【実施例】
【0054】
例示的実施例
医療装置実施例
実施例1.医療装置において、可塑化ナイロンを含み、上記可塑化ナイロンは、ナイロン、及び、可塑剤を含み、上記可塑剤は、下記の構造を有する可塑剤を含み、
【0055】
【化9】
式中、Rは、C2〜C16炭化水素である、医療装置。
【0056】
実施例2.上記C2〜C16炭化水素は、アルキレン基、アルケニレン基、及び、アルキニレン基の少なくとも1つを含む、実施例1に記載の医療装置。
【0057】
実施例3.上記C2〜C16炭化水素は、アルキレン基を含む、実施例1〜実施例2のいずれか一実施例に記載の医療装置。
【0058】
実施例4.上記可塑剤は、
【0059】
【化10】
を含む、実施例1に記載の医療装置。
【0060】
実施例5.上記ナイロンは、ポリエーテルで共重合化したナイロンを含む、実施例1〜実施例4のいずれか一実施例に記載の医療装置。
【0061】
実施例6.上記ナイロンは、ナイロン−6、ナイロン−7、ナイロン−8、ナイロン−9、ナイロン−10、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−13、ナイロン−14、ナイロン−15、ナイロン−16、ナイロン−17、ナイロン−18、ナイロン−6、6、ナイロン−6、8、ナイロン−6、10、ナイロン−6、12、ナイロン−6、14、ナイロン−8、8、ナイロン−8、10、ナイロン−8、12、ナイロン−8、14、ナイロン−10、10、ナイロン−10、12、ナイロン−8、12、ナイロン−10、14、ナイロン−12、12、ナイロン−12、14、ナイロン−14、16、及び、これらの組み合わせから選択される、実施例1〜実施例5のいずれか一実施例に記載の医療装置。
【0062】
実施例7.上記ナイロンは、ポリエーテル−コ−ナイロン−12のブロック共重合体を含む、実施例1〜実施例6のいずれか一実施例に記載の医療装置。
【0063】
実施例8.上記可塑剤は、上記可塑化ナイロンの総重量に基づいて、1wt−%超、少なくとも1.5wt−%、少なくとも2wt−%、少なくとも2.5wt−%、少なくとも3wt−%、少なくとも4wt−%、又は、少なくとも5wt−%の量で存在する、実施例1〜実施例7のいずれか一実施例に記載の医療装置。
【0064】
実施例9.上記可塑剤は、上記可塑化ナイロンの総重量に基づいて、最大5wt−%,最大7wt−%,最大10wt−%、最大15wt−%、あるいは、最大20wt−%の量で存在する、実施例1〜実施例8のいずれか一実施例に記載の医療装置。
【0065】
実施例10.上記可塑剤は、上記可塑化ナイロンの総重量に基づいて、1wt−%超,かつ、最大10wt−%の量で存在する、実施例1〜実施例9のいずれか一実施例に記載の医療装置。
【0066】
実施例11.上記可塑剤は、上記ナイロンの曲げ弾性率を、少なくとも10%、少なくとも12%、少なくとも14%、少なくとも16%、少なくとも18%、少なくとも20%、少なくとも22%、少なくとも24%、少なくとも28%、あるいは、少なくとも30%まで低減するのに十分な量で存在する、実施例1〜実施例10のいずれか一実施例に記載の医療装置。
【0067】
実施例12.上記医療装置は、バルーンを含む、実施例1〜実施例11のいずれか一実施例に記載の医療装置。
【0068】
実施例13.上記バルーンは、膨張バルーンである、実施例12に記載の医療装置。
【0069】
実施例14.上記医療装置は、カテーテル、又は、医用チュービングを含む、実施例1〜実施例13のいずれか一実施例に記載の医療装置。
【0070】
実施例15.上記可塑化ナイロンは、フィルム状である、実施例1〜実施例14のいずれか一実施例に記載の医療装置。
【0071】
可塑化ナイロンの実施例
実施例1.可塑化ナイロンにおいて、ナイロン、及び、可塑剤を含み、上記可塑剤は、下記の構造を有する可塑剤を含み、
【0072】
【化11】
式中、Rは、C2〜C16炭化水素である、可塑化ナイロン。
【0073】
実施例2.上記C2〜C16炭化水素は、アルキレン基、アルケニレン基、及び、アルキニレン基の少なくとも1つを含む、実施例1に記載の可塑化ナイロン。
【0074】
実施例3.上記C2〜C16炭化水素は、アルキレン基を含む、実施例1〜実施例2のいずれか一実施例に記載の可塑化ナイロン。
【0075】
実施例4.上記可塑剤は、
【0076】
【化12】
を含む、実施例1に記載の可塑化ナイロン。
【0077】
実施例5.上記ナイロンは、ポリエーテルで共重合化したナイロンを含む、実施例1〜実施例4のいずれか一実施例に記載の可塑化ナイロン。
【0078】
実施例6.上記ナイロンは、ナイロン−6、ナイロン−7、ナイロン−8、ナイロン−9、ナイロン−10、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−13、ナイロン−14、ナイロン−15、ナイロン−16、ナイロン−17、ナイロン−18、ナイロン−6、6、ナイロン−6、8、ナイロン−6、10、ナイロン−6、12、ナイロン−6、14、ナイロン−8、8、ナイロン−8、10、ナイロン−8、12、ナイロン−8、14、ナイロン−10、10、ナイロン−10、12、ナイロン−8、12、ナイロン−10、14、ナイロン−12、12、ナイロン−12、14、ナイロン−14、16、及び、これらの組み合わせから選択される、実施例1〜実施例5のいずれか一実施例に記載の可塑化ナイロン。
【0079】
実施例7.上記ナイロンは、ポリエーテル−コ−ナイロン−12のブロック共重合体を含む、実施例1〜実施例6のいずれか一実施例に記載の可塑化ナイロン。
【0080】
実施例8.上記可塑剤は、上記可塑化ナイロンの総重量に基づいて、1wt−%超、少なくとも1.5wt−%、少なくとも2wt−%、少なくとも2.5wt−%、少なくとも3wt−%、少なくとも4wt−%、又は、少なくとも5wt−%の量で存在する、実施例1〜実施例7のいずれか一実施例に記載の可塑化ナイロン。
【0081】
実施例9.上記可塑剤は、上記可塑化ナイロンの総重量に基づいて、最大5wt−%,最大10wt−%、最大15wt−%、あるいは、最大20wt−%の量で存在する、実施例1〜実施例8のいずれか一実施例に記載の可塑化ナイロン。
【0082】
実施例10.上記可塑剤は、上記可塑化ナイロンの総重量に基づいて、1wt−%超,かつ、最大10wt−%の量で存在する、実施例1〜実施例9のいずれか一実施例に記載の可塑化ナイロン。
【0083】
実施例11.上記可塑剤は、上記ナイロンの曲げ弾性率を、少なくとも10%、少なくとも12%、少なくとも14%、少なくとも16%、少なくとも18%、少なくとも20%、少なくとも22%、少なくとも24%、少なくとも28%、あるいは、少なくとも30%まで低減するのに十分な量で存在する、実施例1〜実施例10のいずれか一実施例に記載の可塑化ナイロン。
【0084】
方法実施例
実施例1.ナイロンを可塑化する方法において、上記方法は、ナイロンと可塑剤とを配合するステップを含み、上記可塑剤は、下記の構造を有する可塑剤を含み、
【0085】
【化13】
式中、Rは、C2〜C16炭化水素である、方法。
【0086】
実施例2.上記C2〜C16炭化水素は、アルキレン基、アルケニレン基、及び、アルキニレン基の少なくとも1つを含む、実施例1に記載の方法。
【0087】
実施例3.上記C2〜C16炭化水素は、アルキレン基を含む、実施例1〜実施例2のいずれか一実施例に記載の方法。
【0088】
実施例4.上記可塑剤は、
【0089】
【化14】
を含む、実施例1に記載の方法。
【0090】
実施例5.上記ナイロンと可塑剤とを配合するステップは、少なくとも170℃、少なくとも180℃、少なくとも190℃、あるいは、少なくとも200℃、並びに、最大240℃、最大250℃、最大260℃、最大270℃、あるいは、最大280℃の溶融状態で、上記ナイロンと可塑剤とを混合するステップを含む、実施例1〜実施例4のいずれか一実施例に記載の方法。
【0091】
実施例6.上記ナイロンと上記可塑剤とを配合するステップは押出加工を含む、実施例1〜実施例5のいずれか一実施例に記載の方法。
【0092】
実施例7.上記ナイロンと上記可塑剤は、上記ナイロンの融点よりも高温で配合される、実施例1〜実施例6のいずれか一実施例に記載の方法。
【0093】
実施例8.上記ナイロンと上記可塑剤は、上記ナイロンのガラス転移温度よりも高温で配合される、実施例1〜実施例7のいずれか一実施例に記載の方法。
【0094】
実施例9.上記可塑剤は、上記可塑化ナイロンの総重量に基づいて、1wt−%超、少なくとも1.5wt−%、少なくとも2wt−%、少なくとも2.5wt−%、少なくとも3wt−%、少なくとも4wt−%、又は、少なくとも5wt−%の量で存在する、実施例1〜実施例8のいずれか一実施例に記載の方法。
【0095】
実施例10.上記可塑剤は、上記可塑化ナイロンの総重量に基づいて、最大5wt−%,最大10wt−%、最大15wt−%、あるいは、最大20wt−%の量で存在する、実施例1〜実施例9のいずれか一実施例に記載の方法。
【0096】
実施例11.上記可塑剤は、上記可塑化ナイロンの総重量に基づいて、1wt−%超,かつ、最大10wt−%の量で存在する、実施例1〜実施例10のいずれか一実施例に記載の方法。
【0097】
実施例12.上記ナイロンは、ポリエーテルで共重合化したナイロンを含む、実施例1〜実施例11のいずれか一実施例に記載の方法。
【0098】
実施例13.上記ナイロンは、ナイロン−6、ナイロン−7、ナイロン−8、ナイロン−9、ナイロン−10、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−13、ナイロン−14、ナイロン−15、ナイロン−16、ナイロン−17、ナイロン−18、ナイロン−6、6、ナイロン−6、8、ナイロン−6、10、ナイロン−6、12、ナイロン−6、14、ナイロン−8、8、ナイロン−8、10、ナイロン−8、12、ナイロン−8、14、ナイロン−10、10、ナイロン−10、12、ナイロン−8、12、ナイロン−10、14、ナイロン−12、12、ナイロン−12、14、ナイロン−14、16、及び、これらの組み合わせから選択される、実施例1〜実施例12のいずれか一実施例に記載の方法。
【0099】
実施例14.上記ナイロンは、ポリエーテル−コ−ナイロン−12のブロック共重合体を含む、実施例1〜実施例13のいずれか一実施例に記載の方法。
【0100】
本発明を、以下の例で説明する。理解すべき点として、具体的な例、材料、量、並びに、手順は、本明細書で記載のとおり、本発明の範囲と趣旨に則って、大まかに解釈するものとする。
【0101】
例
例1
ガラス反応器において、95部のPEBAX 7033を、200℃の融解状態で、5部の抗酸化IRGANOX 1098と混合させた。混合した樹脂(PEBAX 7033−IRG)を、0.030インチのフィルムにプレスして、その機械特性を、引張特性に関するASTM638、並びに、曲げ特性に関するASTMD790−97Bに従って、インストロン機上で試験した。
【0102】
類似の混合物(PEBAX 6333−IRG、及び、PEBAX 5533−IRG)を、PEBAX 6333とPEBAX 5533材料、並びに、IRGANOX 1098から製造した。
【0103】
PEBAX 7033、PEBAX 6333、並びに、PEBAX 5533の比較対照試料を、同じ条件下で調製した。
【0104】
機械特性を、
図3(引張強度)、及び、
図4(曲げ弾性率)で示す。実験誤差の範囲内で、引張強度(
図3)の減少は、見られなかった。一般に、可塑剤が材料の引張強度を下げることにより、これらの結果は、大抵の可塑剤を添加した際の効果と対照的であった。しかし、配合した材料の曲げ弾性率の大幅な低下が、観測された(
図4)。
【0105】
例2
PEBAX 7033を、二軸押出機で、2.5%、5.0%、7.5%、及び、10%のIRGANOX 1098と配合した。例1のように、機械特性を試験した。この結果は、表1、2で表示している。
【0106】
結果から、基材(PEBAX 7033)の引張強度が維持され、更に、IRGANOX 1098を10重量%まで添加することによって、曲げ弾性率が大幅に低下したことが示唆された。
【0107】
【表1】
【0108】
【表2】
【0109】
全ての特許、特許出願、及び、公報の全開示、並びに、本明細書で引用した電子的に入手可能な資料を、参照により援用する。本出願の開示と、本明細書で参照により援用される全て文書の開示(複数)との間に矛盾が存在する場合、本願の開示を優先させる。前述の詳細な説明及び実施例は、理解を明確にする目的のみで示したものである。そこからは、不要な限定がないものと理解する。特許請求の範囲で規定される本発明内で含められる当業者に明らかな変形形態について、本発明は、図示、説明した厳密な詳細に限定されることがない。