【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1. 公開の事実 (1)ウェブサイトの掲載日 2020年4月14日〜同年4月27日 ウェブサイトのアドレス https://le.wrightflyer.net/reality/ https://itunes.apple.com/us/app/reality/id1404176564?l=ja&ls=1&mt=8 https://play.google.com/store/apps/details?id=net.wrightflyer.le.reality 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが、上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいてダウンロード可能な「REALITY」というアプリケーションにより起動されるブラウザ機能を介して、出願に係る発明に関連した「マージアニマル シーズン2」の提供を行った。 (2)ウェブサイトの掲載日 2020年4月13日 ウェブサイトのアドレス https://reality−notice.wrightflyer.net/dccfc1c35a29d0b9910c82fff6a8cc5696b49658.html?t=1586512206 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが、上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいて、出願に係る発明に関連した「マージアニマル シーズン2」に関する公開(予告)を行った。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (3)ウェブサイトの掲載日 2020年4月14日 ウェブサイトのアドレス https://reality−notice.wrightflyer.net/dccfc1c35a29d0b9910c82fff6a8cc5696b49658.html?t=1586512206 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが、上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいて、出願に係る発明に関連した「マージアニマル シーズン2」に関する公開を行った。なお、本公開が行われたウェブサイトを特定するアドレスは、上記(2)の公開が行われれたウェブサイトを特定するアドレスと同一である。 (4)ウェブサイトの掲載日 2020年4月13日 ウェブサイトのアドレス https://twitter.com/WFLE_REALITY/status/1249627133426536450 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが、上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいて、出願に係る発明に関連した「マージアニマル シーズン2」に関する公開を行った。 (5)ウェブサイトの掲載日 2020年4月14日 ウェブサイトのアドレス https://twitter.com/WFLE_REALITY/status/1250026236702650368?s=20 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが、上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいて、出願に係る発明に関連した「マージアニマル シーズン2」に関する公開を行った。
【文献】
4月1日限定!ゲーム実況機能追加!,REALITY運営局 [online],2019年04月01日,https://reality-notice.wrightflyer.net/aba0a23e90b9c3df9c819fc58bd39f09a0452aac.html,特に、配信中にプレイするゲーム「Flappin' Avatar」に関する記載を参照、[2020年12月15日検索]
【文献】
スマホで簡単にVTuberデビューできる「REALITY Avatar」、使い方徹底解説!,MoguLive [online],2018年11月18日,https://www.moguravr.com/reality-avatar-3/,特に「2.アカウントを作成してアバターを作成していく」の項を参照、[2021年1月21日検索]
【文献】
ギフト機能がはじまります!,Mirrativ [online],2018年12月14日時点のウェブアーカイブ,2018年12月14日,https://web.archive.org/web/20181214025245/https://mirrativtmbr.tumblr.com/post/178631446973/ギフト機能がはじまります,[2020年9月14日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記後続配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該後続配信者のアバターのアニメーションを含む第3の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記後続配信者の操作に関する操作データに基づいて生成された前記特定のゲームに関する第4の動画とを、通信回線を介して複数の視聴者の端末装置に向けて配信し、
前記オブジェクト情報に基づいて、前記特定のゲームにおいて前記取得ゲームオブジェクトを表示する、
ように前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
前記第2の動画を前記配信者の端末装置から受信して前記視聴者の端末装置に配信する前記サーバ装置と、前記視聴者の端末装置と、の間におけるメッセージの通信を可能にする機能を介して、前記オブジェクト情報を受信する、
ように前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる、請求項1又は請求項2に記載のコンピュータプログラム。
前記取得ゲームオブジェクトは、アイテム、装備、ポイント、報酬、コイン、カード及び/又はキャラクターを含む、請求項1から請求項3のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
前記第2の動画が、前記取得ゲームオブジェクトを付与された、前記視聴者とは別の視聴者に関する情報を表示する、請求項1から請求項4のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
前記ゲームに関する前記第2の動画を視聴することにより前記視聴者に付与される前記取得ゲームオブジェクトは、前記ゲームとは異なる前記特定のゲームにおいて前記視聴者により後続配信者として利用可能なゲームオブジェクトである、請求項1から請求項5のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
前記取得ゲームオブジェクトは、前記視聴者による前記第2の動画の視聴に対する関与の度合いに基づいて設定される、請求項1から請求項6のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
前記取得ゲームオブジェクトが、前記ゲームを実行することにより前記配信者に付与された、前記特定のゲームにおいて前記配信者により利用可能な取得ゲームオブジェクトである、請求項1から請求項8のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
第1の配信者により配信される前記第2の動画を受信することにより前記視聴者に付与される取得ゲームオブジェクトは、前記第1の配信者とは異なる第2の配信者により配信される前記第2の動画を受信することにより前記視聴者に付与される取得ゲームオブジェクトとは異なる、請求項1から請求項8のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、請求項1から請求項11のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、請求項13又は請求項14に記載の方法。
前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、請求項16から請求項18のいずれかに記載のサーバ装置。
前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、請求項20又は請求項21に記載のサーバ装置。
前記オブジェクト情報を、前記第2の動画に含まれた情報、前記第1の動画に含まれた情報、及び、前記動作データに含まれた情報、のうちのいずれかとして、前記視聴者の端末装置に送信する、請求項23に記載の方法。
前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、請求項23から請求項25のいずれかに記載の方法。
前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、請求項27又は請求項28に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通した構成要素には同一の参照符号が付されている。また、或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。
【0015】
1.動画配信システムの構成
本件出願において開示される動画配信システムでは、簡潔にいえば、配信を行うユーザ(以下「配信者」という。)が、その端末装置を用いて、第1の動画及び第2の動画を、通信回線を介して、動画を視聴するユーザ(以下「視聴者」という。)の端末装置に配信することができる。第1の動画とは、配信者の動作に関する動作データに基づいて生成されたアバターのアニメーションを含む動画である。また、第2の動画とは、配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する動画である。
【0016】
さらに、上記配信者により配信された第2の動画を視聴した視聴者は、後続配信者として特定のゲームにおいて利用可能なゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)を取得することができる。かかる後続配信者は、第3の動画及び第4の動画を、通信回線を介して、視聴者の端末装置に配信することができる。第3の動画とは、後続配信者の動作に関する動作データに基づいて生成されたアバターのアニメーションを含む動画である。また、第4の動画とは、後続配信者の操作に関する操作データに基づいて生成された上記特定のゲームに関する動画である。後続配信者は、上記特定のゲームにおいて、取得ゲームオブジェクトを利用することができる。
【0017】
図1は、一実施形態に係る動画配信システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、動画配信システム1は、図示しない通信回線(通信網)に接続される複数の端末装置10と、通信回線に接続される1又はそれ以上のサーバ装置20と、を含むことができる。各端末装置10は、通信回線を介して、1又はそれ以上のサーバ装置20に接続され得る。
【0018】
なお、
図1には、複数の端末装置10として、例えば、端末装置10A〜10Dが示されているが、これら以外の1又はそれ以上の端末装置10が同様に用いられ得る。同様に、
図1には、1又はそれ以上のサーバ装置20として、例えば、サーバ装置20A及び20Bが示されているが、これら以外の1又はそれ以上のサーバ装置20が同様に用いられ得る。なお、図示しない通信回線は、携帯電話網、無線LAN、固定電話網、インターネット、イントラネット及び/又はイーサネット(登録商標)等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0019】
さらに、一実施形態では、動画配信システム1は、通信回線に接続される1又はそれ以上のスタジオユニット30を含むこともできる。各スタジオユニット30は、通信回線を介して、1若しくはそれ以上のサーバ装置20又は複数の端末装置10に接続され得る。なお、
図1には、1又はそれ以上のスタジオユニット30として、例えば、スタジオユニット30A及び30Bが示されているが、これら以外の1又はそれ以上のスタジオユニット30が同様に用いられ得る。各スタジオユニット30は、後述する端末装置10又はサーバ装置20と同様の機能を有することができる。
【0020】
以下、説明を簡単にするために、1又は複数のサーバ装置20が、各端末装置10との間において、動画及びギフト情報等の送受信を行う場合に着目する。これに代えて又はこれに加えて、後述するように、1又は複数のサーバ装置20が、各スタジオユニット30との間において、動画及びギフト情報等の送受信を行うことも可能である。さらに、これに代えて又はこれに加えて、後述するように、スタジオユニット30が、各端末装置10との間において、動画及びギフト情報等の送受信を行うことも可能である。
【0021】
1−1.端末装置10
複数の端末装置10は、1又はそれ以上の配信者の端末装置10(ここでは端末装置10A)と、1又はそれ以上の視聴者の端末装置10(ここでは端末装置10B〜端末装置10D)と、を含むことができる。各端末装置10は、共通した構成を有することにより、動画を配信するための端末装置(配信者の端末装置10)及び動画を視聴するための端末装置(視聴者の端末装置10)のいずれにもなり得る。
【0022】
各端末装置10は、動画を配信するための端末装置(配信者の端末装置)として動作する場合には、インストールされた動画配信用アプリケーション(ミドルウェア、又は、アプリケーションとミドルウェアとの組み合わせであってもよい。以下同様。)を実行することができる。これにより、各端末装置10は、その配信者の動作に関する動作データを取得し、取得したデータに従って変化させた仮想的なキャラクター(アバター)のアニメーションを含む第1の動画を、通信回線を介してサーバ装置20(配信サーバシステム20A)に送信することができる。このような第1の動画は、サーバ装置20(配信サーバシステム20A)により通信回線を介して、動画を受信するための端末装置(視聴者の端末装置)10に配信される。このような視聴者の端末装置10は、インストールされた動画視聴用アプリケーション(ミドルウェア、又は、アプリケーションとミドルウェアとの組み合わせであってもよい。以下同様。)を実行することにより、動画を受信することができる。
【0023】
また、各端末装置10は、配信者の端末装置として動作する場合には、インストールされた動画配信用アプリケーションに組み込まれたブラウザ機能を実行すること、及び/又は、インストールされたウェブブラウザアプリケーションを実行することができる。これにより、各端末装置10は、サーバ装置20(ウェブサーバ装置20B)からウェブページ(HTMLドキュメント)を受信し、このウェブページに含まれたゲームプログラムを実行することができる。各端末装置10は、このゲームプログラムを実行することにより、その配信者の操作に関する操作データに基づいて少なくとも1つのゲームオブジェクトを動作させた第2の動画を生成することができる。
【0024】
さらに、各端末装置10は、配信者の端末装置として動作する場合には、このように生成した第2の動画を、上記動画配信用アプリケーションを実行することにより、通信回線を介してサーバ装置20(配信サーバシステム20A)に送信することができる。このような第2の動画もまた、サーバ装置20(配信サーバシステム20A)により通信回線を介して、インストールされた動画視聴用アプリケーションを実行する、動画を受信するための端末装置(視聴者の端末装置)10に配信される。
【0025】
さらにまた、各端末装置10は、配信者の端末装置として動作する場合には、上記動画配信用アプリケーションを実行することにより、(この配信者の端末装置10により配信された)第2の動画を視聴する視聴者の端末装置10からサーバ装置20(配信サーバシステム20A)を介して、この配信者に対してギフトを付与する旨を示すギフト情報、及び/又は、この配信者に対してコメントを送信する旨を示すコメント情報を受信することができる。
【0026】
一方、各端末装置10は、動画を視聴するための端末装置(視聴者の端末装置)として動作する場合には、インストールされた動画視聴用アプリケーションを実行することにより、配信者の端末装置10により配信された第1の動画及び/又は第2の動画を、サーバ装置20(配信サーバシステム20A)を介して受信することができる。
【0027】
さらに、各端末装置10は、視聴者の端末装置として動作する場合には、動画視聴用アプリケーションを実行することにより、配信者に対してギフトを付与する旨を示すギフト情報、及び/又は、この配信者に対してコメントを送信する旨を示すコメント情報を、サーバ装置20(配信サーバシステム20A)を介して、この配信者の端末装置10Aに送信することができる。
【0028】
なお、上述した動画配信用アプリケーション及び動画視聴用アプリケーションは、統合された1つのアプリケーションとして、又は、それぞれ別々のアプリケーションとして、各端末装置10にインストール及び実行され得る。
【0029】
各端末装置10は、このような動作を実行することができる任意の端末装置であって、スマートフォン、タブレット、携帯電話(フィーチャーフォン)及び/又はパーソナルコンピュータ等を、これらに限定することなく含むことができる。
【0030】
1−2.サーバ装置20
図1には、1又は複数のサーバ装置20として、一例として、配信サーバシステム20A及びウェブサーバ装置20Bが示されている。
【0031】
配信サーバシステム20Aは、各端末装置(各配信者の端末装置)10により送信された第1の動画及び/又は第2の動画を、各端末装置(各視聴者の端末装置)10に配信することができる。さらには、配信サーバシステム20Aは、各端末装置(各視聴者の端末装置)10により送信された、或る配信者に対してギフトを付与する旨を示すギフト情報、及び/又は、或る配信者に対してコメントを送信する旨を示すコメント情報を、その配信者の端末装置10に送信することができる。
【0032】
このような動作を実行するために、配信サーバシステム20Aは、一実施形態では、相互に通信回線(図示しない無線回線及び/又は有線回線を含む)を介して接続された、配信サーバ装置20aと、データベース(DB)サーバ装置20bと、ゲームAPIサーバ装置20cと、を含むことができる。
【0033】
配信サーバ装置20aは、各配信者の端末装置10により送信された第1の動画及び/又は第2の動画を各端末装置10に配信することができる。さらに、配信サーバ装置20aは、各視聴者の端末装置10により送信されたギフト情報及び/又はコメント情報をDBサーバ装置20bに格納することができる。
【0034】
DBサーバ装置20bは、配信サーバ装置20aから受信したギフト情報及び/又はコメント情報を格納し、ゲームAPIサーバ装置20cにより問い合わせを受けたギフト情報及び/コメント情報を、読み出してゲームAPIサーバ装置20cに送信することができる。
【0035】
ゲームAPIサーバ装置20cは、各配信者の端末装置10からギフト情報及び/又はコメント情報について問い合わせを受けたときに、その配信者の端末装置10に対するギフト情報及び/又はコメント情報をDBサーバ装置20bから読み出してその配信者の端末装置10に送信することができる。
【0036】
なお、
図1に示した例では、負荷を分散すること等を目的として、配信サーバシステム20Aが、配信サーバ装置20a、DBサーバ装置20b及びゲームAPIサーバ装置20cからなる3つのサーバ装置を有する構成が示されている。しかし、これら3つのサーバ装置のうちの少なくとも1つのサーバ装置が残りのサーバ装置のうちの少なくとも一方と統合されるようにしてもよい。
【0037】
次に、ウェブサーバ装置20Bは、アクセスしてきた各配信者の端末装置10に対して、ゲームプログラムが組み込まれたウェブページ(HTML、例えばHTML5に従って作成されたドキュメント)を送信することができる。このゲームプログラムは、受信して解読した端末装置10に対して、以下に例示する動作等を含む、動画の配信に関連する様々な動作を実行させることができる。
・ゲームを実行する動作
・ゲームの実行に伴って生成されたゲーム画面を配信サーバシステム20A(配信サーバ装置20a)に送信する動作
・この配信者宛てに送信されたギフト情報及び/又はコメント情報を配信サーバシステム20A(ゲームAPIサーバ装置20c)から取得する動作
【0038】
1−3.スタジオユニット30
スタジオユニット30は、配信者(演者)が動画を配信する場所であるスタジオ、部屋、ホール等に配置され得る。スタジオユニット30は、上述したように、端末装置10及び/又はサーバ装置20と同様の機能を果たすことができる。
【0039】
2.各装置のハードウェア構成
次に、端末装置10、サーバ装置20及びスタジオユニット30の各々が有するハードウェア構成の一例について説明する。
【0040】
2−1.端末装置10のハードウェア構成
各端末装置10のハードウェア構成例について
図2を参照して説明する。
図2は、
図1に示した端末装置10(サーバ装置20)のハードウェア構成の一例を模式的に示すブロック図である(なお、
図2において、括弧内の参照符号は、後述するようにサーバ装置20に関連して記載されている)。
【0041】
図2に示すように、各端末装置10は、主に、中央処理装置11と、主記憶装置12と、入出力インタフェイス装置13と、入力装置14と、補助記憶装置15と、出力装置16と、を含むことができる。これら装置同士は、データバス及び/又は制御バスにより接続されている。
【0042】
中央処理装置11は、「CPU」と称され、主記憶装置12に記憶されている命令及びデータに対して演算を行い、その演算の結果を主記憶装置12に記憶させることができる。さらに、中央処理装置11は、入出力インタフェイス装置13を介して、入力装置14、補助記憶装置15及び出力装置16等を制御することができる。端末装置10は、1又はそれ以上のこのような中央処理装置11を含むことが可能である。
【0043】
主記憶装置12は、「メモリ」と称され、入力装置14、補助記憶装置15及び通信回線30(サーバ装置20等)から、入出力インタフェイス装置13を介して受信した命令及びデータ、並びに、中央処理装置11の演算結果を記憶することができる。主記憶装置12は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)及び/又はフラッシュメモリ等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0044】
補助記憶装置15は、主記憶装置12よりも大きな容量を有する記憶装置である。上述した特定のアプリケーション(動画配信用アプリケーション、動画視聴用アプリケーション等)やウェブブラウザアプリケーション等を構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を記憶することができる。さらに、補助記憶装置15は、中央処理装置11により制御されることにより、これらの命令及びデータ(コンピュータプログラム)を入出力インタフェイス装置13を介して主記憶装置12に送信することができる。補助記憶装置15は、磁気ディスク装置及び/又は光ディスク装置等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0045】
入力装置14は、外部からデータを取り込む装置であって、タッチパネル、ボタン、キーボード、マウス及び/又はセンサ等をこれらに限定することなく含むことができる。センサは、後述するように、1若しくはそれ以上のカメラ等及び/又は1若しくはそれ以上のマイク等を含むセンサを、これらに限定することなく含むことができる。
【0046】
出力装置16は、ディスプレイ装置、タッチパネル及び/又はプリンタ装置等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0047】
このようなハードウェア構成にあっては、中央処理装置11が、補助記憶装置15に記憶された特定のアプリケーションを構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を順次主記憶装置12にロードし、ロードした命令及びデータを演算することができる。これにより、中央処理装置11は、入出力インタフェイス装置13を介して出力装置16を制御し、或いはまた、入出力インタフェイス装置13及び通信回線2を介して、他の装置(例えばサーバ装置20、他の端末装置10及び/又はスタジオユニット30等)との間で様々な情報の送受信を行うことができる。
【0048】
これにより、端末装置10は、インストールされた特定のアプリケーションを実行することにより、例えば以下に例示する動作(後に詳述する様々な動作を含む)のうちの少なくとも1つの動作を実行することができる。
・第1の動画及び/又は第2の動画を配信するために必要な動作
・他の端末装置10により自端末装置10宛てに送信されたギフト情報及び/又はコメント情報を受信するために必要な動作
・他の端末装置10により配信された第1の動画及び/又は第2の動画を受信するために必要な動作
・他の端末装置10に対してギフト情報及び/又はコメント情報を送信するために必要な動作
【0049】
なお、端末装置10は、中央処理装置11に代えて又は中央処理装置11とともに、1又はそれ以上のマイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含むことも可能である。
【0050】
2−2.サーバ装置20のハードウェア構成
各サーバ装置20のハードウェア構成例について同じく
図2を参照して説明する。各サーバ装置20(配信サーバ装置20a、DBサーバ装置20b、ゲームAPIサーバ装置20c及びウェブサーバ装置20Bの各々)のハードウェア構成としては、例えば、上述した各端末装置10のハードウェア構成と同一の構成を用いることが可能である。したがって、各サーバ装置20が有する構成要素に対する参照符号は、
図2において括弧内に示されている。
【0051】
図2に示すように、各サーバ装置20は、主に、中央処理装置21と、主記憶装置22と、入出力インタフェイス装置23と、入力装置24と、補助記憶装置25と、出力装置26と、を含むことができる。これら装置同士は、データバス及び/又は制御バスにより接続されている。
【0052】
中央処理装置21、主記憶装置22、入出力インタフェイス装置23、入力装置24、補助記憶装置25及び出力装置26は、それぞれ、上述した各端末装置10に含まれる、中央処理装置11、主記憶装置12、入出力インタフェイス装置13、入力装置14、補助記憶装置15及び出力装置16と略同一であり得る。
【0053】
このようなハードウェア構成にあっては、中央処理装置21が、補助記憶装置25に記憶された特定のアプリケーションを構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を順次主記憶装置22にロードし、ロードした命令及びデータを演算することができる。これにより、中央処理装置21は、入出力インタフェイス装置23を介して出力装置26を制御し、或いはまた、入出力インタフェイス装置23及び通信回線2を介して、他の装置(例えば各端末装置10及び/又はスタジオユニット30等)との間で様々な情報の送受信を行うことができる。
【0054】
これにより、サーバ装置20は、例えば以下に例示する動作(後に詳述する様々な動作を含む)のうちの少なくとも1つの動作を実行することができる。
・各配信者の端末装置10により送信された第1の動画及び/又は第2の動画を、各視聴者の端末装置10に配信するために必要な動作、
・各視聴者の端末装置10により或る配信者の端末装置10宛てに送信されたギフト情報及び/又はコメント情報を、その配信者の端末装置10に送信するために必要な動作等
【0055】
なお、サーバ装置20は、中央処理装置21に代えて又は中央処理装置21とともに、1又はそれ以上のマイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含むことも可能である。
【0056】
2−3.スタジオユニット30のハードウェア構成
スタジオユニット30は、上述したように、端末装置10及び/又はサーバ装置20と同様の機能を果たすことが可能である。したがって、スタジオユニット30は、上述した端末装置10又はサーバ装置20と同様のハードウェア構成を有することができる。
【0057】
3.各装置の機能
次に、端末装置10、サーバ装置20及びスタジオユニット30の各々が有する機能の一例について説明する。
【0058】
3−1.端末装置10の機能
端末装置10の機能の一例について
図3を参照して説明する。
図3は、
図1に示した端末装置10の機能の一例を模式的に示すブロック図である。
【0059】
図3に示すように、端末装置10は、主に、第1の動画生成部100と、通信部110と、判定部120と、オブジェクト情報処理部130と、第2の動画生成部140と、表示部150と、記憶部160と、ユーザインタフェイス部170と、ギフト/コメント処理部180と、を含むことができる。
【0060】
(1)第1の動画生成部100
第1の動画生成部100は、配信者の動作に関する動作データに基づいて、この配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画(又は第3の動画)を生成することができる。これを実現するために、第1の動画生成部100は、例えば、取得部102と、処理部104と、を含むことができる。
【0061】
取得部102は、配信者の身体に関するデータを取得する1又はそれ以上の第1のセンサ102a(図示せず)と、配信者により発せられた発話及び/又は歌唱に関する音声データを取得する1又はそれ以上の第2のセンサ102b(図示せず)と、を含むことができる。
【0062】
第1のセンサ102aは、好ましい実施形態では、可視光線を撮像するRGBカメラと、近赤外線を撮像する近赤外線カメラと、を含むことができる。このようなカメラとしては、例えばiphone X(登録商標)のトゥルーデプス(True Depth)カメラに含まれたカメラを用いることが可能である。第2のセンサ102bは、音声を記録するマイクロフォンを含むことができる。
【0063】
まず、第1のセンサ102aに関して、取得部102は、配信者の身体に近接して配置された第1のセンサ102aを用いて配信者の身体を撮像する。これにより、取得部102は、RGBカメラにより取得された画像をタイムコード(取得した時間を示すコード)に対応付けて単位時間にわたって記録したデータ(例えばMPEGファイル)を生成することができる。さらに、取得部102は、近赤外線カメラにより取得された所定数(例えば51個)の深度を示す数値(例えば浮動小数点の数値)を上記タイムコードに対応付けて単位時間にわたって記録したデータ(例えばTSVファイル)を生成することができる。なお、TSVファイルとは、データ間をタブで区切って複数のデータを記録する形式のファイルである。
【0064】
近赤外線カメラに関して、具体的には、ドットプロジェクタがドット(点)パターンを形成する赤外線レーザーを演者の身体に放射し、近赤外線カメラが、演者の身体に投影され反射した赤外線ドットを捉え、このように捉えた赤外線ドットの画像を生成する。取得部102は、予め登録されているドットプロジェクタにより放射されたドットパターンの画像と、近赤外線カメラにより捉えられた画像とを比較することができる。これにより、取得部102は、両画像における各ポイント(各特徴点)(例えば51個のポイント・特徴点の各々)における位置のずれを用いて各ポイント(各特徴点)の深度(各ポイント・各特徴点と近赤外線カメラとの間の距離)を算出することができる。取得部102は、このように算出した深度を示す数値を上記のようにタイムコードに対応付けて単位時間にわたって記録したデータを生成することができる。
【0065】
次に、第2のセンサ102bに関して、取得部102は、配信者の身体に近接して配置された第2のセンサ102bを用いて配信者により発せられた発話及び/又は歌唱に関する音声を取得する。これにより、取得部100は、タイムコードに対応付けて単位時間にわたって記録したデータ(例えばMPEGファイル)を生成することができる。一実施形態では、取得部102は、第1のセンサ102aを用いて配信者の身体に関するデータを取得することと同時に、第2のセンサ102bを用いて配信者により発せられた発話及び/又は歌唱に関する音声データを取得することができる。この場合には、取得部102は、RGBカメラにより取得された画像と、第2のセンサ102bを用いて配信者により発せられた発話及び/又は歌唱に関する音声データとを、同一のタイムコードに対応付けて単位時間にわたって記録したデータ(例えばMPEGファイル)を生成することができる。
【0066】
取得部102は、このように生成した、配信者の身体に関するデータ(MPEGファイル及びTSVファイル等)、及び/又は、配信者により発せられた発話及び/又は歌唱に関する音声データ(MPEGファイル等)を、処理部104に出力することができる。
【0067】
なお、ここでは、第1のセンサ102aがRGBカメラ及び赤外線カメラを含む場合について説明したが、第1のセンサ102aは、例えば、以下の(A)〜(C)のうちのいずれかを含むことも可能である。
(A)赤外線レーザーにより放射され演者の顔に反射した赤外線を検出するカメラ
(B)可視光線を撮像する複数のRGBカメラ
(C)可視光線を撮像する単一のカメラ
【0068】
上記(A)の場合には、取得部102は、上述したものと同様の手法により、配信者の身体における各特徴点について深度を算出することができる。上記(B)の場合には、取得部102は、複数のRGBカメラにより撮像された複数の画像を用いて、配信者の身体における各特徴点について奥行(深度)を計算することができる。上記(C)の場合には、取得部102は、単一のカメラにより撮像された画像から、配信者の身体における各特徴点の奥行(深度)を、ディープラーニング等を利用して算出することができる。また、上記(C)の場合には、取得部102は、単一のカメラにより撮像された画像に対する分析処理(画像処理等)により、演者の身体における各特徴点の奥行(深度)を算出してもよい。
【0069】
処理部104は、取得部102からの、配信者の身体に関するデータに基づいて、仮想的なキャラクター(配信者のアバター)のアニメーションを含む動画を生成することができる。仮想的なキャラクターの動画自体については、処理部104は、図示しないキャラクターデータ記憶部に記憶された様々な情報(例えば、ジオメトリ情報、ボーン情報、テクスチャ情報、シェーダ情報及びブレンドシェイプ情報等)を用いて、図示しないレンダリング部にレンダリングを実行させることにより、仮想的なキャラクターの動画を生成することができる。
【0070】
さらに、処理部104は、取得部102からの配信者の身体に関するデータ(演者の身体における各特徴点の深度に関するデータ)を用いてアバターの表情等を変化させた動画(例えば、アバターの表情が演者の口及び両目の動きに同期して変化した動画、すなわち、アバターの表情が演者の顔に対してリップシンク及び視線追従して変化した動画)を、様々な周知な技術を利用して生成することができる。
【0071】
なお、配信者の動作に関する動作データに基づいてこの配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画を生成するために、他の任意の周知な技術を利用することも可能である。かかる周知技術には、下記URLにより特定されるウェブサイトに記載された”Blend Shapes”と称する技術が含まれる。
https://developer.apple.com/documentation/arkit/arfaceanchor/2928251-blendshapes
なお、このウェブサイトに記載された内容は、引用よりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0072】
処理部104は、この技術を用いる場合には、配信者の上半身(顔等)の複数の特徴点のうち、配信者の動作に対応する1以上の特徴点の各々のパラメータを調整することができる。これにより、処理部104は、配信者の動作に追従した仮想的なキャラクターの動画を生成することができる。
【0073】
(2)通信部110
通信部110は、動画の配信及び/又は視聴に必要とされる様々な情報を、配信サーバシステム20A及びウェブサーバ装置20Bとの間において通信することができる。例えば、通信部110は、端末装置10が或る配信者(例えば配信者A)の端末装置10として動作する場合には、ウェブサーバ装置20Bにアクセスして、ゲームの実行等に必要とされるゲームプログラムを含むウェブページ(HTMLドキュメント)等を受信することができる。また、通信部110は、端末装置10が配信者Aの端末装置として動作する場合には、配信サーバシステム20Aからオブジェクト情報を受信することができる。ここでは、オブジェクト情報は、配信者Aにより配信された第2の動画が或る視聴者(例えば視聴者B)により視聴されることにより、配信者A及び/又は視聴者Bに対して付与された特定のゲームにおいて利用可能なゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)に関する情報を含むことができる。具体的には、例えば、オブジェクト情報は、以下の情報を含むことができる。
・ゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)を識別する情報
・取得ゲームオブジェクトが付与されたユーザ(配信者A及び/又は視聴者B)を識別する情報
・取得ゲームオブジェクトが利用可能な特定のゲームを識別する情報
【0074】
さらにまた、通信部110は、端末装置10が配信者Aの端末装置として動作する場合には、第1の動画及び/又は第2の動画を配信サーバシステム20Aに送信し、この配信者A宛てに送信されたギフト情報及び/又はコメント情報等を配信サーバシステム20Aから受信することができる。
【0075】
さらに、通信部110は、端末装置10が視聴者Bの端末装置として動作する場合には、配信者Aの端末装置10により送信された第1の動画及び/又は第2の動画を配信サーバシステム20Aから受信し、配信者Aに対してギフト情報及び/又はコメント情報を配信サーバシステム20Aに送信することができる。
【0076】
また、通信部110は、端末装置10が視聴者Bの端末装置として動作する場合には、配信サーバシステム20Aからオブジェクト情報を受信することができる。ここでは、オブジェクト情報は、配信者Aにより配信された第2の動画が視聴者Bにより視聴されることにより、視聴者Bに対して付与された特定のゲームにおいて利用可能なゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)に関する情報を含むことができる。具体的には、例えば、オブジェクト情報は、以下の情報を含むことができる。
・ゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)を識別する情報
・取得ゲームオブジェクトが利用可能な特定のゲームを識別する情報
【0077】
(3)判定部120
判定部120は、端末装置10が視聴者Bの端末装置として動作する場合には、オブジェクト情報を受信しているかどうかを判定することができる。ここで、オブジェクト情報とは、配信者Aの端末装置10により配信された第2の動画を受信することにより視聴者Bに付与された、特定のゲームにおいて視聴者Bにより後続配信者として利用可能なゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)に関する情報である。
【0078】
判定部120が、オブジェクト情報を受信していると判定した場合には、取得ゲームオブジェクトが特定のゲームにおいて利用可能である旨を、表示部150に表示させることができる。
【0079】
(4)オブジェクト情報処理部130
オブジェクト情報処理部130は、端末装置10が配信者Aの端末装置として動作する場合には、配信サーバシステム20Aからオブジェクト情報を受信したときに、このように受信したオブジェクト情報を用いて、例えば以下の情報を識別することができる。
・ゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)
・取得ゲームオブジェクトが付与されたユーザ(配信者A及び/又は視聴者B)
・取得ゲームオブジェクトが利用可能な特定のゲーム
・取得ゲームオブジェクトに設定されたパラメータ(例えば、取得ゲームオブジェクトがポイント・報酬等である場合には、それらの価値。取得ゲームオブジェクトが、アイテム・装備・キャラクター等である場合には、それらの価値・攻撃力・防御力・機動力等)
【0080】
オブジェクト情報処理部130は、端末装置10が視聴者Bの端末装置として動作する場合には、配信サーバシステム20Aからオブジェクト情報を受信したときに、このように受信したオブジェクト情報を用いて、例えば以下の情報を識別することができる。
・ゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)
・取得ゲームオブジェクトが利用可能な特定のゲーム
・取得ゲームオブジェクトに設定されたパラメータ(例えば、取得ゲームオブジェクトがポイント・報酬等である場合には、それらの価値。取得ゲームオブジェクトが、アイテム・装備・キャラクター等である場合には、それらの価値・攻撃力・防御力・機動力等)
【0081】
これにより、オブジェクト情報処理部130は、いずれのゲームオブジェクトがいずれのゲームにおいて利用可能であるかを、視聴者に提示すべく表示部150に表示させることができる。その一例が
図11に示されている。
図11に例示されるように、視聴者であるユーザZの端末装置10の表示部150には、複数の配信者により配信されている第1の動画及び/又は第2の動画(配信予定の動画であってもよい)の概要がサムネイル表示形式により表示され得る。配信者Aについては、配信者Aのアバター130a、配信者Aのハンドルネームを特定する情報130b(配信者A)、配信者Aにより配信中のゲームを特定する情報(植物育成ゲームII)130c、及び、この動画を視聴することによって配布(付与)されるゲームオブジェクトを特定する情報130d(魔法の種)等が表示され得る。さらには、この動画を視聴することによって配布されるゲームオブジェクトを利用することができるゲームを特定する情報130e(植物育成ゲームII)が表示されてもよい。
なお、ユーザZが配信者Aに対応するオブジェクト等を選択した場合には、ユーザZの端末装置10の表示部130には、次に、この配信者Aにより配信中の第2の動画の詳細(例えば、配信者Aのコメント、配信者Aに関する情報、配信中のゲームに関する情報等)を示す画面が表示されるようにしてもよい。この画面においても、
図11に例示したこの動画を視聴することによって配布(付与)されるゲームオブジェクトを特定する情報130d(魔法の種)が表示され得る。これに加えて、この動画を視聴することによって配布されるゲームオブジェクトを利用することができるゲームを特定する情報130e(植物育成ゲームII)が表示されるようにしてもよい。
これにより、各視聴者は、その視聴者が欲しいゲームオブジェクト(アイテム等)を効率的に発見して収集することができる。
【0082】
さらに、オブジェクト情報処理部130は、当該端末装置10が第2の動画(第4の動画)を配信すべくゲームを実行する際に、そのゲームにおいて取得ゲームオブジェクトを利用可能であるかを認識することができる(その場合、当該端末装置10は、そのゲームにおいて、オブジェクト情報に従って識別された取得ゲームオブジェクトを、その取得ゲームオブジェクトについて設定されたパラメータに従って利用することができる。)
【0083】
(5)第2の動画生成部140
第2の動画生成部140は、ウェブサーバ装置20Bから受信したウェブページを用いて配信者の操作に関する操作データに基づいてゲームに関する第2の動画(又は第4の動画)を生成することができる。
【0084】
具体的には、第2の動画生成部140は、ウェブサーバ装置20Bから受信したウェブページに組み込まれたゲームプログラムを実行する。これにより、第2の動画生成部140は、ユーザインタフェイス部180により入力された配信者の操作を示す操作データと、関連する制御パラメータが制御パラメータ演算部130により演算された少なくとも1つのゲームオブジェクトと、に基づいて、ゲームに関する第2の動画(ゲーム動画)を描画することができる。
【0085】
(6)表示部150
表示部150は、動画の配信及び/又は視聴に必要とされる様々な情報を表示することができる。例えば、表示部150は、配信される第1の動画(第3の動画)及び/又は第2の動画(第4の動画)、及び/又は、受信した第1の動画(第3の動画)及び/又は第2の動画(第4の動画)等を、表示することができる。
【0086】
(7)記憶部160
記憶部160は、動画の配信及び/又は視聴に必要とされる様々な情報を記憶することができる
【0087】
(8)ユーザインタフェイス部170
ユーザインタフェイス部170は、動画の配信及び/又は視聴に必要とされる様々な情報をユーザの操作を介して入力することができる。例えば、ユーザインタフェイス部170は、ゲームの実行に際して配信者の操作の内容を示す操作データを配信者から入力して第2の動画生成部140に出力することができる
【0088】
(9)ギフト/コメント処理部180
ギフト/コメント処理部180は、動画の配信及び/又は視聴に関して送受信されるギフト情報及び/又はコメント情報を処理することができる。例えば、ギフト/コメント処理部180は、端末装置10が配信者A(又は後続配信者B)の端末装置10として動作する場合には、この配信者A(又は後続配信者B)宛てに送信されたギフト情報及び/又はコメント情報を処理することができる。
【0089】
また、ギフト/コメント処理部180は、端末装置10が視聴者Bの端末装置10として動作する場合には、この視聴者が送信すべきギフト情報及び/又はコメント情報を処理することができる。
【0090】
3−2.サーバ装置20の機能
サーバ装置20の機能の一例について
図4を参照して説明する。
図4は、
図1に示したサーバ装置20の機能の一例を模式的に示すブロック図である。
図4に示すように、サーバ装置20は、主に、通信部200と、記憶部210と、ギフト/コメント処理部220と、オブジェクト情報管理部230と、を含むことができる。これらは、配信サーバシステム20Aを構成する配信サーバ装置20a、DBサーバ装置20b及びゲームAPIサーバ装置20cのうちのいずれかの1つに含まれていてもよいし、配信サーバ装置20a、DBサーバ装置20b及びゲームAPIサーバ装置20cのうちの少なくとも1つのサーバ装置に重複及び/又は分散して含まれていてもよい。
【0091】
通信部200は、動画の配信及び/又は視聴に必要とされる様々な情報を、配信者の端末装置10及び/又は視聴者の端末装置10との間において通信することができる。例えば、サーバ装置20は、配信サーバシステム20Aとして動作する場合には、第1の動画(第3の動画)及び/又は第2の動画(第4の動画)を、各配信者(各後続配信者)の端末装置10から受信して各視聴者の端末装置10に配信すること等ができる。また、サーバ装置20は、ウェブサーバ装置20Bとして動作する場合には、アクセスしてきた各配信者(各後続配信者)の端末装置10に対して、ゲームプログラムが組み込まれたウェブページを送信すること等ができる。
【0092】
記憶部210は、動画の配信及び/又は視聴に必要とされ、通信部200、ギフト/コメント処理部220及び/又は視聴管理部230から受信した様々な情報を記憶することができる。
【0093】
ギフト/コメント処理部220は、各視聴者から各配信者(各後続配信者)宛てに送信されたギフト情報及び/又はコメント情報を処理することができる。
【0094】
オブジェクト情報管理部230は、各配信者及び各視聴者について、例えば以下の情報のうちの少なくとも1つの情報をこれに限定することなく管理(生成及び設定等)することができる。
(a1)各配信者により配信された第2の動画の視聴(受信)を開始した視聴者
(a2)上記(a1)の事象に起因して、当該配信者に付与されるゲームオブジェクト、及び、このゲームオブジェクトが利用可能な特定のゲーム
(a3)上記(a1)の事象に起因して、当該視聴者に付与されるゲームオブジェクト、及び、このゲームオブジェクトが利用可能な特定のゲーム
(b1)各配信者により配信された第2の動画の視聴(受信)を完了した視聴者
(b2)上記(b1)の事象に起因して、当該配信者に付与されるゲームオブジェクト、及び、このゲームオブジェクトが利用可能な特定のゲーム
(b3)上記(b1)の事象に起因して、当該視聴者に付与されるゲームオブジェクト、及び、このゲームオブジェクトが利用可能な特定のゲーム
(c1)各配信者により配信された第2の動画を視聴した視聴者による当該視聴に関する少なくとも1つのパラメータ
(c2)上記(c1)の事象に起因して、上記少なくとも1つのパラメータに従って定められた、当該配信者に付与されるゲームオブジェクト、及び、このゲームオブジェクトが利用可能な特定のゲーム
(c3)上記(c1)の事象に起因して、上記少なくとも1つのパラメータに従って定められた、当該視聴者に付与されるゲームオブジェクト、及び、このゲームオブジェクトが利用可能な特定のゲーム
【0095】
なお、上記(c1)に関連して、上記少なくとも1つのパラメータは、例えば、以下のパラメータを含むことができる。
・当該視聴者が第2の動画を視聴したタイミング(日時等)
・当該視聴者が第2の動画を視聴した時間の合計
・当該視聴者が当該配信者に対して、ギフト、コメント及び/又は評価を付与した旨を示す付与情報
【0096】
また、視聴者に付与されるゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)には、たとえば、アイテム、装備、ポイント、報酬、コイン、カード、及び/又は、キャラクター等が含まれ得る。
【0097】
さらに、オブジェクト情報管理部230は、このように管理した情報を用いて、特定のゲームにおいて利用可能なゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)を付与された配信者及び/又は視聴者に対して、オブジェクト情報を送信することができる。
【0098】
配信サーバシステム20A(特に配信サーバ装置20a)は、各配信者の端末装置10により送信される第2の動画(第4の動画)を、複数の視聴者の端末装置10の各々に対して配信する機能を果たすために設けられている。
よって、配信サーバシステム20A(特に配信サーバ装置20a)は、いずれの配信者の端末装置10により送信される第2の動画(第4の動画)が、いずれの視聴者の端末装置10にいつ配信されたかを認識することができる。さらには、配信サーバシステム20A(特に配信サーバ装置20a)は、いずれの配信者の端末装置10に対していずれの視聴者の端末装置10から、ギフト情報、コメント情報及び/又は評価情報等がいつ送信されたかをも認識することができる。
したがって、配信サーバシステム20A(特に配信サーバ装置20a)は、そのような配信の履歴(ログ)を管理することにより、上記のように列挙した様々な情報を管理することができる。
【0099】
なお、サーバ装置20が、ウェブサーバ装置20Bとして動作する場合には、ギフト/コメント処理部220及びオブジェクト情報管理部230を欠いてもよい。
【0100】
3−3.スタジオユニット30の機能
スタジオユニット30は、上述したように、端末装置10及び/又はサーバ装置20と同様の機能を果たすことが可能である。したがって、スタジオユニット30は、
図3を参照して説明した端末装置10の機能、及び/又は、
図4を参照して説明したサーバ装置30の機能を有することが可能である。
【0101】
4.動画配信システム1の全体的な動作
次に、上記構成を有する動画配信システム1においてなされる全体的な動作について、
図5A及び
図5Bを参照して説明する。
図5A及び
図5Bは、
図1に示した動画配信システム1において行われる動作の一例を示すフロー図である。
【0102】
まず、
図5Aを参照すると、ステップ(以下「ST」という。)302において、配信者(ここでは配信者A)の操作に従って、その端末装置10(ここでは端末装置10A)が動画配信用アプリケーションを起動して実行する。
【0103】
次に、ST304において、端末装置10Aは、配信者Aの動作に関する動作データに基づいて配信者Aのアバターのアニメーションを含む第1の動画を生成する。これにより、
図6に例示されるように、端末装置10Aの表示部150には、配信者Aのアバター402のアニメーションを含む第1の動画404が表示される。
【0104】
図5Aに戻り、さらに、端末装置10Aは、生成した第1の動画404を配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20aに送信する。配信サーバ装置20aは、動画視聴用アプリケーションを実行して配信サーバ装置20aにアクセスしている各視聴者の端末装置10から、配信者Aの端末装置10Aにより配信される第1の動画404を要求する旨の要求信号を受信することができる(なお、各視聴者の端末装置10は、一例として、
図11に例示した画面を経由して配信者Aの配信を選択することにより、当該要求信号を送信することも可能である)。この要求信号に応答して、配信サーバ装置40aは、各視聴者の端末装置10に、端末装置10Aから受信した第1の動画404を、動画視聴用アプリケーションを実行している各視聴者の端末装置10に配信することができる。これにより、配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)は、配信者Aにより配信されている(及び/又は、過去に配信された)第1の動画404が各視聴者により視聴された日時及び時間等を管理することができる。このようにして、各視聴者の端末装置10の表示部150にも、
図6に例示したような第1の動画404が表示される。
【0105】
次に、ST306において、配信者Aが、端末装置10Aの表示部150に表示された「ゲーム」というアイコン406(
図6参照)をタップ等する。これに応答して、端末装置10Aは、動画配信用アプリケーションに搭載されたブラウザ機能を実行する。これにより、ST308において、端末装置10Aは、動画配信用アプリケーションを実行した(すなわち、第1の動画404を各視聴者の端末装置10に向けて配信した)状態で、ウェブサーバ装置20Bにアクセスすることができる。したがって、端末装置10Aは、ウェブサーバ装置20Bからゲームプログラムが組み込まれたHTML5ドキュメントを受信することができる。
【0106】
次に、ST310において、端末装置10Aは、受信したHTML5ドキュメントに組み込まれたゲームプログラムを実行することにより、ゲームに関する動画(第2の動画)を生成することができる。
図7には、このように端末装置10Aにより生成された第2の動画500の一例が示されている。
【0107】
図7は、
図1に示した動画配信システム1において用いられる端末装置10に表示される第2の動画の一例を示す図である。
図7には、一例として、配信者Aによりプレイされている、庭で植物を育成する植物育成ゲームに関する第2の動画500が示されている。
【0108】
このゲームでは、配信者Aは、自身の庭502に用意された複数の場所504(
図7には一例として16個の場所)に、種を埋めることにより植物(例えば植物506)を育てて収穫することができる。さらに、複数の植物を育てることによって、配信者Aの庭502には、動物(例えば動物508)が現れて住み着くようになる。このように住み着いた動物に対応するゲームオブジェクトは、配信者Aが保有するゲームオブジェクトとして、記憶部160(及び/又は記憶部210)において、配信者Aに対応付けて記憶(登録)され得る。
【0109】
次に、
図5Aに戻り、ST312において、端末装置10Aは、ST310で生成した第2の動画(ゲーム画面)500を、配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20aに送信する(なお、端末装置10Aは、第2の動画500を配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20aに送信している間にあっては、第1の動画404の送信を中止してもよいし、第1の動画404を送信してもよい)。配信サーバ装置20aは、端末装置10Aから受信した第2の動画を、動画視聴用アプリケーションを実行して第1の動画404を受信している各視聴者の端末装置10に配信する(なお、配信サーバ装置20aは、端末装置10Aから第2の動画500だけでなく第1の動画404をも受信している場合には、第2の動画500のみ、又は、第2の動画500及び第1の動画404の両方を、各視聴者の端末装置10に送信してもよい)。これにより、配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)は、配信者Aにより配信されている(及び/又は、過去に配信された)第2の動画が各視聴者により視聴された日時及び合計時間等を管理することができる。このようにして、各視聴者の端末装置10の表示部150にも、(例えば
図6に例示したような第1の動画404の上に被せて第1の動画404を隠した状態で)第2の動画500が表示され得る。
【0110】
次に、ST314において、端末装置10Aにより送信されている第2の動画500を視聴している視聴者(ここでは視聴者B)が、配信者Aに対してあるギフト(ここでは一例としてG1)を贈る場合を考える。視聴者Bは、その端末装置10Bを操作して、用意された複数のギフトのうちギフトG1を選択して配信者Aに付与するコマンドを選択等することができる。なお、このようなコマンドの選択は、その端末装置10Bに表示された図示しないユーザインタフェイスを介して実行可能である。これにより、端末装置10Bは、配信者Aに対してギフトG1を付与する旨を示すギフト情報を、配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20aに送信することができる。このギフト情報は、例えば、ギフトの受信者(配信者A)を識別する受信者識別情報と、ギフト(ギフトG1)を識別するギフト識別情報と、ギフトの送信者(視聴者B)を識別する送信者識別情報と、を含むことができる。
【0111】
視聴者Bは、その端末装置10Bを操作して、配信者Aに対してコメントを送信することも可能である。この場合には、端末装置10Bは、配信サーバ装置20aに対してコメント情報を送信することができる。コメント情報は、コメントの受信者(配信者A)を識別する受信者識別情報と、コメントの内容を記憶するコメント内容情報と、コメントの送信者(視聴者B)を識別する送信者識別情報と、を含むことができる。
なお、以下に説明するST316〜ST324では、各視聴者の端末装置10により送信されたギフト情報が配信者Aの端末装置10により受信される手順について説明する。しかし、同様の手順をコメント情報に適用することにより、各視聴者の端末装置10により送信されたコメント情報が配信者Aの端末装置10により受信され得る。この場合、以下に説明するST316〜ST324において、「ギフト識別情報」及び「ギフト情報」をそれぞれ「コメント内容情報」及び「コメント情報」と読み替えて理解することができる。
【0112】
ST316において、配信サーバ装置20aが、端末装置10Bから受信したギフト情報をDBサーバ装置20bに格納することができる。例えば、DBサーバ装置20bは、受信者識別情報に対応付けて、何件目に付与されたギフトであるかを識別する件数識別情報、ギフト識別情報及び送信者識別情報を、ギフト情報として記憶することができる。
【0113】
ST318において、配信者Aの端末装置10Aは、ゲームを実行している間において、所定の周期ごとに、配信者Aに対して新たなギフト情報が届いていないかを、ゲームAPIサーバ装置20cに問い合わせることができる。例えば、端末装置10Aは、ゲームを開始してからこれまでに1件のギフト情報をゲームAPIサーバ装置20cから受信していた場合には、2件目以降のギフト情報の有無をゲームAPIサーバ装置20cに問い合わせることができる。
【0114】
ST320において、ゲームAPIサーバ装置20cは、端末装置10Aからの問い合わせに応答して、配信者Aについて2件目以降のギフト情報を、DBサーバ装置20bに要求することができる。DBサーバ装置20bは、配信者A(受信者識別情報)に対応付けて記憶している件数識別情報として、2件目以降の件数識別情報を検索することができた場合には、2件目以降の件数識別情報の各々に対応するギフト識別情報及び送信者識別情報を2件目のギフト情報としてゲームAPIサーバ装置20cに送信することができる。ここでは、DBサーバ装置20bは、2件目の件数識別情報のみを検索できた場合を考える。この場合、DBサーバ装置20bは、この2件目の件数識別情報に対応するギフト識別情報及び送信者識別情報を、2件目のギフト情報としてゲームAPIサーバ装置20cに送信することができる。これに応答して、ゲームAPIサーバ装置20cは、2件目のギフト情報を配信者Aの端末装置10Aに送信することができる。
【0115】
次に、
図5Bを参照すると、ST322において、2件目のギフト情報を受信した端末装置10Aは、この2件目のギフト情報に基づいてゲームを実行することができる。端末装置10Aは、例えば、以下の情報のうちの少なくとも1つの情報に基づいて、ゲームを実行することができる。
・ギフト情報に含まれたギフト識別情報により一意に識別されるギフト(ここではギフトG1)
・ギフト情報に含まれた送信者識別情報により識別される送信者(ここでは視聴者B)
・コメント情報に含まれたコメント内容情報
・コメント情報に含まれた送信者識別情報により識別される送信者(ここでは視聴者B)
【0116】
これにより、ギフト情報、及び/又は、コメント情報に基づいて生成された少なくとも1つのゲームオブジェクトを含む第2の動画500が端末装置10Aにより生成される。例えば、
図7に示すように、視聴者Dの端末装置10から受信したギフト情報に基づいて、第2の動画500において、「10ポイント」というギフトが配信者Aに付与された旨の情報510が表示され得る。さらに、この「10ポイント」に相当するギフトが視聴者Dから配信者Aに対して付与された旨を示す情報(コメント情報)が、配信サーバシステム20Aから配信者Aの端末装置10に送信され得る。この情報(コメント情報)は、端末装置10Aにより配信者Aにのみ視認可能な領域(ウィンドウ等)に表示されてもよいし、配信者A及び各視聴者の両方により視認可能な領域に表示されてもよい。また、視聴者Bの端末装置10Bから受信したコメント情報に基づいて、第2の動画500において、「動物かわいいね」というコメント内容512が、視聴者Bを識別する情報514とともに表示され得る。
【0117】
なお、端末装置10Aは、これまでに2件のギフト情報をゲームAPIサーバ装置20cから受信している(端末装置10Aは、ゲームの実行中において、これまでに何件のギフト情報を受信したのかを識別している)。よって、端末装置10Aは、次の周期においては、3件目以降のギフト情報の有無をゲームAPIサーバ装置20cに問い合わせることができる。
【0118】
次に、
図5Bに戻り、ST324において、端末装置10Aは、このように生成された第2の動画500を、ST312と同様の手法により、配信サーバシステム20Aを介して各視聴者の端末装置10に配信することができる。
【0119】
次に、ST326において、配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230及び通信部200)が、オブジェクト情報を生成して配信者Aの端末装置10A及び/又は各視聴者の端末装置10に対して送信することができる。オブジェクト情報は、上記「3−1.(2)」において説明したように、配信者Aにより配信された第2の動画が各視聴者により視聴されることにより、配信者A及び/又はその視聴者に対して付与された特定のゲームにおいて利用可能なゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)に関する情報を含むことができる。
【0120】
配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)は、複数のゲームオブジェクトの中から、各視聴者に付与すべき取得ゲームオブジェクトを選択することができる。一例として、配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)は、複数のゲームオブジェクトの中から、予め定められたゲームオブジェクトを選択することもできるし、様々な要素に従って取得ゲームオブジェクトを選択することもできる。例えば、配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)は、複数のゲームオブジェクトの中から、配信者のランキング、配信者の合計配信時間、視聴者の総数及び/又は視聴者の合計視聴時間等に比例した価値の高い取得ゲームオブジェクトを選択すること等が可能である。或いはまた、配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)は、複数のゲームオブジェクトの中から配信者Aにより指定されたゲームオブジェクトを選択することもできる(この態様については、下記「5.」において説明する)。
【0121】
なお、上記複数のゲームオブジェクトには、アイテム、装備、ポイント、報酬、コイン、カード及び/又はキャラクターが、これらに限定されず含まれ得る。
【0122】
オブジェクト情報を受信した配信者Aの端末装置10Aは、特定のゲームにおいて利用可能なゲームオブジェクトが配信者A及び各視聴者に付与されたことを認識することができる。これにより、配信者Aの端末装置10Aは、例えば
図8に例示されるように、特定のゲーム(例えば「植物育成ゲームII」)において利用可能なゲームオブジェクトの1つである種が、第2の動画を視聴した視聴者B及び視聴者D(さらには配信者A)に付与された旨の情報600を、第2の動画500に表示することができる。この第2の動画500は、配信者A及び各視聴者(ここでは例えば視聴者B及び視聴者D)の端末装置10の表示部に表示され得る。したがって、配信者A及び各視聴者は、後に実行する特定のゲーム(ここでは「植物育成ゲームII」)において、プレゼントされた種を利用可能であることを認識することができる。
【0123】
また、ST328において、オブジェクト情報を受信した各視聴者の端末装置10もまた、特定のゲームにおいて利用可能なゲームオブジェクトが各視聴者に付与されたことを認識することができる。具体的には、視聴者Bの端末装置10Bを例にとると、その端末装置10Bは、まず、オブジェクト情報を受信しているかどうかを判定することができる。端末装置10Bは、オブジェクト情報を受信していると判定した場合には(端末装置10Bは、実際、ST326においてオブジェクト情報を受信しているので、オブジェクト情報を受信していると判定することができる)、このオブジェクト情報を用いて、付与されたゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)が特定のゲームにおいて利用可能である旨を表示部150に表示することができる。
【0124】
例えば、例えば
図9に例示されるように、視聴者Bの端末装置10Bは、表示部150において、特定のゲーム(ここでは「植物育成ゲームII」)において利用可能なゲームオブジェクトの1つである種が第2の動画を視聴した視聴者Bに付与された旨の情報602を、その視聴者(ここでは、視聴者B)に固有の情報として表示することができる。
なお、ST328に関連して説明した処理は、視聴者Bの端末装置10Bだけでなく、オブジェクト情報を受信した各視聴者の端末装置10においても同様に実行され得る。
【0125】
次に、
図5Bに戻り、ST330において、端末装置10Aが、ゲームを続行する場合には、上述したST308以降の処理を繰り返すことができる。一方、端末装置10Aがゲームを続行しない場合には、処理は終了する。
【0126】
この後、第2の動画500の視聴者であったユーザは、自身が配信者(後続配信者)となって、オブジェクト情報により識別される特定のゲームを実行して、この特定のゲームにおいて取得オブジェクトを利用することができる。以下、第2の動画500の視聴者のうち視聴者Bが後続配信者となる場合について説明する。
【0127】
ST332において、後続配信者Bの操作に従って、その端末装置10Bが動画配信用アプリケーションを起動して実行する。
【0128】
次に、ST334において、視聴者Bの端末装置10Bは、まず、オブジェクト情報を受信しているかどうかを判定することができる。端末装置10Bは、オブジェクト情報を受信していると判定した場合には(実際、端末装置10Bは、上記ST326においてオブジェクト情報を受信しているので、オブジェクト情報を受信していると判定することができる)、このオブジェクト情報を用いて、付与されたゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)が特定のゲームにおいて利用可能である旨を表示部150に表示することができる。その表示の態様は、任意であり、例えば
図9を参照して説明した態様であり得る。これにより、後続配信者Bは、オブジェクト情報に基づいて表示部150に表示された情報を見ることにより、上記特定のゲーム(例えば「植物育成ゲームII」)を実行した場合には、このゲームにおいて上記取得オブジェクトを利用することができることを初めて又は再度認識することができる。
【0129】
以降、ST336において動画配信システム1で行われる動作については、基本的に、上述したST304〜ST330におけるものと同様であり得るので、その詳細な説明を省略する。異なる点は、配信者Aではなく後続配信者Bが、新たな第1の動画及び新たな第2の動画を各視聴者に配信することである。後続配信者により配信される新たな第1の動画及び新たな第2の動画は、配信者Aにより配信された第1の動画及び第2の動画と区別するために、それぞれ、第3の動画及び第4の動画と称することができる。
【0130】
図10は、
図1に示した動画配信システム1において用いられる各視聴者の端末装置10に表示される第4の動画の一例を示す図である。ここでは、配信者Aが実行して第2の動画として配信したゲームと、後続配信者Bが実行して第4の動画として配信するゲームとが、同一(「植物育成ゲームII」)である場合について説明する。しかし、両者は、同一であっても異なっていてもよい。特に、両者が相互に異なるゲームである場合には、相互に異なるジャンルに属するゲームであってもよい。
【0131】
図10に例示されるように、後続配信者Bは、植物育成ゲームIIにおいて、自己の庭702に取得オブジェクトである種704を埋めて育成することができる。その様子は、端末装置10Bにより第4の動画700として各視聴者の端末装置10に配信される。なお、端末装置10Bは、植物育成ゲームIIにおいて種704を利用可能であることは、端末装置10Bの有するオブジェクト情報処理部130により認識され得るし、或いはまた、配信サーバ装置20aのオブジェクト情報管理部230及び/又は(オブジェクト情報管理部230により管理される情報を共有する)ウェブサーバ装置20からその旨の通知を受けることにより認識され得る。
【0132】
5.変形例
上述した様々な実施形態では、配信者により配信された第2の動画500が視聴者により視聴(受信)されることにより、特定のゲームにおいて利用可能な取得ゲームオブジェクトが、その視聴者及び配信者の「両方に」付与される場合について説明した。これにより、その視聴者は、自己が後続配信者として後に実行する上記特定のゲームにおいて利用可能なゲームオブジェクトを取得することができることから、配信者により配信される第2の動画500を積極的に視聴する方向に促され得る。一方、配信者も、自己の第2の動画500がいずれかの視聴者により視聴されることによって、自己が後に実行する上記特定のゲームにおいて利用可能なゲームオブジェクトを取得することができることから、自己が配信する予定の第2の動画500をいずれかの視聴者に視聴してもらえるように、第2の動画500の配信前に、SNS、ウェブサイト、メール及び/又は電話等を介してその配信について予告する方向に促され得る。
【0133】
しかし、別の実施形態では、配信者により配信された第2の動画500が視聴者により視聴(受信)されることにより、特定のゲームにおいて利用可能な取得ゲームオブジェクトが、その視聴者「のみに」付与されるようにしてもよい。
【0134】
また、上述した様々な実施形態では、配信者及び各視聴者の両方にゲームオブジェクトが付与される際には、配信者及び各視聴者に対して、相互に同一のゲームオブジェクトが付与される場合について説明した。しかし、配信者に付与されるゲームオブジェクトと、各視聴者に付与されるゲームオブジェクトとは、同一であっても異なっていてもよい。
【0135】
さらに、或る配信者(例えば第1の配信者)により配信される第2の動画が視聴者に視聴(受信)されることによりこの視聴者に付与されるゲームオブジェクトと、別の配信者(例えば第2の配信者)により配信される第2の動画が視聴者に視聴(受信)されることによりこの視聴者に付与されるゲームオブジェクトとは、同一であってもよいし異なっていてもよい。両ゲームオブジェクトが異なる場合には、各視聴者は、自己の求める又は満足するゲームオブジェクトを取得するために、複数の配信者により配信される第2の動画を渡り歩いて視聴する方向に促される。これにより、動画配信システム1全体において第2の動画を視聴する視聴者の総数及び/又は合計視聴時間を増加させることが期待される。
【0136】
なお、第1の配信者により配信される第2の動画が視聴者に視聴(受信)されることによりこの視聴者に付与されるゲームオブジェクトと、第2の配信者により配信される第2の動画が視聴者に視聴(受信)されることによりこの視聴者に付与されるゲームオブジェクトとが、異なる場合に着目する。第1の配信者の第2の動画が視聴されることにより各視聴者に付与されるゲームオブジェクトは、第1の配信者自身により決定されるようにしてもよいし、サーバ装置(のオブジェクト情報管理部230)により管理されている情報に基づいてこのサーバ装置(のオブジェクト情報管理部230)により決定されるようにしてもよい。また、第1の配信者が保有しているゲームオブジェクト群の中から第1の配信者自身又は当該動画配信システム1のオペレータ等により選択されたゲームオブジェクトが、各視聴者に付与されるようにしてもよい。或いはまた、各視聴者が保有しているゲームオブジェクト群の中から第1の配信者自身又は当該動画配信システム1のオペレータ等により選択されたゲームオブジェクトが、第1の配信者に付与されるようにしてもよい。第1の配信者に適用可能な上記事項が、第2の配信者にも同様に適用可能である。
なお、第1の配信者(又は第2の配信者)の第2の動画が各視聴者に視聴されることにより各視聴者に付与されるゲームオブジェクトが、当該第1の配信者自身(又は当該第2の配信者自身)により選択される手法については、後述する。
【0137】
また、サーバ装置(のオブジェクト情報管理部230)が、配信者により配信された第2の動画を視聴する視聴者に対してゲームオブジェクト(取得ゲームオブジェクト)を付与する際には、複数のゲームオブジェクトの中から、その視聴者によるその第2の動画の視聴に対する関与の度合いに基づいて少なくとも1つの取得ゲームオブジェクトを選択(及び/又は設定)することが可能である。具体的には、少なくとも1つの取得ゲームオブジェクトは、例えば、次のいずれかの要素に基づいて選択及び/又は設定され得る。
(a)当該視聴者が当該第2の動画を視聴したタイミング(日時等)
(b)当該視聴者が当該第2の動画を視聴した時間の合計
(c)当該視聴者が当該第2の動画を視聴している間において当該配信者に対して送信した、ギフト情報、コメント情報及び/又は評価情報(特にこれらの情報の総数等)
【0138】
上記(a)に関して、例えば、一般的に第2の動画の視聴者の総数が小さい時間帯(早朝、深夜等)に、当該視聴者が当該第2の動画を視聴した場合には、より良い(すなわち、当該特定のゲームにおいて利用した際に当該特定のゲームを有利に実行可能な)取得ゲームオブジェクトが選択され得るし、さらには、その取得ゲームオブジェクトのパラメータがより良く(すなわち、当該特定のゲームにおいて利用した際に当該特定のゲームを有利に実行可能となるように)設定され得る。これにより、動画配信システム1により提供される動画配信サービスの利用が特定の時間に集中することが抑えられる。
【0139】
或いはまた、当該視聴者が当該第2の動画をキャンペーン期間中に視聴した場合に、より良い取得ゲームオブジェクトが選択され得るし、さらには、その取得ゲームオブジェクトのパラメータがより良く設定され得る。
【0140】
上記(b)に関して、当該視聴者が当該第2の動画をより長く視聴した場合には、より良い取得ゲームオブジェクトが選択され得るし、さらには、その取得ゲームオブジェクトのパラメータがより良く(すなわち、当該特定のゲームにおいて利用した際に当該特定のゲームを有利に実行可能となるように)設定され得る。
【0141】
上記(c)に関して、当該視聴者が当該第2の動画を視聴している間において当該配信者に対して送信した、ギフト情報、コメント情報及び/又は評価情報の総数が多い程、より良い取得ゲームオブジェクトが選択され得るし、さらには、その取得ゲームオブジェクトのパラメータがより良く(すなわち、当該特定のゲームにおいて利用した際に当該特定のゲームを有利に実行可能となるように)設定され得る。
【0142】
上記(a)〜上記(c)のいずれの場合においても、より良い取得ゲームオブジェクトが選択されることは、当該視聴者が後続配信者として当該特定のゲームにおいて取得ゲームオブジェクトを利用した際に当該特定のゲームを有利に実行することができるように、取得ゲームオブジェクト(より強力な/便利な/高価なアイテム/装備/ポイント/キャラクター等)が選択されることを意味する。また、取得ゲームオブジェクトのパラメータがより良く設定されることは、当該視聴者が後続配信者として当該特定のゲームにおいて取得ゲームオブジェクトを利用した際に当該特定のゲームを有利に実行することができるように、取得ゲームオブジェクトのパラメータが設定される(例えば、アイテム/装備/ポイント/キャラクター等の価値/金額/攻撃力・防御力・体力等が高く設定される)ことを意味する。
【0143】
また、上述した様々な実施形態では、
図5Bに示したST326において配信サーバ装置20aが各視聴者の端末装置10にオブジェクト情報を送信する場合(すなわち、各視聴者のゲームオブジェクトを付与する場合)について説明した。しかし、配信サーバ装置20aは、以下に例示するいずれかのタイミングでオブジェクト情報を視聴者ごとに別々に送信することができる。
・配信サーバ装置20aが当該視聴者の端末装置10に対して第2の動画の配信を「開始」したタイミング
・配信サーバ装置20aが当該視聴者の端末装置10に対して第2の動画の配信を「完了」させたタイミング
・配信サーバ装置20aが当該視聴者の端末装置10に対して第2の動画を配信している間において、当該視聴者が当該第2の動画の視聴に関して「所定の行動を行った」タイミング
【0144】
ここで、「所定の行動を行った」とは、以下に例示する行動のうちの少なくとも1つを行ったこととすることができる。
(x)当該視聴者が当該第2の動画を予め定められたタイミング(日時等)で視聴したこと
(y)当該視聴者が当該第2の動画を視聴した時間の合計が閾値を上回ったこと
(z)当該視聴者が当該第2の動画を視聴している間において当該配信者に対して送信した、ギフト情報、コメント情報及び/又は評価情報の総数が閾値を上回ったこと
【0145】
さらに、視聴者に対するオブジェクト情報の送信は、配信サーバシステム20(の配信サーバ装置20a)と視聴者の端末装置10との間におけるメッセージの通信を可能にする機能(チャット機能等)を介して、配信サーバシステム20(の配信サーバ装置20a)から当該視聴者の端末装置10に送信されるようにしてもよい。このチャット機能の一例が先に参照した
図9に示されている。このようなチャット機能を介して、オブジェクト情報が当該視聴者の端末装置10に送信されることにより、当該端末装置10は、受信したオブジェクト情報を用いて、
図9に示すようにチャットウィンドウ604において情報602を表示することができる。なお、このチャット機能を用いると、当該端末装置10は、他の視聴者(ここでは視聴者Y)及び/又は配信者(ここでは配信者A)との間で、メッセージ606の送受信を行うことも可能である。
【0146】
或いはまた、オブジェクト情報は、第2の動画に含まれた情報、第1の動画に含まれた情報、及び/又は、動作データに含まれた情報として、視聴者の端末装置10に送信されるようにしてもよい。ここで、「動作データ」とは、配信者の端末装置10から配信サーバシステム20を介して視聴者の端末装置10に送信され得る。この「動作データ」を受信した視聴者の端末装置10は、配信者の端末装置10が第1の動画を生成するものと同様の手法(上記3−1.(1)参照)に従って、この「動作データ」を用いて第1の動画を生成することができる。
【0147】
また、上述した様々な実施形態では、配信者の端末装置10が、ゲームに関する動画(第2の動画)を生成するために、ゲームプログラムが組み込まれたHTML(特にHTML5)ドキュメントをウェブサーバ装置20Bから受信する場合について説明した。しかし、配信者の端末装置10は、ゲームプログラムが組み込まれたHTMLドキュメントをウェブサーバ装置20Bから受信する構成に代えて、インストールされた動画配信用アプリケーションを実行して図示しないデータサーバ装置(又は配信サーバシステム20Aに含まれた何らかの図示しないサーバ装置)から必要な情報を受信することによりゲームに関する画面を含む第2の動画を生成することも可能である。
【0148】
上述した様々な実施形態では、配信者の端末装置10は、一般的なユーザにより使用されるスマートフォン等であってもよいし、スタジオ等に設置される専用端末装置であってもよい。この場合には、配信サーバシステム20Aに含まれる、配信サーバ装置20a、DBサーバ装置20b及びゲームAPIサーバ装置20c(さらにはウェブサーバ装置20B)のうちの少なくとも1つのサーバ装置が上記スタジオ等において上記専用端末装置と併設されるようにしてもよい。
【0149】
また、上述した様々な実施形態では、配信者の端末装置10が、配信者の動作に関する動作データ及び配信者の音声に関する音声データに基づいてこの配信者のアバターを含むアニメーションを含む第1の動画を生成し、この第1の動画をサーバ装置20に送信する場合について説明した。しかし、配信者の端末装置10は、配信者の動作に関する動作データ及び配信者の音声に関する音声データをサーバ装置20に送信し、サーバ装置20がこの動作データ及び音声データに基づいて動画を生成して各視聴者の端末装置10に配信してもよい。これにより、配信者の端末装置10から配信サーバシステム20Aに送信される情報の量を削減することができる。
【0150】
或いはまた、配信者の端末装置10は、配信者の動作に関する動作データ及び配信者の音声に関する音声データを別途設けられたサーバ装置に送信し、この別途のサーバ装置が動作データ及び音声データに基づいて動画を生成して配信者の端末装置10に返し、配信者の端末装置10が、受信した動画をサーバ装置20に送信するようにしてもよい。これにより、配信者の端末装置10から上記別途設けられたサーバ装置20に送信される情報の量を削減することができる。
【0151】
さらにまた、配信者の端末装置10は、配信者の動作に関する動作データ及び配信者の音声に関する音声データを、サーバ装置20又は上記別途設けられたサーバ装置を介して、各視聴者の端末装置10に送信し、各視聴者の端末装置10が、受信した動作データ及び音声データに基づいて動画を生成(レンダリング)及び表示するようにしてもよい(なお、この手法は「クライアントレンダリング」といわれることがある)。これにより、サーバ装置20又は上記別途設けられたサーバ装置から各視聴者の端末装置10に送信される情報の量を削減することができる。
【0152】
また、上記いずれかの場合において、配信者の端末装置10により送信された動作データ及び音声データに基づいて動画を生成することは、サーバ装置20、上記別途のサーバ装置及び各視聴者の端末装置10のうちの少なくとも2つの装置において分担されるようにしてもよい。いずれの場合であっても、動画の生成を担う装置は、動作させるべきアバターに関する情報(画像等)を例えばサーバ装置20等から受信して記憶しておくことができる。
【0153】
さらにまた、いずれの場合であっても、各視聴者の端末装置10により送信されたギフト情報、コメント情報及び/又は評価に関する情報は、サーバ装置20、上記別途のサーバ装置及び各視聴者の端末装置10のうち、動画の生成を担う装置に対して、任意の方法により伝達され得る。これにより、上記動画を生成する装置は、受信したギフト情報に基づいた処理(例えばギフトオブジェクトを動画に表示すること)を実行し、受信したコメント情報に基づいた処理(例えばコメントを動画に表示すること)を実行し、及び/又は、受信した評価に関する情報に基づいた処理(例えば評価を動画に表示すること)を実行することができる。また、いずれの場合であっても、動画の生成を担う装置は、用いられる様々なギフトに対応する情報(画像等)を例えばサーバ装置20等から受信して記憶しておくことができる。
【0154】
以上説明した様々な実施形態において、上述した各端末装置10の動作は、この端末装置10と同様の構成を有するスタジオユニット30によっても同様に実行可能である。この場合、
図1に例示されたスタジオユニット30Aは、動画を配信するための端末装置10と同様の機能を有することが可能である。同様に、
図1に例示されたスタジオユニット30Bは、動画を視聴するための端末装置10と同様の機能を有することが可能である。さらに、上述した各サーバ装置20の動作もまた、このサーバ装置20と同様の構成を有するスタジオユニット30によっても同様に実行可能である。
【0155】
一般的に、ゲームプログラムが端末装置10にインストールされている場合、又は、ゲームプログラムが端末装置10にインストールされた動画配信用アプリケーションに組み込まれている場合には、新規なゲームを実行するためには、端末装置10は、新規なゲームプログラム又は新規なゲームプログラムを組み込んだ動画配信用アプリケーションをインストールする必要がある。この場合、ゲームプログラムの製作者からみれば、複数のOSの各々に対応したゲームプログラムを用意する必要があるため、ゲームプログラムの製作に必要な工数が増加するという問題がある。一方、ユーザの観点からみれば、新しいゲームを入手するために、新しいゲームプログラムをダウンロードする、及び/又は、既存のゲームプログラムをアップデートする必要があるため、通信負荷、通信コスト、時間及び手間がかかるという問題がある。
【0156】
これに対して、本件出願に開示された技術では、配信者の端末装置10Aは、ゲームを実行するために、この端末装置10Aにインストールされたゲームプログラムを実行するのではなく、動画配信用アプリケーションに組み込まれたブラウザ機能を呼び出し、このブラウザ機能を用いて、ウェブサーバ装置20Bからウェブページ(HTMLドキュメント、特にHTML5ドキュメント)を受信し、このウェブページに組み込まれたゲームプログラムを実行することができる。これにより、配信者の端末装置10Aは、新規なゲームを容易に実行することができる。したがって、ゲームプログラムの製作者は、新しいゲームを提供する際には、ウェブサーバ装置20Bにより送信されるウェブページ(HTMLドキュメント、特にHTML5ドキュメント)に新しいゲームプログラムを組み込むだけでよいので、新しいゲームプログラムの製作に必要な工数を抑えることができる。また、ユーザは、新しいゲームの提供を受けるために、新しいゲームプログラムをダウンロード等する必要がないので、通信負荷、通信コスト、時間及び手間を抑えることができる。
【0157】
上述した様々な実施形態では、配信者Aの端末装置10Aは、動画配信用アプリケーションを実行して配信サーバシステム20Aと通信して第1の動画を配信しているときに、この動画配信用アプリケーションに組み込まれたブラウザ機能を実行することにより、ウェブサーバ装置20Bから受信したウェブページに含まれたプログラムを実行して、配信サーバシステム20Aを介して各視聴者の端末装置10に第2の動画を配信する。しかし、このような構成は一例に過ぎない。
【0158】
例えば、配信者Aの端末装置10Aは、第1の動画を配信することなく、第2の動画を配信することも可能である。具体的には、第1の例では、配信者Aの端末装置10Aは、動画配信用アプリケーションを実行してこの動画配信用アプリケーションに組み込まれたブラウザ機能を実行することにより、(動画配信アプリケーションを用いて第1の動画を配信することなく)ウェブサーバ装置20Bから受信したウェブページに含まれたプログラムを実行して、配信サーバシステム20Aを介して各視聴者の端末装置10に第2の動画を配信することも可能である。この構成では、配信者Aは、自身の演技に基づいた第1の動画を配信するのではなく、自身が実行するゲームの様子を示す第2の動画のみを配信することができる。
【0159】
また、第2の例では、配信者Aの端末装置10Aは、インストールされたゲームアプリケーションを実行して、ゲームサーバ装置としても機能する配信サーバシステム20Aにアクセスすることにより、実行しているゲームの画面をこの配信サーバシステム20Aを介して各視聴者の端末装置10に配信することも可能である。これら第1の例及び第2の例においても、配信者Aの端末装置10Aは、上述した様々な実施形態と同様に、配信サーバシステム20Aから受信したギフト情報及び/又はコメント情報等を用いて第2の動画を生成することが可能である。
【0160】
さらに、第3の例では、上記第1の例又は上記第2の例において、配信者Aの端末装置10Aは、ゲーム画面の生成を行うことなく、配信者Aの操作データをウェブサーバ装置20B又は配信サーバシステム20Aに送信することができる。この場合には、ウェブサーバ装置20B又は配信サーバシステム20Aが操作データを用いてゲーム画面を生成し、配信サーバシステム20Aが、生成されたゲーム画面を含む第2の動画を各視聴者の端末装置10に配信することができる。この第3の例では、ウェブサーバ装置20Bがゲーム画面を生成する場合には、ウェブサーバ装置20Bは、配信サーバシステム20Aから受信したギフト情報及び/又はコメント情報等を用いることができる。配信サーバシステム20Aがゲーム画面を生成する場合には、配信サーバシステム20Aは、自身が管理しているギフト情報及び/又はコメント情報等を用いることができる。
【0161】
また、上述した様々な実施形態では、上記ST326に関連して、配信者Aにより配信された第2の動画が各視聴者により視聴された場合に、配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)が、複数のゲームオブジェクトの中から、配信者A自身により指定されたゲームオブジェクトを、各視聴者に付与すべき取得ゲームオブジェクトとして選択することができる点について説明した。この点について、例えば、配信者Aの端末装置10及び配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)は、以下の手順に従った処理を実行することができる。
【0162】
(1)まず、配信者Aは、その端末装置10Aを用いて、第2の動画の配信前、配信中又は配信後に、配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)にアクセスすることができる。
(2)配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)は、当該動画配信システム1の運営側により設定された配布可能なゲームオブジェクト群及び/又は配信者Aが保有しているゲームオブジェクト群に関する情報を、配信者Aの端末装置10Aに送信することができる。ここでいう「ゲームオブジェクト群」には、アイテム、装備、ポイント、報酬、コイン、カード及び/又はキャラクターを、これらに限定することなく含まれ得る。
(3)配信者Aは、受信した情報に従って端末装置10Aに表示されたゲームオブジェクト群の中から、各視聴者に配布したいゲームオブジェクトを、端末装置10Aを用いて選択することができる。これにより、端末装置10Aは、配信者Aに選択されたゲームオブジェクトに関する情報を、配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)に送信することができる。
(4)配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)は、受信した情報に従って、配信者Aの端末装置10に対して、配信者Aに選択されたゲームオブジェクトを配布するための対価に関する情報(例えば、対価が必要であるか、対価の額等)を送信することができる。
(5)配信者Aは、受信した情報に従って端末装置10Aにより表示された情報を確認した後、対価が必要である場合には、コイン決済、ポイント決済、クレジットカード決済及び/又はプリペイドカード決済等の方式により、端末装置10Aを用いて上記対価を支払うことができる。
コイン決済に着目すると、配信者Aを含む各ユーザは、予めその端末装置10を用いて動画配信システム1を介して、有償によりコイン(この名称に限定はない)を購入しておくことができる。配信者Aは、その端末装置10Aを用いて、上記対価に対応するコインを消費することを選択することにより、上記対価を支払うことができる。
ポイント決済に着目すると、配信者Aを含む各ユーザは、動画配信システム1を介して、他の配信者により配信された動画を視聴することによって、及び/又は、自身で動画を配信することによって、無償でポイント(この名称に限定はない)を得ることができる。配信者Aは、その端末装置10Aを用いて、上記対価に対応するポイントを消費することを選択することにより、上記対価を支払うことができる。
【0163】
また、上述した様々な実施形態では、上述したST326において、配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20aが、配信者の端末装置10A及び/又は各視聴者の端末装置10に対してオブジェクト情報を送信する場合について説明した。しかし、別の実施形態では、配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)は、当該動画配信システム1の運営側及び/又は配信者A自身により設定された1又は複数の取得ゲームオブジェクトの各々について、実際に各視聴者の端末装置10に配布するか(配布オン)否か(配布オフ)を、例えばユーザインタフェイスを介して、当該動画配信システム1の運営側のオペレータ及び/又は配信者A自身により切り替えるようにしてもよい。この場合、配信サーバ装置20a(のオブジェクト情報管理部230)は、ST326において、複数の取得ゲームオブジェクトのうち、配布オンとして設定された1又はそれ以上の取得ゲームオブジェクトのみを、配信者の端末装置10A及び/又は各視聴者の端末装置10に送信することができる。
【0164】
上述した様々な実施形態は、矛盾又は不都合が生じない限りにおいて相互に組み合わせて用いられ得る。
【0165】
以上説明したように、本件出願に開示された技術によれば、視聴者は、配信者により配信された第2の動画を視聴(受信)したことを契機として、後続配信者として特定のゲームを実行するときに利用可能なゲームオブジェクトを付与される。したがって、視聴者は、第2の動画を視聴する方向に促され得る。さらに、視聴者は、第2の動画の視聴に際してより積極的な行動をとることにより、より良いゲームオブジェクトを付与される。したがって、視聴者は、第2の動画をより積極的に視聴する方向に促され得る。この結果、視聴者による当該動画配信システムの利用を促進することができる。
【0166】
このように、本件出願に開示された技術は、配信者により配信される動画に対する視聴を視聴者に促すことが可能な、コンピュータプログラム、方法及びサーバ装置を提供することができる。
【解決手段】コンピュータプログラムは、配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は動作データと、受信したウェブページを用いて配信者の操作に関する操作データに基づいて配信者の端末装置により生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して受信し、第2の動画を受信することにより視聴者に付与された、特定のゲームにおいて視聴者により後続配信者として利用可能な取得ゲームオブジェクト、に関するオブジェクト情報を受信しているかどうかを判定し、オブジェクト情報を受信していると判定された場合には、取得ゲームオブジェクトが特定のゲームにおいて利用可能である旨を表示する、ように少なくとも1つのプロセッサを機能させることを特徴とする。