(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御装置は、前記複数の部屋の各々に設置された電気機器から情報を受信し、受信した情報に基づいて推定した前記複数の部屋の各々から排気される排気空気の体積と、前記CO2センサによって計測したCO2濃度と、前記人検知手段の検知結果とに基づいて、前記複数の部屋の各々のCO2濃度を推定することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の換気制御システム。
前記電気機器は、空気調和機であり、前記制御装置は、前記空気調和機の冷房能力又は暖房能力の情報を前記空気調和機から受信することを特徴とする請求項9に記載の換気制御システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施の形態に係る換気制御システム及び二酸化炭素濃度推定方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0011】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る換気制御システムの配線を示す図である。実施の形態1に係る換気制御システム50は、換気装置1、空気調和機5、リモートコントローラ6及び照明機器7を有する。部屋4aには、室内の温度調整を行う空気調和機5が設置されている。部屋4bには、空気調和機5を操作するためのリモートコントローラ6が設置されている。また、部屋4cには、照明機器7が設置されている。換気装置1は、接続線8を介して空気調和機5と接続されている。また、換気装置1は、接続線9を介してリモートコントローラ6と接続されている。また、換気装置1は、接続線10を介して照明機器7と接続されている。
【0012】
図2は、実施の形態1に係る換気制御システムの配管を示す図である。実施の形態1に係る換気制御システム50において、換気装置1は屋外の新鮮な外気を取り込んで、複数の部屋4a,4b,4cへ供給するための給気用ダクト配管2によって部屋4a,4b,4cと接続されている。また、換気装置1は部屋4a,4b,4c内の空気を取り込んで、屋外へ排気するための排気用ダクト配管3によって部屋4a,4b,4cと接続されている。
【0013】
空気調和機5には、室内に人がいるか否かを検知する人検知手段である人感センサが搭載されている。空気調和機5は、人感センサによって検知された存否情報に基づいて、空気調和機5の運転停止又は設定温度を制御することができる。例えば、空気調和機5は、冷房運転中に、一定時間の間、存否情報が「不在」になった場合に冷房運転を停止させたり、冷房設定温度を一定温度だけ上げたりするなどの制御を行い、省エネルギーを図ることができる。
【0014】
空気調和機5に搭載された人感センサによって検知された存否情報は、接続線8を通じて空気調和機5から換気装置1へ送られる。存否情報は、通信信号又は電圧信号とされて接続線8を伝送される。なお、換気装置1と空気調和機5とは、無線通信によって接続されてもよい。
【0015】
リモートコントローラ6には、室内に人がいるか否かを検知する人検知手段である人感センサが搭載されている。リモートコントローラ6は、人感センサによって検知された存否情報によって、空気調和機5などの機器の運転停止又は設定温度を制御することができる。例えば、空気調和機5が暖房運転中に、一定時間の間、存否情報が「不在」になった場合に空気調和機5を停止させたり、暖房設定温度を一定温度だけ下げたりするなどの制御を行い、省エネルギーを図ることができる。
【0016】
リモートコントローラ6に搭載された人感センサによって検知された存否情報は、接続線9を通じてリモートコントローラ6から換気装置1へ送られる。存否情報は、通信信号又は電圧信号とされて接続線9を伝送される。なお、換気装置1とリモートコントローラ6とは、無線通信によって接続されてもよい。
【0017】
照明機器7には、室内に人がいるか否かを検知する人検知手段である人感センサが搭載されている。照明機器7は、人感センサによって検知された存否情報によって、照明機器7のオンオフ又は照度を制御することができる。例えば、照明がオフのときに、存否情報が「在室」になった場合に照明をオンすることができる。また、照明がオンのときに、一定時間の間、存否情報が「不在」になった場合に照明をオフすることができる。
【0018】
照明機器7に搭載された人感センサによって検知された存否情報は、接続線10を通じて照明機器7から換気装置1へ送られる。存否情報は、通信信号又は電圧信号とされて接続線10を伝送される。なお、換気装置1と照明機器7とは、無線通信によって接続されてもよい。
【0019】
また、人の存否を検知できる人検知手段を有する機器は、例えばカードキーによる建物又は部屋4a,4b,4cへの人の入退室を管理するセキュリティシステムであってもよい。セキュリティシステムと換気装置1とは有線又は無線通信によって接続され、セキュリティシステムが持つ入退室情報を、セキュリティシステムから換気装置1へ伝達することができる。
【0020】
なお、換気装置1は、人感センサ又はカードリーダを搭載した機器から存否情報を得るのではなく、人感センサ単品を部屋4a,4b,4cに設置し、人感センサそのものから存否情報を収集することも可能である。また、人の存否を検知することができる装置であれば、人感センサとして利用可能である。
【0021】
図3は、実施の形態1に係る換気制御システムの換気装置の構成を示す図である。換気装置1は、本体箱体11に、熱交換器12と、排気用送風機13と給気用送風機14とが組み込まれている。給気用送風機14は給気風路15内に配置されており、室外側吸込口OAから熱交換器12を通り、複数の室内にある室内側吐出口SAへ空気を供給する。排気用送風機13は排気風路16内に配置されており、複数の室内にある室内側吸込口RAから熱交換器12を通り、室外側吐出口EAへ空気を排出する。換気装置1は、供給する空気と排出する空気との間での熱交換を熱交換器12によって行う。
【0022】
室外側吸込口OAから換気装置1までは外気側ダクト17によって接続されている。換気装置1から複数の室内側吐出口SAまでは給気側ダクト18によって接続されている。複数の室内側吸込口RAから換気装置1までは室内側ダクト19によって接続されている。換気装置1から室外側吐出口EAまでは排気側ダクト20によって接続されている。
図3では省略しているが、給気側ダクト18は、複数の室内側吐出口SAに接続するため、途中で分岐している。同様に、
図3では省略しているが、室内側ダクト19は、複数の室内側吸込口RAに接続するため、途中で分岐している。外気側ダクト17及び給気側ダクト18は、給気用ダクト配管2である。室内側ダクト19及び排気側ダクト20は、排気用ダクト配管3である。
【0023】
換気装置1内の排気風路16には、排気風路16内のCO
2濃度を計測するためのCO
2センサ21が配置されている。排気風路16内のCO
2濃度は、部屋4a,4b,4cからの排気空気が混合された混合空気のCO
2濃度である。すなわち、部屋4a,4b,4cから排気される排気空気の合計体積中に含まれるCO
2ガスの合計体積を表している。
【0024】
排気用送風機13及び給気用送風機14は、制御装置22により独立に駆動制御される。制御装置22は、CO
2センサ21に接続されており、CO
2センサ21が計測したCO
2濃度情報を取得することができる。換気装置1の操作及び状態確認は、制御装置22に接続された操作装置23から行う。
【0025】
図4は、実施の形態1に係る換気制御システムの制御装置の機能ブロック図である。
図4に示すように、制御装置22は、商用電源31に接続される電源回路32を備える。電源回路32は、制御部33及び各回路に電力を供給する。
【0026】
換気装置1には、運転状態、排気用送風機13の動作風量及び給気用送風機14の動作風量などの情報の表示、運転停止操作、並びに排気用送風機13及び給気用送風機14の動作ノッチの設定が可能な操作装置23が接続される。操作装置23は、操作装置通信回路37を介して制御部33に接続される。
【0027】
排気風路16に配置されたCO
2センサ21は、CO
2濃度を計測しCO
2濃度信号を出力する。CO
2センサ21は、CO
2濃度信号を受信するためのCO
2センサ信号受信回路36を介して制御部33へ接続される。
【0028】
また、制御装置22には、在否情報又はCO
2濃度に基づいて排気用送風機13又は給気用送風機14の運転ノッチを設定するためのスイッチなどを備えた機能設定回路40が設けられている。
【0029】
制御部33は、CO
2センサ信号受信回路36、操作装置通信回路37、在否情報受信回路38及び機能設定回路40からの信号を受けて、給気用送風機14を駆動するための給気用送風機駆動回路34への駆動指令の出力と、排気用送風機13を駆動するための排気用送風機駆動回路35への駆動指令の出力とを行うことができる。
【0030】
制御部33は、CO
2センサ21で検知したCO
2濃度又は各部屋4a,4b,4cのCO
2濃度に応じて、給気用送風機14を駆動するための給気用送風機駆動回路34への駆動指令の出力と、排気用送風機13を駆動するための排気用送風機駆動回路35への駆動指令の出力とを行う。ここで、制御部33は、部屋4a,4b,4cのうちCO
2濃度が最も高い部屋のCO
2濃度が800ppm以上であれば、排気用送風機13及び給気用送風機14を強運転させるものとする。また、制御部33は、部屋4a,4b,4cのうちCO
2濃度が最も高い部屋のCO
2濃度が500ppm以上800ppm未満であれば、排気用送風機13及び給気用送風機14を弱運転させるものとする。また、制御部33は、部屋4a,4b,4cのうちCO
2濃度が最も高い部屋のCO
2濃度が500ppm未満であれば、排気用送風機13及び給気用送風機14を微弱運転させるものとする。
【0031】
次に、制御部33による各部屋4a,4b,4cのCo
2濃度を推定する処理について説明する。以下の説明の例では、部屋4aの在否情報は「在室」、部屋4bの在否情報は「不在」、部屋4cの在否情報は「在室」とし、排気風路16内のCO
2濃度は、800ppmとする。
【0032】
部屋4a,4b,4cの各々から排気される空気の1時間当たりの体積を100m
3/hとすると、換気装置1によって屋外へ排出される排気空気は、部屋4a,4b,4cから排気される空気の1時間当たりの体積の合計である300m
3/hとなる。よって、換気装置1によって屋外へ排出される排気空気中に含まれるCO
2ガス量は、300[m
3/h]×800[ppm]=300[m
3/h]×800÷1000000=0.24[m
3/h]となる。
【0033】
次に、部屋4a,4b,4cの排気空気に含まれるCO
2ガス量を求める。部屋4bは、在否情報が「不在」のため、部屋4bには人が在室していない。部屋4bは、在室者がいないにも関わらず換気装置1による換気が行われていることから、排気空気のCO
2濃度は、屋外の大気中のCO
2濃度と同等となる。一般的に、大気中のCO
2濃度は、約400ppmであるため、部屋4bからの排気空気に含まれるCO
2ガス量は、100[m
3/h]×400[ppm]=100[m
3/h]×400÷1000000=0.04[m
3/h]となる。
【0034】
部屋4a及び部屋4cは、在否情報がともに「在室」のため、部屋4a及び部屋4cには人が在室している。在室者がいる場合、人間の呼気によって室内のCO
2濃度は大気中のCO
2濃度よりも上昇する。したがって、部屋4a,4cのCO
2濃度は、「換気装置1から排出される排気空気中に含まれるCO
2ガス量」と、「部屋4bから排出される排気空気中に含まれるCO
2ガス量」とから推定する。
【0035】
まず、部屋4a及び部屋4cに在室する人数が同等とし、部屋4a及び部屋4cから排出される排気空気中に含まれるCO
2ガス量を同等とする。これより、部屋4aから排出される排気空気中に含まれるCO
2ガス量は、(「換気装置1から排出される排気空気中に含まれるCO
2ガス量」−「部屋4bから排出される排気空気中に含まれるCO
2ガス量」)÷「在室の部屋4a,4cから排気される排気空気の体積の合計」×「部屋4aから排気される排気空気の体積」=(0.24−0.04)÷200×100=0.1[m
3/h]となる。これよりCO
2濃度を算出すると、CO
2濃度=CO
2ガス量÷排気空気の体積=0.1[m
3/h]÷100[m
3/h]=1000ppmとなる。部屋4cのCO
2濃度も、同様に1000ppmとなる。
【0036】
部屋4a,4cのCO
2濃度が1000ppmであるため、制御装置22は、給気用送風機14及び排気用送風機13を強運転で動作させる。
【0037】
図5は、実施の形態1に係る換気制御システムによる二酸化炭素濃度推定方法の処理の流れを示すフローチャートである。CO
2濃度推定処理を開始すると、ステップS101において制御装置22は、排気風路16に配置されたCO
2センサ21によるCO
2濃度情報を受信する。なお、過去の一定期間に受信したCO
2濃度の平均を取ることで、ノイズなどによる異常値を除去又は抑制してもよい。すなわち、CO
2センサ21によって計測したCO
2濃度は、複数回の計測値の平均値であってもよい。制御装置22は、ステップS101で得たCO
2濃度情報を用いて、以降の各部屋のCO
2濃度推定処理を行う。ステップS101で得られたCO
2濃度が異常値であれば、
図5には記載しないが、センサ異常として以降の推定処理を中止してもよい。異常値は、CO
2が検出されず0ppmである場合、及び一般的な大気中のCO
2濃度である400ppmと比べて一桁以上大きい値である場合を例示できる。
【0038】
ステップS102において、制御装置22は、部屋4a,4b,4cに設置された空気調和機5、リモートコントローラ6及び照明機器7から在否情報を受信する。制御装置22は、ステップS102で得た在否情報を用いて、以降の部屋4a,4b,4cのCO
2濃度推定処理を行う。なお、部屋4a,4b,4cのいずれかで在否情報が「在室」から「不在」に変化したとき、室内のCO
2ガスがすぐには排出されず、推定値と実体値との誤差が大きくなる恐れがあるため、在否情報が「在室」から「不在」に変化してから一定時間の間は「在室」であるとみなして部屋4a,4b,4cのCO
2濃度推定処理を行ってもよい。すなわち、在室者を検知しなくなってから一定時間の間は、在室者がいるとみなして部屋4a,4b,4cのCO
2濃度推定処理を行ってもよい。
【0039】
ステップS103において、制御装置22は、部屋4a,4b,4cから換気装置1によって排気される排気空気の体積を設定する。ここで部屋4a,4b,4cの高さ及び床面積が同等であれば、排気空気の体積を同じ体積とみなしてもよい。また部屋4a,4b,4cの高さ及び床面積の少なくとも一方が異なる場合は、排気空気の体積を部屋4a,4b,4cに個別に設定してもよい。部屋4a,4b,4cから排気される排気空気の体積は、機能設定回路40で設定してもよい。また、部屋4a,4b,4cから排気される排気空気の体積は、空気調和機5の冷房能力又は暖房能力から設定できるようにしてもよい。すなわち、制御装置22は、空気調和機5から冷房能力又は暖房能力の情報を受信し、受信した情報に基づいて、排気空気の体積を設定してもよい。
【0040】
一般的に鉄筋コンクリート構造の建屋の場合、空気調和機5の冷房能力が5.6kWの場合でおよそ32m
2の広さの部屋を冷房可能である。日本国においては、1m
2当たりの在室人員を0.2人としたとき、1人当たりの必要換気量は25から30m
3/hと建築物衛生法で定められている。これより、空気調和機5の冷房能力1kWあたりの必要換気量は、32[m
2]÷5.6[kW]×0.2[人/m
2]×30[m
3/h/人]=34.3[m
3/h]となる。
【0041】
また、部屋4a,4b,4cから排気される排気空気の体積は、各部屋に設置された照明機器の消費電力から設定できるようにしてもよい。すなわち、制御装置22は、各部屋に設置された照明機器から消費電力の情報を受信し、受信した情報に基づいて、排気空気の体積を設定してもよい。一般的に床面積16m
2の広さの部屋であれば、100W程度の蛍光灯が必要である。したがって、照明機器1W当たりの必要換気量は、16[m
2]÷100[W]×0.2[人/m
2]×30[m
3/h/人]=0.96[m
3/h]となる。制御装置22は、ステップS103で得た各部屋から排気される排気空気の体積を用いて、以降の各部屋のCO
2濃度推定処理を行う。
【0042】
ステップS104において、制御装置22は、換気装置1によって屋外へ排気される排気空気中のCO
2ガス量を算出する。換気装置1によって排気される排気空気中のCO
2ガス量は、「換気装置1が排気できる排気空気の体積」と「ステップS101で得たCO
2濃度」との乗算で求められる。
【0043】
ステップS105において、制御装置22は、ステップS102で得た部屋4a,4b,4cの在否情報から、不在となった部屋から排気される排気空気中のCO
2ガス量を算出する。不在となった部屋から排気される排気空気中のCO
2ガス量は、「大気中のCO
2濃度」と、「ステップS103で設定した部屋から排気される排気空気の体積」との乗算で算出される。
【0044】
なお、大気中のCO
2濃度は、建物が幹線道路沿いにあるなど、CO
2濃度が平均よりも高い環境にある場合も想定されるため、機能設定回路40を用いて任意に設定できるようにしてもよい。また、部屋内の空気を入れ替えられる程度の時間、すべての部屋が不在となったときのCO
2濃度を大気中のCO
2濃度としてもよい。
【0045】
ステップS106において、制御装置22は、各部屋のうち、在否情報が「在室」となっている部屋から排気される排気空気の体積の合計を算出する。在室の部屋から排気される排気空気の容積の合計は、ステップS103で得た各部屋から排気される排気空気の体積を用いて算出される。
【0046】
次に、在室となった部屋から排気される排気空気中のCO
2ガス量を算出するため、部屋ごとにステップS107からステップS111の処理を繰り返し行う。ここでは各部屋に部屋番号Nを割り当て、部屋4aはN=1、部屋4bはN=2、部屋4cはN=3とする。繰り返し処理では、Nを1から始めて、ステップS107からステップS112まで進んだら、Nを1だけ加算し、再びステップS107からステップS112までの処理を行う。Nが3のときに、ステップS112まで処理が進んだら、繰り返し処理を終了し、CO
2濃度の推定処理を終了する。すなわち、変数Nについて、初期値1、終値3、増分1で繰り返し処理を行う。
【0047】
ステップS107にて、繰り返し処理をスタートすると、ステップS108にて、制御装置22は、部屋番号Nの部屋の在否情報が「在室」であるか否かを判定する。部屋番号Nの部屋の在否情報が「在室」であれば、ステップS108でYesとなり、処理はステップS109に進む。
【0048】
ステップS109において、制御装置22は、在室である部屋番号Nの部屋から排気される排気空気中のCO
2ガス量を算出する。なお、部屋番号Nの部屋から排気される排気空気中のCO
2ガス量は、「ステップS104で算出した換気装置1によって屋外に排気される排気空気中のCO
2ガス量」から「ステップS105で算出した不在の部屋から排気される排気空気中のCO
2ガス量」の積算値を減じた値を「ステップS106で算出した在室の部屋から排気される排気空気の体積の合計」で除算し、「ステップS103で設定した部屋から排気される排気空気の体積」を乗算することによって算出される。
【0049】
ステップS110において、制御装置22は、部屋番号Nの部屋から排気される排気空気中のCO
2濃度を算出する。部屋番号Nの部屋から排気される排気空気中のCO
2濃度は、「ステップS109で算出した部屋から排気される排気空気中のCO
2ガス量」を「ステップS103で設定した部屋から排気される排気空気の体積」で除することによって算出される。
【0050】
一方、部屋番号Nの部屋の在否情報が「不在」であれば、ステップS108でNoとなり、ステップS111において、制御装置22は、部屋番号Nの部屋のCO
2濃度を不在時のCO
2濃度に設定する。不在時のCO
2濃度は、大気中のCO
2濃度と同じ値に設定する。なお、部屋4a,4b,4cの全てで一定時間在室者を検知しないときには、部屋4a,4b,4cの各々のCO
2濃度を、CO
2センサ21によって計測したCO
2濃度であると推定してもよい。
【0051】
ステップS112において、部屋番号Nの部屋についての処理が完了となり、Nを1加算した上で、再びステップS107からの処理を開始する。またNが終値に到達した場合は、繰り返し処理を終了する。
【0052】
各部屋のCO
2濃度推定処理の終了後には、排気用送風機13及び給気用送風機14の制御といった不図示の処理が実行される。これらの処理の後、CO
2濃度推定処理は繰り返し行われる。
【0053】
換気装置1の排気風路16上に配置されたCO
2センサ21だけでは、各部屋のCO
2濃度を検出することはできないが、各部屋に設置された人感センサと組み合わせて上記の動作を行うことで、各部屋のCO
2濃度を推定することができる。これにより、特定の部屋で換気不足によってCO
2濃度が上昇することを防止することができる。
【0054】
上記の説明においては、空気調和機5、リモートコントローラ6及び照明機器7に人感センサが搭載されていたが、人感センサを単独で各部屋に設置してもよい。
【0055】
上記の実施の形態1に係る換気制御システム50の制御部33の機能は、処理回路により実現される。処理回路は、専用のハードウェアであっても、記憶装置に格納されるプログラムを実行する処理装置であってもよい。
【0056】
処理回路が専用のハードウェアである場合、処理回路は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらを組み合わせたものが該当する。
図6は、実施の形態1に係る換気制御システムの制御部の機能をハードウェアで実現した構成を示す図である。処理回路29には、制御部33の機能を実現する論理回路29aが組み込まれている。
【0057】
処理回路29が処理装置の場合、制御部33の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。
【0058】
図7は、実施の形態1に係る換気制御システムの制御部の機能をソフトウェアで実現した構成を示す図である。処理回路29は、プログラム29bを実行するプロセッサ291と、プロセッサ291がワークエリアに用いるランダムアクセスメモリ292と、プログラム29bを記憶する記憶装置293を有する。記憶装置293に記憶されているプログラム29bをプロセッサ291がランダムアクセスメモリ292上に展開し、実行することにより、制御部33の機能が実現される。ソフトウェア又はファームウェアはプログラム言語で記述され、記憶装置293に格納される。プロセッサ291は、中央処理装置を例示できるがこれに限定はされない。記憶装置293は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリー、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、又はEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)といった半導体メモリを適用できる。半導体メモリは、不揮発性メモリでもよいし揮発性メモリでもよい。また記憶装置293は、半導体メモリ以外にも、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク又はDVD(Digital Versatile Disc)を適用できる。なお、プロセッサ291は、演算結果といったデータを記憶装置293に出力して記憶させてもよいし、ランダムアクセスメモリ292を介して不図示の補助記憶装置に当該データを記憶させてもよい。プロセッサ291、ランダムアクセスメモリ292及び記憶装置293を1チップに集積することにより、制御部33の機能をマイクロコンピュータにより実現することができる。
【0059】
処理回路29は、記憶装置293に記憶されたプログラム29bを読み出して実行することにより、制御部33の機能を実現する。プログラム29bは、制御部33の機能を実現する手順及び方法をコンピュータに実行させるものであるとも言える。
【0060】
なお、処理回路29は、制御部33の機能の一部を専用のハードウェアで実現し、制御部33の機能の一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。
【0061】
このように、処理回路29は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
【0062】
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、入退室管理などによる在否情報など、他の在否情報を検知する手段を搭載する別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
【0063】
また、上記実施の形態では、換気装置1におけるCO
2濃度、部屋4a,4b,4cの在否情報及び部屋4a,4b,4cからの排気空気の容積情報から、部屋4a,4b,4cのCO
2濃度を推定する換気制御システム50について説明したが、ここで説明した手順は、二酸化炭素濃度推定方法としてさまざまな場面において活用可能であり、換気制御以外の用途にも有効である。