特許第6988035号(P6988035)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6988035
(24)【登録日】2021年12月6日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】気化器
(51)【国際特許分類】
   F17C 9/02 20060101AFI20211220BHJP
   F28D 9/02 20060101ALI20211220BHJP
   F28F 3/04 20060101ALI20211220BHJP
【FI】
   F17C9/02
   F28D9/02
   F28F3/04 A
【請求項の数】2
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-133746(P2018-133746)
(22)【出願日】2018年7月13日
(65)【公開番号】特開2020-12491(P2020-12491A)
(43)【公開日】2020年1月23日
【審査請求日】2020年3月5日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518126144
【氏名又は名称】株式会社三井E&Sマシナリー
(74)【代理人】
【識別番号】100101340
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 英一
(74)【代理人】
【識別番号】100205730
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 重輝
(74)【代理人】
【識別番号】100213551
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 智貴
(72)【発明者】
【氏名】小菅 靖雄
(72)【発明者】
【氏名】▲柳▼ 陽介
【審査官】 家喜 健太
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−166775(JP,A)
【文献】 特開2012−189125(JP,A)
【文献】 特表2016−503483(JP,A)
【文献】 特開昭64−003496(JP,A)
【文献】 特許第6118008(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 9/02
F28D 9/02
F28F 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製のプレート上に液化ガス流路を備えると共に、該プレートの一側端に前記液化ガス流路の一端に連通する液化ガス流路入口が形成され、該プレートの他側端に前記液化ガス流路の他端に連通する液化ガス流路出口が形成された液化ガスプレートと、金属製のプレート上に温水流路を備えると共に、該プレートの一側端に前記温水流路の一端に連通する温水流路入口が形成され、該プレートの他側端に前記温水流路の他端に連通する温水流路出口が形成された温水プレートとを積層することによって構成されたプレート積層体と、
前記プレート積層体における複数の前記液化ガス流路入口が配置される液化ガス流入部に接続され、複数の前記液化ガス流路入口に液化ガスを分配する液化ガス流入ヘッダーと、
前記プレート積層体における複数の前記液化ガス流路出口が配置されるガス流出部に接続され、複数の前記液化ガス流路出口からのガスを合流させるガス流出ヘッダーと、
前記プレート積層体における複数の前記温水流路入口が配置される温水流入部に接続され、複数の前記温水流路入口に温水を分配する温水流入ヘッダーと、
前記プレート積層体における複数の前記温水流路出口が配置される温水流出部に接続され、複数の前記温水流路出口からの温水を合流する温水流出ヘッダーと、を備え、
前記温水プレートの前記温水流路を流通する温水からの熱によって前記液化ガスプレートの前記液化ガス流路を流通する液化ガスを気化するように構成された気化器であって、
前記液化ガス流入ヘッダーは、前記液化ガス流入される流入口と、該流入口から前記液化ガスが流入され前記プレート積層体の前記液化ガス流入部に配置された複数の前記液化ガス流路入口に分配して前記液化ガスを流入させるマニホールドとる内部空間とを有し、
前記液化ガス流路入口近傍の局所的な過冷却を防止するために、該内部空間の内壁面が断熱部材で被覆され、該内部空間を流通する液化ガスが前記断熱部材に接触して流通することを特徴とする気化器。
【請求項2】
前記断熱部材は内部に空間層を含むことを特徴とする請求項1記載の気化器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気化器に関し、より詳しくは、熱応力による変形破損を防止できる気化器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、加温対象媒体が導入される流路が形成された低温層と、加温対象媒体を加温するための加温媒体が導入される流路が形成された高温層とを積層してなる積層型流体加温器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−166775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は上述した積層型流体加温器を用いて加温対象媒体である液化ガスを気化することも提案しているが、熱応力による変形破損を防止する観点で更なる改善の余地が見出された。
【0005】
そこで本発明の課題は、熱応力による変形破損を防止できる気化器を提供することにある。
【0006】
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
【0008】
1.
金属製のプレート上に液化ガス流路を備えると共に、該プレートの一側端に前記液化ガス流路の一端に連通する液化ガス流路入口が形成され、該プレートの他側端に前記液化ガス流路の他端に連通する液化ガス流路出口が形成された液化ガスプレートと、金属製のプレート上に温水流路を備えると共に、該プレートの一側端に前記温水流路の一端に連通する温水流路入口が形成され、該プレートの他側端に前記温水流路の他端に連通する温水流路出口が形成された温水プレートとを積層することによって構成されたプレート積層体と、
前記プレート積層体における複数の前記液化ガス流路入口が配置される液化ガス流入部に接続され、複数の前記液化ガス流路入口に液化ガスを分配する液化ガス流入ヘッダーと、
前記プレート積層体における複数の前記液化ガス流路出口が配置されるガス流出部に接続され、複数の前記液化ガス流路出口からのガスを合流するガス流出ヘッダーと、
前記プレート積層体における複数の前記温水流路入口が配置される温水流入部に接続され、複数の前記温水流路入口に温水を分配する温水流入ヘッダーと、
前記プレート積層体における複数の前記温水流路出口が配置される温水流出部に接続され、複数の前記温水流路出口からの温水を合流する温水流出ヘッダーと、を備え、
前記温水プレートの前記温水流路を流通する温水からの熱によって前記液化ガスプレートの前記液化ガス流路を流通する液化ガスを気化するように構成された気化器であって、
前記ガス流入ヘッダーは、液化ガスを流入するための流入口と、該流入口から流入した液化ガスを前記プレート積層体の前記液化ガス流入部に配置された複数の前記液化ガス流路入口に分配して流入させるマニホールドとして機能する内部空間とを有し、該内部空間を構成する壁面の少なくとも一部が断熱部材で被覆されていることを特徴とする気化器。
2.
前記断熱部材は内部に空間層を含むことを特徴とする前記1記載の気化器。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、熱応力による変形破損を防止できる気化器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る気化器の斜視図
図2図1の気化器が備えるプレート積層体からヘッダーを取外した様子を示す分解斜視図
図3図1の気化器が備えるプレート積層体の一部を分解した様子を示す分解斜視図
図4】(a)は図3において符号aで示す領域の拡大図であり、(b)は図3において符号bで示す領域の拡大図
図5】液化ガス流入ヘッダーに設けられる断熱部材の一例を説明する図
図6】温水流路及び液化ガス流路の一例を説明する図
図7】温水流路及び液化ガス流路の他の例を説明する図
図8】液化ガス流路入口における流路断面積拡大部の一例について説明する斜視図
図9】液化ガス流路入口における流路断面積拡大部の他の例について説明する図
図10】液化ガス流路入口における流路断面積拡大部の更なる他の例について説明する図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳しく説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施形態に係る気化器の斜視図、図2図1の気化器が備えるプレート積層体からヘッダーを取外した様子を示す分解斜視図、図3図1の気化器が備えるプレート積層体の一部を分解した様子を示す分解斜視図である。また、図4(a)は図3において符号aで示す領域の拡大図であり、図4(b)は図3において符号bで示す領域の拡大図である。
【0013】
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る気化器の基本構成について説明する。
【0014】
気化器は、プレート積層体1内において、温水からの熱によって液化ガスを気化するように構成されている。
【0015】
プレート積層体1は、金属製のプレートの積層体である。
【0016】
プレート積層体1は、プレート積層体1に液化ガスを流入するための液化ガス流入部12と、液化ガスの気化によって生成したガスをプレート積層体1から流出するためのガス流出部13とを有している。本実施形態では、直方体状のプレート積層体1の右側面の下方(底面側)に液化ガス流入部12が配置され、左側面の上方(上面側)にガス流出部13が配置されている。液化ガス流入部12には液化ガス流入ヘッダー2が接続され、ガス流出部13にはガス流出ヘッダー3が接続されている。
【0017】
また、プレート積層体1は、プレート積層体1に温水を流入するための温水流入部14と、プレート積層体1から温水を流出するための温水流出部15とを有している。本実施形態では、プレート積層体1の上面に温水流入部14が配置され、底面に温水流出部15が配置されている。温水流入部14には温水流入ヘッダー4が接続され、温水流出部15には温水流出ヘッダー5が接続されている。
【0018】
次に、図3及び図4を参照して、プレート積層体1の構成要素について説明する。
【0019】
プレート積層体1は、複数の液化ガスプレート6と複数の温水プレート7とを積層することによって構成されている。
【0020】
液化ガスプレート6は、例えばステンレス等の金属からなる方形状のプレートである。
【0021】
液化ガスプレート6の表面には、液化ガスを流通するための複数の液化ガス流路61が形成されている。液化ガス流路61は、半円状の断面を有する溝(図3において線として示されている)によって構成され、かかる溝は例えばエッチング等の加工によって形成することができる。
【0022】
複数の液化ガス流路61は、液化ガスプレート6の一側端(右辺の底辺側)の液化ガス流入部12に複数の液化ガス流路61の各々の一端に連通するように設けられた複数の液化ガス流路入口62から、該液化ガスプレート6の他側端(左辺の上辺側)のガス流出部13に複数の液化ガス流路61の各々の他端に連通するように設けられた複数の液化ガス流路出口63まで、液化ガスプレート6の右辺側と左辺側とを往復しながら底辺側から上辺側に向かうように、ジグザグ状に並設されている。
【0023】
液化ガス流路61のジグザグの往復回数は図示の回数(3往復半)に限定されず適宜設定可能であり、例えば1〜10往復あるいは1〜10往復半の範囲で設定することができる。ジグザグの往復回数がn往復半(nは整数)の場合、本実施形態のように、液化ガスプレート6の互いに対向する一対の辺のうち一方の辺に液化ガス流路入口62を配置し、一対の辺のうち他方の辺に液化ガス流路出口63を配置できる。また、ジグザグの往復回数がn往復の場合、液化ガスプレート6の一つの辺に液化ガス流路入口62と液化ガス流路出口63とを併設することができる。
【0024】
液化ガス流路61がジグザグ状に形成されることによって、プレート積層体1内における液化ガスの滞留時間が長くなるため、液化ガスを十分に加温して気化することができる。なお、液化ガスの気化が速やかに進行するような場合は、液化ガス流路61は必ずしもジグザグ状である必要はなく、例えば直線状等であってもよい。
【0025】
液化ガスは液化ガス流路61を流通する過程で温水からの熱によって気化されるため、該液化ガス流路61における液化ガス流路出口63側において液化ガスは一部又は全部が気化された状態であり得る。
【0026】
温水プレート7は、例えばステンレス等の金属からなる方形状のプレートである。
【0027】
温水プレート7の表面には、温水を流通するための複数の温水流路71が形成されている。温水流路71は、半円状の断面を有する溝(図3において線として示されている)によって構成され、かかる溝は例えばエッチング等の加工によって形成することができる。
【0028】
複数の温水流路71は、温水プレート7の一側端(上辺)の温水流入部14に複数の温水流路71の各々の一端に連通するように設けられた複数の温水流路入口72から、該温水プレート7の他側端(底辺)の温水流出部15に複数の温水流路71の各々の他端に連通するように設けられた複数の温水流路出口73まで、直線状に並設されている。
【0029】
温水流路71が直線状に形成されることによって、プレート積層体1内における温水の滞留時間が短くなるため、液化ガスの加温に伴って温度が低下した温水を新たな温水で速やかに置換して液化ガスの加温効率を高めることができる。なお、温水流路71における温水の温度低下が大きな問題にならないような場合は、温水流路71は必ずしも直線状である必要はなく、例えばジグザグ状等であってもよい。
【0030】
温水は温水流路71を流通する過程で液化ガスによって冷却されるため、該温水流路71における温水流路出口73側における温水の温度は温水流路入口72における温度より低下した状態であり得る。
【0031】
液化ガスプレート6と温水プレート7とを積層することによって、液化ガス流路61及び温水流路71を構成する各溝の上部が、該上部に積層されるプレートの裏面によって密封される。これにより、各溝が独立した流路を形成する。本実施形態において、積層後の液化ガス流路61及び温水流路71の内周面は、溝の内周面に由来する半円状部分と、該溝の上部に積層されたプレートの裏面に由来する平坦部分とを有している。
【0032】
積層時における層間(プレート間)の接合方法は格別限定されず、公知の方法を用いることができ、特に拡散接合を用いることが好ましい。拡散接合の手法は格別限定されず公知の方法を用いることができ、例えば、複数のプレートを互いに密着させ、該プレートが塑性に至る手前の温度(該プレートを構成する材料の融点以下の温度)に加熱して、塑性変形をできるだけ生じない程度に加圧して、接合面間に生じる原子の拡散を利用してプレート間を圧接することができる。
【0033】
本実施形態では、プレート積層体1が、温水プレート7−液化ガスプレート6−温水プレート7からなる3層のセットを繰り返し積層して構成される場合について示しているが、この例に限定されず、プレート積層体1は液化ガスプレート6と温水プレート7とを交互に積層したものであればよい。プレート積層体1は、例えば、液化ガスプレート6−温水プレート7からなる2層のセットを繰り返し積層して構成されてもよいし、温水プレート7−液化ガスプレート6−温水プレート7−温水プレート7からなる4層のセットを繰り返し積層して構成されてもよい。
【0034】
プレートの積層により、図3において符号aで示す領域の拡大図である図4(a)に示すように、プレート積層体1の右側面の下方(底面側)の液化ガス流入部12に、複数の液化ガスプレート6が備える複数の液化ガス流路入口62が開口する。一方、拡大図による図示は省略するが、プレート積層体1の左側面の上方(上面側)のガス流出部13には、複数の液化ガスプレート6が備える複数の液化ガス流路出口63が開口する。
【0035】
また、プレートの積層により、図3において符号bで示す領域の拡大図である図4(b)に示すように、プレート積層体1の上面の温水流入部14に、複数の温水プレート7が備える複数の温水流路入口72が開口する。一方、拡大図による図示は省略するが、プレート積層体1の底面の温水流出部15には、複数の温水プレート7が備える複数の温水流路出口73が開口する。
【0036】
プレート積層体1の構成要素は、液化ガスプレート6及び温水プレート7のみに限定されず、必要に応じて他のプレートを併用できる。本実施形態では、プレート積層体1における積層方向の一端側及び他端側に、流路が形成されていない複数のエンドプレート8を更に積層している。エンドプレート8の積層によって例えばプレート積層体1の強度等を改善できる。
【0037】
本実施形態では、液化ガス流路61や温水流路71が半円状の断面を有する場合について示したが、これに限定されない。これらの流路の断面には、例えばU字状、方形状等のような種々の形状を付与することができる。
【0038】
液化ガス流路61及び温水流路71の流路断面積は互いに等しいものであっても異なるものであってもよいが、液化ガス流路61の流路断面積を温水流路71の流路断面積より小さくすることで、液化ガス流路61を流通する液化ガスを効率的に加温することができる。
【0039】
また、本実施形態では、液化ガスプレート6の厚さを、温水プレート7の厚さよりも薄く設ける場合について示しているが、これに限定されない。液化ガスプレート6は、温水プレート7と同じ厚さでもよく、温水プレート7の厚さより厚く設けてもよい。
【0040】
次に、図1図4、特に図2を参照して、液化ガス流入ヘッダー2、ガス流出ヘッダー3、温水流入ヘッダー4及び温水流出ヘッダー5について説明する。
【0041】
液化ガス流入ヘッダー2は、中空の半円柱形状であり、液化ガスのマニホールドとして機能する内部空間21と、該内部空間21に外部からの液化ガスを流入するための流入口22とを有している。流入口22は、液化ガス流入ヘッダー2の長手方向中央部に設けられ、液化ガスを供給するための図示しない配管を接続することができる。プレート積層体1の液化ガス流入部12に液化ガス流入ヘッダー2が接続された状態で、複数の液化ガス流路入口62は液化ガス流入ヘッダー2の内部空間21に連通するように開口している。これにより、液化ガス流入ヘッダー2は液化ガスを複数の液化ガス流路入口62に分配して流入させることができる。
【0042】
ガス流出ヘッダー3は、中空の半円柱形状であり、ガスのマニホールドとして機能する内部空間31と、該内部空間31からのガスを外部に流出するための流出口32とを有している。流出口32は、ガス流出ヘッダー3の長手方向中央部に設けられ、ガスを排出するための図示しない配管を接続することができる。プレート積層体1のガス流出部13にガス流出ヘッダー3が接続された状態で、複数の液化ガス流路出口63はガス流出ヘッダー3の内部空間31に連通するように開口する。これにより、ガス流出ヘッダー3は複数の液化ガス流路出口63からのガスを合流して流出させることができる。
【0043】
温水流入ヘッダー4は、中空の半円柱形状であり、温水のマニホールドとして機能する内部空間41と、該内部空間41に外部からの温水を流入するための流入口42とを有している。流入口42は、温水流入ヘッダー4の長手方向中央部に設けられ、温水を供給するための図示しない配管を接続することができる。プレート積層体1の温水流入部14に温水流入ヘッダー4が接続された状態で、複数の温水流路入口72は温水流入ヘッダー4の内部空間に連通するように開口している。これにより、温水流入ヘッダー4は複数の温水流路入口72に温水を分配して流入させることができる。
【0044】
温水流出ヘッダー5は、中空の半円柱形状であり、温水のマニホールドとして機能する内部空間51と、該内部空間51からの温水を外部に流出するための流出口52とを有している。流出口52は、温水流出ヘッダー5の長手方向中央部に設けられ、温水を排出するための図示しない配管を接続することができる。プレート積層体1の温水流出部15に温水流出ヘッダー5が接続された状態で、複数の温水流路出口73は温水流出ヘッダー5の内部空間に連通するように開口する。これにより、温水流出ヘッダー5は複数の温水流路出口73からの温水を合流して流出させることができる。
【0045】
液化ガス流入ヘッダー2、ガス流出ヘッダー3、温水流入ヘッダー4及び温水流出ヘッダー5は、例えばステンレス等の金属によって構成することができる。これらのヘッダーは例えば溶接等によってプレート積層体1に固定することができる。
【0046】
次に、以上の構成を有する気化器を用いて液化ガスを気化させる方法の一例について説明する。
【0047】
液化ガスの気化に際しては、まず、図示しないタンク(例えばLNGタンク等)に貯留された液化ガスを、図示しないポンプによって、液化ガス流入ヘッダー2に供給する。一方、図示しない温水生成装置からの温水を、図示しないポンプによって、温水流入ヘッダー4に供給する。
【0048】
液化ガス流入ヘッダー2に供給された液化ガスは、プレート積層体1の液化ガス流入部12に開口する液化ガス流路入口62から液化ガス流路61に流入する。一方、温水流入ヘッダー4に供給された温水は、プレート積層体1の温水流入部14に開口する温水流路入口72から温水流路71に流入する。
【0049】
その結果、プレート積層体1内において、液化ガス流路61の液化ガスと温水流路71の温水との間で層(プレート)を介した熱交換が生じ、温水からの熱によって液化ガスが気化される。
【0050】
液化ガスの気化によって生じたガスは、プレート積層体1のガス流出部13に開口する液化ガス流路出口63からガス流出ヘッダー3に流出される。ガス流出ヘッダー3からのガスは、例えば、ガスエンジン等のガス燃焼装置に供給することができる。一方、熱交換後の温水は、プレート積層体1の温水流出部15に開口する温水流路出口73から温水流出ヘッダー5に流出される。温水流出ヘッダー5からの温水は、例えば、温水生成装置に返送して、再加温した後、温水流入ヘッダー4に再供給することができる。
【0051】
〔断熱部材〕
次に、図5を参照して、液化ガス流入ヘッダー2について更に説明する。
【0052】
本実施形態において、液化ガス流入ヘッダー2の内部空間21を構成する壁面は、断熱部材23で被覆されている。
【0053】
内部空間21の壁面を断熱部材2で被覆することによって、プレート積層体1の変形破損を防止する効果が得られる。
【0054】
つまり、内部空間21の壁面を断熱部材2で被覆しない場合は、液化ガス流入ヘッダー2の内部空間21を流通する低温の液化ガスによって該液化ガス流入ヘッダー2自体が直接冷却される。特に気化器においては、液化ガス流入ヘッダー2の内部空間21における液化ガスは未だ液体であるため、液化ガス流入ヘッダー2を著しく冷却する。液化ガス流入ヘッダー2が冷却されることによって、該液化ガス流入ヘッダー2が接続されているプレート積層体1の液化ガス流入部12(液化ガス流路入口62近傍)に冷却が伝わる。その結果、液化ガス流路入口62近傍は、液化ガス流路入口62に流入する低温の液化ガスによる冷却と、液化ガス流入ヘッダー2による冷却を共に受け、局所的に過冷却され易くなる。この局所的な過冷却によって、液化ガス流路入口62近傍に高い熱応力が発生し、プレート積層体1が変形破損し易くなることがわかった。
【0055】
これに対して、本実施形態では、液化ガス流入ヘッダー2の内部空間21の壁面を断熱部材2で被覆しているため、液化ガス流入ヘッダー2の内部空間21を流通する液化ガスによって液化ガス流入ヘッダー2自体が直接冷却されることが防止される。これにより、液化ガス流路入口62近傍の局所的な過冷却が防止される。その結果、熱応力の発生が防止され、プレート積層体1の変形破損が防止される。
【0056】
また、液化ガス流路入口62近傍の局所的な過冷却が防止されることによって、該液化ガス流路入口62近傍と、その周辺部位との間の温度差(熱応力の原因になる)が小さくなる。その結果、液化ガスの気化効率を高める等の観点で温水の温度を高く設定する場合や、液化ガスの温度が低い場合などにおいても、変形破損が防止された状態を良好に維持できる。
【0057】
断熱部材23は、液化ガス流入ヘッダー2を構成する材料よりも熱伝導率が低い材料によって構成することが好ましい。断熱部材23の材質として例えば金属を用いることができるが、該金属は液化ガス流入ヘッダー2を構成する金属よりも熱伝導率が低いものであることが好ましい。また、断熱部材23の材質として樹脂やゴム等の高分子材料を用いてもよい。
【0058】
断熱部材23は内部に空間層24を含むことが好ましく、これにより断熱効果を更に向上できる。空間層24は、真空であってもよいし、空気等の流体や断熱材等が充填されてもよい。
【0059】
断熱部材23を液化ガス流入ヘッダー2の内面に固定する方法は格別限定されず、例えば溶接、拡散接合、接着剤等によって固定することができる。
【0060】
本実施形態では、断熱部材23に該断熱部材を貫通する貫通流路25を設けることによって、内部空間21の壁面の全部を断熱部材23で被覆しながら、該貫通流路25を介して流入口22からの液化ガスを内部空間21に通過可能に構成している。
【0061】
本実施形態では、内部空間21の壁面の全部を断熱部材23で被覆する場合について示しているが、これに限定されない。内部空間21の壁面の少なくとも一部を断熱部材23で被覆すれば、断熱部材23を省略した場合との対比で効果を発揮できる。
【0062】
液化ガス流入ヘッダーと同様にガス流出ヘッダーにも断熱部材を設けることが可能であるが、ガス流出ヘッダー内を流通するガスは、既に温水によって加温、気化された気体を主体とするため、断熱による効果は比較的小さいものとなる。特に液化ガス流入ヘッダーに断熱部材を設けることが重要である。
【0063】
〔温水流路の迂回部〕
次に、図6を参照して、温水流路71及び液化ガス流路61の各経路について更に説明する。図6(a)は温水プレート7を、図6(b)は液化ガスプレート6を、それぞれ平面視した様子を示している。
【0064】
図6(a)に示すように、温水流路71は、温水プレート7上において、温水プレート7の一端(上辺)の温水流路入口72から、該温水プレート7の他端(底辺)の温水流路出口73まで伸びている。
【0065】
一方、図6(b)に示すように、液化ガス流路61は、液化ガスプレート6上において、該液化ガスプレート6の一端(右辺の底辺側)の液化ガス流路入口62から、該液化ガスプレート6の他端(左辺の上辺側)の液化ガス流路出口63までジグザグ状に伸びている。
【0066】
これらのプレートを積層したときに、図6(a)に示す温水プレート7の温水流路71は、温水流路入口72から温水流路出口73へと向かう経路の一部に、図6(b)に示す液化ガスプレート6の液化ガス流路入口62側を迂回するように形成された迂回部74を有している。
【0067】
本実施形態では、温水流路71は、経路の全体として温水流路入口72と温水流路出口73とを直線的に結ぶように形成されていると共に、該経路の一部に温水流路入口72と温水流路出口73とを結ぶ仮想的な直線Sから逸れて液化ガス流路入口62側を迂回する迂回部74を有している。ここでは、温水プレート7上に並設された複数の温水流路71によって方形状の温水流路形成領域α(一点鎖線で囲んだ領域)が形成されており、迂回部74は、方形状の温水流路形成領域αから液化ガス流路入口62側に向けてはみ出すように設けられている。
【0068】
温水流路71に迂回部74が設けられることによって、プレート積層体1の変形破損を防止する効果が得られる。
【0069】
つまり、温水流路71の迂回部74を流通する温水によって液化ガス流路入口62近傍が効率的に加温されるため、液化ガス流路入口62近傍の局所的な過冷却が防止される。その結果、熱応力の発生が防止される。上述した断熱部材23による熱応力発生防止と、かかる迂回部74による熱応力発生防止とが相乗的に作用することで、プレート積層体1の変形破損が更に防止される。
【0070】
迂回部74は、温水の流通方向に沿って見たときに、温水流路入口72と温水流路出口73とを結ぶ仮想的な直線Sからの離間距離を増すように形成された離間距離増大部741と、仮想的な直線Sからの離間距離を実質的に一定に保つ離間距離一定部742と、仮想的な直線Sからの離間距離を減じるように形成された離間距離減少部743とをこの順で備えていることが好ましい。
【0071】
離間距離増大部741は、仮想的な直線Sからの離間距離を増すように、仮想的な直線Sに対して傾斜している。本実施形態では、離間距離増大部741が直線状である場合について示しているが、これに限定されず、例えば湾曲や折曲りを有してもよい。
【0072】
離間距離一定部742は、仮想的な直線Sに対して平行に形成されている。迂回部74のうち離間距離一定部742は、液化ガスプレート6と温水プレート7とを積層した際に、液化ガスプレート6の液化ガス流路入口62に最も近接するように配置されることが好ましい。離間距離一定部742を設ける場合、迂回部74全体の幅L1に対する離間距離一定部742の幅L2の比(L2/L1)は、例えば0.05〜0.9の範囲とすることができ、好ましくは0.1〜0.8の範囲とすることができる。ここでいう幅L1、L2は、仮想的な直線Sに沿う方向の幅である。
【0073】
離間距離減少部743は、仮想的な直線Sからの離間距離を減じるように、仮想的な直線Sに対して傾斜するように形成されている。本実施形態では、離間距離減少部743が直線状である場合について示しているが、これに限定されず、例えば湾曲や折曲りを有してもよい。
【0074】
図6の例のように、温水プレート7における迂回部74の幅L1は、液化ガスプレート6における複数の液化ガス流路入口62の形成領域の幅W1以上であることが好ましい。幅W1は、液化ガス流路入口62が複数並設されている場合は該複数の液化ガス流路入口62の並設幅であり、液化ガス流路入口62が1つである場合は該1つの液化ガス流路入口62の幅である。
【0075】
また、図6の例では、図6(a)に示す温水プレート7における迂回部74のうちの離間距離一定部742の幅L2が、図6(b)に示す液化ガスプレート6における複数の液化ガス流路入口62の形成領域の幅W1と等しい場合について示しているが、これに限定されず、幅L2は幅W1より小さくてもよいし、大きくてもよい。好ましいのは、幅L2が幅W1以上であることであり、特に好ましいのは、図7に示すように、幅L2が幅W1より大きいことである。
【0076】
即ち、図7(a)に示す温水プレート7における離間距離一定部742の幅L2は、図7(b)に示す液化ガスプレート6における複数の液化ガス流路入口62の形成領域の幅W1より大きく形成されている。これにより、液化ガス流路入口62近傍がより効率的に加温されるため、熱応力の発生が更に防止され、プレート積層体1の変形破損が更に防止される。
【0077】
以上の説明では、迂回部74が離間距離一定部742を有する場合について主に示したが、これに限定されず、離間距離一定部742は省略されてもよい。離間距離一定部742が省略される場合は、迂回部74のうち仮想的な直線Sに対して最も離間する部位が、液化ガスプレート6と温水プレート7とを積層した際に、液化ガスプレート6の液化ガス流路入口62に最も近接するように配置されることが好ましい。
【0078】
温水流路入口72から温水流路出口73までの直線距離L3に対する迂回部74の幅L1の比(L1/L3)は格別限定されないが、下限については、液化ガス流路入口62近傍を十分に加温する観点で、0.05以上、0.1以上、更には0.2以上であることが好ましい。また、上限については、温水流路71の直線性を高めて気化効率を良好に保持する観点で、0.7以下、0.5以下、更には0.3以下であることが好ましい。
【0079】
複数の温水流路71間の間隔は、迂回部74において拡張されていることが好ましい。また、迂回部74における複数の温水流路71間の間隔は、等間隔であることが好ましい。これにより、迂回部74を形成しながらも、温水プレート上に複数の温水流路71を均一に配置でき、液化ガスを効率的に加温することができる。ここでいう間隔は、仮想的な直線Sに直行する方向の間隔である。
【0080】
〔流路断面積拡大部〕
次に、図8を参照して、液化ガスプレート6の液化ガス流路入口62の他の例について説明する。
【0081】
図8の例において、液化ガスプレート6の液化ガス流路入口62には、液化ガス流路61の流路断面積よりも大きい流路断面積を有する流路断面積拡大部βが設けられている。
【0082】
液化ガス流路入口62に流路断面積拡大部βが設けられることによって、プレート積層体1の変形破損を更に防止する効果が得られる。
【0083】
つまり、図8の例では、流路断面積が大きい流路断面積拡大部βにおいて、低温の液化ガスの流速が低く保持され、対流熱伝達が低減されるため、断熱効果が得られる。これにより、液化ガス流路入口62近傍の過冷却が防止される。その結果、熱応力の発生が防止される。上述した断熱部材23による熱応力発生防止と、かかる流路断面積拡大部βによる熱応力発生防止とが相乗的に作用することで、プレート積層体1の変形破損が更に防止される。上述した温水流路71の迂回部74が更に設けられる場合は、この効果がより顕著に発揮される。
【0084】
本実施形態では、流路断面積拡大部βの内周面は、液化ガスプレート6に形成された溝と、該溝の上部に積層される温水プレート7の裏面によって構成されている。このように、流路断面積拡大部βの内周面の一部が温水プレート7によって構成されることによって、流路断面積拡大部β内の液化ガスが温水プレート7からの熱によって加温され易くなり、液化ガス流路入口62近傍の過冷却が更に防止される。
【0085】
本実施形態では、流路断面積拡大部βから複数の液化ガス流路61が分岐しており、流路断面積拡大部βは、複数の液化ガス流路61の流路断面積の合計よりも大きい流路断面積を有している。これにより、流路断面積拡大部βの流路断面積を好適に大きくすることができる。
【0086】
また、流路断面積拡大部βは、液化ガスプレート6の少なくとも平面方向に流路断面積を大きくするように形成されていることが好ましい。流路断面積拡大部βは、液化ガス流路入口62の形成領域の幅W1が、複数の液化ガス流路61の並設幅W2より大きくなるように形成されていることが特に好ましい。これにより、流路断面積拡大部βの流路断面積を好適に大きくすることができる。
【0087】
更に、流路断面積拡大部βは、液化ガスの流通方向に沿って徐々に流路断面積を減少するように形成されていることが好ましい。これにより、急激に流路断面積を変化させる場合との対比で、液化ガスの圧力損失を軽減することができる。
【0088】
流路断面積拡大部βの深さ(液化ガスプレート6の厚み方向の深さ)は、液化ガスプレート6の厚み未満であることが好ましい。これにより、液化ガスプレート6の裏面を、該液化ガスプレート6に積層される他のプレート(例えば温水プレート7)の表面に接合可能になり、プレート積層体1を構成する各プレート間の接合強度を向上できる。
【0089】
流路断面積拡大部βの深さは、液化ガスプレート6の厚み未満に限定されず、例えば図9に示すように、液化ガスプレート6の厚みと等しいものであってもよい。言い換えれば、流路断面積拡大部βは、液化ガスプレート6の表面から裏面までを切り欠くように設けられてもよい。この場合、流路断面積拡大部βの内周面は、液化ガスプレート6によって構成される側壁と、該側壁の上部に積層される温水プレート7の裏面と、該側壁の下部に積層される温水プレート7の表面とによって構成される。これにより、流路断面積拡大部β内の液化ガスが上下の温水プレート7からの熱によって加温され易くなり、液化ガス流路入口62近傍の過冷却が更に防止される。
【0090】
以上の説明では、流路断面積拡大部βから複数の液化ガス流路61が分岐している場合について主に示したが、これに限定されない。例えば、図10に示すように、複数の液化ガス流路61が、互いに独立した状態で、液化ガスプレート6の一端に複数の液化ガス流路入口62を有してもよい。
【0091】
以上の説明では、流路断面積拡大部βが液化ガスプレート6の平面方向に流路断面積を大きくする場合について主に説明したが、これに限定されない。例えば、流路断面積拡大部βは、液化ガスプレート6を厚み方向に深く切り欠くことによって、流路断面積を大きくしてもよい。流路断面積拡大部βは、液化ガスプレート6の平面方向及び厚み方向の両方に流路断面積を大きくするように形成されてもよい。流路断面積拡大部βは、液化ガスプレート6の少なくとも平面方向に流路断面積を大きくすることが好ましく、これにより、効率的に流路断面積を大きくできると共に、液化ガスプレート6の強度低下を防止できる。
【0092】
流路断面積拡大部βの形成方法は格別限定されず、例えばエッチング等によって形成することができる。
【0093】
〔その他〕
以上の説明では、直方体状のプレート積層体の右側面の下方に液化ガス流入部が配置され、左側面の上方(上面側)にガス流出部が配置され、上面に温水流入部が配置され、底面に温水流出部が配置される場合について示したが、これに限定されない。液化ガス流入部、ガス流出部、温水流入部及び温水流出部は、プレート積層体の何れか面に設けられればよい。好ましいのは、液化ガス流入部とガス流出部とが直方体状のプレート積層体において互いに対向する1組の面に設けられ、温水流入部と温水流出部とが該直方体状のプレート積層体において互いに対向する他の1組の面に設けられることである。
【0094】
また、液化ガス流入部、ガス流出部、温水流入部及び温水流出部は、必ずしもプレート積層体における互いに異なる面に設けられる必要はない。液化ガス流入部、ガス流出部、温水流入部及び温水流出部のうちの2以上をプレート積層体における同一面上に並設してもよい。
【0095】
更に、液化ガスプレートに形成される液化ガス流路の経路は、上述した実施形態で示した経路に限定されない。液化ガス流路は、液化ガスプレートの周縁の何れかの部位(液化ガス流入部に対応する部位)に設けられたえ気化ガス流路入口と、該液化ガスプレートの周縁の何れかの他の部位(ガス流出部に対応する部位)に設けられた液化ガス流路出口とを結ぶものであれば任意の経路を有することができる。同様に、温水プレートに形成される温水流路の経路は、上述した実施形態で示した経路に限定されない。温水流路は、温水プレートの周縁の何れかの部位(温水流入部に対応する部位)に設けられた温水流路入口と、該温水プレートの周縁の何れかの他の部位(温水流出部に対応する部位)に設けられた温水流路出口とを結ぶものであれば任意の経路を有することができる。
【0096】
1枚の液化ガスプレートに形成される液化ガス流路の本数は、複数である場合に限定されず、1本であってもよい。また、1枚の温水プレートに形成される温水流路の本数は、複数である場合に限定されず、1本であってもよい。
【0097】
気化器によって気化される液化ガスは格別限定されず、例えば、液化天然ガス(LNG)、液化窒素、液化水素等が挙げられる。プレート積層体1への流入時における液化ガスの温度は格別限定されず、LNGの場合であれば例えば−162℃程度とすることができる。
【0098】
液化ガスの加温に用いる温水は格別限定されず、温水流路入口における温度が液化ガス流路入口における液化ガスより高温の液体状態の水であればよく、外気温より高温に加温された水であることが好ましい。LNGを気化させる場合、温水の温度は例えば50℃程度とすることができる。
【0099】
気化器は液化ガスを気化する種々の用途に用いることができ、例えばLNG船に好ましく搭載することができる。気化器をLNG船に搭載することによって、LNGタンクに貯留された低温のLNGを、該気化器によって効率的に気化することができる。気化器によって気化された天然ガスは、LNG船に搭載されたガスエンジンの燃料として使用できる。LNGが低温であっても、気化器は熱応力による変形破損が防止され、安定に運転することができる。気化器をLNG船に搭載する場合、ガスエンジンの排気ガスの廃熱を温水の加温に利用してもよい。温水は、事前に船舶に積んだ水であってもよいし、海水であってもよい。
【符号の説明】
【0100】
1:プレート積層体
12:液化ガス流入部
13:ガス流出部
14:温水流入部
15:温水流出部
2:液化ガス流入ヘッダー
21:内部空間
22:流入口
23:断熱部材
24:空間層
3:ガス流出ヘッダー
31:内部空間
32:流出口
4:温水流入ヘッダー
41:内部空間
42:流入口
5:温水流出ヘッダー
51:内部空間
52:流出口
6:液化ガスプレート
61:液化ガス流路
62:液化ガス流路入口
63:液化ガス流路出口
7:温水プレート
71:温水流路
72:温水流路入口
73:温水流路出口
74:迂回部
741:離間距離増大部
742:離間距離一定部
743:離間距離減少部
8:エンドプレート
S:仮想的な直線
α:温水流路形成領域
β:流路断面積拡大部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10