(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6987773
(24)【登録日】2021年12月3日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】過渡的システムにおける温度制御のためのセンサとしてのヒーターエレメント
(51)【国際特許分類】
H05B 3/00 20060101AFI20211220BHJP
F01N 3/20 20060101ALI20211220BHJP
H05B 3/12 20060101ALI20211220BHJP
F01N 3/00 20060101ALI20211220BHJP
F01N 3/027 20060101ALI20211220BHJP
【FI】
H05B3/00 310C
F01N3/20 K
H05B3/12 A
F01N3/00 F
F01N3/027 C
【請求項の数】26
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-545967(P2018-545967)
(86)(22)【出願日】2017年3月2日
(65)【公表番号】特表2019-516207(P2019-516207A)
(43)【公表日】2019年6月13日
(86)【国際出願番号】US2017020506
(87)【国際公開番号】WO2017151960
(87)【国際公開日】20170908
【審査請求日】2020年2月13日
(31)【優先権主張番号】62/302,482
(32)【優先日】2016年3月2日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501162454
【氏名又は名称】ワットロー・エレクトリック・マニュファクチャリング・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カルバートソン、デイビッド・ピー
(72)【発明者】
【氏名】オーセ、ジェレミー
(72)【発明者】
【氏名】エヴァリー、マーク・デー
(72)【発明者】
【氏名】クアント、ジェレミー・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】プラダン、ジェームス・エヌ
(72)【発明者】
【氏名】ローデ、ジョン・ピー
(72)【発明者】
【氏名】ホヴェン、マーク・エル・ジー
(72)【発明者】
【氏名】ワデウィツ、ブレット
(72)【発明者】
【氏名】ザング、サンホン
【審査官】
山本 崇昭
(56)【参考文献】
【文献】
仏国特許出願公開第02963097(FR,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0217087(US,A1)
【文献】
米国特許第07196295(US,B2)
【文献】
英国特許出願公開第02374783(GB,A)
【文献】
独国特許出願公開第102006032698(DE,A1)
【文献】
特開2012−078245(JP,A)
【文献】
特開昭62−296386(JP,A)
【文献】
特開昭63−144170(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 1/00−3/18
H05B 3/40−3/82
F01N 3/00−3/38
F01N 9/00−11/00
G01K 1/00−19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱システムにおける抵抗加熱エレメント(22)の温度を予測する方法であって、前記方法は、
前記抵抗加熱エレメント(22)の抵抗特性を取得することと、
モデルベースアプローチを使用することによって解釈および較正された抵抗と温度の関係を含む先験的測定値、現場測定値、または、それらの組み合わせに基づいて前記抵抗特性を解釈すること、および、較正することと、
前記加熱システムがR−T特性の局所的最小値と前記R−T特性の局所的最大値とのうちの少なくとも1つに基づいて制御されるように、温度状態に関する前記抵抗特性の変動を補償することと、
を具備する、方法。
【請求項2】
前記抵抗加熱エレメントはニッケルクロム合金である、請求項1の方法。
【請求項3】
前記抵抗加熱エレメント(22)の前記抵抗特性は、歪み誘起抵抗の変動による抵抗測定値の不正確さ、冷却速度による抵抗の変動、温度への暴露による電力出力のシフト、抵抗と温度の関係、非単調な抵抗と温度の関係、システム測定誤差、または、それらの組み合わせ、を含む、請求項1の方法。
【請求項4】
前記先験的測定値は、時間による抵抗のシフト、温度暴露による抵抗のシフト、抵抗加熱エレメント温度、抵抗のヒステリシス、放射率、印加電力に対する加熱の過渡的な速度、前記R−T特性の局所的最大値、前記R−T特性の局所的最小値、印加電力に対する加熱の特定の過渡的な速度、特定の放射率、または、それらの組み合わせ、を具備し、
前記現場測定値は、流体の質量の流れ、ヒーター入口温度、ヒーター出口温度、周囲温度、抵抗加熱エレメント温度、ヒーター近傍の各種の集まりの温度、前記R−T特性の局所的最大値の抵抗、前記R−T特性の局所的最小値の抵抗、室温抵抗、使用温度における抵抗値、リーク電流、ヒーターに印加される電力、または、それらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを具備する、
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項の方法。
【請求項5】
前記R−T特性の局所的最大値における抵抗変化および使用温度における抵抗の変化は、複数点の現場抵抗較正に使用可能である、請求項4の方法。
【請求項6】
前記抵抗と温度の関係は、単一点の現場較正として前記R−T特性の前記局所的最大値を得ることによって較正および解釈され、前記方法は、前記R−T特性を調整するステップをさらに具備する、請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1項の方法。
【請求項7】
前記抵抗と温度の関係は、前記R−T特性の前記局所的最大値および複数の抵抗と温度の測定値を得ることによって較正および解釈され、前記方法は、複数点の現場抵抗と温度の較正を決定するステップをさらに具備する、請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1項の方法。
【請求項8】
前記抵抗と温度の関係は、前記加熱システムの定常状態モデリング、前記加熱システムの過渡的モデリング、または、それらの組み合わせに対する入力として、前記R−T特性の前記局所的最大値、前記R−T特性の前記局所的最小値、または、それらの組み合わせを得ることによって、較正および解釈される、請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1項の方法。
【請求項9】
前記抵抗と温度の関係は、前記R−T特性の前記局所的最大値、前記R−T特性の前記局所的最小値、または、それらの組み合わせと、複数点の現場較正のための熱モデルとを比較することにより較正および解釈される、請求項1ないし請求項8のうちのいずれか1項の方法。
【請求項10】
前記抵抗と温度の関係は、前記R−T特性の前記局所的最大値の情報、前記R−T特性の前記局所的最小値、または、それらの組み合わせを用いることなく、前記R−T特性を較正するための現場加熱システム情報を取得することによって較正および解釈される、請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1項の方法。
【請求項11】
前記抵抗と温度の関係は、既知の電力入力にさらされた場合の前記抵抗と温度の関係の勾配を得ることによって較正および解釈される、請求項1ないし請求項10のうちのいずれか1項の方法。
【請求項12】
前記抵抗と温度の関係は、前記加熱システムの出力のシフトを取得することによって較正および解釈される、請求項1ないし請求項11のうちのいずれか1項の方法。
【請求項13】
前記抵抗と温度の関係は、材料のロット特性におけるシフトまたはドリフトのいずれかの測定値を取得することによって較正および解釈される、請求項1ないし請求項12のうちのいずれか1項の方法。
【請求項14】
前記抵抗と温度の関係は、経時的な抵抗と温度の曲線の変化を識別するための抵抗熱モデルを取得することによって較正および解釈される、請求項1ないし請求項13のうちのいずれか1項の方法。
【請求項15】
前記抵抗と温度の関係は、前記抵抗と温度の関係の傾斜と前記抵抗加熱エレメント(22)の対応する温度を取得することによって較正および解釈される、請求項1ないし請求項14のうちのいずれか1項の方法。
【請求項16】
前記抵抗と温度の関係は、複数の電圧およびアンペア測定値を取得することによって較正および解釈される、請求項1ないし請求項15のうちのいずれか1項の方法。
【請求項17】
前記抵抗と温度の関係は、抵抗加熱エレメント温度測定値と、抵抗加熱エレメント曲線、抵抗加熱エレメントデータ、または、それらの組み合わせとを取得することによって較正および解釈される、請求項1ないし請求項16のうちのいずれか1項の方法。
【請求項18】
前記抵抗と温度の関係は、抵抗ベースの温度測定値と比較される、請求項1ないし請求項17のうちのいずれか1項の方法。
【請求項19】
前記加熱システムのモデルは、前記R−T特性の前記局所的最大値、前記R−T特性の前記局所的最小値、または、それらの組み合わせを取得することによって較正および解釈され、
前記加熱システムの前記モデルは、前記加熱システムの過渡モデルと前記加熱システムの現場モデルとを具備する、
請求項1ないし請求項18のいずれか1項の方法。
【請求項20】
前記抵抗加熱エレメントの温度は、前記抵抗加熱エレメント(22)と測定センサとの間の熱接合インピーダンスによる測定応答遅延を低減させるために抵抗加熱エレメントの平均温度測定値を取得することと、熱制御ループの制御応答を調整することとによって調整される、請求項1ないし請求項19のうちのいずれか1項の方法。
【請求項21】
対流熱伝達係数(hc)は、前記加熱システムの特性から決定されるパラメータによって決定される、請求項1ないし請求項20のうちのいずれか1項の方法。
【請求項22】
請求項1ないし請求項21のうちのいずれか1項の方法に従って動作する流体流を加熱するための加熱システム(20)の抵抗加熱エレメント(22)の温度を決定および維持するための制御システム(10)であって、前記制御システム(10)は、
少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメント(22)と、
前記少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメント(22)に動作可能に接続されるコントローラ(30)と
を具備し、
前記コントローラ(30)は、前記少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメント(22)からの測定値を取得するように適用され、提供されたシステムデータと前記少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメント(22)からの測定値とを比較する場合に、前記少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメント(22)への電力を調整する、
制御システム。
【請求項23】
熱伝導率(k)は、物理的温度センサなしの仮想温度センサによって前記加熱システム(20)を仮想温度に制御することを可能にする2線抵抗測定値に較正される、請求項22の制御システム(10)。
【請求項24】
絶縁体の熱拡散率(α)は、物理的温度センサなしの仮想温度センサによって前記加熱システム(20)を仮想温度に制御することを可能にする2線抵抗に較正される、請求項22の制御システム(10)。
【請求項25】
前記加熱システム(20)のモデルは、加熱システム出力に基づいて加熱システム応答の予測を可能にする、請求項22ないし請求項24のうちのいずれか1項の制御システム(10)。
【請求項26】
前記少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメント(22)は、ニッケルクロム抵抗加熱エレメントである、請求項22ないし請求項25のうちのいずれか1項の制御システム(10)。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本開示は、例えば、ディーゼル排気などの車両排気システムおよび後処理システムである、流体流の適用に対する加熱およびセンシングシステムに関する。
【0002】
このセクションの記述は、単に本開示に関連する背景情報を提供するのみであり、先行技術を構成しない場合がある。
【0003】
エンジンの排気システムのような過渡的な流体流の適用における物理的センサの使用は、振動および熱サイクルのような過酷な環境条件のために困難である。 1つの既知の温度センサは、管状エレメントを保持する支持ブラケットに溶接されるサーモウェルの内部に無機の絶縁センサを含む。 この設計は、残念ながら、安定性に達するまでに長時間を要し、振動の多い環境では物理センサが損傷する可能性がある。
【0004】
物理的センサは、また、多くの適用において実際の抵抗エレメント温度の不確実性を提示し、その結果、ヒーター電力の設計において大きな安全マージンがしばしば適用される。 したがって、物理的センサと共に使用されるヒーターは、一般に、より低いワット密度を提供し、より大きなヒーターサイズおよびコスト(より多くの抵抗性エレメント表面積に亘って同じヒーター電力が広がる)を犠牲にして、ヒーターを損傷するリスクを低くする。
【0005】
さらに、既知の技術は、熱制御ループにおいて外部センサからのオン/オフ制御またはPID制御を使用する。外部センサは、それらのワイヤとセンサ出力との間の熱抵抗による固有の遅延を有する。外部センサは、コンポーネントの故障モードの可能性を高め、システム全体への機械的マウントの制限を設定する。
【0006】
流体流システムにおけるヒーターのある適用は、種々のガスおよび他の汚染物質の大気中への望ましくない放出の低減を助けるために内燃機関に結合された車両排気である。これらの排気システムは、典型的には、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)、触媒コンバータ、選択的触媒還元(SCR)、ディーゼル酸化触媒(DOC)、リーンNO
Xトラップ(LNT)、アンモニアスリップ触媒、または改質器などを含む。DPF、触媒コンバータおよびSCRは、排気ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NO
X)粒子状物質(PM)および未燃焼炭化水素(HC)を捕捉する。ヒーターは、排気温度を上昇させ、触媒を活性化させ、および/または、排気系に捕捉された粒子状物質または未燃焼炭化水素を燃焼させるために、定期的又は所定の時間に活性化してもよい。
【0007】
ヒーターは、一般に排気管または排気システムの容器などの構成要素に設置される。 ヒーターは、排気管内に複数の加熱エレメントを含み、典型的には同じ熱出力を提供するために同じ目標温度に制御される。しかしながら、温度の勾配は、典型的には、隣接する加熱エレメントからの異なる熱放射、および加熱エレメントを過ぎて流れる異なる温度の排気ガスのような、異なる運転条件のために生じる。例えば、下流の加熱エレメントは、上流の加熱エレメントによって加熱されたより高い温度を有する流体に曝されるので、一般に、上流のエレメントよりも高い温度を有する。さらに、中間の加熱エレメントは、隣接する上流および下流の加熱エレメントからより多くの熱放射を受ける。
【0008】
ヒーターの寿命は、最も過酷な加熱条件下にあり最初に不合格になる発熱エレメントの寿命に依存する。どの発熱エレメントが最初に故障するかを知らずにヒーターの寿命を予測することは困難である。すべての加熱エレメントの信頼性を向上させるために、ヒーターは、典型的には、加熱エレメントのいずれかの故障を回避するために安全な係数を用いて動作するように設計される。したがって、あまり過酷でない加熱条件下にある加熱エレメントは、典型的には、それらの最大利用可能な熱出力をはるかに下回る熱出力を生成するように操作される。
【発明の概要】
【0009】
ある形態では、本開示は、抵抗加熱エレメントの温度を予測する方法を提供する。この方法は、抵抗加熱エレメントの抵抗特性を取得することと、さらに様々な温度状態に関する抵抗特性の変動を補償することとを含む。抵抗ヒーターエレメントの抵抗特性は、歪み誘起抵抗の変動による抵抗測定値の不正確さ、冷却速度による抵抗の変動、温度への暴露による電力出力のシフト、抵抗と温度の関係、非単調な抵抗と温度の関係、システム測定誤差、およびそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含むことができる。この方法は、先験的測定値(priori measurements)および現場測定値(in situ measurements)のうちの少なくとも1つに基づいて抵抗特性を解釈および較正するステップをさらに含むことができる。ある形態では、先験的測定値は、時間による抵抗のシフト、温度暴露による抵抗のシフト、抵抗加熱エレメント温度、抵抗のヒステリシス、放射率、印加電力に対する加熱の過渡的速度、抵抗と温度の関係、局所的なdR/dTの最大値、局所的なdR/dTの最小値、印加電力に対する加熱の特定の過渡的な速度、特定の放射率、およびそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む。別の形態では、現場測定値は、流体の質量の流れ、ヒーター入口温度、ヒーター出口温度、周囲温度、抵抗加熱エレメント温度、ヒーター近傍の各種の集まりの温度、局所的なdR/dTの最大値の抵抗、局所的なdR/dTの最小値の抵抗、室温抵抗、使用温度における抵抗、リーク電流、ヒーターに印加される電力、およびそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0010】
本開示は、流体流を加熱するための加熱システムの抵抗加熱エレメントの温度を決定および維持するための制御システムをさらに提供する。このシステムは、少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメントと、2線抵抗加熱エレメントに動作可能に接続されたコントローラとを含む。コントローラは、2線抵抗加熱エレメントから測定値を取得し、提供されたシステムデータと抵抗加熱エレメント測定値とを比較する場合に、抵抗加熱エレメントへの電力を調整するように動作可能である。
【0011】
適用性のさらなる領域は、本明細書で提供される説明から明らかになるであろう。説明および特定の実施例は、例示のみを目的としており、本開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示が十分に理解されるように、添付の図面を参照しながら、例として与えられたその様々な形態について説明する。
【0013】
【
図1】
図1は、本開示の開発内で得られた実験データに係る温度状態に関する抵抗−温度(R−T)特性の変化を例示するグラフである。
【0014】
【
図2】
図2は、本開示の開発内で得られた実験データに係る異なる抵抗加熱エレメントの出力のシフトおよびそれらのR−T特性を例示するグラフである。
【0015】
【
図3】
図3は、本開示の開発内で得られた実験データに係る局所的なdR/dTの最大値およびdR/dTの最小値とR−T特性のグラフである。
【0016】
【
図4】
図4は、本開示の開発内で得られた実験データに係る局所的なdR/dTの最大値およびR−T特性を例示する別のグラフである。
【0017】
【
図5】
図5は、本開示の開発内で得られた実験データに係る局所的なdR/dTの最大値および局所的なdR/dTの最小値とR−T特性を例示するさらに別のグラフである。
【0018】
【
図6】
図6は、本開示に係るヒーターのR−T特性に対する較正の効果を例示するグラフである。
【0019】
【
図7】
図7は、本開示の教示係る実際に測定されたシース温度とモデル化されたシース温度との間の比較を例示するグラフである。
【0020】
【
図8】
図8は、本開示の教示に従って構成された制御システムを例示するブロック図である。
【0021】
以下の説明は、事実上単なる例示であり、決して本開示、その用途、または、使用を限定するものではない。方法内のステップは、本開示の原理を変更することなく、異なる順序で実行されてもよいことも理解されるべきである。
【0022】
本開示では、「先験的」(事前に知られている)および「現場の」(使用中の)情報を使用して、抵抗エレメントが加熱エレメントと同様に温度センサとして使用可能となるように、ヒーターの抵抗エレメントを較正する。ある形態では、このシステムは、2線制御とモデルベース制御を組み合わせてヒーター寿命を向上させ、抵抗エレメントの熱変動を低減する。
【0023】
2線ヒーターは、一般に、抵抗加熱エレメントがヒーターと温度センサの両方として機能できるように、十分なTCR(抵抗温度係数)特性を有する抵抗加熱エレメント用の材料を使用する。このような2線ヒーターの例は、本出願とともに与えられる米国特許第5,280,422号、第5,521,850号、および第7,196,295号に開示されており、それらの内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。適切な2線ヒーター材料は、貴金属、白金の金属合金、銅、ニッケル、クロム、ニッケル−鉄合金、銅、白金、ニッケル、ニッケル− クロム合金、ニッケル−シリコン、シリコンのような半導体材料、ゲルマニウム、ガリウム砒素、およびそれらの派生物を含むとしてもよい。これらの材料は、単なる例示であり、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0024】
与えられた抵抗加熱エレメントの抵抗特性は、歪み誘起抵抗の変動、冷却速度による抵抗の変動、温度に対する暴露からの出力のシフト、非単調な抵抗と温度の関係、システム測定誤差、およびその他の不正確さを有する。
【0025】
図1乃至
図3を参照すると、これらの不正確さ/変動が例示されており、抵抗と温度(R−T)関係は、特定の材料の複数の用途に対して図示されている(
図1乃至
図3のそれぞれは異なる材料に対応する)。
図1を参照すると、特定の抵抗値が2つ以上の温度に対応する非単調な関係を有する材料が使用された。例えば、29.5オームは300℃と790℃との双方の温度に対応する。
図2は、ある使用から別の使用へシフトされた抵抗と温度との関係を示す。
図3は、同じ抵抗が3つの異なる温度で達成され、また、高温での使用後にシフトされた抵抗と温度との関係を示す非単調のふるまいを示す。温度を測定するために抵抗を使用する利点は、別個の温度センサを使用せずにヒーター温度を正確に知ることであるので、
図1乃至
図3に示す実例の影響は、2線制御システムが多くのシステム/用途に対して重大な制限を持つことの原因となる。
【0026】
ある形態において、本開示は、先験的および現場の情報に基づいて抵抗と温度との関係を解釈および較正するシステムを提供する。 後述の表1は、使用され得る先験的および現場の情報の様々なタイプの例を提供する。
【表1】
【0027】
例えば、先験的なカテゴリーにおいて、一般的な特性は、加熱システムによって表されるふるまいであり、独自の特性は、個々の構成要素または構成要素のグループによって適用される。現場のカテゴリーにおいて、システム特性は、加熱システムの外部で利用可能な情報に適用され、製品特性は、加熱システムに直接的に関連する情報に適用される。
【0028】
図3を再び参照すると、極大値の温度は、急速な加熱イベント中に安定していることが試験で示された。
図4は、約900℃の温度までの180サイクルを超える実験結果を示す。(この実験では、温度は、カートリッジ型ヒーターの内部熱電対によって測定された)。追加の試験では、急速加熱による短時間の燃焼後、ヒーターを損傷する可能性のある高温にさらされた場合に、極大値は、典型的に、15℃の範囲内に留まることを示した。
図3は、このふるまいの一例を示しており、高温にさらされた後に抵抗値が上昇するが、極大値における温度は大きく変化しない。極小値は極大値よりも変化しているように見えるが、見かけの変化は曲線の全体的な傾きの変化による可能性がある。極小値を取り囲む曲線の部分は、抵抗と温度(R−T)の解釈および較正を改善するために使用することもできる。
【0029】
図3は、カートリッジヒーター内の80ニッケル−20ニッケル抵抗加熱エレメントに対する3つの抵抗対温度の曲線を示す。1200℃以上の高温にさらされるため、抵抗曲線はシフトした。チャート上の表は、また、室温抵抗が、温度の曝露前の初期値からシフトしたことを示している。より正確な抵抗測定が可能であれば、極大値でのシフトと別の温度でのシフトとの組み合わせを現場較正の2点として使用することができる。
図5に200℃の抵抗値と極大値を用いてシフトカーブを補正する方法の例を示す。2点較正は、第2の補正点に対する第2の温度を知る能力に依存する。これは追加のセンサを必要とするか、または室温で行うことができる。この室温点は、システムの以前の冷却または停止から取得されてもよい。ディーゼルシステムでは、ヒーター入口温度がしばしば利用可能であり、補正に使用されてもよい。
【0030】
したがって、R−T特性を解釈および較正するために、様々なアプローチが使用可能であり限定されるものではないが、
【0031】
1.極大値は、その点のR値に基づいてR−T特性を調整するための現場較正の単一点として使用可能である;
【0032】
2.極大値と追加のR−T点は、現場較正の多点として使用可能である。追加の点は、室温でのR−Tまたは他の任意の既知の温度でのRであり得る。
図5は、
図3からのデータを使用する例を示す。200℃の抵抗値と極大値とは、R−T特性のゲインを変更するために使用され、有効な較正の結果が得られる;
【0033】
3.抵抗加熱エレメントが加熱または冷却している間に極大値または極小値を特定することによって、加熱システムは、非単調のR−T特性のどの部分が特定の時間に適用されるかを知ることができる(換言すれば、R値が複数の温度に対応すると、どの温度を適用するかを決定するために使用することができる);
【0034】
4.極大値または極小値は、加熱システムの定常状態または過渡的なモデリングのための入力として使用することができる。ヒーターの温度を推定するモデルでは、極大値または極小値によって示されるR値および/または温度を知る能力はモデルを較正する;
【0035】
5.極大値または極小値を熱モデルと組み合わせて、複数点現場較正を達成することができる。例えば、現場の質量流量および温度情報と共に、加熱特性のうちの先験的な(一般的または独自の)過渡レートに基づいて、第2のR−T点が、モデルおよび期間に基づいて推定され得る。極大または極小のR−T情報と組み合わせると、複数点較正が可能になる;
【0036】
6.質量流量、ヒーター入口および/または温度、および、ヒーターに印加される電力などのシステム現場情報を使用するモデルベースのアプローチを使用して、極大値または極小値の情報なしにR−T特性を較正することができる。さらに、較正を改善するために、周囲温度情報および/または加熱システムを取り囲む領域の温度情報を使用することができる;
【0037】
7.改善された較正のために使用され得る別の現場測定値は、既知の電力入力にさらされたときの抵抗と温度との関係の勾配の測定値を含む。質量流量レートおよび入口温度に関する情報は、この測定値を改善することができる;
【0038】
8.ヒーター導体の抵抗は極大値または極小値に近い温度では大きく変化しないので、抵抗加熱エレメント温度の仮想センシングおよびモデルに基づく決定を物理的抵抗測定値と組み合わせて使用して、極大値と極小値の近くのよりよい制御を提供する;
【0039】
9.R−T較正を更新することによって測定を改善するために、一般的または材料のロット特性に基づいて特徴づけることができる出力の任意のドリフト/シフトを使用できる;
【0040】
10.(上記のような)抵抗加熱エレメントまたはヒーターシース熱モデルと組み合わせると、経時的なR−T曲線の変化を識別する方法が使用可能であり、シフトを補償するために更新されるべき、および、改良された温度制御を可能にすべき特性に対する情報を提供する;
【0041】
11.抵抗加熱エレメントの傾斜および対応する温度の特定は、異なる制御方式を可能にすることができる。例えば、
図1の正の傾斜部分でオンオフ制御を用いることができ、負の傾斜部分で電力によって制御を行う;および
【0042】
12.いくらかのAC電源システムでは、正確なアンペア数測定の課題があるため、測定精度が2点の現場補正をサポートしていない可能性がある。
図6は、同じヒーターの3つのR−T曲線を示す。いくらかのシフトが生じているかもしれないが、曲線間の主な違いは、電流変換器の測定限界内の較正補正に起因する。これは、正確な測定がなければ、第2の情報点が使用できないことを示している。この場合であっても、極大値を特定して、少なくとも単一点補正に使用することができる。一方、十分な抵抗測定精度が利用可能である場合、2つ(またはそれ以上)の現場の較正点を使用する利点がある。抵抗測定を行う場合、回路の低温部分と加熱部分の両方が全抵抗に寄与する。低温部分は、より低い抵抗のヒーターピン、電力線の部分、および測定回路の部分を含む場合がある。時間が経つにつれて、回路のこれらの低温部分の抵抗がシフトする可能性がある(例えば、接続点が酸化し始め、抵抗回路が増加し始める可能性がある)。これらの誤差は、異なる抵抗加熱エレメント温度での2以上の測定値に対して同じになる可能性があり、回路の低温部分のシフトが打ち消される可能性がある。
【0043】
13.抵抗加熱エレメントの温度を決定するための代替手段(上記の仮想センシングおよびモデルベースの方法など)の使用は、抵抗ベースの温度測定値と比較するため、および、診断能力と抵抗ベースの測定値の精度改善との双方を提供するために使用される;
【0044】
14.抵抗加熱エレメントの温度測定値は、異なるヒーター制御方式の使用を可能にする。抵抗加熱エレメントの信頼性曲線およびデータに基づいて、制御は、ヒーター寿命を増加する動作とヒーター性能の増加とを切り替え可能である;
【0045】
15.抵抗加熱エレメントの温度の直接制御:
【0046】
a.実際の抵抗加熱エレメントの平均温度測定値を使用することにより、抵抗加熱エレメントと測定センサとの間の熱接合インピーダンスからの測定応答遅延を低減することができる。これにより、熱制御ループのより高速な制御応答を可能とする;
【0047】
b.実際の抵抗加熱エレメントの温度測定値を使用することにより、抵抗加熱エレメントが、温度偏差の量を抑えて一定の温度を維持することが可能になり、これにより、より長いヒーター寿命が促進される;
【0048】
c.抵抗加熱エレメントの温度測定値は、より速い熱応答を可能にするように、制御方式にかかわらず、ヒーター温度をより高いレベルに制御することを可能にする。抵抗加熱エレメントの温度は既知であるため、製造および材料の変動を補償するために加えられる設計マージンを減らすことができ、抵抗加熱エレメントをより高い温度で動作させることができる。動作温度が高いほど熱応答は速くなる;
【0049】
d.抵抗加熱エレメントの温度測定値を使用することにより、高振動用途における外部取り付けセンサの機械的故障を低減することができる;
【0050】
したがって、抵抗加熱エレメントの温度を計算し、上述のようにR−T特性を評価することにより、安全マージンを減少させることができ、ヒーターは、より高い温度で、および、ヒーターに対するより速い応答時間で、動作することができ、触媒がその目標温度に速やかに上昇することができるように例えば排気ガスなどのターゲットに熱が迅速に供給される。
【0051】
本開示のある形態では、経時的な温度変化(dT/dt)の微分方程式を使用する制御アルゴリズムが使用される。制御システムは、電圧および電流を測定し、次に、上記の各エレメントのリアルタイム電力および抵抗を計算するように動作可能である。ある形態では、J1939通信バスを使用して、エンジンコントローラからの排気質量流量、および、センサからのヒーター入口温度(T
in)を、例えばDC電源スイッチなどの電源スイッチへ提供する。
【0052】
ある形態では、一例であるヒーターの形状および少なくとも以下のまたは類似の式について後述するように、対流熱伝達係数(h
c)を、ヒーターの形状、
【数1】
、および、T
inに基づいて計算することができる。
【数2】
ここで、
【数3】
【表2】
【0053】
別の形態では、絶縁体(例示的な材料はMgOを含むとしてもよい)の熱伝導率(k)または熱拡散率(α)は、2線抵抗測定値に較正される。
図7に示すように、これらの例示的な式、および、質量流量、ヒーター形状、および入口温度(T
in)の入力を用いて、モデル化されたシース温度は実際のシース温度とよく一致した。このような式およびアプローチを用いて、実際の温度センサを使用せずにシステムを仮想温度に制御することができる。様々なシステムの変動の中で、放射線などの影響を補償する式を使用するとともに、様々なヒーターの種類および形状をモデル化することができ、同時に本開示の範囲内にあることを理解されたい。
【0054】
要約すると、本開示の教示に係る開示された仮想センシングは、モデルベースの解釈およびシステムパラメータの処理に基づいて物理センサの数を減少させる。いくらかの場合では、熱システムで物理センサを使用してもよいが、仮想センサを使用することで、必要な総数を減らすことができる。また、仮想センシングは、フィードバック信号または制御に使用されるパラメータの応答性を改善する。より具体的には、システムのモデルは、利用可能な信号に基づいてシステム応答を予測するために使用される。さらに、物理的な温度を得ることが困難な用途では、温度の精度が向上する。
【0055】
図8を参照すると、コントローラを介してヒーターの少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメントからデータを取得し、ヒーターへの電力を調整するように動作可能な制御システム10が図示されている。制御システム10は、流体の流れを加熱するための加熱システム20の抵抗加熱エレメント22の温度を決定し維持するように動作可能である。抵抗加熱エレメント22は、2線抵抗加熱エレメントである。加熱アセンブリまたはヒーターシステム20は、少なくとも1つの抵抗加熱エレメント22を含むが、
図8に示すように複数の抵抗加熱エレメント22を含むことができる。加熱システム20、ひいては少なくとも1つの抵抗加熱エレメント22は、コントローラ30に動作可能に接続されている。コントローラ30は、少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメント22から測定値を取得し、提供されたシステムデータと加熱エレメントの測定値とを比較するときに、加熱エレメントに対する電力を調整する。したがって、コントローラ30は、電源40と通信している。これは、エンジン制御モジュール(図示せず)または第2のコントローラとすることができる。電源40は、加熱システム20に動作可能に接続され、電力、ひいては抵抗加熱エレメント22の熱出力を調整する。
【0056】
本明細書で使用される場合、「モデル」という用語は、式または式の集合、様々な動作条件でのパラメータの値を表す値の集計、アルゴリズム、コンピュータプログラムまたはコンピュータ命令のセット、予測/計画/未来の条件に基づて制御される変数(例えば、ヒーターへの電力)を変更する信号コンディショニング装置、または任意の他の装置を意味するように解釈されるべきであり、ここで予測/計画は、先験的および現場の測定値の組み合わせに基づく。
【0057】
したがって、流体流システムでの使用のための様々な異なる形態のヒーター、センサ、制御システム、および関連するデバイスおよび方法が、本明細書に開示されている。異なる形態の多くは、互いに組み合わせることができ、また、本明細書に記載されたデータ、式、および構成に特有の追加の特徴を含むとしてもよい。そのような変形は、本開示の範囲内にあると解釈されるべきである。
【0058】
本開示の説明は、事実上単に例示的なものであり、したがって、本開示の内容から逸脱しない変形は、本開示の範囲内であるとする。そのような変形は、開示の精神および範囲からの逸脱と見なすべきではない。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
加熱システムにおける抵抗加熱エレメントの温度を予測する方法であって、
前記抵抗加熱エレメントの抵抗特性を取得することと、温度状態に関する抵抗特性の変動を補償することとを具備する、方法。
[2]
前記抵抗加熱エレメントはニッケルクロム合金である、[1]の方法。
[3]
前記抵抗加熱エレメントの前記抵抗特性は、歪み誘起抵抗の変動による抵抗測定値の不正確さ、冷却速度による抵抗の変動、温度への暴露による電力出力のシフト、抵抗と温度の関係、非単調な抵抗と温度の関係、システム測定誤差、およびそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、[1]の方法。
[4]
先験的測定値および現場測定値の少なくとも1つに基づいて抵抗特性を解釈すること、および、較正することをさらに具備する、[1]の方法。
[5]
前記先験的測定値は、時間による抵抗のシフト、温度暴露による抵抗のシフト、抵抗加熱エレメント温度、抵抗のヒステリシス、放射率、印加電力に対する加熱の過渡的な速度、抵抗と温度の関係、局所的なdR/dTの最大値、局所的なdR/dTの最小値、印加電力に対する加熱の特定の過渡的な速度、特定の放射率、およびそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを具備し、
前記現場測定値は、流体の質量の流れ、ヒーター入口温度、ヒーター出口温度、周囲温度、抵抗加熱エレメント温度、ヒーター近傍の各種の集まりの温度、局所的なdR/dTの最大値の抵抗、局所的なdR/dTの最小値の抵抗、室温抵抗、使用温度における抵抗値、リーク電流、ヒーターに印加される電力、およびそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを具備する、
[4]の方法。
[6]
局所的なdR/dTの最大値における抵抗変化および使用温度における抵抗の変化は、複数点の現場抵抗較正に使用可能である、[5]の方法。
[7]
前記抵抗と温度の関係は、単一点の現場較正として前記局所的なdR/dTの最大値を得ることによって較正および解釈され、前記方法は、抵抗と温度の特性を調整するステップをさらに具備する、[5]の方法。
[8]
前記抵抗と温度の関係は、前記局所的なdR/dTの最大値および複数の抵抗と温度の測定値を得ることによって較正および解釈され、前記方法は、複数点の現場抵抗と温度の較正を決定するステップをさらに具備する、[5]の方法。
[9]
前記抵抗と温度の関係は、前記局所的なdR/dTの最大値および前記局所的なdR/dTの最小値のうちの少なくとも1つを、前記加熱システムの定常状態モデリングおよび前記加熱システムの過渡的モデリングのうちの少なくとも1つに対する入力として、較正および解釈される、[5]の方法。
[10]
前記抵抗と温度の関係は、前記局所的なdR/dTの最大値および前記局所的なdR/dTの最小値のうちの少なくとも1つと、複数点の現場較正のための熱モデルとを比較することにより較正および解釈される、[5]の方法。
[11]
前記抵抗と温度の関係は、局所的なdR/dTの最大値の情報および局所的なdR/dTの最小値の情報のうちの少なくとも1つを用いることなく、抵抗と温度の特性を較正するための現場加熱システム情報を取得することによって較正および解釈される、[5]の方法。
[12]
前記抵抗と温度の関係は、電力入力から前記抵抗と温度の関係の勾配を得ることによって較正および解釈される、[5]の方法。
[13]
前記抵抗と温度の関係は、抵抗加熱エレメントの温度と抵抗測定値とのモデルベースの決定を取得することと、少なくとも1つの局所的なdR/dTの最大値および1つの局所的なdR/dTの最小値の近くに前記加熱システムを調整することとによって較正および解釈される、[5]の方法。
[14]
前記抵抗と温度の関係は、前記加熱システムの出力のシフトを取得することによって較正および解釈される、[5]の方法。
[15]
前記抵抗と温度の関係は、材料のロット特性におけるシフトまたはドリフトのいずれかの測定値を取得することによって較正および解釈される、[5]の方法。
[16]
前記抵抗と温度の関係は、経時的な抵抗と温度の曲線の変化を識別するための抵抗熱モデルを取得することによって較正および解釈される、[5]の方法。
[17]
前記抵抗と温度の関係は、前記抵抗と温度の関係の傾斜と前記抵抗加熱エレメントの対応する温度を取得することによって較正および解釈される、[5]の方法。
[18]
前記抵抗と温度の関係は、複数の電圧およびアンペア測定値を取得することによって較正および解釈される、[1]の方法。
[19]
前記抵抗と温度の関係は、抵抗加熱エレメント温度測定値と、抵抗加熱エレメントの信頼性曲線および抵抗加熱エレメント信頼性データの少なくとも1つとを取得することによって較正および解釈される、[5]の方法。
[20]
前記抵抗と温度の関係は、診断能力を提供する抵抗ベースの温度測定値と比較される、[5]の方法。
[21]
前記加熱システムのモデルは、前記局所的なdR/dTの最大値および前記局所的なdR/dTの最小値のうちの少なくとも1つを取得することによって較正および解釈され、
前記加熱システムの前記モデルは、前記加熱システムの過渡モデルと前記加熱システムの現場モデルとを具備する、
[5]の方法。
[22]
前記抵抗加熱エレメントの温度は、前記抵抗加熱エレメントと測定センサとの間の熱接合インピーダンスによる測定応答遅延を低減させるために抵抗加熱エレメントの平均温度測定値を取得することと、熱制御ループの制御応答を調整することとによって調整される、[1]の方法。
[23]
対流熱伝達係数(hc)は、前記加熱システムの特性から決定されるパラメータによって決定される、[1]の方法。
[24]
[1]の方法に従って動作する流体流を加熱するための加熱システムの抵抗加熱エレメントの温度を決定および維持するための制御システムであって、前記システムは、
少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメントと、
前記少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメントに動作可能に接続されるコントローラと
を具備し、
前記コントローラは、前記少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメントからの測定値を取得するように適用され、提供されたシステムデータと前記2線抵抗加熱エレメントの測定値とを比較する場合に、前記少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメントへの電力を調整する、
制御システム。
[25]
熱伝導率(k)は、2線抵抗測定値に較正され、物理的温度センサなしの仮想温度センサによって前記加熱システムを仮想温度に制御することを可能にする、[24]の制御システム。
[26]
絶縁体の熱拡散率(α)は、物理的温度センサなしの仮想温度センサによって前記加熱システムを仮想温度に制御することを可能にする2線抵抗に較正される、[24]の制御システム。
[27]
前記加熱システムのモデルは、加熱システム出力に基づいて前記加熱システムの応答の予測を可能にする、[24]の制御システム。
[28]
前記少なくとも1つの2線抵抗加熱エレメントは、ニッケルクロム抵抗加熱エレメントである、[24]の制御システム。