(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6989137
(24)【登録日】2021年12月6日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】時系列データベースを保存、更新、検索及びフィルタリングするシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06F 16/21 20190101AFI20211220BHJP
【FI】
G06F16/21
【請求項の数】49
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2018-560722(P2018-560722)
(86)(22)【出願日】2017年2月6日
(65)【公表番号】特表2019-506697(P2019-506697A)
(43)【公表日】2019年3月7日
(86)【国際出願番号】US2017016625
(87)【国際公開番号】WO2017139207
(87)【国際公開日】20170817
【審査請求日】2020年2月6日
(31)【優先権主張番号】15/019,965
(32)【優先日】2016年2月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518281649
【氏名又は名称】ムーンシャドウ モバイル,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Moonshadow Mobile,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ワード,ロイ,ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】アラヴィ,デイヴィッド,エス.
【審査官】
原 秀人
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−111410(JP,A)
【文献】
特表2010−506311(JP,A)
【文献】
「〃」,フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』[online],[令和3年1月20日検索],日本,2015年09月,インターネット <URL: https://web.archive.org/web/20150912122741/https://ja.wikipedia.org/wiki/〃>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00−16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに実装した方法において:
(a)時系列データセットの電子的兆候をコンピュータシステムで自動的に受信するステップであって、
(i)複数の規定したデータフィールドの各々について、前記時系列データセットが一又はそれ以上の対応するフィールド値(FV)データストリングを具え、
(ii)前記時系列データセットが、複数のフィールド値時間インデックス(FVTI)データストリングを具え、
(iii)前記FVデータストリングの各々が、前記FVデータストリングで表される情報が取得された、測定された、生成された、あるいは記録された時間を表わす複数のFVTIデータストリングのうちの対応する一つに関連している、
ステップと:
(b)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサによって、時系列データセットの電子的兆候を使用して、複数の時間スライスデータセットの電子的兆候を自動的に生成するステップであって、
(i)前記複数の時間スライスデータセットの各々が、指定した時間スライス時間インデックス(TSTI)に対応しており、これは、前記複数の時間スライスデータセットの他の少なくとも一つの対応するTSTIと異なり、
(ii)前記複数の規定したデータフィールドの複数の指定したサブセットの各々について、各時間スライスデータセットが、対応する時間スライスデータサブセットを具えており、
(iii)各時間スライスデータサブセットが、前記複数のデータフィールドの対応する指定したサブセットの各データフィールドについて、(A)前記時系列データセットからの対応する単一FVデータストリングか、より早いTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットの対応するFVデータストリングを直接的に、あるいは一又はそれ以上の中間ポインタを介して表示するポインタのいずれか、及び(B)前記(A)に含まれるあるいは表示されるFVデータストリングについて、時系列データセットからの関連するFVTIデータストリングか、又は、直接あるいは一又はそれ以上の中間ポインタを介して、より早いTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセット中の対応する関連FVTIデータストリングを表わすポインタのいずれか、を具え、
(iv)各時間スライスデータサブセット中に含まれる、あるいはそのポインタによって表示される各FVTIデータストリングが、関連するFVデータストリングについて、前記時間スライスデータサブセットのTSTIより早い時系列データセット中の最も遅いFVTIを表している、
ステップと;
(c)前記コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されたコンピュータシステムの有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な一又はそれ以上の媒体に、前記(b)で生成した電子的兆候をコンピュータで検索可能なフォーマットで自動的に保存するステップと;
を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項2】
請求項1に記載のコンピュータに実装した方法において、特定のTSTIによって表示された時間と同じ時間を表示するFVTIが、特定のTSTIより早いものとして処理されるFVTI中に含まれていることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項3】
請求項1に記載のコンピュータに実装した方法において、特定のTSTIによって表示された時間と同じ時間を表示するFVTIが、特定のTSTIより遅いものとして処理されたFVTI中に含まれていることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項4】
請求項1に記載のコンピュータに実装した方法において、各時間スライスデータサブセット中の各ポインタが、対応するデータストリング又は次に早い時間スライスデータセット中の対応する時間スライスデータサブセットのポインタを直接表示していることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項5】
請求項1に記載のコンピュータに実装した方法において、各時間スライスデータサブセット中の各ポインタが、対応するTSTIより早い対応するデータストリングを含む時間スライスデータサブセット中の、最も遅い対応するTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットの対応するデータストリングを直接表示していることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項6】
請求項1に記載のコンピュータに実装した方法において、第1のTSTIを有する少なくとも一の時間スライスデータサブセットの少なくとも一のポインタについて、(A)少なくとも一のポインタが、対応するデータストリング、又は第1のTSTIより早い第2のTSTIを有する、より早い時間スライスデータセットの対応する時間スライスデータサブセットの対応するデータストリング又はポインタを直接表示している、及び(B)複数の時間スライスデータセットが、第1のTSTIより早く、第2のTSTIより遅い中間TSTIを有する、少なくとも一の中間時間スライスデータセットを具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項7】
請求項1に記載のコンピュータに実装した方法において、各時間スライスデータサブセットが、対応する指定したデータフィールドサブセットの各データフィールドについて、(i)FVデータストリングと、関連FVTIデータストリング、あるいは(ii)対応するより早い時間スライスデータサブセットの対応するFVデータストリングへのポインタと、対応するより早い時間スライスデータサブセットの対応するFVTIデータストリングへのポインタ、のいずれかを有することを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項8】
請求項7に記載のコンピュータに実装した方法において、一又はそれ以上のポインタを有する各時間スライスデータサブセットが、対応するより早い時間スライスデータサブセット全体を表示する単一ポインタのみを具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項9】
請求項1に記載のコンピュータに実装した方法において、複数の時間スライスデータセットが、他の複数の時間スライスデータセットの各々の対応するTSTIより早く、最も早いTSTIに対応する最も早い時間スライスデータセットを具え、この最も早いTSTIが時系列データセットのすべてのFVTIより早く、最も早い時間スライスデータセットのすべての時間スライスデータサブセットが、一又はそれ以上のデータストリングを具えており、ポインタは具えていないことを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項10】
請求項1に記載のコンピュータに実装した方法において、複数の時間スライスデータセットが、他の複数の時間スライスデータセットの各々の対応するTSTIより遅く、最も遅いTSTIに対応する最も遅い時間スライスデータセットを具え、この最も遅いTSTIが時系列データセットの各FVTIより遅く、最も遅い時間スライスデータセットのすべての時間スライスデータサブセットが、一又はそれ以上のポインタを具えており、データストリングは具えていないことを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項11】
一又はそれ以上の電子プロセッサと、各々が前記プロセッサの一又はそれ以上に操作可能に接続された一又はそれ以上の有形で非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体とを具えるコンピュータシステムにおいて、前記コンピュータシステムが、請求項1に記載の方法を実行するように構成され、接続され、プログラムされていることを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項12】
コンピュータに請求項1に記載の方法を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータに請求項1に記載の方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
請求項1に記載のコンピュータに実装した方法が更に:
(d)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、新しく指定されたTSTIより早い複数の時間スライスデータセット中に生じた最も遅いTSTIを自動的に決定するステップと;
(e)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、複数の規定されたデータフィールドの各々について、上記(d)で決定した最も遅いTSTIより遅く、新しく指定されたTSTIより早い、時系列データセットの最も遅いFVTIを表示する対応FVTIデータストリングを自動的に認識するステップと;
(f)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、少なくとも一の対応する最も遅いFVTIデータストリングが上記(e)で認識されている複数のデータフィールドの各指定されたサブセットについて、新しい時間スライスデータセットの対応する時間スライスデータサブセット中に、(i)各認識した最も遅いFVTIデータストリングと関連FVデータストリングと、(ii)上記(e)においてFVTIデータストリングが認識されなかった指定したサブセットの各データフィールドについて、一又はそれ以上のFVデータストリング、一又はそれ以上のFVTIデータストリング、又は、新しいTSTIより早い時系列データセット中の最も遅いFVTIと、関連FVデータストリングを表す一又はそれ以上のポインタ、を自動的に具えるステップと;
(g)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、対応するFVTIデータストリングが上記(e)で認識されていない複数のデータフィールドの各指定したサブセットについて、新しい時間スライスデータセットの対応する時間スライスデータサブセット中に、一又はそれ以上のデータストリング又は、より早いTSTIを伴う対応する時間スライスデータサブセット中に、新しいTSTIより早い最も遅いFVTIデータストリングと、関連するFVデータストリングとを集合的に表示する一又はそれ以上のポインタを、自動的に具えるステップと;
(h)コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されたコンピュータシステムの、一又はそれ以上の有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体に、上記(f)及び(g)の時間スライスデータサブセットを具え、新しく指定したTSTIに対応する、新しい時間スライスデータセットの電子的兆候を自動的に生成し、コンピュータで検索可能なフォーマットで自動的に保存するステップと;
を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項15】
請求項14に記載のコンピュータに実装した方法において:上記(f)が、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、上記(e)で少なくとも一の対応する最も遅いFVTIデータストリングが認識される複数のデータフィールドの各指定されたサブセットについて、新しい時間スライスデータセットの対応する時間スライスデータサブセット中に、指定されたサブセットのデータフィールドの各々について、対応するFVデータストリングと、新しいTSTIより早く、最も遅いFVTIに対応する関連FVTIデータストリングとを自動的に具える、ステップを具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項16】
請求項14に記載のコンピュータに実装した方法において、上記(e)の認識が、時系列データセットの電子的兆候に自動的に電子的にクエリを行って、上記(d)で決定した最も遅いTSTIより遅く、新しく指定したTSTIより早い対応するFVTIデータストリングを認識するステップを具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項17】
請求項16に記載のコンピュータに実装した方法において、上記(e)の認識が、複数の規定したデータフィールドの各々について、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(A)新しい指定されたTSTIより遅い時間スライスデータセット中の最も早いTSTIを決定するステップと、(B)上記(A)で決定したTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットがポインタを具える各フィールドについて、時系列データセットの電子クエリからそのフィールドを除外して、そのポインタで表示される対応するFVTIを、最も遅いFVTIとして認識するステップと、を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項18】
請求項16に記載のコンピュータに実装した方法において、上記(e)の認識が、複数の規定したデータフィールドの各々について、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(A)新しく指定したTSTIより遅い時間スライスデータセット中の最も早いTSTIを決定するステップと、(B)前記(A)で決定したTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットが、前記(d)で決定した最も遅いTSTIより早いFVTIデータストリングを具えるか、これをポインタで表している各フィールドについて前記時系列データセットの電子クエリからのフィールドを除外し、含んでいる又は表示されたFVTIデータストリングを最も遅いTSTIとして認識するステップを具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項19】
請求項16に記載のコンピュータに実装した方法において、上記(e)の認識が、複数の規定したデータフィールドの各々について、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、新しい指定したTSTIより遅い対応TSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットが、前記(d)で決定した最も遅いTSTIより早いFVTIデータストリングを具えるか、これをポインタで表している各フィールドについて、前記時系列データセットの電子クエリからのフィールドを除外し、含んでいる又は表示されたFVTIデータストリングを最も遅いTSTIとして認識するステップを具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項20】
請求項14に記載のコンピュータに実装した方法が更に:
(i)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、上記(e)で少なくとも一の対応するFVTIデータストリングが認識された複数のデータフィールドの指定された各サブセットについて、新しく指定したTSTIより遅い対応するTSTIで、新しく指定したTSTIより早い対応するTSTIを伴い対応する時間スライスデータサブセット中の対応するFVTIデータストリング又は関連FVデータストリングを表示する一又はそれ以上のポインタ具える一又はそれ以上の対応する時間スライスデータサブセットを認識するステップと;
(j)上記(i)で認識された一又はそれ以上の各時間スライスデータサブセットについて、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、一又はそれ以上の対応するポインタを、新しい時間スライスデータセットの対応するFV又はFVTIデータストリングを表示する一又はそれ以上の対応する新しいポインタで自動的に置き換えるステップと;
(k)コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されたコンピュータシステムの有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な一又はそれ以上の媒体において、上記(j)の置き換えたポインタの電子的兆候を自動的に更新するステップと;
を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項21】
一又はそれ以上の電子プロセッサと、各々が前記プロセッサの一又はそれ以上に操作可能に接続された一又はそれ以上の有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体とを具えるコンピュータシステムにおいて、前記コンピュータシステムが、請求項14に記載の方法を実行するように構成され、接続され、プログラムされていることを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項22】
コンピュータに請求項14に記載の方法を実行させるためのプログラム。
【請求項23】
コンピュータに請求項14に記載の方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項24】
請求項1に記載のコンピュータに実装した方法が、更に:
(d)規定したデータフィールドのうち対応する一つについての新しいFVデータストリングと、新しいFVデータストリングが取得され、測定され、生成され、あるいは記録された時間の新しいFVTIを表示する新しい関連FVTIデータストリングの電子的兆候を、コンピュータシステムで自動的に受信するステップと;
(e)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、この新しいFV及びFVTIデータストリングを時系列データセットに自動的に含めるステップと;
(f)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されたコンピュータシステムの一又はそれ以上の有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体に、コンピュータで検索可能なフォーマットで、新しいFV及びFVTIデータストリングの電子的兆候を、時系列データセットの電子的兆候の一部として、自動的に生成し、自動的に保存するステップと;
を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項25】
請求項24に記載のコンピュータに実装した方法が、更に:
(g)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、複数のデータフィールドの複数の指定したサブセットのうちのどれが、上記(d)のデータフィールドを具えるかを自動的に認識し、その指定したサブセットに対応する時間スライスデータサブセットを認識するステップと;
(h)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、新しいFVTIより遅い、最も早いTSTIを自動的に決定するステップと;
(i)上記(d)のデータフィールドについて上記(g)で認識した時間スライスデータサブセット中のポインタを有する時間スライスデータセットに対応する上記(h)で認識した各TSTIについて、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、そのポインタを、上記(d)のデータフィールドについての新しいFVデータストリングと関連する新しいFVTIデータストリングで自動的に置き換えるステップと;
(j)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、上記(h)で決定したTSTIより遅いTSTIに対応し、上記(d)のフィールドについて、新しいFVTIより早いFVTIデータストリング又は新しいFVTIより早いFVTIデータストリングを表示するポインタを具え、上記(g)で認識された各時間スライスデータサブセットについて、時間スライスデータサブセットにおいて、より早いFVTIデータストリング、関連するFVデータストリング、あるいは一又はそれ以上のポインタを、新しいFVTIデータストリング、関連する新しいFVデータストリング、あるいは上記(i)の時間スライスデータサブセットでこれらの新しいデータストリングを表示する一又はそれ以上のポインターで自動的に置き換えるステップと;
(k)コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されたコンピュータシステムの、一又はそれ以上の有形かつ非一時なコンピュータで読み取り可能な媒体に、上記(i)及び(j)で交換した時間スライスデータサブセットの電子的兆候を、コンピュータで検索可能なフォーマットで自動的に生成し、自動的に保存するステップと;
を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項26】
請求項24に記載のコンピュータに実装した方法が、更に:
(g)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、複数のデータフィールドの複数の指定したサブセットのどれが、上記(d)のデータフィールドを具えているかを認識し、指定したサブセットに対応する時間スライスデータサブセットを認識するステップと;
(h)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、新しいFVTIより遅い、最も早いTSTIを自動的に決定するステップと;
(i)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、上記(h)で決定したTSTIより遅いTSTIに対応し、上記(d)のフィールドについて新しいFVTIより早いFVTIについてのFVTIデータストリングを具える、上記(g)で認識した時間スライスデータサブセットについて、時間スライスデータサブセットにおいて、より早いFVTIデータストリングを新しいFVTIデータストリングで、より早いFVデータストリングを新しいFVデータストリングで自動的に置き換えるステップと;
(j)上記(g)で認識した時間スライスデータセットにポインタを有する時間スライスデータセットに対応する上記(h)で認識した各TSTIについて、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、そのポインタを、上記(g)で認識した指定したサブセットのデータフィールドの各々について、上記(d)のデータフィールドについての新しいFVデータストリングと関連するFVTIデータストリングを含む対応するFVデータストリングと、上記(h)で認識したTSTIより早い、最も遅いFVTIに対応する関連FVTIデータストリングで自動的に置き換えるステップと;
(k)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、上記(h)で決定したTSTIより遅いTSTIに対応し、上記(h)で決定したTSTIより早いTSTIに対応する時間スライスデータセット中の時間スライスデータサブセットを表示するポインタを具える各時間スライスデータセットの各対応する時間スライスデータサブセットを自動的に認識するステップと;
(l)上記(k)で認識した各時間スライスデータサブセットについて、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、対応するポインタを、上記(h)で決定されたTSTIに対応する時間スライスデータセットの対応する時間スライスデータサブセットを表示する対応する新しいポインタで自動的に置き換えるステップと;
(m)上記(i)(j)及び(l)で置き換えた時間スライスデータサブセットの電子的兆候を、コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されたコンピュータシステムの、一又はそれ以上の有形かつ非一時なコンピュータで読み取り可能な媒体に、コンピュータで検索可能なフォーマットで自動的に生成し、自動的に保存するステップと;
を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項27】
一又はそれ以上の電子プロセッサと、各々が前記プロセッサの一又はそれ以上に操作可能に接続された一又はそれ以上の有形で非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体とを具えるコンピュータシステムにおいて、前記コンピュータシステムが、請求項24に記載の方法を実行するように構成され、接続され、プログラムされていることを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項28】
コンピュータに請求項24に記載の方法を実行させるためのプログラム。
【請求項29】
コンピュータに請求項24に記載の方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項30】
請求項1に記載のコンピュータに実装した方法において、前記複数の時間スライスデータセットの対応するTSTIは、不規則な時間間隔で空けられることを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項1に記載のコンピュータに実装した方法において、前記複数のデータフィールドの各々の対応するFVTIは、それぞれのデータフィールドについて連続するFVTI間の規則的または不規則な時間間隔において、複数のデータフィールドの少なくとも他の一つの対応するFVTIと異なることを特徴とする方法。
【請求項32】
時系列データセットを検索またはフィルタリングする、コンピュータに実装した方法において:
(a)(i)コンピュータシステムの一又はそれ以上の有形で非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体に、コンピュータで検索可能なフォーマットで、時系列データセットの電子的兆候が保存されており、(ii)複数の規定したデータフィールドの各々について、時系列データセットが一又はそれ以上の対応するフィールド値(FV)データストリングを具えており、(iii)時系列データセットが、複数のフィールド値時間インデックス(FVTI)データストリングを具えており、(iv)FVデータストリングの各々が、FVデータストリングで表される情報が取得され、測定され、生成され、あるいは記録された時間を表示する複数のFVTIデータストリングのうちの対応する一つに関連しており;
(b)(i)複数の時間スライスデータセットの電子的兆候が、コンピュータシステムの一又はそれ以上の有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体に、コンピュータで検索可能なフォーマットで保存され、(ii)複数の時間スライスデータセットの各々が、指定された時間スライス時間インデックス(TSTI)に対応しており、これは、他の複数の時間スライスデータセットの少なくとも一つの対応するTSTIと異なり、(iii)複数の規定したデータフィールドの複数の指定したサブセットの各々について、各時間スライスデータセットが、対応する時間スライスデータサブセットを具え、(iv)各時間スライスデータサブセットが、複数のデータフィールドの対応する指定したサブセットの各データフィールドについて、(A)時系列データセットからの対応する単一FVデータストリングか、あるいは直接的にあるいは一又はそれ以上の中間ポインタを介して、より早いTSTIを伴う対応する時間スライスデータサブセット中の対応するFVデータストリングを表示するポインタのいずれか、及び(B)上記(A)に記載された又は表示されたFVデータストリングについて、時系列データセットからの関連するFVTIデータストリングか、あるいは、直接にあるいは一又はそれ以上の中間ポインタを介して、より早いTSTIを伴う対応する時間スライスデータサブセット中の対応する関連FVTIデータストリングを表示するポインタのいずれか、を具え、(v)各時間スライスデータサブセットに含まれる又はそのポインタで表示される各FVTIデータストリングが、関連FVデータストリングについて、時間スライスデータサブセットのTSTIより早く、時系列データセット中の最も遅いFVTIを表しており、
当該方法が:
(A)クエリ中で特定した複数のデータフィールドのクエリを行ったサブセットの、FVデータストリングに関する、リスト、表、グラフ、ディスプレイ、又は一覧表についての電子クエリをコンピュータシステムで受信するステップであって、FVデータストリングが、クエリ時間インデックス(QTI)より早い、最も遅い関連するFVTIデータストリングを有する、ステップと;
(B)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、クエリを行ったサブセットの各フィールドについて、QTIより早い対応する最も遅いFVTIデータストリングを自動的に認識するステップと;
(C)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、上記(B)で認識したFVTIデータストリングを、又は上記(B)で認識したFVTIデータストリングに関連するFVデータストリングを自動的に電子的問い合わせを行うステップと;
(D)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサ、ディスプレイ、又は有形で非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体を用いて、上記(C)で問い合わせたFV又はFVTIデータストリング中の、FVまたはFVTIデータストリングをリスト化、作表、グラフ化、表示あるいは一覧表化するステップであって上記(A)のクエリに含まれる一又はそれ以上の検索又はフィルタ基準を満たしている、ステップとを具え、
(E)上記(B)の認識が、時系列データセットの電子的兆候を自動的に電子クエリして、QTIより早い一又はそれ以上の対応する最も遅いFVTIデータストリングを認識するステップを具え、
当該方法が更に:
(F)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(i)QTIより早い時間スライスデータセット中の最も遅いTSTIを決定するステップと、(ii)上記(F)(i)で決定したTSTIより遅く、QTIより早い時系列データセットでFVTIが認識されなかった、クエリを行った各フィールドを認識するステップと、(iii)上記(F)(ii)で認識されたクエリを行った各フィールドを、時系列データセットの電子クエリから除外するステップと、(iv)上記(F)(ii)で認識されたクエリを行った各フィールドについて、上記(F)(i)で決定したTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットに含まれる、あるいはそのポインタによって表示されるFVTIデータストリングを、最も遅いFVTIデータストリングとして認識するステップ;
(G)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(i)QTIより遅い時間スライスデータセット中の最も早いTSTIを自動的に決定するステップと、(ii)上記(G)(i)で決定したTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットが、FVTIデータストリングを表示するポインタを具える、クエリを行った各フィールドを認識するステップと、(iii)上記(G)(ii)で認識されたクエリを行った各フィールドを、時系列データセットの電子クエリから除外するステップと、(iv)上記(G)(ii)で認識されたクエリを行った各フィールドについて、ポインタによって表示される対応するFVTIデータストリングを、最も遅いFVTIデータストリングとして認識するステップ;
(H)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(i)QTIより遅い時間スライスデータセット中の最も早いTSTIを決定するステップと、(ii)上記(H)(i)で決定したTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットが、QTIより早いFVTIデータストリングを含むか、またはそのFVTIデータストリングをポインタによって表示する、クエリを行った各フィールドを認識するステップと、(iii)上記(H)(ii)で認識されたクエリを行った各フィールドを、時系列データセットの電子クエリから除外するステップと、(iv)上記(H)(ii)で認識されたクエリを行った各フィールドについて、含まれたまたは表示されたFVTIデータストリングを、最も遅いFVTIデータストリングとして認識するステップ;または、
(I)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(i)QTIより遅い対応するTSTIを有する、対応する時間スライスデータサブセットが、QTIより早いFVTIデータストリングを含むか、またはそのFVTIデータストリングをポインタによって表示する、クエリを行った各フィールドを認識するステップと、(ii)上記(I)(i)で認識されたクエリを行った各フィールドを、時系列データセットの電子クエリから除外するステップと、(iii)上記(I)(i)で認識されたクエリを行った各フィールドについて、含まれたまたは表示されたFVTIデータストリングを、最も遅いFVTIデータストリングとして認識するステップ
のうち一またはそれ以上を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項33】
請求項32に記載のコンピュータに実装した方法が、更に、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(i)QTIより早い時間スライスデータセット中の最も遅いTSTIを決定するステップと、(ii)上記(i)で決定したTSTIより遅くQTIより早い時系列データセットでFVTIが認識されなかったクエリを行った各フィールドを認識するステップと、(iii)上記(ii)で認識されたクエリを行った各フィールドを時系列データセットの電子クエリから除外するステップと、(iv)上記(i)で決定したTSTIを有する対応する時間スライスデータに含まれる、あるいはそのポインタによって表示されるFVTIデータストリングを、最も遅いFVTIデータストリングとして認識するステップと、を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項34】
請求項32に記載のコンピュータに実装した方法が更に、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(i)QTIより遅い時間スライスデータセット中の最も早いTSTIを決定するステップと、(ii)上記(i)で決定したTSTIを伴う対応する時間スライスデータサブセットが、FVTIデータストリングを表示するポインタを具えるクエリを行った各フィールドを認識するステップと、(iii)上記(ii)で認識されたクエリを行った各フィールドを時系列データセットの電子クエリから除外するステップと、(iv)上記(ii)で認識されたクエリを行った各フィールドについて、ポインタによって表示されるFVTIデータストリングを、最も遅いFVTIデータストリングとして認識するステップと、を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項35】
請求項32に記載のコンピュータに実装した方法が更に、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(i)QTIより遅い時間スライスデータセット中の最も早いTSTIを決定するステップと、(ii)上記(i)で決定したTSTIを伴う対応する時間スライスデータサブセットが、QTIより早いFVTIデータストリングを含む、あるいはポインタで表示する、クエリを行った各フィールドを認識するステップと、(iii)上記(ii)で認識されたクエリを行った各フィールドを時系列データセットの電子クエリから除外するステップと、(iv)上記(ii)で認識されたクエリを行った各フィールドについて、含まれている又は表示されたFVTIデータストリングを最も遅いFVTIデータストリングとして認識するステップと、を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項36】
請求項32に記載のコンピュータに実装した方法が更に、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(i)QTIより遅い対応するTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットが、QTIより早いFVTIデータストリングを含む、あるいはポインタで表示する、クエリを行った各フィールドを認識するステップと、(ii)上記(i)で認識されたクエリを行った各フィールドを時系列データセットの電子クエリから除外するステップと、(iii)上記(i)で認識されたクエリを行った各フィールドについて、含まれている又は表示されたFVTIデータストリングを最も遅いFVTIデータストリングとして認識するステップと、を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項37】
請求項32に記載のコンピュータに実装した方法において、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するFVTIが、QTIより早いとして処理されるFVTI中に含まれており、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するTSTIが、QTIより早いとして処理されるTSTI中に含まれることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項38】
請求項32に記載のコンピュータに実装した方法において、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するFVTIが、QTIより遅いとして処理されるFVTI中に含まれており、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するTSTIが、QTIより遅いとして処理されるTSTI中に含まれることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項39】
請求項32に記載のコンピュータに実装した方法において、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するFVTIが、QTIより早いとして処理されるFVTI中に含まれており、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するTSTIが、TSTIより遅いQTI中に含まれることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項40】
請求項32に記載のコンピュータに実装した方法において、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するFVTIが、QTIより遅いFVTI中に含まれており、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するTSTIが、QTIより早いTSTI中に含まれることを特徴とするコンピュータに実装した方法。。
【請求項41】
請求項32に記載のコンピュータに実装した方法において:
(i)上記(B)の認識が、対応する追加のTSTIを伴う一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセットを自動的に生成するステップを具え、
(ii)上記(C)の問い合わせが、(1)一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセットに含まれる、あるいはその対応するポインタによって表示されるFVデータストリング、あるいは(2)一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセットに含まれる、あるいはその対応するポインタによって表示されるFVTIデータストリングに、自動的に問い合わせを行うステップを具える、
ことを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項42】
請求項41に記載のコンピュータに実装した方法において、一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセットが、複数の時間スライスデータセットを変更することなく生成されることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項43】
請求項41に記載のコンピュータに実装した方法において、一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセットが、QTIで表示される時間を表示する対応する追加のTSTIを有することを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項44】
請求項41に記載のコンピュータに実装した方法が更に:
(iii)同じQTIを有する上記(A)の複数の異なる電子クエリを受信するステップと;
(iv)受信した各クエリについて、(1)追加の時間スライスデータセットに含まれる、あるいはその対応するポインタによって表示されるFVストリングデータ、又は、(2)追加の時間スライスデータセットに含まれる、あるいはその対応するポインタによって表示されるFVTIデータストリングに、自動的に問い合わせを行うステップと;
(v)各受信したクエリについて、上記(iii)の対応するクエリに含まれる一又はそれ以上の検索又はフィルタ基準を満足する、上記(iv)で問い合わせを行ったFV又はFVTIデータストリング中のFV又はFVTIデータストリングを、リスト化、作表、グラフ化、表示あるいは一覧表化するステップと、
を具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項45】
請求項44に記載のコンピュータに実装した方法が更に、一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセットを不活性化するステップを具えることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項46】
一又はそれ以上の電子プロセッサと、各々が一又はそれ以上のプロセッサと操作可能に接続された一又はそれ以上の有形で非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体とを具えるコンピュータシステムにおいて、このコンピュータシステムは請求項32に記載の方法を実行するように構成され、接続され、プログラムされていることを特徴とするコンピュータに実装した方法。
【請求項47】
コンピュータに請求項32に記載の方法を実行させるためのプログラム。
【請求項48】
請求項32に記載のコンピュータに実装した方法において、前記複数の時間スライスデータセットの対応するTSTIは、不規則な時間間隔で空けられることを特徴とする方法。
【請求項49】
請求項32に記載のコンピュータに実装した方法において、前記複数のデータフィールドの各々の対応するFVTIは、それぞれのデータフィールドについて連続するFVTI間の規則的または不規則な時間間隔において、複数のデータフィールドの少なくとも他の一つの対応するFVTIと異なることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
本出願は、Roy W.WardとDavid S.Alaviによって2016年9月2日に出願された米国暫定出願第15/019,965号「時系列データベースを保存、更新、検索及びフィルタリングするシステム及び方法」の優先権を主張する。この暫定出願は、引用により完全に本明細書に記載されているようにここに組み込まれている。
【0002】
本発明の技術分野は、時系列データベースに関し、特に、時系列データベースを保存、更新、検索及びフィルタリングするシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
時系列データベースは多種多様な環境で作られており、分析と制御に使用することができる。膨大な量の時系列データを生成することが期待されている幅広い活動領域の一つは、いわゆるインターネット・オブ・シングス(IoT)であり、完全に異なる種類の数多くのデバイスにネットワーク接続性が提供されており、モニタリング又は制御を提供している。多くの例では、時系列データベースに位置データを含めることができる(例えば、緯度や経度といった地理座標、おそらく、高度又は海抜も)。時系列データセットを生成して活用できる領域のいくつかの例(排他的な意味ではなく)は、以下の通りであり、これらのいくつかは互いに重複している。
【0004】
いわゆるコネクティッド・トランスポーテーションでは、時系列データベースが、自動車、トラック、電車(あるいは機関車又は鉄道車両)、航空機、ボート、及び船、その他用の人口動態統計あるいは操作パラメータを具えている。これらの時系列データセットは、予知診断、保全スケジューリング、故障予知又は分析、事故調査及び分析、その他用に分析することができる。時系列データセットに含まれる位置座標は、車両ナビゲーション、交通流管理、フリート管理又は資産管理、人事管理、スケジューリング、その他に利用できる。
【0005】
いわゆるスマート・シティでは、時系列データセットには、駐車場利用の可否、トラフィック・パターン、ビル、道路、橋、送電線及び送電網、通信網、水及び下水管路、ガス管路、あるいはその他インフラのモニタリング、水質モニタリング、ノイズレベル、照明条件及びリソース、ごみ又は廃棄物の集積、などがある。これらの時系列データセットは、事故管理、維持、スケジューリング、負荷バランシング、故障警告又は予知、漏れ検出、天気及び時間に依存した街路照明、ごみ収集、使用解析、その他に関する条件のモニタリングに利用できる。位置座標は、有利なことにいくつかのこのような時系列データセットに含まれている。
【0006】
いわゆるスマート環境では、時系列データセットは、気象条件(温度、湿度、雲の状態、降水量)、条件、土壌成分、降水量モニタリング、河川流量又は水位、洪水予知又はモニタリング、積雪レベル、雪崩状態、地滑り状態、地震モニタリング、燃焼ガスモニタリング、花粉レベル、CO2、メタン、その他の炭化水素、又はその他の揮発性有機化合物(VOCs)、硫黄又は酸化窒素、煤煙又はその他の粒子、オゾン、又はその他の汚染物質の空中浮遊あるいは水中浮遊レベル、その他、がある。これらの時系列データセットは、様々な警告、管理、復旧、軽減、又はその他の機能を提供するための計画、分析、あるいは評価に使用することができる。位置座標は、有利なことにいくつかのこのような時系列データセットに含まれている。
【0007】
工業環境では、時系列データセットには操作パラメータ、設備又は機械の状態又は操作、タンク、ストレージ、パイプライン、又は供給ラインのモニタリング(オイル、ガス、水、化学原料、他)、漏れ又は流出量検出、緩和、復旧(特に、爆発性、燃焼性、毒性、あるいは放射性物質)、発電(石炭、天然ガス、原子力、太陽光、風力)、CO2、メタン、その他の炭化水素、又はその他の揮発性有機化合物(VOCs)、硫黄又は酸化窒素、煤煙又はその他の粒子、オゾン、又はその他の汚染物質の空中浮遊あるいは水中浮遊レベル、送水管からの漏れ又は屋根/窓の漏れ、腐食検出、その他がある。位置座標は、有利なことにいくつかのこのような時系列データセットに含まれている。
【0008】
小売り又は流通環境では、時系列データセットには、製品立地(倉庫、小売りアウトレット、輸送中、その他)、製品回転又は廃棄、供給プロセスのモニタリング又は制御、在庫補充、出荷のモニタリング(位置、取り扱い、振動、低温流通維持、コンテナ開口、その他)、特定のトラックトレーラの位置又は内容物、鉄道車両、輸送用コンテナ、資産モニタリング(RFIDタグ、バーコード、その他を介して)、フリート管理又は個人管理、その他がある。位置座標は、有利なことにいくつかのこのような時系列データセットに含まれている。
【0009】
農業又は畜産環境では、時系列データセットには、降雨量及び土壌水分のモニタリング、天候モニタリング、土壌化学、pH、又は微気候コントロール、温室の温度及び湿度、水耕法条件、農作物、穀類、干し草、わら、あるいはアルファルファストレージの温度及び湿度コントロール、灌漑コントロール又はモニタリング、位置、認識、肥沃度、家畜の健康、その他がある。位置座標は、有利なことにいくつかのこのような時系列データセットに含まれている。
【0010】
健康管理環境では、時系列データセットには、身長、体重、血圧、心拍数、血液化学、血液酸素化、その他といった患者データ(昔のあるいはほぼリアルタイムで)、転倒検知、患者観察(病院あるいはその他の施設において、又は在宅で)、病歴又は手術歴、その他がある。
【発明の概要】
【0011】
この方法は、時系列データセットから複数の対応する時間スライスデータセットを生成するステップを具える。各時間スライスデータセットは、対応する時間スライス時間インデックスを有しており、フィールド値データストリングと関連するフィールド値時間インデックスデータストリング、あるいは、これらは、対応する時間スライス時間インデックスより早い時系列データセットにおいて最も遅い、より早い時間スライスデータセット中の対応するストリングを表すポインタを具える。所定のクエリ時間インデックスより早い直近のデータ記録に関する時系列データセットのクエリが、時間スライスデータセットを用いて行われ、時系列データセットへの直接のアクセスまたは問い合わせの必要を低減するあるいはなくしている。
【0012】
保存、更新、検索、及びフィルタリング時系列データセットに付随する目的及び利点は、図面に記載され、以下の説明及び特許請求の範囲に開示された例示的実施例を参照することで明らかになる。
【0013】
この概要は、以下の詳細な説明にさらに述べる概念の選択を簡単に紹介するものである。この概要は、特許請求の範囲に記載した主題の重要な特徴あるいは本質的な特徴を認定することを意図するものでも、特許請求の範囲に記載した主題の範囲を決定する目的で使用することを意図するものでもない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、時系列データセットの例示的構成を示す図である。
【
図2】
図2は、時系列データセットの別の例示的構成を示す図である。
【
図3A】
図3Aは、複数時間スライスデータセットをの二つの例示的構成を示す図である。
【
図3B】
図3Bは、複数時間スライスデータセットをの二つの例示的構成を示す図である。
【
図4】
図4は、複数時間スライスデータセットを生成し保存する方法を示す図である。
【
図5】
図5は、追加の時間スライスデータセットを挿入し、より最近の時間スライスデータセットを更新する方法を示す図である。
【
図6】
図6は、新しいデータストリングを時系列データセットと、一又はそれ以上の時間スライスデータセットに挿入する方法を示す図である。
【
図7】
図7は、複数の時間スライスデータセットを用いた時系列データセットのクエリを示す図である。
【0015】
図に示す実施例は、概略的なものであり、全ての特徴を完全に詳細に、あるいは正確な比率で示すものではなく、所定の特徴又は構造は明確化のために他のものに比較して誇張して示されている。また。図面は縮尺通りとみなすべきではない。図に示す実施例は例示であり、本開示の範囲又は特許請求の範囲を限定するものと解釈するべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0016】
時系列データセットの例が
図1及び2に記載されている。このような時系列データセットは、複数の規定したデータフィールドの各々についての一又はそれ以上の対応するフィールド値(FV)データストリングを具えている。このデータフィールドは、1、2、3、・・・、N−2、N−1、N、N+1、N+2、・・・、によってインデックスがつけられており、対応するフィールド値は、FV(n、i)(すなわち、n番目のデータフィールドについてのi番目のフィールド値)で示される。時系列データセットはまた、複数のフィールド値時間インデックス(FVTI)データストリングを具えている。各FVストリングは、対応するFVTIデータストリングに関連する。
図1に示す例では、各FVデータストリングが自身に関連するFVTIデータストリング(同じインデックスでラベル化されている)を有している。
図2に示す例では、複数のFVデータストリングが単一のFVTIデータストリングに関連している。ほぼ常に一緒に現れるデータフィールドを具えるデータセット(例えば、所定時間における車両の緯度と経度)では、複数のフィールド値で共有されている共通の時間インデックスの不要なストレージを防止できる。
【0017】
各FVデータストリングは、適切なフォーマットで、たいていは対応するデータ取得デバイスを用いて、発生、測定、記録、取得、あるいは生成した、英数字又は二進数データ、あるいはその他のデータ又は情報(画像、音声、映像、その他)を表す。FVTIデータストリングは、適切なフォーマットで、関連するフィールド値が発生、測定、記録、取得、あるいは生成した時間を表す。所望のフィールドは、関連する時間依存フィールド値と関連する時間インデックスを持つ時系列データセットに含まれていてもよい。発明の背景に記載された事項を含めて本開示、又は特許請求の範囲の範囲内には数えきれないほどの例が存在し、考案されている。いくつかの例には:位置(緯度、経度、おそらく高度又は海抜も)、速度、及び、様々な操作パラメータ又は車体(例えば、乗用車、トラック、バス、貨物列車又は客車、飛行機、船)の複数車両又はテレメトリィ;温度、風速、湿度又は露点、気圧、降水量、大気質測定、複数の気象センサからの位置;身長、体重、血圧、心拍数、血液化学測定、あるいは複数のヒト患者又は試験対象;温度、電力消費量、データ送受信帯域、データストレージ、読取/書込み操作、複数のネットワークコンピュータ用のハードウエア又はソフトウエア診断データ;と、例のリストは実質的にエンドレスである。多くの日常の家庭、ビジネス環境、あるいは、産業品目又は設備が接続されており、インターネットを介して情報を交換するいわゆるインターネット・オブ・シングス(IoT)の出現により、生成した時系列データの具体的な激増が期待され、これらの大容量のデータは、使用可能に管理されなければならない。
【0018】
数々の要因が、大容量の時系列データの管理を難しくしている。通常、フィールド値は、異なる生成装置(
図1及び2では、各データフィールドについての時系列中に相対縦方向オフセットでグラフで表されている)では、常に均一のインターバルであるいは同時に生じるものではない。中央コンピュータシステム又はサーバへのデータの送信は、異なるデバイスについて、通常、均一にあるいは一定間隔で、あるいは同時に生じるものではない。データは、常にデータが作られた順で受信されない(すなわち、必ずしも関連する時間インデックスの順番に対応した順番で受信されたり、保存されたりするわけではない)。新たに受信されたデータのデータ構造への吸収は、データセットへのアクセスが可能な間に生じることが好ましく、新しく受信したデータは、非同期的にあるいは順不同で受信されたとしても、データの編成を維持するように正しく挿入されるべきである。
【0019】
使用可能であるためには、時系列データセットは、様々な種類の電子クエリに応答してアクセス可能でなくてはならない。データセットの純然たる大きさ及びその複雑さが、時系列データセットに含まれる情報の検索又はフィルタリングを時間及び計算資源集約型にしている。
【0020】
大容量の時系列データを体系化し、管理し、更新し、検索し、フィルタリングする新規な方法が開示されており、特許が請求されている。これらの方法は、いわゆる時間スライスデータセットの生成と使用を用いて、時系列データセットの体系化とクエリを容易にしている。複数の時間スライスデータセットが時系列データセットから生じ、これを用いて時系列データセットの順次の操作又はクエリを案内している。上述した通り、時系列データセットは、関連するフィールド値時間インデックス(FVTI)データストリングによってあらわされる時間に取得、測定、生成、あるいは記録した情報を表す一又はそれ以上の(通常多数の)フィールド値(FV)データストリング含む。時系列データセットの電子的兆候(例えば、時系列データセットを表す、構成要素であるFVとFVTIデータストリングの)は、適切なフォーマット又は構成で、一又はそれ以上の有形かつ非一時的であるコンピュータで読み取り可能な、コンピュータシステムの媒体に保存することができる。時系列データセットの適切な構成には、単純な英数字のテキストファイル、バイナリファイル、テーブル、スプレッドシート、関係型又は非関係型データベース、専用のあるいは特設した二進又は英数字ストレージフォーマット、その他のうちの一又はそれ以上が含まれる。ここに開示され、特許を請求する方法は、これらの適切なフォーマット又は構成で、あるいは将来開発されるフォーマット又は構成で保存したデータベースを用いて実装できる。
【0021】
(i)データセット中の情報、(ii)この情報を表す対応するデータストリング、及び(iii)これらのデータストリングの対応する電子的兆候についての言及は、本開示及び特許請求の範囲では、交換可能であることに留意されたい。通常は、これらの異なる用語が記載されているとしても、所定のコンテキストからそれが意味するものは明らかであり、本開示におけるこれらの一つに対する言及は、明確に記載されていなくてもその所定のコンテキストに適切であるものを意味にしていると解釈するべきである。例えば、時間インデックスデータストリングの「更新」又は「リプレース」は、その時間インデックスデータストリングの保存されている電子的兆候を更新する又はリプレースすることを意味すると解される。同様に、(i)事象が生じた時間、(ii)その時間を表す対応する時間インデックス、(iii)その時間インデックスを表す対応する時間インデックスデータストリング、及び(iv)その時間インデックスデータストリングの対応する電子的兆候への言及は、本開示及び特許請求の範囲では、交換可能であることに留意されたい。本開示におけるこれらの一つに対する言及は、明確に記載されていなくてもその所定のコンテキストに適切であるものを意味にしていると解釈するべきである。例えば、第2の時間インデックスデータストリングより「遅い」と認識されている第1の時間インデックスデータストリングは、第1の時間インデックスデータストリングによって表される対応する第1の時間インデックスによって表される第1の時間が、第2の時間インデックスデータストリングによって表される対応する第2の時間インデックスによって表される第2の時間より遅いことを意味していると理解すべきである。
【0022】
多重時間スライスデータセットの一例が、
図3A及び3Bに記載されている。
図3A及び3Bに示すように、時系列データセットのデータフィールドが、一又はそれ以上の指定データフィールドサブセット、例えば、1、2、3、・・・、M−2、M−1、M、M+1、M+2、・・・に割り当てられている。特定のデータフィールドの対応するサブセットへの適切あるいは所望の割り当てを使用することができ、これらの割り当ての特定のスキームは、通常、基本的な時系列データセットの性質と、そのデータセットの検索又はフィルタリングに望ましいクエリのタイプによって影響を受ける。トラック運送会社用のフリート時系列データセットの例では、データフィールドは、地理的位置、積み荷内容物、積み荷所有者、あるいは送り元又は送り先に応じたサブセットにグループ分けすることができる。いくつかの場合、所定のデータフィールドを指定のサブセットから外すことができ、いくつかの例では、一又はそれ以上のデータフィールドを複数のサブセットに割り当てている(すなわち、データフィールドサブセットは必ずしもばらばらでなくともよい)。また、このような変形は、通常、データセットのタイプと、必要なあるいは所望のクエリのタイプによって動かされる。
【0023】
コンピュータシステムにおける時系列データセットの電子的兆候を受信した後、コンピュータシステムの一又はそれ以上のプロセッサを用いて、受信した兆候から複数の完全な時間スライスデータセットの電子的兆候を自動的に生成する(
図4)。時系列データセット全体の電子的兆候をすべて一度で受信することができる(すなわち、その時点の完全な時系列データセットがコンピュータシステムで受信される)か、あるいは、通常は、電子的兆候は、新しいFV及びFVTIデータストリングの受信時に段階的に受信される(初めから、あるいはより早期のその時点の完全な時系列データセットを受信後にのみ段階的に)。複数の時間スライスデータセットの各々は、指定された時間スライス時間インデックス(TSTI)に対応しており、これは、その複数の時間スライスデータセットの少なくとももう一つの対応するTSTIと異なる。時間スライスデータセットは、
図3A及び3Bに示すように、TSTI(1)、TSTI(2)、・・・TSTI(m−2)、TSTI(m−1)、TSTI(m)、TSTI(m+1)、TSTI(m+2)、・・・によって、インデックスがつけられている。各時間スライスデータセットは、データフィールドの指定されたサブセットに対応する時間スライスデータサブセットに分割され、インデックス(M、m)でラベル化される。すなわち、データフィールドのm番目のサブセットについてのFVとFVTIデータストリングを含む又は表すTSTI(M)を有する時間スライスの時間スライスデータサブセットに分割される。TSTIを「有する」と記載された時間スライスデータセット又はデータサブセットは、そのデータセット又はデータサブセットがTSTIに対応することを意味するが、必ずしも文字通りにTSTIを表すデータストリング又はインデックスを含んでいる必要はないことに留意されたい。一旦発生すると、複数の時間スライスデータセットの電子的兆候は、コンピュータシステムの一又はそれ以上の有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体に、コンピュータで検索可能なフォーマットで自動的に保存される。この媒体は、コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されている。本明細書に開示されている方法の位置の利点は、異なる時間スライスデータセットを異なるコンピュータで読み取り可能な媒体に保存できることである。いくつかのケースでは、この媒体は、一のコンピュータシステムの様々なコンピュータ又はプロセッサに接続されている。この能力は、非常に大きな時系列データセットに使用する際に特に有利である。
【0024】
各時間スライスデータサブセットは、複数データフィールドの対応する指定されたサブセットの各データフィールドについてのFV及びFVTIデータストリングを含む又は表している。このサブセットの各データフィールドについて、時間スライスデータサブセットには、時系列データセットからの対応する単一FVデータストリングか、あるいは、より早い対応する時間スライスデータサブセット(すなわち、より早いTSTIを有する時間スライスデータセットからの時間スライスサブデータセット)における対応するFVデータストリングを表すポインタを具えている。同様に、そのサブセットの各データフィールドについては、時間スライスデータサブセットが、その含まれているあるいは表しているFVデータストリングに関連する時系列データセットからのFVTIデータストリングか、あるいはより早い対応する時間スライスデータサブセットにおける関連するFVTIを表すポインタのいずれかを具えている。
【0025】
より早いFV又はFVTIデータストリング(すなわち、より早いTSTIを有する時間スライスデータサブセット中のFV又はFVTIデータストリング)は、ポインタを用いて表され、単一のポインタは、より早いデータストリングを直接表しており(
図3Aに示す)、あるいはより早いデータストリングは、一連の複数ポインタで表すこともできる(
図3Bに示されており、各ポインタがデータストリングか、あるいは次に早い時間スライスデータサブセットのみにある別のポインタを表し;一連のポインタの他のポインタは、一又はそれ以上の途中の時間スライスデータサブセットを「スキップ」する一又はそれ以上のポインタを具える)。用語「ポインタで表される」とは、一のダイレクトポインタ又は一連の複数ポインタの適切な構成に及ぶ。これらの様々なポインタ構成は、複数の時間スライスデータセットのセット内にある所望の組み合わせに生じうる。
【0026】
更に、
図3A及び3Bの例は、各時間スライスサブセットへ/からの単一ポインタのみを示す。すなわち、各時間スライスデータセットが、より早い時間スライスデータセット全体を表す単一ポインタを具えるか、あるいは、データストリングのみを具えポインタがないかである。これはいくつかの場合には有益な構成であるが、単一時間スライスデータサブセットがデータストリングとポインタの両方を具えている、その他の有益な構成を用いることができる。複数のポインタがある場合、同じより早い時間スライスデータセット中のデータストリングをすべて表示する必要がない。単一ポインタは、適切なあるいは所望の方法でグループ化された一又はそれ以上のより早いデータストリングのセットを表すのに使用することができる。所定のデータフィールドには、所定の時間スライスデータサブセットが対応するFVおよびFVTIデータストリングの両方と、より早い時間スライスデータサブセットの両方を表すポインタ(同じものである必要はない)、あるいは一方のためのデータストリングと、他方のためのポインタを具えるものに当てはまるであろう。このような構成の数多い組み合わせが用いられているものは、データフィールド中に存在する基本的関係あるいは、予期されるクエリの検索又はフィルタのタイプに基づいて選択することができる。
【0027】
所定の時間スライスデータサブセットが、所定のデータフィールドについて、一又はそれ以上のデータストリングと、一又はそれ以上のポインタ、あるいは対応するFVデータストリングに関連するFVTIデータストリングの各々についての一又はそれ以上を具えていようがいまいが、各時間スライスデータサブセットに含まれる、あるいはそのポインタで表される各FVTIデータストリングは、関連するFVデータストリングについての各時系列データセット中の最も遅いFVTIを表しており、これは、その時間スライスデータサブセットのTSTIより早い。換言すると、各時間スライスデータサブセット(したがって、その一部である時間スライスデータセット全部)は、その時間スライスデータセットの時間インデックスより早い時系列データセットに存在する最も遅いフィールド値を具える又は表している。これは、開示した方法の有用性の多くを提供する時間スライスデータセットの特性である。
【0028】
時間スライスデータセット中の適当な数のあるいは適当に配分したTSTIsを使用することができる。TSTIsは規則的にスペースを空けるあるいは不規則にスペースを空ける(時間内に)ことができ、これは、基本的時系列データセットの特定の性質、時系列データセットへの新たなデータの組み入れ、あるいは、予期されるデータセットのクエリのタイプに依存する。時系列データセット中のデータストリングの時間密度に対するTSTIsの時間密度(すなわち、通常、その時間スライスデータセット中の連続するTSTIs間に、いくつのデータストリングが現れるか)は、適切な値に到達する。より広いスペースのTSTIsを持つより少ない時間スライスデータセットは、より多くの中間データストリングを有することになる。この結果、時間スライスデータセットがより少ないストレージスペースを占めるが、時系列データセットのクエリで時間スライスデータセットを使用することによって増加する速度アドバンテージが低減することになる(以下にさらに説明する)。反対に、より狭いスペースのTSTIsを有するより数の多い時間スライスデータセットは、より少ない中間データストリングを有することになり、この結果、より大きなストレージスペースを時間スライスデータセットが占めることになるが、時系列データセットのクエリで時間スライスデータセットを用いることによって増加する速度アドバンテージが増える。常にではないが、通常は、すべての複数時間スライスデータセットに必要な総ストレージは、時系列データセットに必要な総ストレージスペースより少ない。
【0029】
時系列データベースの多くのクエリには、一基準として「時間X時点で」を具えており、これはすなわち、サーチ又はフィルタコマンドにあるその他の基準又は制限が何であれ、ある時間Xに存在するデータフィールド値について結果が求められる。時間範囲を超えたクエリは、一又はそれ以上のです「時間X時点で」のタイプのクエリを包含するであろう。時系列データセットを提供する主な目的は、単に、そのタイプの検索又はフィルタリングを可能にすることである。時間Xより早い最も遅いフィールド値を決定する全時系列データセットの検索又はフィルタリングは不十分であり、時間がかかる。ここに開示した方法に時間スライスデータセットを用いて時系列データセットの必要な検索又はフィルタリングを時間スライスの連続するTSTIs間のある範囲の時間のみ制限する。通常は、これらのデータ値のみが問い合わせを必要とする(すなわち、一又はそれ以上の検索又はフィルタの基準で一致するか否かを評価する)。これは、(i)時間Xより早く、(ii)Xより早くTSTIより遅い(すなわち、「次に早い」TSTI)である、FVTIsに関連している。しばしば、より遅い時間スライスデータセットのコンテンツは、時系列データセットの制限された問い合わせの必要を制限するあるいはなくす。時系列データセットに直接アクセスし問い合わせを行う(これは非常に大きい)必要を低減し、代わりに一の又は二、三の時間スライスデータセットにアクセスするあるいは問い合わせを行うこと(これは、実質的により小さい)で、実質的に速度を速めることができる。
【0030】
時系列データセットからのデータストリングは、時間スライスデータサブセットに「含まれる」と記載されている場合、そのデータストリングで表される情報は同じであり;これらのストリングは、特定のデータストリングが表すもの又は電子的兆候と異なる場合があることに留意されたい。例えば、距離は、時系列データセットではマイルで表されるが、対応する時間スライスデータサブセットではキロメートルで表され、時系列データセットでは英数字のストリングで表されるが、時系列データセットでは二進数ストリングで表され、あるいは、時系列データセットでは倍率が付いた整数で表されるが、時間スライスデータサブセットでは実数で表される。このような差異にもかかわらず、時系列データセットからの距離のフィールド値は、時間スライスデータサブセットに「含まれる」と考えられる。
【0031】
TSTIとして同じであるFVTIの一致した処理に関する取り決めは、開示した方法を使用する場合に生じるであろう不明瞭さを低減するあるいはなくすことができる。これらのFVTIsは、同じTSTIより早いあるいは遅いものとして取り扱うことができ、これらのTSTIの一致した処理は、開示されている方法の不満足な結果を引き起こすことがある起こりうる不明瞭さを除去する。いくつかの例では、特定のTSTIで表される時間と同じ時間を表示するFVTIは、特定のTSTIより早いものとして処理されるFVTIs中に含まれる。その他の例では、特定のTSTIで表される時間と同じ時間を表示するFVTIは、特定のTSTIより遅いとして処理されるFVTIs中に含まれる。典型的なクエリが期待されると仮定すると、前の取り決めはより自然なチョイスであるが、どちらの取り決めも満足のゆく結果をもって実行することができる。
【0032】
時間スライスデータセット中に最も早い時間スライスデータセット、すなわち、いわゆる「開始時点の」時間スライスデータセットを含むことは有利である。この最も早い時間スライスデータセットは、時間スライスデータセット中のその他のすべてのTSTIより早く、時間スライスデータセットのすべてのFVTIより早い。最も早い時間スライスデータセットのすべての時間スライスデータサブセットは、一又はそれ以上のストリングを含み、ポインタはない。最も早い時間スライスデータセットは、プログラミングにおいてエラーや不一致を防止するのに必要であれば、ポインタで表すより早いデータストリングを持つすべてのより遅いデータセットを提供することで、時間スライスデータセットを生成する、クエリする、あるいは操作する時に、有益でありうる。
【0033】
同様に、時間スライスデータセット中に最も遅い時間スライスデータセット、すなわち、いわゆる「終了時点の」または「現時点の」時間スライスデータセットを含むことは有利である。最も遅いデータセットは、時間スライスデータセット中の他のすべてのTSTIより遅く、時系列データセットのすべてのFVTIより遅いTSTIに対応する。最も遅いTSTIは、しばしば現時点に対応する。最も遅い時間スライスデータセットのすべての時間スライスデータサブセットは、一又はそれ以上のポインタを具え、データストリングは具えていない。最も遅い時間スライスデータセットは、ある場合により早い時間スライスデータセットのコンテンツを提供し、これによって、これらの場合においてより早い時間スライスデータセット又は時系列データセットとクエリするのに必要な表示を取り除くことによって、時間スライスデータセットを生成する、クエリする又はその他の操作を行うときに、有利である。
【0034】
コンピュータに実装した方法は、複数時間スライスデータセットを生成する時系列データセットの検索又はフィルタリングに使用することができる(
図7に示す例)。電子クエリは、リスト、作表、グラフ、ディスプレイ、又はFVデータストリング、あるいは、FVデータストリングまたは、クエリ化した複数データフィールドのクエリ化したサブセットの列挙用にコンピュータで受信され、あるいは、そのクエリにおいて特定された複数データフィールドのクエリ化サブセットの、コンピュータシステムで受信される。この複数のデータフィールドは、クエリ時間インデックス(QTI:すなわち、上記の「時間X」)より早く最も遅い関連するFVTIデータを有する。一例では、ある地理的領域にわたる複数のドローンを操作する時系列データセットが、緯度、経度、高度、飛行/着地ステータス、給電/放電状況、バッテリィのチャージ率、を具え、これらは、約5分ごとに記録され、時系列データセット内に含めることができるようになるとすぐに報告される。しかしながら、不規則なあるいは中断された記録又は報告によって、時系列データセットに有意なギャップが生じうる。時間スライスデータセットは、毎時に生じたTSTIsによって発生し;時間スライスサブセットは、特定の複数ドローン群によって、あるいは単一のドローン群によって、多数の中で規定される。この時系列データセットのクエリは、2016年2月9日、AM10:30に、30%以下の給電で、北緯35°乃至40°、西経100°乃至105°で飛行中のすべてのドローンを認識するためのものである。この例のクエリ化したデータフィールドは、各ドローンについての緯度、経度、給電パーセント、飛行/着地状態であり;QTIは2016年2月9日、AM10:30である。
【0035】
クエリの受信後、クエリを行ったサブセットの各フィールドについて、QTIより早い対応する最も遅いFVTIデータストリングが自動的に認識される。この例では、2016年2月9日、AM10:30より早い時系列データセットに生じる最も遅い対応するFVTIが、各ドローンの緯度、経度、給電パーセンテント、及び飛行/着地状態のステータスデータフィールドの各々について決定される。このようにして認識されたFVTIsの各々に関連するFVデータストリングは、次いで自動的に問い合わせが行われ、これらのデータストリングがサーチ又はフィルタ基準に合致するかどうかを決定する。この例では、問い合わせを行った、30%より少ない給電、北緯35°乃至45°、西経100°乃至105°の飛行を表すフィールドがクエリに含まれる基準を満たしている。最後に、このサーチ又はフィルタ基準を満たしているこれらの問い合わせを行ったFVデータストリング又は関連するFVTIデータストリングが、リスト化され、一覧にされ、グラフ化され、表示され(例えば、マップ上に)、あるいは列挙される。この例では、フィルタ基準に合致するドローンの位置がマップにプロットされる。
【0036】
クエリを行った各データフィールドについて、QTIより早い時系列データセット中の最も遅いFVTIデータストリングは、時系列データセット自体の電子的兆候を自動的に電子的にクエリすることによって、完了する。しかしながら、この直接的なクエリは、時間スライスデータセットを用いることによって範囲(及び時間とコンピュータ計算リソース)が制限される。まず、QTIより早い時間スライスデータセット中で最も遅いTSTIが決定される。すなわち、次に早いTSTIが認識される。この例では、クエリを行った各フィールドについて、2016年2月9日、AM10より遅く、2016日2月9日、AM10:30より早いFVTIが認識されなければ、2016年2月9日、AM10のTSTIをもつ時間スライスデータセット中に含まれる、あるいはこの時間スライスデータセットのポインタによって表されるFV及びFVTIデータストリングが、2016年2月9日、AM10:30より早い(すなわち、このQTIより早い)これらのフィールドについて、最も遅い入手可能な値であると、問い合わせが行われる。
【0037】
時系列データセットへのダイレクトアクセス及び問い合わせは、QTIより遅い対応するTSTIsを有する一又はそれ以上の時間スライスデータセットを用いることでさらに制限できる。QTIより遅い時間スライスデータセット中の最も早いTSTIは、自動的に決まる。すなわち、次に遅いTSTIが認識される。クエリを行った各データフィールドについて、次に遅いTSTIを持つ対応する時間スライスデータセットが、対応するFVTIのポインタを含む場合は、次に早いTSTIより遅いそのフィールドについての時系列データセット中には確実にFVTIがなく、時系列データセットはもはやクエリを行う必要がない。代わりに、次に遅いTSTIを持つポインタで表される対応するFVTIデータストリングが、このフィールドについての最も遅いFVTIデータストリングとして認識され、対応するFV及びFVTIデータストリングに問い合わせが行われる。この例では、ドローンの位置に関して2016年2月9日、AM11時間スライス(次に最も遅いTSTI)にポインタが見つかれば、そのポインタ(あるより早い時間スライスデータサブセット中の)で表されるフィールド値を、時系列データセット自体にアクセスするあるいは問い合わせを行うことなく、2016年2月9日、AM10:30(QTI)時点での直近の値として問い合わせを行うことができる。
【0038】
時系列データセットへのダイレクトアクセス及び問い合わせは、より遅い時間スライスデータセットが、QTIより早いFVTIを含む、あるいはポインタを表示していれば、所定のクエリを行ったデータフィールドについてより制限することができる。このようなFVTI(QTIより遅い時間スライスでQTIより早い)が存在するフィールドについては、そのQTIより早くQTIより遅いFVTIはなく、時系列データセットは、もはやクエリを行う必要がない。代わりに、次に遅いTSTIを有するポインタで表される対応するFVTIデータストリングが、そのフィールドについての最も遅いFVTIデータストリングとして認識され、対応するFV及びFVTIデータストリングに問い合わせを行う。この例では、2016年2月9日、AM10:15(QTIの前)に報告されたドローンの位置について、2016年2月9日、AM11(次に遅いTSTI)にポインタがあれば、そのポインタで表されるフィールド値を、時系列データセット自体にアクセスするあるいは問い合わせを行うことなく、2016年2月9日、AM10:30時点での直近の値として問い合わせが行われる。より遅い時間スライスデータセットに見られるQTIより早いFVTIがこの結果を生み出すことができるが、通常は、次に遅い時間スライスデータセットが用いられる。
【0039】
同時を表すFVTIsとTSTIsについて上述した通り、TSTIs又はFVTIsと同じであるQTIsについての一致した処理についての取り決めが、開示されている方法を用いたときに生じるであろう不明瞭さを低減あるいはなくすことができる。これらのQTIsは、同じTSTI又はFVITより早いあるいは遅いとして処理することができ;このようなQTIsの一致した処理が、開示した方法の不満足な結果を引き起こすであろう潜在的な不明瞭さを取り除く。最初のセットの例では、QTIによって表される時間と同じ時間を表すFVTIはどれも、QTIより早いとして処理されたFVTIs中に含まれ、QTIによって表される時間と同じ時間を表すTSTIはどれも、QTIより早いとして処理されたTSTIs中に含まれる。第2セットの例では、QTIによって表される時間と同じ時間を表すFVTIはどれも、QTIより遅いとして処理されるFVTIs中に含まれ、QTIによって表される時間と同じ時間を表すTSTIはどれも、QTIより遅いとして処理されたTSTIs中に含まれる。第3セットの例では、QTIによって表される時間と同じ時間を表すFVTIはどれも、QTIより早いとして処理されるFVTIs中に含まれ、QTIによって表される時間と同じ時間を表すTSTIはどれも、TSTIより遅いQTIs中に含まれる。第4の例では、QTIによって表される時間と同じ時間を表すFVTIはどれもQTIより遅いFVTIs中に含まれ、QTIによって表される時間と同じ時間を表すTSTIはどれも、TSTIより早いTSTIs中に含まれる。典型的なクエリが期待されるのであれば、第1の取り決めはより自然な選択であるが、4つの取り決めのうちのいずれか一つは満足のゆく出力を伴って実装できる。
【0040】
所定の状況では、一又はそれ以上の追加時間スライスデータセットを生成することが望ましい(
図5に例を示す)。通常のシナリオは、時間が経過し、新たな時系列データができる時の、新しいより遅い時間スライスデータセットの生成であり、他のすべてより遅い各新しい対応するTSTIを伴う(使用するのであれば、上述の「end−of−time」スライスを除く)。ドローンの例では、存在する時間スライスデータセットより遅い時間に毎時新しい時間スライスデータセットが生成される。より一般的には、新しい時間スライスは、その時間スライスデータセット中に現存する二つの別のTSTIs間に、対応する新しいTSTIが挿入される。ドローンの例では、毎時のTSTIsは、十分に頻繁ではなく、半時間毎がより適切であるとともに、新しい時間スライスデータセットを生成すべきであることが決定される。
【0041】
新しいTSTIと上述したクエリを生成する方法の間には、いくつか共通点がある。新しい時間スライスデータセットを生成するには、対応する新しいTSTIが指定されなくてはならない。新しい時間スライスデータセットを生成するための一連のアクションは、クエリについて上述したアクションに非常に似ており、新しいTSTIはQTIの代わりをする。時間スライスデータセットに含まれる各フィールドについて、新しいTSTIより早い時系列データベースの最も遅い関連するFVTIが認識されなくてはならず、対応するFV及びFVTIデータストリングは、新しい時間スライスデータセットの時間スライスサブセットに含まれるか、あるいは、このサブセットのポインタによって表される。存在するTSTIsと特に、次に早く次に遅い(新しいTSTIに対して)時間スライスデータセットを用いて、時系列データセット自体へのアクセスを低減あるいはなくすことができ、新しい時間スライスデータセットを追加できる。上述したクエリとは違って、新しい時間スライスデータセットは、より早い時間スライスデータセットに一又はそれ以上(又は多くの)ポインタを含むことができる。また、上述したクエリと違って、時間スライスデータセットに含まれるすべてのフィールドが認識されなくてはならず、これらのフィールドのうちのクエリを行ったサブセットのみではない。まとめると、新しい時間スライスデータセットの生成は、新しいTSTIにおけるすべてのデータフィールドのクエリを実行することに似ており、新しい時間スライスデータセットのすべての認識したFV及びFVTIストリングを含む、あるいはこれを指している。
【0042】
新しいTSTIの指定後に、この時間スライスデータセットの各フィールドについて、対応する最も遅いFVTIデータストリングが自動的に認識され、これは、新しく指定されたTSTIより早い。ドローンの例では、新しく指定されたTSTIを2016年1月3日、PM2:30とする。次いで、2016年1月3日、PM2:30より早い時系列データセットに生じている最も遅い対応するFVTIが、各ドローンの緯度、経度、給電パーセンテージ、飛行/着地状態のデータフィールドの各々について決定される。このように認識されたFVTIsの各々に関連するFVデータストリングは、ついで、新しく指定されたTSTIを伴う新しい時間スライスデータセット(及び対応するデータサブセット)に自動的に含まれる、あるいはこのポインタによって表示される。
【0043】
各データフィールドについて、新しく指定されたTSTIより早い時系列データセット中の最も遅いFVTIデータストリングの認識時系列データセット自体の電子的兆候を自動的に電子的にクエリすることによって行われる。しかしながら、ダイレクトクエリは、現存する時間スライスデータセットを用いることで、範囲(及び時間とコンピュータリソース)が制限される。まず、時間スライスデータセット中の最も遅いTSTIが決定される。これは、新しく指定されたTSTIより早い、すなわち、次に早いTSTIが認識される。ドローンの例では、新しい指定されたTSTIは2016年1月3日、PM2:30であり、次に早いTSTIは、2016年1月3日、PM2である。このデータフィールドの各々について、時系列データセットは、次に早いTSTIより遅く、新しいTSTIより早い、関連するFVTIがないことを決定するためのクエリを行うことが必要なだけである。この条件に合致する各クエリを行ったフィールドについて、時系列データセット中の最も遅いFVTI(新しく指定したTSTIより早い)は、対応する次に早い時間スライスデータサブセットに含まれる、あるいはそのポインタで指定されるFVTIであり、対応するFV及びFVTIデータストリングは、新しい時間スライスデータセットに含まれるか、あるいはそのポインタによって表示される。ドローンの例では、各フィールドについて、2016年1月3日、PM2より遅く、2016年1月3日、PM2:30より早いFVTIが認識されなければ、2016年1月3日PM2のTSTIを持つ時間スライスデータセットに含まれる、あるいはこのポインタによって表示されるFV及びFVTIデータストリングが、2016年1月3日、PM2:30の新しいTSTIを持つ新しい時間スライスデータセットにも含まれる、あるいはこのポインタによっても表示される。
【0044】
時系列データセットへのダイレクトアクセス又はその問い合わせは、新しく指定されたTSTIより遅い対応するTSTIsをもつ一又はそれ以上の時間スライスデータセットを用いることにより、さらに制限することができる。時間スライスデータセット中の最も早いTSTIは自動的に決まり、これは、新しく指定されたTSTIより遅い、すなわち、次に遅いTSTIが認識される。各データフィールドについて次に遅いTSTIを持つ対応する時間スライスデータサブセットが、対応するFVTI用のポインタを含む場合、次に早いTSTIより遅いそのフィールドについての時系列データセット中に明らかにFVTIがなく、時系列データセットはもはやクエリを行う必要がない。代わりに、次に遅いTSTIを持つポインタによって表示される対応するFVTIデータストリングが、そのフィールドについての最も遅いFVTIデータストリングとして認識され、対応するFV及びFVTIデータストリングは、新しく指定されたTSTIを持つ新しい時間スライスデータサブセットに含まれるか、あるいはそのポインタによって表示される。ドローンの例では、ドローンの位置についての2016年1月3日、PM3に(次の最も遅いTSTI)ポインタがあれば、そのポインタによって表示されるフィールド値(より早い時間スライスデータサブセット中の)は、2016年1月3日、PM2:30の時点での直近のフィールド値として時系列データセット自体にアクセスする、あるいは問い合わせを行うことなく、新しい時間スライスデータサブセットに含まれるか、あるいはそのポインタによって表示できる。
【0045】
時系列データセットへのダイレクトアクセス又はその問い合わせは、所定のクエリを行ったデータフィールドについて、より遅い時間スライスデータセットが、新しく指定されたTSTIより早いFVTIに含まれるか、あるいはそのポインタで表示されていれば、さらに制限することができる。このようなFVTIが存在するいずれかのフィールドについて(新しく指定されたTSTIより遅い時間スライス中の新しく指定されたTSTIより早い)、新しく指定されたTSTIより早いFVTIより遅いFVTIはなく、時系列データセットはもはやクエリを行う必要がない。代わりに、次に遅いTSTIを持つポインタによって表示された対応するFVTIデータストリングが、そのフィールドについての最も遅いFVTIデータストリングとして認識され、対応するFV及びFVTIデータストリングは、新しい時間スライスデータサブセットに含まれるか、あるいはそのポインタによって表示される。この例では、2016年1月3日、PM2:15(新しく指定されたTSTIより前)に報告されたドローンの位置について、2016年1月3日、PM3の時間スライス(次に遅いTSTI)にポインタがあれば、そのポインタで表示されるフィールド値は、2016年1月3日、PM2:30(新しく指定されたTSTI)の時点の直近の値として、時系列データセットにアクセスするか、あるいは問い合わせを行うことなく、新しい時間スライスデータサブセットに含まれるか、あるいはそのポインタによって表示される。いずれかのより遅い時間スライスデータセットに見られる新しく指定されたTSTIより早いFVTIが、この結果を生じさせることができるが、通常は、次に遅い時間スライスデータセットが用いられる。
【0046】
いくつかの例では、FV又はFVTIデータストリングが、新しい時間スライスデータセットの所定の時間スライスデータサブセットに含まれる場合、そのデータサブセットのすべてのフィールドが、FV及びFVTIデータストリングとともに追加される。このような例では、単一のポインタが、一の時間スライスデータサブセットに含まれており、より早い対応する時間スライスデータサブセット全体を表示する。その他の例では、所定の時間スライスデータサブセットがデータストリングとポインタを混合して具えていてもよい。これらの構成の選択は、しばしば、時系列データセットの様々なデータフィールドの性質あるいはこれらの接続または相関関係によって提示される。
【0047】
新しい時間スライスデータセットが生成された後、一又はそれ以上のより遅い時間スライスデータセットの一又はそれ以上のポインタを更新する必要がある、あるいは更新することが好ましい。上述したいくつかのシーケンスについては、これらのデータセットがここに開示されたクエリ方法と時間スライス挿入方法で使用されている場合は、より遅い時間スライスデータセット中の正しく更新されたポインタが必要である。所定の場合、より遅い時間スライスデータセットが更新されないことが好ましい(以下を参照)。
【0048】
一又はそれ以上の以前に存在するより遅い時間スライスデータセットが、新しい時間スライスデータセットが生じた後に更新されると仮定すると、所定のデータフィールド用のポインタのみを更新する必要がある。一般的に、新しい時間スライスデータセットより早い時間スライスデータセットを表示するより遅い時間スライスデータセットのポインタはいずれも、新しい時間スライスの対応するデータストリングあるいはポインタを表示する新しいポインタで置き換えることができる。特に、このようなポインタは、通常、最初のより早いTSTIより遅い新しいTSTIの前の最も遅いFVTIが見つかる少なくとも一のフィールドを含むより遅い時間スライスデータサブセット中で置き換えられる。ポインタをより早いデータストリングへ、あるいは新しいポインタを有するポインタをより遅いデータストリング又はポインタへの「置き換え」は、単一のポインタ又はシーケンスの最初のポインタを、単一のダイレクト新ポインタで置き換えることによって、あるいはシーケンスのポインタの一又はそれ以上又はすべてを置き換えることによって、行うことができる。
【0049】
何らかの理由で時間スライスデータセットが除去される場合、より遅い時間スライスデータセットのいずれかがいずれかのデータストリングへのポインタあるいは削除した時間スライスデータセットのポインタを含む場合、これらのポインタは置き換えるか、あるいは更新しなければならない。通常、このようなポインタを更新して、対応するデータストリング又は削除したポインタより早い最も遅い残りの時間スライスデータセット中のポインタを表示することは、この問題の適切な取り組みである。その他のスキームを考案し実装することもできる。
【0050】
いくつかの場合、同じQTIで、あるいはQTIsの指定した範囲内で、多数の異なるクエリが行われることが知られている。このような場合、QTIに近いあるいはこれに等しい対応する新しいTSTI(s)をもつ追加の時間スライスデータセットを生成し、この一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセット内のデータストリングのすべてのクエリまたは問い合わせを実行することが有利である。上述した様々なクエリ方法で必要な時間インデックス試験の多くは、もはや必要がなくなるので、このような技術を用いて有意な速度強化が実現できる。新しい時間スライスデータセットの生成中は、このような時間インデックス試験のみが生じるであろう。この目的のために常に時間スライス全体を生成する必要はなく、いくつかの場合、時間スライスデータセットの一部のみ、すなわち、クエリを行うデータフィールドまたはポインタを含む部分のみが生成される場合は、更なる時間又はスペースを節約できる。これらの場合、新しい時間スライスデータセットを生成した後に現存の時間スライスデータセットを変えることは不必要であり、むしろ望ましくない。いくつかの場合、追加の一又はそれ以上の時間スライスデータセットを削除し、以前に存在した時間スライスデータセットから切り離し、あるいは不活性化する。この場合、以前に存在する時間スライスデータセットを変更せずに残すことが好ましい。
【0051】
データ送信が一時的に止まるあるいは遅延する問題は、上述した通りである。通常は、より早い関連するFVTIデータストリングを持つFVデータストリングを受信する前に、より遅い関連するFVTIデータストリングを持つFVデータストリングが時系列データセットと複数の時間スライスデータセットに存在することはない。特に、新しく到着したデータストリングの時系列データセットへの挿入は特別な問題を起こさないが、新しく到着したデータストリングの効果は、より遅い時間スライスデータセットにエラーを引き起こす。
【0052】
新しいFVデータストリングとそれに関連する新しいFVTIデータストリングがコンピュータシステムで受信されると、これらのデータストリングはまず、時系列データセットに含まれ保存される。対応するデータフィールドサブセットと対応する時間スライスデータサブセットが認識されて、所定の時間スライスデータサブセットのどの部分の更新が必要であるかを表示する(
図6に示す例)。新しいFVTIより遅いその時間スライスデータセット中の最も早いTSTIが決定される(すなわち、最初のより遅い時間スライスが決定される)。第1のより遅い時間スライス中の新しいFVデータストリングに対応する時間スライスデータサブセットがポインタを含んでいれば、そのポインタは、新しいFVデータストリングに置き換えられ、関連する新しいFVTIが第1のより遅い時間スライスに含まれる。この置き換えたポインタがその他のFV及びFVTIデータストリングを表示する場合、これらのストリングまたはその新しいポインタが、新しいFV及びFVTIデータストリングとともに、時間スライスデータサブセットに含まれる。新しいFVTIデータストリングのより早い対応するFVTIデータストリングまたはそのポインタを含む、さらに遅い時間スライスデータセット(すなわち、第1のより遅い時間スライスより遅い)の対応する時間スライスデータサブセットも、これらのより遅い時間スライスデータサブセット中の新しいFV及びFVTIデータストリングまたはそのポインタで置き換えられる。
【0053】
フィールド群または全時間スライスデータサブセットが単一ポインタで表示されている場合は、群全体または第1のより遅い時間スライスの時間スライスデータサブセットが、新しいFV及びFVTIデータストリングを含むFV及びFVTIデータストリングで置き換えらえる。これらの場合、更により遅い時間スライスデータサブセットのいずれも、新しいFVTIデータストリングより早いFVTIデータストリングへのポインタを含んでおり、これらのポインタは、新たに更新された第1のより遅い時間スライスデータサブセットへのポインタに置き換えられる。
【0054】
本発明の方法は、時系列データセットに関連するものとして開示されているが、また、その他の単調に変化するパラメータにしたがって構成できるデータベースの保存、更新、検索、及びフィルタリング用に使用することもできる。いくつかの例には以下のものがある。海洋学データ、海洋生物学データ、地質データは、様々な深度で収集し、深度系列データセットとして編成し、複数の深度スライスデータセットを用いてクエリすることができる。大気データは、様々な高度で収集し、高度系列データセットとして編成し、複数の高度スライスデータセットを用いてクエリすることができる。天文学データは、回収してこれを評価して対応するスペクトル赤方偏移(機能的に距離に相当する)を決定し、赤方偏移系列データセットとして編成し、複数の赤方偏移スライスデータセットを用いてクエリすることができる。
【0055】
一又はそれ以上の電子プロセッサと、一又はそれ以上の有形で、非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体を具えるコンピュータシステムを、構成し、接続して、所望であれば開示した一又はそれ以上の変形例を含めて、上述の一又はそれ以上の方法を実行するようにプログラムすることができる。有形で、非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータシステムに適用した時に、開示した一又はそれ以上の変形例を含めて、上述の一又はそれ以上の方法を実行するようにそのコンピュータシステムに指示を行うコンピュータで読み取り可能な指示をエンコードすることができる。有形で、非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体は、開示した一又はそれ以上の変形例を含めて、上述の方法の一又はそれ以上によって生成し、保存した時系列データセットあるいは一又はそれ以上の時間スライスデータセットの電子的兆候を保存するようにエンコードすることができる。有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体は、その他の適切な不法またはコンピュータシステムを用いて生成し保存した、同様にまたは類似して構成したデータセットの電子的兆候でエンコードすることができる。
【0056】
本明細書に開示して特許を請求しているシステム及び方法は、時系列データセットと複数の時間スライスデータセット用のいずれかのタイプのデータ構造と共に有益に使用することができる。このデータセットには、単純なテキストまたは数表、一又はそれ以上のスプレッドシート、一又はそれ以上の関係型データベース、一又はそれ以上の専門データ構造として構成されたデータを含む。これらは、(i)米国特許第8,977,656号、(ii)米国特許第8,990,204号、(iii)米国特許第9,002,859号、及び(iv)米国特許第9,171,054号(これらは、全文が記載されているかのように、引用により組み込まれている)。専門データ構造は、本明細書に開示され特許を請求している一又はそれ以上の方法用に特に最適化されている。
【0057】
本明細書に開示した方法は、通常、一又はそれ以上のプロセッサを具え、有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体を具えるあるいはこれらに操作可能に接続されている、一又はそれ以上のコンピュータ、コンピュータシステム、またはサーバを操作するコンピュータプログラムとして実施できる。開示したプロセスの所定の部分を実行するコンピュータ、システムまたはサーバは、開示したプロセスのその他の部分を実行するものと同じである必要はなく、あるいは同じではない。すべてのケースで、コンピュータ、サーバ、あるいはシステムは独立型のマシーンであってもよく、ローカルまたは広域ネットワーク(LANまたはWAN)、あるいはインターネットに接続された一又はそれ以上のマシーンを具えていてもよい。適切なハードウエアまたはハードウエア+ソフトウエアの実装を使用することができる。
【0058】
本明細書に開示されたシステム及び方法は、汎用のあるいは特定の目的のコンピュータ、またはサーバ、あるいはソフトウエアを介してプログラムされたその他のプログラム可能なハードウエア装置、あるいは配線を介して「プログラムされた」ハードウエアまたは設備、あるいはこれらを組み合わせて、またはこれらを用いて実装することができる。コンピュータ又はサーバーは、単一の機会を具えていてもよく、あるいは、複数の相互作用する機械(単一個所に配置されている、あるいは複数の遠隔個所に配置されている)を具えていてもよい。コンピュータプログラム又はその他のソフトウェアコードを使用している場合は、これらは有形で、非一時的な、一時的又は永久的なストレージ、又はコンピュータで読み取り可能なマイクロコード、マシーンコード、ネットワークベース又はウエブベース、又は、RAM、ROM、CD−ROM、CD−R、CD−R/W、DVD−ROM、DVD±R、DVD±R/W、ハードドライブ、サムドライブ、フラッシュメモリ、光学媒体、磁気媒体、半導体媒体、あるいは将来的にコンピュータで世も取り可能な代替ストレージ、と共に動作する分散型ソフトウエアモジュールなどによって交換可能な媒体に実装できる。
【0059】
上記に加えて、以下の例は、本開示または特許請求の範囲の範囲内にある。
【0060】
例1
コンピュータに実装した方法において:
(a)時系列データセットの電子的兆候をコンピュータシステムで自動的に受信するステップであって、(i)複数の規定したデータフィールドの各々について、時系列データセットが一又はそれ以上の対応するフィールド値(FV)データストリングを具え、(ii)この時系列データセットが複数のフィールド値時間インデックス(FVTI)データストリングを具え、(iii)各FVデータストリングがそのFVデータストリングで表される情報が取得された、測定された、生成された、あるいは記録された時間を表す複数のFVTIデータストリングの対応するデータストリングに関連している、ステップと;(b)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、時系列データセットの電子的兆候と、複数の時間スライスデータセットの電子的兆候を自動的に生成して、使用するステップであって、(i)複数の時間スライスデータセットの各々が、複数の時間スライスデータセットの他の少なくとも一の対応するTSTIと異なる指定した時間スライス時間インデックス(TSTI)に対応しており、(ii)複数の規定したデータフィールドの複数の指定したサブセットの各々について、各時間スライスデータセットが対応する時間スライスデータサブセットを具えており、(iii)各時間スライスデータサブセットが、複数のデータフィールドの対応する指定したサブセットの各データフィールドについて、(A)時系列データセットからの対応する単一FVデータストリングか、または、直接あるいは一又はそれ以上の中間ポインタを介して、より早いTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセット中の対応するFVデータストリングを表すポインタのいずれか、及び(B)上記(A)に含まれる又は表示されるFVデータストリングについて、時系列データセットからの関連するFVTIデータストリングか、より早いTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセット中の対応する関連FVTIデータストリングを、直接的に、又は、一又はそれ以上の中間ポインタを介して、表示するポインタのいずれか、を具えており、(iv)関連FVデータストリングについて、時間スライスデータサブセットのTSTIより早い、時系列データセット中の最も遅いFVTIを表している、各時間スライスデータサブセットに含まれるあるいは、そのポインタによって表示される各FVTIデータストリングを具えるステップと;(c)コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されたコンピュータシステムの有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な一又はそれ以上の媒体に、上記(b)で生成した電子的兆候をコンピュータで検索可能なフォーマットで自動的に保存するステップと;を具えるコンピュータに実装した方法。
【0061】
例2
例1のコンピュータに実装した方法において、特定のTSTIによって表示された時間と同じ時間を表示するFVTIが、特定のTSTIより早いものとして処理されるFVTIs中に含まれている。
【0062】
例3
例1のコンピュータに実装した方法において、特定のTSTIによって表示された時間と同じ時間を表示するFVTIが、特定のTSTIより遅いものとして処理されたFVTI中に含まれている。
【0063】
例4
例1乃至例3のいずれかのコンピュータに実装した方法において、各時間スライスデータサブセット中の各ポインタが、対応するデータストリング又は次に早い時間スライスデータセット中の対応する時間スライスデータサブセットのポインタを直接表示している。
【0064】
例5
例1乃至例3のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、各時間スライスデータサブセット中の各ポインタが、対応するTSTIより早い対応するデータストリングを含む時間スライスデータサブセット中の、最も遅い対応するTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットの対応するデータストリングを直接表示している。
【0065】
例6
例1乃至例3のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、第1のTSTIを有する少なくとも一の時間スライスデータサブセットの少なくとも一のポインタについて、(A)少なくとも一のポインタが、対応するデータストリング、又は第1のTSTIより早い第2のTSTIを有する、より早い時間スライスデータセットの対応する時間スライスデータサブセットの対応するデータストリング、又はポインタを直接表示している、及び(B)複数の時間スライスデータセットが、第1のTSTIより早く、第2のTSTIより遅い中間TSTIを有する、少なくとも一の中間時間スライスデータセットを具える。
【0066】
例7
例1乃至例6のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、各時間スライスデータサブセットが、対応する指定したデータフィールドサブセットの各データフィールドについて、(i)FVデータストリングと、関連FVTIデータストリング、あるいは(ii)対応するより早い時間スライスデータサブセットの対応するFVデータストリングへのポインタと、対応するより早い時間スライスデータサブセットの対応するFVTIデータストリングに対応するポインタ、のいずれかを有する。
【0067】
例8
例1乃至例7のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、一又はそれ以上のポインタを有する各時間スライスデータサブセットが、対応するより早い時間スライスデータサブセット全体を表示する単一ポインタのみを具える。
【0068】
例9
例1乃至例8のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、複数の時間スライスデータセットが、他の複数の時間スライスデータセットのすべての対応するTSTIsより早く、最も早いTSTIに対応する最も早い時間スライスデータセットを具え、この最も早いTSTIが時系列データセットのすべてのFVTIより早く、最も早い時間スライスデータセットのすべての時間スライスデータサブセットが、一又はそれ以上のデータストリングを具えており、ポインタは具えていない。
【0069】
例10
例1乃至例9のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、複数の時間スライスデータセットが、他の複数の時間スライスデータセットのすべての対応するTSTIsより遅く、最も遅いTSTIに対応する最も遅い時間スライスデータセットを具え、この最も遅いTSTIが時系列データセットのすべてのFVTIより遅く、最も遅い時間スライスデータセットの各時間スライスデータサブセットが、一又はそれ以上のポインタを具えており、データストリングは具えていない。
【0070】
例11
例1乃至例10のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において:更に:(d)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、新しく指定されたTSTIより早い複数の時間スライスデータセット中に生じた最も遅いTSTIを自動的に決定するステップと;(e)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、複数の規定されたデータフィールドの各々について、上記(d)で決定した最も遅いTSTIより遅く新しく指定されたTSTIより早い、時系列データセットの最も遅いFVTIを表示する対応FVTIデータストリングを自動的に認識するステップと;(f)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、少なくとも一の対応する最も遅いFVTIデータストリングが上記(e)で認識されている複数のデータフィールドの各指定されたサブセットが、新しい時間スライスデータセットの対応する時間スライスデータセット中に、(i)認識した各最も遅いFVTIデータと関連FVデータストリングと、(ii)上記(e)においてFVTIデータストリングが認識されなかった指定したサブセットの各データフィールドについて、一又はそれ以上のFVデータストリング、一又はそれ以上のFVTIデータストリング、又は、新しいTSTIより早い時系列データセット中の最も遅いFVTIと、関連FVデータストリングを表す一又はそれ以上のポインタ、を自動的に具え;(g)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、対応するFVTIデータストリングが上記(e)で認識されていない複数のデータフィールドの各指定したサブセットについて、新しい時間スライスデータセットの対応する時間スライスデータサブセット中に、一又はそれ以上のデータストリング又は、より早いTSTIを伴う対応する時間スライスデータサブセット中に、新しいTSTIより早い最も遅いFVTIデータストリングと、関連するFVデータストリングとを集合的に表示する一又はそれ以上のポインタとを、自動的に具え;(h)コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されたコンピュータシステムの、一又はそれ以上の有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体と、上記(f)及び(g)の時間スライスデータサブセットを具え、新しく指定したTSTIに対応する、新しい時間スライスデータセットの電子的兆候を自動的に生成し、コンピュータで検索可能なフォーマットで自動的に保存するステップ;とを具える。
【0071】
例12
例11のコンピュータに実装した方法において:上記(f)が、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、上記(e)で少なくとも一の対応する最も遅いFVTIデータストリングが認識される複数のデータフィールドの各指定されたサブセットについて、新しい時間スライスデータセットの対応する時間スライスデータサブセット中に、指定されたサブセットのデータフィールドの各々について、対応するFVデータストリングと新しいTSTIより早く、最も遅いFVTIに対応する関連FVTIデータストリングを自動的に具える、ステップを具える。
【0072】
例13
例11又は12に記載のコンピュータに実装した方法において、上記(e)の認識が、時系列データセットの電子的兆候に自動的に電子的にクエリを行って、上記(d)で決定した最も遅いTSTIより遅く、新しく指定したTSTIより早い対応するFVTIデータストリングを認識するステップを具える。
【0073】
例14
例13に記載のコンピュータに実装した方法において、上記(e)の認識が、複数の規定したデータフィールドの各々について、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(A)新しい指定されたTSTIより遅い時間スライスデータセット中の最も早いTSTIを決定するステップと、(B)上記(A)で決定したTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットがポインタを具える各フィールドについて、時系列データセットの電子クエリからそのフィールドを除外して、そのポインタで表示される対応するFVTIを最も遅いFVTIとして認識するステップと;を具える。
【0074】
例15
例13または14のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、上記(e)の認証が、複数の規定したデータフィールドの各々について、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いるステップと、対応する時間スライスデータセットの各フィールドについて、新しく指定したTSTIより遅いFVTIデータストリングを有するステップを具え、上記(d)で決定した最も遅いTSTIより早いFVTIデータストリングを具え、あるいはポインタで表示して、時系列データセットの電子クエリからフィールドを除去し、具えている又は表示されたFVTIデータストリングを最も遅いTSTIとして認識するステップを具える。
【0075】
例16
例13ないし15のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において上記(e)の認識が、複数の規定したデータフィールドの各々について、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(A)新しく指定したTSTIより遅い時間スライスデータセット中の最も早いTSTIを決定するステップと、(B)上記(A)で決定したTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットが、上記(d)で決定した最も遅いTSTIより早いFVTIデータストリングを含む又はこれをポインタで表わした各フィールドについて、時系列データセットの電子クエリからそのフィールドを排除して、含まれているあるいは表わされたFVTIデータストリングを最も遅いTSTIとして認識するステップと、を具える。
【0076】
例17
例1乃至16のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、更に:(i)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、上記(e)で少なくとも一の対応するFVTIが認識された複数のデータフィールドの指定された各サブセットについて、新しく指定したTSTIより遅い対応するTSTIsで、新しく指定したTSTIより早い対応するTSTIsを伴い対応する時間スライスデータサブセット中の対応するFVTIデータストリング又は関連FVデータストリングを表示する一又はそれ以上のポインタ具える一又はそれ以上の対応する時間スライスデータサブセットを認識するステップと;(j)上記(i)で認識された一又はそれ以上の各時間スライスデータサブセットについて、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、一又はそれ以上の対応するポインタを、新しい時間スライスデータセットの対応するFV又はFVTIデータストリングを表示する一又はそれ以上の対応する新しいポインタで自動的に置き換えるステップと;(k)コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されたコンピュータシステムの有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な一又はそれ以上の媒体と、上記(j)の置き換えたポインタの電子的兆候を自動的に更新するステップと;を具える。
【0077】
例18
例1乃至17のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、更に:(d)規定したデータフィールドのうちの対応するものについての新しいFVデータストリングと、新しいFVデータストリングが取得され、測定され、生成され、あるいは記録された時間の新しいFVTIを表示する新しい関連FVTIデータストリングの電子的兆候を、コンピュータシステムで自動的に受信するステップと;(e)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、この新しいFV及びFVTIデータストリングを時系列データセットに自動的に含めるステップと;(f)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されたコンピュータシステムの一又はそれ以上の有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体に、コンピュータで検索可能なフォーマットで、新しいFV及びFVTIデータストリングの電子的兆候を、時系列データセットの電子的兆候の一部として、自動的に生成し、自動的に保存するステップと;を具える。
【0078】
例19
例18に記載のコンピュータに実装した方法において、さらに:(g)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、複数のデータフィールドの複数の指定したサブセットのうちのどれが、上記(d)のデータフィールドを具えるかを自動的に認識し、その指定したサブセットに対応する時間スライスデータサブセットを認識するステップと;(h)一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、新しいFVTIより遅い最も早いTSTIを自動的に決定するステップと;(i)上記(d)のデータフィールドについて上記(g)で認識した時間スライスデータサブセット中のポインタを有する時間スライスデータセットに対応する上記(h)で認識した各TSTIについて、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、そのポインタを、上記(d)のデータフィールドについての新しいFVデータストリングと関連する新しいFVTIデータストリングで自動的に置き換えるステップと;(j)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、上記(h)で決定したTSTIより遅いTSTIに対応し、上記(d)のフィールドについて、新しいFVTIより早いFVTIデータストリング又は新しいFVTIより早いFVTIデータストリングを表示するポインタを具え、上記(g)で認識された各時間スライスデータサブセットについて、時間スライスデータサブセット、より早いFVTIデータストリング、関連するFVデータストリング、あるいは一又はそれ以上のポインタを、新しいFVTIデータストリング、関連する新しいFVデータストリング、あるいは上記(i)の時間スライスデータサブセットでこれらの新しいデータストリングを表示する一又はそれ以で自動的に置き換えるステップと;(k)コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されたコンピュータシステムの、一又はそれ以上の有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体に、上記(i)及び(j)で交換した時間スライスデータサブセットの電子的兆候を、コンピュータで検索可能なフォーマットで自動的に生成し、自動的に保存するステップと;を具える。
【0079】
例20
例18に記載のコンピュータに実装した方法において、更に:(g)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、複数のデータフィールドの複数の指定したサブセットのどれが、上記(d)のデータフィールドを具えているかを認識し、指定したサブセットに対応する時間スライスデータサブセットを認識するステップと;(h)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、新しいFVTIより遅い最も早いTSTIを自動的に決定するステップと;(i)上記(g)で認識した時間スライスデータサブセットについて、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、上記(h)で決定したTSTIより遅いTSTIに対応し、上記(d)のフィールドについて新しいFVTIより早いFVTIを具え、時間スライスデータサブセットを、新しいFVTIデータストリングを伴うより早いFVTIデータストリングと、新しいFVTIデータストリングを伴うより早いFVデータストリンで自動的に置き換えるステップと;(j)上記(g)で認識した時間スライスデータサブセットにポインタを有する時間スライスデータセットに対応する上記(h)で認識した各TSTIについて、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、そのポインタを、上記(g)で認識した指定したサブセットのデータフィールドの各々について、上記(d)のデータフィールドについての新しいFVデータストリングと関連するFVTIデータストリングを含む対応するFVデータストリングと、上記(h)で認識したTSTIより早い最も遅いFVTIに対応する関連FVTIデータストリングで自動的に置き換えるステップと;(k)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、上記(h)で決定したTSTIより遅いTSTIに対応し、上記(h)で決定したTSTIより早いTSTIに対応する時間スライスデータセット中の時間スライスデータサブセットを表示するポインタを具える各時間スライスデータセットの各対応する時間スライスデータサブセットを自動的に認識するステップと;(l)上記(k)で認識した各時間スライスデータサブセットについて、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて対応するポインタを、上記(h)で決定されたTSTIに対応する時間スライスデータセットの対応する時間スライスデータサブセットを表示する、対応する新しいポインタで自動的に置き換えるステップと;(m)上記(i)(j)及び(l)で置き換えた時間スライスデータサブセットの電子的兆候を、コンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサに操作可能に接続されたコンピュータシステムの、一又はそれ以上の有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体に、コンピュータで検索可能なフォーマットで自動的に生成し、自動的に保存するステップと;を具える。
【0080】
例21
例1乃至20のいずれかに記載の方法を用いて生成する複数の時間スライスデータセットを用いて時系列データセットを検索またはフィルタリングする、コンピュータに実装した方法において:(a)(i)コンピュータシステムの一又はそれ以上の有形で非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体に、コンピュータで検索可能なフォーマットで、時系列データセットの電子的兆候が保存されており、(ii)複数の規定したデータフィールドの各々について、時系列データセットが一又はそれ以上のフィールド値(FV)データストリングを具えており、(iii)時系列データセットが、複数のフィールド値時間インデックス(FVTI)データストリングを具えており、(iv)FVデータストリングの各々が、FVデータストリングが取得され、測定され、生成され、あるいは記録されたことによって情報が与えられた時間を表示する複数のFVTIデータストリングの対応するものに関連しており、(b)(i)複数の時間スライスデータセットの電子的兆候が、コンピュータシステムの一又はそれ以上の有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体に、コンピュータで検索可能なフォーマットで保存され、(ii)複数の時間スライスデータセットの各々が、他の複数の時間スライスデータセットの少なくとも一つの対応するTSTIと異なる指定された時間スライス時間インデックス(TSTI)に対応しており、(iii)複数の規定したデータフィールドの複数の指定したサブセットの各々について、各時間スライスデータセットが、対応する時間スライスデータサブセットを具え、(iv)各時間スライスデータサブセットが、複数のデータフィールドの対応する指定したサブセットの各データフィールドについて、(A)時系列データセットからの対応する単一FVデータストリングか、あるいは直接的にあるいは一又はそれ以上の中間ポインタを介して、より早いTSTIを伴う対応する時間スライスデータサブセット中の対応するFVデータストリングを表示するポインタのいずれか、及び(B)上記(A)に記載された又は表示されたFVデータストリングについて、時系列データセットからの関連するFVTIデータストリングか、あるいは、直接にあるいは一又はそれ以上の中間ポインタを介して、より早いTSTIを伴う対応する時間スライスデータサブセット中の対応する関連FVTIデータストリングを表示するポインタのいずれか、を具え、(v)各時間スライスデータサブセットに含まれる又はそのポインタで表示される各FVTIデータストリングが、関連FVデータストリングについて、時間スライスデータサブセットのTSTIより早く、時系列データセット中の最も遅いFVTIを表しており、この方法は:(A)クエリ中で特定した複数のデータフィールドのクエリを行ったサブセットの、FVデータストリングに関する、リスト、表、グラフ、ディスプレイ、又は一覧表についての電子クエリを受信して、コンピュータシステムで、クエリ時間インデックス(QTI)より早い最も遅い関連するFVTIデータストリングを有する、ステップと;(B)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、クエリを行ったサブセットの各フィールドについて、QTIより早い対応する最も遅いFVTIデータストリングを自動的に認識するステップと;(C)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、上記(B)で認識したFTVIデータストリングを、又は上記(B)で認識したFTVIデータストリングに関連するFVデータストリングを自動的に電子的問い合わせを行うステップと;(D)プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサ、ディスプレイ、又は有形で非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体を用いて、上記(C)で問い合わせたFV又はFVTIデータストリング中の、FVまたはFVTIデータストリングをリスト化、作表、グラフ化、表示あるいは一覧表化するステップであって上記(A)のクエリに含まれる一又はそれ以上の検索又はフィルタ基準を満たしている、ステップと;を具える。
【0081】
例22
例21のコンピュータに実装した方法において、上記(B)の認識が、時系列データセットの電子的兆候を自動的に電子的にクエリして、QTIより早い一又はそれ以上の対応する最も遅いFVTIデータストリングを認識するステップを具える。
【0082】
例23
例22に記載のコンピュータに実装した方法において、更に、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(i)QTIより早い時間スライスデータセット中の最も遅いTSTIを決定するステップと、(ii)上記(i)で決定したTSTIより遅くQTIより早い時系列データセットでFVTIが認識されなかったクエリを行った各フィールドについて、時系列データセットの電子クエリからそのフィールドを排除し、上記(i)で決定したTSTIを有する対応する時間スライスデータに含まれる、あるいはそのポインタによって表示されるFVTIデータストリングを、最も遅いFVTIデータストリングとして認識するステップと、を具える。
【0083】
例24
例22又は23のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、さらに、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(i)QTIより遅い時間スライスデータセット中の最も早いTSTIを決定するステップと、(ii)上記(i)で決定したTSTIを伴う対応する時間スライスデータサブセットが、FVTIデータストリングを表示するポインタを具えるクエリを行った各フィールドについて、時系列データセットの電子クエリからそのフィールドを排除し、ポインタによって表示されるFVTIデータストリングを、最も遅いFVTIデータストリングとして認識するステップと、を具える。
【0084】
例25
例22乃至24のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、更に、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、(i)QTIより遅い時間スライスデータセット中の最も早いTSTIを決定するステップと、(ii)上記(i)で決定したTSTIを伴う対応する時間スライスデータサブセットが、QTIより早いFVTIデータストリングを含む、又はポインタで表示しているクエリを行った各フィールドについて、時系列データセットの電子クエリからそのフィールドを排除し、その含まれている又は表示されたFVTIデータストリングを、最も遅いFTVIデータストリングとして認識するステップと、を具える。
【0085】
例26
例22乃至25のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、更に、プログラムされたコンピュータシステムの一又はそれ以上の電子プロセッサを用いて、QTIより遅い対応するTSTIを有する対応する時間スライスデータサブセットが、QTIより早いFVTIデータストリングを含む、あるいはポインタで表示する、クエリを行った各フィールドについて、時系列データセットの電子クエリからそのフィールドを排除して、含まれている又は表示されたFVTIデータストリングを最も遅いFVTIデータストリングとして認識するステップを具える。
【0086】
例27
例21乃至26のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するFVTIが、QTIより早いとして処理されるFVTIs中に含まれており、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するTSTIが、QTIより早いとして処理されるTSTIs中に含まれる。
【0087】
例28
例21乃至26のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するFVTIが、QTIより遅いとして処理されるFVTIs中に含まれており、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するTSTIが、QTIより遅いとして処理されるTSTIs中に含まれる。
【0088】
例29
例21乃至26のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するFVTIが、QTIより早いとして処理されるFVTIs中に含まれており、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するTSTIが、TSTIより遅いQTI中に含まれる。
【0089】
例30
例21乃至26のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するFVTIが、QTIより遅いとして処理されるFVTIs中に含まれており、QTIによって表示される時間と同じ時間を表示するTSTIが、TSTIより早いTSTIs中に含まれる。
【0090】
例31
例21乃至30のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において:(i)上記(B)の認識が、対応する追加のTSTIsを伴う一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセットを自動的に生成するステップを具え、(ii)上記(C)の問い合わせが、(1)一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセットに含まれる、あるいはその対応するポインタによって表示されるFVデータストリング、あるいは(2)一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセットに含まれる、あるいはその対応するポインタによって表示されるFVTIデータストリングに、自動的に問い合わせを行うステップを具える。
【0091】
例32
例31に記載のコンピュータに実装した方法において、一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセットが、複数の時間スライスデータセットを変更することなく生成される。
【0092】
例33
例31又は32に記載のコンピュータに実装した方法において、一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセットが、QTIで表示される時間を表示する対応する追加のTSTIを有する。
【0093】
例34
例31乃至33のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、さらに:(iii)同じQTIを有する上記(A)の複数の異なる電子クエリを受信するステップと;(iv)受信した各クエリについて、(1)追加の時間スライスデータセットに含まれる、あるいはその対応するポインタによって表示されるFVデータ、又は、(2)追加の時間スライスデータセットに含まれる、あるいはその対応するポインタによって表示されるFVTIデータストリングに、自動的に問い合わせを行うステップと;(v)各受信したクエリについて、上記(iii)の対応するクエリに含まれる一又はそれ以上の検索又はフィルタ基準を満足する、上記(iv)で問い合わせを行ったFV又はFVTIデータストリング中のFV又はFVTIデータストリングを、リスト化、作表、グラフ化、表示あるいは一覧表化する、ステップを具える。
【0094】
例35
例31乃至34のいずれかに記載のコンピュータに実装した方法において、更に、一又はそれ以上の追加の時間スライスデータセットを不活性化するステップを具える。
【0095】
例36
一又はそれ以上の電子プロセッサと、各々が一又はそれ以上のプロセッサに操作可能に接続された一又はそれ以上の有形で非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体とを具えるコンピュータシステムであって、このコンピュータシステムは例1乃至35のいずれかに記載の方法を実行するように構成され、接続され、プログラムされている。
【0096】
例37
コンピュータシステムに適用されたときに、例1ないし35のいずれかに記載の方法をコンピュータシステムに実行させる指示の電子的兆候でエンコードされた、有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体。
【0097】
例38
例1乃至20のいずれかに記載の方法によって生成された複数の時間スライスデータセットの電子的兆候でエンコードされた、有形かつ非一時的なコンピュータで読み取り可能な媒体。
【0098】
開示した例示的実施例と方法の均等物は、本開示あるいは特許請求の範囲の範囲内にあることを意図している。開示した例示的実施例と方法、およびその均等物は、本開示又は特許請求の範囲の範囲内にありながら、変形することができる。
【0099】
上述の説明において、本開示を簡略化する目的でいくつかの例示的実施例をまとめることができる。この開示の方法は、請求項に記載した実施例が、対応する請求項に明確に記載されているより多くの特徴を要するという意図を反映するものとして解釈するべきではない。むしろ、請求項が反映しているのは、発明した主題が、単一の開示した例示的実施例のすべての特徴より少ないところにある。したがって、請求項は、ここでは、詳細な説明に組み込まれており、各請求項は、それ自体、個別に開示した実施例に基づいている。しかしながら、本開示は、本開示又は請求項に現れている一又はそれ以上の開示した又は請求した特徴の適切なセット(すなわち、互換性がないものでもなく、相互に排除するものでもない特徴のセット)を有する実施例を、ここに明確に開示していないセットも含めて、暗に開示していると解釈すべきである。更に、開示の目的で、各従属請求項は、多数従属請求項の形式で書かれており、食い違いのない先行するすべての請求項に従属するものと解釈するべきである。さらに、請求項の範囲は、必ずしもここに開示した主題の全体に及ぶ必要はない。
【0100】
本開示及び特許請求の範囲の目的において、接続詞「又は」は、(i)例えば、「いずれか一方」、「の一方のみ」、又は同様の言語で明確に記載していない限り;あるいは(ii)列挙された代替の2またはそれ以上が、特定のコンテキストで相互排除していない限り、包括的に解釈すべきである(例えば、「犬又は猫」は、「犬、又は猫、又は両方」と;「犬、猫、又はネズミ」は、「犬、又は猫、又はネズミ、又はいずれか二つ、又は3つ全部」と解釈される)。ここで、「又は」は、非相互排除代替物を含むこれらの組み合わせのみに及ぶ。 本開示及び特許請求の範囲の目的において、用語「具える」、「含む」、「有する」は、どこにあろうとも、無制限な用語であると解釈すべきであり、明らかに異なることが記載されていない限り、フレーズ「少なくとも」がその後に追加されているのと同じ意味である。本開示及び特許請求の範囲の目的において、用語が数値に関連して「ほぼ同じである」、「実質的に同じである」、「よりも多い」、「よりも少ない」、などと使用されている場合異なる解釈が明確に記載されていない限り、測定精度と有効桁に関連する標準的慣例が適用される。「実質的に無視された」、「実質的に存在しない」、「実質的に除去された」、「ほぼゼロに等しい」、「無視できる」、その他といったフレーズで記載されたゼロの量は、各々、問題の量が、開示した又は請求項に記載した装置又は方法の意図した操作又は使用のコンテキストにおける実際の目的のために、その装置又は方法の挙動又はパフォーマンス全部が、生じた挙動又はパフォーマンスと異なっていない程度に低減され又は小さくなった場合を指しており、実際、ゼロの量は完全に取り除かれているか、まさにゼロに等しいか、さもなければ、まさに、ゼロになっている。
【0101】
特許請求の範囲において、要素、ステップ、限定、あるいは請求項のその他の部分のラベリング(例えば、(a)、(b)、(c)、他、又は(i)、(ii)、(iii)など)は、明確化だけの目的であり、ラベルを付した請求項の部分の順序、又は先行の意味を含むものと解釈すべきではない。このような順序又は先行を意図する場合は、請求項に明確に記載するか、いくつかの場合は、請求項の特定の内容に基づいて暗示されるか、あるいは固有のものである。請求項において、装置の請求項に35USC§112(f)の条項の行使が望まれる場合、用語「手段」は、その装置の請求項に現れる。これらの条項の行使が方法の請求項に望まれる場合、用語「するステップ」が方法の請求項に現れる。逆に、用語「手段」又は「するステップ」が請求項にない場合は、35USC§112(f)の条項はその請求項に対して行使する意図がない。
【0102】
一又はそれ以上の開示が引用によりここに組み込まれており、このように組み込まれた開示が本開示と部分的あるいは全体的に食い違う、又は、本開示の範囲と異なる場合、用語の食い違いの程度、より広い開示、あるいはより広い定義で本開示をコントロールする。このような組み込んだ開示が別のものと部分的にあるいは全体的に食い違う場合、食い違いの範囲で、より遅い日付の開示をコントロールする。
【0103】
要約書は、特許文献の特定の主題を検索する目的の要求で提供されている。しかしながら、要約書が、要約書に記載されたなんらかの要素、特徴、限定が必然的に特定の請求項に及ぶことを暗示するものではない。各請求項が及ぶ主題の範囲はその請求項のみの記載で決めるべきである。