(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、ファン吸気口はファンと対向する1箇所のみである。従って、この吸気口からの吸気を確保しなければ冷却風を送風できない。従って、装置外面に凹部を形成し、吸気口を凹部内に形成しなければならないため、装置外形が大型化してしまう。装置外面に凹部を形成しない場合には、1箇所しかない吸気口が塞がれるおそれがあり、冷却風を十分に送風できないおそれがある。従って、高温になる電子部品などの発熱体を十分に冷却できず、熱による損傷や動作不良が発生するおそれがある。
【0005】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、装置外形を大型化させることなく、吸気不足による冷却不良を抑制し、熱による損傷や動作不良を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、サーボモータを制御するモータ制御装置であって、発熱体と、前記発熱体を支持するフレームと、前記フレームに形成された放熱フィンに冷却風を送るファンと、前記フレームに固定されるカバー部材と、を有し、前記フレームおよび前記カバー部材は、前記発熱体および前記ファンを収容するケースを構成しており、前記ケースは、底面および天面と、背面と、側面とを備え、前記ケースには、前記ファンと対向する面に第1の吸気口が形成され、且つ、前記側面、前記背面、および前記天面のうちの少なくとも1面には、前記ファンに対して吸気側に位置する第2の吸気口が形成されて
おり、前記放熱フィンは、前記ファンに対して前記冷却風が送風される側に配置されるフィン本体と、前記フィン本体から前記ファンの側面に沿って突出する突出部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、発熱体およびファンを収容するケースには、ファンと対向する第1の吸気口が形成され、更に、ケースの側面、背面、および天面のうちの少なくとも一面には
、第2の吸気口が形成されている。このように、第2の吸気口を備えていれば、第1の吸気口が塞がれた場合であっても第2の吸気口から吸気することができる。また、第1の吸気口からの吸気を確保するために、第1の吸気口が形成される面に凹部を形成して第1の吸気口の外側に空間を確保する必要がない。更に、第2の吸気口は、ファンに対して吸気側に位置するため、ファンの吸気側に空気を供給することができる。従って、装置外形を大型化させることなく、吸気不足による冷却不良が発生するおそれを少なくすることができる。よって、熱による損傷や動作不良を抑制できる。
さらに、放熱フィンの表面積を増やすことができ、ファンの側方のスペースを利用して放熱することができる。また、冷却風が当たらないファンの側方のスペースに回り込むように突出部が設けられているため、ファンの側方のスペースから突出部に沿ってフィン本体の側に空気を引き寄せることができる。従って、冷却効率を向上させることができる。
【0008】
本発明において、前記第2の吸気口は、前記側面に形成されている。このようにすると、ケースの底面と背面が設置面などによって塞がれた場合においても、第2の吸気口から吸気することができる。
【0009】
本発明において、前記発熱体は、発熱電子部品である。モータ制御装置は、電流が流れて高温になる発熱電子部品を備える。例えば、モータ駆動電流を生成するためのIGBTトランジスタなどのスイッチング素子、あるいは、スイッチング素子と制御ICなどをモジュール化したIPM(インテリジェントパワーモジュール)を含む。また、モータ制御装置は、回生電流が流れる回生抵抗を備えていても良い。本発明では、このような発熱電子部品からの発熱を冷却用のファンによって効率的に放出することができるため、熱による損傷や動作不良を抑制することができる。
【0010】
本発明において、前記放熱フィンに対して前記底面側に前記ファンが配置されている場合には、前記第1の吸気口は前記底面に形成され、前記第2の吸気口は、前記ファンに対して前記底面側の位置に形成されていることが望ましい。このようにすると、第1の吸気口から吸気する場合は、ケースの底面から吸気し、底面側から天面に向かって送風して放熱フィンを冷却することができる。また、第2の吸気口から吸気する場合も、ファンに対して底面側から吸気して、第1の吸気口から吸気する場合と同様に送風することができる。
【0011】
本発明において、前記放熱フィンは、前記ファンからの前記冷却風の送風方向に延在し、前記ファンは、前記送風方向から見て少なくとも一部が放熱フィンと重なる位置に設けられていることが望ましい。このようにすると、放熱フィンを効率的に冷却することができる。従って、ファンの高速化や大型化を行う必要がなく、ファンの小型化、および、消費電力の低減や静穏化を図ることができる。
【0012】
本発明において、前記フレームは、前記発熱体が固定されるフレーム本体を備え、前記放熱フィンは、前記フレーム本体の前記発熱体が固定される側とは反対側に突出し、前記放熱フィンに沿って前記冷却風が通る送風路が形成され、前記送風路の一端は前記ファンが位置する側で開口し、前記送風路の他端は、前記ファンとは反対側で開口することが望ましい。このように、冷却風が通る送風路を設けることにより、冷却風の流れる向きを統一することができる。また、送風路をファンとは反対側で開口させることにより、ファンとは反対側で冷却風を排気することができる。従って、冷却風を効率的に流すことができ、冷却効率を向上させることができる。
【0014】
本発明において、前記ケースの前記底面および天面のうちの少なくとも一面に放熱用の穴が形成されていることが望ましい。このようにすると、放熱用の穴から自然放熱によって冷却することができる。
【0015】
本発明
は、サーボモータを制御するモータ制御装置であって、発熱体と、前記発熱体を支持するフレームと、前記フレームに形成された放熱フィンに冷却風を送るファンと、前記フレームに固定されるカバー部材と、を有し、前記フレームおよび前記カバー部材は、前記発熱体および前記ファンを収容するケースを構成しており、前記ケースは、底面および天面と、背面と、側面とを備え、前記ケースには、前記ファンと対向する面に第1の吸気口が形成され、且つ、前記側面、前記背面、および前記天面のうちの少なくとも1面には、前記ファンに対して吸気側に位置する第2の吸気口が形成されており、前記フレームは、前記背面を構成する背面板を備え、前記背面板の前記底面側の角部の少なくとも一方に固定部が形成され、前記カバー部材には、前記固定部に対応する部位に内側に窪んだ凹部が形成され、前記第2の吸気口は、前記凹部内で開口すること
を特徴とする。このようにすると、
第1の吸気口が塞がれた場合であっても第2の吸気口から吸気することができる。また、ファンの吸気側に空気を供給することができる。従って、装置外形を大型化させることなく、吸気不足による冷却不良が発生するおそれを少なくすることができる。よって、熱による損傷や動作不良を抑制できる。さらに、背面板を介してモータ制御装置を支持部材に固定できるため、モータ制御装置を安定した状態に設置することができる。また、固定ねじを背面板の固定部に固定するだけでよいため、構造が簡素であり、固定作業が容易である。また、固定部の周囲のスペースを固定作業用のスペースとするだけでなく、吸気用のスペースとしても利用できる。従って、装置の小型化に有利である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、発熱体およびファンを収容するケースには、ファンと対向する第1の吸気口が形成され、更に、ケースの側面と背面の少なくとも一面には、第2の吸気口が形成されている。このように、第2の吸気口を備えていれば、第1の吸気口が塞がれた場合であっても第2の吸気口から吸気することができる。また、第1の吸気口からの吸気を確保するために、第1の吸気口が形成される面に凹部を形成して第1の吸気口の外側に空間
を確保する必要がない。更に、第2の吸気口は、ファンに対してフィンとは反対側に位置するため、ファンの吸気側に空気を供給することができる。従って、装置外形を大型化させることなく、吸気不足による冷却不良が発生するおそれを少なくすることができる。よって、熱による損傷や動作不良を抑制できる。
さらに、放熱フィンの表面積を増やすことができ、ファンの側方のスペースを利用して放熱することができる。また、ファンの側方のスペースから突出部に沿ってフィン本体の側に空気を引き寄せることができる。従って、冷却効率を向上させることができる。あるいは、固定部の周囲のスペースを固定作業用のスペースとするだけでなく、吸気用のスペースとしても利用できる。従って、装置の小型化に有利である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したモータ制御装置の実施形態を説明する。本形態のモータ制御装置は、サーボモータを制御するために用いられるサーボアンプである。
【0019】
図1〜
図3は本発明を適用したモータ制御装置1を前面側から見た斜視図であり、
図1は斜め右上方から見た斜視図であり、
図2は斜め右下方から見た斜視図であり、
図3は斜め左上方から見た斜視図である。また、
図4は本発明を適用したモータ制御装置1を背面側(斜め左上方)から見た斜視図である。
図1〜4の説明における「左」と「右」は、モータ制御装置1を前面側から見た場合の「左」と「右」である。本明細書において、XYZの3方向は互いに直交する方向であり、X方向はモータ制御装置1の幅方向(左右方向)であり、Y方向はモータ制御装置1の上下方向であり、Z方向はモータ制御装置1の前後方向である。また、X方向の一方側(右側)を+X、他方側(左側)を−Xで示し、Y方向の一方側(上側)を+Y、他方側(下側)を−Yで示し、Z方向の一方側(前側)を+Z、他方側(後側)を−Zで示す。
【0020】
(ケース)
図1〜
図4に示すように、モータ制御装置1は全体として直方体状である。モータ制御装置1は、幅方向Xの略中央に配置されるフレーム10と、フレーム10に固定されるカバー部材20を備える。フレーム10とカバー部材20は、モータ制御装置1のケース2
を構成する。カバー部材20は、フレーム10に対して幅方向Xの一方側(+X方向)に配置される第1カバー部材21と、フレーム10に対して幅方向Xの他方側(−X方向)に配置される第2カバー部材22と、第1カバー部材21の前方(+Z方向)に配置される第3カバー部材23を備える。
【0021】
ケース2は、−Y方向を向く底面2Aと、+Y方向を向く天面2Bと、+Z方向を向く前面2Cと、−Z方向を向く背面2Dと、+X方向を向く第1側面2Eと、−X方向を向く第2側面2Fを備える。
図1〜
図3に示すように、ケース2の前面2Cは、第2カバー部材22と第3カバー部材23によって構成されている。前面2Cの+X方向側(右側)の部分は、第3カバー部材23によって構成されており、この部分にはコネクタ部24が設けられている。また、前面2Cの−X方向側(左側)の部分は、第2カバー部材22によって構成されており、この部分には開閉蓋25が設けられている。開閉蓋25の内側には、出力用の端子部(図示省略)が設けられている。
【0022】
フレーム10は、ケース2の幅方向Xの中央に配置されるフレーム本体11と、フレーム本体11の後端(−Z方向の端部)に設けられた矩形の背面板12を備える。
図4に示すように、ケース2の背面2Dは背面板12によって構成される。
図1、
図2に示すように、第1カバー部材21は、ケース2の第1側面2Eを構成する側板部211と、側板部211の+Y方向の縁に接続される上板部212と、側板部211の−Y方向の縁に接続される底板部213を備える。また、
図2、
図3に示すように、第2カバー部材22は、ケース2の第2側面2Fを構成する側板部221と、側板部221の+Y方向の縁に接続される上板部222と、側板部221の−Y方向の縁に接続される底板部223を備える。
【0023】
図1、
図3に示すように、ケース2の天面2Bは、フレーム本体11の+Y方向の端面を構成する上フレーム18と、第1カバー部材21の上板部212と、第2カバー部材22の上板部222と、第3カバー部材23の+Y方向の端面によって構成されている。また、
図2に示すように、ケース2の底面2Aは、フレーム本体11の−Y方向の端面を構成する下フレーム19と、第1カバー部材21の底板部213と、第2カバー部材22の底板部223と、第3カバー部材23の−Y方向の端面によって構成されている。天面2Bを構成する上板部212、222、および、底面2Aを構成する底板部213、223には放熱穴26が形成されている。放熱穴26は幅方向Xに長い長穴であり、前後方向Zに配列されている。ケース2の内部空間は、放熱穴26を介して外部と連通する。
【0024】
図1、
図2に示すように、上フレーム18および下フレーム19には、それぞれ、3箇所にフック13が形成されている。第1カバー部材21および第2カバー部材22は、フック13に対応する位置に形成された係合穴27を備えており、これらのフック機構によって第1カバー部材21および第2カバー部材22がフレーム10に固定される。また、第3カバー部材23は、第1カバー部材21の側板部211に形成された係合穴28と係合されるフック231を備えており、このフック機構によって第1カバー部材21に対して第3カバー部材23が固定される。なお、フレーム10とカバー部材20との固定構造はフック機構以外の構造であってもよい。
【0025】
図2に示すように、第1カバー部材21の−Y方向側の端部の−Z方向側の部分には、幅方向Xの内側(−X方向)に窪んだ凹部216が形成されている。凹部216は、側板部211よりも幅方向Xの内側(−X方向)に後退した位置に設けられている内側側面217と、内側側面217と側板部211とを接続する接続面218を備える。接続面218は、背面側(−Z方向)の端部を除いて前後方向Zに対して傾斜する傾斜面である。接続面218の+Z方向の端部は底板部213に接続され、−Z方向の端部は背面板12に届く位置まで延在する。
【0026】
図4に示すように、背面板12には、+Y方向の縁の両端の角部、および、−Y方向の縁の一方の角部に固定部14が形成されている。固定部14は、モータ制御装置1を設置する際、背面板12を介してモータ制御装置1を支持部材(図示省略)に固定するために用いられる。例えば、固定部14は、−Y方向の縁の一方の角部に形成された固定部141と、その対角方向の角部に形成された固定部142を含む。固定部141、142の2箇所に固定ねじをねじ止めすることにより、背面板12を対角位置の2箇所で支持部材に固定することができる。
【0027】
背面板12の−Y方向の縁の一方の角部に形成された固定部141は、背面板12の縁を切り欠いた切り欠き部である。一方、固定部141の対角位置に形成された固定部142は貫通孔である。固定部141は、
図2に示すように、第1カバー部材21に形成された凹部216の内側に配置されている。従って、凹部216内にねじ止め用の工具を挿入して、固定部141に固定ねじをねじ止めすることができる。また、
図3に示すように、第2カバー部材22には、側板部221の+Y方向の縁を幅方向Xの内側(+X方向に)窪ませた凹部226が形成されている。従って、この凹部226内にねじ止め用の工具を挿入して、固定部142に固定ねじをねじ止めすることができる。
【0028】
(内部構造)
図5は第1カバー部材21の側から見たモータ制御装置1の分解斜視図である。
図5に示すように、第1カバー部材21の内側には、フレーム本体11と一体に形成された放熱フィン30および第1基板40が配置されている。第1基板40は、放熱フィン30と第3カバー部材23との間に配置され、フレーム本体11から+X方向に突出するボス部15にねじ止めされている。また、第2カバー部材22の内側には、第2基板(図示省略)が配置されている。第2基板は、フレーム本体11から−X方向に突出するボス部16(
図6参照)にねじ止めされている。
【0029】
第1基板40は制御用の基板であり、コネクタ部24を介して外部から入力される制御命令、および、サーボモータに搭載されたエンコーダからの信号に基づき、第2基板に駆動信号を供給する。第2基板はドライバ基板である。第2基板には、第1基板40からの駆動信号に従って電源電流からU相、V相、W相の交流電流を生成してサーボモータへ供給するためのサーボモータ制御回路を構成する回路パターンおよび電子部品が実装されている。
【0030】
(発熱体およびその冷却構造)
図6は、フレーム10に対する発熱体の固定状態を示す説明図である。本形態では、サーボモータ制御回路は、発熱体であるIPM(インテリジェントパワーモジュール)42を含む。IPM42は、フレーム本体11の発熱体固定面17に固定されている。発熱体固定面17は−X方向を向く平坦面であり、フレーム本体11の−Z方向側(背面板12側)の部分に形成されている。IPM42は、サーボモータ制御回路を構成するインバータ回路、ゲートドライブIC、コンバータなどの一部あるいは全体をモジュール化した電子部品である。
【0031】
図6に示すように、フレーム本体11は、背面板12の+Y方向の縁の略中央に接続されて前後方向Zに延在する上フレーム18と、背面板12の−Y方向の縁の略中央に接続されて前後方向Zに延在する下フレーム19を備える。発熱体固定面17は上フレーム18に接続されており、発熱体固定面17と下フレーム19との間には、冷却用のファン60が配置されている。ファン60は、略直方体状の枠体61を備えており、枠体61の内側に羽根部材およびファンモータ(図示省略)が配置されている。ファン60は、発熱体固定面17の−Y方向の縁に形成されたボス部171に枠体61がねじ止めされることに
よってフレーム本体11に固定されている。
【0032】
ファン60の回転軸線Lは上下方向Yに延在する。ファン60は、−Y方向を向く面に設けられた吸気口から吸気し、+Y方向を向く面に設けられた送風口から冷却風を+Y方向に吹き出すように構成されている。すなわち、ファン60による送風方向は上下方向Yであり、−Y方向が吸気側であり、+Y方向が送風側である。
【0033】
図5、
図6に示すように、フレーム本体11には、発熱体が固定される側(−X方向)とは反対側(+X方向)に突出する放熱フィン30が一体に形成されている。フレーム本体11には、発熱体固定面17とは反対側(+X方向)を向く面が設けられ、放熱フィン30はこの面から+X方向へ突出する。また、発熱体固定面17の+Y方向側には、上フレーム18から−X方向に突出する放熱フィン50が形成されている。放熱フィン30、50は板状であり、上下方向Yに所定の長さ(高さ)で延在し、前後方向Zに一定ピッチで配列されている。発熱体が固定される側(−X方向)とは反対側には、放熱フィン30に沿って上下方向Yに延在する送風路39が形成されている。送風路39の一端(下端)はファン60が位置する側で開口する。また、送風路39の他端(上端)はファン60とは反対側で開口しており、ケース2の外部へ冷却風を排出するようになっている。
【0034】
ファン60は、発熱体固定面17に固定される発熱体および放熱フィン30に対して底面2A側(−Y方向側)に配置されている。また、ファン60は、上下方向Yから見て発熱体および放熱フィン30と少なくとも一部が重なる位置に配置されている。
図5に示すように、第1カバー部材21の底板部213と第2カバー部材22の底板部223は、ファン60の−Y方向側を覆っている。底板部213、223には、ファン60と上下方向Yに対向する領域に第1の吸気口81が形成されている。第1の吸気口81は、ファン60の回転軸線Lを中心とする円形の領域に形成されている。第1の吸気口81が塞がれていない状態でファン60を駆動すると、第1の吸気口81を経由してファン60の底面に設けられた開口から吸気されて冷却風が送風される。
【0035】
図5に示すように、放熱フィン30は、上フレーム18からファン60の+Y方向側までの範囲で+X方向に突出するフィン本体31と、フィン本体31の+X方向の先端部分から−Y方向に突出する突出部32を備える。放熱フィン30は、ファン60の送風方向である上下方向Yに延在しており、冷却風は、フィン本体31に沿って+Y方向に送風される。ファン60は、送風方向(上下方向Y)から見た場合に、少なくとも一部がフィン本体31と重なる位置に配置されている。突出部32は、ファン60の枠体61の+X方向の側面に沿って上下方向Yに延在する。すなわち、放熱フィン30は、ファン60の側面に回り込む突出部32を備える。突出部32の−Y方向の先端は、ファン60の上下方向Yの高さの略中央付近に位置する。このように、ファン60の側方に突出部32が回り込んでいると、フィン本体31に沿って冷却風が流れる際に、突出部32に沿ってファン60の側方の空気がフィン本体31側に引き寄せられる。従って、冷却効率が増大する。
【0036】
(第2の吸気口)
上述したように、ケース2の底面2Aにおいて冷却用のファン60と対向する位置には、第1の吸気口81が形成されているが、ケース2には、他の位置にも吸気口が形成されている。本形態では、ケースの第1側面2Eに第2の吸気口82が形成されている。また、第2側面2Fにも第2の吸気口83が形成されている。従って、ケース2の底面2Aが塞がれた場合には、第1側面2Eと第2側面2Fの一方あるいは両方の側から吸気することができる。
【0037】
図2に示すように、第1側面2Eの−Y方向の端部には凹部216が形成されている。上述したように、凹部216は、ケース2の幅方向Xの外形より内側(−X方向)に凹ん
だ内側側面217を備えており、第2の吸気口82は内側側面217に形成されている。従って、第2の吸気口82は、凹部216内で開口する。本形態では、第2の吸気口82として、前後方向Zに長い長穴状の貫通穴が2箇所に形成されている。2箇所の貫通穴は、ケース2の底面2Aからの高さが同一の位置に設けられ、前後方向Zに1列に並んでいる。また、
図3、
図4に示すように、第2側面2Fの−Y方向の端部には、第2の吸気口83が形成されている。第2側面2Fには、第2の吸気口83として、前後方向Zに長い長穴状の貫通穴が3箇所に形成されている。3箇所の貫通穴は、ケース2の底面2Aからの高さが同一の位置に設けられ、前後方向Zに1列に並んでいる。
【0038】
本形態では、第2の吸気口82、83は、ファン60の吸気側に配置されている。具体的には、ファン60に対して底面2A側の位置に第2の吸気口82、83が配置されている。また、ファン60に対して放熱フィン30とは反対側に第2の吸気口82、83が配置されている。
図5に示すように、ファン60はフレーム本体11の下フレーム19によって−Y方向側から支持されている。下フレーム19は上下方向Yに所定の厚さを有しており、この厚さは、第2の吸気口82、83の底面2Aからの高さより大きい。従って、下フレーム19の幅方向Xの両側において、ファン60と底板部213、223との間には、第2の吸気口82、83と幅方向Xで対向する空間が形成される。ファン60と底板部213、223との間の空間は、上下方向Yに所定の高さを持つ空間であり、第2の吸気口82、83は、ファン60より下側(−Y方向)で、且つ、底板部213、223より上方(+Y方向)に位置する。よって、第2の吸気口82、83からファン60の吸気側に空気を供給することができる。
【0039】
(本形態の主な効果)
以上のように、本形態のモータ制御装置1は、発熱体であるIPM42がケース2に収容され、フレーム10と一体に形成された放熱フィン30によってヒートシンクが形成されている。ケース2には、放熱フィン30に冷却風を送風するためのファン60が収容され、ファン60と対向する第1の吸気口81が形成されている。また、ケース2の第1側面2Eには第2の吸気口82が形成され、第2側面2Fには第2の吸気口83が形成されている。従って、第1の吸気口81が塞がれたとしても、第2の吸気口82、83の一方あるいは両方から吸気して冷却風を送風することができる。このように、第2の吸気口82、83を備えていれば、第1の吸気口81からの吸気を確保するために、第1の吸気口81が形成された底面2Aに凹部を形成して吸気用の空間を設ける必要がないので、ケース2の外形が大型化することを回避できる。従って、装置外形を大型化させることなく、吸気不良による冷却不良が発生するおそれを少なくすることができる。よって、熱による損傷や動作不良を抑制できる。
【0040】
また、本形態では、第2の吸気口82、83は、ファン60の吸気側(−Y方向側)に位置する。従って、第2の吸気口82、83からファン60の吸気側に空気を供給することができ、第1の吸気口81からの吸気時と同様に冷却風を送風することができる。
【0041】
なお、第2の吸気口82、83は、いずれか一方のみであってもよい。また、第2の吸気口をケース2の側面(第1側面2E、第2側面2F)でなく背面2Dに形成してもよい。例えば、背面板12の−Y方向の端部に第2の吸気口となる貫通穴を形成してもよい。このようにすると、ケース2の第1側面2Eおよび第2側面2Fが周囲の物体や壁面等に当接した場合であっても、背面2D側から吸気することができる。
【0042】
また、本形態では、ファン60を底面2Aと対向させて配置しているが、ファン60を背面2Dまたは第1側面2Eと対向させることもできる。例えば、背面板12と放熱フィン30との間にファンを配置して放熱フィン30に向けて送風することができる。あるいは、側板部211と放熱フィン30との間にファン60を配置して放熱フィン30に向け
て送風することもできる。このような場合には、ケース2の天面2Bに第2の吸気口を形成して、天面2B側から吸気することができる。すなわち、第2の吸気口は、ファン60の配置に応じて、ケース2の第1側面2E、第2側面2F、背面2D、天面2Bの少なくとも一面に形成することができる。いずれの場合においても、ファン60の吸気側に第2の吸気口を形成することが望ましい。
【0043】
本形態では、放熱フィン30に対して底面2A側にファン60が配置され、第1の吸気口81は底面2Aに形成され、第2の吸気口82、83は、ファン60に対して底面2A側に形成されている。従って、ケース2の底面2Aから天面2Bに向かって送風することができ、放熱フィン30側とは反対側から吸気して放熱フィン30へ向けて送風することができる。また、放熱フィン30は、ファン60からの冷却風の送風方向(上下方向Y)に延在し、ファン60は、送風方向(上下方向Y)から見て少なくとも一部が放熱フィン30と重なる位置に設けられている。従って、放熱フィン30を効率的に冷却することができるため、ファン60の高速化や大型化を行う必要がなく、ファン60の小型化、および、消費電力の低減や静穏化を図ることができる。
【0044】
本形態のフレーム10は、発熱体であるIPM42が固定されるフレーム本体11を備え、放熱フィン30は、フレーム本体11のIPM42が固定される側(−X方向)とは反対側(+X方向)に突出し、放熱フィン30に沿って冷却風が通る送風路39が形成されている。また、送風路39の一端はファン60が位置する側(−Y方向)で開口し、送風路39の他端は、ファン60とは反対側(+Y方向)で開口する。従って、冷却風の流れる向きを統一することができ、ファン60とは反対側で冷却風を排気することができる。よって、冷却風を効率的に流すことができ、冷却効率を向上させることができる。
【0045】
本形態の放熱フィン30は、ファン60に対して冷却風が送風される側(+Y方向)に配置されるフィン本体31と、フィン本体31からファン60の+X方向の側面に沿って−Y方向に突出する突出部32を備えている。従って、突出部32によって放熱フィン30の表面積を増やすことができ、ファン60の側方(+X方向)のスペースを利用して放熱することができる。また、ファン60の側方のスペースに回り込むように突出部32を形成しているため、ファン60の側方(+X方向)のスペースから突出部32に沿ってフィン本体31の側に空気が引き寄せられる。従って、冷却効率を向上させることができる。
【0046】
本形態では、ケース2の底面2Aおよび天面2Bに放熱穴26が形成されている。従って、放熱穴26からの自然放熱によって発熱体を冷却することができるため、効率的に冷却することができる。なお、放熱穴26は、底面2Aのみ、あるいは、天面2Bのみに形成されていてもよい。また、背面2D、第1側面2E、第2側面2Fのうちの少なくとも一面に放熱穴を形成してもよい。
【0047】
本形態のフレーム10は、ケース2の背面2Dを構成する背面板12を備え、背面板12には、少なくとも対角方向の2箇所に固定部14(固定部141、142)が形成されている。従って、背面板12を介してモータ制御装置1を支持部材(図示省略)に固定できるため、モータ制御装置1を安定した状態に設置することができる。また、固定ねじ等によって背面板12を固定するだけでよいため、構造が簡素であり、固定作業が容易である。更に、対角方向の固定部141は、底面2A側の角部に設けられ、第1カバー部材21に形成された凹部216内で開口する。また、凹部216内には、第2の吸気口82が開口している。つまり、固定部141の周囲のスペースを吸気用のスペースおよび固定作業用のスペースとして兼用できる。従って、スペース効率が良く、モータ制御装置1の小型化に有利である。
【0048】
(他の実施形態)
上記形態では、フレーム本体11の発熱体固定面17にIPM42が固定され、IPM42からの発熱を発熱体固定面17の裏側の放熱フィン30から放熱しているが、発熱体固定面17に固定される発熱体は別の発熱電子部品であってもよい。例えば、IGBTトランジスタなどのスイッチング素子を発熱体固定面17に固定して、IGBTからの発熱を放熱フィンを介して放熱することができる。この場合は、インシュレータを介してIGBTを発熱体固定面17に固定するとよい。また、ドライバ回路に接続される回生抵抗を発熱体固定面17に固定して、回生抵抗に回生電流が流れる際の発熱を放熱フィンを介して放熱することもできる。