(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による光半導体装置100の構造を示す断面図である。
光半導体装置100は、例えば半導体レーザであり、一例として、埋め込み構造の半導体レーザが挙げられる。埋め込み構造の半導体レーザは、埋め込みヘテロ構造を有しても良い。
【0014】
光半導体装置100は、凸状部1aを有する第1導電型の半導体基板1と、凸状部1aの両側の半導体基板1上に形成された第2導電型の中間層2と、凸状部1aを中心として、凸状部1aの頂部を含む面上に積層された第1導電型の第1クラッド層3、活性層4および第2導電型の第2クラッド層5からなるストライプ状のメサ構造6と、メサ構造6の両側に形成された第2導電型の第1埋め込み層7a、第1導電型の第2埋め込み層7bおよび第2導電型の第3埋め込み層7cの3層で構成された埋め込み層7と、メサ構造6および第3埋め込み層7cの表面に形成された第2導電型のコンタクト層8と、第2導電型のコンタクト層8上に形成され開口部を有する表面保護膜9と、表面保護膜9の開口部を介して第2導電型のコンタクト層8の表面と接する第1電極10と、半導体基板1の裏面側に形成された第2電極11および金メッキ膜12と、で構成される。
【0015】
上述の説明における第1導電型と第2導電型は、それぞれ、p型とn型でも良いし、あるいは、それぞれ、n型とp型でも良い。
第1導電型の半導体基板1は、例えば、n型InP(インジウムリン、Indium Phosphide)基板であり、第2導電型の中間層は、例えば、p型InPからなり、第1導電型の第1クラッド層3は、例えば、n型InPからなり、第2導電型の第2クラッド層5は、例えば、p型InPからなり、第2導電型のコンタクト層8は、例えば、p型InPからなる。
【0016】
活性層4は、歪多重量子井戸構造(Strained Multi−Quantum Well)を有する。かかる構造によって、光半導体装置100の高出力化および低歪化が実現できる。
【0017】
埋め込み層7を構成する第1埋め込み層7aは、例えば、p型InPからなり、亜鉛(Zinc;Zn)をドーピングすることにより、導電型をp型としている。第2埋め込み層7bは、例えば、n型InPからなり、第3埋め込み層7cは、例えば、p型InPからなる。
【0018】
図1に示されるように、p型第1埋め込み層7aは3つの部位、すなわち、メサ構造6の側面6aに沿った側面部27a、メサ構造6の底部6cに沿って第2導電型の中間層2の表面に形成された平坦部27c、および、メサ構造6の側面6aと底部6cの間に形成される斜面6bに沿って側面部27aと平坦部27cとを繋ぐ斜面部27bからなる。側面部27aは、第2クラッド層5の上面と同じ高さまで設けられ、上端部は先細りの形状を呈している。
【0019】
以下、ストライプ幅方向における凸状部1aの幅を、幅W
1と呼ぶ。また、メサ構造6における両側の側面6aの間の幅をメサ幅W
2と呼び、メサ構造6の両側で底部6cが始まる底部6cの端部間の幅を、メサ構造6の底部の幅とも呼ぶ。
【0020】
メサ構造6のストライプ幅方向の中心と凸状部1aのストライプ幅方向の中心は一致しているか、あるいは実質的に一致している。凸状部1aの断面形状は、矩形状を呈する。また、凸状部1aの幅W
1は、メサ構造6のメサ幅W
2よりも狭くなるように予め設定されている。
【0021】
p型第1埋め込み層7aの平坦部27cの層厚は、側面部27aの層厚の2倍以上であることが望ましい。この理由は、以下のとおりである。
光半導体装置100全体の注入電流に対するp型第1埋め込み層7aを流れるリーク電流のうち、特に、活性層4の側面を覆う側面部27aに流れるリーク電流の割合は、p型第1埋め込み層7aの断面積に比例する。したがって、p型第1埋め込み層7aのうち活性層4の側面を覆う側面部27aを薄層化することにより、リーク電流を低減することができる。
【0022】
しかしながら、p型第1埋め込み層7aを薄層化しすぎると、逆にリーク電流が増える場合がある。したがって、p型第1埋め込み層7aのうち、特に、活性層4の側面を覆う側面部27aを最適な層厚に制御することは、光半導体装置100の高効率化および安定動作のために極めて重要である。
【0023】
実施の形態1による光半導体装置100では、平坦部27cの層厚は側面部27aの層厚の2倍以上になるように設定する。平坦部27cの層厚が、側面部27aの層厚の2倍未満であると、側面部27aを薄層化しすぎた場合に、平坦部27cの層厚も同時に薄層化が進行して、後述の遷移面7fの形成による層厚が相対的に薄い部分に起因して、特にリーク電流が増大するという不具合が顕著となるからである。
【0024】
実施の形態1による光半導体装置100の動作を説明する前に、まず、比較例である光半導体装置200について説明する。
図2Aは、比較例による光半導体装置200の構造を示す断面図であり、
図2Bは、光半導体装置200におけるメサ構造6および埋め込み層7を等価回路で示した図である。なお、
図2Bでは、第1導電型はn型、第2導電型はp型となる。比較例による光半導体装置200では、実施の形態1による光半導体装置100のような第2導電型の中間層2は設けられていない。
【0025】
活性層4を含むメサ構造6の部分は、等価回路としては、
図2Bの等価回路図に示すようなダイオードD
1を構成する。すなわち、n型第1クラッド層3、活性層4およびp型第2クラッド層5の各層により、pn接合型のダイオードD
1が形成される。
【0026】
一方、埋め込み層7の部分は、p型第1埋め込み層7aおよびn型第2埋め込み層7bによって、pn接合型のダイオードD
2が形成されるほか、埋め込み層7自体が抵抗Rとして表される。
【0027】
図2Bに示す等価回路図では、ダイオードD
1のアノードとダイオードD
2のカソードが接続される一方、ダイオードD
1のカソードとダイオードD
2のアノードが接続される。また、埋め込み層7の抵抗Rは、ダイオードD
1およびダイオードD
2に並列に接続される。
【0028】
光半導体装置200においてレーザ光を出射させるには、直流電源Vの正極側と表面電極である第1電極10とを電気的に接続し、直流電源Vの負極側と金メッキ膜12を介して裏面電極である第2電極11とを電気的に接続して、直流電源Vにより電圧を印加する。直流電源Vによる印加電圧によって、メサ構造6を等価的に表したダイオードD
1に対しては順バイアス方向に電圧が印加されるので、光半導体装置200の第1電極10から注入された電流I
Aは、p型コンタクト層8を経てメサ構造6に流れ、活性層4においてレーザ光が発生する。
【0029】
一方、埋め込み層7を等価的に表したダイオードD
2および抵抗Rに対しては、上述の直流電源Vによる印加電圧は逆バイアス方向となるので、埋め込み層7のダイオードD
2の部分には電流は流れず、抵抗Rの部分にのみリーク電流I
Lとして流れる。
【0030】
抵抗Rの抵抗値は本来的には高い、すなわち、高抵抗なので、リーク電流I
Lは無視できるレベルである。すなわち、埋め込み層7は電流ブロック層として機能する。この結果、光半導体装置200に注入された電流は、メサ構造6の両側に設けられ電流ブロック層として機能する埋め込み層7による電流狭窄の作用により、メサ構造6に集中して流れる。したがって、光半導体装置200は、埋め込み層7による電流狭窄の作用によって、注入電流に対して高い効率でレーザ光を出射することが本来的には可能である。
【0031】
しかしながら、比較例による光半導体装置200では、埋め込み層7として形成される第1層であるp型第1埋め込み層7aをメサ構造6の両側にエピタキシャル成長によって形成する際に、全体にわたって層厚が均一ではなく相対的に層厚の薄い部分、すなわち遷移面7fが生じやすかった。
【0032】
図2Aから分かるように、比較例による光半導体装置200のp型第1埋め込み層7aは3つの部位、すなわち、メサ構造6の側面6aに沿った側面部27a、メサ構造6の底部6dに沿った平坦部27d、および、側面部27aと平坦部27dを繋ぐ斜面6bに沿った斜面部27bからなるが、p型第1埋め込み層7aの遷移面7fは、斜面部27bに近接した平坦部27dに発生しやすい。
【0033】
以下、遷移面7fが発生するメカニズムと遷移面7fによって生じる問題を、InP材料からなる光半導体装置を一例として説明する。
メサ構造6の側面6aは、面方位としては(110)面となる。また、メサ構造6の底部6dの上面は、面方位としては(001)面となる。
【0034】
埋め込み層7のエピタキシャル成長において、第1層であるp型InP第1埋め込み層7aを形成する際は、メサ構造6の底部6dである(001)面へのエピタキシャル成長と、メサ構造6の側面6aである(110)面へのp型InPのエピタキシャル成長が同時に進行する。
【0035】
p型InP第1埋め込み層7aのエピタキシャル成長時には、マイグレーションと呼ばれる現象が生じ、(111)B面に対するエピタキシャル成長も発生する。(111)B面と(001)面は、いずれもp型InP第1埋め込み層7aがエピタキシャル成長しやすい面方位である。これらの成長速度が早い面が交差する部分が遷移面7fとなる。
遷移面7fでは、(111)B面と(001)面の側に結晶成長材料、すなわちInおよびPを取られるため、p型InP第1埋め込み層7aが成長しにくい。この結果、遷移面7fにおけるp型InP第1埋め込み層7aの層厚は他の部位と比べて相対的に層厚が薄くなる。
【0036】
遷移面7fの影響が大きくなると、遷移面7fの部分でp型InP第1埋め込み層7aが途切れるおそれがあるが、これは、n型InP半導体基板1とn型InP第2埋め込み層7bが繋がるという不具合をもたらす。
【0037】
遷移面7fの影響を低減するために、p型InP第1埋め込み層7aの層厚を厚くすることも考えられる。しかしながら、p型InP第1埋め込み層7aの層厚を単純に厚くすると、p型InP第1埋め込み層7aの次に積層されるn型InP第2埋め込み層7bの厚さを確保できない不具合が生じる場合があった。n型InP第2埋め込み層7bの厚さが確保できない場合は、素子容量が増大するため、光半導体装置の高速化を妨げるという問題をもたらすおそれがあった。
以上が、遷移面7fが発生するメカニズムと遷移面7fによって生じる問題である。
【0038】
上述のように、p型InP第1埋め込み層7aの遷移面7fでは実効的な抵抗が小さくなり、この層厚の薄い部分を経由したリーク電流I
Lの成分が無視できないレベルに大きくなってしまう不具合が発生する場合があった。このリーク電流の増大は、等価回路上では
図2Bに示す抵抗Rが低下する結果となり、ひいては、光半導体装置200のレーザ動作時における効率の低下をもたらした。さらに、リーク電流I
Lの増大は、素子容量の増大をももたらした。
【0039】
p型InP第1埋め込み層7aの遷移面7fに起因するリーク電流の増大を防止する方法としては、上述したように、p型InP第1埋め込み層7aの層厚を厚くする方法も考えられるが、3層構造からなる埋め込み層7が電流ブロック層としての機能を安定に発揮するには、p型InP第1埋め込み層7aにおける、メサ構造6の側面6a、特に、活性層4の側面に形成された側面部27aの層厚と、メサ構造6の底部6dの側の平坦部27dの層厚をバランス良く、かつ、安定に形成する必要があり、以上の理由からも、p型InP第1埋め込み層7aの層厚を単純に厚くすることはできないという問題があった。
【0040】
実施の形態1による光半導体装置100では、比較例による光半導体装置200のリーク電流および素子容量の増大の不具合を解決すべく、第2導電型の中間層2を設けることとした。以下に、第2導電型の中間層2の機能について説明する。
【0041】
後述の実施の形態1による光半導体装置100の製造方法で詳述するように、第2導電型の中間層2は、リーク電流I
Lの増大を生じさせる第2導電型の第1埋め込み層7aとは別個に形成されるので、メサ構造6の両側に第2導電型の第1埋め込み層7aを形成する際に生じる遷移面7fの発生によって相対的に層厚の薄い部分が発生したとしても、第2導電型の中間層2を設けることにより、全体として第2導電型の層の厚みが増すので、比較例で問題となった第1埋め込み層7aの層厚の不均一性に起因する不具合が解消される。以下に、
図2Bに示す等価回路を参照しながら、さらに詳しく説明する。
【0042】
実施の形態1による光半導体装置100では、第2導電型の第1埋め込み層7aと同じ導電型である第2導電型の中間層2が、第2導電型の第1埋め込み層7aに対して、第1導電型の半導体基板1側に設けられている。
【0043】
したがって、
図2Bに示す等価回路を実施の形態1による光半導体装置100に当てはめると、埋め込み層7を表すダイオードD
2は、実施の形態1による光半導体装置100では、p型中間層2およびp型第1埋め込み層7aからなるp型層とn型第2埋め込み層7bによって、pn接合型のダイオードD
2が形成されることになる。
【0044】
これは、言い換えれば、第2導電型の第1埋め込み層7aが同じく第2導電型である中間層2によって補強される、とも言える。したがって、例え、第2導電型の第1埋め込み層7aにおいて相対的に層厚の薄い部分、すなわち、遷移面7fが存在したとしても、さらに、半導体基板1側に設けられている第2導電型の中間層2の層厚の分だけ第2導電型の層が実効的に厚くなっているので、リーク電流I
Lの原因となるような相対的に層厚の薄い部位の発生を防止できるという効果を奏する。また、埋め込み層7を流れるリーク電流I
Lを小さくすることにより、素子容量も同様に低減できる。
【0045】
実施の形態1による光半導体装置100では、
図1の断面図に示すように、ストライプ幅方向における、ストライプ幅方向の断面形状が矩形を呈する凸状部1aの幅W
1は、メサ構造6のメサ幅W
2よりも狭くなるように設定されている。すなわち、ストライプ幅方向における凸状部1aに接する第2導電型の中間層2の端部間の幅W
1は、メサ構造6のメサ幅W
2よりも狭くなる。
【0046】
これは、電流狭窄の観点からは、電流の流れを阻止する第2導電型の中間層2の開口幅W
1がメサ構造6のメサ幅W
2よりも狭くなるように構成される、とも言える。したがって、メサ構造6を流れる電流は、開口幅W
1を有する第2導電型の中間層2によってさらに電流狭窄を受けることになる。
【0047】
つまり、実施の形態1による光半導体装置100では、埋め込み層7による電流狭窄の作用と第2導電型の中間層2による電流狭窄の作用が相乗的に発揮されるため、光半導体装置100の効率を一層向上させるという効果を奏する。
【0048】
また、第2導電型の中間層2を設けることにより、埋め込み層7を流れるリーク電流I
Lを小さくできるので、素子容量も同様に低減される結果、光半導体装置100の高速動作が可能となる効果も併せて奏する。
【0049】
次に、実施の形態1による光半導体装置100の製造方法を、
図3〜15を用いて説明する。なお、以下の説明では、光半導体装置100の構成材料としてInP系の結晶材料を具体例として挙げるが、実施の形態1による光半導体装置100を構成する結晶材料はInP系に限定されるものではなく、光半導体装置を構成することが可能な結晶材料であれば、以下に説明する光半導体装置の製造方法は、例えば、ドライエッチングガス材料等をかかる結晶材料のドライエッチングに最適なものを選択することにより、同様に適用できる。
【0050】
まず、n型InP半導体基板1上に、エピタキシャル成長による選択成長時におけるマスク20となるSiO
2膜20aを成膜する。SiO
2膜20aの成膜方法としては、例えば、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法等が挙げられる。
【0051】
SiO
2膜20aの上にフォトレジストを塗布して、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて、
図3に示すようなストライプ状のフォトレジストマスク21を形成する。フォトレジストマスク21は、SiO
2膜20aをストライプ状のマスク20に形成するためのエッチングマスクとして機能する。
【0052】
フォトレジストマスク21をエッチングマスクとして、SiO
2膜20aをドライエッチングして、
図4に示すようなSiO
2膜からなるストライプ状のマスク20に加工する。ドライエッチング方法としては、例えば、プラズマドライエッチングが挙げられる。ドライエッチング用のエッチングガス41の一例として、SF
6/Heガスのようなフッ素系ガスが挙げられる。
【0053】
ドライエッチング後、フォトレジストマスク21を除去する。ドライエッチングによりSiO
2膜20aが除去された部位では、n型InP半導体基板1が露出している。
【0054】
SiO
2膜からなるストライプ状のマスク20をエッチングマスクとして、n型InP半導体基板1をドライエッチングする。ドライエッチング用のエッチングガス42の具体例として、メタン系ガス、あるいは、塩素系ガスが挙げられる。
ドライエッチングされるn型InP半導体基板1の深さは、一例として、400nmが挙げられる。
図5は、ドライエッチング後の断面を示す図である。
【0055】
かかるドライエッチングにより、n型InP半導体基板1には、ストライプ状の凸状部1aが形成される。ここでストライプ状の凸状部1aとは、導波路、すなわち後述するメサ構造6に沿った方向に延在するように形成され、導波路に直交する方向、つまり、ストライプ幅方向の断面が矩形状を呈する凸状の構造を意味する。
【0056】
n型InP半導体基板1の平坦面に対する凸状部1aの頂部までの高さは、ドライエッチングによりn型InPが除去された深さと同じになる。つまり、上述の一例では、400nmの高さとなる。
【0057】
SiO
2膜からなるストライプ状のマスク20をさらに選択成長マスクとして用いて、エピタキシャル成長による選択成長によって、凸状部1aの両側のn型InP半導体基板1上にp型InP中間層2を形成する。エピタキシャル成長の一例として、有機金属気相成長法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)が挙げられる。
【0058】
選択成長では、SiO
2膜からなるストライプ状のマスク20上には結晶層、つまり、InP層は形成されない。すなわち、p型InP中間層2は、n型InP半導体基板1の平坦面の上にエピタキシャル成長する。したがって、
図6の断面図に示すように、凸状部1aの両側はp型InP中間層2によって埋め込まれることになる。
【0059】
p型InP中間層2の選択成長後、SiO
2膜からなるストライプ状のマスク20をドライエッチングによって除去する。
図7にマスク20の除去後の断面図を示す。凸状部1aの表面とp型InP中間層2の表面は連続しているため、全体で一つの平坦面をなしている。
【0060】
マスク20の除去後、MOCVD法により、凸状部1aの頂部およびp型InP中間層2の表面がなす面上に、n型InP第1クラッド層3、活性層4およびp型InP第2クラッド層5の各層を順次、エピタキシャル成長する。
図8はエピタキシャル成長後の断面図である。
【0061】
p型InP第2クラッド層5の表面に、SiO
2膜22aを成膜する。SiO
2膜22aの成膜方法としては、例えば、プラズマCVD法等が挙げられる。SiO
2膜22aの上にフォトレジスト膜23aを塗布する。SiO
2膜22aおよびフォトレジスト膜23aが形成された状態を
図9の断面図に示す。
【0062】
フォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて、
図10に示すようなストライプ状のフォトレジストマスク23を形成する。フォトレジストマスク23は、SiO
2膜22aをストライプ状のマスク22に形成するためのエッチングマスクとして機能する。
【0063】
フォトレジストマスク23のストライプ幅方向の中心と、凸状部1aのストライプ幅方向の中心は一致するか、あるいは実質的に一致するようにフォトレジストマスク23の位置が調整されている。また、ストライプ幅方向における凸状部1aの幅W
1は、フォトレジストマスク23のストライプ幅W
2より狭くなるように設定される。
【0064】
ストライプ状のフォトレジストマスク23をエッチングマスクとして、SiO
2膜22aをドライエッチングして、
図11に示すようなSiO
2膜からなるストライプ状のマスク22に加工する。ドライエッチング用のエッチングガス43の一例として、フッ素系ガスが挙げられる。ドライエッチングによりSiO
2膜22aが除去された部位では、p型InP第2クラッド層5が露出している。ドライエッチング後、フォトレジストマスク23を除去する。
【0065】
SiO
2膜からなるストライプ状のマスク22をエッチングマスクとして、p型InP第2クラッド層5、活性層4およびn型InP第1クラッド層3の各層をドライエッチングし、さらに、p型InP中間層2の一部をドライエッチングすることにより、
図12の断面図に示すようなメサ構造6を形成する。ドライエッチング用のエッチングガス44の具体例として、メタン系ガス、あるいは、塩素系ガスが挙げられる。
【0066】
上述のメサ構造6のドライエッチングの際に、メサ構造6の側面6aの底部側では、斜面6bが形成される。なお、後述のエピタキシャル成長による埋め込み層7の埋め込み成長の際の成長前の高温化においても、マイグレーションにより斜面6bの形成が促進される。
【0067】
ドライエッチングされるp型InP中間層2の深さは、一例として、200nmが挙げられる。ドライエッチングされる前のp型InP中間層2の層厚は400nmなので、かかるドライエッチングにより、p型InP中間層2の半分が層厚方向において除去されることになる。
【0068】
メサ構造6のストライプ幅方向の中心と凸状部1aのストライプ幅方向の中心は一致しているか、あるいは実質的に一致している。メサ構造6は、凸状部1aの頂部を含む面上に積層されたn型InP第1クラッド層3、活性層4およびp型InP第2クラッド層5からなる各層を、ストライプ状にドライエッチングすることにより形成されている。
また、ドライエッチング後のメサ構造6のメサ幅は、フォトレジストマスク23のストライプ幅とほぼ同じ幅W
2となる。ドライエッチングの性質により、結晶層をドライエッチングしても、幅W
2は被エッチング対象側においても保持されるからである。この結果、ストライプ幅方向における凸状部1aの幅W
1は、メサ構造6のメサ幅W
2より狭くなる、という関係になる。
【0069】
図12に示されるように、ドライエッチングにより形成されたメサ構造6は、メサ構造6の両側でn型InP半導体基板1表面に対して垂直方向に沿った側面6a、ドライエッチングによって露出したp型InP中間層2の表面、すなわち、メサ構造6の底部6c、および、メサ構造6の側面6aと底部6cを繋ぐ斜面6bの3つの面を有する。
【0070】
メサ構造6の形成後、SiO
2膜からなるストライプ状のマスク22を選択成長マスクとして、上述の各面を有するメサ構造6の両側の領域に埋め込み成長を行う。埋め込み成長の結晶成長法としては、前述のMOCVD法が好適である。MOCVD法により、まず、3層からなる埋め込み層7の第1層であるp型InP第1埋め込み層7aをエピタキシャル成長する。
【0071】
p型InP第1埋め込み層7aの形成後の断面図である
図13に示すように、p型InP第1埋め込み層7aは、メサ構造6の形状を反映して、メサ構造6の側面6aに沿った側面部27a、p型InP中間層2の表面、すなわち、メサ構造6の底部6cに沿った平坦部27c、および、側面部27aと平坦部27cを繋ぐ斜面6bに沿った斜面部27bの3つの部位で構成される。
【0072】
p型InP第1埋め込み層7aに引き続き、n型InP第2埋め込み層7bおよびp型InP第3埋め込み層7cをエピタキシャル成長することにより、順次積層する。
図14の断面図に示すように、順次積層された3層からなる埋め込み層7のエピタキシャル成長により、メサ構造6の両側は、埋め込み層7によって埋め込まれ、メサ構造6の表面と埋め込み層7の表面はほぼ平坦な面をなす。
【0073】
埋め込み層7のエピタキシャル成長後、SiO
2膜からなるストライプ状のマスク22をドライエッチングによって除去する。マスク22の除去により、メサ構造6の表面をなすp型InP第2クラッド層5と埋め込み層7の表面をなすp型InP第3埋め込み層7cの各表面上に、p型InPコンタクト層8をMOCVD法によりエピタキシャル成長する。
図15は、p型InPコンタクト層8形成後の断面図である。p型InPコンタクト層8は、第1電極10から光半導体装置100の内部に効率よく電流を流す役割を果たしている。
【0074】
全てのエピタキシャル成長の終了後、p型InPコンタクト層8の表面に開口部を有する表面保護膜9を形成して、さらに、表面保護膜9の開口部を介してp型InPコンタクト層8と接することにより電気的に接続する第1電極10を形成する。なお、表面保護膜9は、寄生容量の低減と半導体各層の保護の役割を果たす。
【0075】
n型InP半導体基板1の表面側の加工が終了した後に、n型InP半導体基板1の裏面側に、第2電極11および金メッキ膜12をそれぞれ形成することにより、
図1の断面図に示すような光半導体装置100が完成する。
【0076】
実施の形態1による光半導体装置100の製造方法では、マスク20をエッチングマスクとして用いて、第1導電型の半導体基板1にストライプ状の凸状部1aをドライエッチングにより形成し、マスク20を選択成長マスクとして用いてエピタキシャル成長による選択成長によって凸状部1aの両側に第2導電型の中間層2を形成したので、高効率かつ高速で動作する光半導体装置100を容易に製造できるという効果を奏する。
【0077】
以上、実施の形態1による光半導体装置100では、凸状部1aを有する第1導電型の半導体基板1と、凸状部1aの両側に形成され開口幅がメサ幅よりも狭い中間層2を備えているので、リーク電流および素子容量を低減することが可能となるため、高効率かつ高速で動作する光半導体装置が得られるという効果を奏する。
【0078】
実施の形態2.
実施の形態2による光半導体装置110の断面図を
図16に示す。実施の形態2による光半導体装置110が実施の形態1による光半導体装置100と構造的に異なるのは、凸状部1bのストライプ幅方向における断面形状が矩形状ではなく、台形状を呈する点にある。
【0079】
実施の形態2による光半導体装置110の製造方法で特徴的な工程を、
図17および18に示す。
第1導電型の半導体基板1上に、
図4に示すようなSiO
2膜からなるストライプ状のマスク20を形成する工程までは、実施の形態1による光半導体装置100の製造方法と同様である。
【0080】
マスク20をエッチングマスクとして、第1導電型の半導体基板1をウエットエッチングする。ウエットエッチングすることにより、
図17の断面図に示すような凸状部1bの側面の形状が順メサ形状となるように加工する。ウエットエッチングにより、凸状部1bのストライプ幅方向における断面形状は、台形状を呈する。
【0081】
マスク20を選択成長マスクとして用いて、エピタキシャル成長による選択成長によって、凸状部1bの両側に第2導電型の中間層2aを形成する。エピタキシャル成長の一例として、MOCVD法が挙げられる。また、第2導電型の中間層2aの具体例としては、p型InP中間層2aが挙げられる。
【0082】
選択成長では、マスク20上には結晶層は形成されない一方、マスク20の下部においてもエピタキシャル成長するので、
図18の断面図に示すように、断面が台形状の凸状部1bの両側は第2導電型の中間層2aによって埋め込まれる。
【0083】
第2導電型の中間層2aの選択成長後、マスク20はドライエッチングによって除去される。マスク20の除去後の製造工程は、
図8〜15に示される実施の形態1による光半導体装置100の製造方法と同様である。
【0084】
実施の形態2による光半導体装置110では、凸状部1bの断面形状を台形状とすることにより、ストライプ幅方向における凸状部1bの頂部の幅W
3が、実施の形態1による光半導体装置100の矩形状の凸状部1aの幅W
1と同じとする場合、実施の形態2による光半導体装置110では、メサ構造6の底部側に位置する凸状部1bの頂部から半導体基板1の裏面側に向かって台形状に広がっているため、メサ構造6を流れる電流は、より広い断面積の領域を経由して第2電極11に至ることになる。すなわち、電流が流れる領域の断面積が増加するため、実施の形態1の矩形状の凸状部1aの場合と比較して実効的な素子抵抗が低減する効果をもたらす。一方、電流狭窄の効果は台形状の凸状部1bの頂部の幅W
3で決まるので、実施の形態1による光半導体装置100と同等である。
【0085】
以上、実施の形態2による光半導体装置110では、第1導電型の半導体基板1の凸状部1bのストライプ幅方向における断面形状を台形状としたので、実施の形態1による光半導体装置が奏する効果に加えて、素子抵抗が低減できるという効果も併せて奏する。
【0086】
実施の形態3.
実施の形態3による光半導体装置120の断面図を
図19に示す。実施の形態3による光半導体装置120が実施の形態1による光半導体装置100と構造的に異なるのは、ストライプ幅方向における凸状部1cの幅W
4が、メサ構造6の底部6cが接する部分の間の幅、すなわち、メサ構造6の底部6cの端部間の幅と同一か、あるいは、実質的に同一である点である。
【0087】
実施の形態3による光半導体装置120では、凸状部1cの幅W
4はメサ構造6の底部6cの端部間の幅と一致するので、第2導電型の中間層2bによる電流狭窄効果は生じない。なお、凸状部1cの頂部の幅は、凸状部1cの幅W
4よりも狭い。ドライエッチングによるメサ構造6の形成時に、凸状部1cの頂部の角部が除去されるからである。したがって、凸状部1cの幅W
4とは、凸状部1cのうち、角部が除去されメサ構造6の斜面6bの一部となった部位を除く部分の幅を指す。
【0088】
実施の形態1による光半導体装置100では、第2導電型の第1埋め込み層7aで生じる遷移面7fに起因する相対的に層厚の薄い部分が発生することによるリーク電流の発生をより効果的に防止するために凸状部1aの層厚を厚くすると、ストライプ幅方向における凸状部1aの幅W
1はメサ構造6のメサ幅W
2よりも狭いため、メサ構造6を流れる電流に対して、さらに、断面積がより狭い領域を流れる距離が長くなるので、光半導体装置100の素子抵抗がある程度増加する。
【0089】
一方、実施の形態3による光半導体装置120では、凸状部1cの幅W
4はメサ構造6のメサ幅W
2よりも広いので、素子抵抗は小さくなる。つまり、素子抵抗の低減を図りつつ、かつ、第2導電型の第1埋め込み層7aからのリーク電流をより効果的に防止できるような第2導電型の中間層2bの層厚の設計が可能となる。すなわち、第2導電型の中間層2bの層厚設計の自由度が増すという効果を奏する。
【0090】
実施の形態1による光半導体装置100では、メサ構造6のストライプ幅方向の中心と凸状部1aのストライプ幅方向の中心を一致させるように構成する必要があったが、両者の中心がずれると、活性層4におけるストライプ幅方向の電流分布が中心に対して偏るおそれがあり、この電流分布の偏りによって素子特性が悪影響を受ける可能性があるので、実施の形態1による光半導体装置100を高歩留まりで製造するには、ある程度、精度の高い製造技術が必要とされる。
【0091】
一方、実施の形態3による光半導体装置120では、上述したように凸状部1cの幅W
4はメサ構造6のメサ幅W
2よりも広いので、凸状部1cの中心がメサ構造6の底部6cの中心に対してある程度ずれたとしても電流分布に影響しないので、素子特性に悪影響を与えることはないため、光半導体装置がより製造しやすいという効果を奏する。
【0092】
以上、実施の形態3による光半導体装置120では、凸状部1cの幅W
4をメサ構造6の底部6cの端部間の幅と同じになるように設定したので、凸状部1cの幅W
4はメサ幅W
2より広くなり、かつ、第2導電型の中間層2bの層厚の設計の自由度が増すので、リーク電流が小さい上に、より素子抵抗が小さく、また、高精度の製造技術を必要としないため、高効率かつ高速動作が可能で、しかも、より製造しやすい光半導体装置が得られるという効果を奏する。
【0093】
実施の形態4.
実施の形態4による光半導体装置130の断面図を
図20に示す。実施の形態4による光半導体装置130が実施の形態1による光半導体装置100と構造的に異なるのは、メサ構造6の両側に形成された埋め込み層17のうち、第1埋め込み層7dが、第2導電型の結晶材料、例えば、p型InPのような導電性の結晶材料ではなく、高抵抗半導体層からなる点である。
【0094】
第1埋め込み層7dを構成する高抵抗半導体層の一例としては、鉄などが不純物としてドープされた結晶層が挙げられる。さらに、具体例としては、鉄がドープされた半絶縁性のInPが挙げられる。
【0095】
埋め込み層17の第1層として高抵抗半導体層である第1埋め込み層7dを適用することにより、埋め込み層17で生じるリーク電流が一層低減するという効果を奏する。また、リーク電流の一層の低減により、素子容量の低減も同時に図られる。なお、第1埋め込み層7dのみではなく、中間層2を高抵抗半導体層で構成しても良い。
【0096】
以上、実施の形態4による光半導体装置130では、埋め込み層17の第1層として高抵抗半導体層である第1埋め込み層7dを適用することにより、より一層、リーク電流および素子容量を低減することが可能となるため、高効率かつ高速で動作する光半導体装置が得られるという効果を奏する。
【0097】
実施の形態5.
実施の形態5による光半導体装置140の断面図を
図21に示す。実施の形態5による光半導体装置140が実施の形態3による光半導体装置120と構造的に異なるのは、メサ構造6の両側に設けられた第2導電型の中間層2cにおける第1導電型の半導体基板1の凸状部1dに接する端部間の幅W
5が、メサ構造6の底部6cが接する部分の間の幅W
6、すなわち、メサ構造6の底部6cの端部間の幅W
6よりも広い点である。
【0098】
実施の形態5による光半導体装置140では、上述のように、メサ構造6の両側に設けられた第2導電型の中間層2cにおける第1導電型の半導体基板1の凸状部1dの側面に接する端部間の幅W
5は、メサ構造6の底部6cの端部間の幅W
6よりも広くなるように予め設定されている。
【0099】
かかる構成を採用することにより、光半導体装置の製造時の製造誤差により、第2導電型の中間層2cの開口幅でもある幅W
5の中心が、メサ構造6の中心に対して製造誤差に起因するある程度の偏りが発生した場合でも、素子特性に悪影響を与えることはないため、光半導体装置がより製造しやすいという効果を奏する。
【0100】
また、実施の形態5による光半導体装置140では、第2導電型の中間層2cにおける第1導電型の半導体基板1の凸状部1dに接する端部が、メサ構造6における斜面6bと底部6cが接する部分よりもさらにメサ構造6の中心から離れるように位置しているので、第2導電型の中間層2cの層厚を変えても、光半導体装置140の素子抵抗に与える影響は著しく小さい。すなわち、第2導電型の中間層2cの層厚の設計の自由度がより一層増すことになる。
【0101】
以上、実施の形態5による光半導体装置140では、上述の構造を採用することにより、第2導電型の中間層2cの層厚の設計の自由度がより一層増すので、より素子抵抗が小さく、かつ、リーク電流および素子容量が低減されるため、高効率かつ高速動作が可能で、さらに、高精度の製造技術を必要としないためより製造しやすい光半導体装置が得られるという効果を奏する。
【0102】
実施の形態6.
実施の形態6による光半導体装置の要部を拡大した
図22に示す。実施の形態6による光半導体装置は、層構成としては、実施の形態5による光半導体装置140の層構成と同一であるが、以下の特徴がある。
【0103】
図22において、第2導電型の中間層2cが第2導電型の第1埋め込み層7aに接する面をメサ構造6側に延長した平面と、メサ構造6の側面6aを第1導電型の半導体基板1側に延長した面が交差する部分をPとする。また、第2導電型の中間層2cの端部が第2導電型の第1埋め込み層7aに接する面の角部をS、活性層4がメサ構造6の側面6aと接する部分で第2導電型の第2クラッド層5側の角部をTとする。
【0104】
PとSの間の長さ、すなわち、第2導電型の中間層2cの端部からメサ構造6の側面6aがなす面までの距離をL
a、TとPの間の長さ、すなわち、第2導電型の中間層2cが第2導電型の第1埋め込み層7aに接する面から活性層4の上端部、つまり、活性層4が第2導電型の第2クラッド層5と接する側の面までの高さ(距離)をH
a、
図22に示すような線分TSと線分TPがなす角度をθ
gとすると、角度θ
gは、以下の式(1)で表される。
【0106】
実施の形態6による光半導体装置では、角度θ
gが35.3°以上となるように、距離L
aおよび高さ(距離)H
aを設定する。かかる角度θ
gの設定の理由は、第2導電型の中間層2cの端部が第2導電型の第1埋め込み層7aに接する面の角部Sから、結晶面に沿って転位がエピタキシャル成長する各層に伸長した場合でも、角度θ
gを35.3°以上とすることにより、角部Sを起点とした転位は活性層4の上端部の位置を示すTよりもさらに高い方向に到達することになるため、かかる転位は活性層4の内部には発生しないからである。
【0107】
活性層4の内部に転位が発生した場合、光半導体装置の信頼性を著しく損なう。しかしながら、実施の形態6による光半導体装置では、角度θ
gが35.3°以上となるように、距離L
aおよび高さ(距離)H
aが予め設定されているので、信頼性の高い光半導体装置が実現できる。
【0108】
tan(θ
g)においてθ
gを35.3°とすると、tan(35.3°)となる。tan(35.3°)は、0.708であるので、以下の式(2)を満足するように、距離L
aおよび高さ(距離)H
aを予め設定すれば良い。
【0110】
以上をまとめると、メサ構造6の側面6aに沿った面と第2導電型の中間層2cが第2導電型の第1埋め込み層7aに接する面とが交差する部分から、第2導電型の中間層2cが第2導電型の第1埋め込み層7aに接する側の端部までの距離L
aが、第2導電型の中間層2cが第2導電型の第1埋め込み層7aに接する面から活性層4の上端部までの高さ(距離)H
aに0.708を乗じた距離以上である、という関係となる。
【0111】
以上、実施の形態6による光半導体装置では、上述の構造を採用することにより、実施の形態5による光半導体装置140が奏する効果に加えて、より信頼性の高い光半導体装置が得られるという効果を奏する。
【0112】
以上の実施の形態1〜6による光半導体装置は、例えば、光通信の光源として用いられる波長1.3〜1.55μmのInP系長波長半導体レーザである。このような半導体レーザを用いれば、石英ファイバーにおける損失を抑えることが可能となる。
【0113】
実施の形態1〜6では光半導体装置の具体例として、半導体レーザを一例として説明したが、この半導体レーザには、変調器集積型半導体レーザ(Electroabsorption Modulator Integrated Laser Diode;EML)が含まれる。また、実施の形態1〜6による光半導体装置は、EMLのEA部(Electroabsorption)にも適用が可能である。さらに、実施の形態1〜6による光半導体装置は、あらゆる光半導体装置に適用されても良い。
【0114】
本開示は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
【0115】
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
凸状部(1a)を有する第1導電型の半導体基板(1)と、前記凸状部(1a)の両側の前記半導体基板(1)上に形成された第2導電型の中間層(2)と、前記凸状部(1a)を中心として前記凸状部(1a)の頂部を含む面上に積層された第1導電型の第1クラッド層(3)、活性層(4)および第2導電型の第2クラッド層(5)からなるストライプ状のメサ構造(6)と、前記メサ構造(6)の両側に形成され、電流を阻止する埋め込み層(7)と、前記メサ構造(6)および前記埋め込み層(7)の表面に形成された第2導電型のコンタクト層(8)と、を備える、光半導体装置。