(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
カップリング面で終端する前記一対の互いに反対側の片持ちアームが、第1のカップリング面で終端する第1の片持ちアームと、前記第1のカップリング面の反対側の、かつそれに面する第2のカップリング面で終端する第2の片持ちアームと、を含み、前記第1のカップリング面及び前記第2のカップリング面は、前記レフィルが前記ハンドルに取り付けられたときに、前記カップリングピンをその両側で同時に取り囲むように構造化及び構成されている、請求項1又は請求項2に記載のカップリング機構。
前記第1のカップリング面及び前記第2のカップリング面は、前記レフィルが前記ハンドルに軸方向に取り付けられているとき、前記カップリングピンとスライド可能かつ弾性的に係合するように構造化及び構成されている、請求項3に記載のカップリング機構。
前記第1のカップリング面及び前記第2のカップリング面のそれぞれが、スライド部分と、前記スライド部分に隣接するクランプ部分と、を含む、請求項4に記載のカップリング機構。
前記片持ちアームの弾性的移動が、半径方向屈曲移動、軸方向屈曲移動、捻転−ねじれ移動、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される移動を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のカップリング機構。
前記カップリングインサートが、前記長手方向軸の概略方向に外向きに延在する少なくとも1つの許容差補償ばねを含み、前記許容差補償ばねが、自由端を有し、前記レフィルが前記ハンドルに取り付けられたときに、前記許容差補償ばねの自由端に隣接する前記許容差補償ばねの少なくとも一部分が、前記カップリングインサートを前記カップリングステムに対して弾性的に付勢し、それによって前記カップリングインサートと前記カップリングステムとの間に摩擦プレス嵌め接触を提供するように構造化及び構成されている、請求項9に記載のカップリング機構。
【背景技術】
【0002】
電動歯ブラシは、一般に、「レフィル」としても知られる取り外し可能かつ交換可能な取り付けブラシを有し、そのため、共通のハンドルを複数のファミリーメンバーが使用することができ、各ファミリーメンバーは別個の個人用レフィルを有する。また、ブラシヘッドが傷んで古くなり、かつ/又は別の方法で交換される必要がある場合、ハンドルを含む電動歯ブラシ全体とは対照的にレフィルのみが交換される必要がある。
【0003】
ブラッシング中、レフィルとブラシの動作中のハンドルとの間のカップリングによって、様々な力が伝達されなければならない。これらの力としては、特に、レフィル及び/又はハンドルに作用する洗浄力、駆動力、軸方向力、及び半径方向力が挙げられる。レフィルをハンドルにカップリングすることは、一般に、半径方向力がハンドルにおいて吸収されるか、又は散逸され、一方で軸方向力が駆動シャフトにおいて吸収されるか、又は散逸されるような方式で達成される。この目的のため、レフィルの管状連結部品は、一般に、歯ブラシのカップリングステム又はネックに押し込まれ、レフィルのブラシ管に設けられた駆動軸は、ハンドルのカップリングステムの端部から突出する駆動シャフトにカップリングされる。
【0004】
そのようなシステムの例は、欧州特許第0500537(B1)号に記載されており、これによれば、ハンドルネックは、またそれに応じて相補的な様式で、管状連結部品が、半径方向力をより良好に吸収できるようにするために、円形の形状から逸脱する断面が設けられている。軸方向力の伝達を可能にするために、ブラシ管内の駆動シャフトは、ハンドル上の駆動シャフトに押し込まれ、そこでラッチ連結部によって固定されることができる。
【0005】
国際公開第00/76420(A1)号は、軸方向の固定、更には回転に対する固定をハンドルネックにおいて達成することを提案している。この目的で、のこ歯形状のラバーリップが取り付けブラシの管状連結部品に設けられるが、このリップはハンドルネックに押し込まれることができ、その形状は円形の形状から逸脱したものである。加えて、ラッチタングが管状連結部品上に設けられ、そのラッチタングは、ハンドルネックの外周表面の上に押し込まれることができ、そこでラッチ係合され得る。これは、軸方向の引き抜きに対して更なる固定を達成することが意図される。しかしながら、このラッチ装置によって達成される更なる軸方向の固定は、ハンドルネックの外周が、例えば練り歯磨きの残留物などで汚れることが原因で限られたものとなる。加えて、歯ブラシのネックは時には指で把持されるが、これにより、ラッチ連結部に外圧がかかることが原因で、意図しない解除を生じさせることがある。
【0006】
米国特許第6,836,917号は、歯ブラシのネック上のL字形状の溝を有する電動歯ブラシを提案しており、その溝の中に、取り付けブラシの押し込み連結部品上に設けられたピンが移動し、それにより、取り付けブラシは、差し込みカップリングの形式で、ピンを押し込み、ピンを回転させることによって固定され得る。加えて、駆動シャフトが係合するようになされている。しかしながら、半径方向力は、これらの力がハンドルに対して(いわゆる)正しい回転方向に加えられる場合にも、意図しない差し込みカップリングの解除を生じさせることがあり、したがって更なる固定処置が必要となる。
【0007】
ドイツ特許第10209320(A1)号は、歯ブラシヘッドのみがハンドルに交換可能にラッチ係合され得る電動歯ブラシを開示している。すなわち、歯ブラシヘッドは、それを駆動するための駆動シャフトを有しない。その代わりに、ハンドル上の駆動シャフトは、歯ブラシヘッドの中に通されなければならず、それにより、時には問題が起こることがあり、駆動シャフトの特定の駆動運動が必要となる。
【0008】
米国特許第8,671,492号は、電動歯ブラシ用の取り付け部品を開示しており、この連結部品は、ハンドルのネックの内部に移動し、ハンドルのネックへの取り付け部品の係合解除可能な連結を作り出すように配置された少なくとも1つの内部ラッチ要素を有する。内部ラッチ要素は、その直径に関して、連結部品の内部円筒表面に対して半径方向内向きにオフセットされている。内部ラッチ要素の外部と内部円筒表面との間の間隙は、ハンドルのネックの壁がその中へと移動することを可能にする。
【0009】
米国特許出願公開第2014/0130274(A1)号は、レフィルヘッドを歯ブラシハンドルにカップリングするための構造を開示しており、この構造は、適切な位置合わせを確実にし、レフィルヘッドのハンドルへの装填及び取り外しを単純化する。一実施形態では、レフィルヘッドは、空洞を形成する管状スリーブと、空洞内に肩部を形成する第1の上部カム表面及び第2の上部カム表面と、を含む。第1の上部カム表面及び第2の上部カム表面は、口腔ケア器具ハンドル上の第1のボス及び第2のボスとの相互作用を通じて、不適切な回転配向で口腔ケア器具ハンドル上へのレフィルヘッドの装填を防止する異なる構成の第1の軸方向スロット及び第2の軸方向スロットによって分離される。
【0010】
米国特許出願公開第2014/0341636(A1)号(欧州特許第2913026(A1)号)は、レフィルヘッド及びそれを組み込んだ口腔ケア器具を開示しており、このレフィルヘッドは、口腔ケア器具の長手方向軸に沿ってハンドルのステムからレフィルヘッドを引き抜くことによって、ハンドルのステムからカップリング解除され得、その結果、レフィルヘッド上の係止部材がステム上の係合リブから解除される。係止部材及び係合リブは、口腔ケア器具の長手方向軸と整列されるか、又はそれに対して角度をなしていてもよい。ステムの一部分は、レフィルヘッドとハンドルとの間の適切な連結を補強するために、レフィルヘッドの一部分を通して視認可能であり得る。
【0011】
レフィルを電動歯ブラシのハンドルにカップリングする様々な技法及び方式を開示する他の参考文献としては、米国特許第4,017,934号、ドイツ特許公開第2527130(A1)号、ドイツ特許公開第2633848(A1)号、米国特許第6,952,855号、米国特許第3,400,417号、及び米国特許第9,237,943号が挙げられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本開示は、更に改善された電動歯ブラシ、改善されたレフィル、改善されたハンドル、及びそのような電動ハブラシ用の改善されたハンドル−レフィルカップリング機構であって、レフィルと、レフィルをハンドル上でしっかりと、かつ可能な限り遊びが少ない状態で保持するハンドルとの間に、操作が容易なカップリングが形成され、依然としてハンドルとレフィルとの間の係合及び係合解除を含む容易なカップリングを可能にする、ハンドル−レフィルカップリング機構を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
一態様では、本開示は、長手方向又は軸を有し、ハンドルと、カップリング装置を介してハンドルに取り付けられるように構造化及び構成されたレフィルと、を備える電動歯ブラシを目的とする。ハンドルは駆動機構を有し、レフィルは、ブラシヘッドと、ブラシヘッドを駆動するためにブラシヘッドに機能的に連結された運動伝達部と、を有する。ハンドルは、長手方向軸に平行な方向に延在し、自由端で終端する外壁を有するカップリングステムを更に含み、カップリングステムは、硬質プラスチック材料で作製され、そこから長手方向軸に平行でない方向に延在するカップリングピンを有する。レフィルは、内部空間を画定するレフィル壁によって形成された略管状部分を有し、これは、レフィルがハンドルに取り付けられたときにハンドルのカップリングステムを内部に受容するように構造化及び構成されている。カップリング装置は、レフィルの内部空間内に、かつレフィル壁に隣接して配設された一対の互いに反対側の片持ちアームを含み、アームのそれぞれは、カップリングピンとの確実かつ係合解除可能な連結のために、カップリングピンと係合するように構造化及び構成されたカップリング面で終端する。
【0015】
別の態様では、本開示は、長手方向軸を有する電動歯ブラシ用のレフィルを目的とする。電動歯ブラシのハンドルに取り付けられるように構造化及び構成されたレフィルは、可動ブラシヘッドを有し、ハンドルのカップリングステムを内部に受容するように構造化及び構成された内部空間を画定するレフィル壁によって形成された略管状の構造体を含む。レフィルは、ブラシヘッドを駆動するためにブラシヘッドに機能的に連結された運動伝達部を含む。レフィルは、レフィルの内部空間内に、かつレフィル壁に隣接して配設された一対の互いに反対側の片持ちアームを含むカップリング装置を含み、アームのそれぞれは、ハンドルのカップリングステムから延在するカップリングピンとの確実かつ係合解除可能な連結のために、カップリングピンと係合するように構造化及び構成されたカップリング面で終端する。
【0016】
更に別の態様では、本開示は、長手方向軸を有し、ハンドル及び交換可能なレフィルを含む、電動歯ブラシ用のカップリング機構を目的とする。カップリング機構は、互いに係合し、それによりハンドルとレフィルとの間の確実な連結を提供するように構造化及び構成されたハンドルカップリング部分及びレフィルカップリング部分を含む。ハンドルカップリング部分は、長手方向軸のハンドルの一端に配設されたカップリングステムと、長手方向軸に平行でない方向にステムから突出するピンと、を含み、カップリングステムは、その自由端で終端する外壁を有する。レフィルカップリング部分は、レフィル壁と、ハンドルカップリング部分のカップリングステムを内部に受容するように構造化及び構成された内部空間をその間に有する、略管状の構造体と、内部空間内に配設された一対の互いに反対側の片持ちアームと、を含み、アームのそれぞれは、ハンドルカップリング部分のカップリングピンとの確実かつ係合解除可能な連結のために、カップリングピンと係合されるように構造化及び構成されたカップリング面で終端する。
【0017】
一実施形態では、カップリングピンは、長手方向軸に実質的に垂直な方向、及び/又はカップリングステムの外壁に実質的に垂直な方向に延在する。カップリングステムは、長手方向軸に配向され、第1の(下方)端部及び第1の端部と反対側の第2の(上方)端部を有するリブを有益に含んでもよい。リブは、ピンに隣接して配設することができる。一実施形態では、ピンは、リブの第1の端部と第2の端部との間又は中間に配設される。レフィルは、レフィルがハンドルに軸方向に取り付けられているときに、ハンドルに対するレフィルの軸方向移動を制限するために、カップリングステムのリブの上端部と係合するように構造化及び構成された溝を含んでもよい。
【0018】
2つの互いに反対側の片持ちアームのそれぞれは、カップリング面で終端する。より具体的には、第1の片持ちアームは、第1のカップリング面で終端し、第2の片持ちアームは、第2のカップリング面で終端する。第1のカップリング面は、第1のカップリング面と反対側にあり、かつそれに面している。第1のカップリング面及び第2のカップリング面は、レフィルがハンドルに取り付けられたときに、カップリングピンをその両側で同時に取り囲むように構造化及び構成される。カップリング面のそれぞれは、スライド部分と、スライド部部分に隣接するクランプ部分と、を含む。第1のカップリング面及び第2のカップリング面の互いに反対側のスライド部分間の距離は、約0.4mm〜約5mm、約0.5mm〜約4.5mm、約0.6mm〜約3mm、具体的には、約1mm〜約2mmである。ピンの直径(又はピンが円筒形でない場合には、スライド部分に直交する等価寸法)は、約0.8mm〜約6mm、約1mm〜約5mm、及び約2mm〜約4mmであり得る。ピンは、例えば、円形、楕円形、矩形、台形、矩形、五角形、六角形、及び任意の他の好適な多角形形状又はそれらの任意の部分を含む、任意の好適な形状の断面を有してもよい。
【0019】
カップリング面は、レフィルがハンドルに軸方向に取り付けられているとき、すなわち、レフィルがハンドル及びその上に配置されたピンに対して軸方向に移動されているときに、カップリングピンとスライド可能かつ弾性的に係合するように構造化及び構成される。取り付け中、カップリング面の互いに反対側のスライド部分は、ピンと弾性的に接触して下方にスライドする。ピンがクランプ部分に到達すると、ピンは、クランプ部分の内側のカップリング面とスナップ嵌めされるように引き込まれる。2つのカップリング面間の空間へのピンの進入を容易にするために、スライド部分のそれぞれは面取り部を含んでもよい。
【0020】
第1のカップリング面及び第2のカップリング面のスライド部分は、長手方向軸に実質的に平行に(したがって、互いに平行に)配置することができる。あるいは、スライド部分のうちの少なくとも1つは、長手方向軸に対して角度をなし得る。スライド部分間の夾角は、約0.1度〜約20度、約1度〜約15度、約1.5度〜約10度、具体的には約2度〜約3度であり得る。一実施形態では、スライド部分のそれぞれは、互いに反対側のスライド面間の空間が上向きに、すなわち、面取り部からクランプ部分へと増加するように、長手方向軸に対して対称的に角度をなす。そのような構成は、ピンがスライド面に沿ってスライドする際に、片持ちアームの弾力性及びピンに作用するカップリング面の関連する圧力により、カップリング面のクランプ部分へのピンの引き込みを容易にする。
【0021】
レフィルがハンドルに取り付けられると、ピンがカップリング面の反対側のスライド部分に沿ってスライドする際に、片持ちアームの互いに反対側の2つのカップリング面の間に存在する空間又は隙間が弾性的に拡張する。これが起こるとき、片持ちアームの弾力性(又は弾性的)変形又は移動は、半径方向の曲げ弾力性変形、すなわち、歯ブラシの長手方向軸から離れるアームの弾性的移動、軸方向の曲げ弾力性変形、すなわち、歯ブラシの長手方向軸に沿ったアームの弾性的移動、捻転−ねじれ弾力性変形、すなわち、カップリング面が、その「ヒンジ」又は「ルート」(そこからアームが延在する)に隣接するアームの部分に対して回転する、片持ちアームの弾性的トルク移動、及びこれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0022】
ハンドルへのレフィルの取り付け及びハンドルからのレフィルの取り外しの繰り返しのため、特に練り歯磨きスラリーなどの研磨材を含有する環境において、ピンとカップリング面との境界面に不可避的な摩耗が存在する。したがって、例えば、鋼、セラミック、強化プラスチック、並びに硬質表面コーティングされた材料などの硬質表面を有する材料で作製されたピン(ハンドルの一部である)を有することが有益である。カップリング面(レフィルの一部である)は、プラスチックで作製することができる。そのような構成は、ハンドル及びレフィルのそれぞれの耐用年数にわたって機能性の要件を有益に満たす。
【0023】
ピンは、円筒形状が好ましいが、任意の好適な形状、例えば円筒形又は角柱形を有してもよい。それに対応して、カップリング面のクランプ部分はまた、円形又は半円形の形状を有するように輪郭付けることができ、ピンの直径は、クランプ部分の等価直径と実質的に等しい。そのような構成では、クランプ部分の表面全体が、カップリングピンの側面と接触している。例示的な一実施形態では、第1のカップリング面及び第2のカップリング面のそれぞれのクランプ部分は、カップリングピンの側面に当接するように構造化及び構成され、それにより、クランプ部分の実質的に全面がカップリングピンの側面と接触するようになっている。換言すれば、ピン及びクランプ部分のそれぞれの表面は、カップリング面のそれぞれのクランプ部分の実質上全体(又はその主要部分、関連表面の約50%超)が、ピンの対応する表面と接触するように、構造化及び構成することができる。別の実施形態では、ピンは円筒形であってもよいが、カップリング面は、非円筒形、例えば、楕円形又は多角形であってもよい。後者の場合、クランプ部分の接触面は、円筒形ピンに単に部分的に当接するであろう。クランプ面を含むカップリング面は、レフィルがハンドルに取り付けられているときに適用されるのに必要な挿入力及び抜去力に影響を及ぼし、かつ/又は制御するように構成され得る。
【0024】
レフィル及びカップリング機構は、レフィルの管状部分の内側に配設され、かつそこにプレス嵌めされるカップリングインサートを含むように構造化することができる。インサートは、上部と、下部と、上部と下部との間の中間部と、を含む前方部分を有し、下部は、第1の半円形空間によって中間部から分離され、中間部は、第2の半円形空間によって上部から分離される。下部は、長手方向軸に実質的に垂直な方向に延在し、内周及び外周を含む環状フランジを含んでもよい。レフィルがハンドルに取り付けられたとき、環状フランジは、ハンドルに隣接して位置付けられ得る。フランジの内周は、レフィルがハンドルに取り付けられているときに、カップリングステムのリブのための空間を提供するように構造化及び構成された凹部を有益に含むことができる。
【0025】
中間部は、前述した一対の互いに反対側の片持ちアームを含む。片持ちアームは、前述したように、下部及び上部に対して弾性的に移動することができるように位置付けられる。上部は、レフィルがハンドルに軸方向に取り付けられているときに、ハンドルに対するレフィルの軸方向移動を制限するために、カップリングステムから長手方向に延在するリブの上端部に係合するための溝を含んでもよい。
【0026】
一実施形態では、カップリングステムの外壁及びレフィル壁は、組み合わせて、レフィルがハンドルに取り付けられたときに、その対向面が互いに摩擦係合する複数のプレス嵌めセグメントを形成する。プレス嵌め領域は、任意の好適な位置、例えば、カップリングステムの自由端に隣接して、及び/又はカップリングステムの自由端の反対側の端部に隣接して提供され得る。プレス嵌め領域のそれぞれは、少なくとも2つのプレス嵌めセグメント、すなわち摩擦接触点を有することができる。一実施形態では、複数のプレス嵌めセグメントは、カップリングステムの自由端に隣接する3つのプレス嵌めと、カップリングステムの自由端とは反対側の端部に隣接する少なくとも3つのプレス嵌めセグメントと、を含む。
【0027】
一実施形態では、カップリングインサートは、長手方向軸に実質的に平行な概略方向に直立し、自由端を有する、少なくとも1つの許容差補償ばねを含む。許容差補償ばねは、レフィルがハンドルに取り付けられたときに、その自由端に隣接する許容差補償ばねの少なくとも一部分が、インサートをカップリングステムの表面に対して弾性的に付勢し、それによってそれらの間に摩擦連結を提供するように、構造化及び構成することができる。
【0028】
更なる実施形態では、片持ちアームのそれぞれは、湾曲部分と、湾曲部分と一体的に形成された垂直フィンと、を含んでもよく、フィンは、前述したカップリング面を含む。湾曲部分は、周方向に測定される
湾曲部分長さと、
湾曲部分長さに対して略垂直な方向に測定される
湾曲部分高さと、
湾曲部分高さに対して略垂直な方向に測定される
湾曲部分厚さと、を有する。一実施形態では、
湾曲部分長さは
湾曲部分高さよりも大きく、
湾曲部分高さは
湾曲部分厚さよりも大きい。一実施形態では、垂直フィンは、
湾曲部分高さよりも大きいフィン高を有する。
湾曲部分長さは、約4mm〜約10mm、約4.5mm〜約9mm、及び約5mm〜約8mmであり得る。
湾曲部分高さは、約2mm〜約8mm、約2.5mm〜約6.5mm、及び約3〜約5mmであり得る。
湾曲部分厚さは、約0.5mm〜約2mm、約0.7mm〜約1.8mm、及び約0.9mm〜約1.6mmであり得る。フィン高さは、約3mm〜約12mm、約5mm〜約10mm、及び約6mm〜約9mmであり得る。
【0029】
歯ブラシ及びレフィルの一実施形態では、レフィルは、第1の磁気カップリング要素で終端する運動伝達部を有してもよく、一方でハンドルの駆動機構は、第2の磁気カップリング要素で終端する。次いで、第1の磁気カップリング要素及び第2の磁気カップリング要素は、レフィルがハンドルに取り付けられたときに、それらの間に確実な磁気連結を形成するように構造化及び構成することができ、それにより、ハンドルの駆動機構の運動は、レフィルの運動伝達部に伝達される。そのような磁気カップリング要素は、1つ若しくは複数の永久磁石及び/又は1つ若しくは複数の磁化可能な要素を含んでもよい。
【0030】
ハンドルの駆動機構は、長手方向軸Aに実質的に沿った直線振動運動のために設計することができ、一方でブラシヘッドは、長手方向軸Aに実質的に垂直に延在する回転軸の周りの回転振動運動のために設計され得る。代替として又は追加として、ブラシヘッドは、当該技術分野において既知であるように、長手方向軸Aに実質的に平行に延在する軸の周りの側方振動運動、又は任意の他の種類の運動、例えば、直線振動運動、振動作用、及び/若しくは他の運動パターンなどで移動するように設計することができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1〜
図3に示されるように、本開示の電動歯ブラシ10は、ハンドル20と、長手方向軸又は長手方向Aを有するレフィル30と、を備える。
図1の実施形態では、レフィル30の長手方向軸Aは、ハンドル20の長手方向軸Aと一致するが、いくつかの実施形態では(ここでは図示せず)、レフィルは、ハンドルに対してわずかに角度をなすように設計され得ることを理解するであろう。この場合、レフィルの長手方向軸は、ハンドルの長手方向軸と一致しないか、又はそれと平行でなくてもよいことを理解するであろう。そのような角度をなす実施形態は、本発明の範囲に含まれる。
【0033】
レフィル30は、
図4〜
図7のカップリング装置100を介してハンドル20に取り付けられるように構造化及び構成される。ハンドル20は、内部に駆動機構(図示せず)を有し、レフィル30は、ブラシヘッド31と、ブラシヘッド31を駆動するためにブラシヘッド31に機能的に連結された運動伝達部32(
図8)と、を有する。ハンドル20は、長手方向軸Aに延在し、自由端220で終端する外壁210を有するカップリングステム200を更に含む。カップリングステム200は、長手方向軸Aに平行ではない方向にそこから延在するカップリングピン230を有する。好ましくは、カップリングピン230は、カップリング壁210から略直角、又は長手方向軸Aに実質的に垂直に延在する。
【0034】
カップリングステム200は、ステム200から外向きに(又は半径方向に)突出し、長手方向軸Aに略平行な方向に長手方向に配向されたカップリングリブ240を有益に含んでもよい。リブ240は、第1(図の下方)の端部241と、第1の端部241と反対側の第2(上方)の端部242と、を有する。リブ240は、ピン230に隣接して配設され得る。リブ240は、例えば、ポリオキシメチレン(Polyoxymethylene、POM)、多数の繊維強化プラスチック(fibre-reinforced plastics、FRP)、繊維ガラス、アラミド強化POM、ポリブチレンテレフタレート(Polybutylene terephthalate、PBT)及び強化PBT、ポリアミド(Polyamide、PA)及び強化PA、ポリプロピレン(Polypropylene、PP)及び強化PP、並びに任意の他の好適な材料を含むものなどの様々な硬質プラスチック材料を含む、任意の好適な材料で作製することができる。
図4及び
図5の実施形態では、カップリングピン230は、リブ240の第1の端部241と第2の端部242との間又は中間に配設される。リブ240及びカップリングピン230は、ステム200から同じ程度まで外向きに突出するように構成されてもよく、すなわち、リブ240の最も外側の表面は、カップリングピン230の最も外側の表面(自由端)と同一平面にあることができる。あるいは、カップリングピン230は、リブ240が突出するより大きい範囲までカップリングステム200から突出することができ、この場合、カップリングピン230の一部分は、リブ240の最も外側の表面を越えて延在する(
図4、
図5)。
【0035】
図15〜
図19は、カップリングピン230のいくつかの非限定的な実施形態を示す。
図15及び
図16では、カップリングピン230は、多径プロファイルを有する。そのような例示的な設計としては、例えば、反対側で終端する部分的に円錐形の部分230bを含み得、円筒形又は部分的に円錐形の部分230a、230cが差動直径を有する。
図17〜
図19では、カップリングピン230は、カップリングステム200に固定されるように構造化及び構成された湾曲した
留め部235の一部として構成されている。湾曲した
留め部235及びカップリングピン230は、一体的に又は代替的に、互いに取り付けられた別個の要素として形成することができる。
【0036】
カップリングステム200は、
図18のカップリングステム200の凹部233内に固定されるように湾曲した
留め部235から突出するカップリングピン230を含む対応する構造を受容するように構成された、いくつかの実施形態(ここでは図示せず)において、少なくとも部分的に円周方向の凹部233(
図17)、又は完全に円周方向の凹部を有してもよい。湾曲した
留め部235は、ステム200を確実な連結で凹部233内に弾性的かつ緊密に包囲するように有利に構造化及び構成され得る。凹部の寸法及び形状、並びに湾曲した
留め部の寸法及び形状は、湾曲した
留め部235と凹部233内のカップリングステム200間の緊密かつ同一平面な表面同士の境界面を容易にするように選択することができ、湾曲した
留め部235の外面が、カップリングステム200の隣接する外面と実質的に同一平面である実施形態を含む。凹部233の
留め部に面する表面233a及び
留め部235の凹部に面する表面235aの両方は、有利に成形されるか、又は他の方法で、相互にダブテールリング表面テクスチャ要素、例えば、リブ、突出部など、並びに対応する溝、凹部などを含むように輪郭付けされて、
留め部235とステム200間の緊密な嵌合及び確実な連結を容易にすることができる。
【0037】
追加的に又は代替的に、湾曲した
留め部235は、例えば、ピン、ねじ、接着剤、超音波、及び化学的手段を含むが、これらに限定されない、当該技術分野において既知の任意の好適な手段でステム200に固着され得る。上記実施形態では、ピン230は、例えば、ポリオキシメチレン(POM)、様々な繊維強化プラスチック(FRP)、繊維ガラス、アラミド強化POM、ポリブチレンテレフタレート(PBT)及び強化PBT、ポリアミド(PA)及び強化PA、ポリプロピレン(PP)及び強化PP、並びに任意の他の好適な材料を含むものなどの硬質プラスチック材料で作製することができる。
留め部235は、任意の好適な材料、例えば、本明細書で上述したものを含むプラスチック材料で作製することができる。
【0038】
レフィル30は、レフィル30がハンドル20に軸方向に取り付けられているときに、リブ240の第2の端部242に係合して、ハンドル20に対するレフィル30の運動(軸方向及び/又は半径方向)を制限するように構造化及び構成された溝128を含んでもよい。溝128は、リブ240の第2の端部242の寸法及び形状に適合するように、有益な寸法及び形状にすることができる。
図4及び
図5の実施形態では、リブ240の第2の端部242は、凸状の略半円形形状を有するように示され、グローブ128は、対応する凹状、略半円形の形状を有するように示されている。リブ240及び溝128の他の相互に対応する形状は、本開示によって企図される。また、リブ240の第2の端部242は、接線方向的に移行してもしなくてもよい他の好適な構成を有することができる。
【0039】
レフィル30は、レフィル壁34によって形成された略管状部分33を有する。管状部分33は、例えば、略円筒形、略円錐形、又はこれらの任意の組み合わせを含む、任意の好適な形状を有することができる。本明細書で使用するとき、用語「略円筒形」及び「略円錐形」は、厳密に円筒形及び円錐形の形状、並びに厳密に円筒形及び円錐形から逸脱する形状を説明する。そのような「略円筒形」及び「略円錐形の」管状部分33の例としては、限定するものではないが、一方向に伸長することによって円形から逸脱する断面形状、例えば楕円形、楕円形などを有する管状部分33が挙げられる。管状部分は、同様に、他の好適な形状、例えば、多角形、矩形など、又は略円筒形/円錐形及び多角形の形状の組み合わせを有することができる。管状部分33の内側には、レフィルの壁34によって画定され、レフィル30がハンドル20に取り付けられたときに、ハンドル20のカップリングステム200を内部に受容するように構造化及び構成された内部空間が存在する。カップリング装置100は、レフィル30の内部空間に配設され、かつレフィル壁34に隣接し、より具体的にはレフィル壁34の内面に隣接する一対の互いに反対側の片持ちアーム150を含む。片持ちアーム150は湾曲しており、略円形又は半円形として説明することができ、これは、長手方向軸Aに実質的に垂直な平面で取られたアーム150の断面形状が、円形である部分を含むことができ、又は理想的な円形の形状から逸脱する部分を、前述した略円筒形及び略円錐形の管状部分33の逸脱と同様に、すなわち、楕円形、長円形などの形状の一部分を含むように一方向に伸長されることによって構成することができる。
【0040】
一対の湾曲した片持ちアーム150は、第1のアーム150aと、第1のアーム150aと反対側の第2のアーム150bと、を含む。片持ちアーム150のそれぞれは、その固定端(又は「ルート」)151(151a、151b)を有し、自由端152(152a、152b)で終端する。自由端152は、カップリングステム200のカップリングピン230との確実かつ係合解除可能な連結のために、カップリングピン230と係合するように構造化及び構成されたカップリング面153(153a、153b)を含む。本開示のカップリング機構では、カップリングピン230は、ハンドルカップリング部分を形成し、カップリング装置100は、レフィルカップリング部分を形成する。
【0041】
第1の片持ちアーム150aは、第1のカップリング面153aで終端し、第2の片持ちアーム150bは、第2のカップリング面153bで終端する。第1のカップリング面153aは、第2のカップリング面153bと反対側にあり、かつそれに面している。第1のカップリング面及び第2のカップリング面153a、153bは、レフィル30がハンドル20に取り付けられているときに、カップリングピン230をその両側で同時に取り囲むように構造化及び構成される。
【0042】
第1のカップリング面及び第2のカップリング面153a、153bのそれぞれは、スライド部分154(154a、154b)と、スライド部分154に隣接するクランプ部分155(155a、155b)と、を含む。第1のカップリング面及び第2のカップリング面153a、153bの互いに反対側の第1のスライド部分154aと第2のスライド部分154bとの間の距離は、それぞれ、約0.4mm〜約5mm、約0.5mm〜約4.5mm、及び約0.6mm〜約3mmである。特定の一実施形態では、2つの互いに反対側の第1のスライド部分154aと第2のスライド部154bとの間の距離は、約1mm〜約2mmである。この距離は、
図8に示されるように、カップリング装置100を内部に有するレフィル30が、ハンドル20に取り付けられていないとき、すなわち、本明細書に記載されるように、カップリング装置100が、弾力性変形を受けていないときに、最大距離D1及び最小距離D2の平均として測定することができる。
【0043】
カップリングピン230が、略円筒形である実施形態では、ピン230の直径(又はピンが円筒形でない場合には、スライド部分に直交する等価寸法)は、約0.8mm〜約6mm、約1mm〜約5mm、及び約2mm〜約4mmであり得る。カップリング面153a、153bの互いに反対側のクランプ部分155a、155bは、カップリングピン230の外側表面と形状及び寸法において有益に一致させることができる。
【0044】
カップリング面153は、レフィル30がハンドル20に対して軸方向に取り付けられているとき、すなわち、レフィル30がハンドル20、及びカップリングピン230がその上に配置されたカップリングステム200に対して軸方向に移動されるときに、カップリングピン230とスライド可能に、かつ片持ちアーム153の弾性によって弾性的に係合するように構造化及び構成される。軸方向の取り付けの間、カップリングピン230は、ピン230がスライド部分154と弾性的に接触して上方にスライドする際に、ピンの両側で、カップリング面153の互いに反対側のスライド部分154に接触する。ピン230がクランプ部分155に到達すると、ピン230は、クランプ部分155a、155bとスナップ嵌めされるように引き込まれる。互いに反対側のカップリング面153に対してピン230を便利に位置付け、2つのカップリング面153間の空間へのピンの進入を容易にするために、スライド部分154のそれぞれは、面取り部156を含んでもよい。面取り部156の表面とスライド部分154との間に形成される角度α2は、例えば、約100度〜170度、約110度〜約160度、及び約120〜約150度であり得る。
【0045】
スライド部分154のうちの少なくとも1つは、長手方向軸Aに対して角度をなし得る。
図4及び
図8に示される実施形態では、両方のスライド部分154は、互いに反対側のスライド面154間の空間が上方に増加するように、すなわち、第1のスライド部分154aと第2のスライド部分154bとの間の空間が、面取り部156からクランプ部分155への方向に増加するように、長手方向軸Aに対して対称的に角度をなす。そのような構成は、ピン230がスライド部分154に沿ってクランプ部分155に向かってスライドする際に、片持ちアーム150の弾力性及びカップリングピン230に作用するカップリング面153の関連する圧力により、カップリング面153のクランプ部分155内へのピン230の引き込みを容易にする。片持ちアーム150の2つの反対側のスライド部分154a、154b間に形成される夾角α1は、約0.1度〜約20度、約1度〜約15度、及び約1.5度〜約10度であり得る。特定の一実施形態では、角度α1は、約2度〜約3度である。別の実施形態では、第1のカップリング面及び第2のカップリング面153のスライド部分154は、長手方向軸Aに実質的に平行に、したがって
図9で互いに実質的に平行に配置され得る(2つのスライド部分154a、154b間の距離D3を示す)。
【0046】
スライド部分154が長手方向軸Aに対して反対側に角度をなし、2つのスライド面154a、154b間の空間が、上向きに減少する、すなわち、第1のスライド部分154aと第2のスライド部分154bとの間の空間が、面取り部156からクランプ部分155への方向に減少する代替実施形態(図示せず)もまた、本発明において企図される。
【0047】
図9Aは、カップリングピン230をクランプする2つの湾曲部分160a及び160bを有するクランプ装置の実施形態を示す。既に論じたように、湾曲部分160a及び160bは、それぞれ面取り部154及びスライド部分154を有するが、湾曲部分160a及び160bは、台形の切り欠きによって形成されたクランプ部分155a及び155bを有し、それにより、クランプ部分155a及び155bのそれぞれは、異なる部品の許容差に関係なく、2つのクランプ点でカップリングピン230を常にクランプする。
【0048】
レフィル30がハンドルに取り付けられているとき、カップリングピン230がカップリング面153の反対側のスライド部分154に沿ってスライドする際に、片持ちアーム150の2つの互いに反対側のカップリング面153の間に存在する空間又は隙間が弾性的に拡張する。これが起こるとき、片持ちアーム150の弾力性(又は弾性的)変形又は移動は、半径方向の曲げ弾力性変形、すなわち、歯ブラシの長手方向軸Aから離れるアーム150の弾性的移動、軸方向の曲げ弾力性変形、すなわち、歯ブラシの長手方向軸Aに沿ったアーム150の弾性的移動、捻転−ねじれ弾力性変形、すなわち、片持ちアーム150の弾性的トルク移動であって、カップリング面153が、アームの固定端又は「ルート」(そこからアーム150が延在する)に対して回転する、弾性的トルク移動、及びこれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0049】
ハンドル20への及びハンドル20からのレフィル30の取り付け及び取り外しの繰り返しのため、特に練り歯磨きスラリーなどの研磨材を含有する可能性が高い環境において、カップリングピン230とカップリング面153との境界面には不可避的な摩耗が存在する。したがって、鋼又は他の硬質表面で作製されたカップリングピン230(ハンドル20の一部である)、摩耗弾性材料(例えば、鋼、セラミック、表面強化プラスチック、及び様々な好適な表面被覆材料)、及びカップリング面153(レフィル30の一部である)を有することが有益である。そのような構成は、機能の要件及びハンドル20及びレフィル30のそれぞれの予想される寿命を有益に満たす。
【0050】
第1のカップリング面及び第2のカップリング面153のそれぞれのクランプ部分155は、レフィル部30がハンドル20に取り付けられたときに、クランプ部分155の実質的に全面が、カップリングピン230の側面と接触するように、カップリングピン230の側面に当接するように構造化及び構成され得る。換言すれば、ピン230及びクランプ部分155のそれぞれの表面は、第1のカップリング面及び第2のカップリング面153a、153bのそれぞれのクランプ部分155の実質上全体が、ピン230の対応する表面と接触して、レフィル30がハンドル20に取り付けられたときに、ハンドル20とレフィル30との間の確実な係合を提供するような寸法及び形状にすることができる。
【0051】
ピン230は、例えば、円筒形、角柱形、円錐形、及び他の任意の好適な形状を有してもよいが、円筒形又は円錐形が好ましい場合がある。それに対応して、カップリング面153のクランプ部分155はまた、円形又は半円形の形状を有するように輪郭付けることができ、ピン230の直径は、クランプ部分155の等価直径と実質的に等しい。そのような構成では、クランプ部分155の表面全体が、上述のように、カップリングピン230の側面と接触するであろう。カップリングピン230に接触する2つの互いに反対側のカップリング面153は、それらの間に空間を有してもよく、したがって完全な円を含まなくてもよいため、本明細書で使用するとき、用語「等価直径」は、それらそれぞれの曲率半径に基づいてクランプ部分155の仮想又は理論的直径を指す。
【0052】
レフィル部30及びカップリング
装置100は、レフィル30の管状部分33の内側に配設され、例えば、複数のプレス嵌めセグメント111を利用することによって、そこにプレス嵌めされるカップリングインサート110を含むように構造化され得る。インサートの外側表面からの突出部111を含む、そのようなプレス嵌めセグメントの例示的な一実施形態が、
図6に概略的に示されている。更なる実施形態では、突出部111は、対応するセグメント、例えば、レフィル30の管状部分33の内側に配設された対応する凹部(図示せず)を有することができる。プレス嵌めセグメントは、管状部分33とインサート110との間の境界面周辺部の周りに、等距離で、例えば60度で互いから分散され得る。
【0053】
図9及び
図8Aに最もよく示されるように、インサート110は、下部121と、上部123と、下部121と上部123との中間の中間部分122とを含む前方セグメント120を有することができる。下部121は、第1の半円形空間124によって中間部122から分離され、中間部122は、第2の半円形空間125によって上部123から分離される。本明細書で使用するとき、インサート110の前方セグメント120は、第1のアーム15aの第1の端部151aから第2のアーム150bの第1の端部151bまでの片持ちアーム150a、150bの両方全体を含む、インサートの半円形部分である。
図8Aの平面図では、前方セグメント120は、長手方向軸Aに平行な2つの平面PAとPBとの間のインサート110の平面図に形成された夾角α3によって概略され、この角度は、約70度〜約200度、約80度〜約190度、及び約90度〜約180度であり得る。
【0054】
カップリングインサート110の下部121は、長手方向軸Aに実質的に垂直な方向に延在し、内周126a及び外周126bを含む環状フランジ126を含んでもよい。カップリングインサート110が内部に組み込まれたレフィル30が、ハンドル20にしっかりと取り付けられると、環状フランジ126は、
図4のハンドル20に隣接して位置付けられ得る。フランジ126は、レフィル30がハンドル20に軸方向に取り付けられているときに、リブ240及びカップリングステム200のピン230のための空間を提供するような寸法及び形状の凹部127を、その内周126aに隣接して有益に含むことができる。
【0055】
中間部122は、前述した一対の互いに反対側の片持ちアーム150を含む。片持ちアーム150は、前述したように、カップリングインサート110の下部121及び上部123に対して弾性的に移動することができるように位置付けられる。上部123は、カップリングステム200から外向きに突出し、長手方向に延在するリブ240の上端部242と係合して、レフィル30がハンドル20に軸方向に取り付けられているときに、ハンドル20に対するレフィル30の半径方向及び/又は軸方向の運動を制限するために、溝128を含んでもよい。
【0056】
レフィル30とハンドル20との間の確実な連結を確実にするために、カップリングステム200の外壁210及びレフィル壁は、組み合わせて、複数のプレス嵌めセグメント250を形成するように構成することができ、レフィル30がハンドル20に取り付けられたときに、外壁210及びレフィル壁のそれぞれの対向する面が互いに摩擦係合する。レフィル30及びステム200を摩擦的に一体化するプレス嵌めセグメント250は、任意の好適な位置で、例えば、カップリングステム200の自由端220に隣接して、及び/又はカップリングステム200の自由端220の反対側の端部に隣接して提供され得る。
図10に示されるように、例えば、複数のプレス嵌めセグメント250は、カップリングステム200の自由端220に隣接する少なくとも3つの(上方)プレス嵌めセグメント251、252、253を含んでもよい。複数のプレス嵌めセグメント250は、カップリングステム200の自由端220の反対側の端部に隣接する少なくとも3つの(下方)プレス嵌めセグメント254、255、256を更に含んでもよい。(下方)プレス嵌めセグメント254、255、256は、
図11に最もよく示されるように、カップリングインサートの下部121のフランジ126の内周126aの部分を有益に含むことができる。
【0057】
図13及び
図14に概略的に示される別の実施形態では、カップリングインサート110は、長手方向軸Aに実質的に平行な概略方向に直立して延在する許容差補償ばね170を含む。許容差補償ばね170は、有益に形成(例えば、成形)することができ、カップリングインサートに不可欠な部品である。許容差補償ばね170は、自由端及び内側表面171を有する。許容差補償ばね170は、レフィル30がハンドル20に取り付けられたときに、許容差補償ばねの内側表面171の少なくとも上部分(すなわち、許容差補償ばね170の自由端に隣接する内側表面の部分)は、カップリングステム200の隣接する表面に弾性的に当接し、それによって、それらの間に摩擦プレス嵌め連結を提供するように構造化及び構成される。本明細書では単一の許容差補償ばね170が例示されているが、この構成又は同様の構成の2つ以上の許容差補償ばねを含む実施形態が、本開示によって企図される。
【0058】
更なる実施形態では、片持ちアーム150のそれぞれは、湾曲部分160と、湾曲部分160と一体的に形成されたフィン
161と、を含んでもよい。フィン
161は、略垂直に配向され得る。フィン
161は、前述したカップリング面153を含む。湾曲部分160は、周方向に測定される
湾曲部分長さLと、湾曲部分160の最高(最も高い)部分で測定される
湾曲部分高さHと、
湾曲部分高さHに対して略垂直な方向に測定される
湾曲部分厚さWと、を有し、
湾曲部分長さは、
湾曲部分高さHよりも大きく、
湾曲部分高さHは、
湾曲部分厚さWよりも大きい。片持ちアーム150の特定のプラスチック材料、例えばポリオキシメチレン(POM)又は強化POMが、有益な物理的特性を有するならば、これらの寸法L、W、及びHは、片持ちアーム150の弾力性変形を容易にするために慎重に選択されることができる。前述したように、そのような変形は、半径方向の曲げ弾力性変形、すなわち、長手方向軸Aから離れるアーム150の外向き弾性的「非屈曲」移動、軸方向の曲げ弾力性変形、すなわち、長手方向軸Aに実質的に沿ったアーム150の弾性的移動(すなわち、上下移動)、捻転−ねじれ弾力性変形、すなわち、片持ちアーム150の弾性的トルク移動であって、カップリング面153が、アームの固定端(又は「ルート」)151(そこからアーム155が延在する)に対して回転する、弾性的トルク移動、及びそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0059】
垂直フィン
161は、フィン高さH1を有する。いくつかの図に示されるように、フィン高さH1は、
湾曲部分高さHより大きくてもよい(ただし、必ずしもそうである必要はない)。例示的な非限定的な一実施形態では、
湾曲部分長さは、約4mm〜約10mm、約4.5mm〜約9mm、及び約5mm〜約8mmであり得る。
湾曲部分高さは、約2mm〜約8mm、約2.5mm〜約6.5mm、及び約3〜約5mmであり得る。
湾曲部分厚さは、約0.5mm〜約2mm、約0.7mm〜約1.8mm、及び約0.9mm〜約1.6mmであり得る。フィン高さは、約3mm〜約12mm、約5mm〜約10mm、及び約6mm〜約9mmであり得る。
【0060】
レフィル30は、運動伝達部300を内部に含んでもよい。一実施形態では、運動伝達部300は、第1の磁気カップリング要素310で終端し、一方でハンドル20の駆動機構は、
図7の第2の磁気カップリング要素410で終端する。次いで、第1の磁気カップリング要素310及び第2の磁気カップリング要素410は、レフィル30がハンドル20に取り付けられたときに、それらの間に確実な磁気連結を形成するように構造化及び構成することができ、それにより、ハンドルの駆動機構の運動は、レフィルの運動伝達部300に効率的に伝達される。そのような磁気カップリング要素は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、本願と同一出願人による米国特許第8,631,532号に記載されているように、1つ若しくは複数の永久磁石及び/又は1つ若しくは複数の磁化可能な要素を含んでもよい。
【0061】
ハンドル20の駆動機構は、長手方向軸Aに実質的に沿った直線振動運動のために構造化及び構成され得、一方でブラシヘッド31は、当該技術分野において既知であるように、長手方向軸Aに実質的に垂直に延在する回転軸Xの周りの回転振動運動、長手方向軸Aに実質的に平行に延在する軸の周りの側方振動運動、又は直線振動運動若しくは振動作用、及び他の運動パターンを含む任意の他の種類の運動のために構造化及び構成され得る。
【0062】
以下に、本開示による例示的な実施形態が提示される。
実施形態1:実施形態1によれば、ハンドルと、長手方向軸を有する交換可能なレフィルと、を備える電動歯ブラシ用のカップリング機構であって、カップリング機構が、互いに係合し、それによってハンドルとレフィルとの間に確実な連結を提供するように構成されたハンドルカップリング部分及びレフィルカップリング部分を含み、
ハンドルカップリング部分が、ハンドルの第1の端部において長手方向軸に実質的に平行な方向に延在するカップリングステムと、硬質プラスチック材料で作製され、かつステムから長手方向軸に平行でない方向に突出するカップリングピンと、を含み、カップリングステムが、その自由端で終端する外壁を有し、
レフィルカップリング部分が、ハンドルカップリング部分のカップリングステムを内部に受容するように構造化及び構成された内部空間を間に画定するレフィル壁を有する略管状の構造体と、内部空間内に配設された一対の互いに反対側の片持ちアームと、を含み、アームのそれぞれが、弾性的に変形可能であり、ハンドルカップリング部分のカップリングピンの確実かつ係合解除可能な連結のために、カップリングピンと係合するように構造化及び構成されたカップリング面で終端する、カップリング機構。
【0063】
実施形態2:カップリングピンが、長手方向軸に実質的に垂直な方向に延在する、実施形態1に記載のカップリング機構。
【0064】
実施形態3:ハンドルのカップリングステムが、ピンに隣接し、長手方向軸に実質的に平行に配向されたリブを更に含み、リブが、下端部と、下端部の反対側の上端部と、を有し、カップリングピンが、リブの下端部と上端部との中間に配設されている、実施形態1又は2に記載のカップリング機構。
【0065】
実施形態4:リブが、硬質プラスチック材料で作製されている、実施形態3に記載のカップリング機構。
【0066】
実施形態5:カップリング面で終端する一対の互いに反対側の片持ちアームが、第1のカップリング面で終端する第1の片持ちアームと、第1のカップリング面と反対側の、かつそれに面する第2のカップリング面で終端する第2の片持ちアームと、を含み、第1のカップリング面及び第2のカップリング面は、レフィルがハンドルに取り付けられたときに、カップリングピンをその両側で同時に取り囲むように構造化及び構成されている、実施形態1〜4のいずれか1つに記載のカップリング機構。
【0067】
実施形態6:第1のカップリング面及び第2のカップリング面は、レフィルがハンドルに軸方向に取り付けられているときに、カップリングピンとスライド可能かつ弾性的に係合するように構造化及び構成されている、実施形態5に記載のカップリング機構。
【0068】
実施形態7:第1のカップリング面及び第2のカップリング面のそれぞれが、スライド部分と、スライド部分に隣接するクランプ部分と、を含む、実施形態6に記載のカップリング機構。
【0069】
実施形態8:スライド部分のそれぞれが、面取り部を含む、実施形態7に記載のカップリング機構。
【0070】
実施形態9:第1のカップリング面及び第2のカップリング面のそれぞれのスライド部分が、長手方向軸に対して実質的に平行である、実施形態7に記載のカップリング機構。
【0071】
実施形態10:第1のカップリング面及び第2のカップリング面のそれぞれのスライド部分のうちの少なくとも1つが、長手方向軸に対して角度をなし、スライド部分間の夾角が、約0.1度〜約20度である、実施形態7に記載のカップリング機構。
【0072】
実施形態11:第1のカップリング面及び第2のカップリング面のそれぞれのクランプ部分が、カップリングピンの側面に当接してそれらの間に確実な連結を提供するように構造化及び構成されている、実施形態7に記載のカップリング機構。
【0073】
実施形態12:カップリングピンが、実質的に円筒形であり、第1のカップリング面及び第2のカップリング面のそれぞれのクランプ部分が、実質的に円形であり、クランプ部分の実質的に全面がカップリングピンの側面と接触するように、ピンの直径がクランプ部分の等価直径と実質的に等しい、実施形態11に記載のカップリング機構。
【0074】
実施形態13:ピンの直径が、約0.8mm〜約6mmである、実施形態12に記載のカップリング機構。
【0075】
実施形態14:第1のカップリング面及び第2のカップリング面の互いに反対側のスライド部分間の距離が、約0.4mm〜約5mmである、実施形態13に記載のカップリング機構。
【0076】
実施形態15:片持ちアームの弾性的移動が、半径方向屈曲移動、軸方向屈曲移動、捻転−ねじれ移動、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される移動を含む、実施形態1〜14のいずれか1つに記載のカップリング機構。
【0077】
実施形態16:レフィルが、カップリングステムのリブの上端部と係合し、それによって、レフィルがハンドルに軸方向に取り付けられているときに、ハンドルに対するレフィルの移動を制限するように構造化及び構成された溝を含む、実施形態3〜15のいずれか1つに記載のカップリング機構。
【0078】
実施形態17:カップリング機構が、上部区域と、下部区域と、上部区域と下部区域との間の中間区域と、を含む前方セグメントを有するカップリングインサートを含み、下部区域が、第1の空間によって中間区域から分離され、中間区域が、第2の空間によって上部区域から分離され、下部区域が、長手方向軸に実質的に垂直な方向に延在し、かつ内周及び外周を含むフランジを含み、フランジは、レフィルがハンドルに取り付けられたときに、ハンドルに隣接するように構造化され、中間区域が、一対の互いに反対側の片持ちアームを含み、上部区域は、ハンドルのカップリングステムから長手方向に延在するリブの上端部と係合し、それによって、レフィルがハンドルに軸方向に取り付けられているときに、ハンドルに対するレフィルの軸方向移動を制限するように構造化及び構成された溝を含む、実施形態1〜16のいずれか1つに記載のカップリング機構。
【0079】
実施形態18:互いに反対側の片持ちアームが、インサートの下部区域及び上部区域に対して弾性的に移動するように構造化及び構成されている、実施形態17に記載のカップリング機構。
【0080】
実施形態19:下部区域及び上部区域に対する片持ちアームの弾性的移動が、半径方向屈曲移動、軸方向屈曲移動、捻転−ねじれ移動、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される移動を含む、実施形態18に記載のカップリング機構。
【0081】
実施形態20:カップリングステムの外壁及びレフィル壁が、組み合わせて、複数のプレス嵌めセグメントを形成し、その対向面は、レフィルがハンドルに取り付けられたときに、互いに摩擦係合する、実施形態1〜19のいずれか1つに記載のカップリング機構。
【0082】
実施形態21:プレス嵌め部分が、カップリングステムの自由端及びカップリングステムの自由端とは反対側の端部のうちの少なくとも1つに隣接して提供される、実施形態20に記載のカップリング機構。
【0083】
実施形態22:複数のプレス嵌めセグメントが、カップリングステムの自由端に隣接する少なくとも2つのプレス嵌めセグメントと、カップリングステムの自由端とは反対側の端部に隣接する少なくとも2つのプレス嵌めセグメントと、を含む、実施形態21に記載のカップリング機構。
【0084】
実施形態23:互いに反対側の片持ちアームのそれぞれが、湾曲部分と、湾曲部分と一体的に形成された垂直フィンと、を含み、湾曲部分が、
湾曲部分長さと、
湾曲部分長さに対して略垂直な方向に測定された
湾曲部分高さと、
湾曲部分高さに対して略垂直な方向に測定された
湾曲部分厚さであって、
湾曲部分長さが、
湾曲部分高さよりも大きく、
湾曲部分高さが、
湾曲部分厚さよりも大きく、垂直フィンが、
湾曲部分高さよりも大きいフィン高さを有する、実施形態1〜22のいずれか1つに記載のカップリング機構。
【0085】
実施形態24:
湾曲部分長さが、約4mm〜約10mmである、実施形態23に記載のカップリング機構。
【0086】
実施形態25:
湾曲部分高さが、約2mm〜約8mmである、実施形態23に記載のカップリング機構。
【0087】
実施形態26:
湾曲部分厚さが、約0.5mm〜約2mmである、実施形態23に記載のカップリング機構。
【0088】
実施形態27:フィン高さが、約3mm〜約12mmである、実施形態23に記載のカップリング機構。
【0089】
実施形態28:カップリングアームのそれぞれの垂直フィンが、カップリング面を含む、実施形態23に記載のカップリング機構。
【0090】
実施形態29:フランジの内周は、レフィルがハンドルに取り付けられているときに、カップリングステムのリブのための空間を提供するように構造化及び構成された凹部を含み、リブが、長手方向軸に実質的に平行に配向され、ステムから長手方向軸に実質的に垂直な方向に延在する、実施形態17〜28のいずれか1つに記載のカップリング機構。
【0091】
実施形態30:カップリングインサートが、長手方向軸の概略方向に外向きに延在する少なくとも1つの許容差補償ばねを含み、許容差補償ばねが自由端を有し、レフィルがハンドルに取り付けられたときに、その自由端に隣接する許容差補償ばねの少なくとも一部分が、カップリングインサートをカップリングステムに対して弾性的に付勢し、それによって、それらの間にプレス嵌め接触を提供するように構造化及び構成されている、実施形態17〜29のいずれか1つに記載のカップリング機構。
【0092】
実施形態31:カップリングピンが、多径プロファイルを有する、実施形態1〜30のいずれか1つに記載のカップリング機構。
【0093】
実施形態32:カップリングピンが、カップリングステムに固定されるように構造化及び構成された湾曲した
留め部の一部として構成されている、実施形態1〜31のいずれか1つに記載のカップリング機構。
【0094】
実施形態33:カップリングステムが、湾曲した
留め部を、内部で確実に連結して受容するように構成された少なくとも部分的に円周方向の凹部を有する、実施形態32に記載のカップリング機構。
【0095】
実施形態34:カップリングステム及び湾曲した
留め部が、一体的に形成されている、実施形態33に記載のカップリング機構。
【0096】
特定の実施形態について本明細書で図示及び説明してきたが、様々な他の変形及び修正が本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなくなされ得る。更に、本発明の様々な態様について本明細書で説明してきたが、そのような態様は組み合わせて利用される必要はない。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び改変を、付属の「特許請求の範囲」において網羅することが意図される。
【0097】
用語「実質的に」、「本質的に」、「約」、「およそ」などは、当業者であれば容易に理解するであろうため、本明細書で使用され得るように、任意の定量的な比較、値、測定値、又は他の表現に起因し得る不確実性の固有の度合いを表現するものである。これらの用語はまた、問題となる対象物の基本的機能の変化をもたらすことなく、定量的表現が述べられた基準から変動し得る程度を表現するものである。更に、本明細書に開示される寸法及び値は、用語「実質的に」、「本質的に」、「約」、「およそ」などが先行するか否かにかかわらず、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値の周囲の機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「5mm」及び「70度」として開示された値は、それぞれ「約5mm」及び「約70度」を意味することが意図される。
【0098】
相互参照される又は関連する任意の特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用されるすべての文書の開示は、除外すること又は他の方法で限定することを明言しない限りにおいて、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのような発明すべてを教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照によって本明細書に組み込まれた文書内の同じか又は同様の用語の任意の意味若しくは定義と競合する限り、本文書においてその用語に与えられた意味若しくは定義、又は本文書においてその用語によって文脈から暗示される意味若しくは定義が適用されるものとする。