【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、請求項1の発明に係る煙検知装置は、煙を吸引する吸引部と、該吸引部で吸引された空気に含まれる煙粒子に基づき煙濃度を検出する検出部と、前記吸引部及び検出部に電源を供給する電源部と、前記吸引部と検出部及び電源部を納めた筐体と、を有する煙検知装置であって、
前記筐体は、基部から取外し可能な可搬部を有し、
前記可搬部は、前記吸引部及び検出部を有し、さらに、前記基部から取り外された状態で前記吸引部及び検出部に電源を供給する第2電源部が設けられることを特徴として構成されている。
【0009】
請求項1に係る発明によれば、基部と可搬部とを一体化した状態では電源部で駆動される固定式の煙検知装置として使用でき、可搬部を基部から取り外した状態では第2電源部で駆動される可搬式の煙検知装置として使用できる。
【0010】
また、請求項2の発明に係る煙検知装置は、前記筐体の基部は煙検出を知らせる報知部を有し、前記可搬部は、前記基部から取り外された状態で動作する第2報知部を有することを特徴として構成されている。
【0011】
請求項2に係る発明によれば、基部と可搬部とを一体化した固定時と、可搬部を基部から取り外した可搬時のいずれにおいても、煙検出を知らせることができる。
【0012】
さらに、請求項3の発明に係る煙検知装置は、前記報知部は、前記可搬部が前記基部から取り外された際にも動作することを特徴として構成されている。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、可搬式の煙検知装置として使用している間にも、基部にて情報を確認することができる。
【0014】
さらにまた、請求項4の発明に係る煙検知装置は、前記第2電源部は前記可搬部の内部に設けられると共に、前記電源部により充電される充電池を有することを特徴として構成されている。
【0015】
請求項4に係る発明によれば、基部と可搬部とを一体化した状態で、可搬部の第2電源部が充電されるので、可搬部を基部から取り外した際に、第2電源部が確実に充電された状態で持ち運ぶことができる。
【0016】
そして、請求項5の発明に係る煙検知装置は、前記可搬部には、前記第2電源部を有する電源ユニットが着脱可能であることを特徴として構成されている。
【0017】
請求項5に係る発明によれば、可搬部を持ち運ぶ際に電源ユニットを取付けるので、煙検知装置の固定時に、電源ユニットを別途充電しておくことにより、可搬部を基部から取り外した際に、第2電源部が確実に充電された状態で持ち運ぶことができる。
【0018】
また、請求項6の発明に係る煙検知装置は、前記電源ユニットは、持ち手部を有することを特徴として構成されている。
【0019】
請求項6に係る発明によれば、電源ユニットが可搬部の持ち手となるので、電源部の付け忘れを確実に防止できる。
【0020】
さらに、請求項7の発明に係る煙検知装置は、前記検出部は、前記第2電源部から電源の供給を受ける際には、前記電源部から電源の供給を受ける際より煙濃度を検出する感度を低くすることを特徴として構成されている。
【0021】
請求項7に係る発明によれば、煙検知装置を可搬式として使用する際の電力消費を抑えることができる。
【0022】
さらにまた、請求項8の発明に係る煙検知装置は、前記吸引部は、前記第2電源部から電源の供給を受ける際には、前記電源部から電源の供給を受ける際より煙の吸引力を小さくすることを特徴として構成されている。
【0023】
請求項8に係る発明によれば、煙検知装置を可搬式として使用する際の電力消費を抑えることができる。
【0024】
そして、請求項9の発明に係る煙検知装置は、前記可搬部は、前記可搬部が前記基部から取り外された状態で、前記吸引部の吸引力または検出部の感度を切替可能な切替スイッチを有することを特徴として構成されている。
【0025】
請求項9に係る発明によれば、必要に応じて吸引部の吸引力や検出部の感度を切替えて、煙発生場所の特定を迅速かつ確実に行うことができる。
【0026】
また、請求項10の発明に係る煙検知装置は、前記基部は、外部と通信を行う通信部を有し、
前記通信部は、前記可搬部が前記基部から取り外されると、その旨の信号を外部に送信することを特徴として構成されている。
【0027】
請求項10に係る発明によれば、可搬部を取り外して煙検知装置が可搬式として使用されていることを、外部で確認することができる。
【0028】
さらに、請求項11の発明に係る煙検知装置は、前記基部は、外部と通信を行う通信部を有し、前記可搬部は、前記基部の通信部と通信を行う第2通信部を有し、
前記第2通信部は、少なくとも前記可搬部が前記基部から取り外されて使用されている際に、前記検出部で検出した煙濃度情報と、前記検出部の感度設定情報と、前記第2電源部が有するバッテリーの残量情報と、前記可搬部における発生イベント情報と、の少なくとも1つ以上の情報を前記通信部に送信し、
前記通信部が前記第2通信部からの情報を受信したら、前記基部が有する報知部で当該情報を示す報知を行う、または、外部に当該情報を送信することを特徴として構成されている。
【0029】
請求項11に係る発明によれば、煙検知装置が可搬式として使用されている際に、可搬部における各種情報を基部または外部で確認することができる。
【0030】
さらにまた、請求項12の発明に係る煙検知装置は、前記可搬部は、少なくとも前記可搬部が前記基部から取り外されて使用されている際に、前記検出部で検出した煙濃度情報と、前記検出部の感度設定情報と、前記第2電源部が有するバッテリーの残量情報と、前記可搬部における発生イベント情報と、の少なくとも1つ以上の情報を記憶する記憶部を有し、
前記記憶部に記憶された情報は、前記可搬部が前記基部に取付けられた際に、前記基部に対して送信されることを特徴として構成されている。
【0031】
請求項12に係る発明によれば、基部と可搬部との間で通信を行うことができない状況でも、可搬部で検出した煙濃度の情報を基部に確実に伝達することができる。
【0032】
そして、請求項13の発明に係る煙検知装置は、前記基部から取り外された前記可搬部には、径の異なる複数の管状体を伸縮可能に連結した多段伸縮体を有する長尺ノズルが取付けられることを特徴として構成されている。
【0033】
請求項13に係る発明によれば、煙検知装置を可搬式として使用する際に用いる長尺ノズルを、小さくして収納することができる。
【0034】
また、請求項14の発明に係る煙検知装置は、前記基部から取り外された前記可搬部には、長さ方向の中間部に伸縮可能な蛇腹構造を有した管状体からなる長尺ノズルが取付けられることを特徴として構成されている。
【0035】
請求項14に係る発明によれば、煙検知装置を可搬式として使用する際に用いる長尺ノズルを、小さくして収納することができる。
【0036】
さらに、請求項15の発明に係る煙検知装置は、前記基部には、前記可搬部を取り外すことで露出する長尺ノズルが収納され、該長尺ノズルは、前記基部から取り外された前記可搬部に取付けられることを特徴として構成されている。
【0037】
請求項15に係る発明によれば、長尺ノズルを通常時は外部に露出しないように収納しておくことができる。