特許第6987311号(P6987311)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6987311経済指標予測装置、生産計画装置、予測用モデル生成装置及び予測用モデル生成方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6987311
(24)【登録日】2021年12月2日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】経済指標予測装置、生産計画装置、予測用モデル生成装置及び予測用モデル生成方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/04 20120101AFI20211213BHJP
【FI】
   G06Q10/04
【請求項の数】18
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2021-530126(P2021-530126)
(86)(22)【出願日】2019年9月27日
(86)【国際出願番号】JP2019038147
(87)【国際公開番号】WO2021059480
(87)【国際公開日】20210401
【審査請求日】2021年5月27日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】特許業務法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中川 慧思
(72)【発明者】
【氏名】志賀 諭
【審査官】 樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−170722(JP,A)
【文献】 特開2016−4523(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象昇降機の稼働状態を示す稼働情報を取得する稼働情報取得部と、
前記稼働情報の入力を受け付けて対象経済指標の予測値を出力する予測用モデルを用いて、前記対象経済指標の予測をする経済指標予測部と、
を備える経済指標予測装置。
【請求項2】
前記稼働情報は、前記対象昇降機の稼働回数を示す情報、前記対象昇降機の走行距離を示す情報、前記対象昇降機の走行時間を示す情報、前記対象昇降機の積載重量を示す情報又は前記対象昇降機の搭乗者数を示す情報のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1記載の経済指標予測装置。
【請求項3】
付加情報を取得する付加情報取得部と、
前記付加情報を用いて複数個の昇降機のうちの前記対象経済指標に対応する1個以上の昇降機を前記対象昇降機に選択する昇降機選択部と、を備え、
前記付加情報は、前記複数個の昇降機が複数個の施設に設置されているとき、前記複数個の施設の各々を含む地域を示す情報、前記複数個の施設の各々の種別を示す情報又は前記複数個の昇降機の各々の用途を示す情報のうちの少なくとも一つを含む
ことを特徴とする請求項1記載の経済指標予測装置。
【請求項4】
前記稼働情報に対する前処理を実行するデータ前処理部を備え、
前記稼働情報は、時系列データにより構成されており、
前記前処理は、前記時系列データにおける季節変動を除去する処理を含む
ことを特徴とする請求項1記載の経済指標予測装置。
【請求項5】
前記稼働情報に対する前処理を実行するデータ前処理部を備え、
前記稼働情報は、時系列データにより構成されており、
前記前処理は、前記時系列データに含まれる異常値を除去する処理を含む
ことを特徴とする請求項1記載の経済指標予測装置。
【請求項6】
前記予測用モデルは、前記稼働状態の履歴と前記対象経済指標の履歴との時間的ずれ量に基づくものであることを特徴とする請求項1記載の経済指標予測装置。
【請求項7】
前記予測用モデルは、前記稼働状態の履歴を示す第1時系列データと前記対象経済指標の履歴を示す第2時系列データとの時系列的な相関関係に基づくものであることを特徴とする請求項6記載の経済指標予測装置。
【請求項8】
前記対象経済指標を示す指標情報を取得する指標情報取得部を備え、
前記予測用モデルは、前記稼働情報及び前記指標情報の入力を受け付けて前記予測値を出力するものである
ことを特徴とする請求項1記載の経済指標予測装置。
【請求項9】
請求項1記載の経済指標予測装置と、
対象製品の受注数を示す受注情報を取得する受注情報取得部と、
前記予測値及び前記受注情報を用いて前記対象製品の生産数の計画値を算出する生産計画部と、
を備える生産計画装置。
【請求項10】
対象昇降機の稼働状態の履歴を示す第1履歴情報を取得するとともに、対象経済指標の履歴を示す第2履歴情報を取得する履歴情報取得部と、
前記第1履歴情報及び前記第2履歴情報を用いて予測用モデルを生成する予測用モデル生成部と、を備え、
前記予測用モデルは、前記稼働状態を示す稼働情報の入力を受け付けて前記対象経済指標の予測値を出力するものである
ことを特徴とする予測用モデル生成装置。
【請求項11】
前記第1履歴情報は、前記対象昇降機の稼働回数の履歴を示す情報、前記対象昇降機の走行距離の履歴を示す情報、前記対象昇降機の走行時間の履歴を示す情報、前記対象昇降機の積載重量の履歴を示す情報又は前記対象昇降機の搭乗者数の履歴を示す情報のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項10記載の予測用モデル生成装置。
【請求項12】
付加情報を取得する付加情報取得部と、
前記付加情報を用いて複数個の昇降機のうちの前記対象経済指標に対応する1個以上の昇降機を前記対象昇降機に選択する昇降機選択部と、を備え、
前記付加情報は、前記複数個の昇降機が複数個の施設に設置されているとき、前記複数個の施設の各々を含む地域を示す情報、前記複数個の施設の各々の種別を示す情報又は前記複数個の昇降機の各々の用途を示す情報のうちの少なくとも一つを含む
ことを特徴とする請求項10記載の予測用モデル生成装置。
【請求項13】
前記第1履歴情報に対する前処理を実行するデータ前処理部を備え、
前記第1履歴情報は、第1時系列データにより構成されており、
前記前処理は、前記第1時系列データにおける季節変動を除去する処理を含む
ことを特徴とする請求項10記載の予測用モデル生成装置。
【請求項14】
前記第1履歴情報に対する前処理を実行するデータ前処理部を備え、
前記第1履歴情報は、第1時系列データにより構成されており、
前記前処理は、前記第1時系列データに含まれる異常値を除去する処理を含む
ことを特徴とする請求項10記載の予測用モデル生成装置。
【請求項15】
前記予測用モデル生成部は、前記稼働状態の履歴と前記対象経済指標の履歴との時間的ずれ量に基づき前記予測用モデルを生成することを特徴とする請求項10記載の予測用モデル生成装置。
【請求項16】
前記第1履歴情報は、第1時系列データにより構成されており、
前記第2履歴情報は、第2時系列データにより構成されており、
前記予測用モデル生成部は、前記第1時系列データと前記第2時系列データとの時系列的な相関関係に基づき前記予測用モデルを生成する
ことを特徴とする請求項15記載の予測用モデル生成装置。
【請求項17】
前記予測用モデルは、前記稼働情報及び前記対象経済指標を示す指標情報の入力を受け付けて前記予測値を出力するものであることを特徴とする請求項10記載の予測用モデル生成装置。
【請求項18】
履歴情報取得部が、対象昇降機の稼働状態の履歴を示す第1履歴情報を取得するとともに、対象経済指標の履歴を示す第2履歴情報を取得するステップと、
予測用モデル生成部が、前記第1履歴情報及び前記第2履歴情報を用いて予測用モデルを生成するステップと、を備え、
前記予測用モデルは、前記稼働状態を示す稼働情報の入力を受け付けて前記対象経済指標の予測値を出力するものである
ことを特徴とする予測用モデル生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経済指標予測装置、生産計画装置、予測用モデル生成装置及び予測用モデル生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、経済指標が公表されるよりも先に、この経済指標の予測値を知りたいというニーズがある。これに対して、複数個の携帯情報端末の位置を示す情報(以下「位置情報」という。)を用いて経済指標の予測値を算出する技術が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1記載の技術は、位置情報の入力を受け付けて経済指標の予測値を出力する数理モデルを用いるものである。予測用の数理モデルは、機械学習により生成されるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019−46376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以下、統計又は機械学習による数理モデルを単に「モデル」という。モデルを用いて経済指標の予測値を算出するにあたり、予測対象となる経済指標に対して高い相関を有する情報をモデルに対する入力に用いることにより、予測値の信頼度の向上を図ることができると考えられる。他方、予測対象となる経済指標に対して低い相関を有する情報をモデルに対する入力に用いることにより、予測値の信頼度が低下すると考えられる。
【0005】
ここで、位置情報は、個々の携帯情報端末の所持者の移動状態、すなわち多数の人間の移動状態に対応している。この点において、位置情報は、経済指標と相関するようにも思われる。しかしながら、通常、個々の携帯情報端末の所持者による移動の目的は様々である。位置情報には、かかる様々な目的による移動に対応する情報が混在している。このため、位置情報は、必ずしも特定の経済指標に対して高い相関を有しているとは限らない。特許文献1記載の技術においては、位置情報が予測対象となる経済指標に対して低い相関を有するものであるとき、予測値の信頼度が低いという問題があった。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、モデルを用いて経済指標の予測値を算出するにあたり、予測値の信頼度の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の経済指標予測装置は、対象昇降機の稼働状態を示す稼働情報を取得する稼働情報取得部と、稼働情報の入力を受け付けて対象経済指標の予測値を出力する予測用モデルを用いて、対象経済指標の予測をする経済指標予測部と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、上記のように構成したので、モデルを用いて経済指標の予測値を算出するにあたり、予測値の信頼度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係る経済指標予測装置の要部を示すブロック図である。
図2】実施の形態1に係る予測用モデル生成装置の要部を示すブロック図である。
図3A】実施の形態1に係る経済指標予測装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3B】実施の形態1に係る経済指標予測装置の他のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4A】実施の形態1に係る予測用モデル生成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4B】実施の形態1に係る予測用モデル生成装置の他のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5】実施の形態1に係る経済指標予測装置の動作を示すフローチャートである。
図6】実施の形態1に係る予測用モデル生成装置の動作を示すフローチャートである。
図7】トレンド抽出処理の実行前における第1時系列データの例を示す説明図である。
図8】トレンド抽出処理の実行後における第1時系列データの例を示す説明図である。
図9】第1時系列データと第2時系列データとの相互相関の例を示す説明図である。
図10】実施の形態1に係る他の経済指標予測装置の要部を示すブロック図である。
図11】実施の形態1に係る他の予測用モデル生成装置の要部を示すブロック図である。
図12】実施の形態1に係る他の経済指標予測装置の要部を示すブロック図である。
図13】実施の形態1に係る他の経済指標予測装置の要部を示すブロック図である。
図14】実施の形態2に係る経済指標予測装置の要部を示すブロック図である。
図15】実施の形態2に係る予測用モデル生成装置の要部を示すブロック図である。
図16】実施の形態2に係る経済指標予測装置の動作を示すフローチャートである。
図17】実施の形態2に係る予測用モデル生成装置の動作を示すフローチャートである。
図18】実施の形態2に係る他の経済指標予測装置の要部を示すブロック図である。
図19】実施の形態2に係る他の予測用モデル生成装置の要部を示すブロック図である。
図20】実施の形態2に係る他の経済指標予測装置の要部を示すブロック図である。
図21】実施の形態2に係る他の経済指標予測装置の要部を示すブロック図である。
図22】実施の形態3に係る生産計画装置の要部を示すブロック図である。
図23A】実施の形態3に係る生産計画装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図23B】実施の形態3に係る生産計画装置の他のハードウェア構成を示すブロック図である。
図24】実施の形態3に係る生産計画装置の動作を示すフローチャートである。
図25】実施の形態3に係る他の生産計画装置の要部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る経済指標予測装置の要部を示すブロック図である。図1を参照して、実施の形態1に係る経済指標予測装置について説明する。
【0012】
いま、1個の昇降機Eが1個の施設Fに設置されている。または、複数個の昇降機Eが1個の施設Fに設置されている。または、複数個の昇降機Eが複数個の施設Fに設置されている。個々の昇降機Eは、例えば、荷物用の昇降機又は人荷用の昇降機により構成されている。個々の施設Fは、例えば、オフィスビル、工場又は商業施設である。以下、1個の昇降機E、複数個の昇降機E、又は複数個の昇降機Eのうちの選択された1個以上の昇降機Eを総称して「対象昇降機」という。
【0013】
以下、経済指標予測装置100による予測対象となる経済指標を「対象経済指標」という。対象経済指標は、1個の指標I又は複数個の指標Iを含むものである。
【0014】
ここで、個々の指標Iは、公的機関(例えば官公庁又は中央銀行)により作成及び公表された指標又は指数を用いたものであっても良い。または、個々の指標Iは、民間企業(例えば経済指標予測装置100の製造者、経済指標予測装置100の使用者、経済指標予測装置100を用いた役務の提供者、又は経済指標予測装置100を用いた役務の利用者)により作成された指標又は指数を用いたものであっても良い。
【0015】
また、個々の指標Iは、金利に関する指標(例えば政策金利)を用いたものであっても良い。または、個々の指標Iは、景気に関する指標(例えばGDP、景況感調査又は消費動向)を用いたものであっても良い。または、個々の指標Iは、雇用に関する指標(例えば雇用統計)を用いたものであっても良い。または、個々の指標Iは、物価に関する指標(例えば物価上昇率)を用いたものであっても良い。または、個々の指標Iは、貿易に関する指標(例えば貿易赤字)を用いたものであっても良い。
【0016】
また、個々の指標Iは、いわゆる「先行指数」を用いたものであっても良い。または、個々の指標Iは、いわゆる「一致指数」を用いたものであっても良い。または、個々の指標Iは、いわゆる「遅行指数」を用いたものであっても良い。
【0017】
また、個々の指標Iは、特定の地域に係る指標又は指数を用いたものであっても良い。
【0018】
また、個々の指標Iは、特定の業種に係る指標又は指数を用いたものであっても良い。
【0019】
このように、個々の指標Iは、如何なる指標又は指数を用いたものであっても良い。
【0020】
図1に示す如く、経済指標予測装置100は、稼働情報取得部11、データ前処理部12、指標情報取得部13及び経済指標予測部14を有している。
【0021】
稼働情報取得部11は、対象昇降機の稼働状態を示す情報(以下「稼働情報」という。)を取得するものである。稼働情報は、例えば、サーバ装置(不図示)から取得される。稼働情報取得部11は、当該取得された稼働情報をデータ前処理部12に出力するものである。
【0022】
稼働情報は、例えば、時系列データD1により構成されている。時系列データD1は、直近の所定の期間(例えば1年)T1における所定の期間(例えば1か月)T2毎の対象昇降機の稼働状態を示すものである。具体的には、例えば、時系列データD1は、期間T2毎の個々の昇降機Eの稼働回数、走行距離、走行時間、積載重量又は搭乗者数を示すものである。
【0023】
すなわち、時系列データD1は、複数個の値V1により構成されている。複数個の値V1の各々は、複数個の期間T2のうちの対応する1個の期間T2における対象昇降機の稼働状態を示すものである。具体的には、例えば、複数個の値V1の各々は、対応する1個の期間T2における個々の昇降機Eの稼働回数、走行距離、走行時間、積載重量又は搭乗者数を示すものである。
【0024】
データ前処理部12は、稼働情報取得部11により出力された稼働情報を取得するものである。データ前処理部12は、当該取得された稼働情報に対する前処理を実行するものである。データ前処理部12は、かかる前処理が実行された稼働情報を経済指標予測部14に出力するものである。
【0025】
通常、稼働情報における時系列データD1は、季節変動を有している。データ前処理部12により実行される前処理は、時系列データD1における季節変動を除去する処理を含むものである。かかる処理が実行されることにより、いわゆる「トレンド」が抽出される。以下、かかる処理を「トレンド抽出処理」という。トレンドの抽出には、公知の種々の技術を用いることができる。これらの技術についての詳細な説明は省略する。
【0026】
ここで、季節変動における「季節」は、統計に係る技術分野における広義の「季節」を意味している。すなわち、季節変動は、いわゆる「四季」による変動を含み得るのはもちろんのこと、そのほかの種々の要因による変動を含み得るものである。例えば、季節変動は、月毎に日の総数が異なることによる変動、月毎に日曜日の個数か異なることによる変動、各月における連休(例えば年末休暇又は年始休暇)の有無による変動、及び各月における賞与の支給の有無による変動などを含み得るものである。
【0027】
指標情報取得部13は、対象経済指標を示す情報(以下「指標情報」という。)を取得するものである。指標情報は、例えば、サーバ装置(不図示)から取得される。指標情報取得部13は、当該取得された指標情報を経済指標予測部14に出力するものである。指標情報は、個々の指標Iの最新の値V2を含むものである。
【0028】
経済指標予測部14は、データ前処理部12により出力された稼働情報を取得するとともに、指標情報取得部13により出力された指標情報を取得するものである。経済指標予測部14は、当該取得された稼働情報及び当該取得された指標情報を用いて、対象経済指標の予測値PV1を算出するものである。経済指標予測部14は、当該算出された予測値PV1を出力するものである。
【0029】
すなわち、経済指標予測部14は、1個の指標Iの予測値PV1又は複数個の指標Iの各々の予測値PV1を算出するものである。予測値PV1は、個々の指標Iの最新の値V2に対する予測値である。換言すれば、予測値PV1は、将来に作成又は作成及び公表されるべき個々の指標Iの予測値である。予測値PV1の算出には、以下のようなモデル(以下「予測用モデル」という。)が用いられる。
【0030】
対象経済指標が1個の指標Iを含むものである場合、予測用モデルは、1個の指標Iに対応する1個のモデルMを含むものである。1個のモデルMは、稼働情報及び指標情報の入力を受け付けて、1個の指標Iの予測値PV1を出力するものである。他方、対象経済指標が複数個の指標Iを含むものである場合、予測用モデルは、複数個の指標Iに対応する複数個のモデルMを含むものである。複数個のモデルMの各々は、稼働情報及び指標情報の入力を受け付けて、複数個の指標Iのうちの対応する1個の指標Iの予測値PV1を出力するものである。予測用モデルの具体例については、図7図9を参照して後述する。
【0031】
以下、稼働情報取得部11により実行される処理を総称して「稼働情報取得処理」ということがある。また、データ前処理部12により実行される処理を総称して「データ前処理」ということがある。また、指標情報取得部13により実行される処理を総称して「指標情報取得処理」ということがある。また、経済指標予測部14により実行される処理を総称して「経済指標予測処理」ということがある。
【0032】
図2は、実施の形態1に係る予測用モデル生成装置の要部を示すブロック図である。図2を参照して、実施の形態1に係る予測用モデル生成装置について説明する。
【0033】
図2に示す如く、予測用モデル生成装置200は、履歴情報取得部21、データ前処理部22及び予測用モデル生成部23を有している。
【0034】
履歴情報取得部21は、対象昇降機の稼働状態の履歴を示す情報(以下「第1履歴情報」という。)を取得するとともに、対象経済指標の履歴を示す情報(以下「第2履歴情報」という。)を取得するものである。第1履歴情報及び第2履歴情報は、例えば、サーバ装置(不図示)から取得される。履歴情報取得部21は、当該取得された第1履歴情報をデータ前処理部22に出力するとともに、当該取得された第2履歴情報を予測用モデル生成部23に出力するものである。
【0035】
第1履歴情報は、例えば、時系列データ(以下「第1時系列データ」という。)d1により構成されている。第1時系列データd1は、直近の所定の期間(例えば5年)t1における所定の期間(例えば1か月)t2毎の対象昇降機の稼働状態を示すものである。具体的には、例えば、第1時系列データd1は、期間t2毎の個々の昇降機Eの稼働回数、走行距離、走行時間、積載重量又は搭乗者数を示すものである。すなわち、第1履歴情報における第1時系列データd1は、稼働情報における時系列データD1に対して、異なる期間における同様のデータである。
【0036】
第1時系列データd1は、複数個の値v1により構成されている。複数個の値v1の各々は、複数個の期間t2のうちの対応する1個の期間t2における対象昇降機の稼働状態を示すものである。具体的には、例えば、複数個の値v1の各々は、対応する1個の期間t2における個々の昇降機Eの稼働回数、走行距離、走行時間、積載重量又は搭乗者数を示すものである。
【0037】
第2履歴情報は、例えば、時系列データ(以下「第2時系列データ」という。)d2により構成されている。第2時系列データd2は、直近の所定の期間(例えば5年)t3における対象経済指標の履歴を示すものである。すなわち、第2時系列データd2は、直近の期間t3における個々の指標Iの履歴を示すものである。
【0038】
データ前処理部22は、履歴情報取得部21により出力された第1履歴情報を取得するものである。データ前処理部22は、当該取得された第1履歴情報に対する前処理を実行するものである。データ前処理部22は、かかる前処理が実行された第1履歴情報を予測用モデル生成部23に出力するものである。
【0039】
ここで、第1時系列データd1には、異常値が含まれていることがある。具体的には、例えば、地震等の天災に起因する異常値が含まれていることがある。そこで、データ前処理部22により実行される前処理は、第1時系列データd1に含まれる異常値を除去する処理(以下「異常値除去処理」という。)を含むものである。異常値の除去には、公知の種々の技術を用いることができる。これらの技術についての詳細な説明は省略する。
【0040】
例えば、データ前処理部22は、期間t1又は期間t3における地震等の天災の発生時期を示す情報を取得する。データ前処理部22は、当該取得された情報を用いて、地震等の天災に起因する異常値を除去する。または、例えば、データ前処理部22は、第1時系列データd1に含まれる複数個の値v1に対する統計処理を実行することにより異常値を除去する。
【0041】
また、通常、第1時系列データd1は、時系列データD1における季節変動と同様の季節変動を含むものである。そこで、データ前処理部22により実行される前処理は、データ前処理部12により実行されるトレンド抽出処理と同様のトレンド抽出処理を含むものである。すなわち、データ前処理部22により実行される前処理は、第1時系列データd1における季節変動を除去する処理を含むものである。
【0042】
予測用モデル生成部23は、データ前処理部22により出力された第1履歴情報を取得するとともに、履歴情報取得部21により取得された第2履歴情報を取得するものである。予測用モデル生成部23は、当該取得された第1履歴情報及び当該取得された第2履歴情報を用いて、予測用モデルを生成するものである。予測用モデル生成部23は、当該生成された予測用モデルを出力するものである。当該出力された予測用モデルは、経済指標予測装置100の経済指標予測部14に用いられる。
【0043】
すなわち、予測用モデル生成部23は、1個の指標Iに対応する1個のモデルM又は複数個の指標Iに対応する複数個のモデルMを生成するものである。予測用モデルの具体例については、図7図9を参照して後述する。
【0044】
以下、履歴情報取得部21により実行される処理を総称して「履歴情報取得処理」ということがある。また、データ前処理部22により実行される処理を総称して「データ前処理」ということがある。また、予測用モデル生成部23により実行される処理を総称して「予測用モデル生成処理」ということがある。
【0045】
次に、図3を参照して、経済指標予測装置100の要部のハードウェア構成について説明する。
【0046】
図3Aに示す如く、経済指標予測装置100は、プロセッサ31及びメモリ32を有している。メモリ32には、稼働情報取得部11、データ前処理部12、指標情報取得部13及び経済指標予測部14の機能を実現するためのプログラムが記憶されている。かかるプログラムをプロセッサ31が読み出して実行することにより、稼働情報取得部11、データ前処理部12、指標情報取得部13及び経済指標予測部14の機能が実現される。
【0047】
または、図3Bに示す如く、経済指標予測装置100は、処理回路33を有している。この場合、稼働情報取得部11、データ前処理部12、指標情報取得部13及び経済指標予測部14の機能は、専用の処理回路33により実現される。
【0048】
または、経済指標予測装置100は、プロセッサ31、メモリ32及び処理回路33を有している(不図示)。この場合、稼働情報取得部11、データ前処理部12、指標情報取得部13及び経済指標予測部14の機能のうちの一部の機能がプロセッサ31及びメモリ32により実現されるとともに、残余の機能が専用の処理回路33により実現される。
【0049】
プロセッサ31は、1個又は複数個のプロセッサにより構成されている。個々のプロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はDSP(Digital Signal Processor)を用いたものである。
【0050】
メモリ32は、1個又は複数個の不揮発性メモリにより構成されている。または、メモリ32は、1個又は複数個の不揮発性メモリ及び1個又は複数個の揮発性メモリにより構成されている。すなわち、メモリ32は、1個又は複数個のメモリにより構成されている。個々のメモリは、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク又は磁気テープを用いたものである。より具体的には、個々の揮発性メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)を用いたものである。また、個々の不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、コンパクトディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク又はミニディスクを用いたものである。
【0051】
処理回路33は、1個又は複数個のデジタル回路により構成されている。または、処理回路33は、1個又は複数個のデジタル回路及び1個又は複数個のアナログ回路により構成されている。すなわち、処理回路33は、1個又は複数個の処理回路により構成されている。個々の処理回路は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、SoC(System on a Chip)又はシステムLSI(Large Scale Integration)を用いたものである。
【0052】
次に、図4を参照して、予測用モデル生成装置200の要部のハードウェア構成について説明する。
【0053】
図4Aに示す如く、予測用モデル生成装置200は、プロセッサ41及びメモリ42を有している。メモリ42には、履歴情報取得部21、データ前処理部22及び予測用モデル生成部23の機能を実現するためのプログラムが記憶されている。かかるプログラムをプロセッサ41が読み出して実行することにより、履歴情報取得部21、データ前処理部22及び予測用モデル生成部23の機能が実現される。
【0054】
または、図4Bに示す如く、予測用モデル生成装置200は、処理回路43を有している。この場合、履歴情報取得部21、データ前処理部22及び予測用モデル生成部23の機能は、専用の処理回路43により実現される。
【0055】
または、予測用モデル生成装置200は、プロセッサ41、メモリ42及び処理回路43を有している(不図示)。この場合、履歴情報取得部21、データ前処理部22及び予測用モデル生成部23の機能のうちの一部の機能がプロセッサ41及びメモリ42により実現されるとともに、残余の機能が処理回路43により実現される。
【0056】
プロセッサ41は、1個又は複数個のプロセッサにより構成されている。個々のプロセッサは、例えば、CPU、GPU、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はDSPを用いたものである。
【0057】
メモリ42は、1個又は複数個の不揮発性メモリにより構成されている。または、メモリ42は、1個又は複数個の不揮発性メモリ及び1個又は複数個の揮発性メモリにより構成されている。すなわち、メモリ42は、1個又は複数個のメモリにより構成されている。個々のメモリは、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク又は磁気テープを用いたものである。より具体的には、個々の揮発性メモリは、例えば、RAMを用いたものである。また、個々の不揮発性メモリは、例えば、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、コンパクトディスク、DVD、ブルーレイディスク又はミニディスクを用いたものである。
【0058】
処理回路43は、1個又は複数個のデジタル回路により構成されている。または、処理回路43は、1個又は複数個のデジタル回路及び1個又は複数個のアナログ回路により構成されている。すなわち、処理回路43は、1個又は複数個の処理回路により構成されている。個々の処理回路は、例えば、ASIC、PLD、FPGA、SoC又はシステムLSIを用いたものである。
【0059】
次に、図5のフローチャートを参照して、経済指標予測装置100の動作について説明する。
【0060】
まず、稼働情報取得部11が稼働情報取得処理を実行する(ステップST1)。次いで、データ前処理部12がデータ前処理を実行する(ステップST2)。次いで、指標情報取得部13が指標情報取得処理を実行する(ステップST3)。次いで、経済指標予測部14が経済指標予測処理を実行する(ステップST4)。
【0061】
なお、稼働情報取得処理、データ前処理及び指標情報取得処理の実行順は、図5に示す例に限定されるものではない。稼働情報取得処理は、経済指標予測処理が実行されるよりも先に実行されるものであれば良い。データ前処理は、稼働情報取得処理が実行された後、経済指標予測処理が実行されるよりも先に実行されるものであれば良い。指標情報取得処理は、経済指標予測処理が実行されるよりも先に実行されるものであれば良い。
【0062】
次に、図6のフローチャートを参照して、予測用モデル生成装置200の動作について説明する。
【0063】
まず、履歴情報取得部21が履歴情報取得処理を実行する(ステップST11)。次いで、データ前処理部22がデータ前処理を実行する(ステップST12)。次いで、予測用モデル生成部23が予測用モデル生成処理を実行する(ステップST13)。
【0064】
次に、図7図9を参照して、予測用モデルの具体例について説明する。また、予測用モデル生成処理の具体例、及び経済指標予測処理の具体例などについて説明する。
【0065】
以下、図7図9を参照した説明において、対象昇降機は、1個の昇降機Eを含むものである。1個の昇降機Eは、オフィスビルに設置されている。稼働情報における時系列データD1は、1か月毎の1個の昇降機Eの稼働回数を示すものである。第1履歴情報における第1時系列データd1も、1か月毎の1個の昇降機Eの稼働回数を示すものである。対象経済指標は、1個の指標Iを含むものである。1個の指標Iは、任意の一致指数を用いたものである。予測用モデルは、1個の指標Iに対応する1個のモデルMを含むものである。
【0066】
通常、オフィスビルに設置された昇降機Eは、オフィスワーカーにより使用される。このため、オフィスビルに設置された昇降機Eの稼働回数は、経済指標に対して高い相関を有すると考えられる。また、オフィスビルに設置された昇降機Eの稼働回数の時間変動は、任意の一致指数の時間変動に対して先行すると考えられる。これは、オフィスビルに設置された昇降機Eの走行距離、走行時間、積載重量及び搭乗者数についても同様である。
【0067】
そこで、以下のようにして、第1履歴情報が示す稼働回数の履歴と第2履歴情報が示す指標Iの履歴との時間的ずれ量nに基づくモデルMが生成される。すなわち、第1時系列データd1と第2時系列データd2との時間的な相関関係に基づくモデルMが生成される。具体的には、例えば、第1時系列データd1と第2時系列データd2との相互相関に基づくモデルMが生成される。
【0068】
まず、予測用モデル生成装置200にて、履歴情報取得処理及びデータ前処理が実行される。上記のとおり、予測用モデル生成装置200におけるデータ前処理は、異常値除去処理及びトレンド抽出処理を含むものである。ここで、図7は、トレンド抽出処理の実行前における第1時系列データd1の例を示している。図7に示す如く、トレンド抽出処理の実行前における第1時系列データd1は、季節変動を有するものである。これに対して、図8は、トレンド抽出処理の実行後における第1時系列データd1の例を示している。図8に示す如く、第1時系列データd1における季節変動が除去されることにより、トレンドが抽出されている。
【0069】
次いで、予測用モデル生成装置200にて、予測用モデル生成処理が実行される。このとき、予測用モデル生成部23は、トレンド抽出処理の実行後における第1時系列データd1と、第2時系列データd2との相互相関を演算する。これにより、予測用モデル生成部23は、第1時系列データd1と第2時系列データd2との相関値Cが極大となる時間的ずれ量nを算出する。図9は、ずれ量nに対する相関値Cの例を示している。図9に示す例においては、ずれ量nが7か月であるとき(すなわちn=+7であるとき)、相関値Cが極大となる。これは、昇降機Eの稼働回数の時間変動が指標Iの時間変動に対して7か月先行することを示している。
【0070】
予測用モデル生成部23は、当該算出されたずれ量nに基づき、以下の式(1)によるモデルMを生成する。すなわち、予測用モデル生成部23は、関数f(x)によるモデルMを生成する。
【0071】
f(x)=a×x (1)
【0072】
ここで、関数f(x)における係数aは、経済指標予測処理において、指標情報に含まれる値V2が代入されるものである。すなわち、指標Iの最新の値V2が代入されるものである。
【0073】
また、関数f(x)における変数xは、経済指標予測処理において、以下のような変動率Rを示す値が代入されるものである。すなわち、上記のとおり、稼働情報は、複数個の値V1を含むものである。複数個の値V1には、値V2に対応する時期に対するnか月前の時期に対応する値V1が含まれている。そこで、かかるnか月前の時期における値V1の変動率Rを示す値が変数xに代入される。これにより、予測値PV1が算出される。
【0074】
モデルMが生成された後、経済指標予測装置100にて、稼働情報取得処理、データ前処理及び指標情報取得処理が実行される。次いで、経済指標予測装置100にて、経済指標予測処理が実行される。このとき、モデルMは、稼働情報及び指標情報の入力を受け付ける。これにより、指標Iの最新の値V2が関数f(x)の係数aに代入されるとともに、変動率Rを示す値が関数f(x)の変数xに代入される。モデルMは、関数f(x)に基づく予測値PV1を出力する。
【0075】
なお、対象経済指標が複数個の指標Iを含むものであり、かつ、予測用モデルが複数個のモデルMを含むものである場合、複数個のモデルMの各々について、これらの処理と同様の処理が実行される。これにより、予測用モデル生成装置200にて、複数個の指標Iに対応する複数個のモデルMが生成される。また、経済指標予測装置100にて、複数個の指標Iの各々の予測値PV1が算出される。
【0076】
次に、図10を参照して、経済指標予測装置100の変形例について説明する。また、図11を参照して、予測用モデル生成装置200の変形例について説明する。
【0077】
稼働情報取得部11により取得される稼働情報は、季節変動を有しない時系列データD1、又は季節変動が除去された時系列データD1により構成されているものであっても良い。この場合、図10に示す如く、経済指標予測装置100は、データ前処理部12を有しないものであっても良い。すなわち、稼働情報取得部11、指標情報取得部13及び経済指標予測部14により経済指標予測装置100の要部が構成されているものであっても良い。
【0078】
また、履歴情報取得部21により取得される第1履歴情報は、異常値及び季節変動を有しない第1時系列データd1、又は異常値及び季節変動が除去された第1時系列データd1により構成されているものであっても良い。この場合、図11に示す如く、予測用モデル生成装置200は、データ前処理部22を有しないものであっても良い。すなわち、履歴情報取得部21及び予測用モデル生成部23により予測用モデル生成装置200の要部が構成されているものであっても良い。
【0079】
次に、図12及び図13を参照して、経済指標予測装置100の他の変形例について説明する。
【0080】
関数f(x)における係数aは、定数であっても良い。または、関数f(x)における係数aは、稼働情報に含まれる複数個の値V1に応じて定まる値であっても良い。この場合、個々のモデルMにおいて、指標情報の入力は不要である。また、経済指標予測装置100において、指標情報取得部13は不要である。すなわち、予測用モデルは、稼働情報の入力を受け付けて対象経済指標の予測値PV1を出力するものであっても良い。
【0081】
この場合、図12又は図13に示す如く、経済指標予測装置100は、指標情報取得部13を有しないものであっても良い。すなわち、図12に示す如く、稼働情報取得部11、データ前処理部12及び経済指標予測部14により経済指標予測装置100の要部が構成されているものであっても良い。または、図13に示す如く、稼働情報取得部11及び経済指標予測部14により経済指標予測装置100の要部が構成されているものであっても良い。
【0082】
次に、そのほかの変形例について説明する。
【0083】
データ前処理部12により実行される前処理は、データ前処理部22により実行される異常値除去処理と同様の異常値除去処理を含むものであっても良い。すなわち、データ前処理部12により実行される前処理は、時系列データD1に含まれる異常値を除去する処理を含むものであっても良い。
【0084】
稼働情報は、2個以上の時系列データD1を含むものであっても良い。例えば、稼働情報は、対象昇降機の稼働回数を示す時系列データD1、対象昇降機の走行距離を示す時系列データD1、対象昇降機の走行時間を示す時系列データD1、対象昇降機の積載重量を示す時系列データD1又は対象昇降機の搭乗者数を示す時系列データD1のうちのいずれか2個以上の時系列データD1を含むものであっても良い。経済指標予測部14は、経済指標予測処理を実行するとき、かかる2個以上の時系列データD1を組み合わせて用いるものであっても良い。または、このとき、経済指標予測部14は、かかる2個以上の時系列データD1を選択的に用いるものであっても良い。
【0085】
第1履歴情報は、2個以上の第1時系列データd1を含むものであっても良い。例えば、第1履歴情報は、対象昇降機の稼働回数の履歴を示す第1時系列データd1、対象昇降機の走行距離の履歴を示す第1時系列データd1、対象昇降機の走行時間の履歴を示す第1時系列データd1、対象昇降機の積載重量の履歴を示す第1時系列データd1又は対象昇降機の搭乗者数の履歴を示す第1時系列データd1のうちのいずれか2個以上の第1時系列データd1を含むものであっても良い。予測用モデル生成部23は、予測用モデル生成処理を実行するとき、かかる2個以上の第1時系列データd1を組み合わせて用いるものであっても良い。または、このとき、予測用モデル生成部23は、かかる2個以上の第1時系列データd1を選択的に用いるものであっても良い。
【0086】
予測用モデルは、図7図9を参照して説明した具体例に限定されるものではない。予測用モデルは、稼働情報又は稼働情報及び指標情報の入力を受け付けて対象経済指標の予測値PV1を出力するものであれば良い。
【0087】
予測用モデル生成処理は、図7図9を参照して説明した具体例に限定されるものではない。予測用モデル生成処理には、統計又は機械学習に係る公知の種々の技術を用いることができる。これらの技術についての詳細な説明は省略する。
【0088】
以上のように、実施の形態1に係る経済指標予測装置100は、対象昇降機の稼働状態を示す稼働情報を取得する稼働情報取得部11と、稼働情報の入力を受け付けて対象経済指標の予測値PV1を出力する予測用モデルを用いて、対象経済指標の予測をする経済指標予測部14と、を備える。稼働情報を用いることにより、位置情報を用いる場合に比して、予測値PV1の信頼度の向上を図ることができる。
【0089】
また、実施の形態1に係る予測用モデル生成装置200は、対象昇降機の稼働状態の履歴を示す第1履歴情報を取得するとともに、対象経済指標の履歴を示す第2履歴情報を取得する履歴情報取得部21と、第1履歴情報及び第2履歴情報を用いて予測用モデルを生成する予測用モデル生成部23と、を備え、予測用モデルは、稼働状態を示す稼働情報の入力を受け付けて対象経済指標の予測値PV1を出力するものである。第1履歴情報及び第2履歴情報を用いることにより、経済指標予測装置100における予測用モデルを生成することができる。
【0090】
また、実施の形態1に係る予測用モデル生成方法は、履歴情報取得部21が、対象昇降機の稼働状態の履歴を示す第1履歴情報を取得するとともに、対象経済指標の履歴を示す第2履歴情報を取得するステップST11と、予測用モデル生成部23が、第1履歴情報及び第2履歴情報を用いて予測用モデルを生成するステップST12と、を備え、予測用モデルは、稼働状態を示す稼働情報の入力を受け付けて対象経済指標の予測値PV1を出力するものである。第1履歴情報及び第2履歴情報を用いることにより、経済指標予測装置100における予測用モデルを生成することができる。
【0091】
実施の形態2.
図14は、実施の形態2に係る経済指標予測装置の要部を示すブロック図である。図14を参照して、実施の形態2に係る経済指標予測装置について説明する。なお、図14において、図1に示すブロックと同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。
【0092】
実施の形態2において、対象昇降機は、複数個の昇降機Eのうちの選択された1個以上の昇降機Eを含むものである。複数個の昇降機Eは、複数個の施設Fに設置されている。
【0093】
以下、複数個の施設Fの各々を含む地域を示す情報を「地域情報」という。また、複数個の施設Fの各々の種別を示す情報を「種別情報」という。また、複数個の昇降機Eの各々の用途を示す情報を「用途情報」という。また、地域情報、種別情報又は用途情報のうちの少なくとも一つを含む情報を「付加情報」という。
【0094】
地域情報は、例えば、複数個の施設Fの各々を含む都道府県又は市区町村を示す情報である。種別情報は、例えば、複数個の施設Fの各々がオフィスビル、商業施設又は工場のうちのいずれであるのかを示す情報である。用途情報は、例えば、複数個の昇降機Eの各々が荷物用又は人荷用のうちのいずれであるのかを示す情報である。
【0095】
図14に示す如く、経済指標予測装置100aは、稼働情報取得部11、データ前処理部12、指標情報取得部13及び経済指標予測部14を有している。これに加えて、経済指標予測装置100aは、付加情報取得部15及び昇降機選択部16を有している。
【0096】
付加情報取得部15は、付加情報を取得するものである。付加情報は、例えば、サーバ装置(不図示)から取得される。付加情報取得部15、当該取得された付加情報を昇降機選択部16に出力するものである。
【0097】
昇降機選択部16は、付加情報取得部15により出力された付加情報を取得するものである。昇降機選択部16は、当該取得された付加情報を用いて、複数個の昇降機Eのうちの対象経済指標に対応する1個以上の昇降機Eを選択するものである。これにより、当該選択された1個以上の昇降機Eが対象昇降機となるものである。昇降機選択部16は、当該選択の結果を示す情報(以下「選択結果情報」という。)を稼働情報取得部11及び経済指標予測部14に出力するものである。
【0098】
対象経済指標が1個の指標Iを含むものである場合、1個の指標Iに対応する1個以上の昇降機Eが選択される。他方、対象経済指標が複数個の指標Iを含むものである場合、複数個の指標Iの各々に対応する1個以上の昇降機Eが選択される。すなわち、個々の指標Iに対応する1個以上の昇降機Eが選択される。
【0099】
稼働情報取得部11は、選択結果情報が示す1個以上の昇降機Eに係る稼働情報を取得する。経済指標予測部14は、選択結果情報に基づき、当該取得された稼働情報のうちの対応する稼働情報を個々の指標Iの予測値PV1の算出に用いる。
【0100】
すなわち、対象経済指標が1個の指標Iを含むものである場合、稼働情報取得部11は、1個の指標Iに対応する1個以上の昇降機Eに係る稼働情報を取得する。経済指標予測部14は、1個の指標Iの予測値PV1を算出するとき、当該取得された稼働情報を用いる。
【0101】
他方、対象経済指標が複数個の指標Iを含むものである場合、稼働情報取得部11は、複数個の指標Iの各々に対応する1個以上の昇降機Eに係る稼働情報を取得する。経済指標予測部14は、複数個の指標Iの各々の予測値PV1を算出するとき、当該取得された稼働情報のうちの対応する稼働情報を用いる。
【0102】
以下、付加情報取得部15により実行される処理を総称して「付加情報取得処理」ということがある。また、昇降機選択部16により実行される処理を総称して「昇降機選択処理」ということがある。
【0103】
ここで、種別情報を用いた昇降機選択処理の具体例について説明する。
【0104】
いま、オフィスビルに設置された1個の昇降機E、商業施設に設置された1個の昇降機E、及び工場に設置された1個の昇降機Eが複数個の昇降機Eに含まれているものとする。また、先行指数を用いた1個の指標I、一致指数を用いた1個の指標I、及び遅行指数を用いた1個の指標Iが対象経済指標に含まれているものとする。
【0105】
例えば、オフィスビルに設置された昇降機Eの稼働状態は、景気の動向に対して先行指数的に振る舞うと考えられる。このため、かかる稼働状態の時間変動は、任意の一致指数の時間変動に対して先行する蓋然性が高く、かつ、任意の遅行指数の時間変動に対して先行する蓋然性が高いと考えられる。また、かかる稼働情報の時間変動は、一部の先行指数の時間変動に対しても先行し得ると考えられる。これは、工場に設置された昇降機Eについても同様である。
【0106】
他方、商業施設に設置された昇降機Eの稼働状態は、景気の動向に対して遅行指数的に振る舞うと考えられる。このため、かかる稼働状態の時間変動は、任意の一致指数の時間変動に対して先行する蓋然性が低く、かつ、任意の先行指数の時間変動に対して先行する蓋然性が低いと考えられる。また、かかる稼働情報の時間変動は、一部の遅行指数の時間変動に対してのみ先行し得ると考えられる。
【0107】
そこで、昇降機選択部16は、先行指数を用いた指標Iについては、オフィスビルに設置された昇降機E又は工場に設置された昇降機Eのうちの少なくとも一方を選択する。また、昇降機選択部16は、一致指数を用いた指標Iについては、オフィスビルに設置された昇降機E又は工場に設置された昇降機Eのうちの少なくとも一方を選択する。また、昇降機選択部16は、遅行指数を用いた指標Iについては、オフィスビルに設置された昇降機E、商業施設に設置された昇降機E又は工場に設置された昇降機Eのうちの少なくとも一つを選択する。
【0108】
次に、地域情報を用いた昇降機選択処理の具体例について説明する。
【0109】
いま、特定の地域(以下「第1の地域」という。)における1個の施設Fに1個の昇降機Eが設置されており、かつ、他の地域(以下「第2の地域」という。)における1個の施設Fに1個の昇降機Eが設置されているものとする。また、第1の地域に係る指数を用いた1個の指標I、及び第2の地域に係る指数を用いた1個の指標Iが対象経済指標に含まれているものとする。
【0110】
この場合、昇降機選択部16は、第1の地域に係る指数を用いた指標Iについては、第1の地域における施設Fに設置された昇降機Eを選択する。また、昇降機選択部16は、第2の地域に係る指数を用いた指標Iについては、第2の地域における施設Fに設置された昇降機Eを選択する。
【0111】
図15は、実施の形態2に係る予測用モデル生成装置の要部を示すブロック図である。図15を参照して、実施の形態2に係る予測用モデル生成装置について説明する。なお、図15において、図2に示すブロックと同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。
【0112】
図15に示す如く、予測用モデル生成装置200aは、履歴情報取得部21、データ前処理部22及び予測用モデル生成部23を有している。これに加えて、予測用モデル生成装置200aは、付加情報取得部24及び昇降機選択部25を有している。
【0113】
付加情報取得部24は、付加情報取得部15により実行される付加情報取得処理と同様の付加情報取得処理を実行するものである。昇降機選択部25は、昇降機選択部16により実行される昇降機選択処理と同様の昇降機選択処理を実行するものである。ただし、昇降機選択部25による選択結果情報は、履歴情報取得部21及び予測用モデル生成部23に出力される。
【0114】
履歴情報取得部21は、選択結果情報が示す1個以上の昇降機Eに係る第1履歴情報を取得する。予測用モデル生成部23は、選択結果情報に基づき、当該取得された第1履歴情報のうちの対応する第1履歴情報を個々のモデルMの生成に用いる。
【0115】
すなわち、対象経済指標が1個の指標Iを含むものである場合、履歴情報取得部21は、1個の指標Iに対応する1個以上の昇降機Eに係る第1履歴情報を取得する。予測用モデル生成部23は、1個の指標Iに対応する1個のモデルMを生成するとき、当該取得された稼働情報を用いる。
【0116】
他方、対象経済指標が複数個の指標Iを含むものである場合、履歴情報取得部21は、複数個の指標Iの各々に対応する1個以上の昇降機Eに係る第1履歴情報を取得する。予測用モデル生成部23は、複数個の指標Iに対応する複数個のモデルMの各々を生成するとき、当該取得された第1履歴情報のうちの対応する第1履歴情報を用いる。
【0117】
経済指標予測装置100aの要部のハードウェア構成は、実施の形態1にて図3を参照して説明したものと同様である。このため、図示及び説明を省略する。すなわち、稼働情報取得部11、データ前処理部12、指標情報取得部13、経済指標予測部14、付加情報取得部15及び昇降機選択部16の各々の機能は、プロセッサ31及びメモリ32により実現されるものであっても良く、又は専用の処理回路33により実現されるものであっても良い。
【0118】
予測用モデル生成装置200aの要部のハードウェア構成は、実施の形態1にて図4を参照して説明したものと同様である。このため、図示及び説明を省略する。すなわち、履歴情報取得部21、データ前処理部22、予測用モデル生成部23、付加情報取得部24及び昇降機選択部25の各々の機能は、プロセッサ41及びメモリ42により実現されるものであっても良く、又は専用の処理回路43により実現されるものであっても良い。
【0119】
次に、図16のフローチャートを参照して、経済指標予測装置100aの動作について説明する。なお、図16において、図5に示すステップと同様のステップには同一符号を付して説明を省略する。
【0120】
まず、付加情報取得部15が付加情報取得処理を実行する(ステップST5)。次いで、昇降機選択部16が昇降機選択処理を実行する(ステップST6)。次いで、ステップST1〜ST4の処理が実行される。
【0121】
次に、図17のフローチャートを参照して、予測用モデル生成装置200aの動作について説明する。なお、図17において、図6に示すステップと同様のステップには同一符号を付して説明を省略する。
【0122】
まず、付加情報取得部24が付加情報取得処理を実行する(ステップST14)。次いで、昇降機選択部25が昇降機選択処理を実行する(ステップST15)。次いで、ステップST11〜ST13の処理が実行される。
【0123】
なお、経済指標予測装置100aは、実施の形態1にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。また、予測用モデル生成装置200aは、実施の形態1にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。
【0124】
例えば、図18に示す如く、経済指標予測装置100aは、データ前処理部12を有しないものであっても良い。すなわち、稼働情報取得部11、指標情報取得部13、経済指標予測部14、付加情報取得部15及び昇降機選択部16により経済指標予測装置100aの要部が構成されているものであっても良い。
【0125】
また、図19に示す如く、予測用モデル生成装置200aは、データ前処理部22を有しないものであっても良い。すなわち、履歴情報取得部21、予測用モデル生成部23、付加情報取得部24及び昇降機選択部25により予測用モデル生成装置200aの要部が構成されているものであっても良い。
【0126】
また、図20又は図21に示す如く、経済指標予測装置100aは、指標情報取得部13を有しないものであっても良い。すなわち、図20に示す如く、稼働情報取得部11、データ前処理部12、経済指標予測部14、付加情報取得部15及び昇降機選択部16により経済指標予測装置100aの要部が構成されているものであっても良い。または、図21に示す如く、稼働情報取得部11、経済指標予測部14、付加情報取得部15及び昇降機選択部16により経済指標予測装置100aの要部が構成されているものであっても良い。
【0127】
次に、そのほかの変形例について説明する。
【0128】
付加情報は、上記の具体例に限定されるものではない。また、昇降機選択処理は、上記の具体例に限定されるものではない。昇降機選択処理は、個々の指標Iに対応する1個以上の昇降機Eを選択するものであれば良い。すなわち、昇降機選択処理は、個々の指標Iの時間変動に対して、その稼働状態の時間変動が高い相関を有すると想定される1個以上の昇降機Eを選択するものであれば良い。付加情報は、かかる選択を実現可能な情報であれば、如何なる情報を含むものであっても良い。
【0129】
例えば、付加情報は、複数個の施設Fのうちの1個以上の施設Fが複数個の企業により使用されるものであるとき、1個以上の施設Fの各々を使用する企業が属する業種を示す情報(以下「業種情報」という。)を含むものであっても良い。この場合、特定の業種に係る指数を用いた指標Iについて、当該特定の業種に属する企業により使用される施設Fに設置された昇降機Eが対象昇降機に選択されるものであっても良い。
【0130】
以上のように、実施の形態2に係る経済指標予測装置100aは、付加情報を取得する付加情報取得部15と、付加情報を用いて複数個の昇降機Eのうちの対象経済指標に対応する1個以上の昇降機Eを対象昇降機に選択する昇降機選択部16と、を備え、付加情報は、複数個の昇降機Eが複数個の施設Fに設置されているとき、複数個の施設Fの各々を含む地域を示す情報、複数個の施設Fの各々の種別を示す情報又は複数個の昇降機Eの各々の用途を示す情報のうちの少なくとも一つを含む。これにより、個々の指標Iの予測値PV1を算出するにあたり、予測値PV1の算出に適した昇降機Eに係る稼働情報を予測値PV1の算出に用いることができる。
【0131】
また、実施の形態2に係る予測用モデル生成装置200aは、付加情報を取得する付加情報取得部24と、付加情報を用いて複数個の昇降機Eのうちの対象経済指標に対応する1個以上の昇降機Eを対象昇降機に選択する昇降機選択部25と、を備え、付加情報は、複数個の昇降機Eが複数個の施設Fに設置されているとき、複数個の施設Fの各々を含む地域を示す情報、複数個の施設Fの各々の種別を示す情報又は複数個の昇降機Eの各々の用途を示す情報のうちの少なくとも一つを含む。これにより、個々の指標Iに対応するモデルMを生成するにあたり、モデルMの生成に適した昇降機Eに係る第1履歴情報をモデルMの生成に用いることができる。
【0132】
実施の形態3.
図22は、実施の形態3に係る生産計画装置の要部を示すブロック図である。図22を参照して、実施の形態3に係る生産計画装置について説明する。
【0133】
図22に示す如く、生産計画装置300は、経済指標予測装置100、受注情報取得部51及び生産計画部52を有している。
【0134】
経済指標予測装置100は、実施の形態1にて説明したものと同様である。このため、経済指標予測装置100についての詳細な説明は省略する。経済指標予測装置100は、経済指標予測部14により算出された予測値PV1を生産計画部52に出力する。
【0135】
以下、1個の製品P、複数個の製品P、又は複数個の製品Pのうちの選択された1個以上の製品Pを総称して「対象製品」という。個々の製品Pは、任意のシステム、任意の装置又は任意の部品である。
【0136】
受注情報取得部51は、対象製品の受注数を示す情報(以下「受注情報」という。)を取得するものである。受注情報は、例えば、対象製品の生産者(すなわち生産計画装置300の使用者又は生産計画装置300を用いた役務の利用者)により入力されたものである。受注情報取得部51は、当該取得された受注情報を生産計画部52に出力するものである。
【0137】
生産計画部52は、経済指標予測装置100により出力された予測値PV1を取得するとともに、受注情報取得部51により出力された受注情報を取得するものである。生産計画部52は、当該取得された予測値PV1及び当該取得された受注情報を用いて、対象製品の生産数の計画値PV2を算出するものである。生産計画部52は、当該算出された計画値PV2を出力するものである。
【0138】
すなわち、通常、生産者が受注数に応じて対象製品を生産するとき、受注後納期前の期間内に突発的に注文が追加されることにより、受注数が増加することがある。または、受注後納期前の期間内に注文が部分的に取り消されることにより、受注数が減少することがある。対象製品の在庫数を制御する観点から、対象製品の生産を開始するよりも先に、かかる受注数の増減を考慮した生産数の計画値PV2を得ることが求められている。
【0139】
ここで、かかる受注数の増減は、受注後納期前の時期における景気の動向に対する相関を有すると考えられる。例えば、景気後退期から景気拡張期に移行する時期においては、注文の追加が発生しやすいと考えられる。他方、景気拡張期から景気後退期に移行する時期においては、注文の取消しが発生しやすいと考えられる。
【0140】
そこで、生産計画部52は、経済指標予測装置100により算出された予測値PV1を計画値PV2の算出に用いる。予測値PV1を用いることにより、かかる受注数の増減を考慮した生産数の計画値PV2を算出することができる。
【0141】
計画値PV2の算出には、例えば、専用のモデル(以下「計画用モデル」という。)が用いられる。すなわち、計画用モデルは、予測値PV1及び受注情報の入力を受け付けて計画値PV2を出力するものである。計画用モデルの生成には、統計又は機械学習に係る公知の種々の技術を用いることができる。これらの技術についての詳細な説明は省略する。
【0142】
または、例えば、計画値PV2の算出には、所定の数式が用いられる。すなわち、当該数式は、1個以上の変数を含むものである。個々の変数には、予測値PV1、予測値PV1に基づき算出された値、受注数を示す値、受注数を示す値に基づき算出された値、又は予測値PV1及び受注数を示す値に基づき算出された値が入力される。これにより、計画値PV2が算出される。
【0143】
そのほか、計画値PV2の算出には、公知の種々の技術を用いることができる。これらの技術についての詳細な説明は省略する。
【0144】
以下、経済指標予測装置100により実行される処理を総称して「経済指標予測処理等」ということがある。経済指標予測処理等に含まれる個々の処理は、実施の形態1にて説明したものと同様である。このため、これらの処理についての詳細な説明は省略する。また、受注情報取得部により実行される処理を総称して「受注情報取得処理」ということがある。また、生産計画部52により実行される処理を総称して「生産計画処理」ということがある。
【0145】
次に、図23を参照して、生産計画装置300の要部のハードウェア構成について説明する。
【0146】
図23Aに示す如く、生産計画装置300は、プロセッサ61及びメモリ62を有している。メモリ62には、経済指標予測装置100、受注情報取得部51及び生産計画部52の機能を実現するためのプログラムが記憶されている。かかるプログラムをプロセッサ61が読み出して実行することにより、経済指標予測装置100、受注情報取得部51及び生産計画部52の機能が実現される。
【0147】
または、図23Bに示す如く、生産計画装置300は、処理回路63を有している。この場合、経済指標予測装置100、受注情報取得部51及び生産計画部52の機能は、専用の処理回路63により実現される。
【0148】
または、生産計画装置300は、プロセッサ61、メモリ62及び処理回路63を有している(不図示)。この場合、経済指標予測装置100、受注情報取得部51及び生産計画部52の機能のうちの一部の機能がプロセッサ61及びメモリ62により実現されるとともに、残余の機能が処理回路63により実現される。
【0149】
プロセッサ61は、1個又は複数個のプロセッサにより構成されている。個々のプロセッサは、例えば、CPU、GPU、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はDSPを用いたものである。
【0150】
メモリ62は、1個又は複数個の不揮発性メモリにより構成されている。または、メモリ62は、1個又は複数個の不揮発性メモリ及び1個又は複数個の揮発性メモリにより構成されている。すなわち、メモリ62は、1個又は複数個のメモリにより構成されている。個々のメモリは、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク又は磁気テープを用いたものである。より具体的には、個々の揮発性メモリは、例えば、RAMを用いたものである。また、個々の不揮発性メモリは、例えば、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、コンパクトディスク、DVD、ブルーレイディスク又はミニディスクを用いたものである。
【0151】
処理回路63は、1個又は複数個のデジタル回路により構成されている。または、処理回路63は、1個又は複数個のデジタル回路及び1個又は複数個のアナログ回路により構成されている。すなわち、処理回路63は、1個又は複数個の処理回路により構成されている。個々の処理回路は、例えば、ASIC、PLD、FPGA、SoC又はシステムLSIを用いたものである。
【0152】
次に、図24のフローチャートを参照して、生産計画装置300の動作について説明する。
【0153】
まず、経済指標予測装置100が経済指標予測処理等を実行する(ステップST21)。次いで、受注情報取得部51が受注情報取得処理を実行する(ステップST22)。次いで、生産計画部52が生産計画処理を実行する(ステップST23)。
【0154】
なお、経済指標予測処理等及び受注情報取得処理の実行順は、図24に示す例に限定されるものではない。経済指標予測処理等は、生産計画処理が実行されるよりも先に実行されるものであれば良い。受注情報取得処理は、生産計画処理が実行されるよりも先に実行されるものであれば良い。
【0155】
次に、図25を参照して、生産計画装置300の変形例について説明する。
【0156】
図25に示す如く、生産計画装置300は、経済指標予測装置100に代えて経済指標予測装置100aを有するものであっても良い。経済指標予測装置100aは、実施の形態2にて説明したものと同様である。このため、経済指標予測装置100aについての詳細な説明は省略する。
【0157】
なお、図22に示す生産計画装置300における経済指標予測装置100は、実施の形態1にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。また、図25に示す生産計画装置300における経済指標予測装置100aは、実施の形態2にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。
【0158】
以上のように、実施の形態3に係る生産計画装置300は、経済指標予測装置100又は経済指標予測装置100aと、対象製品の受注数を示す受注情報を取得する受注情報取得部51と、予測値PV1及び受注情報を用いて対象製品の生産数の計画値PV2を算出する生産計画部52と、を備える。予測値PV1を用いることにより、注文の追加による受注数の増加及び注文の取消しによる受注数の減少などを考慮した生産数の計画値PV2を算出することができる。
【0159】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【0160】
また、各実施の形態において、稼働情報取得部は、対象昇降機の稼働状態を示す稼働情報を取得するのに代えて又は加えて、他の機器等の稼働状態を示す稼働情報を取得するものであっても良い。例えば、稼働情報取得部は、工場等に設置された生産設備(以下「対象生産設備」という。)の稼働状態を示す稼働情報を取得するものであっても良い。予測用モデルは、当該取得された稼働情報の入力を受け付けて、対象経済指標の予測値を出力するものであっても良い。この場合における稼働情報は、例えば、対象生産設備の稼働率を示す情報、対象生産設備による生産量を示す情報、又は対象生産設備による生産に使用された部品の量を示す情報のうちの少なくとも一つを含むものであっても良い。
【0161】
また、各実施の形態において、履歴情報取得部は、稼働情報取得部により取得される稼働情報に対応する第1履歴情報を取得するものであれば良い。すなわち、履歴情報取得部は、対象昇降機の稼働状態の履歴を示す第1履歴情報を取得するのに代えて又は加えて、他の機器等の稼働状態の履歴を示す第1履歴情報を取得するものであっても良い。例えば、履歴情報取得部は、対象生産設備の稼働状態の履歴を示す第1履歴情報を取得するものであっても良い。予測用モデル生成部は、当該取得された第1履歴情報を予測用モデルの生成に用いるものであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0162】
本発明の経済指標予測装置、生産計画装置、予測用モデル生成装置及び予測用モデル生成方法は、例えば、対象製品の生産数の計画に用いることができる。
【符号の説明】
【0163】
11 稼働情報取得部、12 データ前処理部、13 指標情報取得部、14 経済指標予測部、15 付加情報取得部、16 昇降機選択部、21 履歴情報取得部、22 データ前処理部、23 予測用モデル生成部、24 付加情報取得部、25 昇降機選択部、31 プロセッサ、32 メモリ、33 処理回路、41 プロセッサ、42 メモリ、43 処理回路、51 受注情報取得部、52 生産計画部、61 プロセッサ、62 メモリ、63 処理回路、100,100a 経済指標予測装置、200,200a 予測用モデル生成装置、300 生産計画装置。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23A
図23B
図24
図25