【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 高橋正人(発明者)が、令和3年4月17日にhttps://www.youtube.com/watch?v=Y8Mm4geQvCUにて公開〔刊行物等〕、令和3年4月27日にhttps://www.youtube.com/watch?v=ScAY6i4vp6Iにて公開〔刊行物等〕、令和3年5月1日にhttps://apps.apple.com/us/app/%E8%B6%B3%E5%A0%B4%E8%A8%88%E7%AE%97%E6%A9%9F−%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%83%93a%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97/id1564221481にて公開〔刊行物等〕、令和3年4月28日にhttps://play.google.com/store/apps/details?id=com.takakase.calculatorにて公開〔刊行物等〕、令和3年5月25日にhttps://www.youtube.com/watch?v=i1nEZ26FzRoにて公開した。
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備える足場資材の割付計算装置と、情報入力部、記憶部、制御部、表示部及び通信手段を備える携帯端末とが、通信回線を介して接続され、
前記携帯端末は、制御部によって実行されるアプリケーションソフトウエアが記憶部に記憶され、
前記アプリケーションソフトウエアは、前記携帯端末の表示部に、施工幅と左右のはなれの長さを入力可能にメニュー表示する機能及び足場資材の割付計算制御部から送信される割付計算結果を表示する機能を備え、
足場資材の割付計算装置は、足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備え、前記足場資材の割付計算制御部は、前記携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの長さ情報を受信する受信手段と、足場資材の割付計算ロジックが複数格納される格納手段、前記受信手段で受信した情報について、足場資材データベースの情報を参照し、前記格納手段に格納される割付計算ロジックによって割付計算の演算処理をする演算手段、そして、前記割付計算ロジックにより算出された割付計算結果を保存する保存手段、前記割付計算結果を前記携帯端末へ送信する送信手段を備え、
前記足場資材の割付計算制御部の格納手段に格納される足場資材の割付計算ロジックが、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの合計値に対し、あらかじめ選択された資材の中で最も大きなものを優先的に割り振り、誤差を最小にするものを算出するよう割付計算の演算処理をすることを特徴とする足場資材割付計算システム。
前記足場資材の割付計算制御部の格納手段に格納される足場資材の割付計算ロジックが、複数格納されてなり、複数の足場資材の割付計算ロジックにより算出された複数の割付計算結果が保存手段に保存され携帯端末に送信され、
前記携帯端末の制御部は、通信手段により受信した複数の割付計算結果を表示部に表示するよう制御する、請求項1または2に記載の足場資材割付計算システム。
前記足場資材の割付計算ロジックが、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの合計値に対し、あらかじめ選択された資材の中で最も大きなものから順に割り付け、その誤差を最小にするために、余り以上の長さで割って算出するよう割付計算の演算処理をする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の足場資材割付計算システム。
足場資材の割付計算制御部と足場資材データベースを備える足場資材の割付計算装置と、情報入力部、記憶部、制御部、表示部及び通信手段を備える携帯端末とが、通信回線を介して接続された足場資材の割付計算システムによる足場資材割付計算方法であって、
(1)前記携帯端末の記憶部に記憶されるアプリケーションソフトウエアが、前記携帯端末の制御部によって実行され、メニュー表記機能により表示部にメニュー表示される工程、
(2)前記アプリケーションソフトウエアのメニュー表記機能により携帯端末の表示部に表示されるメニューに、施工幅と左右のはなれの長さを入力する工程、
(3)前記メニューに入力された施工幅と左右のはなれの長さ情報が、足場資材の割付計算装置の受信手段で受信される工程、
(4)足場資材の割付計算制御部が、前記受信手段で受信された情報について、演算手段により、足場資材データベースの情報を参照し、格納手段に格納される割付計算ロジックが、携帯端末のアプリケーションソフトウエアのメニュー表示から入力された施工幅と左右のはなれの合計値に対し、あらかじめ選択された資材の中で最も大きなものを優先的に割り振り、誤差を最小にするものを算出するよう割付計算の演算処理をする工程、
(5)前記割付計算ロジックにより算出された割付計算結果を保存手段により保存する工程、
(6)前記割付計算結果を送信手段により前記携帯端末へ送信する工程、
(7)携帯端末が、前記足場資材の割付計算装置から送信された割付計算結果を表示部に表示する工程
からなることと特徴とする足場資材割付計算方法。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明に係る足場資材割付計算システムを実施するための形態を、実施例の図に基づいて説明する。
なお、以下の発明の実施形態については、形状、数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、この発明の構成の範囲を逸脱せずにこの発明の効果を達成できる多くの変更を行うことができる。
【0028】
〔機能的構成〕
図1は本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における機能的構成を説明するブロック図である。
図中、1は足場資材割付計算システム、2は携帯端末、21は情報入力部、22は記憶部、23は制御部、24は表示部、25は通信手段である。また、3は足場資材の割付計算装置であり、30は足場資材の割付計算制御部、31は格納手段、32は演算手段、33は保存手段、34は受信手段、35は送信手段、36は足場資材データベースである。また、4は管理者用端末であり、100は通信回線である。
【0029】
本発明に係る足場資材割付計算システム1は、
図1に示すように、足場資材の割付計算制御部30と、格納手段31、演算手段32、保存手段33、受信手段34、送信手段35及び足場資材データベース36とを備える足場資材の割付計算装置3と、情報入力部21、記憶部22、制御部23、表示部24及び通信手段25を備える携帯端末2とが、通信回線100を介して接続されて構成される。
【0030】
図1に示す構成は一実施例であり、足場資材の割付計算装置3(以下、装置ともいう。)は、クラウド上のサーバ装置であっても、別途設置されたサーバ機器であってもよい。
足場資材の割付計算装置3は、足場資材の割付計算制御部30と、足場資材データベース36を備え、割付計算制御部30は、少なくとも格納手段31、演算手段32、保存手段33、受信手段34、送信手段35を備える。
割付計算制御部30は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサを含み、格納手段31に格納された割付計算ロジックのプログラムを実行し、演算手段32により演算処理が行われる。そして、割付計算ロジックにより演算手段32で演算処理され算出された割付の計算結果は保存手段33に保存される。
【0031】
足場資材データベース36は、各種足場資材の情報が保存され、割付計算装置3による割付計算の演算処理をする際に参照される。足場資材データベース36の情報更新は、管理者用端末4から手作業で行ってもよく、また通信により自動で他のデータベースから情報更新可能な構成であってもよく、その機能を備えるものであれば、その構成自体は任意に変更可能である。
【0032】
通信回線100は、携帯端末2と割付計算装置3との間で情報を相互に送受信可能な有線、無線を問わない通信回線であり、インターネット回線、イントラネット回線、LAN等特に限定はされない。
【0033】
携帯端末2は、通信回線100に接続可能な通信インターフェースの通信手段25を備えた利用者が操作する電子端末であり、スマートフォンやタブレット端末、コンピュータ装置などで、少なくとも情報入力部21、記憶部22、制御部23、表示部24及び通信手段25を備える。
情報入力部21は、表示部とタッチパネルが一体となったタッチスクリーンであっても、キーボードからの入力、ペンによる入力であってもよく、後述する施工幅とはなれの数値を入力できる手段であれば、音声によるものであってもよい。
携帯端末2の記憶部22は、OSやアプリケーションプログラム等を格納するROMや作業領域となるRAM、各種情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などにより構成される。本実施例では、足場資材割付計算を行うアプリケーションソフトウエアが記憶部22に記憶され、制御部23により実行処理が行われる。
【0034】
表示部24は、利用者が情報を視覚的に認識するためのインターフェースであり、アプリケーションソフトウエアのメニューを表示し、また、割付計算装置3により計算された割付パターンを表示するものであり、携帯端末2がスマートフォンであれば、情報入力部21としても機能する表示画面であり、コンピュータ装置であればディスプレイである。
このように、携帯端末2は、情報入力を促し、情報を受け付け、その情報を割付計算装置3に送信するとともに、割付計算装置3の演算手段32により算出された計算結果を受信し、その表示部24上に表示できるものである。
【0035】
携帯端末2は、制御部23によって実行されるアプリケーションソフトウエアを記憶部22に記憶しておくことで、利用者の操作性を高めている。アプリケーションソフトウエアは、携帯端末2の機能により動作するものであっても、ネットワーク上に提供されるウェブサイトのアプリケーションを利用するものであってもよい。なお、携帯端末2の記憶部22に割付計算装置3の機能を組み込み、通信回線100を使えないようなオフラインの環境で計算可能な構成とすることも可能である。図面上ではわからない建物の周囲の状況に対し、現場で状況を見ながら携帯端末2を操作して、最適な足場の割付計算が行えるように構成される。
【0036】
〔携帯端末で入力する情報〕
本発明に係る足場資材割付計算システム1は、携帯端末2の記憶部22にアプリケーションソフトウエアが記憶され、アプリケーションソフトウエアは制御部23によって実行される。
アプリケーションソフトウエアは、携帯端末2の表示部24に、施工幅と左右のはなれの長さを入力可能にメニュー表示する機能及び足場資材の割付計算装置3の送信手段35から送信される割付計算結果を表示する機能を備える。
【0037】
アプリケーションソフトウエアの機能により携帯端末2の表示部24に表示されるメニュー画面は、「施工幅」と左右の「はなれ」の長さを入力可能に表示される。
図2及び
図3は、本発明に係る足場資材割付計算システムにおける「施工幅」と「はなれ」の説明図である。
図に示すように、「施工幅」とは、足場を組む建物の長さである。そして、「はなれ」とは、建物の端部から延長される足場の長さである。
【0038】
図2(a)は、はなれが建物の長さより外側に延長される出隅の足場のケースを示している。図に示すケースでは、はなれは、建物の外側に延長された部分の足場の長さを示し、左右ともにプラスのはなれとなる。この場合、入力値は、
図3(a)に示すように、左(+)はなれ、施工幅、右(+)はなれであり、割付計算で基礎となる合計値は、左(+)はなれ+施工幅+右(+)はなれで算出される。すなわち、施工幅<合計値である。
【0039】
図2(b)は、はなれが建物の長さに対し内側に向かって形成されるケースである。図に示すケースでは、はなれは施工幅に対し内側になり、左右ともにマイナスのはなれとなる。この場合、入力値は、
図3(b)に示すように、左(−)はなれ、施工幅、右(−)はなれであり、割付計算で基礎となる合計値は、左(−)はなれ+施工幅+右(−)はなれで算出される。すなわち、施工幅>合計値である。
【0040】
なお、
図3(c)のように、はなれが形成されないケースの場合、左はなれ0、施工幅、右はなれ0であり、割付計算で基礎となる合計値は、左はなれ0+施工幅+右はなれ0、すなわち、合計値=施工幅となる。
なお、本発明に係る足場資材割付計算システムは、特に足場割付計算の経験がなくても簡単に割付計算できるものであり、上記、出隅足場、入隅足場等を意識することなく、単に施工幅とはなれの長さの数値を入力すればよい構成となっている。
【0041】
〔足場資材割付計算方法(流れ)〕
図4〜7は、本発明に係る足場資材割付計算システムの一実施例で、携帯端末に表示されるメニュー表示の例を示した図であり、
図8は、本発明に係る足場資材割付計算システムによる足場資材割付の計算方法の流れを説明するためのフローチャートである。
本発明に係る足場資材割付計算システムによる足場資材割付計算方法は、まず、(1)携帯端末2の記憶部22に記憶されるアプリケーションソフトウエアが、携帯端末2の制御部23によって実行され、メニュー表記機能により表示部24にメニューが表示される(ステップ1:
図4)。
このメニューの初期画面では、「割付対象メモ」で、建物の縦方向と横方向のどちらの足場資材の割付をするのか選択可能に表示されている。
【0042】
そして、使用資材の選択のために、選択可能な資材の大きさ(長さ)が表示されている。
図4はデフォルトを選択し、「600」「900」「1200」「1800」の足場板又は手摺りを割付の資材とするように指示をするものとなっている。
本発明に係る足場資材割付計算システムでは、使用する資材の大きさ(長さ)を任意に選択して割付計算ができるよう構成される。
【0043】
図7(a)は、デフォルトとして設定された使用頻度が高いと想定される資材の大きさ「600」「900」「1200」「1800」が選択されている。
図7(b)は、デフォルトを解除し、任意に「600」と「900」が選択されている状態を示す。
図7(c)は、デフォルトを解除し、任意に、デフォルトで設定された大きさに「400」を加えた状態を示す。
これは、足場資材、例えば足場板あるいは手摺りのサイズは、作業効率性、運搬、保管等に大きく影響することから、利用者が任意に足場資材の大きさを限定できるように構成されている。
【0044】
そして、(2)使用資材の選択欄の下方に、アプリケーションソフトウエアのメニュー表記機能により携帯端末2の表示部24に左はなれ入力部21b、施工幅入力部21a、右はなれ入力部21cが設けられ、各長さを入力する画面が表示されるので、ここに、あらかじめ計測した施工幅と理想とする左右のはなれの長さを入力する(ステップ2:
図5)。理想とする左右のはなれの長さとは、建物と外柱との距離であって、作業効率、安全性を考慮して、最適なはなれの長さである。
【0045】
(3)メニューに入力された施工幅と左右のはなれの長さ情報は、メニューの「計算」を選択することで送信され、施工幅と左右のはなれの長さ情報は、足場資材の割付計算装置3の受信手段34で受信される(ステップ3)。
そして、(4)足場資材の割付計算装置3の割付計算制御部30は、受信手段34で受信した情報について、演算手段32により、足場資材データベース36の情報を参照し、格納手段31に格納される割付計算ロジックで割付計算の演算処理をする(ステップ4)。
【0046】
その後、(5)割付計算ロジックにより算出された割付計算結果を保存手段33により保存し(ステップ5)、(6)割付計算結果を送信手段35により携帯端末2へ送信する(ステップ6)。
(7)携帯端末2は、足場資材の割付計算装置3から送信された割付計算結果を表示部24の計算結果表示部24aに表示する(ステップ7:
図6)。
なお、ステップ4では、複数の割付計算ロジックで割付計算がされるので、複数の計算結果が算出された場合には、その複数の計算結果が、携帯端末2の表示部24の計算結果表示部24aに表示される(
図6)。
【0047】
〔割付計算基本手順〕
図9は、具体的な足場資材の割付計算の基本手順の説明図である。
割付計算装置3の割付計算制御部30は、受信手段34により受信した情報を受け付けると、まず、建物の長さ(X又はY)とはなれ(建物の外壁からの理想の外柱のはなれ)2カ所(AとB)の入力値から、建物の長さ+はなれ2カ所により合計値(C)を算出する(ステップ11)。
次に、建物の長さとはなれ2カ所の合計値(C)を最も長い足場資材の1スパンの長さで割る(ステップ12)。ここでは、1スパンを1,800mmとする。そして、1スパンの長さで割って得られた数値は、スパンの数(D)+端数となる。
そして、ステップ12で算出されたスパンの数(D)+端数から、スパンの数(D)を引き、端数を算出する(ステップ13)。
【0048】
算出された端数に、足場資材の1スパンの長さ1,800mmを掛ける(ステップ14)。ここで算出された数値が、理想のはなれまでの1,800mm未満の長さ(F)となる。
ステップ14で得られた理想のはなれまでの1,800mm未満の長さ(F)に一番近い長さの足場資材を検出し組み合わせる(ステップ15)。この際、一番近い長さの足場資材を検出する際には、長い足場資材を優先する。
そして、理想のはなれまでの1,800mm未満の長さ(F)から一番長さが近い足場資材の長さを引く(ステップ16)。これにより差し引きするはなれの長さ(G)が検出される。
最後に、建物の外壁からの理想のはなれ(AとB)の2カ所の長さから、差し引きするはなれ(G)を引く、又は理想のはなれ(AとB)の2カ所の長さに差し引きするはなれ(G)を足すことで、現実のはなれ(HとI)の長さを算出する。
【0049】
図10は、
図9で示す割付計算手順に、具体的な数値をあてはめて、割付計算手順を説明する図である。
ここで、入力値は、建物の長さ(施工幅)を8,600mmとし、建物の外壁からの理想の外柱のはなれの長さを左右ともに850mmとして説明する。
まず、建物の長さ(X又はY)8,600mmとはなれ2カ所AとB850mm+850mmの入力値から合計値Cを算出する。
8,600+(850+850)=10,300mm(ステップ11a)
次に、合計値Cを、最も長い足場資材の1スパン1,800mmで割る。
10,300÷1,800=5.72222(ステップ12a)
ここで、スパン数Dは5である。
5.7222からスパン数Dの5を引くと端数は、0.7222である。
5.7222−5=0.72222(ステップ13a)
【0050】
ステップ13aで算出された端数に、足場資材の1スパンの長さ1,800mmを掛ける。
0.72222×1,800mm=1,299.96(ステップ14a)
ここで算出された数値は、理想のはなれまでの1,800mm未満の長さFである。
長さFの1,299.96に対し、一番近い長さの足場資材を検出し組み合わせる(ステップ15a)。
使用する足場資材を、1,800mm、1,200mm、900mm、600mmの4種類とする場合、長さFに一番近い長さは、1,200mmとなる。
そこで、長さFから一番長さが近い足場資材の長さ1,200mmを引く。
1,299.96−1,200=99.96(ステップ16a)
ここで算出された数値は、差し引きするはなれの長さGである。
建物の外柱からの理想のはなれAとBの長さから、前記差し引きするはなれGの長さを引いて、現実のはなれの長さH+Iを算出する。
(850+850)−(99.96)=1600.02(ステップ17a)
以上から、足場割付計算の結果、施工幅8,600mm、現実の左右のはなれの合計1600(小数点以下切り捨て)が算出される。したがって、現実の左右のはなれはそれぞれ800mmとなる。
【0051】
図11は、
図10に示す実施例を携帯端末2の表示部24に表示した状態を示す図である。
携帯端末2の表示部24において、選択した使用資材はデフォルトの1,800mm、1,200mm、900mm、600mmである。
そして、施工幅入力部21aには「8,600」が入力され、左はなれ入力部21bには「850」、右はなれ入力部21cにも「850」が入力されている。
その後、「計算」を選択し、計算指示をすると、計算結果表示部24aに計算結果が表示される。
計算結果は、必要となる足場資材は、1,800mm(S)が5と、1,200mmが1で、左右のはなれは、800であることがわかる。
【0052】
上記計算結果から得られる合計値は、1,800+800+800=10,200mmであり、入力値の合計値8,600+850+850=10,300mmと比して、100少ないので、計算結果の下段に差の「−100」が記載されている。また、はなれは、入力値「850」より「50」少ない「800」なので、算出されたはなれの数値の下段に「−50」と記載されている。
これにより利用者は、この計算結果であれば、合計値は100mm少なくなり、はなれは理想的なはなれと比して50mm少なくなることを瞬時に知ることができる。
【0053】
本発明に係る足場資材割付計算システムは、1つの足場資材の割付計算結果だけでなく、他の足場資材を選択することにより、複数の足場資材の割付計算結果を算出することに大きな特徴がある。また、はなれが理想的な外柱からの距離からどのくらい増えているのか減っているのかを客観的に確認できるようにすることで、最終的に利用者がどの割付計算結果を選択するのかの検討材料となるように算出されることも特徴となっている。
そのため、本発明において、足場資材の割付計算制御部30の格納手段31には、複数の足場資材の割付計算ロジックが格納されてなり、複数の足場資材の割付計算ロジックにより算出された複数の割付計算結果が保存手段33に保存され携帯端末2に送信される構成となっている。
また、利用者が使用する携帯端末2の制御部23は、通信手段25により受信した複数の割付計算結果を表示部24の計算結果表示部24aに表示するよう制御する。
【0054】
以下に本発明に係る足場資材割付計算システムにおける割付計算を構成する各ロジックを説明する。
【0055】
〔メインロジック〕
図12は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのメインロジックを説明するフローチャートである。
本発明に係る足場資材割付計算システムは、携帯端末2の表示部24に表示されるアプリケーションソフトウエアのメニューの施工幅入力部21a、はなれ入力部21b、21cから入力された施工幅及び左右のはなれの長さを示す数値を、足場資材の割付計算装置3の割付計算制御部30の受信手段34により受信し受け付けると、演算手段32で入力された施工幅及び左右のはなれの長さの合計値を算出する(ステップ001)。
その後、後述する共通ロジックが実行され、その結果により共通ロジック「計算結果」を得る(ステップ002)。
【0056】
そして、共通ロジック「計算結果」は、保存手段33により保存処理された後、ロジックAが実行される(ステップ003)。
ロジックAにより算出された「計算結果」は、保存手段33により保存処理された後、ロジックAにより算出された「計算結果」で選択された足場資材が、一定の要件を満たすか検討する(ステップ004)。
選択された資材が、一定の要件を満たす場合には、ロジックAの計算結果に誤差がないか検討する(ステップ005)。
ロジックAの計算結果に誤差がない場合、選択された資材が、あらかじめ設定した条件Aを満たしているか検討する(ステップ006)。ここであらかじめ設定した条件Aは、条件A(変更)=選択された資材が(1800、1200、900、600)で且つ誤差0の答えがないことである。
ここで、選択された資材として紐付けられているのは、(1800、1200、900、600)であるが、誤差0の答えの場合には、紐付けする足場資材に400を加え、(1800、1200、900、600、400)の場合について、同様に割付計算を行う(ステップ008)。
なお条件Aを満たさない場合、その計算結果を表示するプロセスに入って終了する(ステップ009)。
【0057】
ステップ004で選択された足場資材が、一定の要件を満たさないと判断された場合、後述するロジックB以下に進む。そして、そこで算出された計算結果は、ステップ006で選択された資材が条件Aを満たしているか検討される(ステップ006)。
満たしている場合には、選択された資材を(1800、1200、900、600、400)に条件を変更し再計算を行う(ステップ008)。そしてその計算結果について、計算結果表示プロセスに入って終了する(ステップ009)。
【0058】
〔共通ロジック〕
図13は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックの共通ロジックを説明するフローチャートである。
共通ロジックは、後述する複数の足場資材の割付計算ロジックに入る前の段階で演算される。
まず、メインロジックのステップ001で算出された入力合計値を、選択された足場資材の最大値で割る(ステップ101)。
そして、割った足場資材の数値を商の数だけ、「計算結果」として配列に加える(ステップ102)。
【0059】
次に、ステップ101で算出された結果の余りについて、余りが選択された足場資材の最小値より大きいか検討する(ステップ103)。
余りが選択された足場資材の最小値より大きい場合、「余り」について選択された足場資材で最大値を除く大きい順(余り÷〔n+(1)〕番目に大きい値)に割っていく(ステップ104)。
そして、割った足場資材の数値を、商の数だけ「計算結果」として配列に加え(ステップ105)、メインロジックに戻る。
【0060】
図14は、共通ロジックを使用した実施例における計算式の説明図である。
本実施例において、携帯端末2の情報入力部21の施工幅入力部21aに8,000、はなれ入力部21b、21cに900が入力されている。そして、使用資材として選択された足場資材(1,800 1,200 900 600)が選択されて紐付けられる。
【0061】
まず、メインロジックのステップ001で算出された入力合計値は9,800であり、選択された足場資材のうち最大値は、1,800である。
ここで、入力合計値を選択された資材の最大値で割る。
9,800÷1,800=5・・・800 商5 余り800(ステップ201)
【0062】
ステップ201で算出された商の数を「計算結果」として配列に加える。
「計算結果 1800 1800 1800 1800 1800」
ここで、S=1800とし、「5S」を表記する(ステップ202)。
【0063】
次にステップ201で算出された余りが、選択された資材の最小値より大きいか検討する。
選択された資材の最小値は600、余りは800
800>600 余りは選択された資材の最小値より大きい(ステップ203)。
【0064】
次に「余り」を選択された資材で最大値を除く大きい順に割っていく。
選択された資材の最大値1800を除く大きい順では、1200である。そこで、余り800を1200で割る。
800÷1200=0・・・800(ステップ204(1))
そして、割った資材の数値を、商の数だけ「計算結果」として配列に加える。
ここでは商は0なので、ステップ202で表記された「5S」のままとなる。
「計算結果 5S」(ステップ205(1))
【0065】
ステップ205(1)から、ステップ203に戻り(共通ロジック ステップ103)、ステップ204(1)で算出された余りが選択された資材の最小値より大きいか検討する。
ステップ204(1)で算出された余りは800なので、再度ステップ204が実行される。
選択された資材で最大値を除く大きい順の次は、900である。そこで、余り800を900で割る。
800÷900=0・・・800(ステップ204(2))
ここでは商は0なので、「計算結果」はステップ202で表記された「5S」のままとなる。
「計算結果 5S」(ステップ205(2))
【0066】
ステップ205(2)から、ステップ203に戻り(共通ロジック ステップ103)、ステップ204(2)で算出された余りが選択された資材の最小値より大きいか検討する。
ステップ204(2)で算出された余りは800なので、再度ステップ204が実行される。
選択された資材で最大値を除く大きい順の次は、600である。そこで、余り800を600で割る。
800÷600=1・・・200(ステップ204(3))
ここで商は1なので、「計算結果」はステップ202で表記された「5S」の横に「600」を配列する。
「計算結果 5S 600」(ステップ205(3))
【0067】
ステップ205(3)から、ステップ203に戻り(共通ロジック ステップ103)、ステップ204(3)で算出された余りが選択された資材の最小値より大きいか検討する。
ステップ204(3)で算出された余りは200である。
200<600(ステップ203)
余りが選択された資材の最小値より小さいので、この共通ロジックは終了し、メインロジック(ステップ002)へ戻る。
最終的に共通ロジックの計算結果は「5S 600」誤差(余り)200」となる(ステップ206)。
なお、ここで余り200ははなれの長さで調整する必要が生じた誤差である。
例えば、上記共通ロジックの実施例で、はなれの入力値は900、900である。
そして、共通ロジックの計算結果で算出された余りは200であることから、はなれの入力値900、900の合計値1800から200を引くことで調整される。
したがって、はなれ1800−200=1600であり、これを左右のはなれで算出すると、
1600÷2=800となり、上記共通ロジックの計算結果は、
左はなれ800、5S 600 右はなれ600となる。
【0068】
〔ロジックA−1〕
本発明を構成する足場資材の割付計算装置3の割付計算制御部30の格納手段31に格納された共通ロジックが実行され割付計算を行うと、その結果を参照し、同じく格納手段31に格納される他のロジック、ここではロジックAが実行される。
図15は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックA−1を説明するフローチャートである。
【0069】
ロジックA−1は、まず共通ロジックの結果を参照する(ステップA−101)。
その結果において、誤差(余り)が0であるかどうか検討する(ステップA−102)。誤差が0であれば、その計算結果の配列が、次の条件Cを満たすか検討する(ステップA−113)。
本事例において、条件Cは、「現在までに、同一の計算結果がある又は計算結果の配列の数値の総和が、選択された資材の最大値で割り切れ、計算結果の配列の構成が最大の資材のみで構成されている」である。
これを満たす場合、メインロジックへ戻る。
【0070】
ステップA−102で、誤差(余り)が0でない場合、計算結果の配列の最後と後ろから2番目の値を誤差の数値に足し、これを「基本値」とする(ステップA−103)。
すなわち、「基本値=誤差+配列の最後の値+配列の後ろから2番目の値」となる。
上記実施例においては、誤差は200、配列の最後の値は600、後ろから2番目の値は1800であり、基本値は以下の通りとなる。
基本値=200+600+1800=2600
【0071】
次に「誤差」を暫定的に「最接近値」とする(ステップA−104)。
最接近値=誤差=200
【0072】
そして、「基本値」から資材の大きい順に引いていく(ステップA−105)。
基本値−[n]番目に大きい値
実施例においては、基本値2600、最も大きい資材1800であるから、
2600−1800=800
ここで、この基本値と最も大きい資材の差を「差1」とする。また、[n]は、ステップA−105の実行回数を表す。例えば、初めてステップA−105を実行する場合は、[n]=1として、1番大きい資材1800で検討し、後述するステップA−107でnoになるとともに、ステップA−110でnoになる場合にはステップA−105に戻り、[n]=2として、2番目に大きい資材1200で検討される。
【0073】
次に、「差1」が最小の資材より小さいか大きいか検討する(ステップA-106)。
上記実施例においては、差1は800、最小の資材は600である。
したがって、差1<最小の材料を満たさないので、ロジックA−2を検討する。
差1<最小の材料を満たす場合、次に以下の要件を満たすか検討する(ステップA−107)。
「0≦差1<最接近値」
満たさない場合(ステップA−107,no)には、ステップA−110で「n≧選択した資材の種類数」を検討し、これも満たさなければ(ステップA−110,no)、ステップA−105に戻る。満たす場合(ステップA−107,yes)には、「引いた資材の数値を「有力候補の計算結果」として保存し、既に「有力候補の計算結果」がある場合は上書きをする(ステップA−108)。そして、最接近値を差1で更新する(ステップA−109)。
最接近値=差1
【0074】
そして、「n≧選択した資材の種類数」を満たせばループを終了し(ステップA−110,yes)、「誤差≠最接近値」を満たすか検討する(ステップA−111)。
満たす場合(ステップA−111,yes)には、計算結果の配列の最後と後ろから2番目の数値を配列から取り除き、「有力候補の計算結果」の数値を配列に加え(ステップA−112)、その計算結果の配列が上記条件Cを満たすか検討する(ステップA−113)。
「誤差≠最接近値」を満たさない場合(ステップA−111,no)は、そのまま条件Cを満たすか検討する(ステップA−113)。
そして、条件Cの要件を満たす場合(ステップA−113,yes)は、そのままメインロジックに戻り、条件Cを満たさない場合(ステップA−113,no)には、計算結果を保存手段33に保存して(ステップA−114)メインロジックへ戻る。
【0075】
ステップA−106で、「差1」が最小の資材より小さいか大きいか検討し(ステップA-106)、差1<最小の材料を満たさない場合(ステップA-106,no)には、ロジックA−2へ進む。
上記実施例においては、差1は800、最小の資材は600であり、差1<最小の材料を満たさないので、ロジックA−2を検討することになる。
【0076】
〔ロジックA−2〕
図16は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックA−1に続くロジックA−2を説明するフローチャートである。
ロジックA−1のステップA−106「差1<最小の材料」を満たさない場合(ステップA-106,no)、「差1」からさらに〔m〕番目に大きい資材以下の資材について、大きい順に引いていく(ステップA−205)。
「差1−〔m〕番目に大きい値」
ただし、〔m番目に大きい値〕は、n≦mを満たす場合である。
ここで、差1とm番目に大きい資材の差を「差2」とする。また、[m]は、ステップA−205の実行回数を表す。例えば、初めてステップA−205を実行する場合は、[m]=1として、1番大きい資材1800で検討し、後述するステップA−207でnoになるとともに、ステップA−210でnoになる場合にはステップA−205に戻り、[m]=2として、2番目に大きい資材1200が検討される。
【0077】
次に、「差2」が最小の資材より小さいか大きいか検討する(ステップA-206)。
上記実施例においては、差1は800、最小の資材は600であるため、
差2=800(差1)−1800(m=1番目に大きい資材)=−1000
となる。
上記実施例においては、差2は最小の資材である600より小さいため、ステップA−206を満たす。
次に、「差2<最小の材料」を満たす(ステップA−206,yes)場合、以下の要件を満たすか検討する(ステップA−207)。
「0≦差2<最接近値」
上記実施例においては、差2は−1000であり、ステップA−207を満たさず(ステップA−207,no)、ステップA−210で「m≧選択した資材の種類数」を検討し、満たさなければ(ステップA−210,no)、ステップA−205に戻る。
ステップA−207を満たす場合(ステップA−207,yes)には、「引いた2つの資材の数値を「有力候補の計算結果」として保存し、既に「有力候補の計算結果」がある場合は上書きをする(ステップA−208)。そして、最接近値を差2で更新する(ステップA−209)。
最接近値=差2
【0078】
そして、「m≧選択した資材の種類数」であればループを終了し(ステップA−210,yes)、ステップA−105に戻る。
【0079】
上記実施例においては、2回目のステップA−205の実行となるため、
差2=800(差1)−1200(m=2番目に大きい資材)=−400
となる。
差2は、「差2<最小の材料」を満たす(ステップA−206,yes)が、「0≦差2<最接近値」を満たさないため(ステップA−207,no)、ステップA−210で「m≧選択した資材の種類数」を検討する。この要件を満たさないため(ステップA−210,no)、再びステップA−205に戻る。
上記実施例においては、3回目のステップA−205の実行となるため、
差2=800(差1)−900(m=3番目に大きい資材)=−100
となる。
差2は、「差2<最小の材料」を満たす(ステップA−206,yes)が、「0≦差2<最接近値」を満たさないため(ステップA−207,no)、SA−210で「m≧選択した資材の種類数」を検討する。この要件を満たさないため(ステップA−210,no)、再びステップA−205に戻る。
上記実施例においては、4回目のステップA−205の実行となるため、
差2=800(差1)−600(m=4番目に大きい資材)=200
となる。
差2は、「差2<最小の材料」を満たす(ステップA−206,yes)。ここで、
図15のステップA104から、
最接近値=誤差=200
が得られる。
差2は「0≦差2<最接近値」を満たさないため(ステップA−207,no)、ステップA−210で「m≧選択した資材の種類数」を検討する。選択した資材の種類数は4種類であり、m=4であるため、この要件を満たす(ステップA−210,yes)ことから、ロジックA−1に戻る。
【0080】
ステップA−206で、「差2」が最小の資材より小さいか大きいか検討し(ステップA-206)、差2<最小の材料を満たさない場合には、ロジックA−3へ進む。
例えば、別の実施例として、n=1であり、m=3であり、差2が800であり、最小の資材が600の場合には、差2<最小の材料を満たさないので、ロジックA−3を検討することになる。
【0081】
〔ロジックA−3〕
図17は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックA−2に続くロジックA−3を説明するフローチャートである。
ロジックA−2のステップA−206「差2<最小の材料」を満たさない場合、「差2」からさらに〔m〕番目に大きい資材以下の資材について、大きい順に引いていく(ステップA−305)。
「差2−〔I〕番目に大きい値」
ただし、〔I番目に大きい値〕は、n≦m≦Iを満たす場合である。
ここで、差2とI番目に大きい資材の差を「差3」とする。また、[I]は、ステップA−305の実行回数を表す。例えば、初めてステップA−305を実行する場合は、[I]=1として、1番大きい資材1800で検討し、後述するステップA−306でnoになるとともに、ステップA−310でnoになる場合にはステップA−305に戻り、[I]=2として、2番目に大きい資材1200が検討される。
【0082】
次に、「差3」が、最小の資材より大きく且つ0≦差3<最接近値、を満たすか検討する(ステップA-306)。
上記別の実施例の場合には、n=1であり、m=3であり、差2が800であり、最小の資材は600であることから、[I]=3となり、
差3=800(差2)−900(3番目に大きい値)=−100
となる。
この場合、差3<最小の材料を満たすが、0≦差3<最接近値を満たさない(ステップA−306,no)ので、ステップA−310で「I≧選択した資材の種類数」を検討する。上記別の実施例の場合には、この条件も満たさない(ステップA−310,no)ため、ステップA−305に戻り、次に大きな資材に変更してロジックを進める。
次に大きな資材は600であることから、[I]=4となり、
差3=800(差2)−600(4番目に大きい値)=200
となる。
この場合、差3<最小の材料を満たすが、0≦差3<最接近値を満たさない(ステップA−306,no)ので、ステップA−310で「I≧選択した資材の種類数」を検討する。上記別の実施例の場合には、この条件を満たす(ステップA−310,yes)ため、ステップA−205に戻る。
一方、上記別の実施例とは異なり、差3<最小の材料を満たし、且つ0≦差3<最接近値を満たす場合(ステップA-306,yes)、「引いた3つの資材の数値を「有力候補の計算結果」として保存手段33に保存し、既に「有力候補の計算結果」がある場合は上書きをする(ステップA−308)。そして、最接近値を差3で更新する(ステップA−309)。
最接近値=差3
【0083】
そして、「I≧選択した資材の種類数」であればループを終了し(ステップA−310,yes)、ステップA−205に戻る。「I≧選択した資材の種類数」でない場合(ステップA−310,no)には、再度資材を変更して、最接近値が更新される組み合わせがあるか確認するために、ステップA−305から繰り返す。
【0084】
更に別の実施例として、ロジックA−3のステップA−305から
n=1、m=4、I=4のループにおいて、差2が200である場合、
200(差2)−600(4番目に大きい資材)=−400(差3)
となるが、
0≦差3<200を満たさないため、最接近値は更新されず、ステップA−310においてIが選択した資材数になりステップA−310を満たす(ステップA−310,yes)ため、このループを終了し、ロジックA−2に戻る。
しかし、mも選択した資材数になりステップA−210を満たす(ステップA−210,yes)ため、このループも終了し、ロジックA−1のn=2に移る。
【0085】
以降、n=4のロジックA−1が終了するまで、上記演算を繰り返し、最接近値が更新される組み合わせがあるか確認する。本実施例においては、更新される組み合わせが存在しない場合がある。
【0086】
この場合、最終的に、「共通ロジック」の計算結果よりも近い値が算出されないため、
「5S、600 誤差200(S=1800)」
という計算結果が、ロジックAの最終回答となる。また、現在までにこの計算結果が存在していない場合には、表示すべき計算結果として保存される。
【0087】
〔ロジックB−1〕
本発明に係る足場資材の割付計算装置3の割付計算制御部30の格納手段31に格納されたロジックAが実行され割付計算を行うと、その後、同じく格納手段31に格納される他のロジック、ここではロジックBが実行される。
ロジックBは、施工幅と左右の離れの合計値に対し、あらかじめ選択された資材の中で最も大きなものから順に割り付け、その誤差を最小にするために、施工幅と左右の離れの合計値を選択された資材で割った余りについて、その余り以上の長さで割って算出するよう割付計算の演算処理をするものである。
図18は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックB−1を説明するフローチャートである。
【0088】
ロジックBも、まず共通ロジックの結果を参照する(ステップB−101)。
その結果において、計算結果の配列の最後と後ろから2番目の値を誤差(余り)の数値に足し、余り以上の長さを設定し、これを「基本値」とする(ステップB−102)。
すなわち、「基本値=誤差+配列の最後の値+配列の後ろから2番目の値」となる。
ロジックBにおける実施例においては、誤差は200、配列の最後の値は600、後ろから2番目の値は1800であり、基本値は以下の通りとなる。
基本値=200+600+1800=2600
なお、共通ロジックの計算結果の配列が1つの要素しかない場合には、その1つのみを足す。
【0089】
次に「最接近値」として、「−9999」を設定する(ステップB−103)。
最接近値=−9999
ここで、「最接近値」は暫定的に最も誤差が少ない組み合わせの「誤差」の値となる。この値より小さな「誤差」の組み合わせが算出された場合、その組み合わせは算出結果としてよりふさわしいものとなる。したがって、「最接近値」を設定して割付計算することで、誤差を最小にすることができる。
ロジックBは、あらかじめ選択された資材の中で最も大きなものを優先的に割り振り、誤差を最小にするために、余り以上の長さで割って算出するように割付計算の演算処理を実行する。
なお、この「最接近値」を「−9999」に設定するのは、数字に意味があるのではなく、単に大きな負の値という意味で使用している。
【0090】
そして、「基本値」から資材の大きい順に引いていく(ステップB−104)。
基本値−[n]番目に大きい値
実施例においては、基本値2600、最も大きい資材1800であるから、
2600−1800=800
ここで、この基本値と最も大きい資材の差を「差1」とする。また、[n]は、ステップB−104の実行回数を表す。例えば、初めてステップB−104を実行する場合は、[n]=1として、1番大きい資材1800で検討し、後述するステップB−106でnoになるとともに、ステップB−109でnoになる場合にはステップB−104に戻り、[n]=2として、2番目に大きい資材1200が検討される。
【0091】
次に、「差1」が最接近値より大きく、0以下であるか検討する(ステップB-105)。
最接近値<差1≦0
ロジックBにおける実施例においては、最接近値は−9999、差1は800で0以下ではないため、上記式を満たさない(ステップB−105,no)。この場合、ステップB−106を検討する。ロジックBにおける実施例では、0<差1である(ステップB−106,yes)ため、ロジックB−2を検討する。これとは別に、0<差1を満たさなければ(ステップB−106,no)、ステップB−109を検討する。「n≧選択した資材の種類数」でなければ(ステップB−109,no)、ステップB−105に戻る。
最接近値<差1≦0を満たす場合(ステップB−105,yes)、引いた資材の数値を「有力候補の計算結果」として保持し、保存手段33に保存し、既に「有力候補の計算結果」がある場合は上書きをする(ステップB−107)。そして、最接近値を差1で更新する(ステップB−108)。
最接近値=差1
【0092】
そして、「n≧選択した資材の種類数」であればループを終了し(ステップB−109,yes)、
計算結果の配列の最後と後ろから2番目の数値を配列から取り除き、「有力候補の計算結果」の数値を配列に加え(ステップB−110)、その計算結果の配列が上記条件Cを満たすか検討する(ステップB−111)。
そして、条件Cの要件を満たす場合(ステップB−111,yes)は、そのままメインロジックに戻り、条件Cを満たさない場合(ステップB−111,no)には、計算結果を保存手段33に保存して(ステップB−112)メインロジックへ戻る。
【0093】
上述のように、ステップB−105で、「差1」が「最接近値<差1≦0」を満たさない場合(ステップB−105,no)、次に0<差1を満たすか検討し(ステップB−106)、満たす場合(ステップB−106,yes)には、ロジックB−2へ進む。
上記ロジックBにおける実施例においては、差1は800であり、−9999(最接近値)<800(差1)であるが、0<800(差1)(ステップB−105,no、及びステップB−106,yes)なので、ロジックB−2を検討することになる。
【0094】
〔ロジックB−2〕
図19は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックB−1に続くロジックB−2を説明するフローチャートである。
ロジックB−1のステップB−105「最接近値<差1≦0」を満たさず(ステップB−105,no)、さらに「0<差1」を満たさない場合(ステップB−106,yes)、「差1」から資材の大きい順にひいていく(ステップB−201)。
「差1−〔m〕番目に大きい値」
ここで、差1とm番目に大きい資材の差を「差2」とする。また、[m]は、ステップB−201の実行回数を表す。例えば、初めてステッB−201を実行する場合は、[m]=1として、1番大きい資材1800で検討し、後述するステップB−203でnoになるとともに、ステップB−206でnoになる場合にはステップB−201に戻り、[m]=2として、2番目に大きい資材1200が検討される。
【0095】
次に、「差2」が「最接近値<差2≦0」を満たすか検討する(ステップB−202)。
「最接近値<差2≦0」を満たさない場合(ステップB−202,no)は、ステップB−203を検討する。「0<差2」を満たす場合(ステップB−203,yes)には、ロジックB−3を検討する。「0<差2」を満たさない場合(ステップB−203,no)には、「m≧選択した資材の種類数」を検討する(ステップB−206)。
「最接近値<差2≦0」を満たす場合(ステップB−202,yes)には、「引いた2つの資材の数値を「有力候補の計算結果」として保存し、既に「有力候補の計算結果」がある場合は上書きをする(ステップB−204)。そして、最接近値を差2で更新する(ステップB−205)。
最接近値=差2
【0096】
そして、「m≧選択した資材の種類数」であればループを終了し(ステップB−206,yes)、ステップB−104に戻る。
【0097】
上述のように、ステップB−202で、最接近値<差2≦0を満たさない場合(ステップB−202,no)、には、0<差2を満たすか検討する(ステップB−203)。満たす場合(ステップB−203,yes)には、ロジックB−3へ進む。
【0098】
〔ロジックB−3〕
図20は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックB−2に続くロジックB−3を説明するフローチャートである。
ロジックB−2のステップB−202「最接近値<差2≦0」を満たさず(ステップB−202,no)、かつ「0<差2」を満たす場合(ステップB−203,yes)、「差2」から資材の大きい順に引いていく(ステップB−301)。
「差2−〔I〕番目に大きい値」
ここで、差2とI番目に大きい資材の差を「差3」とする。また、[I]は、ステップB−301の実行回数を表す。例えば、初めてステップB−301を実行する場合は、[I]=1として、1番大きい資材1800で検討し、後述するステップB−302でnoになるとともに、ステップB−305でnoになる場合にはステップB−301に戻り、[I]=2として、2番目に大きい資材1200が検討される。
【0099】
次に、「差3」が「最接近値<差3<0」を満たすか検討する(ステップB−302)。満たさない場合(ステップB−302,no)は、ステップB−305を検討する。「I≧選択した資材の種類数」を満たさない場合(ステップB−305,no)、ステップB−301に戻り、次に大きい資材で算出する。
「最接近値<差3<0」を満たす場合(ステップB−302,yes)には、引いた3つの資材の数値を「有力候補の計算結果」として保存手段33に保存して保持し、既に「有力候補の計算結果」がある場合は上書きをする(ステップB−303)。そして、最接近値を差3で更新する(ステップB−304)。
最接近値=差3
【0100】
そして、「I≧選択した資材の種類数」であればループを終了し(ステップB−305,yes)、ステップB−201に戻る。「I≧選択した資材の種類数」でない場合(ステップB−305,no)には、ステップB−301に戻り、次に大きい資材で算出する。
【0101】
上述の内容と重なる部分はあるが、ロジックBを使用した実施例における計算式は以下の通りである。
入力値 左はなれ900 施工幅8000 右はなれ900
選択された資材は、1800 1200 900 600の4種類
【0102】
ステップB−101 共通ロジックの計算結果 〔5S、600〕誤差200
誤差200 最後の値600 後ろから2番目の値1800
ステップB−102 基本値=200+600+1800=2600
ステップB−103 最接近値=−9999
である。
【0103】
ステップB−104から
n=1ループ
2600(基本値)−1800(1番大きい資材)=800(差1)
−9999(最接近値)<800(差1)だが、
0<800(差1)となるため「0<差1」となるため、ロジックB−2へ移る。
【0104】
ロジックB−2のステップB−201から
n=1、m=1ループ
800(差1)−1800(1番大きい資材)=−1000(差2)
−9999(最接近値)<−1000(差2)≦0となるため、暫定的に最接近値は更新される。
最有力候補として(1800 1800)が有力候補の計算結果として保持され、
最接近値は−1000として保存される。
【0105】
n=1、m=2ループ
800(差1)−1200(2番目に大きい資材)=−400(差2)
−1000(最接近値)<−400(差2)≦0となるため、暫定的に最接近値は更新される。
最有力候補として、(1800 1200)が有力候補の計算結果として保持され、
最接近値は、−400として保存される。
【0106】
n=1、m=3ループ
800(差1)−900(3番目に大きい資材)=−100(差2)
−400(最接近値)<−100(差2)≦0となるため、暫定的に最接近値は更新される。
最有力候補として、(1800 900)が有力候補の計算結果として保持され、
最接近値は、−100として保存される。
【0107】
n=1、m=4ループ
800(差1)−600(4番目に大きい資材)=200(差2)
そうすると、−100(最接近値)<200(差2)であるが、0<200(差2)なので、「最接近値<差2≦0」を満たさない。
そして、「0<差2」を満たすことから、ロジックB−3へ移る。
【0108】
ロジックB−3のステップB−301から
n=1、m=4、I=1ループ
200(差2)−1800(1番目に大きい資材)=−1600(差3)
−1600(差3)<−100(最接近値)となるので、I=2に移る。
【0109】
ロジックB−3のステップB−301から
n=1、m=4、I=2ループ
200(差2)−1200(2番目に大きい資材)=−1000(差3)
−1000(差3)<−100(最接近値)となるので、I=3に移る。
【0110】
ロジックB−3のステップB−301から
n=1、m=4、I=3ループ
200(差2)−900(3番目に大きい資材)=−700(差3)
−700(差3)<−100(最接近値)となるので、I=4に移る。
【0111】
ロジックB−3のステップB−301から
n=1、m=4、I=4ループ
200(差2)−600(4番目に大きい資材)=−400(差3)
−400(差3)<−100(最接近値)となり、I≧選択した資材の種類数を満たすので、ステップB−201に戻る。そして、m≧選択した資材の種類数も満たすことから、さらにステップB−104に戻る
【0112】
以降、n=4のロジックB−1が終了するまで、上記演算を繰り返し、最接近値が更新される組み合わせがあるか確認する。
上記実施例において、n=1、m=3の時の組み合わせが最も接近した値となる。
したがって、共通ロジックにおける計算結果(5S 600)から、後ろ2つを取り除き、1番目に大きい資材1800(n=1)と3番目に大きい資材900(m=3)を加えて、
「5S 900 誤差100(S=1800)」
という計算結果がロジックBの演算により算出された最終回答となる。
また、現在までにこの計算結果が存在していないため、表示すべき計算結果として保存される。
【0113】
本発明に係る足場資材割付計算システムにおける複数の割付計算ロジックにおいて、割付計算ロジックAやBは、誤差を無くす(最小)ように割付計算の演算処理を行うが、それ以外に、あらかじめ選択された資材の中で最も大きな資材から順に割付けることを目的とした割付計算ロジックCを含むことができる。
【0114】
〔ロジックC〕
図21は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックCを説明するフローチャートである。
【0115】
ロジックCも、まず共通ロジックの結果を参照する(ステップC−101)。
共通ロジックの結果の誤差が300以下かどうか検討する(ステップC−102)。ここで、300は閾値である。
ロジックCは、誤差を考慮せず大きい順に資材を使用することを主目的とした割付計算ロジックであるが、あまりに誤差が大きいと、使い勝手がよくなく、結果、計算結果としての価値が低くなる。そこで、ロジックCについては、誤差としての閾値を300と設定している。
【0116】
誤差が300以下でない場合(ステップC−102,no)は、メインロジックへ戻る。
誤差が300以下の場合(ステップC−102,yes)は、「計算結果の配列が条件Cを満たす」かどうか検討する(ステップC−103)。
その結果、条件Cを満たす場合(ステップC−103,yes)には、メインロジックへ戻る。条件Cを満たさない場合(ステップC−103,no)、計算結果を保存(ステップC−104)してからメインロジックへ戻る。
【0117】
ロジックCを使用した実施例における計算式は、以下のようになる。
ステップC−101 共通ロジックの計算結果 〔5S、600〕誤差200
選択された資材 〔1800、1200、900、600〕
誤差が200であり、300以下に該当する。
したがって、ロジックCの計算結果は、
〔5S、600〕誤差200
となる。
しかし、この計算結果は、共通ロジックと同じであることから、ロジックCの計算結果は破棄される。
【0118】
ロジックCと同様に大きい資材を優先的に使用し、ロジックCではカバーできない領域に対するアプローチとして、ブロックDが挙げられる。
図22は、本発明に係る足場資材割付計算システムの実施例における足場資材の割付計算ロジックのロジックDを説明するフローチャートである。
ロジックDでは、まず入力合計値を選択された資材の最大値で割る(ステップD−101)。
入力合計値÷選択された資材の最大値
【0119】
そして、割った資材の数値を商の数だけ、「計算結果」として配列に加える(ステップD−102)。
その後、「余り」を選択された資材で、最大値を除く大きい順に割っていく(ステップD−103)。
余り÷〔n+1〕番目に大きい順
【0120】
そして、割った解の商が0か否かを検討する。0ではない場合、割った資材の数値を商の数だけ「計算結果」として配列に加える(ステップD−106)。そして、ステップD−103に戻り、次に大きい資材で計算を続ける。
商が0の場合には、割って資材が最小の資材か検討する(ステップD−105)。
最小の資材の場合には、余りから割った値が−300以上であるか検討する(ステップD−107)。−300以上でない場合には、再度ステップD−103に戻り、次に大きい資材で計算を続ける。
商が0で、割った資材が最小の資材の場合は、最小の資材の数値を「計算結果」として配列に加える(ステップD−106)。そして、誤差が300以下であるか検討をする。
【0121】
ステップD−105で、割った資材が最小の資材の場合、また、ステップD−107で余りから割った値を引いた数が−300以上の場合、割った資材の数値を「計算結果」として配列に加える(ステップD−108、109)。
そして、誤差が300以下であるか検討をし(ステップD−110)、300以下の場合、この計算結果の配列が条件Cを満たすか検討する(ステップD−111)。条件Cを満たす場合には、メインロジックへ戻る。条件Cを満たさない場合には、その計算結果を保存(ステップD−112)し、メインロジックへ戻る。誤差が300を超える場合(ステップD−110,no)、メインロジックに戻る。
【0122】
図22に示したロジックDを使用した実施例における計算式は、以下のようになる。
ステップD−101 入力合計値 左はなれ900 施工幅8000 右はなれ900
900+8000+900=9800
9800÷1800=5 余り800
現在までの計算結果 〔1800 1800 1800 1800 1800〕(5S)
【0123】
ステップD−103から
「余り」を選択された資材で最大値を除く大きい順に割っていく
「余り」÷〔n+1〕番目に大きい値
n=1のとき(2番目に大きい値)
800÷1200=0 余り800
800−1200=−400
現在までの計算結果 〔5S〕
【0124】
「余り」÷〔n+2〕番目に大きい値
n=2のとき(3番目に大きい値)
800÷900=0 余り800
800−900=−100
余り−割った値が−300以上のため、計算結果として配列に900を加える。
現在までの計算結果 〔5S 900〕誤差−100
【0125】
上記計算により、ロジックDの計算結果は
〔5S、900〕誤差−100
となる。
しかし、この計算結果は、ロジックBと同じであることから、ロジックDの計算結果は破棄される。
【0126】
上記各ロジックの計算結果をまとめると、以下のとおりとなる。(S=1800である。)
ロジックAの計算結果 〔5S、600〕誤差200
ロジックBの計算結果 〔5S、900〕誤差−100
ロジックCの計算結果 〔5S、600〕誤差200
ロジックDの計算結果 〔5S、900〕誤差−100
ロジックCの計算結果は、ロジックAと同一なので、条件Cを満たさず破棄され、ロジックDの計算結果は、ロジックBの計算結果と同一なので、同じく条件Cを満たさず破棄され、最終的に、
(1)〔5S、600〕誤差200
(2)〔5S、900〕誤差−100
が、計算結果となる。
【0127】
図23は、実施例において各割付計算ロジックにより演算処理され算出された割付計算結果を携帯端末のアプリケーションソフトウエアの表示機能により表示部に表示された状態の一例を示す説明図である。
図23において、携帯端末2の表示部24には、アプリケーションソフトウエアが起動され、施工幅8000及び左右はなれ900の数値が入力され、その数値に基づいて算出された入力合計値9800が表示されている。
そして、計算結果表示部24aには、1つの計算結果ではなく、複数の割付計算ロジックにより算出された割付計算結果、
(1)〔5S、600〕誤差−200
(2)〔5S、900〕誤差+100
に基づいて、割り付ける足場資材の種類、はなれの長さ、入力したはなれと差が、それぞれわかりやすく表示されている。
【0128】
このように本発明に係る足場資材割付計算システムは、足場資材の割付計算制御部30の格納手段31に格納される足場資材の割付計算ロジックが、複数格納されてなり、複数の足場資材の割付計算ロジックにより算出された複数の割付計算結果が保存手段に保存され携帯端末2に送信され、携帯端末2の制御部23は、通信手段25により受信した複数の割付計算結果を表示部24に表示するよう制御する構成となっている。
これにより、利用者は、複数の計算結果を参照し、現場の状況にあわせて、最適な割付を簡単に選択できるものとなっている。
【0129】
なお、携帯端末2の表示部24には、選択した使用資材から算出した計算結果だけでなく、仮に他のサイズの足場資材、例えば400も選択した場合の結果を、一緒に表示する仕様とすることもできる。
図23の表示部24の計算結果表示部24aの最下段は、足場資材400を選択した場合の計算結果を表示した場合の例が表示されている。
このような仕様とすることで、足場資材の選択ミスを防ぎ、より最適な割付計算が可能となる。
【解決手段】足場資材割付計算システム1は、足場資材の割付計算制御部30及び足場資材データベース36を備える足場資材の割付計算装置3と、携帯端末2とが、通信回線100を介して接続されている。携帯端末2では、制御部23によって実行されるアプリケーションソフトウエアが記憶部22に記憶される。アプリケーションソフトウエアは、携帯端末2の表示部24に、施工幅と左右のはなれの長さを入力するためのメニューを表示し、足場資材の割付計算制御部30から送信される割付計算結果を表示する。足場資材の割付計算制御部30は、足場資材データベース36の情報を参照し、格納手段31に格納される複数の割付計算ロジックによって割付計算の演算処理をする演算手段32を備える。