(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
対象メモリセル上でアクセス動作を実施する場合、アレイに存在する残留電荷は、共通導電線上の信号に寄与し得、該信号の信頼性に影響を及ぼし得る。例えば、読み出し動作中、残留電荷は、対象メモリセルにより出力される信号に寄与し得、対象メモリセル上の電荷をメモリアレイに誤って解釈させる。残留電荷により導かれ得るこれら及びその他の誤りを訂正するために、アクセス動作のステップは、残留電荷を消散又は放電することが可能なように時間設定され得る。該アレイは、アクセス動作を容易にし、残留電荷により生じた問題を緩和するように用意されたコンポーネント(例えば、スイッチ、コンデンサ、ラッチ等)をも含み得る。例えば、スイッチングコンポーネントとも称され得る、トランジスタ等のスイッチは、対象メモリセル上でアクセス動作を実施するよりも前に、残留電荷を共通導電線及びメモリセルから放電するように用意及び操作され得る。
【0009】
例示として、幾つかのメモリアーキテクチャは、共通導電線(例えば、アクセス線、行線、ワード線、列線、デジット線、ビット線等)に接続された多数のメモリセルを有し得る。メモリセルは、こうした2つの共通導電線の交点に存在し得、各メモリセルは、その個別の2つの導電線を活性化することによってアクセスされ得る。この種の構成を有するメモリアレイは、クロスポイントアレイ又はクロスポイントアーキテクチャと称され得る。メモリセルは、2端子選択コンポーネントを含み得、又は2端子選択コンポーネントと結合され得、ここで、該選択コンポーネントは、2つの導電線間のメモリセルと一体化され得る。
【0010】
メモリセルは、その(複数の)導電線の両方が通電された場合にアクセスされ得る。アクセスされているメモリセルは、対象メモリセル(target or targeted memory cell)と称され得る。3次元クロスポイントアーキテクチャを含む幾つかのメモリアーキテクチャでは、しかしながら、共通導電線に繰り返しアクセスすることは、導電線と電子通信する1つ以上のメモリセルをディスターブし得、例えば、対象セル以外の列線又は行線等の導電線に接続されたセルは、対象メモリセル上のアクセス動作によってディスターブされ得る。例えば、対象メモリセル上でアクセス動作を実施することは、その他の非対象のメモリセルの中間電極内に貯留する電荷を生じさせ得、非ゼロの電圧を作り出す。本明細書で使用されるように、メモリセルの中間電極は、コンデンサ等のメモリセルの蓄積デバイスと、メモリセルの選択コンポーネントとの間に配置されたメモリセルの部分若しくは端子を指し得る。残留電荷は、共通導電線上にも貯留され得る。
【0011】
対象メモリセルのアクセス動作中、共通導電線は通電され、そのことは、共通導電線と、接続されたメモリセルとの上に存在する残留電荷を放電させ得る。メモリセル及び共通導電線上に存在する残留電荷は、アクセス動作中に対象メモリセルの信号を混乱又は破損するのに十分に大きいことがある。こうした状況では、セルから読み出されたデータ又はセルへ書き込まれたデータに誤りを導き得る。例えば、残留電荷のこうした放電は、対象メモリセルから読み出されている信号への不要な寄与の提供を、残留電荷に生じさせ得る。この影響を補償又は緩和するために、メモリセルの中間電極上に蓄積された残留電荷は、対象メモリセル上でアクセス動作を実施するよりも前に、又は該アクセス動作の最初の部分中で放電され得る。
【0012】
本明細書に開示されるように、対象メモリセル上でアクセス動作を実施するよりも前に残留電荷を放電するためのデバイス及び方法が提供される。メモリアレイには複数のスイッチングコンポーネントが配置される。複数のスイッチングコンポーネントは、対象メモリセル上でアクセス動作を実施するよりも前に、共通導電線を通電するように構成され得る。この最初の通電中、残留電荷は、導電線、及び共通導電線と関連付けられたメモリセ
ルの中間電極から放電又は消散され得る。第1の期間が経過した後、スイッチングコンポーネントは、対象メモリセルをセンスコンデンサに接続するように構成され得る。第1の期間に後続する第2の期間中、センスコンデンサの電荷が対象メモリセルの論理状態を指し示すように、センスコンデンサは、対象メモリセルのコンデンサにより充電され得る。第2の期間が経過した後、スイッチングコンポーネントは、選択されたメモリセルからセンスコンデンサを切断し、センスコンデンサをラッチに接続するように構成され得る。第3の期間中、ラッチは、センスコンデンサ上に存在する電荷に少なくとも部分的に基づいて、選択されたメモリセルの論理状態を判定するように構成され得る。
【0013】
本明細書に記述されるデバイス及び方法は、複数の便益及び利点を提供し得る。例えば、それらは、不必要な残留電荷を解決することによって完全な残留分極を生み出すように、強誘電体メモリセルから利用可能な信号を増加又は改善するフルバイアス実装を提供し得る。本明細書に記述されるように、読み出し動作に対して低電圧ラッチが用いられ得、それは、高電圧配備と比較して電力消費の削減又はよりよい性能(例えば、ゲイン又はミスマッチ)を可能にし得る。本明細書に記述される技術は、極めて複雑なリフレッシュ又はライトバックスキームなしに、残留電荷に起因する問題を回避又は緩和するセンシングをも可能にし得、該技術は、ダイのより効果的なその他のディスターブ緩和技術の領域を使用するデバイス上で用いられ得る。
【0014】
上で紹介された開示の機構は、メモリアレイの文脈で更に後述される。対象セル上でアクセス動作を実施するよりも前に、共通導電線上及び関連付けられたメモリセル上に存在する残留電荷を放電するための具体例が続いて記述される。開示のこれら及びその他の機構は、メモリアレイのフルバイアスセンシングに関する装置図、システム図、及びフローチャートの参照によって更に説明され、参照しながら更に記述される。
【0015】
図1は、本開示の様々な実施形態に従ったメモリアレイのフルバイアスセンシングを支持する例示的メモリアレイ100を説明する。
図1の用例では、メモリアレイ100は3
次元メモリアレイである。メモリアレイ100は電子メモリ装置とも称され得る。メモリアレイ100は、異なる状態を蓄積するようにプログラム可能なメモリセル105を含む。各メモリセル105は、論理0及び論理1で示される2つの状態を蓄積するようにプログラム可能であり得る。幾つかの場合、メモリセル105は、3つ以上の論理状態を蓄積するように構成される。メモリセル105は、プログラム可能な状態を表す電荷を蓄積するためのコンデンサを含み得、例えば、充電及び非充電のコンデンサは2つの論理状態を夫々表し得る。DRAMアーキテクチャは、こうした設計を一般的に使用し得、用いられるコンデンサは、線形の電気分極特性を有する誘電材料を含み得る。一方、強誘電体メモリセルは、誘電材料として強誘電体材料を有するコンデンサを含み得る。強誘電体コンデンサの電荷の異なるレベルは、異なる論理状態を表し得る。強誘電体材料は、非線形の分極特性を有する。メモリセル105は強誘電体メモリセルであり得、強誘電体メモリセルの幾つかの詳細及び利点は、以下で論じられる。
【0016】
メモリアレイ100は、2つ以上の2次元(2D)メモリアレイが互いの上に形成された3次元(3D)メモリアレイであり得る。これは、2Dアレイと比較して、単一のダイ又は基板上に形成され得るメモリセルの数を増加させ得、そして、それは、生産コストを削減し得、若しくはメモリアレイの性能を向上させ得、又はそれら両方をなし得る。
図1に図示した例に従うと、メモリアレイ100は、2つの水平面(level)のメモリセル1
05を含み得、したがって、3次元メモリアレイとみなされ得るが、水平面の数は2つに限定されない。各水平面は、メモリセル105が各水平面に渡って互いにほぼ整列され得、メモリスタック145を形成するように、整列又は配置され得る。他の実施形態(図示せず)では、メモリアレイ100は、単一の水平面のメモリ、例えば、2次元メモリアレイであってもよい。
【0017】
読み出し及び書き込み等の動作は、例えば、ワード線110及びデジット線115等の共通導電線の適切な組み合わせを活性化又は選択することによって、メモリセル105上で実施され得る。ワード線110はアクセス線又は行線とも称され得、デジット線115はビット線又は列線とも称され得る。ワード線及びビット線、又はそれらの類似物への言及は、理解又は動作を失うことなく交換可能である。ワード線110及びビット線115は、アレイを作り出すために相互に直交(又はほぼ直交)し得る。
【0018】
図1に示されるように、メモリスタック145中の2つのメモリセル105は、デジット線115等の共通導電線を共有し得る。すなわち、デジット線115は、上側メモリセル105の底部電極、及び下側メモリセル105の上部電極と電子通信し得る。上側メモリセル105は上部デッキ(deck)と称され得、下側メモリセル105は底部デッキと称され得る。その他の構成が可能であり、例えば、第3のレイヤは、下側のレイヤとワード線110を共有し得る。一般的に、1つのメモリセル105は、ワード線110及びデジット線115等の2つの導電線の交点に設置され得る。この交点は、メモリセルのアドレスと称され得る。対象メモリセル105は、通電されたワード線110及びデジット線115の交点に設置されたメモリセル105であり、すなわち、ワード線110及びデジット線115は、それらの交点のメモリセル105を読み出す又は書き込むために通電され得る。同じワード線110又はデジット線115と電子通信する(例えば、接続された)他のメモリセル105は、非対象のメモリセルと称され得る。
【0019】
ワード線110又はデジット線115を活性化又は選択することは、個別の線に電圧を印加することを含み得る。ワード線110及びデジット線115は導電性材料で作られる。例えば、ワード線110及びデジット線115は、金属(銅、アルミニウム、金、タングステン等)、金属合金、又はその他の導電性材料等で作られてもよい。1つのワード線110及び1つのデジット線115を活性化する(例えば、ワード線110又はデジット線115に電圧を印加する)ことによって、それらの交点で単一のメモリセル105がアクセスされ得る。メモリセル105にアクセスすることは、メモリセル105を読み出す又は書き込むことを含み得る。
【0020】
幾つかのアーキテクチャでは、セルの論理蓄積デバイス、例えばコンデンサは、選択コンポーネントによってデジット線から電気的に絶縁され得る。ワード線110は、選択コンポーネントに接続され得、選択コンポーネントを制御し得る。例えば、選択コンポーネントはトランジスタであってもよく、ワード線110は、トランジスタのゲートに接続されてもよい。ワード線110を活性化することは、メモリセル105のコンデンサとその対応するデジット線115との間の電気的接続又は閉回路をもたらす。デジット線は、メモリセル105の読み出し又は書き込みの何れかのためにその後アクセスされ得る。
【0021】
メモリセル105へのアクセスは、行デコーダ120及び列デコーダ130を通じて制御され得る。幾つかの例では、行デコーダ120は、メモリコントローラ140から行アドレスを受信し、受信された行アドレスに基づいて適切なワード線110を活性化し、該適切なワード線110は、以下で論じられるように、対象メモリセル105を含むデッキと関連付けられたワード線110であり得る。同様に、列デコーダ130は、メモリコントローラ140から列アドレスを受信し、適切なデジット線115を活性化する。例えば、メモリアレイ100は、説明されるアレイの上部デッキに対してWL_T1〜WL_TMと名付けられ、説明されるアレイの底部デッキに対してWL_B1〜WL_BMと名付けられた多数のワード線110と、DL_1〜DL_Nと名付けられた多数のデジット線115とを含み得、ここで、M及びNはアレイのサイズに依存する。したがって、ワード線110及びデジット線115、例えば、WL_T2及びDL_2を活性化することによって、それらの交点における上部デッキのメモリセル105がアクセスされ得る。例えば
、WL_B2及びDL_2を活性化することによって、それらの交点における底部デッキのメモリセル105がアクセスされ得る。
【0022】
アクセスすると、強誘電体コンデンサを有し得るメモリセル105は、メモリセル105の蓄積された論理状態を判定するために、センスコンポーネント125によって読み出され得又はセンシングされ得る。例えば、メモリセル105へのアクセス後、メモリセル105の強誘電体コンデンサは、その対応するデジット線115上に放電し得る。強誘電体コンデンサの放電は、強誘電体コンデンサに対してバイアスすること又は電圧を印加することに基づき得る。放電は、デジット線115の電圧の変化を生じさせ得、センスコンポーネント125は、メモリセル105の蓄積状態を判定するために、デジット線115の電圧をリファレンス電圧(図示せず)と比較し得る。例えば、デジット線115がリファレンス電圧よりも高い電圧を有する場合、センスコンポーネント125は、メモリセル105中の蓄積状態が論理1であったと判定し得、逆もまた同様である。
【0023】
センスコンポーネント125は、ラッチングと称され得る、信号中の差を検出及び増幅するために、様々なトランジスタ又はアンプを含み得る。メモリセル105の検出された論理状態は、入力/出力135として、列デコーダ130を通じてその後出力され得る。用例では、センスコンポーネント125は放電回路150を含む。放電回路150は、対象メモリセル上でアクセス動作を実施するよりも前に、デジット線115、及びデジット線115と関連付けられたその他のメモリセルから1つ以上の残留電荷を放電するように構成されたスイッチ、コンデンサ、及びその他の電子コンポーネントの任意の配置を含み得る。放電回路150の素子又はコンポーネントは、センスコンポーネント125と同一場所に設置され得、相互に物理的に近接して設置され得、又はメモリアレイ100全体を通じて分散され得る。センスコンポーネント125は、メモリアレイ100のその他のコンポーネントよりも低電圧で動作し得る。例えば、センスコンポーネント125は、低電圧ラッチであり得、又は低電圧ラッチを含み得る。
【0024】
メモリセル105は、関連するワード線110及びデジット線115を活性化することによってセットされ得、又は書き込まれ得る。上で論じられたように、ワード線110の活性化は、(複数の)メモリセル105の対応する行をそれらの個別のデジット線115に電気的に接続する。ワード線110が活性化される間に、関連するデジット線115を制御することによって、メモリセル105は書き込まれ得、すなわち、メモリセル105中に論理値が蓄積され得る。列デコーダ130は、メモリセル105に書き込まれるデータ、例えば入力/出力135を受け入れ得る。強誘電体メモリセル105は、強誘電体コンデンサに渡って電圧を印加することによって書き込まれ得る。このプロセスは、以下でより詳細に論じられる。
【0025】
幾つかのメモリアーキテクチャでは、メモリセル105へのアクセスは、蓄積された論理状態を劣化又は破壊し得、元の論理状態をメモリセル105に戻すために、再書き込み又はリフレッシュ動作が実施され得る。DRAMでは、例えば、コンデンサは、センシング動作中に部分的に又は完全に放電され得、蓄積された論理状態を破損する。そのため、センシング動作後に論理状態が再書き込みされ得る。また、単一のワード線110を活性化することは、行中の全てのメモリセルの放電をもたらし得、したがって、行中のメモリセル105の内の幾つか又は全ては、再書き込みされる必要があり得る。
【0026】
DRAMを含む幾つかのメモリアーキテクチャは、外部電源により定期的にリフレッシュされない限り、それらの蓄積状態を時間と共に喪失し得る。例えば、充電されたコンデンサは、リーク電流を通じて時間と共に放電され得、蓄積された情報の喪失をもたらす。これらのいわゆる揮発性メモリデバイスのリフレッシュレートは比較的高く、例えば、DRAMアレイに対して毎秒数十回のリフレッシュ動作であり得、それは、著しい電力消費
をもたらし得る。より大きなメモリアレイの増加と共に、電力消費の増加は、特に、電池等の有限の電源に依存するモバイルデバイスのためのメモリアレイの配備又は動作(例えば、電源、発熱、材料限界等)を阻害し得る。以下で論じられるように、強誘電体メモリセル105は、他のメモリアーキテクチャと比較して改善した性能をもたらし得る有益な特性を有し得る。
【0027】
メモリコントローラ140は、行デコーダ120、列デコーダ130、及びセンスコンポーネント125等の様々なコンポーネントを通じて、メモリセル105の動作(例えば、読み出し、書き込み、再書き込み、リフレッシュ等)を制御し得る。メモリコントローラ140は、所望のワード線110及びデジット線115を活性化するために、行及び列のアドレス信号を生成し得る。メモリコントローラ140はまた、メモリアレイ100の動作中に使用される様々な電位を生成及び制御し得る。一般的に、本明細書で論じられる印加電圧の振幅、形状、又は存続期間は、調節又は変更され得、メモリアレイ100の動作中の様々な動作に対して異なり得る。更に、メモリアレイ100内の1つの、多数の、又は全てのメモリセル105は同時にアクセスされ得、例えば、メモリアレイ100の多数の又は全てのセルは、全てのメモリセル105又はメモリセル105のグループが単一の論理状態にセットされるリセット動作中に同時にアクセスされ得る。
【0028】
メモリコントローラ140は、強誘電体メモリセルと、該強誘電体メモリセルのアクセス線に結合される選択コンポーネントとの間の中間電極から残留電荷を第1の期間中に放電するために、トランジスタ等のスイッチングコンポーネントを制御するための手段を含み得、強誘電体メモリセルのデジット線と電子通信するコンデンサを第1の期間の後に充電し得、第1の期間の後、コンデンサの電荷に少なくとも部分的に基づいて強誘電体メモリセルの論理状態を判定し得る。
【0029】
幾つかの例では、コンデンサを充電することは、コンデンサをデジット線を介して強誘電体メモリセルに結合するスイッチングコンポーネントを第2の期間中に活性化することであって、ここで、第2の期間は第1の期間の後であることを含み得る。幾つかの例では、強誘電体メモリセルの論理状態を判定することは、コンデンサをラッチに結合するスイッチングコンポーネントを第3の期間中に活性化することであって、ここで、第3の期間は第2の期間の後であり、ラッチは、強誘電体メモリセルを含むメモリセルのグループに対する供給電圧よりも低くてもよい供給電圧に結合され得ることを含み得る。
【0030】
幾つかの実施形態では、メモリコントローラ140は、第3の期間中にコンデンサを強誘電体メモリセルから絶縁するために、スイッチングコンポーネントを制御するための手段を更に含む。メモリコントローラ140は、第2の期間中に強誘電体メモリセルの出力を増幅するために、スイッチングコンポーネントを制御するための手段であって、ここで、強誘電体メモリセルの論理状態は、増幅された出力に少なくとも部分的に基づいて判定され得る該手段を、幾つかの場合は更に含み得る。メモリコントローラ140は、デジット線と電子通信し得る付加的コンデンサを第1の期間中に充電するために、スイッチングコンポーネントを制御するための手段を幾つかの場合は更に含み得る。幾つかの例では、メモリコントローラ140は、デジット線と電子通信し得る別の強誘電体メモリセルと、別のアクセス線に結合される別の選択コンポーネントとの間に配置された別の中間電極から別の残留電荷を第1の期間中に放電するために、スイッチングコンポーネントを制御するための手段を更に含み得る。
【0031】
メモリコントローラ140は、アクセス動作のためのメモリセルを選択することであって、ここで、該メモリセルはデジット線と電子通信することと、メモリセルと電子通信するコンデンサを充電することであって、ここで、該コンデンサは第1の期間の後である第2の期間中に充電され、メモリセルとコンデンサとの間で共有される電荷は、メモリセル
の論理状態に少なくとも部分的に基づくことと、第1の供給電圧よりも小さい第2の供給電圧に結合されたラッチにコンデンサを結合するためにスイッチングコンポーネントを活性化することと、コンデンサを放電することからもたらされるラッチの電圧に少なくとも部分的に基づいて、メモリセルの論理状態を判定することとをするために、トランジスタ等のスイッチングコンポーネントを制御するための手段をも含み得る。
【0032】
幾つかの例では、コンデンサを充電することは、コンデサをデジット線を介してメモリセルに結合するスイッチングコンポーネントを第2の期間中に活性化することを含み得る。幾つかの例では、スイッチングコンポーネントを活性化することは、コンデンサを第1の供給電圧から絶縁することを含み得る。幾つかの例では、スイッチングコンポーネントは第1のスイッチングコンポーネントであり得、該コンポーネントを活性化することは、コンデンサをラッチに結合するために第1のスイッチングコンポーネントを活性化することと、コンデンサを事実上グランドするために第2のスイッチングコンポーネントを活性化することとを含み得る。
【0033】
幾つかの例では、メモリセルは、複数のメモリセルの内の第1のメモリセルであり得、残留電荷は、第1のメモリセル又は複数のメモリセルの内の第2のメモリセルに対する以前のアクセス動作と関連付けられ得る。幾つかの例では、メモリセルは、中間電極を介して選択コンポーネントに結合され得、残留電荷は中間電極において蓄積され得る。
【0034】
幾つかの例では、コンデンサは第1のコンデンサであり得、メモリコントローラ140は、第1のコンデンサ及びラッチと電子通信し得る第2のコンデンサを充電するために、スイッチングコンポーネントを制御するための手段を更に含み得る。幾つかの例では、第1のコンデンサを放電することは、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサをラッチに結合するためにスイッチングコンポーネントを活性化することを含み得る。
【0035】
幾つかの例では、メモリコントローラ140は、メモリセルを選択することに少なくとも部分的に基づいて、メモリセルと関連付けられた残留電荷を第1の期間中に放電するために、スイッチングコンポーネントを制御するための手段を更に含み得る。
【0036】
図2は、本開示の様々な実施形態に従ったメモリアレイのフルバイアスセンシングを支持する例示的回路200を説明する。回路200は、
図1を参照しながら記述したようなメモリセル105、ワード線110、デジット線115、センスコンポーネント125、及び放電回路150の夫々例示であり得るメモリセル105−a、ワード線110−a、デジット線115−a、センスコンポーネント125−a、及び放電回路150−aを含む。メモリセル105−aは、第1のプレート、セルプレート230と第2のプレート、セル底部215とを有するコンデンサ205等の論理蓄積コンポーネントを含み得る。セルプレート230及びセル底部215は、それらの間に配置された強誘電体材料を通じて容量的に結合され得る。セルプレート230及びセル底部215の配向は、メモリセル105−aの動作を変更することなく交換され得る。回路200は、選択コンポーネント220及びリファレンス線225をも含む。セルプレート230はプレート線210を介してアクセスされ得、セル底部215はデジット線115−aを介してアクセスされ得る。上述したように、コンデンサ205を充電又は放電することによって様々な状態が蓄積され得る。
【0037】
コンデンサ205の蓄積状態は、回路200中に表された様々な素子を動作することによって読み出され得、又はセンシングされ得る。コンデンサ205は、デジット線115−aと電子通信し得る。例えば、コンデンサ205は、選択コンポーネント220が不活性化された場合にデジット線115−aから絶縁され得、コンデンサ205は、選択コンポーネント220が活性化された場合にデジット線115−aに接続され得る。選択コン
ポーネント220の活性化は、メモリセル105−aの選択と称され得る。幾つかの場合、選択コンポーネント220はトランジスタであり、その動作は、トランジスタのゲートに電圧を印加することによって制御され、ここで、該電圧の大きさは、トランジスタの閾値の大きさよりも大きい。ワード線110−aは選択コンポーネント220を活性化し得、例えば、ワード線110−aに印加された電圧は、トランジスタのゲートに印加され、コンデンサ205をデジット線115−aと接続する。
【0038】
その他の例では、選択コンポーネント220及びコンデンサ205の位置は、選択コンポーネント220がプレート線210とセルプレート230との間に接続されるように、及びコンデンサ205がデジット線115−aと選択コンポーネント220の他の端子との間にあるように、切り替えられ得る。この実施形態では、選択コンポーネント220は、コンデンサ205を通じてデジット線115−aとの電子通信を維持し得る。この構成は、読み出し及び書き込み動作に対する代替的なタイミング及びバイアスと関連付けられ得る。
【0039】
コンデンサ205のプレート間の強誘電体材料に起因して、以下でより詳細に論じられるように、コンデンサ205は、デジット線115−aに接続されると放電しないことがある。一スキームでは、強誘電体コンデンサ205により蓄積された論理状態をセンシングするために、ワード線110−aはメモリセル105−aを選択するためにバイアスされ得、プレート線210に電圧が印加され得る。幾つかの場合、デジット線115−aは、プレート線210及びワード線110−aをバイアスするよりも前に、事実上グランドされ、事実上のグランドからその後絶縁され、それは、“フローティング”と称され得る。プレート線210をバイアスすることは、コンデンサ205に渡る電圧差(例えば、プレート線210の電圧 − デジット線115−aの電圧)をもたらし得る。該電圧差は、コンデンサ205上の蓄積電荷に変化を生み出し得、ここで、蓄積電荷の変化の大きさは、コンデンサ205の最初の状態、例えば、最初の状態が論理1又は論理0の何れを蓄積したかに依存し得る。このことは、コンデンサ205上に蓄積された電荷に基づいて、デジット線115−aの電圧に変化を生じさせ得る。セルプレート230への電圧を変更することによるメモリセル105−aの動作は、“セルプレートの移動”と称され得る。
【0040】
デジット線115−aの電圧の変化は、その固有の静電容量に依存し得る。すなわち、デジット線115−aに電荷が流れると、幾つかの有限の電荷がデジット線115−a中に蓄積され得、もたらされる結果電圧は固有の静電容量に依存する。固有の静電容量は、デジット線115−aの、寸法を含む物理的特徴に依存し得る。デジット線115−aは、無視できない(例えば、ピコファラッド(pF)オーダの)静電容量をもたらす長さを有し得る。デジット線115−aの結果電圧は、メモリセル105−a中の蓄積された論理状態を判定するために、センスコンポーネント125−aによりリファレンス(例えば、リファレンス線225の電圧)とその後比較され得る。その他のセンシングプロセスが使用されてもよい。
【0041】
センスコンポーネント125−aは、ラッチングと称され得る、信号の差を検出及び増幅するための様々なトランジスタ又はアンプを含み得る。センスコンポーネント125−aは、デジット線115−aの電圧と、リファレンス電圧であり得るリファレンス線225の電圧とを受け取って比較するセンスアンプを含み得る。センスアンプの出力は、該比較に基づいて、より高い(例えば、正の)又はより低い(例えば、負の又はグランドの)供給電圧に動かされ得る。実例として、デジット線115−aがリファレンス線225よりも高い電圧を有する場合、センスアンプの出力は正の供給電圧に動かされ得る。幾つかの場合、センスアンプは、デジット線115−aを供給電圧に付加的に動かし得る。センスコンポーネント125−aは、センスアンプの出力及び/又はデジット線115−aの電圧をその後ラッチし得、それは、メモリセル105−a中の蓄積状態、例えば、論理1
を判定するために使用され得る。或いは、デジット線115−aがリファレンス線225よりも低い電圧を有する場合、センスアンプの出力は、負又はグランドの電圧に動かされ得る。センスコンポーネント125−aは、メモリセル105−a中の蓄積状態、例えば、論理0を判定するために、センスアンプの出力を同様にラッチし得る。メモリセル105−aのラッチされた論理状態は、例えば、
図1に関する入力/出力135として、列デコーダ130を通じてその後出力され得る。また、センスコンポーネント125−aは、対象メモリセル上でアクセス動作を実施するよりも前に残留電荷を放電するための放電回路150−aをも含み得る。放電回路150−aは、本明細書に記述される機能を実施するための様々なトランジスタ、アンプ、コンデンサ、電圧源、又はその他の電子コンポーネントを含み得る。
【0042】
メモリセル105−aに書き込むために、コンデンサ205に渡って電圧が印加され得る。様々な方法が使用され得る。一例では、選択コンポーネント220は、コンデンサ205をデジット線115−aに電気的に接続するために、ワード線110−aを通じて活性化され得る。(プレート線210を通じて)セルプレート230と(デジット線115−aを通じて)セル底部215との電圧を制御することによって、コンデンサ205に渡って電圧が印加され得る。論理0を書き込むために、セルプレート230は高くされ得、すなわち、正の電圧がプレート線210に印加され得、セル底部215は低くされ得、例えば、デジット線115−aを事実上グランドし、又は負の電圧をデジット線115−aに印加する。論理1を書き込むために反対のプロセスが実施され、ここで、セルプレート230は低くされ、セル底部215は高くされる。
【0043】
図3は、本開示の様々な実施形態に従って操作される強誘電体メモリセルに対するヒステリシス曲線300−a及び300−bを有する非線形電気特性の一例を説明する。ヒステリシス曲線300−a及び300−bは、例示的強誘電体メモリセルの書き込み及び読み出しプロセスを夫々説明する。ヒステリシス曲線300は、電圧差Vの関数として、強誘電体コンデンサ(例えば、
図2のコンデンサ205)上に蓄積された電荷Qを図示する。
【0044】
強誘電体材料は、自発的電気分極により特徴付けられ、すなわち、それは、電界がない場合に非ゼロの電気分極を維持する。例示的強誘電体材料は、チタン酸バリウム(BaTiO
3)、チタン酸鉛(PbTiO
3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、及びタンタル酸ストロンチウムビスマス(SBT)を含む。本明細書に記述される強誘電体コンデンサは、これら又はその他の強誘電体材料を含み得る。強誘電体コンデンサ内の電気分極は、強誘電体材料の表面に正味電荷をもたらし、コンデンサ端子を通じて反対の電荷を引き付ける。したがって、強誘電体材料とコンデンサ端子との境界に電荷が蓄積される。電気分極は、比較的長時間、無期限にさえ、外部に印加された電界がない場合にも維持され得るので、電荷漏洩は、例えば、DRAMアレイに用いられるコンデンサと比較して顕著に減少し得る。このことは、幾つかのDRAMアーキテクチャに対して上述したようなリフレッシュ動作を実施する必要性を削減し得る。
【0045】
ヒステリシス曲線300は、コンデンサの単一の端子の視点から理解され得る。例として、強誘電体材料が負の分極を有する場合、正の電荷が端子に蓄積される。同様に、強誘電体材料が正の分極を有する場合、負の電荷が端子に蓄積される。また、ヒステリシス曲線300中の電圧は、コンデンサに渡る電圧差を表し、指向性があることを理解すべきである。例えば、正の電圧は、当該端子(例えば、セルプレート230)に正の電圧を印加し、第2の端子(例えば、セル底部215)をグランド(又は約ゼロボルト(0V))に維持することによって実現され得る。負の電圧は、当該端子をグランドに維持し、第2の端子に正の電圧を印加することによって印加され得、すなわち、正の電圧は、当該端子を負に分極するように印加され得る。同様に、ヒステリシス曲線300に示される電圧差を
生成するために、2つの正の電圧、2つの負の電圧、又は正及び負の電圧の任意の組み合わせが適切なコンデンサ端子に印加され得る。
【0046】
ヒステリシス曲線300−aに図示されるように、強誘電体材料は、ゼロの電圧差で正又は負の分極を維持し得、2つの可能な充電状態:電荷状態305及び電荷状態310をもたらす。
図3の例に従うと、電荷状態305は論理0を表し、電荷状態310は論理1を表す。幾つかの例では、メモリセルを動作するための他のスキームに適応するために、個別の電荷状態の論理値は逆にされてもよい。
【0047】
論理0又は1は、強誘電体材料の電気分極、したがってコンデンサ端子上の電荷を、電圧の印加により制御することによって、メモリセルに書き込まれ得る。例えば、正味正の電圧315をコンデンサに渡って印加することは、電荷状態305−aに到達するまで電荷の蓄積をもたらす。電圧315を除去すると、電荷状態305−aは、ゼロ電位において電荷状態305に到達するまで経路320に従う。同様に、電荷状態310は、正味負の電圧325を印加することによって書き込まれ、それは電荷状態310−aをもたらす。負の電圧325を除去した後、電荷状態310−aは、ゼロ電圧における電荷状態310に到達するまで経路330に従う。電荷状態305−a及び310−aは、残留分極(Pr)値、すなわち、外部のバイアス(例えば、電圧)を除去すると残留する分極(又は電荷)とも称され得る。抗電圧は、電荷(又は分極)がゼロである電圧である。
【0048】
強誘電体コンデンサの蓄積状態を読み出す又はセンシングするために、コンデンサに渡って電圧が印加され得る。これに応じて、蓄積された電荷Qは変化し、該変化の程度は最初の電荷状態に依存し、すなわち、最終的な蓄積電荷(Q)は、電荷状態305−b又は310−bの何れが最初に蓄積されたかに依存する。例えば、ヒステリシス曲線300−bは、蓄積された2つの可能な電荷状態305−b及び310−bを説明する。
図2を参照しながら論じたように、コンデンサに渡って電圧335が印加され得る。その他の場合、セルプレートに固定電圧が印加されてもよく、正の電圧として図示されるが、電圧335は負であってもよい。電圧335に応じて、電荷状態305−bは経路340に従い得る。同様に、電荷状態310−bが最初に蓄積された場合、その後、それは経路345に従う。電荷状態305−c及び電荷状態310−cの最終位置は、具体的なセンシングスキーム及び回路を含む複数の要因に依存する。
【0049】
幾つかの場合、最終的な電荷は、メモリセルに接続されたデジット線の固有の静電容量に依存し得る。例えば、コンデンサがデジット線に電気的に接続され、電圧335が印加された場合、デジット線の電圧は、その固有の静電容量に起因して上昇し得る。そのため、センスコンポーネントで測定される電圧は、電圧335と等しくないことがあり、代わりに、デジット線の電圧に依存し得る。ヒステリシス曲線300−b上の最終的な電荷状態305−c及び310−cの位置は、したがって、デジット線の静電容量に依存し得、負荷線分析を通じて判定され得、すなわち、電荷状態305−c及び310−cは、デジット線の静電容量に関して定義され得る。結果として、コンデンサの電圧、電圧350又は電圧355は、異なり得、コンデンサの最初の状態に依存し得る。
【0050】
デジット線電圧をリファレンス電圧と比較することによって、コンデンサの最初の状態が判定され得る。デジット線電圧は、電圧335と、コンデンサに渡る最終電圧、電圧350又は電圧355との差、すなわち、(電圧335 − 電圧350)又は(電圧335 − 電圧355)であり得る。蓄積された論理状態を判定するために、すなわち、デジット線電圧がリファレンス電圧よりも高いか、それとも低いかを判定するために、リファレンス電圧は、その大きさが2つの可能なデジット線電圧の2つの可能な電圧間にあるように生成され得る。例えば、リファレンス電圧は、2つの量、(電圧335 − 電圧350)及び(電圧335 − 電圧355)の平均であってもよい。センスコンポーネ
ントにより比較されると、センシングされたデジット線電圧は、リファレンス電圧よりも高い又は低いと判定され得、強誘電体メモリセルの蓄積された論理値(すなわち、論理0又は1)が判定され得る。共通導電線、及び共通導電性と関連付けられたメモリセル上に蓄積され得る残留電荷の影響を緩和することによって、対象メモリセルからより多くの電荷が抽出され得る。より多くの電荷が抽出されるので、対象セルからの電圧差は、より大きくなり得、アクセス動作中に誤りが導かれることをより少なくさせ得る。メモリセルの中間電極上に蓄積された残留電荷を解決しないと、対象セルから抽出される電荷は、そうでない場合よりも少なくなり得る。
【0051】
上で論じたように、強誘電体コンデンサを使用しないメモリセルの読み出しは、蓄積された論理状態を劣化又は破壊し得る。強誘電体メモリセルは、しかしながら、読み出し動作後に最初の論理状態を維持し得る。例えば、電荷状態305−bが蓄積された場合、電荷状態は、読み出し動作中、電荷状態305−cへの経路340に従い得、電圧335を除去した後、電荷状態は、反対方向に経路340に従うことによって最初の電界状態305−bに戻り得る。
【0052】
図4は、本開示の様々な実施形態に従ったメモリアレイのフルバイアスセンシングを支持するメモリアレイ400の用例を示す。メモリアレイ400は、
図1を参照しながら記述したようなメモリアレイ100の実施形態の一例であり得る。メモリアレイ400は、強誘電体メモリセル105−b、複数のワード線110−b、及び複数のデジット線115−bを含み得る。メモリアレイ400は、共通導電線405(例えば、デジット線115−b)と、共通導電線405に結合されたメモリセルグループ410とを示す。グループ410の(複数の)メモリセルの内の少なくとも1つは、対象メモリセル415であり、グループ410の残りのメモリセルは、非対象のメモリセル420である。メモリアレイ100の各メモリセル105−bは、強誘電体コンデンサ205−a及び選択コンポーネント220−aを含む。
図4の用例では、選択コンポーネント220−aは、双方向ダイオードとして具体化され得る。双方向ダイオードは、第1の電圧差が双方向ダイオードの2端子間の第1の閾値電圧を超える場合に、第1の方向に電流を通し得、第2の電圧差が双方向ダイオードの2端子間の第2の閾値電圧を超える場合に、第2の方向に電流を通し得る。
【0053】
メモリアレイ400中の又はその他のアーキテクチャ中の他のコンポーネントと比べた、強誘電体コンデンサ205−a及び選択コンポーネント220−aの高インピーダンスに起因して、強誘電体コンデンサ205−aと選択コンポーネント220−aとの間のメモリセルの部分は、電荷を蓄積することが可能であり得る。強誘電体コンデンサ205−aと選択コンポーネント220−aとの間のメモリセルの部分は、中間電極425と呼ばれることがある。
【0054】
対象メモリセル415のアクセス動作中、非対象のメモリセル420の中間電極425は、アクセス動作中に共通導電線405に印加された電圧に基づいて残留電荷を蓄積し得る。その後、別のアクセス動作中、グループ410の(複数の)メモリセル105−bの内の何れかのそれらの個別の中間電極425中に蓄積された残留電荷は、共通導電線405上の信号に寄与し得、信号に誤りを生み出し得る。例えば、読み出し動作中、残留電荷は、読み出し動作中に対象メモリセル415により出力されている信号に寄与し得る。該寄与が十分大きい場合、メモリアレイ100は、対象メモリセル415から読み出されている信号を誤って解釈し得る。
【0055】
図5は、メモリアレイのフルバイアスセンシングのための放電回路500の一例を説明する。放電回路500は、先行する図を参照しながら記述した放電回路150の一例であり得る。放電回路500は、対象メモリセル415−aとラッチ505との間に配置され
得る。幾つかの例では、放電回路500は、対象メモリセル415−a上でアクセス動作を実施するよりも前に、共通導電線405−a(例えば、デジット線)と、メモリセルの関連付けられたグループ410との上に存在し得る残留電荷を放電するように構成される。
【0056】
放電回路500は、複数のスイッチングコンポーネント510、少なくとも1つのコンデンサ(例えば、センスコンデンサ515)、アンプ520、及び複数の電圧源525(例えば、Vdd、Vss等)を含み得る。複数のスイッチングコンポーネント510、センスコンデンサ515、アンプ520、及び電圧源525は、共通導電線405−aと関連付けられた残留電荷(例えば、メモリセル105の中間電極425上に蓄積された残留電荷と、それ自身の共通導電線405上に蓄積され得る残留電荷)を放電することと、対象メモリセル415−a上に蓄積された電荷をセンスコンデンサ515へ転送することと、センスコンデンサ515上の電荷の表現をラッチ505へ提供することと、対象メモリセル415−aの論理状態を判定することとをするように構成される。説明される実施形態では、放電回路500は、ラッチ505よりも高電圧の電圧源を使用する。
【0057】
複数のスイッチングコンポーネント510は、入力電圧によって動作可能な任意の種類のスイッチであり得る。例えば、スイッチングコンポーネント510は、トランジスタであってもよく、該トランジスタは、トランジスタのゲート電圧がある一定閾値を超えるか否かに依存して作動を実施する。他の例では、スイッチングコンポーネント510は、トグルスイッチ等の別の種類の電子スイッチであってもよい。放電回路500のスイッチングコンポーネント510は、第1のスイッチングコンポーネント530、第2のスイッチングコンポーネント535、第3のスイッチングコンポーネント540、第4のスイッチングコンポーネント545、及び第5のスイッチングコンポーネント550を含む。特定のスイッチコンポーネントは、電子コンポーネントを選択的に互いに電子的に結合するように構成される。例えば、第1のスイッチングコンポーネント530は、センスコンデンサ515の第1の端子555を第1の電圧源Vppに選択的に結合するように構成される。他の例では、第2のスイッチングコンポーネント535は、センスコンデンサ515の第2の端子560を第1の電圧源Vppに選択的に結合するように構成される。放電回路500のスイッチングコンポーネント510のゲート電圧は、
図1、
図14、及び
図15に示されるメモリコントローラ140、1415、1515等のメモリデバイスのコントローラによって制御され得る。メモリコントローラ140、1415、1515は、メモリアレイ100及びラッチ505をも制御(例えば、アクセス動作を制御)し得る。スイッチングコンポーネント510は、センスコンデンサ515及び第1の電圧源に結合され得、対象メモリセル415−aと電子通信し得る。
【0058】
センスコンデンサ515は、例えば、コンデンサ等の、電荷を蓄積可能な任意の種類の電子コンポーネントであり得る。幾つかの例では、センスコンデンサ515は、メモリアレイの対象メモリセル415−aから電荷を受け取るように構成される。センスコンデンサ515は、共通導電線405−aを介して対象メモリセル415−aと電子通信し得る。幾つかの場合、センスコンデンサ515は、共通導電線405−aに結合され且つ第1のスイッチングコンポーネント530を介して第1の電圧源に結合される第1の端子555と、第2のスイッチングコンポーネント535を介して第1の電圧源に結合される第2の端子560とを含む。幾つかの場合、第2の端子560は、第3のスイッチングコンポーネントを介してラッチ505に結合される。幾つかの場合、センスコンデンサ515の第2の端子560は、ラッチ505と電子通信する。対象強誘電体メモリセル415−aは、共通導電線405−a(例えば、デジット線115)と電子通信し得る。
【0059】
アンプ520はカスコード型の増幅デバイスであり得る。アンプは、共通導電線405−aと放電回路500のその他の電子コンポーネントとの間に配置される。アンプ520
は、読み出し動作中に、対象メモリセル415−aにより送信された信号を増幅するように構成される。アンプ520は、対象メモリセル415−aとセンスコンデンサ515との間に配置され得、ここで、アンプ520は、対象メモリセル415−aの出力信号を増幅するように構成される。幾つかの場合、アンプ520は、カスコードを含む。
【0060】
ラッチ505は、センスコンデンサ515上に蓄積された電荷に少なくとも部分的に基づいて、対象メモリセル415−aの論理状態を判定することが可能な低電圧ラッチであり得る。説明される実施形態では、低電圧ラッチは、放電回路500よりも低電圧を使用して動作する。例えば、低電圧ラッチは、約1ボルトを使用して動作し得る。ラッチ505は、センスコンデンサ515と電子通信し得、第1の電圧源よりも低い第2の電圧源と結合され得る。
【0061】
図6〜
図9は、時間の関数として電圧及び電流の複数のグラフ表現600、700、800、900を示し、先行する図に図示されたメモリアレイ100上の動作を表し得る。グラフ表現600、700、800、900の各々は、タイミング図を含み、同じ期間に渡ってプロットされている。幾つかの例では、放電回路500(又はメモリアレイ100のその他のコンポーネント)は、3つの期間を使用してアクセス動作を実施する。(t0からt1までの)第1の期間中、共通導電線405−a及びその関連付けられたメモリセル415−a、420−aから1つ以上の残留電荷が放電され得る。(t1からt2までの)第2の期間中、対象メモリセル415−a上に蓄積された電荷は、センスコンデンサ515へ転送され得る。(t2からt3までの)第3の期間中、センスコンデンサ515上に存在する電圧は、ラッチ505に印加され得る。最後に、t4において、センスコンデンサ515から受け取った電圧をリファレンス電圧と比較することによって、対象メモリセル415−aの論理状態が(ラッチ505において、又はラッチ505を用いて)判定され得る。グラフ表現600、700、800、900により表されるメモリアレイ100の機能及び動作は、メモリコントローラ140、1415、1515により制御され得る。
【0062】
図6は、
図5に示した放電回路500を使用するアクセス動作中の対象メモリセルの第1の共通導電線及び第2の共通導電線上の電圧のグラフ表現600を表す。(t0からt1までの)第1の期間中、メモリブロックのデジット線に電圧が印加され得る。t1において、デジット線と関連付けられた1つ以上のワード線の電圧が調節され得る。この方法では、デジット線と関連付けられた(複数の)メモリセルの内の1つが対象メモリセル415−aとして選択される。用例では、ワード線に渡る電圧は削減される。この方法では、対象強誘電体メモリセル415−aに渡る電圧差は、より大きく、対象メモリセルの論理状態は読み出され得、変化し得、又は幾つかのその他の方法では、影響を受け得る。
【0063】
図7は、
図5に示した放電回路500のスイッチングコンポーネント510の各々におけるゲート電圧のグラフ表現700を示す。説明される実施形態では、これらのゲート電圧は、メモリコントローラ140により制御される。他の実施形態では、ゲート電圧は、別のコントローラ又はコンピューティングデバイスにより制御され得る。グラフ表現700は、特定のスイッチが開放された場合、及び対象メモリセル415−aのアクセス動作中にそれらが閉鎖された場合を図示する。グラフ表現700に使用されるように、用語“閉鎖”は、スイッチが、その導電線が電気を通すことを可能にしていることを意味し、用語“開放”は、スイッチが、その導電線が電気を通すことを不可能にしていることを意味する。
【0064】
既に論じられたように、複数の異なる期間中に、アクセス動作の様々な機能が実施される。前述した期間の各々中のスイッチングコンポーネント及びその他の電子コンポーネントの具体的な動作は、
図7、
図8、及び
図9を参照しながら記述されるであろう。
図7は
、放電回路500の複数のスイッチングコンポーネント510の動作を具体的に言及する。
図8及び
図9は、それらのスイッチングコンポーネントを動作した幾つかの結果を図示する。それ故、
図8及び
図9は、ここで紹介されるが、幾つかのスイッチングコンポーネントを開放及び閉鎖した結果を記述するために他の場所では使用される。
図8は、
図5に示すセンスコンデンサ515の端子における電圧のグラフ表現800を示す。
図9は、
図5に示した電流のグラフ表現900を示す。
【0065】
(t0からt1までの)第1の期間中、第1のスイッチングコンポーネント530、第2のスイッチングコンポーネント535、及び第5のスイッチングコンポーネント550は閉鎖され、第3のスイッチングコンポーネント540及び第4のスイッチングコンポーネント545は開放される。第1のスイッチングコンポーネント530は、共通導電線405−aを第1の電圧源Vppに接続する。第1の電圧源Vppを共通導電線405−a(例えば、デジット線115−c)に印加することによって、i1、i2、及びi3により表される複数の電流は、共通導電線405−aに沿って、該共通導電線405−aと関連付けられたメモリセル415−a、420−aに誘導される。
図9に示されるように、グラフ表現900の領域905は、共通導電線405−aへの電圧の印加によって、残留分極が消散及び/又は放電されていることを図示する。また、第2のスイッチングコンポーネント535は、センスコンデンサ515の第2の端子560を第1の電圧源Vppに接続する。
図8に示されるように、第1の端子555及び第2の端子560の両方が第1の電圧源Vppに接続されるので、センスコンデンサ515は、Vppにより決定される電圧レベルを有する。
【0066】
図7に示されるように、(t1からt2までの)第2の期間中、t1で開始すると、第1のスイッチングコンポーネント530は開放位置に変更される。この方法では、共通導電線405−aに印加された電圧は除去され、対象メモリセル415−aの電荷に基づいてセンスコンデンサ515を充電するプロセスが開始する。
図6に関連して前述したように、t1において、(複数の)メモリセル105−bの内の1つが対象メモリセル415−aとして選ばれるように、ワード線における電圧が調節される。
図9に示されるように、グラフ表現900の領域910は、対象メモリセル415−aがその電荷をセンスコンデンサ515中へ放電することを表す。また、グラフ表現900の領域915は、
図6に示し記述したように、t2においてワード線110上の電圧が調節された後のデジット線115上の電流の変化を表す。
図8に示されるように、対象メモリセル415−a上に存在する電荷に従って第1の端子555における電圧が変化する一方で、端子560における電圧はVppで不変のままである。t1とt2との間のある時、第2のスイッチングコンポーネント535は開放位置に変更される。こうした時間において、対象メモリセル415−aからセンスコンデンサ515への電荷の転送の停止が開始し得る。
【0067】
図7に示されるように、(t2からt3までの)第3の期間中、t2において、第4のスイッチングコンポーネント545は閉鎖位置に変更される。これは、センスコンデンサ515の第1の端子555を第2の電圧Vssに接続する。これは、センスコンデンサ515の第1の端子555を事実上グランドする。t3の直前、第5のスイッチングコンポーネント550は開放位置に変更され、それにより、リファレンス電圧をラッチ505から除去する。第3の期間中、センスコンデンサ515の第2の端子560は、フローティングのままにされる。それ故、センスコンデンサ515に渡って何ら電流が流れず、センスコンデンサ515はその電荷を維持するであろう。
図8に示されるように、センスコンデンサ515はその電荷を維持するので、第1の端子555はVss(例えば、事実上のグランド)に調節され、第2の端子560は、センスコンデンサ515上に存在する電荷を指し示す電圧に補償及び調節されるであろう
。センスコンデンサ515上に存在する電荷は、対象メモリセル415−a上に存在する電荷に少なくとも部分的に基
き得る。ラッチ505に印加されるリファレンス電圧(Vref)は、対象メモリセル415−aの(
複数の)論理状態間を区別し得るように選択される。より具体的には、Vrefは、第1の論理状態(例えば、セル=1)と関連付けられた第1の電圧よりも小さくなるように選択され、第2の論理状態(例えば、セル=0)と関連付けられた第2の電圧よりも大きくなるように選択されるであろう。他の実施形態では、メモリセルは3つ以上の別々の論理状態を支持し得、Vrefは異なるように選択され得、又は2つ以上のVrefがあり得る。t2とt3との間のある時、第3のスイッチングコンポーネント540は閉鎖位置に変更され得る。この方法では、センスコンデンサ515の第2の端子560はラッチ505に印加される。t3の直前、第3のスイッチングコンポーネント540は開放位置に戻される。この方法では、ラッチ505は、対象メモリセル415−aの論理状態を判定するのに役立つ第2の端子560上の電圧をセンシングする。
【0068】
図6〜
図9には示されないが、t4において、ラッチ505は活性化され得る。一旦活性化されると、ラッチ505は、第2の端子560において見られる電圧を蓄積し、該電圧をVrefと比較し、対象メモリセル415−aの論理状態を判定する。
【0069】
図10は、メモリアレイのフルバイアスセンシングのための放電回路1000の別例を説明する。幾つかの場合、放電回路1000は、放電回路150の一例として具体化され得る。放電回路1000は、上述した放電回路500と同じ素子及び機構の多くを含む。放電回路500の素子と同様に符号が付されている回路1000の素子は同様に具体化され得る。そのようなものとして、これらの共通の素子の全ての説明をここでは繰り返さない。
【0070】
放電回路500と同様に、放電回路1000は、対象メモリセル415−bとラッチ505−aとの間に配置される。放電回路1000は、対象メモリセル415−b上でアクセス動作(例えば、読み出し動作)を実施するよりも前に、共通導電線405−b(例えば、デジット線)、及び関連付けられたメモリセル上に存在し得る残留電荷を放電するように構成される。
【0071】
放電回路1000は、複数のスイッチングコンポーネント510−a、センスコンデンサ515−a、アンプ520−a、複数の電圧源525−a、及びシフトコンデンサ1065を含み得る。上で論じたように、電子コンポーネント510−a、515−a、520−a、525−a、及びシフトコンデンサ1065は、共通導電線405−bと関連付けられた残留電荷(例えば、メモリセル105の中間電極425上に蓄積された残留電荷と、それ自身の共通導電線405上に蓄積され得る残留電荷)を放電することと、対象メモリセル415−b上に蓄積された電荷をセンスコンデンサ515−aへ転送することと、センスコンデンサ515−a上の電荷の表現をラッチ505−aへ提供することと、対象メモリセル415−bの論理状態を判定することとをするように構成される。説明される実施形態では、放電回路1000は、ラッチ505−aよりも高い電圧源を使用する。
【0072】
シフトコンデンサ1065は、ラッチ505−aがセンスコンデンサ515−a上の電圧を読み出している場合に、センスコンデンサ515−aにより出力された電圧を異なる値にシフトするように構成される。説明される実施形態では、シフトコンデンサは、ラッチ505−aにより受け取られた出力電圧を第1の電圧レベル(Vpp)から第2の電圧レベル(Vdd)へシフトするように構成される。ラッチ505−aにおいて見られる出力電圧のシフトは、該出力電圧がラッチ505−aに対して適切なレベルであることを確保することによって、よりよく機能するラッチを提供し得る。シフトコンデンサ1065の付加に起因して、放電回路1000は、放電回路500とは異なる幾つかの機構及び細部を含む。放電回路1000中に使用されている基本的な素子は、放電回路500の素子と同様に具体化される(例えば、スイッチングコンポーネント510−aはスイッチングコンポーネント510と同様に具体化される)。シフトコンデンサ1065は、例えば、
コンデンサ等の、電荷を蓄積することが可能な任意の種類の電子コンポーネントとして具体化され得る。シフトコンデンサ1065は、センスコンデンサ515−a及び共通導電線405−bに第1の端子1055において接続される。シフトコンデンサ1065は、ラッチ505−a及びセンスコンデンサ515−aに第2の端子1060において選択的に結合される。シフトコンデンサ1065は、共通導電線405−b(例えば、デジット線115)及びセンスコンデンサ515−aと電子通信し得、ここで、シフトコンデンサ1065は、第1の電圧源よりも低い第2の電圧源と結合されるラッチ505−aと電子通信する。幾つかの場合、シフトコンデンサ1065は、共通導電線405−bと結合される第1の端子1055を含み、シフトコンデンサ1065の第2の端子1060は、別のスイッチングコンポーネントを介して第1の電圧源と結合される。
【0073】
図11〜
図13は、
図10に図示されたメモリアレイ100上に存在する、時間に渡る関数として電圧の複数の異なるグラフ表現1100、1200、1300を示す。グラフ表現1100、1200、1300の各々は、タイミング図として具体化され得、同じ期間に渡ってプロットされている。用例では、放電回路1000は、複数の機能を実施するための2つの期間を使用してアクセス動作を実施する。(t0からt1までの)第1の期間中、放電回路1000は、共通導電線405−bと、その関連付けられたメモリセル415−b、420−bとから1つ以上の残留電荷を放電する。第1の期間中、シフトコンデンサ1065は、第2の電圧レベルVddに等しくなるように充電される。(t1からt2までの)第2の期間中、対象メモリセル415−b上に蓄積された電荷はセンスコンデンサ515−aへ転送される。また、第2の期間中、センスコンデンサ515−a及びシフトコンデンサ1065上に存在する電圧はラッチ505−aによりセンシングされ得る。最後に、t4において、t2後暫くして、センスコンデンサ515−a及びシフトコンデンサ1065から受け取られた電圧をリファレンス電圧(Vref)と比較することによって、対象メモリセル415−bの論理状態が判定される。グラフ表現1100、1200、1300により表されるメモリアレイ100の機能及び動作はメモリコントローラ140により制御され得る。
図11は、
図10に示した放電回路1000を使用するアクセス動作中の対象メモリセル415−bの第1の共通導電線及び第2の共通導電線上の電圧のグラフ表現1100を示す。
図10に示される動作は、
図6に図示された動作と同様である。そのようなものとして、ここでは全ての説明を繰り返さない。
【0074】
図12は、
図10に示した放電回路1000のスイッチングコンポーネント510−aの各々におけるゲート電圧のグラフ表現1200を示す。説明される実施形態では、これらのゲート電圧はメモリコントローラ140により制御され得る。他の実施形態では、ゲート電圧は別のコントローラ又はコンピューティングデバイスにより制御され得る。グラフ表現1200は、特定のスイッチが開放した場合、及び対象メモリセル415−bのアクセス動作中にそれらが閉鎖した場合を図示する。グラフ表現1200に使用されるように、用語“閉鎖”は、スイッチがその導電線が電気を通すことを可能にしていることを意味し、用語“開放”は、スイッチがその導電線が電気を通すことを不可能にしていることを意味する。
【0075】
既に論じられたように、アクセス動作の様々な機能は、複数の異なる期間中に実施される。前述した期間の各々中のスイッチングコンポーネント及びその他の電子コンポーネントの具体的な動作は、
図12及び
図13を参照しながら記述されるであろう。
図12は、放電回路1000の複数のスイッチングコンポーネント510−aの動作を特に言及する。
図13は、それらのスイッチングコンポーネントを動作した幾つかの結果を図示する、それ故、
図13は、ここで紹介されるが、幾つかのスイッチングコンポーネントを開放及び閉鎖した結果を記述するために他の場所では使用される。
図13は、
図10に示したシフトコンデンサ1065の端子における電圧のグラフ表現1300を示す。
【0076】
(t0からt1までの)第1の期間中、第1のスイッチングコンポーネント1030、第2のスイッチングコンポーネント1035、及び第4のスイッチングコンポーネント1045が閉鎖される一方、第3のスイッチングコンポーネント1040は開放される。第1のスイッチングコンポーネント1030は、電圧レベルVppを有する第1の電圧源に第1の端子1055を接続する。それ故、共通導電線405−bに電圧(例えば、Vpp)が印加され、共通導電線405−b及びその関連付けられたメモリセル415−b、420−bから1つ以上の残留電荷が放電される。また、第2のスイッチングコンポーネント1035は、第2の電圧レベルVddを有する第2の電圧源に第2の端子1060を接続し、ここで、第1の電圧レベルは第2の電圧レベルとは異なる。
図8に示されるように、第1の期間中、センスコンデンサ515−a及びシフトコンデンサ1065は、第1の電圧源Vpp及び第2の電圧源Vddを使用して充電される。
【0077】
図12を参照すると、(t1からt2までの)第2の期間中、t1で開始すると、スイッチングコンポーネント510−aの全てが変更される。第1のスイッチングコンポーネント1030、第2のスイッチングコンポーネント1035、及び第4のスイッチングコンポーネント1045が開放位置に変更される一方で、第3のスイッチングコンポーネント1040は閉鎖位置に変更される。同時に、対象メモリセル415−bのワード線が選択される。これを行うことによって、第1の端子1055及び第2の端子1060の両方から第1及び第2の電圧源が切断される一方で、ラッチ505−aは、第2の端子1060にここで接続される。また、対象メモリセル415−bは第1の端子1055に接続される。
図13に示されるように、これによって、対象メモリセル415−bの強誘電体コンデンサ上に蓄積された電荷は、第1の端子1055及び第2の端子1060において見られる電圧に影響を与える。ラッチ505−aに印加されるリファレンス電圧(Vref)は、対象メモリセル415−bの論理状態間を区別し得るように選択される。
図11〜
図13には示されていないが、t2の後暫くして生じ得るt4において、ラッチ505−aは活性化される。一旦活性化されると、ラッチ505−aは、第2の端子1060において見られる電圧を蓄積し、該電圧をVrefと比較し、対象メモリセル415−bの論理状態を判定する。また、第3のスイッチングコンポーネント1040は、t2の後暫くして、開放位置から閉鎖位置へ変更され得る。
【0078】
図14は、本開示の様々な実施形態に従ったメモリアレイのフルバイアスセンシングを支持するメモリアレイ1405のブロック
図1400を示す。メモリアレイ1405は、電子メモリ装置と称され得、
図1を参照しながら記述したようなメモリアレイ100のコンポーネントの一例であり得る。
【0079】
メモリアレイ1405は、1つ以上のメモリセル1410、メモリコントローラ1415、ワード線1420、プレート線1425、リファレンスコンポーネント1430、センスコンポーネント1435、デジット線1440、及びラッチ1445を含み得る。これらのコンポーネントは、相互に電子通信し得、本明細書に記述される機能の内の1つ以上を実施し得る。幾つかの場合、メモリコントローラ1415は、バイアスコンポーネント1450及びタイミングコンポーネント1455を含み得る。
【0080】
メモリセル1415は、
図1及び
図2を参照しながら記述したワード線110、デジット線115、センスコンポーネント125、及びプレート線210の例示であり得るワード線1420、デジット線1440、センスコンポーネント1435、及びプレート線1425と電子通信し得る。メモリアレイ1405はリファレンスコンポーネント1430及びラッチ1445をも含み得る。メモリアレイ1405のコンポーネントは、相互に電子通信し得、
図1〜
図4を参照しながら記述した機能の一部を実施し得る。幾つかの場合、リファレンスコンポーネント1430、センスコンポーネント1435、及びラッチ1445はメモリコントローラ1415のコンポーネントであり得る。他の場合、ラッチ1
445は、
図5及び
図10を参照しながら記述したラッチ505の一例であり得る。
【0081】
幾つかの例では、デジット線1440は、センスコンポーネント1435及び強誘電体メモリセル1410の強誘電体コンデンサと電子通信する。強誘電体メモリセル1410は、論理状態(例えば、第1又は第2の論理状態)で書き込み可能であり得る。ワード線1420は、メモリコントローラ1415及び強誘電体メモリセル1410の選択コンポーネントと電子通信し得る。プレート線1425は、メモリコントローラ1415及び強誘電体メモリセル1410の強誘電体コンデンサのプレートと電子通信し得る。センスコンポーネント1435は、メモリコントローラ1415、デジット線1440、ラッチ1445、及びリファレンス線1460と電子通信し得る。リファレンスコンポーネント1430は、リファレンス線1460を介してメモリコントローラ1415と電子通信し得る。センス制御線1465は、センスコンポーネント1435及びメモリコントローラ1415と電子通信し得る。これらのコンポーネントは、他のコンポーネント、接続、又はバスを介して、上に列挙されていないコンポーネントに加えて、メモリアレイ1405の内部又は外部の両方のその他のコンポーネントとも電子通信し得る。
【0082】
メモリコントローラ1415は、ワード線1420、プレート線1425、又はデジット線1440を、それらの様々なノードに電圧を印加することによって活性化するように構成され得る。例えば、バイアスコンポーネント1450は、上述したようにメモリセル1410を読み出す又は書き込むために、メモリセル1410を動作させるための電圧を印加するように構成され得る。幾つかの場合、メモリコントローラ1415は、
図1を参照しながら記述したように、行デコーダ、列デコーダ、又はそれら両方を含み得る。このことは、メモリコントローラ1415が1つ以上のメモリセル105にアクセスすることを可能にし得る。バイアスコンポーネント1450はまた、センスコンポーネント1435に対するリファレンス信号を生成するための電位をリファレンスコンポーネント1430に提供し得る。また、バイアスコンポーネント1450は、センスコンポーネント1435の動作のための電位を提供し得る。
【0083】
幾つかの場合、メモリコントローラ1415は、その動作をタイミングコンポーネント1455を使用して実施し得る。例えば、タイミングコンポーネント1455は、本明細書で論じた、読み出し及び書き込み等のメモリ機能を実施するためのスイッチング及び電圧印加に対するタイミングを含む、様々なワード線選択又はプレートバイアスのタイミングを制御し得る。幾つかの場合、タイミングコンポーネント1455はバイアスコンポーネント1450の動作を制御し得る。
【0084】
リファレンスコンポーネント1430は、センスコンポーネント1435に対するリファレンス信号を生成するための様々なコンポーネントを含み得る。リファレンスコンポーネント1430は、リファレンス信号を生み出すように構成された回路を含み得る。幾つかの場合、リファレンスコンポーネント1430は、他の強誘電体メモリセル105を使用して実装され得る。センスコンポーネント1435は、(デジット線1440を通じた)メモリセル1410からの信号を、リファレンスコンポーネント1430からのリファレンス信号と比較し得る。論理状態を判定すると、センスコンポーネントは、該出力をラッチ1445中にその後蓄積し得、ここで、該出力は、メモリアレイ1405が一部である電子デバイスの動作に従って使用され得る。センスコンポーネント1435は、ラッチ及び強誘電体メモリセルと電子通信するセンスアンプを含み得る。
【0085】
メモリコントローラ1415は、
図15を参照しながら記述するメモリコントローラ1515の実施形態の一例であり得る。
【0086】
メモリコントローラ1415は、強誘電体メモリセルと、強誘電体メモリセルのアクセ
ス線に結合される選択コンポーネントとの間の中間電極から残留電荷を第1の期間中に放電し得、強誘電体メモリセルのデジット線と電子通信するコンデンサを第1の期間の後充電し得、第1の期間の後、該コンデンサの電荷に基づいて強誘電体メモリセルの論理状態を判定し得、アクセス動作のためのメモリセルを選択し得、ここで、メモリセルは、デジット線と電子通信し、メモリセルと電子通信するコンデンサを充電し得、ここで、コンデンサは、第1の期間の後である第2の期間中に充電され、メモリセルとコンデンサとの間で共有され得る電荷はメモリセルの論理状態に基づき、第1の供給電圧よりも小さい第2の供給電圧に結合されたラッチにコンデンサを結合するためのスイッチングコンポーネントを活性化し得、コンデンサの放電からもたらされるラッチの電圧に基づいて、メモリセルの論理状態を判定し得る。
【0087】
幾つかの例では、メモリアレイ1405は、3次元クロスポイントアレイのメモリセル、メモリセルと電子通信する複数のスイッチングコンポーネント、メモリセル及び複数のスイッチングコンポーネントと電子通信するコントローラを含み得、ここで、コントローラは、メモリセルと、3次元クロスポイントアレイのアクセス線に結合される選択コンポーネントとの間の中間電極から残留電荷を放電することと、中間電極を放電した後に、3次元クロスポイントアレイのデジット線を介してメモリセルと電子通信するコンデンサを充電することと、コンデンサの電荷に少なくとも部分的に基づいてメモリセルの論理状態を判定することとをするように動作可能である。他の例では、メモリアレイ1405は2次元メモリアレイであり得る。
【0088】
図15は、本開示の様々な実施形態に従ったメモリアレイのフルバイアスセンシングを支持するデバイス1505を含むシステム1500の図を示す。デバイス1505は、例えば、
図1を参照しながら、上述したようなメモリアレイ100のコンポーネントの一例であり得、又は該コンポーネントを含み得る。
【0089】
デバイス1505は、通信を送受信するためのコンポーネントを含む、双方向の音声及びデータ通信のためのコンポーネントを含み得、メモリコントローラ1515、メモリセル1520、BIOSコンポーネント1525、プロセッサ1530、入出力制御コンポーネント1535、及び周辺コンポーネント1540を含む。
【0090】
メモリコントローラ1515は、本明細書に記述されるような1つ以上のメモリセルを動作し得る。具体的には、メモリコントローラ1515は、メモリアレイのフルバイアスセンシングを支持するように構成され得る。幾つかの場合、メモリコントローラ1515は、
図1を参照しながら記述したように、行デコーダ、列デコーダ、又はそれら両方を含み得る。
【0091】
メモリセル1520は、本明細書に記述されるような(すなわち、論理状態の形式で)情報を蓄積し得る。
【0092】
BIOSコンポーネント1525は、ファームウェアとして動作するベーシックインプット/アウトプットシステム(BIOS)を含むソフトウェアコンポーネントであり、それは、様々なハードウェアコンポーネントを初期化し得、稼働し得る。BIOSコンポーネント1525は、プロセッサと様々な他のコンポーネント、例えば、周辺コンポーネント、入出力制御コンポーネント等との間のデータの流れをも管理し得る。BIOSコンポーネント1525は、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、又は任意のその他の不揮発性メモリ中に蓄積されたプログラム又はソフトウェアを含み得る。
【0093】
プロセッサ1530は、インテリジェントハードウェアデバイス(例えば、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、中央処理装置(CPU)、マイクロコン
トローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラム可能論理デバイス、分離したゲート若しくはトランジスタ論理コンポーネント、分離したハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の組み合わせ)を含み得る。幾つかの場合、プロセッサ1530は、メモリコントローラを使用してメモリアレイを動作するように構成され得る。その他の場合、メモリコントローラは、プロセッサ1530中に集積され得る。プロセッサ1530は、様々な機能(例えば、メモリアレイのフルバイアスセンシングを支持する機能又はタスク)を実施するために、メモリ中に蓄積されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得る。1530。
【0094】
入出力制御コンポーネント1535は、デバイス1505に対する入力信号及び出力信号を管理し得る。入出力制御コンポーネント1535は、デバイス1505中に集積されない周辺装置をも管理し得る。幾つかの場合、入出力制御コンポーネント1535は、外部周辺装置への物理的接続又はポートを表し得る。幾つかの場合、入出力制御コンポーネント1535は、iOS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、MS−DOS(登録商標)、MS−WINDOWS(登録商標)、OS/2(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)等のオペレーティングシステム、又は別の周知のオペレーティングシステムを利用し得る。
【0095】
周辺コンポーネント1540は、任意の入力若しくは出力デバイス、又はそうしたデバイスに対するインタフェースを含み得る。例示として、ディスクコントローラ、音声コントローラ、画像コントローラ、イーサネット(登録商標)コントローラ、モデム、ユニバーサルシリアルバス(USB)コントローラ、シリアル若しくはパラレルポート、又はペリフェラルコンポーネントインタコネクト(PCI)若しくはアクセラレーテッドグラフィックスポート(AGP)スロット等の周辺カードスロットが挙げられ得る。
【0096】
入力1545は、デバイス1505又はそのコンポーネントへの入力を提供する、デバイス1505の外にあるデバイス又は信号を表し得る。これは、ユーザインタフェース、又はその他のデバイスとのインタフェース若しくはその他のデバイス間のインタフェースを含み得る。幾つかの場合、入力1545は、入出力制御コンポーネント1535により管理され得、周辺コンポーネント1540を介してデバイス1505と相互作用し得る。
【0097】
出力1550は、デバイス1505又はその何れかのコンポーネントからの出力を受信するように構成された、デバイス1505の外にあるデバイス又は信号を表し得る。出力1550の例は、表示装置、音声スピーカ、プリントデバイス、別のプロセッサ、又はプリント回路基板等を含み得る。幾つかの場合、出力1550は、周辺コンポーネント1540を介してデバイス1505とインタフェースで連結する周辺装置であり得る。幾つかの場合、出力1550は、入出力制御コンポーネント1535により管理され得る。
【0098】
デバイス1505のコンポーネントは、それらの機能を実行するように設計された回路を含み得る。これは、本明細書に記載される機能を実行するように構成された様々な回路素子、例えば、導電線、トランジスタ、コンデンサ、インダクタ、抵抗、アンプ、又はその他の能動素子若しくは非能動素子を含み得る。
【0099】
図16は、本開示の様々な実施形態に従ったメモリアレイのフルバイアスセンシングのための方法1600を説明するフローチャートを示す。方法1600の動作は、本明細書に記述されるように、メモリアレイ100又はそのコンポーネントにより実装され得る。例えば、方法1600の動作は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したようなメモリコントローラにより実施され得る。幾つかの例では、メモリアレイ100は、後述する機能を実施するために、デバイスの機能的要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。付加的に又は代替的に、メモリアレイ100は、以下に記述される機能の一
部を専用のハードウェアを使用して実施し得る。
【0100】
ブロック1605において、方法1600は、アクセス動作を実施するための対象メモリセルを選択することを含み得る。この最初の選択は、デジット線及びワード線に電圧を印加することより対象メモリセルを実際に選択することとは異なり得る。代わりに、この選択プロセスは、対象メモリセルを物理的に選択することよりも前に、メモリコントローラにより行われ得る。アクセス動作は、書き込み動作、読み出し動作、リフレッシュ動作、又はメモリセルを使用して実施され得るその他の任意の種類の動作を含み得る。幾つかの場合、アクセス動作のために選択されたメモリセルは、デジット線と電子通信する。ブロック1605での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0101】
ブロック1610において、方法1600は、強誘電体メモリセルと、強誘電体メモリセルのアクセス線に結合される選択コンポーネントとの間の中間電極から残留電荷を第1の期間中に放電し得る。メモリセル上でアクセス動作を実施することは、共通導電線、及び共通導電線と関連付けられたメモリセル上に貯留する残留電荷を生じさせ得る。対象メモリセル上でのアクセス動作中、それらの残留電荷は、対象メモリセルから出力された信号に寄与し得る。幾つかの実例では、残留電荷の寄与は、対象メモリセル上に蓄積されたデータに誤りを導き得、又は対象メモリセル上に蓄積された論理状態をメモリアレイ100に誤って解釈させ得る。
【0102】
幾つかの場合、放電することは、共通導電線(例えば、デジット線)上、及び共通導電線に電子的に接続されたメモリセルの中間電極上に存在する複数の残留電荷を放電することを含み得る。幾つかの場合、方法1600は、デジット線と電子通信する別の強誘電体メモリセルと、別のアクセス線に結合される別の選択コンポーネントとの間に配置された別の中間電極から別の残留電荷を第1の期間中に放電し得る。用語“アクセス線”は、用語“共通導電線”、“ワード線”、“デジット線”、“ビット線”、又はその他の同様の専門用語と相互に交換可能に使用され得る。幾つかの場合、メモリアレイは、第1の期間中に、メモリセルを選択することに少なくとも部分的に基づいて、メモリセルと関連付けられた残留電荷を放電し得る。幾つかの場合、メモリセルは、複数のメモリセルの内の第1のメモリセルであり、ここで、残留電荷は、第1のメモリセル又は複数のメモリセルの内の第2のメモリセルに対する以前のアクセス動作と関連付けられる。幾つかの場合、メモリセルは、中間電極を介して選択コンポーネントに結合され、ここで、残留電荷は中間電極において蓄積される。より具体的には、残留電荷は、共通導電線に結合されたメモリセルの中間電極中に貯留し得る。ブロック1610での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0103】
ブロック1615において、方法1600は、第1の期間が経過したか否かを判定し得る。第1の期間が経過していない場合、方法1600は、ブロック1610に戻り得、残留電荷の放電を継続し得る。第1の期間が経過した場合、方法1600はブロック1620を実施し得る。ブロック1615での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0104】
ブロック1620において、方法1600は、強誘電体メモリセルのデジット線と電子通信するコンデンサを第1の期間の後に充電し得る。幾つかの場合、第1のコンデンサはセンスコンデンサであり、それは、第2の期間中に充電される。充電することの一部として、メモリアレイは、デジット線を介して強誘電体メモリセルにコンデンサを結合するスイッチングコンポーネントを第2の期間中に活性化し得、ここで、第2の期間は第1の期間の後である。また、放電回路中のアンプは、第2の期間中に強誘電体メモリセルの出力を増幅し得、ここで、強誘電体メモリセルの論理状態は、増幅された出力に少なくとも部
分的に基づいて判定される。例えば、メモリセルの出力は、センスコンデンサに転送されると共に増幅される。
【0105】
幾つかの場合、方法1600は、メモリセルと電子通信するコンデンサを充電し得、ここで、コンデンサは、第1の期間の後である第2の期間中に充電され、メモリセルとコンデンサとの間で共有される電荷は、メモリセルの論理状態に少なくとも部分的に基づく。第2の期間中、方法1600は、デジット線を介してコンデンサをメモリセルに結合するスイッチングコンポーネントを第2の期間中に活性化し得る。幾つかの場合、方法1600はまた、コンデンサを第1の電圧源から絶縁し得る。ブロック1620での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0106】
ブロック1625において、方法1600は、第2の期間が経過したか否かを判定し得る。第2の期間が経過していない場合、方法1600は、ブロック1620に戻り得、センスコンデンサの充電を継続し得る。第2の期間が経過した場合、方法1600はブロック1630を実施し得る。ブロック1625での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0107】
ブロック1630において、方法1600は、第1の供給電圧よりも小さい第2の共有電圧に結合されたラッチにコンデンサを結合するためのスイッチングコンポーネントを活性化し得る。より具体的には、方法1600は、コンデンサをラッチに結合するための第1のスイッチングコンポーネントを活性化し得、コンデンサを事実上グランドするための第2のスイッチングコンポーネントを活性化し得る。この方法では、コンデンサの第1の端子は事実上グランドされ、コンデンサの第2の端子はフローティングのままである。この構成に起因して、第2の端子上で見られる電圧は、センスコンデンサの電荷を指し示し得、更に言うと、メモリセルの論理状態を指し示し得る。
【0108】
幾つかの場合、方法1600は、コンデンサをラッチに結合するスイッチングコンポーネントを第3の期間中に活性化し得、ここで、第3の期間は第2の期間の後であり、ラッチは、強誘電体メモリセルを含むメモリセルのグループに対する供給電圧よりも低い供給電圧に結合される。幾つかの場合、方法1600は、第3の期間中にコンデンサを強誘電体メモリセルから絶縁し得る。ブロック1630での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0109】
ブロック1635において、方法1600は、第3の期間が経過したか否かを判定し得る。第3の期間が経過していない場合、方法1600は、ブロック1630に戻り得、センスコンデンサのラッチへの結合を継続し得る。第3の期間が経過した場合、方法1600はブロック1640を実施し得る。ブロック1635での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0110】
ブロック1640において、方法1600は、第1の期間の後、コンデンサ(例えば、センスコンデンサ)の電荷に少なくとも部分的に基づいて、強誘電体メモリの論理状態を判定し得る。幾つかの場合、方法1600は、第3の期間中に論理状態を判定し得る。上で論じたように、センスコンデンサの第2の端子上の電圧は、対象メモリセル上に存在する電荷を指し示し得る。リファレンス電圧の電圧レベルは、メモリセルの論理状態に依存する第2の端子上の期待値に少なくとも部分的に基づいて選択される。方法1600は、メモリセルの論理状態を判定するために、センスコンデンサの出力をリファレンス電圧と比較し得る。幾つかの場合、方法1600は、コンデンサをラッチに結合することからもたらされるラッチの電圧に少なくとも部分的に基づいて、メモリセルの論理状態を判定し
得る。ブロック1640での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0111】
図17は、本開示の様々な実施形態に従ったメモリアレイのフルバイアスセンシングのための方法1700を説明するフローチャートを示す。方法1700の動作は、本明細書に記述されるように、メモリアレイ100又はそのコンポーネントにより実装され得る。例えば、方法1700の動作は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したようなメモリコントローラにより実施され得る。幾つかの例では、メモリアレイ100は、後述する機能を実施するために、デバイスの機能的要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。付加的に又は代替的に、メモリアレイ100は、以下に記述される機能の一部を専用のハードウェアを使用して実施し得る。
【0112】
ブロック1705において、方法1700は、アクセス動作を実施するための対象メモリセルを選択し得る。この最初の選択は、デジット線及びワード線に電圧を印加することより対象メモリセルを実際に選択することとは異なり得る。代わりに、この選択プロセスは、対象メモリセルを物理的に選択することよりも前に、メモリコントローラにより行われ得る。アクセス動作は、書き込み動作、読み出し動作、リフレッシュ動作、又はメモリセルを使用して実施され得る任意のその他の種類の動作を含み得る。幾つかの場合、アクセス動作のために選択されたメモリセルは、デジット線と電子通信する。ブロック1705での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0113】
ブロック1710において、方法1700は、強誘電体メモリセルと、強誘電体メモリセルのアクセス線に結合される選択コンポーネントとの間の中間電極から残留電荷を第1の期間中に放電し得る。メモリセル上でアクセス動作を実施することは、共通導電線、及び共通導電線と関連付けられたメモリセル上に貯留される残留電荷を生じさせ得る。対象メモリセル上でのアクセス動作中、それらの残留電荷は、対象メモリセルから出力された信号に寄与し得る。幾つかの実例では、残留電荷の寄与は、対象メモリセル上に蓄積されたデータに誤りを導き得、又は対象メモリセル上に蓄積された論理状態をメモリアレイ100に誤って解釈させ得る。
【0114】
幾つかの場合、方法1700は、デジット線と電子通信し得る付加的コンデンサを第1の期間中に充電し得る。これらの例では、付加的コンデンサは、シフトコンデンサであり得、ラッチにより見られるようなセンスコンデンサの出力電圧を変えるために使用される。用例では、シフトコンデンサは、ラッチ中に入力されるのにより適する電圧に変え得る。通常、センスコンデンサ上の電圧及び電荷は、放電回路の動作上の必要性により規定され得る。幾つかの場合、方法1700は、第1のコンデンサ及びラッチと電子通信する第2のコンデンサを充電し得る。幾つかの場合、方法1700は、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサをラッチに結合するためのスイッチングコンポーネントを活性化し得る。ブロック1710での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0115】
ブロック1715において、方法1700は、第1の期間が経過したか否かを判定し得る。第1の期間が経過していない場合、方法1700は、ブロック1710に戻り得、残留電荷の放電及び/又は付加的コンデンサの充電を継続し得る。第1の期間が経過した場合、方法1700はブロック1720を実施し得る。ブロック1715での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0116】
ブロック1720において、方法1700は、シフトコンデンサ、センスコンデンサ、
及び対象メモリセルをラッチに結合するための1つ以上のスイッチングコンポーネントを活性化し得る。幾つかの場合、シフトコンデンサの第1の端子は第1の電圧源から切断され、シフトコンデンサの第2の端子は第2の電圧源から切断される。この方法では、対象メモリセル、センスコンデンサ、及びシフトコンデンサは第1の端子に全て接続され、シフトコンデンサの第2の端子はラッチに接続される。シフトコンデンサの第2の端子において見られる電圧は、対象メモリセル上に蓄積された論理状態を指し示し得る。ブロック1720での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0117】
ブロック1725において、方法1700は、第2の期間が経過したか否かを判定し得る。第2の期間が経過していない場合、方法1700は、ブロック1720に戻り得、電子コンポーネントのラッチへの結合を継続し得る。第2の期間が経過した場合、方法1700はブロック1730を実施し得る。ブロック1725での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0118】
ブロック1730において、方法1700は、第1の期間の後、センスコンデンサ及びシフトコンデンサの電荷に少なくとも部分的に基づいて、強誘電体メモリの論理状態を判定し得る。幾つかの場合、方法1700は、第2の期間中に論理状態を判定し得る。上で論じられたように、シフトコンデンサの第2の端子上の電圧は、対象メモリセル上に存在する電荷を指し示し得る。リファレンス電圧の電圧レベルは、メモリセルの論理状態に依存する第2の端子上の期待値に少なくとも部分的に基づいて選択される。方法1700は、対象メモリセルの論理状態を判定するために、シフトコンデンサ及びセンスコンデンサの出力をリファレンス電圧と比較し得る。ブロック1730での作動は、
図1、
図14、及び
図15を参照しながら記述したような放電回路又はメモリコントローラにより実施され得る。
【0119】
したがって、方法1600及び方法1700は、メモリセルの論理値の破損を防止するため、又はメモリセル上に蓄積された論理値の解釈の破損を防止するためのメモリアレイのフルバイアスセンシングを提供し得る。方法1600及び方法1700は、したがって、選択コンポーネントと電子通信する強誘電体メモリセルを含むメモリアレイを動作する方法であり得、又は複数の強誘電体メモリセルを動作する方法であり得る。方法1600及び方法1700は可能的実装を記述し、該動作及びステップは、その他の実装が可能であるように組み替えられ得、さもなければ修正され得ることに留意すべきである。幾つかの例では、方法1600及び方法1700からの一部は組み合わせられ得る。
【0120】
上述した方法は可能的実装を記述し、該動作及びステップは、その他の実装が可能であるように組み替えられ得、さもなければ修正され得ることに留意すべきである。更に、(複数の)方法の内の2つ以上からの一部は組み合わせられ得る。
【0121】
本明細書に記述される情報及び信号は、様々な異なる科学技術及び技術の何れかを使用して表され得る。例えば、上述の説明全体通じて言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光粒子、又はそれらの任意の組み合わせにより表され得る。幾つかの図面は、複数の信号を単一の信号として説明し得るが、バスが様々なビット幅を有し得る場合に、信号は複数の信号のバスを表し得ることを当業者は理解するであろう。
【0122】
本明細書で使用されるように、用語“事実上のグランド(virtual ground)”は、約ゼロボルト(0V)の電圧に保持されるがグランドと直接接続されない電気回路のノードを指す。したがって、事実上のグランドの電圧は、一時的に変動し得、定常状態で約0Vに
戻り得る。事実上のグランドは、オペアンプ及び抵抗を含む電圧分圧器等の様々な電子回路素子を使用して実装され得る。その他の実装も可能である。“事実上グランドする(virtual grounding)”又は“事実上グランドされる(virtually grounded)”は約0Vに
接続されることを意味する。
【0123】
用語“電子通信”並びに“結合する”又は“結合された”は、コンポーネント間の電子流動を支持するコンポーネント間の関係を指す。これは、コンポーネント間の直接接続を含み得、又は介在コンポーネントを含み得る。電子通信するコンポーネントは、(例えば、通電された回路中の)電子若しくは信号を能動的に交換し得、又は(例えば、非通電の回路中の)の電子若しくは信号を能動的に交換しないことがあるが、回路が通電されると電子若しくは信号を交換するように構成され得、動作し得る。例として、スイッチ(例えば、トランジスタ)を介して物理的に接続された2つのコンポーネントは、スイッチの状態(すなわち、開放又は閉鎖)に関わらず電子通信する。例えば、その他のコンポーネントを結合するスイッチは、結合されたコンポーネント間の電子通信を容易にし得る。
【0124】
用語“絶縁”は、コンポーネント間を電子が現在流れることができないコンポーネント間の関係を指し、コンポーネントは、それらの間に開放回路がある場合に相互から絶縁される。例えば、スイッチにより物理的に接続された2つのコンポーネントは、スイッチが開放された場合に相互から絶縁され得る。
【0125】
用語“短絡”は、当該2つのコンポーネント間の単一の介在コンポーネントの活性化を介して、コンポーネント間に導電経路を確立するコンポーネント間の関係を指す。例えば、第2のコンポーネントに短絡された第1のコンポーネントは、2つのコンポーネント間のスイッチが閉鎖された場合に第2のコンポーネントと電子を交換し得る。したがって、短絡は、電子通信するコンポーネント(又は線)間の電荷の流れを可能にする動的動作であり得る。
【0126】
メモリアレイ100を含む本明細書で論じられるデバイスは、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム合金、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム等の半導体基板上に形成され得る。幾つかの場合、該基板は半導体ウエハである。その他の場合、該基板は、シリコンオングラス(SOG)若しくはシリコンオンサファイア(SOP)等のシリコンオンインシュレータ(SOI)基板、又は別の基板上の半導体材料のエピタキシャル層であり得る。基板又は基板のサブ領域の導電性は、リン、ホウ素、又はヒ素を含むがそれらに限定されない様々な化学種を使用したドーピングを通じて制御され得る。ドーピングは、イオン注入により、又は任意のその他のドーピング手段により、基板の初期の形成又は成長中に実施され得る。
【0127】
本明細書で論じられる1つ以上のトランジスタは、電界効果トランジスタ(FET)を表し得、ソース、ドレイン、及びゲートを含む3端子デバイスを含み得る。端子は、導電性材料、例えば金属を通じて他の電子素子に接続され得る。ソース及びドレインは、導電性であり得、高濃度にドープされた、例えば縮退した、半導体領域を含み得る。ソース及びドレインは、低濃度にドープされた半導体領域又はチャネルによって分離され得る。チャネルがn型(すなわち、主たるキャリアが電子)である場合、該FETはn型FETと称され得る。チャネルがp型(すなわち、主たるキャリアがホール)である場合、該FETはp型FETと称され得る。チャネルは、絶縁ゲート酸化物によって覆われ得る。チャネルの導電性は、ゲートに電圧を印加することによって制御され得る。例えば、正の電圧又は負の電圧をn型FET又はp型FETに夫々印加することは、チャネルが導電性になる結果をもたらし得る。トランジスタの閾値電圧以上の電圧がトランジスタのゲートに印加された場合、トランジスタは“オン”又は“活性化”にされ得る。トランジスタの閾値電圧未満の電圧がトランジスタのゲートに印加された場合、トランジスタは“オフ”又は
“不活性化”にされ得る。
【0128】
添付の図面に関連して本明細書に記載される説明は、例示的構成を記述し、実装され得る又は請求項の範囲内にある全ての例を表さない。本明細書で使用される用語 “模範的
(exemplary)”は、“好適”又は“その他の例よりも有利”ではなく“一例、実例、又
は説明として役立つこと”を意味する。詳細な説明は、記述される技術の理解を提供する目的のための具体的詳細を含む。これらの技術は、しかしながら、これらの具体的詳細なしに実施され得る。幾つかの実例では、記述される例の内容を不明確にすることを避けるために、周知の構造体及びデバイスはブロック図の形式で示される。
【0129】
幾つかの場合、図16及び図17を参照しながら記述した方法の動作は装置により実施され得る。例えば、装置は、強誘電体メモリセルと、強誘電体メモリセルのアクセス線に結合される選択コンポーネントとの間の中間電極から残留電荷を第1の期間中に放電するための手段を含み得る。装置は、強誘電体メモリセルのデジット線と電子通信するコンデンサを第1の期間の後に充電するための手段をも含み得る。装置は、コンデンサの電荷に少なくとも部分的に基づいて、メモリセルの論理状態を判定するための手段をも含み得る。
【0130】
幾つかの例では、装置は、アクセス動作のためのメモリセルを選択するための手段であって、ここで、メモリセルはデジット線と電子通信する、該手段を含み得る。装置は、メモリセルと電子通信するコンデンサを充電するための手段であって、ここで、コンデンサは第1の期間の後である第2の期間中に充電され、メモリセルとコンデンサとの間で共有される電荷は、メモリセルの論理状態に少なくとも部分的に基づく、該手段をも含み得る。装置は、第1の供給電圧よりも小さい第2の供給電圧と電子通信するラッチにコンデンサを結合するためのスイッチングコンポーネントを活性化するための手段をも含み得る。装置は、コンデンサをラッチに結合することからもたらされるラッチの電圧に少なくとも部分的に基づいて、メモリセルの論理状態を判定するための手段を更に含み得る。
【0131】
添付の図において、同様のコンポーネント又は機構は、同様の参照ラベルを有し得る。更に、同じ種類の様々なコンポーネントは、ダッシュと、同様のコンポーネント間で区別する第2のラベルとを参照ラベルに続けることによって区別され得る。明細書中にただ第1の参照ラベルが使用される場合、説明は、第2の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する同様のコンポーネントの任意の1つに適用できる。
【0132】
本明細書の開示と関連して記述される様々な説明ブロック及びモジュールは、本明細書に記述される機能を実施するように設計された汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA若しくはその他のプログラム可能論理デバイス、分離したゲート若しくはトランジスタ論理、分離したハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の組み合わせで実装又は実施され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代わりに、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシーンであり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ(例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)とマイクロプロセッサとの組み合わせ、多数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併せた1つ以上のマイクロプロセッサ、又は任意のその他のそうした構成)として実装され得る。
【0133】
本明細書に記述される機能は、ハードウェア、プロセッサにより実行されるソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実装され得る。プロセッサにより実行されるソフトウェアに実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ以上の命令又はコードとして蓄積され得、又は送信され得る。その他の例及び実装は、本開示及び添付の請求項の範囲内である。例えば、ソフトウェアの性質に起因して、上述の機能
は、プロセッサにより実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、配線、又はこれらの任意の組み合わせを使用して実装できる。機能を実装する機構はまた、機能の(複数の)部分が異なる物理的位置に実装されるように分散されることを含む、様々な位置に物理的に配置され得る。また、請求項を含む本明細書で使用されるように、項目のリスト(例えば、“少なくとも1つの”又は“の内の1つ以上”等の句により前置きされる項目のリスト)に使用されるような“又は”は、例えば、A、B、又はCの内の少なくとも1つのリストがA又はB又はC又はAB又はAC又はBC又はABC(すなわちA及びB及びC)を意味するように包含的リストを指し示す。
【0134】
コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む非一時的コンピュータ記憶媒体及び通信媒体の両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用又は専用のコンピュータによりアクセスできる任意の利用可能な媒体であり得る。例として、非限定的に、非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(EEPROM)、コンパクトディスク(CD)ROM若しくはその他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ若しくはその他の磁気ストレージデバイス、又は所望のプログラムコード手段を命令若しくはデータ構造の形式で搬送若しくは蓄積するのに使用でき、且つ汎用若しくは専用コンピュータ又は汎用若しくは専用プロセッサによりアクセスできる任意のその他の非一時的媒体を含み得る。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体として適切に称される。例えば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、又は赤外線、無線、及びマイクロ波等の無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又はその他の遠隔ソースからソフトウェアが送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、又は赤外線、無線、及びマイクロ波等の無線技術は媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるように、磁気ディスク(disk)及び光学ディスク(disc)は、CD、レーザディスク、光ディスク、デジタル多目的ディスク(DVD)、フロッピーディスク、ブルーレイディスクを含み、ここで、光学ディスクがレーザでデータを光学的に再生する一方で、磁気ディスクはデータを磁気的に通常再生する。上記されたものの組み合わせもコンピュータ可読媒体の範囲に含まれる。
【0135】
本明細書の説明は、当業者が開示を製作又は使用できるように提供される。開示への様々な修正が当業者に容易に分かるであろうし、本明細書で定義される包括的な原理は開示の範囲を逸脱することなくその他の変形に適用し得る。したがって、開示は、本明細書に記述された例示及び設計に制限されるべきではなく、本明細書に開示された原理及び新規の機構と一致する最も広い範囲に一致すべきである。