(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6989090
(24)【登録日】2021年12月6日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】紫外線モニタリング機器、モニタリング方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
G01J 1/42 20060101AFI20211220BHJP
【FI】
G01J1/42 AZIT
【請求項の数】24
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-550883(P2017-550883)
(86)(22)【出願日】2017年4月12日
(65)【公表番号】特表2019-515245(P2019-515245A)
(43)【公表日】2019年6月6日
(86)【国際出願番号】CN2017080188
(87)【国際公開番号】WO2017185986
(87)【国際公開日】20171102
【審査請求日】2020年4月3日
(31)【優先権主張番号】201610281328.4
(32)【優先日】2016年4月28日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100133514
【弁理士】
【氏名又は名称】寺山 啓進
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(72)【発明者】
【氏名】ガオ、 ジエン
【審査官】
平田 佳規
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2011/0191272(US,A1)
【文献】
特開2002−041959(JP,A)
【文献】
特開平11−125559(JP,A)
【文献】
特開2006−214762(JP,A)
【文献】
特開2011−254954(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0265170(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01J 1/42− G01J 1/46
G01J 1/00− G01J 1/02
G01D 7/00− G01D 7/12
G01T 1/00− G01T 1/28
G01W 1/00− G01W 1/04
G01W 1/12
A61B 5/00− A61B 5/01
G06Q 50/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線(UV)放射防護に関する個人的健康指令を提供するためのモニタリング機器において、
ケースと、
前記ケース上に位置すると共に、ユーザを確認するように設定される認証器と、
前記ケース内に位置すると共に、前記認証器に結合され、認証ユーザに対し第1モードを有効にすることができるコントローラと、
前記ケース上に位置し、現在の紫外線照射強度を測定するように設定されると共に、前記紫外線照射強度を現在のリアルタイム紫外線指数(UVI)値に変換するように設定される前記コントローラに結合される検出器と、
前記コントローラに結合されると共に、認証ユーザのヒストリUVIデータに追加された暴露期間内の前記リアルタイムUVI値を記憶するように設定されるメモリと、
前記第1モードで前記現在のリアルタイムUVI値とヒストリUVIデータに基づいてUV防護に関する個人的健康指令を生成する前記コントローラに結合されて、現在のリアルタイムUVI値と認証ユーザ用のUV防護に関する個人的健康指令を表示する表示ユニットとを含み、
前記ヒストリUVIデータは、UVI値と、各種類の環境条件で特定ユーザのある時期に記録した対応する暴露時間とを含み、前記環境条件は、異なる高さを有する場所、異なる反射面を有する場所、及び、水平面との角度が異なる場所を含む、モニタリング機器。
【請求項2】
前記コントローラに結合されると共に、データの共有と同期用に、前記モニタリング機器と前記認証ユーザにホスティングされる移動端末とのペアリングを行うように設定される通信インタフェースを更に含む、請求項1に記載のモニタリング機器。
【請求項3】
前記移動端末は、前記現在のリアルタイムUVI値と、認証ユーザ用のヒストリUVIデータとする一組又は複数組のヒストリUVI値と対応する暴露時間とを含むデータを前記メモリから検索し、前記データ及び認証ユーザに関する他の個人情報を処理して更新済みのデータを生成するように設定される、請求項2に記載のモニタリング機器。
【請求項4】
前記更新済みのデータは、更新済みのヒストリUVIデータと更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を含み、
前記更新済みのヒストリUVIデータは、一組又は複数組の新規UVI値と対応する暴露時間とを含み、ヒストリUVIデータに追加され、通信インタフェース経由で伝送されてメモリに記憶され、
前記更新済みの紫外線防護に関する個人的健康指令は、テキスト方式で前記移動端末に表示される、請求項3に記載のモニタリング機器。
【請求項5】
前記表示ユニットは、
前記認証器を取り囲んで、カラーコードを有する数字形式でリアルタイムUVI値を表示するための第1パネルと、
離間して、テキスト形式でUV防護に関する指令を表示する第2パネルを含む、請求項1に記載のモニタリング機器。
【請求項6】
前記コントローラは、更に、匿名ユーザに対し第2モードを有効にするように設定され、
前記メモリは、更に、匿名ユーザに対し暴露期間内のリアルタイムUVI値を記憶するように設定される、請求項1に記載のモニタリング機器。
【請求項7】
前記コントローラは、前記第2モードで、現在のリアルタイムUVI値及びそれに伴うUV防護に関する一般指令のみを送信して前記表示ユニットによる表示に用いるように設定される、請求項6に記載のモニタリング機器。
【請求項8】
前記ケースは、バックカバーが組み立てられたフロントカバーを含み、
フロントカバーは、前記認証器にアクセスできることを許容し、ユーザに対する前記表示ユニットの可視化を可能にするように設計される、請求項1に記載のモニタリング機器。
【請求項9】
前記検出器は、前記フロントカバー又は前記バックカバー又は両方のカバーを含む前記ケース上に取り付けられた複数のUV光センサを含み、前記複数のUV光センサは、現在のUVI値を生成するように、異なる方向の照準として、太陽光から直接的に、付近の明るい表面からの反射から間接的にUV放射強度を測定する、請求項8に記載のモニタリング機器。
【請求項10】
前記認証器は、指紋センサ、音声識別センサ、音波センサから選択される1つの個人身元確認装置を含む、請求項1に記載のモニタリング機器。
【請求項11】
前記メモリは、
メモリのサイズに限定されるデータベース形式で且つ複数の認証ユーザにそれぞれ用いられる複数組のヒストリUVIデータを記憶し、現在のリアルタイムUVI値と、対応する暴露時間を、現在モニタリング機器使用中の認証ユーザ用のヒストリUVIデータに追加するように設定される、請求項1に記載のモニタリング機器。
【請求項12】
前記バックカバーに取り付けられ、衣類に着用可能に設定される装着具を更に含む、請求項8に記載のモニタリング機器。
【請求項13】
前記装着具は、クリップを含み、
前記装着具の一端は、前記バックカバーに取り付けられ、
前記クリップの本体と前記バックカバーとの間にV形状の溝が形成され、
前記本体には、任意選択で別の認証器が取り付けられる、請求項12に記載のモニタリング機器。
【請求項14】
前記ケース上に位置する1つ又は複数の選択ボタンと、モード選択とユーザ種類確認用の確認ボタンとを含むユーザインタフェースを更に含む、請求項1に記載のモニタリング機器。
【請求項15】
紫外線(UV)放射をモニタリングして個人的健康指令を提供するためのシステムにおいて、
認証ユーザにホスティングされる移動端末とデジタルリンクでペアになる請求項1〜5と8〜14のいずれか一項に記載のモニタリング機器を含み、
前記移動端末は、モニタリング機器のメモリに記憶されて認証ユーザに関連するヒストリ紫外線指数(UVI)データを含むデータを検索し、認証ユーザに関連する付加的個人情報を有するデータを処理して更新済みのデータを取得するように設定される、システム。
【請求項16】
前記デジタルリンクは、通信インタフェース経由で前記モニタリング機器のコントローラに結合されると共にUSBポートが設定されている有線リンクを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記デジタルリンクは、通信インタフェース経由で前記モニタリング機器のコントローラに結合されると共に短距離無線通信技術が設定されている無線リンクを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記更新済みのデータは、更新済みのヒストリUVIデータと更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を含み、
前記更新済みのヒストリUVIデータは、一組又は複数組の新規UVI値と、対応する暴露時間を含み、ヒストリUVIデータに追加され、通信インタフェース経由で伝送されてメモリに記憶され、
前記更新済みの紫外線防護に関する個人的健康指令は、テキスト方式で前記移動端末に表示される、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記更新済みのデータは、更新済みのヒストリUVIデータと更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を含み、
前記更新済みのヒストリUVIデータは、一組又は複数組の新規UVI値と、対応する暴露時間を含み、ヒストリUVIデータに追加され、通信インタフェース経由で伝送されてメモリに記憶され、
前記更新済みの紫外線防護に関する個人的健康指令は、テキスト方式で前記移動端末に表示される、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
紫外線(UV)放射防護に関する個人的健康指令をユーザに提供するための方法において、
ユーザに対し、認証ユーザであるか匿名ユーザであるかを確認し、
前記ユーザが認証ユーザであるとの確定に基づいて、
UV放射強度を測定して、現在の紫外線指数(UVI)値を生成することと、
認証ユーザに関連するヒストリUVIデータをデータベースから検索することと、
現在のUVI値とヒストリUVIデータに基づいて、UV放射防護に関する個人的健康指令を提供することと、
現在のUVI値を表示することを更に含み、
前記ヒストリUVIデータは、UVI値と、各種類の環境条件で特定ユーザのある時期に記録した対応する暴露時間を含み、前記環境条件は、異なる高さを有する場所、異なる反射面を有する場所、及び、水平面との角度が異なる場所を含む、方法。
【請求項21】
現在のUVI値とヒストリUVIデータを、認証ユーザにホスティングされる移動端末に伝送し、
更新済みのUV放射防護に関する個人的健康指令をユーザに提供するよう、付加的個人情報を有するヒストリUVIデータを移動端末で処理し、
更新済みのヒストリUVIデータを伝送して、認証ユーザに関連するデータベースを更新することを更に含む請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ユーザが匿名ユーザであるとの確定に基づいて、
フロントカバー又はバックカバー又は両方のカバーを含むケース上に取り付けられた複数のUV光センサを異なる方向の照準として、太陽光から直接的に、付近の明るい表面からの反射から間接的にUV放射強度を測定して、現在の紫外線指数(UVI)値を生成することと、
現在のUVIデータを表示することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記ユーザが匿名ユーザであるとの確定に基づいて、
匿名ユーザのユーザ身元確認情報を収集することと、
ユーザ身元確認情報に基づいてデータベースを割り当てることと、
UV放射強度を測定して、現在の紫外線指数(UVI)値を生成することと、
現在のUVI値と暴露時間をデータベースに保存することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記ユーザを認証することは、前記ユーザの身元確認情報を指紋又は音声で確認することを含む、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年4月28日に出願した中国特許出願第201610281328.4号明細書の優先権を主張し、その全ての内容が参照により本文に取り込まれる。
本発明は、紫外線(UV)モニタリング技術分野に関し、特に紫外線モニタリング機器、方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光には、人体の健康被害を起こしうる紫外線範囲内の波長を含み、異なる紫外線指数(UVI: Ultra Violet Index)の紫外線による人体への影響が異なる。UVI値の低い紫外線放射による人体への傷害が小さく、人体が当該紫外線に暴露してもよい。しかし、UVI値の高い紫外線放射による人体への傷害が大きく、人体が当該紫外線に長時間暴露すると、被害を受ける可能性があり、対応するUV防護対策を取る必要がある。一方、適度なUVI値の紫外線放射を適度な期間で照射されると、人体の健康によいビタミンD、カルシウム、リン、又は他の元素の人体への吸収を促進することができる。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、1つの態様として、紫外線(UV)放射防護に関する個人的健康指令を提供するためのモニタリング機器を提供する。当該モニタリング機器は、ケースと、前記ケース上に位置すると共に、ユーザを確認するように設定される認証器と、前記ケース内に位置すると共に、前記認証器に結合され、認証ユーザに対し第1モードを有効にすることができるコントローラと、前記ケース上に位置し、現在の紫外線照射強度を測定するように設定されると共に、前記強度を現在のリアルタイム紫外線指数(UVI)値に変換するように設定される前記コントローラに結合される検出器と、前記コントローラに結合されると共に、認証ユーザのヒストリUVIデータに追加された暴露期間内の前記リアルタイムUVI値を記憶するように設定されるメモリと、前記第1モードで前記現在のリアルタイムUVI値とヒストリUVIデータに基づいて前記UV防護に関する個人的健康指令を生成する前記コントローラに結合されて、現在のリアルタイムUVI値と認証ユーザ用のUV防護に関する個人的健康指令を表示する表示ユニットとを含む。
【0004】
任意選択で、モニタリング機器は、前記コントローラに結合されると共に、データの共有と同期用に、前記モニタリング機器と前記認証ユーザにホスティングされる移動端末とのペアリングを行うように設定される通信インタフェースを更に含む。
【0005】
任意選択で、前記移動端末は、前記現在のリアルタイムUVI値と、認証ユーザ用のヒストリUVIデータとする一組又は複数組のヒストリUVI値と対応する暴露時間とを含むデータを前記メモリから検索し、前記データ及び認証ユーザに関する他の個人情報を処理して更新済みのデータを生成するように設定される。
【0006】
任意選択で、前記更新済みのデータは、更新済みのヒストリUVIデータと更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を含む。前記更新済みのヒストリUVIデータは、一組又は複数組の新規UVI値と対応する暴露時間とを含み、ヒストリUVIデータに追加され、通信インタフェース経由で伝送されてメモリに記憶される。前記更新済みの紫外線防護に関する個人的健康指令は、テキスト方式で前記移動端末に表示される。
【0007】
任意選択で、前記表示ユニットは、前記認証器を取り囲んで、カラーコードを有する数字形式でリアルタイムUVI値を表示するための第1パネルと、離間して、テキスト形式でUV防護に関する指令を表示する第2パネルを含む。
【0008】
任意選択で、前記コントローラは、更に、匿名ユーザに対し第2モードを有効にするように設定される。前記メモリは、更に、匿名ユーザに対し暴露期間内のリアルタイムUVI値を記憶するように設定される。
【0009】
任意選択で、前記コントローラは、前記第2モードで、現在のリアルタイムUVI値及びそれに伴うUV防護に関する一般指令のみを送信して前記表示ユニットによる表示に用いるように設定される。
【0010】
任意選択で、前記ケースは、バックカバーが組み立てられたフロントカバーを含む。フロントカバーは、前記認証器にアクセスできることを許容し、ユーザに対する前記表示ユニットの可視化を可能にするように設計される。
【0011】
任意選択で、前記検出器は、前記フロントカバー又は前記バックカバー又は両方のカバーを含む前記ケース上に取り付けられた複数のUV光センサを含む。
【0012】
任意選択で、前記認証器は、指紋センサ、音声識別センサ、音波センサから選択される1つの個人身元確認装置を含む。
【0013】
任意選択で、前記メモリは、メモリのサイズに限定されるデータベース形式で且つ複数の認証ユーザにそれぞれ用いられる複数組のヒストリUVIデータを記憶し、現在のリアルタイムUVI値と、対応する暴露時間を、現在モニタリング機器使用中の認証ユーザ用のヒストリUVIデータに追加するように設定される。
【0014】
任意選択で、モニタリング機器は、前記バックカバーに取り付けられ、衣類に着用可能に設定される装着具を更に含む。
【0015】
任意選択で、前記装着具は、クリップを含む。前記装着具の一端は、前記バックカバーに取り付けられる。前記クリップの本体と前記バックカバーとの間にV形状の溝が形成される。前記本体には、任意選択で別の認証器が取り付けられる。
【0016】
任意選択で、モニタリング機器は、前記ケース上に位置する1つ又は複数の選択ボタンと、モード選択とユーザ種類確認用の確認ボタンとを含むユーザインタフェースを更に含む。
【0017】
本発明は、別の態様として、紫外線(UV)放射をモニタリングして個人的健康指令を提供するためのシステムを提供する。当該システムは、認証ユーザにホスティングされる移動端末とデジタルリンクでペアになる請求項1〜5と8〜14のいずれか一項に記載のモニタリング機器を含む。前記移動端末は、モニタリング機器のメモリに記憶されて認証ユーザに関連するヒストリ紫外線指数(UVI)データを含むデータを検索し、認証ユーザに関連する付加的個人情報を有するデータを処理して更新済みのデータを取得するように設定される。
【0018】
任意選択で、前記デジタルリンクは、通信インタフェース経由で前記モニタリング機器のコントローラに結合されると共にUSBポートが設定されている有線リンクを含む。
【0019】
任意選択で、前記デジタルリンクは、通信インタフェース経由で前記モニタリング機器のコントローラに結合されると共に短距離無線通信技術が設定されている無線リンクを含む。
【0020】
任意選択で、前記更新済みのデータは、更新済みのヒストリUVIデータと更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を含み、前記更新済みのヒストリUVIデータは、一組又は複数組の新規UVI値と、対応する暴露時間を含み、ヒストリUVIデータに追加され、通信インタフェース経由で伝送されてメモリに記憶され、前記更新済みの紫外線防護に関する個人的健康指令は、テキスト方式で前記移動端末に表示される
【0021】
前記更新済みのデータは、更新済みのヒストリUVIデータと更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を含み、前記更新済みのヒストリUVIデータは、一組又は複数組の新規UVI値と、対応する暴露時間を含み、ヒストリUVIデータに追加され、通信インタフェース経由で伝送されてメモリに記憶され、前記更新済みの紫外線防護に関する個人的健康指令は、テキスト方式で前記移動端末に表示される。
【0022】
本発明は、別の態様として、紫外線(UV)放射防護に関する個人的健康指令をユーザに提供するための方法を提供する。当該方法において、ユーザに対し、認証ユーザであるか匿名ユーザであるかを確認し、前記ユーザが認証ユーザであるとの確定に基づいて、UV放射強度を測定して、現在の紫外線指数(UVI)値を生成することと、認証ユーザに関連するヒストリUVIデータをデータベースから検索することと、現在のUVI値とヒストリUVIデータに基づいて、UV放射防護に関する個人的健康指令を提供することと、現在のUVI値を表示することを更に含む。
【0023】
任意選択で、前記方法は、現在のUVI値とヒストリUVIデータを、認証ユーザにホスティングされる移動端末に伝送すること、更新済みのUV放射防護に関する個人的健康指令をユーザに提供するよう、付加的個人情報を有するヒストリUVIデータを移動端末で処理すること、更新済みのヒストリUVIデータを伝送して、認証ユーザに関連するデータベースを更新することを更に含む。
【0024】
任意選択で、前記ユーザが匿名ユーザであるとの確定に基づいて、前記方法は、UV放射強度を測定することと、現在の紫外線指数(UVI)値を生成すること、現在のUVIデータを表示することを含む。
【0025】
任意選択で、前記ユーザが匿名ユーザであるとの確定に基づいて、匿名ユーザのユーザ身元確認情報を収集することと、ユーザ身元確認情報に基づいてデータベースを割り当てることと、UV放射強度を測定して、現在の紫外線指数(UVI)値を生成することと、現在のUVI値と暴露時間をデータベースに保存することを含む。
【0026】
任意選択で、前記ユーザを認証することは、前記ユーザ身元確認情報を指紋又は音声で確認することを含む。
【0027】
以下の図面は、単に各実施例に基づく説明目的の例示であり、本発明の範囲を限定することを意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】(A)は、本発明の一部の実施例における紫外線放射モニタリング機器の平面図である。(B)は、本発明の一部の実施例におけるモニタリング機器の側面図であり、装着クリップが閉位置に位置する。(C)は、本発明の一部の実施例におけるモニタリング機器の側面図であり、装着クリップが開位置に位置する。
【
図2】本発明の一部の実施例におけるUV放射をモニタリングしてUV防護に関する個人的健康指令を提供するための機器の機能図である。
【
図3】本発明の一部の実施例におけるUV放射防護に関する個人的健康指令を提供するためのシステムの機能ブロック図である。
【
図4】本発明の一部の実施例における紫外線放射をモニタリングしてUV防護に関する個人的健康指令を提供するための方法のフローチャートである。
【
図5】本発明の一部の実施例におけるモニタリング機器と移動端末のペアリングをしてUV防護に関する個人的健康指令を提供する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下の実施例を参照して本発明を更に具体的に記載する。なお、本明細書は、説明と記載の目的で、一部の実施例に関する以下の記載を示す。それらは、排他的なものではなく、又は開示される精確な形態に限定するものでもない。
【0030】
本発明は、特に紫外線(UV)放射をモニタリングしてUV防護に関する個人的健康指令を提供するための機器、UVモニタリング機器と移動端末をペアにしてヒストリUVIデータに基づいて個人的健康指令を提供するためのシステム、及び、個人的UV防護指令を提供するための方法を提供する。当該方法は、基本的に従来技術の限定や不備による1つ又は複数の問題を解決する。本モニタリング機器とシステムは、リアルタイムの紫外線放射をモニタリングし、現在のUVIデータとヒストリデータを体系的に分析することによって、UV放射防護に関する個人的健康指令を提供することができる。
【0031】
本発明は、1つの態様として、UV放射防護に関する個人的健康指令を提供することができる携帯型/身体装着型のUVモニタリング機器を提供する。
図1(A)は、本発明の一部の実施例における紫外線放射モニタリング機器の平面図である。
図1(B)は、本発明の一部の実施例におけるモニタリング機器の側面図であり、装着クリップが閉位置に位置する。
図1(C)は、本発明の一部の実施例におけるモニタリング機器の側面図であり、装着クリップが開位置に位置する。
図1を参照すると、平面図(A)から見て、紫外線放射モニタリング機器100は、少なくともケース110と、ユーザを認証ユーザ又は匿名ユーザとして確認するための認証器101と、認証器101を取り囲むように設置される第1表示パネル108と離間して設置される(例えば第1表示パネル108の位置とは異なる位置に位置する)第2表示パネル109と、上面図から視認可能であり、複数方向からのUV放射を検出するために設定される複数のUV検出器センサ105を含む。
【0032】
図1の側面図(B)を参照すると、モニタリング機器100のケース110は、フロントカバー111とバックカバー112を含む。フロントカバー111は、認証機能の実行とユーザの便利さを図り、認証器101、第1表示パネル108、第2表示パネル109の暴露を許容するように設定される。バックカバー112には、モニタリング機器100を目標とする対象に取り付けるための装着クリップ120が連結される。任意選択で、装着クリップ120は、第2認証器102(当該第2認証器102は、ユーザ認証をサポートすることに用いられる。)を取り付けるための背面を含む。フロントカバー111とバックカバー112は、一体になって機能的部材を保持するためのキャビティを形成し、認証器101、第1表示パネル108、第2表示パネル109、複数の検出器センサ105及びモニタリング機器100のほかの部材を保持する。側面図から見れば、モニタリング機器100は、操作指令と、認証器101のユーザ認証結果に対する応答を提供するためのユーザ用のユーザインタフェース130を含む。
【0033】
図1のもう1つの側面図(C)を参照すると、ユーザインタフェース130は、複数の制御ボタンを含む。これら制御ボタンは、少なくとも確認ボタン131、1つ又は複数の選択ボタン132、133を含む。例えば、モニタリング機器は、異なるタイプのユーザ又は作動環境に対応する複数の作動モードを含む。選択ボタン132又は133は、ユーザが認証器101によるユーザ身元確認情報の収集結果に応答してプログラムを選択することを許容する。確認ボタン131は、選択される作動モードに対するユーザ確認や、紫外線放射モニタリング機器によるユーザの紫外線放射暴露最新結果記録用の操作を簡単に開始又は終了することを許容する。再び当該側面図を参照すると、装着クリップ120は、一端がバックカバー112に接続されることによって、バックカバー112と接触する閉位置から、V字型溝121を形成して目標とする対象への取り付けをしやすくするための開位置までに揺動することが許容される。任意選択で、モニタリング機器100は、人が簡単にその衣類(例えばネックレス、リストバンド、アームクリップ、ベルト又はバッチ)に付けることができる装着型装置であってもよい。装着クリップ120は、閉位置でバックカバー112に密に接触し、操作可能であって開位置に回転できるように、装着端にバネ部材を含んでもよい。任意選択で、装着クリップ120の内面とバックカバー112の装着クリップ120に対向する面には、装着クリップ120が閉位置にあるとき更に2つの面を一体に保持するために、2つの磁性部材123、124がそれぞれ取り付けられる。
【0034】
任意選択で、複数のUV検出器センサ105は、異なる角度からのUV放射を効果的に検出し、ユーザが浴びるUV光強度をより精確に測定することができるように、フロントカバー111とバックカバー112を含むケース上の異なる位置に設置される。
【0035】
図2は、本発明の一部の実施例におけるUV放射をモニタリングしてUV防護に関する個人的健康指令を提供するための機器の機能図である。
図2に示すように、一部の実施例の1つにおいて、モニタリング機器100の一部の機能的部材が開示される。本実施例において、モニタリング機器100は、一部がケース110(
図1を参照する)のフロントカバー111で露出してユーザ身元確認情報を収集するための認証器101を含む。モニタリング機器100は、認証器101に結合されてユーザ身元確認情報を処理し、ユーザが認証ユーザであるか匿名ユーザであるかを確認するコントローラ103を更に含む。任意選択で、認証器101は、指紋画像又はデジタルマップを収集するための指紋コレクタ又はセンサであってもよい。任意選択で、認証器101は、人の声を収集するための音声センサである。任意選択で、認証器101は、ユーザが生成する特別音響スペクトルを検出するように設定される音声センサである。
【0036】
図2を参照すると、モニタリング機器100は、コントローラ103に結合されるメモリ106を更に含む。メモリは、異なる認証ユーザに対しそれぞれアップロードされる複数のユーザ身元確認情報を記憶する。コントローラ103は、収集直後のユーザ身元確認情報とメモリ106に予め記憶されるユーザ身元確認情報を比較して現在ユーザが認証ユーザであるかを確定するように設定される。1つの実施例において、認証器101が収集したユーザ身元確認情報がメモリ106に記憶されるユーザ身元確認情報にマッチすると、コントローラ103は、例えばユーザを認証ユーザとするユーザ認証モードである第1作動モードを有効にしてモニタリング機器100を操作する。認証モードでは、コントローラ103からメモリ106の認証ユーザに関連するデータベースへのアクセスを可能にする。任意選択で、データベースは、認証ユーザのUV放射暴露ヒストリデータと現在のUV放射データを記憶するように設定される。任意選択で、メモリ106は、複数の認証ユーザに複数のデータベースを確立するように、充分に大きいサイズを有する。別の実施例において、認証器101が収集したユーザ身元確認情報がメモリ106に記憶されるいかなるユーザ身元確認情報でもマッチしないと、コントローラ103は、例えばユーザを匿名ユーザとする第2作動モードを有効にしてモニタリング機器100を操作する。第2モードでは、コントローラ103は、認証ユーザに関連するいかなるデータベースへもリンクされていない。
【0037】
再び
図2を参照すると、モニタリング機器100は、フロントカバー111又はバックカバー112又は両方上の複数の位置に設置される複数のUV放射センサを含む1つのUV検出器105を含む(
図1を参照する)。UV検出器105は、モニタリング機器へのUV放射の強度を測定するように設定される。当該強度は、ユーザに対するUV放射暴露を測定したものに相当する。一部の実施例において、UV検出器105は、現在時間でリアルタイムのUV光強度を測定するように設定される。UV検出器105は、コントローラ103に結合され、測定したUV光強度をコントローラ103に伝達して、UV光強度から変換したリアルタイム紫外線指数(UVI)値を生成する。同時に、コントローラ103は、タイマーをスタートさせて、現在のUV暴露イベントの開始から現在までのUV暴露時間を測定するように設定される。現在の対応暴露時間を有するUVI値のプロフィールは、1つのUVIデータとしてメモリ106のヒストリUVIデータに追加されて将来の使用に備える。
【0038】
図2を参照すると、モニタリング機器100は、コントローラ103に結合される表示ユニット89を更に含み、少なくともコントローラ103から現在のUVI値を受信して第1表示パネル108にUVI値を表示させる。任意選択で、第1表示パネル108は、認証器101を取り囲む円形形状を含む。UVI値は、数字の形式で円形形状の第1表示パネル108の少なくとも一部に表示される。任意選択で、第1表示パネル108は、異なる範囲のUVI値がコーディングされた異なる色を表示して、意味のある警告を提供するように設定される。例えば、0.0〜2.9の範囲内のUVI値に対し表示される緑色は、未防護の暴露による「低い」危害を示す。3.0〜5.9の範囲内のUVI値に対し表示される黄色は、適度なリスクを示す。6.0〜7.9の範囲内のUVI値に対応するオレンジ色は、高リスクを示す。8.0〜10.9の範囲内のUVI値は、赤色インジケータで非常に高いリスクに対応する。11.0及びそれ以上のUVIは、紫色インジケータで極端なリスクに対応する。
【0039】
1つの実施例において、表示ユニット89は、コントローラ103に結合され、モニタリング機器100において認証ユーザの認証モードで作動する時のみ、UV防護に関する各種類の個人的健康指令を表示するための第2表示パネル109を含む。現在測定するUVI値とデータベースに記憶されてメモリ106の認証ユーザに関連するヒストリUVIデータに基づいてUV防護に関する個人的健康指令が生成される。ヒストリUVIデータは、UVI値と、各種類の環境条件で特定ユーザのある時期に記録した対応する暴露時間を含む。環境条件は、異なる高さを有する場所、異なる反射面(例えば雪、水、砂又はコンクリート)を有する場所、水平面との角度が異なる場所を含む。異なる皮膚色又は異なる年齢を有し、又は紫外線放射に対する特別要求が異なる人には、異なる個人的健康指令が得られる。
【0040】
再び
図2を参照すると、モニタリング機器100は、コントローラ103に結合されてユーザ入力を受け付けるように設定されるユーザインタフェース130を更に含む。当該ユーザ入力は、操作指令又は認証器101の認証結果に対する応答を含む。
図1に示す実施例において、ユーザインタフェース130は、1つ又は複数の選択ボタン132、133と確認ボタン131を含む。選択ボタンは、ユーザのモニタリング機器操作用の選択指令を受信してUV防護に関する目標健康計画を提供し、選択指令をコントローラ103に送信する。確認ボタンは、モニタリング機器操作用のユーザ確認指令を受信してUV防護に関する目標健康計画を提供し、確認指令をコントローラ103に送信する。例えば、ユーザインタフェース130は、認証器101で収集したユーザ身元確認情報がメモリ106に記憶されるいずれもマッチしないと、認証されるユーザアカウントの確立要否をユーザが選択して確定することに用いられる。ユーザは、匿名ユーザのままでモニタリング機器100を操作することを選択することができ、単に現在のUVI値をモニタリングすることになってもよい。その代わりに、ユーザは、新規データベースの確立開始を選択し、認証ユーザとしてモニタリング機器100を操作してもよい。よって、現在時間にUVI値を提供し、現在位置の対応する暴露時間を有するUVI値プロフィールを記録することによって、現在時間から第1ヒストリUVIデータの確立を開始する。当該第1ヒストリUVIデータは、新規認証ユーザに関連するデータベースに保存され、第2表示パネル109に表示されるUV防護に関する個人的健康指令の生成に用いられる。当該イベントで保存される当該第1ヒストリUVIデータは、将来のあらゆるイベントで、コントローラ103によって検索されることができ、UV防護に関する個人的健康指令及び将来のイベントで取得するリアルタイムUVI値の生成に用いられる。
【0041】
図3は、本発明の一部の実施例におけるUV放射防護に関する個人的健康指令を提供するためのシステムの機能ブロック図である。
図3を参照すると、システム1000は、認証ユーザのUV放射をモニタリングし、認証ユーザにホスティングされる移動端末500とペアになって更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を生成するように設定されるモニタリンク機器200を含む。モニタリンク機器200は、認証モードで作動し、即ち下記ユーザが操作する(
図2の)モニタリング機器100とは基本的に同一である。当該ユーザの認証器101で収集される身元確認情報は、メモリ106に予め記憶されるユーザ身元確認情報に完全にマッチすると確定される。メモリ106の現在の認証ユーザに関連するユーザデータベースは、公開されてアクセス可能なものである。現在のUV放射モニタリングイベントが開始すると、目標モニタリンク機器200の現在に浴びるリアルタイムのUV光強度は、取り付けられたUV検出器105によって測定され、コントローラ103によって現在のUVI値の生成に用いられる。モニタリンク機器200は、表示ユニット89の現在UVI値を直接表示するための第1表示パネル108を更に含む。コントローラ103は、更にメモリ106の認証ユーザに関連するデータベースからヒストリUVIデータを検索する。現在のUVI値と検索したヒストリUVIデータに基づいて、コントローラ103は、UV放射暴露・防護に関する個人的健康指令を提供し、表示ユニット89の第2表示パネル109を使用してテキスト形式の指令を提供するように設定される。
【0042】
図3を参照すると、モニタリンク機器200は、モニタリンク機器200と、認証ユーザにホスティングされる移動端末500をリンクするように設定される通信インタフェース104を更に含む。任意選択で、移動端末500は、スマートフォンである。任意選択で、移動端末500は、タブレットコンピュータである。任意選択で、移動端末500は、ノートコンピュータである。通信インタフェース104は、移動端末との有線接続又は無線接続を提供するように設定されてもよい。例えば、モニタリンク機器200と移動端末の2つのポートに接続するUSBケーブルによって有線接続を実現することができる。その代わりに、WiFi(登録商標)、Zigbee(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)などを含む多くのほかの使用可能技術の短距離無線通信網によって無線接続を実現することができる。移動端末500は、モニタリンク機器200用の同一の認証ユーザにホスティングされ、モニタリンク機器200のメモリ106の認証ユーザに関連するデータベースの全てのデータを移動端末500にバックアップすることができる。同時に、モニタリンク機器200の認証ユーザに関連するデータベースは、移動端末500のあらゆる新規個人データとの同期ができる。
【0043】
一部の実施例において、移動端末500は、データベースのうち、モニタリンク機器200の認証ユーザに関連する全てのヒストリUVIデータを検索し、検索したヒストリUVIデータと、移動端末のUV放射暴露と個人健康に関するあらゆる新規な個人情報を処理するように設定される。任意選択で、移動端末500は、現在のUVI値と、モニタリンク機器200から検索したヒストリUVIデータ及び移動端末500に記憶される付加的情報(場所が当地高さと明るい表面(砂、水、雪など)を有する条件の情報、認証ユーザ固有の特別な個人的健康情報、又はモニタリンク機器200に記憶されない認証ユーザの代替ヒストリUVIデータを含む)を処理することによって、UV暴露・防護に関する更新済みの個人的健康指令を生成するように設定される。
【0044】
任意選択で、移動端末500は、UV暴露・防護に関する更新済みの個人的健康指令をテキスト形式で表示するように設定される。UV防護に関する個人的健康指令は、お勧めの最短暴露時間、許容される最大暴露時間、ある程度で紫外線防護指数(SPF)を有するブロードスペクトラム日焼け止め剤を使用するべきこと、帽子を被ったりUV防護用サングラスを付けたりして、日陰を探したり日焼け止め衣類を着用するとの提案を含む。例えば、現在のUVI値が8であると、最大暴露時間が30分であるが、ヒストリUVIデータに示すようにユーザがこの前に既に紫外線に暴露しているのであれば、その最大暴露時間を10分に短縮し、レベル15〜30のSPFを有するブロードスペクトラム日焼け止め剤を2時間おきに塗布することを提案する。
【0045】
任意選択で、オリジナルデータベースと、同一認証ユーザに割り当てられるバックアップデータベースとの組み合わせデータを移動端末500で処理した後に、モニタリンク機器200のメモリ106の認証ユーザに関連するデータベースを更新してもよい。更新済みのヒストリUVIデータは、モニタリンク機器200のメモリ106に保存される。任意選択で、モニタリンク機器200は、更新済みのヒストリUVIデータとそのUV検出器105によって測定した現在時間のUVI値に基づいて取得した更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を表示してもよい。
【0046】
任意選択で、モニタリンク機器200は、メモリ106で新規の認証ユーザデータベースを確立してシステム1000の移動端末500へのリンクを確立するように設定されるユーザインタフェース130を更に含む。移動端末500は、同一の新規認証ユーザにホスティングされ、現在UV暴露イベントで取得する1本目ヒストリUVIデータをモニタリンク機器200によってバックアップする。
【0047】
本発明は、別の態様として、現在時間のUV放射モニタリング結果に基づいて認証ユーザのヒストリUVIデータをモニタリングしてUV暴露・防護に関する個人的健康指令を提供する方法を開示する。
図4は、本発明の一部の実施例におけるUV放射をモニタリングしてUV防護に関する個人的健康指令を提供するための方法のフローチャートである。
図4に示すように、方法2000は、ユーザ身元確認情報を収集するステップから開始する。任意選択で、ユーザの指紋、音声又は特別な音声を収集してユーザ身元確認情報とし、認証ユーザの確立に用いられ、個人的健康指令を受信する。例えば、
図1に示すように、1つ又は複数の認証器を使用してユーザ身元確認情報を収集する。任意選択で、ユーザ身元確認情報は、画像、音声スペクトル又は可聴周波プロフィールとして収集される。任意選択で、ユーザ身元確認情報は、デジタル形式である。
【0048】
図4に示すように、方法2000は、収集したユーザ身元確認情報に基づいて、ユーザを認証するプロセスを更に含む。任意選択で、デジタル形式のユーザ身元確認情報は、コントローラによって処理される。コントローラは、収集したユーザ身元確認情報と、メモリに予め記憶した複数のデータベースのうちの1つのユーザ身元確認情報とを比較するように設定される。各データベースは、複数の認証ユーザの1つに割り当てられる。上記比較によって、ユーザ身元確認情報が認証ユーザのユーザ身元確認情報にマッチするか否かの確定プロセスへ導く。ユーザ身元確認情報が予め記憶されて認証ユーザ用のユーザ身元確認情報にマッチすると、認証モードを有効にし、特定データベースを認証ユーザに割り当て、全てのユーザの特定データを記憶する。任意選択で、データベースには、特に認証ユーザに関連するヒストリデータが記憶されており、当該ヒストリデータは、現在コントローラによって検索されることができ、又は現在イベントに個人的健康指令を提供するために用いられる。任意選択で、現在イベント用の新規に取得するデータを、将来のあらゆるイベント用のヒストリデータに保存してデータベースを更新してもよい。
【0049】
再び
図4を参照すると、方法2000は、認証ユーザが浴びるUV放射強度を測定するプロセスを含む。それから、UV放射強度を使用してUVI値を生成する。任意選択で、異なる方向の複数のUVセンサを照準としてUV放射強度を測定し、太陽光から直接的に、付近の明るい表面からの反射から間接的にUV放射暴露を測定してもよい。標準UVI定義に基づいてリアルタイムUV強度値を変換することによって、現在のUVI値を生成する。最も日焼けになる恐れのあるUVは、主に295nm〜325nmの波長スペクトルを占用する。しかし、日焼けになる皮膚の損傷は、波長に関係し、短い波長ほど有害になる。従って、重み因子を導入して、波長に関係するUV損傷測定を適切に考慮する。290nm〜400nmの可視全域内に、全ての中間重み因子を使用して集成UV強度を取得する。それから、全体的なUV強度(単位:mW/m
2)を25mW/m
2で除算してUV指数(UVI)値を取得する。
【0050】
図4を参照すると、方法2000は、現在UV暴露イベントでリアルタイムに取得するUVI値を表示して現在のUVI値をデータベースに保存するプロセスを含む。任意選択で、現在のUVI値は、認証ユーザに関連するデータベースに存在するヒストリUVIデータに追加される。ヒストリUVIデータは、少なくとも一組のUVI値と対応する暴露時間を含む。現在UV暴露イベントに関連する最新暴露時間を現在UVI値に追加してデータベースに追加するとき、更新済みのヒストリUVIデータを取得して保存する。任意選択で、ヒストリUVIデータは、過去のUV暴露イベント期間中に取得した特定UVI値の位置と環境情報に関連する情報を更に含む。
【0051】
再び
図4を参照すると、方法2000は、現在のUVI値とデータベースの更新済みのヒストリUVIデータに基づいてUV防護に関する個人的健康指令を提供するプロセスを更に含む。任意選択で、表示パネルにテキスト形式で表示されるUV防護に関する個人的健康指令によって、当該プロセスを実行する。
【0052】
ユーザ身元確認情報が認証ユーザの情報にマッチするか否かのプロセスを戻り、ユーザ身元確認情報が予め記憶されて認証ユーザ用のユーザ身元確認情報に一致しないと確定すると、方法2000は、認証ユーザとして確立するか否かをユーザに決定させる選択プロセスを含む。ユーザが認証ユーザとして確立しないと選択すると、方法2000は、ユーザに対し匿名モードを有効にするステップを含む。任意選択で、選択プロセスは、コントローラに結合されるユーザインタフェースによって実行されてそのユーザ指令を送信する。任意選択で、ユーザインタフェースは、匿名モードへのユーザ確認を許容するように設定される。それに続き、方法2000は、匿名モードでユーザに浴びるUV放射強度を測定するプロセスを含む。それから、UV放射強度を使用して現在のUVI値を生成する。認証ユーザの場合、このプロセスは、ほぼ同一である。最後に、方法2000は、現在UVI値を表示するプロセスを含む。任意選択で、当該プロセスは、表示パネルにUVI値を表示することによって実行される。任意選択で、UVI値は、直接数字として表示される。任意選択で、測定したUVI値が含まれる特定範囲に基づいて、UVI値は、特定色でコーディングされて表示される。
【0053】
ユーザが認証ユーザとしての確立を選択すると、方法2000は、収集したユーザ身元確認情報を、メモリに記憶して認証ユーザに関連するデータベースを確立するステップを含む。任意選択で、ユーザインタフェースは、選択指令を受信してコントローラに送信するように設定される。コントローラは、選択指令に基づいて、収集したユーザ身元確認情報をメモリに記憶するステップを実行する。任意選択で、ユーザインタフェースは、ユーザが(新規)認証のユーザ身元としてのログインを確認することを許容する。それに続き、方法2000は、全ての認証ユーザとはほぼ同一のいくつかのプロセス、即ち、UV放射強度を測定して現在時間にUVI値を生成すること、UVI値を表示して、対応する暴露時間を有するUVI値を、ヒストリUVIデータの一部として保存すること、現在のUVI値と(新規)認証ユーザに関連するデータベースの全てのヒストリUVIデータに基づいてUV防護に関する個人的健康指令を提供することを含む。
【0054】
本発明は、代替態様として、モニタリング機器と移動端末のペアリングをして更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を提供する方法を提供する。
図5は、本発明の一部の実施例におけるモニタリング機器と移動端末をペアにして更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を提供する方法のフローチャートである。一部の実施例において、モニタリング機器は、
図3における認証モードに設定されるUVモニタリング機器200であり、移動端末は、スマートフォン、タブレットコンピュータ又はラップトップコンピュータを含むスマートデバイスである。任意選択で、移動端末は、クラウドコンピュータ又はデータセンタコンピュータである。
【0055】
図5に示すように、方法3000は、認証方式でモニタリング機器を操作することから開始する。任意選択で、モニタリング機器は、ユーザ身元確認情報を収集するための1つ又は複数の認証器と、収集したユーザ身元確認情報がモニタリンク機器のメモリに記憶される1つの認証ユーザのユーザ身元確認情報にマッチするか否かを確定するための少なくとも1つのコントローラを含む。任意選択で、認証器は、指紋画像コレクタ又は音声身元確認装置又は可聴周波整合器である。任意選択で、コントローラは、デジタル形式のユーザ身元確認情報を、記録したデジタルIDとを比較するように設定される機器である。任意選択で、コントローラは、ユーザインタフェースに結合されてユーザの確認指令を受信して認証モードに遷移するように設定される。
【0056】
方法3000は、UV放射強度をリアルタイムに測定して現在時間にUVI値を生成するプロセスを更に含む。任意選択で、当該プロセスは、モニタリング機器を操作することによって実行され、モニタリング機器の異なる位置に取り付けられる複数のUVセンサを使用し、異なる角度(太陽からの直接暴露と周囲の明るい表面からの間接的反射を含む)からUV放射を検出する。任意選択で、コントローラは、予めプログラムされたアルゴリズムを使用し、290nm〜400nmの範囲内の可視全域(複数の特定波長に複数の重み因子を有する)内の統合強度値を、通常UV防護用のUV指数(UVI)値に変換する。任意選択で、コントローラは、開始時間(ユーザが認証モードに遷移するとき)から終了時間(ユーザが現在UV暴露を超えるとき、及び/又はモニタリング機器をオフにする)までの現在UVI値での暴露時間を記録するように設定される。
【0057】
また、方法3000は、現在のUVI値を表示し、現在のUVI値と、対応する暴露時間を最新のヒストリUVIデータとしてメモリに保存するプロセスを含む。任意選択で、表示プロセスは、モニタリング機器に取り付けられる第1表示パネルによって実行される。第1表示パネルは、コントローラに結合され、表示用のUVI値を受信する。任意選択で、第1表示パネルは、UVI値が含まれる特定範囲に基づいて、UVI値を特定の予めプログラムされた特定色に変換するように設定される。任意選択で、コントローラは、現在UV暴露イベントに対応する最新ヒストリUVIデータを、認証ユーザに割り当てられるデータベースに保存するように設定される。最新ヒストリUVIデータは、他の過去UV暴露イベントに対応する予め存在するヒストリUVIデータに追加される。両者を合わせて、更新済みのヒストリUVIデータは、認証ユーザに割り当てられるデータベースに保存される。
【0058】
図5を参照すると、方法3000は、現在UVI値と更新済みのヒストリUVIデータに基づいてUV防護に関する個人的健康指令を提供するプロセスを含む。任意選択で、モニタリング機器のコントローラは、現在のUVI値と認証ユーザに関連するヒストリUVIデータを処理して、認証ユーザ固有のUV防護に関する個人的健康指令を提供するように設定される。任意選択で、認証ユーザ固有のUV防護に関する個人的健康指令は、モニタリング機器に設置された第2表示パネルにテキスト形式で表示される。任意選択で、第2表示パネルは、第1表示パネルから離間する。
【0059】
図5に戻って、方法3000は、その後、ヒストリUVIデータをモニタリング機器から、認証ユーザにホスティングされる移動端末に伝送するプロセスを含む。1つの実施例において、モニタリング機器と移動端末にデータリンクを確立してから伝送プロセスを実行する。任意選択で、モニタリング機器と移動端末との間のデータリンクは、例えばUSBで接続される有線リンクである。任意選択で、WiFi、Zigbee、ブルートゥースといった短距離通信技術の1つに基づいて無線通信網を介してデータリンクを確立する。任意選択で、モニタリング機器は、移動端末とのデータリンクを確立し又は移動端末とペアになり、モニタリングからのデータを移動端末に伝送して又は移動端末からデータを受信するための通信インタフェースを含む。モニタリング機器と移動端末をペアにして更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を提供する方法について、本発明は、上述のデータリンク形式をいっさい限定しない。認証ユーザにホスティングされる移動端末は、同一認証ユーザに関連するデータベースに記憶される全てのデータを検索するように設定される。データは、記録されている1つ又は複数の現在又は過去のUV暴露イベント用の全てのヒストリUVIデータと認証ユーザに関連するあらゆる個人的健康情報を含む。しかし、移動端末は、同一の認証ユーザに関する付加的データを含んでもよい。任意選択で、ヒストリUVIデータを伝送するプロセスは、モニタリング機器の、認証ユーザに関連する全てのデータを安全な場所に保持するバックアッププロセスである。
【0060】
方法3000は、その後、移動端末が、認証ユーザに関連するヒストリUVIデータと付加的個人情報を処理することを含む。任意選択で、移動端末は、より大きなメモリを提供してより大きいサイズのデータ(当該データは、モニタリング機器から検索されるデータと移動端末に記憶される付加的データを含む。)を処理し、CPU電力のより大きいプロセッサを提供して、大きいサイズのデータに基づいて複数の付加的分析と論理的演算を実行する。任意選択で、移動端末は、コンピュータであり、組み合わせたヒストリUVIデータを分析し、各UV暴露イベントの当地環境情報を分析し、認証ユーザ専用のUV暴露に関する個人的健康情報を分析するように設定される。任意選択で、認証ユーザに関連するヒストリUVIデータと付加的個人情報を処理して更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を生成する。
【0061】
方法3000は、更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を移動端末に表示することを更に含む。認証ユーザに関連するヒストリUVIデータと付加的個人情報の処理結果に基づいて、移動端末は、モニタリング機器に表示されるオリジナル個人的健康指令から更新したUV防護に関する個人的健康指令を提供するように設定される。任意選択で、移動端末は、これらの指令をテキスト形式で表示する表示パネルを含む。任意選択で、これらの指令は、移動端末又はクラウドコンピュータの個人健康データベースに伝送され、又はバックアップされる。
【0062】
図5を参照すると、方法3000は、モニタリング機器のヒストリUVIデータを更新することを含む。移動端末で更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を生成した後に、移動端末は、組み合わせたヒストリUVIデータをモニタリング機器へ送信してモニタリング機器のメモリのデータを更新するように設定される。任意選択で、認証ユーザに関連するデータベースのヒストリUVIデータを更新する。任意選択で、データベースの認証ユーザに関連する全てのデータは、移動端末のデータに同期する。これらのデータは、移動端末のプロセッサに処理された直後のデータを含む。任意選択で、モニタリング機器の第2表示パネルに更新済みのUV防護に関する個人的健康指令を表示してもよい。
【0063】
例示と記載の目的で本発明の実施例を以上のように記載した。全ての実施例を網羅し、又は本発明を、開示される精確な形態や例示的実施例に限定するという趣旨ではない。従って、以上の記載は、限定的なものではなく、例示的なものとして見なされるべきである。明らかに、様々な修正や変形は、当業者にとって自明である。これらの実施例を選択して記載することは、本発明の原理とその最適な形態の実際応用を解釈するためであり、よって、本発明が特定用途又は構想される実施形態の各種類の実施例及び各種類の変形に適用することを、当業者が理解できるようになる。本発明の範囲は、添付する特許請求の範囲及びその同等形式により限定されるが、特に断りがなければ、全ての用語が最も広くて合理的な意味で解釈される。従って、「発明」や「本発明」などの用語は、特許請求の範囲を具体的な実施例に限定するというわけではなく、本発明の例示的な実施例に対する参考も本発明に対する限定を暗に含まず、しかもこのような限定を導くべきではない。本発明は、添付する特許請求の範囲の精神と範囲のみによって限定される。また、これらの請求項では、名称や元素に付く「第1」、「第2」などの用語を使用することがある。このような用語は、一種の命名方式と理解するべきであり、具体的な数を与えることを除き、このような命名方式で修飾する元素の数を限定することを意図としない。記載されるあらゆる利点とメリットは、必ずしも本発明の全ての実施例に適用するとは限らない。当業者が添付する特許請求の範囲によって限定される本発明の範囲を逸脱することなく、記載する実施例を変更することができることを認識するべきである。また、本発明では、添付する特許請求の範囲に明確に記載されるか否かにかかわらず、公衆に捧げることを意図とする素子や部品がない。