(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記選択されたスケジュールされた血糖時間間隔は、昼食血糖時間間隔、夕食血糖時間間隔、又は就寝時血糖時間間隔のうちの1つを含むことを特徴とする請求項8に記載の投薬コントローラ(160)。
各スケジュールされる血糖時間間隔が、朝食前血糖測定値、昼食前血糖測定値、夕食前血糖測定値、就寝時血糖測定値、及び、就寝中血糖測定値のうちの1つを含む関連付けられた血糖タイプに相関付けられることを特徴とする請求項1に記載の投薬コントローラ(160)。
前記代表集約血糖測定値(2226、2228、2256、2258)は、前記関連付けられてスケジュールされた血糖時間間隔に対する平均血糖値を含むことを特徴とする請求項1に記載の投薬コントローラ(160)。
前記代表集約血糖測定値(2226、2228、2256、2258)は、前記関連付けられてスケジュールされた血糖時間間隔に対する中央血糖値を含むことを特徴とする請求項1に記載の投薬コントローラ(160)。
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、朝食血糖時間間隔に関連付けられた前記血糖測定値のうちの1又は2以上を集約し、代表集約朝食血糖測定値(2306、2226、2228)を決定する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、就寝中血糖時間間隔に関連付けられた前記血糖測定値のうちの1又は2以上を集約し、代表集約就寝中血糖測定値(2304、2226、2228)を決定する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、支配的血糖値を、前記代表集約就寝中血糖測定値(2304、2226、2228)又は前記代表集約朝食血糖測定値(2306、2226、2228)のうちの小さい方の値として選択する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、前記選択された支配的血糖測定値に基づいて次の推奨基礎投薬量(2310)を調節するための調節係数(AF1)を決定する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)において、前日推奨基礎投薬量(2312)を取得する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、前記調節係数(AF1)を前記前日推奨基礎投薬量(2312)に乗算することによって前記次の推奨基礎投薬量(2310)を決定する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法(1300)。
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、昼食血糖時間間隔に関連付けられた前記血糖測定値のうちの1又は2以上を集約し、代表集約昼食血糖測定値(2256、2258)を決定する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、支配的血糖値を前記代表集約昼食血糖測定値(2256、2258)として選択する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、前記選択された支配的血糖測定値に基づいて次の推奨朝食ボーラス(2402)を調節するための調節係数(AF1)を決定する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)において、前日推奨朝食ボーラス(2408)を取得する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、前記調節係数(AF1)を前記前日推奨朝食ボーラス(2408)に乗算することによって前記次の推奨朝食ボーラス(2402)を決定する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法(1300)。
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、夕食血糖時間間隔に関連付けられた前記血糖測定値のうちの1又は2以上を集約し、代表集約夕食血糖測定値(2256、2258)を決定する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、支配的血糖値を前記代表集約夕食血糖測定値(2256、2258)として選択する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、前記選択された支配的血糖測定値に基づいて次の推奨昼食ボーラス(2404)を調節するための調節係数(AF1)を決定する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)において、前日推奨昼食ボーラス(2414)を取得する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、前記調節係数(AF1)を前記前日推奨昼食ボーラス(2414)に乗算することによって前記次の推奨昼食ボーラス(2404)を決定する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法(1300)。
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、就寝時血糖時間間隔に関連付けられた前記血糖測定値のうちの1又は2以上を集約し、代表集約就寝時血糖測定値(2226、2228)を決定する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、支配的血糖値を前記代表集約就寝時血糖測定値(2226、2228)として選択する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、前記選択された支配的血糖測定値に基づいて次の推奨夕食ボーラス(2406)を調節するための調節係数(AF1)を決定する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)において、前日推奨夕食ボーラス(2420)を取得する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、前記調節係数(AF1)を前記前日推奨夕食ボーラス(2420)に乗算することによって前記次の推奨夕食ボーラス(2406)を決定する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法(1300)。
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、スケジュールされた血糖時間間隔のうちの選択された時間間隔に関連付けられた前記血糖測定値のうちの1又は2以上を集約し、当該選択されたスケジュールされた血糖時間間隔に関連付けられた代表集約血糖測定値(2226、2228、2256、2258)を決定する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、支配的血糖値を、前記選択されたスケジュールされた血糖時間間隔に関連付けられた前記代表集約血糖測定値(2226、2228、2256、2258)として選択する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、前記選択されたスケジュールされた血糖支配的血糖測定値に基づいて前記選択された時間間隔によって支配される次の推奨炭水化物対インスリン比(2502、2504、2506)を調節するための調節係数(AF1)を決定する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)において、前記選択されたスケジュールされた血糖時間間隔によって支配される前日推奨炭水化物対インスリン比(2508、2514、2520)を取得する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、前記調節係数(AF1)を前記前日推奨炭水化物対インスリン比(2508、2514、2520)に乗算することによって前記次の推奨炭水化物対インスリン比(2502、2504、2506)を決定する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法(1300)。
前記選択されたスケジュールされた血糖時間間隔は、昼食血糖時間間隔、夕食血糖時間間隔、又は就寝時血糖時間間隔のうちの1つを含むことを特徴とする請求項23に記載の方法(1300)。
各スケジュールされる血糖時間間隔が、朝食前血糖測定値、昼食前血糖測定値、夕食前血糖測定値、就寝時血糖測定値、及び、就寝中血糖測定値のうちの1つを含む関連付けられた血糖タイプに相関付けられることを特徴とする請求項16に記載の方法(1300)。
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)により、前記血糖測定値の各々に対して、当該血糖測定値を測定する時に前記患者(10)によってタグ付けされる前記血糖タイプを決定する段階、
を更に含むことを特徴とする請求項25に記載の方法(1300)。
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192、160)において、前記遠隔ヘルスケアプロバイダコンピュータデバイス(142)から、指定された日付範囲を受信する段階と、
前記データ処理ハードウェア(112、132、142、192,160)により、前記スケジュールされた血糖時間間隔のうちの少なくとも1つに関連付けられ、かつ、前記指定された日付範囲内にある、前記血糖測定値のうちの1又は2以上を集約する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法(1300)。
前記代表集約血糖測定値(2226、2228、2256、2258)は、前記関連付けられてスケジュールされた血糖時間間隔に対する平均血糖値を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法(1300)。
前記代表集約血糖測定値(2226、2228、2256、2258)は、前記関連付けられてスケジュールされた血糖時間間隔に対する中央血糖値を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法(1300)。
【発明を実施するための形態】
【0046】
様々な図における同じ参照記号は同じ要素を示している。
【0047】
糖尿病外来患者は、食事ボーラス及び基礎投薬量に対応するインスリンの注射投薬量を含むインスリン療法を使用することによって望ましい範囲内で自分の血糖レベルを管理しなくてはならない。食事なしの食事ボーラスは低血糖症を引き起こし、食事ボーラスなしの食事は高血糖症を引き起こす。様々なプロバイダは、投薬量を調節する様々な方法を使用する場合があり、一部は、その固有の処方を使用する場合があり、一部は、外来患者が従うには複雑で困難である書面プロトコルを使用する場合があり、人的エラーの発生の確率が高まり、一部は、ヒューリスティックな方法を使用する場合がある。従って、外来患者の血糖レベルをモニタする臨床サポートシステム100(
図1A及び1B)を有することが望ましい。
【0048】
図1A及び1Bを参照すると、一部の実施では、臨床判断サポートシステム100は、外来患者10に対して入力された患者病状パラメータを分析して、患者の血糖レベルをターゲット範囲BG
TRに持って行きかつ維持するための個別化されたインスリン投薬量を計算する。本明細書で使用する患者10とは、患者10の住所又は職場の場所などのある離れた位置に位置付けられる可能性がある外来患者を指す。本明細書で使用する「臨床」という語は、病院コールセンターを指すことができる。更に、システム100は、患者10の血糖レベルをモニタして、推奨される期間にわたって患者の血糖を好ましいターゲット範囲BG
TRに持って行くための推奨される静脈内又は皮下インスリン投薬量を計算する。資格のある訓練を受けたヘルスケア専門家40が臨床的な論理的思考と共にシステム100を使用して患者10に投与される適正な投与方法を決定することができる。従って、システム100は、年齢、体重、及び身長のような患者の情報を考慮すると同時に患者の現在の及び累積の血糖値BGを評価するための血糖管理ツールである。システム100は、食事に対する炭水化物の内容、患者10に投与されるインスリン投薬量、例えば、基礎インスリンの長時間作用型インスリン投薬量と食事ボーラス及び補正ボーラスの即効力のあるインスリン投薬量のような他の情報を考慮することができる。これらの測定(非一時的メモリ24、114、144に格納することができる)に基づいて、システム100は、インスリン、ブドウ糖、又は生理食塩水の静脈内投薬量、又は皮下の基礎及びボーラスインスリン投与の推奨又は処方投薬量を推奨して、血糖レベルを設定可能な(患者の情報に基づいて)臨床医が決定した血糖ターゲット範囲BG
TRに調節して維持する。システム100は、患者のインスリンの感度又は改善された血糖管理及び結果も考慮に入れる。システム100は、人口動態及び以前の結果のような関連の患者情報を考慮に入れることができ、ヘルスケアリソースの効率的な使用をもたらす。最後に、システム100は、ユーザ40及び患者10に推奨又は処方投薬量を報告するための報告プラットフォームを提供する。これに加えて、システム100は、食事を摂る糖尿病患者の場合に、インスリン投与をモニタする人間よりも速く信頼できかつ効率的なインスリン投与を提供する。システム100は、患者の血糖レベルBGを格納及び追跡するシステムの機能により、人間の誤りの確率を低減し、一貫した治療を保証し、これは、統計的研究に使用することができる。経管栄養又は食事を摂らない患者に関しては、システム100は、専用サブプログラムを提供し、食事ボーラス以外の基礎インスリン及び補正ボーラスを提供する。栄養体系における炭水化物は、基礎インスリンで多くを占めるので、経管栄養又は食事を摂らない患者は、食事を摂る患者よりも高い基礎インスリンレベルを通常は有する。システム100は、直前の食事ボーラス及びその後のBGに基づいて食事ボーラスを調節する専用サブプログラムを提供することにより、炭水化物のカウントなしに食事ボーラスの食事毎の調節を提供する。システム100は、直前の食事ボーラス及びそれに続くBGに使用されたCIRに基づいて、各食事で調節される食事ボーラスに基づいて炭水化物−インスリン−比(CIR)を調節する専用サブプログラムを提供することにより、炭水化物のカウントのある食事ボーラスの食事毎の調節を提供する。
【0049】
高血糖症は、血糖が高すぎる時に存在する病態である。高血糖症は、典型的には糖尿病に関連付けられ、この病態は、糖尿病を持たないが、外科手術からのトラウマ又はストレス及び病院の手順からの他の複雑さによって引き起こされる上昇した血糖レベルを有する多くの患者に存在する可能性がある。インスリン治療は、血糖レベルを通常範囲に戻すために使用される。
【0050】
低血糖症は、患者の血糖レベルが好ましいターゲットよりも下になった時にいつでも発生する場合がある。病状の重い患者の血糖レベルの適切な管理は死亡率を低減し、感染率、病院入院の長さ、及び死亡の減少に関連付けられる。高血糖症の治療は、患者が、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠性糖尿病、又は糖尿病以外のストレス性高血糖症と診断されているか否かに応じて異なる場合がある。血糖ターゲット範囲BG
TRは、下限、すなわち、低ターゲットBG
TRLと、上限、すなわち、高ターゲットBG
TRHによって定められる。
【0051】
糖尿病は、インスリンによって長年にわたって治療される。一部の反復する用語及び語句を以下に説明する。
【0052】
注射:手動注射器又は公知の筆記用具に似ていることでラベル付けされた携帯式注射器を備えたインスリン「ペン」によるインスリンの投与。
【0053】
注入:両方で継続した投与が可能な皮下インスリン又は静脈内装置123aのインスリンポンプによる継続した方式でのインスリンの投与。
【0054】
基礎ボーラス治療:基礎ボーラス治療は、基礎インスリンとインスリンのボーラスを伴うあらゆるインスリン投与計画を総称して呼ぶ用語である。
【0055】
基礎インスリン:空腹状態にある患者の肝臓によって放出されるブドウ糖を新陳代謝するように意図されるインスリン。基礎インスリンは、患者の血液内のインスリンの背景レベルを維持するような方法で投与され、一般的には安定しているがインスリンポンプ123aによってプログラムされた方式で変えることができる。基礎インスリンは、昼夜間のゆっくりとした比較的継続したインスリンの供給であり、ブドウ糖の消費(ブドウ糖の摂取と酸化)及びブドウ糖の生成(グルコジェノリシス及びグルコネオジェネシス)の均衡を保つのに必要な低いが現在のインスリン濃度を提供する。患者の基礎インスリンの必要量は、通常は約10から15mU/kg/hrであり、合計の1日のインスリン必要量の30%から50%を占めるが、かなりの変動が患者10に基づいて発生する。
【0056】
ボーラスインスリン:不連続の投薬量で投与されるインスリン。ボーラスの2つの主なタイプ、すなわち、食事ボーラスと補正ボーラスがある。
【0057】
食事ボーラス:消化器官から直接血液に入る食事中の炭水化物の予想即効性に比例した量で食事の直前に摂取される。食事ボーラスの量は、1日の各食事、すなわち、朝食、昼食、及び夕食に対して医師40によって決定及び処方される。代わりに、食事ボーラスは、食事に対する炭水化物のグラム数に一般的に比例した量で計算することができる。食事ボーラスの量は、炭水化物−インスリン−比(CIR)と呼ぶ個別化された数字である比例定数を使用して計算され、以下のように計算される。
食事インスリンボーラス={食事中の炭水化物のグラム数} / CIR (1)
【0058】
補正ボーラスCB:血糖測定直後に注射:補正ボーラスの量は、BGのエラーに比例する(すなわち、ボーラスは、血糖測定BGと患者の個別化ターゲット血糖BG
Target間の差に比例する)。比例定数は、補正係数CFと呼ぶ個別化された数字である。補正ボーラスは、以下のように計算される。
CB = (BG - BG
Target) / CF (2)
【0059】
補正ボーラスCBは、一般的に、以前に摂取された食事が消化された後の空腹状態に投与される。これは、次の食事のすぐ前の時間に一致することが多い。
【0060】
一部の実施では、血糖測定値BGは、各モード日の時間間隔BGに対する関数として指数的加重移動平均値EMAtを使用して集約される。EMAtは、次式のように計算される。
EMA
t = α (BG
t) + (1 - α) EMA
t-1, (3)
ここで、
α = 2 / (n+1),
ここで、nは、平均された等価日の数である。他の実施形態では、算術平均に関連付けられた全ての値の合計カウント(n)によって除算されたn日数の全てのBG値の和を計算する算術移動平均が利用される。
【0061】
インスリンポンプ治療及び複数の投与注射治療を含むいくつかの種類の基礎ボーラスインスリン治療が存在する。
【0062】
インスリンポンプ治療:インスリンポンプ123aは、継続した皮下インスリン注入治療としても公知の糖尿病の治療におけるインスリンの投与に使用される医療デバイスである。このデバイスは、ポンプ、インスリンのための廃棄容器、及び使い捨て注入セットを含む。ポンプ123aは、インスリン注射器又はインスリンペンによる1日複数回のインスリン注射の代替であり、血糖モニタリング及び炭水化物のカウントと組み合わせて使用される時に集中インスリン治療を可能にする。インスリンポンプ123aは、ポケットベルの大きさぐらいの電池式のデバイスである。インスリンポンプaはインスリンのカートリッジを収容し、小さいプラスチック針又は粘着性のパッチで密着された「カニューレ」である「注入セット」を通じて患者にインスリンを送り込む。即効性のあるインスリンだけが使用される。
【0063】
多投薬量注射(MDI):MDIは、注射器又はインスリンペン123bを使用した1日当たり数回のインスリンの皮下手動注射を伴う。食事インスリンは、食事に比例した量での各食事前の即効性インスリンの注射によって供給される。基礎インスリンは、毎日の1回、2回、又は3回の長時間作用型インスリン投薬量の注射として提供される。他の投与頻度も利用可能である。様々なタイプのインスリンの開発が進められており、その多くが使用され、MDI投与計画による大きい利点となっている。
【0064】
長時間作用型インスリンは、非ピーキングであり、1日に一度ぐらいのあまり頻繁ではなく注射することができる。これらのインスリンは基礎インスリンに広く使用される。これらは、血糖が肝臓によって補充され安定した最小血糖レベルを維持する患者の空腹状態に対して適切な投薬量で投与される。
【0065】
即効性インスリンは自然のインスリンよりも短い時間スケールで作用する。これらはボーラスに適している。
【0066】
判断サポートシステム100は、血糖管理モジュール50、統合モジュール60、監視モジュール70、及び報告モジュール80を含む。各モジュール50、60、70、80は、ネットワーク20上で他のモジュール50、60、70、80と通信する。一部の例では、ネットワーク20(以下に説明)がクラウドコンピュータリソースへのアクセスを提供し、特定のモジュール50、60、70、80の代わりに遠隔デバイスでのサービスの成果を可能にする。血糖管理モジュール50は、プロセッサ112、132、142で又はクラウドコンピュータリソースでプログラム200(例えば、実行可能な命令セット)を実行する。統合モジュール60は、システム100とのユーザ40及び患者10の対話を可能にする。統合モジュール60は、ユーザ40によって入力された情報を受信してユーザ40がストレージシステム(例えば、クラウドストレージリソース24、クリニック42又は病院コールセンター(例えば遠隔治療施設)の病院の電子医療システム140の非一時的メモリ144、患者デバイス110の非一時的メモリ114、サービスプロバイダのシステム130の非一時的メモリ134、又は統合モジュール60と通信する他の非一時的ストレージ媒体)に格納されている以前に入力された情報を取り出すことを可能にする。従って、統合モジュール60は、ディスプレイ116、146を通じてユーザ40、患者10、及びシステム100の間の対話を可能にする。監視モジュール70は、統合モジュール60を通じてユーザ40から受信した患者情報208aと患者の血糖値BGを測定するグルコメーター124から受信した情報を考慮して患者10が閾値の血糖値BG
TH内であるか否かを決定する。一部の例では、監視モジュール70は、患者の血糖値BGが閾値血糖値BG
TH内ではない場合にユーザ40に警告する。監視モジュール70は、事前に設定されたパラメータ(以下に説明する)に基づいて予想値と実際の値の間の他の相違をユーザ40に警告するように事前に構成することができる。例えば、患者の血糖値BGが、閾値の血糖値の下限BG
THLよりも下に下がった時である。報告モジュール80は、少なくとも1つのディスプレイ116、146と通信することができ、血糖管理モジュール50、統合モジュール60、及び/又は監視モジュール70を使用して決定された情報をユーザ40に提供する。一部の例では、報告モジュール80は、ディスプレイ116、146に表示することができる及び/又は印刷することができる報告を提供する。
【0067】
システム100は、患者10の血糖レベル及び栄養摂取量を評価するように構成される。システム100は、患者10が皮下インスリン投与計画に移行するか否かを評価する。データの評価及び分析に基づいて、システム100は、患者10に投与されるインスリン投薬量を計算して、患者10の血糖レベルを血糖ターゲット範囲BG
TRにもたらしかつ維持する。システム100は、以下に限定されるものではないが、静脈内インスリンポンプ123a、皮下インスリン注入ポンプ123a、インスリンペン123b、グルコメーター124、継続した血糖モニタリングシステム、及び血糖センサを含む様々なデバイスに適用することができる。
【0068】
一部の例では、臨床判断サポートシステム100は、ネットワーク20、患者デバイス110、投薬コントローラ160、サービスプロバイダ130、及びメーター製造業者プロバイダ190を含む。患者デバイス110は、以下に限定されるものではないが、デスクトップコンピュータ110a又は携帯式電子デバイス110b(例えば、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、バーコードリーダ、パーソナルコンピュータ、又は無線パッド)又はネットワーク20上で情報を送信及び受信することができるいずれかの他の電子デバイスを含むことができる。一部の実施では、患者のグルコメーター124、インスリンポンプ123a、又はインスリンペン123bのうちの1又は2以上は、ネットワーク20上で情報を送信及び受信することができる。
【0069】
患者デバイス110a、110bは、データプロセッサ112a、112b(例えば、命令を実行するコンピュータデバイス)と、データプロセッサ112と通信する非一時的メモリ114a、114b及びディスプレイ116a、116b(例えば、タッチディスプレイ又はタッチ以外のディスプレイ)とを含む。一部の例では、患者デバイス110は、キーボード118、スピーカ212、マイクロフォン、マウス、及びカメラを含む。
【0070】
患者10に関連付けられたグルコメーター124、インスリンポンプ123a、及びインスリンペン123bは、データプロセッサ112c、112d、112e(例えば命令を実行するコンピュータデバイス)、及びデータプロセッサ112c、112d、112eと通信する非一時的メモリ114c、114d、114e及びディスプレイ116c、116d、116e(例えば、タッチディスプレイ又はタッチ以外のディスプレイ)を含む。
【0071】
メーター製造業者プロバイダ190は、非一時的メモリ194と通信するデータプロセッサ192を含むことができる。このデータプロセッサ192は、患者のグルコメーター124のメモリ114cから血糖BGデータをダウンロードするための専有ダウンロードプログラム196を実行することができる。一部の実施では、専有ダウンロードプログラム196は、メモリ114cからBGデータをダウンロードするためにヘルスケアプロバイダ140のコンピュータデバイス142又は患者10のデバイス110aで実行される。一部の例では、ダウンロードプログラム196は、非一時的メモリ24、114、144に格納するためのBGデータファイルをエクスポートする。データプロセッサ192は、患者のデバイス110a、110b、124、123a、123bのうちの1又は2以上から送信されたBGデータを受信及びフォーマット化して非一時的メモリ24、114、144にBGデータを格納するためのウェブベースのアプリケーション198を更に実行することができる。
【0072】
サービスプロバイダ130は、非一時的メモリ134と通信するデータプロセッサ132を含むことができる。サービスプロバイダ130は、患者10に、投薬コントローラ160のプロセッサ112、132、142で実行可能であり、患者デバイス110、ヘルスケアプロバイダ電子医療記録システム140、又は携帯式血糖測定デバイス124(例えば、血糖メーター又はグルコメーター)、又は携帯式投与デバイス123a、123bを通じてネットワーク20上でアクセス可能なプログラム200(
図2を参照)(例えば、モバイルアプリケーション、ウェブサイトアプリケーション、又は命令のセットを含むダウンロード可能なプログラム)を提供する。
【0073】
一部の実施では、ヘルスケアプロバイダ医療記録システム140は、医師のオフィス、クリニック42、又は病院によって管理される施設(病院コールセンター(HCP)など)に位置付けられ、データプロセッサ142、非一時的メモリ144、及びディスプレイ146(例えば、タッチディスプレイ又は非タッチディスプレイ)を含む。非一時的メモリ144及びディスプレイ146はデータプロセッサ142と通信する。一部の例では、ヘルスケアプロバイダ電子医療システム140は、データプロセッサ142と通信するキーボード148を含み、ユーザ40が患者情報208aのようなデータを入力することを可能にする(
図2A及び2B)。非一時的メモリ144は、検索、閲覧することができる患者記録を維持し、一部の例では、ディスプレイ146上で許可された病院スタッフによって修正及び更新することができる。
【0074】
投薬コントローラ160は、グルコメーター124、インスリン投与デバイス123a、123bと通信して、コンピュータデバイス112、132、142とコンピュータデバイス112、132、142と通信する非一時的メモリ114、134、144を含む。投薬コントローラ160はプログラム200を実行する。投薬コントローラ160はグルコメーター124から取り出された患者に関する情報を格納して、受信した血糖測定BGに基づいてインスリン投薬量及び投薬パラメータを決定する。
【0075】
図1Cを参照すると、一部の実施では、インスリンデバイス123(投与デバイスなど)は、投薬コントローラ160と通信し、投薬コントローラ160によって選択された皮下インスリン治療プログラムに従ってインスリンを投与するための命令を実行することができる。投与デバイス123は、インスリンポンプ123a又はペン123bを含むことができる。投与デバイス123は、グルコメーター124と通信し、かつコンピュータデバイス112d、112eと、コンピュータデバイス112d、112eと通信する非一時的メモリ114d、114eとを含む。投与デバイス123は、患者へのインスリンを投与するための投与コンピュータデバイス112d、112eと通信する投薬器223a、223bを含む。例えば、インスリンポンプ123aの投薬器223aは、インスリン容器と患者10の身体に挿入され粘着性のパッチで固定されたカヌーレに繋がっている管とを含む注入セットを含む。ペン123bの投薬器223bは、インスリンカートリッジからのインスリンを投与するために患者10に挿入する針を含む。投与デバイス123は、投薬コントローラ160によって選択された投薬コントローラ160から送信される皮下インスリン治療プログラムを受信することができ、投与コンピュータデバイス112d、112eは、皮下インスリン治療プログラムを実行することができる。投与コンピュータデバイス112d、112eによる皮下インスリン治療プログラムの実行は、投薬器223a、223bに皮下インスリン治療プログラムによって指定されたインスリンの投薬量を投与させる。例えば、インスリンの投薬量に対する各単位は、自動的に設定することができ、又は投与デバイス123a、123bによってダイヤルインして投薬器223a、223bを通じて患者10に投与される。従って、投与デバイス123a、123bは、患者10に投与するためのインスリンの推奨投薬量を読み込むために投薬コントローラ160と通信することができる「スマート」投与デバイスとすることができる。一部の例では、投与デバイス123a、123bは、投与コンピュータデバイス112d、112e上で投薬コントローラ160を実行し、患者10に投与するためのインスリンの推奨投薬量を計算することができる。
【0076】
ネットワーク20は、無線通信ネットワーク、携帯電話ネットワーク、時間分割多重アクセス(TDMA)ネットワーク、符号分割多重アクセス(CDMA)ネットワーク、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM)、第3世代(3G)ネットワーク、第4の世代(4G)ネットワーク、衛星通信ネットワークなどの通信ネットワークのような通信信号の送信及び受信を可能にするあらゆるタイプのネットワークを含むことができる。ネットワーク20は、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、及びパーソナルエリアネットワーク(PAN)の1又は2以上を含むことができる。一部の例では、ネットワーク20は、データネットワークの組合せ、通信ネットワーク、及びデータ及び通信ネットワークの組合せを含む。患者デバイス110、サービスプロバイダ130、及び病院電子医療記録システム140は、ネットワーク20上で信号を(有線又は無線で)送信及び受信することによって互いに通信する。一部の例では、ネットワーク20は、ネットワーク20上で利用可能なエラスティック/オンデマンドコンピュータ及び/又はストレージリソース24とすることができるクラウドコンピュータリソースへのアクセスを提供する。「クラウド」サービスという語は、一般的に、ユーザのデバイスでローカルに実行されるのではなく、1又は2以上のネットワーク20上でアクセス可能な1又は2以上の遠隔デバイスから送られるサービスを指す。
【0077】
図1B及び2A−2Fを参照すると、プログラム200は、クライアントデバイス110、サービスプロバイダ130、及び/又はクリニックシステム140を通じて入力されたパラメータ(例えば、患者病態パラメータ)を受信して、入力されたパラメータを分析し、患者の血糖レベルBGをSubQ外来患者プログラム200(
図2A)のための好ましいターゲット範囲BG
TRにもたらしかつ維持するために個別化されたインスリンの投薬量を決定する。
【0078】
一部の実施では、プログラム200がパラメータの受信を開始する前に、プログラム200は、ユーザ名及びパスワードを(例えば、ディスプレイ116、146に表示されたログイン画面で)受信して、資格を有して訓練を受けたヘルスケアの専門家40がプログラム200を開始してプログラム200が患者10にインスリンを正確に投与する必要があるという正しい情報を入力中であることを確認することができる。システム100は、ログイン画面をカスタマイズすることができ、ユーザ40がそのパスワード及び/又はユーザ名をリセットすることを可能にする。更に、システム100は、ユーザ40がシステム100からログアウトすることを可能にするログアウトボタン(図示せず)を提供することができる。ログアウトボタンは、プログラム200の実行中のいずれの時間にもディスプレイ116、146に表示することができる。
【0079】
判断サポートシステム100は、患者の血糖レベルBGがターゲット範囲BG
TRの外側である時にクリニック42(又は病院コールセンター)でユーザ40に警告する警報システム120を含むことができる。警報システム120は、ビープ又はある音声のような発音機構の形態のスピーカ122を通じた可聴音声を生成することができる。例えば、警報システム120は、モバイルデバイス110bのスピーカ122を通じて可聴音声を生成することができる。一部の例では、警報システム120は、患者デバイス110のディスプレイ116a‐eに警告メッセージ又は他のタイプの指示を表示して警告メッセージを提供する。警報システム120は、ネットワーク120を通じて可聴及び/又は視覚通知をクリニックシステム140(又はいずれかの他のリモートステーション)に送信して、クリニックシステム140のディスプレイ146に表示するか又はクリニックシステム140のスピーカ152を通じて再生することができる。
【0080】
SubQ外来患者処理1800(
図5A及び5B)を開始するために、プログラム200は、ブロック208で患者情報208aを入力するようユーザ40を促す。ユーザ40は、例えばユーザデバイス140を通じて又はクリニック42(又は医師のオフィス又はHCP)に位置付けられたヘルスケアプロバイダ医療記録システム140を通じて患者情報208aを入力することができる。ユーザ40は、
図2Bに示すように新しい患者情報208aを入力することができる。プログラム200は、クリニックの電子医療システム140の非一時的メモリ144又は患者デバイス110の非一時的メモリ114から(例えば、患者情報208aが前に入力され格納されている場合)患者情報208aを検索することができる。患者情報208aは、それに制限されないが、患者の名前、患者の識別番号(ID)、患者の身長、体重、生年月日、糖尿病歴、医師名、緊急連絡先、病院ユニット、診断、性別、病室番号、及びあらゆる他の関連の情報を含むことができる。
【0081】
図2A及び2C−2Fを参照すると、プログラム200は、ブロック216で、患者糖尿病ステータス、患者10にオーダーされている皮下オーダーセットタイプ(例えば、継続した炭水化物ダイエット中の患者に意図される「固定炭水化物/食事」)、1日の合計のインスリン投薬量(TDD)、ボーラスインスリンタイプ(ノボログなど)、基礎インスリンタイプ(ランタスなど)及び送出の頻度(例えば、1日に付き1投与、1日につき2投与、1日につき3投与など)、基礎時間、TDDの基礎パーセンテージ、TDDの食事ボーラスパーセンテージ、1日の食事ボーラス送出(例えば、朝食ボーラス、昼食ボーラス及び夕食ボーラス)、又はあらゆる他の関連の情報などの患者10のSubQ情報216aを入力するようユーザ40に要求する。一部の実施では、TDDは、次式に従って点滴インスリンの期間に従って計算される。
TDD = QuickTransitionConstant * M
Trans (4A)
ここで、QuickTransitionConstantは、通常1000に等しく、M
Transは、SubQ移行処理の開始の時間の患者の乗数である。他の実施では、TDDは、身体の体重の関数の通りにTDDの統計的相関関係によって計算される。以下の式が使用される相関関係である。
TDD = 0.5 * Weight (kg) (4B)
他の実施では、患者の1日の投薬量の合計TDDは、次式に従って計算される。TDD = (B G
Target - K) * (M
Trans) * 24 (4C)
ここで、M
Transは、SubQ移行処理の開始の時間の患者の乗数である。
【0082】
一部の実施では、患者SubQ情報216aには、調節又は修正することができるデフォルトパラメータが事前に投入される。一部の例では、患者SubQ情報216の一部分には、前に入力された患者皮下情報216aが事前に投入される。プログラム200は、患者デバイス110のディスプレイ116にSubQ情報216aを入力するようなユーザ40への要求を促すことができる。一部の実施では、皮下インスリン処理1800は、SubQ外来患者処理1800で治療される新しいSubQ患者のカスタム開始(
図2C)のための要求をディスプレイ116上で促す。一部の例では、プログラム200は、
図2Dに示すようにSubQ外来患者処理1800で治療されるSubQ患者の体重に基づいて開始のための要求をディスプレイ116上で促す。例えば、ユーザ40は、患者10の体重(108kgなど)を入力することができ、一部の例では、TDDが患者の体重に基づいて式4Bを使用して計算される。
図2Eに示すように、ユーザ40は、血糖BG測定値が患者10に要求される時間のスケジュール(例えば、次のBGがもうすぐ:昼食)及び警報434が起動されるかを更に入力することができる。例えば、BG測定値が閾値より下である場合、又は患者が昼食中にBG測定値を提出しなかった場合、警報システム120は、スピーカ122を通じて警告音を生成して、BG測定値が要求されていることを患者10に警告する。警報は、患者の携帯式デバイス110a、110b、124、123a、123bのうちの1又は2以上で音を出すことができる。
図2Fに示すように、患者10は、炭水化物カウントありの食事ボーラスの調節を炭水化物対インスリン比CIRに基づいて式1によって計算することができるように、次の食事の炭水化物の数値(例えば60)を入力することができる。一部の実施では、CIRは、BGtype又はバケットに関連付けられ、処理2500(
図10)によって毎日調節される。他の実施では、CIRは、処理2600(
図13)によって直前の食事ボーラス及びその食事ボーラス後に行われるBG測定で使用されるCIRに基づいて各食事で調節される。
【0083】
プログラム200は、ブロック216に流れ、ユーザ40は、ボーラスインスリンタイプ、ターゲット範囲、基礎インスリンタイプ、及び送出の頻度(例えば、1日につき1投与、1日につき2投与、1日につき3投与など)、患者糖尿病ステータス、患者にオーダーされた皮下タイプ(例えば、一貫した炭水化物ダイエット中の患者を対象とする基礎/ボーラス及び補正)、患者血糖測定の頻度、又はあらゆる他の関連の情報などの患者皮下情報216aを入力する。一部の実施では、患者皮下情報216aには、調節又は修正することができるデフォルトパラメータが事前に投入される。ユーザ40が患者皮下情報216aを入力した時に、ユーザは、プログラム200を選択してブロック226でSubQ外来患者処理1800を実行する。
【0084】
一部の実施では、ユーザ40は、投薬コントローラ160で実行される皮下外来患者プログラム200(
図2A)の開始を選択し、1又は2以上の携帯式デバイス110a、110b、124、123a、123bを備えた患者10の推奨インスリン投与(ボーラス/基礎)を提供する。ユーザ40は、患者10によって使用される携帯式デバイスを選択することによって皮下外来患者プログラム200を構成することができる。ブロック124の選択は、他のデバイス及び/又はネットワーク20との通信機能を含む患者のグルコメーター124に関する情報を示している。ブロック123bの選択は、患者10がインスリンを投与するためのインスリンペン123bを使用することを示している。他のデバイス及び/又はネットワーク20との通信機能を含むペン123bに関する情報を提供することができる。一部の例では、ペン123bは、患者10へインスリンを投与するための投薬コントローラ160と通信する投与コンピュータデバイス112eを含むことができる「スマート」である。ブロック123aの選択は、患者10がインスリンを投与するためのインスリンポンプ123aを使用することを示している。他のデバイス及び/又はネットワーク20との通信機能を含むポンプ123aに関する情報を提供することができる。一部の例では、ペン123bは、患者10へインスリンを投与するための投薬コントローラ160と通信する投与コンピュータデバイス112dを含むことができる「スマート」ペンである。ブロック110bの選択は、グルコメーター124及び/又はインスリン投与デバイス123a、123bとの通信機能を含む患者10のスマートフォン110b又はタブレットに関する情報を示している。例えば、スマートフォン110bは、Bluetooth又は他の接続を通じてグルコメーター124と通信してグルコメーターのメモリ114cからBGデータをダウンロードして、ダウンロードしたBGデータをネットワーク20上で送信することができる。他の例では、スマートフォン110bは、投薬コントローラ160からネットワーク20上で推奨インスリン投薬量を受信し、推奨インスリン投薬量をグルコメーター124及び/又はインスリン投与デバイス123a、123bに提供することができる。
【0085】
一部の実施では、一般的及び食事前の補正を決定する段階(
図3)、調節係数AFを決定する段階(
図4)、及び低血糖症治療のような一部の関数又は処理が、SubQ外来患者プログラム200(
図2)及びSubQ外来患者処理1800(
図5A及び5B)内で使用される。
【0086】
図3を参照すると、補正ボーラスCBが、SubQ外来患者プログラム200(
図2)及び処理1800(
図5A)(
図5B)で使用され、このために、補正ボーラスCBは、患者10の血糖測定値BG、患者の個別化ターゲット血糖BG
Target、及び補正係数CFなどの変数を有する関数に組み入れることができる。従って、補正ボーラスCBは、血糖測定値BG、ターゲット血糖BG
Target、及び補正係数CFの関数として記述される(以下の式7を参照)。処理700は、患者10の血糖値BGが測定された直後に補正ボーラスCBを計算する。補正ボーラスCBの計算が完了した状態で、血糖値BGが測定されて補正ボーラスCBを計算するために使用されたすぐ後に、患者10は、補正ボーラスCBを患者10に投与する。
【0087】
一部の例では、処理700は、1日につき1回、例えば深夜に毎晩又は深夜後の所与の患者の記録の次の開始にインスリンの1日の投薬量の合計TDDを決定することができる。他の時間も利用することができる。これに加えて、1日の投薬量の合計TDDは、1日のうちもっと頻繁に計算することができ、一部の例では、1日の投薬量の合計TDDは頻繁に計算され、過去24時間以内の1日の投薬量の合計TDDを考慮に入れる。処理700は、カウントダウンタイマ702などのタイマ702を提供して、タイマ702が処理700が実行される時間を決定する。タイマ702は、カウントアップタイマ又はあらゆる他の種類のタイマとすることができる。タイマ702がその期限に達する又はある一定の時間(例えばカウントダウンタイマ702ではゼロ)に達した時に、タイマ702が処理700を実行する。カウンタ702は、処理700がブロック704で1日の投薬量の合計TDDを計算する時間を決定するために使用される。カウンタが例えば24時間に設定された場合、決定ブロック704は、時間が24時間に達したかを検査して、達した時に、処理700は、インスリンの1日の投薬量の合計TDDを計算する。ブロック706は、エントリポイントTを通じて非一時的メモリ24、114、144内の融合データベース1906(
図6A)からインスリン投与データを受信することができる。補正ボーラス処理700は、以下の式に基づいて1日の合計のインスリン投薬量TDDを決定する。
TDD=前の日の和(全基礎+全食事ボーラス+全補正ボーラス) (5A)
一部の構成では、TDDは、最新の推奨インスリン投薬量の和として計算される。
代替TDD=(最新の推奨基礎+最新の推奨朝食ボーラス+最新の推奨昼食ボーラス+最 新の推奨夕食ボーラス)の和 (5B)
【0088】
処理700がブロック706でインスリンの1日の投薬量の合計TDDを決定した後、処理700は、ブロック706及び式5から計算された1日の投薬量の合計TDDを使用してブロック710で直後に補正係数CFを決定する。補正係数CFは次式を使用して決定される。
CF=CFR/TDD (6)
ここで、CFRは、システムの非一時的メモリ24、114、144に格納された設定可能定数であり、セットアップ画面(
図2D)から変更することができる。ブロック708で、処理700は、非一時的メモリ24、114、144から設定可能定数CFR値を検索し、ブロック710で補正係数CFを計算する。設定可能定数CFRは、公開された統計的相関関係から決定され、病院、看護師、及び医師によって設定可能である。補正定数CFを補正する融通性は、新しい公開された設定可能定数CFRが使用されていたものよりも正確である時にシステム100に融通性を与える。一部の例では、設定可能定数CFRは、1700に設定された設定可能定数であり、他の値も適用することができる。一部の例では、1日の投薬量の合計TDD及びCFは、1日につき1度(例えば深夜又は深夜直後に)決定される。
【0089】
補正係数CFが式6で決定された状態で、処理700は、次式を使用してブロック714で補正ボーラスインスリン投薬量を決定する。
CB=(BG−BG
Target)/CF) (7)
ここで、BGは、ブロック712で検索された患者10の血糖測定値であり、BG
Targetは、患者の個別化ターゲット血糖であり、CFは、補正係数である。処理700は、ブロック716で補正ボーラスCBを戻す。高血糖BGに即座に反応するので、即効力のあるアナログインスリンが、現在のところ補正ボーラスに使用されている。即効力のあるアナログインスリンは、現在のところ食事ボーラスにも使用されており、通常は、食事直前又は食事と共に摂取される(ポンプを通じて注射又は送出)。即効力のあるアナログインスリンは、即座に作用して食事に続く患者の血糖の上昇を最小にする。
【0090】
補正ボーラスCBは、プログラム200中のあらゆる時間に血糖値BGに対して計算される。食事前補正ボーラスCBは、式7を使用して計算される。食事前補正ボーラス式(7)では、前の食事ボーラスのほとんど全てが消化されるための十分な時間が経過しているので、残存インスリンI
Remを考慮する必要はない。しかし、食後補正ボーラス(食事後補正ボーラス)が最近の食事ボーラス後すぐに利用され、最近の食事ボーラス後に患者の身体に残る残存インスリンI
Remを考慮に入れる異なる計算を使用する。即効力のあるアナログインスリンは、一般的には、患者の身体に残存するインスリンI
Remに比例した速度で身体の自然な機構によって取り除かれ、患者の身体の残存インスリンI
Remに負の指数的時間曲線を描かせる。製造業者は、そのインスリン製剤の寿命などのデータを提供する。データは通常、即効力のあるアナログインスリンの半減期又は平均寿命を含む。即効力のあるアナログインスリンの半減期は、変換式によって平均寿命に変換することができる。
平均寿命=半減期
*ln(2) (8)
ここで、ln(2)は、2の自然対数{底e}である。
【0091】
一部の実施では、処理700は、負の指数的時間曲線を描かせる患者の身体のいずれかの残存インスリンI
Remがあるかを決定することによって食後補正ボーラスを考慮に入れる。ブロック718で、処理700は、I
Remをゼロに等しく設定することによってI
Remを決定するためのループを初期化し、ブロック720で次の早期のインスリン投薬量(D
prev)及び関連付けられるデータ時間(T
Dose)を検索する。
【0092】
使用されているインスリンの商標は、2つの半減期パラメータ、すなわち、インスリン活性の半減期(HLact)と、血液への注射部位からのインスリンの拡散過程の半減期(HLinj)とに関連付けられる。インスリンの製造業者及び銘柄は数少ないので、プログラム200は、設定可能定数として各インスリン銘柄の2つの半減期を維持する。これらの設定可能定数は、
図2Gの入力画面を使用してヘルスケアプロバイダによって入力することができる。例えば、ヘルスケアプロバイダコンピュータシステム140のディスプレイ146は、入力画面2000を表示して設定可能定数をヘルスケアプロバイダが入力できるようにする。
【0093】
インスリンの単一の以前の投薬量Dprevに関して、時間T
doseに与えられた場合、現在の時間T
Currentに患者の身体に残っているインスリンが残存インスリンI
Remを指す。IRemの式の導出は、インスリンの時間依存の2区画モデルを伴う。注射部位のインスリンがIinj(t)であり、血液及び細胞膜中の「活性」インスリンがIact(t)である。Iinj(t)の微分方程式は、以下のようになる。
【0094】
dIinj/dt = - (0.693/HLinj) * Iinj(t). (8B)
【0095】
Iact(t)の微分方程式は、以下のようになる。
【0096】
dIact(t)/dt = (0.693/HLinj)*Iinj(t) - (0.693/HLact)*Iact(t) (8C)
【0097】
式8B及び8Cは、連立線形一次微分方程式である。合計のインスリン残存I
Remを表すために解を互いに加えなくてはならない。最終的な結果は、初期投薬量Dprevで乗算することができる時間依存係数として書くことができ、時間依存の合計残存インスリンI
Remを取得することができる。
【0098】
処理700は、以下のように時間依存係数をインスリンの以前の単一投薬量Dprev{例えば、食事ボーラス、補正ボーラス、又は組合せボーラス}に乗算することにより、ブロック724でI
Remを決定する。
I
Rem (single dose) = Dprev * EXP( - (T
Current - T
Dose)*0.693/HLinj) + D0 *0.693/HLinj / (0.693/HLact - 0.693/HLinj) + Dprev * ( EXP( - (T
Current- T
Dose)* 0.693/HLinj ) - EXP( - (T
Current - T
Dose)* 0.693/HLact )) (9A)
【0099】
残存インスリンI
Remは、使用されるインスリンの寿命内で後方を見る時間窓で発生する複数の以前の投薬量を考慮に入れることができる。例えば、I
Remは、即効力のあるアナログインスリンの寿命を表す4から7時間の範囲内の設定可能定数に関連付けることができる。例えば、I
Remは以下のように決定することができる。
I
Rem=[使用されるインスリンの寿命内の全ての投薬量のI
Rem(単一投薬量)]の和 (9B)
【0100】
処理700は、ブロック722で、現在の時間T
Currentとボーラスが投与された時間T
Doseの間の差が、使用されたインスリンの寿命に関係付けられる時間より大きくなるまで、ループで繰返しI
Remを決定する。従って、ブロック722が「ノー」である時、処理700は、ブロック714で、以下のように患者の身体の残存インスリンI
Remを差し引く食事後補正ボーラスCBpostを計算する。
(10)
【0101】
一部の例では、負の値の食事後補正ボーラスCB
Postが新しい組合せボーラスの食事ボーラス部分を低減するために使用できないことを意味する正(インスリンの単位)である場合のみ、食事後補正投薬量CB
Post(式10)が考慮に入れられる。
【0102】
図4を参照すると、処理800は、支配的血糖値BGgovの入力に基づいて調節係数AFを決定する関数を記述する。調節係数AFは、基礎調節処理2300(
図8)を使用して次の推奨基礎投薬量を計算し、食事ボーラス調節処理2400(
図9)を使用して次の推奨食事ボーラス(例えば朝食、昼食、及び夕食ボーラス)を計算し、かつCIR調節処理2500(
図10)を使用して次の推奨炭水化物対インスリン比CIRを計算するためのSubQ外来患者処理1800(
図5A及び5B)によって使用される。基礎投薬量及び食事ボーラスに適用されるインスリン調節処理2300、2400は、単位なし調節係数AFを同じ投薬量の以前の推奨RecBasal
prev又はRecMealBol
prevに適用することにより、調節された推奨基礎投薬量Recbasal又は推奨食事ボーラスRecMealBolを決定する。全ての投薬量調節は、支配的血糖値BG
govによって支配される。処理における支配的血糖値BG
govは、BG
govの値に観察可能かつ測定可能なインスリンの効果(又は効果の不足)に対して十分な時間量によって調節される投薬量の以前の発生に先行する基準に基づいて選択される。
【0103】
ブロック802で、調節係数処理800は、調節係数AFが支配的血糖値BG
govを使用して決定されるので、非一時的メモリ24、114、144から支配的血糖値BG
govを受信する。調節係数AFを決定するために、調節係数処理800は、下限値、すなわち低ターゲットBG
TRLと、上限値、すなわち高ターゲットBG
TRHによって定められる血糖ターゲット範囲BG
TR(この中で基礎投薬量及び食事ボーラスは変化しない)を考慮に入れる。前述のように、ターゲット範囲BG
TRは、医師40によって決定され、手動で(例えば患者デバイス110又は医療記録システム140を使用して、例えばディスプレイ116、146に表示されたドロップダウンメニューリストを通じて)入力される。各ターゲット範囲BG
TRは、以下の表に示す第1定数BG
AFL、第2定数BG
AFH1、及び第3定数BG
AFH2を含む設定可能定数のセットに関連付けられる。
(表1)
【0104】
調節係数処理800は、支配的血糖値BG
govが第1定数BG
AFLよりも小さいか又は等しい(BG
gov<=BG
AFL)かをブロック804で決定し、そうである場合、ブロック806で、調節係数処理800は、調節係数AFを表2に示された第1の事前に設定された調節係数AF1に割り当てる。
【0105】
ブロック804で、支配的血糖値BG
govが第1定数BG
AFLよりも小さくない(すなわち、BG
gov≧BG
AFL)である場合、ブロック808で、調節係数処理800は、支配的血糖値BG
govが第1定数BG
AFLよりも大きいか又は等しくかつターゲット範囲BG
TRの低ターゲットBG
TRLよりも小さい(BG
AFL≦BG
gov<BG
TRL)かを決定する。そうである場合、調節係数処理800は、ブロック810で調節係数AFを第2事前設定調節係数AF2に割り当てる。そうでない場合、ブロック812で、調節係数処理800は、支配的血糖値BG
govがターゲット範囲BG
TRの低ターゲットBG
TRLよりも大きいか又は等しくかつターゲット範囲BG
TRの高ターゲットレベルBG
TRHよりも小さい(BG
TRL≦BG
gov<BG
TRH)かを決定する。そうである場合、調節係数処理800は、ブロック814で、調節係数AFを第3事前設定調節係数AF3に割り当てる。そうでない場合、ブロック816で、調節係数処理800は、支配的血糖値BG
govがターゲット範囲BG
TRの高ターゲットレベルBG
TRHよりも大きいか又は等しくかつ第2定数BG
AFH1よりも小さい(BG
TRH≦BG
gov<BG
AFH1)かを決定する。そうである場合、調節係数処理800は、ブロック818で、調節係数AFを第4事前設定調節係数AF4に割り当てる。そうでない場合、ブロック820で、調節処理800は、支配的血糖値BG
govが第2定数BG
AFH1よりも大きいか又は等しくかつ第3定数BG
AFH2よりも小さい(BG
AFH1≦BG
gov<BG
AFH2)かを決定する。そうである場合、調節係数処理800は、ブロック822で、調節係数AFを第5事前設定調節係数AF5に割り当てる。そうでない場合、ブロック824で、調節処理800は、支配的血糖値BG
govが第3定数BG
AFH2よりも大きいか又は等しい(BG
gov≧BG
AFH2)と決定し、調節係数処理800は、ブロック826で調節係数AFを第6事前設定調節係数AF6に割り当てる。値をAFに割り当てた後、調節係数処理800は、ブロック828で調節係数AFを調節係数AFを要求する処理に戻す(例えばSubQ外来患者処理1800(
図5A)(
図5B))。
(表2)
【0106】
図2A、5A、5Bを参照すると、ユーザ40がブロック226でプログラム200の選択を通じて皮下外来患者処理1800を開始した場合、皮下外来患者処理1800は、
図2B−2Fに示すように、ユーザ40又は患者10によって入力された患者情報208a及び患者SubQ情報216aを利用する。
【0107】
基礎インスリンは、患者の身体の空腹時のインスリン必要量である。従って、基礎投薬量の効果の最適インジケータは、患者10がある期間空腹であった後の血糖BGの値である。食事ボーラスは、炭水化物を含む食事に続く患者の身体の短期必要量である。従って、食事ボーラスの効果の最適インジケータは、食事ボーラス後の1つの平均インスリン寿命iLifeRapid付近で検査された血糖測定値BGであり、ここで寿命とは現在使用されているインスリンタイプのものである。即効力のあるアナログインスリンでは、寿命が食事の間の時間に都合よく類似する。
【0108】
図5A及び5Bは、プログラム200(
図2A)のブロック110b及び124の選択に基づいて、グルコメーター124と、グルコメーターと通信するか又は任意的に投薬コントローラ160を実行するための患者デバイス110a又はスマートフォン110bとを含む患者携帯デバイスを使用する患者10のSubQ外来患者処理1800a、1800bをそれぞれ示している。SubQ外来患者処理1800は、投薬コントローラ160と通信するための「スマート」機能を有するインスリンペン123b及びインスリンポンプ123aを含む携帯式デバイスで同様に利用することができる。
【0109】
図5Aを参照すると、処理1800aは、内蔵式補正投薬量計算機なしの血糖メーターによって実行される。SubQ外来患者処理1800aは、ブロック1802で血糖測定値BGの患者18の手動エントリから始まる。SubQ外来患者処理1800aは、ブロック1804で、血糖測定の結果(例えば112mg/dl)を表示して、患者10にドロップダウンリスト1806からBGtypeを選択するように促す。どの食事かを促す適当なBGtype、血糖測定値BGが「食事前」又は「食事後」であるか、及び就寝時及び就寝中(一般的に午前3時頃)などの他のキー血糖検査時間のリストを患者が選択できるように選択リストが提供される。BGtypeは、血糖測定値を測定する時間に関連付けられた血糖時間BGtimeに関連付けられる。図示した例では、SubQ外来患者処理1800aは、患者が、朝食前血糖測定、昼食前血糖測定、夕食前血糖測定、就寝時血糖測定、又は就寝中血糖測定を選択するのを可能にする。
【0110】
一部の実施では、グルコメーター124は、ブロック1806に示すようにBGtype選択を表示するように構成できない可能性があり、代わって、血糖BGが測定された時間BGtimeが、ギャップなしの終日をカバーするように切れ間のないスケジュールされた血糖時間バケットの数字の1つの中に入るかを決定する。更に、BGtypeには、理想的なBG時間間隔が提供され、各理想的なスケジュール時間は、開始時間マージン(M
Start)と終了時間マージン(M
End)によって構成される間隔に関連付けられる。各間隔は、対応するBGtype、朝食前血糖測定、昼食前血糖測定、夕食前血糖測定、就寝時血糖測定、又は就寝中血糖測定に関連付けることができる。
【0111】
図5Bを参照すると、処理1800bは、内蔵式補正投薬量計算機を有する血糖メーターを使用する。グルコメーター124のプロセッサを使用して、SubQ外来患者処理1800は、ブロック1810で、次式(式2に基づく)を使用して選択された(又は決定された)BGtype(例えば朝食前)のインスリンの補正投薬量を決定する。
CB
Breakfast = (BG
Breakfast - BG
Target)/CF (11)
【0112】
これに加えて又はこれに代えて、処理700の補正投薬量関数(
図3)を使用して補正投薬量を決定することができる。例えば、血糖メーターが内蔵式補正投薬量計算機を含まない時、処理1800a(
図5A)は、ヘルスケアプロバイダが投薬コントローラ160を通じて直前のBG測定に基づいてグルコメーター124に補正係数(CF)をロードするのを可能にする。他の例では、メーター又は他のデバイスは、残存インスリンI
Remに対する差し引きを組み入れることができる処理700(
図3)の補正投薬量公式を使用することができる。
【0113】
SubQ外来患者処理1800b(
図5B)は、ブロック1820で、グルコメーターディスプレイ116cのメーター画面にブロック1810で決定されたBGtypeの補正投薬量を表示する。一部の実施では、SubQ外来患者処理1800a(
図5A)は、ブロック1840で、最近の補正投薬量CD、血糖測定値BG、BGtype、及びBG
TIME(BG時間)を含む血糖データBGdataをグルコメーター124のメモリ114cに格納し、後の時間に、SubQ外来患者処理1800は、患者10の推奨インスリン投薬量を投薬コントローラ160が決定又は調節するために検索するデータをグルコメーター124から非一時的メモリ24、114、144にダウンロードするためのバッチ処理をブロック1842−1846で使用する。一部の例では、グルコメーター124は、ブロック1842でデータをコンピュータデバイス112又は142に転送し、グルコメーター124の製造業者によって提供される専有ダウンロードプログラム196がコンピュータデバイス112又は142で実行され、ブロック1844でデータをダウンロードする。例えば、患者12は、患者12が定期的な検査中にクリニック42を訪れた時にグルコメーター124をコンピュータデバイス142に接続することができる。データ転送は、グルコメーター124の構成に応じて、Bluetooth、赤外線、近距離通信(NFC)、USB、又はシリアルケーブルを使用してグルコメーター124をコンピュータデバイス112又は142に接続することによって容易になる。SubQ外来患者処理1800aは、ブロック1846で、エントリポイントPで患者10のインスリンパラメータを決定又は調節する時に投薬コントローラ160が検索するために非一時的メモリ24、114、144内に格納するためのフォーマット化データファイルとして専有ダウンロードプログラム196によってダウンロードされたデータをエクスポートする。例えば、エクスポートされたデータファイルは、投薬コントローラ160のコンピュータデバイス132、142にアクセス可能なCVSファイル又はJSONファイルとすることができる。
【0114】
ブロック1806を再度参照すると、一部の実施では、SubQ外来患者処理1800a、1800bは、ブロック1814で、グルコメーター124の製造業者のウェブベースのアプリケーション198にリアルタイムで最近の補正投薬量CD、血糖測定値BG、BGtype、及びBG
TIME(BG時間)を含む血糖BGデータを提供し、ネットワーク20を介した製造業者のウェブベースのアプリケーション198は、ブロック1816で、非一時的メモリ24、114、144に格納するためにBGデータのデータファイルをフォーマット化することができる。グルコメーター124は、BGデータをスマートフォン110bなどのモバイルデバイスと同期して、ブロック1814でBGデータをウェブベースのアプリケーション198に無線で送信することができる。投薬コントローラ160のコンピュータデバイス132、142は、エントリポイントQで患者10の次の推奨インスリン投薬量を計算するためのエクスポートされたBDデータファイル及び補正係数(CF)の新しい値を検索することができる。基礎及びCFを調節するための次の推奨インスリン投薬量は、基礎調節処理2300(
図8)を使用してエントリポイントQに入力することができ、食事ボーラス調節処理2400(
図9)を使用して食事ボーラスの推奨インスリン投薬量をエントリポイントQに入力することができる。一部の例では、グルコメーター124は、ネットワーク20に接続して製造業者のウェブベースのアプリケーション198に直接に血糖データを送信するように構成される。他の例では、グルコメーター124は、スマートフォン又は他のモバイルデバイス110bと同期してネットワーク20に接続し、血糖データを製造業者のウェブベースのアプリケーション198に送信する。一部の例では、グルコメーター124は、スマートインスリンポンプ123a又はスマートインスリンペン123bと同期してネットワーク20に接続し、血糖データを製造業者のウェブベースのアプリケーション198に送信する。投与コンピュータデバイス112d又は112eを含むスマートインスリンポンプ123a又はスマートインスリンペン123bは、BGデータを投薬コントローラ160に通信して投薬コントローラ160から送信されたSubQ外来患者プログラム200を実行し、投薬器223a、223bにSubQ外来患者プログラム200によって指定された推奨インスリン投薬量を投与させるように構成される。
【0115】
SubQ外来患者処理1800a、1800bは、ネットワーク20上で1816で計算された患者10の次の推奨インスリン投薬量及びCFの新しい値をブロック1818でメーター製造業者のウェブベースのアプリケーション198に送信し、メーター製造業者のウェブベースのアプリケーション198は、次の推奨インスリン投薬量及びCFの新しい値をグルコメーター124のためにフォーマット化してネットワーク20上で受信する。一部の例では、ウェブベースのアプリケーション198は、次の推奨投薬量及びCFの新しい値をスマートフォン110bなどのモバイルデバイスに送信し、ネットワーク20上でモバイルデバイス110bは、グルコメーター124(及び/又はスマートペン123b)と同期して、次の推奨投薬量及びCFの新しい値をグルコメーター124(及び/又はスマートペン123b)に提供する。例えば、推奨投薬量に関連付けられたインスリンの単位数は、スマートペン123b又はスマートポンプ123aによって自動的に測定することができる。次に、SubQ外来患者処理1800は、ブロック1820でディスプレイ116cを通じてメーター画面に朝食食事ボーラスの次の推奨インスリン投薬量を表示する。
【0116】
患者がインスリン投薬量を自己投与した(又はSubQ外来患者処理1800a、1800bを実行した投薬コントローラ160が、投薬器223a、223bにインスリン投薬量を投与させた)後、ブロック1824で、処理1800a、1800bは、患者10が「投薬量エントリ」を選択して投与された投薬量を記録したと決定する。SubQ外来患者処理1800a、1800bは、次に、ブロック1826でディスプレイ116cを通じてメーター画面でインスリン投与タイプを選択するように患者10に促す。メーター画面は、患者10が記録したいと思う組合せ投薬量を投与した時の「補正」及び「食事ボーラス」を患者が同時に選択することを可能にする。「基礎」の選択は、別の選択と同時に選択することはできないが、他の選択を取り消すことはできる。患者10の選択に応答して、SubQ外来患者処理1800a、1800bは、ブロック1828で、ディスプレイ116cを通じてメーター画面上に読み込まれたインスリン投薬量のインスリンドロップダウンメニューを提示する。ここで、患者10は、患者10によって最近投与されたインスリンの単位数を選択することができる。
【0117】
一部の実施では、
図1Cに示すように、患者10がスマートペン123b(又はスマートポンプ123a)を使用した時、SubQ外来患者処理1800は、エントリポイントQで計算された患者10の次の推奨インスリン投薬量とCFの新しい値とをネットワーク20上でスマートペン123bに直接に送信し、スマートペン123bは、患者10による手動入力なしにインスリンの推奨投薬量を自動的にダイヤルインしてスマートペン123bを通じて投薬量をディスプレイ116eに表示することができる。他の実施では、スマートペン123bは、グルコメーター124と同期して(例えばBluetooth接続して)、インスリンの推奨投薬量を受信して自動的にダイヤルインする。一部の例では、患者10がインスリン投薬量を投与した後、スマートペン123bが患者によって投与されたインスリンの単位数を記録し、ネットワーク20上で非一時的メモリ24、114、144に格納することができる。
【0118】
図6Aは、投薬コントローラ160のコンピュータデバイス112、132、142と通信する非一時的メモリ24、134、144内の患者のモバイルデバイス110a、110b、124、123a、123bからの血糖BGデータを格納するためのデータフロー処理1900aを示している。BGデータは、SubQ外来患者処理1800a、1800bのブロック1806に関して上述したように、以下に限定されるものではないが、患者10への投与されるインスリンの投薬量、血糖測定値BG、関連付けられたBGtype、及び血糖測定の関連付けられた時間BGtime(BG時間)を含むことができる。一部の実施では、グルコメーター124は、患者のモバイルデバイス110a、110b、124、123a、123bと同期してブロック1902でBGデータを転送する。図示した例では、モバイルデバイスは、スマートフォン110bである。データフロー処理1900aは、3つのデータ転送経路の1つを使用することによって非一時的メモリ24、134、144に格納するためにモバイルデバイス110bがBGデータを送信するのを可能にする。
【0119】
一部の実施では、データフロー処理1900aは、ブロック1902でモバイルデバイス110bから第1データ転送経路を通じてリアルタイムでBGデータを送る。モバイルデバイス110bがネットワーク20又はセルラーサービスに接続できる場合に第1データ転送経路を常に利用することができる。一部のシナリオでは、データフロー処理1900aは、ブロック1902で、BGデータをリアルタイムで第1データ転送経路を通じてモバイルデバイス110bからサービスプロバイダ130のコンピュータデバイス192に送る。その後、データフロー処理1900aは、ブロック1904での第1データ転送経路からのBGデータをブロック1906で非一時的メモリ24、134、144内の融合データベースに送信する。
【0120】
他の実施では、データフロー処理1900aは、ブロック1908で、ネットワーク20に接続している患者デバイス110a又は他のコンピュータデバイスでグルコメーター124のメモリ114cからのBGデータをダウンロードするためのバッチ処理を実行し、次に患者デバイス110aからのBGデータを第2データ転送経路を通じてブロック1910でグルコメーター124の製造業者のウェブベースのアプリケーション198に送信する。一部の例では、バッチ処理は、設定可能な期間にわたってグルコメーター124のメモリ114cに格納された全てのBGデータをダウンロードする。他の例では、バッチ処理は、直前のダウンロードセッションからグルコメーター124のメモリ114cに格納された全てのBGデータをダウンロードする。ウェブベースのアプリケーション198は、ブロック1906で非一時的メモリ24、114、144に格納するためにBGデータのデータファイル(例えば融合データベース)をフォーマット化することができる。
【0121】
他の実施では、データフロー処理1900aは、ブロック1912で、第3データ転送経路を通じてヘルスケアプロバイダコンピュータデバイス142でグルコメーター124のメモリ114cからBGデータをダウンロードするためのバッチ処理を実行する。例えば、患者10又はヘルスケア専門家40は、患者10が定期的な検査中に病院コールセンターに関連付けられたクリニック42を訪れた時に、グルコメーター124をコンピュータデバイス142に接続することができる。一部の例では、コンピュータデバイス142は、グルコメーター124の製造業者によって提供された専有ダウンロードプログラム196を実行してグルコメーター124のメモリ114cからBGデータをダウンロードする。グルコメーター124の構成に応じて、Bluetooth、赤外線、近距離通信(NFC)、USB、又はシリアルケーブルを使用してグルコメーター124をコンピュータデバイス142に接続することにより、BGデータ転送が容易になる。一部の例では、ブロック1912でダウンロードされたBGデータは、ヘルスケア専門家が閲覧できるようにディスプレイ146を通じて表示することができる。データフロー処理1900aは、ユーザ40入力を受信してダウンロードされたBGデータを(例えばディスプレイ146のボタンを通じて)ロードし、ブロック1916で非一時的メモリ24、114、144内に格納するためにフォーマット化BGデータファイルとして専有ダウンロードプログラム196によってダウンロードされたBGデータをエクスポートする。例えば、エクスポートされたBGデータファイルは、CVSファイル又はJSONファイルとすることができる。一部の例では、バッチ処理は、設定可能な期間にわたってグルコメーター124のメモリ114cに格納された全てのBGデータをダウンロードする。他の例では、バッチ処理は、患者10による以前のクリニック訪問中の直前のダウンロードセッションからグルコメーター124のメモリ114cに格納された全てのBGデータをダウンロードする。
【0122】
一部の例では、非一時的メモリ24、114、144は、第1、第2、又は第3データ転送経路のいずれか1つから受信した患者10のBGデータを格納するためのデータベースを含む。このデータベースは、患者10に関連付けられて患者10に関連付けられた患者識別子によって識別可能な指定されたファイルにBGデータを格納することができる。非一時的メモリ24、114、144のデータベース内のBGデータは、患者10が投与するインスリンの投薬量を決定又は調節するために投薬コントローラ160によって検索することができる。ブロック1906は、融合データベース内のデータを調節処理のためのデータの時間制限値を含む他の処理(
図6B)に経路指定するためのエントリポイントTに送ることができる。
【0123】
更に、ブロック1906は、ブロック1902での患者のモバイルデバイス110a、110b、124、123a、123bに融合データベース内のデータを提供することができる。例えば、ブロック1922は、モバイルデバイスが、融合データベースを共有することができる自給自足アプリケーションを含むかを決定することができる。ブロック1922が、モバイルデバイスが自給自足アプリケーションを含むことを促す「イエス」である場合、ブロック1920は、融合データベースをモバイルデバイスと共有するためのブロック1924に提供する。その後、ブロック1924は、調節された基礎投薬量(
図8の処理2300から)、調節された食事投薬量(
図9の処理2400から)、補正係数、及び/又は炭水化物対インスリン比CIR(
図10の処理2500から)をネットワーク20上でブロック1926でエントリポイントWを通じてモバイルデバイスに直接、又はブロック1928でエントリポイントQを通じてモバイルデバイスのウェブベースのアプリケーションを通じて提供することができる。ブロック1922が、モバイルデバイスが自給自足アプリケーションを含まないことを促す「ノー」である場合、ブロック1924は、既存の基礎投薬量、食事投薬量、補正係数、及び/又は炭水化物対インスリン比をネットワーク20上でブロック1926又はブロック1928のうちの一方によってブロック1902のモバイルデバイスに提供することができる。
【0124】
図6Bを参照すると、一部の実施では、調節処理1900bのデータの年齢の制限は、
図6Aのデータフロー処理1900aからエントリポイントTのデータを受信する。これに加えて、処理1900bは、ブロック1950で、患者の健康が数カ月にわたってかなり変化することがあるという推論に基づいて使用されるデータの量の制限値を設定する定数MaxDaysを含む
図2Gのヘルスケア施設入力画面2000に入力された設定可能定数を受信する。MaxDaysの現在設定される数は28日である。ブロック1952は、最も古い許容可能な日付/時間(DateTimeOldLim)が、現在の日付からMaxDaysを引いた(マイナスした)値によって与えられる日の深夜(00:00)であることを示している。処理1900bは、ブロック1954で、エントリポイントTからの患者の履歴から最後の調節の日付/時間(LastAdjustDateTime)を決定する。その後、ブロック1956で、処理1900bは、現在の調節の開始日付/時間(DataStartDateTime)をDateTimeOldLim(ブロック1952)又はLastAdjustDateTime(ブロック1954)の間の最も最近の日付/時間として決定する。処理1900bは、次に、フラグ補正器処理1900c(
図6C)に及びディスプレイ146上のモード日散布図(
図12A及び12B)に経路指定するためのブロック1958にDataStartDateTimeを提供することができる。
【0125】
血糖測定値は、インスリンの推奨投薬量(例えば、ボーラス及び/又は基礎)を決定又は調節するために使用することができる各BGtypeの平均又は中央血糖値(式3)を決定するために、関連付けられた血糖タイプBGtype又は血糖時間BG時間間隔に従って集約又はフラグ付けすることができる。
図6Cを参照すると、フラグ補正器処理1900cは、ブロック1960で、処理1900b(
図6B)からBGデータを受信する。グルコメーター124は、選択可能なボタンを含み、
図5A及び5Bのブロック1804におけるメーター画面(例えば、グルコメーターディスプレイ116d(
図1B))に示されるように、BG測定値に所与のBGtype(例えば、朝食前、昼食前、就寝時など)をフラグ付けすることができる。一部のシナリオでは、患者は、BG測定値にめったにフラグ付けしない可能性があるか又はBG測定値に間違ってフラグ付けする可能性がある。これらのシナリオでは、処理1900cは、ループを実行して、指定された日付範囲内のBG測定値の全てを調べる。ループを実行する前に、処理1900cは、ブロック1962で、ループの変数を初期化して日付範囲の血糖BG測定値の全てを調べる。初期化された変数は、再使用可能なダミー変数とすることができる。この後、時間的に後方に移動しながら各BG測定値を検索することによってループがブロック1964で開始される。ブロック1966は、分析されたBG測定値の日付/時間がDataStartDateTimeよりも後かを決定する。BG測定値の日付/時間がDataStartDateTimeよりも後でないとブロック1966が決定した(例えばブロック1966が「ノー」である)場合、ループは、ブロック1967で中止する。ここで、日付範囲にあるBG測定値の全ては検査され、間違ったフラグが訂正されるが、検査/分析された最後のBG測定値は、日付範囲内ではなく、従ってエントリポイントVへの経路指定から除かれる。処理1900cは、エントリポイントVを通じて訂正されたデータを経路指定し、これによって分析されたBG測定値が選択され、典型的な食事なしバケット処理2200a(
図7A)又は典型的な食事バケット処理2200b(
図7D)のいずれかに提供される。一方で、BG測定の日付/時間がDataStartDateTimeよりも後でないとブロック1966が決定した(例えば、ブロック1966が「イエス」である)場合、分析されたBG測定値がブロック1968で検査され、BG測定値が、フラグ付けされるバケットの外側にあるかを決定する。例えば、BG測定の時間が、設定可能なマージン(FlagMargin)よりも長く、関連付けられたフラグによって指定されるバケットの外側にある場合、ループは、BG測定の実際に時間によって指定されたBGtypeを反映するようにフラグを変更する。次に処理1900cは、ブロック1964に戻り、時間的に次により早期のBG測定値を検索する。処理1900cは、BGがDataStartDateTimeよりも早期に発見されたとブロック1970が決定した時にループの実行を終了し、許容可能な日付範囲のデータの全ては、BG集約処理2200(
図7A−7F)への経路指定のためのエントリポイントVに提供される。
【0126】
BGの時間が、設定可能なマージン(FlagMargin)よりも長く、そのフラグによって指定されたバケットの外側にある場合、フラグは、BGの実際に時間によって指定されるBGtypeを反映するように変更される。ループは、再使用されるある一定のダミー変数を使用し、これによってこれらは2904で開始時に初期化される。2906でのループの開始は、現在で開始して、時間的に後方に移動しながら各BGを検索する。2908で検査されるBGの日付/時間が、DataStartDateTimeよりも早期である場合、ループが中止され、そうでない場合、BGの時間は、2912で検査され、フラグ付けされるバケットの外側にあるかを調べる。そうである場合、フラグは、BGによって実際に存在するバケットを促すように2914で変更される。BGがDataStartDateTimeよりも早期に発見された時にループが終了し、許容可能な日付時間範囲のデータ全ては、BG集約処理2200a、2200bによって使用するためにエントリポイントVに送られる。
【0127】
図7A−7Fは、血糖測定値が測定される時間に従って患者10の血糖BG測定値を集約するための血糖BG集約処理2200を示している。
図7A−7Cの集約処理2200a、2200は、患者10が食事を摂取していない時間に関連付けられないBG測定値を集約し、
図7D−7Fの集約処理2200、2200bは、患者10が食事を摂取している時間に関連付けられたBG測定値を集約する。
【0128】
一部の例では、BG測定値は、患者10の携帯式デバイス110a、110b、124、123a、123bから送信され、非一時的メモリ24、134、144の中に格納される。例えば、
図6Aに関して上述したようにデータフロー処理1900aを使用することにより、グルコメーター124によって取得されたBG測定値は、通信して非一時的メモリ24、134、144の中に格納することができる。一部の実施では、BG集約処理2200は、1日を5つのBGタイプ、すなわち、就寝中、朝食、昼食、夕食、及び就寝時に従う5つの時間間隔に分割する。本明細書で使用する「時間バケット」という語は、5つのBGタイプに対応するこれらの時間間隔を指すために使用される。
図12Bのモード日散布
図502は、点線の間の間隔として時間バケットを示している。各バケットは、他のバケットに関連付けられた他の時間境界に重なり合わない対応する時間境界に関連付けられる。
【0129】
図2Hを参照すると、一部の例では、BG時間バケット入力画面は、ユーザ40(又は患者10)にディスプレイ116、146を通じて各時間バケットに関連付けられた時間境界を調節させるのを可能にする。BG時間バケット入力画面は、患者情報208aを表示し、ユーザ40がBG時間バケット情報260及び理想的な食事時間情報262を入力するのを可能にする。例えば、BG時間バケット情報260は、バケット名(例えば、就寝中、朝食、昼食、夕食、就寝時)と各BG時間バケットの関連付けられる開始及び終了時間を含む。BG時間バケット入力画面(
図2H)に入力されたBG時間バケット情報260及び理想的な食事時間情報262に基づいて、BG集約処理2200a(
図7A−7C)は、就寝中及び就寝時のBG時間バケットに患者10が食事を摂取しない時間間隔を関連付けることができ、BG集約処理2200b(
図7D−7F)は、朝食、昼食、及び夕食のBG時間バケットに患者10が食事を摂取する時間間隔を関連付けることができる。
【0130】
図12Bを再度参照すると、モード日散布
図502は、DayBucketを特定の日の時間バケット内の時間の間隔に適用する。従って、各時間バケットは、1又は2以上のDayBucketを含むことができる。ユーザ40は、ディスプレイ146を通じてモード日散布図の集約メニュー510からDayBucketの各々の中で使用する集約方法(AgMeth)を選択することができる。例えば、ユーザ40は、関連付けられたDayBucketのBG測定値の最小早期、平均、又は中央の1つを含む集約メニュー510からのAgMethを選択することができる。従って、ユーザによって選択されたAgMethは、DayBucketに関連付けられたBG測定値を表す単一の値を結果として生じる。AgMethによって集約されたBG測定値は、記号「U」によって示される1又は2以上の部分集合の和集合に属することができる。これらの値は、更新されたデータにおける日数にわたって各BGバケットに対して更に集約される。
図12Bのモード日散布
図502は、平均及び中央であるこの集約に利用可能な集約方法を示し、変数(MMtype)によって支配される。
【0131】
図7Aを参照すると、BG集約処理2200aは、患者10が食事を摂取しない時間間隔のBG時間バケット(例えば就寝中及び就寝時)のBG測定値を集約する。
図7Aは、就寝時BG時間バケットのBG測定値を集約するBG集約処理2200aを示し、BG集約処理2200aは同様に、就寝中BG時間バケットのBG測定値を集約する。集約処理2200aは、最も早期の許容される日付/時間DataStartDateTimeまで後方に現在の日付/時間から関連付けられたバケット(例えば、就寝時BG時間バケット)の中のDayBucketの数をカウントするNdaysBedtime(又はNdaysMidSleep)を決定するためのブロック2202にエントリポイントVを通じてDataStartDateTime(
図6)を提供する。本明細書で使用する「最も早期の日付」という語は、以前の投与調節又は過去への事前設定マックスデイ(
図6B)の最も早期のものを指す。「最も早期の日付」は、1年後にヘルスケア施設に戻る患者に対する予防対策として作用することができ、次の365日調節を受け取る。これに加えて、集約処理2200aは、ブロック2202で、少なくとも1つのBG測定値を含有するDayBucketの数をカウントするNDayBucketWBGを決定する。
【0132】
ブロック2204で、集約処理2200aは、BG測定値を含有するDayBucket対関連付けられたバケットにおけるDayBucketの比(例えば、NDayBucketWBG/NdaysBedtime)を決定して、この比を設定可能な設定値(Kndays)と比較する。Kndaysの値は、現在のところ0.5で設定される。比がKndaysよりも小さい場合、集約処理2200aは、ブロック2206で、関連付けられた時間バケット(例えば、就寝時BG時間バケット)によって支配される投薬量を投与調節コントローラ160が調節しないように阻止する。例えば、集約処理2200aが就寝時BG時間バケットのBG測定値を集約した時、ブロック2206は、NDayBucketWBG/NdaysBedtimeの比が、就寝時BG時間バケットが十分なBG測定値を含まないことを促すKndaysよりも小さい時に、夕食食事ボーラスの調節を阻止する。ブロック2206は、
図8、9、及び10の処理2300、2400、2500それぞれによって使用するエントリポイントSに対して、関連付けられた時間バケットによって支配される投薬量の調節を阻止する決定を提供する。一方で、NDayBucketWBG/NdaysBedtimeの比がKndaysよりも大きいか又は等しいとブロック2204が決定した場合、投薬コントローラ160は、関連付けられた時間バケットによって支配される投薬量の調節を許可される。
【0133】
図7Aの集約処理2200a及び
図7Bの集約処理2200bは、フィルタのシステムを使用して、関連付けられた時間バケットを表す最適集約BG値を決定する。ユーザ40が
図12Bのモード日散布
図502から選択することができる2つのドロップダウンダウンフィルタ選択(フィルタ1 512及びフィルタ2 514)が存在する。ドロップダウンフィルタ選択512、514の各々は、ユーザ40が以下の選択から選択するのを可能にする:
フラグ:検査時間にグルコメーター124で患者10によって入力され、フラグ補正器処理1900(
図6C)によって必要とされるように補正されるフラグを使用する。
食事前ボーラス:食事ボーラスの時間よりも早期に発生する(食事なしのバケットでは利用できない)バケットの中のBG測定値を使用する。
理想的な食事時間:各関連付けられたバケットの中のモード日散布
図502(
図12B)の影の領域。各理想的食事時間は、モード日散布図(
図12B)でユーザ入力によって、又はBG時間バケット入力画面(
図2H)での理想的食事時間情報262への入力を通じて、ドラッグ・アンド・ドロップ方法を使用して調節可能な境界を有する。
両方の食事前ボーラス又は理想的食事時間:食事前ボーラス及び理想的な食事時間フィルタの両方に関連付けられたBG測定値の集合の和集合を使用する。
全て:関連付けられたバケットの中のBG測定値の全てを使用する。
なし:フィルタを適用しない。
【0134】
図7Aを再度参照すると、食事なしBG時間バケット(例えば、就寝中及び就寝時)の集約処理2200aは、NDayBucketWBG/NdaysBedtimeの比がKndaysよりも大きいか又は等しいとブロック2204が決定した時に、ブロック2208でループを実行する。具体的には、集約処理2200aは、ブロック2208で、ブロック2230を通じて受信されたモード日散布
図502(
図12B)のフィルタ選択512、514に基づいてDataStartDateTimeに戻る関連付けられた時間バケット(例えば、就寝時BG時間バケット)におけるDayBucketの全てを調べる。ブロック2210で、集約処理2200aは、フィルタ1 512が「フラグ」を含むかを調べる。フィルタ1 512が「フラグ」を含む(例えば、ブロック2210が「イエス」である)場合、集約処理2200aは、サブルーチン処理2260a(
図7B)を実行するためのブロック2212に進む。一方、フィルタ1 12が「フラグ」を含まない(例えば、ブロック2210が「ノー」である)場合、集約処理2200aは、サブルーチン処理2280a(
図7C)を実行するためのブロック2214に進む。2つのサブルーチン処理2260a、2280aは、関連付けられたDayBucketが空である場合、BG測定値を各関連付けられたDayBucketの単一のBG値又は「なし」に集約する。2つのサブルーチン処理2260a、2280aによって決定された出力は、集約処理2200a(
図7A)に提供され、ブロック2216で、集約処理2200aは、フィルタされたBG測定値の移動和BGsumを決定する。ブロック2218で、ループは終了し、集約処理2200aは、ブロック2220で、内部に少なくとも1つのBGを持つDayBucketの数(NDayBucketWBG)によって除算されたフィルタされたBG測定値の和(BGsum)としてフィルタされたBG測定値の平均値BGmeanを決定する。他の構成では、BGmeanは、他の方法によって決定することができる。
【0135】
パラメータMMtypeは、DayBucket集約の結果に適用される集約方法の選択、すなわち平均値又は中央値を制御する「平均値又は中央値タイプ」に関連付けられる。モード日散布
図502(
図12B)は、集約処理2200aのブロック2224に経路指定するためのブロック2222に入力されるMMtypeを選択するためのセレクタを含むことができる。ブロック2224で、集約処理2200aは、NDayBucketWBG(例えば、関連付けられた時間バケットの中のフィルタされたBG測定値の数)が中央値(NLimMedian)を決定するために要求されるBG測定値の最小数よりも大きいかを決定する。NDayBucketWBGがNLimMedianよりも大きい場合、又はユーザ40が「中央値」をMMtypeとして手動で選択する(例えば、ブロック2224が「イエス」である)場合、集約処理2200aは、就寝時BG時間バケットに関連付けられた時間バケットの中のNDayBucketWBGの中央値を使用してBGbedtimeを計算するためのブロック2226に進む。しかし、NDayBucketWBGがNLimMedianに等しいか又はこれよりも小さい(例えば、ブロック2224が「ノー」である)場合、集約処理2200aは、就寝時BG時間バケットに関連付けられた時間バケットの中のNDayBucketWBGの平均値(BGmean)を使用してBGbedtimeを計算するためのブロック2228に進む。この後、集約処理2200aは、中央値(ブロック2226)又はBGmean(ブロック2228)を使用して計算されたBGbedtime値(又はBGMidsleep値)を
図8、9、及び10の処理2300、2400、2500それぞれによって使用するためにエントリポイントGに経路指定する。
【0136】
図7Bを参照すると、フィルタ1 512が「フラグ」を含む(例えば、ブロック2210が「イエス」である)と集約処理2200a(
図7A)が決定した時に、サブルーチン処理2260aが実行される。ブロック2262aで、サブルーチン処理2260aは、フィルタ1 512が集約処理(
図7A)のブロック2212からの「フラグ」を含むという決定をブロック2264aに提供し、ブロック2264aは、フィルタ2 514が、関連付けられた時間バケット(例えば、就寝時BG時間バケット)にフィルタを適用するかを決定する。フィルタ2 514がいずれのフィルタも就寝時BG時間バケットに適用しない(例えば、ブロック2264aが「イエス」である)場合、サブルーチン処理2260aは、n番目のDayBucketにおけるBG値、すなわち、BGbedtimeDB(n)を選択された集約方法AgMethに等しく設定し、ブロック2266aでDayBucketの「bedtime」のフラグが付けられた全てのBG測定値に等しく設定する。サブルーチン処理2260aは、BGbedtimeDB(n)を集約処理2200a(
図7A)のブロック2212に経路指定し、集約処理2200aループの中のDayBucket「n」BGbedtimeDB(n)を表す各BG測定値は、平均値を計算するための準備でブロック2216で移動和に適用される。
【0137】
しかし、フィルタ2 514が、フィルタを就寝時BG時間バケットに適用する(例えば、ブロック2264aが「ノー」である)とブロック2264が決定した場合、サブルーチン処理2260aは、ブロック2268aで、フィルタ2 514によって適用される選択されたフィルタが「理想的な食事時間」フィルタを含むかを決定する。フィルタ2 514が、「理想的な食事時間」フィルタを適用する(例えば、ブロック2268aが「イエス」である)場合、サブルーチン処理2260aは、n番目のDayBucketのBG値、すなわち、BGbedtimeDB(n)を理想的な食事時間フィルタ内の全てのフラグなしBG測定値と共にDayBucketにおける「bedtime」のフラグの付いた全てのBG測定値の和集合にブロック2270aで適用される選択された集約方法AgMethに等しく設定する。この後、サブルーチン処理2260aは、集約処理2200a(
図7A)のブロック2212にBGbedtimeDB(n)を経路指定し、これによって集約処理2200aループ内のBGbedtimeDB(n)を表す各BG測定値は、平均値の計算の準備のためにブロック2216で移動和に適用される。
【0138】
一方、フィルタ2 514が「理想的な食事時間」フィルタを適用しない(例えば、ブロック2268aが「ノー」である)場合、サブルーチン処理2260aは、ブロック2272aで、フィルタ2 514によって適用される選択されたフィルタが、関連付けられた時間バケット(例えば就寝時BG時間バケット)内の全てのBG測定値の使用に対応する「全」フィルタを含むかを決定する。フィルタ2 514が「全」フィルタを含む(例えば、ブロック2272aが「イエス」である)時、サブルーチン処理2260aは、n番目のDayBucketのBG値、すなわち、BGbedtimeDB(n)を完全な就寝時DayBucket内の全てのフラグなしBG測定値と共にDayBucketにおける「bedtime」のフラグの付いた全てのBG測定値の和集合にブロック2274aで適用される選択された集約方法AgMethに等しく設定する。この後、サブルーチン処理2260aは、BGbedtimeDB(n)を集約処理2200a(
図7A)のブロック2212に経路指定し、これによって集約処理2200aループ内のBGbedtimeDB(n)を表す各BG測定値は、平均値を計算する準備のためにブロック2216で移動和に適用される。ブロック2270a、2274aの1つから集約処理2200aのブロック2212に経路指定されたBGbedtimeDB(n)の値は、ループのn番目の反復を満たす。しかし、フィルタ2 514が「全」フィルタを含まない(例えば、ブロック2272aが「ノー」である)場合、集約処理2200aは、ブロック2276aに進み、ディスプレイ116、146にメッセージ「フィルタ設定を検査せよ」を掲示する。
【0139】
図7Cを参照すると、フィルタ1 512が「フラグ」を含まない(例えば、ブロック2210が「ノー」である)と集約処理2200a(
図7A)が決定した時に、サブルーチン処理2280aが実行される。ブロック2282aで、サブルーチン処理2280aは、フィルタ1 512が「フラグ」を含まないという決定を集約処理(
図7A)のブロック2214からブロック2284aに提供し、ブロック2284aは、フィルタ2 514によって適用される選択されたフィルタが「理想的な食事時間」フィルタを含むかを決定する。フィルタ2 514が「理想的な食事時間」フィルタを適用する(例えば、ブロック2284aが「イエス」である)場合、サブルーチン処理2280aは、ブロック2286aで、n番目のバケットにおけるBG値、すなわち、BGbedtimeDB(n)を理想的な食事時間によってフィルタされた時間間隔内の全てのフラグなしBG測定値に適用される選択された集約方法AgMethに等しく設定する。この後、サブルーチン処理2280aは、集約処理2200a(
図7A)のブロック2214にBGbedtimeDB(n)を経路指定し、集約処理2200aループ内のBGbedtimeDB(n)を表す各BG測定値は、平均値を計算する準備のためにブロック2216で移動和に適用される。
【0140】
一方、フィルタ2 514が「理想的な食事時間」フィルタを適用しない(例えば、ブロック2284aが「ノー」である)場合、サブルーチン処理2280aは、ブロック2288aで、フィルタ2 514によって適用される選択されたフィルタが、関連付けられた時間バケット(例えば就寝時BG時間バケット)内の全てのBG測定値の使用に対応する「全」フィルタを含むかを決定する。フィルタ2 514が「全」フィルタを適用する(例えば、ブロック2288aが「イエス」である)場合、サブルーチン処理2280aは、ブロック2290aで、n番目のDayBucketにおけるBG値、すなわち、BGbedtimeDB(n)を「bedtime」DayBucket内の全てのフラグなしBG測定値に適用される選択された集約方法AgMethに等しく設定する。この後、サブルーチン処理2280aは、BGbedtimeDB(n)を集約処理2200a(
図7A)のブロック2214に経路指定し、集約処理2200aループ内のBGbedtimeDB(n)を表す各BG測定値は、平均値を計算する準備のためにブロック2216で移動和に適用される。ブロック2286a、2290aの1つから集約処理2200aのブロック2214に経路指定された値は、ループのn番目の反復を満たす。しかし、フィルタ2 514が「全」フィルタを適用しない(例えば、ブロック2288aが「ノー」である)場合、ブロック2292aで、サブルーチン処理2280aは、ディスプレイ116、146にメッセージ「フィルタ設定を検査せよ」を掲示する。
【0141】
図7Dを参照すると、BG集約処理2200bは、患者10が食事を摂取する時間間隔に対するBG時間バケット(例えば、朝食、昼食、及び夕食)のBG測定値を集約する。
図7Dは、朝食時間バケットのBG測定値を集約するBG集約処理2200bを示し、BG集約処理2200aは同様に、昼食及び夕食BG時間バケットのBG測定値を集約する。集約処理2200bは、DataStartDateTime(
図6)をエントリポイントVを通じて、現在の日付/時間から後方に最も早期の許容可能な日付/時間DataStartDateTimeまで関連付けられたバケット(例えば、朝食BG時間バケット)内のDayBucketの数をカウントするNdaysBreakfast(又はNdaysLunch又はNdaysDinner)を決定するためのブロック2232に提供する。これに加えて、集約処理2200bは、ブロック2232で、少なくとも1つのBG測定値を含有するDayBucketの数をカウントするNDayBucketWBGを決定する。
【0142】
ブロック2234で、集約処理2200bは、BG測定値を含有するDayBucketと関連付けられたバケットにおけるDayBucketの比(例えば、NDayBucketWBG/NdaysBreakfast)を決定し、この比を設定可能な設定値(Kndays)と比較する。Kndaysの値は、現在のところ0.5で設定される。比がKndaysよりも小さい場合、集約処理2200bは、ブロック2236で、関連付けられた時間バケット(例えば、朝食BG時間バケット)によって支配される投薬量を投薬コントローラ160が調節しないよう阻止する。例えば、集約処理2200bが朝食BG時間バケットのBG測定値を集約した時、ブロック2236は、NDayBucketWBG/NdaysBreakfastの比がKndaysよりも小さく、朝食BG時間バケットが十分なBG測定値を含有しないことを促す時に、基礎投薬量の調節を阻止する。昼食BG時間バケットに関して、ブロック2236は、NDayBucketWBG/NdaysLunchの比がKndaysよりも小さい時に、朝食食事ボーラスの調節を阻止する。同様に、NDayBucketWBG/NdaysDinnerの比がKndaysよりも小さい時、ブロック2236は、昼食食事ボーラスの調節を阻止する。ブロック2236は、関連付けられた時間バケットによって支配される投薬量の調節を阻止する決定を
図8、9、及び10のそれぞれの処理2300、2400、2500によって使用するためにエントリポイントSに提供する。一方、NDayBucketWBG/NdaysBreakfastの比がKndaysよりも大きいか又は等しいとブロック2234が決定した場合、投薬コントローラ160は、関連付けられた時間バケットによって支配される投薬量を調節することを許可される。
【0143】
食事BG時間バケット(例えば、朝食、昼食、及び夕食)のための集約処理2200bは、NDayBucketWBG/NdaysBreakfastの比がKndaysよりも大きいか又は等しいとブロック2234が決定した時に、ブロック2238でループを実行する。具体的には、集約処理2200bは、ブロック2238で、ブロック2259を通じて受信されたモード日散布図(
図12B)のフィルタ選択512、514に基づいてDataStartDateTimeまで関連付けられた時間バケット(例えば、朝食BG時間バケット)におけるDayBucketの全てを調べる。ブロック2240で、集約処理2200bは、フィルタ1 512が「フラグ」を含むかを調べる。フィルタ1 512が「フラグ」を含む(例えば、ブロック2240が「イエス」である)場合、集約処理2200bは、サブルーチン処理2260b(
図7E)を実行するためのブロック2242に進む。一方、フィルタ1 512が「フラグ」を含まない(例えば、ブロック2240が「ノー」である)場合、集約処理2200bは、サブルーチン処理2280b(
図7F)を実行するためのブロック2244に進む。2つのサブルーチン処理2260b、2280bは、関連付けられたDayBucketが空である場合に、BG測定値を各関連付けられたDayBucketにおける単一のBG値又は「なし」に集約する。2つのサブルーチン処理2260b、2280bによって決定された出力は、集約処理2200b(
図7D)に提供され、ブロック2246で、集約処理2200bは、フィルタされたBG測定値の移動和BGsumを決定する。ブロック2248で、ループは終了し、集約処理2200aは、ブロック2250で、フィルタされたBG測定値の平均値BGmeanを少なくとも1つのBGを有するDayBucketの数(NDayBucketWBG)で割ったフィルタされたBG測定値の和(BGsum)として決定する。他の構成では、BGmeanを他の方法によって決定することができる。
【0144】
集約処理2200a(
図7A)で上述したように、パラメータMMtypeは、DayBucket集約の結果に適用される集約方法の選択、すなわち平均値又は中央値を制御する「平均値又は中央値タイプ」に関連付けられる。モード日散布
図502(
図12B)のセレクタは、集約処理2200bのブロック2254に経路指定するためのブロック2252に入力されるMMtypeを選択する。ブロック2254で、集約処理2200bは、NDayBucketWBG(例えば、関連付けられた時間バケット内のフィルタされたBG測定値の数)が、中央値を決定するために必要なBG測定値の最小数(NLimMedian)よりも大きいかを決定する。NDayBucketWBGがNLimMedianよりも大きい場合、又はユーザ40がMMtypeとして「中央値」を手動で選択した(例えば、ブロック2254が「イエス」である)場合、集約処理2200bは、朝食BG時間バケットに関連付けられた時間バケット内のNDayBucketWBGの中央値を使用してBGBreakfastを計算するためのブロック2256に進む。しかし、NDayBucketWBGがNLimMedianに等しいか又はこれよりも小さい(例えば、ブロック2254が「ノー」である)場合、集約処理2200bは、朝食BG時間バケットに関連付けられた時間バケット内のNDayBucketWBGの平均値(BGmean)を使用してBGBreakfastを決定するためのブロック2258に進む。この後、集約処理2200bは、中央値(ブロック2256)又はBGmean(ブロック2258)を使用して計算されたBGBreakfast値(又はBGLaunch又はBGDinner値)を
図8、9、及び10の処理2300、2400、2500それぞれによって使用するためにエントリポイントHに経路指定する。
【0145】
図7Eを参照すると、フィルタ1 512が「フラグ」を含む(例えば、ブロック2240が「イエス」である)と集約処理2200b(
図7D)が決定した時に、サブルーチン処理2260bが実行される。ブロック2262bで、サブルーチン処理2260bは、フィルタ1 512が「フラグ」を含むという決定を集約処理2200b(
図7D)のブロック2242からブロック2264bに提供し、ブロック2264bは、フィルタ2 514が関連付けられた時間バケット(例えば、朝食BG時間バケット)に対するフィルタを適用するかを決定する。フィルタ2 514がいずれのフィルタも朝食BG時間バケットに適用しない(例えば、ブロック2264bが「イエス」である)場合、サブルーチン処理2260bは、ブロック2266bで、朝食バケットのn番目DayBucketにおけるBGの集約値、すなわち、BGBreakfastDB(n)をDayBucketの「朝食」のフラグを付けられた全てのBG測定値に適用される選択された集約方法AgMethに設定する。サブルーチン処理2260bは、BGBreakfastDB(n)を集約処理2200b(
図7D)のブロック2242に経路指定し、各BG測定値がDayBucket「n」を表す場合、集約処理2200bループ内のBGBreakfastDB(n)は、平均値を計算する準備のために移動和にブロック2246で適用される。
【0146】
しかし、フィルタ2 514が、朝食BG時間バケットにフィルタを適用する(例えば、ブロック2264bが「ノー」である)とブロック2264bが決定した場合、サブルーチン処理2260bは、ブロック2268bで、フィルタ2 514によって適用される選択されたフィルタが食事前ボーラス「PreMealBol」フィルタを含むかを決定する。フィルタ2 514が、「食事前ボーラス」フィルタを適用する(例えば、ブロック2268bが「イエス」である)場合、サブルーチン処理2260aは、ブロック2270bで、朝食バケットのn番目のDayBucketにおけるBGの集約値、すなわち、BGBreakfastDB(n)を朝食食事ボーラスの時間(TimeMealBolus)よりも早期である時間を有する全てのフラグなしBG測定値のセットと共にDayBucketにおける「朝食」のフラグの付いたBG測定値の集合の和集合に適用される選択された集約方法AgMethに設定する。この後、サブルーチン処理2260bは、BGBreakfastDB(n)を集約処理2200b(
図7D)のブロック2242に経路指定し、集約処理2200bループ内のBGBreakfastDB(n)を表す各BG測定値は、ブロック2246で平均値の計算の準備のために移動和に適用される。フィルタ2 514が、食事前ボーラスフィルタを適用しない(例えば、ブロック2268bが「ノー」である)とサブルーチン処理2260bがブロック2268bで決定した時、サブルーチン処理2260bは、ブロック2272bに進む。
【0147】
ブロック2272bで、サブルーチン処理2260bは、フィルタ2 514によって適用される選択されたフィルタが「理想的な食事時間」フィルタを含むかを決定する。フィルタ2 514が、「理想的な食事時間」フィルタを適用する(例えば、ブロック2272bが「イエス」である)場合、サブルーチン処理2260bは、ブロック2274bで、BGBreakfastDB(n)を朝食のための理想的な食事時間フィルタ内のフラグなしBG測定値のセットと共にDayBucketにおける「朝食」のフラグの付いたBG測定値の集合の和集合に適用される選択された集約方法AgMethに設定する。この後、サブルーチン処理2260bは、BGBreakfastDB(n)を集約処理2200b(
図7D)のブロック2242に経路指定し、集約処理2200bループ内のBGBreakfastDB(n)を表す各BG測定値は、ブロック2246で平均値の計算の準備のために移動和に適用される。
【0148】
一方で、フィルタ2 514が、「理想的な食事時間」フィルタを適用しない(例えば、ブロック2272bが「ノー」である)場合、サブルーチン処理2260bは、ブロック2275bで、フィルタ2 514によって適用される選択されたフィルタが、食事前ボーラスフィルタ基準又は理想的な食事時間フィルタ基準を満たすBGの集合の和集合をパスする「食事前ボーラス又は理想的食事時間」フィルタを含むかを決定する。フィルタ2 514が、「食事前ボーラス又は理想的な食事時間」フィルタを適用する(例えば、ブロック2275bが「イエス」である)場合、サブルーチン処理2260bは、ブロック2276bで、BGBreakfast(朝食)DB(n)を朝食のための理想的な食事時間間隔内のフラグなしBG測定値のセットと共に朝食に対するTimeMealBolus(時間食事ボーラス)よりも早期である時間を有する全てのフラグなしBG測定値のセットと共にDayBucketにおける「朝食」のフラグの付いたBG測定値の集合の和集合に適用される選択された集約方法AgMethに設定する。この後、サブルーチン処理2260bは、BGBreakfastDB(n)を集約処理2200b(
図7D)のブロック2242に経路指定し、集約処理2200bループ内のBGBreakfastDB(n)を表す各BG測定値は、平均値の計算の準備のためにブロック2246で移動和に適用される。フィルタ2 514が「食事前ボーラス又は理想的な食事時間」フィルタを適用しない(例えば、ブロック2275bが「ノー」である)とサブルーチン処理2260bがブロック2275bで決定した時に、サブルーチン処理2260bは、ブロック2277bに進む。
【0149】
ブロック2277bで、フィルタ2 514によって適用される選択されたフィルタが、関連付けられた時間バケット(例えば、朝食BG時間バケット)内の全てのBG測定値の使用に対応する「全」フィルタを含むかをサブルーチン処理2260bが決定する。ブロック2278bで、サブルーチン処理2260bは、BGBreakfastDB(n)を完全な朝食DayBucket内の全てのフラグなしBG測定値のセットと共にDayBucketにおける「朝食」のフラグの付いたBG測定値の集合の和集合に適用される選択された集約方法AgMethに設定する。この後、サブルーチン処理2260bは、BGBreakfastDB(n)を集約処理2200b(
図7D)のブロック2242に経路指定し、集約処理2200bループ内のBGBreakfastDB(n)を表す各BG測定値は、平均値の計算の準備のためにブロック2246で移動和に適用される。ブロック2266b、2270b、2274b、2276b、2278bの1つから集約処理2200bのブロック2242に経路指定された値は、ループのn番目の反復を満たす。しかし、フィルタ2 514が「全」フィルタを適用しない(例えば、ブロック2277bが「ノー」である)場合、ブロック2279bで、サブルーチン処理2260bは、ディスプレイ116、146にメッセージ「フィルタ設定を検査せよ」を掲示する。
【0150】
図7Fを参照すると、フィルタ1 512がフラグを含まない(例えば、ブロック2240が「ノー」である)と集約処理2200b(
図7D)が決定した時に、サブルーチン処理2280bが実行される。ブロック2282bで、サブルーチン処理2280bは、フィルタ1 512が「フラグ」を含まないという決定を集約処理2200b(
図7D)のブロック2244からブロック2284bに提供し、ブロック2284bは、フィルタ2 514によって適用される選択されたフィルタが「食事前ボーラス」フィルタを含むかを決定する。フィルタ2 514が「食事前ボーラス」フィルタを適用する(例えば、ブロック2284bが「イエス」である)場合、サブルーチン処理2280bは、ブロック2286bで、関連付けられた朝食食事ボーラスの時間(TimeMealBolus)よりも早期である時間を有する全てのBG測定値に適用される選択された集約方法AgMethにBGBreakfastDB(n)を設定する。この後、サブルーチン処理2280bは、集約処理2200b(
図7D)のブロック2244にBGBreakfastDB(n)を経路指定し、集約処理2200bループ内のBGBreakfastDB(n)を表す各BG測定値は、平均値を計算する準備のためにブロック2246で移動和に適用される。フィルタ2 514が食事前ボーラスフィルタを適用しない(例えば、ブロック2284bが「ノー」である)とサブルーチン処理2260bがブロック2284bで決定した時に、サブルーチン処理2280bは、ブロック2288bに進む。
【0151】
ブロック2288bで、サブルーチン処理2280bは、フィルタ2 514によって適用される選択されたフィルタが「理想的な食事時間」フィルタを含むかを決定する。フィルタ2 514が「理想的な食事時間」フィルタを適用する(例えば、ブロック2288bが「イエス」である)場合、サブルーチン処理2280bは、ブロック2290bで、朝食のための理想的な食事時間間隔(例えば理想的な時間フィルタ)内の全てのBG測定値に適用される選択された集約方法AgMethにBGBreakfastDB(n)を設定する。この後、サブルーチン処理2280bは、BGBreakfastDB(n)を集約処理2200b(
図7D)のブロック2244に経路指定し、集約処理2200bループ内のBGBreakfastDB(n)を表す各BG測定値は、平均値を計算する準備のためにブロック2246で移動和に適用される。
【0152】
一方で、フィルタ2 514が、「理想的な食事時間」フィルタを適用しない(例えば、ブロック2288bが「ノー」である)場合、サブルーチン処理2280bは、ブロック2292bで、フィルタ2 514によって適用される選択されたフィルタが、食事前ボーラスフィルタ又は理想的な食事時間フィルタのいずれかをパスするBGをパスする「食事前ボーラス又は理想的な食事時間」フィルタを含むかを決定する。フィルタ2 514が「両方」フィルタを適用する(例えば、ブロック2292bが「イエス」である)場合、サブルーチン処理2280bは、ブロック2294bで、朝食のための理想的な食事時間間隔内の全てのBG測定値のセットと共に朝食に対する時間食事ボーラスよりも早期である時間を有する全てのBG測定値の集合の和集合に適用される選択された集約方法AgMethにBGBreakfastDB(n)を設定する。この後、サブルーチン処理2280bは、BGBreakfastDB(n)を集約処理2200b(
図7D)のブロック2244に経路指定し、集約処理2200bループ内のBGBreakfastDB(n)を表す各BG測定値は、平均値を計算する準備のためにブロック2246で移動和に適用される。フィルタ2 514が「両方」フィルタを適用しない(例えば、ブロック2292bが「ノー」である)とサブルーチン処理2280bがブロック2292bで決定した時に、サブルーチン処理2280bは、ブロック2296bに進む。
【0153】
ブロック2296bで、サブルーチン処理2280bは、フィルタ2 514によって適用される選択されたフィルタが、関連付けられた時間バケット(例えば朝食BG時間バケット)内の全てのBG測定値の使用に対応する「全」フィルタを含むかを決定する。ブロック2298bで、サブルーチン処理2280bは、完全な朝食DayBucket内の全てのBG測定値に適用される選択された集約方法AGMethにBGBreakfastDB(n)を設定する。この後、サブルーチン処理2280bは、BGBreakfastDB(n)を集約処理2200b(
図7D)のブロック2244に経路指定し、集約処理2200bループ内のBGBreakfastDB(n)を表す各BG測定値は、ブロック2246で平均値を計算する準備のために移動和に適用される。ブロック2286b、2290b、2294b、2298bの1つから集約処理2200bのブロック2244に経路指定された値は、ループのn番目の反復を満たす。しかし、フィルタ2 514が「全」フィルタを適用しない(例えば、ブロック2296bが「ノー」である)場合、ブロック2299bで、サブルーチン処理2280bは、ディスプレイ116、146にメッセージ「フィルタ設定を検査せよ」を掲示する。
【0154】
図8は、ブロック2302がエントリポイントH(
図7D)及びBGBreakfastから(又はエントリポイントG(
図7A)から)BGmidsleepを受信する基礎調節処理2300を示している。一部の実施では、処理2300は、BGBreakfastがBGmidsleepよりも小さいかを決定する。基礎調節処理2300は、ブロック2304で、BGBreakfastがBGmidsleepよりも小さくない時にBGBreakfastを基礎調節のための支配的血糖値BGgovとして選択し、ブロック2306は、BGBreakfastがBGmidsleepよりも小さい時にBGmidsleepを基礎調節のための支配的血糖値BGgovとして選択する。基礎調節処理2300は、ブロック2304又は2306の1つから選択されたBGgovを使用してブロック2308で調節係数(AF)関数(
図4)を適用する。具体的には、基礎調節処理2300は、調節係数AFを支配的血糖値BGgovの関数の通りにブロック2308で決定する。就寝中BG時間バケットのBG測定値の数が不十分であるシナリオでは、すなわち、集約処理2200aのブロック2204(
図7A)が「イエス」である時、基礎調節処理2300は、ブロック2328で、調節係数AFを1に等しく設定する。基礎調節処理2300は、ブロック2328で、不十分なBGデータの指示を受信し、すなわち、エントリポイントSを通じて処理2200aから支配投薬量の調節を阻止する。ブロック2310で、基礎調節処理2300は、次式によって患者のインスリン投薬量への調節を決定する。
RecomBasal=(以前のRecomBasal)
*AF (12)
ここで、以前のRecomBasalは、ブロック2312から提供される。基礎調節処理2300は、ブロック2310で、次の推奨基礎調節RecomBasalをSubQ外来患者処理1800(
図5A又は
図5B)のエントリポイントQを通じてグルコメーター124の製造業者又はモバイルデバイス110bのウェブベースのアプリケーション198に送信する。一部の実施では、基礎調節処理2300は、データフロー処理1900a(
図6A)を使用して、次の推奨基礎調節RecomBasalをエントリポイントW(
図6A)を通じてモバイルデバイス110bに直接に送信する。他の実施では、基礎調節処理2300は、データフロー処理1900a(
図6A)を使用して、次の推奨基礎調節RecomBasalをエントリポイントQ(
図6A)を通じてモバイルデバイス110b又はグルコメーター124のウェブベースのアプリケーション198に送信する。これに加えて、基礎調節処理2300は、ブロック2330で、非一時的メモリ24、134、144内の融合データベース1906(
図6A)にRecomBasalを提供する。
【0155】
図9を参照すると、食事ボーラス調節(炭水化物カウントなし)処理2400が朝食、昼食、及び夕食それぞれのスケジュールされた食事ボーラスに対する次の推奨食事ボーラスを計算するブロック2402、2404、2406を示している。各スケジュールされた食事ボーラスに対する次の推奨食事ボーラスは、食事ボーラスが調節された後に発生する血糖BG測定値に基づくものである。
【0156】
次の推奨朝食ボーラスを計算する(ブロック2402)ために、食事ボーラス調節処理2400は、ブロック2410で、集約処理2200b(
図7D)のエントリポイントHを通じて朝食食事ボーラス後に発生するBG測定値(例えばBGlunch)を受け取り、BGlunchを支配的血糖値BGgovとして設定する。食事ボーラス調節処理2400は、BGgovとしてBGlunchを使用してブロック2412で調節係数(AF)関数(
図4)を適用する。具体的には、食事ボーラス調節処理2400は、ブロック2412で調節係数AFを支配的血糖値BGovの関数(例えばBGlunch)の通りに決定する。昼食BG時間バケットのBG測定値の数が不十分であるシナリオでは、すなわち集約処理2200bのブロック2234(
図7D)が「イエス」である時、食事調節処理22400は、ブロック2440で調節係数AFを1に等しく設定する。食事ボーラス調節処理2400は、ブロック2440で、不十分なBGデータの指示を受け取り、すなわちエントリポイントSを通じて集約処理2200bから支配投薬量の調節を阻止する。ブロック2402で、食事ボーラス処理2400は、次式によって患者の朝食食事ボーラスへの調節を決定する。
RecomBreakBol = (previous RecomBreakBol) * AF (15A)
ここで、以前のRecomBreakBolは、ブロック2408から提供される。ブロック2408は、非一時的メモリ24、134、144内の融合データベース1906(
図6A)に関連付けられたブロック2442から以前のRecomBreakBolを取得することができる。この後、食事ボーラス調節処理2400は、データフロー処理1900a(
図6A)を使用して、次の推奨朝食ボーラスをモバイルデバイス110b又はグルコメーター124のウェブベースのアプリケーション198にエントリポイントQ(
図6A)を通じて、又はエントリポイントW(
図6A)を通じてモバイルデバイス110bに直接に送信する。
【0157】
次の推奨昼食ボーラスを計算する(ブロック2404)のために、食事ボーラス調節処理2400は、ブロック2416で、集約処理2200b(
図7D)のエントリポイントHを通じて昼食食事ボーラス後に発生するBG測定値(例えばBGDinner)を受信し、BGDinnerを支配的血糖値BGgovとして設定する。食事ボーラス調節処理2400は、BGgovとしてBGDinnerを使用してブロック2418で調節係数(AF)関数(
図4)を適用する。具体的には、食事ボーラス調節処理2400は、支配的血糖値BGgovの関数(例えばBGDinner)の通りにブロック2418で調節係数AFを決定する。夕食BG時間バケットのBG測定値の数が不十分であるシナリオでは、すなわち集約処理2200bのブロック2234(
図7D)が「イエス」である時に、食事調節処理2400は、ブロック2440で、調節係数AFを1に等しく設定する。食事ボーラス調節処理2400は、不十分なBGデータの指示をブロック2440で受信し、すなわちエントリポイントSを通じて集約処理2200bから支配投薬量の調節を阻止する。ブロック2404で、食事ボーラス調節処理2400は、次式によって患者の昼食食事ボーラスの調節を決定する。
RecomLunchBol = (previous RecomLunchBol) * AF (15B)
ここで、以前のRecomLunchBolは、ブロック2414から提供される。ブロック2414は、非一時的メモリ24、134、144内の融合データベース1906(
図6A)に関連付けられたブロック2442から以前のRecomLunchBolを取得することができる。この後、食事ボーラス調節処理2400は、データフロー処理1900a(
図6A)を使用して、次の推奨昼食ボーラスをエントリポイントQ(
図6A)を通じてモバイルデバイス110b又はグルコメーター124のウェブベースのアプリケーション198に、又はエントリポイントW(
図6A)を通じてモバイルデバイス110bに直接に送信する。
【0158】
次の推奨夕食ボーラスを計算する(ブロック2406)ために、食事ボーラス調節処理2400は、ブロック2422で食事なし集約処理2200a(
図7A)のエントリポイントGを通じて夕食食事ボーラス後に発生する血糖(BG)測定値(例えば、BGbedTime(BG就寝時))を受信し、BGbedtimeを支配的血糖値BGgovとして設定する。食事ボーラス調節処理2400は、BGgovとしてBGbedtimeを使用してブロック2424で調節係数(AF)関数(
図4)を適用する。具体的には、食事ボーラス調節処理2400は、支配的血糖値BGgovの関数(例えばBGbedtime)の通りにブロック2424で調節係数を決定する。就寝時BG時間バケットのBG測定値の数が不十分であるシナリオでは、すなわち、集約処理2200aのブロック2204(
図7A)が「イエス」である時に、食事ボーラス調節処理2400は、ブロック2440で、調節係数AFを1に等しく設定する。食事ボーラス調節処理2400は、ブロック2440で不十分なBGデータの指示を受け取り、すなわちエントリポイントSを通じて集約処理2200aから支配投薬量の調節を阻止する。ブロック2406で、食事ボーラス調節処理2400は、次式によって患者の次の夕食食事ボーラスへの調節を決定する。
RecomDinnerBol = (previous RecomDinnerBol) * AF, (15C)
ここで、以前のRecomDinnerBol(推奨夕食ボーラス)は、ブロック2420から提供される。ブロック2420は、非一時的メモリ24、134、144内の融合データベース1906(
図6A)に関連付けられたブロック2442から以前のRecomDinnerBol(推奨夕食ボーラス)を取得することができる。この後、食事ボーラス調節処理2400は、データフロー処理1900a(
図6A)を使用して、次の推奨夕食ボーラスをエントリポイントQ(
図6A)を通じてモバイルデバイス110b又はグルコメーター124のウェブベースのアプリケーション198に、又はエントリポイントW(
図6A)を通じてモバイルデバイス110bに直接に送信する。
【0159】
一部の実施では、上述した調節された食事ボーラスは、患者10によって摂取される炭水化物のグラム数及び炭水化物対インスリン比CIRを使用して計算することができ、推奨朝食、昼食、及び夕食ボーラスは、次式のように計算することができる。
RecomLunchBolus = (Carbohydrate gms in Lunch) / CIR (16A)
RecomDinnerBol = (Carbohydrate gms in Dinner) / CIR (16B)
RecBreakfastBol = (Carbohydrate gms in Breakfast) / CIR (16C)
【0160】
図10を参照すると、炭水化物対インスリン比CIR調節処理2500が、朝食、昼食、及び夕食のスケジュールされた食事ボーラスに対する次の推奨CIRをそれぞれ計算するブロック2502、2504、2506を示している。各スケジュールされた食事ボーラスの次の推奨CIRは、調節されるCIRに関連付けられた食事ボーラス後に発生する血糖BG測定値に基づくものである。
【0161】
次の推奨朝食CIRを計算する(ブロック2502)ために、CIR調節処理2500は、ブロック2510で、集約処理2200b(
図7D)のエントリポイントHを通じて朝食食事ボーラス後に発生するBG測定値(例えば、BGlunch)を受信し、このBGlunchを支配的血糖値BGgovとして設定する。CIR調節処理2500は、ブロック2512でBGgovとしてBGlunchを使用する調節係数(AF)関数(
図4)を適用する。具体的には、CIR調節処理2500は、支配的血糖値BGgovの関数(例えばBGlunch)の通りにブロック2512で調節係数AFを決定する。昼食BG時間バケットのBG測定値の数が不十分であるシナリオでは、すなわち、集約処理2200bのブロック2234(
図7D)が「イエス」である時に、CIR調節処理2500は、ブロック2540で、調節係数AFを1に等しく設定する。CIR調節処理2500は、ブロック2540で、不十分なBGデータの指示を受け取り、すなわち、エントリポイントSを通じて集約処理2200bから支配投薬量の調節を阻止する。ブロック2502で、CIR調節処理2500は、次式によって患者の朝食CIRへの調節を決定する。
RecomBreakCIR = (previous RecomBreakCIR) / AF, (17A)
ここで、以前のRecomBreakCIRは、ブロック2508から提供される。ブロック2508は、非一時的メモリ24、134、144内の融合データベース1906(
図6A)に関連付けられたブロック2542から以前のRecomBreakCIRを取得することができる。この後、CIR調節処理2500は、データフロー処理1900a(
図6A)を使用して、次の推奨朝食CIRをエントリポイントQ(
図6A)を通じてモバイルデバイス110b又はグルコメーター124のウェブベースのアプリケーション198に又はエントリポイントW(
図6A)を通じてモバイルデバイス110bに直接に送信する。
【0162】
次の推奨昼食CIRを計算する(ブロック2504)ために、CIR調節処理2500は、ブロック2516で、集約処理2200b(
図7D)のエントリポイントHを通じて昼食食事ボーラス後に発生するBG測定値(例えば、BGdinner)を受信し、このBGdinnerを支配的血糖値BGgovとして設定する。CIR調節処理2500は、BGgovとしてBGdinnerを使用するブロック2518の調節係数(AF)関数(
図4)を適用する。具体的には、CIR調節処理2500は、支配的血糖値BGgovの関数(例えば、BGdinner)の通りにブロック2518で調節係数AFを決定する。夕食BG時間バケットのBG測定値の数が不十分であるシナリオでは、すなわち、集約処理2200bのブロック2234(
図7D)が「イエス」である時に、CIR調節処理2500は、ブロック2540で、調節係数AFを1に等しく設定する。CIR調節処理2500は、ブロック2540で、不十分なBGデータの指示を受け取り、すなわち、エントリポイントSを通じて集約処理2200bから支配投薬量の調節を阻止する。ブロック2504で、CIR調節処理2500は、次式によって患者の昼食CIRへの調節を決定する。
RecomLunchCIR = (previous RecomLunchCIR) / AF, (17B)
ここで、以前のRecomLaunchCIRは、ブロック2514から提供される。ブロック2514は、非一時的メモリ24、134、144内の融合データベース1906(
図6A)に関連付けられたブロック2542から以前のRecomLaunchCIRを取得することができる。この後、CIR調節処理2500は、データフロー処理1900a(
図6A)を使用して、次の推奨朝食CIRをエントリポイントQ(
図6A)を通じてモバイルデバイス110b又はグルコメーター124のウェブベースのアプリケーション198に又はエントリポイントW(
図6A)を通じてモバイルデバイス110bに直接に送信する。
【0163】
次の推奨CIR夕食ボーラスを計算する(ブロック2506)ために、CIR調節処理2500は、ブロック2522で食事なし集約処理2200a(
図7A)のエントリポイントGを通じて夕食食事ボーラス後に発生する血糖(BG)測定値(例えば、BGbedtime)を受信し、BGbedtimeを支配的血糖値BGgovとして設定する。CIR調節処理2500は、BGgovとしてBGbedtimeを使用するブロック2524の調節係数(AF)関数(
図4)を適用する。具体的には、CIR調節処理2500は、支配的血糖値BGgovの関数(例えば、BGbedtime)の通りにブロック2524で調節係数AFを決定する。就寝時BG時間バケットのBG測定値の数が不十分であるシナリオでは、すなわち、集約処理2200aのブロック2204(
図7A)が「イエス」である時に、CIR調節処理2500は、ブロック2540で、調節係数AFを1に等しく設定する。CIR調節処理2500は、ブロック2540で不十分なBGデータの指示を受け取り、すなわちエントリポイントSを通じて集約処理2200aから支配投薬量の調節を阻止する。ブロック2506で、CIR調節処理2500は、次式によって患者の次の夕食CIRへの調節を決定する。
RecomDinnerCIR = (previous RecomDinnerCIR) / AF (17C)
ここで、以前のRecomDinnerCIRは、ブロック2520から提供される。ブロック2520は、非一時的メモリ24、134、144内の融合データベース1906(
図6A)に関連付けられたブロック2542から以前のRecomDinnerCIRを取得することができる。この後、CIR調節処理2500は、データフロー処理1900a(
図6A)を使用して、次の推奨夕食CIRをエントリポイントQ(
図6A)を通じてモバイルデバイス110b又はグルコメーター124のウェブベースのアプリケーション198に又はエントリポイントW(
図6A)を通じてモバイルデバイス110bに直接に送信する。
【0164】
図11は、
図1A−1Cのシステムの例示的構成要素の概略図である。
図11は、
図5BのSubQ外来患者処理1800に関して説明している。一部の実施では、患者10に関連付けられたインスリン投与デバイス123は、スマートフォン110bなどの患者デバイス110と通信する(例えば同期する)ことができるスマートポンプ123a又はスマートペン123bを含む。図示した例では、スマートペン123bは、Bluetoothを通じてスマートフォン110bと通信するが、他の無線又は有線通信も可能である。同様に、一部の実施では、患者10に関連付けられたグルコメーター124は、スマートフォン110bに血糖測定値を通信することができる。グルコメーター124及びスマートフォン110bは、Bluetooth、赤外線、ケーブル、又はいずれかの他の通信を通じて通信することができる。一部の例では、グルコメーター124は、データ翻訳器125と通信し、データ翻訳器125がグルコメーター124からの血糖測定値をスマートフォン110bに提供する。スマートフォン110bのコンピュータデバイス112bは、投薬コントローラ160と通信するためのモバイルアプリケーション1198を実行することができ、これによって投薬コントローラ160とスマートペン123b及びグルコメーター124の各々との間でネットワーク20上で情報を通信することができる。例えば、投薬コントローラ160によって調節された投薬パラメータは、スマートフォン110bに送信してメモリ114bの中に格納することができる。投薬パラメータは、以下に限定されるものではないが、ターゲットBG、補正係数(CF)、終日に対するCIR、各食事に対するCIR、推奨朝食ボーラス、推奨昼食ボーラス、推奨夕食ボーラス、推奨基礎投薬量、1日当たりの基礎投与数、及び基礎投与スケジュール時間を含むことができる。
図6A−6Cのデータフロー処理1900a−cに関して上述したように、投薬パラメータは、自動的に調節するか、又はユーザ40又は患者10によって手動で初期化することができる。
【0165】
一部の実施では、グルコメーター124が血糖測定値を決定した状態で、グルコメーター124は、血糖測定値をスマートフォン110bに送信する。スマートフォン110bは、ディスプレイ116bに血糖測定値を表示して患者10が血糖測定値に関連付けられたBGtypeを選択できるようにする(例えば、
図5Bのブロック1804及び1806)。スマートフォン110bは、BG測定値及びBGタイプをネットワーク20上で投薬コントローラ160に送信することができる。一部の実施では、スマートフォン110bで実行されるモバイルアプリケーション1198は、メモリ114b内に格納された現在の補正係数(CF)及びターゲットBGに基づいて式2を使用して補正ボーラス(CB)を計算する。他の実施では、補正ボーラス(CB)は、まだ活性であるインスリンの以前に投与された投薬量から差し引くことによって式10(
図3のブロック714)を使用して計算される。以前の投薬パラメータ調節が投薬コントローラ160からスマートフォン110bに送信された時に、CF及びターゲットBGを提供することができる。
【0166】
一部の実施では、推奨食事ボーラスは、投薬コントローラ160によって決定して各調節送信中にスマートフォン110bに送信してメモリ114bの中に格納することができる。例えば、所与の血糖測定値に対するBGタイプを患者10が選択した状態で、スマートフォンで実行されるモバイルアプリケーション1198は、現在の食事の炭水化物カウントを使用することなくBGタイプに基づいて食事ボーラス(例えば、朝食、昼食、又は夕食)を決定することができる。一部の構成では、スマートフォン110bで実行されるモバイルアプリケーション1198は、投薬コントローラ160の全ての機能を実行し、これによってネットワークを通じた通信の必要性を排除する。一部の例では、BG測定値が補正ボーラスを必要とする時に、モバイルアプリケーション1198は、合計のボーラス(例えば食事ボーラス+補正ボーラス)を計算して、合計ボーラスをスマートペン123bに送信する。一部の例では、スマートペン123bは(投与コンピュータデバイス112eを使用して)、投薬器223bが投与する合計ボーラスを自動的にダイヤルインする。一部の例では、スマートペン123bは、ネットワーク20上で投薬コントローラ160のコンピュータデバイス142から送信されたスマートフォン110bからの推奨合計ボーラス投薬量を受信する。一部の例では、スマートペン123bによるインスリン投薬量の投与時に、スマートペン123bは、投与される投薬量の値を関連付けられたBG測定値と共にメモリ114a内に格納するためにスマートフォン110bに送信する。
【0167】
一部の例では、血糖測定値が受信された時に、患者10は、現在の食事の炭水化物の数値をスマートフォン110bに送信するためにグルコメーター124に又はスマートフォン110bに直接に入力することができる。投薬コントローラ160からスマートフォン110に送信された炭水化物対インスリン比CIRを使用して、スマートフォンで実行されるモバイルアプリケーション1198は、式16A‐16Cの1つを使用して推奨食事ボーラス(例えば、朝食、昼食又は夕食)を計算することができる。一部の例では、BG測定値がネットワーク20を介した送信を容易にするためにスマートフォン110bを使用してグルコメーター124から投薬コントローラ160で受信される度にCIR及びCFが調節される。他の例では、投薬パラメータの全てが(例えばバッチダウンロード処理を通じて)調節された時にCIR及びCFが調節され、メモリ114bの中に格納するためにスマートフォン110bに送信される。
【0168】
図12Aは、血糖データを表示するヘルスケアプロバイダコンピュータシステム140のディスプレイ146を示している。プロット502は、x軸に沿った時間の期間にわたる血糖測定値とy軸に沿った血糖値のモード日散布図とを描いている。図示した例では、ターゲット血糖範囲がプロットに描かれている。コンピュータ情報504は、患者のA1C値の平均値(6.8%)、平均空腹時血糖値(例えば、138mg/dl)、1日当たりの平均BG、ターゲット内のBGのパーセント、基礎ボーラス治療を使用する患者の総数、基礎/補正治療を使用する患者の総数、ポンプを使用する患者の総数、及び吸入を使用する患者の総数を示している。棒グラフ506は、ターゲット範囲における血糖測定値の分布を示し、パイチャート508は、変化する低血糖症の程度を経験する患者のパーセンテージを示している。
【0169】
図13は、食事毎の処理2600における例示的炭水化物対インスリン比CIR調節の概略図である。CIRに対して単一の変数が存在する。ブロック2604、2608、2610、2614、2616は、所与の食事タイプが、朝食、昼食、夕食、就寝時、又は就寝中/その他のBGタイプに関連付けられたかをそれぞれに決定する。所与の食事、例えば昼食では、この処理は、前の食事計算、例えばブロック2624に関連付けられた朝食(数時間前)からブロック2628でCIRを取得する。現在のBGは、ブロック2608で昼食BGとして識別される。昼食BGは、数秒だけ古いものとすることができる。昼食BGは、調節係数関数を使用して調節係数AFを決定するための支配的血糖値BGgovとしてブロック2618に送られる。従って、ブロック2628で、処理2600は、朝食に対する以前のCIRをブロック2618で決定されたAFによって割り算することによって昼食のCIRを計算する。ブロック2628は、昼食のCIRを昼食のCIRで患者によって摂取される炭水化物の推定数値を割り算することによって推奨昼食ボーラスを計算するためのブロック2640に提供する。夕食のCIRを計算するために、ブロック2632は、ブロック2628で計算された昼食のCIRを使用することができる。処理2600は、就寝時と朝食の間の論理フローを除いて食事毎を繰返し、就寝時BGは、理想的には夕食後に置き換えられて現在のCIRへの調節を支配する。従って、ブロック2614の就寝時BGは、ブロック2622でAF関数に送り込まれる支配BGであり、得られるAFは、ブロック2634に送られる。同じく現在のCIRは、ブロック2632で計算された夕食のCIRから2634で到着する。ブロック2634の計算は、現在のCIRをAFによって割り算する段階を伴い、CIRの新しく調節された値を取得する。一部の実施では、CIRのこの値を使用して就寝時スナックが可能になる。CIRのこの値(就寝時BGによって支配)は、次の日の朝食計算への更なる調節なしにパスされる。一部の実施では、追加のCIR調節は、就寝中BGによって支配される場合がある。
【0170】
図14を参照すると、皮下(SubQ)外来患者処理1800を使用してインスリンを投与する方法1400は、コンピュータデバイス112、132、142で患者10の皮下情報216を受信する段階1402を含む。方法1400は、SubQ外来患者処理1800を実行する1404。方法1400は、コンピュータデバイス112、132、142と通信するグルコメーター124から患者の血糖データを取得する段階1406を含む。血糖データは、患者10の血糖測定値及び/又は各血糖測定値に関連付けられた患者10によって投与されるインスリンの投薬量を含む。方法1400は、コンピュータデバイス112、132、142で、取得した血糖データ及び皮下情報216aに基づいて患者10の次の推奨インスリン投薬量を決定する段階1408を含む。方法1400は、コンピュータデバイス112、132、142で、患者10に関連付けられた携帯式デバイスに次の推奨インスリン投薬量を送信する段階を更に含む。携帯式デバイス110a−eは、次の推奨インスリン投薬量を表示する。
【0171】
本明細書に説明するシステム及び技術の様々な実施は、デジタル電子回路、集積回路、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウエア、ファームウエア、ソフトウエア、及び/又はその組合せに実施することができる。これらの様々な実施は、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、及び少なくとも1つの出力デバイスとの間でデータ及び命令を受信及び送信するために結合された専用又は汎用とすることができる少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行可能及び/又は解釈可能な1又は2以上のコンピュータプログラムにおける実施を含むことができる。
【0172】
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウエア、ソフトウエアアプリケーション又はコードとしても公知)は、プログラマブルプロセッサのための機械命令を含み、ハイレベル手続き及び/又はオブジェクト指向プログラミング言語及び/又はアセンブリ/機械言語に実施することができる。本明細書に使用する「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という語は、機械可読信号として機械命令を受信する機械可読媒体を含むプログラマブルプロセッサに機械命令及び/又はデータを提供するのに使用されるあらゆるコンピュータプログラム製品、装置、及び/又はデバイス(例えば、磁気ディスク、光学ディスク、メモリ、プログラマブル論理デバイス(PLD))を指す。「機械可読信号」という語は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するのに使用されるあらゆる信号を指す。
【0173】
本明細書に説明する主題及び機能的動作の実施は、デジタル電子回路、又は本明細書で開示する構造及びその構造的均等物を含むコンピュータソフトウエア、ファームウエア、又はハードウエア、又はこれらの1又は2以上の組合せに実施することができる。更に、本明細書に説明する主題は、1又は2以上のコンピュータプログラム製品、すなわち、データ処理装置の作動によって実行され又は制御されるコンピュータ可読媒体に符号化されたコンピュータプログラム命令の1又は2以上のモジュールとして実施することができる。コンピュータ可読媒体は、機械可読ストレージデバイス、機械可読ストレージ基板、メモリデバイス、機械可読伝播信号に影響を与えるものの合成体、又はこれらの1又は2以上の組合せとすることができる。「データ処理装置」、「コンピュータデバイス」、及び「コンピュータプロセッサ」という語は、例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又はマルチプロセッサ又はコンピュータを含むデータを処理するための全ての装置、デバイス、及び機械を収容する。装置は、ハードウエアに加えて、そのようなコンピュータプログラムのための実行環境を生成するコード、例えば、プロセッサファームウエア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はこれらの1又は2以上の組合せを構成するコードを含むことができる。伝播信号は、人工的に生成された信号、例えば、適切な受信装置に送信する情報を符号化するために生成される機械生成の電気、光学、又は電磁信号である。
【0174】
コンピュータプログラム(アプリケーション、プログラム、ソフトウエア、ソフトウエアアプリケーション、スクリプト、又はコードとしても公知)は、コンパイルされた又は解釈された言語を含むプログラミング言語のあらゆる形態で書くことができ、それは、独立プログラムとして、又はモジュール、構成要素、サブルーチン、又はコンピュータ環境に使用するのに適する他のユニットとして、を含むあらゆる形態で配備することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステムのファイルに対応しない。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部分(例えば、マークアップ言語文書で格納された1又は2以上のスクリプト)に、そのようなプログラム専用単一ファイルに、又は複数の共同ファイル(例えば、1又は2以上のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部分を格納するファイル)に格納することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、又は1つのサイトに位置するか又は複数のサイトにわたって分散されて通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように配備することができる。
【0175】
本明細書に説明する処理及び論理の流れは、1又は2以上のコンピュータプログラムを実行する1又は2以上のプログラマブルプロセッサによって実行することができ、入力データを操作して出力を生成することによって機能を実行する。処理及び論理の流れは、装置によって実行することができ、装置は、特定用途論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)として実施することができる。
【0176】
コンピュータプログラムの実行に適するプロセッサは、例として、汎用及び専用マイクロプロセッサの両方、及びあらゆる種類のデジタルコンピュータのいずれか1又は2以上のプロセッサを含む。一般的に、プロセッサは、読取専用メモリ又はランダムアクセスメモリ又はこれらの両方から命令及びデータを受信する。コンピュータの基本的な要素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令及びデータを格納するための1又は2以上のメモリデバイスとである。一般的には、コンピュータは、データを格納するための1又は2以上の大容量ストレージデバイス、例えば、磁気、磁気光学ディスク、又は光学ディスクの両方を含むか、又はこれらとの間でデータを受信又はデータを転送するように作動させることができるように結合される。しかし、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。更に、コンピュータは、別のデバイス、例えば2、3例を挙げると、移動電話、携帯情報端末(PDA)、移動音声プレーヤ、全地球測位システム(GPS)受信機に組み込むことができる。コンピュータプログラム命令及びデータを格納するのに適するコンピュータ可読媒体は、例えば、半導体メモリデバイス、例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、例えば、内部ハードディスク又は取外し可能ディスク、磁気光学ディスク、及びCD ROM及びDVD−ROMディスクを含む全ての形態の不揮発性メモリ、媒体、及びメモリデバイスを含む。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路によって補足することができ、又は専用論理回路に組み込むことができる。
【0177】
ユーザとの対話を提供するために、本発明の開示の1又は2以上の態様は、ディスプレイデバイス、例えば、CRT(ブラウン管)、LCD(液晶ディスプレイ)モニタ、又はユーザに情報を表示するためのタッチスクリーン及び任意的にキーボード及びポインティングデバイス、例えば、ユーザがコンピュータに入力を提供することができるマウス又はトラックボールを有するコンピュータに実施することができる。他の種類のデバイスを使用して同様にユーザとの対話を提供することができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、あらゆる形態の感知式フィードバック、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバックとすることができ、ユーザからの入力は、音響、発話、又は触覚入力を含むあらゆる形態で受信することができる。これに加えて、コンピュータは、ユーザによって使用されるデバイスに文書を送信してデバイスから文書を受信することにより、例えば、ウェブブラウザから受信した要求に応答してユーザのクライアントデバイスのウェブブラウザにウェブページを送信することによってユーザと対話することができる。
【0178】
本発明の開示の1又は2以上の態様は、例えば、データサーバとしてバックエンド構成要素を含み、又はミドルウェア構成要素、例えば、アプリケーションサーバを含み、又はフロントエンド構成要素、例えば、それを通じてユーザが本明細書に説明する主題の実施と対話することができるグラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するクライアントコンピュータ、又は1又は2以上のこれらのバックエンド、ミドルウェア、又はフロントエンド構成要素のあらゆる組合せを含むコンピュータシステムに実施することができる。システムの構成要素は、デジタルデータ通信のあらゆる形態又は媒体、例えば、通信ネットワークによって相互接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)及びワイドエリアネットワーク(「WAN」)、インター−ネットワーク(例えば、インターネット)、及びピア・ツー・ピアネットワーク(例えば、アドホックピア・ツー・ピアネットワーク)を含む。
【0179】
コンピュータシステムは、クライアント及びサーバを含むことができる。クライアント及びサーバは、一般的には互いから遠隔にあり、典型的には通信ネットワークを通して対話する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行されて互いとのクライアント−サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって発生する。一部の実施では、サーバは、データ(例えば、HTMLページ)をクライアントデバイスに送信する(例えば、クライアントデバイスと対話するユーザにデータを表示してユーザからユーザ入力を受信するために)。クライアントデバイスで生成されたデータ(例えば、ユーザ対話の結果)は、サーバでクライアントデバイスから受信することができる。
【0180】
この明細書は多くの詳細を含有するが、これらは、本発明の開示又は主張することができる事柄の範囲を制限するものと解釈すべきではなく、本発明の開示の特定の実施に固有の特徴を説明するものとして解釈しなければならない。個別の実施の関連での本明細書に説明するある一定の特徴は、単一実施内に組み合わせて実施することもできる。逆に、単一実施の関連で説明する様々な特徴は、別々に複数の実施に又はあらゆる適切な部分組合せに実施することができる。更に、特徴は、ある一定の組合せで作用するように上述しかつ最初にそのように主張さえしたが、主張した組合せからの1又は2以上の特徴は、場合によっては組合せから除くことができ、主張した組合せは、部分組合せ又は部分組合せの変形に関する場合がある。
【0181】
同様に、動作は特定の順序で図面に示しているが、これは、望ましい結果を達成するためにそのような動作が示された特定の順序で又は連続的な順序で実行されること、又は全ての例示された動作が実行されることが望ましいとして理解すべきではない。ある状況では、マルチタスク及び並行処理が有利になる。更に、上述の実施形態の様々なシステム構成要素の分離は、全ての実施形態においてそのような分離が望ましいと理解すべきではなく、説明したプログラム構成要素及びシステムは、一般的には単一ソフトウエア製品に互いに統合することができること又は複数のソフトウエア製品にパッケージ化することができることを理解しなければならない。
【0182】
多くの実施を説明した。それにも関わらず、様々な変更を本発明の開示の精神及び範囲から逸脱することなく実行することができることが理解されるであろう。従って、他の実施は、以下の特許請求の範囲にある。例えば、特許請求の範囲に説明されるアクションは、異なる順序で実行され、かつ依然として望ましい結果を達成することができる。