(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6987372
(24)【登録日】2021年12月3日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】高容量のリチウム電池カバープレート
(51)【国際特許分類】
H01M 50/176 20210101AFI20211213BHJP
H01M 50/15 20210101ALI20211213BHJP
H01M 50/553 20210101ALI20211213BHJP
H01M 50/586 20210101ALI20211213BHJP
H01M 50/184 20210101ALI20211213BHJP
H01M 50/342 20210101ALI20211213BHJP
【FI】
H01M50/176
H01M50/15
H01M50/553
H01M50/586
H01M50/184 A
H01M50/342 101
【請求項の数】7
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2020-193210(P2020-193210)
(22)【出願日】2020年11月20日
(65)【公開番号】特開2021-111621(P2021-111621A)
(43)【公開日】2021年8月2日
【審査請求日】2020年11月27日
(31)【優先権主張番号】202010040225.5
(32)【優先日】2020年1月15日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520457269
【氏名又は名称】▲蘇▼州炬▲鴻▼通▲訊▼▲電▼▲脳▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】S.Z. Juhong Computer Telecommunication Technology CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100178434
【弁理士】
【氏名又は名称】李 じゅん
(72)【発明者】
【氏名】王 文林
【審査官】
守安 太郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−204013(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2019/0280257(US,A1)
【文献】
特開2018−098130(JP,A)
【文献】
中国実用新案第209993628(CN,U)
【文献】
米国特許出願公開第2019/0109302(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0214031(US,A1)
【文献】
特開2012−009413(JP,A)
【文献】
特表2021−526707(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/10
H01M 50/50
H01M 50/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの電極貫通孔が設けられたカバープレート本体を含み、正極圧板及び負極圧板はそれぞれカバープレート本体の上面に絶縁されて連結され、下部絶縁パッドはカバープレート本体の下部に連結され、下部絶縁パッドの下部に位置する正極連結シート及び負極連結シートは各自に対応する電極貫通穴に挿入されてそれぞれ正極圧板及び負極圧板に電気的に接触する高容量のリチウム電池カバープレートであって、
前記電極貫通孔(2)は、上部フランジ(8)を備えた段差貫通穴であり、正極圧板(3)及び負極圧板(4)は、各自の電極貫通穴(2)に配置され且つシールワッシャー(9)を備え、正極圧板(3)及び負極圧板(4)の外周には、両方ともそれぞれ絶縁リング(10)がスリーブされ、電極貫通孔(2)の上部フランジ(8)は内側へ反転して絶縁リング(10)を圧接することにより、溶接なしの電極シール構造を形成する、ことを特徴とする高容量のリチウム電池カバープレート。
【請求項2】
シールワッシャー(9)と接触してシーリングされる箇所の正極圧板(3)又は負極圧板(4)の下端面には波形へこみ(11)が設けられ、シールワッシャー(9)と接触してシーリングされる箇所の電極貫通穴(2)の表面にも波形へこみ(11)が設けられ、シール補強構造を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の高容量のリチウム電池カバープレート。
【請求項3】
カバープレート本体(1)の下表面には、複数のフックフット(12)が設けられ、下部絶縁パッド(5)はフックフット(12)を介してカバープレート本体(1)に連結されて密着し、下部絶縁パッド(5)の下表面には、2セットのバックルフット(13)が設けられ、正極連結シート(6)及び負極連結シート(7)は、対応するバックルフット(13)を介して下部絶縁パッド(5)の下部に連結する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の高容量のリチウム電池カバープレート。
【請求項4】
カバープレート本体(1)の上部及び電極貫通孔(2)の上部フランジ(8)の外周にクランピング装飾リング(14)が覆われている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の高容量のリチウム電池カバープレート。
【請求項5】
カバープレート本体(1)の上部及び電極貫通孔(2)の上部フランジ(8)の外周にクランピング装飾リング(14)が覆われている、ことを特徴とする請求項3に記載の高容量のリチウム電池カバープレート。
【請求項6】
カバープレート本体(1)の中央には、さらに防爆機構(15)が設けられ、下部絶縁パッド(5)の中央に対応する位置には複数の通気孔(16)が設けられている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の高容量のリチウム電池カバープレート。
【請求項7】
カバープレート本体(1)の中央には、さらに防爆機構(15)が設けられ、下部絶縁パッド(5)の中央に対応する位置には複数の通気孔(16)が設けられている、ことを特徴とする請求項3に記載の高容量のリチウム電池カバープレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム電池の部品に関するものである。特に、リチウム電池カバープレートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
高容量のリチウム電池のシェルスペースを可能な限り有効的に活用する必要があるが、対応するコンパニオン部品としてのカバープレートは、電極圧板、シールワッシャー、絶縁リング等の電極組立体をカバープレート上に設計及び組み立てることができ、下部のシェルスペースの占拠を削減する。目前、このような構成となるカバープレートにおける電極組立体のシール構造は、溶接工程及び高強度なプラスチック部材により実現されるため、組み立て工程への要件が高いだけではなく、製造が複雑であり、作業温度の変化が激しい場合は、シール構造が変形されて破裂される可能性があり、液漏れのリスクが存在し、安全性及び信頼性が十分に理想的ではない。また、このような構成となるカバープレートの下部における下部絶縁パッド、電極連結シート等の連結及び組み立ては、カシメ加工及び溶接形態を多く採用しているため、全体的な組み立てが簡単で便利ではなく、生産効率に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、従来技術の欠陥を解決するために、合理的な構造及び信頼できるシーリングを備えた高容量のリチウム電池カバープレートを提供する。
【0004】
本発明は、二つの電極貫通孔が設けられたカバープレート本体を含み、正極圧板及び負極圧板はそれぞれカバープレート本体の上面に絶縁されて連結され、下部絶縁パッドはカバープレート本体の下部に連結され、下部絶縁パッドの下部に位置する正極連結シート及び負極連結シートは各自に対応する電極貫通穴に挿入されてそれぞれ正極圧板及び負極圧板に電気的に接触する。前記電極貫通孔は、上部フランジを備えた段差貫通穴であり、正極圧板及び負極圧板は、各自の電極貫通穴に配置され且つ両方ともシールワッシャーを備え、正極圧板及び負極圧板の外周には、両方ともそれぞれ絶縁リングがスリーブされ、電極貫通孔の上部フランジは内側へ反転して絶縁リングを圧接することにより、溶接なしの電極シール構造を形成する。
【0005】
さらに、シールワッシャーと接触してシーリングされる箇所の正極圧板又は負極圧板の下端面には波形へこみが設けられ、シールワッシャーと接触してシーリングされる箇所の電極貫通穴の表面にも波形へこみが設けられ、シール補強構造を形成する。
【0006】
さらに、カバープレート本体の下表面には、複数のフックフットが設けられ、下部絶縁パッドはフックフットを介してカバープレート本体に連結されて密着している。下部絶縁パッドの下表面には、2セットのバックルフットが設けられ、正極連結シート及び負極連結シートは、対応するバックルフットを介して下部絶縁パッドの下部に連結する。
【0007】
本発明は、合理的な構造を持ち、電極貫通孔の上部フランジの内側への反転を利用して、絶縁リング、電極圧板及びシールワッシャー等をカバープレート本体にしっかりと押し付けてシール配合することにより、何の溶接作業も不要であるため、組み立て工程が簡素化されるだけではなく、生産効率が向上し、作業温度の変化が激しい場合でも、シール配合構造の変形スケールが非常に少なく、破裂されて液漏れのリスクがなく、シール構造の安全性と信頼性が大幅に向上する。
【0008】
以下の図面及び実施形態を参照しながら、本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】
図3は、
図1のA−A断面における局部の断面拡大概略図である。
【
図4】
図4は、上部フランジが内側へ反転していない状態で、カバープレート本体の局部の断面拡大概略図である。
【
図7】
図7は、カバープレート本体及び下部絶縁パッドの底部方向における概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1〜
図4に示すように、カバープレート本体1には二つの電極貫通孔2が設けられ、正極圧板3及び負極圧板4はそれぞれカバープレート本体1の上面に絶縁されて連結され、下部絶縁パッド5はカバープレート本体1の下部に連結され、下部絶縁パッド5の下部に位置する正極連結シート6及び負極連結シート7は各自に対応する電極貫通穴2に挿入されてそれぞれ正極圧板3及び負極圧板4に電気的に接触する。前記電極貫通孔2は、上部フランジ8を備えた段差貫通穴であり、正極圧板3及び負極圧板4は、各自の電極貫通穴2に配置され且つシールワッシャー9を備え、正極圧板3及び負極圧板4の外周には、両方ともそれぞれ絶縁リング10がスリーブされ、電極貫通孔2の上部フランジ8は内側へ反転して絶縁リング10を圧接することにより、溶接なしの電極シール構造を形成する。
【0011】
本実施形態において、
図5及び
図6に示すように、シールワッシャー9と接触してシーリングされる箇所の正極圧板3又は負極圧板4の下端面には波形へこみ11が設けられ、シールワッシャー9と接触してシーリングされる箇所の電極貫通穴2の表面にも波形へこみ11が設けられ、シール補強構造を形成する。波形へこみ11の存在により、シールワッシャー9の表面により十分且つ確実に接触でき、シール性能がより強くなる。
【0012】
カバープレート製品における正極連結シート6及び負極連結シート7は、それぞれ直接的に正極圧板3及び負極圧板4に電気的に接触され、電流は他の構造を通過する必要がなく、内部抵抗の安定性が強く、リチウム電池の過電流性能が向上する。正極圧板3、負極圧板4及び対応する絶縁リング10の外形は、通常、多角形等の非円形に設定することができるが、このように回転防止構造を持つことにより、使用の信頼性がより良い。本実施形態では、カバープレート本体1の上部及び電極貫通孔2の上部フランジ8の外周にクランピング装飾リング14が覆われているので、隙間を遮蔽することができ、美観的で防塵できる。
【0013】
図7及び
図8に示すように、カバープレート本体1の下表面には、複数のフックフット12が設けられ、下部絶縁パッド5はフックフット12を介してカバープレート本体1に連結されて密着している。下部絶縁パッド5の下表面には、2セットのバックルフット13が設けられ、正極連結シート6及び負極連結シート7は、対応するバックルフット13を介して下部絶縁パッド5の下部に連結する。このような構成となる連結構造は、カシメ加工及び溶接を必要せず、組み立て中にも専用な道具と機材を必要としないため、リチウム電池カバープレートの後期作業段階における組み立ての簡素化、信頼性を向上し、カバープレートの全体的な組み立ての効率を明らかに向上する。
【0014】
また、通常、カバープレート本体1の中央には、さらに防爆機構15が設けられている。一般的には、防爆膜構造である。また、圧力が高すぎる時にガスが通過できるように、下部絶縁パッド5の中央に対応する位置にも複数の通気孔16を設けられる必要がある。