特許第6987934号(P6987934)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6987934成形条件の管理機能を備えた射出成形機システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6987934
(24)【登録日】2021年12月3日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】成形条件の管理機能を備えた射出成形機システム
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/76 20060101AFI20211220BHJP
   B29C 33/30 20060101ALI20211220BHJP
【FI】
   B29C45/76
   B29C33/30
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2020-127030(P2020-127030)
(22)【出願日】2020年7月28日
【審査請求日】2020年9月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004215
【氏名又は名称】株式会社日本製鋼所
(74)【代理人】
【識別番号】100097696
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 嘉昭
(74)【代理人】
【識別番号】100147072
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 裕通
(72)【発明者】
【氏名】森崎 基裕
(72)【発明者】
【氏名】中山 清貴
【審査官】 田中 則充
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭58−158229(JP,A)
【文献】 特開2017−207950(JP,A)
【文献】 特開平05−028281(JP,A)
【文献】 特開2014−046499(JP,A)
【文献】 特開平08−164537(JP,A)
【文献】 実開平06−000725(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 45/00−45/84
B29C 33/00−33/76
B29C 48/00−48/96
B22D 15/00−17/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型を撮影する金型用カメラと、加熱シリンダを撮影する加熱シリンダ用カメラと、成形条件が保存される成形条件データベースと、加熱シリンダの寸法データが保存される加熱シリンダデータベースとを備え、
前記成形条件データベースは、複数個の金型に関してそれぞれの金型を識別する金型識別情報と、それら金型に対応する成形条件とが関連づけて保存され、
前記加熱シリンダデータベースは、複数個の加熱シリンダに関してそれぞれの加熱シリンダを識別する加熱シリンダ識別情報と、それら加熱シリンダに対応する寸法データとが関連づけて保存され、
所定の金型が射出成形機に取り付けられるとき、前記金型用カメラによって前記金型が撮影され、それによって前記金型の前記金型識別情報が得られ、対応する成形条件が前記成形条件データベースから読み取られて前記射出成形機のコントローラに設定されるようになっており、
前記射出成形機において加熱シリンダが交換されるとき、前記加熱シリンダ用カメラによって前記加熱シリンダが撮影され、それによって前記加熱シリンダの前記加熱シリンダ識別情報が得られ、対応する寸法データが前記加熱シリンダデータベースから読み取られて前記コントローラに設定され、そして前記コントローラにおいて設定されている前記成形条件が、前記寸法データに適した数値に変換されるようになっていることを特徴とする射出成形機システム。
【請求項2】
請求項1に記載の射出成形機システムにおいて、前記射出成形機はネットワーク接続されていると共に前記成形条件データベースは前記ネットワーク上のサーバに設けられていることを特徴とする射出成形機システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成形機において取り付ける金型に応じて設定する成形条件について、これを管理するようになっている射出成形機システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
射出成形機は、周知のように概略射出装置と型締装置とから構成され、金型を型締装置に取り付けて型締めし、射出装置において樹脂を溶融し、これを金型に射出すると成形品が得られる。ところで金型は成形する成形品毎に製作されており、当然にキャビティの形状や容量、ランナの容量等は金型毎に異なる。また樹脂の種類も成形品毎に異なる。従って、射出ストーク、射出圧力、射出速度、樹脂溶融温度、型締力等の成形品の成形時に必要となる各種の設定値、すなわち成形条件は、射出成形機において金型毎に設定する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−187787号公報
【特許文献2】特開2014−46499号公報
【0004】
良品を得るためには適切な成形条件を設定する必要があり熟練を要するが、例えば特許文献1には成形条件の調整作業を支援する参考情報がコントローラに表示されるようになっている射出成形機が提案されている。この射出成形機においては、成形品の重量、射出材料の種類等の成形品に関する基礎データをコントローラに入力すると、必要となる射出ストロークの推定値、溶融樹脂温度の推定値等がコントローラに表示される。従ってオペレータは成形条件の調整において参考にすることができ、比較的容易に成形条件を設定することができる。ところで、成形条件における射出ストロークは射出量と関係しており、これを決定するには射出装置の加熱シリンダの断面積あるいは内径の情報が必要になる。特許文献2には、加熱シリンダ毎に加熱シリンダの種類を識別する識別手段を設け、これが射出装置に取り付けられると、コントローラが加熱シリンダの種類を特定し、それによって加熱シリンダの内径を得る射出成形機が記載されている。この射出成形機においては、加熱シリンダが交換されてその内径が変化すると、内径に応じて断面積を計算し、コントローラ内に設定されている射出ストローク等の成形条件が自動的に変換されるようになっている。
【0005】
特許文献1に記載の射出成形機のように成形条件の調整に必要な支援情報がコントローラに表示されたり、特許文献2に記載の射出成形機のように加熱シリンダが交換されるとその機種が検出されて加熱シリンダの内径がコントローラに入されて成形条件が自動的に変換されれば、オペレータの労力は軽減できる。しかしながら、金型を他の金型に交換すると、再び成形条件を調整・設定し直さなければならない。ところで、従来の射出成形機においてはコントローラに比較的十分な記憶領域が設けられており、複数セットの成形条件を保存することができ、オペレータは任意の番号、もしくは識別名を割り当てて成形条件を保存できる。以前にオペレータがその射出成形機に取り付けて成形条件を設定し、これをコントローラに保存した金型であれば、容易に成形条件を復元できる。すなわち、該当の金型を射出成形機に取り付けた後に、オペレータはコントローラにおいて自分が保存した成形条件を探してこれを選択する。そうするとその金型に対応した成形条件を射出成形機に設定することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の射出成形機においては、複数セットの成形条件を保存することができるようになっているので、以前に取り付けた金型であれば、コントローラの記憶領域に保存されている成形条件の中から該当するものを探して再度設定することができる。しかしながら、従来の射出成形機に関して解決すべき課題も見受けられる。近年、多品種少量生産に対応して、1台の射出成形機において複数の金型を交換しながら成形・生産する、いわゆるセル生産が導入される事例が多い。このようなセル生産においては、金型が交換される毎にコントローラ内に保存されている複数セットの成形条件の中から該当する成形条件を探して設定する必要がある。ところが金型を交換する度にオペレータが成形条件を探さなければならないので作業が繁雑であるという問題がある。さらには、適合する成形条件を探すことができるのは、成形条件を保存した際に指定した金型の番号や識別名を知っているオペレータに限られ、これらを知らない他のオペレータは成形条件を探すことができない。他の問題もある。他の射出成形機に取り付けられていた金型を取り外して、新しい射出成形機に取り付ける場合その金型に関する成形条件は新しい射出成形機には保存されていない。そうすると最初から成形条件の調整・設定をしなければならない。
【0007】
本発明は、複数個の金型が交換される射出成形機において、金型を交換して生産を繰り返すセル生産において、精通したオペレータが関与しなくても、効率よく金型に適した成形条件を設定することができ、射出成形機に対して初めて取り付ける金型であっても成形条件を容易に設定することができる、射出成形機システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記目的を達成するために、射出成形機システムは金型用カメラと加熱シリンダ用カメラと成形条件データベースと加熱シリンダデータベースとを備える。成形条件データベースは、複数個の金型に関してそれぞれの金型を識別する金型識別情報と、それら金型に対応する成形条件とを関連づけて保存するようにする。加熱シリンダデータベースは、複数個の加熱シリンダに関してそれぞれの加熱シリンダを識別する加熱シリンダ識別情報と、それら加熱シリンダに対応する寸法データとを関連づけて保するようにする。所定の金型が射出成形機に取り付けられるとき、金型用カメラによってその金型が撮影される。そうすると金型の金型識別情報が得られる。成形条件データベースから対応する成形条件を読み取って、射出成形機のコントローラに設定する。射出成形機において加熱シリンダが交換されるとき、加熱シリンダ用カメラによって加熱シリンダが撮影される。そうすると加熱シリンダの加熱シリンダ識別情報が得られる。対応する寸法データが加熱シリンダデータベースから読み取られてコントローラに設定され、そしてコントローラにおいて設定されている成形条件が、寸法データに適した数値に変換されるように構成する。
【0009】
かくして請求項1に記載の発明は、金型を撮影する金型用カメラと、加熱シリンダを撮影する加熱シリンダ用カメラと、成形条件が保存される成形条件データベースと、加熱シリンダの寸法データが保存される加熱シリンダデータベースとを備え、前記成形条件データベースは、複数個の金型に関してそれぞれの金型を識別する金型識別情報と、それら金型に対応する成形条件とが関連づけて保存され、前記加熱シリンダデータベースは、複数個の加熱シリンダに関してそれぞれの加熱シリンダを識別する加熱シリンダ識別情報と、それら加熱シリンダに対応する寸法データとが関連づけて保存され、所定の金型が射出成形機に取り付けられるとき、前記金型用カメラによって前記金型が撮影され、それによって前記金型の前記金型識別情報が得られ、対応する成形条件が前記成形条件データベースから読み取られて前記射出成形機のコントローラに設定されるようになっており、前記射出成形機において加熱シリンダが交換されるとき、前記加熱シリンダ用カメラによって前記加熱シリンダが撮影され、それによって前記加熱シリンダの前記加熱シリンダ識別情報が得られ、対応する寸法データが前記加熱シリンダデータベースから読み取られて前記コントローラに設定され、そして前記コントローラにおいて設定されている前記成形条件が、前記寸法データに適した数値に変換されるようになっていることを特徴とする射出成形機システムとして構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の射出成形機システムにおいて、前記射出成形機はネットワーク接続されていると共に前記成形条件データベースは前記ネットワーク上のサーバに設けられていることを特徴とする射出成形機システムとして構成される。
【発明の効果】
【0010】
以上のように本発明は、金型を撮影する金型用カメラと、加熱シリンダを撮影する加熱シリンダ用カメラと、成形条件が保存される成形条件データベースと、加熱シリンダの寸法データが保存される加熱シリンダデータベースとを備えた射出成形機システムとして構成されている。そして、成形条件データベースは、複数個の金型に関してそれぞれの金型を識別する金型識別情報と、それら金型に対応する成形条件とが関連づけて保存され、所定の金型が射出成形機に取り付けられるとき、金型用カメラによって金型が撮影され、それによって金型の金型識別情報が得られ、対応する成形条件が成形条件データベースから読み取られて射出成形機のコントローラに設定されるようになっている。つまり、射出成形機に金型を取り付けるとき、その金型に対応する成形条件が自動的に射出成形機に設定されることになる。オペレータは不要であり、金型を交換して生産を繰り返すセル生産において効率よく成形条件を設定でき、生産コストを小さくできる。そして本発明によると、加熱シリンダデータベースは、複数個の加熱シリンダに関してそれぞれの加熱シリンダを識別する加熱シリンダ識別情報と、それら加熱シリンダに対応する寸法データとが関連づけて保存され、射出成形機において加熱シリンダが交換されるとき、加熱シリンダ用カメラによって加熱シリンダが撮影され、それによって加熱シリンダの加熱シリンダ識別情報が得られ、対応する寸法データが加熱シリンダデータベースから読み取られてコントローラに設定され、そしてコントローラにおいて設定されている成形条件が、寸法データに適した数値に変換されるようになっている。例えば寸法データには加熱シリンダの内径、あるいは断面積が含まれており、加熱シリンダが交換されてこれらの寸法が変化すると、必然的に射出ストローク、射出速度等を変更しなければならない。この発明によると、射出ストローク、射出速度等が自動的に寸法データに適した数値に変換されるようになっているので、オペレータが介在しなくても、成形条件が自動的に調整・設定される。他の発明によると、射出成形機はネットワーク接続されていると共に成形条件データベースはネットワーク上のサーバに設けられている。そうすると、該当の射出成形機において初めて取り付けられる金型であっても、ネットワーク上のサーバに設けられている成形条件データベースに該当する成形条件が保存されていれば、これが射出成形機のコントローラにダウンロードされるので、成形条件を調整・設定する必要がない。さらにこのネットワーク上に複数台の射出成形機が接続されていれば、それぞれの射出成形機において取り付けられる金型について成形条件をサーバで共有することができる。

【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態に係る射出成形機システム示すネットワーク図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る射出成形機システム1は、図1に示されているように、工場内に設けられているLAN3、このLAN3に接続されている複数台の射出成形機5、5、…、から概略構成されている。射出成形機5、5、…は従来の射出成形機と同様に構成されているが、図1において拡大して示されている竪型射出成形機5について説明すると、型締装置7と射出装置8とから概略構成されている。竪型射出成形機の場合、型締装置7はベッドに設けられている固定盤10とこの固定盤10の上で回転可能に設けられているターンテーブル11と、固定盤10に対して開閉される上可動盤12とを備えており、ターンテーブル11と上可動盤12とにそれぞれ金型14、14がクランプされ、型開閉されるようになっている。射出装置8は加熱シリンダ16を備え、上可動盤12の上方に配置されている。
【0013】
本実施の形態に係る射出成形機システム1においては、射出成形機5、5、…に、あるいはそれらの近傍にカメラが設けられている点に特徴がある。例えば竪型射出成形機5については2台のカメラが設けられている。ターンテーブル11の近傍に金型交換段取装置18が設けられ、金型15をターンテーブル11にスライドして取り付けることができるようになっているが、この金型交換段取装置18に1台のカメラ、つまり金型用カメラ19が設けられている。金型用カメラ19は竪型射出成形機5のコントローラ21に接続され、金型交換段取装置18に載置されている金型15を撮影して画像データをコントローラ21に送るようになっている。さらに竪型射出成形機5には、2台目のカメラとして射出装置8の近傍に加熱シリンダ用カメラ23が設けられ、この加熱シリンダ用カメラ23もコントローラ21に接続されている。加熱シリンダ16には、ホッパ近傍の端部において加熱シリンダの機種を示す刻印が入れられている。加熱シリンダ用カメラ23は加熱シリンダ16の交換時にこれを撮影してコントローラ21に送り、コントローラ21において加熱シリンダの機種が判定されるようになっている。
【0014】
本実施の形態に係る射出成形機システム1は、サーバ25を備えている点にも特徴がある。サーバ25はLAN3上に設けられていてもいいが本実施の形態においては外部に設けられ、インターネット4経由でLAN3からアクセスできるようになっている。このサーバ25には次の2個のデータベースが設けられている。
・成形条件データベース
金型を識別する金型識別情報と、その金型に適した成形条件とが、関連付けられて保存されている。
・加熱シリンダデータベース
加熱シリンダを識別する加熱シリンダ識別情報と、その加熱シリンダの内径、断面積等の寸法データとが関連付けられて保存されている。
【0015】
本実施の形態に係る射出成形機システム1の作用を説明する。図1において金型14、14が竪型射出成形機5から取り外されている状態から説明する。金型15を竪型射出成形機5に取り付けるとき、まず金型15を金型交換段取装置18に載置して、金型用カメラ19により金型15を撮影する。撮影された画像はコントローラ21に送られる。金型15には金型を識別する刻印が入れられており、画像には刻印が写されている。コントローラ21はOCRの文字認識により刻印を読み取って金型15を特定する。すなわち金型15の金型識別情報を得る。サーバ25に問い合わせると、サーバ25は成形条件データベースから金型15に対応する成形条件を検索して、コントローラ21に返す。成形条件をコントローラ21に設定する。金型15は、竪型射出成形機5において初めて取り付けられる金型であっても、成形条件データベースに成形条件が格納されていれば、検索してコントローラ21に設定することができる。金型15を竪型射出成形機5に取り付ける。
【0016】
金型15に関して成形条件データベースに成形条件が保存されていない場合には、竪型射出成形機で成形条件を調整し、設定する必要がある。成形条件の設定が完了したら、コントローラ21を操作して金型15に関する金型識別情報と、設定した成形条件とをサーバ25に送る。金型15に関する成形条件が成形条件データベースに保存される。次回からは、金型15に関する成形条件が検索されるので、他の射出成形機5、5、…に取り付けられる場合であっても、それらの射出成形機5、5、…のコントローラに成形条件が自動的に設定されることになる。なお、既に成形条件データベースに成形条件が保存されている金型15に関して、所定の射出成形機5において成形条件を変更した場合にも、コントローラ21を操作して金型15に関する金型識別情報と、変更した成形条件とをサーバ25に送る。そうするとサーバ25の成形条件データベースにおいて金型15に関する成形条件が更新される。
【0017】
竪型射出成形機5において、加熱シリンダ16を交換する場合、加熱シリンダ16を加熱シリンダ用カメラ23によって撮影する。画像データからコントローラ21はOCRの文字認識により刻印を読み取って加熱シリンダ16の機種を特定する。すなわち加熱シリンダ識別情報を得る。コントローラ21はサーバ25に問い合わせ、加熱シリンダデータベースに保存されている該当する加熱シリンダ16に関する寸法データ、つまり加熱シリンダ16の内径、断面積等を得る。コントローラ21は、これらの寸法データを保存すると共に、成形条件のうち加熱シリンダ16の寸法データに関係する成形条件、例えば射出ストローク、射出速度等を自動的に変換する。例えば射出ストローク、射出速度は、加熱シリンダ16を交換したことにより加熱シリンダ16の断面積が交換前のa倍になったら、それぞれ1/a倍の値になるように変換する。
【0018】
ところで、成形条件データベースに格納されている成形条件には、加熱シリンダ16の寸法データも含まれている。寸法データの異なる加熱シリンダ16が設けられている射出成形機5において、成形条件データベースに格納されている成形条件が設定されるとき、成形条件は、現在取り付けられている加熱シリンダ16の寸法データに適した数値に自動的に変換されて、コントローラ21に保存されるようになっている。これによって、どの射出成形機5、5、…においても、実質的に同等の成形条件により成形することができる。
【0019】
本実施の形態に係る射出成形機システム1は色々な変形が可能である。例えば、成形条件データベースは、射出成形機5のコントローラ21内に設けてもよい。この場合、射出成形機5は必ずしもLAN3に接続する必要はなく、スタンドアロン型の射出成形機として使用して、自分のコントローラ21内で金型15に関する成形条件を検索して、コントローラ21に設定することになる。本実施の形態においては、の射出成形機5、5、…においてそれぞれ金型用カメラ19等が設けられているように説明した。しかしながら、金型用カメラ19等は、複数台の射出成形機5、5、…で共用してもよい。さらには、加熱シリンダ用カメラ23は省略することもできる。コントローラ21において、交換する加熱シリンダ16の寸法データを入力すれば、適切に成形条件を変換できるからである。本実施の形態においては、金型15にはこれを識別する刻印が入れられているように説明した。しかしながら必ずしも刻印は必須ではない。金型用カメラ19によって金型15の外観を撮影し、この画像をサーバ25に送るようにしてもよい。この場合、コントローラ21あるいはサーバ25において金型の画像データから金型を識別して、金型を特定するようにする。
【符号の説明】
【0020】
1 射出成形機システム 3 LAN
5 射出成形機 7 型締装置
8 射出装置 14 金型
15 金型 16 加熱シリンダ
18 金型交換段取装置 19 金型用カメラ
21 コントローラ 23 加熱シリンダ用カメラ
25 サーバ
【要約】      (修正有)
【課題】金型毎に成形条件を管理して、金型交換時に簡単に成形条件を設定できる射出成形機システムを提供する。
【解決手段】射出成形機システム(1)は金型用カメラ(19)と成形条件データベースとを備える。成形条件データベースは、複数個の金型に関してそれぞれの金型を識別する金型識別情報と、それら金型に対応する成形条件とを関連づけて保存するようにする。所定の金型(15)が射出成形機(5)に取り付けられるとき、金型用カメラ(19)によってその金型(15)が撮影される。そうすると金型(15)の金型識別情報が得られる。成形条件データベースから対応する成形条件を読み取って、射出成形機(5)のコントローラ(21)に設定する。
【選択図】図1
図1