する貯蔵ユニットの変換コントローラは、それらの
充填基準に達するようにそれらのエネルギー貯蔵または放出を指令し、これは、再構成のために要求される1つまたは複数の電線の最大電流伝送容量の制限内で実行される。再構成ステップ114は、
充填基準が得られるまで、または例えば別の輻輳に起因して再構成がもはや不可能になるまで継続する。その後、ステップ100に戻る。
【0061】
最後に、テスト106中に仮想伝送が可能であると考えられない場合、またはテスト112中に再構成が必要であると検出されない場合にも、方法はステップ100に戻る。
【0062】
図5Aおよび
図5Bは、いくつかの近接した線および遠い電線を同時に含み得る電流伝送ネットワークの部分を最適化するためのシナリオを示す。これは、
図3Aおよび
図3Bのシナリオの一般化である。第1のゾーンZ1は、例えば電流の生成源であり、一時的な過剰発電にさらされる。第2のゾーンZ2は、例えば電流の消費者であり、一時的な過剰消費にさらされる。2つのゾーンZ1およびZ2が接続される中間ゾーンZは、発電および/または消費拠点へのそれ自体の接続を含み、平衡されていると仮定される。最大大域容量P
1,maxを有する電線LL1は、第1のゾーンZ1を中間ゾーンZに接続することを可能にする。それらは、第1のゾーンZ1の潜在的な過剰発電に起因して一時的な輻輳にさらされる。最大大域容量P
2,maxを有する電線LL2は、第2のゾーンZ2を中間ゾーンZに接続することを可能にする。それらは、第2のゾーンZ2の潜在的な過剰消費に起因して一時的な輻輳にさらされる。上記のように、これらの一時的な輻輳は、現実のまたはシミュレートされた、即時または予期されるものであり得る。ゾーンZ1は、電線端部(第1のゾーンZ1に接続された電線LL1の端部または第1のゾーンZ1の電線の他端のいずれかであり得る)の第1のアセンブリE1に接続された貯蔵ユニットの第1のアセンブリS1を含む。ゾーンZ2は、電線端部(第2のゾーンZ2に接続された電線LL2の端部または第2のゾーンZ2の電線の他端のいずれかであり得る)の第2のアセンブリE2に接続された貯蔵ユニットの第2のアセンブリS2を含む。
【0063】
図5Aにおいて、電流伝送ネットワークは、
ゾーンZ1がゾーンZ2の状態とは無関係に過剰発電状態P
1=P
1,max+Qにあるため、
または、ゾーンZ1の状態とは無関係に、ゾーンZ2が過剰消費状態P
2=P
2,max+Qにあるため、
または、同時に2つの先行する理由があるため、この場合、Qは2つの輻輳のうち大きい方として示される、
のいずれかの理由で、潜在的な輻輳を伴う瞬間TAに直面している。
【0064】
したがって、本発明によれば、コマンドユニット54は、
ゾーンZ1の貯蔵ユニットのアセンブリS1を選択すること、
ゾーンZ2の貯蔵ユニットのアセンブリS2を選択すること、
アセンブリS1の貯蔵ユニットが、所望の電流の量Qに対応するエネルギーの追加量を大域的に貯蔵することができるか否かをチェックすること、
アセンブリS2の貯蔵ユニットが、Q以上の電流の量に対応する貯蔵されたエネルギーの量を大域的に有するか否かをチェックすること、その後、
ゾーンZ1のみが過剰発電状態にある場合、エネルギー中立性のためにアセンブリS2内で必要な放出がゾーンZ2を輻輳させないことをチェックすること、
ゾーンZ2のみが過剰消費状態にある場合、エネルギー中立性のためにアセンブリS1内で必要な貯蔵がゾーンZ1を輻輳させないことをチェックすること、
アセンブリS1内の電流の量Qに対応するエネルギーの量の少なくとも1つの第1の貯蔵コマンド、および、アセンブリS2からの電流の量Qに対応するエネルギーの量の少なくとも1つの第2の貯蔵コマンドを、貯蔵ユニットの2つのアセンブリS1、S2を管理する変換コントローラにともに、それぞれ送信すること
に存する仮想伝送を起動する。
【0065】
この起動は、関連する変換コントローラによって貯蔵および放出コマンドをともに実行することによって終了する。
【0066】
したがって、実際には量P
1−QおよびP
2−Qのみが電線LL1およびLL2内で移動している間に、あたかも電流の量P
1がゾーンZ1からゾーンZに伝送され、量P
2がゾーンZからゾーンZ2に伝送されているかのように、物事が運ぶ。アセンブリS1およびS2の貯蔵ユニットは、電線LL1およびLL2が直面する可能性がある一時的な輻輳の全部または一部(前述の経済的理由にしたがって)を吸収するエネルギーおよび電力容量に容易に調整することができる。発電P
1がQよりも小さい場合、中間ゾーンZの発電Pの一部をアセンブリS1の方に向けることができることに留意されたい。
【0067】
上述したように、
充填基準が有利には、アセンブリS1およびS2のすべての貯蔵ユニットに対して予め決定される。一般的な基準条件は、輻輳の先験的な統計的知識に従ってシミュレーションにおいて最良の貯蔵性能を得るように定義される。そのような構成もやはり当業者の範囲内である。
【0068】
図5Aの一時的な仮想伝送は、短い伝送期間を利用することによって補正する必要がある、基準条件と比較しての貯蔵不平衡をもたらす。
【0069】
したがって、電線LL1およびLL2上の電流の伝送を求める要求が、それぞれP
1,max−QおよびP
2,max−Qより小さい値P'
1およびP'
2である
図5Bに示す瞬間TBにおいて、アセンブリE1およびE2の端部において一般的な基準条件の再構成が実行される。先行する仮想伝送中に要求されている貯蔵ユニットのアセンブリS1およびS2の変換コントローラは、
充填基準に到達する目的でエネルギー貯蔵または放出を指令する。示された例では、アセンブリS1およびS2の貯蔵ユニットの基準状態を再構成するために、実際には量P'
1+Qが電線LL1内を移動し、量P'
2+Qが電線LL2を通過している間に、あたかも電流の量P'
1がゾーンZ1からゾーンZに伝送され、電流の量P'
2がゾーンZからゾーンZ2に伝送されているかのように、物事が運ぶ。
【0070】
無論、この再構成は、電線LL1およびLL2の最大容量P
1,maxおよびP
2,maxを超える量を決して要求しないように実行される。これは、関連する変換コントローラによって自律的に実行されてもよく、または、コマンドユニット54によって指令されてもよい。これは、電線LL1およびLL2が常に容量制限において機能するとは限らない場合にのみ可能である。
【0071】
図5Aおよび
図5Bに従ってこのシナリオを処理するために、
図6に示す方法の連続ステップをループで実行するように、コマンドユニット54および場合によって設備の変換コントローラをプログラムすることができる。
【0072】
ステップ200の間に、最適化するためのシステム12は、ネットワーク10、より正確には変電所から、または遠隔監視拠点から入来する様々な遠隔シグナリングおよび測定データを受信する。このデータは、特に、変換コントローラによって供給される貯蔵ユニットの各々の充填情報、および、任意の実際のまたはシミュレートされた、差し迫ったまたは近づいている輻輳情報を含む。これは、特に、コマンドユニット54が第1の格納ゾーン56のデータを更新することを可能にする。
【0073】
ステップ200の後には、第1のテスト202が行われ、その間、コマンドユニット54は、ネットワーク10のゾーンの少なくとも1つが潜在的な輻輳の状況によって影響を受けているか否かを判定する。
【0074】
肯定の場合、テスト202に続いて第2のテスト204が行われ、この間、コマンドユニット54は、仮想移動が、影響を受けたゾーンの状況を、致命的な状況に置かずに改善できるか否かを判定する。
【0075】
肯定の場合、テスト204の後に、
潜在的輻輳の上流に位置する電線端部のアセンブリE1に接続された貯蔵ユニットのアセンブリS1、および
潜在的輻輳の下流に位置する電線端部のアセンブリE2に接続された貯蔵ユニットのアセンブリS2
を選択するステップ206が行われる。
【0076】
次いで、方法は、第3のテスト208に移り、その間、潜在的な輻輳を吸収するための所望の貯蔵または放出が実行され得るか否かを決定するために、ステップ206で選択された貯蔵ユニットの充填情報がコマンドユニット54によって解析される。言い換えれば、過負荷のあるゾーンによる電流の量Qの仮想伝達を実行するために十分な、操作のための余裕がアセンブリS1およびS2の貯蔵ユニットにあるか?
肯定の場合、テスト208の後に、
アセンブリS1の貯蔵ユニットにおける電流の量Qに対応するエネルギーの量の少なくとも1つの第1の貯蔵コマンド、および
アセンブリS2の貯蔵ユニットからの電流の量Qに対応する同じエネルギーの量の少なくとも1つの第2の放出コマンド
をともに関連する変換コントローラに送信しながら、アセンブリE1からアセンブリE2へのこの仮想伝送を起動するステップ210が行われる。
【0077】
次に、ステップ212の間に、関連する変換コントローラによってコマンドが並列に実行され、その後、方法はステップ200に戻る。
【0078】
テストステップ202で輻輳が検出されない場合、本方法は第4のテスト214に移行し、その間、コマンドユニット54は、特に以前に実行された仮想伝送に続いて、ネットワーク10の貯蔵ユニットの少なくとも1つの部分の基準状態の再構成が必要であるか否かを判定する。
【0079】
肯定の場合、テスト214の後にステップ216が行われ、その間、この再構成に関連する貯蔵ユニットの変換コントローラは、それらの
充填基準に達するようにそれらのエネルギー貯蔵または放出を指令し、これは、再構成のために要求される電線の最大電流伝送容量の制限内で実行される。再構成ステップ216は、
充填基準が得られるまで、または例えば別の輻輳に起因して再構成がもはや不可能になるまで継続する。その後、ステップ200に戻る。
【0080】
最後に、テスト208中に仮想伝送が可能であると考えられない場合、またはテスト214中に再構成が必要であると検出されない場合にも、方法はステップ200に戻る。
【0081】
図7Aおよび7Bは、
図6の方法の実行によって処理することができる2つの他の仮想伝送シナリオを示す。これらのシナリオによれば、それにわたって電流の伝送が行われるいかなるネットワークも、可変の間欠的な輻輳によって、特に可変の伝送主方向に従って影響され得る。このネットワークには、特に、輻輳が最も発生しやすい正確な拠点において、多数のノードに分散された複数の貯蔵ユニットが設けられる。ステップ202で決定することができる輻輳の主な方向に従って、コマンドユニット54は、ステップ206において、可能な最良のアセンブリE1、S1、およびE2、S2を選択して、ドットでテクスチャ化された矢印によって示される正しい主方向に、すなわち、輻輳の方向に、所望される仮想伝送を方向付ける。
図7Aの場合、それは例えば所望される南から北への仮想伝送である。
図7Bの場合、それは例えば所望される西から東への仮想伝送である。さらに、
図6の方法をループにおいて実行することによって、アセンブリE1、S1およびE2、S2の構成を単に変更するだけで、簡単なコマンドを介して、いつでも仮想伝送の主方向を変更することが可能である。したがって、ネットワークの必要に応じて、風向計のように仮想伝送を方向付けることが可能である。
【0082】
図8は、主方向を必要とせずに、同時に実行することができ、時間の経過とともに互いに独立して変化することができる仮想伝送および再構成の別のシナリオを示す。また、アセンブリE1およびE2は必ずしも、処置されるべき輻輳の分布の複雑さに起因して接続された幾何学的形状を形成しないことに留意されたい。したがって、このシナリオは、前述のシナリオの一般化を表す。上述したように、貯蔵ユニットは、可能な輻輳状況の全部または一部(前述の経済的理由に従って)を処理するために、ネットワークの最も敏感なポイントで掛け合わされる。瞬間T1において、例えば、
図3Aのシナリオに従った2つの仮想伝送(ドットによる2つのテクスチャ化された矢印によって表される)が実行され、一方、
図3Bのシナリオに従った再構成(水平網掛けによるテクスチャ化された矢印によって表される)もまた実行される。状況はその後、瞬間T2において、
図3Aのシナリオに従った2つの他の仮想伝送(ドットによる2つのテクスチャ化された矢印によって表される)が実行され、一方、
図3Bのシナリオに従った2つの他の再構成(水平網掛けによるテクスチャ化された2つの矢印によって表される)もまた実行されるように、変化する。特に、瞬間T1における仮想伝送のために要求される貯蔵ユニットは、瞬間T2における別の仮想伝送によって少なくとも部分的に再構成することができることに留意されたい。同様に、所与の瞬間において、同じ貯蔵ユニットが仮想伝送および再構成で要求され得、さらには一方が、偶発的に少なくとも部分的に他方を相殺することができる。
【0083】
図9に示されるような最適化のための一般的な方法は、
図4および
図6の方法の少なくともいずれか1つの上層として実行され、このより複雑なシナリオを処理することを可能にする。この一般的な方法自体は、コマンドユニット54および場合によっては設備の変換コントローラによって実行することもできる。
【0084】
第1のステップ300の間に、最適化するためのシステム12は、ネットワーク10、より正確には変電所から、または遠隔監視拠点から入来する様々な遠隔シグナリングおよび測定データを受信する。このデータは、特に、変換コントローラによって供給される貯蔵ユニットの各々の充填情報、および、任意の実際のまたはシミュレートされた、差し迫ったまたは近づいている輻輳情報を含む。これは、特に、コマンドユニット54が第1の格納ゾーン56のデータを更新することを可能にする。このステップでは、上述した2つの方法のステップ100および200を含めることができる。
【0085】
続くステップ302の間、瞬間Tにおけるネットワークの仮想伝送および再構成におけるすべての需要と、将来の瞬間における需要に関する予測とを統合する、制約下で最適化する方法を移植(implanting)するコンピュータプログラムが実行される。このような最適化のためのプログラムは、例えばTRACTEBEL Engineering社によって配布されているEurostag(登録商標)ソフトウェアに実装されているような「最適パワーフロー(Optimal Power Flow)」タイプの既知の数学的最適化プログラムの適合である。このステップ302およびさらには最適化するためのプログラムにおいて、上述の2つの方法のステップ102,104,106,108および112または202,204,206,208,210および214に含めることができるが、最適化するためのプログラムはまた、本発明の一般的な原理を含むように別の方法で適合させることもできる。
【0086】
最後に、ステップ304の間に、例えば、
図4の方法のステップ110および114または
図6の方法のステップ212および216などの、決定される仮想伝送および再構成の動作に介在する貯蔵および放出コマンドを特に含む、先行するステップで確立された命令およびコマンドが実行される。次いで、最適化のための一般的な方法は、現在の期間の終了時にステップ300に戻る。
【0087】
上述した方法の1つを実施する上述のような設備は、電流伝送ネットワークの電線のサイズ変更または補強の必要なしに、散発的かつ透過的にその伝送容量を増加させることを可能にすることが明らかである。
【0088】
さらに、本発明は上述の実施形態に限定されないことに留意されたい。
【0089】
特に、合計エネルギー平衡がゼロの電流の仮想伝送のための貯蔵ユニットの上述の使用は、これらのユニットの正味の貯蔵または放出移動の従来の追加的な使用を妨害しない。これら2つの貯蔵または放出プロセスは重ね合わせることができ、第1のプロセスはゼロエネルギー平衡を実行する仮想伝送を生成することに存し、第2のプロセスは正味の貯蔵または放出に存する。単純に、結果として貯蔵ユニットのサイズを決めるためにこれらの2つの用途を提供することが適切である。特に、貯蔵ユニットの電力容量は、考慮可能な仮想伝送の最大電力と一貫していなければならず、そのエネルギー容量は、仮想伝送のために考慮され得る最大持続時間と一貫していなければならない。
【0090】
より一般的に、ちょうど開示した教示を考慮して、上述した実施形態に対して様々な変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。添付の特許請求の範囲において、使用される用語は、特許請求の範囲を本明細書に開示された実施形態に限定するものとして解釈されるべきではなく、特許請求の範囲が、それらの定式化に起因して包含することを目的として、その投影が、それらの一般的な知識をちょうど開示した教示の実施に適用することによって、当業者の範囲内にある等価物のすべてを内部に含むように解釈されるべきである。