【文献】
『ロックマン ゼロ&ゼクス ダブルヒーローコレクション』隠しステージ「ロックマンa(アンティーク)」の開放条件を公開! 開発スタッフによる「Zチェイサー」の攻略アドバイスも,PRTIMES [online],2020年03月25日,https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001416.000013450.html,[2021年4月8日検索]
【文献】
お知らせ-チョコットランド-オンラインRPG・mmorpg・ロールプレイングゲームのハンゲ,hange [online],2019年02月20日,https://casual.hange.jp/notice2?m=read&view=&bbsid=322&docid=10825579,[2021年4月8日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記所定条件は、各解放ステージにおいて対戦を実行すること、各解放ステージにおいて対戦に勝利すること、又は、各解放ステージにおいて与えられる条件を満足することの少なくともいずれかである
請求項3に記載のゲーム管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<本発明の実施の形態>
[全体構成]
図1は本実施形態におけるゲームシステムの全体構成例を示す図である。
図1に示すように、ゲームシステムは、ゲームのプレーヤA,B毎に用意されるプレーヤ端末1と、ゲームサーバ2とを備えて構成される。プレーヤ端末1とゲームサーバ2とは、通信回線Nに接続可能で、相互に通信可能である。
【0011】
通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
【0012】
プレーヤ端末1は、ゲームプログラムを実行することのできるコンピュータであり、無線通信基地局等を介して通信回線Nに接続し、ゲームサーバ2とデータ通信を行うことができる。プレーヤ端末1は、例えば、スマートフォンや、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、据置型家庭用ゲーム装置のコントローラ等である。プレーヤ端末1は、基本的には、複数存在し、各プレーヤにより操作される。
【0013】
ゲームサーバ2は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成されたサーバシステムである。ゲームサーバ2は、本実施形態のゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲームの運営に必要なデータの管理や、プレーヤ端末1でのゲームの実行に必要なゲームプログラムやデータの配信等を行うことができる。
【0014】
図2はプレーヤ端末1の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
図2に示すように、プレーヤ端末1は、ディスプレイ11と、ディスプレイ11と一体構成されるタッチ操作パネル12と、スピーカ13とを備える。また、プレーヤ端末1には、図示されていない制御基板、内蔵バッテリー、電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0015】
制御基板には、CPUやGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、ASIC、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ、携帯電話基地局と無線通信するための無線通信モジュール等が搭載されている。また、制御基板には、タッチ操作パネル12のドライバ回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0016】
本実施の形態では、上述のようなゲームシステムを、第1プレーヤAが保有するゲーム要素と、対戦相手となる第2プレーヤBが保有するゲーム要素とを使用した対戦ゲームに適用した例を説明する。対戦ゲームで使用されるゲーム要素は、主に、ふたつのゲーム要素がある。
【0017】
第1ゲーム要素はキャラクタであり、画像、仮想的又は実体のある物品等に化体して表現される。画像は、静止画及び動画を含む。仮想的又は実体のある物品の一例としては、例えば、コンピュータに表示される仮想的なカードや、実体のあるカード等である。尚、物品は、カードに限られることなく、物品に対応付けられたゲーム要素を特定可能に構成された物品であれば、カードに限られるものではない。物品は、例えばゲーム要素の外観を有するフィギュア等の造形物であってもよい。
【0018】
以下の説明では、実行するゲームにおいて、第1ゲーム要素は、プレーヤ(コンピュータに操作されるノンプレーヤも含む)のカードの操作に基づいて行動制御がなされるキャラクタであるものとし、カードには対応するキャラクタの図柄(該キャラクタの外観を示した画像)が付されるものとして説明する。更に、これに限られるものではなく、キャラクタは、実行されるゲームのアイテムや発動する効果等、その他のゲーム要素を特定するものであってもよいことは言うまでもない。
【0019】
デッキは、所定数の第1ゲーム要素から構成される。所定数の第1ゲーム要素がプレーヤのデッキとして設定される。例えば、第1ゲーム要素がコンピュータに表示される仮想的なカードである場合、デッキはプレーヤにより選択された所定枚数のカードから構成されたカード群である。プレーヤは、設定したデッキのうち、希望するデッキを選択し、そのデッキを構成するカードを使用してゲームを行う。
【0020】
更に、本実施の形態が適用される対戦ゲームでは、第1ゲーム要素とは異なる第2ゲーム要素が加わる。
【0021】
第2ゲーム要素は、第1ゲーム要素と同様にキャラクタではあるが、かならずしも仮想的又は実体のある物品と対応付けられる必要はない。そして、第2ゲーム要素は、第1ゲーム要素とは異なり、ゲーム内の対戦においてプレーヤ(コンピュータに操作されるノンプレーヤも含む)の操作対象とされるものではなく、少なくともプレーヤが操作可能なフェーズにおいてゲームの進行に係る情報である操作補助情報をプレーヤに提供するという性質を備える。
【0022】
別の言い方をすると、第2ゲーム要素は、プレーヤ(コンピュータに操作されるノンプレーヤも含む)の操作に基づいて行動制御がなされる第1ゲーム要素とは異なり、ゲーム内において自律的又は自発的に、操作補助情報を提供するものともいえる。
【0023】
操作補助情報は、ゲームの進行に係る情報であれば、種類は問わないが、例えば、操作方法の情報、第1ゲーム要素の選択又は行動に対する情報(カードの選択、攻撃対象とすべき対戦相手のカード等のアドバイス情報)、ゲームの進行を有利にする情報(ゲームの対戦結果を有利にするカードの種類の提示等のアドバイス情報)等である。
【0024】
更に、第2ゲーム要素は、プレーヤが保有する第1ゲーム要素をゲーム内において使用する。第1ゲーム要素を使用するとは、ゲーム内において第1ゲーム要素の選択又は行動を決定することを含む。第1ゲーム要素が例えばカードであるとすると、第2ゲーム要素は、ゲーム内の対戦において、プレーヤが保有するカードの選択又は行動を自律的又は自発的に決定する。別の言い方をするならば、コンピュータに操作されるノンプレーヤの機能のように、プレーヤによって行われる第1ゲーム要素の選択又は行動等の決定と同様な動作を行うということである。但し、従来からあるノンプレーヤは、人間のプレーヤの代わりにコンピュータに操作されるものであるが、第2ゲーム要素は人間のプレーヤと別個独立に存在し、プレーヤが保有する第1ゲーム要素を使用する点で異なる。
【0025】
また、第2ゲーム要素は、キャラクタ情報を持つ。このキャラクタ情報は、第2ゲーム要素の属性情報である。キャラクタ情報は、第2ゲーム要素の自律的又は自発的な行動(第1ゲーム要素の使用)に影響を与える。別の言い方をするならば、キャラクタ情報は第2ゲーム要素の能力であり、この能力の相違によって第2ゲーム要素の自律的又は自発的な行動(操作補助情報の提供、第1ゲーム要素の使用)が異なるということである。そして、このキャラクタ情報は、取得した第2ゲーム要素により異なる。キャラクタ情報は、プレーヤのゲームの進行に応じて変化する。キャラクタ情報は、複数のパラメータを持つことが可能である。例えば、本実施の形態では、キャラクタ情報は、プレーヤのゲームの結果により得られる経験値により変化するパラメータ(以下、レベルと記載する)と、プレーヤが使用する第1ゲーム要素の使用頻度によって変化するパラメータ(以下、カード理解度と記載する)と、プレーヤが使用する第1ゲーム要素の種類の使用割合によって変化するパラメータ(以下、パーソナリティと記載する)と、プレーヤが所定のイベントを達成することによって変化するパラメータ(以下、シンクロレベルと記載する)とを含む。更に、後述するように、第2ゲーム要素が対戦を行った場合等、第2ゲーム要素自身のゲームの進行に応じて得られた経験値などによっても変化可能である。
【0026】
第2ゲーム要素は複数あっても良く、各第2ゲーム要素は初期の段階において異なるキャラクタ情報を持つようにしても良い。そして、プレーヤは、キャラクタ情報が異なる複数の第2ゲーム要素から、希望する第2ゲーム要素を選択するようにしても良い。
【0027】
第2ゲーム要素の自律的又は自発的な行動は、ゲームサーバ2が備えるAI機能によって行われる。このAI機能は、多くの対戦ゲームのゲーム進行の内容とその結果等を教師データとし、機械学習して得られた学習モデルによって可能である。機械学習の方法は、深層学習(ディープラーニング)、強化学習、又は、それらの組み合わせが代表的なものであるが、これに限られない。尚、学習モデルは、第2ゲーム要素のキャラクタ情報に応じて異なる行動を出力することが可能である。これを実現する方法としては、例えば、第2ゲーム要素のキャラクタ情報が高い程、最適解を探索する時間を多くするなどし、第2ゲーム要素のキャラクタ情報が高い程、ある状況に対処するより最適な解が得られる学習モデル等がある。
【0028】
上述した第2ゲーム要素を、以下の説明ではバディと記載する場合がある。
【0029】
第1ゲーム要素及び第2ゲーム要素は、主に対戦に使用されるゲーム要素である。本実施の形態では、第1ゲーム要素及び第2ゲーム要素に加えて、第1ゲーム要素又は第2ゲーム要素に交換可能なゲーム要素、第1ゲーム要素及び第2ゲーム要素に効果を与えるゲーム要素、第1ゲーム要素及び第2ゲーム要素の外観を変更するゲーム要素等がある。このような基本的に対戦に使用されないゲーム要素をアイテムと記載する。アイテムは、ゲーム運営側が主に提供する。
【0030】
アイテムは、例えば、第1ゲーム要素又は第2ゲーム要素を取得するためのゲーム内通貨や、第1ゲーム要素又は第2ゲーム要素に交換可能なチケット、第1ゲーム要素又は第2ゲーム要素の外観(表現形態)を変更可能にするチケット等である。また、アイテムは第1ゲーム要素又は第2ゲーム要素自体であることも妨げない。
【0031】
[ゲーム内容の概略]
次に、実施の形態の説明の理解を助けるために、プレーヤ端末1のディスプレイ11の表示画面を用いて、ゲームの概要を説明する。
【0032】
本実施形態のゲームでは、プレーヤは、ゲームオブジェクトである仮想的なゲームカード(キャラクタが化体した第1ゲーム要素、以下、単に「カード」という。)をゲーム内で用いる。カードは複数種類用意され、各々に関連付けられたキャラクタの能力、レアリティ、属性(色)、数字等の組合せによって区別される。キャラクタの能力は、例えば、コンピュータ制御の敵キャラクタや他プレーヤ等の対戦相手との対戦プレイ(バトル)に用いるレベルや攻撃力、HPといった能力パラメータ値が定められている。
【0033】
カードは、アカウント登録時において対戦プレイ(バトル)に最低限必要な枚数が付与される他、ゲーム中に取得したり、課金アイテムとして購入によって取得したり、ガチャと呼ばれる抽選によって取得することができる。加えて、カードは、実体のあるゲームカード(以下、「リアルカード」という。)を入手し、入手したリアルカードをゲーム内で使用可能とするための登録手続きをすることによっても獲得できる。具体的には、プレーヤA,Bは、リアルカードの登録手続きを行うと、そのリアルカードと対応付けられたカード種類のカードを取得することができる。
【0034】
そして、プレーヤAは、保有しているカードのうちの所定枚数(例えば40枚)でデッキを編成し、デッキを用いた対戦プレイ(バトル)に挑む。デッキを用いた対戦プレイ(バトル)は、デッキを構成するカード(デッキカード)に定められているキャラクタの能力パラメータ値とカード属性の設定値を用いて、対戦相手との勝敗を決めるものである。
【0035】
ゲームを開始する前に、プレーヤA,Bは、アカウント登録をする。このアカウント登録時において、プレーヤ端末1により提示された複数種類の第2ゲーム要素(以下、バディと記載する)から好みのバディを選択することにより、各プレーヤA,Bと共にグループを構成するバディがそれぞれ設定される。この選択したバディの能力や性格の相違により、後のゲームプレイスタイルが変化する可能性がある。そして、各プレーヤA,Bは、保有しているカードのうちの所定枚数(例えば40枚)でデッキを編成する。デッキの編成は、ホーム画面等からカードメニューをタッチ操作し、その1つとして提示されるデッキ編成メニューから行うことができる。対戦プレイ(バトル)は、ログイン後に表示されるホーム画面からバトルメニューを選択操作することで開始される。
【0036】
図3はプレーヤ端末1のディスプレイ11に表示される対戦ゲームのバトル画面の一例を示した図である。ディスプレイ11に表示されるバトル画面は、自プレーヤの領域である第1プレーヤ領域40と、対戦する相手プレーヤの領域である第2プレーヤ領域41とを備えている。また、第1プレーヤ領域40と第2プレーヤ領域41との境界には、現在実行することが可能な操作の情報を表示する操作情報42が表示される。
【0037】
第1プレーヤ領域40、第2プレーヤ領域41の各領域は、手札領域43と、フィールド領域44と、ベース領域45と、ライフ領域46とを備える。手札領域43には、自デッキより取得されたカード(手札)が配置される。フィールド領域44には、手札領域43又ベース領域45からプレーヤにより選択されたカードが配置される。所定のコストを消費することにより、手札領域43のカードをフィールド領域44に配置することができる。フィールド領域44に配置されたカードは、カードの行動又は効果を発動することができる。ベース領域45は、フィールド領域44にカードを配置するためのコストとして消費されるカードやマナアイテムが配置される。ライフ領域46は、ライフ(HP)を持つプレーヤの領域であるプレーヤライフ領域47と、同様にライフを持つ第1オブジェクト(フォース)の領域であるフォースライフ領域48とを備える。プレーヤライフ領域47には、プレーヤに対応する第2オブジェクトと、プレーヤが持つライフの値とが表示される。フォースライフ領域48には、第1オブジェクトと、第1オブジェクトが持つライフの値とが表示される。第1オブジェクトは、ゲームにおいて特定の効果を発揮するものである。尚、本例では、第2オブジェクトとして、バディの画像が表示される。
【0038】
バトルは、プレーヤAのターンと、対戦相手であるプレーヤBのターンとが交互に実行される。各ターンは、スタンバイフェーズ、マナフェーズ(カード使用準備フェーズ)、メインフェーズ(対戦フェーズ)等の複数のフェーズから構成される。
【0039】
スタンバイフェーズは、デッキから1枚引いたカードを手札領域43に配置する等のステップから構成される。マナフェーズでは、プレーヤが自分のベース領域45にカード又はマナアイテムを配置することができる。
【0040】
メインフェーズでは、プレーヤは、キャラクタの召喚、相手への攻撃(アタック)、カード効果の発動、カードの移動等を実行することができる。キャラクタの召喚とはコストの消費を条件としてカードをフィールド領域44に配置することである。
【0041】
相手への攻撃(アタック)は、アタック指定ステップ、フラッシュタイミングステップ、ブロック指定ステップ、バトル解決ステップ等の複数のステップから構成される。アタック指定ステップは、自プレーヤが攻撃対象を相手のプレーヤとフォースから選択するステップである。フラッシュタイミングステップは、特殊効果を有する特定のカードを自プレーヤと相手プレーヤが互いに使用できるステップである。ブロック指定ステップは、相手プレーヤが、第2プレーヤ領域41のフィールド領域44に配置されているカードを用いて、自プレーヤからの攻撃をブロックするか否かを選択することができるステップである。バトル解決ステップは、アタックの結果を判定し、判定結果に基づいて、アタック側のカードやブロック側のカードを消滅させる、相手のプレーヤ又はフォースのライフを減らす等の解決処理を行うステップである。
【0042】
カード効果の発動は、手札領域43に配置されている、特殊効果を有する特定のカード(例えば、マジックカード)について、その効果を、コストの消費を条件として発動するものである。また、カードの移動は、フィールド領域44とベース領域45との間でカードを移動させるものである。なお、プレーヤは、キャラクタの召喚、相手への攻撃(アタック)、カード効果の発動、カードの移動等のいずれも行わずに対戦フェーズを終了してもよい。
【0043】
このような一連のフェーズからなるターンを、プレーヤAのチームと対戦相手のプレーヤBのチームとが交互に繰り返し、いずれかのプレーヤのライフが0になる、又は、デッキのカードが0枚になることにより、勝敗が決定する。その対戦結果によって、プレーヤのランク、バディの経験値及びバディのキャラクタ情報(変化能力情報)が変化する。
【0044】
上述の例は、プレーヤAとプレーヤBとが対戦する通常の対戦プレイであり、バディは対戦中において、各プレーヤA,Bのバディは、プレーヤA,Bに対してアドバイスを提供する。
【0045】
また、第2のゲーム要素(バディ)が自律的又は自発的な行動(カードの使用)を実行できることを利用して、チーム戦も可能である。例えば、プレーヤAとプレーヤAのバディとがひとつのチームを編成し、プレーヤBとプレーヤBのバディとがひとつのチームを編成する。そして、プレーヤAとプレーヤBのバディとが対戦して勝敗を決する第1戦と、プレーヤBとプレーヤAのバディとが対戦して勝敗を決する第2戦とからひとつのチーム対戦を構成する態様である。尚、このようなチーム戦において、各プレーヤとプレーヤのバディとが使用するデッキは、プレーヤが保有するデッキから設定する。設定するデッキは、プレーヤとプレーヤのバディとで同一であっても良いし、プレーヤとプレーヤのバディとで異なるデッキを使用しても良い。
【0046】
また、第2のゲーム要素(バディ)が自律的又は自発的な行動(カードの使用)を実行できることを利用して、運営側が用意する第2ゲーム要素(ノンプレーヤ)とプレーヤとが対戦することも可能である。
【0047】
本実施の形態では、上述のような運営側が用意する第2ゲーム要素(ノンプレーヤ)とプレーヤとが対戦可能な仮想的な対戦場(以下、ステージと記載する)が複数あり、階層的に、順次、第2ゲーム要素(ノンプレーヤ)のレベルが高くなる(強くなる)対戦態様に適用した場合を説明する。ここで、プレーヤのプレイ(対戦)可能なステージを解放ステージと記載し、プレーヤのプレイ(対戦)不可能なステージを未解放ステージと記載する。そして、解放ステージの所定条件を満たしたプレーヤ数に応じて、次の階層の未解放ステージが解放される例を説明する。
【0048】
このような順次ステージを解放していく対戦態様の場合、ゲームに参加するプレーヤ全員でステージを解放していくという一体感を感じさせるため、高い階層のステージになるほど、次のステージを解放するための条件を厳しくする。
【0049】
しかし、ゲームプレーヤの中にはコアなプレーヤが一定数おり、そのようなプレーヤはゲームレベルが高いので、そのようなプレーヤが次々にステージを解放していくと、他のプレーヤはそのスピードについて行けず、一体感が損なわれる。一方、それを防ぐために、ステージ解放の条件を更に厳しくすると、条件を満たすプレーヤが現れず、いつまでもステージが解放されず、プレーヤが厭きてしまう。すなわち、未解放ステージを解放するか解放日時が重要となる。
【0050】
そこで、本実施の形態では、少なくとも一以上の解放ステージの所定条件を満たしたプレーヤ数に応じて、解放ステージ以降の少なくとも一以上の未解放ステージのプレイ可能開始日又はプレイ可能開始日時を調整する。
【0051】
図4は本実施の形態の概念を説明するための図である。
図4では、6階層のステージ1からステージ6があり、ステージ1が最も階層が低いステージであり、ステージ6が最も高いステージである。そして、現在、ステージ1,2,3が解放ステージであり、プレーヤがプレイ可能なステージである。ステージ4,5,6が未解放ステージであり、プレーヤがプレイ不可能なステージである。このような例において、解放ステージ3の所定の条件を達成したプレーヤ数が300人(所定数)に達した場合、次の高位のステージである未解放ステージ4を解放する場合を説明する。
【0052】
まず、ゲーム運営側は未解放ステージ4を解放する予定日となる基準日を設定しておく。本例では、基準日は2020年3月10日である。そして、解放ステージ3の所定の条件を達成したプレーヤ数が300人に達した達成日が基準日よりも以前である場合、あまりにも早く解放しすぎると一体感が損なわれるので、達成日である2020年3月5日と基準日である2020年3月10日との間に、ステージ解放日を設定する。例えば、ステージ解放日を達成日である2020年3月5日と基準日である2020年3月10日との中間値である2020年3月7日を、ステージ解放日に設定する。
【0053】
解放ステージ3の所定の条件を達成したプレーヤ数が300人に達した達成日が基準日以降である場合、別の言い方をすると、基準日である2020年3月10日時点で、解放ステージ3の所定の条件を達成したプレーヤ数が300人に達しない場合、このまま放置すると、ステージの解放日が基準日よりも大幅に遅れ、プレーヤが厭きてしまう。そこで、所定数を調整する。具体的には、300人を250人に引き下げる。そして、所定の条件を達成したプレーヤ数が引き下げた所定数に達した日を、ステージ解放日に設定する。
【0054】
上述の概念で、未解放ステージの解放日を調整することにより、プレーヤの一体感を損なわず、プレーヤが厭きることなく、ゲームの興趣性を高めることができる。
【0055】
[機能構成]
図5は、プレーヤ端末1の機能構成例を示すブロック図である。
【0056】
図5に示すように、プレーヤ端末1は、操作入力部51と、処理部52と、画像表示部53と、音出力部54と、通信部55と、記憶部56とを備える。
【0057】
操作入力部51は、プレーヤがゲームに関する各種操作を入力するためのものであり、操作入力に応じた操作入力信号を処理部52に出力する。操作入力部51の機能は、例えば、タッチ操作パッド、ホームボタン、ボタンスイッチや、ジョイスティック、トラックボールといった直接プレーヤAが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサといった、運動や姿勢を検知する素子等によっても実現できる。
図2では、タッチ操作パネル12がこれに該当する。
【0058】
処理部52は、記憶部56に格納されるプログラムやデータ、操作入力部51からの操作入力信号等に基づいてプレーヤ端末1の動作を統括的に制御する。処理部52の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部52は、主な機能部として、ゲーム演算部61と、画像生成部62と、音生成部63と、通信制御部64とを備える。
【0059】
ゲーム演算部61は、本実施形態のゲームを実現するための種々のゲーム処理を実行し、処理結果を画像生成部62や音生成部63に出力する。ゲーム演算部61は、プレーヤ情報管理部70と、カードアイテム管理部71と、デッキ設定部72と、バディ設定部73と、対戦実行部74と、通知受信部75と、アイテム取得部76と、ゲーム管理部77とを含む。
【0060】
プレーヤ情報管理部70は、ユーザ情報データD1を用いて、プレーヤの情報を管理する。管理する情報は、プレーヤのニックネーム(プレーヤ名)や、ゲーム内ユーザ識別情報(ユーザID)等の基本的なユーザ情報、バディの識別情報、プレーヤランク及びバディレベル等を管理する。
図6はユーザ情報データD1の一例を示す図である。
【0061】
カードアイテム管理部71は、記憶部56に格納されている保有カードアイテムデータD2と、カードキャラクタデータD3を用いて、プレーヤの保有及び使用の有無を含む、ゲームシステムが提供可能なカードの管理を行う。
【0062】
保有カードアイテムデータD2は、ゲームシステムが提供可能なカードのカード識別情報と、そのカードをプレーヤが保有しているかの有無を示す保有フラグと、そのカードをプレーヤが使用可能かを示す使用許可フラグとが、関連付けられたデータ群と、ゲームシステムが提供可能なアイテムのアイテム識別情報と、そのアイテムのプレーヤの保有数とが、関連付けられたデータ群と、である。
【0063】
図7は保有カードアイテムデータD2の一例を示した図である。
図7では、カード識別情報のフィールドには、ゲームシステムが提供可能なカードのカード識別情報が記載されている。そして、そのカード識別情報のカードを、プレーヤが保有している場合には保有フラグのフィールドに“1”が設定され、プレーヤが保有していない場合には保有フラグのフィールドに“0”が設定されている。また、そのカード識別情報のカードを、プレーヤが使用可能な場合には使用可能フラグのフィールドに“1”が設定され、プレーヤが使用不可能な場合には使用許可フラグのフィールドに“0”が設定されている。また、アイテム識別情報のフィールドには、ゲームシステムが提供可能なアイテムのアイテム識別情報が記載されている。そして、そのアイテム識別情報のアイテムを、プレーヤが保有している場合には保有数のフィールドに“保有数”が設定されている。
図7は保有カードアイテムデータD2の一例を示したものであり、これに限定されるものではない。尚、保有フラグのフィールドに“0”が設定されていても、使用可能フラグのフィールドに“1”が設定される場合がある。例えば、プレーヤが保有していないカードであっても、一時的に、プレーヤにそのカードを使用させる場合などである。
【0064】
カードアイテムキャラクタデータD3は、カード又はアイテムの識別情報と、そのカード又はアイテムのキャラクタ情報とが関連付けられたデータである。
図8はカードアイテムキャラクタデータD3の一例を示した図である。
図8では、カード識別情報とキャラクタ情報(キャラクタの画像、カード名、カード種類、コスト数、属性、種族、能力、攻撃力、ヒットポイント及びレアリティ)とが関連付けられている。また、アイテム識別情報とキャラクタ情報(キャラクタの画像、アイテム名、効果)とが関連付けられている。尚、
図8はカードアイテムキャラクタデータD3の一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0065】
カードアイテム管理部71は、ゲームサーバ2と通信を介して、新しく提供可能なカード、アイテムがある場合、そのカード又はアイテムの識別情報とその識別情報のカードアイテムキャラクタデータD3とを取得する。そして、カードアイテム管理部71は、取得したカード識別情報を保有カードアイテムデータD2に追記し、そのカード識別情報の保有フラグを“0”に、使用可能フラグのフィールドを“0”に設定する。また、取得したカードキャラクタデータD3を記憶部56に格納する。そして、プレーヤが新たにカードを取得・保有した場合、カード管理部71は、保有カードアイテムデータD3のカード識別情報の保有フラグを“1”に、使用可能フラグのフィールドを“1”に設定する。同様に、カードアイテム管理部71は、取得したアイテム識別情報を保有カードアイテムデータD2に追記し、そのアイテム識別情報の保有数を“0”に設定する。また、取得したカードアイテムキャラクタデータD3を記憶部56に格納する。そして、プレーヤが新たにアイテムを取得・保有した場合、カードアイテム管理部71は、保有カードアイテムデータD3のアイテム識別情報の保有数を、保有した数に設定する。
【0066】
デッキ設定部72は、保有カードアイテムデータD2とカードアイテムキャラクタデータD3とを用いて、現在、デッキを構成するカードに使用可能なカード(原則保有カード)を提示し、ユーザの操作により、提示されたカードからデッキを構成するカードを選択し、デッキを設定(編集)する。設定されたデッキは、プレーヤが対戦で使用するだけでなく、プレーヤのバディも使用することができる。デッキ設定部72は、設定されたデッキの名称と、そのデッキの識別情報(デッキID)と、そのデッキを構成する各カードのカード識別情報とを関連付けたデッキ設定データD4を生成し、記憶部56に格納する。
図9はデッキ設定データD4の一例を示す図である。
図9の例では、プレーヤAのデッキ1のデッキ設定データD4の例であり、デッキID“D001”のデッキ1がカード識別情報”0001”、”0006”〜カード識別情報”0450”のカードから構成されていることを示している例である。尚、
図9はデッキ設定データD3の一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0067】
バディ設定部73は、プレーヤA,Bは、アカウント登録時において、複数のバディ(第2ゲーム要素)から、プレーヤにより選択されたバディに関する情報を、バディ設定データD4を用いて管理する。バディ設定データD4は、メニュー設定より選択されたバディのキャラクタ情報である。このバディのキャラクタ情報はゲームの進行に伴って変化するが、変化した場合には変化後のキャラクタ情報がゲームサーバ2から通知され、キャラクタ情報は更新される。
図10はプレーヤAのバディ設定データD5の一例を示す図である。
図10の例では、バディ設定データD5は、バディ識別情報、バディの画像、バディ名、レベル、キャラクタ情報を含んでいる。
図10はバディ設定データD5の一例を示したものであり、これに限定されるものではない。アカウント登録時のバディ(第2ゲーム要素)のレベル及びキャラクタ情報は初期値(最も低い値)に設定される。また、バディが変更された場合は、前のバディのレベル及びキャラクタ情報は引き継がず、変更後のバディ(第2ゲーム要素)のレベル及びキャラクタ情報を初期値(最も低い値)に設定される。また、バディ設定部73は、対戦中又はその他のメニュー画面において、バディの画像情報を画像生成部62に出力する。
【0068】
対戦実行部74は、設定されたデッキを使用して、プレーヤ同士の通常対戦や、複数の階層性のステージから成るステージ戦(プレーヤとノンプレーヤとの対戦)を実行する。
【0069】
通知受信部75は、未解放ステージが解放され、プレイが可能になったことを通知するメッセージを受信する。尚、解放ステージの所定条件を満たしたプレーヤ、及び、解放ステージの所定条件を満たしていないプレーヤのいずれに対しても、ゲームサーバ2からメッセージは送信される。
【0070】
アイテム取得部76は、解放ステージの所定条件を達成したプレーヤに提供されるアイテムと、未解放ステージが解放されると、ゲームに参加しているプレーヤ全員に提供されるアイテムとを取得する。アイテム取得部76は、取得したアイテムのアイテム識別情報を、カードアイテム管理部71に送信する。
【0071】
ゲーム管理部76は、ゲーム全体の進行を管理する。
【0072】
画像生成部62は、ゲーム演算部61の処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部103に出力する。画像生成部63の機能は、例えば、GPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現できる。
【0073】
音生成部63は、ゲーム演算部61の処理結果に基づいてゲームに関する効果音やBGM、操作補助情報の音声情報、各種操作音等の音信号を生成し、音出力部54に出力する。音生成部64の機能は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現できる。
【0074】
通信制御部64は、ゲームサーバ2とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行う。
【0075】
画像表示部53は、画像生成部63から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画面を表示する。画像表示部53の機能は、例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。
図2では、画像表示部53は、ディスプレイ11に該当する。
【0076】
音出力部54は、音生成部64から入力される音信号に基づいてゲームに関する効果音等を音出力するためのものである。
図2では、音出力部54は、スピーカ13に該当する。
【0077】
通信部55は、通信回線Nと接続して通信を実現する。通信部55の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
【0078】
記憶部56には、プレーヤ端末1を動作させ、プレーヤ端末1が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。記憶部56は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
【0079】
記憶部56には、システムプログラムと、ゲームプログラムとが格納される。システムプログラムは、プレーヤ端末1のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラムは、処理部52をゲーム演算部61として機能させるためのプログラムである。このプログラムは、プレーヤがアカウント登録を済ませるとゲームサーバ2又は他のアプリ配信サーバ等から配信される。
【0080】
また、記憶部56には、ユーザ情報データD1、保有カードアイテムデータD2、カードアイテムキャラクタデータD3、デッキ設定データD4及びバディ設定データD5が格納される。尚、その他にも、カードのキャラクタ及びバディの画像を表示するためのモデルデータやテクスチャデータ、モーションデータ、エフェクトデータ、ゲーム画面の背景画像、効果音等の音データ等が適宜ゲームに必要なデータとして配信され、記憶部56に格納される。
【0081】
次に、ゲームサーバ2の構成を説明する。
図11はゲームサーバ2の機能構成例を示すブロック図である。
【0082】
ゲームサーバ2は、処理部91と、通信部92と、記憶部93とを備える。
【0083】
処理部91は、プレーヤ管理部101と、AI処理部102と、対戦実行部103と、ステージ管理部104と、ステージ解放日調整部105と、通知部105と、アイテム提供部106と、ゲーム管理部107とを備える。
【0084】
プレーヤ管理部101は、ユーザ情報データG1を用いて、アカウントやゲームの進行状況等を、プレーヤ端末1のプレーヤ毎に管理する。ユーザ情報データG1は、ゲームに参加しているプレーヤの基本データであり、プレーヤ毎のユーザ情報データG1を記録している。
図12はユーザ情報データG1の一例を示した図である。
図12の例では、プレーヤのユーザ識別情報D1と、保有カードアイテムデータD2と、デッキ設定データD4と、バディ設定データD5と、プレーヤ毎に後述するステージのクリア条件を達成したかの情報とを含んでいる。尚、
図12はユーザ情報データG1の一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0085】
AI処理部102は、多くの対戦ゲームのゲーム進行の内容とその結果等の教師データを機械学習して得られた学習モデルを有する。この学習モデルは、バディのキャラクタ情報(バディの能力)に応じて出力内容が異なる。このような学習モデルの例としては、バディのキャラクタ情報(バディの能力)が高い程、最適解を探索する時間を多くするなどし、バディのキャラクタ情報(バディの能力)が高い程、ある状況に対処するより最適な解が得られる学習モデルある。機械学習の方法は、深層学習(ディープラーニング)が代表的なものであるが、これに限られない。AI処理部102は、プレーヤ端末1から送信されるカード設定情報、プレーヤ端末1のプレーヤのバディのキャラクタ情報を入力し、そのカード設定情報の状況における操作補助情報(アドバイス情報)又はバディのカード操作情報を出力する。カード操作情報は、カードの移動、攻撃対象、防御方法などの情報である。尚、アルゴリズムは、バディのキャラクタ情報に応じてカード操作情報の内容が異なるので、プレーヤ端末1から送信されるカード設定情報が同一であっても、プレーヤのバディのキャラクタ情報が異なれば、異なる操作補助情報(アドバイス情報)又はカード操作情報を出力する可能性がある。
【0086】
対戦実行部103は、プレーヤ対プレーヤの対戦を実行するばかりでなく、AI処理部102の出力を受けて、解放ステージで行われるプレーヤ対バディ(ノンプレーヤ)との対戦も実行する。
【0087】
ステージ管理部104は、運営側が用意するノンプレーヤとプレーヤとが対戦可能なステージが複数あり、高次の階層ほど、ノンプレーヤのレベルが高くなる複数のステージを管理する。ステージ管理部104は、全てのプレーヤが対戦可能な解放ステージと対戦不可能な未解放ステージとを管理する。
【0088】
ステージ管理部104には、各ステージの所定条件(以下、ステージクリア条件と記載する)が設定されている。ステージクリア条件は、例えば、解放ステージの対戦を実行すること、解放ステージの対戦に勝利すること、又は、解放ステージにおいて与えられる条件(クエストなど)を満足することなどがある。これら各ステージの所定条件をプレーヤが達成すると、達成したプレーヤには報酬としてアイテムが与えられる。尚、ステージクリア条件をクリアしたプレーヤは、ユーザ情報データG1に、クリアしたことを示す情報が記録される。例えば、クリアしたプレーヤはフラグを“1”に設定し、クリアしていないプレーヤはフラグを“0”に設定する。
【0089】
ステージ管理部104は、解放ステージのステージクリア条件を達成したプレーヤが発生する毎にカウントアップするカウンタを持ち、解放ステージのステージクリア条件を達成したプレーヤ数をカウントし、カウント数をステージ解放日調整部105に通知する。尚、解放ステージのステージクリア条件を達成したプレーヤ数として、重複したプレーヤ(例えば、ステージクリア条件を複数回達成するプレーヤ)をカウントするか否かは、ステージクリア条件によって異なる。
【0090】
ステージ管理部104は、ステージ解放日調整部105から通知された未解放ステージ解放日又は解放日時に、その未解放ステージを解放ステージに解放する。
【0091】
ステージ解放日調整部105は、未解放ステージの解放日又は解放日時を調整する。ステージ解放日調整部105には、未解放ステージを解放するためのステージ解放条件が設定されている。ステージ解放条件は、未解放ステージを解放するために必要なステージクリア条件を満足したプレーヤ数が所定値以上又は超えることである。例えば、未解放ステージの直下の解放ステージのステージクリア条件を満足したプレーヤ数が所定値以上又は超えることである。この所定値は、ステージ毎に異なる。例えば、高いステージほど小さな値となる(プレーヤ数が少ない)。また、ステージ解放日調整部105には、各未解放ステージを解放する予定日(基準日)又は予定日時(基準日時)が設定されている。
【0092】
ステージ解放日調整部105は、ステージ管理部104から解放ステージのステージクリア条件を満たしたプレーヤ数を受信し、解放ステージのステージクリア条件を満たしたプレーヤ数とその解放ステージに設定されているステージ解放条件の所定数とを比較する。そして、比較結果と、現在日又は現在日時と基準日又は基準日時との関係から、未解放ステージの解放日を調整又は設定する。設定した未解放ステージの解放日又は解放日時は、ステージ管理部104に通知される。
【0093】
通知部105は、ステージ管理部104により未解放ステージが解放されると、未解放ステージが解放されたことを通知するメッセージをプレーヤ端末1に送信する。通知するプレーヤは、ステージクリア条件を満たしたプレーヤのみならず、ステージクリア条件を満たしていないプレーヤにも送信する。
【0094】
アイテム提供部106は、プレーヤにアイテムを提供する。提供するアイテムは、例えば、カード又はバディを取得するためのゲーム内通貨や、カード又はバディに交換可能なチケット、カード又はバディの外観(表現形態)を変更可能にするチケット等があるが、これに限られない。また、プレーヤへのアイテムの提供方法としては、以下の方法がある。
(1)各解放ステージのステージクリア条件をクリアする毎に、クリアしたプレーヤにアイテムを提供する。
(2)未解放ステージが解放された場合、参加している全プレーヤにアイテムを提供する。この場合、未解放ステージを解放するためのステージクリア条件をクリアしたプレーヤと、ステージクリア条件をクリアしていないプレーヤとで、提供するアイテムの種類や数に差をつけても良い。未解放ステージの解放に貢献したプレーヤに報いるためである。
【0095】
ゲーム管理部107は、ゲーム全体を管理する。
【0096】
通信部92は、通信回線Nと接続して通信を実現する。
【0097】
記憶部93には、システムプログラムと、ゲームプログラムとが格納される。システムプログラムは、ゲームサーバ2のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラムは、処理部91を、レーヤ管理部101と、AI処理部102と、対戦実行部103と、カード提供部104と、第1贈与アイテム提供部105と、第2贈与アイテム提供部106と、ゲーム管理部107として機能させるためのプログラムである。
【0098】
更に、記録部92は、ユーザ情報データG1と、カードデータとが格納されている。
【0099】
カードデータは、本ゲームで使用されるカード全てのカードデータである。基本的に、上述したカードアイテムキャラクタデータD3と同様なデータを、ゲームで使用される全てのカード及びアイテムについて格納している。尚、カードデータには、本ゲームで使用されるバディの基本データ(バディ識別情報、キャラクタ画像、バディ名、レベルの初期値、カード理解度の初期値、パーソナリティの初期値及びシンクロレベルの初期値)を含んでも良い。
【0100】
[各装置の動作]
ゲームサーバ2の動作を説明する。
図13はゲームサーバ2の動作フローチャートである。また、
図4も適時参照する。以下の説明では、解放されている解放ステージのうち最も階層が高い解放ステージXのステージクリア条件を満たしたプレーヤのカウント数をNとし、次に解放する未解放ステージYのステージ解放条件の所定数をMとする。
【0101】
ステージ管理部104は、解放ステージXのステージクリア条件を満たしたプレーヤが出現する毎に、解放ステージXのステージクリア条件を満たしたプレーヤ数Nをカウントする(Step 1)。そして、カウント数Nをステージ解放日調整部105に通知する。
【0102】
ステージ解放日調整部105は、カウント数Nと所定数Mとを比較する(Step 2)。比較の結果、カウント数Nが所定数M以上ならば(Step 3)、現在日と基準日とを比較する(Step 4)。現在日が基準日以降ならば、現在日(達成日)を未解放ステージYのステージ解放日に設定し、ステージ管理部104に通知する(Step 5)。一方、現在日が基準日より前ならば、現在日と基準日との間に未解放ステージYの解放日を設定し、ステージ管理部104に通知する(Step 9)。例えば、現在日と基準日との間の中間日又は基準日に、未解放ステージYの解放日を設定する。尚、本例は一例であり、解放日が現在日と基準日との間であれば、他の例でも良い。
【0103】
ステージ解放日調整部105は、カウント数Nと所定数Mとの比較の結果、カウント数Nが所定数M未満ならば(Step 3)、現在日と基準日とを比較する(Step 7)。現在日が基準日前ならば、Step 1に戻る。一方、現在日が基準日以降ならば、所定数Mを調整する(Step 8)。具体的には、所定数Mを少なくする。例えば、
図4に示すように、所定数Mを300人から250人に減らす。但し、減数は一例であり、これに限定されない。そして、Step 1に戻る。
【0104】
ステージ管理部104は、ステージ解放日調整部105から通知されたステージ解放日に、未解放ステージYを解放する(Step 6)。例えば、
図4に示すように、ステージ解放日に、ステージ4を解放する。
【0105】
通知部105は、ステージ管理部104により未解放ステージYが解放されると、全プレーヤに、未解放ステージYが解放されたことを通知する(Step 10)。
【0106】
続いて、アイテム提供部106は、未解放ステージYが解放されたことに対する報酬として全プレーヤに第1のアイテムを提供する(Step 11)。また、解放ステージXのステージクリア条件を満たしたプレーヤ(未解放ステージYの解放に貢献したプレーヤ)には、第2のアイテムを提供する(Step 11)。第2のアイテムは第1のアイテムよりも、ゲーム内で価値の高いものである。尚、第1のアイテムと第2のアイテムとは、同一のアイテムであっても良く、その場合は第2のアイテムの数の方が第1のアイテムの数よりも多くする。
【0107】
次に、プレーヤ端末1の動作を説明する。
【0108】
プレーヤ端末1の対戦実行部74は、解放ステージで対戦を行う。対戦している解放ステージのステージクリア条件を達成すると、アイテム取得部76は報酬としてアイテムを取得し、保有カードアイテムデータD3を更新する。また、未解放ステージの解放に対するアイテムを取得し、保有カードアイテムデータD3を更新する。
図14はプレーヤ端末1に表示されたアイテム取得画面の一例である。
図14の例は、未解放ステージが解放された場合に、プレーヤ端末1に表示されるアイテム取得画面の例であり、ステージクリア解放プレーヤ報酬と、ステージ解放報酬とが表示されている。ステージクリア解放プレーヤ報酬は、ステージクリア条件をクリアし、ステージを解放するのに貢献したプレーヤに与えられる報酬である。ステージ解放報酬は、ステージ解放時に全プレーヤに与えられる報酬である。
【0109】
また、未解放ステージが解放されると、通知受信部75はゲームサーバ2からメッセージを受信する。
図15はプレーヤ端末1に表示されたステージ解放通知の一例である。
【0110】
上述した例では、解放日及び基準日の例を説明したが、解放日時又は基準日時のように時間まで設定するようにしても良い。
【0111】
本実施の形態は、未開放ステージを解放するための条件を達成したプレーヤ数に応じて、未解放ステージの解放日を調整している。これにより、プレーヤの一体感を損なわず、また、プレーヤが厭きることなく、ゲームの興趣性を高めることができる。
【0112】
<本発明の実施の形態の変形例1>
本発明の実施の形態の変形例1を説明する。
図16は本発明の実施の形態の変形例1を説明するための図である。
【0113】
上述した実施の形態では、
図16の上の例に示すように、解放するステージがひとつの場合を説明した。しかし、解放するステージは複数であっても良い。例えば、
図16の下の例に示すように、未開放ステージを解放するための所定条件を達成したプレーヤ数に応じて、解放ステージの上位の階層の3つのステージを解放ステージとして解放しても良い。
【0114】
<本発明の実施の形態の変形例2>
本発明の実施の形態の変形例2を説明する。
図17は本発明の実施の形態の変形例2を説明するための図である。
【0115】
上述した実施の形態では、ステージ解放条件が、未解放ステージの直下の解放ステージのステージクリア条件を満足したプレーヤ数である例を説明した。しかし、これに限られない。
【0116】
例えば、ステージ解放条件が、各解放ステージのステージクリア条件を満足したプレーヤ数の合計値が所定値以上又は超えることであっても良い。
図17の例では、解放ステージ1,2,3のステージクリア条件を満足したプレーヤ数の合計値が1000人に達したら、未解放ステージ4,5,6を解放している。そして、解放ステージ1,2,3,4,5,6のステージクリア条件を満足したプレーヤ数の合計値が3500人に達したら、未解放ステージ7,8,9を解放している。
【0117】
上記の場合、ステージ管理部104は、各解放ステージのステージクリア条件を満足したプレーヤ数をカウントする。ステージ解放日調整部105に設定されるステージ解放条件は各解放ステージのステージクリア条件を満足したプレーヤ数の合計値が所定値N以上又は超えることである。尚、所定値Nは、未解放ステージ4,5,6のステージ解放条件では1000人であり、未解放ステージ7,8,9のステージ解放条件では3500人である。
【0118】
それ以外の動作は、上述した実施の形態と同様である。
【0119】
以上の実施の形態では、仮想的なゲームカードを用いたカードゲームを例示したが、適用可能なゲームのジャンルは限定されない。例えば、第1ゲーム要素に関連付けたキャラクタを選手とするスポーツの対戦ゲームとしてもよいし、第1ゲーム要素に関連付けたキャラクタの育成ゲーム等であってもよい。
【0120】
また、上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下には限られない。
【0121】
[付記1]
順次階層が高くなる複数のステージからなり、プレーヤのプレイ可能なステージを順次解放する対戦ゲームを実行するコンピュータであって、
実行命令が格納されたメモリと、プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記実行命令により、
少なくとも一以上の解放ステージの所定条件を満たしたプレーヤ数に応じて、前記解放ステージ以降の少なくとも一以上の未解放ステージのプレイ可能開始日又はプレイ可能開始日時を調整する調整処理と、
前記プレイ可能開始日又はプレイ可能開始日時において、前記未解放ステージをプレイ可能に制御するステージ制御処理と
を実行するコンピュータ。
【0122】
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。