【文献】
レンタル教室として、1年先まで8Fの個室を定期利用&長期利用の予約を行うことができます,[online],日本,2018年04月30日,インターネット:<URL:https://office6f.com/2018/04/30/rental8f/>,[検索日 2021.02.22]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
時間貸設備を管理する管理サーバと、前記管理サーバに通信回線を介して接続され、前記時間貸設備の管理者による前記管理サーバへの情報入力を受け付ける管理者入力手段と、前記管理サーバに通信回線を介して接続され、前記時間貸設備の利用者による前記管理サーバへの情報入力を受け付ける利用者入力手段とを備えた時間貸設備の管理システムであって、
前記管理サーバは、
前記利用者入力手段を介して前記時間貸設備の予約を受け付けることによって、前記時間貸設備の利用者および利用日時に関する管理側予約情報を管理情報記憶部に記憶させて設定する管理側予約管理部と、
前記管理側予約管理部にて前記管理情報記憶部に記憶された管理側予約情報を前記時間貸設備の管理者に報知する予約情報報知部と、
前記利用者入力手段を介して前記時間貸設備の予約を受け付ける対象者となる利用者群を前記時間貸設備の管理者に前記管理者入力手段を介して設定させる利用者群設定部とを備え、
前記利用者群は、
第1の利用者群と、
前記第1の利用者群とは異なる第2の利用者群とを有し、
前記管理サーバは、
前記管理者入力手段を介して前記時間貸設備の事業目標を受け付けることによって、当該事業目標に関する事業目標情報を前記管理情報記憶部に記憶させて設定する事業目標情報設定部と、
前記管理側予約情報および前記事業目標情報に基づいて、前記事業目標を達成できるか否かを判定する事業目標達成判定部と、
前記事業目標達成判定部の判定結果に基づいて、前記利用者群設定部に利用者群を切り替えさせる利用者群切替部とを備えることを特徴とする時間貸設備の管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るレンタルスペースの管理システムの概略構成図である。
レンタルスペースの管理システム1は、
図1に示すように、利用者および利用日時に関する予約情報に基づいて、所定の空間を貸与するレンタルスペース(時間貸設備)を管理するシステムである。このレンタルスペースの管理システム1は、複数のレンタルスペースとしての部屋20を備えた建物2と、建物2を管理する管理サーバ3と、建物2の管理者の所持する携帯電話、スマートフォン、およびパーソナルコンピュータ等の管理者入力手段としての管理者側端末装置4と、部屋20の利用を希望する利用者の所持する携帯電話、スマートフォン、およびパーソナルコンピュータ等の利用者入力手段としての利用者側端末装置5とを備えている。また、レンタルスペースの管理システム1は、利用者を集客するとともに、部屋20の利用を予約するための複数の集客サーバ6と、管理サーバ3および集客サーバ6の間の予約情報を同期させるサイトコントローラ7とを備えている。建物2、管理サーバ3、管理者側端末装置4、利用者側端末装置5、集客サーバ6、およびサイトコントローラ7は、通信回線としての公衆ネットワークであるインターネット8を介して相互に通信可能に接続されている。
【0016】
建物2は、前述したように複数の部屋20を備え、各部屋20には、出入口21と、出入口21を施解錠するための錠装置22を備えている。錠装置22は、サイトコントローラ7から利用者側端末装置5に発行される暗証番号や、バーコードおよびQRコード(登録商標)などの光学コード等の解錠キーによって、解錠可能になっている。この解錠キーは、利用するたびにランダムに変更され、その時間に予約をした利用者は、固有の解錠キーを用いて錠装置22を解錠できるようになっている。各部屋20は、LAN(Local Area Network)を介して接続されたモデムやルータ等の通信端末装置23を備えている。この通信端末装置23は、インターネット8を介して管理サーバ3に接続されている。
【0017】
ここで、管理サーバ3は、複数の建物2を管理し、各建物2における部屋20の錠装置22の仕様に対応している。また、サイトコントローラ7は、管理サーバ3にて管理されている各建物2における部屋20の錠装置22の仕様に対応している。換言すれば、サイトコントローラ7は、各建物2における部屋20の錠装置22に対応する解錠キーを発行できるようになっている。
【0018】
なお、本実施形態では、解錠キーは、暗証番号や、バーコードおよびQRコード(登録商標)などの光学コード等を採用しているが、例えば、顔認証や、指紋認証や、網膜認証などの生体認証を採用してもよく、錠装置22を解錠可能とすることができれば、どのようなものであってもよい。
また、サイトコントローラ7は、複数の管理サーバ3と、複数の集客サーバ6との間の予約情報を同期させることができるようになっていてもよい。
【0019】
利用者は、利用者側端末装置5を用いてインターネット8を介して管理サーバ3または集客サーバ6にアクセスし、利用希望の部屋20を探し、利用時間を指定して利用の予約を実行することができる。管理サーバ3または集客サーバ6は、利用者からの予約を受け付けると、予約が確定した部屋20の利用者と、予約日時(利用開始時刻および利用終了時刻)とを含む予約情報をサイトコントローラ7に送信する。
【0020】
図2は、レンタルスペースの管理システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
管理サーバ3は、CPU(Central Processing Unit)や、メモリなどによって構成され、このメモリに記憶された所定のプログラムに従って情報処理を実行する制御手段31を備えている。この制御手段31は、管理情報記憶部32と、管理側予約管理部311と、予約情報報知部312と、利用者群設定部313と、事業目標情報設定部314と、事業目標達成判定部315と、利用者群切替部316と、錠設定部317とを備えている。
なお、制御手段31の各機能は、管理情報記憶部32に記憶されたプログラムに従って実行されているが、それぞれ独立した機器にて構成してもよく、クラウドコンピューティングによって構成してもよい。
【0021】
管理情報記憶部32は、各種のプログラムを記憶する他、部屋20の利用者および利用日時に関する管理側予約情報321と、部屋20の予約を受け付ける対象者となる利用者群に関する利用者群情報322と、部屋20の事業目標に関する事業目標情報323とを記憶する。
なお、管理情報記憶部32は、制御手段31のメモリにて構成されているが、HDD(Hard Disk Drive)や、NAS(Network Attached Storage)等によって構成されてもよく、クラウドサービスによって構成されてもよい。
【0022】
管理側予約管理部311は、利用者側端末装置5を介して部屋20の予約を受け付けることによって、部屋20の利用者および利用日時に関する管理側予約情報321を管理情報記憶部32に記憶させて設定する。
予約情報報知部312は、管理側予約管理部311にて管理情報記憶部32に記憶された管理側予約情報321を部屋20の管理者に報知する。具体的には、予約情報報知部312は、管理者側端末装置4に管理側予約情報321を送信することによって、管理側予約情報321を部屋20の管理者に報知する。
【0023】
利用者群設定部313は、利用者側端末装置5を介して部屋20の予約を受け付ける対象者となる利用者群を部屋20の管理者に管理者側端末装置4を介して設定させる。具体的には、利用者群設定部313は、管理情報記憶部32に予め記憶された利用者群情報322のうち、1または複数の利用者群を部屋20の管理者に管理者側端末装置4を介して設定させる。
【0024】
ここで、本実施形態では、利用者群情報322は、一般会員(第1の利用者群)と、一定期間の利用権の対価として料金を支払うサブスクリプション会員(第2の利用者群)との2種類の利用者群を有している。なお、本実施形態では、利用者は、一般会員およびサブスクリプション会員に重複して登録可能となっているが、重複して登録可能となっていなくてもよい。
【0025】
そして、一般会員は、部屋20を予約する都度、その予約の対価を支払う会員であるのに対し、サブスクリプション会員は、規定の月額料金や年額料金を予め支払うことによって、部屋20を予約する都度、その予約の対価を支払う必要のない会員である。換言すれば、一般会員に対する部屋20の利用料金と、サブスクリプション会員に対する部屋20の利用料金とは、互いに異なっている。
【0026】
なお、本実施形態では、利用者群情報322は、2種類の利用者群を有しているが、3種類以上の利用者群を有していてもよい。また、利用者群情報322は、例えば、所定の会費を支払って利用料金の割引や利用に際して特典を受けることのできる有料会員や、利用頻度の高いVIP(Very Important Person)会員などのように、一般会員およびサブスクリプション会員とは異なる利用者群を有していてもよい。ここで、有料会員や、VIP会員は、複数の階級に区分けされていてもよい。さらに、利用者群情報322は、誕生日や、性別などの利用者の属性に応じて利用者を分類した利用者群を有していてもよい。
【0027】
また、本実施形態では、第1の利用者群に対する時間貸設備の利用料金と、第2の利用者群に対する時間貸設備の利用料金とは、互いに異なっているが、利用料金は異なっていなくてもよく、利用者群は、利用料金とは異なる条件に基づいて分類されていてもよい。要するに、利用者群は、第1の利用者群と、第1の利用者群とは異なる第2の利用者群とを有していればよい。
【0028】
事業目標情報設定部314は、管理者側端末装置4を介して部屋20の事業目標を受け付けることによって、この事業目標に関する事業目標情報323を管理情報記憶部32に記憶させて設定する。ここで、事業目標は、部屋20の売上や稼働率などの目標である。
事業目標達成判定部315は、管理情報記憶部32に記憶された管理側予約情報321および事業目標情報323に基づいて、事業目標を達成できるか否かを判定する。
【0029】
利用者群切替部316は、事業目標達成判定部315の判定結果に基づいて、利用者群設定部313に利用者群を切り替えさせる。具体的には、利用者群切替部316は、事業目標達成判定部315にて事業目標を達成できると判定された場合には、利用者群設定部313に一般会員に切り替えさせる。この際、利用者群設定部313は、サブスクリプション会員の利用群の設定を解除する。また、利用者群切替部316は、事業目標達成判定部315にて事業目標を達成できないと判定された場合には、利用者群設定部313にサブスクリプション会員に切り替えさせる。この際、利用者群設定部313は、一般会員の利用群の設定を解除せずに、一般会員およびサブスクリプション会員を重複して登録してもよく、一般会員の利用群の設定を解除してもよい。
【0030】
錠設定部317は、部屋20の錠装置22を設定する。
具体的には、錠設定部317は、管理情報記憶部32に記憶された管理側予約情報321に含まれている利用開始時刻となったとき、または利用開始時刻の少し前(例えば、利用開始時刻の10分前)に、この管理側予約情報321と対応する解錠キーを部屋20の錠装置22に設定する。
また、錠設定部317は、管理情報記憶部32に記憶された管理側予約情報321に含まれている利用終了時刻を経過したとき、または利用終了時刻の少し後(例えば、利用終了時刻の10分後)に、この管理側予約情報321と対応する解錠キーとは異なる解錠キーを部屋20の錠装置22に設定する。
【0031】
図3は、レンタルスペースの管理システムの概略構成のうち、集客サーバ、およびサイトコントローラを示す機能ブロック図である。
集客サーバ6は、CPUや、メモリなどによって構成され、このメモリに記憶された所定のプログラムに従って情報処理を実行する制御手段61を備えている。
制御手段61は、集客側予約管理部611と、記憶部612とを備えている。
【0032】
集客側予約管理部611は、予約により設定された利用開始時刻および利用終了時刻を含む集客側予約情報を記憶部612に記憶させて管理する。
【0033】
サイトコントローラ7は、利用時間を設定して利用者に部屋20を利用させるための情報処理装置として機能し、CPUや、メモリなどによって構成され、このメモリに記憶された所定のプログラムに従って情報処理を実行する制御手段71を備えている。
制御手段71は、装置側予約管理部711と、同期制御部712と、キー発行部713と、記憶部714とを備えている。
【0034】
装置側予約管理部711は、予約により設定された利用開始時刻および利用終了時刻を含む装置側予約情報を記憶部714に記憶させて管理する。
同期制御部712は、管理サーバ3および集客サーバ6の間の予約情報(管理側予約情報321および集客側予約情報)を同期させる。
キー発行部713は、各建物2における部屋20の錠装置22に対応した解錠キーを発行する。
【0035】
なお、記憶部612,714は、制御手段61,71のメモリにて構成されているが、HDDや、NAS等によって構成されてもよく、クラウドサービスによって構成されてもよい。
また、制御手段61,71の各機能は、記憶部612,714に記憶されたプログラムに従って実行されているが、それぞれ独立した機器にて構成してもよく、クラウドコンピューティングによって構成してもよい。
【0036】
<予約情報管理処理>
図4は、管理サーバ、集客サーバ、およびサイトコントローラにおける予約情報管理処理の動作を示すフローチャートである。
管理サーバ3、集客サーバ6、およびサイトコントローラ7の各制御手段31,61,71は、メモリに記憶された所定のプログラムに従って、
図4に示すように、ステップST31〜35,61〜63,71〜74の各種処理を実行する。
【0037】
利用者は、前述したように、利用者側端末装置5を用いてインターネット8を介して管理サーバ3または集客サーバ6にアクセスし、利用希望の部屋20を探し、利用時間を指定して利用の予約を実行することができる。
なお、本実施形態では、利用者は、利用者側端末装置5を用いてインターネット8を介して管理サーバ3または集客サーバ6にアクセスし、利用希望の部屋20を探し、利用時間を指定して利用の予約を実行することができるように構成されているが、管理サーバ3および集客サーバ6のいずれか一方のみに利用の予約を実行することができるように構成してもよい。
【0038】
管理サーバ3の管理側予約管理部311は、利用者からの予約を受け付けると、予約が確定した部屋20の利用者と、予約日時とを含む管理側予約情報321を管理情報記憶部32に入力して記憶させるとともに、この管理側予約情報321をサイトコントローラ7にインターネット8を介して送信する(ステップST31)。
また、集客サーバ6の集客側予約管理部611は、利用者からの予約を受け付けると、予約が確定した部屋20の利用者と、予約日時とを含む集客側予約情報を記憶部612に入力して記憶させるとともに、この集客側予約情報をサイトコントローラ7にインターネット8を介して送信する(ステップST61)。
【0039】
管理サーバ3または集客サーバ6から予約情報が送信されると、サイトコントローラ7の装置側予約管理部711は、この予約情報を受信する(ステップST71)。
サイトコントローラ7の装置側予約管理部711は、管理サーバ3または集客サーバ6から予約情報を受信すると、この予約情報を装置側予約情報として記憶部714に入力して記憶させる(ステップST72)。換言すれば、装置側予約管理部711は、集客サーバ6の集客側予約情報の更新および管理サーバ3の管理側予約情報の更新を取得する情報取得部として機能している。
そして、サイトコントローラ7の同期制御部712は、記憶部714に記憶した装置側予約情報を管理サーバ3および集客サーバ6に送信し、管理サーバ3および集客サーバ6の間の予約情報を同期させる(ステップST73)。
【0040】
管理サーバ3の管理側予約管理部311は、サイトコントローラ7から予約情報を受信すると(ステップST32)、この予約情報を管理側予約情報321として管理情報記憶部32に入力して記憶させることによって、管理情報記憶部32に記憶された管理側予約情報321を更新する(ステップST33)。
また、集客サーバ6の集客側予約管理部611は、サイトコントローラ7から予約情報を受信すると(ステップST62)、この予約情報を集客側予約情報として記憶部612に入力して記憶させることによって、記憶部612に記憶された集客側予約情報を更新する(ステップST63)。
このような各ステップを実行することによって、管理サーバ3および全ての集客サーバ6に記憶された予約情報は、一致したものとなる。
【0041】
記憶部714に記憶した装置側予約情報を管理サーバ3および集客サーバ6に送信した後、サイトコントローラ7のキー発行部713は、この装置側予約情報にかかる部屋20の錠装置22に対応した解錠キーを発行し、この解錠キーを装置側予約情報に関連付けて管理サーバ3および利用者側端末装置5に送信する(ステップST74)。換言すれば、キー発行部713は、装置側予約管理部711にて集客側予約情報の更新を取得した場合に、部屋20の錠装置22を解錠するための解錠キーを発行する。
【0042】
管理サーバ3の管理側予約管理部311は、サイトコントローラ7から解錠キーを受信すると(ステップST34)、この解錠キーに関連付けられた装置側予約情報に基づいて、管理情報記憶部32に記憶された管理側予約情報321と対応する解錠キーとして解錠キーを記憶させる。
そして、管理サーバ3の錠設定部317は、管理側予約情報321に含まれている利用開始時刻となったとき、または利用開始時刻の少し前(例えば、利用開始時刻の10分前)に、この管理側予約情報321と対応する解錠キーを部屋20の錠装置22に設定する(ステップST35)。これによって、利用者は、サイトコントローラ7から送信された解錠キーを使用して部屋20の錠装置22を解錠して部屋20に入室することができる。
【0043】
なお、管理サーバ3の錠設定部317は、管理側予約情報321に含まれている利用終了時刻を経過したとき、または利用終了時刻の少し後(例えば、利用終了時刻の10分後)に、この管理側予約情報321と対応する解錠キーとは異なる解錠キーを部屋20の錠装置22に設定する。これによって、利用者は、部屋20に再入室することができないようになる。
【0044】
ここで、集客サーバ6は、部屋20の利用料金の支払いをオンラインにて実行できる課金手段を備えている。また、集客サーバ6は、この集客サーバ6の利用料金をオンラインにて支払われた部屋20の利用料金から差し引いた差額を部屋20の管理者に支払う差額支払手段を備えている。
また、差額支払手段は、集客サーバ6の利用料金を固定料金や、部屋20の利用料金に対する所定の割合(0〜100%)の料金として設定可能に構成されている。換言すれば、差額支払手段は、部屋20の管理者に支払う対価を0にすることができる。
これによれば、例えば、集客サーバ6の提供者は、期間を定めて部屋20を無償にて利用者に利用させる等のように、部屋20の提供方法を多様化させることができる。
【0045】
<予約情報報知処理>
図5は、管理サーバにおける予約情報報知処理の動作を示すフローチャートである。
管理サーバ3の制御手段31は、メモリに記憶された所定のプログラムに従って、
図5に示すように、ステップST301〜302の予約情報報知処理を実行する。
管理者は、管理者側端末装置4を用いてインターネット8を介して管理サーバ3にアクセスし、管理側予約管理部311にて管理情報記憶部32に記憶された管理側予約情報321を参照することができる。
【0046】
予約情報報知処理では、予約情報報知部312は、管理者側端末装置4を介して管理側予約情報321の参照を要求されたか否かを判定する(ステップST301)。
予約情報報知部312は、ステップST301にて管理側予約情報321の参照を要求されていないと判定した場合には、再びステップST301の処理を実行する。
これに対して、予約情報報知部312は、ステップST301にて管理側予約情報321の参照を要求されたと判定した場合には、ステップST302において、管理側予約管理部311にて管理情報記憶部32に記憶された管理側予約情報321を部屋20の管理者に報知する。具体的には、予約情報報知部312は、管理者側端末装置4に管理側予約情報321を送信することによって、管理側予約情報321を部屋20の管理者に報知する。その後、管理サーバ3の制御手段31は、再び予約情報報知処理を実行する。
【0047】
<利用者群設定処理>
図6は、管理サーバにおける利用者群設定処理の動作を示すフローチャートである。
管理サーバ3の制御手段31は、メモリに記憶された所定のプログラムに従って、
図6に示すように、ステップST311〜315の利用者群設定処理を実行する。
利用者群設定処理では、利用者群設定部313は、管理者側端末装置4を介して利用者群の設定を要求されたか否かを判定する(ステップST311)。
利用者群設定部313は、ステップST311にて利用者群の設定を要求されていないと判定した場合には、再びステップST311の処理を実行する。
これに対して、利用者群設定部313は、ステップST311にて利用者群の設定を要求されたと判定した場合には、ステップST312において、管理情報記憶部32に予め記憶された利用者群情報322のうち、一般会員の利用者群の設定を要求されたか否かを判定する。
【0048】
利用者群設定部313は、ステップST312にて一般会員の利用者群の設定を要求されたと判定した場合には、ステップST313において、一般会員設定処理を実行する。この一般会員設定処理では、利用者群設定部313は、利用者側端末装置5を介して部屋20の予約を受け付ける対象者となる利用者群として一般会員の利用者群を設定(登録または解除)する。
利用者群設定部313は、ステップST313の一般会員設定処理を実行した後、またはステップST312にて一般会員の利用者群の設定を要求されていないと判定した場合には、ステップST314において、管理情報記憶部32に予め記憶された利用者群情報322のうち、サブスクリプション会員の利用者群の設定を要求されたか否かを判定する。
【0049】
利用者群設定部313は、ステップST314にてサブスクリプション会員の利用者群の設定を要求されたと判定した場合には、ステップST315において、サブスクリプション会員設定処理を実行する。このサブスクリプション会員設定処理では、利用者群設定部313は、利用者側端末装置5を介して部屋20の予約を受け付ける対象者となる利用者群としてサブスクリプション会員の利用者群を設定(登録または解除)する。
管理サーバ3の制御手段31は、ステップST315のサブスクリプション会員設定処理を実行した後、またはステップST314にてサブスクリプション会員の利用者群の設定を要求されていないと判定した場合には、再び利用者群設定処理を実行する。
【0050】
<事業目標設定判定処理>
図7は、管理サーバにおける事業目標設定判定処理の動作を示すフローチャートである。
管理サーバ3の制御手段31は、メモリに記憶された所定のプログラムに従って、
図7に示すように、ステップST321〜325の事業目標設定判定処理を実行する。
事業目標設定判定処理では、事業目標情報設定部314は、管理者側端末装置4を介して事業目標の設定を要求されたか否かを判定する(ステップST321)。
事業目標情報設定部314は、ステップST321にて事業目標の設定を要求されていないと判定した場合には、後述するステップST323以降の処理を実行する。
これに対して、事業目標情報設定部314は、ステップST321にて事業目標の設定を要求されたと判定した場合には、ステップST322において、事業目標設定判定処理を実行する。この事業目標設定判定処理では、事業目標情報設定部314は、管理者側端末装置4を介して部屋20の事業目標を受け付けることによって、この事業目標に関する事業目標情報323を管理情報記憶部32に記憶させて設定する。ここで、事業目標は、部屋20の売上や稼働率などの目標である。
【0051】
事業目標達成判定部315は、ステップST322の事業目標設定判定処理を実行した後、またはステップST321にて事業目標の設定を要求されていないと判定した場合には、ステップST323において、管理情報記憶部32に記憶された管理側予約情報321および事業目標情報323に基づいて、事業目標を達成できるか否かを判定する。例えば、事業目標達成判定部315は、現在の管理側予約情報321に基づいて、部屋20の稼働率を把握し、所定の期間(1日、1週間、または1ヶ月など)における部屋20の売上を予測する。そして、この所定の期間における売上予測と、事業目標情報323とを比較し、事業目標を達成できるか否かを判定する。
【0052】
なお、本実施形態では、事業目標達成判定部315は、売上予測と、事業目標情報323とを比較し、事業目標を達成できるか否かを判定しているが、例えば、部屋20の稼働状況のみに基づいて、事業目標を達成できるか否かを判定してもよく、これ以外の条件に基づいて、事業目標を達成できるか否かを判定してもよい。要するに、事業目標達成判定部は、管理情報記憶部に記憶された管理側予約情報および事業目標情報に基づいて、事業目標を達成できるか否かを判定すればよい。
【0053】
利用者群切替部316は、ステップST323にて事業目標を達成できると判定された場合には、ステップST324において、一般会員切替処理を実行する。この一般会員切替処理では、利用者群設定部313は、利用者側端末装置5を介して部屋20の予約を受け付ける対象者となる利用者群として一般会員の利用者群を設定する。この際、利用者群設定部313は、サブスクリプション会員の利用群の設定を解除する。
これに対して、利用者群切替部316は、ステップST323にて事業目標を達成できないと判定された場合には、ステップST325において、サブスクリプション会員切替処理を実行する。このサブスクリプション会員切替処理では、利用者群設定部313は、利用者側端末装置5を介して部屋20の予約を受け付ける対象者となる利用者群としてサブスクリプション会員の利用者群を設定する。この際、利用者群設定部313は、一般会員の利用群の設定を解除せずに、一般会員およびサブスクリプション会員を重複して登録してもよく、一般会員の利用群の設定を解除してもよい。
なお、利用者群切替部316は、所定の期間(1日、1週間、または1ヶ月など)を指定し、一般会員の利用者群や、サブスクリプション会員の利用者群を設定してもよく、この場合には、所定の期間の満了後に各種の利用者群の設定を解除すればよい。
【0054】
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)管理サーバ3は、管理側予約管理部311にて管理情報記憶部32に記憶された管理側予約情報321を部屋20の管理者に報知する予約情報報知部312と、利用者側端末装置5を介して部屋20の予約を受け付ける対象者となる利用者群を部屋20の管理者に管理者側端末装置4を介して設定させる利用者群設定部313とを備えているので、部屋20の管理者は、予約情報報知部312にて報知された管理側予約情報321に基づいて、部屋20の事業目標(売上や稼働率などの目標)を達成できるように、利用者群設定部313にて利用者群を設定することができる。したがって、レンタルスペースの管理システム1は、部屋20の事業目標の達成を支援することができる。
【0055】
(2)部屋20の管理者は、利用者群設定部313にて利用者群を設定することによって、部屋20の利用料金を変更することができるので、部屋20の事業目標を達成できるように、利用者群設定部313にて利用者群を設定することができる。
(3)一般会員の料金設定では、部屋20の稼働率を上昇させることができないような状況であっても、サブスクリプション会員の利用者群を利用者群設定部313にて設定させることによって、部屋20の稼働率を上昇させることができる。
(4)利用者群切替部316は、事業目標達成判定部315の判定結果に基づいて、利用者群設定部313に利用者群を切り替えさせるので、レンタルスペースの管理システム1は、部屋20の事業目標を達成できるように、利用者群を自動的に切り替えることができる。
【0056】
(5)サイトコントローラ7は、管理サーバ3および集客サーバ6にインターネット8を介して接続され、利用者側端末装置5を介して受け付けた集客サーバ6の集客側予約情報の更新と、管理サーバ3の管理側予約情報の更新とを装置側予約管理部711にて取得するとともに、これらの管理側予約情報321および集客側予約情報を同期制御部712にて同期させることができるので、部屋20に対する予約のダブルブッキングを防止することができ、予約の確実性を高めることができる。また、管理サーバ3および集客サーバ6は、互いに予約情報の同期を行う必要はないので、これらのサーバの負荷を抑制することができる。
(6)サイトコントローラ7は、集客側予約情報の更新に基づいて、部屋20の錠装置22を解錠するための解錠キーを発行するキー発行部713を備えているので、部屋20の錠装置22の仕様に対応していない集客サーバ6からの予約に対しても内覧者に解錠キーを発行することができ、集客サーバ6の仕様に関わらず広く内覧者を集客することができる。
【0057】
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、管理者側端末装置4を介して部屋20の事業目標を受け付けることによって、この事業目標に関する事業目標情報323を管理情報記憶部32に記憶させて設定する事業目標情報設定部314と、管理情報記憶部32に記憶された管理側予約情報321および事業目標情報323に基づいて、事業目標を達成できるか否かを判定する事業目標達成判定部315と、事業目標達成判定部315の判定結果に基づいて、利用者群設定部313に利用者群を切り替えさせる利用者群切替部316とを備えていたが、これらを備えていなくてもよい。
【0058】
また、前記実施形態では、管理サーバ3は、管理側予約管理部311にて管理情報記憶部32に記憶された管理側予約情報321を部屋20の管理者に報知する予約情報報知部312を備えていた。これに対して、管理サーバ3は、前述した事業目標情報設定部314、事業目標達成判定部315、および利用者群切替部316を備え、部屋20の事業目標を達成できるように、利用者群を自動的に切り替えることができる場合には、予約情報報知部312を備えていなくてもよい。
【0059】
前記実施形態では、時間貸設備として建物2の部屋20を貸与する場合を例示したが、時間貸設備としては、会議室やトレーニングルーム等に限らず、屋外のスペースであるテニスコートや、野球場や、競技場や、駐車場等であってもよいし、カラオケルームや、レンタルオフィスや、読書スペース等であってもよい。さらに、時間貸設備としては、建物2等の不動産に付帯するものに限らず、様々な物品などの動産であってもよいし、自動車や船などの移動体としてもよい。
【0060】
前記実施形態では、レンタルスペースの管理システム1の各種機能は、管理サーバ3、集客サーバ6、およびサイトコントローラ7に振り分けて実装されていたが、どの機能を管理サーバ3、集客サーバ6、およびサイトコントローラ7に振り分けて実装してもよく、レンタルスペースの管理システム1の各種機能を実現することができれば適宜設計してよい。
【0061】
前記実施形態では、管理サーバ3、集客サーバ6、およびサイトコントローラ7は、集中管理型のサーバ装置によって構成されていてもよく、分散管理型のものであってもよく、例えば、ブロックチェーンに代表される分散型取引台帳を利用したものなどが利用可能である。
また、前記実施形態では、管理サーバ3、集客サーバ6、およびサイトコントローラ7は、別個に設けられるとともに、互いにインターネット8を介して接続されていたが、これに限らず、管理サーバ3、集客サーバ6、およびサイトコントローラ7は、単一のサイトに設けられていてもよいし、管理サーバ3、集客サーバ6、およびサイトコントローラ7の機能は、インターネット8上に分散された複数の機器によって構成されていてもよい。
【解決手段】時間貸設備の管理システム1は、時間貸設備を管理する管理サーバ3と、管理者側端末装置4と、利用者側端末装置5とを備える。管理サーバ3は、利用者側端末装置5を介して時間貸設備の予約を受け付けることによって、時間貸設備の利用者および利用日時に関する管理側予約情報321を設定する管理側予約管理部311と、管理側予約情報321を時間貸設備の管理者に報知する予約情報報知部312と、時間貸設備の予約を受け付ける対象者となる利用者群を時間貸設備の管理者に管理者側端末装置4を介して設定させる利用者群設定部313とを備える。利用者群は、第1の利用者群と、第1の利用者群とは異なる第2の利用者群とを有する。