特許第6989271号(P6989271)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6989271
(24)【登録日】2021年12月6日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】搬送装置及び電気盤の設置方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 7/02 20060101AFI20211220BHJP
【FI】
   B65G7/02 B
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-47709(P2017-47709)
(22)【出願日】2017年3月13日
(65)【公開番号】特開2018-150142(P2018-150142A)
(43)【公開日】2018年9月27日
【審査請求日】2020年2月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(73)【特許権者】
【識別番号】592184706
【氏名又は名称】SBS東芝ロジスティクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(72)【発明者】
【氏名】多賀 隆眞
(72)【発明者】
【氏名】木村 行雄
【審査官】 大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−231006(JP,A)
【文献】 特開平10−004612(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0043725(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 7/00 − 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気盤を支持する平板状の基部と、
前記基部の上面に、前記基部の上面の形状と同形状、且つシート状に設けられた摺動部材と、
前記基部の下面に設けられた抵抗部材と、
を備える搬送体を複数具備し、
前記搬送体の厚さは、前記電気盤を設置する基礎台の高さと同一、又は、前記基礎台の高さよりも高く構成される搬送装置。
【請求項2】
前記抵抗部材は、前記基部の下面の形状と同形状、且つシート状に設けられる、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記基部は、矩形状又は矩形枠状に形成され、
前記複数の搬送体は、前記電気盤が通過する辺が前記電気盤の搬送方向に対して直交する姿勢で配置される、請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記基部は、矩形状又は矩形枠状に形成され、
前記複数の搬送体は、前記電気盤が通過する辺が前記電気盤の搬送方向に対して傾斜する姿勢で配置される、請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記摺動部材は、前記電気盤が載置されるとともに、前記電気盤が操作されることで摺動可能に構成され、
前記抵抗部材は、前記基部の滑走を防止可能に構成された、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記操作は、前記電気盤の引っ張り又は押圧であり、
前記摺動部材は、前記電気盤の引っ張り又は押圧において前記電気盤が上面を摺動する摩擦係数を有する、請求項5に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記摺動部材は、外縁に面取り部を有する、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項8】
前記複数の搬送体は、異なる形状の前記搬送体の組み合わせにより構成される、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項9】
複数が組み合わせられる搬送体であって、
電気盤を支持する平板状の基部と、
前記基部の上面に、前記基部の上面の形状と同形状、且つシート状に設けられた摺動部材と、
前記基部の下面に設けられた抵抗部材と、
を備え、
前記搬送体の厚さは、前記電気盤を設置する基礎台の高さと同一、又は、前記基礎台の高さよりも高く構成される搬送体。
【請求項10】
電気盤を支持する平板状の基部、前記基部の上面に前記基部の上面の形状と同形状、且つシート状に設けられた摺動部材、及び、前記基部の下面に設けられた抵抗部材を備え、厚さが前記電気盤を設置する基礎台の高さと同一、又は、前記基礎台の高さよりも高く構成される複数の搬送体を、前記電気盤を載置する基礎台まで床面上に設置して搬送路を構成し、
前記搬送路上に前記電気盤を載置し、
前記電気盤を操作して前記基礎台まで前記搬送路上で搬送し、
前記電気盤を操作して前記基礎台上に前記電気盤を移動させ、
前記基礎台上に載置された前記電気盤を前記基礎台に固定する、電気盤の設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、受変電盤や制御盤等の電気盤を搬送する搬送装置及び電気盤の設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従前から、受変電盤、制御盤及び分電盤等の大型の電気盤を、建屋の室内に設けられた基礎台に複数設置することで、電気設備を構築する技術が知られている。また、このような電気盤を設置する方法として、台車やハンドリフトを用いて基礎台近くまで運搬した後に、複数のコロを用いて基礎台上に電気盤を配置する等、搬入から設置まで複数の作業工程を経て電気盤を基礎台に設置する技術が知られている。また、電気盤を運搬するための台車やハンドリフトの技術も種々知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−2888号公報
【特許文献2】特開2005−29105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術においては、運搬作業の工程が多く、また、これらの工程の中には電気盤の上下方向の移動を伴う工程も少なくない。具体例として、基礎台の近くで、電気盤をジャッキアップし、ジャッキアップされている基礎台の下方に複数のコロを敷き詰め、電気盤をジャッキダウンすることで複数のコロに電気盤を載置する工程等を要する。しかしながら、このような工程は、煩雑となり、また、工数を要する作業も多い。このため、工程を削減すること及び工数を低減することが求められている。
【0005】
また、上下方向の電気盤の移動を伴う工程は、手足や指等の挟み込みが生じるリスクや、電気盤が転倒するリスクがある。このため、安全性が高い運搬方法が求められている。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、工程を削減すること及び工数を低減すること、並びに、安全性を向上することができる搬送装置及び電気盤の設置方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の搬送装置によれば、搬送装置は、複数の搬送体を有する。搬送体は、基部と、摺動部材と、抵抗部材と、を備える。基部は、電気盤を支持する。基部は、平板状である。摺動部材は、前記基部の上面に、前記基部の上面の形状と同形状、且つシート状に設けられる。抵抗部材は、前記基部の下面に設けられる。前記搬送体の厚さは、前記電気盤を設置する基礎台の高さと同一、又は、前記基礎台の高さよりも高く構成される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態に係る搬送装置の構成を示す斜視図。
図2】同搬送装置に用いられる第1搬入体の構成を示す斜視図。
図3】同搬送装置に用いられる第2搬送体の構成を示す斜視図。
図4】同搬送装置に用いられる第3搬送体の構成を示す斜視図。
図5】同搬送装置に用いられる第4搬送体の構成を示す斜視図。
図6】同搬送装置を用いた電気盤の設置方法の一例を示す流れ図。
図7】同搬送装置を用いた電気盤の設置方法の一例を示す説明図。
図8】同搬送装置を用いた電気盤の設置方法の他の例を示す説明図。
図9】従来の電気盤の設置方法の一例を示す説明図。
図10】従来の電気盤の設置方法の一例を示す説明図。
図11】第2の実施形態に係る搬送装置の構成を示す平面図。
図12】同搬送装置を用いた電気盤の設置方法の一例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る搬送装置1について図1乃至図10を用いて説明する。
図1は、第1の実施形態に係る搬送装置1の構成を示す斜視図、図2は、搬送装置1に用いられる複数の搬送体10のうち、第1搬送体11の構成を示す斜視図、図3は、第2搬送体12の構成を示す斜視図、図4は、第3搬送体13の構成を示す斜視図、図5は、第4搬送体14の構成を示す斜視図である。
【0010】
図6は、搬送装置1を用いた電気盤100の設置方法の一例を示す流れ図、図7は、搬送装置1を用いた電気盤100の設置方法の一例の流れを模式的に示す説明図、図8は、搬送装置1を用いた電気盤100の設置方法の他の例の流れを模式的に示す説明図である。
【0011】
図9及び図10は、従来の電気盤100の設置方法の一例であって、一連の流れを模式的に示す説明図である。
【0012】
図1及び図8に示すように、搬送装置1は、搬送対象物100を搬入位置から建造物内の搬送対象物100を配置する基礎台110に搬送するために用いられる装置である。
【0013】
例えば、搬送装置1は、搬送対象物100である電気設備に用いられる受変電盤、制御盤及び配電盤等の電気盤100を、建造物の電気室等に設置された基礎台110まで搬送し、そして、基礎台110に電気盤100を配置することに用いられる。
【0014】
ここで、電気盤100は、基礎台110上に立設されるいわゆる自立型のキャビネットに、各種電気部品が配置されたものである。基礎台110は、チャンネルベースとも呼ばれ、例えば、C形鋼等により構成され、電気室の床面から所定の高さに延びる、電気盤100が固定される架台である。
【0015】
搬送装置1は、複数の搬送体10を組み合わせることで、電気盤100を搬送可能に構成される。例えば、搬送装置1は、図1に示すように、複数の搬送体10を組み合わせることで、上面を電気盤100が移動できる搬送路120を構成する。
【0016】
搬送体10は、平板状の基部21と、基部21の一方の主面に設けられた摺動部材22と、基部21の他方の主面に設けられた抵抗部材23と、を備えている。搬送体10の厚さは、基礎台110の床面から上面までの高さと同一、又は、基礎台110の当該高さよりも若干大きく構成される。即ち、搬送体10の厚さは、搬送体10の上面から基礎台110の上面へ電気盤100が移動するときに、搬送体10の上面から基礎台110の上面へ乗り上げることなく、且つ、搬送体10の上面から基礎台110の上面へ乗り下がり、電気盤100が前傾姿勢となることで電気盤100の移動が阻害されることがない厚さに設定される。
【0017】
より具体的に説明すると、搬送体10は、基部21、摺動部材22及び抵抗部材23の厚さの和が、基礎台110の床面から上面までの高さと同一又は当該高さより若干大きくなるように、基部21、摺動部材22及び抵抗部材23の厚さが設定される。
【0018】
基部21は、構成する搬送路120の形状によって適宜大きさ及び形状が設定される。基部21は、例えば、金属材料、木材又は樹脂材料により構成される。
【0019】
摺動部材22は、基部21の一方の主面、具体的には上面の形状と同形状、且つ、シート状に構成される。摺動部材22は、基部21の上面に固定される。摺動部材22は、上面に載置された電気盤100を引っ張ったとき、又は、押圧したときに、電気盤100が上面を摺動可能な摩擦係数を有する材料により構成される。換言すると、摺動部材22は、基部21上を電気盤100が滑走するための滑走部材を構成する。
【0020】
摺動部材22は、当該摩擦係数が、摺動部材22を構成する材料により得られる構成で良い。または、摺動部材22は、当該摩擦係数が摺動部材22の形状により得られる構成でも良い。さらに、摺動部材22は、摺動部材22の材料及び形状の複合により得られる構成であっても良い。例えば、摺動部材22は、スライダーボード(株式会社ダイサン製)が用いられる。
【0021】
抵抗部材23は、基部21の他方の主面、具体的には下面の形状と同形状、且つ、シート状に構成される。抵抗部材23は、基部21の下面に固定され、設置時に、少なくとも摺動部材22に外力を印加したときに、床面を摺動しない摩擦係数を有する材料で構成される。例えば、抵抗部材23は、ゴム材料により構成される。即ち、抵抗部材23は、基部21が滑走することを防止するための滑り止め部材を構成する。
【0022】
連結部材24は、隣り合う搬送体10を連結可能に構成される。連結部材24は、例えば、基部21の側面にそれぞれ設けられた面ファスナーである。連結部材24は、他の搬送体10の側面に設けられた面ファスナーと係合することで、搬送体10同士を連結する。
【0023】
複数の搬送体10は、同一形状の複数の搬送体10の組み合わせ又は異なる形状の複数の搬送体10の組み合わせにより構成される。本実施形態においては、複数の搬送体10は、例えば、異なる形状の第1搬送体11、第2搬送体12、第3搬送体13及び第4搬送体14がそれぞれ単数又は複数組み合わせられることで構成される。
【0024】
具体的に説明すると、複数の搬送体10は、第1搬送体11と、第2搬送体12と、第3搬送体13と、第4搬送体14と、を備えている。複数の搬送体10は、構成する搬送路120の経路及び長さ等に基づいて、各搬送体11、12、13、14の数が適宜設定される。
【0025】
第1搬送体11は、4辺が同一の長さを有する矩形枠状の基部21の上面に摺動部材22が、当該基部21の下面に抵抗部材23が設けられることで構成される。換言すると、第1搬送体11は、両主面の4辺が正方形状に構成され、中央に正方形状の開口部11aを有する。
【0026】
第2搬送体12は、一方向に長い矩形状の基部21の上面に、摺動部材22が、当該基部21の下面に抵抗部材23が設けられることで構成される。例えば、第2搬送体12は、長辺の長さが、第1搬送体11の1辺の長さと同一に構成され、短片の長さが、第1搬送体11の1辺の長さの半分に構成される。
【0027】
第3搬送体13は、上面視で第1搬送体11と同じ外形寸法の正方形状に構成される。
第4搬送体14は、上面視で、第1搬送体11及び第3搬送体13と同じ外形寸法の正方形のパレット形状に構成される。即ち、第4搬送体14は、基部21の一部と抵抗部材23の一部に、ハンドリフト301のフォークを挿入可能なリフトアップ用の開口14aを有する。
【0028】
なお、複数の搬送体10は、例えば、図1に示すように、各搬送体10の電気盤100が通過する辺が、電気盤100の搬送方向に対して直交する姿勢で床面上に配置される。これは、各搬送体10の電気盤100が通過する辺が当該搬送方向に対して直交する姿勢で配置されることで、構成する搬送路120に設置する数を低減できるためである。または、例えば、複数の搬送体10は、当該辺が、当該搬送方向に対して傾斜する姿勢で、床面状に配置される。これは、各搬送体10の電気盤100が通過する辺が当該搬送方向に対して傾斜する姿勢で配置されることで、電気盤100の下面が各搬送体10の辺に移動するときに、電気盤100の外縁と各搬送体10の外縁とが接触する面積を低減できるためである。なお、電気盤100の外縁と各搬送体10の外縁とが接触する面積が小さいと、隣り合う搬送体10を移動するときに、僅かに生じる隣り合う搬送体10の高さの差や搬送体10の傾斜を要因とする、電気盤100の突っかかりや移動の阻害を防止できる。
【0029】
次に、このように構成された搬送装置1を用いた電気設備を製造する工程の一部である、電気盤100の設置方法について、図6の流れ図及び図7の説明図を用いて説明する。なお、ここで、本実施形態の搬送装置1を用いた電気盤100の設置方法は、電気設備を電気室130等に構築するに際し、電気室130を有する建造物に電気盤100を搬入し、その後、搬入場所から電気室の基礎台110まで電気盤100を運搬することを含む。また、以下の各工程は、1人又は複数人の作業者によって行われる。
【0030】
先ず、電気室130の入口から電気盤100を設置する基礎台110までの間に、搬送装置1を設置して(ステップST1)、搬送路120を構成する。このとき、第1搬送体11、第2搬送体12及び第3搬送体13を複数用いて搬送路120を構成刷る。
【0031】
次いで、建造物へ電気盤100を搬入する搬入場所にパレット形状を有する第4搬送体14を設置し、トラックの荷台等にある電気盤100をクレーン200等により吊り下げて、電気盤100を第4搬送体14の上面に載置する(ステップST2)。
【0032】
次いで、ハンドリフト301を用いて、電気盤100を載置した第4搬送体14を搬送路120まで運搬する(ステップST3)。即ち、ハンドリフト301のフォーク301aを第4搬送体14の開口14aに挿入し、第4搬送体14をリフトアップすることで、ハンドリフト301を用いて第4搬送体14を運搬する。
【0033】
搬送路120まで第4搬送体14を運搬したら、搬送路120に隣接させた状態で第4搬送体14をリフトダウンさせる。これにより、第4搬送体14が搬送路120の一部を構成するため、電気盤100は、搬送路120上に載置された状態となる。
【0034】
次に、電気盤100を操作して、電気盤100を搬送路120に沿って移動させて、基礎台110まで搬送する(ステップST4)。なお、電気盤100の操作は、主として引っ張り操作により行われるか、又は、引っ張り及び押圧操作により行われる。具体例としては、進行方向で前後にそれぞれ作業者を配置し、電気盤100の引っ張る作業及び押圧する作業となる。
【0035】
これは、電気盤100を押圧すると、電気盤100が進行方向に対して若干前傾姿勢となる方向に力が印加されることから、搬送路120上の摺動部材22を電気盤100が摺動するときの抵抗となる。特に、電気盤100の初動時に、押圧により力が印加されると電気盤100の移動を阻害する虞が高いことから、少なくとも、初動時においては引っ張りによる電気盤100の操作を含めることが好ましい。なお、電気盤100の移動が可能であれば、押圧により操作してもよい。
【0036】
次いで、基礎台110まで電気盤100を搬送したら、搬送路120から基礎台110上に電気盤100を移動させる(ステップST5)。このとき、搬送路120上を搬送するときの操作と同様に、電気盤100の初動時において摺動の抵抗を低減させるために、例えば、進行方向で前後にそれぞれ作業者を配置し、電気盤100を引っ張り操作及び押圧操作を同時に行う。
【0037】
次いで、基礎台110上に載置された電気盤100を、締結部材等により基礎台110上に固定する(ステップST6)。これらの工程により、電気盤100の搬送及び設置が完了する。これらの工程を電気設備に用いる全ての電気盤100で繰り返し、その後、配置した電気盤100の電気的な接続や設定を行うことで、電気設備が構築される。
【0038】
このように構成された搬送装置1によれば、電気盤100を基礎台110に設置するに際し、作業工程を削減することが可能となる。この点について、図9及び図10に示す従来の電気盤100の設置方法を用いて説明する。なお、図9及び図10は、従来の電気盤100の運搬における作業工程の一連の流れを示す図である。
【0039】
図9及び図10に示すように、従来の電気盤100の設置方法においては、先ず、建造物へ電気盤100を搬入する搬入場所に電気盤100を仮置きする仮置材300を設置する(ステップST11)。次いで、トラックの荷台からクレーン200等により吊り下げた電気盤100を仮置材300へ載置する(ステップST12)。
【0040】
次いで、ハンドリフト301を電気盤100の下へ挿入し(ステップST13)、ハンドリフト301で電気盤100をリフトアップする(ステップST14)。次いで、仮置材300を除去し、ハンドリフト301をリフトダウンし、ハンドリフト301を操作して(ステップST15)、電気盤100を基礎台110に隣接する位置まで運搬する(ステップST16)。次いで、ハンドリフト301をリフトアップし(ステップST17)、ハンドリフト301の下に仮置材300を配置する(ステップST18)。次いで、ハンドリフト301をリフトダウンして電気盤100を仮置材300に載置する(ステップST19)。
【0041】
次いで、電気盤100をジャッキ302によりジャッキアップし(ステップST20)、仮置材300を、基礎台110と同じ高さの支持材303に置き換える(ステップST21)。次いで、支持材303上に複数のコロ304を配置し(ステップST22)、ジャッキ302を操作して電気盤100をジャッキダウンする(ステップST23)。これにより、電気盤100が複数のコロ304上に配置される。次いで、電気盤100を押圧して基礎台110へ移動させる(ステップST24)。次いで、バール305によって電気盤100を傾斜させて、基礎台110及び電気盤100の間に残るコロ304を除去する(ステップST25)。次いで、基礎台110上に載置された電気盤100を、締結部材等により基礎台110上に固定する(ステップST26)。これらの工程により、電気盤100の運搬及び設置が完了する。このように、従来の製造方法によれば、上述の工程を電気設備に用いる電気盤100毎に繰り返し行い、その後、電気的な接続を行うことで、電気設備が構築される。
【0042】
このため、従来の製造方法においては、作業工程が多くなる。また、電気盤100を運搬する作業者に加えて、各工程において必要な治工具を準備する作業者も必要となることから、人件費もかかる。また、運搬及び設置において常時複数の人手が必要ではなく、次作業の準備等を行う場合に人手が必要となる。このため、上述の工程において、荷卸し待ちが生じることや、治工具を準備する作業者が次工程まで待機する必要が生じること等、作業者が待機する時間が生じる虞がある。
【0043】
しかしながら、本実施形態の搬送装置1によれば、複数の搬送体10を組み合わせることで、電気室130の入口から基礎台110までの搬送路120を構成する。また、搬送体10の上面に電気盤100が摺動可能な摺動部材22が設けられていることから、搬送路120の上面は電気盤100が摺動可能となる。
【0044】
加えて、搬送体10の下面に抵抗部材23が設けられており、また、隣り合う搬送体10は連結部材24により連結されることから、搬送路120上を電気盤100が移動するときに、電気盤100の重量等が各搬送体10に加わったとしても、各搬送体10が移動することがない。このため、搬送路120上の電気盤100を操作するだけで、基礎台110へ電気盤100を移動させることができる。
【0045】
また、搬送体10は、搬送路120から基礎台110へ電気盤100を移動可能に、搬送体10の高さと基礎台110の高さとが同一以上に構成されている。このため、搬送路120から基礎台110へ向かって電気盤100を移動させるだけで、電気盤100を基礎台110へ移動させることができる。このため、搬送装置1を用いることで、作業工程を大幅に低減するとともに、必要な人手を削減できる。即ち、電気盤100を基礎台110へ設置する作業において、工程の削減に加えて、作業量である工数の低減が可能となる。
【0046】
また、搬送路120上に配置された電気盤100は、搬送路120の上面に沿って水平方向に移動するだけであり、このため、搬送路120上を搬送したときに電気盤100に衝撃が印加されることを極力防止できる。結果、電気盤100の搬送時に、電気盤100が衝撃により損傷することを防止できる。さらに、搬送路120が曲がる経路である場合であっても、電気盤100は搬送路120上で回転させることで、方向転換ができる。即ち、電気盤100の方向転換は、搬送路120上の範囲で行うことができる。結果、方向転換に要するスペースを要さず、作業が容易、且つ、省スペース化となる。
【0047】
また、搬送装置1は、複数の搬送体10を組み合わせることで搬送路120を構成することから、形状及び大きさの異なる電気盤100を搬送する場合であっても、適宜搬送体11、12、13、14の組み合わせを変更することで対応できる。また、搬送装置1は電気室130等のレイアウトに搬送体11、12、13、14の組み合わせにより対応可能となる。このため、搬送装置1は、高い自由度を有する。また、電気室130内は、搬送路120自体が養生シートの代替となることから、施工性も向上できる。即ち、搬送路120までの床面を養生するだけでよく、養生のための作業量を低減することもできる。
【0048】
また、搬送体10は、第1搬送体11のように開口部11aを設けることで、軽量化が可能となるとともに、電気盤100の底面と接触する面積を低減できる。このため、第1搬送体11は、軽量化によって作業者による設置や撤去が容易となる。加えて、例えば、搬送路120の直線部に第1搬送体11を用いることで、電気盤100が搬送路120上を摺動するために必要な電気盤100を操作する力を低減できる。結果、搬送装置1は、高い作業性を有する。
【0049】
また、従来のように車輪を用いた装置を用いて電気盤100を搬送する場合に床面に点荷重が印加される。しかし、本実施形態の搬送装置1を用いると、電気盤100は搬送体10上を移動することから、電気盤100の荷重は搬送体10の下面によって分散されて床面に荷重が印加される。即ち、車輪を用いた装置を用いて電気盤100を搬送する場合に比べて、搬送装置1を用いた場合には、電気盤100を搬送するときに床面に加わる単位面積当たりの荷重を低減できる。結果、搬送装置1を用いることで、床面の補強が不要となり、搬送作業の準備が容易となる。
【0050】
また、搬入場所において、電気盤100を工場等から建造物へ搬送したトラック等から直接第4搬送体14上に載置し、この第4搬送体14を構成した搬送路120までハンドリフト301等を用いることで搬送する。これにより、当該第4搬送体14が搬送路120の一部を構成する。
【0051】
このため、電気盤100を搬送路120まで運搬した後に、電気盤100をジャッキアップする作業等を要さない。これにより、搬送装置1を用いることで、従前の方法に比べて、ジャッキアップやジャッキダウンの作業や、コロ304上を移動させる工程等が削減できる。このため、煩雑な作業を要さず、作業効率の向上及び安全性の向上が可能となる。
【0052】
具体的に説明すると、図9及び図10に示す従来の電気盤100の設置方法においては、ハンドリフト301によるリフトアップやリフトダウンを行うこと、コロ304を設置するためにジャッキ302を用いて電気盤100をジャッキアップやジャッキダウンを行うこと、コロ304を除去するためにバール305を用いて電気盤100を傾斜させること等が行われる。しかしながら、このような電気盤100を上下方向に移動させる工程や傾斜させる作業は、工程及び工数が増加するとともに、手足や指等の挟み込みが生じるリスクや電気盤100が転倒するリスクが生じる。また、コロ304を用いて電気盤を移動させると、コロ304の方向や位置が所望の位置でない場合にコロ304から電気盤100が落下し、手足や指等の挟み込みや電気盤100の転倒が生じるリスクがある。同様に、コロ304を除去するときにバール305を用いて電気盤100を傾斜させたときにおいても、手足や指等の挟み込みや、電気盤100の転倒のリスクもある。
【0053】
しかしながら本実施形態の搬送装置1によれば、搬送路120上に電気盤100を設置した後の電気盤100の上下方向の移動が生じることを防止し、そして、ジャッキ302やコロ304等を用いずに搬送装置1のみで電気盤100の搬送を行う。このため、搬送装置1を用いた電気盤100の設置方法によれば、工程の削減及び工数の低減に加えて、高い安全性を確保することができる。
【0054】
ただし、図8に示す他の例のように、ハンドリフト301によって、直接電気盤100を搬送し、その後、搬送路120にジャッキアップ等によって電気盤100を載置する構成であってもよい。即ち、搬送路120上に電気盤100を載置すれば、その後の移動は、電気盤100の移動のみで良く、従前に比べて工程の削減及び工数の低減が可能となるとともに、安全性の向上に寄与する。
【0055】
上述したように本実施形態に係る搬送装置1によれば、搬送作業において、工程を削減すること及び工数を低減することができる。
【0056】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る搬送装置1Aについて、図11及び図12を用いて説明する。図11は第2の実施形態に係る搬送装置1の構成を示す斜視図、図12は搬送装置1Aを用いた電気盤100の設置方法の他の例の流れを模式的に示す説明図である。なお、第2の実施形態に係る搬送装置1Aのうち、上述した第1の実施形態に係る搬送装置1と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0057】
図11に示すように、搬送装置1Aは、複数の搬送体10Aを組み合わせることで、電気盤100を搬送可能に構成される。例えば、搬送装置1Aは、図11に示すように、複数の搬送体10Aを電気盤100の下面に設置することで、上面に載置した電気盤100を運搬するために用いられる。
【0058】
搬送体10Aは、基部21と、基部21の一方の主面に設けられた摺動部材22と、基部21の他方の主面に設けられた抵抗部材23と、を備え、連結部材24は有さない。搬送体10Aの厚さは、基礎台110の床面から上面までの高さと同一、又は、基礎台110の当該高さよりも若干大きく構成される。
【0059】
搬送体10Aは、例えば、少なくとも電気盤100の底面の四隅のそれぞれに設けられる。なお、搬送体10Aは、運搬する電気盤100の形状や大きさに基づいて、適宜その形状が設定される。本実施形態においては、開口部10aを有する円筒状に構成された搬送体10Aを4つ用いる構成で以下説明する。
【0060】
基部21は、搬送する電気盤100の形状や大きさ等により、適宜大きさ及び形状が設定される。基部21は、例えば、金属材料、木材又は樹脂材料により構成される。基部21は、例えば、円筒状に構成される。
【0061】
摺動部材22は、基部21の一方の主面、具体的には下面の形状と同形状、且つ、シート状に構成される。摺動部材22は、基部21の下面に固定される。摺動部材22は、上面に載置された電気盤100を引っ張ったとき、又は、押圧したときに、載置した電気盤100とともに、床面又は床面上に設けられたブルーシート等の養生シート上を摺動可能な摩擦係数を有する材料により構成される。換言すると、摺動部材22は、床面上を電気盤100が滑走するための滑走部材を構成する。
【0062】
摺動部材22は、当該摩擦係数が、摺動部材22を構成する材料により得られる構成で良い。または、摺動部材22は、当該摩擦係数が摺動部材22の形状により得られる構成でも良い。さらに、摺動部材22は、摺動部材22の材料及び形状の複合により得られる構成であっても良い。例えば、摺動部材22は、スライダーボード(株式会社ダイサン製)が用いられる。また、摺動部材22は、外縁である下面及び側面の稜部が、平面又は曲面で構成される面取り部を有していることが好ましい。
【0063】
抵抗部材23は、基部21の他方の主面、具体的には上面の形状と同形状、且つ、シート状に構成される。抵抗部材23は、基部21の上面に固定され、載置された電気盤100に外力が印加されたときに、電気盤100が搬送体10A上を摺動しない摩擦係数を有する材料で構成される。例えば、抵抗部材23は、ゴム材料により構成される。即ち、抵抗部材23は、載置された電気盤100が滑走することを防止するための滑り止め部材を構成する。
【0064】
搬送体10Aは、摺動部材22及び抵抗部材23が設けられる面が異なる構成、及び、載置された電気盤100とともに床面状を滑走する構成が、上述した第1の実施形態の搬送体10と異なる。
【0065】
このように構成された搬送装置1Aを用いた、電気盤100の設置方法としては、先ず、建造物へ電気盤100を搬入する搬入場所に搬送装置1Aを設置する。次いで、トラックの荷台等にある電気盤100をクレーン200等により吊り下げて、電気盤100を搬入場所に設置した搬送装置1Aの上面に載置する。
【0066】
次いで、電気盤100を操作して、電気盤100が載置された複数の搬送体10Aを搬送路120Aに沿って移動させて、基礎台110まで搬送する。即ち、電気盤100の操作による外力により、複数の搬送体10Aの摺動部材22が床面と摺動し、搬送装置1Aが滑走する。
【0067】
基礎台110まで電気盤100を搬送したら、搬送路120Aから基礎台110上に電気盤100を移動させる。このとき、例えば、ジャッキ302、支持材303及びコロ304等を用いて、基礎台110上に電気盤100を移動させる。次いで、基礎台110上に載置された電気盤100を、締結部材等により基礎台110上に固定する。これらの工程により、電気盤100の搬送及び設置が完了する。これらの工程を電気設備に用いる全ての電気盤100で繰り返し、その後、配置した電気盤100の電気的な接続や設定を行うことで、電気設備が構築される。
【0068】
なお、本実施形態において、搬送路120Aは、例えば、電気盤100を搬入する位置から基礎台110までの経路であって、建造物の床面か、又は、床面に設けられたブルーベニヤ等の養生シートにより構成される。ここでは、床面か又は床面に設けられた養生シートを床面として説明する。
【0069】
このように構成された搬送装置1Aによれば、上述と同様に、工程を削減すること及び工数を低減することができる。加えて、搬送装置1Aに用いる搬送体10Aは、電気盤100を支持可能な個数だけ用いれば良いことから、安価に製造できる。また、図11及び図12に示すように、複数の搬送体10A上に電気盤100を載置して電気盤100の引っ張り操作を少なくとも行うことで搬送する構成であるため、作業人数が少なくてすむ。
【0070】
また、搬送体10Aは、摺動部材22の外縁の稜部に面取り部を設けることで、床面上に突起が生じていた場合であっても、当該面取り部によって、摺動部材22が突起を乗り上げることができる。これにより、搬送体10Aの床面上の移動において、突起により移動が規制されることを極力防止できる。
【0071】
さらに、搬送体10Aは、上述した第1の実施形態の搬送体10と、摺動部材22及び抵抗部材23が設けられる面が異なるだけであり、詳細な形状は適宜設定される。このため、搬送体10の摺動部材22が下方となるように搬送体10を搬送路上に配置することで、搬送体10を搬送体10Aとして用いることができる。
【0072】
なお、本実施形態は上述した例に限定されない。上述した例では、搬送体10、10Aは、上述の形状に限定されない。即ち、搬送装置1、1Aは、搬送体10の上面を電気盤100が移動できる形状か、又は、電気盤100が載置された搬送体10Aが床面上を移動できる形状であれば、適宜その形状は設計できる。例えば、搬送体10は、上面視で三角形状や六角形状等の多角形状であってもよく、また、ジグソーパズル等の形状のように、互いに係合する突起及び窪みを有する形状であってもよい。また、上述した搬送体10及び搬送体10Aは、上面を電気盤100が移動するか、又は、電気盤100が載置された状態で床面を移動するかの違いがあるが、使用の態様が異なるだけであり、実質的な構成は同一である。即ち、搬送体10、10Aは、搬送装置1及び搬送装置1Aで共用することができる。また、上述した例では、搬送装置1は、各搬送体10の電気盤100が通過する辺が電気盤100の搬送方向に対して直交か、又は傾斜する姿勢で各搬送体10を配置する構成を説明したがこれに限定されない。例えば、電気盤100の搬送方向に対して直交するように各搬送体10の電気盤100が通過する辺を配置し、電気盤100を搬送方向に対して傾斜させて搬送する構成であってもよい。
【0073】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明と同等の記載を付記する。
[1] 搬送対象物を支持する基部と、
前記基部の上面及び下面の一方に設けられた摺動部材と、
前記基部の上面及び下面の他方に設けられた抵抗部材と、
を備える搬送体を複数具備する、搬送装置。
[2] 前記摺動部材は、前記基部の上面に設けられ、前記搬送対象物が載置されるとともに、前記搬送対象物が操作されることで摺動可能に構成され、
前記抵抗部材は、前記基部の下面に設けられ、前記基部の滑走を防止可能に構成された、[1]に記載の搬送装置。
[3] 前記搬送対象物は、電気盤であり、
前記搬送体の高さは、前記電気盤を設置する基礎台の高さと同一か、又は、前記基礎台の高さ位置よりも高く構成される、[2]に記載の搬送装置。
[4] 前記抵抗部材は、前記基部の上面に設けられ、前記搬送対象物が載置されるとともに、前記搬送対象物の滑走を防止可能に構成され、
前記摺動部材は、前記基部の下面に設けられ、前記搬送対象物が操作されることで、床面上を摺動可能に構成された、[1]に記載の搬送装置。
[5] 前記複数の搬送体は、異なる形状の前記搬送体の組み合わせにより構成される、[1]に記載の搬送装置。
[6] 電気盤を支持する基部、前記基部の上面に設けられた摺動部材、及び、前記基部の下面に設けられ、滑走を防止する抵抗部材を備える複数の搬送体を、前記電気盤を載置する基礎台まで床面上に設置して搬送路を構成し、
前記搬送路上に前記電気盤を載置し、
前記電気盤を操作して前記基礎台まで前記搬送装置上で搬送し、
前記電気盤を操作して前記基礎台上に前記電気盤を移動させ、
前記基礎台上に載置された前記電気盤を前記基礎台に固定する、電気盤の設置方法。
[7] 電気盤を支持する基部、前記基部の下面に設けられた摺動部材、及び、前記基部の上面に設けられ、滑走を防止する抵抗部材を備える複数の搬送体を配置し、
前記複数の搬送体上に前記電気盤を配置し、
前記電気盤を操作して基礎台まで前記複数の搬送体を搬送し、
前記基礎台上に前記電気盤を移動させ、
前記基礎台上に載置された前記電気盤を前記基礎台に固定する、電気盤の設置方法。
【符号の説明】
【0074】
1、1A…搬送装置、10、10A…搬送体、10a…開口部、11…第1搬送体、11a…開口部、12…第2搬送体、13…第3搬送体、14…第4搬送体、14a…開口、21…基部、22…摺動部材、23…抵抗部材、24…連結部材、100…電気盤、110…基礎台、120、120A…搬送路、130…電気室、200…クレーン、300…仮置材、301…ハンドリフト、301a…フォーク、302…ジャッキ、303…支持材、304…コロ、305…バール。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12