【実施例】
【0088】
(実施例1)
1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン(THME)及びRAFTv2.0からの3アーム星型核RAFT(C
3−RAFT)剤の調製
ドライボックス中で、撹拌棒及びTeflon(登録商標)PTFEストッパーを備えた三つ口丸底フラスコに、RAFTv2.0(28.0g、69.5mmol、Boron Molecular、Raleigh、NC)、THME(2.40g、20.0mmol)、テトラヒドロフラン(THF、100mL)及びジメチルアミノピリジン(0.73g、6mmol)を入れた。ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、14.8g、71.8mmol)を、室温で40分間にわたり、固体で少量ずつ添加した。
【0089】
16時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、固体を少量の追加のTHFで洗浄した。THFを減圧下で留去し、生成物をイソプロパノール(100mLで3回)で洗浄し、各洗浄サイクル中(20分)に35℃で撹拌(磁気撹拌子)し、次に生成物相を20〜22℃で沈殿させた。わずかに濁った上部層をデカンテーションした。生成物をポンピングし、26.5gの粘質の(heavy)オレンジ色油状物を得た。少量の残留イソプロパノールにより、
1H NMRのおよそ4.04の低磁場シグナルの積分が不明瞭となった。不明瞭でなければ、このスペクトルは純度99%超を有する所望の生成物と一致した。重合における使用の前に、試料を20mLのメチルエチルケトン(MEK)で処理し、次に蒸発させ、ポンピングし、26,0gの粘質のオレンジ色油状物を得た。NMRにより、MEK含有量=5.5重量%、算出収量=24.6g(96%)と推定した。LC−MSは、所望の生成物と一致した:C
62H
105N
3O
6S
9、[M+H]測定で1276.556245Da。
【0090】
(実施例2)
トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(THPE)及びRAFTv2.0からの3アーム星型核RAFT剤の調製
ドライボックス中で、撹拌棒及びTeflon(登録商標)PTFEストッパーを備えた三つ口丸底フラスコに、RAFTv2.0(12.7g、31.5mmol)、THPE(3.06g、10mmol)、THF(60mL)及びジメチルアミノピリジン(DMAP、0.366g、3.0mmol)を入れた。ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、7.40g、36mmol)を、室温でゆっくり分割して添加した。副生成物の尿素がすぐに形成され、混合物を22時間撹拌した。追加のRAFTv2.0(0.6g)を添加し、混合物を更に5時間撹拌した。
1H NMR(CDCl
3):主要アリールABパターン7.09、7.01;小AB 6.91、6.75(比=99/1)、残留DMAPシグナル8.2と6.52、CH
2シグナル3.33(SCH
2)、2.9(C(O)CH
2)、2.63と2.48、1.7と1.4、1.3エンベロープ、CH
3 0.88。積分は、RAFTv2.0の対応するエステル生成物への高変換率(およそ99%)と一致した。
【0091】
反応混合物を濾過し、固体をTHFで洗浄した。合わせた液相を減圧下で蒸発させた。液相を蒸発させたバルク生成物を少量のMEK(1mL)で希釈し、撹拌した溶液をイソプロパノールで処理し、生成物の実質的な相分離を起こした。上部相をデカンテーションし、生成物を追加のイソプロパノールで洗浄した。最終の単離生成物中のイソプロパノール含有量を減少させるために、MEKを添加し、溶媒を真空下で除去した。
1H NMR(CDCl
3):汚染物質シグナルは検出レベル未満であった。
【0092】
(実施例3)
低M
w C
3−MMA−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、熱電対及び開始剤供給ライン、ラマンプローブ、並びにオーバーヘッド撹拌装置を備えた四つ口フラスコに、C
3−RAFT剤CH
3C[CH
2OC(O)CH
2CH
2C(CH
3)(CN)SC(S)SC
12H
25]
3(FW=1275.5、当量2.38g=5.61m当量、トリチオカルボネート末端)、MEK(135mL)、及びMMA(100g、1.00mol)を入れた。シリンジポンプ供給用に、Luperox(登録商標)26開始剤溶液を以下の通りに調製した:106mg/20.0mL、(0.0245mmol/mL)、MEKを溶媒として使用。反応容器を窒素で20分間パージした。温度を75℃まで上昇させ、5.0mLの開始剤溶液を供給した。開始剤を0.30mL/時間で35.25時間供給した。MMA変換率は91%と推定された。SEC(直鎖PMMA校正):Mw=52350;Mn=48,750;Mz=55,480;PD=1.07。より高い開始剤濃度を使用した反応と比較して、SECオーバーレイトレースにより、より良好な線形及び分子量分布、同様にアーム結合した生成物の実質的により小さいフラクションが示される。UV:A
309=0.806。
【0093】
(実施例4)
C
3−MMA−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、熱電対及び開始剤供給ライン、並びにオーバーヘッド撹拌装置を備えた四つ口フラスコに、C
3−RAFT剤CH
3C[CH
2OC(O)CH
2CH
2C(CH
3)(CN)SC(S)SC
12H
25]
3(2.38g、5.61m当量、トリチオカルボネート末端)、MEK(110mL)、及びMMA(80.0g、0.80mol)を入れた。シリンジポンプ供給用に、Luperox(登録商標)26開始剤溶液を以下の通りに調製した:106mg/20.0mL、(0.0245mmol/mL)、MEKを溶媒として使用。反応容器を窒素で20分間パージした。温度を75℃まで上昇させ、5.0mLの開始剤溶液を添加した。緩徐供給条件(0.30mL/時間)を確立し、18時間継続した。
1H NMR(CDCl
3)により、最終のMMA変換率は推定82%と示された。積分はアームMn=11,420、又は合計Mn=34,250と一致した。
【0094】
MEK−希釈溶液をメタノールにゆっくり添加して沈殿させた。濾過及び乾燥して、61.8gの黄色固体を得た。SEC(直鎖PMMA校正):Mw=36,650;Mn=33,400;Mz=39,100;PD=1.10。UV(1.0g/L、THF、1cm):A
310=1.250。
【0095】
(実施例5)
低M
w C
3−MMA−b−S−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、熱電対、ラマンプローブ、及びオーバーヘッド撹拌装置を備えた三つ口500mLフラスコに、45.0gのC
3−PMMA−ttc(Mw=36,650;算定4.08m当量、トリチオカルボネート末端)、2−ヘプタノン(75g)、及びスチレン(93.6g、0.90mol)を入れた。窒素パージシーケンスを20分間続けた。反応混合物を95℃まで2時間、105℃まで1時間、114℃まで20.5時間加熱した。スチレン変換率は56%と測定された。
【0096】
反応混合物をMEK(100mL)で希釈し、50℃まで加熱し、均一な溶液の形成を加速し、冷却し、3L容器に移した。ヘキサン(2L)を強く撹拌しながらゆっくり添加し、良好に形成された粒子を生成した。0.5時間撹拌した後、フリット浸漬管を使用して、大量の溶媒を除去した。ヘキサン(1L)を添加し、混合物を0.5時間撹拌した。液相を除去し、メタノール(1L)を添加した。0.5時間撹拌した後、混合物を濾過し、固体をメタノールで洗浄した。93.2gの淡黄色固体を得た。生成物をシクロヘキサン(750mL)で処理し、45℃のバス(内部は36℃)中で0.5時間加熱した。フリット浸漬管を使用して温度で液相を除去し、シクロヘキサン抽出工程を繰り返した。室温まで冷却後、固体を濾取し、次にメタノールで処理し、乾燥した。89.4gの固体を得た。
1H NMR分析:S及びMMAポリマーシグナルの積分を使用し、ポリマー中のモノマー比を、MMA/S=49.4/50.6と算出した。核CH
2Oシグナル強度を使用して、全体のMn=66,540と推定した。推定アームMn=22,180(C
3−MMA−b−Sの全体)。SEC(vs.PMMA標準):Mw=74,900;Mn=66,900;Mz=82,900;PD=1.12。アーム結合した生成物の非常に小さいフラクションが存在した。UV(1.0g/L、THF、1cm):A
312=0.598。
【0097】
(実施例6)
中M
w C
3−MMA−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、熱電対及び開始剤供給ライン、ラマンプローブ、並びにオーバーヘッド撹拌装置を備えた四つ口フラスコに、C
3−RAFT剤CH
3C[CH
2OC(O)CH
2CH
2C(CH
3)(CN)SC(S)SC
12H
25]
3(FW=1275.5、2.38g=5.61m当量、トリチオカルボネート末端)、MEK(110mL)、及びMMA(100g、1.00mol)を入れた。シリンジポンプ供給用に、Luperox(登録商標)26開始剤溶液を以下の通りに調製した:106mg/20.0mL、(0.0245mmol/mL)、MEKを溶媒として使用。反応容器を窒素で20分間パージした。温度を75℃まで上昇させ、5.0mLの開始剤溶液を供給した。緩徐供給条件(0.30mL/時間)に調整した後、ポンピングを開始し、緩徐供給を18時間継続した。MMA変換率がおよそ82%であったとき、高粘度混合制限が起きた。
【0098】
反応混合物をMEK(70mL)で希釈し、溶液をメタノールに添加し、生成物を沈殿させた。SEC(直鎖PMMA校正):Mw=47,620;Mn=45,380;Mz=49,450;PD=1.05。検出可能なアーム結合はなかった。UV(1.00g/L、THF):A
310=0.863。
【0099】
(実施例7)
中M
w C
3−MMA−b−S−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、熱電対及びラマンプローブを備えた三つ口500mLフラスコに、45.0gのC
3−PMMA−ttc(Mw=47620)、2−ヘプタノン(75g)、及び93.6g(0.90mol)のスチレンを入れた。窒素パージシーケンスを20分間続けた。反応混合物を91℃まで2時間、100℃まで2時間、114℃まで19時間加熱した。スチレン変換率は52%と決定された。
【0100】
ポリマー溶液をヘキサンで処理し、淡黄色固体を産出し、該固体を濾過し、風乾し、82.4gを得た。生成物をシクロヘキサン(750mL)で処理し、45℃のバス(内部は36℃)中で0.5時間加熱した。フリット浸漬管を用いて、温度で液相を除去し、この工程を繰り返した。固体をメタノールで処理し、濾過及び乾燥し、80gのポリマーを得た。
1H NMR分析(CDCl
3):S及びMMAポリマーシグナルの積分を使用し、ポリマー中のモノマー比を、MMA/S=52.6/47.9と算出した。核CH
2O強度=1.435;CH
2S強度=1.548;合計MMA=100/H、合計S=90.2/H。推定アームMn=13,900+13,080=26,980。SEC(vs.直鎖PMMA標準):Mw=94,960;Mn=78,520;Mz=109,550;PD=1.20。少量のアーム結合生成物が存在した。UV(1.0g/L、THF、1cm、−134B):A
312=0.381。
【0101】
架橋S/MMA/GMA中性層上に調製された薄膜のAFM分析により、L
0=21.8nmが示された。
【0102】
(実施例8)
高M
w C
3−MMA−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、熱電対及び開始剤供給ライン、並びにオーバーヘッド撹拌装置を備えた四つ口フラスコに、C
3−RAFT剤CH
3C[CH
2OC(O)CH
2CH
2C(CH
3)(CN)SC(S)SC
12H
25]
3(FW=1275.5、2.38g=5.61m当量、トリチオカルボネート末端)、MEK(135mL)、及びMMA(100g、1.00mol)を入れた。シリンジポンプ供給用に、Luperox(登録商標)26開始剤溶液を以下の通りに調製した:106mg/20.0mL、(0.0245mmol/mL)、MEKを溶媒として使用。反応容器を窒素で20分間パージした。温度を75℃まで上昇させ、5.0mLの開始剤溶液を供給した。緩徐開始剤供給を35時間継続した。
1H NMR(CDCl
3)により、最終のMMA変換率=91%と示された。ポリマー溶液をヘキサン中に沈殿させ、濾過及び乾燥の後、86gの黄色固体を得た。SEC(直鎖PMMA校正):Mw=52,350;Mn=48,750;Mz=55,480;PD=1.07。UV:A
309=0.806。
【0103】
(実施例9)
高M
w C
3−MMA−b−S−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、熱電対、ラマンプローブ、及びオーバーヘッド撹拌装置を備えた三つ口500mLフラスコに、45.0gのC
3−PMMA−ttc(Mw=52,350)、2−ヘプタノン(75g)、及び93.6g(0.90mol)のスチレンを入れた。窒素パージシーケンスを20分間続けた。反応混合物を95℃まで2時間、105℃まで1時間、114℃まで18時間加熱した。スチレン変換率は65%と推定された。
【0104】
反応混合物をMEK(200mL)で希釈し、65℃まで加熱し、均一性を達成し、3L容器に移した。ヘキサン(2L)を撹拌しながらゆっくり添加した。0.5時間後、フリット浸漬管を使用して、大量の溶媒を除去した。ヘキサン(1L)を添加し、混合物を0.5時間撹拌した。液体を除去し、メタノール(1L)を添加した。0.5時間撹拌した後、混合物を濾過し、固体をメタノールで洗浄し、濾過及び風乾の後、96.3gの淡黄色固体を得た。IPC分析により判断されるように、少量のポリスチレンホモポリマーが存在した。ポリスチレンホモポリマーを、およそ40℃で、シクロヘキサン抽出で処理することにより除去し、室温まで冷却し、メタノールで処理し、次に濾過及び乾燥を行った。
1H NMR分析(CDCl
3):S及びMMAポリマーシグナルの積分を使用し、モノマー比を、MMA/S=47.6/52.4と算出した。核CH
2O強度の積分を使用して、算定アームMnを32,160と推定し;又は全体Mn=96,500。この値は以下のSECデータと合理的に一致している。SEC(vs.PMMA標準):Mw=138,400;Mn=114,200;Mz=172,600;PD=1.21。アーム結合した生成物の小さいフラクションが存在した。UV(1.0g/L、THF、1cm):A
312=0.320。
【0105】
比較例1
テレキーレックttc−OPMA−ttcの調製
シリンジポンプ装置、冷却器、窒素ガス注入口、熱電対、及びオーバーヘッド撹拌装置を備えた4−ポートフラスコに、トリチオカルボネートRAFT剤[C
12H
25SC(S)SC(CH
3)(CN)CH
2CH
2C(O)OCH
2]
2(C
6H
4)、(FW=908、7.56g=8.33mmol)、MEK(60mL)、及びオクタフルオロペンチルメタクリレート(100.0g、0.33mol)を入れた。シリンジポンプ供給用に、Luperox(登録商標)26開始剤溶液を以下の通りに調製した:152mg/20.0mL、(0.035mmol/mL)、MEKを溶媒として使用。反応容器を窒素で20分間パージした。温度を76℃まで上昇させ、5.0mLの開始剤溶液を添加した。これ以後、0.4mL/時間で連続的な緩徐添加を使用した。加熱を19時間継続した。OPMA変換率は94.7%と決定された。
【0106】
ポリマー溶液を25mLのMEKで希釈し、撹拌中のヘキサン1000mLにゆっくり添加した。沈殿したポリマーを600mLのヘキサンで2回洗浄し、濾過し、風乾し、ポンピングして95.9gの固体を得た。中心核シグナルの積分vs.OPMA CF
2Hはdp=44.5(理論=40)と一致した。THF中のSECにより、溶出液ピーク−プラス及びマイナスの成分にわたり、不均一RI応答があったが、更なる分析はできないことが示された。UV(1.00g/L、THF):A
308=1.862。
【0107】
比較例2
ttc−S−b−OPMA−b−S−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、ラマンプローブ、及び熱電対を備えた三つ口フラスコに、50gのttc−OPMA−ttc(算定7.9mmol、RAFT末端)、2−ヘプタノン(40g)、及び71.0gのスチレンを入れた。窒素パージシーケンスを20分間続けた。反応混合物を95℃まで2時間、105℃まで1時間、114℃まで18時間加熱した。スチレン変換率は54.0%と推定された。
【0108】
冷却した混合物をMEKで希釈し、ヘキサン中にゆっくり添加し、濾過及び風乾した後、85.0gの黄色固体を得た。上述のバルク固体の
1H NMR分析(CDCl
3):OPMA/S 29.7/70.3(モル%)、芳香族領域積分=1,268;6.05トリプレットa=106.9、OCH
2 a=200.0;芳香族内−CH
2Oシグナル=8.67、−SCH
2 a=7.93に基づく。
【0109】
アリコートをシクロヘキサンで処理し、遠心分離を使用して不溶性ポリマーと液相を分離した。得られたポリマーの
1H NMR分析(CDCl
3)により、スチレン含有量のわずかな減少が示された:OPMA/S 29.9/70.1(モル%)。SECデータ vs.PMMA:Mw=24,800;Mn=21,700;Mz=27,800;PD=1.14。UV(1.0g/L、THF 1cm):A
312=1.138。
【0110】
比較例3
ttc−S−b−OPMA−b−S−ttcの末端基の還元
ttc−S−b−OPMA−b−S−ttcの試料(75.0g、推定6.7mmol、トリチオカルボネート末端)を、ジメチルアセトアミド(DMAC、100.0g)と共に、オーバーヘッド撹拌装置、内部熱電対、還流冷却器、窒素ガス注入口、及びシリンジポンプ菅用アダプタを備えた500mL三つ口丸底フラスコに添加した。混合物を徐々に80℃まで加熱した。溶液をわずかに冷却し、8gのDMACに溶解した次亜リン酸トリエチルアンモニウムで処理し、撹拌し(80℃)、均質の溶液を得た。反応混合物を窒素で20分間パージし、次に103℃まで加熱した。Luperox(登録商標)P開始剤(850mg、11.24gのDMAC(体積=12.00mL)に溶解した)を使用して調製した開始剤溶液を、以下の計画にしたがって、シリンジポンプを使用して添加した:最初の6時間は1時間毎に0.4mL、次にt=20時間からt=32時間まで追加の0.4mLのアリコート。合計8.1mLの開始剤溶液を添加した。
【0111】
ポリマー溶液を冷却し、3Lフラスコに移し、撹拌しながら、1500mLのイソプロパノール/水(2/1)でゆっくり処理した。浸漬管を用いて液相を除去し、固体を150mLのMEKに再び溶解した。追加の1200mLのイソプロパノール/水(2/1)を添加し、浸漬管を用いて液相を除去した。固体を1200mLのイソプロパノール/水(2/1)で洗浄した。固体を濾過し、乾燥して、70.0gの白色固体を得た。出発物質に関する
1H NMRオーバーレイトレースにより、重ねることが可能なS、OPMA、及び中心核OCH
2シグナル、並びに完全に存在しないSCH
2基が示された。OPMA(106.9/H)/S(253.5/H)のモル比は、29.7/70.3であり、54.9/45.1重量%又は43.6/56.4体積%と等しく、モノマー密度はOPMAに対して1.432g/cm
3、Sに対して0.909g/cm
3を基準とした。SEC分析により、出発物質試料から持ち越されたスチレンホモポリマーの存在が示された。次に、粗生成物を以下のようにシクロヘキサンで処理した:
バルク試料をシクロヘキサン(300mL)で処理し、およそ45℃まで加熱した。混合物を、ゆっくり撹拌しながら室温まで冷却し、次に更におよそ10〜13℃まで冷却し、より大きい粒径を得た。バスを取り外し、混合物を室温のおよそ20〜22℃で平衡状態にした。内容物に遠心分離を施し、上澄み液をデカンテーションした。固体をシクロヘキサンですすぎ、再び遠心分離にかけた。ポリマーを再収集し、MEKに溶解し、イソプロパノールを添加することにより、再び沈殿させた。濾過及び乾燥し、50.5gの白色固体を得た。
【0112】
1H NMR(CDCl3):OPMA/S=31.0/69.0モル%、これは56.4/43.6重量%、又はモノマー密度を使用して、45.1/54.9体積%に相当する。SEC(PMMA標準)により、低分子量成分が除去されたことが示された。Mw=25,000;Mn=21,700、Mz=28,400;PD=1.15。
【0113】
OPMA−b−Sジブロック例で使用した手順にしたがって、SAXS用にポリマー粉末の試料を調製した。散乱強度は、13.2nmのd−間隔と一致した。
【0114】
PGME蒸気を用いたアニーリング(室温、2時間)後、S−b−OPMA−b−SのAFM画像(架橋S/OPMA/GMA中性層上)により、垂直ラメラパターンの部分的な形成が示された。
【0115】
比較例4
OPMA−ttcの調製
シリンジポンプ装置、冷却器、窒素ガス注入口、熱電対、及びオーバーヘッド撹拌装置を備えた4−ポートフラスコに、トリチオカルボネートRAFT剤(RAFTv2.0)C
12H
25SC(S)SC(CH
3)(CN)CH
2CH
2CO
2CH
3(4.96g=11.9mmol)、MEK(60mL)、及びオクタフルオロペンチルメタクリレート(90.0g、0.30mol)を入れた。シリンジポンプ供給用に、Luperox(登録商標)26開始剤溶液を以下の通りに調製した:152mg/20.0mL、(0.035mmol/mL)、MEKを溶媒として使用。反応容器を窒素で20分間パージした。温度を75℃まで上昇させ、5.0mLの開始剤溶液を供給した。これ以後、連続的な緩徐供給(0.3mL/時間)を33時間使用した。変換率は97%であった。
【0116】
ポリマー溶液を50mLのMEKで希釈し、撹拌中のヘキサン600mLにゆっくり添加した。沈殿したポリマーを600mLのヘキサンで2回洗浄し、濾過し、風乾し、ポンピングして86gの固体を得た。NMR(THF−d8):6.55(t、a=33.7)、4.60(bd m、a=67)、3.25(bd m、a=1.64);予測dpおよそ40。沈殿後、明白なdp=44と算出された。UV(1.00g/L、THF):A
309=1.213。SEC(THF、vs.PMMA):Mw=12,650;Mn=11,550;Mz=13,850;PD=1.10。
【0117】
比較例5
OPMA−b−S−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、熱電対、及びラマンプローブを備えた四つ口フラスコに、50gのOPMA−ttc(算定6.82mmol、トリチオカルボネート末端)、2−ヘプタノン(40g)、及び71.0g(0.683mol)のスチレンを入れた。窒素パージシーケンスを20分間続けた。反応混合物を95℃まで2時間、105℃まで1時間、及び115℃まで20時間加熱した。スチレン変換率は53.9%と決定された。
【0118】
反応塊をTHF(55mL)で希釈し、ヘキサン(1500mL)を添加することにより、生成物を沈殿させた。浸漬管を用いて溶媒を除去した。固体を120mLのTHFに溶解し、1500mLのヘキサンを添加することにより沈殿させた。液相を除去し、追加のヘキサンを添加してポリマーを洗浄し、小粒子とした。濾過及び乾燥して、80.6gの淡黄色固体を得た。IPCにより、検出可能なホモポリマーがないことが示された。上述のバルク固体の
1H NMR分析(CDCl
3):OPMA/S 32.6/67.4(モル%)、芳香族領域積分=1,084;6.05トリプレットa=105.7、OCH
2 a=200.0;OCH
3末端積分=7.42(2.47/H)に基づく。算定したOPMA dp=42.5、S dp=87.8。UV(THF、1.00g/L、1cm):A
311=0.731。SEC(THF vs.PMMA):Mw=19040、Mn=17841、Mz=20780、PD=1.08。
【0119】
比較例6
OPMA−b−S−ttcの末端基還元
OPMA−b−Sの試料(75.0g、推定5.48mmol、トリチオカルボネート)を、オーバーヘッド撹拌装置、内部熱電対、還流冷却器、窒素ガス注入口、及びシリンジポンプ菅用アダプタを備えた500mL三つ口丸底フラスコ内のジメチルアセトアミド(DMAC、100.0g)に添加した。混合物を徐々に80℃まで加熱した。溶液を50℃まで冷却し、6gのDMACに溶解した次亜リン酸トリエチルアンモニウム(6.36g、38mmol)で処理し、80℃で撹拌し、透明な溶液を得た。反応混合物を窒素で20分間パージし、次に103℃まで加熱した。Luperox(登録商標)P開始剤の溶液を以下のように調製した:0.340gを5.662gのDMAC(体積=6.00mL)に溶解し;PE菅を通して添加するためにシリンジポンプを使用した。
【0120】
開始剤供給計画:t=0で0.40mL、次に1時間毎に4時間、0.20mLの添加を4回行った。18時間後、追加の0.4mLを2回添加し;21時間後、溶液は完全に無色になった。
【0121】
ポリマー溶液を冷却し、漏斗に移し、1500mLのイソプロパノール/水(2/1)に、撹拌しながらゆっくり添加した。浸漬管を用いて液相を除去し、固体を容器内で1200mLのイソプロパノール/水(2/1)で洗浄した。生成物を濾過し、風乾して、白色固体を得た。
【0122】
小さい汚染物質を除去するために、以下のようにプロセスを継続した:
ポリマーを150mLのMEKに溶解し、1500mLのイソプロパノール/水(2/1)に、強く撹拌しながらゆっくり添加した。浸漬管を用いて液相を除去し、固体を容器内で1200mLのイソプロパノール/水(2/1)で洗浄した。乾燥(終夜の風乾)により、70.6gの白色固体を得た。沈殿プロセスを繰り返し、0.45マイクロメートル膜を使用してMEKポリマー溶液を濾過した。真空乾燥後(60℃、N
2導入)、68.4gを得た。
【0123】
1H NMR(CDCl
3):OPMA/Sは31.7/68.3と測定された。他の汚染物質は検出限界未満であった。測定OPMA/S含有量は、31.7/68.3モル%であり、57.3/42.7重量%と等しかった。OPMAモノマー密度=1.432g/cm
3及びスチレンモノマー密度=0.909g/cm
3を使用して、対応する推定体積分率は、46.0/54.0と算出された。
【0124】
UV(THF、1.00g/L、1cm):A
311=0.00。SEC(vs.PMMA標準):Mw=19,040;Mn=17,400;Mz=20,800:PD=1.04。SEC(三重検出):Mw=20,700;Mn=20,580;Mz=20,950。結合は検出限界未満であった。DSC:Tgは34.5℃及び92℃。最初の加熱での融解吸熱はおよそ58℃で1.4J/g。
【0125】
(実施例10)
C
3−OPMA−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、熱電対及び開始剤供給ライン、ラマンプローブ、並びにオーバーヘッド撹拌装置を備えた四つ口フラスコに、C
3−RAFT剤CH
3C[CH
2OC(O)CH
2CH
2C(CH
3)(CN)SC(S)SC
12H
25]
3(FW=1275.5、当量重量=425/トリチオカルボネート末端;6.69g=15.75m当量);及びトリフルオロトルエン(97.5mL)、34gのOPMAを入れた。別に101gのOPMAをシリンジポンプセットに充填し、4時間にわたり供給した。シリンジポンプ供給用に、Luperox(登録商標)26開始剤溶液をトリフルオロトルエン中で以下の通りに調製した:159mg/20.0mL、(0.03675mmol/mL)。反応容器を窒素で20分間パージした。次に温度を75℃まで上昇させた。開始剤溶液を12mL/時間(体積=5.0mL)で供給し、次に止めた。緩徐供給条件(0.40mL/時間)に調整した後、ポンピングを開始し、緩徐供給を継続した。OPMAモノマーの供給を同時に開始し、4時間で完了した。追加の2.0mLの開始剤を24時間で供給した。合計のバッチ時間は35時間であり、この時間でOPMA変換率は93%であった。
【0126】
冷却した溶液を、2Lのヘキサンに撹拌しながら滴下添加した。浸漬管を用いて液相を除去した。別に2Lのヘキサンを添加し、混合物を1時間撹拌した。ポリマーを濾過により単離した。風乾により、125.5gの黄色固体を得た。SEC(直鎖PMMA校正)により、Mw=29,360;Mn=27,760;Mz=31,080;PD=1.06が示された。
【0127】
NMR(CDCl
3):6.03(t、a=100.8)、4.40(bd m、a=193)、4.00(CH
2O、核、a=7.03)、3.35(明確なt、a=1.79)、3.25(m、a=4.45);THF−d8中:6.55(t)、4.6(よりシャープなm、a=342.6)、4.02(m、a=11.2)、3.38(明確なt、a=2.69)、3.27(m、a=7.82)。OPMA、OCH
2、及び核CH
2Oシグナルを使用して、全体dpは、170.4/1.87=91と推定される。したがって、アームdpは30.4と推定される。
【0128】
追加のC
3−OPMA−ttcの分子量試料(Mw=26.4K、38.9K)を、多様な比のOPMAモノマー及びC
3−RAFT剤を使用して同様のプロセスにより調製した。
【0129】
(実施例11)
C
3−OPMA−b−S−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、熱電対、ラマンプローブ、及びオーバーヘッド撹拌装置を備えた三つ口フラスコに、50gのC
3−OPMA−ttc(Mw=29,360)、2−ヘプタノン(50g)、及び71.0gのスチレンを入れた。窒素パージシーケンスを20分間続けた。加熱を90℃で2時間、105℃で1時間、次に114℃で24時間維持した。スチレン変換率は55%と推定された。
【0130】
反応混合物を50mLのMEKで希釈し、N
2下で撹拌しながら2Lのヘキサンにゆっくり添加した。浸漬管を用いて液相を除去した。追加のヘキサン(500mL)を添加した。0.5時間撹拌した後、液相を除去した。イソプロパノール(1L)を添加し、混合物を0.5時間撹拌した。黄色固体を濾過し、風乾した。87.8gの黄色固体を得た。上述のバルク固体の
1H NMR分析(CDCl
3):OPMA/S 28.7/7.3(モル%)。SEC(vs.PMMA):Mw=41,200;Mn=30,600);少量の低分子量(およそ10,000)のポリスチレンが存在した。
【0131】
ポリスチレンホモポリマーを除去するプロセス:
上述の単離された固体をシクロヘキサン(500mL)で処理し、45℃で0.5時間撹拌し、遠心分離(4000rpm/5分、加温)にかけ、液相をデカンテーションした。別にシクロヘキサン(500mL)を添加し、この操作を2回繰り返した。イソプロパノール(500mL)をポリマー相に添加し、混合物を0.5時間撹拌し、濾過し、風乾し、真空乾燥して、56.3gの精製されたC
3−OPMA−b−S−ttcを淡黄色固体として得た。後の操作のシクロヘキサン上澄み液を再処理し、21gのわずかに純度の低いC
3−OPMA−b−S−ttcを得た。
【0132】
1H NMR(CDCl
3):OPMA/S 30.5/69.5(モル%)、55.9/44.1重量%又は45/55体積%と等しく、モノマー密度はOPMAに対して1.432g/cm
3、Sに対して0.909g/cm
3に基づく。NMR:核及びモノマー積分シグナルを使用して、全体dpは、OPMA=101、スチレン=235と算出された。したがって、推定Mnは30,300+24,453=54,753(アームMn=18,250)であった。SEC(RIのみ、vs.PMMA標準):Mw=43470、Mn=36650、MP=41180;PD=1.186。SEC(三重検出):Mw=56.73kDa;Mn=54.5kDa;PD=1.04。
【0133】
(実施例12)
高M
w C
3−OPMA−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、熱電対及び開始剤供給ライン、ラマンプローブ、並びにオーバーヘッド撹拌装置を備えた四つ口フラスコに、C
3−RAFT剤CH
3C[CH
2OC(O)CH
2CH
2C(CH
3)(CN)SC(S)SC
12H
25]
3(FW=1275.5、3.16g=7.44m当量、RAFT末端)、DMAC(75mL)、及びOPMA(90.0g、0.30mol)を入れた。シリンジポンプ供給用に、Luperox(登録商標)26開始剤溶液を以下の通りに調製した:106mg/20.0mL、0.0245mmol/mL、MEKを溶媒として使用。反応容器を窒素で20分間パージした。温度を75℃まで上昇させ、5.0mLの開始剤溶液を供給した。緩徐供給条件(0.40mL/時間)を確立し、24時間継続した。
1H NMR(CDCl
3)により、最終のOPMA変換率は94.3%と示された。
【0134】
反応混合物にMEK(50mL)を添加して、この溶液を2Lヘキサンに撹拌しながら滴下添加した。浸漬管を用いて液相を除去した。別に2Lのヘキサンを添加し、混合物を0.5時間撹拌した。ポリマーに富む相をイソプロパノールで洗浄した。イソプロパノール相を除去して、ポリマーを恒量でポンピングした。SEC(vs.PMMA校正):Mw=38,900、Mn=34,100、Mz=43,500、PD=1.14。OPMA及び核シグナルのNMR積分から、平均dpは133と推定された。
【0135】
(実施例13)
高M
w C
3−OPMA−b−S−ttcの調製
冷却器、窒素ガス注入口、熱電対、ラマンプローブ、及びオーバーヘッド撹拌装置を備えた三つ口フラスコに、50gのC
3−OPMA−ttc(Mw=38,900、推定4.4mmol、トリチオカルボネート末端)、2−ヘプタノン(50g)、及び71.0gのスチレンを入れた。窒素パージシーケンスを20分間続けた。加熱を90℃で2時間、105℃で2時間、次に114℃で23時間維持した。スチレン変換率は54%と推定された。
【0136】
反応混合物を50mLのMEKで希釈し、N
2下で撹拌しながら2Lのヘキサンにゆっくり添加した。浸漬管を用いて液相を除去した。追加のヘキサン(500mL)を添加した。0.5時間撹拌した後、液相を除去した。イソプロパノール(1L)を添加し、混合物を0.5時間撹拌した。黄色固体を濾過し、風乾した。82.4gの黄色固体を得た。上述のバルク固体の
1H NMR分析(CDCl
3):OPMA/S 29.3/70.7(モル%)。SEC(vs.PMMA):Mw=63,860;Mn=43800);少量の低分子量(およそ10,000)のポリスチレンが存在した。
【0137】
ポリスチレンホモポリマーを除去するプロセス:
上述の単離された固体をシクロヘキサン(500mL)で処理し、45℃で0.5時間撹拌し、遠心分離(4000rpm/5分、加温)にかけ、液相をデカンテーションした。別にシクロヘキサン(500mL)を添加し、この操作を2回繰り返した。イソプロパノール(500mL)をポリマー相に添加し、混合物を0.5時間撹拌し、濾過し、風乾し、真空乾燥して、80.0gの精製されたC
3−OPMA−b−S−ttcを淡黄色固体として得た。
【0138】
1H NMR(CDCl
3):OPMA/S 30.9/69.1(モル%)、56.3/43.7重量%又は45/55体積%と等しく、モノマー密度はOPMAに対して1.432g/cm
3、Sに対して0.909g/cm
3に基づく。NMR:核及びモノマー積分シグナルを使用して、全体dpは、OPMA=160、スチレン=357と算出された。したがって、推定Mnは85,100(アームMn=28,400)であった。SEC(vs.PMMA標準):Mw=66,200;Mn=55,360;Mz=78,500;PD=1.20。SEC(三重検出):Mw=88.1kDa;Mn=85.1kDa;Mz=91.0kDa;PD=1.04。
【0139】
SAXS分析:イソプロパノール/水混合物を使用して、MEKから逆沈殿により粉末試料を得た。散乱強度分析により、HCPシリンダーはおよそ18.3nmの間隔を有することが示された。
【0140】
(実施例14)
C
3−OPMA−b−S−ttc(シリンダー状)の調製
冷却器、及び窒素ガス注入口を備えた三つ口フラスコに、37.5gのC
3−OPMA(算定4.397mmol、トリチオカルボネート末端)、2−ヘプタノン(37.5g)、及び137.1gのスチレンを入れた。窒素パージシーケンスを20分間続けた。反応混合物を95℃まで2時間、105℃まで1時間、及び115℃まで21時間加熱した。スチレン変換率は61.6%と推定された。
【0141】
反応混合物を80mLのMEKで希釈し、N
2下で撹拌しながら2Lのヘキサンにゆっくり添加した。浸漬管を用いて液相を除去した。追加のヘキサン(1000mL)を添加した。0.5時間撹拌した後、液相を除去した。イソプロパノール(500mL)を添加し、混合物を0.5時間撹拌した。得られた黄色固体を濾過し、風乾して121gの黄色固体を得た。SECデータvs.PMMA:低分子量ポリスチレンホモポリマーの小さいフラクションが存在することが示された。
【0142】
粗固体をシクロヘキサン(500mL)で処理し、45℃で0.5時間撹拌し、遠心分離(4000rpm/5分、加温)にかけ、次に放冷し、液相をデカンテーションした。シクロヘキサン(500mL)を添加し、この操作を2回繰り返した。イソプロパノール(500mL)を添加し、混合物を0.5時間撹拌し、濾過し、風乾し、真空乾燥して、98gの精製されたポリマーを得た。
1H NMR分析(CDCl
3):OPMA/S 14.7/85.3(モル%)、芳香族領域積分=2893.6;6.05(a=105)にCF
2Hトリプレット、OCH
2 bd 4.4、a=200;核OCH
2シグナルa=6.18、末端SCH
2=4.55に基づく。OPMA/Sのモル比=14.7/85.3であり、33.2/66.8重量%又は24/76体積%と等しく、モノマー密度はOPMAに対して1.432g/cm
3、Sに対して0.909g/cm
3に基づく。
【0143】
粒子成長に関する一般的手順(SAXS分析)
0.75gのポリマー試料を2gのMEKに溶解した。(光散乱なし)。溶液を、MEK/i−PrOH+H
2O(3/1)(3g)の30/70混合物で滴下処理した。レーザーペンライトにより、有意な光散乱が示された。光散乱は更なる溶媒混合物の添加に伴い増加した。添加を継続し、粒子成長及びポリマーに富む相の形成という結果が得られた。固体を沈殿させ、上部液相を除去した。次にイソプロパノール/水(3/1)溶液を3mLずつ添加した。各添加の後、粒子をしばらくの間撹拌し、次に沈殿させた。各添加(4回)の後、液体部分を除去した。固体を濾過により単離し、風乾した(質量回収率90%)SAXS分析により、15.5nmのラメラのd間隔が示された。
【0144】
中性層の調製−中性層及びブラシポリマーのためのMMA/S/GMA(DSA用途)
冷却器、窒素ガス注入口、開始剤溶液供給用(シリンジポンプ)のセプタム収容アダプタ、熱電対、及びオーバーヘッド撹拌装置を備えた四つ口フラスコ(250mL)に、トルエン(45mL)、MMA(10.8g、108.0mmol)、スチレン(30.2g、290.7mmol)、及びグリシジルメタクリレート2.35g、16.5mmolを入れた。トルエン15mL中のアゾ−ビス(イソブチロニトリル)(AIBN)開始剤(FW=164,585mg、3.57mmol)をシリンジポンプに入れた。反応容器を窒素で20分間パージした。内部温度が上昇し、温度が70℃に達した時に開始剤溶液を1mL/分で開始した。加熱を8時間継続した。
【0145】
1H NMR分析により、S変換率はおよそ70%であることが示された。残留モノマー比は、S/MMA/GMA=82.2/15.3/2.5と決定された。したがって、投入したモノマーの量から、算出されたポリマー組成は、S/MMA/GMA=65.9/29.7/4.5であった。単離し乾燥したポリマーの
1H NMR分析は、このモノマー比と一致した。SEC(THF、vs.PMMA):Mw=28,745;Mn=17260、Mz=43600、MP=25500、PD=1.70。IPCにより、17.35分に単一ピークが示された。
【0146】
S/OPMA/GMA中性層の調製
添加漏斗、還流冷却器、窒素ガス注入口、及び磁気撹拌子を備えた250mL四つ口反応容器に、MEK(40mL)、スチレン(18.3g、176mmol)、グリシジルメタクリレート(GMA、1.28g、9.0mmol)、及びオクタフルオロペンチルメタクリレート(OPMA、22.5g、75mmol)を入れた。反応容器を窒素で15分間パージし、次に72℃まで加熱した。MEK 5.0mL中のAIBN(0.35g、2.1mmol)溶液を、10分間隔で添加した。加熱を10時間継続した。スチレン変換率は71%、OPMA変換率は93%、及びGMA変換率は85%と推定された。
【0147】
大部分のMEKを真空下で除去し、残留モノマーをヘキサン中に分配した。真空乾燥後、27gの白色固体を得た。SEC(THF、RI):Mw=46,400;Mn=31,500;Mz=64,700;PD=1.48。ポリマー組成は、S/OPMA/GMA=61.6/34.2/4.1(モル%)と決定された。
【0148】
S/MMA/GMAを使用した中性層架橋の手順
中性層を、配合溶液から以下の通りに調製した:
PGMEA(9.467g)、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン(FW=120.15;10mg=0.235m当量、ヒドロキシル基)、トリフェニルスルホニウムノナフレート(0.0145g)中の5重量%の溶液10g(0.500g、0.235m当量、エポキシド)を調製した。この溶液1.00gを、スピンコーティングのためにPGMEA 4.00gで希釈した。この溶液を濾過し、シリコンウエハ上にスピンコーティング(800/2500rpm)し、UV暴露(254nm/2分)し、次に180℃で30分間加熱した。
【0149】
S/OPMA/GMAを使用した中性層架橋の手順
中性層を、配合溶液から以下の通りに調製した:
PGMEA(9.467g)、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン(FW=120.15;12mg=0.12m当量、ヒドロキシル基)、トリフェニルスルホニウムノナフレート(0.0090g)中の5重量%の溶液10g(0.500g、0.120m当量、エポキシド)を調製した。この溶液1.00gを、スピンコーティングのためにPGMEA 4.00gで希釈した。この溶液を濾過し、シリコンウエハ上にスピンコーティング(800/2500rpm)し、UV暴露(254nm/2分)し、次に180℃で30分間加熱した。表面エネルギーはおよそ28ダイン/cmと決定された。
【0150】
比較例2及び3(CE2及びCE3、直鎖トリブロックコポリマー)、比較例5及び6(CE5及びCE6、ジブロックコポリマー)並びに実施例11及び13(E11及びE13、実質的に対称な3アーム星型ブロックコポリマー)からの組成物を、架橋S/OPMA/GMA中性層を有するSi基材上に流延した。原子間力顕微鏡(AFM)を使用して、6試料の画像は、直鎖トリブロック(CE2及びCE3)並びにジブロック(CE5及びCE6)組成物と比較した場合、実質的に対称な3アーム星型組成物(E11及びE13)並びにこれらのより長いコヒーレンス長のよりシャープに明確化されたコントラストを明瞭に示し、実質的に対称な3アーム星型組成物のより長い範囲にわたる、より良好な相分離の証拠を提供する。
【0151】
特定の反応条件、反応物、及び機器を上述しており、当業者が本発明を実行することが可能であると共に、当業者は本発明の明白な延長である修正及び調整をすることができるであろう。本発明のそのような明白な延長又は均等物は、以下の特許請求の範囲で論証するように、本発明の範囲内であることを意図する。