特許第6987126号(P6987126)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ローカス ロボティクス コーポレイションの特許一覧

特許6987126ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ
<>
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000002
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000003
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000004
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000005
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000006
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000007
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000008
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000009
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000010
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000011
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000012
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000013
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000014
  • 特許6987126-ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6987126
(24)【登録日】2021年12月2日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】ロボット支援の注文履行動作における可動ベース用の品物保管アレイ
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20211213BHJP
   G06Q 10/08 20120101ALI20211213BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20211213BHJP
【FI】
   B65G1/137 G
   G06Q10/08 330
   G05B19/418 Z
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-512286(P2019-512286)
(86)(22)【出願日】2017年9月1日
(65)【公表番号】特表2019-529279(P2019-529279A)
(43)【公表日】2019年10月17日
(86)【国際出願番号】US2017049809
(87)【国際公開番号】WO2018045260
(87)【国際公開日】20180308
【審査請求日】2019年4月19日
(31)【優先権主張番号】15/254,321
(32)【優先日】2016年9月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519067275
【氏名又は名称】ローカス ロボティクス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、マイケル チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ジャケズ、ルイス
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、ライアン
【審査官】 大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−192111(JP,A)
【文献】 特開2014−031262(JP,A)
【文献】 特開平10−167429(JP,A)
【文献】 特開平11−208829(JP,A)
【文献】 特開2003−327310(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
G06Q10/00−10/10
G06Q 30/00−30/08
G06Q 50/00−50/20
G06Q 50/26−99/00
G16Z 99/00
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
倉庫全体にわたる位置に保管された複数の品物に対する注文を少なくとも1つのロボットによって実行するための方法であって、前記方法が、
前記少なくとも1つのロボットを倉庫管理システムに誘導することにより、前記少なくとも1台のロボットで履行プロセスを開始することにより、前記少なくとも1台のロボットが、前記倉庫管理システムに、前記注文を受信して実行する準備ができていることを伝達するステップと、
品物保管アレイを選択し、当該品物保管アレイを前記少なくとも1つのロボットに提供するステップと、
前記少なくとも1つのロボットに配設された前記品物保管アレイに貼付されたバーコードを走査して、前記バーコードのデータを前記倉庫管理システムに送信するステップと、
前記走査されたバーコードに対応する情報を注文サーバが受信するステップであって、前記品物保管アレイが、注文に関連付けられた品物を各々保管するための複数の相互接続された容器を含む、受信するステップと、
前記バーコードに対応する前記情報を受信することにより、前記注文サーバが、前記品物保管アレイの少なくとも1つの特性が記述されデータを取得するステップと、
前記注文サーバが前記品物保管アレイの前記複数の容器の各々に関連付けられた注文割り当てを決定して、前記注文を前記少なくとも1つのロボットに送信するステップであって、前記注文割り当てが、前記品物保管アレイの前記少なくとも1つの特性に部分的に基づいて選択される、送信するステップと、
前記少なくとも1つのロボットが前記注文割り当てを1つ以上受信することにより、前記品物保管アレイの前記複数の容器の各々に関連付けられた前記注文割り当てを実行するために、記倉庫全体にわたる位置に前記少なくとも1つのロボットを当該少なくとも1つのロボットのプロセッサがナビゲートするステップと
を含む、方法。
【請求項2】
品物保管アレイの前記バーコードが、別の容器ではなく前記品物保管アレイ自体に関連付けられ、前記品物保管アレイが、前記品物保管アレイ中の前記個別の容器の各々に関連付けられたバーコードをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記品物保管アレイの少なくとも1つの特性が記述されたデータを取得するステップが、前記バーコードに対応する前記情報を、前記注文サーバの一覧表に保管された品物保管アレイ識別子に相関させるステップと、当該相関された前記品物保管アレイの複数の特性が記述されたデータを取得するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記品物保管アレイの前記複数の特性が、容器数、容器識別番号、容器色、及び容器寸法のうちの1つ又は複数を含む、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記注文サーバとの通信による注文キューから、前記品物保管アレイ中の前記容器数に対応する注文数を選択するステップと、
前記注文数からの注文割り当てに前記品物保管アレイの前記容器の各々を割り当てるステップとをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記取得された注文の各々を容器に前記割り当てるステップが、前記注文割り当ての各々に関連する容器を、前記品物保管アレイの追加の特性に少なくとも部分的に基づいて選択するステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記追加の特性が、前記容器寸法であることを含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記ナビゲートするステップが、前記品物保管アレイ中のどの容器が各注文割り当ての前記実行に関連付けられたかを作業者に通知するために、前記少なくとも1つのロボットによって、前記容器識別番号及び前記容器色のうちの少なくとも1つを表示するステップを含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
倉庫全体にわたる位置に保管された複数の品物に対する注文を実行するための倉庫管理システムであって
前記倉庫管理システムが、少なくとも1つのロボットを備え、
前記少なくとも1つのロボットが、可動ベース、トランシーバーおよびプロセッサを備え、
前記少なくとも1つのロボットが、選択可能で相互変更可能な品物保管アレイに取り付けられており、
前記品物保管アレイが、前記可動ベースに配設され、前記注文に関連付けられた品物を各々保管するための複数の相互接続された容器を含、前記品物保管アレイが、前記品物保管アレイの少なくとも1つの特性が記述されたデータと、注文サーバに記憶された前記データに相関されたバーコードとを含
前記トランシーバーが、前記品物保管アレイの前記複数の容器の各々に関連付けられた注文割り当てを前記注文サーバから受信し、前記注文割り当てが、前記品物保管アレイの前記少なくとも1つの特性に部分的に基づいており、
前記トランシーバが前記注文割り当てを受信することによって、前記プロセッサが、前記ロボットを前記倉庫全体にわたる位置にナビゲートして、前記品物保管アレイの前記複数の容器の各々に関連付けられた前記注文割り当てを実行することと
を備える、倉庫管理システム
【請求項10】
前記品物保管アレイの前記バーコードが、別の容器ではなく前記品物保管アレイ自体に関連付けられ、前記品物保管アレイが、前記品物保管アレイ中の前記個別の容器の各々に関連付けられたバーコードをさらに含む、請求項に記載の倉庫管理システム
【請求項11】
前記品物保管アレイが、前記少なくとも1つのロボットの表面に配設された、請求項に記載の倉庫管理システム
【請求項12】
前記品物保管アレイが、前記少なくとも1つのロボットに付けられたアーマチュアに取り付けられ、前記品物保管アレイが、前記少なくとも1つのロボットの表面の上方に位置する、請求項に記載の倉庫管理システム
【請求項13】
前記バーコードが、前記注文サーバ内の一覧表に保管された品物保管アレイ識別子に相関され、前記注文サーバが、相関された前記品物保管アレイの複数の特性が記載されてたデータを取得するように構成された、請求項に記載の倉庫管理システム
【請求項14】
前記品物保管アレイの前記複数の特性が、容器数、容器識別番号、容器色、及び容器寸法のうちの1つ又は複数を含み、
前記ロボットがディスプレイをさらに含み、前記プロセッサが、前記品物保管アレイ中のどの容器が各注文割り当ての前記実行に関連付けられたかを作業者に通知するために、前記容器識別番号及び前記容器色のうちの少なくとも1つを示す画像を前記ディスプレイ上に提供するようにさらに構成された、請求項13に記載の倉庫管理システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット支援の製品注文履行システム及び方法に関し、より詳細には、複数の注文を扱うためのロボットの可動ベースに配設された品物保管アレイに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットを通じて宅配用に製品を注文することは、極めて普及している買物のやり方である。適時に、正確に、且つ効率的な様式でそのような注文を履行することは、控えめに言っても物流的に難しい。バーチャル・ショッピング・カートの「精算する」ボタンをクリックすると「注文」が生じる。注文は、特定の宛先に出荷されるべきである品物のリスティングを含む。「履行」のプロセスは、大きな倉庫からこれらの品物を物理的に取ること又は「選出」することと、それらを包装することと、指定された宛先にそれらを出荷することとを伴う。したがって、注文履行プロセスの重要な目標は、できるだけ短い時間で、できるだけ多くの品物を出荷することである。
【0003】
注文履行プロセスは、一般に、注文にリストされたものを含む、多くの製品を含んでいる大きな倉庫内で行われる。したがって、注文履行の作業の中には、注文にリストされた様々な品物を見つけ、収集するために倉庫をあちこち動くことがある。加えて、最終的に出荷されることになる製品が、まず、倉庫内に受け入れられ、出荷のためにそれらが容易に取り出され得るように、倉庫全体にわたる整然とした様式で保管ビン中に保管されるか又は「配置」される必要がある。
【0004】
大きな倉庫では、配達及び注文されている商品が、倉庫内で、互いから極めて遠くに離れ、多数の他の商品の中で分散されて保管されることがある。商品を配置及び選出するために人間の作業者のみを使用する注文履行プロセスでは、作業者が多大な歩行を行うことを必要とし、非効率的で時間がかかることがある。履行プロセスの効率は、単位時間当たり出荷される品物の数の関数であるので、時間が増加すると効率が低下する。
【0005】
効率及び生産性を増加させるためにロボット支援の注文履行システムが使用されてきた。いくつかのシステムでは、ロボット・ベースが複数の注文を実行するために、複数の個別の入れ物が可動ロボット・ベースに配置された。そのようなシステムは、米国特許出願公開第2015/0073589号で説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0073589号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、これらのシステムには非効率性があり、そのようなロボット支援の注文履行システムの効率及びスループットをさらに増加させるために改善が必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様では、本発明は、倉庫全体にわたる位置に保管された複数の品物に対する注文を少なくとも1つのロボットによって実行するための方法を採用する。本方法は、少なくとも1つのロボットに配設された品物保管アレイに付けられたバーコードを読み取るステップを含み、品物保管アレイは、注文に関連付けられた品物を各々保管するための複数の相互接続された容器(container)を含む。本方法はまた、品物保管アレイの少なくとも1つの特性に関する情報を取り出すために、読み取られたバーコードを使用するステップと、品物保管アレイの複数の容器の各々に関連付けられた注文を割り当てるステップとを含む。注文は、品物保管アレイの少なくとも1つの特性に部分的に基づく。本方法はまた、品物保管アレイの複数の容器の各々に関連付けられた注文を実行するために、少なくとも1つのロボットを倉庫全体にわたる位置にナビゲートするステップを含む。
【0009】
本発明の他の態様では、以下の特徴のうちの1つ又は複数が含まれ得る。品物保管アレイに付けられたバーコードは、個別の容器ではなく品物保管アレイ自体に関連付けられ得、品物保管アレイは、品物保管アレイ中の個別の容器の各々に関連付けられたバーコードをさらに含み得る。品物保管アレイは、少なくとも1つのロボットの表面に配設され得る。品物保管アレイは、少なくとも1つのロボットに付けられたアーマチュアに取り付けられ得、品物保管アレイは、少なくとも1つのロボットの表面の上方に位置し得る。品物保管アレイの少なくとも1つの特性に関する情報を取り出すために、読み取られたバーコードを使用するステップは、読み取られたバーコードを、一覧表に保管された品物保管アレイ識別子に相関させるステップと、品物保管アレイに関する複数の特性を取得するステップとを含み得る。品物保管アレイの複数の特性は、容器の数、容器識別番号、容器の色、及び容器の寸法のうちの1つ又は複数を含み得る。注文を割り当てるステップは、注文キューから対応する数の注文を取得するために品物保管アレイ中の容器の数を使用するステップと、取得された注文の各々を容器に関連付けるステップとを含み得る。取得された注文の各々を容器に関連付けるステップは、注文の各々を容器に関連付けるために品物保管アレイの追加の特性を使用するステップをさらに含み得る。注文の各々を容器に関連付けるために使用される品物保管アレイの追加の特性は、容器の寸法であり得る。ナビゲートするステップは、各注文の実行に関連付けられた品物保管アレイ中の容器を作業者に通知するために、少なくとも1つのロボットによって、倉庫内の位置における作業者に、容器識別番号及び容器色のうちの少なくとも1つを表示するステップを含み得る。
【0010】
別の態様では、本発明は、倉庫全体にわたる位置に保管された複数の品物に対する注文を実行するためのロボットを採用する。ロボットは、可動ベースと、可動ベースに配設された品物保管アレイとを含む。品物保管アレイは、注文に関連付けられた品物を各々保管するための複数の相互接続された区画(compartment)を含み、品物保管アレイは、品物保管アレイの少なくとも1つの特性に関する、管理サーバに記憶された情報に相関されたバーコードを含む。品物保管アレイの複数の区画の各々に関連付けられた注文を管理サーバから受信するように構成されたプロセッサがある。注文は、品物保管アレイの少なくとも1つの特性に部分的に基づく。プロセッサはまた、少なくとも1つのロボットを倉庫全体にわたる位置にナビゲートすることと、品物保管アレイの複数の区画の各々に関連付けられた注文を実行することとを行うように構成される。
【0011】
本発明のまた他の態様では、以下の特徴のうちの1つ又は複数が含まれ得る。品物保管アレイに付けられたバーコードが、個別の容器ではなく品物保管アレイ自体に関連付けられ得、品物保管アレイが、品物保管アレイ中の個別の容器の各々に関連付けられたバーコードをさらに含み得る。品物保管アレイは、少なくとも1つのロボットの表面に配設され得る。品物保管アレイは、少なくとも1つのロボットに付けられたアーマチュアに取り付けられ得、品物保管アレイは、少なくとも1つのロボットの表面の上方に位置し得る。プロセッサは、読み取られたバーコードを、一覧表に保管された品物保管アレイ識別子に相関させることと、品物保管アレイに関する複数の特性を取得することとを行うように構成され得る。品物保管アレイの複数の特性は、容器の数、容器識別番号、容器の色、及び容器の寸法のうちの1つ又は複数を含み得る。品物保管アレイ中の容器の数は、注文キューから対応する数の注文を取得することと、取得された注文の各々を容器に関連付けることとを行うために使用され得る。取得された注文の各々を容器に関連付けることは、注文の各々を容器に関連付けるために品物保管アレイの追加の特性を使用することをさらに含み得る。注文の各々を容器に関連付けるために使用される品物保管アレイの追加の特性は、容器の寸法であり得る。ロボットがディスプレイをさらに含み得、プロセッサが、各注文の実行に関連付けられた品物保管アレイ中の容器を作業者に通知するために、倉庫内の位置における作業者に、容器識別番号及び容器色のうちの少なくとも1つ、画像をディスプレイ上に提供するようにさらに構成される。
【0012】
本発明のこれら及び他の特徴は、以下の発明を実施するための形態及び添付図から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】注文履行倉庫の上面図である。
図2図1に示されている倉庫内で使用されるロボットのうちの1つのベースの斜視図である。
図3】アーマチュアを装備し、図1に示されている棚の前に駐機された図2中のロボットの斜視図である。
図4】ロボット上のレーザー・レーダーを使用して作成された図1の倉庫の部分マップである。
図5】倉庫全体にわたって分散された基準マーカーの位置を特定し、基準マーカー・ポーズを記憶するためのプロセスを表す流れ図である。
図6】基準識別子とポーズとのマッピングの一覧表である。
図7】ビン位置と基準識別子とのマッピングの一覧表である。
図8】製品SKUとポーズとのマッピング・プロセスを表す流れ図である。
図9A】本発明による、アーマチュア及び保管アレイを装備した図3中のロボットの斜視図である。
図9B】本発明による保管アレイの別の実施例の斜視図である。
図10】棚の前に駐機された図9Aのロボット及び保管アレイの斜視図である。
図11】保管アレイを搬送するロボットのための、本発明によるロボット誘導プロセスを表す流れ図である。
図12】本発明に従って使用される保管アレイの特性に関するデータの一覧表である。
図13図9A及び図10に示されているロボットのタブレットのディスプレイの図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1を参照すると、一般的な注文履行倉庫10が、注文16に含まれ得る様々な品物で満たされた棚12を含む。動作中、倉庫管理サーバ15からの注文16が注文サーバ14に到達する。注文サーバ14は、倉庫10を動き回る複数のロボットから選択されたロボット18に注文16を通信する。
【0015】
好ましい実施例では、図2に示されているロボット18が、レーザー・レーダー22を有する自律性の車輪付きベース20を含む。ベース20は、ロボット18が注文サーバ14から命令を受信することを可能にするトランシーバ24と、カメラ26とをも採用する。ベース20はまた、レーザー・レーダー22からデータを受信するプロセッサ32と、ロボットの環境を表す情報をキャプチャするためのカメラ26と、メモリ34とを採用し、それらは、倉庫10内部のナビゲーションに関連付けられた様々な作業を実行すること、並びに図3に示されているように、棚12に配置された基準マーカー30にナビゲートすることを行うために協働する。基準マーカー30(たとえば2次元バー・コード)は、注文された品物のビン/位置に対応する。本発明のナビゲーション手法が、図4図8に関して以下で詳細に説明される。
【0016】
本明細書で提供される初期の説明は、顧客への出荷の注文を履行するために倉庫内のビン位置から品物を選出することに的を絞っているが、このシステムは、後の取出し及び顧客への出荷のために、倉庫に受け入れられた品物を、倉庫全体にわたるビン位置に保管又は配置することに等しく適用可能である。本発明は、製品の整理統合、計数、検証、検査及び手入れなど、そのような倉庫システムに関連付けられた在庫管理作業にも適用可能である。
【0017】
ロボット18は、倉庫10全体にわたって移動して単一の注文を実行しながら、品物を選出し、品物を配置し、在庫管理作業を実施していることがある。この種の介在形の作業手法は、効率及び性能を著しく改善することができる。
【0018】
再び図2を参照すると、ベース20の上部表面36は、そのうちの1つが図3に示されている複数の交換可能なアーマチュア40のうちのいずれか1つを係合させる連結器38を採用する。図3における特定のアーマチュア40は、品物を受け取る通い箱(tote)44を担持するための通い箱保持具42と、タブレット48を支持するためのタブレット保持具46とを採用する。いくつかの実施例では、アーマチュア40は、品物を担持するための1つ又は複数の通い箱を支持する。
【0019】
他の実施例では、ベース20は、受け取られた品物を担持するための1つ又は複数の通い箱を支持する。本明細書で使用される「通い箱」又は「容器」という用語は、限定はしないが、貨物保持具、ビン、かご、棚、品物をつるすことができるロッド、台車、木枠、ラック、スタンド、架台、箱、缶、入れ物、及び置場を含む。互いに付けられた2つ又はそれ以上の通い箱若しくは容器のアレイを有する保管アレイ、又は複数の区画を有する単一のユニットを有する保管アレイも使用され得る。通い箱/容器若しくは区画の各々が、個別の注文に関連付けられ得、又は複数の通い箱/容器/区画が、単一のより大きい注文のために使用され、それに関連付けられ得る。保管アレイの特定の実施例が、図9図13に関して以下で説明される。図1図8で説明される単一の通い箱をもつロボット18の動作の説明は、図9図13の保管アレイにも適用可能である。
【0020】
ロボット18は、倉庫10を動き回ることにおいて優れているが、現在のロボット技術では、物体のロボット操作に関連した技術的困難により、ロボット18は、棚から迅速に且つ効率的に品物を選出し、それらを通い箱44に配置することにおいてあまり良好でない。品物を選出する、より効率的な方法は、注文された品物を棚12から物理的に取り出し、それをロボット18、たとえば通い箱44に配置する作業を実行するために、一般に人間である局所作業者50を使用することである。ロボット18は、局所作業者50が読み取ることができるタブレット48を介して、又は局所作業者50によって使用される携帯型デバイスに注文を送信することによって、局所作業者50に注文を通信する。
【0021】
ロボット18は、注文サーバ14から注文16を受信すると、たとえば図3に示されている最初の倉庫位置に進む。ロボット18は、メモリ34に記憶され、プロセッサ32によって実行されるナビゲーション・ソフトウェアに基づいて、これを行う。ナビゲーション・ソフトウェアは、レーザー・レーダー22によって収集された環境に関するデータと、特定の品物が見つけられ得る倉庫10内の位置に対応する基準マーカー30の基準識別子(「ID」)を識別するメモリ34中の内部一覧表と、ナビゲートするためのカメラ26とに頼る。
【0022】
ロボット18は、正確な位置に達すると、品物が保管された棚12の前にそれ自体を駐機し、局所作業者50が棚12から品物を取り出し、それを通い箱44に配置するのを待つ。ロボット18が、取り出すべき他の品物を有する場合、ロボット18はそれらの位置に進む。次いで、ロボット18によって取り出された(1つ又は複数の)品物は、図1の包装ステーション100に配達され、それらは包装され、出荷される。
【0023】
各ロボットが1つ又は複数の注文を履行していることがあり、各注文が1つ又は複数の品物からなり得ることが、当業者によって理解されよう。一般に、効率を増加させるために、何らかの形態のルート最適化ソフトウェアが含まれることになるが、これは、本発明の範囲外であり、したがって、本明細書では説明されない。
【0024】
本発明の説明を簡略化するために、単一のロボット18及び作業者50が説明される。ただし、図1から明らかであるように、一般的な履行動作は、絶え間なく続く注文に応じるために、倉庫内で互いの中で働く多くのロボット及び作業者を含む。
【0025】
本発明のナビゲーション手法、並びに取り出されるべき品物のSKUと、品物が位置する倉庫内の基準マーカーに関連付けられた基準ID/ポーズとの意味マッピングが、図4図8に関して以下で詳細に説明される。
【0026】
1つ又は複数のロボット18を使用して、倉庫10のマップが作成されなければならず、倉庫全体にわたって分散された様々な基準マーカーの位置が決定されなければならない。これを行うために、ロボット18のうちの1つが、そのレーザー・レーダー22並びに同時位置特定及びマッピング(SLAM:simultaneous localization and mapping)を利用して倉庫をナビゲートし、図4のマップ10aを構築し、これは、未知環境のマップを構築又は更新する計算上の問題である。普及しているSLAM近似解法は、粒子フィルタ及び拡張カルマン・フィルタを含む。SLAM GMapping手法は好ましい手法であるが、任意の好適なSLAM手法が使用され得る。
【0027】
ロボット18は、そのレーザー・レーダー22を利用して、ロボット18がスペース全体にわたって移動し、レーザー・レーダーが環境を走査するときに受け取る反射に基づいて、スペース内のオープン・スペース112、壁114、物体116、及び棚12などの他の静的障害物を識別するとき、倉庫10のマップ10aを作成する。
【0028】
マップ10aを構築している間、又はその後、1つ又は複数のロボット18は倉庫10中をナビゲートし、カメラ26を使用して環境を走査し、品物が保管された図3の32及び34などのビンに近接した棚上の、倉庫全体にわたって分散された基準マーカー(2次元バー・コード)の位置を特定する。ロボット18は、原点110など、基準のための知られている開始点又は原点を使用する。図3及び図4の基準マーカー30などの基準マーカーの位置が、ロボット18によってそのカメラ26を使用して特定されたとき、原点110に対する倉庫内の位置が決定される。
【0029】
ホイール・エンコーダ及び方位センサーの使用によって、ベクトル120と、倉庫10内のロボットの位置とが決定され得る。基準マーカー/2次元バーコードのキャプチャされた画像と、その知られているサイズとを使用して、ロボット18は、基準マーカー/2次元バーコードのロボットに対する向き及びロボットからの距離、すなわちベクトル130を決定することができる。ベクトル120及び130が知られれば、原点110と基準マーカー30との間のベクトル140が決定され得る。ベクトル140と、ロボット18に対する基準マーカー/2次元バーコードの決定された向きとから、基準マーカー30に対する四元数(x,y,z,ω)によって定義されるポーズ(位置及び向き)が決定され得る。
【0030】
基準マーカー位置特定プロセスについて説明する図5の流れ図200が説明される。これは、初期マッピング・モードで実施され、ロボット18が、選出すること、配置すること及び/又は他の作業を実施している間に、倉庫内で新しい基準マーカーに遭遇したとき実施される。ステップ202において、ロボット18は、カメラ26を使用して画像をキャプチャし、ステップ204において、キャプチャされた画像内で基準マーカーを探索する。ステップ206において、基準マーカーが画像中で見つけられた場合(ステップ204)、その基準マーカーが、ロボット18のメモリ34に位置する図6の基準一覧表300にすでに記憶されているかどうかが決定される。基準情報がすでにメモリに記憶されている場合、流れ図は、別の画像をキャプチャするためのステップ202に戻る。その基準情報がメモリにない場合、上記で説明されたプロセスに従ってポーズが決定され、ステップ208において、その基準情報は、基準対ポーズのルックアップ表300に追加される。
【0031】
各ロボットのメモリに記憶され得るルックアップ表300では、各基準マーカーについて、基準識別子、1、2、3などと、各基準識別子に関連付けられた基準マーカー/バーコードのポーズとが含まれる。ポーズは、向きと併せた倉庫内のx、y、z座標、すなわち四元数(x,y,z,ω)からなる。
【0032】
同じく各ロボットのメモリに記憶され得る図7の別のルックアップ表400中に、特定の基準ID404たとえば数「11」に相関された倉庫10内部のビン位置(たとえば402a〜402f)のリスティングがある。ビン位置は、この実例では7つの英数文字からなる。最初の6文字(たとえばL01001)は、倉庫内部の棚位置に関係し、最後の文字(たとえばA〜F)は、棚位置における特定のビンを識別する。この実例では、基準ID「11」に関連付けられた6つの異なるビン位置がある。各基準ID/マーカーに関連付けられた1つ又は複数のビンがあり得る。
【0033】
英数字のビン位置は、品物が保管された倉庫10内の物理的位置に対応するものとして、人間、たとえば図3の作業者50にとって理解可能である。しかしながら、英数字のビン位置はロボット18にとって意味がない。基準IDに位置をマッピングすることによって、ロボット18は、図6の一覧表300の情報を使用して基準IDのポーズを決定し、次いで、本明細書で説明されるようにポーズにナビゲートすることができる。
【0034】
本発明による注文履行プロセスが、図8の流れ図500に表されている。ステップ502において、図1の倉庫管理システム15は、取り出されるべき1つ又は複数の品物からなり得る注文を取得する。ステップ504において、倉庫管理システム15によって品物の(1つ又は複数の)SKU番号が決定され、ステップ506において、(1つ又は複数の)SKU番号から(1つ又は複数の)ビン位置が決定される。次いで、注文に関するビン位置のリストがロボット18に送信される。ステップ508において、ロボット18はビン位置を基準IDに相関させ、ステップ510において、基準IDから各基準IDのポーズが取得される。ステップ512において、ロボット18は、図3に示されているようにそのポーズにナビゲートし、作業者は、取り出されるべき品物を適切なビンから選出し、それをロボットに配置することができる。
【0035】
倉庫管理システム15によって取得された、SKU番号及びビン位置などの品物固有情報は、ロボット18上のタブレット48に送信され得、それにより、作業者50は、ロボットが各基準マーカー位置に到達したときに取り出されるべき特定の品物を通知され得る。
【0036】
SLAMマップ及び基準IDのポーズが知られれば、ロボット18は、様々なロボット・ナビゲーション技法を使用して、基準IDのうちのいずれか1つに容易にナビゲートすることができる。好ましい手法は、倉庫10内のオープン・スペース112、及び壁114、棚(棚12など)及び他の障害物116の情報を与えられて、基準マーカー・ポーズへの初期ルートを設定することを伴う。ロボットがそのレーザー・レーダー26を使用して倉庫をあちこち動き始めたとき、ロボットは、固定の障害物、或いは他のロボット18及び/又は作業者50などの動的障害物のいずれかがその経路にあるかどうかを決定し、基準マーカーのポーズへのその経路を繰り返し更新する。ロボットは、障害物を避けながら最も効率的且つ効果的な経路を常に探索して、約50ミリ秒ごとにそのルートを再計画する。
【0037】
上記で説明されたように、効率を増加させるために、互いに付けられた2つ又はそれ以上の通い箱若しくは容器を有する保管アレイ、又は複数の区画を有する単一のユニットを有する保管アレイが使用され得る。(上記で説明された用語の中でも)通い箱、容器、及び区画という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。本発明による保管アレイの一実施例が図9Aに関して説明される。ロボット18aが、車輪付きベース20aの上部表面36aを含むことが示されている。第1の端部において車輪付きベース20aに接続された(この図では接続は見えない)アーマチュア40aがあり、アーマチュア40aは、その他方の端部において、タブレット48aを支持するためのタブレット保持具46aに接続する。図3のアーマチュア40とは異なり、アーマチュア40aは、品物を受け取る通い箱44を担持するための通い箱保持具42を含まない。代わりに、保管アレイ44aが、車輪付きベース20aの上部表面36aに配置される。
【0038】
この実施例では、保管アレイ44aは、3つの保管容器602、604、及び606を含み、これらは互いに垂直に積み重ねられ、固定して相互接続されて、統合されたアレイを形成する。保管アレイ44a中の各容器602、604、及び606は、それぞれ、バー・コード・ラベル612、614、及び616に配設されたバーコードを含む。各バー・コード・ラベル上には、各容器に関連付けられた番号もあり、これは、異なる容器を識別するために、図10の作業者50aなどの人間作業者によって読み取られ得る。この実例における番号は、それぞれ、容器602、604、及び606に関連付けられた「T81001」、「T81002」、及び「T81003」である。容器同士を区別することをより容易にするために、容器は異なって色付けされ得る。たとえば、容器602は、全体的に又は部分的に青色であり得る。容器604は、全体的に又は部分的に黄色であり得、容器606は、全体的に又は部分的に緑色であり得る。
【0039】
加えて、保管アレイ44aに関連付けられたバー・コード・ラベル620が含まれる。バー・コード・ラベル620は、作業者50aが様々な保管アレイの中でそれを識別するために、保管アレイ識別番号、この場合「001」をも含む。バー・コード・ラベル620は、容器602の側面に配置されるが、このラベルは、保管アレイ上の様々な位置に配置され得る。
【0040】
代替的に、保管アレイ44aを支持するために、アーマチュア40a上に保持具が含まれ得る。図9Bに表されているような保管アレイ44a’など、ロボット18aの表面36aの上方のアーマチュアからぶら下がるものを含む、任意の他の保管アレイ構成が使用され得ることに留意されたい。図9A中のものに匹敵する図9Bの構成要素は、プライム(’)記号付きで示されている。どちらの場合も保管アレイは取外し可能であり、それにより、倉庫内で利用されているロボット18aのすべてで様々なタイプの保管アレイが使用され得る。
【0041】
作業者は、システムにロボット18aを誘導し、ロボット18aが注文を受信及び実行するために利用可能であることを倉庫管理システム(「WMS:warehouse management system」)15に通知することにより、ロボットを用いる「選出」プロセスを開始し得る。誘導プロセスでは、作業者は、ロボットのタブレット48a上のタッチ・スクリーンを介して、又はロボットを起動するための携帯型ワイヤレス・デバイスを介して、ロボット18aと対話し得る。次いで、ロボットは、その注文セッションを受信する準備ができていることをWMS15に通信する。また、作業者は、保管アレイ44aなどの保管アレイをロボット18aに提供する。
【0042】
作業者は、各容器602、604、及び606を個別に誘導し、各容器のバー・コード・ラベル612、614、及び616を走査することによって各々に対する注文を連続的に取得するのではなく、すべての3つの個別の容器に対する注文を効率的に生成するために、保管アレイ44aに関連付けられたバー・コード・ラベル620のみを走査し得る。このプロセスは図11の流れ図650に関して説明される。
【0043】
流れ図650のプロセスは、ステップ652において、作業者が、品物保管アレイのバーコードを走査したとき始まり、この実例では、そのバー・コードは、識別番号001を有するバー・コード・ラベル620である。識別子はWMS15に送信され、次いで、WMS15は、(1つ又は複数の)注文を割り当てるために使用される特定の保管アレイの1つ又は複数の特性を取得する。
【0044】
図12の一覧表660が、WMS15に記憶されており、アレイ識別子662に示された品物保管アレイ44aの特性、並びに倉庫内で使用するために利用可能なすべての品物保管アレイの特性を含んでいる。特性は、たとえば、保管アレイ中の区画の数と、区画ID番号と、区画色と、区画サイズとを含み得る。品物保管アレイ44aについて、区画の数すなわち3が、一覧表660中の位置664において見つけられ、容器602、604、及び606にそれぞれ関連付けられた区画ID番号「T81001」、「T81002」、及び「T81003」は、位置666において見つけられる。区画色(たとえば青、黄及び緑)は位置668において見つけられ得、区画サイズ(たとえば、寸法Aインチ×Bインチ×Cインチ)は位置670において見つけられ得る。実寸法を記憶するのではなく、区画のサイズを示すコードが記憶され得る。特定の保管アレイのすべての区画は同じサイズを有し得、又はそれらは異なってサイズ決定され得る。
【0045】
図11の流れ図650を再び参照すると、ステップ656において、保管アレイの少なくとも1つの特性を使用して注文O、O、・・・Oが決定され、ステップ658において、注文がロボット18aに送信される。最も単純な実装形態では、注文を決定するために使用される特性は、アレイ中の容器の数のみであり得る。保管アレイ44aに関して、WMS15は、図12の一覧表660から3つの容器があることを知り、次いで、WMS15は、「選出」キュー(すなわち、いくつかの所定の基準に基づいてWMS15によって優先順位を割り当てられた選出注文のキュー)から、次の3つの注文O、O、及びOを選択し、それらを、それぞれ、容器602、604、及び606に関連付けられた区画T81001、T81002、及びT81003に割り当て得る。また、各容器/区画に関連付けられた色コーディング及びID番号が送信される(又はあらかじめ記憶される)。また、割り当てられるべき注文は、倉庫内の品物の位置に基づいて、又は他の基準を使用することによって集約され得、これは、注文が、キューから順次選出されるのとは異なる順序で選出され得ることを意味する。
【0046】
もちろん、注文を割り当てるために、容器の数と併せて他の特性が使用され得る。たとえば、注文内の品物のサイズを、利用可能な容器のサイズと対にするために、区画サイズも使用され得る。この場合、注文は、「選出」キューから順次選択されないことがあり、サイズに基づいて品物を区画により良く整合させるために順不同で選出され得る。図12の一覧表660は、保管アレイの追加の特性について説明する追加の列が含まれ得ることを示すために、容器サイズの列に隣接した曲線を有して示されている。
【0047】
ロボット18aは、保管アレイのためのその注文を受信すると、ロボット18aは、その選出注文の実行を始めるための倉庫内の位置にナビゲートする。ロボット18aは、受信された3つの注文からの選出の順序を決定するためにルート最適化手法を使用し得る。これにより、O、次いでO、最後にOを順次選出するのではなく、停止の間に異なる注文のための選出が挟まれ得る。選出されるべき品物について、WMS15からの注文は製品SKUを含むことになる。上記で説明されたように、ロボット18aは、SKUから、図10の位置630など、倉庫内で製品が位置するビン番号/位置を決定する。次いで、ロボット18aは、ビン位置を基準ID(図7参照)に相関させ、基準IDから、製品SKUに関連付けられたポーズが決定され、ロボットはそのポーズにナビゲートする。
【0048】
一旦、図10に示されている位置などの位置において、ロボット18aは、タブレット48aを介して作業者50aに選出作業を通信し得る。図13に表されているように、タブレット48aのディスプレイ680は、位置682に、保管アレイ44aの容器602に対応する容器番号「T81001」を示す。これは、選出されるべき品物がこの容器に配置される必要があることを作業者に伝える。加えて、作業者50が、品物がどこに配置されるべきであるかを知ることをさらに容易にするために、このモノクロ図面では認識できないが、容器番号を囲むエリア684の色は容器の色に対応する。この実例では、領域684は青色であり、容器602(「T8001」)も青色であることを示す。
【0049】
ディスプレイ680上の位置690に、ビン位置、この場合、ロボット18aに近接した図10中のビン位置630に対応する「L−01−047−B」が、作業者50aが読み取るために表示される。ディスプレイ680上には品物もあり、この場合「シャツ」、サイズ「中」、色「青」及び数量「1」である。作業者が正確な品物一致を検証するために、UPCコードも提供され得る。この情報から、作業者は、容易に、識別されたビン位置において品物の位置を特定し、それを保管アレイ44a中の適切な容器に配置することができる。
【0050】
代替的に、保管アレイ中の容器の各々のための一連の「選出」注文を実行する代わりに、注文が容器の各々のための「配置」作業を含むとき、保管アレイは作業者によって品物を積まれ得る。図11のステップ652において作業者が品物保管アレイのバーコードを走査したとき、識別子がWMS15に送信され、次いで、WMS15は特定の保管アレイの1つ又は複数の特性を取得して、(1つ又は複数の)注文を割り当てる。しかしながら、この場合、生成された注文は、配置されるべき品物に関するものであり、WMS15は、「配置」キューからそれらの注文を取り出し、保管アレイの1つ又は複数の特性に基づいて上記で説明されたのと同様の様式で、それらの注文を個別の容器に割り当てる。この注文情報は、タブレット・ディスプレイを介して作業者に提供され、作業者は、生成された注文に従って容器に荷を積む。配置注文は、上記で説明された選出注文に対応する様式で実行される。
【0051】
上記で説明された保管アレイを用いると、容器を相互接続して統合されたアレイを形成することにより、誘導及び注文割当てプロセスがより効率的に且つ合理的になるだけでなく、作業者の誤りを訂正することがより容易に且つ簡単になる。起こり得る一般的な誤りは、間違った容器に品物を配置することである。相互接続された/統合された保管アレイとは対照的に、複数の個別の容器を用いると、間違った容器に配置された品物は、容器がプロセス全体にわたって移動し、分離されるので、正確な容器に再度関係させることがより困難になる。本発明による保管アレイを用いると、相互接続された容器が、プロセス全体にわたって一緒のままであり、相互接続された容器の間で誤りを訂正することがより容易になる。
【0052】
本発明及びその好ましい実施例について説明したが、新規のものとして特許請求され、特許証によって保護されるものは以下の通りである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13