【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、この発明では、研削開始前にワークの外形を測定し、その測定結果から推定したワーク外形と、仕上げ寸法とを比較してから研削を行うようにした。
【0009】
具体的には、第1の発明では、ワークの加工形状を自動設定する研削方法を前提とし、
上記研削方法は、
ワーク支持台にワークを支持するワーク支持工程と、
上記ワークの芯出しをする芯出し工程と、
上記芯出しされたワークの外周を位置センサで該ワークの半径方向外側から内側に向けて上記ワークの上側から下側まで測定する外周測定工程と、
上記外周測定工程において、上記ワークの外周面に外周溝部があると判定したときには、該外周溝部の上下端面を測定する外周溝部端面測定工程と、
上記外周測定工程及び上記外周溝部端面測定工程で得られた情報から上記ワークの外周形状を推定し、推定形状を表示画面に表示する推定形状表示工程と、
上記表示画面に表示された上記ワークの外形において、研削対象となる被研削面を複数選択する被研削面選択工程と、
複数の上記被研削面に対応する仕上げ寸法をそれぞれ登録する仕上げ寸法登録工程と、
上記推定形状と上記仕上げ寸法とを比較し、取り代がマイナスとなった場合には、注意喚起する注意喚起工程を含む。
【0010】
上記の構成によると、自動で研削対象のワークの外周形状を実際に計測し、被研削面を具体的に選択した上で仕上げ寸法と比較することで、その後の取り代を確認できる。そして、取り代がマイナスになるような場合に注意喚起することで、研削開始前に製品不良を発見でき、無駄な研削時間が発生するのを防止できる。また、自動で計測を行えるので、従来のように手間がかからない。さらに、外周に溝部がある場合にも適用できる。
【0011】
第2の発明では、第1の発明において、
上記外周測定工程において、上記ワークの外周面に複数の外周溝部があると判定したときには、上記外周溝部端面測定工程を繰り返す。
【0012】
上記の構成によると、外周溝部がワークの外周面に複数存在する場合には、外周溝部毎に上下端面を測定し、その後の被研削面選択工程で各外周溝部の溝底及び上下端面が選択されて研削される。
【0013】
第3の発明では、第1又は第2の発明において、
上記ワークの内周面を研削する場合には、さらに、
上記芯出しされたワークの内周を位置センサで該ワークの半径方向内側から外側に向けて上記ワークの上側から下側まで測定する内周測定工程と、
上記内周測定工程において、上記ワークの内周面に内周溝部があると判定したときには、該内周溝部の上下端面を測定する内周溝部端面測定工程とを含み、
上記推定形状表示工程において、上記内周測定工程及び上記内周溝部端面測定工程で得られた情報も含めて上記ワークの内周形状も推定する。
【0014】
上記の構成によると、内周が研削対象となる場合でも、外周と同様にワークの実際の形状を計測してから研削を行うことができるので、手作業による内周の寸法確認の手間も省くことができる。
【0015】
第4の発明では、ワークの加工形状を自動設定する研削方法を前提とし、
上記研削方法は、
ワーク支持台にワークを支持するワーク支持工程と、
上記ワークの芯出しをする芯出し工程と、
上記芯出しされたワークの内周を位置センサで該ワークの半径方向内側から外側に向けて上記ワークの上側から下側まで測定する内周測定工程と、
上記内周測定工程において、上記ワークの内周面に内周溝部があると判定したときには、該内周溝部の上下端面を測定する内周溝部端面測定工程と、
上記内周測定工程及び上記内周溝部端面測定工程で得られた情報から上記ワークの内周形状を推定し、推定形状を表示画面に表示する推定形状表示工程と、
上記表示画面に表示された上記ワークの外形において、研削対象となる被研削面を複数選択する被研削面選択工程と、
複数の上記被研削面に対応する仕上げ寸法をそれぞれ登録する仕上げ寸法登録工程と、
上記推定形状と上記仕上げ寸法とを比較し、取り代がマイナスとなった場合には、注意喚起する注意喚起工程を含む。
【0016】
上記の構成によると、自動で研削対象のワークの内周形状を実際に計測し、被研削面を具体的に選択した上で仕上げ寸法と比較することで、その後の取り代を確認できる。そして、取り代がマイナスになるような場合に注意喚起することで、研削開始前に製品不良を発見でき、無駄な研削時間が発生するのを防止できる。また、自動で計測を行えるので、従来のように手間がかからない。さらに、内周に溝部がある場合にも適用できる。
【0017】
第5の発明では、第4の発明において、
上記内周測定工程において、上記ワークの内周面に複数の内周溝部があると判定したときには、上記内周溝部端面測定工程を繰り返す。
【0018】
上記の構成によると、内周溝部がワークの内周面に複数存在する場合には、内周溝部毎に上下端面を測定し、その後の被研削面選択工程で各内周溝部の溝底及び上下端面が選択されて研削される。
【0019】
第6の発明では、第1から第5のいずれか1つの発明において、
上記注意喚起工程において、上記取り代が所定値よりも大きいときにも注意喚起する。
【0020】
上記の構成によると、取り代が大きすぎるときに研削による仕上げ加工を行うと、研削時間がかかって非効率であるため、そのような場合には、前加工をやり直すことができる。
【0021】
第7の発明では、第1から第6のいずれか1つの発明において、
上記位置センサは、スタイラス状のタッチプローブであり、該タッチプローブの先端が届かない距離まで該タッチプローブの先端を移動させた場合には、測定不能として注意喚起する。
【0022】
上記の構成によると、タッチプローブのホルダなどがワークに接触して損傷するのを効果的に防止できる。