【実施例】
【0045】
本発明により開示される主題は、開示される主題の例示的なものとして示され決して限定の目的ではない、以下の例を参照してさらに良く理解されることになる。略称は当技術分野における通常の意味を有する。
【0046】
(例1)
2−フェノキシエチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
本発明の例は2−フェノキシエチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成を示す。
1.82g(10mmol)の2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)酢酸および50mlのトルエンを、ディーンスタークトラップおよびコンデンサー備えた1つ口丸底フラスコへ加えた。この懸濁液を室温で撹拌する間、1.38g(10mmol)の2−フェノキシエタノールを加え、続いて0.10g(1mmol)の濃硫酸を加えた。次いで混合物を2時間還流させ、得られる水をトラップ中に集めた。次いで反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO
3でクエンチした。相を分離したら、有機相を飽和NaHCO
3および食塩水でさらに1回洗浄した。次いで有機相をMgSO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を最初に自動シリカゲルクロマトグラフィー(Biotage SP1、12〜100%酢酸エチル/ヘキサン)により単離し、最後にクーゲルロール蒸留(100℃〜120℃、0.45トール)により精製して2.33g(77.3%)の2−フェノキシエチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートが得られ、これは結晶してオフホワイト固体(融点56℃)となった。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 3.58 (s, 2H) 3.82 (s, 3H) 4.16 (m, 2H) 4.44 (m, 2H) 5.57 (s, 1H) 6.83 (m, 5H) 6.97 (m, 1H) 7.27 (m, 2H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 40.87, 55.93, 63.30, 65.92, 111.79, 114.44, 114.70, 121.31, 122.25, 125.61, 129.62, 144.87, 146.55, 158.53, 171.96.
【0047】
(例2)
例2:2−(4−メトキシフェノキシ)エチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
例1に示される同じ手順にしたがって、2−(4−メトキシフェノキシ)エタン−1−オールを基材として使用して2−(4−メトキシフェノキシ)エチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを合成した。この反応の収率は42.0%であった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.57 (s, 2H) 3.76 (s, 3H) 3.82 (s, 3H) 4.11 (m, 2H) 4.40 (m, 2H) 5.54 (s, 1H) 6.80 (m, 7H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 40.88, 55.80, 55.95, 63.40, 66.84, 122.25, 125.63, 144.87, 146.56, 152.68, 154.28, 171.95.
【0048】
(例3)
2−(p−トリルオキシ)エチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
例1に示される同じ手順にしたがって、2−(p−トリルオキシ)エタン−1−オールを基材として使用して2−(p−トリルオキシ)エチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを合成した。この反応の収率は41.9%であった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 2.28 (s, 3H) 3.58 (s, 2H) 3.82 (s, 3H) 4.13 (m, 2H) 4.42 (m, 2H) 5.56 (s, 1H) 6.77 (m, 4H) 6.84 (m, 1H) 7.07 (d, 2H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 20.55, 40.87, 55.95, 63.36, 66.15, 111.80, 114.42, 114.62, 122.25, 125.63, 130.04, 130.58, 144.86, 171.95.
【0049】
(例4)
2−(4−イソプロピルフェノキシ)エチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
例1に示される同じ手順にしたがって、2−(4−イソプロピルフェノキシ)エタン−1−オールを基材として使用して2−(4−イソプロピルフェノキシ)エチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを合成した。この反応の収率は49.3%であった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 1.21 (d, 6H) 2.85 (m, 1H) 3.57 (s, 2H) 3.82 (s, 3H) 4.14 (m, 2H) 4.42 (m, 2H) 5.55 (s, 1H) 6.79 (m, 5H) 7.13 (m, 2H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 24.27, 33.37, 40.88, 55.94, 63.37, 66.10, 122.26, 141.78, 144.87, 146.55, 156.61, 171.95.
【0050】
(例5)
3−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロピル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
例1に示される同じ手順にしたがって、3−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパン−1−オールを基材として使用して3−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロピル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを合成した。この反応の収率は76.8%であった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.86 (d, 3H) 2.01 (m, 1H) 2.34 (dd, 1H) 2.58 (dd, 1H) 3.53 (s, 2H) 3.77 (s, 3H) 3.89 (m, 5H) 5.58 (br.s., 1H) 6.79 (m, 4H) 6.86 (m, 1H) 6.97 (m, 2H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 16.66, 34.79, 38.81, 41.23, 55.32, 55.97, 68.94, 111.80, 113.76, 114.45, 122.26, 126.02, 130.08, 131.96, 144.84, 146.56, 157.98, 172.01.
【0051】
(例6)
3−(4−(tert−ブチル)フェニル)−2−メチルプロピル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
例1に示される同じ手順にしたがって、3−(4−(tert−ブチル)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オールを基材として使用して3−(4−(tert−ブチル)フェニル)−2−メチルプロピル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを合成した。この反応の収率は52.8%であった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.88 (d, 3H) 1.29 (s, 8H) 2.06 (m, 1H) 2.38 (dd, 1H) 2.60 (dd, 1H) 3.53 (s, 2H) 3.91 (m, 5H) 6.79 (m, 1H) 6.85 (m, 1H) 7.00 (d, 2H) 7.26 (d, 2H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 16.84, 31.47, 34.43, 34.61, 39.25, 41.22, 55.98, 69.05, 76.79, 77.10, 77.42, 111.80, 114.44, 122.27, 125.23, 126.03, 128.83, 136.84, 144.83, 146.54, 148.88, 172.03.
【0052】
(例7)
3−(4−(tert−ブチル)フェニル)プロピル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
例1に示される同じ手順にしたがって、3−(4−(tert−ブチル)フェニル)プロパン−1−オールを基材として使用して3−(4−(tert−ブチル)フェニル)プロピル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを合成した。この反応の収率は38.6%であった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 1.29 (s, 10H) 1.93 (m, 2H) 2.59 (d, 2H) 3.53 (s, 2H) 3.87 (s, 3H) 4.08 (m, 2H) 6.80 (m, 2H) 6.86 (m, 1H) 7.05 (d, 2H) 7.29 (d, 2H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 30.19, 31.58, 34.44, 41.17, 55.99, 64.32, 111.79, 114.45, 122.23, 125.39, 126.00, 128.12, 138.09, 144.84, 146.56, 148.91, 172.04.
【0053】
(例8)
2,2−ジメチル−3−(m−トリル)プロピル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
例1に示される同じ手順にしたがって、2,2−ジメチル−3−(m−トリル)プロパン−1−オールを基材として使用して2,2−ジメチル−3−(m−トリル)プロピル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを合成した。この反応の収率は48.9%であった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.85 (s, 5H) 2.27 (s, 2H) 2.47 (s, 2H) 3.59 (s, 2H) 3.75 (s, 2H) 3.87 (s, 2H) 5.57 (s, 1H) 6.83 (m, 4H) 6.99 (d, 1H) 7.10 (t, 1H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 21.47, 24.41, 35.06, 41.45, 44.88, 55.98, 71.88, 111.85, 114.48, 122.34, 126.07, 126.90, 127.81, 131.31, 137.44, 137.98, 144.85, 146.56, 171.89.
【0054】
(例9)
3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−イル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
例1に示される同じ手順にしたがって、3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−オールを基材として使用して3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−イル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを合成した。この反応の収率は35.4%であった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.87 (m, 4H) 1.14 (d, 1H) 1.29 (m, 1H) 1.44 (m, 3H) 1.63 (m, 9H) 1.95 (m, 3H) 3.51 (s, 3H) 3.87 (s, 4H) 4.10 (m, 3H) 5.05 (m, 1H) 5.53 (s, 1H) 6.74 (m, 1H) 6.79 (d, 1H) 6.84 (d, 1H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 17.72, 19.46, 25.46, 25.79, 29.58, 35.48, 37.04, 41.17, 55.95, 63.51, 76.78, 77.09, 77.41, 111.76, 114.40, 122.20, 124.61, 126.01, 131.44, 144.79, 146.51, 172.08.
【0055】
(例10)
3,7−ジメチルオクチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
例1に示される同じ手順にしたがって、3,7−ジメチルオクタン−1−オールを基材として使用して3,7−ジメチルオクチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを合成した。この反応の収率は21.8%であった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.85 (m, 10H) 1.16 (m, 6H) 1.45 (m, 3H) 1.62 (m, 1H) 3.51 (s, 2H) 3.86 (s, 3H) 4.10 (m, 2H) 6.74 (m, 1H) 6.81 (m, 2H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 19.56, 22.77, 24.69, 28.02, 29.90, 35.57, 37.18, 39.26, 41.19, 55.95, 63.56, 111.77, 114.40, 122.19, 126.02, 144.79, 146.51, 172.10.
【0056】
(例11)
(S)−3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−イル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
例1に示される同じ手順にしたがって、(S)−3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−オールを基材として使用して(S)−3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−イル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを合成した。この反応の収率は21.4%であった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.87 (m, 3H) 1.15 (m, 1H) 1.29 (dd, 1H) 1.45 (m, 2H) 1.64 (m, 7H) 1.95 (m, 2H) 3.51 (s, 2H) 3.86 (s, 3H) 4.10 (m, 2H) 5.05 (m, 1H) 5.54 (s, 1H) 6.78 (m, 3H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 17.72, 19.46, 25.46, 25.79, 29.58, 35.47, 37.04, 41.17, 55.95, 63.52, 111.78, 114.42, 122.19, 124.61, 126.00, 131.43, 144.80, 146.53, 172.11.
【0057】
(例12)
デカ−9−エン−1−イル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
例1に示される同じ手順にしたがって、デカ−9−エン−1−オールを基材として使用してデカ−9−エン−1−イル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを合成した。この反応の収率は23.3%であった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 1.31 (m, 9H) 1.661 (m, 4H) 1.94 (d, 1H) 2.01 (m, 1H) 3.52 (s, 2H) 3.86 (s, 3H) 4.06 (t, 2H) 4.95 (m, 1H) 5.57 (s, 1H) 5.79 (ddt, 1H) 6.75 (m, 1H) 6.79 (d, 1H) 6.84 (m, 1H).
【0058】
(例13)
(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
この例は(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成を示す。
1.82g(10mmol)の2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)酢酸および5mLの無水ジメチルホルムアミドを、窒素ガス入口を備えた2つ口丸底フラスコへ加えた。得られる琥珀色の溶液を窒素下で撹拌し氷浴中で0℃まで冷却した。所望の温度に到達したら、2.06g(10mmol)のΝ,Ν’−ジシクロヘキシルカルボジイミドを溶液へ加え、続いて0.12g(1mmol)の4−ジメチルアミノピリジンを加えた。この懸濁液を30分撹拌し、その後50mLの無水ジクロロメタン中の1.54g(10mmol)(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オールの溶液を30分かけて滴下して加えた。この混合物を室温まで温めさらに24時間撹拌した。次いでセライト(登録商標)ろ過助剤のパッドを通して混合物をろ過し、次いでパッドを追加の10mLの新しいジクロロメタンで3回洗浄した。合わせたろ液を次いで減圧下で濃縮した。粗生成物を自動シリカゲルクロマトグラフィー(Biotage SP1、10〜80%酢酸エチル/ヘキサン)により単離し、最後にクーゲルロール蒸留により精製して1.00g(31.3%)の(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートが無色の油状物として得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 1.58 (m, 4H) 1.67 (s, 6H) 2.05 (m, 4H) 3.53 (s, 2H) 3.86 (s, 3H) 4.59 (d, 2H) 5.06 (m, 1H) 5.32 (m, 1H) 5.54 (s, 1H) 6.75 (m, 1H) 6.80 (d, 1H) 6.84 (m, 1H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 16.57, 17.77, 25.76, 26.37, 39.60, 41.06, 55.95, 61.88, 111.80, 114.40, 118.23, 122.21, 123.78, 125.98, 131.94, 142.52, 144.79, 146.51, 172.03.
【0059】
(例14)
(Z)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの合成
例13に示される同じ手順にしたがって、(Z)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オールを基材として使用して(Z)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを合成した。収率は11.3%であった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 1.56 (m, 3H) 1.66 (s, 2H) 1.74 (s, 2H) 2.07 (m, 3H) 3.52 (m, 1H) 3.86 (s, 2H) 4.56 (d, 2H) 5.06 (t, 1H) 5.33 (m, 1H) 5.52 (s, 1H) 6.74 (m, 1H) 6.79 (d, 1H) 6.84 (m, 1H).
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ ppm 17.73, 23.61, 25.77, 26.73, 32.26, 41.05, 55.95, 61.60, 111.79, 114.40, 119.12, 122.22, 123.62, 125.95, 132.27, 142.36, 142.84, 144.79, 146.51, 172.02.
【0060】
(例15)
口腔組成物における温感の知覚
本発明の例は、本発明により開示される主題の様々な化合物の知覚される温感を示す。
【0061】
例1の1質量%の温感剤をエタノールへ加えることにより温感組成物を調製した。得られる温感組成物を10ppmで水中に希釈した。希釈した温感組成物を、口内のその知覚される温感について5人の熟練した評価者により「口をすすいで吐き出す(swish and spit)」手順にしたがって評価し、この手順では試料を小さい試飲カップに入れ、口の中に入れ、口の中で回し、次いで試料を吐き出して元の試飲カップへ戻し、捨てる。結果を以下の表1に示す。
【表1】
【0062】
さらなる化合物を、口内の知覚される温感について熟練の評価者により「口をすすいで吐き出す」手順にしたがって評価および比較した。結果を表2に示す。
【表2】
【0063】
(例16)
バニリルブチルエーテルと対比した温感の知覚
本発明により開示される主題の温感組成物を調製し、例15にしたがって希釈した。1質量%のバニリルブチルエーテルをエタノールへ加えることにより第2の温感組成物を調製し、10ppmで水中に希釈した。2つの希釈温感組成物を、口内の知覚される温感について2人の熟練の評価者により例15に記載の「口をすすいで吐き出す」手順にしたがって評価および比較した。
どちらの評価者も、本発明により開示される主題の温感がバニリルブチルエーテル組成物よりも迅速な温感の開始(「辛く、舌先端において迅速」と表される)をもたらしたことを知覚した。
【0064】
(例17)
チョコレート組成物
本発明により開示される主題の様々な化合物は、幅広い温感をもたらすことができる。目的の感覚の必要性に応じて、様々な化合物が所望の感覚を満たすのに使用できる。この例は、ミルクチョコレートにおける本発明により開示される主題の温感材料の評価を示す。
【0065】
3種の試験化合物(それぞれA、B、およびC)、ならびにトウガラシオレオレジン(1,000,000スコヴィル辛味単位(Scoville Heat Unit)、ASTA法21)を中鎖トリグリセリド(MCT)の5%カットとして調製し、ミルクチョコレート中で0.3%に設定した。温感化合物を用いずに対照試料も調製した。試験化合物は以下の通りとした:
A:例5の化合物
B:例13の化合物
C:例1の化合物
【0066】
試料を盲検コード化し10人の熟練のパネリストにより評価した。パネリストは、温感強度を1〜9(1=なし、9=非常に強い)でランク付けすること、ならびに開始強度について遅い、中程度、または速いから選択することを求められた。次いでパネリストは各試料の感覚および性質を記述するように求められた。結果を下記で表3に示す。
【表3】
【0067】
表3に示すように、化合物の各々は異なる温感強度プロファイルを示す。温感化合物が使用されていない対照試料は、1.7の平均温感強度、全くなしから遅い熱感までを有し、熱的性質はなかった。より遅い開始が望まれる場合、化合物Aを必要に応じて製品中で使用できる。わずかに強い感覚が望まれる場合、化合物Bを必要に応じて使用できる。速くて即座の開始および高い温感強度が望まれる場合、化合物Cが適切な選択となり得る。
トウガラシオレオレジンは、7.05の平均温感強度、中程度から速い開始までを有し、対応するコメントは「熱感が増大、口全体の温感、後味、刺激的な灼熱感」であった。化合物Cと比較して、同様のプロファイルが記録されるが、しかし化合物Cは心地よい後味があり、刺激的な灼熱感はなかった。
本明細書で使用する、「速い開始」は、約10秒未満の(すなわち迅速な)温感の開始に関し、「遅い開始」は、約15秒後に(すなわち遅れて)生じる温感の開始に関する。
【0068】
(例18)
マウスリンス
洗口液ベースを使用して0.003%の2−フェノキシエチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートを含有するノンアルコールマウスリンスを調製し、室温および50℃の両方で4週間の保存後、熟練のパネリストがテイスティングをした。
5人のパネリストが20mLの試料で30秒間口をすすぎ、表4に記録される感覚の結果が得られた。
【表4】
【0069】
(例19)
サルサおよびチーズディップ
例1の化合物(「化合物A」)を、地元で購入した既製のサルサ製品(TostitoブランドのMild Chunky Salsa)において評価した。
【表5】
5人の熟練のパネリストにより「口をすすいで吐き出す」評価を行った。すべての実験試料は対照よりも著しく高い熱感を有することが分かった。サルサ中の2−フェノキシエチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの最適な範囲は、5〜10ppm(0.0005%〜0.001%)であると決定された。
【0070】
化合物Aを、地元で購入した既製のチーズディップ製品(TostitoブランドのSmooth & Cheesy Dip)においても評価した。
【表6】
5人の熟練のパネリストにより「口をすすいで吐き出す」評価を行った。すべての実験試料は対照よりも著しく高い熱感を有することが分かった。チーズディップ中の2−フェノキシエチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートの最適な範囲は、50〜100ppm(0.005%〜0.01%)であると決定された。
【0071】
(例20)
化粧水における温感
活性物質を含有しない対照を除いて、すべての材料は自社製化粧水ベース中に活性化合物を0.5%入れて作成された。化粧水試料を評価するのは合計で5人のパネリストであった。表7は、パネリストによる全体の温感強度データおよびコメントを示す。
【表7】
2−フェノキシエチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートについて、評価者は、汗が出ると(発汗)、最初の使用時に最初に述べたのと同じ強度で熱感が戻ってきたことに気づく。
【0072】
(例21)
チューインガム組成物
本発明により開示される主題の温感組成物を含むチューインガム組成物を調製した。
8%の2−フェノキシエチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートおよび3つのさらなる温感剤を含有する温感組成物を調製し、チャイスパイス香味料と共に配合して香味チューインガム組成物を得た。チューインガム組成物の配合を表8に示す。
【0073】
【表8】
【0074】
「チューインガムベース成分」は、当業者に既知の成分であり、典型的なチューインガムの特性を実現するために使用され、エラストマー(例えば、ポリイソブチレン、ポリブチレン、イソブチレン−イソプレンコポリマー、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリ酢酸ビニル、天然ゴム、ジェルトン、レチカスピ、ペリロ);エラストマー可塑剤(例えば、部分水素化ロジンのグリセリンエステル、ト−ル油ロジンのグリセリンエステル、ロジンのメチルエステルおよび部分水素化メチルエステル);ワックス(例えば、ポリエチレン、蜜ろう、カルナウバ、パラフィン);脂肪、油、乳化剤、フィラー(例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸マグネシウムおよびケイ酸アルミニウム、粘土、アルミナ、セルロースポリマー);品質改良剤(テクスチャー剤)(例えば、水素化および部分水素化植物油、グリセリンモノステアレート、ココアバター、パルミチン酸、オレイン酸、リノレン酸);および場合により甘味料を含む。
【0075】
本発明により開示される主題およびその利点が詳細に記載されているが、添付の特許請求の範囲により定義される開示される主題の精神および範囲から逸脱せずに、様々な変更、置換、および修正を本明細書において行うことができることを理解するべきである。さらに、本開示の範囲は、本明細書に記載されるプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、および工程の特定の実施形態に限定されることを意図していない。本発明により開示される主題の開示から当業者が容易に認識することになるように、本明細書に記載の対応する実施形態と実質的に同じ機能を果たすまたは実質的に同じ結果を実現する、現在存在するまたは後で開発されることになるプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、または工程は、本発明により開示される主題にしたがって利用できる。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内にそのようなプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、または工程を含むことを意図している。
【0076】
前述の説明から、組成物および方法における様々な修正および変更を当業者が思いつくことになる。添付の特許請求の範囲内に入るあらゆるそのような修正が、特許請求の範囲に含まれることを意図している。
特許、特許出願公開の製品説明、および手順は、この出願の全体にわたって引用され、その開示はあらゆる目的のために全体が参照により本明細書に組み込まれている。