【文献】
NTT DOCOMO, INC.,Mechanisms for dynamic TDD[online], 3GPP TSG-RAN WG1#86b R1-1610085,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_86b/Docs/R1-1610085.zip>,2016年10月01日
【文献】
ZTE, ZTE Microelectronics,URLLC and eMBB frame structure and multiplexing[online],3GPP TSG RAN WG1 #87 R1-1608957,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_87/Docs/R1-1611709.zip>,2016年11月05日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
上り・下りを動的に変更することによるスケジューリング、およびハイブリッド自動再送要求HARQプロセスの関連問題も考えられる。例えば、基地局がスロット1において1つの下りリンク制御情報DCIを送信し、スロット3およびスロット4を上りデータ伝送としてスケジューリングするが、スロット2において、1つの下りの高信頼性かつ超低遅延の通信URLLCトラフィックのデータパケットのような優先度の高い下りデータの送信が急に要求される場合、または干渉が比較的強いと測定した場合、トラフィックの需要を満たすために、この時、基地局がどのように処理すればよいのかという問題がある。あるいは、例えば、基地局が連続した複数のスロットにおいて下りデータを送信するまたはディスカバリ参照信号DRSを送信している時に、上りのスケジューリングから基地局へ、1つの高優先度のトラフィックデータパケットを送信しようとするUEに即時に1つの上りリソースを割り当てる要求がある場合、基地局がどのようにスケジューリングするかの問題、どのようにUEに通知するかの問題、および対応するスケジューリングデータのHARQ処理問題は、いずれも考慮しなければいけない。そのため、異なるトラフィック需要に対して、柔軟な複信および関連するシグナリン設計をどのように実現するか、スケジューリングおよび後続のHARQへの影響、および対応する解決方法は、いずれも考慮しなければいけない。
【0018】
以下、図面および例を参照しながら、本開示について詳細に説明する。
【0019】
本開示は、
図1−1に示すように、以下のステップを含むデータ伝送方法を提供する。
【0020】
ステップ101において、所定期間内の各時間単位のフレーム構造を調整して決定する。
【0021】
ステップ102において、前記調整後のフレーム構造をユーザ機器UEに通知する。
【0022】
ステップ103において、調整後のフレーム構造に基づいてデータの伝送を行う。
【0023】
本開示が解決しようとする課題の1つは、柔軟な複信または動的TDDをどのように実現し、上り・下り配置をどのように決定し、どのように指示することである。
【0024】
まず、前記上り・下り配置は、
データトラフィックの優先度と、
チャネルまたは信号またはリンクの優先度と、
キャリアセンスの結果と、
隣接セル間協調と、
UE能力と、
のうちの少なくとも1つに応じて調整して決定される。
【0025】
配置された前記時間単位は、1つのサブフレーム、1つのスロット、1つのミニスロットmini−slot、およびm個の直交周波数分割多重OFDMシンボルのうちの1つを含む。ここで、mが1以上の整数である。
【0026】
その後、前記調整後のフレーム構造をUEに通知し、前記通知は、
物理レイヤシグナリンによって調整後のフレーム構造を指示することと、
上位レイヤシグナリンによって調整後のフレーム構造を配置することと、
マルチキャストシグナリンまたはシステムメッセージによって調整後のフレーム構造を通知することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0027】
例えば、基地局は、システム情報ブロックSIB、物理報知チャネルPBCH、無線リソース制御RRC、およびDCIのような動的物理レイヤシグナリンの少なくとも1つの情報により、UEに上り・下り配置を通知し、または空きリソースを更に含む。前記空きリソースは、少なくともデータ情報を伝送するためのリソースとして配置されないことを表す。
【0028】
前記フレーム構造を調整することは、
上り肯定応答ACK/否定応答NACK、スケジューリング要求SR、サウンディング参照信号SRS、プリアンブル初期アクセス、上り再送データパケットのうちの少なくとも1つを含む上りプリセット情報の上り伝送に用いられるslotまたはmini−slotまたはOFDMシンボルを第1個数配置することと、
下り制御チャネル、同期チャネル、下り報知チャネル、またはDRS信号のうちの少なくとも1つを含む下りプリセット情報の下り伝送に用いられるslotまたはmini−slotまたはOFDMシンボルを第2個数配置することと、
予約リソースとして、または少なくともデータ情報を伝送するためのリソースとして配置されないことを表す空きリソースとして、slotまたはmini−slotまたはOFDMシンボルを第3個数配置することと、を含む。
【0029】
つまり、半静的+動的シグナリンで指示する方式が用いられる。以下の方式のうちの少なくとも1つを採用する。
【0030】
方式1:隣接する2つの基地局が交渉した後に、ある時間領域位置を半静的配置して下りまたは上りの重要情報の送信に使用する。例えば、あるslotまたはOFDMシンボルを配置して上りACK/NACK、SR、SRSまたはプリアンブル初期アクセス若しくは再送データパケットの送信に使用する。あるslotまたはOFDMシンボルを配置して下り制御チャネル、同期チャネル、または類似するDRS信号の送信に使用する。その後、残りの時間領域リソース基地局は、上りであるか、下りであるか、または空きリソースであるかを動的に指示することができる。
【0031】
方式2:割り当てセット、またはパターン、または割り当てセットおよびパターンを配置し、動的シグナリンによって割り当てセット、またはパターン、または割り当てセットおよびパターンのインデックスを指示し、一部の割り当てセット、またはパターン、または割り当てセットおよびパターンを半静的配置し、インデックスを動的に指示する。
【0032】
方式3:1つのサブフレームグループ/スロットグループのサイズを配置し、各サブフレームグループ/スロットグループ内の各サブフレーム/スロットの上り・下り配置を動的に指示する。1つのサブフレーム/スロットグループのサイズを半静的配置し、各サブフレーム/スロットグループ内の各サブフレーム/スロットの上り・下り配置を動的に指示する。
【0033】
前記上りグラント情報は、上りデータ伝送をスケジューリングするための時間領域位置情報を含み、前記下りグラント情報は、下りデータ伝送をスケジューリングするための時間領域位置情報を含む。
【0034】
上記基地局が動的に指示される方式は、
上りデータの上りグラント情報をスケジューリングすることにより、上りの時間領域位置を決定し、下りデータの下りグラント情報をスケジューリングすることにより、下りの時間領域位置を決定することと、
下り制御チャネルの共通サーチスペースによって1つの下り制御情報を担持し、後続のk個のslot、またはm個のミニスロットの上り・下り配置情報を指示し、あるいは空きリソースであることを指示することと、を更に含む。
【0035】
方式1:上りデータの上りグラント情報をスケジューリングすることにより、上りデータの時間領域位置を暗示的に決定し、下りデータの下りグラント情報をスケジューリングすることにより、下りデータの時間領域位置を暗示的に決定する。
【0036】
方式2:下り制御チャネルの共通サーチスペースによって1つの下り制御情報を担持し、後続のk個のslot、またはmini−slotの上りまたは下り属性を指示し、あるいはあるslotが空白であることを指示し、slot内の各OFDMシンボルの属性を混合する。
【0037】
該共通制御情報は、予め定義されたまたは配置された下り時間単位の制御領域において送信され、または各下り時間単位において送信される。
【0038】
方式3:下り制御チャネルの固有サーチスペースによって1つの固有下り制御情報を担持し、後続のt個目のslot、またはs個目のミニスロットの上り・下り配置属性の変更を指示し、あるいは空きリソースであることを指示し、t、sが正の整数である。
【0039】
特に、上り・下りのいずれにも含まれるslotを混合した構造に対し、レベル2の指示方式で各シンボルの上り・下りまたは空きリソースを決定する。
【0040】
レベル1のDCIが各mini−slotの長さを指示し、レベル2のDCIが各mini−slotの上り・下りまたは空きリソースを指示する。
【0041】
特に、キャリアアグリゲーションの場合について、前記上り・下り配置の動的調整方法は、全てのセルに適用され、且つ、セカンダリーセルScellの上り・下り配置指示情報は、プライマリーセルPcellの下り制御チャネルによって送信され、または該セルの下り制御チャネルのみにおいて送信される。
【0042】
デュアルリンクの場合では、セカンダリーセルScellの上り・下り配置指示情報は、プライマリーセカンダリーセルPScellの下り制御チャネルによって送信されてもよい。
【0043】
本開示における別の内容は、スケジューリングおよびHARQへの影響の処理であり、
下りデータ伝送用のスロットnまたはスロットn内のmini−slotを、上りデータ伝送用のスロットnまたはスロットn内のmini−slotに調整することと、
上りデータ伝送用のスロットmまたはスロットm内のmini−slotを、下りデータ伝送用のスロットmまたはスロットm内のmini−slotに調整することと、
下りデータ伝送用のスロットnまたはスロットn内のmini−slotを、空きリソースに調整することと、
上りデータ伝送用のスロットmまたはスロットm内のmini−slotを、空きリソースに調整することと、
を含んでもよい。
【0044】
例えば、本来、ある下りデータパケットをスケジューリングしてスロットnまたはn内のあるmini−slotで伝送したが、スロットnまたはn内のあるmini−slotが一時的に上りに動的に調整されて高優先度のトラフィックを送信するため、または隣接セル間干渉協調のために、元のデータパケットの処理は、
本来スロットnまたはスロットn内のmini−slotにおいて送信されるデータを廃棄するとともに、端末に該データパケットが破壊されたことを指示し、且つ、該回のスケジューリングを再送回数内に計算しない、または、本来スロットmまたはスロットm内のmini−slotにおいて送信されるデータを廃棄するとともに、端末に該データパケットが破壊されたことを指示し、且つ、該回のスケジューリングを再送回数内に計算しないことと、
低減された電力または低減された変調符号化方式MCSで、本来スロットnまたはスロットn内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケット、およびスロットmまたはスロットm内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケットを送信することと、
本来スロットnまたはスロットn内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケット、またはスロットmまたはスロットm内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケットを、他のリソース箇所に再スケジューリングし、本来スロットnまたはスロットn内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケット、およびスロットmまたはスロットm内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケットを、他のリソース箇所に再スケジューリングして伝送することと、
本来スロットnまたはスロットn内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケット、またはスロットmまたはスロットm内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケットを、予約されたリソースで送信し、本来スロットnまたはスロットn内のmini−slotで送信しようとするデータパケット、およびスロットmまたはスロットm内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケットを、予約されたリソースで送信することと、の1つであってもよい。
【0045】
上記予約されたリソースおよび他のリソースは、本質的に、いずれも時間領域リソース、または周波数領域リソース、または時間領域リソースおよび周波数領域リソースであってもよいが、他のリソースおよび予約されたリソースは、それぞれ異なるリソース位置を指してもよい。
【0046】
つまり、方法1:本来該位置において送信されるデータを直接廃棄するとともに、端末に該データパケットが破壊されたことを指示し、再送統合による影響を回避する。ACK/NACKもフィードバックされず、且つ再送回数内に計算されない。
【0047】
方法2:低減された電力または低いMCSでこのデータパケットを依然として送信する。
【0048】
方法3:該データパケットを他の時間領域位置、または他の周波数領域位置、または他のキャリアに再スケジューリングする。
【0049】
ACK/NACKに対するフィードバック処理は以下を含む。
【0050】
再指示されたデータ伝送位置が元のACK/NACKフィードバック位置の後ろにある場合、該DCI情報は、該データパケットに対応するACK/NACKがフィードバックする新しいリソース位置情報も含み、且つ新しいデータパケット位置および対応するACK/NACKの位置をジョイント符号化の方式で指示する。
【0051】
方式4:基地局は、該データパケットを予約された一部の下りリソースで送信する。
【0052】
本来ある上りデータパケットをスケジューリングしてスロットmまたはm内のあるmini−slotで伝送したが、スロットmまたはm内のあるmini−slotが一時的に下りに動的に調整されて高優先度のトラフィックを送信するため、または隣接セル間干渉協調のために、本来のデータパケットの処理は、
本来該スロットで伝送するデータパケットの伝送を直接廃棄することと、
UEが送信指示をトリガするDCI情報をブラインド検出し続ける。送信をトリガする指示情報を再び検出すると、該UEは、該準備されたデータパケットを指示された位置で再び送信することと、
または、1つのタイマーを設け、タイマーの時間内に新しいトリガ情報を受信した場合、指示情報に従って送信し、タイマーの時間内に新しいトリガ情報を受信しなかった場合、該データパケットを廃棄することと、
のうちの1つであってもよい。
【0053】
前記他の時間周波数リソースは、物理リソースブロックPRBの位置または新しいスロット位置を含み、あるいは1つのコードブックまたは直交コードリソースを更に含む。例えば、本来該位置にスケジューリングされたUEに1つの送信トリガシグナリンを送信し、新しいPRB位置または新しいスロット位置を含み、あるいは1つのコードブックまたは直交コードリソースを更に含む新しいスケジューリング位置を指示する。
【0054】
UEは、該データパケットを予約された一部の上りリソースで送信する。
【0055】
スケジューリングおよびHARQタイミングへの影響の処理は以下を含む。
【0056】
スケジューリングを半静的配置するおよびタイミングをフィードバックする場合では、参照されたサブフレーム配置および配置されたタイミング値に基づき、データ伝送のサブフレームを決定し、または元の半静的配置タイミングを動的指示タイミングに切り替え、動的シグナリン指示タイミングに対してタイミング指示を再修正する。
【0057】
他に、帯域幅の異なるサブバンドの上り・下り配置が異なり、隣接する2つのサブバンドの上り・下り配置が異なると、1つのガードバンドを設ける。
【0058】
帯域幅の大きい異なるサブバンドの上り・下り配置が異なってもよく、隣接する2つのサブバンドの上り・下りが異なると、1つのガードバンドで隣接周波数干渉を回避する。且つ、基地局は、時間周波数二次元の方式でUEに異なるサブバンドの上り・下り配置を通知する。
【0059】
ある信号/チャネル、例えば、ディスカバリ参照信号(DRS)/ランダムアクセスチャネルのプリアンブル(preamble)が、1つの送信ウィンドウ内で送信され、高優先度のトラフィック送信のために、これらの信号の送信位置を動的に調整することができる。
【0060】
本開示は、UEに用いられるデータ伝送方法を更に提供し、
図1−2に示すように、前記方法は以下のステップを含む。
【0061】
ステップ201において、基地局から送信された調整後のフレーム構造を受信する。
【0062】
ステップ202において、調整後のフレーム構造に従ってデータ伝送を行う。
【0063】
基地局から送信された調整後の上り・下り配置情報またはフレーム構造を受信した後、前記方法は、
前記UEが上り・下り配置情報またはフレーム構造に基づいて対応する時間単位の上り・下り配置情報が変更したと決定した場合、元のスケジューリングのデータパケットに対し、
UEが所定時間内に、基地局の新しいスケジューリング情報をブラインド検出する処理と、
元のデータパケットを他の時間領域位置、または他の周波数領域位置、または他のキャリア、または他のコードブック、または他の直交コードリソースに再スケジューリングすることを指示する該スケジューリング情報を、固有のアイデンティティによってスクランブルする処理と、
所定時間内に該再スケジューリングされた制御情報が検出されなかった場合、該UEは、該データの受送信を諦め、あるいは該UEは予約された一部のリソースでデータパケットの受送信を行う処理と、
を行うことを更に含む。
【0064】
上記形態に基づき、本開示は、以下の例を提供する。
【0065】
例1、
本例では、基地局がどのように配下のUEにリンクの方向または上り・下り属性および空きリソースを通知するかについて詳細に説明する。
【0066】
基地局は、SIB、PBCH、RRC、およびDCIのような動的物理レイヤシグナリンのうちの少なくとも1つの情報によってUEに上り・下り配置を通知する。
【0067】
例えば:ある時点の上り・下り属性は、以下の1つによって決定される。
【0068】
方式1:システムは、ある固定の時間領域位置を指定し、例えば、ある固定したslotまたはOFDMシンボルを指定して上りACK/NACK、SR、SRSまたはプリアンブル初期アクセスまたは再送データパケットを送信するために使用する。
【0069】
例えば、slot1はSRを送信するために用いられ、slot4の最後のOFDMシンボルはSRSを送信するために用いられ、slot5はランダムアクセスプロセスのメッセージ1またはプリアンブル信号を送信するために用いられる。スロット8の最後のOFDMシンボルはACK/NACKを送信するために用いられる。
【0070】
それと同時に、あるslotまたはOFDMシンボルをある下りデータまたは情報の送信に固定的に使用する。
【0071】
例えば、slot0の1つ目のOFDMシンボルを下り制御チャネルの送信に固定的に使用し、slot4は下り同期チャネルを送信するために用いられ、slot7はDRSを送信するために用いられる。
【0072】
その後、基地局は、固定リソース以外の残りのリソースが上りであるか、下りであるか、または空きリソースであるかを動的に指示することができる。
【0073】
方式2:隣接する2つの基地局が交渉した後、ある時間領域位置を半静的配置して下りデータまたは上りデータを伝送するために使用する。
【0074】
例えば、セル1およびセル2が隣接する2つのセルであり、この2つのセルが同じ基地局に属する場合、該基地局は、必要に応じて上位レイヤシグナリンにより、ある時間領域リソースを半静的配置して上りデータまたは下りデータを伝送するために使用する。
【0075】
この2つの隣接セルが異なる基地局に属する場合、この2つの基地局は、エアインタフェースによって情報を交換し、その後、交渉された時間領域位置の上り・下り属性を上位レイヤシグナリンによってセル内のUEに通知することができる。
【0076】
例えば、隣接する基地局が交渉してから決定された隣接する2つのセルのslot1は、SRを送信するために用いられ、slot4の最後のOFDMシンボルはSRSを送信するために用いられ、slot5はランダムアクセスプロセスのメッセージ1またはプリアンブル信号を送信するために用いられる。スロット8の最後のOFDMシンボルはACK/NACKを送信するために用いられる。slot0の1つ目のOFDMシンボルは下り制御チャネルの送信に用いられ、slot4は下り同期チャネルを送信するために用いられ、slot7はDRSを送信するために用いられる。
【0077】
その後、基地局は、上り・下りトラフィックの需要に応じて動的に調整したり、残りの時間領域リソースを配置したりする。
【0078】
方式3:全てのリソースは基地局によって動的に指示される。
【0079】
方式4:一部のリソースは上りデータまたは下りデータの伝送に固定的に使用され、一部のリソースは上りデータまたは下りデータの伝送または空きリソースに半静的配置され、一部のリソースは上りデータまたは下りデータ伝送または空きリソースを動的に指示する。
【0080】
ここで、上記基地局によって動的に指示される方式は、更に以下を含む。
【0081】
方式1:上りデータの上りグラント情報をスケジューリングすることにより、上りデータの時間領域位置を暗示的に決定し、下りデータの下りグラント情報をスケジューリングすることにより、下りデータの時間領域位置を暗示的に決定する。すなわち、上りデータ伝送の時間領域位置を上りデータとしてスケジューリングし、下りデータ伝送の位置を下りデータとしてスケジューリングする。
【0082】
前記の上りグラント情報および下りグラント情報は、下り制御チャネルの固有サーチスペースによって担持される。下り制御チャネルは、半静的配置されたまたは固定されたあるslotの最初のいくつかのOFDMシンボルに位置する。
【0083】
方式2:共通制御情報によってシグナリン通知を表示する。
【0084】
例えば、下り制御チャネルの共通サーチスペースによって1つの下り制御情報を担持し、後続のk個のslot、またはmini−slotの上り・下り属性を指示し、あるいはあるslotが空白であることを指示する。且つ、slot内の各OFDMシンボルの属性を混合する。
【0085】
例えば、Bitmapにより、後続のk個のslotまたはmini−slotが上り属性であるか下り属性であるかを指示する。0が上りを表し、1が下りを表す。または、反転したことは、slotまたはmini−slotの上り・下り属性が変化したことを表し、反転していないことは、slotまたはmini−slotの上り・下り属性が変化していないことを表し、あるスロットが0から1に変化すると、上り・下り属性が変更したことを表し、逆に、スロットの属性が変更していないことを表す。
【0086】
方式3:固有制御情報により、どのスロット配置が変化したことを通知する。
【0087】
例えば、DCI内の3ビットまたは4ビットは、どのスロットまたはミニスロットの配置が変更したことを指示し、1ビットは上りと下りとの間の変化、または該リソースが空きリソースに変化したことを指示する。例えば、該1ビットが0である場合、該スロットまたはミニスロットが上り・下り属性を変更したことを指示し、1である場合、該スロットまたはミニスロットが空きリソースであることを指示する。
【0088】
方式4:一部の上り・下りフレーム構造パターンおよび基地局が変更したスロット割当の粒度を予め定義するまたは上位レイヤシグナリンによって半静的配置し、その後、基地局はパターンのインデックスを動的に指示する。
【0089】
例えば、スロットグループのサイズを4と半静的配置した後、動的DCIシグナリンが4スロットごとの上り・下り配置を通知する。通知は、上り・下り割り当てインデックスを通知する方式を採用してもよく、表1に示すように、各割り当てインデックスが1つの上り・下り割り当てに対応し、先に下りスロットで次に上りスロットの順番で1対1で対応して各スロットの配置を決定する。且つ、欠落したのは空きスロットであり、上り・下りスロットが共に存在すると、空きスロットは下りスロットと上りスロットとの間に位置する。
【0091】
UEは、上記の情報を受信することにより、各時点におけるデータの受信または送受信またはリソースの予約を決定する。
【0092】
以上の方法により、UEはデータ伝送の方向を正確に知ることができ、データを正しく受送信する。
【0093】
例2、
本例では、フレーム構造における上り・下り配置が動的に変更した場合について詳細に説明する。
【0094】
前記フレーム構造の上り・下り配置は、一部の空きリソースを予約または配置することを含む。
【0095】
サブフレームまたはスロットまたはmini−slotまたは几个OFDMの上り・下り属性の動的に変更のほか、基地局は、いくつかの空きリソースを動的に指示し、UEがデータを送信する中に、これらのリソースでいずれかのデータを送信することができないことを指示する。
【0096】
これらの空きリソースは、周波数領域で連続したn個のPRBを含み、時間領域で1つまたは複数のslot、またはスロット内のあるもしくはいくつかのOFDMシンボルを含み、例えば、基地局があるスロットの1つ目のOFDMシンボルの共通制御情報DCIにおいて、bitmapの方式で、該slot内に含まれる7個のOFDMシンボルにおける残りの6個のOFDMシンボルのうち、どれらのシンボルを予約すべきか、またはどのシンボルを予約すべきかを指示する。
【0097】
予約されたまたは空きリソース位置は、
UEは予約された位置でデータの受信を行わないこと、
サイトが干渉を感知して傍受すること、
動的調整を送受信すること、
従来のシステムと共存すること、
送信できなかったデータパケットを送信のためにいくつかのリソースを予約すること、
マルチキャストトラフィックを送信すること、
のうちの少なくとも1つに使用される。
【0098】
該空白シンボルの位置は、上位レイヤシグナリンによって半静的配置され、周波数領域位置が帯域幅内の一部を占めてもよい。
【0099】
該空白シンボルの位置は、上り・下りデータ伝送の間または2つのmini−slotの間に位置してもよい。
【0100】
これらの空きリソースを配置することにより、システムの前方互換性の需要およびリソースの柔軟な調整を満たす。
【0101】
基地局が上り・下り配置を通知することは、1つのスロットグループのサイズを半静的配置した後、動的シグナリンで各スロットグループ内の上り・下り配置を指示することを更に含む。
【0102】
図2−1に示すように、基地局は、スロットグループのサイズを4つのスロットに初期配置する。その後、動的DCIで1つ目のスロットグループ内の上り・下りの割り当てが0:4であることを指示し、且つ先に下りスロットで次に上りスロットの順番で配列するように予め定義する。1つ目のスロットから4つ目のスロットまではいずれも下りであることを表す。また、例えば、DCIで2つ目のスロットグループ内の上り・下りの割り当てが2:1であることを指示すると、この4つのスロットのうちの1つ目が下りであり、2つ目が空白であり、3つ目および4つ目が上りである。その後、また、上位レイヤシグナリンでスロットグループのサイズを2つのスロットに半静的に変更する。且つ、動的シグナリンにより、1つ目のスロットグループの上り・下りの割り当てが1:1であることを指示すると、1つ目のスロットが下り、2つ目のスロットが上りであることを表す。その後、2つ目のスロットグループの上り・下りの割り当てが2:0であれば、1つ目のスロットが下り、2つ目のスロットも下りであることを表す。
【0103】
該指示方式により、シグナリンのオーバーヘッドを低減することができる。
【0104】
例3、
本例では、動的TDDの粒度、調整の状況および方法について説明する。
【0105】
基地局は、
高優先度のトラフィックが優先的に送信され、且つ、対応する上り・下りリンク属性を該データパケットに配置し、トラフィック優先度が同じで方向が異なる2つのデータパケットは、コンテンションによって最終リンクの方向を決定するデータトラフィックの優先度と、
異なるチャネルおよび信号を異なる優先度に分け、優先度の高いチャネルまたは信号が優先的に送信され、その後、基地局が対応する上り・下り属性を報知して通知し、低優先度のチャネルまたは信号を遅延して送信するように予め定義されるチャネルまたは信号の優先度と、
キャリアのコンテンション結果により、上り・下りデータ伝送を決定するキャリアセンスの結果と、
例えば、隣接セルがある時点に1つの高優先度の下りデータ伝送を送信し、該データにリンクに跨る干渉が発生することを回避するために、該セルも下りデータ伝送に配置する必要がある隣接セル間協調の結果と、
UE能力と、
のうちの少なくとも1つにより、ある時点の上り・下り属性を決定する。
【0106】
上り・下りを動的に変更するスロット割当の粒度は、1つのサブフレーム1ms、1つのslotの粒度、または1つのmini−slotの粒度、またはn個のOFDMシンボルの粒度を含み、ここで、nは半静的配置されたもの、または動的シグナリンによって指示されたものである。
【0107】
例えば、mini−slotの長さが2つのOFDMシンボルに半静的配置されると仮定すれば、あるslotの構造は
図2−2に示すとおりである。Slotの長さが7つのOFDMシンボルであり、1つ目のOFDMシンボルが下り制御チャネルに固定的に使用され、且つ後続の3つのmimi−slotの上り・下り属性を含む。例えば、bitmapの方式でユーザ機器に調整後のフレーム構造が011であることを指示すれば、1つ目のmini−slotが下りであり、残りの2つのmini−slotが上りであることを指示することを表す。
【0108】
あるシステム帯域幅内の異なるサブバンドSubbandは、同じ時間帯内の上り・下り配置が異なってもよい。例えば、あるサブフレームのサブバンド1の上り・下り配置が配置パターン1であり、サブバンド2の上り・下り配置がパターン2であり、サブバンド3の上り・下り配置がパターン3である。それと同時に、サブバンドの間にガードバンドがある。
【0109】
上記方式により、システム帯域幅内の異なる周波数帯域の異なる時間の上り・下り配置を動的に調整することができる。
【0110】
例4、
本例では、上りデータの送信中に下りに調整される場合について説明する。
【0111】
基地局はスロット0でUEに、1つのマルチスロットが連続してスケジューリングするDCI情報を送信し、該情報はUEの固有サーチスペースによって担持され、例えば、
図3に示すように、スロット4、5およびスロット6を連続してスケジューリングして上りデータパケットの送信を行う。その結果、スロット2の場合、基地局は突然、URLLCパケットのような1つの下りの優先度の高いデータパケットを送信する必要があれば、基地局はスロット3のcommonDCI内で1つのフレーム構造におけるスロットの上り・下り配置を変更するシグナリンを送信し、スロット5を下りに変更し、その後、基地局は下りスケジューリング情報を送信し、URLLCデータパケットをスケジューリングしてスロット5において送信する。
【0112】
全てのUEが該共通指示情報を検出すると、スロット5にスケジューリングされたUEのデータパケットに対して以下の1つの処理を行う。
【0113】
方式1:該データパケットの該スロットでの伝送を諦め、直接廃棄する。
【0114】
方式2:該スロットが比較的低い電力で該データパケットを送信する。
【0115】
方式3:UEは送信指示をトリガするDCI情報をブラインド検出し続け、ここで、送信をトリガする指示情報を再び検出すると、該UEは、該準備されたデータパケットを指示された位置で再び送信する。
【0116】
例えば、基地局は本来該位置にスケジューリングされたUEに1つのスケジューリング更新シグナリンを送信し、該スケジューリング更新シグナリンは、新しいPRB位置または新しいスロット位置を含み、あるいは1つのコードブックまたは直交コードリソースを更に含む新しいスケジューリング位置を指示する。例えば、本来slot5にスケジューリングされたデータパケットをslot6にスケジューリングして送信するとともに、1つの直交コードを配置する可能性がある。
【0117】
方式4:UEは、該データパケットを予約された一部の上りリソースで送信する。
【0118】
ここで、該予約リソースは、固定されたリソースまたは半静的配置されたリソースである。例えば、slot7は、予約されたスロットリソースの、本来スケジューリングされたデータパケットが送信できなかった場合に用いられる新しい送信位置である。
【0119】
その後、基地局は、指示された新しい位置または予約されたリソース位置に基づき、データパケットの受信を行う。
【0120】
上記方法により、上り・下り配置を動的に調整する場合にデータの送受信の問題を解決する。
【0121】
例5、
本例では、下りデータの送信中に上りに調整される場合について説明する。
【0122】
基地局は、スロット0の1つ目のOFDMシンボルでUEに、1つのマルチスロットが連続してスケジューリングするDCI情報を送信し、該情報はUEの固有サーチスペースによって担持され、例えば、
図3に示すように、スロット0、1、2およびスロット3を連続してスケジューリングして下りデータパケットの送信を行う。その結果、スロット1の場合、基地局は突然、1つのUEから送信された上りのスケジューリング要求を受信し、直ちに1つの上りリソースを該UEに割り当て、1つの高優先度のトラフィックデータパケットを送信するように基地局に要求し、例えば、URLLCパケットを送信する必要があれば、基地局はスロット2の共通下り制御情報内で1つの上り・下りを変更するシグナリンを送信し、スロット2を上りに変更する。UEが該共通情報を受信すると、高優先度のトラフィックを有するUEは、該スロットのあるリソースで感知することができ、該リソースが使用されないと、グラントフリーのgrant−freeの方式で上りデータの送信を行うことができる。または基地局は同時にスロット2の制御チャネルの固有サーチスペースで、スケジューリング要求を送信するUEに1つのグラント情報を送信し、スロット2のあるOFDMシンボルのあるPRBリソースおよびMCS等のスケジューリング情報を指示し、本来該位置にスケジューリングされた下りデータパケットに対し、基地局は、以下の1つの処理を行ってもよい。
【0123】
該データパケットの伝送を諦めるとともに、UEは該スケジューリングされた下りデータパケットを再び受信せず、ACK/NACKもフィードバックしない。
【0124】
元の送信電力よりも低い電力で依然としてこのデータパケットを送信する。
【0125】
該データパケットを他の時間領域位置、または他の周波数領域位置、または他のキャリアに再スケジューリングする。
【0126】
1つの時間タイマーを設け、該時間タイマー内に依然として再スケジューリングするという指示情報を受信しないと、該データパケットを廃棄する。
【0127】
例えば、基地局は、本来該位置にスケジューリングされた下りデータパケットに対応するUEに、1つのDCIを再送信し、本来のデータパケットに通知してスロット4で再送信し、例えば、元の位置のk個のslotオフセット量であってもよく、ここで、k=2である。
【0128】
再指示された位置が元のACK/NACKフィードバック位置の後ろにある場合、該DCI情報は、該データパケットに対応するACK/NACKがフィードバックする新しいリソース位置情報を含む可能性がある。
【0129】
例えば、本来指示されたスロット2の下りデータパケットに対応するACK/NACKフィードバックの伝送位置がスロット3の最後のOFDMシンボルにあれば、基地局のスロット2のデータパケットが送信されないため、スロット3でUEはNACKをフィードバックし、または何もフィードバックしない。
【0130】
基地局は、該データパケットに対応するACK/NACKフィードバックの位置がスロット5であることを再指示すれば、UEは、スロット4で該データパケットを受信した後、新しい指示情報に応じてスロット5で対応するACK/NACKをフィードバックする。
【0131】
または、基地局は、新しいデータパケット位置および対応するACK/NACKの位置をジョイント符号化の方式で指示する。
【0132】
基地局は、該データパケットを予約された一部の下りリソースで送信する。
【0133】
ここで、該予約リソースは固定されたあるリソースまたは半静的配置されたあるリソースである。例えば、slot7は、元のデータパケットが送信できなかった場合に新しい送信位置をスケジューリングするための予約されたスロットリソースである。
【0134】
上記方法により、上り・下り配置を動的に調整する場合にデータの送受信およびフィードバックの問題を解決する。
【0135】
例6、
本例では、基地局が下り同期信号および測定信号を送信する中に、データスケジューリングの調整プロセスについて説明する。
【0136】
例えば、システムは、下り同期信号およびチャネル測定信号が一部の予め定義された時間ウインドウ内で送信することができると定義する。送信する時間ウインドウが2msで4つのslotを含むと仮定し、すなわち、これらの信号が1つの送信周期内に4つの可能な送信位置を有することができ、または、4つのslot内のいずれかで送信することができる。基地局は、トラフィック優先度の需要に応じてこれらの信号の送信位置を動的に調整することができる。
図4に示すとおりである。基地局は、本来slot5で下り同期信号およびチャネル測定信号、例えば、DRSを送信し、突然、上りのURLLCデータパケットを送信する必要がある場合、基地局は、1つの共通のDCI情報を送信し、slot5の全てのOFDMシンボルまたは一部のシンボルを上りURLLCトラフィックに用いることを通知するとともに、DRS信号を次のslotに遅延して送信する。
【0137】
例えば、ランダムアクセスのメッセージ1の送信位置も予め定義された一部の時間ウインドウであり、すなわち、システムは、あるリソースを予約して上りプリアンブル初期アクセスの送信に用いると予め定義する。基地局には下りの高優先度のトラフィックの送信があれば、1つの共通のDCI情報を送信し、下り高優先度データの送信に用いるようにある予約されたリソースに通知してもよく、その後、UEは時間ウインドウ内の他の予約リソースでアクセスし、アクセスする前にまずチャネル感知測定を行うことができる。
【0138】
例7、
本例では、データパケットACK/NACKの場合について説明する。
【0139】
上り・下りデータパケットの送信が動的に変更すると、対応するACK/NACKplayloadサイズも動的に変化する可能性があるとともに、ACK/NACKがフィードバックするリソースおよび位置にも影響を与える。
【0140】
例えば、本来ある時点でmビットのACK/NACKをフィードバックする必要があり、その間に新たに増加した下りデータパケットに対応するACK/NACKも該時点でフィードバックする必要があるため、ACK/NACKのビット数が増加する。または基地局は、新たに増加した下りデータパケットにACK/NACKをフィードバックする他の時点を割り当てる。
【0141】
下りデータに対応するACK/NACKがリソースをフィードバックする決定方式は、以下の少なくとも1つを含む。
【0142】
あるslotの最後のOFDMシンボルまたは1つ目のOFDMシンボルを半静的配置して上りACK/NACKのリソースに用いる。
【0143】
例えば、あるslot内に14つのOFDMシンボルが含まれ、基地局は本来、k(kは1または2または4であってもよい)個のOFDMシンボルをスケジューリングユニットとしてm個のデータパケットを連続してスケジューリングし、且つ、該m個のデータパケットはいずれも該slotでACK/NACKのフィードバックを行う必要がある。
【0144】
ACK/NACKを担持する上り制御チャネルの長さが1つのslotである場合、リソースは、以下の1つによって決定される。
【0145】
方式1:スケジューリングされた下りデータパケットに対応するDCIの位置により、これまたはこれらのデータパケットに対応するACK/NACKの位置を暗示的に決定する。
【0146】
方式2:基地局により、1つのリソースのセットを半静的に上位レイヤシグナリンによって配置し、その後、動的シグナリンが時間周波数リソースを指示する。
【0147】
また、ACK/NACKのペイロードpayloadサイズが動的に変化する場合、以下のようなリソース決定方法を採用することができる。上位レイヤに2つのリソース位置を配置して1つの閾値を予め定義し、ACK/NACKのpayloadサイズが閾値を超える場合、リソース位置1または長い上り制御チャネルPUCCHで送信し、閾値よりも小さい場合、リソース位置2または短い上り制御チャネルPUCCHで送信する。
【0148】
例8、
本例では、URLLCトラフィックおよび拡張モバイルブロードバンドeMBBトラフィックの多重伝送の場合について説明する。
【0149】
基地局がスロット1の1つ目のOFDMシンボルでUE1に下り制御情報を送信して1つの下りのeMBBトラフィックをスケジューリングし、スロット1、2、3およびスロット4でデータを連続して伝送する。その後、スロット2の場合、UE2は突然、ある上りのURLLCトラフィックをスケジューリングする必要があれば、基地局はスロット3でUE2にDCI情報を送信して上りURLLCデータパケットの送信をスケジューリングするとともに、基地局は、本来スロット3において送信しようとするeMBBデータパケットを全て削除し、且つ、スロット4の最後のOFDMシンボル内で1つの制御情報をUE1に送信し、スロット3におけるeMBBデータパケットが破損されたことを通知する。その後、UE1が該情報を受信すると、破損したデータを干渉除去して受信する。
【0150】
表示されたシグナリン指示により、eMBBデータパケット全体の再送を回避し、スペクトル効率を向上させる。
【0151】
例9、
本例では、上り・下りを動的に変更することがスケジューリングおよびHARQタイミングに影響を与えた後の解決方法について説明する。
【0152】
基地局がスロットnで1つの下り制御情報を送信し、スロットn+1からスロットn+4までの4つの下りスロットをスケジューリングして下りデータの送信を行うとともに、動的シグナリンは、対応する各スロットによって担持されたデータパケットのACK/NACKがスロットn+5でフィードバック伝送を行うことを指示すると仮定する。隣接セルまたは該セルがスロットn+4に送信する必要のある優先度の高い上りデータがあるため、該優先度の高いデータパケットの性能を確保するように、基地局は1つの共通DCI情報を一時的に送信し、n+4が上りサブフレームであることを通知する。基地局が管理するUEは、該情報を受信すると、スロットn+4で下りデータを再受信せず、本来該位置にスケジューリングされた下りデータパケットもACK/NACKをフィードバックせず、それと同時に、該回のスケジューリングのデータ伝送が最大再送回数内に計算されない。タイマー内に新しいDCI情報を受信した場合、新しい指示位置に従ってデータパケットの受信を行うとともに、指示情報に従って対応する位置でACK/NACKをフィードバックする。
【0153】
例10、
本例では、URLLCスケジューリングおよびデータ伝送のプロセスについて説明する。
【0154】
URLLCトラフィックに対し、スケジューリングベースの方式でアクセスしてもよく、スケジューリングフリーの方式でアクセスしてもよい。初期伝送が受信エラーを生じた場合、再送データパケットに対し、遅延を低減するために、UEは依然としてスケジューリングフリーの方式でアクセスし、またはUEはスケジューリングベースの方式でアクセスし、且つ指示された伝送タイミングはシンボルレベルである。例えば、URLLCは1つのOFDMシンボルを単位としてスケジューリングし、隣接する2回のスケジューリングの間隔が非常に小さく、1つまたは2つのOFDMシンボルの間隔をあける。スケジューリングのアクセスプロセスは以下のとおりであってもよい。基地局がスロット0の3つ目のシンボルで下りDCIを送信し、シンボル6で元のスケジューリングフリーでアクセスされた再送データパケットの送信を行うことをUEに通知する。前記のリソースは、基地局が共通のDCIによって通知される。全てのUEが該DCIを受信すると、該リソースで上りデータを再び送信することがなく、該リソースは、再送のデータパケットをスケジューリングする固有のリソースであり、他のUEに占用されることはない。
【0155】
また、スケジューリングフリーのUEに対し、初期伝送がエラーを生じ、またはUEが所定時間内に基地局のACKを受信しなかった場合、UEは、予め定義されたホッピングパターンに従って再送することができる。前記ホッピングパターンは、時間領域でk個のOFDMシンボルの間隔をあけ、ここで、kが予め定義された閾値よりも小さい。周波数領域の位置はランダムな位置に従って行う。
【0156】
または、UEは、自動伝送ごとに異なる直交コードを採用する。
【0157】
または、基地局は、再スケジューリング時に、1つの自動的に再送するホッピングパターンを割り当てる。
【0158】
上記方法により、低遅延トラフィックの要求を満たす。
【0159】
例11、
本例では、本開示に係る方法を基地局側の処理プロセスに用いることについて説明する。
【0160】
図4に示すように、まず、基地局は、隣接サイトと交渉することで、自分の上り・下りトラフィックの需要により、あるセルの上り・下り割り当てを決定する。
【0161】
セル1がある時点に1つの高優先度のデータパケットを送信しようとすると、この2つのセルのこの時のリンクの上り・下り属性は、該データパケットで決定され、上りデータパケットであれば、該時点の隣接する2つのセルはいずれも上りデータ伝送であり、下りのデータパケットであれば、該時点の2つのセルはいずれも下りデータ伝送に配置される。
【0162】
図5を参照しながら、本例に対応する基地局側の処理フローについて説明する。2つの上り・下りデータパケットの優先度が同じである場合、コンテンションによって該時点の上り・下り属性を決定する。
【0163】
その後、基地局は決定された上り・下り割り当てを配下のUEに通知する。
【0164】
通知方法は、上位レイヤシグナリン、または動的物理レイヤ制御シグナリン、または上位レイヤシグナリン、および動的物理レイヤ制御シグナリンを含む。
【0165】
その後、上り・下りの位置に応じ、下りデータを送信して上りデータを受信する。
【0166】
その間に、基地局は、トラフィックの需要または測定された干渉状況に基づき、ある時点の上り・下り属性または空きリソースを一時的に動的に調整する。
【0167】
例12、
本例では、本開示に係る方法を端末側の処理プロセスに用いることについて説明する。
【0168】
図6に示すように、まず、端末が基地局から送信された関連する上り・下り配置の情報を受信する。
【0169】
その後、端末は配置情報に基づいてデータの受送信を行う。
【0170】
本開示に係る基地局は、基地局(NodeB)、進化型基地局(eNodeB)、ホーム基地局(HomeNodeB)、中継局(RelayNode、RN)、マクロ基地局、マイクロ基地局等を含む。
【0171】
上記説明の基に、本開示は基地局を更に提供し、
図7−1に示すように、前記基地局は、
所定期間内の各時間単位のフレーム構造を調整して決定するように構成される制御ユニット71と、
前記調整後のフレーム構造をユーザ機器UEに通知し、調整後のフレーム構造に基づいてデータの伝送を行うように構成される通信ユニット72と、
を備える。
【0172】
前記時間単位は、1つのサブフレーム、1つのスロット、1つのミニスロットmini−slot、m個のOFDMシンボルの1つを含み、ここで、mが1以上の整数である。
【0173】
制御ユニットは、前記上り・下り配置情報またはフレーム構造をUEに通知するよう構成され、
物理レイヤシグナリンによって指示することと、
上位レイヤシグナリンによって配置することと、
マルチキャストシグナリンまたはシステムメッセージによって通知することと、
のうちの少なくとも1つを含む。
【0174】
制御ユニットは、
データトラフィックの優先度と、
チャネルまたは信号またはリンクの優先度と、
キャリアセンスの結果と、
隣接セル間協調と、
UE能力と、
のうちの少なくとも1つによって前記上り・下り配置を調整して決定するように構成される。
【0175】
前記調整後のフレーム構造は、
上りACK/NACK、SR、SRS、プリアンブル初期アクセス、上り再送データパケットのうちの少なくとも1つを含む上りプリセット情報の上り伝送に用いられる配置された第1個数のslotまたはOFDMシンボルと、
下り制御チャネル、同期チャネル、またはDRS信号のうちの少なくとも1つを含む下りプリセット情報の下り伝送に用いられる配置された第2個数のslotまたはOFDMシンボルと、
予約リソースとして、または少なくともデータ情報を伝送するためのリソースとして配置されないことを表す空きリソースとして使用される配置された第3個数のslotまたはmini−slotまたはOFDMシンボルと、を含む。
【0176】
制御ユニットは、
割り当てセット、またはパターン、または割り当てセットおよびパターンを配置し、動的シグナリンによって割り当てセット、またはパターン、または割り当てセットおよびパターンのインデックスを指示することと、
1つのサブフレームグループ/スロットグループのサイズを配置し、各サブフレームグループ/スロットグループ内の各サブフレーム/スロットの上り・下り配置を動的に指示することと、
のうちの少なくとも1つを実行するように構成される。
【0177】
前記物理レイヤシグナリンによって指示することは、
上りデータの上りグラント情報をスケジューリングすることにより、上りの時間領域位置を決定し、下りデータの下りグラント情報をスケジューリングすることにより、下りの時間領域位置を決定することと、
下り制御チャネルの共通サーチスペースによって1つの下り制御情報を担持し、後続のk個のslot、またはm個のミニスロットの上り・下り配置情報、あるいは空きリソースを指示することと、を含む。
【0178】
前記制御ユニットは、下りデータ伝送用のスロットnまたはスロットn内のmini−slotを上りに調整し、
上りデータ伝送用のスロットmまたはスロットm内のmini−slotを下りに調整するように構成される。
【0179】
前記制御ユニットは、
本来スロットnまたはスロットn内のmini−slotにおいて送信されるデータを廃棄するとともに、端末に該データパケットが破壊されたことを指示し、且つ、該回のスケジューリングを再送回数内に計算しない、または、本来スロットmまたはスロットm内のmini−slotにおいて送信されるデータを廃棄するとともに、端末に該データパケットが破壊されたことを指示し、且つ、該回のスケジューリングを再送回数内に計算しない処理と、
低減された電力または低減されたMCSで、本来スロットnまたはスロットn内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケット、およびスロットmまたはスロットm内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケットを送信する処理と、
本来スロットnまたはスロットn内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケット、およびスロットmまたはスロットm内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケットを、他の時間周波数リソース箇所に再スケジューリングする処理と、
本来スロットnまたはスロットn内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケット、およびスロットmまたはスロットm内のmini−slotにおいて送信しようとするデータパケットを、予約されたリソースで送信する処理と、
のうちの1つを実行するように構成される。
【0180】
前記他の時間周波数リソースは、PRB位置または新しいスロット位置を含み、あるいは1つのコードブックまたは直交コードリソースを更に含む。
【0181】
前記上り・下り配置は、
帯域幅が異なるサブバンドの上り・下り配置は異なり、且つ、隣接する2つのサブバンドの上り・下り配置が異なる場合、1つのガードバンドを設けることを更に含む。
【0182】
前記制御ユニットは、更に、
プリセットされたタイプの信号/チャネルを指定されたウインドウに設けて送信し、
優先度が前記プリセットされたタイプよりも高い信号/チャネルを送信する場合、優先度が前記プリセットされたタイプよりも高い前記信号/チャネルを前記指定されたウインドウに設けて送信するように構成される。
【0183】
また、UEを更に提供し、
図7−2に示すように、前記UEは、
基地局から送信された調整後の上り・下り配置情報またはフレーム構造を受信するように構成される受信ユニット81と、
調整後の上り・下り配置情報またはフレーム構造に従ってデータ伝送を行うように構成される送信ユニット82と、を備える。
【0184】
前記UEは、
上り・下り配置情報またはフレーム構造に基づいて対応する時間単位の上り・下り配置情報が変更したと決定した場合、元のスケジューリングのデータパケットに対し、
所定時間内に、基地局の新しいスケジューリング情報をブラインド検出する処理と、
本来のデータパケットを他の時間領域位置、または他の周波数領域位置、または他のキャリアに再スケジューリングすることを指示する該スケジューリング情報を、固有のアイデンティティによってスクランブルする処理と、
所定時間内に該再スケジューリングの制御情報が検出されなかった場合、該UEは、該データの受送信を諦め、あるいは該UEは予約された一部のリソースでデータパケットの受送信を行う処理と、
のうちの1つを行うように構成される調整ユニット83を更に備える。
【0185】
本開示は指示システムを更に提供し、
図7−3に示すように、前記システムは、
所定期間内の各時間単位のフレーム構造を調整して決定し、前記調整後のフレーム構造をユーザ機器UEに通知し、調整後のフレーム構造に基づいてデータの伝送を行うように構成される基地局91と、
基地局から送信された調整後の上り・下り配置情報またはフレーム構造を受信し、調整後の上り・下り配置情報またはフレーム構造に従ってデータ伝送を行うように構成されるUE92と、を備える。
【0186】
本開示に係る基地局は、記憶媒体およびプロセッサを備え、
該記憶媒体が1セットの命令を含み、前記命令が実行されると、少なくとも1つのプロセッサが、
所定期間内の各時間単位のフレーム構造を調整して決定することと、
前記調整後のフレーム構造をユーザ機器UEに通知することと、
調整後のフレーム構造に基づいてデータの伝送を行うことと、を含む動作を実行する。
【0187】
本開示に係るUEは、記憶媒体およびプロセッサを備え、該記憶媒体が1セットの命令を含み、前記命令が実行されると、少なくとも1つのプロセッサが、基地局から送信された調整後のフレーム構造を受信することと、調整後のフレーム構造に従ってデータ伝送を行うこととを含む動作を実行する。
【0188】
本開示の実施例は、プロセッサに実行されると、上記いずれかの方法を実現するコンピュータ実行可能命令が記憶されるコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。
【0189】
当業者であれば、上記で開示した方法における全てまたは一部のステップ、システム、装置内の機能モジュール/ユニットは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアおよびその適当な組み合わせとして実施することができることは理解できる。ハードウェアの実施形態において、上記で言及された機能モジュール/ユニットの間の区分は、物理コンポーネントの区分に対応するとは限らない。例えば、1つの物理コンポーネントは、複数の機能を有してもよく、または1つの機能またはステップは、複数の物理コンポーネントによって協働して実行されてもよい。一部のコンポーネントまたは全てのコンポーネントは、デジタル信号プロセッサまたはマイクロプロセッサのようなプロセッサによって実行されるソフトウェアと実施され、またはハードウェアと実施され、または特定用途向け集積回路のような集積回路と実施されてもよい。このようなソフトウェアは、コンピュータ記憶媒体(または非一時的媒体)および通信媒体(または一時的媒体)を含むことができるコンピュータ可読媒体に分布されてもよい。当業者に知られているように、コンピュータ記憶媒体という用語は、情報(例えば、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータ)を記憶するための任意の方法または技術に実施する揮発性および不揮発性、取り外し不可能および不取り外し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光ディスク記憶、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶または他の磁気記憶装置、または所望の情報を記憶するために使用できるとともに、コンピュータがアクセスできる任意の他の媒体を含んでもよいが、それらに限定されない。また、通信媒体は、通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、またはキャリア若しくは他の伝送機構のような変調データ信号内の他のデータを含み、且つ、任意の情報配信媒体を含むことができることは当業者に知られている。
【0190】
上記は本開示の例示的な実施例に過ぎず、本開示の保護範囲を限定するものではない。