(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6989483
(24)【登録日】2021年12月6日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】オープンシールド機の撤去工法
(51)【国際特許分類】
E21D 9/06 20060101AFI20211220BHJP
【FI】
E21D9/06 301E
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-234188(P2018-234188)
(22)【出願日】2018年12月14日
(65)【公開番号】特開2020-94444(P2020-94444A)
(43)【公開日】2020年6月18日
【審査請求日】2020年6月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000189903
【氏名又は名称】植村 誠
(73)【特許権者】
【識別番号】501200491
【氏名又は名称】植村 賢治郎
(74)【代理人】
【識別番号】100078695
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 司
(74)【代理人】
【識別番号】100186864
【弁理士】
【氏名又は名称】尾関 眞里子
(72)【発明者】
【氏名】植村 誠
(72)【発明者】
【氏名】植村 賢治郎
(72)【発明者】
【氏名】吉越 健太
【審査官】
小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−030059(JP,A)
【文献】
特開2002−129871(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21D 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面、後面及び上面を開口したシールド機であるオープンシールド機は、機体をフロント部とテール部に、さらに、テール部をシールドジャッキがあるジャッキ部と函体吊下し部とにそれぞれ分離可能とし、到達立坑に、まず、フロント部をシールドジャッキによりコンクリート函体を反力にして推進してこれを撤去し、次いで、ジャッキ部を同じく、シールドジャッキによりコンクリート函体を反力にして推進してこれを撤去し、函体吊下し部の底部に仮設反力部材であるブロック鋼材と仮設油圧ジャッキを設け、仮設反力部材はオープンシールド機の接合用ボルト孔を利用して取り付けるものであり、前記函体吊下し部は函体吊下し部の底部に設置する仮設反力部材と仮設油圧ジャッキによる推進設備により、推進して到達立坑に搬入し、これを撤去することを特徴としたオープンシールド機の撤去工法。
【請求項2】
前面、後面及び上面を開口したシールド機であるオープンシールド機は、機体をフロント部とテール部に、さらに、テール部をシールドジャッキがあるジャッキ部と函体吊下し部とにそれぞれ分離可能とし、到達立坑に、まず、フロント部をシールドジャッキによりコンクリート函体を反力にして推進してこれを撤去し、次いで、ジャッキ部を同じく、シールドジャッキによりコンクリート函体を反力にして推進してこれを撤去し、函体吊下し部は到達立坑の底に設けるブロック鋼材による第1の仮設反力部材と、函体吊下し部の底部にオープンシールド機の接合用ボルト孔を利用して取り付けるブロック鋼材による第2の仮設反力部材に設けるけん引油圧ジャッキおよび前記第1の仮設反力部材とけん引油圧ジャッキを連結するけん引部材によるけん引設備により、けん引して到達立坑に搬入し、これを撤去することを特徴としたオープンシールド機の撤去工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、市街地に上下水道、地下道等の地下構造物を施工するオープンシールド工法におけるオープンシールド機の撤去工法に関する。
【背景技術】
【0002】
オープンシールド工法は、開削工法(オープンカット工法)とシールド工法の長所を生かした合理性に富む工法で、下水道、雨水渠、農業用水路等の管布設工事における軟弱帯水地盤・曲線施工・家屋近接等、在来の工法では施工困難もしくはコスト高とされる施工箇所において、周辺環境への影響を最小におさえ、かつ安全、経済的な施工を可能するものである。
【0003】
先にこのオープンシールド工法を説明すると、
図18〜
図20に示すように図中1はオープンシールド機で、これは左右の側壁板1aを主たる構成部材としてその間を底板や梁部材で連結して前面、後面及び上面を開口し、先端を刃口2として形成し、また側壁板1aの中央又は後端近くに推進ジャッキ3を後方に向け上下に複数並べて配設する。側壁板1aの先端部にはスライド自在な可動側壁板1bを設けた。
【0004】
図中7は、推進ジャッキ3の後端に適宜上方から吊り下ろして配設する受圧部材で、ボックス鋼材又は型鋼を用いた枠体よりなる。また、図中8はオープンシールド機1内に前部の掘削部と後部とを区画する隔壁である。
【0005】
オープンシールド工法は発進立坑9と到達坑との間で施工される。図示は省略するが発進立坑9内で前記オープンシールド機1を組立、発進立坑9の前の地盤を地上に設置したシャベル系の掘削機6で掘削し、該オープンシールド機1の推進ジャッキ3を伸長して発進立坑9内の反力壁10に反力をとってオープンシールド機1を前進させ、地下構造物を形成する第1番目のコンクリート函体4を上方から吊り降し、オープンシールド機1のテール部内で縮めた推進ジャッキ3の後方にセットする。
【0006】
推進ジャッキ3と反力壁10の間にはストラットを配設して適宜間隔調整をする。
【0007】
また、発進立坑9はシートパイル等の土留矢板11、鏡土留矢板11a、支保工12で構成し、オープンシールド機1を発進させるにはこの鏡土留矢板11aを一部鏡切りするが、必要に応じて薬液注入等で発進立坑9の前方部分に地盤改良を施しておくこともある。
【0008】
次いで、同様に掘削機6でオープンシールド機1の前面又は上面から土砂を掘削しかつ排土してオープンシールド機1を前進させ、前記第1番目のコンクリート函体4の前に第2番目のコンクリート函体4をオープンシールド機1のテール部内に吊り下ろす。
【0009】
なお、コンクリート函体4をオープンシールド機1のテール部内に吊り降す際には、コンクリートブロック等による高さ調整材をコンクリート函体4下に配設し、このテール部内でコンクリート函体4の左右および下部の空隙にグラウト材を充填する。
【0010】
以下、同様の掘進及びコンクリート函体4のセット工程を繰り返して、順次コンクリート函体4を縦列に地中に埋設し、コンクリート函体4同士はPC鋼棒15で締結し、さらに、コンクリート函体4の側方に可塑状裏込注入材44をコンクリート函体4に形成したグラウト孔を利用して注入する。
【0011】
ブルドーザやショベル等を使用して後方のコンクリート函体4上に埋戻土5を施し、振動ローラ等でかため、図示は省略するがオープンシールド機1が到達立坑まで達したならばこれを分解・撤去して工事を完了する。
【0012】
発進立坑9は前記のように切梁支保工形式の土留め構造であり、シートパイル等の土留矢板11、鏡土留矢板11a、支保工12で構成し、オープンシールド機1を発進させるにはこの鏡土留矢板11aを一部鏡切りする必要がある。
【0013】
また、薬液注入等で発進立坑9の前方部分、坑口に地盤改良を施しておくことが必要になることもある。
【0014】
到達立坑について図示はないが、前記発進立坑9と同様のシートパイル等の土留矢板、鏡土留矢板、支保工で構成し、オープンシールド機1を到達立坑内へ到達させるにはこの鏡土留矢板を一部鏡切りする。
【0015】
さらに、到達立坑も鏡土留矢板を一部鏡切りするものであり、この到達立坑側からオープンシールド機1に対しては向掘りを行い、また、土砂が入り込まないように上に覆工板を施す。
【0016】
下記特許文献は、到達立坑において、オープンシールド機の到達時に到達立坑の鏡切の工種が必要なく、シールド機に対して向掘りすることや入坑前にシールド機上段部を撤去する必要がないので工程を減らすことができるものとして提案された。
【特許文献1】特許第5960787号公報
【0017】
この特許文献1は、地盤改良の部分の端にシールド機の上段部に相当する部分に坑口土留めを設置し、到達立坑内の上段を掘削し、この掘削して外側に土が無くなったシールド機の上段部材を撤去し、掘削した到達立坑内の上段の内側に支保工を架設し、到達立坑内の中段を掘削し、シールド機の中段部を撤去し、中段部まで坑口土留めを施し、到達立坑内の下段を掘削し、下段まで坑口土留めを施し、シールド機の下段部材を撤去するようにした。
【0018】
特許文献1によれば、到達立坑は平面コ字形でシールド機到達方向を開放したものであるので、オープンシールド機の到達方向が開放されていて鏡切を行う必要がなく、その結果、到達立坑からオープンシールド機に対して向かい掘りする必要もなく、シールド機を入坑できる。この入坑の際には開放口内方に地盤改良を施されているので、地盤を荒らさずに入坑できる。
【0019】
また、オープンシールド機を入坑する際は到達立坑は鋼矢板を打設した段階でありオープンシールド機外方には土砂があるので、到達立坑は切梁や腹起こしを設けずともすみ、腹起こしがないので入坑前にシールド機上段部を撤去する必要もない。
【0020】
オープンシールド機を入坑後、地盤改良部の端に坑口土留めを設置して順次、上段、中段、下段と段階的に立坑内掘削を行い、その都度支保工を設置して、上段、中段、下段と段階的にオープンシールド機を解体して撤去できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
前記特許文献1の方法では、到達立坑は達立坑は鋼矢板を打設した段階でありこれを後で内部の掘削するものとしているので、時間がかかるものであり、また、順次、上段、中段、下段と段階的に立坑内掘削を行い、その都度支保工を設置していくので、オープンシールド機到達後に到達立坑を完成させるようなものである。
【0022】
また、前記特許文献1のような方法を取らずに、通常にオープンシールド機を到達させて撤去するには、オープンシールド機を撤去するための立坑寸法を検討する必要がある。
【0023】
その場合、フロント部とジャッキ・テール部の2分割到達を考慮した立坑寸法が必要であり、現場条件により所定の立坑寸法が確保されていない場合にはオープンシールド機を撤去することができない。
【0024】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、構築した到達立坑にオープンシールド機を到達させてこれを撤去する場合に、到達立坑長を短くすることができるオープンシールド機の撤去工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
前記目的を達成するため請求項1記載の本発明は、前面、後面及び上面を開口したシールド機であるオープンシールド機は、機体をフロント部とテール部に、さらに、テール部をシールドジャッキがあるジャッキ部と函体吊下し部とにそれぞれ分離可能とし、到達立坑に、まず、フロント部をシールドジャッキによりコンクリート函体を反力にして推進してこれを撤去し、次いで、ジャッキ部を同じく、シールドジャッキによりコンクリート函体を反力にして推進してこれを撤去し、
函体吊下し部の底部に仮設反力部材であるブロック鋼材と仮設油圧ジャッキを設け、仮設反力部材はオープンシールド機の接合用ボルト孔を利用して取り付けるものであり、前記函体吊下し部は
函体吊下し部の底部に設置する仮設反力部材と仮設油圧ジャッキによる推進設備により、推進して到達立坑に搬入し、これを撤去することを要旨とするものである。
【0026】
請求項2記載の本発明は、前面、後面及び上面を開口したシールド機であるオープンシールド機は、機体をフロント部とテール部に、さらに、テール部をシールドジャッキがあるジャッキ部と函体吊下し部とにそれぞれ分離可能とし、到達立坑に、まず、フロント部をシールドジャッキによりコンクリート函体を反力にして推進してこれを撤去し、次いで、ジャッキ部を同じく、シールドジャッキによりコンクリート函体を反力にして推進してこれを撤去し、函体吊下し部は
到達立坑の底に設けるブロック鋼材による第1の仮設反力部材と、函体吊下し部の底部にオープンシールド機の接合用ボルト孔を利用して取り付けるブロック
鋼材による第2の仮設反力部材に設けるけん引油圧ジャッキおよび前記第1の仮設反力部材とけん引油圧ジャッキを連結するけん引部材によるけん引設備により、けん引して到達立坑に搬入し、これを撤去することを要旨とするものである。
【0027】
請求項1
および請求項2記載の本発明によれば、オープンシールド機は油圧ジャッキを備え方向修正や掘削を行うためのフロント部と函体を押すためのシールドジャッキを備えたジャッキ部と函体を敷設するための空間である函体吊下し部を有したテール部との2分割構造となっているが、これをテール部をシールドジャッキがあるジャッキ部と函体吊下し部とにそれぞれ分離可能とし、さらに、移動のための油圧ジャッキを備えていない函体吊下し部を仮設反力部材を設けて増設した油圧ジャッキより反力を受けてテール部を単体で移動できる構造としたので、
図17に示すように、フロント部を入坑させ撤去した後にジャッキ・テール部を一体で入坑させ撤去しなければならない従来の撤去方法に対して到達立坑長を短くすることができる。
【0028】
また、推進設備により推進させて到達立坑に搬入する場合に、函体吊下し部の底部に仮設反力部を設置することで簡単かつ確実に油圧ジャッキを備えていない函体吊下し部を到達させて撤去することができる。
【0029】
請求項
2記載の本発明によれば、けん引設備によりけん引して到達立坑に搬入する場合に、到達立坑の底と函体吊下し部の底部に仮設反力部を設置することで簡単かつ確実に油圧ジャッキを備えていない函体吊下し部を到達させて撤去することができる。
【0030】
さらに、オープンシールド機は3分割構造とするのにボルトで接合して分離可能としているが、この接合用ボルト孔を利用して仮設反力部材を取り付けることで、加工なしに簡単に取り付け、取り外しができる。
【発明の効果】
【0031】
以上述べたように本発明のオープンシールド機の撤去工法は、構築した到達立坑にオープンシールド機を到達させてこれを撤去する場合に、到達立坑長を短くすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明のオープンシールド機の撤去工法の1実施形態を示すフロント部入坑の側面図である。
【
図2】本発明のオープンシールド機の撤去工法の1実施形態を示すフロント部入坑の平面図である。
【
図3】本発明のオープンシールド機の撤去工法の1実施形態を示すジャッキ部入坑の側面図である。
【
図4】本発明のオープンシールド機の撤去工法の1実施形態を示すジャッキ部入坑の平面図である。
【
図5】本発明のオープンシールド機の撤去工法の1実施形態を示すジャッキ部撤去の側面図である。
【
図6】本発明のオープンシールド機の撤去工法の1実施形態を示すジャッキ部撤去の平面図である。
【
図7】本発明のオープンシールド機の撤去工法の1実施形態を示す函体吊下し部推進の側面図である。
【
図8】本発明のオープンシールド機の撤去工法の1実施形態を示す函体吊下し部推進の平面図である。
【
図9】本発明のオープンシールド機の撤去工法の1実施形態を示す函体吊下し部けん引の側面図である。
【
図10】本発明のオープンシールド機の撤去工法の1実施形態を示す函体吊下し部けん引の平面図である。
【
図17】従来例と本発明との比較を示す説明図である。
【
図18】オープンシールド工法の掘進工程を示す縦断側面図である。
【
図19】オープンシールド工法のコンクリート函体設置工程を示す縦断側面図である。
【
図20】オープンシールド工法の概要を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明のオープンシールド機の撤去工法の1実施形態を示すフロント部入坑の側面図、
図2は同上平面図、
図3は同上ジャッキ部入坑の側面図、
図4は同上平面図、
図5は同上ジャッキ部撤去の側面図、
図6は同上平面図で、前記オープンシールド工法の概要を示す
図18〜20と同一構成要素には同一参照符号を付したものである。
【0034】
オープンシールド工法については前記説明した通りであり、左右側壁板の内側に推進ジャッキを配設し、前面、後面及び上面を開口したオープンシールド機1の前面又は上面開口より前方の土砂を掘削排土する工程と、推進ジャッキを伸長してコンクリート函体4を反力にしてオープンシールド機1を前進させる工程と、オープンシールド機1のテール部内で縮めた推進ジャッキの後方に新たなコンクリート函体4を上方から吊り降して既設コンクリート函体に接合する据え付け工程とを適宜繰り返して順次コンクリート函体4を縦列に埋設するものである。
【0035】
オープンシールド機1は機体を前後方向で複数に分割し、フロント部18としての前方の機体の後端にテール部19としての後方の機体の前端が嵌入して、相互の嵌合部で中折れ部を形成して屈曲可能とした。
【0036】
前記フロント部18は主として掘削を行うもので、前端と上面を開放面としてあり、機体内で後部に後方へ向けて中折ジャッキ31を左右によせて、また上下複数段に配設した。
【0037】
フロント部18の前端の刃口2はスライドジャッキ16でスライドする可動側壁板1bで、可動分割刃口となっている。これに対してテール部19はコンクリート函体4の設置を行うもので、底板5を有し、機体内で前部に後方へ向けて推進ジャッキ(シールドジャッキ)14を左右によせて、また上下複数段に配設している。
【0038】
本発明はテール部19をシールドジャッキ14があるジャッキ部20と函体吊下し部21とにそれぞれ分離可能とした。
【0039】
その結果、オープンシールド機1はフロント部18とジャッキ部20と吊下し部21との3分割に分離可能なものとなり、相互の接続はボルトによる締結で行うものとする。
【0040】
図1において、図中17は鋼矢板を打設してなる到達立坑である。また、7は受圧部材(押角)である。
【0041】
図1、
図2に示すように到達立坑17に、まず、フロント部18をシールドジャッキ14によりコンクリート函体4を反力にして推進する。
【0042】
図3、
図4に示すように到達立坑17にフロント部18が完全に入った状態で、これを撤去し、次いで、ジャッキ部20を同じく、シールドジャッキ14によりコンクリート函体4を反力にして推進する。
【0043】
ジャッキ部20が到達立坑17にフロント部18が完全に入った状態で、
図5、
図6に示すようにこれを撤去し、函体吊下し部21のみを残す。
【0044】
図7、
図8に示すように、推進設備として函体吊下し部21の底部に仮設反力部材であるブロック鋼材22と仮設油圧ジャッキ23を設ける。
【0045】
図11〜
図13にこの推進設備の詳細を示すが、仮設反力部材としてのブロック鋼材22はオープンシールド機1のジャッキ部20と函体吊下し部21の接合用ボルト孔25を利用して取り付けることができる。
【0046】
また、仮設油圧ジャッキ23のロッドの先端は球体結合によるヒンジ頭部23aとして角度変化に耐えられるものとする。
【0047】
受圧部材(押角)7の前に適宜ストラット24を並べ、仮設油圧ジャッキ23を伸長してコンクリート函体4を反力にして函体吊下し部21を到達立坑17内に押し出す。
【0048】
函体吊下し部21が到達立坑17に完全に入った状態で、これを撤去する。
【0049】
図9、
図10は他の実施形態と示すもので、前記推進設備の替わりにけん引設備を用いるが、このけん引設備は、到達立坑17の底に設ける第1の仮設反力部材としてのブロック鋼材26と、函体吊下し部21の底部に設置する第2の仮設反力部材としてのブロック鋼材27と、ブロック鋼材27に設置するけん引油圧ジャッキ28および前記第1の仮設反力部材としてのブロック鋼材26とけん引油圧ジャッキ28を連結するけん引部材29による。
【0050】
図14〜
図16にこのけん引設備の詳細を示すが、仮設反力部材としてのブロック鋼材22はオープンシールド機1のジャッキ部20と函体吊下し部21の接合用ボルト孔25を利用して取り付けることができる。
【0051】
また、けん引油圧ジャッキ28はセンターホールジャッキであり、けん引部材29はPC鋼線または鋼材であり、くさび式の定着具30により係止する。
【0052】
けん引油圧ジャッキ28を伸長し、ブロック鋼材26を反力として函体吊下し部21を到達立坑17内にけん引する。定着具30はけん引部材29に対して位置の移動が可能であり、けん引油圧ジャッキ28の伸縮に応じて定着位置を変えることで、けん引がおこなわれる。
【0053】
函体吊下し部21が到達立坑17に完全に入った状態で、これを撤去する。
【符号の説明】
【0054】
1…オープンシールド機
1a…側壁板 1b…可動側壁板
2…刃口 3…推進ジャッキ
4…コンクリート函体 5…埋戻土
6…掘削機 7…受圧部材
8…隔壁 9…発進立坑
10…反力壁 11…土留矢板
11a…鏡土留矢板 12…支保工
14…推進ジャッキ(シールドジャッキ)
15…PC鋼棒 16…スライドジャッキ
17…到達立坑 18…フロント部
19…テール部 20…ジャッキ部
21…函体吊下し部 22…ブロック鋼材
23…仮設油圧ジャッキ 23a…ヒンジ頭部
24…ストラット 25…接合用ボルト孔
26…ブロック鋼材 27…ブロック鋼材
28…けん引油圧ジャッキ 29…けん引部材
30…定着具 31…中折ジャッキ
44…可塑状裏込注入材