(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
プローブ内の超音波センサから発信され、ユーザの大腿前部の身体内から跳ね返り、前記プローブで受信された超音波に基づいて生成された画像データを、前記ユーザの前記大腿前部の画像データとして取得する画像取得手段と、
前記ユーザの大腿前部の画像データから、少なくとも筋肉領域のデータを認識する領域認識手段と、
前記筋肉領域のデータから、前記ユーザの前記大腿前部の筋肉の厚さを取得する厚さ取得手段と、
前記ユーザの前記大腿前部の筋肉の前記厚さに基づいて、当該ユーザの貯筋指数を演算する貯筋指数演算手段と、
前記ユーザの前記貯筋指数に基づいて、当該ユーザの大腿前部の筋肉量に関する所定の評価を行う評価手段と、
を備え、
前記貯筋指数は、下記式(1)により算出されるものである、
貯筋指数=太腿前部の筋厚÷BMI(ボディー・マス・インデックス:体格指数)・・・(1)
情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
【0010】
情報処理システムは、超音波画像生成装置1と、超音波画像解析装置2とを備えている。
超音波画像生成装置1と超音波画像解析装置2とは、LAN(Local Area Network)等のネットワークNを介して接続されている。
なお、ネットワークNは、LANである必要は特になく、インターネット等でもよい。また、ネットワークNは、必須な構成要素ではなく、ブルートゥース(登録商標)等の所定の通信規格にしたがって、超音波画像生成装置1と超音波画像解析装置2とは直接通信をしてもよい。
【0011】
超音波画像生成装置1は、超音波プローブ11と、超音波トランスデューサデバイス12とを備えている。
超音波プローブ11は、ユーザ等の生体Aのうち、例えば大腿前部の測定部位の内部Bに超音波を照射するとともに、内部Bで反射した超音波エコーを受信する。
超音波トランスデューサデバイス12は、超音波プローブ11に接続され、超音波プローブ11から受信した超音波エコーに基づいて画像のデータ(以下、「超音波画像のデータ」と呼ぶ)を生成し、超音波画像解析装置2に送信する。
なお、超音波画像のデータの生成場所は、本実施形態では超音波トランスデューサデバイス12とされたが、特にこれに限定されず、例えば、後述する超音波画像解析装置2であってもよい。
【0012】
超音波画像解析装置2は、超音波画像生成装置1から送信された超音波画像のデータに対して各種解析をするための各種処理を実行する。
図2は、
図1の情報処理システムのうち超音波画像解析装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0013】
超音波画像解析装置2は、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、バス24と、入出力インターフェース25と、出力部26と、入力部27と、記憶部28と、通信部29と、ドライブ30と、を備えている。
【0014】
CPU21は、ROM22に記憶されているプログラム、又は、記憶部28からRAM23にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM23には、CPU21が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0015】
CPU21、ROM22及びRAM23は、バス24を介して相互に接続されている。このバス24にはまた、入出力インターフェース25も接続されている。入出力インターフェース25には、出力部26、入力部27、記憶部28、通信部29及びドライブ30が接続されている。
【0016】
出力部26は、ディスプレイやプリンタ、スピーカ等で構成され、各種情報を画像や印刷物、音声として出力する。
入力部27は、キーボードやマウス、タッチパネル等で構成され、各種情報を入力する。
【0017】
記憶部28は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部29は、インターネットを含むネットワークN(
図1)を介して超音波画像生成装置1の超音波トランスデューサデバイス12との間で通信を行う。
【0018】
ドライブ30には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなるリムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ30によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部28にインストールされる。
また、リムーバブルメディア31は、記憶部28に記憶されている各種データも、記憶部28と同様に記憶することができる。
【0019】
図3は、
図2の超音波画像解析装置の機能的構成のうち、貯筋指数演算処理を実行するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0020】
貯筋指数演算処理とは、大腿前部の測定部位における超音波画像のデータに基づいて、当該測定部位の筋肉の厚さを取得し、当該測定部位の筋肉の厚さから貯筋指数を演算するまでの一連の処理をいう。
ここで筋肉の厚さは、人体の太腿前部における筋肉領域の厚さを示す値であり、後述する貯筋指数の演算に利用される。
具体的には例えば、超音波画像解析装置2は、太腿前部の各領域を撮像した超音波画像のデータのうち輝度値の違いに基づいて、皮下脂肪領域のデータ、筋肉領域のデータ、筋膜領域のデータの3領域のデータを認識する。超音波画像解析装置2は、認識された筋肉領域のデータに基づいて、筋肉領域の厚さ(距離)を特定する。そして、超音波画像解析装置2は、筋肉領域の厚さに基づいて、後述する貯筋指数を演算する。
【0021】
超音波画像解析装置2のCPU21においては、このような貯筋指数演算処理の実行の際には、画像取得部51と、領域認識部52と、厚さ取得部53と、貯筋指数演算部54と、評価部55と、表示制御部56と、が機能する。
【0022】
画像取得部51は、超音波プローブ11内の超音波センサから発信され、ユーザの大腿前部の身体内から跳ね返り、当該プローブで受信された超音波に基づいて生成された超音波画像のデータを、ユーザの大腿前部の画像データとして取得する。
即ち、画像取得部51は、超音波画像生成装置1から送信されてきた太腿前部の超音波画像のデータを、通信部29を介して取得する。
【0023】
図4は、
図3の超音波画像解析措置に取得された超音波画像の一例を示す図である。
図4の例の超音波画像301は、ユーザ等の生体Aのうちの超音波プローブ11の測定部位、即ち大腿前部に相当する内部Bの超音波画像であって、具体的には、超音波エコー(反射波信号)の振幅(信号強度)が輝度値に変換された場合における、当該輝度値を有する各画素から構成されるデータに対応する画像である。
【0024】
領域認識部52は、ユーザの大腿前部の超音波画像のデータから、少なくとも筋肉領域のデータを認識する。
即ち、領域認識部52は、画像取得部51により取得された超音波画像のデータの夫々について、輝度値の違いから、例えば、皮下脂肪領域のデータ、筋肉領域のデータ、及び筋膜領域のデータの3領域のデータを認識する。
【0025】
ここで、
図5を用いて、上述の超音波画像のデータから、皮下脂肪領域のデータ、及び筋肉領域のデータ、筋膜領域のデータを認識する場合について説明する。
図5は、
図4の超音波画像の領域認識部の認識結果の一例を示す図である。
図5に示す様に、超音波画像301から、皮下脂肪領域401、筋肉領域402、及び筋膜領域403の夫々が認識される。
なお、
図5においては、説明の便宜上、皮下脂肪領域401と筋肉領域402とは、異なる向きのハッチングで図示しているが、実際に超音波画像解析装置2のモニタ(出力部26)に表示させる場合等には、異なる色で表示させるようにしてもよい。
なお、
図5の例では、「骨」と記載された骨領域が認識されているが、骨領域やさらにその奥の深層の内臓を認識することは特に必須ではない。
【0026】
図3に戻り、厚さ取得部53は、上述の筋肉領域のデータから、ユーザの大腿前部の筋肉の厚さを取得する。
【0027】
貯筋指数演算部54は、ユーザの大腿前部の筋肉の厚さに基づいて、ユーザの貯筋指数を演算する。
ここで、貯筋指数について、簡単に説明する。貯筋指数とは、健康、性別、体格によらず、健康度を示す指標であり、具体的には、次の式(1)により表される。
貯筋指数=太腿前部の筋厚÷BMI(ボディー・マス・インデックス:体格指数)
・・・(1)
なお、貯筋指数を算出する手法は、上述の手法に特に限定されない。また、筋肉の厚さは、貯筋指数を算出されために用いることができれば足り、そのデータの形態は、特に限定されない。
【0028】
まず、評価部55は、貯筋指数と年齢の対応関係を示す情報を、対応情報として管理する。
ここで、貯筋指数演算部54により算出された多数のユーザ(測定対象のユーザやその他のユーザ)の貯筋指数と、夫々のユーザの年齢との対応関係を示す情報が、対応情報として貯筋指数DB61に格納されている。なお、対応情報の具体例については、
図7を用いて後述する。
【0029】
さらに、評価部55は、ユーザの貯筋指数に基づいて、ユーザの大腿前部の筋肉量に関する所定の評価を行う。また、評価部55は、ユーザの貯筋指数に加えて、上述の対応情報に基づいて、ユーザの大腿前部の筋肉量に関する所定の評価を行う。
即ち、評価部55は、例えば、時系列毎の大腿前部の超音波画像の筋肉の厚さから、貯筋指数を算出することで、ユーザの現在の筋肉量や貯筋運動の運動効果を評価することができる。
また、評価部55は、例えば、貯筋指数に加えて、上述の対応情報を用いることで、他のユーザとの比較を行いながら、ユーザの現在の筋肉量や貯筋運動の運動効果を評価することができる。
さらに言えば、評価部55は、上述の評価に際して、ユーザの年齢や性別等を考慮することもできる。
【0030】
表示制御部56は、評価部55の評価結果を示す画像を出力部26のディスプレイ等に表示させる制御を実行する。表示制御部56は、その際、
図5の超音波画像301等の各種画像も合わせて表示させる制御を実行してもよい。
【0031】
図6は、
図3の超音波画像解析装置に取得された超音波画像と、そこから得られた貯筋指数の値の一例を示す図である。
図6には、右から順に、太腿前部の超音波画像(貯筋運動前)511、太腿前部の超音波画像(貯筋運動3月後)512、太腿前部の超音波画像(貯筋運動1年後)513、太腿前部の超音波画像(貯筋運動1年6月後)514の夫々が示されている。
【0032】
上述の通り、領域認識部52は、夫々の超音波画像のデータから、輝度値の違い等から、複数の領域のデータを認識する。
例えば、
図6の太腿前部の超音波画像(貯筋運動前)511をみると、各領域の境界A,B,C,Dが夫々認識される。ここで、境界Xと境界Yとの間(X,Yは、夫々独立した符号であり、A,B,C,Dのうちの何れかの符号)を、「X−Y間」と表現する。さらに、A−B間の領域が皮下脂肪領域と、B−C間の領域が太腿直筋領域と、C−D間の領域が中間広筋領域と、B−D間の領域が筋肉領域と、夫々認識される。
この各領域の距離(厚さ)が、同図の各領域の下に示されている。即ち、超音波画像(貯筋運動前)511における各領域の距離(厚さ)は、皮下脂肪領域(A−B間の領域)が9.8mmであり、大腿直筋領域(B−C間の領域)が11.4mmであり、中間広筋領域(C−D間の領域)が8.8mmであり、筋肉領域(B−D間の領域)が20.2mmである。
つまり、上述の筋肉の厚さとは、超音波画像上のB−D間の距離、即ち、大腿直筋領域と皮下脂肪領域の境界から中間広筋領域と骨の境界までの距離をいう。このように算出された筋肉の厚さの値が、後述する貯筋指数の算出に用いられる。例えば、上述の例では、筋肉の厚さは20.2mmとなる。
さらに、
図6を見ると、上述の各領域の距離(厚さ)の値の下には、当該筋肉の厚さの値から算出された貯筋指数が表示されている。なお、貯筋指数を算出する方法は、上述した式(1)の通りである。
【0033】
図6の例では、ユーザのBMIが20.6として、貯筋指数が算出されている。具体的には例えば、超音波画像511の例での貯筋指数の値は、以下、次の式(2)の通りである。
0.98(貯筋指数)=20.2(大腿前部の筋肉の厚さ)÷20.6(BMI)
・・・(2)
同様に、超音波画像(貯筋運動3か月後)512、超音波画像(貯筋運動1年後)513、及び太腿前部の超音波画像(貯筋運動1年6月後)の各例の貯筋指数は、1.11、1.20、及び1.37の夫々となる。
【0034】
ここで、超音波画像512乃至超音波画像514とは、超音波画像511が撮像されたユーザについて、所定の貯筋運動を開始して所定の期間経過後に撮像された画像である。つまり、超音波画像512とは、超音波画像511が撮像されたユーザが、腿上げやつま先上げ等の貯筋運動を半年間行った時点での、当該ユーザについての大腿前部の超音波画像である。同様に、超音波画像513は、当該ユーザが貯筋運動を1年間行った時点での画像であり、超音波画像514は、当該ユーザが貯筋運動を1年半の間行った時点での画像である。
即ち、上述の超音波画像511乃至超音波画像514の夫々により算出された各貯筋指数は、貯筋運動の継続に伴って、徐々に上昇していったことが分かる。
【0035】
なお、自立歩行に必要な筋肉量(筋肉の厚さ)は、本明細書では1.0(以下、「閾値」と呼ぶ。)とされている。即ち、ユーザは、超音波画像511が撮像された時点では、貯筋指数は0.98(1.0未満)であるため、自立歩行に必要な筋肉量を下回っていたことになる。なお、閾値の詳細については、
図7を用いて後述する。
当該ユーザは、このような客観的な指標に基づいて、自身の筋肉量が不足していることを自覚することができ、貯筋運動を行うことの必要性を認識することができる。
【0036】
図7は、貯筋指数の値と年齢との関係性を示す対応情報の一例を示す図である。
図7に示す貯筋指数
図601は、対応関係の一例である。縦軸は貯筋指数を、横軸は年齢を、夫々示している。この貯筋指数
図601にプロットされている各点は、夫々のユーザの年齢において当該ユーザの超音波画像から算出された貯筋指数の値を示している。
図7によれば、例えば、年齢が20歳前後のユーザについては、貯筋指数の値は2.0から3.0程度の間に分布していることがわかる。他方、年齢が60歳前後のユーザについては、ユーザの多くが貯筋指数1.5から2.5程度の間に分布している。
つまり、20歳前後のユーザの貯筋指数は比較的高いのに対して、60歳前後のユーザの貯筋指数は、大きく低下(具体的には1.5から2.5程度まで低下)していることが分かる。
なお、
図7を見ると、この貯筋指数の低下は、20歳前後から50歳前後までは徐々に低下し、60歳以降急激に低下する傾向が見える。
そして、主に80歳以降のユーザに関しては、貯筋指数が上述の閾値を下回るユーザが散見される。
ここで、上述の閾値について説明する。閾値(貯筋指数1.0)は、
図7のデータを含む各種参考データに基づいて、自立歩行等の日常生活に最低限必要な貯筋指数(筋肉量)を示す。
つまり、貯筋指数が1.0を下回るユーザ(主に80歳代以降のユーザ)については、自立歩行等の日常生活に必要な筋肉量を有していないことを意味しており、当該ユーザは、貯筋運動(トレーニング)を行う必要がある。
【0037】
さらに、測定対象のユーザの貯筋指数と、これらの対応関係を比較することで、以下のような評価を行うこともできる。
即ち、測定対象のユーザは、自身の貯筋指数が同世代のユーザの貯筋指数と比較することで、自身の有する筋肉量の同世代間における相対的な立ち位置を把握することができる。
以上をまとめると、当該ユーザは、自身の貯筋指数に基づいて自身の筋肉量や運動効果等を客観的に評価(把握)することが可能となる。さらに、当該ユーザにアドバイスを行う医師やトレーナーは、当該ユーザの年齢や現在の筋肉量に合った貯筋運動(トレーニング)を行う旨のアドバイスを行うことができる。
【0038】
図8は、
図3の超音波画像解析装置により実行される貯筋指数演算処理の流れを説明するフローチャートである。
【0039】
ステップS1において、画像取得部51は、超音波画像生成装置1から送信されてきた太腿前部の超音波画像のデータを、通信部29を介して取得する。
【0040】
ステップS2において、領域認識部52は、ステップS1で取得された太腿前部の超音波画像のデータから筋肉領域のデータを認識する。
【0041】
ステップS3において、厚さ取得部53は、ステップS2で認識された筋肉領域のデータから筋肉の厚さを取得する。
【0042】
ステップS4において、貯筋指数演算部54は、ステップS3で取得された筋肉の厚さから、ユーザの貯筋指数を演算する。
【0043】
ステップS5において、評価部55は、ステップS4で演算された貯筋指数に基づいて、ユーザの太腿前部の筋肉量に関する所定の評価を実施する。
例えば、評価部55は、貯筋指数DB61にある多数のユーザの貯筋指数と年齢等の対応関係を示す対応情報と、ユーザの貯筋指数とを比較して、当該ユーザの年齢に対する筋肉量の多少の評価を行う。
【0044】
ここで、貯筋指数による太腿前部の筋肉量に関する所定の評価は、出力部26によりユーザに提示される。その結果、ユーザは、貯筋指数による太腿前部の筋肉量を客観的な数値により認識できるようになる。
これにより、例えば、自分の年齢と筋肉量との関係を客観的に認識することができる。
【0045】
ステップS6において、CPU21は、処理の終了指示があったか否かを判断する。ここで、処理の終了指示は、特に限定されないが、本実施形態ではいわゆるスリープ状態等への移行指示が採用されている。つまり、超音波画像解析装置2においてスリープ状態等への移行指示がなされない限り、ステップS6においてNOであると判断されて処理はステップS1に戻され、それ以降の処理が繰り返される。
これに対して、超音波画像解析装置2においてスリープ状態等への移行指示がなされると、ステップS6においてYESであると判断されて、貯筋指数演算処理は終了になる。
【0046】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0047】
例えば、
図2のハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
また、
図3に示す機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えらえていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは、特に
図3の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も
図3に限定されず、任意でよい。
1つの機能ブロックは、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0048】
各機能ブロックの処理をソフトウェアにより実行される場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば超音波画像解析装置2の他、汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0049】
このようなプログラムを含む記録媒体は、各ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される。リムーバブルメディアにより構成されるだけではなく、装置本体に予め組み込まれた状態で各ユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0050】
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものである。
【0051】
以上まとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態をとることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば
図1の超音波画像解析装置2)は、
プローブ(例えば
図1の超音波プローブ11)内の超音波センサから発信され、ユーザの大腿前部の身体内から跳ね返り、前記プローブで受信された超音波に基づいて生成された画像データを、前記ユーザの前記大腿前部の画像データとして取得する画像取得手段(例えば
図3の画像取得部51)と、
前記ユーザの大腿前部の画像データから、少なくとも筋肉領域のデータを認識する領域認識手段(例えば
図3の領域認識部52)と、
前記筋肉領域のデータから、前記ユーザの前記大腿前部の筋肉の厚さを取得する厚さ取得手段(例えば
図3の厚さ取得部53)と、
前記ユーザの前記大腿前部の筋肉の前記厚さに基づいて、当該ユーザの貯筋指数を演算する貯筋指数演算手段(例えば
図3の貯筋指数演算部54)と、
前記ユーザの前記貯筋指数に基づいて、当該ユーザの大腿前部の筋肉量に関する所定の評価を行う評価手段(例えば
図3の評価部55)と、
を備えていれば足りる。
【0052】
ユーザは、筋肉領域における筋肉の厚さを貯筋指数として認識する。そして、貯筋指数と閾値とを比較することにより、自立歩行に必要な筋肉量を有しているか否か、運動の効果が出ているかを認識することができる。
これにより、自立歩行等、高齢者の日常生活に必要な筋肉量や運動効果を客観的に評価することができる。
【0053】
また、上記情報処理装置は、
前記貯筋指数と年齢の対応関係を示す情報を、対応情報として管理する管理手段をさらに備え、
前記評価手段は、前記ユーザの前記貯筋指数に加えてさらに、前記対応情報に基づいて、当該ユーザの前記大腿前部の筋肉量に関する所定の評価を行う、
ことができる。
【0054】
ユーザは、貯筋指数と年齢の対応関係を示す情報から、自己の貯筋指数と年齢との関係を認識することができる。
これにより、ユーザは、自分の年齢と筋肉量との関係を認識し、他のユーザの貯筋指数と比較することもできる。