特許第6987158号(P6987158)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6987158インフラストラクチャアップグレードを、ホストされるアプリケーション/仮想ネットワーク機能(VNF)と協調させるための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6987158
(24)【登録日】2021年12月2日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】インフラストラクチャアップグレードを、ホストされるアプリケーション/仮想ネットワーク機能(VNF)と協調させるための方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/65 20180101AFI20211213BHJP
   H04L 12/24 20060101ALI20211213BHJP
   G06F 9/50 20060101ALI20211213BHJP
   G06F 9/455 20060101ALI20211213BHJP
【FI】
   G06F8/65
   H04L41/40
   G06F9/50 120Z
   G06F9/455 150
【請求項の数】19
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2019-567550(P2019-567550)
(86)(22)【出願日】2018年6月8日
(65)【公表番号】特表2020-523679(P2020-523679A)
(43)【公表日】2020年8月6日
(86)【国際出願番号】IB2018054177
(87)【国際公開番号】WO2018225037
(87)【国際公開日】20181213
【審査請求日】2020年2月19日
(31)【優先権主張番号】62/517,592
(32)【優先日】2017年6月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(72)【発明者】
【氏名】トーレー, マリア
【審査官】 多賀 実
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/121728(WO,A1)
【文献】 国際公開第2017/008839(WO,A1)
【文献】 特開2016−157306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/65−8/658
G06F 9/455
G06F 9/50
H04L 12/24
H04L 12/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの仮想ネットワーク機能(VNF)をホストする少なくとも1つの仮想リソース(VR)を提供するネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ(NFVI)のNFVIソフトウェア修正の協調を通して、VNFサービスおよびネットワークサービス利用可能性および連続性を維持するための、仮想化されたインフラストラクチャマネージャ(VIM)によって実行される、方法であって、
− 前記VNFの観点から前記NFVIソフトウェア修正についての条件を指定する、NFVIソフトウェア修正制約または前記制約から導出されるポリシーを受信することと、
− 前記NFVIソフトウェア修正の一部であり、前記少なくとも1つのVRに影響を及ぼす今度の変更が開始しようとしているという通知を送ることと、
− 前記NFVIソフトウェア修正を適用することと、
− 前記NFVIソフトウェア修正の完了に関する通知を送ることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのVRが、少なくとも1つのVRグループを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
VNFレベルマネージャ(VNFM)から、前記制約または前記制約から導出される前記ポリシーを受信することをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記制約が、前記VNFとともに提供されるか、またはエレメントマネージャ(EM)によってランタイムにおいてセットされる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
VRのためにNFVIソフトウェア修正の協調が必要であるかどうかの指示を受信することをさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記制約が、アンチアフィニティグループを含む情報を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
影響を受けるVRおよびVRグループと、前記制約または前記制約から導出される前記ポリシーに基づいて前記NFVIソフトウェア修正が実施され得る順序とを識別することをさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
今度の変更が開始しようとしているという前記通知は、前記少なくとも1つのVRが仮想マシンであるとき、前記少なくとも1つのVRがライブ移行されるのかシャットダウンされるのかの指示をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
今度の変更が開始しようとしているという前記通知が送られるのと同時に、決定されたリードタイムをもつタイマーを開始することをさらに含み、前記リードタイムが、前記制約によって課される最大リードタイムとして決定される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記NFVIソフトウェア修正を進める前に前記リードタイムを待つことをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記NFVIソフトウェア修正によって引き起こされる潜在的中断のための準備を始動することと、前記少なくとも1つのVRがVRグループであるとき、VNF冗長を増加させるためにスケールアウトするか、またはアクティブな役割を、影響を受けるVNFから、前記VNFに関連するジオ冗長ペアに切り替えることとをさらに含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記NFVIソフトウェア修正によって引き起こされる潜在的中断のための準備を始動することと、影響を受けるVR上にホストされるVNF構成要素(VNFC)インスタンスのアクティブな役割を切り替えるか、またはトラフィックの少なくとも一部を、少なくとも1つの冗長VNF構成要素(VNFC)インスタンスにリダイレクトすることとをさらに含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つのVRがVRグループであるとき、前記NFVIソフトウェア修正を適用することは、前記VRグループをサポートするすべてのNFVIリソースが修正されるまでの複数の反復を含み、アンチアフィニティグループについて、前記アンチアフィニティグループ中で同時に影響を受ける前記VRが、前記アンチアフィニティグループのために指定された最大数を超えず、少なくとも最小数のVRが常に利用可能に保たれる、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記NFVIソフトウェア修正の前記完了に関する通知を送ることが、影響に備えて行われた設定変更を無効にすること、およびワークロードリバランシングをさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
影響を受けるVMをシャットダウンするか、または影響を受けるVMを、利用可能な互換ホストに移行させることをさらに含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
少なくとも1つの仮想ネットワーク機能(VNF)をホストする少なくとも1つの仮想リソース(VR)を提供するネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ(NFVI)のNFVIソフトウェア修正の協調を通して、VNFサービスおよびネットワークサービス利用可能性および連続性を維持するように動作可能な仮想化されたインフラストラクチャマネージャ(VIM)であって、処理回路要素とメモリとを備え、前記メモリが、プロセッサによって実行可能な命令を含んでおり、それにより、前記VIMは、
− 前記VNFの観点から前記NFVIソフトウェア修正についての条件を指定する、NFVIソフトウェア修正制約または前記制約から導出されるポリシーを受信することと、
− 前記NFVIソフトウェア修正の一部であり、前記少なくとも1つの仮想リソース(VR)に影響を及ぼす今度の変更が開始しようとしているという通知を送ることと、
− 前記NFVIソフトウェア修正を適用することと、
− 前記NFVIソフトウェア修正の完了に関する通知を送ることと
を行うように動作可能である、仮想化されたインフラストラクチャマネージャ(VIM)。
【請求項17】
請求項2から15に記載の方法のいずれか1つを実行するようにさらに動作可能な、請求項16に記載の仮想化されたインフラストラクチャマネージャ(VIM)
【請求項18】
少なくとも1つの仮想ネットワーク機能(VNF)をホストする少なくとも1つの仮想リソース(VR)を提供するネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ(NFVI)のNFVIソフトウェア修正の協調を通して、VNFサービスおよびネットワークサービス利用可能性および連続性を維持するように動作可能なクラウドベースシステムであって、処理回路要素とメモリとを備え、前記メモリが、プロセッサによって実行可能な命令を含んでおり、それにより、仮想化されたインフラストラクチャマネージャ(VIM)は、
− 前記VNFの観点から前記NFVIソフトウェア修正についての条件を指定する、NFVIソフトウェア修正制約または前記制約から導出されるポリシーを受信することと、
記NFVIソフトウェア修正の一部であり、前記少なくとも1つのVRに影響を及ぼす今度の変更が開始しようとしているという通知を送ることと、
− 前記NFVIソフトウェア修正を適用することと、
− 前記NFVIソフトウェア修正の完了に関する通知を送ることと
を行うことを可能にされ、それらを行うように動作可能である、クラウドベースシステム。
【請求項19】
請求項2から15に記載の方法のいずれか1つを実行するようにさらに動作可能な、請求項18に記載のクラウドベースシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条(E)および米国特許法施行規則第1.78条に基づく優先権主張
本非仮特許出願は、TOEROEの名義で2017年6月9日に出願された、「METHOD FOR COORDINATING INFRASTRUCTURE UPGRADE WITH HOSTED APPLICATIONS/VNFS」と題する先行米国仮特許出願、出願番号第62/517,592号に基づく優先権を主張する。
【0002】
本開示は、ネットワーク機能仮想化(NFV:Network Function Virtualization)に関する。
【背景技術】
【0003】
クラウド、および図1に示されているネットワーク機能仮想化(NFV)アーキテクチャ100において、インフラストラクチャは、インフラストラクチャ130上で実行するアプリケーションまたは仮想ネットワーク機能(VNF:Virtual Network Function)120から分離される。しかしながら、これらのアプリケーション/VNFは、高度に利用可能な様式で、および連続的に、それらのアプリケーション/VNFのサービス/機能を提供する必要があり得る。分離により、インフラストラクチャは、インフラストラクチャ上で実行するアプリケーション/VNFに気づいておらず、アプリケーション/VNFはインフラストラクチャレベルにおける動作に気づいていないので、クラウド/NFVインフラストラクチャのアップグレードが、このサービスの高い利用可能性および連続性要件を妨害することがある。
【発明の概要】
【0004】
この問題を克服し、アプリケーション/VNFに、アップグレードについて知らせるために、算出リソース(すなわち物理ホストおよび/または物理ホストのインフラストラクチャレベル構成要素)がアップグレードされる前に、いくつかのクラウドソリューションが通知を提示し、したがって、算出リソース上にホストされるアプリケーション/VNFは、それらのアプリケーション/VNFのサービス/機能を保護する何らかのアクションを実施することができる。
【0005】
現在、(1つまたは複数の)ある課題が存在する。算出リソースベース通知は役立つが、算出リソースベース通知は、インフラストラクチャアップグレードプロセスに対するアプリケーション/VNFレベル調節のための十分な観点を提供しない。そのようなアプリケーション/VNFレベル調節は、インフラストラクチャアップグレードの時間の間、アプリケーション/VNFの冗長を増加させていることがあるが、これのために、算出リソースベース通知は、あまりにきめの細かいものであり、算出リソースベース通知がアップグレードキャンペーンの始まりおよび終了に関する情報を提供しないので変動を生じ得る。
【0006】
一方、通知が、インフラストラクチャアップグレードプロセス/キャンペーン全体の始まりにおいて与えられ得、その通知はあまりにも粗いものであり、すなわち、余分のリソースが、まったく影響を受けないアプリケーション/VNFのために使用されるか、または必要であるよりも長い時間の間使用され得る。
【0007】
本開示のいくつかの態様および実施形態は、これらまたは他の課題のソリューションを提供し得る。1つのソリューションは、アップグレード通知プロセスの基礎として、仮想リソースのアンチアフィニティグルーピングを使用することである。したがって、インフラストラクチャは、アンチアフィニティグループの第1のメンバーが影響を受ける前に、そのグループのために登録されたアプリケーション/VNFのマネージャに通知を送り得、その結果、アプリケーション/VNFは、たとえば、再設定またはスケールアウトによって、一連の影響のために準備され得る。インフラストラクチャは、グループの最後のメンバーが影響を受けた後に、別の通知を送り得、それ以上の影響が予想されず、その時点で準備態勢(preparedness)は切り上げられ、アプリケーション/VNFはスケールインされる。インフラストラクチャとアプリケーション/VNFレベルとの間の協調は、アンチアフィニティグループを使用し得る。
【0008】
いくつかの実施形態は、今度のインフラストラクチャアップグレードに備えて、より効率的なアプリケーション/VNFレベルアクションを提供し得、算出リソースレベル通知の起こり得る変動の効果を回避し、インフラストラクチャとアプリケーション/VNFレベルの両方において知られているアップグレードターゲット(すなわちアンチアフィニティグループ)を使用して、キャンペーンレベル通知よりもきめの細かいソリューションを提供する。
【0009】
いくつかの実施形態は、算出リソースベース通知の既存のソリューションと組み合わせて、またはその既存のソリューションの代替として使用され得る。代替として使用されるとき、それはまた、通知シグナリングを著しく低減することができる。
【0010】
さらに、インフラストラクチャアップグレードの編成のためにアンチアフィニティグルーピングを使用することは、アプリケーション/VNFレベルサービス利用可能性および連続性を危うくすることなしに、インフラストラクチャアップグレードキャンペーンを最適化することができる。
【0011】
少なくとも1つの仮想ネットワーク機能(VNF)をホストする少なくとも1つの仮想リソース(VR)を提供するネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ(NFVI:Network Function Virtualization Infrastructure)のNFVIソフトウェア修正の協調のための、NFVIソフトウェア修正マネージャによって実行される、方法が提供される。本方法は、NFVIソフトウェア修正要求を受信することと、仮想ネットワーク機能(VNF)レベルマネージャに、少なくとも1つのVRのソフトウェア修正プロシージャが開始しようとしているという通知を送ることであって、VNFレベルマネージャが、NFVIによって提供される少なくとも1つのVR上にホストされるVNFを管理する、通知を送ることと、少なくとも1つのVRの少なくとも1つのリソースにソフトウェア修正を適用することと、VNFレベルマネージャにソフトウェア修正の完了について通知することとを含む。
【0012】
少なくとも1つのVRは、少なくとも1つのVRグループを含み得る。本方法は、VNFレベルマネージャから、VRならびに適用可能な制約のためにNFVIソフトウェア修正の協調が必要であるかどうかの指示を含む情報を受信することをさらに含み得る。情報は、アンチアフィニティグループをさらに含み得る。情報を受信することは、サブスクリプションベースであるか、またはVR作成プロセスの一部であり得る。本方法は、影響を受けるVRおよびVRグループと、影響を受けるVRおよびVRグループによって課される制約を考慮してNFVIリソースのソフトウェア修正が実施され得る順序とを識別することをさらに含み得る。VNFレベルマネージャへの通知は、少なくとも1つのVRが仮想マシンであるとき、少なくとも1つのVRがライブ移行されるのかシャットダウンされるのかの指示をさらに含み得る。本方法は、通知が送られるのと同時に、決定されたリードタイムをもつタイマーを開始することであって、リードタイムが、制約によって課される最大リードタイムとして決定される、タイマーを開始することをさらに含み得る。本方法は、NFVIソフトウェア修正を進める前にリードタイム待つことをさらに含み得る。
【0013】
本方法は、NFVIソフトウェア修正によって引き起こされる潜在的中断のための準備を始動することと、少なくとも1つのVRがVRグループであるとき、VNF冗長を増加させるためにスケールアウトすることとをさらに含み得る。本方法は、NFVIソフトウェア修正によって引き起こされる潜在的中断のための準備を始動することと、少なくとも1つのVRがVRグループであるとき、アクティブな役割を、影響を受けるVNFから、VNFに関連するジオ冗長ペアに切り替えることとをさらに含み得る。本方法は、NFVIソフトウェア修正によって引き起こされる潜在的中断のための準備を始動することと、影響を受けるVR上にホストされるVNF構成要素(VNFC)インスタンスのアクティブな役割を切り替えることとをさらに含み得る。本方法は、NFVIソフトウェア修正によって引き起こされる潜在的中断のための準備を始動することと、トラフィックの少なくとも一部を、少なくとも1つの冗長VNF構成要素(VNFC)インスタンスにリダイレクトすることとをさらに含み得る。本方法は、VNFレベルマネージャから準備完了(readiness)情報を受信することと、リードタイマーを取り消すこととをさらに含み得る。
【0014】
少なくとも1つのVRがVRグループであるとき、ソフトウェア修正を適用することは、VRグループをサポートするすべてのNFVIリソースが修正されるまでの複数の反復を含み得、アンチアフィニティグループについて、アンチアフィニティグループ中で同時に影響を受けるVRは、アンチアフィニティグループのために指定された最大数を超えず、少なくとも最小数のVRが常に利用可能に保たれる。VNFレベルマネージャにソフトウェア修正の完了について通知することは、影響に備えて行われた設定変更を無効にすることをさらに含み得る。VNFレベルマネージャにソフトウェア修正の完了について通知することは、ワークロードリバランシングをさらに含み得る。本方法は、VNFレベルマネージャに、NFVIソフトウェア修正が少なくとも1つのVR上にホストされるVNFのために完了したという通知を送ることをさらに含み得る。
【0015】
本方法は、算出ホストリソースがメンテナンスモードに置かれることを要求し、何らかの準備が、算出ホストリソースがサービス中止にされ得るように行われる必要があることを指示することをさらに含み得る。本方法は、影響を受けるVMをシャットダウンすることをさらに含み得る。本方法は、影響を受けるVMを、利用可能な互換ホストに移行させることをさらに含み得る。本方法は、算出ホストリソースがもはやVMをサーブせず、メンテナンスモードにあるという通知を受信することをさらに含み得る。本方法は、算出ホストリソースのアップグレードを始動することをさらに含み得る。本方法は、リソースアップグレードの完了に関する情報を受信することをさらに含み得る。本方法は、算出ホストリソースをサービス中に戻すように要求することをさらに含み得る。本方法は、算出ホストリソースをサービス中に戻すためのアクションを実施することをさらに含み得る。本方法は、算出ホストリソースが再びサービス中に戻ったという要求確認を受信することをさらに含み得る。
【0016】
処理回路要素とメモリとを備えるネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ(NFVI)ソフトウェア修正マネージャノードが提供される。メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を含んでおり、それにより、NFVIソフトウェア修正マネージャは、NFVIソフトウェア修正要求を受信することと、仮想ネットワーク機能(VNF)レベルマネージャに、少なくとも1つの仮想リソース(VR)のソフトウェア修正プロシージャが開始しようとしているという通知を送ることであって、VNFレベルマネージャが、NFVIによって提供される少なくとも1つのVR上にホストされるVNFを管理する、通知を送ることと、少なくとも1つのVRの少なくとも1つのリソースにソフトウェア修正を適用することと、VNFレベルマネージャにソフトウェア修正の完了について通知することとを行うように動作可能である。
【0017】
NFVIソフトウェア修正マネージャは、上記で説明された方法、またはその方法の任意のステップを実行するようにさらに動作可能であり得る。
【0018】
実行されたとき、NFVIソフトウェア修正マネージャが、上記で説明された方法、またはその方法の任意のステップを実行することを可能にするコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0019】
処理回路要素とメモリとを備えるクラウドベースシステムが提供される。メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を含んでおり、それにより、ネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ(NFVI)ソフトウェア修正マネージャは、NFVIソフトウェア修正要求を受信することと、仮想ネットワーク機能(VNF)レベルマネージャに、少なくとも1つの仮想リソース(VR)のソフトウェア修正プロシージャが開始しようとしているという通知を送ることであって、VNFレベルマネージャが、NFVI上にホストされる少なくとも1つのVR上にホストされる仮想ネットワーク機能を管理する、通知を送ることと、少なくとも1つのVRの少なくとも1つのリソースにソフトウェア修正を適用することと、VNFレベルマネージャにソフトウェア修正の完了について通知することとを行うことを可能にされ、それらを行うように動作可能である。
【0020】
本クラウドベースシステムは、上記で説明された方法、またはその方法の任意のステップを実行するようにさらに動作可能であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態による、NFVインフラストラクチャ(NFVI)とVNFレベルとの分離を示すNFVアーキテクチャの概略図である。
図2】リソースのアップグレードを協調させるための方法を実装するのに好適な例示的な実施形態の概略図である。
図3】一実施形態による、インフラストラクチャアップグレードの協調のためのメッセージの例示的な交換を示す流れ図である。
図4】一実施形態による、インフラストラクチャアップグレードを協調させるためのステップを示すフローチャートである。
図5】一実施形態による、NFVIソフトウェア修正のための協調フローを示す流れ図である。
図6】一実施形態による、NFVIソフトウェア修正の協調のための方法のフローチャートである。
図7】一実施形態による、NFVIリソースソフトウェア修正をハンドリングするためのメッセージの例示的な交換を示す流れ図である。
図8】一実施形態による、NFVIリソースソフトウェア修正のための方法のフローチャートである。
図9】一実施形態による、ネットワークノードの概略図である。
図10】一実施形態による、仮想化環境の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
概して、本明細書で使用されるすべての用語は、異なる意味が、明確に与えられ、および/またはそれが使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連する技術分野における、それらの用語の通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの(a/an)/その(the)エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどへのすべての言及は、別段明示的に述べられていない限り、そのエレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例に言及しているものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、ステップが、別のステップに後続するかまたは先行するものとして明示的に説明されない限り、および/あるいはステップが別のステップに後続するかまたは先行しなければならないことが暗黙的である場合、開示される厳密な順序で実施される必要はない。本明細書で開示される実施形態のうちのいずれかの任意の特徴は、適切であればいかなる場合も、任意の他の実施形態に適用され得る。同じように、実施形態のうちのいずれかの任意の利点は、任意の他の実施形態に適用され得、その逆も同様である。同封の実施形態の他の目的、特徴、および利点は、以下の説明から明らかになる。
【0023】
添付の図面を参照しながら、次に、本明細書で企図される実施形態のうちのいくつかがより十分に説明される。しかしながら、他の実施形態は、本明細書で開示される主題の範囲内に含まれ、開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものとして解されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、当業者に主題の範囲を伝達するために、例として提供される。
【0024】
アフィニティグループおよびアンチアフィニティグループは、NFVインフラストラクチャ(NFVI)など、クラウドベースシステムのコンテキストにおいて使用されて、仮想リソースがアプリケーション/VNFレベルにおいて使用されるやり方によって課される、これらのリソースの配置に対する制限を指示する。たとえば、アプリケーション/VNFの冗長エンティティをホストする仮想マシン(VM)は、ホスト障害の場合にこれらのVMが同時に影響を及ぼされないように、インフラストラクチャレベルにおいて、これらのVMが同じ算出リソース(すなわち物理ホスト)上に配置されないことを要求する、アンチアフィニティグループにグルーピングされる。その結果、このグルーピングは、インフラストラクチャレベルにおいて、ならびにアプリケーション/VNFレベルにおいて知られる。
【0025】
インフラストラクチャがアップグレードされるとき、インフラストラクチャのハードウェアまたは仮想化リソースはサービス中止にされ、これは、これらのリソース上にホストされる仮想リソースに影響を及ぼす。アップグレードの速度を上げるために、できるだけ多くのインフラストラクチャリソースを並行してアップグレードすることが望ましいが、これは、アプリケーション/VNFレベルサービスにおける停止を生じる可能性を有する。
【0026】
その上、連続的で高度に利用可能なサービスを提供するアプリケーション/VNFが、インフラストラクチャレベル停止に対して準備され、通知を得ることが望まれる。この準備態勢は、単に、単一の影響を受けるVMからのトラフィックを阻止または取り替える(switch out)ことから、インフラストラクチャアップグレードの時間/持続時間の間アプリケーション/VNFを再設定またはスケールアウトすることまで及び得る。
【0027】
アンチアフィニティグループ概念は、インフラストラクチャレベルとアプリケーション/VNFレベルの両方に知られているので、アンチアフィニティグループ概念は、インフラストラクチャアップグレード中に、これらの対立する目的に対処するために、以下のように使用され得る。
【0028】
インフラストラクチャマネージャは、アンチアフィニティグループに関連し得るアプリケーション/VNFレベルマネージャを知っていることも知らないこともある。インフラストラクチャマネージャは、それを、たとえば、(VNFのための)VMを要求したVNFマネージャ(VNFM)と、そのようなグループ中のVNFMの配置を知ることによって、知ることができる。代替的に、インフラストラクチャマネージャは登録インターフェースを公開し得、登録インターフェースを通して、マネージャエンティティ(たとえば、図1の(1つまたは複数の)VNFマネージャ185、および場合によっては、図1のEM2 106およびEM3 107などのエレメントマネージャ(EM)など)が、いくつかのアンチアフィニティグループに影響を及ぼすイベント(たとえば、今度のアップグレード)に関する通知のために登録することができる。マネージャエンティティは、マネージャエンティティがそのための通知を受信することを望むアンチアフィニティグループ/仮想リソース、および各グループ/リソースについて、マネージャエンティティが関心のあるイベントのタイプ(たとえば、アップグレードの始まり/終了)、ならびにマネージャエンティティがイベントタイプ通知のために必要とするリードタイム(たとえば、イベントのためにアプリケーション/VNFを準備するために必要とされる時間)を指示し得る。
【0029】
インフラストラクチャアップグレードがリソースのリストのために始動されるとき、インフラストラクチャマネージャは、ホストされるアンチアフィニティグループに従ってリソースのアップグレードを編成し、すなわち、同じアンチアフィニティグループの仮想リソースをホストするリソースが、順次アップグレードされ、ステップのシリーズを形成し、ここで、各ステップにおいて、単一のリソースがアップグレードされる。異なるアンチアフィニティグループをホストするリソースが並行してアップグレードされることがあり、したがって、それらのリソースは、同じステップにおいてアップグレードされ得る。
【0030】
計算された順序付けに基づいて、インフラストラクチャマネージャは、各アンチアフィニティグループ上にホストされるアプリケーション/VNFを担当するマネージャを識別する。
【0031】
インフラストラクチャマネージャは、次のシリーズにおいてアップグレードされるべきアンチアフィニティグループに関心がある各マネージャに開始通知を送る。この通知は、アプリケーション/VNFマネージャがインフラストラクチャアップグレードの影響を緩和するのに必要な準備を行うことを可能にし、たとえば、それは、より多くの冗長があるようにアプリケーション/VNFをスケールアウトし得るか、または地理的冗長の場合、それは、アクティブな役割を、影響を受けないサイトに切り替え得る。
【0032】
インフラストラクチャマネージャは、適切なリードタイムが満了するまで、またはインフラストラクチャマネージャが、インフラストラクチャマネージャが通知した各マネージャから準備終了(ready)応答を受信するまで待ち、次いで、アンチアフィニティグループをサポートするリソースのアップグレードを、一度に1リソースずつ進める。
【0033】
ホストされるアンチアフィニティグループをサポートする最後のリソースがアップグレードされると、インフラストラクチャマネージャは、開始通知が送られたマネージャに完了通知(completion notification)を送り、そのマネージャは、アプリケーション/VNFレベルにおけるアップグレード準備態勢を切り上げるために必要とされるアクションを実施すること、たとえばスケールインすることができる。
【0034】
インフラストラクチャマネージャはまた、アップグレードシリーズ内で各ステップのためのアップグレード通知を個々に、各特定のステップにおいて影響を受ける仮想化されたリソースに送り得る。
【0035】
図2は、アップグレードを実行するインフラストラクチャマネージャと、アップグレードされるべきリソース(Comp Host1〜Comp Host6)上にホストされる仮想リソース(VM1〜VM13)のグループ上にホストされるアプリケーション/VNF(VNF1 124、VNF2 125またはVNF3 126)を管理するマネージャ(EM1 105またはEM2 106)との間でリソースのアップグレードを協調させるために、本明細書で教示される原理が使用される、例示的な実施形態を示している。アップグレードリソースのこの協調は、(図2上に示されているような)VIMとEMとの間の直接通信を通して、または(図1上に示されているような)VNFMを通した、VIMとEMとの間接通信を通して実行され得る。図2によって示されている特定の例では、インフラストラクチャマネージャによって管理されるNFVインフラストラクチャ(NFVI)130上にホストされる2つのEM(EM1 105およびEM2 106)によって管理される、3つのVNF(VNF1 124〜VNF3 126)がある。
【0036】
マネージャ(EM)105、106が、ハードウェアリソースのグループ上で実行するおよび/またはハードウェアリソースのグループを使用しているアプリケーション/VNF124〜126を管理していることを、理解されたい。アプリケーション/VNFは、(物理)リソースのグループ(CompHost)上にホストされる仮想リソース(VM)のグループを使用する。この(物理)リソースのグループは、マネージャ(EM)が図2の上部(VNF)を管理している間、インフラストラクチャマネージャによってアップグレードされているグループである。
【0037】
再び図1を参照すると、より一般的には、マネージャは、EM2 106、EM3 107、VNFマネージャ185、さらには動作サポートシステム/ビジネスサポートシステム(OSS/BSS101)のうちのいずれか1つであり得る。通知は、(1つまたは複数の)仮想化されたインフラストラクチャマネージャ(VIM)190によって送られることがあり、アップグレードされるべきエンティティは、NFVI130ボックス中の任意のもの、すなわちvCompute、仮想化レイヤ、仮想化レイヤ(VI)とハードウェア(HA)との間のインターフェース、または算出ハードウェアと記憶ハードウェアとネットワークハードウェアとのうちのいずれかであり得る。
【0038】
図2に戻ると、VNF2 125は、アンチアフィニティグループ2にリストされている複数のVM{VM2、VM4、VM9、VM11}上で実行する。VNF3 126は、また、アンチアフィニティグループ3にリストされている複数のVM{VM7、VM8、VM13}上で実行する。
【0039】
図3および図4に示されている方法によれば、ステップ320、420において、EM2 106は、(VNF2 125のための)アンチアフィニティグループ2のためのアップグレード通知のために、および(VNF3 126のための)アンチアフィニティグループ3のためのアップグレード通知のために、インフラストラクチャマネージャ210に登録する。この登録は、1回のみ起こることがあるが、数回起こることが可能である。登録は、アップグレードより前の任意の時間に起こり得、場合によっては、アップグレードよりずっと前に起こることがある。図示のように、(仮想リソースである)VMは、(物理リソースである)算出ホスト上にホストされる。インフラストラクチャマネージャ210が、図7に示されているソフトウェア修正マネージャ(SMM)705を伴って拡張されたVIM190に対応し得ることに留意されたい。
【0040】
図2図4の例では、ステップ325、425において、システム管理者305は、算出ホスト{CompHost4、CompHost5、CompHost6}上で実行するハイパーバイザをアップグレードすることを希望する。これらの物理ホストは、アンチアフィニティグループ2とアンチアフィニティグループ3の両方のためのVMをホストする。ステップ330、430において、インフラストラクチャマネージャ210は、ホストがどの順序でアップグレードされることになるかを決める。これは、リソースのリストのためのアップグレード順序を計算するステップに対応する。物理ホストがアンチアフィニティグループをホストするので、インフラストラクチャマネージャ210は、それらのアンチアフィニティグループに関して、ホストごとにアップグレードを行う必要がある。インフラストラクチャマネージャがCompHost6に対するアップグレードを開始することを決めた場合、インフラストラクチャマネージャは、ステップ335、435において、アンチアフィニティグループ3のための通知をEM2 106に送り、ステップ345、350、450において、応答またはタイマーの満了を待つ。アンチアフィニティグループ2について、インフラストラクチャマネージャは、インフラストラクチャマネージャがステップ355、455において、CompHost4またはCompHost5のいずれかのうちの第1のもののアップグレードを進める前に、EM2 106に通知を送る。次いで、ステップ360、460において、アップグレードが各リソースについて繰り返される。
【0041】
インフラストラクチャマネージャが、上記で説明されたように、CompHost6ではなくCompHost4に対するアップグレードから開始することを決めた場合、インフラストラクチャマネージャは、アップグレードを開始する前に、アンチアフィニティグループ2とアンチアフィニティグループ3の両方のための通知を、VNF2 125およびVNF3 126を管理するEM2に送ったであろう。
【0042】
一般的な事例では、ホストの任意のサブセットが、そのホストが同じアンチアフィニティグループからの2つのVMをホストしない限り、アップグレードすべき第1のホストとして選択され得る。すなわち、図2の例の場合、一方または他方のアンチアフィニティグループの2つのVMに影響を及ぼさないであろう、アップグレードされるべき2つの物理ホストはない。したがって、アップグレードは一度に1ホストずつ進む必要があり、いずれか1つの物理的ホストが、アップグレードすべき第1のホストとして選択され得る。そのような場合、ホストがアップグレードされる実際の順序の選択は、当業者によって知られる任意の様式で行われ得る。
【0043】
所与のアンチアフィニティグループのすべてのVMのためのホストがアップグレードされると、すなわち、アンチアフィニティグループ2について、CompHost4とCompHost5の両方がアップグレードされた後、およびアンチアフィニティグループ3について、CompHost4とCompHost6の両方がアップグレードされた後、ステップ365、465において、終了通知が、対応するEMに送られる。
【0044】
図2の例では、EM1 105はアンチアフィニティグループ1のための通知を要求しなかったので、EM1 105はCompHost5およびCompHost6のアップグレードに気づいておらず、VNF1が、そのアップグレードを、CompHost5およびCompHost6の障害として知覚する。
【0045】
一実施形態では、ネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ(NFVI)ソフトウェア修正マネージャにおいて実行される、複数の仮想リソース(VR)をホストするインフラストラクチャリソースをアップグレードするための方法であって、
− インフラストラクチャリソースのリストについてのアップグレード要求を受信することと、
− インフラストラクチャリソースのリストのためのアップグレードシーケンスを決定することと、
− アップグレードのために選択されたインフラストラクチャリソース上にホストされるVR上にホストされる仮想ネットワーク機能を管理する仮想ネットワーク機能(VNF)レベルマネージャに、ソフトウェア修正プロシージャが開始しようとしているという通知を送ることと、
− アップグレードのために選択されたインフラストラクチャリソースをアップグレードすることと、
− VNFレベルマネージャにプロセスの完了について通知することと
を含む、方法が提供される。
【0046】
インフラストラクチャリソースはハードウェアリソースであり得、インフラストラクチャリソースのリストについてのアップグレード要求は、システム管理者からまたはネットワークノードから受信され得、インフラストラクチャリソースのリストは、1つまたは複数のリソースを含み得る。アップグレードシーケンスを決定することは、影響を受けるVRおよびVRグループを識別することと、影響を受けるVRおよびVRグループによって課される制約を考慮してNFVIリソースのソフトウェア修正が実施され得る順序を決定することとを含み得る。本方法では、第1のインフラストラクチャリソースが、VNFに関係するアンチアフィニティグループ中のVRのグルーピングに基づいて選択され得、アンチアフィニティグループについて、アンチアフィニティグループ中で同時に影響を受けるVRは、アンチアフィニティグループのために指定された最大数を超えないことがあり、少なくとも最小数のVRが常に利用可能に保たれ得る。ソフトウェア修正プロシージャが開始しようとしているという通知は、単一のVRのための情報またはVRグループのための情報を含み得、ソフトウェア修正プロシージャが開始しようとしているという通知は、さらに、VRがライブ移行されようとしているのかシャットダウンされようとしているのかと、リードタイムとを指定し得る。リードタイムは、インフラストラクチャリソースのアップグレードを開始する前に待つべき最大時間に対応し得る。NFVIソフトウェア修正マネージャは、インフラストラクチャリソースのアップグレードを開始する前にリードタイムの間待ち得、リードタイムは、制約によって課される最大リードタイムとして決定され得る。ソフトウェア修正プロシージャが開始しようとしているという通知は、サブスクリプションに基づき、および/あるいは仮想化されたリソースの割り当てを要求するかまたはアンチアフィニティグループを作成するMANOエンティティを介して送られ得る。ソフトウェア修正プロシージャが開始しようとしているという開始通知を送った後に、本方法は、VNFレベルマネージャから、ソフトウェア修正の準備終了メッセージを受信することをさらに含み得、インフラストラクチャリソースをアップグレードすることは、インフラストラクチャリソースのソフトウェア構成要素をアップグレードすることを含み得る。
【0047】
本方法では、インフラストラクチャリソースをアップグレードすることは、
− インフラストラクチャリソースのファームウェアを変更することと、
− 仮想マシンを含む、ホストOSおよび/またはハイパーバイザソフトウェアを変更することと、
− 仮想ネットワークを提供するソフトウェアを変更することと、
− 仮想記憶域を提供するソフトウェアを変更することと
のうちのいずれか1つを含み得る。
【0048】
アップグレードのために選択されたインフラストラクチャリソースのアップグレードが完了したとき、インフラストラクチャリソースのリスト中のすべてのインフラストラクチャリソースがアップグレードされるまで、さらなるインフラストラクチャリソースがアップグレードのために選択され得、アップグレードされ得る。本方法は、初期ステップとして、VNFレベルマネージャから、VRまたはVRグループならびに適用可能な制約のためにNFVIソフトウェア修正の協調が必要であるかどうかの情報を受信するステップをさらに含み得る。NFVIソフトウェア修正の協調は、VNFレベルマネージャが、NFVIソフトウェア修正マネージャから通知を受信するために登録していることを伴い得る。VRグループは、アンチアフィニティグループであり得る。VNFレベルマネージャは、複数のアンチアフィニティグループのための通知を受信するために登録し得る。VNFレベルマネージャから情報を受信するステップは、
− 通知の最小リードタイムであって、(1つまたは複数の)潜在的中断のためにVNFが準備する必要がある時間を反映する、最小リードタイムと、
− 利用可能であることを必要とされるアンチアフィニティグループメンバーの最小数および/または同時に影響を及ぼされ得るアンチアフィニティグループメンバーの最大数であって、最小数が、機能/サービスが提供されるために必要とされる仮想化されたリソースの最小数(たとえば、クラスタメンバーシップは定数(quorum)を必要とする)を反映し、最大数が複製スキーマ/冗長を反映する、最小数および/または最大数と、
− VM移行許容度であって、VMがライブ移行を許容するか、オフライン移行を許容するか、またはまったく移行を許容しないことがある、VM移行許容度と
のうちのいずれか1つを受信することをさらに含み得る。
【0049】
本方法は、インフラストラクチャリソースのリストについてのアップグレード要求が完了したという通知を送るステップをさらに含み得る。VRは、仮想マシンと、コンテナと、ハイパーバイザと、仮想ローカルエリアネットワークと、仮想ディスク/記憶域とのうちのいずれか1つを備え得る。NFVIソフトウェア修正マネージャは仮想インフラストラクチャマネージャ(VIM)であり得、NFVIソフトウェア修正マネージャは複数のVIMから構成され得、VNFレベルマネージャは、ホストされる(1つまたは複数の)VNFならびに管理およびオーケストレーション(MANO:Management and Orchestration)のために協調を担当する、VNFマネージャ、エレメントマネージャ(EM)、動作サポートシステム/ビジネスサポートシステム(OSS/BSS)または別の機能ブロックのうちのいずれか1つを備え得る。
【0050】
一実施形態では、処理回路要素とメモリとを備えるNFVIソフトウェア修正マネージャであって、メモリが、プロセッサによって実行可能な命令を含んでおり、それにより、NFVIソフトウェア修正マネージャが、本明細書で説明される方法のうちのいずれかを実行するように動作可能である、NFVIソフトウェア修正マネージャが提供される。
【0051】
一実施形態では、実行されたとき、NFVIソフトウェア修正マネージャが、本明細書で説明される方法のうちのいずれかを実行することを可能にするコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0052】
一実施形態では、アップグレードを実行するインフラストラクチャマネージャと、アップグレードされるべきリソース上にホストされる仮想リソースのグループ上にホストされるアプリケーション/VNFを管理するマネージャとの間でリソースのアップグレードを協調させるための方法であって、
− リソースのリストについてのアップグレード要求を受信することと、
− 仮想リソースのホストされるグループの制約に従って、リソースのリストのためのアップグレード順序を算出することと、
− アップグレードされるべきリソースのグループに関心があるマネージャに開始通知を送ることと、
− リソースのグループのリソースをアップグレードすることと、
− アップグレードされるべきリソースのグループに関心があるマネージャに完了通知(completed notification)を送ることと
を含む、方法が提供される。
【0053】
本方法は、仮想リソースのグループ、またはそれらをホストするリソースのグループがアップグレードされることになるとき、仮想リソースのそのグループを使用するアプリケーション/VNFのマネージャから、仮想リソースのそのグループのための通知のために登録することについての要求を受信することをさらに含み得る。
【0054】
本方法は、リソースのグループのリソースをアップグレードする前に、リソースのグループ上にホストされる仮想リソースのグループのために登録された1つまたは複数のマネージャに通知を送ることと、アップグレードされるべきリソースのグループに関心があるマネージャから確認応答が受信されるまで待つことであって、確認応答が開始通知に応答する、確認応答が受信されるまで待つこととをさらに含み得る。
【0055】
NFVIソフトウェアと題する、ETSI NFVIソフトウェア修正シナリオおよび要件のREL006のセクション6.3.3のコンテンツ、ならびに添付のアネックスB:NFVIソフトウェア修正フローは、以下の残りの説明全体にわたってならびに図5および図7中で複写される。これらの抜粋は、一実施形態による、ETSI規格における導入のために提案された変更を含む。
【0056】
6.3.3 NFVIソフトウェア
6.3.3.1 導入
NFVI機能ブロックは、VNFが展開、管理、および実行される環境を確立する、すべてのハードウェア構成要素およびソフトウェア構成要素の全体である。NFVI機能ブロックは、算出、記憶およびネットワーキングのための物理ハードウェアリソースと、仮想化レイヤおよび仮想化されたリソース(たとえばハイパーバイザ、VM、VLAN、仮想ディスクなど)を提供するソフトウェアリソースとに分割され得る。
【0057】
NFVIおよびNFVIの成分構成要素は、NFVIのインフラストラクチャ上にホストされるVNFおよびMANOのライフサイクルとは無関係のライフサイクルを有する。しかしながら、ソフトウェアの階層化性質は、NFVIレイヤに対する変更がVNFレイヤおよびMANOレイヤに悪影響を及ぼす可能性が、この影響を回避するかまたは最小限に抑えるために(本節において説明されるように)配慮がなされなければ、あることを意味する。この潜在的影響は、ソフトウェア修正管理アクティビティに対する支配、優先順位および優先度に影響を及ぼす。
【0058】
NFVIソフトウェア修正プロシージャは、(本明細書で提供されない)節6.2において説明される初期ソフトウェアダウンロードプロシージャの正常な完了の後に始動され得る。
【0059】
6.3.3.2 ソフトウェア修正優先順位
階層化アーキテクチャの性質は、プランニングおよび技術を通して、所与のレイヤの多くのソフトウェア修正が周囲のレイヤに対する影響なしに進むことができる、ということである。しかしながら、これは万能ではなく、NFVIレイヤに対してソフトウェア修正を行う必要と、そのNFVI上にホストされる1つまたは複数のワークロード(VNFおよび/またはMANO)に影響を及ぼす、ソフトウェア修正の可能性との間で衝突が発生するエッジケースがある。これらのケースでは、どのように衝突をハンドリングすべきかについてのルールが規定されなければならない。
【0060】
NFVIの目的はワークロードをサポートすることであるので、NFVIに対するソフトウェア修正が進むことができるとき、それらのワークロードに指図させることが必須であるように見えることがある。しかしながら、この手法は、無制限な場合、NFVIソフトウェア修正が進むのを無期限に阻止することがあり、潜在的に、安定性、安全性、または新しいサービス展開に対する著しい影響を伴う。
【0061】
逆に、技術における制限と、ソフトウェア修正中の直接的なサービス中断または修正前ワークロード移行を通した間接的なサービス中断のいずれかを通した、サービスに対する影響とは、ワークロードのいくつかのクラスにとって容認できないと見なされ得る。
【0062】
これらの両極間の釣合いは、NFVIレイヤにおいて保留中のサービス中断/停止に応答するためのサービスのための限定された設備を提供し、障害状態下でとられるであろうアクションよりもグレースフルな(graceful)仕方で適切なアクションをとることである。これは、概して、保留中のソフトウェア修正の「通知期間」、およびそのようなNFVIソフトウェア修正に備えてサービスがサービス自体で応答すべき時間制限された機会の形態をとるであろう。これは、予測可能なNFVIサービス中断に対する、よりカスタマイズされた、きめの細かい応答を可能にする。
【0063】
いかなる量の試験もNFVIソフトウェア修正の成功を保証し得ないことに留意されたい。したがって、通知期間は、破壊的影響の可能性を低減するために働くにすぎないことがある。ソフトウェア修正は異常な挙動をもたらし得、したがってソフトウェア修正管理プロセスの一部は、ソフトウェア修正に関連する危険をさらに低減するために、新たに変更されたインフラストラクチャ上への、ワークロードの、漸進的な、危険が制御された導入でなければならない。
【0064】
6.3.3.3 NFVIソフトウェア修正の協調
ソフトウェア修正は、しばしば、単一のNFVI構成要素よりもはるかに多くのものに影響を及ぼし、一方では、リソースプール全体にわたって、ソフトウェア修正の制御された展開を必要とし得る。他方では、これらのNFVI構成要素上に展開されるVNFおよびMANOは、潜在的影響を緩和するための異なるアクションをとる必要があり得る。あるものは、VNFおよびMANOの設定を変更する、たとえば、VNFおよびMANOの冗長を増加させるためにスケールアウトする必要があり得、他のものは、ソフトウェア修正の時間の間シャットダウンされる仮想化されたリソースを避難させるか、またはそのような影響を受ける仮想化されたリソースを対象とするトラフィックを阻止/低減する必要があり得る。
【0065】
したがって、正常な協調の必須条件は、仮想化されたリソースおよび仮想化されたリソースのグループに関して、ホストされるVNFおよびMANOの制約をNFVIレイヤにおいて識別することが可能であることである。
【0066】
NFVIレイヤとVNF/MANOレイヤの両方に関連し、および知られている仮想化されたリソースのグルーピングは、アンチアフィニティグループである。アンチアフィニティグループは、一般に、単一障害点を防止し、したがって、上位レイヤにおいて使用される冗長を反映するために使用される。
【0067】
制約は、仮想化されたリソースおよび仮想化されたリソースのグループが、たとえば今度のNFVIソフトウェア修正について通知される必要があるであろうマネージャエンティティとともに、NFVIレイヤから要求されるかまたはNFVIレイヤのために規定されるときに、表され得る。代替的に、マネージャエンティティは、そのような通知をサブスクライブし得る。
【0068】
制約は、特に、通知が、仮想化されたリソースまたは仮想化されたリソースのグループ(たとえば、アンチアフィニティグループ)が影響を及ぼされる前に要求されるかどうか、準備が時間を必要とし得るときの、通知のために要求されるリードタイム、および仮想リソース移行が実現可能であり、さもなければシャットダウンが好ましい上限時間などのオプション、あるいはアンチアフィニティグループについて、利用可能である必要がある仮想リソースの最小数、または同時に影響を及ぼされ得る仮想リソースの最大数を指示し得る。
【0069】
NFVIソフトウェア修正がNFVIソフトウェア修正マネージャに要求されたときはいつでも、NFVIソフトウェア修正マネージャは、仮想化されたリソースおよびグループのこれらの制約を考慮することによって、NFVIレイヤにおけるソフトウェア修正アクティビティを、ホストされるエンティティのマネージャと協調させる必要がある。NFVIソフトウェア修正マネージャは、NFVIソフトウェア修正プロシージャを管理することを担当する。しかしながら、この時点で、どのNFV機能ブロックがこの機能を実装するかは決められていないことに留意されたい。
【0070】
NFVIソフトウェア修正のための一般的な協調フローは、図5に示されている例のようなものであり得る。図5は、NFVIソフトウェア修正マネージャ705機能550およびVNFレベルマネージャエンティティ185を示しており、それらはたとえば、ホストされる(1つまたは複数の)VNFおよびMANOのために協調を担当する、VNFM、EM、OSS/BSS、または場合によっては別の機能ブロックを表し得る。
【0071】
図5によれば、例示的なフロー500は以下の通りである。
1. 必須条件として、VNFレベルマネージャは、仮想化されたリソース(VR)または(アンチアフィニティグループなどの)VRグループならびに適用可能な制約のためにNFVIソフトウェア修正の協調が必要であるかどうかを、NFVIソフトウェア修正マネージャ550に知らせる。これは、サブスクリプションベースであるか、またはVR/VRグループ作成プロセスの一部であり得る。
2. NFVIソフトウェア修正が要求されたとき(2.a)、NFVIソフトウェア修正マネージャ550は、影響を受けるVRおよびVRグループと、これらの、影響を受けるVRおよびVRグループによって課される制約を考慮してNFVIリソースのソフトウェア修正が実施され得る順序とを識別する(2.b)。
3. NFVIソフトウェア修正マネージャは、VNFレベルマネージャに、NFVIソフトウェア修正プロシージャが開始しようとしており、そのことが、NFVIソフトウェア修正マネージャがそのためにプロセスを協調させるVRグループ(3.a)またはVR(3.c)に影響を及ぼし得ることを通知する。仮想マシンなどのVRについて、NFVIソフトウェア修正マネージャは、さらに、VRがライブ移行されるのかシャットダウンされるのかを指定し得る。通知が送られると同時に、NFVIソフトウェア修正マネージャは、決定されたリードタイムをもつタイマーを開始する。リードタイムは、たとえば、制約によって課される最大リードタイムとして決定され得る。NFVIソフトウェア修正マネージャは、ソフトウェア修正を進める前にリードタイム待つ。
4. VNFレベルマネージャは、(1つまたは複数の)NFVIソフトウェア修正によって引き起こされる(1つまたは複数の)潜在的中断のための必要な準備を始動する。VRグループの場合(4.a)、これは、たとえば、VNFの冗長を増加させるためのスケールアウト、またはアクティブな役割を、影響を受けるVNFからVNFのジオ冗長ペアに切り替えることを意味し得る。VRの場合(4.c)、これは、影響を受けるVR上にホストされるVNFCインスタンスのアクティブな役割の切替え、あるいはトラフィックの一部またはトラフィック全体を別の冗長VNFCインスタンスにリダイレクトすることをも意味し得る。準備が完了すると、VNFレベルマネージャは、NFVIソフトウェア修正マネージャにVNFレベルマネージャの準備完了について知らせ得(4.b、4.d)、ただし、これは必要でない。そのような応答は、リードタイマーを取り消すために、NFVIソフトウェア修正マネージャによって使用され得る。
5. リードタイムが満了するか、またはすべての応答が受信されると、NFVIソフトウェア修正マネージャは、適用可能なとき、複数のNFVIリソースのソフトウェア修正(5.a)または1つのリソースのソフトウェア修正(5.b)を進める。VRグループの場合(5.a)、これは、VRグループをサポートするすべてのNFVIリソースが要求どおり修正されるまでの複数の反復を意味し得る。それを行い、NFVIソフトウェア修正マネージャは、適用可能な制約を尊重する必要がある。アンチアフィニティグループについて、たとえば、グループ中で同時に影響を受けるVRは、アンチアフィニティグループのために指定された最大数を超え得ず、少なくとも最小数のVRが常に利用可能に保たれる必要があり得る。
6. NFVIソフトウェア修正プロシージャがすべての必要とされるリソースのために完了すると、NFVIソフトウェア修正マネージャは、VNFレベルマネージャにプロセスの完了について通知し(6.a、6.c)、VNFレベルマネージャは、影響またはワークロードリバランシングに備えて行われた設定変更を無効にすることなど、切上げアクションを始動することができる(6.b、6.d)。
7. 最後に、NFVIソフトウェア修正マネージャは、要求されたNFVIソフトウェア修正プロシージャが完了したという通知を送る。
【0072】
図6を参照すると、少なくとも1つの仮想ネットワーク機能(VNF)をホストする少なくとも1つの仮想リソース(VR)を提供するネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ(NFVI)のNFVIソフトウェア修正の協調のための、NFVIソフトウェア修正マネージャ550によって実行される、方法600であって、
− ステップ602において、NFVIソフトウェア修正要求を受信することと、
− ステップ604において、VNFレベルマネージャに、少なくとも1つのVRのソフトウェア修正プロシージャが開始しようとしているという通知を送ることであって、VNFレベルマネージャが、NFVIによって提供される少なくとも1つのVR上にホストされるVNFを管理する、通知を送ることと、
− ステップ609において、少なくとも1つのVRの少なくとも1つのリソースにソフトウェア修正を適用することと、
− ステップ611において、VNFレベルマネージャにソフトウェア修正の完了について通知することと
を含む、方法600が提供される。
【0073】
少なくとも1つのVRは、少なくとも1つのVRグループを含み得る。本方法は、ステップ601において、VNFレベルマネージャから、VRならびに適用可能な制約のためにNFVIソフトウェア修正の協調が必要であるかどうかの指示を含む情報を受信することをさらに含み得る。情報は、アンチアフィニティグループをさらに含み得る。情報を受信することは、サブスクリプションベースであるか、またはVR作成プロセスの一部であり得る。本方法は、ステップ603において、影響を受けるVRおよびVRグループと、影響を受けるVRおよびVRグループによって課される制約を考慮してNFVIリソースのソフトウェア修正が実施され得る順序とを識別することをさらに含み得る。VNFレベルマネージャへの通知は、少なくとも1つのVRが仮想マシンとしてのものであるとき、少なくとも1つのVRがライブ移行されようとしているのかシャットダウンされようとしているのかの指示をさらに含み得る。ステップ605において、通知が送られるのと同時に、決定されたリードタイムをもつタイマーが開始され得、リードタイムは、制約によって課される最大リードタイムとして決定される。本方法は、ステップ606において、NFVIソフトウェア修正を進める前にリードタイム待つことをさらに含み得る。準備完了シグナリングがVNFレベルマネージャによって使用され(すなわち、APIが提供され)得るとき、待つことは多くともリードタイムである。このオプションが提供されないとき、待つことは少なくともリードタイムである。
【0074】
本方法は、ステップ607において、NFVIソフトウェア修正によって引き起こされる潜在的中断のための準備を始動することと、少なくとも1つのVRがVRグループであるとき、VNF冗長を増加させるためにスケールアウトすることとをさらに含み得る。あるいは、本方法は、NFVIソフトウェア修正によって引き起こされる潜在的中断のための準備を始動することと、少なくとも1つのVRがVRグループであるとき、アクティブな役割を、影響を受けるVNFから、VNFに関連するジオ冗長ペアに切り替えることとをさらに含み得る。あるいは、本方法は、NFVIソフトウェア修正によって引き起こされる潜在的中断のための準備を始動することと、影響を受けるVR上にホストされるVNF構成要素(VNFC)インスタンスのアクティブな役割を切り替えることとをさらに含み得る。あるいは、本方法は、NFVIソフトウェア修正によって引き起こされる潜在的中断のための準備を始動することと、トラフィックの少なくとも一部を、少なくとも1つの冗長VNF構成要素(VNFC)インスタンスにリダイレクトすることとをさらに含み得る。
【0075】
本方法は、ステップ608において、VNFレベルマネージャから準備完了情報を受信することと、リードタイマーを取り消すこととをさらに含み得る。ステップ610において、少なくとも1つのVRがVRグループであるとき、ソフトウェア修正を適用することは、VRグループをサポートするすべてのNFVIリソースが修正されるまでの複数の反復を含み得、アンチアフィニティグループについて、アンチアフィニティグループ中で同時に影響を受けるVRは、アンチアフィニティグループのために指定された最大数を超えず、少なくとも最小数のVRが常に利用可能に保たれる。ステップ612において、VNFレベルマネージャにソフトウェア修正の完了について通知することは、影響またはワークロードリバランシングに備えて行われた設定変更を無効にすることをさらに含み得る。本方法は、ステップ613において、VNFレベルマネージャに、NFVIソフトウェア修正が少なくとも1つのVR上にホストされるVNFのために完了したという通知を送ることをさらに含み得る。
【0076】
6.3.3.4 NFVIリソースソフトウェア修正
NFVIのソフトウェア修正は以下を含み得る。
・ 物理機器のファームウェアの変更
・ 仮想マシンを含む、ホストOSおよび/またはハイパーバイザソフトウェアの変更
・ 仮想ネットワークを提供するソフトウェアの変更
・ 仮想記憶域を提供するソフトウェアの変更
【0077】
同様の考慮が、物理算出機器、ネットワーキング機器および記憶機器の置換に適用され得ることに留意されたい。
【0078】
図7のシーケンス図は、これらのNFVIリソースソフトウェア修正がどのようにハンドリングされ得るかの概観を提供する。そのシーケンス図は、ホストされるVR、すなわちVMに影響を及ぼす、算出ホスト(CompHost)のアップグレードを例として使用する、例示的な協調フローの第5のステップの詳述である。これが、このプロセスのために行われ得る対話を示す例示的な例であることに留意されたい。
1. NFVIソフトウェア修正マネージャは、算出ホスト(たとえばCompHost)がメンテナンスモードに置かれることを要求する。これは、何らかの準備が、リソースがサービス中止にされ得るように行われる必要があることを意味する。
2. 適用可能なポリシーに応じて、適切なアクションが、影響を受けるVMに対して実施され、すなわち、VMはシャットダウンされ得るか、またはVMは移行され得る。移行は、互換ホストが、VMをそこに移行させるために利用可能であることを必要とする。
3. アクションが完了し、リソースがもはやVMをサーブしないと、リソースはメンテナンスモードにあり、NFVIソフトウェア修正マネージャは知らせられる。
4. NFVIソフトウェア修正マネージャは、CompHostリソースのアップグレードを始動する。アップグレード方法は、リソースがサービス中止であるので必須ではない。アップグレード方法の持続時間は、以下で説明されるように重要であり得る。
5. NFVIソフトウェア修正マネージャは、リソースアップグレードの完了について知らせられる。
6. アップグレードが終了したので、NFVIソフトウェア修正マネージャは、CompHostリソースをサービス中に戻すことを要求する。
7. リソースをサービス中に戻すのに必要なアクションが実施される。
8. NFVIソフトウェア修正マネージャ要求は、CompHostリソースが再びサービス中に戻ったことを確認される。
【0079】
図7の流れ図700は個々のリソースのアップグレードに焦点を当てており、同じプロセスが、図5の例示的な協調フローのステップ5において示されたように、アップグレードされるべき、各NFVIリソースまたはリソースのグループについて繰り返される必要がある。これらのうちのいくつかは並行して実施され得るが、他のものは順次行われる必要があり得る。
【0080】
一般に、個々のリソースのソフトウェア修正は、それらがネットワークサービスに影響を及ぼさないようなやり方で、順序付けられる必要がある。特に、VNFレベルにおいて冗長スキーマに参加するVMはアンチアフィニティグループとして設定され、そのことは、考慮に入れられる必要がある。個々のリソースのソフトウェア修正プロセスは、一度に、アンチアフィニティグループの多くとも望ましい数のVMに影響を及ぼすべきである。その数は、アンチアフィニティグループ中で所与の時間に(たとえば定数を維持するために)利用可能である必要がある最小数の仮想化されたリソース、および/あるいはVNFまたはMANOレベルにおいて使用される複製スキーマに基づいて同時に影響を及ぼされ得る最大数の仮想化されたリソースによって制約され得る。
【0081】
仮想化されたネットワークリソースに関して、仮想化されたリンクのアンチアフィニティグルーピングは、NFVIが、その信頼性がアップグレード全体にわたって維持される必要がある信頼できる仮想化されたネットワークリソースを提供し得るとはいえ、同様の考慮を必要とする。同じ手法は、仮想化された記憶リソースに適用可能である。
【0082】
大きいデータセンターにとって、1つずつリソースのソフトウェア修正を実施することは、これがかなりの時間を要するので、おそらく十分ではない。NFVIソフトウェア修正の慎重な計画が、時間消費を最適化するために必要とされる。ソフトウェア修正を計画するエンティティは、たとえば、どれが同時にメンテナンスモードに置かれ得るリソースであるか、移行ステップを繰り返すことを回避するためにどこにリソースを移行させるべきか、および物理リソースが制限されるときにどのようにリソース再配置を最適化すべきかを考慮するべきである。
【0083】
NFVIソフトウェア修正中の潜在的NS要求およびVNF LCM要求を調整するための追加の考慮が、これらの要求動作はソフトウェア修正を妨害し得、SLAの対象となり得るので、必要とされ得る。たとえば、VNFスケールインは、たった今アップグレードされた仮想化されたリソースを削除することがあり、新しいバージョンではなく古いバージョンのスケールアウトは、NFVIソフトウェア修正プロセスを延長する。また、ピーク利用時間においてソフトウェア修正のためにあまりに多くのリソースがリソースプールから取り出された場合、ソフトウェア修正プロセスはスケールアウト動作またはインスタンス化動作を妨げ得、これは、VNFサービスレベルおよびネットワークサービスレベルにおける性能劣化を引き起こし、または障害の後のVNF修復を妨げ得る。
【0084】
図8を参照すると、VRの少なくとも1つのリソースにソフトウェア修正を適用するための方法800が提供され、方法800は、ステップ851において、算出ホストリソースがメンテナンスモードに置かれることを要求し、何らかの準備が、算出ホストリソースがサービス中止にされ得るように行われる必要があることを指示することを含む。本方法は、ステップ852において、影響を受けるVMをシャットダウンすることをさらに含み得る。本方法は、ステップ853において、影響を受けるVMを、利用可能な互換ホストに移行させることをさらに含み得る。本方法は、ステップ854において、算出ホストリソースがもはやVMをサーブせず、メンテナンスモードにあるという通知を受信することをさらに含み得る。本方法は、ステップ855において、算出ホストリソースのアップグレードを始動することをさらに含み得る。本方法は、ステップ856において、リソースアップグレードの完了に関する情報を受信することをさらに含み得る。本方法は、ステップ857において、算出ホストリソースをサービス中に戻すように要求することをさらに含み得る。本方法は、ステップ858において、算出ホストリソースをサービス中に戻すためのアクションを実施することをさらに含み得る。本方法は、ステップ859において、算出ホストリソースが再びサービス中に戻ったという要求確認を受信することをさらに含み得る。
【0085】
6.3.3.5 NFVIソフトウェア修正要件
REQ.NFVI.M.01:VNFインスタンスまたはVNFインスタンスのマネージャ(たとえばEM/OSS/BSS/VNFM)は、NFVIリソースまたはNFVIリソースのグループのソフトウェア修正について、ならびにそれぞれのソフトウェア修正の完了において、高度な通知を受信することが可能であるものとする。その通知の目的で、VNFに影響を及ぼすNFVIリソースのグループは、NFVIリソースがサポートしているおよびVNFが使用しているアンチアフィニティグループによって、またはテナントに割り振られたリソースグループによって識別され得る。
注:その通知は、サブスクリプションに基づき得、および/あるいは仮想化されたリソースの割り当てを要求するかまたはアンチアフィニティグループを作成するMANOエンティティを介して送られ得る。
【0086】
REQ.NFVI.M.02:VNFの仮想化された(1つまたは複数の)リソースおよび(1つまたは複数の)アンチアフィニティグループの各々に関して、VNFの影響許容度のパラメータを指定することが可能であるものとする。
NFVIレイヤに向けて
・ 高度な通知の最小リードタイム。
注:最小リードタイムは、(1つまたは複数の)潜在的中断のためにVNFが準備する必要がある時間を反映する。
・ 利用可能であることが必要とされるアンチアフィニティグループメンバーの最小数および/または同時に影響を及ぼされ得るアンチアフィニティグループメンバーの最大数。
注:最小数は、機能/サービスが提供されるために必要とされる仮想化されたリソースの最小数(たとえば、クラスタメンバーシップは定数を必要とする)を反映し、最大数は複製スキーマ/冗長を反映する。
・ VM移行許容度。
注:VMは、ライブ移行を許容するか、オフライン移行を許容するか、またはまったく移行を許容しないことがある。VNFレベルでの異常検出機構を考慮すると、気づかれずに進むことができる最大中断時間が指定され得る。NFVIがこの最大中断時間を保証することができない場合、ライブ移行はVNFレベルにおいて障害として検出され、ハンドリングされ、したがって、オフライン移行が代わりに使用されるべきである。移行は、アフィニティ/アンチアフィニティグループおよび/またはロケーション制約によっても制約され得る。
随意にMANOに向けて
・ 今度のアップグレードのためにVNFを準備するルール/ポリシー。
注:そのようなルールの例は、VNFMまたはNFVOが、VNFMまたはNFVOがアンチアフィニティグループのためのNFVIソフトウェア修正の通知を受信するときにVNFに適用する、スケールアウトルールであろう。
【0087】
REQ.NFVI.M.03:NFVIソフトウェア修正プロセス中、仮想化されたリソースのアフィニティグループ/アンチアフィニティグループは、指定されたパラメータに従って維持されるものとする。NFVIソフトウェア修正プロセスは、望ましい数よりも多い、アンチアフィニティグループの仮想化されたリソースに、同時に影響を及ぼさないものとする。
注:リソースの望ましい数は、現在利用可能な仮想化されたリソース、取り出され得る最大数およびアンチアフィニティグループ中で必要とされるメンバーの最小数に依存する。
【0088】
REQ.NFVI.M.04:NFVIソフトウェア修正プロセスは、提示された仮想化されたリソースの全体的信頼性およびパフォーマンスインジケータ(KPI)に影響を及ぼさないものとする。NFVIソフトウェア修正プロセスは、NFVIソフトウェア修正プロセスの実行中の、潜在的NS動作およびVNF LCM動作を考慮するものとする。
注:仮想化されたリソースが、NFVIソフトウェア修正中に、既存の予約の範囲内で要求されるとき、その要求は常に成功するべきである。
【0089】
REQ.NFVI.M.05:NFVIソフトウェア修正プロセス中、仮想化されたリソースと仮想化リソースとの間の互換性要件は満たされるものとする。
注:たとえば、仮想化レイヤのハイパーバイザまたはOSのアップグレードの場合、現在のVMイメージを使用する仮想化されたリソースは、互換性がなくなり得る。NFVIソフトウェア修正は、VMイメージ変換プロセスを組み込み、VMが互換ホスト間で移行/障害迂回されることと、予約がアップグレード中に適切に調節されることとを保証する必要があり、これは、古いバージョンと新しいバージョンの両方が同時に使用されている場合、両方が予約済みリソースへのアクセスを十分に有する必要があることを意味する。
【0090】
ネットワークノードの環境900におけるネットワークノードを示す図9を参照すると、ネットワークノード960は、処理回路要素970と、デバイス可読媒体980と、インターフェース990と、補助機器984と、電源986と、電力回路要素987と、アンテナ962とを含む。図9の例示的な無線ネットワーク中に示されているネットワークノード960は、ハードウェア構成要素の示されている組合せを含むデバイスを表し得るが、他の実施形態は、構成要素の異なる組合せをもつネットワークノードを備え得る。ネットワークノードが、本明細書で開示されるタスク、特徴、機能および方法を実施するために必要とされるハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の好適な組合せを備えることを理解されたい。その上、ネットワークノード960の構成要素が、より大きいボックス内に位置する単一ボックスとして、または複数のボックス内で入れ子にされている単一ボックスとして図示されているが、実際には、ネットワークノードは、単一の示されている構成要素を組成する複数の異なる物理構成要素を備え得る(たとえば、デバイス可読媒体980は、複数の別個のハードドライブならびに複数のRAMモジュールを備え得る)。
【0091】
同様に、ネットワークノード960は、複数の物理的に別個の構成要素から構成され得、それらの構成要素は、各々、それら自体のそれぞれの構成要素を有し得る。ネットワークノード960が複数の別個の構成要素を備えるいくつかのシナリオでは、別個の構成要素のうちの1つまたは複数が、いくつかのネットワークノードの間で共有され得る。
【0092】
処理回路要素970は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくつかの取得動作)を実施するように設定される。処理回路要素970によって実施されるこれらの動作は、処理回路要素970によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換することによって、処理すること、取得された情報または変換された情報をネットワークノードに記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報または変換された情報に基づいて、および処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含み得る。
【0093】
処理回路要素970は、単体で、またはデバイス可読媒体980などの他のネットワークノード960構成要素と併せてのいずれかで、ネットワークノード960機能性を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せを備え得る。たとえば、処理回路要素970は、デバイス可読媒体980に記憶された命令、または処理回路要素970内のメモリに記憶された命令を実行し得る。そのような機能性は、本明細書で説明される様々な無線特徴、機能、または利益のうちのいずれかを提供することを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路要素970は、システムオンチップ(SOC)を含み得る。
【0094】
いくつかの実施形態では、処理回路要素970は、無線周波数(RF)トランシーバ回路要素972とベースバンド処理回路要素974とのうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路要素972とベースバンド処理回路要素974とは、別個のチップ(またはチップのセット)、ボード、または無線ユニットおよびデジタルユニットなどのユニット上にあり得る。代替実施形態では、RFトランシーバ回路要素972とベースバンド処理回路要素974との一部または全部は、同じチップまたはチップのセット、ボード、あるいはユニット上にあり得る。
【0095】
いくつかの実施形態では、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される機能性の一部または全部は、デバイス可読媒体980または処理回路要素970内のメモリに記憶された命令を実行する処理回路要素970によって実施され得る。代替実施形態では、機能性の一部または全部は、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路要素970によって提供され得る。それらの実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路要素970は、説明される機能性を実施するように設定され得る。そのような機能性によって提供される利益は、処理回路要素970単独に、またはネットワークノード960の他の構成要素に限定されないが、全体としてネットワークノード960によって、ならびに/または概してエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0096】
デバイス可読媒体980は、限定はしないが、永続記憶域、固体メモリ、リモートマウントメモリ、磁気媒体、光媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))を含む、任意の形態の揮発性または不揮発性コンピュータ可読メモリ、ならびに/あるいは、処理回路要素970によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを備え得る。デバイス可読媒体980は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、テーブルなどのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路要素970によって実行されることが可能であり、ネットワークノード960によって利用される、他の命令を含む、任意の好適な命令、データまたは情報を記憶し得る。デバイス可読媒体980は、処理回路要素970によって行われた計算および/またはインターフェース990を介して受信されたデータを記憶するために使用され得る。いくつかの実施形態では、処理回路要素970およびデバイス可読媒体980は、統合されていると見なされ得る。
【0097】
インターフェース990は、ネットワークノード960とネットワーク906との間のシグナリングおよび/またはデータの有線または無線通信において使用される。図示のように、インターフェース990は、たとえば有線接続上でネットワーク906との間でデータを送るおよび受信するための(1つまたは複数の)ポート/(1つまたは複数の)端末994を備える。インターフェース990は、アンテナ962に結合されるか、またはいくつかの実施形態では、アンテナ962の一部であり得る、無線フロントエンド回路要素992をも含む。無線フロントエンド回路要素992は、フィルタ998と増幅器996とを備える。無線フロントエンド回路要素992は、アンテナ962および処理回路要素970に接続され得る。無線フロントエンド回路要素は、アンテナ962と処理回路要素970との間で通信される信号を調整するように設定され得る。無線フロントエンド回路要素992は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路要素992は、デジタルデータを、フィルタ998および/または増幅器996の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換し得る。無線信号は、次いで、アンテナ962を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ962は無線信号を収集し得、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路要素992によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路要素970に受け渡され得る。他の実施形態において、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。
【0098】
いくつかの代替実施形態では、ネットワークノード960は別個の無線フロントエンド回路要素992を含まないことがあり、代わりに、処理回路要素970は、無線フロントエンド回路要素を備え得、別個の無線フロントエンド回路要素992なしでアンテナ962に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路要素972の全部または一部が、インターフェース990の一部と見なされ得る。さらに他の実施形態では、インターフェース990は、無線ユニット(図示せず)の一部として、1つまたは複数のポートまたは端末994と、無線フロントエンド回路要素992と、RFトランシーバ回路要素972とを含み得、インターフェース990は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路要素974と通信し得る。
【0099】
アンテナ962は、無線信号907を送り、および/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得る。アンテナ962は、無線フロントエンド回路要素992に結合され得、データおよび/または信号を無線で送信および受信することが可能な任意のタイプのアンテナであり得る。いくつかの実施形態では、アンテナ962は、たとえば2GHzと66GHzとの間の無線信号を送信/受信するように動作可能な1つまたは複数の全方向、セクタまたはパネルアンテナを備え得る。全方向アンテナは、任意の方向に無線信号を送信/受信するために使用され得、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送信/受信するために使用され得、パネルアンテナは、比較的直線ラインで無線信号を送信/受信するために使用される見通し線アンテナであり得る。いくつかの事例では、2つ以上のアンテナの使用は、MIMOと呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、アンテナ962は、ネットワークノード960とは別個であり得、インターフェースまたはポートを通してネットワークノード960に接続可能であり得る。
【0100】
アンテナ962、インターフェース990、および/または処理回路要素970は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作および/またはいくつかの取得動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ962、インターフェース990、および/または処理回路要素970は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器に送信され得る。
【0101】
電力回路要素987は、電力管理回路要素を備えるか、または電力管理回路要素に結合され得、本明細書で説明される機能性を実施するための電力を、ネットワークノード960の構成要素に供給するように設定される。電力回路要素987は、電源986から電力を受信し得る。電源986および/または電力回路要素987は、それぞれの構成要素に好適な形態で(たとえば、各それぞれの構成要素のために必要とされる電圧および電流レベルにおいて)、ネットワークノード960の様々な構成要素に電力を提供するように設定され得る。電源986は、電力回路要素987および/またはネットワークノード960中に含まれるか、あるいは電力回路要素987および/またはネットワークノード960の外部にあるかのいずれかであり得る。たとえば、ネットワークノード960は、電気ケーブルなどの入力回路要素またはインターフェースを介して外部電源(たとえば、電気コンセント)に接続可能であり得、それにより、外部電源は電力回路要素987に電力を供給する。さらなる例として、電源986は、電力回路要素987に接続された、または電力回路要素987中で統合された、バッテリーまたはバッテリーパックの形態の電力源を備え得る。バッテリーは、外部電源が落ちた場合、バックアップ電力を提供し得る。光起電力デバイスなどの他のタイプの電源も使用され得る。
【0102】
ネットワークノード960の代替実施形態は、本明細書で説明される機能性、および/または本明細書で説明される主題をサポートするために必要な機能性のうちのいずれかを含む、ネットワークノードの機能性のいくつかの態様を提供することを担当し得る、図9に示されている構成要素以外の追加の構成要素を含み得る。たとえば、ネットワークノード960は、ネットワークノード960への情報の入力を可能にするための、およびネットワークノード960からの情報の出力を可能にするための、ユーザインターフェース機器を含み得る。これは、ユーザが、ネットワークノード960のための診断、メンテナンス、修復、および他の管理機能を実施することを可能にし得る。
【0103】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明される方法の、一部または全部のステップが、ネットワークノード960において実行され得る。たとえば、ネットワークノードは、ネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ(NFVI)ソフトウェア修正マネージャ、またはネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ(NFVI)ソフトウェア修正マネージャの機能性の一部を実行し得、ネットワークノードは処理回路要素とメモリとを備え、メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を含んでおり、それにより、NFVIソフトウェア修正マネージャは、
− NFVIソフトウェア修正要求を受信することと、
− 仮想ネットワーク機能(VNF)レベルマネージャに、少なくとも1つの仮想リソース(VR)のソフトウェア修正プロシージャが開始しようとしているという通知を送ることであって、VNFレベルマネージャが、NFVIによって提供される少なくとも1つのVR上にホストされるVNFを管理する、通知を送ることと、
− 少なくとも1つのVRの少なくとも1つのリソースにソフトウェア修正を適用することと、
− VNFレベルマネージャにソフトウェア修正の完了について通知することと
を行うように動作可能である。
【0104】
ネットワークノード960において全部または一部を実行されるNFVIソフトウェア修正マネージャは、本明細書で開示される方法のいずれか1つを実行するようにさらに動作可能である。いくつかの実施形態では、実行されたとき、NFVIソフトウェア修正マネージャが、本明細書で開示される方法のうちのいずれか1つを実行することを可能にするコンピュータプログラムを、コンピュータ可読記憶媒体が記憶している。
【0105】
図10は、仮想化環境1000を示す概略ブロック図である。
【0106】
本開示のコンテキストにおいて、コンテナは、それ自体の内部に他の構成要素を含んでいることがあるソフトウェア構成要素である。複数のコンテナが同じオペレーティングシステム(OS)インスタンスを共有することができ、各コンテナは、各コンテナに含まれている構成要素のための隔離された実行環境を提供する。VMとは対照的に、コンテナとコンテナに含まれている構成要素とは、同じホストOSインスタンスを共有しており、したがって、より少ないオーバーヘッドを生じる。
【0107】
クラウド環境において、2つのタイプの配置制約、すなわち、アフィニティグループおよびアンチアフィニティグループがある。アンチアフィニティグループは、どのVMが同じホスト上に一緒に配置され得ないかを表す。したがって、アプリケーションレベルの冗長を考慮して、同じアンチアフィニティグループのVMは、それらのVMが冗長ペアを形成し得、すなわち、所与のアプリケーションサービスを提供し、保護するので、同時にアップグレードされ得ない。
【0108】
仮想化環境1000は、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路要素1060を備える、汎用または専用のネットワークハードウェアデバイス1030を備え、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路要素1060は、商用オフザシェルフ(COTS:commercial off−the−shelf)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)、あるいは、デジタルもしくはアナログハードウェア構成要素または専用プロセッサを含む任意の他のタイプの処理回路要素であり得る。各ハードウェアデバイスはメモリ1090−1を備え得、メモリ1090−1は、処理回路要素1060によって実行される命令1095またはソフトウェアを一時的に記憶するための非永続的メモリであり得る。各ハードウェアデバイスは、ネットワークインターフェースカードとしても知られる、1つまたは複数のネットワークインターフェースコントローラ(NIC)1070を備え得、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)1070は物理ネットワークインターフェース1080を含む。各ハードウェアデバイスは、処理回路要素1060によって実行可能なソフトウェア1095および/または命令を記憶した、非一時的、永続的、機械可読記憶媒体1090−2をも含み得る。ソフトウェア1095は、1つまたは複数の(ハイパーバイザとも呼ばれる)仮想化レイヤ1050をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン1040を実行するためのソフトウェア、ならびに、それが、本明細書で説明されるいくつかの実施形態との関係において説明される機能、特徴および/または利益を実行することを可能にする、ソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含み得る。
【0109】
仮想マシン1040は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキングまたはインターフェース、および仮想記憶域を備え、対応する仮想化レイヤ1050またはハイパーバイザによって実行され得る。仮想アプライアンス1020の事例の異なる実施形態が、仮想マシン1040のうちの1つまたは複数上で実装され得、実装は異なるやり方で行われ得る。
【0110】
動作中に、処理回路要素1060は、ソフトウェア1095を実行してハイパーバイザまたは仮想化レイヤ1050をインスタンス化し、ハイパーバイザまたは仮想化レイヤ1050は、時々、仮想マシンモニタ(VMM)と呼ばれることがある。仮想化レイヤ1050は、仮想マシン1040に、ネットワーキングハードウェアのように見える仮想動作プラットフォームを提示し得る。
【0111】
図10に示されているように、ハードウェア1030は、一般的なまたは特定の構成要素をもつスタンドアロンネットワークノードであり得る。ハードウェア1030は、アンテナ10225を備え得、仮想化を介していくつかの機能を実装し得る。代替的に、ハードウェア1030は、多くのハードウェアノードが協働し、特に、アプリケーション1020のライフサイクル管理を監督する、管理およびオーケストレーション(MANO)175を介して管理される、(たとえば、データセンターまたは顧客構内機器(CPE:customer premise equipment)の場合のような)ハードウェアのより大きいクラスタの一部であり得る。
【0112】
ハードウェアの仮想化は、いくつかのコンテキストにおいて、ネットワーク機能仮想化(NFV)と呼ばれる。NFVは、多くのネットワーク機器タイプを、データセンターおよび顧客構内機器中に配置され得る、業界標準高ボリュームサーバハードウェア、物理スイッチ、および物理記憶域上にコンソリデートするために使用され得る。
【0113】
NFVのコンテキストにおいて、仮想マシン1040は、プログラムを、それらのプログラムが、物理的な仮想化されていないマシン上で実行しているかのように実行する、物理マシンのソフトウェア実装形態であり得る。仮想マシン1040の各々と、その仮想マシンに専用のハードウェアであろうと、および/またはその仮想マシンによって仮想マシン1040のうちの他の仮想マシンと共有されるハードウェアであろうと、その仮想マシンを実行するハードウェア1030のその一部とは、別個の仮想ネットワークエレメント(VNE)を形成する。
【0114】
さらにNFVのコンテキストにおいて、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ1030の上の1つまたは複数の仮想マシン1040において実行する特定のネットワーク機能をハンドリングすることを担当し、図10中のアプリケーション1020に対応する。
【0115】
いくつかの実施形態では、各々、1つまたは複数の送信機10220と1つまたは複数の受信機10210とを含む、1つまたは複数の無線ユニット10200は、1つまたは複数のアンテナ10225に結合され得る。無線ユニット10200は、1つまたは複数の適切なネットワークインターフェースを介してハードウェアノード1030と直接通信し得、無線アクセスノードまたは基地局など、無線能力をもつ仮想ノードを提供するために仮想構成要素と組み合わせて使用され得る。いくつかの実施形態では、何らかのシグナリングが、ハードウェアノード1030と無線ユニット10200との間の通信のために代替的に使用され得る制御システム10230を使用して、実現され得る。
【0116】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明される方法の、一部または全部のステップは、図1の仮想化環境100において、または図10の仮想化環境1000において実行され得る。たとえば、仮想化環境100、1000は、ネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ(NFVI)ソフトウェア修正マネージャ、またはネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ(NFVI)ソフトウェア修正マネージャの機能性の一部を実行し得、仮想化環境は処理回路要素とメモリとを備え、メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を含んでおり、それにより、NFVIソフトウェア修正マネージャは、
− NFVIソフトウェア修正要求を受信することと、
− 仮想ネットワーク機能(VNF)レベルマネージャに、少なくとも1つの仮想リソース(VR)のソフトウェア修正プロシージャが開始しようとしているという通知を送ることであって、VNFレベルマネージャが、NFVI上にホストされる少なくとも1つのVR上にホストされる仮想ネットワーク機能を管理する、通知を送ることと、
− 少なくとも1つのVRの少なくとも1つのリソースにソフトウェア修正を適用することと、
− VNFレベルマネージャにソフトウェア修正の完了について通知することと
を行うように動作可能である。
【0117】
NFVIソフトウェア修正マネージャは、本明細書で開示される方法のうちのいずれか1つを実行するようにさらに動作可能である。
【0118】
いくつかの実施形態では、実行されたとき、NFVIソフトウェア修正マネージャが、本明細書で開示される方法のうちのいずれか1つを実行することを可能にするコンピュータプログラムを、コンピュータ可読記憶媒体が記憶している。
【0119】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明される方法の、一部または全部のステップは、クラウドベースシステムにおいて実行され得、クラウドベースシステムは処理回路要素とメモリとを備え、メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を含んでおり、それにより、NFVIソフトウェア修正マネージャは、本明細書で説明される方法のうちのいずれか1つを実行することを可能にされ、本明細書で説明される方法のうちのいずれか1つを実行するように動作可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10