(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記1つまたは複数の柔軟部材が、前記第1の宇宙飛行体および前記第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときに前記第1の宇宙飛行体から前記第2の宇宙飛行体が位置決めされる位置に向かう方向に延在するように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
前記第1の宇宙飛行体上に配置された能動的静電気放電システムをさらに備え、前記能動的静電気放電システムが、前記第1の宇宙飛行体および前記第2の宇宙飛行体のうちの一方または前記第1の宇宙飛行体および前記第2の宇宙飛行体の両方のプラズマ場を操ることにより前記第1の宇宙飛行体と前記第2の宇宙飛行体との間の電位を低減させるために、前記第1の宇宙飛行体上の前記推進機構を使用するように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
前記能動的静電気放電システムが、前記第1の宇宙飛行体または前記第2の宇宙飛行体のうちの一方のみの前記プラズマ場を操るように構成される、請求項8に記載のシステム。
前記電気推進装置が、前記第1の宇宙飛行体と前記第2の宇宙飛行体との間のポテンシャルを約+/−200ボルト未満に低減させるように構成された前記プラズマ場を作り出すように構成される、請求項8または9に記載のシステム。
前記第1の宇宙飛行体上に配置された受動的静電気放電軽減システムをさらに備え、前記受動的静電気放電軽減システムが、1つまたは複数の抵抗器、および前記1つまたは複数の抵抗器に電気的に接続された1つまたは複数の柔軟部材を含む、請求項8または9に記載のシステム。
前記1つまたは複数の柔軟部材が、前記第1の宇宙飛行体および前記第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときに前記第1の宇宙飛行体と前記第2の宇宙飛行体との間の最初の物理的接触を提供するように構成される、請求項12に記載のシステム。
前記1つまたは複数の柔軟部材が、前記第1の宇宙飛行体および前記第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときに前記第1の宇宙飛行体から前記第2の宇宙飛行体が位置決めされる位置に向かう方向に延在するように、前記第1の宇宙飛行体上に位置決めされる、請求項12に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書において開示される本開示の実施形態は様々な変更および代替形態を受け入れるが、その詳細が例として図面に示されており、また、詳細に説明される。しかし、その意図は本開示を説明される特定の実施形態に限定することではないことが、理解されるべきである。それどころか、その意図は、本開示の範囲に含まれるあらゆる変更、均等物、および代替物をカバーすることである。
【0013】
本明細書において、所与のパラメータに関する「実質的に」という用語は、所与のパラメータ、特性、または条件が、許容可能な製作公差に含まれるようなわずかな相違を受けることを、当業者が理解するであろう程度で意味しかつ含む。例えば、実質的に満たされるパラメータは、少なくとも約90%満たされてもよく、少なくとも約95%満たされてもよく、さらには少なくとも約99%満たされてもよい。
【0014】
本発明者らは、第1の宇宙機の第2の宇宙機への接近に伴う静電荷の差に起因する静電気放電による損傷の危険性を認識した。いくつかの実施形態では、第1の宇宙機は、第1の宇宙機、第2の宇宙機、またはその両方の電子構成要素を保護するための静電気軽減を有利に提供する捕獲組立体を備え得る。いくつかの実施形態は、両方の宇宙機の構成要素を保護する態様で第1の宇宙機と第2の宇宙機との間の静的ポテンシャルを低減させるためのシステムおよび方法を提供する。
【0015】
図1は、1つの実施形態による、宇宙区間において近接している2機の宇宙機の側面図である。いくつかの実施形態では、第1の宇宙機10は、第2の宇宙機11にドッキングするように設計され得る。第1の宇宙機10は、第2の宇宙機11にサービスを提供するように設計されたサービス宇宙機であり得る。いくつかの実施形態によれば、第2の宇宙機11は、地球などの物体の周りの軌道上の人工衛星であり得る。第2の宇宙機11が地球周回軌道上にある場合、第2の宇宙機11は、地球低軌道もしくは地球中軌道、静止軌道もしくは静止軌道より上方の軌道(above−geosynchronous orbit)、または任意の他の軌道上にあってよい。
【0016】
第1の宇宙機10は、プローブを含む捕獲装置23、および推進システムを有し得る。第1の宇宙機10の推進システムは、1つまたは複数の主スラスタ17、1つまたは複数のジンバル式スラスタ18、またはその両方を含み得る。主スラスタ17、ジンバル式スラスタ18、またはその両方は、電気推進装置であってもよい。第2の宇宙機11は、機関19を有し得る。機関19は、液体アポジエンジンまたは固体燃料モータを含む、宇宙機に適した任意のタイプの機関またはモータであってよい。第1の宇宙機10は、第1の静的ポテンシャル12を有してもよく、第2の宇宙機11は、第2の静的ポテンシャル13を有してもよい。第2の宇宙機11への第1の宇宙機10の接近または接触に応じて、第1の静的ポテンシャル12と第2の静的ポテンシャル13との間の差異が静電気放電を引き起こす場合がある。そのような静電気放電は、もし第1の静的ポテンシャル12と第2の静的ポテンシャル13との間の差異が軽減されなければ、第1の宇宙機10、第2の宇宙機11、またはその両方に損傷を与える可能性がある。
【0017】
図2は、1つの実施形態による受動的静電気放電軽減システム20の斜視図である。受動的静電気放電軽減システム20の
図3に示されるような回路32が、ハウジングまたは箱24内に収容され得る。受動的静電気放電システム20はまた、第1の宇宙機10の捕獲装置23または別の部分に電気的に接続され得る。受動的静電気放電システム20はまた、第1の電気接触装置25に電気的に接続され得る。第1の電気接触装置25は、1つまたは複数の柔軟部材(例えば、ウィスカ26)を含み得る。ウィスカ26は、導電性材料を含む。ウィスカ26は、少なくとも部分的にベリリウム銅で構成され得る。
【0018】
図3は、1つの実施形態による受動的静電気放電軽減システム20の回路32の図である。受動的静電気放電軽減システム20は、1つまたは複数の抵抗素子27および1つまたは複数の誘導素子28を含む抵抗−コイル回路すなわちRL回路として構成され得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の誘導素子28は、誘導器、または1つもしくは複数のフェライトビーズ、または1つもしくは複数のチョーク、または別の誘導素子であり得る。1つまたは複数の抵抗素子27は、1つまたは複数の抵抗器であってもよく、また、いくつかの実施形態では、1メガオームを超える抵抗を提供するように構成される場合があり、いくつかの実施形態では、15メガオーム以上の抵抗を提供するように構成される場合がある。第1の宇宙機10および第2の宇宙機11が接触するかまたは第1の宇宙機10と第2の宇宙機11との間に静電気アークが発生するのに十分なほど近接するときに、受動的静電気放電軽減システム20は、2機の宇宙機間の電圧差のための均等化経路を提供して、異なる静電荷が均等になることを可能にする。
【0019】
受動的静電気放電軽減システム20により、2機の宇宙機10、11間の静電圧の差が、エネルギーを除去するための熱に変換され得る。この散逸は、静電気放電、ならびにどちらかの宇宙機に害を及ぼし得るいかなる関連する電圧スパイクの振幅および立上がり時間も、緩和するか場合によっては排除する。いくつかの実施形態では、電圧差は、例えば50〜90ナノ秒またはそれより長い期間にわたって放電され得る。いくつかの実施形態では、放電電流は、受動的静電気放電軽減システム20により800ミリアンペア未満に低減され得る。いくつかの実施形態によれば、1つまたは複数の誘導素子28および1つまたは複数の抵抗素子27は、10キロボルトに及ぶまたはそれを超える第1の宇宙機10と第2の宇宙機11との間の一時的な静的ポテンシャル差に適応するように選択され得る。いくつかの実施形態では、受動的静電気放電軽減システム20は、個々の構成要素の故障の危険性を緩和することができる並列回路経路を有するように構成され得る。
【0020】
図4は、受動的静電気放電軽減システム20(
図2)のためのハウジング24の斜視図である。絶縁導体21が、受動的静電気放電軽減システム20と少なくとも1つの第1の電気接触装置25(
図2)との間の電気的接続を提供し、ここで、第1の電気接触装置25は、ウィスカ26(
図2)の形式であり得る柔軟部材を含み得る。絶縁接地導体22が、受動的静電気放電軽減システム20と捕獲装置23または第1の宇宙機10(
図1)の本体上の他の場所との間の電気的接続を提供する。
【0021】
図5は、捕獲装置23に取り付けられた受動的静電気放電軽減システム20(
図2)のためのハウジング24の斜視図である。絶縁導体21が、受動的静電気放電軽減システム20と少なくとも1つの第1の電気接触装置25との間の電気的接続を提供し、ここで、第1の電気接触装置25は、ウィスカ26などの柔軟部材を含み得る。
【0022】
図6は、第1の電気接触装置25の斜視図である。第1の電気接触装置25は、ウィスカ26などの1つまたは複数の柔軟部材を含み得る。ウィスカ26は、ウィスカ26の柔軟性を高めることができるばね要素29を含み得る。ばね要素29は、ねじりばねであってもよい。ばね要素29は、ウィスカ26が機関19(
図2)または第2の宇宙機11(
図1)上の別の物理的な構造に接触するときに、ウィスカ26が実質的に回転する形で移動することを可能にし得る。第1の電気接触装置25は、例えばウィスカ26などの導電性構成要素を捕獲装置23から電気的に隔離する1つまたは複数の絶縁柱30により捕獲装置23から電気的に隔離されるように設計され得る。絶縁柱30は、被削性結晶化ガラス、または導電性構成要素を電気的に隔離するのに十分な他の絶縁材料で構成され得る。いくつかの実施形態では、第1の電気接触装置25の導電性構成要素は、捕獲装置23の最も近い導電性構成要素から0.635cm(0.25インチ)もしくはそれ以上のところに、または電荷クリープ(charge creep)もしくはアーク放電を防ぐのに適した別の距離に位置決めされ得る。
【0023】
図7は、第2の宇宙機11の機関19に近づきつつある、受動的静電気放電軽減システム20が取り付けられた捕獲装置23の斜視図である。ウィスカ26は、少なくとも1つのウィスカ26が第1の宇宙機10と第2の宇宙機11との間の最初の物理的接触点を提供することを確実にするのに十分な長さのものであるように設計され得る。ウィスカ26は、少なくとも1つのウィスカ26が、第1の宇宙機10の任意の部分が第2の宇宙機11に物理的に接触する前に第1の宇宙機10と第2の宇宙機11との間の静電アークを可能にする距離に来る第1の宇宙機10上の唯一の物理的構造であることを確実にするのに十分な長さのものであるように設計される。いくつかの実施形態では、ウィスカ26は、少なくとも15.24cm(6インチ)の長さであり得る。
【0024】
図8は、1つの実施形態による、能動的静電気放電軽減システムとともに使用するための第2の宇宙機に対する第1の宇宙機の帯電電位差を示す。
図8は、第1の宇宙機10および第2の宇宙機11の種々の部分間の予想される見本の静的ポテンシャルの差または電荷の差を、グラフを用いて示す。いくつかの実施形態では、静的ポテンシャル差は、10キロボルト程度またはそれ以上である場合があり、また、機体間の静電容量は、100ピコファラッド程度またはそれ以上である場合がある。
【0025】
図9Aおよび
図9Bは、プラズマを使用する能動的静電気放電軽減システム31を示す。いくつかの実施形態では、能動的静電気放電軽減システム31は、第1の宇宙機10および第2の宇宙機11の両方を包み込むことができるプラズマ場を生じさせ得る。いくつかの実施形態では、能動的静電気放電軽減システム31は、主スラスタ17、1つもしくは複数のジンバル式スラスタ18、その両方、または別の機関であり得る第1の宇宙機10の1つまたは複数の電気推進機関を使用して、プラズマ場を生じさせる。1つまたは複数の電気推進機関は、ホール効果スラスタであってもよい。能動的静電気放電軽減システム31によって生じるプラズマ場は、低温プラズマであり得る。能動的静電気放電軽減システム31は、第1の宇宙機10および第2の宇宙機11のそれぞれの基底基準に対して測定される静的ポテンシャルを低下させるように動作され得る。第1の宇宙機10と第2の宇宙機11との間の静的ポテンシャル差の低減は、様々な実施形態において、約5キロボルト未満、約1キロボルト未満、約200ボルト未満、または約100ボルト未満の水準までとされ得る。さらに、能動的静電気放電軽減システム31の使用は、第1の宇宙機10と第2の宇宙機11との間のポテンシャルグラウンドバウンス(potential ground bounce)を低減させ得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、第1の宇宙機10は、受動的静電気放電軽減システム20および能動的静電気放電軽減システム31の両方を有し得る。そのような実施形態では、能動的静電気放電軽減システム31は、第1の宇宙機10と第2の宇宙機11との間の異なった静的ポテンシャルを、接触の前に低減させることができ、受動的静電気放電軽減システム20は、第1の宇宙機10と第2の宇宙機11との間に残っている異なった静的ポテンシャルを、接触または静電アーク放電を可能にするのに十分な接近に応じて軽減することができる。そのような実施形態では、受動的静電気放電軽減システム20および能動的静電気放電軽減システム31は、どちらかのシステムの構成要素故障時の冗長性を提供する。
【0027】
さらなる例示的な実施形態が、以下に開示される。
実施形態1:第1の宇宙飛行体上に配置された受動的静電気放電軽減システムを備える、第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電を軽減するためのシステムであって、受動的静電気放電軽減システムが1つまたは複数の抵抗器を含む、システム。
【0028】
実施形態2:受動的静電気放電軽減システムが、第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電電流を約90ナノ秒以下の期間にわたって約800ミリアンペア以下に低減させる、実施形態1のシステム。
【0029】
実施形態3:受動的静電気放電軽減システムが、誘導器、フェライトビーズ、およびチョークからなる群から選択される1つまたは複数の誘導素子をさらに含む、実施形態1のシステム。
【0030】
実施形態4:1つまたは複数のウィスカをさらに備える、実施形態1のシステム。
実施形態5:第1の宇宙飛行体上に配置された能動的静電気放電システムを備える、第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電を軽減するためのシステムであって、能動的静電気放電システムがプラズマ場を操る、システム。
【0031】
実施形態6:プラズマ場が、第1の宇宙飛行体のプラズマ場である、実施形態5のシステム。
実施形態7:プラズマ場が、第2の宇宙飛行体のプラズマ場である、実施形態5のシステム。
【0032】
実施形態8:能動的静電気放電システムが、電気推進装置を使用してプラズマ場を操る、実施形態5のシステム。
実施形態9:電気推進装置が、第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間のポテンシャルを約+/−200ボルト未満に低減させるのに十分なプラズマ場を作り出す、実施形態8のシステム。
【0033】
実施形態10:電気推進装置が、1つまたは複数のホール効果スラスタである、実施形態8のシステム。
実施形態11:第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電を軽減するためのシステムであって、第1の宇宙飛行体を宇宙空間内で操作するための推進機構と、第1の宇宙飛行体を第2の宇宙飛行体に少なくとも一時的に連結するために第1の宇宙飛行体上に位置決めされた捕獲機構と、第1の宇宙飛行体および第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときに静電気放電を受動的に軽減するための機構と、を備えるシステム。
【0034】
実施形態12:静電気放電を受動的に軽減するための機構が、1つまたは複数のウィスカを含む、実施形態11のシステム。
実施形態13:ウィスカが、第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の最初の物理的接触を提供する、実施形態12のシステム。
【0035】
実施形態14:ウィスカが、第1の宇宙飛行体および第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときに第2の宇宙飛行体の機関に接触するように構成される、実施形態13のシステム。
【0036】
実施形態15:ウィスカが、第1の宇宙飛行体および第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときに第2の宇宙飛行体上のいかなる他の物理的構造よりも先に機関に接触するように位置決めされる、実施形態14のシステム。
【0037】
実施形態16:機関が、液体アポジエンジンである、実施形態15のシステム。
実施形態17:捕獲機構が、プローブを含む、実施形態12のシステム。
実施形態18:ウィスカが、プローブ上に位置決めされる、実施形態17のシステム。
【0038】
実施形態19:複数のウィスカが存在する、実施形態13のシステム。
実施形態20:ウィスカが、第1の宇宙飛行体および第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときに、第1の宇宙飛行体から第2の宇宙飛行体が位置決めされる位置に向かう方向に延在する、実施形態13のシステム。
【0039】
実施形態21:ウィスカが、非常に柔軟であるように構成される、実施形態13のシステム。
実施形態22:柔軟性が、部分的にねじりばねによって提供される、実施形態21のシステム。
【0040】
実施形態23:ウィスカが、ベリリウム銅で構成される、実施形態13のシステム。
実施形態24:第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電を軽減するための方法であって、1つまたは複数の抵抗器を含む受動的静電気放電軽減システムを第1の宇宙飛行体上に設けるステップと、第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間のいかなる静電気放電も受動的静電気放電軽減システムを通じて方向付けられることを確実にするように第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の最初の接触を設定するステップと、を含む方法。
【0041】
実施形態25:受動的静電気放電軽減システムを使用して第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電電流を約90ナノ秒以下の期間にわたって約800ミリアンペア以下に低減させるステップをさらに含む、実施形態24の方法。
【0042】
実施形態26:受動的静電気放電軽減システムが、誘導器、フェライトビーズ、およびチョークからなる群から選択される1つまたは複数の誘導素子をさらに含む、実施形態24の方法。
【0043】
実施形態27:受動的静電気放電軽減システムが、1つまたは複数のウィスカをさらに備える、実施形態24の方法。
実施形態28:第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電を軽減するための方法であって、第1の宇宙飛行体上に配置される能動的静電気放電システムを用意するステップと、能動的静電気放電システムを使用してプラズマ場を操るステップと、を含む方法。
【0044】
実施形態29:プラズマ場を操るステップが、第1の宇宙飛行体のプラズマ場を操ることを含む、実施形態28の方法。
実施形態30:プラズマ場を操るステップが、第2の宇宙飛行体のプラズマ場を操ることを含む、実施形態28の方法。
【0045】
実施形態31:プラズマ場を操るステップが、電気推進装置を使用してプラズマ場を操ることを含む、実施形態28の方法。
実施形態32:電気推進装置を使用して第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間のポテンシャルを約+/−200ボルト未満に低減させるのに十分なプラズマ場を作り出すステップをさらに含む、実施形態31の方法。
【0046】
実施形態33:電気推進装置が、1つまたは複数のホール効果スラスタである、実施形態31の方法。
実施形態34:第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電を軽減するための方法であって、第1の宇宙飛行体を第2の宇宙飛行体に少なくとも一時的に連結するために第1の宇宙飛行体上に位置決めされる捕獲機構を用意するステップと、第2の宇宙飛行体に近接して宇宙空間にある第1の宇宙飛行体を操作するステップと、第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電を受動的に軽減するための機構を用意するステップと、を含む方法。
【0047】
実施形態35:静電気放電を受動的に軽減するための機構が、ウィスカを含む、実施形態34の方法。
実施形態36:第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体とを物理的に接触させるステップであって、第1の宇宙飛行体および第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときにウィスカが第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の最初の物理的接触を提供する、ステップをさらに含む、実施形態35の方法。
【0048】
実施形態37:ウィスカが、第1の宇宙飛行体および第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときに第2の宇宙飛行体の機関に接触するように構成される、実施形態36の方法。
実施形態38:ウィスカが、第1の宇宙飛行体および第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときに第2の宇宙飛行体上のいかなる他の物理的構造よりも先に機関に接触するように構成される、実施形態37の方法。
【0049】
実施形態39:機関が、液体アポジエンジンである、実施形態38の方法。
実施形態40:捕獲機構が、プローブを含む、実施形態35の方法。
実施形態41:ウィスカが、プローブ上に位置決めされる、実施形態40の方法。
【0050】
実施形態42:複数のウィスカが存在する、実施形態36の方法。
実施形態43:ウィスカが、第1の宇宙飛行体および第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときに、第1の宇宙飛行体から第2の宇宙飛行体が位置決めされる位置に向かう方向に延在する、実施形態36の方法。
【0051】
実施形態44:ウィスカが、非常に柔軟である、実施形態36の方法。
実施形態45:柔軟性が、部分的にねじりばねによって提供される、実施形態44の方法。
【0052】
実施形態46:ウィスカが、ベリリウム銅で構成される、実施形態36の方法。
実施形態47:第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電を軽減するためのシステムであって、第1の宇宙飛行体上に配置された、1つまたは複数の抵抗器を含む受動的静電気放電軽減システムと、第1の宇宙飛行体上に配置された、プラズマ場を操る能動的静電気放電システムと、を備えるシステム。
【0053】
実施形態48:受動的静電気放電軽減システムが、第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電電流を約90ナノ秒以下の期間にわたって約800ミリアンペア以下に低減させる、実施形態47のシステム。
【0054】
実施形態49:受動的静電気放電軽減システムが、誘導器、フェライトビーズ、およびチョークからなる群から選択される1つまたは複数の誘導素子をさらに含む、実施形態47のシステム。
【0055】
実施形態50:1つまたは複数のウィスカをさらに備える、実施形態47のシステム。
実施形態51:プラズマ場が、第1の宇宙飛行体のプラズマ場である、実施形態47のシステム。
【0056】
実施形態52:プラズマ場が、第2の宇宙飛行体のプラズマ場である、実施形態47のシステム。
実施形態53:能動的静電気放電システムが、電気推進装置を使用してプラズマ場を操る、実施形態47のシステム。
【0057】
実施形態54:電気推進装置が、第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間のポテンシャルを約+/−200ボルト未満に低減させるのに十分なプラズマ場を作り出す、実施形態53のシステム。
【0058】
実施形態55:電気推進装置が、1つまたは複数のホール効果スラスタである、実施形態53のシステム。
実施形態56:ウィスカが、第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の最初の物理的接触を提供するように構成される、実施形態49のシステム。
【0059】
実施形態57:ウィスカが、第2の宇宙飛行体の機関に接触するように構成される、実施形態56のシステム。
実施形態58:ウィスカが、第2の宇宙飛行体上のいかなる他の物理的構造よりも先に機関に接触するように構成される、実施形態57のシステム。
【0060】
実施形態59:捕獲機構が、プローブを含む、実施形態49のシステム。
実施形態60:ウィスカが、プローブ上に位置決めされる、実施形態59のシステム。
実施形態61:複数のウィスカが存在する、実施形態60のシステム。
【0061】
実施形態62:ウィスカが、第1の宇宙飛行体および第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときに、第1の宇宙飛行体から第2の宇宙飛行体が位置決めされる位置に向かう方向に延在する、実施形態60のシステム。
【0062】
実施形態63:ウィスカが、非常に柔軟である、実施形態60のシステム。
実施形態64:柔軟性が、部分的にねじりばねによって提供される、実施形態63のシステム。
【0063】
実施形態65:ウィスカが、ベリリウム銅で構成される、実施形態60のシステム。
実施形態66:第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電を軽減するための方法であって、第1の宇宙飛行体上に配置される能動的静電気放電システムを用意するステップと、能動的静電気放電システムを使用してプラズマ場を操るステップと、1つまたは複数の抵抗器を含む受動的静電気放電軽減システムを第1の宇宙飛行体上に設けるステップと、第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間のいかなる静電気放電も受動的静電気放電軽減システムを通じて方向付けられることを確実にするように第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の最初の接触を設定するステップと、を含む方法。
【0064】
実施形態67:受動的静電気放電軽減システムを使用して第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の静電気放電電流を約90ナノ秒以下の期間にわたって約800ミリアンペア以下に低減させるステップをさらに含む、実施形態66の方法。
【0065】
実施形態68:受動的静電気放電軽減システムが、誘導器、フェライトビーズ、およびチョークからなる群から選択される1つまたは複数の誘導素子をさらに含む、実施形態66の方法。
【0066】
実施形態69:受動的静電気放電軽減システムが、1つまたは複数のウィスカをさらに含む、実施形態66の方法。
実施形態70:プラズマ場を操るステップが、第1の宇宙飛行体のプラズマ場を操ることを含む、実施形態66の方法。
【0067】
実施形態71:プラズマ場を操るステップが、第2の宇宙飛行体のプラズマ場を操ることを含む、実施形態66の方法。
実施形態72:プラズマ場を操るステップが、電気推進装置を使用してプラズマ場を操ることを含む、実施形態66の方法。
【0068】
実施形態73:電気推進装置を使用して第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間のポテンシャルを約+/−200ボルト未満に低減させるのに十分なプラズマ場を作り出すステップをさらに含む、実施形態72の方法。
【0069】
実施形態74:電気推進装置が、1つまたは複数のホール効果スラスタである、実施形態72の方法。
実施形態75:第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体とを物理的に接触させるステップであって、第1の宇宙飛行体および第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときにウィスカが第1の宇宙飛行体と第2の宇宙飛行体との間の最初の物理的接触を提供する、ステップをさらに含む、実施形態69の方法。
【0070】
実施形態76:ウィスカが、第2の宇宙飛行体の機関に接触するように構成される、実施形態75の方法。
実施形態77:ウィスカが、第2の宇宙飛行体上のいかなる他の物理的構造よりも先に機関に接触するように構成される、実施形態76の方法。
【0071】
実施形態78:機関が、液体アポジエンジンである、実施形態76の方法。
実施形態79:捕獲機構が、プローブを含む、実施形態68の方法。
実施形態80:ウィスカが、プローブ上に位置決めされる、実施形態79の方法。
【0072】
実施形態81:ウィスカが、第1の宇宙飛行体および第2の宇宙飛行体が連結しつつあるときに、第1の宇宙飛行体から第2の宇宙飛行体が位置決めされる位置に向かう方向に延在する、実施形態80の方法。
【0073】
実施形態82:ウィスカが、非常に柔軟である、実施形態69の方法。
実施形態83:柔軟性が、部分的にねじりばねによって提供される、実施形態82の方法。
【0074】
実施形態84:ウィスカが、ベリリウム銅で構成される、実施形態68の方法。
上記で説明されかつ添付の図面に示された本開示の実施形態は、本開示の範囲を限定するものではなく、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその法的均等物の範囲に包含される。いかなる均等な実施形態も、本開示の範囲に含まれる。実際、明細書において図示および説明されたものに加えて、説明された要素の代替的で有用な組合せなどの本開示の様々な変更が、当業者には説明から明らかになるであろう。そのような変更および実施形態は、添付の特許請求の範囲および均等物の範囲にも含まれる。本明細書において使用される専門用語は、実施形態の原理、実際の応用、もしくは市場に見られる技術に対する技術上の改善を説明するために、または、本明細書において開示される実施形態を当業者が理解するのを可能にするために選択された。