特許第6987565号(P6987565)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社竹中工務店の特許一覧

<>
  • 特許6987565-ルームユニット構造 図000002
  • 特許6987565-ルームユニット構造 図000003
  • 特許6987565-ルームユニット構造 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6987565
(24)【登録日】2021年12月3日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】ルームユニット構造
(51)【国際特許分類】
   E04H 5/02 20060101AFI20211220BHJP
   E04F 15/00 20060101ALI20211220BHJP
   E04B 2/82 20060101ALI20211220BHJP
【FI】
   E04H5/02 B
   E04F15/00 J
   E04B2/82 511F
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-149753(P2017-149753)
(22)【出願日】2017年8月2日
(65)【公開番号】特開2019-27213(P2019-27213A)
(43)【公開日】2019年2月21日
【審査請求日】2020年6月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】100154726
【弁理士】
【氏名又は名称】宮地 正浩
(72)【発明者】
【氏名】寺西 泰裕
(72)【発明者】
【氏名】富永 元
(72)【発明者】
【氏名】岡本 尚
(72)【発明者】
【氏名】神田 泰宏
(72)【発明者】
【氏名】吉本 一規
【審査官】 齋藤 智也
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−158878(JP,A)
【文献】 特開昭61−101732(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3119923(JP,U)
【文献】 特開2002−332753(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 5/02
E04F 15/00
E04B 2/72 − 2/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内空間の周囲を囲う状態で複数の壁パネルを床パネル上に立設させてなるルームユニット構造であって、
前記室内空間がクリーンルームの前室であると共に、当該室内空間の天井部を覆う天井パネルの上面に、空気を浄化して前記室内空間へ供給するファンフィルタユニットが設けられており、
前記床パネルの上面に、前記壁パネルの位置決め保持を行う位置決め保持部が、所定の配置間隔で格子状に複数形成されており、
前記壁パネルとして、前記室内空間の全外周を囲う外側壁パネルと、その内側に配置されて下方側に空気導入口が形成された内側壁パネルとが設けられて、それらの間に前記ファンフィルタユニットに通じる還流通路が形成されているルームユニット構造。
【請求項2】
前記位置決め保持部が、前記壁パネルの下端部を嵌め込み可能なパネル受溝として形成されており、
前記床パネルは、前記室内空間を構築する箇所に対応する床面上に、複数の溝形成床パネル部材を隣接間で密着させながら敷き並べて構成されており、
夫々の前記溝形成床パネル部材の上面には、複数の前記パネル受溝が等間隔で格子状に形成されており、
前記溝形成床パネル部材を複数床面上に敷き並べて構成された前記床パネル全体の上面において、複数の前記パネル受溝が等間隔で格子状に形成されている請求項1に記載のルームユニット構造。
【請求項3】
前記溝形成床パネルの上面において、平面視矩形の凸部が複数配置されて当該凸部の隣接間に前記パネル受溝が形成されており、当該溝形成床パネルの外周縁部に前記凸部が配置されている請求項2に記載のルームユニット構造。
【請求項4】
前記室内空間が、クリーンルームの前室として設けられる複数の室内空間である請求項1〜3の何れか1項に記載のルームユニット構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内空間の周囲を囲う状態で複数の壁パネルを床パネル上に立設させてなるルームユニット構造に関する。
【背景技術】
【0002】
上記ルームユニット構造として、クリーンルームやその前室等として設けられた室内空間の周囲を覆う状態で複数の壁パネルを床パネル上に立設させてなるものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特許文献1に記載のルームユニット構造では、床面に複数の床パネル(12)を敷設し、その上に壁パネルとしてのパーティション(24)を立設して、クリーンルームないし非クリーンルーム(20,22)を気密に仕切るように構成されている。また、このルームユニット構造では、モジュール化された複数のファンユニット(14)を天井面に並設し、ファンユニット(14)の短辺長さに幅寸法が合わせられた複数の床パネル(12)を床面に並設して、ファンユニット(14)間の吊り金具(16)と床パネル(12)の継ぎ目とに亘って、パーティション(24)が設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−205153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように床パネルの継ぎ目に沿って壁パネルを設置する場合には、当該継ぎ目を目安にして壁パネルの位置決めを行うことができるものの、間取りや設置場所の変更等を行うにあたり室内空間のパターンに制限が生じるという問題があった。
また、様々なパターンに適応する室内空間を構築するために、床パネルの幅寸法よりも狭い間隔で壁パネルの位置決めを行う場合には、品質を確保するべく熟練の技術が必要となり、更には工期が長期化するという問題があった。
【0005】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、室内空間の周囲を囲う状態で複数の壁パネルを床パネル上に立設させてなるルームユニット構造において、工期短縮や品質向上を実現しながら、様々なパターンに適応する室内空間を簡単に構築することができる自由度が高い技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1特徴構成は、室内空間の周囲を囲う状態で複数の壁パネルを床パネル上に立設させてなるルームユニット構造であって、
前記室内空間がクリーンルームの前室であると共に、当該室内空間の天井部を覆う天井パネルの上面に、空気を浄化して前記室内空間へ供給するファンフィルタユニットが設けられており、
前記床パネルの上面に、前記壁パネルの位置決め保持を行う位置決め保持部が、所定の配置間隔で格子状に複数形成されており、
前記壁パネルとして、前記室内空間の全外周を囲う外側壁パネルと、その内側に配置されて下方側に空気導入口が形成された内側壁パネルとが設けられて、それらの間に前記ファンフィルタユニットに通じる還流通路が形成されている点にある。
【0007】
本構成によれば、床パネルの上面に所定の配置間隔で複数の位置決め保持部が形成されているので、そのうちの適当な位置決め保持部を利用して壁パネルを位置決めした状態で、床パネル上に壁パネルを保持して立設させることができる。よって、様々なパターンに適応する室内空間を簡単に構築することができる。更には、熟練の技術を持たなくしても床パネル上での壁パネルの位置決め保持が容易となり、工期短縮や品質向上を実現することができる。また、上記位置決め保持部の配置間隔に応じて壁パネルの幅寸法を基準化することで、壁パネルの種類の削減によるコストダウンを図ることができる。
従って、本発明により、室内空間の周囲を囲う状態で複数の壁パネルを床パネル上に立設させるにあたり、工期短縮や品質向上を実現しながら、様々なパターンに適応する室内空間を簡単に構築することができる自由度の高いルームユニット構造を提供することができる。
更に、本構成によれば、床パネル上面において、複数の位置決め保持部が格子状に形成されているので、互いに直交する2方向の何れかに壁パネルの面を沿わせて位置決めする形態で、室内空間の周囲を平面視で矩形状に囲う複数の壁パネルを床パネル上に簡単に立設することができる。
更に、本構成によれば、生産用の主室であるクリーンルームに対して隣接する前室として、大きさや形等において様々なパターンの室内空間を設ける場合において、その様々なパターンに適応する前室を簡単に構築することができる。
【0008】
本発明の第2特徴構成は、前記位置決め保持部が、前記壁パネルの下端部を嵌め込み可能なパネル受溝として形成されており、
前記床パネルは、前記室内空間を構築する箇所に対応する床面上に、複数の溝形成床パネル部材を隣接間で密着させながら敷き並べて構成されており、
夫々の前記溝形成床パネル部材の上面には、複数の前記パネル受溝が等間隔で格子状に形成されており、
前記溝形成床パネル部材を複数床面上に敷き並べて構成された前記床パネル全体の上面において、複数の前記パネル受溝が等間隔で格子状に形成されている点にある。
【0009】
本構成によれば、床パネルの上面に形成されたパネル受溝に、壁パネルの下端部を嵌め込む形態で、当該壁パネルを容易に位置決めすることができるので、一層の工期短縮や品質向上を図ることができる。また、壁パネルの下端部がパネル受溝に嵌め込まれるので、当該壁パネルの床パネルの上面への固定を簡略化又は省略することができ、一層の工期短縮やコストダウンを図ることができる。
【0010】
本発明の第3特徴構成は、前記溝形成床パネルの上面において、平面視矩形の凸部が複数配置されて当該凸部の隣接間に前記パネル受溝が形成されており、当該溝形成床パネルの外周縁部に前記凸部が配置されている点にある。
【0012】
本発明の第4特徴構成は、前記室内空間が、クリーンルームの前室として設けられる複数の室内空間である点にある。
【0013】
本構成によれば、生産用の主室であるクリーンルームに対して隣接する前室として、大きさや形等において様々なパターンの複数の室内空間を設ける場合において、その様々なパターンに適応する前室を簡単に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】ルームユニット構造の概略構成図
図2】床パネルとして床面上に敷設される溝形成床パネル部材の概略構成図
図3】クリーンルームの前室のパターン変更の例を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態のルームユニット構造100は、室内空間Rの周囲を囲う状態で複数の壁パネル20を床パネル10上に立設させてなるものとして構成されている。例えば、図3に示すように、かかる室内空間Rは、半導体や加工食品等の生産工場として構築されたクリーンルームCRの前室R1〜R7として設けられる複数の室内空間Rとされている。尚、クリーンルームCRの前室R1〜R7としては、当該クリーンルームCRに対する物の搬入出を行うための前室R1,R2や、当該クリーンルームCRに対する人の入退場を行うための脱衣室R3,R7、着衣室R4,R6、緩衝室R5等が設けられる。また、このような脱衣室R3,R7や着衣室R4,R6は、男性用(脱衣室R3及び着衣室R4)及び女性用(脱衣室R7及び着衣室R6)が夫々設けられている。
【0016】
そして、このような前室R1〜R7は、クリーンルームCRの形状及びレイアウト変更や作業者の人員構成の変更等により、例えば図3(a)に示すパターンから図3(b)に示すパターンに変更するというように、間取りや設置場所を変更する場合がある。そして、本実施形態のルームユニット構造100は、このような室内空間Rの間取りや設置場所の変更等を行うにあたり、工期短縮や品質向上を実現しながら、様々なパターンに適応する室内空間Rを簡単に構築することができるように構成されており、その具体的構成について、図1及び図2に基づいて以下に説明する。
【0017】
ルームユニット構造100は、少なくとも室内空間Rを構築する箇所に対応する床面上に敷設された床パネル10を有する。この床パネル10は、当該床面上に、複数の溝形成床パネル部材11等を隣接間で密着させながら敷き並べて構成されている。
この溝形成床パネル部材11は、特に図2に示すように、正方形の板状に形成されており、その上面には凹状のパネル受溝10aが等間隔で格子状に形成されている。そして、この溝形成床パネル部材11を複数床面上に敷き並べて構成された床パネル10全体において、上記パネル受溝10aが等間隔で格子状に形成されることになる。
【0018】
ルームユニット構造100は、所望の室内空間Rの周囲を平面視で矩形状に囲う状態で床パネル10上に立設される複数の壁パネル20を有する。この壁パネル20は、特に図2に示すように、上述したパネル受溝10aに嵌め込み可能な厚みを有する長方形の板状に形成されている。そして、この壁パネル20は、下端部20aを床パネル10の上面に形成されたパネル受溝10aに嵌め込む形態で、床パネル10上の所望の箇所に立設される。即ち、床パネル10の上面に形成されたパネル受溝10aは、壁パネル20の位置決めと保持とを容易且つ適切に行うことができる位置決め保持部Aとして機能する。そして、室内空間Rの間取りや設置場所を変更する場合には、パネル受溝10aから取り外した壁パネル20を別の位置のパネル受溝10aに嵌め込む形態で、壁パネル20の設置位置を変更することができる。
尚、このように床パネル10上に立設された壁パネル20は、図示は省略するが、別途設けられた金具等により適切に固定することができる。
【0019】
更に、図1に示すように、ルームユニット構造100は、室内空間Rの天井部を覆う状態で複数の壁パネル20の上端部に架設される天井パネル30を有する。
また、床パネル10において、壁パネル20を立設しない箇所については、上述した溝形成床パネル部材11を敷き並べて構成しても構わないが、図1に示すように、上述したパネル受溝10aが形成されていない平板状の平板床パネル部材12を敷き並べて構成しても構わない。また、図示は省略するが、この床パネル10の上面には、少なくともパネル受溝10aを覆い隠す状態で床マットを敷設しても構わない。
【0020】
以上がルームユニット構造100の基本構成であるが、本実施形態のルームユニット構造100は、室内空間RをクリーンルームCRの前室R1〜R7として機能させるべく、室内空間Rの清浄度を高いものに維持するための構成を有しており、その詳細について以下に説明を加える。
【0021】
壁パネル20として、外側壁パネル21とその内側(室内空間R側)に配置された内側壁パネル22とが設けられている。これら外側壁パネル21と内側壁パネル22との間には、還流通路24が形成されている。
外側壁パネル21は、室内空間Rの全外周を囲う状態で設けられている。
一方、内側壁パネル22は、外側壁パネル21よりも高さが低く形成されており、室内空間Rの全外周のうちの少なくとも一辺において外側壁パネル21の内側に配置されている。そして、この内側壁パネル22により、室内空間Rと還流通路24とが区画されることになる。
また、内側壁パネル22の下方側には、室内空間Rから還流通路24へ室内空気を導入するための空気導入口23が形成されている。
【0022】
天井パネル30として、上側天井パネル31とその下方側に配置された下側天井パネル32とが設けられている。これら上側天井パネル31と下側天井パネル32との間には、天井空間39が形成されている。
上側天井パネル31は、全外周を囲う外側壁パネル21の上端部に架設されて設けられており、これにより天井空間39の上方開放部が塞がれている。
この上側天井パネル31には、後述する照明機器38等の電気機器に電力を供給するための電源接続部35や、外気を天井空間39に導入するための給気ダクトの接続部33や、天井空間39の空気を外部に排出するための排気ダクトの接続部34等が設けられている。
【0023】
一方、下側天井パネル32は、室内空間Rの全外周の4辺のうち、内側壁パネル22が配置されていない辺側では外側壁パネル21の内面に端部を当接させ、内側壁パネル22が配置されている辺側では内側壁パネル22の上端部に端部を当接させる形態で、内側壁パネル22の上端部に架設させて配置されている。そして、この下側天井パネル32により、室内空間Rと天井空間39とが区画されることになる。また、外側壁パネル21と内側壁パネル22との間に形成された還流通路24の上方開放部は下側天井パネル32により覆われていないため、還流通路24と天井空間29とは連通した状態となる。
【0024】
下側天井パネル32の上面には、照明機器38やファンフィルタユニット36が設けられている。
当該ファンフィルタユニット36は、HEPAフィルタやULPAフィルタ等で構成されたフィルタ36bと、当該フィルタ36bに空気を導入するファン36aとから構成されている。そして、このファンフィルタユニット36のファン36aを作動させることで、室内空間Rの空気が、空気導入口23を介して還流通路24に取り込まれ、その空気が天井空間39を介してファンフィルタユニット25に供給されることになる。そして、ファンフィルタユニット36に供給された空気は、フィルタ36bを通過して浄化された上で、下側天井パネル32に形成された空気供給口(図示省略)を介して室内空間Rにダウンフロー状態で戻されることになる。即ち、室内空間Rの空気をファンフィルタユニット36で浄化しながら循環することで、室内空間Rの清浄度を高いものに維持している。
【0025】
室内空間Rの床パネル10上には、ベンチユニット40が設けられている。
ベンチユニット40は、内部に空間が形成された箱状のベンチ本体41を有し、当該ベンチ本体41は、水平方向に沿った長尺の直方体に形成されている。そのベンチ本体41の高さ等の大きさは、利用者が靴の脱ぎ履きを行う際に上面に座ることができる程度のものとして適宜設定されている。更に、このベンチ本体41は、長手方向における一端側が開放されており、その開放部が内側壁パネル22の下方に形成された空気導入口23に連設するように配置されている。また、ベンチ本体41の側面には、室内空間Rから空気を導入するための空気導入口42が形成されている。よって、室内空間Rにおいて利用者がベンチ本体41に座った状態で靴の脱ぎ履きを行う場合、その靴の周辺空気を、その近傍に配置された空気導入口42からベンチ本体41内の空間に取り込んで、還流通路24及び天井空間39を介してファンフィルタユニット36に供給することができる。
【0026】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、本実施形態のルームユニット構造100により、クリーンルームCRの前室R1〜R7として設けられる複数の室内空間Rを構築する例を説明したが、別の用途の室内空間を構築する目的で、本発明のルームユニット構造を採用しても構わない。また、上記実施形態では、室内空間Rの間取りや設置場所を変更するにあたり、壁パネル20の設置位置を変更する場合について説明したが、当然、新設の室内空間Rを構築する場合にも、本発明に係るルームユニット構造を適用して、床パネルや壁パネル等の部品共通化等を図ることができる。
【0027】
(2)上記実施形態では、床パネル10として床面上に敷設される溝形成床パネル部材11の上面に格子状のパネル受溝10aを形成し、そのパネル受溝10aに壁パネル20の下端部20aを嵌め込む形態で、当該パネル受溝10aを壁パネル20の位置決め保持を行うための位置決め保持部Aとして機能させるように構成したが、この位置決め保持部Aの形状や配置等の構成については、適宜改変しても構わない。
例えば、溝形成床パネル部材11の上面において、格子状ではなく、互いに平行で等間隔にパネル受溝を配置しても構わない。この場合、パネル受溝の延出方向が壁パネルの面内方向に沿うように、溝形成床パネル部材の向きを調整して床面上に敷設すれば、壁パネルの下端部を溝形成床パネル部材の上面に形成されたパネル受溝に嵌め込むことができる。
床パネルの上面に、パネル受溝ではなく凸部を位置決め保持部として形成し、その凸部の縁に壁パネルの下端部の縁を当接させる形態で、壁パネルの位置決め保持を行っても構わない。
床パネル上面における位置決め保持部の配置間隔については、適宜設定することができ、例えば等間隔ではなく所望の間隔で設置することもできる。
【0028】
(3)上記実施形態では、床パネル10の上面に形成されたパネル受溝10aを、壁パネル20の位置決め保持を行う位置決め保持部Aとしてのみ利用したが、それに加えて、パネル受溝10aを別の用途として利用しても構わない。例えば、当該パネル受溝を、壁パネルの内側(室内空間R側)に形成された室内空間の空気を壁パネルの外側(室内空間Rと反対側)に形成された還流通路に導入するための空気導入部として利用することもできる。
【符号の説明】
【0029】
10 床パネル
10a パネル受溝
11 溝形成床パネル部材(床パネル)
20 壁パネル
20a 下端部
21 外側壁パネル(壁パネル)
22 内側壁パネル(壁パネル)
100 ルームユニット構造
A 位置決め保持部
CR クリーンルーム
R 室内空間
R1〜R7 前室
図1
図2
図3