特許第6989543号(P6989543)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6989543
(24)【登録日】2021年12月6日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/249 20210101AFI20211220BHJP
【FI】
   H01M50/249ZHV
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-18800(P2019-18800)
(22)【出願日】2019年2月5日
(65)【公開番号】特開2020-126775(P2020-126775A)
(43)【公開日】2020年8月20日
【審査請求日】2020年1月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】391002498
【氏名又は名称】フタバ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】奥出 竜基
(72)【発明者】
【氏名】野田 光太郎
【審査官】 加藤 幹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−307784(JP,A)
【文献】 特開平11−068344(JP,A)
【文献】 特開2018−043610(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2019−0027449(KR,A)
【文献】 特開2018−060595(JP,A)
【文献】 実開昭52−145420(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0310919(US,A1)
【文献】 特開2002−157983(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20−50/298
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行用モータに電力を供給する電池を収容する第1の電池ケース及び第2の電池ケースの製造方法であって、
前記第1の電池ケース及び前記第2の電池ケースの第1の部位を作製する工程であって、前記第1の部位は、一の方向に沿って延在する筒状の部位であって、前記一の方向に直交する断面形状が前記一の方向に沿って一定であり、更に、アッパー部材と、前記アッパー部材と別部品であり、前記アッパー部材の下部に配設されるロア部材と、を備える部位であり、前記第1の電池ケースの前記第1の部位と前記第2の電池ケースの前記第1の部位とは前記一の方向の長さが異なり、前記第1の電池ケース及び前記第2の電池ケースの前記アッパー部材はプレス成形を行うことで作製され、さらに、前記第1の電池ケースの前記アッパー部材及び前記第2の電池ケースの前記アッパー部材が共通の成形金型を用いて作製される、及び/又は、前記第1の電池ケースの前記ロア部材及び前記第2の電池ケースの前記ロア部材が共通の成形金型を用いて作製される、工程と、
前記第1の電池ケース及び前記第2の電池ケースの第2の部位及び第3の部位を作製する工程であって、前記第2の部位及び前記第3の部位は、前記第1の部位における前記一の方向の両端の開口を覆い、前記第2の部位及び前記第3の部位が共に前記第1の部位とは別部品として構成され、前記第1の電池ケースの前記第2の部位及び前記第3の部位は、それぞれ、前記第2の電池ケースの前記第2の部位及び前記第3の部位と形状及び大きさが同一であり、前記第1の電池ケースの前記第2の部位及び前記第3の部位は、前記第2の電池ケースの前記第2の部位及び前記第3の部位と共通の成形金型を用いて作製される工程と、
を備える製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の製造方法であって、
前記第1の電池ケース及び前記第2の電池ケースの前記第1の部位を作製する工程では、前記第1の電池ケースの前記アッパー部材及び前記第2の電池ケースの前記アッパー部材が共通の成形金型を用いて作製され、かつ、前記第1の電池ケースの前記ロア部材及び前記第2の電池ケースの前記ロア部材が共通の成形金型を用いて作製される、製造方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の製造方法であって、
前記第1の電池ケース及び前記第2の電池ケースのそれぞれについて
該電池ケースの前記第2の部位及び前記第3の部位の大きさ及び形状が互いに同一である、製造方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の製造方法であって、
前記第1の電池ケース及び前記第2の電池ケースの前記アッパー部材は、前記一の方向に直交する断面形状がU字形状又はハット形状の板状の部材であり、
前記第1の電池ケース及び前記第2の電池ケースの前記ロア部材は、平板状の部材である、製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両の走行用モータに電力を供給する電池を収容する電池ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電気自動車の走行用モータに電力を供給する電池を収容する電池ケースが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−67255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
EV(電気自動車)、HEV(ハイブリッド自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド自動車)等の車両によって車両に搭載される電池のサイズが異なる。このため、容積が異なる複数の電池ケースを作製する必要がある。
【0005】
様々な容積の電池ケースを作製するに当たり、電池ケースの容積ごとに成形金型を変えて電池ケースを作製することが行われている。
しかしながら、このような手法では電池ケースの容積ごとに成形金型が必要になるため電池ケースの製造コストがかかるという問題がある。
【0006】
本開示の一局面は、容積が異なる複数の電池ケースを作製するに当たり、必要な成形金型の数を少なくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、車両の走行用モータに電力を供給する電池を収容する電池ケースであって、第1の部位と、第2の部位及び第3の部位と、を備える。第1の部位は、一の方向に沿って延在する筒状の部位であって、一の方向に直交する断面形状が一の方向に沿って一定又は周期的である。第2の部位及び第3の部位は、第1の部位における一の方向の両端の開口を覆う第2の部位及び第3の部位であって、当該第2の部位及び第3の部位の少なくとも一方が第1の部位とは別部品として構成される。
【0008】
ここで、「断面形状が一の方向に沿って一定」の「一定」とは、厳密な意味での一定に限るものではなく、目的とする効果を奏するのであれば厳密に一定でなくてもよい。
上記構成によれば、第1の部位は一の方向に直交する断面形状が一の方向に沿って一定又は周期的に構成されるため、第1の部位の一の方向の長さを調整することで電池ケースの容積を調整できる。換言すれば、成形金型を変更することなく、容積が異なる複数の電池ケースを作製できる。よって、作製する電池ケースの容積ごとに異なる成形金型を用いて電池ケースを製造する場合と比較して、必要な成形金型の数を少なくすることができる。
【0009】
本開示の一態様では、第2の部位及び第3の部位が共に第1の部位とは別部品であり、第2の部位及び第3の部位の大きさ及び形状が互いに同一であってもよい。
このような構成によれば、共通の成形金型を用いて第2の部位と第3の部位を作製できる。このため、第2の部位と第3の部位の大きさ又は形状が異なる場合、ひいては、第2の部位と第3の部位とで異なる成形金型が必要になる場合と比較して、必要となる成形金型の数を少なくすることができる。
【0010】
本開示の一態様では、第1の部位は、アッパー部材と、アッパー部材と別部品であり、アッパー部材の下部に配設されるロア部材と、を備えていてもよい。
このような構成によれば、アッパー部材及びロア部材のうちの一方の部材に電池を組み付け、その後、他方の部材を組み付けることで、電池を電池ケースに組み付けることができる。よって、第1の部位が互いに別部品であるアッパー部材及びロア部材を備えない場合(つまり、第1の部位が1つの筒状部材として構成される場合)と比較して、電池の電池ケースへの組付け性を向上できる。
【0011】
本開示の一態様では、アッパー部材が前記一の方向に直交する断面形状がU字形状又はハット形状の板状の部材であり、ロア部材が平板状の部材であってもよい。
このような構成によれば、例えば、アッパー部材及びロア部材の前記一の方向に直交する断面形状が共にU字形状又はハット形状に形成され、アッパー部材及びロア部材をU字又はハットの開口を互いに付き合わせるように配置する構成と比較して、アッパー部材及びロア部材と第2の部位又は第3の部位との間に隙間ができにくい。よって、上記構成と比較して電池ケースの防水性能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、電池ケースの斜視図である。
図2図2は、図1に示す電池ケースと同じ成形金型を用いて作製された、図1に示す電池ケースよりも容積が小さい電池ケースの斜視図である。
図3図3は、図1に示す電池ケースの分解斜視図である。
図4図4は、図1におけるIV矢視図である。
図5図5は、図1におけるV−V断面図である。
図6図6は、アッパー部材、第2の部位及び第3の部位を組み合わせて構成された組立体を示す図である。
図7図7Aは実施例形態の電池ケースの作製に必要な成形金型の数を説明する図であり、図7Bは比較例の電池ケースの作製に必要な成形金型の数を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本開示を実施するための形態を説明する。
[1.構成]
図1に示す電池ケース1及び図2に示す電池ケース2は、車両の走行用モータに電力を供給する電池を収容する電池ケースである。電池ケース1,2は、車両の床下に搭載される。電池ケース1,2は異なる量の電池を収容する。後述するとおり、電池ケース1,2は、共通の成形金型(1仕様の成形金型)を用いて作製される。電池ケース1,2の基本的構成は共通しているため、以下では電池ケース1を例にとり説明する。なお、電池ケース1,2を構成する素材としては、金属、非金属、樹脂等が挙げられる。
【0014】
図1及び図3に示すように、電池ケース1は外観が直方体状である。電池ケース1は、第1の部位11、第2の部位12及び第3の部位13を備える。
第1の部位11は、筒状(本実施形態では角筒状)の部位であって電池ケース1を基準とする一の方向X(以下、単に「方向X」という。)に沿って延在する。第1の部位11の方向Xに直交する断面形状は方向Xに沿って一定である。なお、ここでいう「一定」とは、厳密な意味での一定に限るものではなく、目的とする効果を奏するのであれば厳密に一定でなくてもよい。
【0015】
具体的には、第1の部位11の前記断面形状は、図4に示すように矩形状である。
第1の部位11は、2つの別体の部材(アッパー部材111及びロア部材112)を備える。アッパー部材111は、ロア部材112の上部に配設される。
【0016】
アッパー部材111は、図4に示すように、方向Xに直交する断面形状がハット形状である板状の部材である。具体的には、アッパー部材111は、一対のフランジ状の外周縁部111aと、前記断面形状がU字形状のU字状部111bと、を有する。外周縁部111aは、U字状部111bのU字の開口部の両縁部に沿って当該両縁部から外側に略直角に延びる。換言すれば、アッパー部材111の前記断面形状は一辺を欠いた略矩形状である。アッパー部材111は、単純曲げのみでプレス成形される。このため、アッパー部材111は容易に加工できる。また、図1に示すように、アッパー部材111には、強度向上のために互いに平行な複数の溝部111cが形成されている。
【0017】
ロア部材112は、アッパー部材111とは別部品として構成された平板状の部材である。ロア部材112は、アッパー部材111のU字状部111bのU字の開口を閉じることができる程度の大きさを有する。具体的には、ロア部材112は、平面視でアッパー部材111の外形と略同程度の大きさを有する。
【0018】
なお、本実施形態では、図5に示すように、電池ケース1の方向Xに交差する方向Y(本実施形態では電池ケース1の幅方向Y)に直交する断面形状も当該方向Yに沿って一定である。
【0019】
一方、図1図3図5等に示す第2の部位12及び第3の部位13は、第1の部位11における方向Xの両端の開口を覆うように構成される。第2の部位12及び第3の部位13は共に第1の部位11とは別部品として構成される。第2の部位12及び第3の部位13は共に平板状の部品であり、大きさ及び形状が互いに同一である。このため、第2の部位12及び第3の部位13は共通の成形金型を用いて作製される。
【0020】
第2の部位12及び第3の部位13は共に矩形状であり、矩形の周縁部において一方側に延びる外周縁部12a,13aをそれぞれ有する。第2の部位12及び第3の部位13は、アッパー部材111のU字状部111bの断面の内形に丁度適合する大きさを有する。電池ケース1を組み立てる際は、アッパー部材111における方向Xの両端の開口に第2の部位12及び第3の部位13をそれぞれ縦壁として挿入する。そして、第2の部位12の外周縁部12a及び第3の部位13の外周縁部13aをアッパー部材111の内壁面に溶接やボルト、ナット等で固定する。このようにアッパー部材111、第2の部位12及び第3の部位13を組み合わせて図6に示す1つの組立体14を構成する。そして、図4に示すように組立体14の内部に電池3を収容し、ボルト及びナット41で組立体14とロア部材112とを固定する。このように電池3が収容された状態で組立体14の下方の開口がロア部材112で覆われる。なお、図1等ではボルト及びナット41の図示を省略している。また、電池3は、厚みが薄い直方体形状の複数の電池セル3aが並べられた集合体構造を備える。具体的には、複数個の電池セル3aが厚み方向(図4の紙面垂直方向)に並べて配置される。これにより厚み方向に電池セル3aの列が形成される。そして、同様の電池セル3aの列を幅方向(図4の左右方向)に複数列(本実施形態では2列)整列させることで、電池(又は電池モジュール)3が構成される。
【0021】
電池保護の観点から電池ケース1内への水の浸入を抑制する必要がある。本実施形態では、図6に示すように、組立体14が構成された状態でアッパー部材111の外周縁部111aの下面111dと、第2の部位12の外周縁部12aの下面12bと、第3の部位13の外周縁部13aの下面13bと、が同一平面上に位置する。このため、組立体14の下面と平板状のロア部材112との面合わせが容易になり、電池ケース1内への防水性能を向上させることができる。なお、図6では、説明の便宜上、アッパー部材111、第2の部位12及び第3の部位13を上下逆さに示しており、各部材111,12,13の下面111b,12b,13bが上方を向いている。
【0022】
一方、図2に示す電池ケース2は、基本的な構成は電池ケース1と同様である。電池ケース2は、電池ケース1の方向Xの長さを短くしたものに相当し、容積が電池ケース1よりも小さい。電池ケース2は、電池ケース1よりも少量の電池を収容する。
【0023】
電池ケース2は、第1の部位21、第2の部位22及び第3の部位23を備える。第1の部位21は、アッパー部材211及びロア部材212を備える。電池ケース2の第2の部位22及び第3の部位23は、電池ケース1の第2の部位12及び第3の部位13とそれぞれ同じ部品(形状及び大きさが同一の部品)である。
【0024】
一方、アッパー部材211及びロア部材212は、電池ケース1のアッパー部材111及びロア部材112と比較して方向Xの長さが短い。具体的には、電池ケース2のアッパー部材211は、電池ケース1のアッパー部材111を図3に示す破線で切断したものと同じである。同様に、電池ケース2のロア部材212は、電池ケース1のロア部材112を図3に示す破線で切断したものと同じである。
【0025】
電池ケース2は、電池ケース1と共通の成形金型を使用して作製される。具体的には、電池ケース1及び2は、アッパー部材111,211を作製する共通の成形金型と、ロア部材112,212を作製する共通の成形金型と、第2の部位12,22及び第3の部位13,23作製する共通の成形金型と、の3つの成形金型を使用して作製される。なお、容積が異なる電池ケース1,2を作製するときは、電池ケースのサイズに応じた材料を投入する。
【0026】
[2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態では、電池ケース1,2は、第1、第2及び第3の部位11〜13,21〜23を備える。第1の部位11,21は、方向Xに直交する断面形状が方向Xに沿って一定である。第2及び第3の部位12,13,22,23は、第1の部位11,21における方向Xの両端の開口を覆う部位であって、共に第1の部位11,22とは別部品として構成される。
【0027】
したがって、第1の部位は方向Xに直交する断面形状が方向Xに沿って一定に構成されるため、第1の部位の方向Xの長さを調整することで電池ケースの容積を調整できる。換言すれば、成形金型を変更することなく、容積が異なる複数の電池ケース1,2を作製できる。よって、作製する電池ケースの容積ごとに異なる成形金型を用いて電池ケースを製造する場合と比較して、必要な成形金型の数を少なくすることができる。
【0028】
具体的には例えば、小中大の3つの容積の電池ケースを作製することを考える。
本実施形態の電池ケース1,2の作製方法によれば、アッパー部材111,211を成形する1つの成形金型、第2の部位12,22及び第3の部位13,23を成形する1つの成形金型、ロア部材112,212を成形する1つの成形金型があれば足りる(図7A参照)。よって、計3つの成形金型があれば小中大の3つの容積の電池ケースを作製できる。
【0029】
一方、比較例として、電池ケースの容積ごとに異なる成形金型を使用する場合を考える。アッパーケースとロアケースとの2つの部品を組み付けて1つの電池ケースを作製するものとする。例えば、アッパーケースは、電池ケース1のアッパー部材111、第2の部位12及び第3の部位13を組み立てた図6に示す組立体14に対応する部品である。また例えば、ロアケースは、ロア部材112に対応する部品である。
【0030】
比較例の作製方法によれば、小中大の3つの電池ケースのそれぞれについて、アッパーケースを成形する成形金型が1つ、ロアケースを作製する金型が1つ必要となり、計6つの金型が必要になる(図7B参照)。
【0031】
したがって、本実施形態の電池ケース1,2の作製方法によれば、比較例の電池ケースの作製方法と比べて、必要となる成形金型の数を3つ少なくすることができる。つまり、本実施形態電池ケース1,2の作製方法によれば、容積が異なる複数の電池ケースを3つの成形金型で作製できる。
【0032】
(2)本実施形態では、電池ケース1の第2の部位12及び第3の部位13が共に第1の部位11とは別部品である。また、第2の部位12及び第3の部位13の大きさ及び形状が互いに同一である。
【0033】
したがって、共通の成形金型を用いて第2の部位12と第3の部位13の両方を作製できる。このため、第2の部位12と第3の部位13の大きさ又は形状が異なる場合、ひいては、第2の部位12と第3の部位13とで異なる成形金型が必要になる場合と比較して、必要となる成形金型の数を少なくすることができる。
【0034】
(3)本実施形態では、電池ケース1の第1の部位11は、アッパー部材111とロア部材112とを備える。
したがって、ロア部材112に電池を組み付け、その後、アッパー部材111を組み付けることで、電池を電池ケース1に組み付けることができる。よって、第1の部位11が互いに別部品であるアッパー部材111及びロア部材112を備えない場合(つまり、第1の部位11が1つの筒状部材として構成される場合)と比較して、電池の電池ケース1への組付け性を向上できる。
【0035】
(4)本実施形態では、電池ケース1において、アッパー部材111は方向Xに直交する断面形状がハット形状の板状の部材であり、ロア部材112は平板状の部材である。
したがって、例えば、アッパー部材及びロア部材の方向Xに直交する断面形状が共にハット形状に形成され、アッパー部材及びロア部材のフランジ状の外周縁部を互いに付き合わせるように配置する構成と比較して、アッパー部材及びロア部材と第2の部位12又は第3の部位13との間に隙間ができにくい。よって、上記構成と比較して電池ケースの防水性能を向上できる。
【0036】
[3.他の実施形態]
以上、本開示を実施するための形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0037】
(1)上記実施形態では、第1の部位11の方向Xに直交する断面形状は方向Xに沿って一定であるが、第1の部位の断面形状はこれに限られない。例えば、第1の部位の方向Xに直交する断面形状は方向Xに沿って周期的であってもよい。このような構成によれば、投入する材料の量を変えることで1周期を単位として電池ケースの方向Xの長さを調節することができる。したがって、成形金型を変更することなく、容積が異なる複数の電池ケースを作製できる。
【0038】
(2)上記実施形態では、電池ケース1の第1の部位11は、アッパー部材111及びロア部材112の2部品を備えているが、第1の部位の構成はこれに限られない。第1の部位は、筒状の1つの部品として構成されていてもよい。この場合において、第1の部位における方向Xの一端部の開口から電池をスライド式で第1の部位内に挿入してもよい。このような構成によれば、電池を収容した電池ケースを車体に組み付けた後に電池交換する場合に、電池ケースを車体から取り外さなくても電池交換できる。よって、電池交換の度に電池ケースを車体から取り外さなくてはならない取り外さない構成と比較して、電池交換を容易に行うことができる。
【0039】
(3)上記実施形態では、電池ケース1の第2の部位12及び第3の部位13は共に第1の部位11とは別部品であるが、第1、第2及び第3の部位の構成はこれに限られない。例えば、第2の部位及び第3の部位のいずれか一方のみが第1の部位とは別部品であり、第2の部位及び第3の部位のいずれか他方が第1の部位と一体成形されていてもよい。
【0040】
(4)上記実施形態では、電池ケース1の第2の部位12及び第3の部位13は互いに大きさ及び形状が互いに同一であるが、第2の部位と第3の部位とは大きさ及び形状の少なくとも一方が互いに異なっていてもよい。
【0041】
(5)上記実施形態では、電池ケース1のアッパー部材111は方向Xに直交する断面形状がハット形状の板状の部材であり、ロア部材112は板状の部材であるが、アッパー部材及びロア部材の形状等はこれに限られない。例えば、アッパー部材は、断面形状がU字形状の板状の部材であってもよい。また例えば、アッパー部材及びロア部材が共に方向Xに直交する断面形状がハット形状又はU字形状である板状の部材であってもよい。また例えば、アッパー部材は板状の部材であり、ロア部材は方向Xに直交する断面形状がハット形状又はU字形状である板状の部材であってもよい。
【0042】
(6)上記実施形態では、第1の部位11は角筒状の部位であるが、第1の部位の形状はこれに限られない。例えば、第1の部位は、円筒状の部位であってもよい。この場合において、第1の部位は、方向Xに直交する断面形状が真円状、楕円状等であってもよい。
【0043】
(7)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
【符号の説明】
【0044】
1,2…電池ケース、11,21…第1の部位、12,22…第2の部位、
13,23…第3の部位、111,211…アッパー部材、112,212…ロア部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7