(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のドレン受けと前記第2のドレン受けと前記第3のドレン受けと前記第4のドレン受けとのうち互いに隣り合う2つのドレン受けの境界では、前記第1の姿勢であるときに、前記2つのドレン受けのうち一方のドレン受けのほうが他方のドレン受けよりも高い位置となることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の熱交換換気装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態にかかる熱交換換気装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0012】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる熱交換換気装置100の構成を示す図である。
図2は、
図1に示す熱交換換気装置100を示す第1の平面図である。
図3は、
図1に示す熱交換換気装置100を示す第2の平面図である。熱交換換気装置100は、排気流と給気流との熱交換を行いながら換気を行うことが可能な装置である。
図1には、分解された状態における熱交換換気装置100の斜視図を示している。
【0013】
熱交換換気装置100は、水平設置と垂直設置とのどちらも可能とされている。熱交換換気装置100は、天井へ設置される場合、水平設置とされる。熱交換換気装置100は、壁面に掛けられて設置される壁掛けとされる場合、垂直設置とされる。
図2には、水平設置とされた熱交換換気装置100を下方から見た場合の構成を示している。
図3には、水平設置とされた熱交換換気装置100を前方から見た場合の構成を示している。
【0014】
熱交換換気装置100は、室外から室内への給気と室内から室外への排気とにより室内を換気することで、室内の快適な空気環境を維持する。また、熱交換換気装置100は、給気流と排気流との熱交換により、室内へ取り込まれる空気と室内の空気との温度差を小さくして、室内の空調負担を低減させる。
【0015】
熱交換換気装置100は、給気流を発生させる給気送風機2と、排気流を発生させる排気送風機3と、給気流と排気流との熱交換を行う熱交換器4と、給気送風機2と排気送風機3と熱交換器4とが収容された筐体1とを備える。給気送風機2は、室外の空気を筐体1内へ取り込み、筐体1内へ取り込まれた空気を室内へ送る。排気送風機3は、室内の空気を筐体1内へ取り込み、筐体1内へ取り込まれた空気を室外へ送る。筐体1には、給気流が通過する給気風路と排気流が通過する排気風路とが設けられている。
【0016】
熱交換換気装置100が水平設置で設置される場合、給気送風機2と熱交換器4と排気送風機3とは水平方向へ並ぶ。熱交換換気装置100が垂直設置で設置される場合、給気送風機2と熱交換器4と排気送風機3とは鉛直方向へ並ぶ。以下の説明では、熱交換換気装置100が水平設置で設置されるときの筐体1の姿勢を第1の姿勢、熱交換換気装置100が垂直設置で設置されるときの筐体1の姿勢を第2の姿勢、と称する。
【0017】
筐体1は、直方体形状を呈する箱体であって、6つの板部1a,1b,1c,1d,1e,1fから構成されている。筐体1が第1の姿勢であるとき、板部1aは、上方へ向けられる天面となる部分である。筐体1が第1の姿勢であるとき、板部1bは、下方へ向けられる底面となる部分である。第1の板部である板部1cは、給気吸込口5と排気吹出口8とが設けられた部分である。第2の板部である板部1dは、給気吹出口6と排気吸込口7とが設けられている。板部1aと板部1bとは、板部1cと板部1dとの間の部分であって、板部1cと熱交換器4との間の風路と板部1dと熱交換器4との間の風路とを構成する。筐体1が第1の姿勢であるとき、板部1c,1dは、横へ向けられる側面となる部分である。板部1cは、筐体1が呈する直方体形状における長手方向のうちの一方の端をなす。板部1dは、筐体1が呈する直方体形状における長手方向のうちの他方の端をなす。
【0018】
板部1e,1fは、板部1cと板部1dとの間の部分である。筐体1が第1の姿勢であるときに、第3の板部である板部1eは、前方へ向けられる正面となる部分である。筐体1が第1の姿勢であるときに、板部1fは、後方へ向けられる背面となる部分である。
【0019】
板部1eには、熱交換換気装置100の全体を制御する制御装置9が設けられている。制御装置9は、給気送風機2の駆動と排気送風機3の駆動との制御により、熱交換換気装置100の換気風量を制御する。
【0020】
板部1bには、開口10が形成されている。開口10は、熱交換器4に対して、筐体1が第1の姿勢であるときの下方に形成されている。熱交換換気装置100が天井裏に水平設置される場合には、天井には、天井よりも下方からの開口10と制御装置9とへの作業のための点検口11が設けられる。
図1および
図2には、点検口11の範囲を破線によって示している。筐体1内に収容される構成要素は、開口10を通して着脱可能とされている。
【0021】
なお、筐体1が第2の姿勢とされた場合には、板部1cは底面、板部1dは天面、板部1bは正面、板部1aは背面、板部1e,1fは側面となる。熱交換換気装置100が垂直設置とされるケースとして、居室の壁に埋め込まれて設置される場合、あるいは建物の居室以外の機械室あるいは納戸といった室内の壁面に掛けられて設置される場合があり得る。熱交換換気装置100は、開口10を正面に向けた状態で掛けられることで、開口10と制御装置9とへの作業は、正面から点検口11を介さずに行うことができる。熱交換換気装置100は、筐体1が第2の姿勢とされることで、点検口11を介さない作業が可能となりメンテナンス時の作業性を向上できる場合がある。なお、熱交換換気装置100は、壁に埋め込まれて設置される場合には、壁面に形成された点検口11を介して開口10と制御装置9とへの作業が可能とされても良い。
【0022】
第1のドレン受けであるドレンパン12は、熱交換器4に対して、筐体1が第1の姿勢であるときの下方に配置されている。ドレンパン12は、筐体1が第1の姿勢であるときに熱交換器4で生じたドレン水を溜める。ドレンパン12は、板部1bに取り付けられることによって開口10を塞ぐ。
【0023】
給気フィルター13は、筐体1の内部において熱交換器4の板部1c側に配置される。給気フィルター13は、室外から給気吸込口5を通って給気風路へ流入する空気に含まれる塵埃を捕集する。排気フィルター14は、筐体1の内部において熱交換器4の板部1d側に配置される。排気フィルター14は、室内から排気吸込口7を通って排気風路へ流入する空気に含まれる塵埃を捕集する。熱交換換気装置100は、給気フィルター13および排気フィルター14にて塵埃を捕集することによって、塵埃の付着による熱交換器4の目詰まりを防ぐ。
【0024】
図4は、
図1に示す熱交換換気装置100が有する風路について説明する図である。
図4には、筐体1の内部の構成を、筐体1が第1の姿勢とされた場合における下方から見た状態を示している。
【0025】
熱交換換気装置100は、熱交換換気と普通換気とを切り換えるダンパー20を有する。熱交換換気は、給気流17と排気流18との間の熱交換を伴う換気である。熱交換換気装置100は、熱交換換気では、熱交換器4による排気流18との熱交換を経た給気流17を室内へ送る。熱交換換気装置100は、室外より室内のほうが快適な温度である場合に、熱交換換気により室外の空気の温度を室内の空気の温度に近づけることで、空調負担を低減させる。
【0026】
普通換気は、給気流17と排気流18との間の熱交換を伴わない換気である。熱交換換気装置100は、普通換気では、熱交換器4による排気流18との熱交換を経ない給気流17を室内へ送る。熱交換換気装置100は、室内より室外のほうが快適な温度である場合に、普通換気により快適な温度の空気を室外から室内へ送ることで、室内を快適な温度にするとともに空調負荷を低減させる。また、普通換気では、熱交換器4への排気流18の通過による圧力損失が抑えられることから、熱交換換気装置100の消費電力を低減することができる。なお、
図4において、排気流18は、熱交換換気の場合における排気流とする。バイパス気流19は、普通換気の場合における排気流とする。筐体1には、給気流17が通過する給気風路15と、排気流18とバイパス気流19とが通過する排気風路16とが設けられている。
【0027】
給気風路15は、給気吸込口5と熱交換器4における給気流17の流入口との間の上流側風路15aと、熱交換器4における給気流17の流出口と給気吹出口6との間の下流側風路15bとを含む。室外から給気吸込口5へ吸い込まれた給気流17は、上流側風路15aを通り、給気フィルター13を通過してから熱交換器4へ流入する。熱交換器4から流出した給気流17は、下流側風路15bを通り、給気吹出口6から室内へ向けて吹き出される。
【0028】
排気風路16は、排気吸込口7と熱交換器4における排気流18の流入口との間の上流側風路16aと、熱交換器4における排気流18の流出口と排気吹出口8との間の下流側風路16bとを含む。室内から排気吸込口7へ吸い込まれた排気流18は、上流側風路16aを通り、排気フィルター14を通過してから熱交換器4へ流入する。熱交換器4から流出した排気流18は、下流側風路16bを通り、排気吹出口8から室外へ向けて吹き出される。
【0029】
バイパス風路21は、熱交換器4の外に設けられた風路である。上流側風路16aには、熱交換器4へ向かう排気流18が通過する熱交換側開口部22と、バイパス風路21へ向かうバイパス気流19が通過するバイパス側開口部23とが設けられている。ダンパー20は、熱交換側開口部22とバイパス側開口部23との間にて回動可能に支持されている。切り換え部であるダンパー20は、排気吸込口7から熱交換器4への排気流18の流動と排気吸込口7からバイパス風路21へのバイパス気流19の流動とを切り換える。制御装置9は、ダンパー20の動作の制御により、熱交換換気と普通換気との切り換えを制御する。
【0030】
熱交換換気において、ダンパー20は、バイパス側開口部23を塞ぐ。排気流18は、上流側風路16aから熱交換側開口部22を通過して、熱交換器4へ進行する。一方、普通換気において、ダンパー20は、熱交換側開口部22を塞ぐ。バイパス気流19は、上流側風路16aからバイパス側開口部23を通過して、バイパス風路21へ進行する。熱交換器4を通過した排気流18とバイパス風路21を通過したバイパス気流19とは、下流側風路16bを通過して排気吹出口8へ進行する。筐体1内に形成された各風路には、結露を生じにくくさせるために、
図1に示す断熱部品27が設けられている。
【0031】
図5は、
図1に示す熱交換換気装置100が有する熱交換器4の配置について説明する図である。
図5には、熱交換換気装置100からドレンパン12と給気フィルター13と排気フィルター14とが外された状態の斜視図を示している。熱交換器4は、板部1aとドレンパン12との間に配置される。熱交換器4は、筐体1内において、筐体1の長手方向における中央に位置する。
【0032】
熱交換換気装置100のメンテナンスの際に、ドレンパン12が開口10から外されて、給気フィルター13と排気フィルター14とが筐体1内から開口10を通して外される。さらに、熱交換器4と給気送風機2と排気送風機3とが筐体1内から開口10を通して外される。筐体1が第1の姿勢であるときにおける熱交換器4の直下には、メンテナンスの際における熱交換器4の落下を防ぐための複数の押さえ板24が設けられている。開口10からドレンパン12を取り外し可能としたことで、開口10を通して熱交換器4と給気送風機2と排気送風機3とを筐体1内から取り出すことができる。
【0033】
図6は、
図1に示す熱交換換気装置100が有する熱交換器4の第1例を示す斜視図である。第1例にかかる熱交換器4は、四角柱形状をなす。第1例にかかる熱交換器4は、給気流17の向きと排気流18の向きとが互いに垂直である直交型の熱交換器である。
【0034】
熱交換器4は、給気風路15と排気風路16との間に設けられている。熱交換器4は、給気流17と排気流18との間の全熱交換を行う。熱交換器4は、互いに間隔が設けられて配置された複数の仕切材30と、複数の仕切材30の間隔を保持する間隔保持材31とを備える。熱交換器4は、仕切材30と間隔保持材31とを積層させて構成された積層体である。仕切材30は、平坦に加工されたシート材である。間隔保持材31は、波形の凹凸が施されたシート材である。仕切材30と間隔保持材31とは、互いに接合されている。
【0035】
熱交換器4は、仕切材30と間隔保持材31とを積層させた方向である積層方向を板部1eと板部1fとに平行にして配置されている。熱交換器4は、積層方向を板部1cと板部1dとに平行にして配置されても良い。
【0036】
積層体において、波形の折り目の方向が互いに垂直となるように向きを異ならせた間隔保持材31が、仕切材30を介して交互に積層されている。これにより、熱交換器4には、排気流18が通過する一次通路32と給気流17が通過する二次通路33とが積層方向において交互に設けられている。仕切材30では、給気流17と排気流18とを混合させずに、一次通路32を通過する排気流18と二次通路33を通過する給気流17との間の顕熱交換と潜熱交換とが行われる。なお、熱交換器4は、顕熱交換と潜熱交換との一方のみを行うものであっても良い。
【0037】
仕切材30と間隔保持材31とには、紙が使用されている。熱交換器4は、仕切材30と間隔保持材31とに紙が使用されることによって、製造コストを抑えることができる。紙によって一次通路32と二次通路33が構成されていることで、熱交換によって発生した結露水を一次通路32と二次通路33とによって保持することができる。また、風路へ進入した結露水が結氷することによる風路の閉塞を低減できる。
【0038】
図7は、
図1に示す熱交換換気装置100が有する熱交換器4の第2例を示す斜視図である。第2例にかかる熱交換器4は、六角柱形状をなす。第2例にかかる熱交換器4は、給気流17の向きと排気流18の向きとを180度異ならせた対向流型の熱交換器である。熱交換換気装置100には、第1例にかかる熱交換器4と第2例にかかる熱交換器4とのどちらが適用されても良い。熱交換器4の形状は、多角柱形状であれば良く、六角柱形状および四角柱形状以外の形状であっても良い。なお、
図1には、第2例にかかる熱交換器4を示している。対向流型の熱交換器4が設けられることにより、熱交換換気装置100は、高い熱交換効率での熱変換を行うことができる。
【0039】
次に、熱交換換気装置100におけるドレン水の排出のための構成について説明する。
図8は、
図3に示すVIII−VIII線における熱交換換気装置100の断面図である。
図8には、水平設置で設置された熱交換換気装置100を示している。筐体1が第1の姿勢であるとき、
図2に示す板部1bが下方へ向けられている。第2のドレン受けであるドレンパン35と第3のドレン受けであるドレンパン36と第4のドレン受けであるドレンパン37とは、板部1bのうち筐体1内側の面に設けられている。
【0040】
ドレンパン35は、給気風路15の上流側風路15aと排気風路16の下流側風路16bとのうち、筐体1が第1の姿勢であるときの下方側に配置されている。ドレンパン35は、上流側風路15aと下流側風路16bとにおいてドレン水を保持する。
【0041】
ドレンパン36は、排気風路16の上流側風路16aと給気風路15の下流側風路15bとのうち、筐体1が第1の姿勢であるときの下方側に配置されている。ドレンパン36は、上流側風路16aと下流側風路15bとにおいてドレン水を保持する。
【0042】
ドレンパン37は、バイパス風路21のうち筐体1が第1の姿勢であるときの下方側に配置されている。ドレンパン37は、バイパス風路21においてドレン水を保持する。熱交換換気装置100は、4つのドレンパン12,35,36,37によってドレン水を保持可能とする。4つのドレンパン12,35,36,37は、筐体1の外へドレン水を排出させる経路を構成可能に、互いに連結されている。
【0043】
第1の排水口25は、筐体1が第1の姿勢であるときの筐体1の下部に位置している。第1の排水口25は、筐体1内に保持されたドレン水を筐体1の外へ流出させる。第1の排水口25は、ドレンパン12のうち給気フィルター13側の端部12aから、筐体1の長手方向に垂直な向きに立てられている。第1の排水口25は、板部1eに対して垂直に立てられている。仮に、第1の排水口25が筐体1の長手方向に平行な向きとされた場合、第1の排水口25が給気フィルター13または排気フィルター14の着脱の妨げとなることがあり得る。第1の排水口25が筐体1の長手方向に垂直とされたことで、給気フィルター13または排気フィルター14の着脱の妨げとならない態様で第1の排水口25を配置することができる。
【0044】
筐体1が第1の姿勢であるときにおいて、第1の排水口25の高さ位置は、板部1bの高さ位置と同等とされている。筐体1が第1の姿勢であるときにおけるできるだけ低い位置に第1の排水口25が設けられていることで、熱交換換気装置100は、第1の排水口25からの排水を促すことができる。
【0045】
ドレンパン36とドレンパン37との境界には、排水経路を構成する排水経路部38aが設けられている。排水経路部38aは、ドレンパン36とドレンパン37とをつなぐとともに、筐体1が第1の姿勢であるときにドレンパン36のほうがドレンパン37よりも高い位置となるように形成された部分である。ドレンパン36に溜められたドレン水は、排水経路部38aを通ってドレンパン37へ流れる。
【0046】
ドレンパン37と、ドレンパン12の端部12aとの境界には、排水経路を構成する排水経路部38cが設けられている。排水経路部38cは、ドレンパン37と端部12aとをつなぐとともに、筐体1が第1の姿勢であるときにドレンパン37のほうが端部12aよりも高い位置となるように形成された部分である。ドレンパン37に溜められたドレン水は、排水経路部38cを通って端部12aへ流れる。端部12aへ流れたドレン水は、第1の排水口25から筐体1の外へ排出される。
【0047】
ドレンパン35と、ドレンパン12の端部12aとの境界には、排水経路を構成する排水経路部38bが設けられている。排水経路部38bは、給気フィルター13と板部1eとの間に設けられている。排水経路部38bは、ドレンパン35と端部12aとをつなぐとともに、筐体1が第1の姿勢であるときにドレンパン35のほうが端部12aよりも高い位置となるように形成された部分である。ドレンパン35に溜められたドレン水は、排水経路部38bを通って端部12aへ流れる。端部12aへ流れたドレン水は、第1の排水口25から筐体1の外へ排出される。
【0048】
図9は、
図8に示す熱交換換気装置100が垂直設置で配置された状態を示す図である。
図9には、
図8に示す断面と同じ断面を示している。筐体1が第2の姿勢であるときに、板部1cが下方へ向けられている。第2の排水口26は、筐体1が第2の姿勢であるときにおける筐体1の下部に位置している。第2の排水口26は、筐体1内に保持されたドレン水を筐体1の外へ流出させる。第2の排水口26は、板部1cのうちドレンパン35の隣に設けられている。第2の排水口26は、板部1cに垂直に立てられている。第1の排水口25が筐体1から立てられている方向と、第2の排水口26が筐体1から立てられている方向とは、互いに垂直である。
【0049】
筐体1が第2の姿勢とされたことで、筐体1内で発生したドレン水は、下方へ向かって移動する。ドレン水は、各風路を構成する壁部あるいは各ドレンパン12,35,36,37を伝って下方へ流れるか、壁部および各ドレンパン12,35,36,37を離れて下方へ落下する。板部1cにまで到達したドレン水は、第2の排水口26から筐体1の外へ排出される。筐体1内には、板部1cにおけるドレン水の漏れを防止するための構成が設けられても良く、ドレンパンが設けられても良い。給気吸込口5と排気吹出口8との筐体1内側の端には、ドレン水を堰き止めるための構成が設けられても良い。これにより、板部1cまで到達したドレン水を漏れなく第2の排水口26から排出することができる。
【0050】
次に、室内空気によって生じたドレン水と室外空気によって生じたドレン水との排出について、筐体1が
図8に示す第1の姿勢であるときと
図9に示す第2の姿勢であるときとに分けて説明する。
【0051】
筐体1が第1の姿勢であるときにおいて、室内の多湿な空気が排気吸込口7から上流側風路16aへ進入した場合に、上流側風路16aで凝縮した水がドレンパン36に保持される。ドレンパン36に溜められたドレン水は、排水経路部38aを通ってドレンパン37へ流れる。ドレンパン37へ流れたドレン水は、排水経路部38cを通って端部12aへ流れる。端部12aへ流れたドレン水は、第1の排水口25から筐体1の外へ排出される。熱交換器4を通過してから下流側風路16bで凝縮した水は、ドレンパン35にて保持される。ドレンパン35に溜められたドレン水は、排水経路部38bを通り、第1の排水口25から筐体1の外へ排出される。
【0052】
筐体1が第1の姿勢であるときにおいて、室外の多湿な空気が給気吸込口5から上流側風路15aへ進入した場合に、上流側風路15aで凝縮した水がドレンパン35に保持される。ドレンパン35には、上流側風路15aと下流側風路16bとの間を仕切る仕切り部39が形成されている。下流側風路16bで凝縮した水は、仕切り部39が設けられていることで、上流側風路15aで凝縮した水と混在せずに排水経路部38bへ進行する。室外の空気が多湿である場合、霧などによって室外が一時的に多湿状態になったことが想定される。熱交換換気装置100は、上流側風路15aで凝縮した水をドレンパン35に保持しておき、換気運転によって水を蒸発させても良い。
【0053】
熱交換換気装置100が第1の姿勢であるときにおいて、室外の多湿な空気がバイパス風路21へ進入した場合に、バイパス風路21で凝縮した水がドレンパン37に保持される。ドレンパン37に溜められたドレン水は、排水経路部38cと端部12aとを通り、第1の排水口25から筐体1の外へ排出される。
【0054】
熱交換器4の内部での凝縮によって生じたドレン水は、ドレンパン12に保持される。ドレンパン12に溜められたドレン水は、端部12aを通り、第1の排水口25から筐体1の外へ排出される。
【0055】
このようにして、熱交換換気装置100は、各風路と熱交換器4とにおいて生じたドレン水を第1の排水口25へ進行させて、筐体1の外へドレン水を排出させる。筐体1が第1の姿勢であるときには、ドレン水の流出を止める止水部品が第2の排水口26に取り付けられても良い。これにより、第2の排水口26からのドレン水の漏れ出しを防ぐことができる。
【0056】
熱交換換気装置100は、熱交換器4の下方にドレンパン12が設けられている以外に、風路ごとのドレンパン35,36,37が設けられていることにより、多湿な空気が筐体1へ取り込まれたことによって生じるドレン水を風路ごとにおいて保持することができる。
【0057】
筐体1が第2の姿勢であるときにおいて、室内の多湿な空気が排気吸込口7から上流側風路16aへ進入した場合に、上流側風路16aで凝縮した水は、上流側風路16aよりも下方の各風路を構成する壁部あるいは各ドレンパン12,35,36,37を伝って下方へ流れるか、下方へ落下する。板部1cにまで到達したドレン水は、第2の排水口26から筐体1の外へ排出される。
【0058】
筐体1が第2の姿勢であるときにおいて、室外の多湿な空気が給気吸込口5から上流側風路15aへ進入した場合に、上流側風路15aで凝縮した水は、上流側風路15aの壁部あるいはドレンパン35を伝って下方へ流れるか、下方へ落下する。板部1cにまで到達したドレン水は、第2の排水口26から筐体1の外へ排出される。
【0059】
筐体1が第2の姿勢であるときにおいて、室外の多湿な空気がバイパス風路21へ進入した場合に、バイパス風路21で凝縮した水は、バイパス風路21および下流側風路16bの壁部あるいはドレンパン37,35を伝って下方へ流れるか、下方へ落下する。板部1cにまで到達したドレン水は、第2の排水口26から筐体1の外へ排出される。
【0060】
熱交換器4の内部での凝縮によって生じたドレン水は、熱交換器4の内部を通って、上流側風路15aと下流側風路16bとに進行する。ドレン水は、上流側風路15aおよび下流側風路16bの壁部あるいはドレンパン35を伝って下方へ流れるか、下方へ落下する。板部1cにまで到達したドレン水は、第2の排水口26から筐体1の外へ排出される。
【0061】
このようにして、熱交換換気装置100は、各風路と熱交換器4とにおいて生じたドレン水を第2の排水口26へ進行させて、筐体1の外へドレン水を排出させる。筐体1が第2の姿勢であるときには、第1の排水口25に止水部品が取り付けられても良い。これにより、第1の排水口25からのドレン水の漏れ出しを防ぐことができる。
【0062】
図10は、
図8に示す熱交換換気装置100が有する排水経路部の構成を示す図である。
図10には、
図8に示す排水経路部38a,38b,38cのうち、排水経路部38aの断面を示している。ドレンパン36とドレンパン37とは、互いに隣り合う2つのドレンパンである。2つのドレンパンのうちの一方であるドレンパン36は、ドレン水が溜められる底部41と、底部41から立てられた突出部42とを有する。突出部42は、ドレンパン36のうちドレンパン37側の端部に形成されており、ドレンパン37との境界を構成する。2つのドレンパンのうちの他方であるドレンパン37は、ドレン水が溜められる底部43と、底部43から垂直に立てられた突出部44とを有する。突出部44は、ドレンパン37のうちドレンパン36側の端部に形成されており、ドレンパン36との境界を構成する。
【0063】
ドレンパン36の突出部42は、突出部44が形成されたドレンパン37の端部を巻き込んで折り曲げられている。突出部42と突出部44との間には、止水材45が設けられている。排水経路部38aは、突出部42が折り曲げられた内側に突出部44と止水材45とが嵌め込まれていることで、ドレン水の漏れを防止可能とされている。
【0064】
筐体1が第1の姿勢であるとき、ドレンパン36では、底部41から、突出部42のうち底部41とは逆側の端42aまでドレン水を溜めることができる。ドレンパン36において端42aを超えたドレン水は、端42aからドレンパン37へ流れる。
【0065】
排水経路部38bおよび排水経路部38cは、排水経路部38aと同様に構成されている。ドレンパン12とドレンパン35との境界に設けられた排水経路部38bでは、ドレンパン35は、
図10に示すドレンパン36と同様の構成を有する。排水経路部38bでは、ドレンパン12は、
図10に示すドレンパン37と同様の構成を有する。ドレンパン37とドレンパン12との境界に設けられた排水経路部38cでは、ドレンパン37は、
図10に示すドレンパン36と同様の構成を有する。排水経路部38cでは、ドレンパン12は、
図10に示すドレンパン37と同様の構成を有する。これにより、各排水経路部38a,38b,38cでのドレン水の漏れを防止することができる。
【0066】
ドレンパン12のサイズは、
図1に示す開口10と点検口11とを通過可能なサイズに抑えられる。このため、筐体1が第1の姿勢であるときに、各風路にて凝縮した水を熱交換器4の下方にある1つのドレンパン12によって受けるために、ドレンパン12を大型化することは困難である。実施の形態1では、熱交換換気装置100は、ドレンパン12と、風路ごとのドレンパン35,36,37とによって筐体1内のドレン水を保持することができる。これにより、熱交換換気装置100は、多湿な環境に設置される場合でも、筐体1内にてドレン水を保持することができる。熱交換換気装置100は、風路ごとのドレンパン35,36,37によって、ドレンパン12とともに排水経路を構成したことで、ドレン水の排出を促すことができる。
【0067】
実施の形態1によると、熱交換換気装置100は、筐体1が第1の姿勢であるときの筐体1の下部に位置する第1の排水口25と、筐体1が第2の姿勢であるときの筐体1の下部に位置する第2の排水口26とを備える。熱交換換気装置100は、水平設置および垂直設置のどちらが選択される場合も、筐体1に溜められたドレン水を筐体1の外に排出することができる。熱交換換気装置100は、水平設置と垂直設置とが選択可能となることで、設置態様の自由度を高めることが可能となる。これにより、熱交換換気装置100は、水平設置と垂直設置とのどちらが選択された場合もドレン水を排出することができるという効果を奏する。
【0068】
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。