(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記車両が前記電力伝送装置に位置合わせして停車できない場合に、車線に沿って前記車両の進行方向の前方に停車している前記他の車両に、前記車線に沿って移動するよう要求する要求部
をさらに備える請求項1に記載の制御装置。
前記要求部は、前記車両が前記他の車両との間で予め定められた距離以上の車間間隔を空けて前記電力伝送装置に位置合わせして停車できるように、前記他の車両が前記車線に沿って移動すべき移動量を、前記他の車両に通知する
請求項2に記載の制御装置。
前記決定部は、前記交通信号機によって規制される複数の車線が存在する場合に、前記交通信号機に向けて走行中の複数の車両のうち前記電力伝送装置との間で電力伝送を行わない車両を特定し、前記電力伝送装置との間で電力伝送を行わない車両を、前記電力伝送装置が設けられていない車線に停車するよう決定する
請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
前記決定部は、複数の交通信号機の交通信号情報及び交通量情報に基づいて、前記車両の現在の予定走行経路に沿って走行した場合に前記交通信号機の停止表示に従って前記電力伝送装置との間で電力伝送可能な位置に停車できるか否かを判断する
請求項6又は7に記載の制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。
【0019】
図1は、車両システム100の基本構成を概略的に示す。車両システム100は、車両40a、車両40b、及び車両40cと、給電装置30a、給電装置30b、及び給電装置30cと、サーバ20とを備える。本実施形態において、車両40a、車両40b、及び車両40cを、「車両40」と総称する場合がある。また、給電装置30a、給電装置30b、及び給電装置30cを含む複数の給電装置を、「給電装置30」と総称する場合がある。給電装置30は、「電力伝送装置」の一例である。
【0020】
給電装置30は、道路80に設けられる。給電装置30は、道路80の路面又は路面の近傍に設けられる。給電装置30は、車両40の進行方向において交通信号機90より手前の道路に設けられる。具体的には、給電装置30は、交通信号機90により交通が規制される車線に沿って設けられる。給電装置30は、車両40との間で非接触で電力を伝送する。例えば、給電装置30は、交通信号機90により停止線70の手前に一定間隔で設けられている。給電装置30は、停止中の車両40に非接触で電力を供給することができる。給電装置30はまた、走行中の車両40に非接触で電力を供給することが可能である。
【0021】
車両40は、輸送機器の一例である。車両40は、例えば電気自動車等、電気エネルギーにより駆動される動力源を備える車両である。電気自動車は、バッテリ式電動輸送機器(BEV)や、動力の少なくとも一部を提供する内燃機関を備えるハイブリッド自動車又はプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)を含む。
【0022】
車両40aは、バッテリ42aと、制御装置44aと、受電部48aとを備える。制御装置44aは、例えばECU(Electronic Control Unit)等である。受電部48aは、例えば磁界を介して、給電装置30から非接触で受電する。給電装置30から受電部48aへの非接触の電力伝送方式として、例えば磁界共振結合方式を用いることができる。例えば、給電装置30が1次側コイル及び1次側回路を備え、受電部48が2次側コイル及び2次側回路を備える。1次側コイルと2次側コイルとが磁気的に結合する位置関係にある場合、1次側回路を特定の駆動周波数で駆動することで、1次側回路、1次側コイル、2次側コイル、及び2次側回路により等価的に共振回路が形成されて、給電装置30から車両40に非接触で電力が伝送される。
【0023】
バッテリ42aは、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等の二次電池である。バッテリ42aは、受電部48aが受電した電力で充電される。車両40は、バッテリ42aに蓄積された電力により駆動される動力源の駆動力によって走行する。
【0024】
車両40bは、バッテリ42bと、制御装置44bと、受電部48bとを備える。車両40cは、バッテリ42cと、制御装置44cと、受電部48cとを備える。バッテリ42b及びバッテリ42cは、バッテリ42aと同じ機能を備える。制御装置44b及び制御装置44cは、制御装置44aと同じ機能を備える。受電部48b及び受電部48cは、受電部48aと同じ機能を備える。バッテリ42a、バッテリ42b、及びバッテリ42cを、「バッテリ42」と総称する場合がある。制御装置44a、制御装置44b、及び制御装置44cを、「制御装置44」と総称する場合がある。受電部48a、受電部48b、及び受電部48cを、「受電部48」と総称する場合がある。
【0025】
車両40の制御装置44は、他の車両40の制御装置44と通信可能である。サーバ20は、通信ネットワークを通じて、給電装置30及び車両40と通信可能である。通信ネットワークは、有線通信又は無線通信の伝送路を含み得る。通信ネットワークは、インターネット、P2Pネットワーク、専用回線、VPN、電力線通信回線、携帯電話回線等を含む通信網を含んでよい。サーバ20は、給電装置30をと通信して、給電装置30を管理する。また、サーバ20は、車両40と通信して、車両40に交通量情報や他の車両40の情報等を送信する。
【0026】
本実施形態において、車両40の制御装置44は、交通信号機90の手前に設けられた給電装置30から受電可能になるように制御する。制御装置44による第1の制御手法は、前方の車両40が停車している場面に適用される。具体的には、第1の制御手法は、車両40の受電部48を給電装置30に対して位置合わせした状態で車両40が停車できるようにする。なお、車両40の前後方向において受電部48の位置は固定されているものとする。そのため、説明が冗長にならないように、受電部48を給電装置30に対して位置合わせすることを、「車両40を給電装置30に対して位置合わせする」等という表現をする場合がある。
【0027】
図1に示されるように、車両40aは、停止車列の先頭の車両である。車両40aのバッテリ42aのSOCは高いため、車両40aは給電装置30から電力を受電する必要がない状態にあるものとする。車両40aは、給電装置30aに対して位置合わせされていない状態で、停止線70より手前に停車している。一方、車両40aの後方に停車している車両40bは、バッテリ42bを充電する必要がある。しかし、車両40aとの間で十分な車間距離をとる必要があるため、車両40bを給電装置30bに対して位置合わせして停車させることができない。
【0028】
この場合、制御装置44bは、車両40aに前進するよう要求する。車両40aが自動運転機能を持つ車両である場合、制御装置44aは、制御装置44bから前進するよう要求されると、自動運転により車両40aを前進させる。車両40aが自動運転機能を持たない車両である場合、制御装置44aは車両40の運転者に前進するよう指示する。車両40aが前進することによって、車両40bは、給電装置30bに対して位置合わせされる位置まで前進することが可能になる。これにより、車両40bが停車中に、受電部48bが給電装置30bから高い効率で受電することが可能になる。
【0029】
第2の制御手法及び第3の制御手法は、車両40が走行中の場面に適用される。第2の制御手法において、制御装置44は、給電装置30が交通信号機90の停止信号に従って停止線70の手前で停車しようとする場合に、車両40が給電装置30に対して位置合わせして停車できるように、進行方向において複数の車両40が並んで停車する順番を制御する。例えば、比較的に全長が長いキャンピングカーが車列の先頭に停車する場合は、キャンピングカーの後に、全長が比較的に短い軽自動車を挟んで、普通車が停車するように、各車の停車順序を制御する。これにより、より多くの車両40が給電装置30に位置合わせして停車することができるようにする。
【0030】
第3の制御手法において、制御装置44は、車両40が給電装置30から受電できるように、車両40の走行経路を制御する。例えば、制御装置44は、車両40の目的地、並びにサーバ20から提供される交通信号機90の切り替わり情報及び交通量情報等に基づいて、給電装置30からより長い時間にわたって電力を受け取ることができるように、車両40の走行経路を変更する。
【0031】
これらの制御手法によれば、交通信号機90の手前で給電装置30から効率的に電力を受け取ることが可能になる。
【0032】
図2は、制御装置44の機能構成を概略的に示す。制御装置44は、処理部280と、記憶部290とを備える。処理部280は、プロセッサを含む処理装置により実現される。記憶部290は、不揮発性の記憶媒体を備えて実現される。処理部280は、記憶部290に格納された情報を用いて処理を行う。
【0033】
処理部280は、位置取得部200、車両情報取得部210、決定部220、要求部230、通知部240、走行制御部250、及び充放電制御部270を備える。
【0034】
位置取得部200は、給電装置30の位置を取得する。例えば、位置取得部200は、車両40の進行方向における給電装置30の位置を取得する。位置取得部200は、給電装置30の位置をサーバ20から取得してよい。
【0035】
決定部220は、車両40が給電装置30との間で電力伝送可能になるように、(i)車両40の進行方向に沿って車両40の前に停車している他の車両40の位置、(ii)車両40及び他の車両40が車両40の進行方向に沿って並んで停車する順番、及び(iii)車両40の走行経路の少なくとも1つを決定する。
【0036】
要求部230は、車両40が給電装置30に位置合わせして停車できない場合に、車線に沿って車両40の進行方向の前方に停車している他の車両40に、車線に沿って移動するよう要求する。要求部230は、車両40が他の車両40との間で予め定められた距離以上の車間間隔を空けて給電装置30に位置合わせして停車できるように、他の車両40が車線に沿って移動すべき移動量を、他の車両40に通知する。なお、要求部230は、車々間通信を通じて他の車両40への要求や移動量を送信してよい。要求部230は、サーバ20を通じて他の車両40への要求や移動量を送信してよい。要求部230は、給電装置30を通じて、他の車両40への要求や移動量を送信してよい。
【0037】
車両情報取得部210は、交通信号機90に向けて走行中の複数の車両40のサイズを示すサイズ情報を取得する。サイズ情報は、複数の車両40の前後方向の全長を示す情報であってよい。サイズ情報は、車両40の車種を示す情報であってよい。サイズ情報としては、車両40の全長等を特定できる情報であれば、どのような情報であってもよい。決定部220は、交通信号機90が停止表示になる場合に、複数の車両40のうちの1台以上の車両40が給電装置30との間で電力伝送可能な位置に停車できるように、車両情報取得部210が受信したサイズ情報に基づいて、複数の車両40が交通信号機90の停止表示に従って停車するべき車線を決定する。
【0038】
決定部220は、交通信号機90によって規制される複数の車線が存在する場合に、交通信号機90に向けて走行中の複数の車両のうち給電装置30との間で電力伝送を行わない車両を特定し、給電装置30との間で電力伝送を行わない車両を、給電装置30が設けられていない車線に停車するよう決定する。なお、「給電装置30との間で電力伝送を行わない車両」は、例えば、給電装置30から電力を受電しない車両40であってよい。「給電装置30との間で電力伝送を行わない車両40」は、例えば、バッテリ42の残存容量が予め定められた閾値より多い車両40であってよい。「給電装置30との間で電力伝送を行わない車両」は、非接触の電力伝送を行う機能を有しない車両であってよい。制御装置44は、給電装置30との間で電力伝送を行わない車両を特定する情報を、サーバ20から受信してよい。
【0039】
決定部220は、1台以上の車両40が複数の給電装置30のいずれかに位置合わせして停車できるように、複数の車両40の停止位置を決定してよい。通知部240は、決定部220が決定した複数の車両40の停止位置を複数の車両40に通知する。なお、通知部240は、車々間通信を通じて、他の車両40への通知を行ってよい。通知部240は、サーバ20を通じて他の車両40への通知を行ってよい。
【0040】
決定部220は、複数の交通信号機90の交通信号情報に基づいて、車両40の現在の予定走行経路に沿って走行した場合に交通信号機90の停止表示に従って給電装置30との間で電力伝送可能な位置に停車できないと判断すると、他の交通信号機90の停止表示に従って給電装置30に位置合わせして停車できる他の走行経路を決定する。例えば、決定部220は、複数の交通信号機90の交通信号情報及び交通量情報に基づいて、車両40の現在の予定走行経路に沿って走行した場合に交通信号機90の停止表示に従って給電装置30に位置合わせして停車できるか否かを判断してよい。制御装置44は、交通信号機90の表示状態の変更タイミングを示す情報及び交通量情報を、サーバ20から受信してよい。
【0041】
決定部220は、他の交通信号機90の停止表示に従って給電装置30に位置合わせして停車できるように、車両40の車速を決定してよい。決定部220は、車両40が備えるバッテリ42の残容量が予め定められた閾値より少ない場合に、交通信号機90の停止表示に従って給電装置30との間で電力伝送可能な位置に停車できるように、車両40の車速及び経路の少なくとも一方を決定してよい。決定部220は、前記電力伝送装置との間で電力伝送可能な時間が予め定められた閾値以上になるように、車両40の走行経路及び車両40の車速を決定してよい。
【0042】
走行制御部250は、車両40の走行を制御する。例えば、走行制御部250は、車両40の速度及び操舵を制御する。充放電制御部270は、バッテリ42の充放電を制御する。例えば、充放電制御部270は、バッテリ42の充電回路及び放電回路を制御する。具体的には、充放電制御部270は、給電装置30から受電部48を介して受電する場合に、受電部48に接続される充電回路を制御する。
【0043】
図3は、第1の制御手法を適用する場面を示す。車両40bが前方の車両40aと予め定められた車間距離をとって車両40bが停車した場合に、位置取得部200は、受電部48bに対する給電装置30bの位置ずれ量D1を取得する。例えば、位置取得部200は、給電装置30bから放射される複数の無線信号の信号強度に基づいて、D1を取得してよい。なお、受電部48bに対する給電装置30bの位置ずれ量とは、受電部48bと給電装置30bとの間の送電効率が最大となることが期待される位置からのずれ量である。受電部48bが給電装置30bよりD1だけ後方にずれている場合、決定部220は、車両40aの停車位置をD1だけ前方にずらすことを決定する。そして、要求部230は、前進するべき距離D1を車両40aに通知して、車両40aに距離D1以上前進するよう要求する。
【0044】
なお、位置取得部200は、車両40bが交通信号機90の停止表示に従って停止する場合に、交通信号機90の付近に設けられた複数の給電装置30の地理的な位置情報を、サーバ20から取得してよい。位置取得部200は、車両40の地理的な位置と、給電装置30bの地理的な位置情報に基づいて、D1を取得してもよい。
【0045】
また、決定部220は、車両40aから停止線70までの距離D2を特定してよい。決定部220は、D2がD1より長い場合に、決定部220は、車両40aの停車位置をD1だけ前方にずらすよう決定してよい。なお、車両情報取得部210は、車両40aの車種及び車両40aの現在位置を示す車両情報を、車両40a又はサーバ20から取得してよい。決定部220は、車両40a及び車両40bの現在位置と、車両40aの車種から特定される全長と、停止線70の位置に基づいて、D2を特定してよい。
【0046】
なお、
図3に示す例において、車両40bと同様に、車両40cが給電装置30cに位置合わせして停車できない場合に、車両40cの制御装置44cは、前方の車両40bに前進するよう要求してもよい。例えば、制御装置44cの要求部230は、受電部48cと給電装置30cの位置ずれがD3であり、車両40bをD3だけ前進させることができる場合に、前方の車両40bに前進するよう要求してよい。
【0047】
例えば、制御装置44cの決定部220は、車両40a及び車両40bの車両情報から特定した車両40a及び車両40bのそれぞれの現在位置及び全長と、停止線70の位置とに基づいて、車両40bの停車位置をD3だけ前進させることができるか否かを判断する。制御装置44cの要求部230は、車両40bの停車位置をD3だけ前進させることができると判断した場合に、前方の車両40bに前進するよう要求してよい。なお、制御装置44cの決定部220は、車両40bだけでなく車両40aを前進させる必要がある場合には、車両40a及び車両40bのそれぞれを前進させる距離を決定してよい。制御装置44cの要求部230は、車両40a及び車両40bのそれぞれに、それぞれの車両を前進させる距離を通知してよい。
【0048】
図4は、第2の制御手法を適用する場面を概略的に示す。
図4は、車両40a、車両40b、車両40c及び車両40dは走行中であり、交通信号機90が停止表示に切り替わることによって、車両40a、車両40b、車両40c及び車両40dが停止線70の手前で停車しようとする状況を示している。
【0049】
図4に示されるように、車両40bは車線420を走行しており、車線420には給電装置30が設けられていない。そのため、車両40bがこのまま前進して停車すると、車両40bは給電装置30から受電することができない。そこで、車両40bの制御装置44の決定部220は、車両40bが給電装置30に位置合わせして停車できるように、各車両40の停車順序を決定する。
【0050】
具体的には、制御装置44bは、周辺の車両40a、車両40c及び車両40dの現在位置及び車両情報と、給電装置30が設けられた位置と、停止線70の位置とを、サーバ20から取得する。なお、車両情報は、車両40の全長を示す情報の他、車両40が給電装置30から受電するか否かを示す情報、及び、車両40の目的地又は将来の走行経路を示す情報を含んでよい。なお、「車両40が給電装置30から受電するか否かを示す情報」は、車両40dが非接触の電力伝送をする機能を有するか否かを示す情報であってよい。「車両40が給電装置30から受電するか否かを示す情報」は、車両40が給電装置30から受電する必要があるか否かを示す情報であってよい。サーバ20は、車両40の目的地や将来の走行経路と、車両40が給電装置30から受電するか否かを示す情報を各車両40から収集して、他の車両40に配信してよい。
【0051】
制御装置44bの決定部220は、給電装置30が設置された車線方向の間隔と、各車両40の全長と、予め設定された車間間隔に基づいて、車両40a、車両40b、車両40cの順で並ぶように停車させると決定する。ただし、車線410を走行している車両40dは全長が長いトラックであるため、車両40dが車線410上で停車すると、車両40bは給電装置30に位置合わせして停車できない。決定部220は、車両40dを車線420に停車させ、車両40aを先頭に、車両40b及び車両40cの順番で車線410に停車すれば、車両40a、車両40b及び車両40cがそれぞれ給電装置30a、給電装置30b、及び給電装置30cに位置合わせして停車できると判断する。
【0052】
そこで、決定部220は、車両40dが給電装置30から受電せず、車両40dが交差点で左折しないという条件を満たすことを条件として、車両40dが車線420に停車するべきと決定する。そして、要求部230は、車両40dに車線420に停車するよう要求する。また、決定部220は、車両40a及び車両40cの停車位置として、それぞれ給電装置30a及び給電装置30cが設けられた位置を決定するとともに、通知部240は、決定した停車位置を車両40a及び車両40cに通知する。要求部230が車両40dに車線420で停車するよう要求した後、走行制御部250は、車両40bが車両40aと車両40cとの間で停車できるように、車両40bの走行を制御する。例えば、走行制御部250は、車両40bが車両40aと車両40cとの間に入ることができるように、車両40bの速度を制御してよい。
【0053】
図5は、第2の制御手法を適用した場合の最終的な車両40の停止位置を示す。
図5に示されるように、車両40a、車両40b及び車両40cは、それぞれ給電装置30a、給電装置30b及び給電装置30cに位置合わせして停車することができる。なお、車両40a、車両40c、及び車両40dのうち自動運転機能を持つ車両においては、制御装置44の走行制御部250は、車両40bから受信した要求及び停車位置の情報に基づいて、各車両が走行する車線及び停止位置に従って走行制御する。車両40a、車両40c、及び車両40dのうち自動運転機能を持たない車両においては、制御装置44は、各車両が走行する車線及び停止位置を、各車両の運転者に通知する。
【0054】
図6は、第3の制御手法を適用する場面を概略的に示す。第3の制御手法において、制御装置44は車両40の走行経路を制御する。車両40は、現在位置Pから、
図6に示す経路610に従って走行することが予定されている。経路610は、交差点J1及び交差点J2を順に通過して目的地に至る経路の一部である。
【0055】
制御装置44は、サーバ20から、各交差点の交通信号機90の信号状態の切り替え予定情報と、交通量情報と、各区間を走行している車両の車両情報と、各交差点の停車線付近に設けられた給電装置30の位置とを取得する。車両情報は、走行している車両の全長を示す情報を含んでよい。決定部220は、サーバ20から取得した情報に基づいて、車両40が経路610に従って走行した場合に、各交差点の停車線付近に設けられた給電装置30から十分な電力量を受電できるか否かを判断する。
【0056】
例えば、決定部220は、交通量情報、車両情報及び給電装置30の位置に基づいて、給電装置30が設けられた区間における車両40の速度を予測して、予測した速度に基づいて、給電装置30から十分な電力量を受電できるか否かを判断する。例えば、車両40が給電装置30上を走行しているときの速度が遅いほど、給電装置30から受電できる電力量は大きくなる。また、交通信号機90の停止信号に従って、給電装置30が設けられた給電可能区間で車両40が停車できる場合は、給電装置30から受電できる電力量はより大きくなり得る。そのため、決定部220は、予測される車両40の速度に基づいて、給電装置30が設けられた給電可能区間に車両40が存在する時間を予測して、予測した時間が予め定められた閾値以上となる場合に、給電装置30から十分な電力量を受電できると判断する。
【0057】
図6を参照して、車両40が現在の経路610に従って走行した場合に、車両40が交差点J1及び交差点J2を通過するときに交通信号機90が進行許可信号となり、交通量が少ないため、給電可能区間を走行する速度が速くなることが予測される場合、給電装置30から十分な電力量を受電できないと判断される。一方、車両40を経路620に従って車両40を走行させると、車両40が経路620上の交差点J3及び交差点J2を通過するときに、交通信号機90が停止信号となることが予測され、かつ、給電装置30が設けられた給電可能区間上に停止できる時間の合計値が閾値以上となることが予測される場合に、給電装置30から十分な電力量を受電できると判断する。この場合、決定部220は、車両40の走行経路を経路620に変更する。
【0058】
なお、決定部220は、バッテリ42の残容量が予め定められた閾値より少ない場合には、給電可能区間に車両40が存在する期間が予め定められた閾値以上になるように、経路に加えて車速を決定してよい。例えば、決定部220は、交通信号機90の停止信号に従って、より多くの給電可能区間内で停車できるように、車両40の車速を決定してよい。また、決定部220は、給電可能区間を走行する際の車両40の平均車速ができるだけ低くなるように、車両40の車速及び経路を決定してよい。
【0059】
第3の制御手法によれば、給電装置30が設けられた給電可能区間内を車両40が走行する時間又は給電可能区間内で停止する時間を予測して、給電装置30からより多く受電できるように、走行経路を決定することができる。
【0060】
図7は、第3の制御手法に関する処理の手順を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、例えば車両40が走行中にバッテリ42の残容量が予め定められた閾値より少なくなった場合に開始される。S700において、決定部220は、サーバ20から取得した交通量情報及び車両情報に基づいて、給電装置30が設けられた給電可能区間に車両40が存在する時間を算出する。
【0061】
S702において、決定部220は、給電可能区間に車両40が存在する時間が閾値未満であるか否かを判断する。給電可能区間に車両40が存在する時間が閾値未満であると判断した場合、S704において、決定部220は、車両40が通過するときに交通信号機90が停止信号となり、停車時間が閾値以上になる経路を検索する。S706において、制御装置44は、S704で検索された経路を、車両40の搭乗者に提示する。車両40の搭乗者に提示した経路を搭乗者が承認した場合、走行制御部250は、承認された経路に従って車両40を走行させる。なお、S702の判断において、給電可能区間に車両40が存在する時間が閾値以上である場合は、本フローチャートの処理を終了する。
【0062】
図8は、第2の制御手法に関する処理の手順を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、自車両の前方の交通信号機90の停止表示に従って、自車両が停車することが予測される場合に開始される。
【0063】
S802において、位置取得部200は、給電装置30の位置及び周辺の他の車両40の車両情報をサーバ20から取得する。S804において、決定部220は、給電装置30で充電する必要がある車両40がそれぞれ給電装置30上で停車できるように、複数の車両40が走行する車線を振り分ける。また、決定部220は、振り分けた車線内における各車両40の停車位置を決定する。S806において、要求部230は、S806で決定した車線を他の車両40に通知して車線を変更するよう要求するとともに、通知部240は各車両40の停車位置を通知する。S808において、走行制御部250は、S804で決定した位置に停車することができるように自車両の走行を制御する。
【0064】
図9は、第1の制御手法に関する処理の手順を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、車両40の前方の交通信号機90の停止表示に従って、前方の車両40が停車している場合に実行される。
【0065】
S900において、決定部220は、自車両が給電装置30に位置合わせして停車できるか否かを判断する。自車両が給電装置30に位置合わせして停車できる場合は、本フローチャートの処理を終了する。
【0066】
自車両が給電装置30に位置合わせして停車できない場合、S902において、決定部220は、前方に停車している車両40に前進させる距離Dを決定する。S904において、前方に停車している車両40が距離Dだけ前進できるか否かを判断する。前方に停車している車両40が距離Dだけ前進できる場合、S906において、要求部230は、前方に停車している車両40に、距離Dだけ前進するよう要求する。S904の判断において、前方に停車している車両40が距離Dだけ前進できないと判断した場合は、本フローチャートの処理を終了する。
【0067】
以上に説明した車両システム100において、制御装置44が実行する機能の少なくとも一部の機能をサーバ20が備える形態を採用してよい。例えば、サーバ20は、1以上の車両40が給電装置30と位置合わせして停車できるように、(i)その車両40の前に停車している他の車両40の位置、(ii)その車両40及び他の車両40が進行方向に沿って並んで停車する順番、及び(iii)その車両の走行経路、の少なくとも1つを決定してよい。
【0068】
以上に説明した車両システム100は、給電装置30から車両40へ電力を伝送するシステムである。このような「給電装置30から車両40への非接触の電力伝送」は、「電力伝送装置と車両との間の非接触の電力伝送」の一例である。本実施形態の変形例として、給電装置30は、車両40から非接触で電力を受けとる機能を備えてよい。このような「車両40から給電装置30への非接触の電力伝送」も、「電力伝送装置と車両との間の非接触の電力伝送」の一例である。
【0069】
図10は、本発明の複数の実施形態が全体的又は部分的に具現化され得るコンピュータ2000の例を示す。コンピュータ2000にインストールされたプログラムは、コンピュータ2000に、実施形態に係る制御装置44及び記憶部290等の装置又は当該装置の各部として機能させる、当該装置又は当該装置の各部に関連付けられるオペレーションを実行させる、及び/又は、実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2000に、本明細書に記載の処理手順及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU2012によって実行されてよい。
【0070】
本実施形態によるコンピュータ2000は、CPU2012、及びRAM2014を含み、それらはホストコントローラ2010によって相互に接続されている。コンピュータ2000はまた、ROM2026、フラッシュメモリ2024、通信インタフェース2022、及び入力/出力チップ2040を含む。ROM2026、フラッシュメモリ2024、通信インタフェース2022、及び入力/出力チップ2040は、入力/出力コントローラ2020を介してホストコントローラ2010に接続されている。
【0071】
CPU2012は、ROM2026及びRAM2014内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
【0072】
通信インタフェース2022は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。フラッシュメモリ2024は、コンピュータ2000内のCPU2012によって使用されるプログラム及びデータを格納する。ROM2026は、アクティブ化時にコンピュータ2000によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ2000のハードウエアに依存するプログラムを格納する。入力/出力チップ2040はまた、キーボード、マウス及びモニタ等の様々な入力/出力ユニットをシリアルポート、パラレルポート、キーボードポート、マウスポート、モニタポート、USBポート、HDMI(登録商標)ポート等の入力/出力ポートを介して、入力/出力コントローラ2020に接続してよい。
【0073】
プログラムは、CD−ROM、DVD−ROM、又はメモリカードのようなコンピュータ可読媒体又はネットワークを介して提供される。RAM2014、ROM2026、又はフラッシュメモリ2024は、コンピュータ可読媒体の例である。プログラムは、フラッシュメモリ2024、RAM2014、又はROM2026にインストールされ、CPU2012によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2000に読み取られ、プログラムと上記様々なタイプのハードウエアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ2000の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0074】
例えば、コンピュータ2000及び外部デバイス間で通信が実行される場合、CPU2012は、RAM2014にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2022に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース2022は、CPU2012の制御下、RAM2014及びフラッシュメモリ2024のような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取った送信データをネットワークに送信し、ネットワークから受信された受信データを、記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0075】
また、CPU2012は、フラッシュメモリ2024等のような記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM2014に読み取られるようにし、RAM2014上のデータに対し様々な種類の処理を実行してよい。CPU2012は次に、処理されたデータを記録媒体にライトバックする。
【0076】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理にかけられてよい。CPU2012は、RAM2014から読み取られたデータに対し、本明細書に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々な種類のオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々な種類の処理を実行してよく、結果をRAM2014にライトバックする。また、CPU2012は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2012は、第1の属性の属性値が指定されている、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0077】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ2000上又はコンピュータ2000近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能である。コンピュータ可読媒体に格納されたプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2000に提供してよい。
【0078】
コンピュータ2000にインストールされ、コンピュータ2000を制御装置44として機能させるプログラムは、CPU2012等に働きかけて、コンピュータ2000を、制御装置44の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ2000に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段である位置取得部200、車両情報取得部210、決定部220、要求部230、通知部240、走行制御部250、充放電制御部270として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ2000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の制御装置44が構築される。
【0079】
様々な実施形態が、ブロック図等を参照して説明された。ブロック図において各ブロックは、(1)オペレーションが実行されるプロセスの段階又は(2)オペレーションを実行する役割を持つ装置の各部を表わしてよい。特定の段階及び各部が、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウエア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、及び他の論理オペレーション、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウエア回路を含んでよい。
【0080】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、処理手順又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段をもたらすべく実行され得る命令を含む製品の少なくとも一部を構成する。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0081】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0082】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はプログラマブル回路に対し、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、説明された処理手順又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段をもたらすべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0083】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0084】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。