【文献】
嶋崎敏夫 他8名,「XAE.6形」7.2kV超縮小型スイッチギヤ,日新電機技報,日本,日新電機株式会社,2007年03月,Vol.52,31−36頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記負荷遮断スイッチ(1)は、最大52kV、好ましくは最大36kV、より好ましくは最大24kV、最も好ましくは最大12kVの定格電圧を有しており、および/または、前記負荷遮断スイッチ(1)は、2000Aまで、好ましくは1250Aまで、より好ましくは1000Aまでの範囲において公称電流をスイッチングするために定格されている、請求項1に記載の負荷遮断スイッチ(1)。
前記負荷遮断スイッチ(1)、特に前記ノズルシステム(30)は、前記電流遮断動作の全体中において前記亜音速フローパターンを維持するために設計されており、および/または、
前記ノズルシステム(30)は、すべてのタイプの電流遮断動作中に前記亜音速フローパターンを維持するために設計されており、および/または、
前記負荷遮断スイッチ(1)、特に前記ノズルシステム(30)は、前記負荷遮断スイッチ(1)の内部、特に、前記ノズルシステム(30)の内部または前記少なくとも1つのノズル(33)の内部において前記亜音速フローパターンを維持するために設計されており、および/または、
前記負荷遮断スイッチ(1)、特に前記ノズルシステム(30)は、前記電流遮断動作のいずれの瞬間においても音速フロー条件を回避し、かつ、前記負荷遮断スイッチ(1)によって各電流遮断動作が実行されるために設計されている、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の負荷遮断スイッチ(1)。
前記ノズルシステム(30)は、前記ノズル(33)に前記加圧チャンバ(42)を接続するノズルチャネル(32)を含み、特に、前記ノズルチャネル(32)は、半径方向において前記第1または第2のアークコンタクトの外に配されており、および/または、前記ノズルチャネル(32)は、前記負荷遮断スイッチ(1)におけるオフ軸位置に配されている、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の負荷遮断スイッチ(1)。
前記負荷遮断スイッチ(1)は、配電ネットワーク、リングメインユニット(RMU)、または二次配電ガス絶縁スイッチギア(GIS)において負荷電流を遮断するために設計されており、および/または、前記負荷遮断スイッチ(1)は、負荷電流をスイッチングする能力を有しているが、短絡電流遮断能力を有しておらず、特に、前記負荷遮断スイッチ(1)は公称コンタクトを含む、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の負荷遮断スイッチ(1)。
前記加圧システム(40)はパッファシステムであり、前記加圧チャンバ(42)は、ピストン(46)を有するパッファチャンバであり、前記ピストン(46)は、前記電流遮断動作中に前記パッファチャンバ(42)内で前記消去ガスを圧縮するために配されている、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の負荷遮断スイッチ(1)。
前記少なくとも1つのノズル(33)は、前記軸方向から45°〜120°の間、好ましくは60°〜120°の間、より好ましくは70°〜110°の間、最も好ましくは75°と105°との間の入射角で、オフ軸位置から前記消去領域(52)に前記消去ガスを吹き付けるために配される、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の負荷遮断スイッチ(1)。
前記負荷遮断スイッチ(1)は少なくとも1kVの定格電圧を有しており、および/または、前記負荷遮断スイッチ(1)は、1Aより大きい、好ましくは100Aより大きい、より好ましくは400Aより大きい電流について定格されており、および/または、前記負荷遮断スイッチ(1)における前記雰囲気圧p0は、p0≦3バールであり、好ましくはp0≦1.5バールであり、より好ましくはp0≦1.3バールである、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の負荷遮断スイッチ(1)。
前記第1のコンタクト(10)および前記第2のコンタクト(20)の少なくとも1つはそれぞれ中空セクション(26)を有しており、前記中空セクション(26)は、前記消去領域(52)に吹き付けられた前記消去ガスの部分が前記消去領域から前記中空セクション(26)中へ流れるように配される、請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の負荷遮断スイッチ(1)。
前記中空セクション(26)は、前記中空セクション(26)内に流れた前記消去ガスが、前記中空セクション(26)の出口側にて、前記負荷遮断スイッチ(1)の前記ハウジングボリュームの雰囲気圧領域へ流れ出ることを可能にするためのアウトレットを有する、請求項15に記載の負荷遮断スイッチ(1)。
前記負荷遮断スイッチ(1)はコントローラを有し、特に前記コントローラは、データネットワークに接続されるためのネットワークインターフェイスを有し、前記負荷遮断スイッチ(1)は、前記データネットワークへデバイスステータス情報を送信することと、前記データネットワークから受信されるコマンドを実行することとのうちの少なくとも1つのために前記ネットワークインターフェイスに動作可能に接続され、特に、前記データネットワークは、LAN、WANまたはインターネット(IoT)のうちの少なくとも1つである、請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の負荷遮断スイッチ(1)。
前記負荷遮断スイッチ(1)は回路遮断器ではなく、特に、52kVを上回る高電圧のための回路遮断器ではなく、および/または、前記加圧システム(40)は、セルフブラスチング効果を提供するための加熱チャンバが欠けており、および/または、前記負荷遮断スイッチ(1)は、回路遮断器と組み合わせて、特に真空回路遮断器と組み合わせて、配されるように設計されている、請求項1〜請求項17のいずれか1項に記載の負荷遮断スイッチ(1)。
請求項1〜請求項18のいずれか1項に記載の負荷遮断スイッチ(1)を有しており、特に、前記負荷遮断スイッチ(1)は、回路遮断器と組み合わせて、具体的には真空回路遮断器と組み合わせて、配されている、配電ネットワーク、リングメインユニット、または、二次配電ガス絶縁スイッチギア。
前記配電ネットワーク、前記リングメインユニット(RMU)または前記二次配電ガス絶縁スイッチギア(GIS)における、負荷電流をスイッチングするための請求項24に記載の使用。
前記負荷遮断スイッチ(1)はコントローラを有し、特に前記コントローラは、データネットワークに接続されるためのネットワークインターフェイスを有し、前記負荷遮断スイッチ(1)は、前記データネットワークへデバイスステータス情報を送信することと、前記データネットワークから受信されるコマンドを実行することとのうちの少なくとも1つのために前記ネットワークインターフェイスに動作可能に接続され、特に、前記データネットワークは、LAN、WANまたはインターネット(IoT)のうちの少なくとも1つである、請求項24〜27のいずれか1項に記載の使用。
【背景技術】
【0002】
負荷遮断スイッチ(LBS)は、400A〜2000A(rms)の範囲において負荷電流をスイッチングするタスクに割り当てられたガス絶縁リングメインユニットの一体的な部分を構成する。電流をスイッチングする場合、スイッチは、互いから離れるようなコンタクト(プラグおよびチューリップ(tulip))の相対運動によって開かれ、これにより、分離しているコンタクト同士間にアークが生じ得る。
【0003】
従来の負荷遮断スイッチは典型的に、ナイフスイッチを使用するか、または、より先進的な設計では、アークを冷却および消失させるメカニズム(たとえばパッファメカニズム(puffer mechanism))を使用する。パッファメカニズムを有する負荷遮断スイッチにおいては、消去ガスが、圧縮(パッファ)ボリュームにおいて圧縮され、アークを消失するためにチューリップの中心を通ってアークに向かって解放される。このフローの一例が
図4に示され、以下により詳細に説明される。
【0004】
典型的に、SF
6が、その優れた誘電性および冷却性により消去ガスとして使用される。低遮断電流と、SF
6の効率的な冷却性との組み合わせにより、LBSにおいてアークを遮断するための圧力増加を相対的に低くすることが可能になり、これにより、従来の負荷遮断器の駆動部および全体設計のための低コストのソリューションが可能になる。
【0005】
WO2013/153110A1は、52kVを上回る高電圧にて数十キロアンペアの範囲の短絡電流を遮断するように設計される高電圧ガス回路遮断器を開示している。この目的のために、回路遮断器は、加熱チャネルを介してノズルシステムに流体接続されるピストン駆動加圧チャンバおよび/またはセルフブラスチング加熱チャンバを含む消去ガス加圧システムを有しており、当該ノズルシステムは、アーク吹付けガスを制限し、かつ、音速を上回るように加速するためのノズル圧縮部またはノズル喉部を提供する。そのような回路遮断器は、高電圧伝送システムで使用されており、特に、高電圧変電所(空気絶縁または誘電ガス絶縁されたスイッチギヤアセンブリ)で使用されている。
【0006】
回路遮断器はたとえば、数百Aの相対的に低い定格電流およびたとえば36kV、24kVまたは12kVまでの相対的に低い定格電圧にて電気エネルギーを分配するために設計されるリングメインユニット(RMU(いわゆる二次中電圧機器))の部分を形成する負荷遮断スイッチと対照的である。負荷遮断スイッチは、公称負荷電流のみをスイッチオフでき、典型的に最大でも2キロアンペアまでのみスイッチオフできる。
【0007】
EP 2 958 124 A1はアーク消失絶縁材料モールディングおよびそれを使用するガス遮断器を開示している。
【0008】
EP 1 916 684 A1は、局所的に亜音速フローを提供するための第1の喉部および第2の喉部と、それに続いて、強い超音速ガス膨張を提供するためのノズル拡散器部分とを有するノズルを有するガス絶縁高電圧回路遮断器を開示している。
【0009】
WO84/04201は、アークブローのためのピストンおよびノズルシステムを有する、配電電圧のためのSF
6ガス負荷遮断スイッチを開示している。WO84/04201において、ピストンの迅速な運動によって、コンタクトロッドの第1の端部のまわりにガスを方向付けるために、ピストンにおける孔を通り、かつ、アークを消去するためにノズルを通る絶縁ガスのブローが生成される。遮断器駆動部の高速動作と、したがってピストン運動と、気密封止と、SF
6ガス負荷遮断スイッチの小さな直径とにより、高ガス圧力と、したがって超音速フロー条件とが作り出される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
好適な実施の形態の説明
ここでさまざまな局面および実施形態を詳細に参照する。各局面および実施形態は説明として提供され、限定を意味していない。たとえば、1つの局面または実施形態の一部として例示または記載される特徴は、任意の他の局面または実施形態について、または、任意の他の局面または実施形態に関連して使用され得る。本開示はそのような組み合わせおよび修正を含むことが意図される。
【0021】
本発明の局面に従うと、ノズルシステムは、主に半径方向内方にオフ軸位置から消去領域に消去ガスを吹き付けるために配される少なくとも1つのノズルを含む。少なくとも1つの(または各々の)ノズルのオフ軸位置は、軸から所定の距離にあり、当該所定の距離はたとえば少なくとも第2の(チューリップ)コンタクトの内径である。上記少なくとも1つのノズルは、第1のコンタクト(ピン)または第2のコンタクト(チューリップ)の半径方向において外側に配され得る。
【0022】
本発明の局面において、ノズルシステムは、消去ガスのためのフローパターンを規定しており、フローパターンは消去ガスのフローが実質的に停止する停滞点と、停滞点に向かう主に半径方向内方のフローの上流領域(すなわち消去ガスの流れ方向における停滞点の上流)と、停滞点から離れるように主に軸方向にフローを加速する下流領域(すなわち消去ガスの流れ方向における停滞点の下流)とを含む。
【0023】
本願明細書において、主に半径方向内方のフローは、ノズルアウトレットからのフローであり、ノズルアウトレットは、スイッチの中心軸に対してオフセットされている。すなわち、ノズルアウトレット開口部(または複数のすべてのノズルアウトレット開口部)は、軸との如何なる重畳部も有していない。ある局面では、少なくとも1つのノズルは、軸方向から45°より大きくたとえば60°〜120°、好ましくは70°〜110°、より好ましくは75°〜105°の入射角で、オフ軸位置から消去領域に(特に中心軸に向かって)消去ガスを吹き付けるために配される。流れの方向は、ノズルアウトレットでの主なフローまたは平均のフローによって規定される。
【0024】
同様に、停滞点から離れる主に軸方向のフローは、軸に対して45°未満、好ましくは30°未満の角度で、実質的に軸に沿って方向付けされる主なフローまたは平均的なフローによって規定される。
【0025】
本発明の局面では、加圧システムはパッファシステムである。当該局面において、加圧チャンバは、たとえば、電流遮断動作中にパッファチャンバ内で消去ガスを圧縮するために配されるピストンを有するパッファチャンバである。したがって、本発明の関連する局面に従うと、ノズルシステムは、セルフブラスト効果のないパッファタイプノズルシステムである。随意に、第1または第2のアークコンタクトは移動可能であり、ピストンは第1または第2のアークコンタクトと一緒に移動可能である一方、電流遮断動作中にパッファチャンバを圧縮するためのパッファチャンバの別の(残りの)部分は固定である。
【0026】
本発明のある局面では、絶縁ガスは、(たとえば100年の間隔に亘って)SF
6よりも低い地球温暖化係数を有している。絶縁ガスはたとえば、炭化水素または有機フッ素化合物と混合されるCO
2、O
2、N
2、H
2、空気、N
2Oからなる群から選択される少なくとも1つのバックグラウンドガス成分を含み得る。たとえば、誘電絶縁媒体は、乾燥空気または技術的な空気(technical air)を含み得る。誘電絶縁媒体は、特に、フルオロエーテル、オキシラン、フルオロアミン(fluoramine)、フルオロケトン、フルオロオレフィン、フルオロニトリル、ならびに、その混合物および/または分解物からなる群から選択される有機フッ素化合物を含み得る。特に、絶縁ガスは、少なくともCH
4、過フルオロ化および/または部分的に水素化した有機フッ素化合物、ならびに、その混合物を炭化水素として含み得る。有機フッ素化合物は好ましくは、フルオロカーボン、フルオロエーテル、フルオロアミン、フルオロニトリルおよびフルオロケトンからなる群から選択され、好ましくはフルオロケトンおよび/またはフルオロエーテルであり、より好ましくはパーフルオロケトンおよび/またはハイドロフルオロエーテル、より好ましくは、4〜12個の炭素原子を有するパーフルオロケトンであり、さらに好ましくは、4、5または6個の炭素原子を有するパーフルオロケトンである。特に、パーフルオロケトンは、C
2F
5C(O)CF(CF
3)
2またはドデカフルオロ−2−メチルペンタン−3−オン、およびCF
3C(O)CF(CF
3)
2またはデカフルオロ−3−メチルブタン−2−オンの少なくとも1つであるか、または、当該少なくとも1つを含む。絶縁ガスは好ましくは、空気、または、N
2、O
2および/もしくはCO
2といった空気成分と混合したフルオロケトンを含む。
【0027】
特定の場合では、上記のフルオロニトリルはパーフルオロニトリルであり、特に2つの炭素原子、および/または3つの炭素原子、および/または4つの炭素原子を含有するパーフルオロニトリルである。より特定的には、フルオロニトリルはパーフルオロアルキルニトリルであり得、具体的にはパーフルオロアセトニトリル、パーフルオロプロピオニトリル(C
2F
5CN)および/またはパーフルオロブチロニトリル(C
3F
7CN)であり得る。最も特定的には、フルオロニトリルは、(式(CF
3)
2CFCNに従った)パーフルオロイソブチロニトリルおよび/または(式CF
3CF(OCF
3)CNに従った)パーフルオロ−2−メトキシプロパンニトリルであり得る。これらのうち、パーフルオロイソブチロニトリルがその低毒性により特に好ましい。
【0028】
本発明のある局面では、スイッチの定格電圧は最大52kVである。この定格電圧は、以下に与えられる値のように、スイッチの圧力形態および寸法に反映され得る。
【0029】
本発明のある局面では、加圧システムは、電流遮断動作中に消去ガスを、以下の4つの条件(i.、ii.、iii.およびiv.)の少なくとも1つを満たす消去圧力p
quenchに加圧するために構成される。
【0030】
i.p
quench<1.8×p
0、より好ましくはp
quench<1.5×p
0、より好ましくはp
quench<1.3×p
0、
ii.p
quench>1.01×p
0、特にp
quench>1.1×p
0、
iii.p
quench<p
0+800ミリバール、特にp
quench<p
0+500ミリバール、より好ましくはp
quench<p
0+300ミリバール、最も好ましくはp
quench<p
0+100ミリバール、
iv.p
quench>p
0+10バール。
【0031】
なお、これらの4つの条件の各々はそれ自体のみで既に好ましいが、負荷遮断スイッチにおいて亜音速ガスフローパターンを改善または最適化するために、さまざまな組み合わせ(たとえばi.とii.、またはi.とiii.、またはii.とiii.とiv.、またはこれらすべて)で満たされるのが有利であり得る。
【0032】
条件iおよびiiiの制限下の圧力差によって、消去ガスの亜音速フローパターンが可能なるだけでなく、スイッチの駆動部の要件も低いままとなり、したがってスイッチの駆動部のコストも低いままとなる。それにもかかわらず、条件i〜iiiの制限はそれでも、本願明細書において記載されるノズル設計が使用される限り、低または中負荷遮断スイッチの定格内で妥当なアーク消失特性を可能にする。典型的に、負荷遮断スイッチにおける雰囲気圧p
0はp
0≦3バールであり、好ましくはp
0≦1.5バールであり、より好ましくは、p
0≦1.3バールである。
【0033】
本発明の局面では、スイッチは、
−ノズルが5mmから15mmの範囲の直径を有し、
−加圧ボリュームまたは加圧チャンバが、40mmから80mmの範囲の(径方向の)直径と、40mmから200mmの範囲の最大(軸方向)長さとを有し、
−第1および第2のアークコンタクトが、150mmまで、好ましくは110mmまで、および/または、少なくとも10mmの最大接触分離を有し、特に、25mmから75mmの範囲の最大接触分離を有する、
という寸法の1つ以上を有する。
【0034】
本発明の局面では、ノズルは、たとえば、ノズルの離れた先端部において絶縁外側ノズル部分を含む。
【0035】
本発明のある局面において、第1のコンタクトおよび第2のコンタクトの少なくとも1つはそれぞれ中空セクションを有しており、中空セクションは、消去領域に吹き付けられた消去ガスの部分が消去領域から中空セクション中へ流れるように配される。それぞれのコンタクトはたとえば、チューブのようなトポロジーを有し得、中空セクションは内側チューブボリュームである。ある局面において、中空セクションは、たとえば消去ボリュームから離れたチューブ部分において、中空セクションの出口側にアウトレットを有している。アウトレットは、ハウジングボリュームのバルクボリューム(雰囲気圧領域)に接続され得る。これにより、中空セクションは、中空セクション内へ流れた消去ガスがアウトレットにて雰囲気圧領域へと流れ出ることを可能にし得る。好ましくは、第1および第2のコンタクトの両方はそれぞれそのような形状を有する。これにより、アークは、小さなエネルギー入力で特に効果的に消滅され得る。本発明のさらに別の局面に従うと、第1および第2のコンタクト(ピンおよびチューリップコンタクト)の両方が、それらの側においてアウトレットとして機能する1つ以上の孔を有しており、当該1つ以上の孔は好ましくはバルクボリュームに接続されている。
【0036】
本発明のさらに別の局面に従うと、負荷遮断スイッチは、第1および第2のコンタクトのうちの1つのみが移動可能であるシングルモーションタイプである。移動可能なコンタクトは駆動ユニットによって駆動される。本発明のさらに別の局面に従うと、第1のコンタクト(たとえばピンコンタクト)が固定され、第2のコンタクト(たとえばチューリップコンタクト)が移動可能である。
【0037】
本発明のさらに別の局面に従うと、ノズルシステムは、移動可能コンタクトに固定的に結合され、および/または、移動可能コンタクトと共に移動可能であり、および/または、移動可能コンタクトを駆動する駆動ユニットによって駆動される。
【0038】
本発明のさらに別の局面に従うと、第1および第2のコンタクトのうちの1つはチューリップコンタクトであり、ノズルシステムのノズル(または各ノズル)は、半径方向においてチューリップコンタクトの外側に配される。本発明のさらに別の局面に従うと、ノズルの内側はチューリップの外側によって形成される。本発明のさらに別の局面に従うと、ノズルの外側は絶縁部分を有し、絶縁部分は好ましくはノズルの先端部分である。
【0039】
本発明のさらに別の局面に従うと、負荷遮断スイッチはさらに、それぞれ第1および/または第2コンタクトを電気的にスクリーニングするための第1および第2のフィールド制御素子のうち少なくとも1つを含む。フィールド制御素子はノズルシステムとは異なっており、好ましくはノズルから間隔を置いた態様で、たとえばノズルから軸方向に遠位に配され、および/または、半径方向においてノズルの外側に配されている。
【0040】
さらに別の局面に従うと、第2のアークコンタクトは、パイプの内部に取り付けられる挿入物を有する中空パイプを含んでおり、ノズルシステムは、加圧システムからノズルに延在し、かつ、特に挿入物と中空パイプとの間のスペースによって規定されるチャネルを含み、随意に加圧システムは中空パイプの外側に配されており、随意に、中空パイプは、消去ガスが加圧システムからチャネルへ通過することを可能にする開口部を含む。
【0041】
本発明のさらに別の局面に従うと、本願明細書に記載されるような負荷遮断スイッチを有する配電ネットワーク、リングメインユニットまたは二次配電ガス絶縁スイッチギアが提供される。その実施形態において、負荷遮断スイッチは、回路遮断器と組み合わせて、特に真空回路遮断器と組み合わせて配される。
【0042】
本発明のさらに別の局面に従うと、配電ネットワーク、リングメインユニットまたは二次配電ガス絶縁スイッチギアにおける、本願明細書において開示される負荷遮断スイッチの使用が請求される。使用の実施形態は、配電ネットワーク、リングメインユニット(RMU)、または二次配電ガス絶縁スイッチギア(GIS)において負荷電流を遮断し、負荷電流をスイッチングするために負荷遮断スイッチを使用するが短絡電流を遮断するためには使用しないこと、および/または、負荷遮断スイッチと異なる回路遮断器と組み合わせて、特に真空回路遮断器と組み合わせて、負荷遮断スイッチを使用することを含む。完全性のために言及されるべき別の実施形態として、(特定の)リングメインユニットの内部において、付加的な回路遮断器なしで配される負荷遮断スイッチが存在することも可能である。
【0043】
図面の詳細な説明
図面に示される実施形態の以下の記載において、同じ参照番号は同じまたは同様の構成要素を指す。一般的に、個々の実施形態に関する相違点のみが記載される。一実施形態における部分または局面の記載は、別の態様で特定されなければ、別の実施形態における対応する部分または局面に同様に適用される。
【0044】
図1a〜
図1cは、本発明の実施形態に従った中電圧負荷遮断スイッチ1の断面図を示す。
図1aでは、スイッチが閉状態である場合が示されており、
図1bでは、アークが燃焼している電流遮断動作中の第1の状態である場合が示されており、
図1cでは、電流遮断動作中の第2のその後の状態にある場合が示されている。
【0045】
スイッチ1は、雰囲気圧p
0で電気絶縁ガスで充填された気密ハウジング(図示せず)を有する。示される構成要素は、当該ガスで充填されたハウジングボリューム内に配される。言いかえれば、雰囲気圧p
0は、負荷遮断スイッチ1に充填され負荷遮断スイッチ1内に存在するバックグラウンド圧力を示す。
【0046】
スイッチ1は、固定ピンコンタクト(第1のアークコンタクト)10および移動可能なチューリップコンタクト(第2のアークコンタクト)20を有する。固定コンタクト10は中実であり、移動可能なコンタクト20は、チューブ部分24および内側ボリュームまたは中空セクション26を有するチューブのような形状を有する。移動可能なコンタクト20は、スイッチ1を開くために固定コンタクト10から離れるように軸12に沿って移動され得る。
【0047】
スイッチ1は、消去ガスが含有されている加圧チャンバ42を有するパッファタイプ加圧システム40をさらに有する。消去ガスは、スイッチ1のハウジングボリュームに含有される絶縁ガスの一部である。加圧チャンバ42は、チャンバ壁部44と、電流遮断動作中にパッファチャンバ42内で消去ガスを圧縮するためのピストン46とによって境界が定められる。
【0048】
スイッチ1はさらにノズルシステム30を有する。ノズルシステム30は、ノズルチャネル32によって加圧チャンバ42に接続されるノズル33を含む。ノズル33は中心軸12に関してオフ軸で配されており(言いかえれば中心軸12と同軸方向に配されており)、より具体的には軸方向においてチューリップコンタクト20の外に配される。
図1a〜
図1cの実施形態において、軸12の周りの円に沿って規則的な角度間隔(または方位角位置)で配されるいくつかのノズルが存在しており、本願明細書における「ノズル」という用語は、これらのノズルのうちのいずれか1つを指し、好ましくは当該ノズルの各々を指す。
【0049】
スイッチング動作中おいて、
図1bに示されるように、移動可能コンタクト20は固定コンタクト10から軸12に沿って離れるように(
図1bにおける右側に)駆動部(図示せず)によって移動される。これにより、アークコンタクト10および20は互いから分離され、アーク50が両方のコンタクト10および20の間における消去領域52に形成される。
【0050】
ノズルシステム30およびピストン46は、スイッチング動作中に、チューリップコンタクト20と一緒にピンコンタクト10から離れるように駆動部(図示せず)によって移動される。加圧ボリューム42の他のチャンバ壁部44は固定である。したがって、加圧ボリューム42は圧縮され、そこに含有される消去ガスは、加圧チャンバ42内における最大合計圧力(全体、すなわち局所的な圧力増加を無視する)として規定される消去圧力p
quenchにされる。
【0051】
その後、ノズルシステム30は、
図1bにおける矢印によって示されるように、加圧された消去ガスを加圧チャンバ42からアーク50へ吹き付ける。この目的のために、加圧チャンバ42からの消去ガスは解放され、チャネル32およびノズル33を通ってアーク発生ゾーン52に吹き付けられる。
【0052】
ノズル33は、
図1bおよび
図1cに示されるように、消去ガスのフローパターンを以下のように規定する。すなわち、消去ガスは、主に半径方向内方にオフ軸位置(ノズル33のノズルアウトレット)から消去領域52上に流れ、したがって、アーク50上に流れる。
【0053】
少なくとも1つのノズル33によって規定された主に半径方向に方向付けされた内方フローは、好ましい局面において、軸方向から75°と105°との間の入射角でオフ軸位置から消去領域52上に消去ガスを吹きつけるために配されるノズル33として記載され得る。
【0054】
図2は、消去ガスのフローパターンをより詳細に示す。フローパターンは、消去ガスのフローが本質的に停止する停滞点64を含む。より正確には、停滞点64は、消去ガスのフローパターンが本質的に消失する速度を有する領域として規定される。量的な意味で、ガスの速度は、ガス速度の大きさv
gasが以下の不等式を満たす場合、本質的に消失する。
【0056】
式中、Δp=p
quenching-p
0は、加圧された(消去)ガス(加圧ボリューム42における最大圧力p
quenching)と、雰囲気ガス(バルク圧力p
0)との圧力差であり、ρは(最大圧縮での)圧縮ボリュームにおける加圧された(消去)ガスのガス密度であり、cは、たとえばc=0.01、好ましくはc=0.1といったc<0.2の範囲において好ましくは選択される所定の一定の係数である。
【0057】
本願明細書において、停滞点64は、たとえば電流のないスイッチの開動作(無負荷動作)といったアークのない動作中の消去ガスの定常状態のフロー中に上記不等式が満たされる領域として規定される。上記の不等式は好ましくは、アークが存在しない(特にアーク生成電流のない)状態で規定される。
【0058】
したがって、停滞点64は領域を表す。さらに、停滞点64は、この領域内の任意の点を指してもよく、特に、この領域の中心を指す。
【0059】
フローパターンはさらに、停滞点64に向かう(主に半径方向内方の)フローの上流領域62、すなわち停滞点64の上流の上流領域62と、停滞点64から離れるように主に軸方向にフローを加速する下流領域66、すなわち停滞点64の下流の下流領域66とを含む。ここで、「上流」および「下流」は、ガスが停滞点64を通ったことを必ずしも意味しない。
【0060】
好ましくは、停滞点64は、アーク領域52と重なり、より好ましくはアーク領域52内に位置する。
【0061】
したがって、消去ガスは、(上流領域62において)主に半径方向からアーク発生ゾーン52に向かって流れ、それによって減速する。アーク発生ゾーン52から、ガスは(下流領域66において)主に軸方向にアーク発生ゾーンから離れるように流れ、それによって軸方向に加速する。このフローパターンは、アーク50の断面および直径が制限され小さく保たれる圧力プロファイルを作り出すという利点を有する。これと、アーク50上への軸方向の吹付けとによって、アーク50の冷却および消失の向上につながる。
【0062】
図1a〜
図1cおよび
図2に示される実施形態において、ガスは、停滞点62の下流において、軸12に沿って2つの反対方向に加速する。ノズルシステムは、軸12に沿った停滞点64の対向する側同士上に2つの下流領域66を規定する。アーク50からのこのダブルフローは第2のコンタクト20の中空ボリュームまたは中空セクション26によって可能になる。中空セクション26は、消去領域52上に吹付けられた消去ガスの部分が、消去領域52から中空セクション26内へ流れることが可能となり、そこから中空セクション26のアウトレット(
図1a〜
図1cでは中空セクション26の右側)を通って負荷遮断スイッチ1のバルクハウジングボリューム内へと流れることが可能となるように配される。
【0063】
負荷遮断スイッチ1は、図では省略されており、本願明細書においては説明されていない公称コンタクト、駆動部、コントローラなどのような他の部分も含む。これらの部分は、従来の低電圧または中電圧負荷遮断スイッチと同様に設けられる。
【0064】
負荷遮断スイッチは、ガス絶縁リングメインユニットの一部として提供され得、400Aまで、または、2000A(rms)までの範囲において負荷電流をスイッチングするために定格され得る。
【0065】
負荷遮断スイッチのためのいくつかの可能な用途は、低電圧もしくは中電圧負荷遮断スイッチおよび/またはスイッチヒューズコンビネーションスイッチであるか、または、アークが除外され得ないセッティングにおける中電圧ディスコネクタである。これらの用途のための定格電圧は最大で52kVである。
【0066】
本願明細書において記載されたフローパターンを低電圧または中電圧負荷遮断スイッチに適用することによって、その熱遮断性能は著しく改善され得る。これはたとえば、SF
6とは異なる絶縁ガスの使用を可能にする。SF
6は優れた誘電性およびアーク消去特性を有しており、したがってガス絶縁スイッチギアにおいて従来使用されている。しかしながら、その地球温暖化係数が高いことにより、エミッションを削減しそのような温室効果ガスの使用を最終的に停止し、したがって、SF
6を置き換え得る代替的なガスを見つけるための多大な努力がなされている。
【0067】
そのような代替的なガスは、他のタイプのスイッチについて既に提案されている。たとえば、WO2014/154292A1は、代替的な絶縁ガスを用いるSF
6のないスイッチを開示する。SF
6は、アークを冷却するその固有の能力により、非常に良好なスイッチング特性および絶縁特性を有するので、SF
6をそのような代替的なガスに置き換えることは技術的に困難である。
【0068】
本構成は、代替的なガスが完全にはSF
6の遮断性能とマッチしなくても、負荷遮断スイッチにおいて、SF
6より低い地球温暖化係数を有するそのような代替的なガスの使用を可能にする。
【0069】
絶縁ガスは好ましくは、100年の間隔に亘ってSF
6よりも低い地球温暖化係数を有する。絶縁ガスは好ましくは、CO
2、O
2、N
2、H
2、空気、N
2O、炭化水素、特に、CH
4、過フルオロ化または部分的に水素化した有機フッ素化合物、および、その混合物からなる群から選択される少なくとも1つのガス成分を含む。
【0070】
有機フッ素化合物は好ましくは、フルオロカーボン、フルオロエーテル、フルオロアミン、フルオロニトリル、フルオロケトン、ならびに、その混合物および/または分解物からなる群から選択され、好ましくはフルオロケトンおよび/またはフルオロエーテルであり、より好ましくはパーフルオロケトンおよび/またはハイドロフルオロエーテルであり、最も好ましくは、4〜12個の炭素原子を有するパーフルオロケトンである。絶縁ガスは好ましくは、空気またはN
2、O
2、CO
2といった空気成分と混合したフルオロケトン(fluorketone)を含む。
【0071】
いくつかの実施形態において、アークが非常に有効に冷却されることを可能にするフロープロファイルにより、この改善は、ノズルにおける消去ガスの圧力増加を増やすことなく(パッファチャンバの圧力を増やすことなく)達成することができ、したがって、スイッチの駆動部について要求/コストを増加することなく達成することができる。いくつかの実施形態では、圧力増加はさらに低減され得る。
【0072】
したがって、本発明の局面において、加圧システム40は、電流遮断動作中に消去ガスを消去圧力p
quench<1.8×p
0に加圧するために構成され得、p
0は、ハウジングのバルクボリュームにおける絶縁ガスの雰囲気(平衡)圧力であり、p
quenchは、加圧チャンバにおける電流遮断動作中の消去ガスとも称される加圧絶縁ガスの(最大の全体)圧力である。消去圧力に関するこの条件は、消去ガスのフローが亜音速であり、同時に、消去ガスを加圧する作業を通常もたらす駆動部の要件を制限することを保証する。
【0073】
より好ましくは、消去圧力はp
quench<1.5×p
0、または、p
quench<1.3×p
0、または、p
quench<1.1×p
0を満たす。他方、消去圧力は好ましくはp
quench>1.01×p
0を満たす。そのため、圧力増加はアークを消失させるのに十分である。
【0074】
別の局面では、消去圧力は、p
quench<p
0+800ミリバール、好ましくはp
quench<p
0+500ミリバール、より好ましくはp
quench<p
0+300ミリバール、さらに好ましくはp
quench<p
0+100ミリバールを満たす。他方では、消去圧力は好ましくはp
quench>p
0+10ミリバールを満たす。
【0075】
実施形態において、ハウジングにおける(バルク)絶縁ガスの雰囲気圧p
0は≦3バールであり、より好ましくはp
0≦1.5バールであり、さらに好ましくは、p
0≦1.3バールである。
【0076】
これらの圧力状態は、高電圧(52kVを大きく上回る定格電圧)回路遮断器における典型的なフロー条件とは非常に異なる。これらの高電圧回路遮断器(バッファおよびセルフブラストタイプ)において、フロー条件はアークの冷却を最大化するために超音速である。これにより、さらに高い圧力増加、すなわち1.8×p
0を著しく上回る(p
0+800ミリバールを著しく上回る)p
quenchが必要とされる。これは、これらの高電圧回路遮断器の駆動部に対して、ここで考慮される低または中負荷遮断器についてコストの見地から不利または禁止的ですらある強い要件を課する。これらの低および中負荷遮断器は、回路遮断器とは完全に異なる用途、設計およびマーケットのための完全に異なるタイプのスイッチである。
【0077】
対照的に、本願は、典型的に最大52kVの電圧に定格され、より高い電圧について定格されないかまたは当該より高い電圧をスイッチングすることができない低電圧または中電圧負荷遮断スイッチであって、最大2000Aまたは最大1250Aの電流に定格され、より高い電流について定格されないかまたは当該より高い電流をスイッチングすることができない低電圧または中電圧負荷遮断スイッチに関する。特に、負荷遮断スイッチは、障害電流を遮断するために定格されていないか、または、障害電流を遮断することができない。具体的には、負荷遮断スイッチは、短絡電流を遮断するために定格されていないか、または、短絡電流を遮断することができない。
【0078】
次に、
図3を参照して、本発明のさらに別の実施形態に従った負荷遮断スイッチが記載される。当該実施形態は、第2のコンタクト20の中空セクション26がブロッキング要素27によってブロックされている点で
図1a〜
図1cの実施形態とは異なる。結果として、消去ガスのフローが中空セクション26を通ることが可能ではなくなる。したがって、
図3の実施形態において、消去ガスは、軸12に沿って1つの方向においてのみ、すなわち他のコンタクト(第1のコンタクト(
図3に図示せず))に向かって、つまり、
図3における左に、(消去領域52において)停滞点64の下流へと加速する。それにもかかわらず、消去領域52へ向かう消去ガスの主に軸方向の流入により、ガスフローはそれでも停滞点64を示す。
【0079】
図3の実施形態の他の局面は
図1a〜
図1cおよび
図2の局面と類似しており、その上記の記載が同様に
図3の実施形態に適用される。
【0080】
図4を参照して、比較例に従った従来の負荷遮断スイッチが記載される。従来の負荷遮断スイッチにおいて、消去ガスが、軸12に沿って延在するチャネル32’と、軸方向に配されるノズル(第2のコンタクト20を構成するチューリップの中心)とを通って、アーク領域52へと軸方向に吹き付けられる。このフローパターンは、停滞点のない主に軸方向のフローを規定する。
図4のこの実施形態において、これは、軸方向チャネル32’を加圧ボリューム42に接続することと、たとえばブロッキング要素37により任意の非軸方向チャネルをブロッキングすることとによって、達成される。
【0081】
図4の比較の経路において、消去ガスは主に軸方向から、特にチューリップ(第2のコンタクト)20の中心から、アークに吹き付けられる。これに対応して、アークはノズル33から排気口(ここでは
図4における左側)を通って出るように動かされる。軸方向とも称される
図4のこの従来のフロートポロジーは、先行技術の負荷遮断スイッチにおいて使用されている。SF
6ガスと100ミリバール〜200ミリバールの圧力増加とを伴う許容できるアーク消失性能を実現および作り出すことは簡易かつ安価である。
【0082】
図1a〜
図4の異なる設計の性能を実験により比較した。すなわち、負荷電流が第1および第2のコンタクト10および20を通じて適用され、プラグ(第1のコンタクト10)が第2のコンタクト30に対して相対的に動かされ、第2のコンタクト30から分離され、それによってアークが点火された。同時に、
図1b〜
図1c、
図2、
図3および
図4についてそれぞれ上述したように、消去ガスが加圧され、加圧ボリューム42から解放され、アーク50を消失させるためにアーク領域52に流れた。
【0083】
結果として、
図4の従来の設計と比較して、同じレベルの遮断電流を消失させるために、本発明の実施形態(
図1a〜
図3)が必要とした圧力(加圧ボリュームにおける超過圧力)ははるかに小さかったということが分かった。
【0084】
同様に、消去ガスとしてSF
6を使用する従来のスイッチ(
図4)については所与の圧力増加があったが、
図1a〜
図3のフロープロファイルによって、アーク消去能力が低減された代替的なガスが消去ガスとして使用されても電流を熱的に遮断することが可能であるということが分かった。なお、本願明細書において記載される負荷遮断スイッチが、消去ガスとしてSF
6と共に使用することもできることはしたがって明らかである。
【0085】
これらの結果は、本発明に従ったノズル設計および消去ガスフローパターンにおける変化によってもたらされた利点を明確に示している。この最適化されたノズル設計は、従来の設計と比較して、非常に効率的なアーク冷却および消去効率を可能にし、したがって、本願明細書において言及されたような代替的な消去ガスによって、負荷遮断スイッチの広範囲の可能な定格について(たとえば12kV、24kV、36kV、または52kVの電圧までの定格電流について)負荷電流を熱的に遮断することが可能になる。
【0086】
次に、本発明のさらに別の実施形態に従った負荷遮断スイッチを記載する。また、別の態様で特定されていなければ、任意の他の実施形態の記載がさらにこの実施形態に適用され得る。この実施形態においては、第1のコンタクトはピンであり、第2の(移動)コンタクトは、パイプの内部に挿入物が取り付けられる中空パイプを含むチューリップタイプのコンタクトである。ノズルシステムは、ノズルと、パイプと挿入物との間に規定されるノズルチャネルとを含む。ノズルは、
図1a〜
図1cおよび
図2に関して既に記載されたように、主に半径方向内方にオフ軸位置から消去領域に消去ガスを吹き付けるために配される。これらの図とは異なり、加圧ボリュームは半径方向において、ノズルチャネルの外部であり、および/または、加圧ボリュームからノズルチャネルまでのインレットを規定するパイプの外部である。ノズルチャネルまたはパイプの側における孔が加圧ボリュームからノズルチャネルまでのインレットを規定する。
【0087】
この実施形態により、電流遮断動作は、
図1a〜
図1cと同様に実行される。すなわち、第2のコンタクトおよびピストンは第1のコンタクトから離れるように駆動部によって動かされ、加圧ボリュームにおけるガスは、ピストンによって圧縮されて主に半径方向内方にオフ軸位置からアークに向かってアーク領域に流れる。消去ガスは、アーク領域に到達した後、
図1a〜
図1cおよび
図2に関して上で記載されたように、2つの方向(ダブルフロー)に流れる。
【0088】
この実施形態により、単に付加的な挿入物を提供することによって、最小数の部品と移動可能なコンタクトのコストおよび重量の最低限の増加とにより有利なフローパターンが実現されることが可能になる。
【0089】
本発明は、上に示された実施形態に限定されないが、請求の範囲によって規定される範囲内でいくつかの態様で修正され得る。たとえば、
図5〜
図9は、本発明のさらなる実施形態に従った負荷遮断スイッチの付加的な変形例を示す。ここで、それぞれのスイッチの上半分(軸12の上)のみが示されるが、一般に、スイッチは本質的に、回転対称である。これらの図において、参照符号は前述の図の参照符号に対応しており、別の態様で特定または示されなければ、それらの説明がさらに
図5〜
図9に該当する。これらの
図5〜
図9は、他の実施形態と関連して使用され得る一般的な局面を示す。
【0090】
図5は、第1のコンタクト10として中空プラグ10が使用され得るため、軸方向排出チャネル16が中空プラグ10内に規定されることを示している。この設計は、下流領域における消去ガスのより効率的なフローを可能にする。この設計はさらに、アーク消去効率を損なうことなく、(軸方向に延在する)長いノズル33の使用を可能にする。この設計は、
図5に示されるようなダブルフロータイプのスイッチ(
図1a〜
図1cおよび
図2を参照)または
図2に示されるようなシングルフロースイッチの両方に適用され得る。
【0091】
図6は、加圧システム(パッファシステム)のピストン44および/またはノズルシステム30が第2のアークコンタクト20とともに移動可能であり得ることを示しており、特にピストン44がノズルシステム30に、具体的にはノズル33に、取り付けられ得ることを示している。この局面により、第2のアークコンタクト(チューリップ)20、ノズルシステム30およびピストン44が、一緒に移動し得る。
【0092】
一般的な局面に従うと、ピストン44および加圧ボリューム46は、スイッチのオフ軸位置に配される。しかしながら、
図7は、代替的な局面では、ピストン44および加圧ボリューム46はスイッチの軸12上にも配され得ることを示す。ノズルシステム30のチャネル32は、加圧ボリューム46からノズル33のオフ軸位置へ延在する。
【0093】
図7はさらに、中空セクション26からのアウトレット48が、軸上の中空セクション26からスイッチハウジングのバルクボリュームへ主に半径方向に延在し得ることを示す。
【0094】
図8は、ある実施形態において、第2のアークコンタクト20が固定され得る一方第1のアークコンタクト10が移動可能であることと、ノズルシステム30が固定である(第2のアークコンタクト20に取り付けられている)ことと、ピストンが第1のアークコンタクト10と共に移動可能であることと、加圧システム44,46の残りが固定であり得ることとを示している。この配置は、特に低い移動質量を伴う構成につながり得る。
【0095】
図9は、ある実施形態において、アークコンタクト10および20の両方が、プラグ−プラグ構成で互いに当接するプラグであり得ることを示している。別の局面として、固定であることの代わりに、第1のアークコンタクト10には、ばねがマウントされ得る。第2のアークコンタクト20は、ノズルシステム30と共に移動可能であるが、代替的には、本願明細書において記載される局面のうちのいずれか1つに従った別の構成が可能である。
【0096】
実施形態では、負荷遮断スイッチ1はナイフスイッチであるか、または、一般に、負荷遮断スイッチ1は回転コンタクトを有するコンタクトシステムを有する。代替的な実施形態では、負荷遮断スイッチ1は、軸方向に移動可能な1つのコンタクト(シングルモーションタイプ)を有する。このさらに別の実施形態に従うと、ノズルシステム30は、移動可能なコンタクトに固定的に連結され、および/または、移動可能なコンタクトと共に移動可能であり、および/または、移動可能なコンタクトを駆動する駆動ユニットによって駆動される。
【0097】
実施形態においては、負荷遮断スイッチ1は、公称コンタクト(図示せず)を含む。典型的に、公称コンタクトは、半径方向において第1のアークコンタクト10および第2のアークコンタクト20の外に存在し、特に半径方向においてノズル33の外に存在する。
【0098】
実施形態において、負荷遮断スイッチ1はコントローラを有し、特にコントローラは、データネットワークに接続されるためのネットワークインターフェイスを有しており、負荷遮断スイッチ(1)は、データネットワークへデバイスステータス情報を送信することと、データネットワークから受信されるコマンドを実行することとのうちの少なくとも1つのためにネットワークインターフェイスに動作可能に接続され、特に、データネットワークは、LAN、WANまたはインターネット(IoT)のうちの少なくとも1つである。したがって、そのようなコントローラを有する負荷遮断スイッチの使用が同様に開示される。
【0099】
実施形態において、負荷遮断スイッチ1、特にノズルシステム30は、電流遮断動作の全体中において亜音速フローパターンを維持するために設計されており、および/または、負荷遮断スイッチ1、特にノズルシステム30は、すべてのタイプの電流遮断動作中に亜音速フローパターンを維持するために設計されており、および/または、負荷遮断スイッチ1、特にノズルシステム30は、負荷遮断スイッチ1の内部、特に、ノズルシステム30の内部または少なくとも1つのノズル33の内部において亜音速フローパターンを維持するために設計されており、および/または、負荷遮断スイッチ1、特にノズルシステム30は、電流遮断動作のいずれの瞬間においても音速フロー条件を回避し、かつ、負荷遮断スイッチ1によって各電流遮断動作(すなわち障害電流または短絡電流の遮断を除く)が実行されるために設計されている。
【0100】
実施形態において、ノズルシステム30は、ノズル33へ加圧チャンバ42を接続するノズルチャネル32を含み、特に、ノズルチャネル32は、半径方向において第1または第2のアークコンタクトの外に配されており、および/または、ノズルチャネル32は、負荷遮断スイッチ1におけるオフ軸位置に配されている。
【0101】
本願明細書において開示されるように、負荷遮断スイッチ1は回路遮断器ではなく、特に、52kVを上回る高電圧のための回路遮断器でなく、および/または、加圧システム40は、セルフブラスチング効果を提供するための加熱チャンバが欠けており、および/または、負荷遮断スイッチ1は、回路遮断器と組み合わせて、特に真空回路遮断器と組み合わせて、配されるように設計されている。