特許第6987983号(P6987983)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6987983
(24)【登録日】2021年12月3日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】捲回型電池セル
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20211220BHJP
   H01M 4/02 20060101ALI20211220BHJP
   H01M 4/13 20100101ALI20211220BHJP
   H01M 50/538 20210101ALI20211220BHJP
   H01M 10/0587 20100101ALN20211220BHJP
【FI】
   H01M10/04 W
   H01M4/02 Z
   H01M4/13
   H01M50/538
   !H01M10/0587
【請求項の数】14
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-517537(P2020-517537)
(86)(22)【出願日】2017年11月7日
(65)【公表番号】特表2020-535611(P2020-535611A)
(43)【公表日】2020年12月3日
(86)【国際出願番号】CN2017109725
(87)【国際公開番号】WO2019090476
(87)【国際公開日】20190516
【審査請求日】2020年3月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】513054978
【氏名又は名称】寧徳新能源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Ningde Amperex Technology Limited
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】特許業務法人SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】江 靜
(72)【発明者】
【氏名】肖 良針
【審査官】 冨士 美香
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2017−0074584(KR,A)
【文献】 中国実用新案第206401456(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/04
H01M 4/00−4/62
H01M 50/538
H01M 50/548
H01M 10/0587
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
捲回型電池セルであって、
第一の集電体を有する第一の電極シートと第二の集電体を有する第二の電極シートを備え、
前記第一の集電体が第1のセグメントを有し、前記第1のセグメントが前記第一の電極シートの1回目の折り曲げられた領域を含み、前記第二の電極シートが第2のセグメントを有し、前記第2のセグメントにおける前記第二の集電体の両側に活物質が塗布され、前記第1のセグメントにおける前記第2のセグメントに面する側に活物質が塗布されなく、前記第1のセグメントの開始端及び終了端のT方向の投影が、前記第2のセグメントに位置し、
前記第二の電極シートは、前記第一の電極シートの外側を囲む第3のセグメントを含み、前記第3のセグメントにおいて、前記第二の集電体における前記第一の電極シートに向かう側に活物質が塗布されている
ことを特徴とする捲回型電池セル。
【請求項2】
前記T方向に、前記第2のセグメントの両側それぞれが前記第一の電極シートであることを特徴とする請求項1に記載の捲回型電池セル。
【請求項3】
前記第1のセグメントにおいて、前記第一の集電体における前記第2のセグメントとは反対側に活物質が塗布されることを特徴とする請求項1に記載の捲回型電池セル。
【請求項4】
前記第一の電極シートは前記第2のセグメントに平行で間隔をあけて設けられた第4のセグメントを含み、前記第1のセグメントが前記第4のセグメントに接続されることを特徴とする請求項1に記載の捲回型電池セル。
【請求項5】
前記第1のセグメントは、第5のセグメントと、前記第5のセグメントの両端から延びる第6のセグメント第7のセグメントと、を含み、前記第6のセグメントの末端と前記第7のセグメントの末端の、前記第2のセグメント上の投影が、前記第2のセグメントの開始端と間隔をあけることを特徴とする請求項1に記載の捲回型電池セル。
【請求項6】
前記第6のセグメントの末端と前記第7のセグメントの末端の、前記第2のセグメント上の投影それぞれが前記第2のセグメントの開始端と第一の距離をあけて、前記第一の距離が4mm以上であることを特徴とする請求項5に記載の捲回型電池セル。
【請求項7】
前記第一の電極シートは陰極シートであり、且つ前記第二の電極シートは陽極シートであることを特徴とする請求項1に記載の捲回型電池セル。
【請求項8】
前記第一の集電体に電気的に接続された複数の第一の電極タブと、
前記第二の集電体に電気的に接続された複数の第二の電極タブと、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の捲回型電池セル。
【請求項9】
前記第一の集電体の各リングに一つの前記第一の電極タブが設けられ、且つ前記第二の集電体の各リングに一つの前記第二の電極タブが設けられ、又は
前記第一の集電体の各半分リングに一つの前記第一の電極タブが設けられ、且つ前記第二の集電体の各半分リングに一つの前記第二の電極タブが設けられることを特徴とする請求項8に記載の捲回型電池セル。
【請求項10】
前記第一の電極タブと前記第二の電極タブそれぞれは、前記第一の集電体と前記第二の集電体と一体に成形され、又は
前記第一の電極タブと前記第二の電極タブそれぞれは、前記第一の集電体と前記第二の集電体に溶接されることを特徴とする請求項8に記載の捲回型電池セル。
【請求項11】
前記第一の電極タブと前記第二の電極タブはアダプタシートを介して外部装置に接続されることを特徴とする請求項8に記載の捲回型電池セル。
【請求項12】
前記第一の電極シートにおいて、前記第1のセグメントを除いて、前記第一の集電体の両側それぞれに活物質が塗布されることを特徴とする請求項1に記載の捲回型電池セル。
【請求項13】
前記第二の電極シートの前記第二の集電体全体の両側それぞれに活物質が塗布され、前記第一の電極シートと前記第二の電極シートの間に設けられたセパレータの終端部が前記捲回型電池セルの外部に囲まれることを特徴とする請求項12に記載の捲回型電池セル。
【請求項14】
前記第一の集電体は、さらに前記第一の電極シートの末端から延びる第8のセグメントを含み、前記第8のセグメントの両側それぞれに活物質が塗布されなく、前記第8のセグメントは、前記第3のセグメントの外側を囲むことを特徴とする請求項1に記載の捲回型電池セル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は電池分野に関し、且つより具体的には、捲回型電池セルに関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の発展に伴い、様々な電子製品が次々と出現し、近年、電池のエネルギー密度及び安全性に対する要求が高くなる。
【0003】
従来技術では、効率を改善するために、電池セル構造における電極シートに連続塗布プロセスが適用されることが多く、その結果、セル内部の電極シートの表面の活物質が無駄になり、且つセル内部の電極シートの第一のコーナーにリチウム析出による短絡のリスクがあり、電池のエネルギー密度及び安全性に深刻な影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の問題に対して、本出願の目的は、電池材料の利用率と電池のエネルギー密度を向上させるとともに、リチウム樹状突起を効果的に回避し、それによって電池の安全性能を高めるように、捲回型電池セルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の一つの態様による捲回型電池セルは、第一の集電体を有する第一の電極シートと第二の集電体を有する第二の電極シートを備え、第一の電極シートが第1のセグメントを有し、第1のセグメントが第一の電極シートの1回目の折り曲げられた領域を含み、第二の電極シートが第2のセグメントを有し、第2のセグメントにおける第二の集電体の両側ともに活物質が塗布され、第1のセグメントの開始端及び終了端のT方向の投影が第2のセグメントに位置する。
【0006】
本出願の一つの実施例によれば、T方向に、第2のセグメントの両側がそれぞれ第一の電極シートである。
【0007】
本出願の一つの実施例によれば、第1のセグメントにおいて、第一の集電体の第2のセグメントとは反対側に活物質が塗布され、第2のセグメントに面する側に活物質が塗布されない。
【0008】
本出願の一つの実施例によれば、第一の電極シートは第2のセグメントに平行で間隔を隔てて設けられた第4のセグメントを含み、第1のセグメント第4のセグメントに接続される。
【0009】
本出願の一つの実施例によれば、第1のセグメントは、第5のセグメント第5のセグメントの両端から延びる第6のセグメント第7のセグメントを含み、第6のセグメントの末端と第7のセグメントの末端の、第2のセグメント上の投影が第2のセグメントの開始端と間隔を隔てる。
【0010】
本出願の一つの実施例によれば、第6のセグメントの末端と第7のセグメントの末端の、第2のセグメント上の投影がそれぞれ第2のセグメントの開始端と第一の距離を隔てて、第一の距離が4mm以上である。
【0011】
本出願の一つの実施例によれば、第一の電極シートは陰極シートであり、且つ第二の電極シートは陽極シートである。
【0012】
本出願の一つの実施例によれば、捲回型電池セルはさらに第一の集電体に電気的に接続された複数の第一の電極タブ、及び第二の集電体に電気的に接続された複数の第二の電極タブを備える。
【0013】
本出願の一つの実施例によれば、第一の集電体の各リングに一つの第一の電極タブが設けられ、且つ第二の集電体の各リングに一つの第二の電極タブが設けられ、又は第一の集電体の各半分リングに一つの第一の電極タブが設けられ、且つ第二の集電体の各半分リングに一つの第二の電極タブが設けられる。
【0014】
本出願の一つの実施例によれば、第一の電極タブと第二の電極タブはそれぞれ第一の集電体と第二の集電体と一体に成形され、又は第一の電極タブと第二の電極タブはそれぞれ第一の集電体と第二の集電体に溶接される。
【0015】
本出願の一つの実施例によれば、第一の電極タブと第二の電極タブはアダプタシートを介して外部装置に接続される。
【0016】
本出願の一つの実施例によれば、第一の電極シートにおいて、第1のセグメントに加えて、第一の集電体の両側ともに活物質が塗布される。
【0017】
本出願の一つの実施例によれば、第二の電極シートの第二の集電体全体の両側ともに活物質が塗布され、第一の電極シートと第二の電極シートの間に設けられたセパレータの終端部が捲回型電池セルの外部に巻かれる。
【0018】
本出願の一つの実施例によれば、第二の電極シートは、第3のセグメントを含み、第3のセグメントが第一の電極シートの外側に囲まれ、且つ第3のセグメントにおいて、第二の集電体の第一の電極シートに向かう側に活物質が塗布され、第一の集電体はさらに第一の電極シートの末端から延びる第8のセグメントを含み、第8のセグメントの両側ともに活物質が塗布されなく且つ第3のセグメントの外側に囲まれる。
【0019】
本発明の有益な効果は次の通りである。
【0020】
本出願の捲回型電池セルでは、第一の電極シートと第二の電極シートが巻回中心に一種の相互挿入型構造を形成し、第4のセグメント第2のセグメントの活物質がそれぞれ互いに対向し、余分な活物質が浪費されなく、第一の電極シートと第二の電極シートのこの捲回方式により、電池材料の利用率と電池のエネルギー密度が向上し、第一の電極シートに第2のセグメントを囲む第1のセグメントが設けられ且つ第1のセグメントの第二の電極シートに面する側に活物質が塗布されないことから、第一の電極シートの開始端にリチウムが析出されることなく、リチウム樹状突起が効果的に回避され、電池の安全性能が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本出願の実施例又は従来技術における技術的解決策をより明確に説明するために、以下に実施例に必要な図面を簡単に説明するが、明らかに、以下に説明される図面は本出願のいくつかの実施例だけであり、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1図1は、従来技術の捲回型電池セルを示す概略図である。
図2図2は、本出願の一つの実施例による捲回型電池セルの概略図である。
図3図3は、本出願の別の実施例による捲回型電池セルの概略図である。
図4図4は、本出願の別の実施例による捲回型電池セルの概略図である。
図5図5は、本出願の別の実施例による捲回型電池セルの概略図である。
図6図6は、本出願のさらなる別の実施例による捲回型電池セルの概略図である。
図7図7は、本出願の一つの実施例による捲回型電池セルの斜視図である。
図8図8は、第一の電極タブとアダプタシートの接続方式を示す図である。
図9図9は、第一の電極タブとアダプタシートの別の接続方式を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に図面を参照しながら本出願の実施例を具体的に説明する。注意すべきものとして、以下の各実施例は、任意の可能な方式で相互に組合わせられてもよく又は部分的に置き換えられてもよい。
【0023】
まず、図2から図6を参照すると、本出願は、捲回型電池セル10を提供する。具体的には、捲回型電池セル10は、第一の電極シート14と第二の電極シート18を備え、第一の電極シート14と第二の電極シート18が相互に捲回されて図7に示す捲回型電池セル10を形成する。ここで、第一の電極シート14は、第一の集電体12と第一の集電体12に塗布された活物質24を含み、同様に、第二の電極シート18は、第二の集電体16と第二の集電体16に塗布された活物質24を含む。第一の電極シート14は、第1のセグメント22を有し、図3に示すように、第1のセグメント22が開始端220と終了端222を有し、第一の電極シート14の1回目の折り曲げられた領域を含み、つまり、第一の電極シート14の1番目の折り曲げ領域が第1のセグメント22の一部である。第二の電極シート18は、第2のセグメント20を有し、第2のセグメント20が第二の電極シート18の開始端から第二の電極シート18の1番目の第5のセグメントまでのセグメントを指し、ここで、第2のセグメント20における第二の集電体16の両側ともに活物質24が塗布され、且つ第1のセグメント22の開始端220と終了端222の、捲回型電池セル10の厚さ方向Tの投影が第2のセグメント20に位置し、言い換えれば、第1のセグメント22が開口を有し、第2のセグメント20が開口から第1のセグメント22に囲まれた領域に延びる。
【0024】
上記実施例では、第一の電極シート14に第二の電極シート18の第2のセグメント20を囲む第1のセグメント22が設けられ且つ第1のセグメント22の第二の電極シート18に面する一側に活物質24が塗布されなく、したがって第一の電極シート14の開始端にリチウムが析出されることなく、リチウム樹状突起が効果的に回避され、電池の安全性能が大幅に向上する。
【0025】
本出願の一つの実施例では、図3に示すように、捲回型電池セル10の捲回中心に一種の相互挿入型構造が形成され、該構造では、第2のセグメント20の両側がそれぞれ第一の電極シート14であり、これにより、第2のセグメント20の両側がそれぞれ第一の電極シート14の第1のセグメント22に直接対向し、図1に示す従来技術及び図2に示す本出願の実施例における第2のセグメント第4のセグメントよりも1リング多いという捲回方式と比較して、捲回型電池セル10のこの相互挿入型捲回中心は材料を大幅に節約し、電池セルのエネルギー密度を向上させ、空間利用率を高めることができる。
【0026】
本出願の一つの実施例によれば、図2から図6に示すように、第1のセグメント22において、第一の集電体12における第2のセグメント20とは反対側(即ち、捲回電池セル10の外部に向かう表面)に活物質24が塗布され、第2のセグメント20に向かう側(即ち、捲回電池セル10の中心に向かう表面)に活物質24が塗布されない。
【0027】
また、本出願の一つの実施例では、図3から図6に示すように、第一の電極シート14は、第1のセグメント22に接続された第4のセグメント26を含み、ここで、第4のセグメント26が第一の電極シート14の開始端から第1のセグメント22の開始端までのセグメントを指し、且つ第4のセグメント26が第2のセグメント20と平行で間隔をあける。
【0028】
さらに、本出願の一つの実施例によれば、図3から図6に示すように、第1のセグメント22は、第5のセグメント28、第5のセグメント28の開始端から延びる第6のセグメント30、及び第5のセグメント28の末端から延びる第7のセグメント32を含み、ここで、第6のセグメント30と第一の電極シート14の第4のセグメント26が互いに連続的に接続し、つまり、第1のセグメント22の第5のセグメント28が第一の電極シート14の1番目の第5のセグメントであり、第1のセグメント22は、第一の電極シート14のいずれかの追加された捲回セグメントを介して第4のセグメント26に接続されることなく、第4のセグメント26に直接接続される。また、第6のセグメント30の末端48(ここでの末端48が開始端220に相当する)と第7のセグメント32の末端50(ここでの末端50が終了端222に相当する)は、第2のセグメント20上の投影が第2のセグメント20の開始端52と間隔をあけて、即ち、捲回型電池セル10の厚さ方向Tに沿い、第6のセグメント30の末端48と第7のセグメント32の末端50がそれぞれ第2のセグメント20の開始端52と揃えられていなく、且つ第1のセグメント22が第2のセグメント20を囲むために、第2のセグメント20の開始端52が第6のセグメント30の末端48と第7のセグメント32の末端50よりも第5のセグメント28に近づいて、第2のセグメント20を第1のセグメント22に延伸させる。例示的に、本出願の一つの実施例では、第6のセグメント30の末端48と第7のセグメント32の末端50は、捲回型電池セル10の厚さ方向Tに沿って揃えられ且つ第2のセグメント20の開始端52と幅W方向に沿って第一の距離Dをあけて、例えば、第一の距離Dが4mmであり、この場合、第2のセグメント20の開始端52が第1のセグメント22の4mmの距離まで延びる。
【0029】
本出願の上記各実施例及び他の可能な実施例では、第一の電極シート14は陰極シートであり、且つ第二の電極シート18は陽極シートである。
【0030】
また、図4から図9に示すように、本出願の捲回型電池セル10は、さらに第一の集電体12に電気的に接続された複数の第一の電極タブ34、及び第二の集電体16に電気的に接続された複数の第二の電極タブ36を備える。ここで、本出願の実施例では、図4に示すように、第一の集電体12の各リングに一つの第一の電極タブ34が設けられ、且つ第二の集電体16の各リングに一つの第二の電極タブ36が設けられ、又は、図5に示すように、第一の集電体12の各半分リングに一つの第一の電極タブ34が設けられ、且つ第二の集電体16の各半分リングに一つの第二の電極タブ36が設けられる。ここで注意すべきものとして、本出願の捲回型電池セル10では、第一の電極タブ34と第二の電極タブ36の設置周波数が実際の応用に応じて変更されてもよく、本出願はこれに限定されない。また、本出願では、第一の電極タブ34と第二の電極タブ36はそれぞれ第一の集電体12と第二の集電体16と一体に成形され、即ち、第一の電極タブ34と第一の集電体12は同一の箔材に属し、例えば、活物質が塗布されない第一の集電体12を切断して第一の電極タブ34を形成することができ、第二の電極タブ36と第二の集電体16は同じ方法で作られてもよく、又は、他の実施例では、第一の電極タブ34と第二の電極タブ36はそれぞれ第一の集電体12と第二の集電体16に溶接されてもよい。
【0031】
本出願の一つの実施例では、第一の電極タブ34と第二の電極タブ36はアダプタシート38を介して外部装置に接続されてもよい。具体的には、図8に示すように、第一の電極シート14の複数の第一の電極シート34の捲回型電池セル10の厚さ方向Tの一側に向かって揃えて積み重ねられて接続セグメント46を延出し、ここで、アダプタシート38と接続セグメント46が同じ方向に溶接され、同じ方向の溶接とは接続セグメント46の溶接端の延伸方向とアダプタシート38の溶接端の延伸方向が同じであり、例えば、図8に示す実施例で、両者の延伸方向がそれぞれ垂直方向下向きであることを指す。図8に示す溶接方式とは異なり、図9に示す実施例では、接続セグメント46とアダプタシート38は異なる方向に溶接され、前記異方向溶接とは接続セグメント46の溶接端の延伸方向とアダプタシート38の溶接端の延伸方向が異なり、例えば、図9に示す実施例で接続セグメント46の溶接端の延伸方向が垂直方向下向きであるが、アダプタシート38の溶接端の延伸方向が垂直方向上向きであることを指す。第二の電極タブ36とアダプタシート38の接続方式が第一の電極タブ34と同じであるため、ここでは詳細に説明しない。
【0032】
図3から図6に示すように、本出願の一つの実施例では、第一の電極シート14において、第1のセグメント22を除いて、第一の集電体12の両側それぞれに活物質24が塗布され、且つ第一の電極シート14が延びて第二の電極シート18を超えなく、即ち第一の電極シート14が常に第二の電極シート18に囲まれる。
【0033】
図5に示すように、本出願の一つの実施例では、第二の電極シート18の第二の集電体16全体の両側それぞれに活物質24が塗布され、且つ第一の電極シート14と第二の電極シート18の間に設けられたセパレータ40の終端部が捲回型電池セル10の外部に囲まれ、該実施例では、第二の電極シート18は、活物質24を連続的に塗布するという方式を採用することができ、プロセスが比較的簡単である。
【0034】
また、図6に示すように、本出願の一つの実施例では、第二の電極シート18は、第3のセグメント42を含み、ここで、第3のセグメント42が第一の電極シート14の外側に囲まれ、且つ第3のセグメント42において、第二の集電体16の第一の電極シート14に向かう側に活物質24が塗布され、第一の電極シート14とは反対側に活物質24が塗布されなく、該実施例では、第3のセグメント42を設置することにより、外層のセパレータの層数及び無効な第一の電極シートの活物質を節約し、コストを削減しながら電池のエネルギー密度を向上させる。
【0035】
さらに図6を参照すると、本出願の一つの実施例では、第一の集電体12は、さらに第一の電極シート14の末端から延びる第8のセグメント44を含み、ここで、第8のセグメント44の両側それぞれに活物質24が塗布されなく且つ第3のセグメント42の外側に囲まれる。
【0036】
上記実施例では、第二の電極シート18に第3のセグメント42が残される場合、第3のセグメント42は少なくとも1リングでもよく、第3のセグメント42は第一の電極シート14を包んで中空ホイルがアルミニウムプラスチックフィルムと直接接触して電気腐食を形成してセキュリティ問題を引き起こすことを防止し、同時にベストエリアを形成して放熱速度を向上させ、乱用例えば釘打ち過程に起因する電池セルの発火問題を効果的に防止する。
【0037】
上記は本出願の好ましい実施例に過ぎず、本出願を制限するためのものではなく、当業者にとって、本出願に対して様々な変更及び修正を行うことができる。本出願の精神及び原則の範囲内で行われたあらゆる修正、同等の置換、改善などは、いずれも本出願の範囲内に含まれるべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9