(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1には、本発明の実施形態に係るボトル処理機10が後斜め右方から見た斜視図にて示されており、
図2には、ボトル処理機10が前斜め右方から見た斜視図にて示されている。さらに、
図3には、ボトル処理機10が右方から見た断面図にて示されており、
図4には、ボトル処理機10が後方から見た断面図にて示されている。なお、図面では、ボトル処理機10の前方を矢印FRで示し、ボトル処理機10の右方を矢印RHで示し、上方を矢印UPで示す。
【0022】
本実施形態に係るボトル処理機10は、
図7(A)に示す略筒形容器状のボトル12(特にペットボトル)を処理するものである。
【0023】
ボトル12は、樹脂製にされて、可撓性を有しており、ボトル12の先端以外は、有底筒状の本体部12Aにされている。ボトル12の先端は、略円筒状の縮径部12B(首部及び開口部)にされており、縮径部12Bは、本体部12Aに比し径が小さくされている。一般的なボトル12(500mlの液体を収容可能なもの)では、本体部12Aの最大径寸法が略60mmにされると共に、縮径部12Bの最大径寸法が略30mmにされている。
【0024】
縮径部12Bには、蓋部を構成する有底円筒状のキャップ14が着脱可能にされており、縮径部12Bにキャップ14が装着(特に螺合)されてボトル12が封止される(ボトル12内が閉塞される)と共に、縮径部12Bからキャップ14が離脱されてボトル12が開封される(ボトル12内が開放される)。キャップ14のボトル12基端側には、蓋部を構成する円筒状のリング14Aが配置されており、リング14Aは、縮径部12Bに係止されている。ボトル12が一度も開封されていない際(縮径部12Bからキャップ14が一度も離脱されてない際)には、リング14Aがキャップ14と一体にされており、ボトル12が初めて開封される際(縮径部12Bからキャップ14が初めて離脱される際)に、リング14Aが、縮径部12Bへの係止によって、キャップ14から分離される。
【0025】
また、ボトル処理機10に投入されるボトル12は、例えば、産業廃棄物としてのものが想定されており、ボトル12の縮径部12Bにキャップ14が装着されていても装着されていなくてもよく、ボトル12に液体が収容(例えば残留)されていても収容されていなくてもよい。さらに、ボトル12(特に本体部12A)が径方向に圧縮されていても圧縮されていなくてもよい。
【0026】
図1〜
図4に示す如く、ボトル処理機10の左部には、上部において、筒状の投入ホッパ16が設けられており、投入ホッパ16の上側端は、内部が側方に開口されている。このため、ボトル12が、投入ホッパ16の上側開口から投入ホッパ16内に投入されて、ボトル処理機10に投入される。
【0027】
ボトル処理機10の左部には、下部において、略直方体形箱状の機枠18が設けられており、機枠18は、前後方向に長尺にされている。
【0028】
ボトル処理機10の左部には、投入ホッパ16と機枠18の後部との間において、分離機構及び排出機構としての圧縮部20が設けられている。
【0029】
圧縮部20には、略有底矩形筒状の圧縮筒22が設けられており、圧縮筒22の上壁には、投入ホッパ16の下側端が支持されている。投入ホッパ16は、圧縮部20に対し上下方向周りに回転可能にされており、投入ホッパ16が回転されることで、投入ホッパ16の上側端の開口方向が上下方向の軸周りに変更される。圧縮筒22内は、投入ホッパ16内に連通されており、投入ホッパ16内に投入されたボトル12は、圧縮筒22内に流下(供給)される。
【0030】
圧縮筒22の後端は、左部及び右部において、機枠18の上端部の後端に回動可能に支持されており、圧縮筒22の前端には、左部及び右部において、略L字形板状の固定板22Aが固定されている。固定板22Aの下端部は、機枠18の上端部内に挿入されており、機枠18の上端部及び固定板22Aの下端部には、係止部材としての長尺棒状のストッパ24が貫通されている。ストッパ24は、固定板22Aの下端部の上側への移動を係止しており、これにより、圧縮筒22の上側への回動が係止されて、圧縮筒22が機枠18の上側に固定されている。ストッパ24は、機枠18の左側に移動可能にされており、ストッパ24が機枠18の左側に移動されることで、ストッパ24の固定板22A下端部への貫通が解除されて、圧縮筒22が後端側を中心として上側に回動可能にされている。また、ストッパ24が機枠18の左側に移動された際には、ストッパ24が機枠18の上端部から左側に延出されると共に、ストッパ24の機枠18上端部からの離脱が係止される。
【0031】
圧縮筒22の下部内には、中空円柱状の圧縮ロール26(
図5参照)が一対配置されており、圧縮ロール26は、機枠18の後部の上側に回転可能に支持されている。圧縮ロール26の軸方向は、左右方向に平行に配置されており、一対の圧縮ロール26は、前後方向に並べられている。圧縮ロール26の中心軸には、圧縮筒22の左側において、ギヤ26Aが同軸上に固定されており、一対のギヤ26Aは、互いに噛合している。
【0032】
機枠18の前部の上側には、圧縮モータ28が支持されており、圧縮モータ28の中心軸は、機枠18の左側に突出されている。圧縮モータ28の中心軸と前側の圧縮ロール26の中心軸とは、チェーン30を介して接続されており、圧縮モータ28が駆動されることで、一対の圧縮ロール26が回転される。この際、一対の圧縮ロール26は、互いに反対方向に回転されて、それぞれの上部が間の隙間へ向かう方向に回転される。
【0033】
圧縮ロール26の外周面には、突出部を構成する長尺矩形板状のローラ突起32(
図6参照)が複数(本実施形態では8個)溶接固定されており、複数のローラ突起32は、それぞれ圧縮ロール26の軸方向全体において圧縮ロール26の軸方向に平行に配置されると共に、圧縮ロール26の周方向に等間隔に配置されている。また、ローラ突起32の肉厚寸法は、例えば12mmにされている。
【0034】
ローラ突起32には、圧縮ロール26の径方向外側において、突出部を構成する長尺矩形板状のピンベース34(
図6参照)が配置されており、ピンベース34は、ローラ突起32に複数(本実施形態では4個)のボルト34Aによって固定されている。ピンベース34の長手寸法、幅寸法及び肉厚寸法は、それぞれローラ突起32の長手寸法、幅寸法及び肉厚寸法と同一にされており、ピンベース34の圧縮ロール26軸方向及び圧縮ロール26周方向の位置は、それぞれローラ突起32の圧縮ロール26軸方向及び圧縮ロール26周方向の位置と一致されている。一対の圧縮ロール26が回転される際には、一方の圧縮ロール26のローラ突起32及びピンベース34が、一対の圧縮ロール26の最小隙間位置において、他方の圧縮ロール26のローラ突起32及びピンベース34の間の周方向中央に配置される。
【0035】
ピンベース34のローラ突起32側には、複数(本実施形態では3個)のナット34Bが溶接固定されており、ナット34Bは、ローラ突起32内に配置されている。
【0036】
ナット34Bには、略ボルト状の圧縮ピン36が螺合されており、圧縮ピン36は、ローラ突起32、圧縮ロール26の周壁及びピンベース34を貫通されると共に、先端部が円錐状にされている。圧縮ピン36の先端側は、ピンベース34から圧縮ロール26の径方向外方に突出されており、圧縮ピン36先端側のピンベース34からの突出寸法は、例えば15mmにされている。一対の圧縮ロール26が回転される際には、一方の圧縮ロール26の圧縮ピン36先端が、一対の圧縮ロール26の最小隙間位置において、他方の圧縮ロール26の外周面の直近に配置される。
【0037】
複数の圧縮ピン36は、圧縮ロール26の軸方向において等間隔に配置されており、ローラ突起32及びピンベース34の一端側の圧縮ピン36は、ローラ突起32及びピンベース34の他端側の圧縮ピン36に比し、ローラ突起32及びピンベース34の長手方向外側に配置されている。前側の圧縮ロール26では、ローラ突起32及びピンベース34の一端側が右側に配置されると共に、後側の圧縮ロール26では、ローラ突起32及びピンベース34の一端側が左側に配置されており、前側の圧縮ロール26の圧縮ピン36と後側の圧縮ロール26の圧縮ピン36とは、圧縮ロール26の軸方向において交互に等間隔(ボトル12の軸方向(長手方向)寸法に比し小さい間隔)で配置されている。
【0038】
圧縮筒22内に流下されたボトル12が一対の圧縮ロール26間に搬送されて、ボトル12は、一対の圧縮ロール26の上側に流下(供給)される。このため、一対の圧縮ロール26が回転されることで、ローラ突起32、ピンベース34及び圧縮ピン36によってボトル12が一対の圧縮ロール26間に搬送されて、ボトル12が一対の圧縮ロール26間で圧縮(特に圧壊)されると共に、ボトル12に圧縮ピン36が突き刺さる(特に貫通される)。これにより、ボトル12から液体が排出されると共に、ボトル12からキャップ14及びリング14Aが離脱される(
図7(B)参照)。
【0039】
圧縮筒22の上部内には、洗浄手段としての洗浄ノズル38が所定数(本実施形態では2個)固定されており、ボトル処理機10の作動時及び作動終了後には、洗浄ノズル38が洗浄液(例えば水)を噴出(送出)する。このため、洗浄液が、圧縮筒22の内側(圧縮筒22の内面、一対の圧縮ロール26、ボトル12、キャップ14及びリング14Aを含む)を洗浄すると共に、圧縮筒22の内側から異物(例えばボトル12に付着した砂類等)を除去する。
【0040】
圧縮部20の下側には、一次選別部40(搬送部)が設けられている。
【0041】
一次選別部40には、六角柱形箱状の搬送箱42が設けられており、搬送箱42の左部は、機枠18の後部内に固定されると共に、搬送箱42の右部は、機枠18から右側に延出されている。搬送箱42の左部内の上側は、圧縮部20の圧縮筒22内に連通されており、搬送箱42の左部内には、圧縮筒22内からボトル12、キャップ14、リング14A、液体(洗浄液を含む)及び異物が流下(供給)される。搬送箱42の下端は、開口されており、搬送箱42内は、左右方向全体において、下側に開放されている。
【0042】
搬送箱42内には、排出部材としての半円筒形板状のメインスクリーン44(一次スクリーン)が固定されており、メインスクリーン44は、搬送箱42の左壁と右壁との間に掛渡されて、軸方向が左右方向に平行に配置されている。メインスクリーン44内は、上側に開放されており、メインスクリーン44の左部内には、搬送箱42の左部内に流下されたボトル12、キャップ14、リング14A、液体(洗浄液を含む)及び異物が流下(供給)される。メインスクリーン44には、円状の排出孔44Aが多数貫通形成されており、多数の排出孔44Aは、メインスクリーン44の上部を除く部分に小間隔で略一様に配置されている。排出孔44Aは、ボトル12が通過不能にされると共に、キャップ14、リング14A、液体(洗浄液を含む)及び異物が通過可能にされている。
【0043】
搬送箱42内には、攪拌部材としての搬送スクリュー46が配置されており、搬送スクリュー46は、メインスクリーン44と同軸上に延伸されている。
【0044】
搬送スクリュー46には、円柱状の回転軸46Aが同軸上に設けられており、回転軸46Aの左端部及び右端部は、それぞれ、搬送箱42の左壁及び右壁を貫通されて、搬送箱42の左壁外側及び右壁外側の軸受48に回転可能に支持されている。左側及び右側の軸受48は、それぞれ、搬送箱42の左壁及び右壁から離間された状態で、搬送箱42の左壁及び右壁に固定されており、左側及び右側の軸受48は、それぞれ搬送箱42の左壁及び右壁との間に隙間が形成されている。左側の軸受48と搬送箱42の左壁との隙間は、円筒形板状の軸カバー48Aによって被覆されており、軸カバー48Aの下端部には、開放孔48Bが貫通形成されている。回転軸46Aの左端部は、左側の軸受48を貫通しており、回転軸46Aの左端は、左側の軸受48の左側に突出されている。
【0045】
回転軸46Aの左部から左右方向中間部における外周には、攪拌部としての螺旋板状の搬送板46Bが固定されており、搬送板46Bは、回転軸46Aと同軸上に配置されている。搬送板46Bは、メインスクリーン44から回転軸46Aの径方向において離間されており、メインスクリーン44と搬送板46Bとの隙間は、ボトル12が通過不能にされると共に、キャップ14、リング14A、液体(洗浄液を含む)及び異物が通過可能にされている。
【0046】
回転軸46Aの右部における外周には、上昇部としての略矩形板状の掻上板46Cが固定されており、掻上板46Cは、回転軸46Aの径方向両側において、回転軸46Aの軸方向及び径方向に沿って配置されている。掻上板46Cは、回転軸46Aの径方向一側において搬送板46Bと一体にされており、掻上板46Cは、回転軸46Aの径方向他側において略台形状にされている。掻上板46Cは、メインスクリーン44から回転軸46Aの径方向において離間されており、メインスクリーン44と掻上板46Cとの隙間は、ボトル12が通過不能にされると共に、キャップ14、リング14A、液体(洗浄液を含む)及び異物が通過可能にされている。
【0047】
機枠18の前部内には、搬送モータ50が支持されており、搬送モータ50の中心軸は、機枠18の左側に突出されている。搬送モータ50の中心軸と搬送スクリュー46の回転軸46Aの左端とは、チェーン52を介して接続されており、搬送モータ50が駆動されることで、搬送スクリュー46(回転軸46A、搬送板46B及び掻上板46C)が回転される。このため、メインスクリーン44の左部内に流下されたボトル12、キャップ14、リング14A、液体(洗浄液を含む)及び異物が、搬送板46Bによって攪拌されつつ右側に搬送されると共に、掻上板46Cによって攪拌されて、キャップ14、リング14A、液体(洗浄液を含む)及び異物が、メインスクリーン44の排出孔44Aから下側に流下(排出)される。
【0048】
搬送箱42の上部内には、上記と同様の洗浄ノズル38が所定数(本実施形態では2個)固定されており、ボトル処理機10の作動時及び作動後に、洗浄ノズル38が洗浄液を噴出することで、洗浄液が、搬送箱42の内側(搬送箱42の内面、メインスクリーン44、搬送スクリュー46、ボトル12、キャップ14及びリング14Aを含む)を洗浄すると共に、搬送箱42の内側から異物(例えばボトル12に付着した砂類等)を除去する。
【0049】
搬送箱42の右部には、後側かつ上側の部分において、略矩形筒状の排出筒42A(排出口)が固定されており、排出筒42A内は、搬送箱42の右部内(搬送スクリュー46の掻上板46C配置位置)に連通されている。このため、ボトル12が、回転される掻上板46Cによってメインスクリーン44の内側を上昇されて、排出筒42A内を介して搬送箱42外に排出される。
【0050】
一次選別部40の下側には、二次選別部54が設けられており、二次選別部54には、通過部材としての略矩形板状のスクリーンシュート56(二次スクリーン)が設けられている。スクリーンシュート56は、一次選別部40の搬送箱42内の下部に固定されており、スクリーンシュート56は、搬送箱42の左壁と右壁との間に掛渡されて、左右方向に平行に配置されている。スクリーンシュート56は、前方へ向かうに従い下方へ向かう方向に傾斜されており、スクリーンシュート56の前側部分(下側部分)は、搬送箱42の下端開口から前方へ向かうに従い下方へ向かう方向に延出されている。スクリーンシュート56の上側には、流下路56Aが形成されており、スクリーンシュート56の前側部分では、流下路56Aの右方向寸法が前方(下方)へ向かうに従い小さくされている。
【0051】
スクリーンシュート56の後側部分(上側部分)は、メインスクリーン44の下側に配置されており、流下路56Aの後側部分には、メインスクリーン44の排出孔44Aから下側に流下されたキャップ14、リング14A、液体(洗浄液を含む)及び異物が流下(供給)される。このため、当該キャップ14、リング14A、液体(洗浄液を含む)及び異物が流下路56Aを前側(下側)に流下(搬送)される。
【0052】
スクリーンシュート56には、小孔としての円状のパンチング孔(図示省略)が多数貫通形成されており、多数のパンチング孔は、小径にされると共に、スクリーンシュート56の前部(下部)を除く部分に小間隔で略一様に配置されている。スクリーンシュート56の前部近傍には、通過孔としての長尺のスリット56Bが複数貫通形成されており、複数のスリット56Bは、それぞれ左右方向(流下路56Aにおける液体(洗浄液を含む)及び異物の流下方向に直交(交差)する方向)に延伸されると共に、左右方向及び前後方向(上下方向)に並べられている。また、隣設される各対のスリット56Bでは、一方のスリット56Bの左右方向一端部と他方のスリット56Bの左右方向他端部との左右方向位置が一致されている。
【0053】
パンチング孔及びスリット56Bは、キャップ14及びリング14Aが通過不能にされると共に、液体(洗浄液を含む)及び異物が通過可能にされている。このため、流下路56Aを前側に流下される液体(洗浄液を含む)及び異物がパンチング孔及びスリット56Bを通過されてスクリーンシュート56の前部を除く部分の下側に流下(排出)されると共に、流下路56Aを前側に流下されるキャップ14及びリング14Aがスクリーンシュート56から前側(下側)に排出(流下)される。
【0054】
一次選別部40の搬送箱42の下側には、排液部としての長尺直方体形箱状のドレンシュート58が固定されており、ドレンシュート58は、上面が開口されると共に、左右方向に延伸されている。ドレンシュート58の上面開口は、搬送箱42の下端開口及びスクリーンシュート56の左右方向全体の下側に配置されると共に、搬送箱42の下端開口の後端からスクリーンシュート56の前部に到達する前後方向範囲の下側に配置されている。このため、スクリーンシュート56のパンチング孔及びスリット56Bを通過されてスクリーンシュート56の前部を除く部分の下側に流下された液体(洗浄液を含む)及び異物がドレンシュート58内に流下(排出)される。
【0055】
ドレンシュート58の下壁は、左右方向両端から左右方向中央部に向かうに従い下方へ向かう方向に傾斜されており、ドレンシュート58の下壁の左右方向中央部には、円筒状の排出管58Aが一体に設けられている。このため、ドレンシュート58内に流下された液体(洗浄液を含む)及び異物が、ドレンシュート58内を排出管58A側に流下されて、排出管58A内を介して排出(流下)される。
【0056】
圧縮部20の圧縮筒22、圧縮モータ28及び機枠18の左側には、収容部としての略直方体形箱状の収容箱60が固定されており、収容箱60内には、圧縮部20における圧縮ロール26の中心軸、ギヤ26A、圧縮モータ28の中心軸及びチェーン30と、一次選別部40における搬送スクリュー46の回転軸46A、左側の軸受48、軸カバー48A、搬送モータ50の中心軸及びチェーン52と、が収容されている。
【0057】
収容箱60の左側部分は、開閉部としてのカバー60Aによって構成されており、カバー60Aは、前端部を中心として回動可能にされて、開閉可能(収容箱60内を開閉可能)にされている。カバー60Aが開放された際には、上述の如く、ストッパ24が、機枠18の左側に移動可能にされて、機枠18の上端部から左側に延出可能にされる。また、ストッパ24が機枠18の上端部から左側に延出された際には、ストッパ24がカバー60Aの閉鎖を規制して、カバー60Aが閉鎖不能にされる。
【0058】
収容箱60内には、禁止手段としての安全スイッチ(図示省略)が設けられており、安全スイッチは、圧縮モータ28及び搬送モータ50に電気的に接続されている。安全スイッチは、カバー60Aの閉鎖を検出可能にされており、カバー60Aの閉鎖を安全スイッチが検出しない際(カバー60Aが開放されている際)には、圧縮モータ28及び搬送モータ50の作動が禁止される。
【0060】
以上の構成のボトル処理機10では、ボトル12が、投入ホッパ16内に投入されることで、圧縮部20において、圧縮筒22内に流下されて、回転される一対の圧縮ロール26間に搬送される。このため、ボトル12が一対の圧縮ロール26間で圧縮されると共に、ボトル12に圧縮ロール26の圧縮ピン36が突き刺さることで、ボトル12から液体が排出されると共に、ボトル12からキャップ14及びリング14Aが離脱される。
【0061】
次に、一次選別部40において、圧縮筒22内からのボトル12、キャップ14、リング14A及び液体が、搬送箱42のメインスクリーン44の左部内に流下されて、回転される搬送スクリュー46の搬送板46Bによって攪拌されつつ右側に搬送されると共に、回転される搬送スクリュー46の掻上板46Cによって攪拌される。このため、キャップ14、リング14A及び液体がメインスクリーン44の排出孔44Aから下側に流下されてボトル12から選別されると共に、ボトル12が掻上板46Cによって搬送箱42の排出筒42A内を介して搬送箱42外に排出される。
【0062】
次に、二次選別部54において、メインスクリーン44の排出孔44Aからのキャップ14、リング14A及び液体が、スクリーンシュート56の流下路56Aの後側部分に流下されて、流下路56Aを前側に流下される。このため、液体が、スクリーンシュート56のパンチング孔及びスリット56Bを通過されて、スクリーンシュート56の前部を除く部分の下側に流下されることで、キャップ14及びリング14Aから選別されると共に、キャップ14及びリング14Aがスクリーンシュート56から前側に排出される。さらに、スクリーンシュート56のパンチング孔及びスリット56Bからの液体が、ドレンシュート58内に流下されて、ドレンシュート58内を排出管58A側に流下されることで、排出管58A内を介して排出される。
【0063】
また、搬送箱42外に排出されたボトル12は、次工程の処理機によって、例えば、破砕処理又はブロック状に圧縮処理される。
【0064】
このように、ボトル処理機10には、圧縮部20、一次選別部40及び二次選別部54のみが設けられている。このため、ボトル処理機10を簡単な構成にできると共に小型化でき、コストを低減できる。
【0065】
ここで、圧縮部20では、一対の圧縮ロール26が回転されることで、圧縮ロール26のローラ突起32、ピンベース34及び圧縮ピン36によってボトル12が一対の圧縮ロール26間に搬送される。このため、ボトル12を一対の圧縮ロール26間に効果的に搬送でき、一対の圧縮ロール26間でボトル12を圧縮する確実性を向上できると共に、ボトル12に圧縮ピン36を突き刺す確実性を向上できる。これにより、ボトル12から液体を効果的に排出できると共に、ボトル12からキャップ14及びリング14Aを効果的に離脱できる。
【0066】
さらに、前側の圧縮ロール26の圧縮ピン36と後側の圧縮ロール26の圧縮ピン36とが、圧縮ロール26の軸方向において交互に等間隔(ボトル12の軸方向寸法に比し小さい間隔)で配置されている。このため、ボトル12に圧縮ピン36を突き刺す確実性を一層向上でき、ボトル12から液体を一層効果的に排出できると共に、ボトル12からキャップ14及びリング14Aを一層効果的に離脱できる。
【0067】
また、一次選別部40では、搬送スクリュー46が回転されることで、ボトル12、キャップ14、リング14A及び液体が、搬送板46Bによって攪拌されつつ右側に搬送されると共に、掻上板46Cによって攪拌される。このため、ボトル12から液体を効果的に排出できると共に、ボトル12からキャップ14及びリング14Aを効果的に離脱でき、かつ、キャップ14、リング14A及び液体をメインスクリーン44の排出孔44Aから効果的に流下させることができ、キャップ14、リング14A及び液体をボトル12から効果的に選別できる。
【0068】
さらに、搬送スクリュー46が回転されることで、ボトル12が、掻上板46Cによってメインスクリーン44の内側を上昇されて、排出筒42A内を介して搬送箱42外に排出される。このため、ボトル12からキャップ14、リング14A及び液体を効果的に分離でき、キャップ14、リング14A及び液体がボトル12と共に排出筒42A内を介して搬送箱42外に排出されることを抑制できて、キャップ14、リング14A及び液体をボトル12から一層効果的に選別できる。しかも、排出筒42Aの高さを高くでき、排出筒42A内を介して搬送箱42外に排出されるボトル12を受ける受箱や、当該ボトル12を次工程の処理機に搬送する搬送機構を容易に設置できる。
【0069】
また、二次選別部54では、スクリーンシュート56のスリット56Bが流下路56Aにおける液体の流下方向に直交する方向(左右方向)に延伸されている。このため、液体がスリット56Bを効果的に通過でき、キャップ14及びリング14Aから液体を効果的に選別できる。
【0070】
さらに、圧縮部20における圧縮筒22内の洗浄ノズル38が洗浄液を噴出すると共に、一次選別部40における搬送箱42内の洗浄ノズル38が洗浄液を噴出する。このため、洗浄液が、圧縮筒22の内側(圧縮筒22の内面、一対の圧縮ロール26、ボトル12、キャップ14及びリング14Aを含む)及び搬送箱42の内側(搬送箱42の内面、メインスクリーン44、搬送スクリュー46、ボトル12、キャップ14及びリング14Aを含む)を洗浄すると共に、圧縮筒22の内側及び搬送箱42の内側から異物(例えばボトル12に付着した砂類等)を除去する。しかも、洗浄液が二次選別部54のスクリーンシュート56及びドレンシュート58に供給される。これにより、ボトル12内からの液体(洗浄液を除く)によって圧縮筒22、一対の圧縮ロール26、搬送箱42、メインスクリーン44、搬送スクリュー46、スクリーンシュート56及びドレンシュート58が損傷(腐食)することを抑制できる。さらに、搬送箱42外に排出されるボトル12を洗浄(異物の除去を含む)できて、ボトル12から液体(洗浄液を除く)を効果的に分離かつ選別でき、しかも、次工程の処理機が損傷(腐食)することを抑制できると共に、次工程の処理機によるボトル12の処理を容易にできる。
【0071】
また、収容箱60のカバー60Aが開放された際に、ストッパ24が、機枠18の左側に移動されて、機枠18の上端部から左側に延出されることで、投入ホッパ16及び圧縮筒22が上側に回動可能にされて、圧縮筒22内の一対の圧縮ロール26が上側に開放可能にされる。さらに、ストッパ24が機枠18の上端部から左側に延出された際には、ストッパ24によってカバー60Aが閉鎖不能にされると共に、カバー60Aが開放されている際には、カバー60Aの閉鎖を安全スイッチが検出せずに、圧縮モータ28及び搬送モータ50の作動が禁止される。このため、投入ホッパ16及び圧縮筒22が上側に回動されて、圧縮筒22内の一対の圧縮ロール26が上側に開放された際には、ストッパ24によってカバー60Aが閉鎖不能にされるため、圧縮モータ28及び搬送モータ50の作動を禁止できて、ボトル処理機10の作動を禁止できる。
【0072】
さらに、一次選別部40では、搬送スクリュー46の回転軸46Aが一対の軸受48に支持されており、左側及び右側の軸受48がそれぞれ搬送箱42の左壁及び右壁から離間されている。このため、左側及び右側の軸受48と搬送箱42の左壁及び右壁とのそれぞれの間に水分が滞留することを抑制できる。また、左側の軸受48と搬送箱42の左壁との隙間が軸カバー48Aによって被覆されるが、軸カバー48Aの下端部に開放孔48Bが貫通形成されている。このため、左側の軸受48と搬送箱42の左壁との隙間から開放孔48Bを介して水分を除去でき、依然として左側の軸受48と搬送箱42の左壁との間に水分が滞留することを抑制できる。
【0073】
なお、本実施形態では、スクリーンシュート56にキャップ14及びリング14Aが供給される。しかしながら、スクリーンシュート56にボトル12、キャップ14及びリング14Aの少なくとも1つが供給されればよい。