(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
拡張したとき、第1の軸に対して平行に測定されたときの前記第1の医療デバイスの前記拡張可能な本体の前記主要本体の最大長が、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20ミリメートルである、請求項1に記載の前記システム。
拡張したとき、前記第1の医療デバイスの前記拡張可能な本体の前記主要本体が、回転楕円体、扁平回転楕円体、もしくは偏長回転楕円体、楕円体、扁平楕円体、偏長楕円体、または球体を形成する、請求項1に記載の前記システム。
前記第1の医療デバイスの前記拡張可能な本体の前記近位頚部及び前記遠位頚部が、前記医療デバイスが前進方向または後退方向にデバイスを進行されるときの摩擦を減少させるためにノーズコーンを備える、請求項1に記載の前記システム。
前記第1の医療デバイスが、前記近位頚部の非絶縁部分を陽極にする様態で、前記拡張可能な本体の前記近位頚部の少なくとも一部分に電流を送達するように構成され、かかる一部分が電気絶縁を欠き、前記拡張可能な本体からの前記カテーテル送達デバイスの分離を可能にする電解システムをさらに備える、請求項1に記載の前記システム。
前記第1の医療デバイスの前記拡張可能な本体が、前記拡張可能な本体が前記動脈瘤の前記管腔内で拡張されるとき、前記拡張した拡張可能な本体が、前記動脈瘤の壁の一部分と接触する一方で、前記動脈瘤の内部において前記拡張した拡張可能な本体が満たされない領域が、前記拡張した拡張可能な本体と親血管から前記動脈瘤の前記管腔内への開口部とは反対側の前記動脈瘤の前記内壁面との間に残存するように構成される、請求項1に記載の前記システム。
前記第2の医療デバイスのワイヤの前記通過を可能にするように構成され、そのようなワイヤが、前記第1の医療デバイスの前記拡張した拡張可能な本体の前記遠位領域の前記外表面、及び前記拡張可能な本体が前記動脈瘤の前記管腔に入る前記動脈瘤の前記管腔への前記開口部とは反対側の前記動脈瘤の前記内壁面の両方に接触するように構成される、請求項12に記載の前記システム。
前記第2の医療デバイスの前記ワイヤが、前記第1の医療デバイスの前記カテーテル送達デバイスが患者から取り除かれた後に、前記動脈瘤の前記管腔に残存するように構成される、請求項12に記載の前記システム。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1A】拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図1B】拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図1C】拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図1D】拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図2A】拡張可能な本体の実施形態の斜視図である。
【
図2B】
図2Aの拡張可能な本体の実施形態の部分内部図である。
【
図2D】拡張可能な本体の実施形態の斜視図である。
【
図2E】拡張可能な本体の実施形態の断面図である。
【
図2F】拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図2G】
図2Fの拡張可能な本体の実施形態の部分内部図である。
【
図2H】
図2Fの拡張可能な本体の実施形態の拡大断面図である。
【
図2I】
図2Fの拡張可能な本体の実施形態の拡大断面図である。
【
図2J】
図2Fの拡張可能な本体の実施形態の拡大断面図である。
【
図2K】
図2Fの拡張可能な本体の実施形態の拡大断面図である。
【
図2L】拡張可能な本体の実施形態の斜視図である。
【
図2O】
図2Lの拡張可能な本体の実施形態の実施形態の拡大断面図である。
【
図2P】送達デバイスを図示し、
図2Lの拡張可能な本体の内部を横断する断面図である。
【
図2Q】
図2Lの拡張可能な本体の内部を横断する送達デバイスを図示する部分内部図である。
【
図3A】拡張可能な本体の実施形態の断面図である。
【
図3B】拡張可能な本体の実施形態の拡大断面図である。
【
図4A】拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図4B】拡張可能な本体の実施形態の拡大断面図である。
【
図5A】拡張可能な本体の実施形態の電解頚部セグメントの平面図である。
【
図5B】拡張可能な本体の実施形態の電解頚部セグメントの拡大断面図である。
【
図6A】拡張可能な本体及び送達デバイスの実施形態の斜視図である。
【
図6B】拡張可能な本体及び送達デバイスの実施形態の断面図である。
【
図6C】拡張可能な本体の実施形態の斜視図である。
【
図6D】拡張可能な本体の実施形態の断面図である。
【
図7】2重カテーテル送達デバイスの実施形態の斜視図である。
【
図8A】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の平面図である。
【
図8B】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の平面図である。
【
図8C】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の平面図である。
【
図8D】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の平面図である。
【
図8E】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の平面図である。
【
図8F】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の平面図である。
【
図8G】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8H】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8I】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8J】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8K】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8L】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8M】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8N】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8O】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8P】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8Q】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8R】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8S】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8T】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8U】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図8V】拡張可能な本体の実施形態の様々な構成の図である。
【
図10A】医療デバイスの実施形態の平面図である。
【
図10B】医療デバイスの実施形態の平面図である。
【
図11A】拡張可能な本体の動脈瘤への送達及び展開に関するステップの順序を図示する医療デバイスの実施形態の図である。
【
図11B】拡張可能な本体の動脈瘤への送達及び展開に関するステップの順序を図示する医療デバイスの実施形態の図である。
【
図11C】拡張可能な本体の動脈瘤への送達及び展開に関するステップの順序を図示する医療デバイスの実施形態の図である。
【
図11D】拡張可能な本体の動脈瘤への送達及び展開に関するステップの順序を図示する医療デバイスの実施形態の図である。
【
図11E】拡張可能な本体の動脈瘤への送達及び展開に関するステップの順序を図示する医療デバイスの実施形態の図である。
【
図11F】拡張可能な本体の動脈瘤への送達及び展開に関するステップの順序を図示する医療デバイスの実施形態の図である。
【
図14A】医療デバイスの実施形態の平面図である。
【
図14B】医療デバイスの実施形態の平面図である。
【
図15A】拡張可能な本体の動脈瘤への送達及び展開に関するステップの順序を図示する医療デバイスの実施形態の図である。
【
図15B】拡張可能な本体の動脈瘤への送達及び展開に関するステップの順序を図示する医療デバイスの実施形態の図である。
【
図15C】拡張可能な本体の動脈瘤への送達及び展開に関するステップの順序を図示する医療デバイスの実施形態の図である。
【
図15D】拡張可能な本体の動脈瘤への送達及び展開に関するステップの順序を図示する医療デバイスの実施形態の図である。
【
図15E】拡張可能な本体の動脈瘤への送達及び展開に関するステップの順序を図示する医療デバイスの実施形態の図である。
【
図15F】拡張可能な本体の動脈瘤への送達及び展開に関するステップの順序を図示する医療デバイスの実施形態の図である。
【
図16A】拡張可能な本体の実施形態の直径に沿って取った半球断面図である。
【
図16B】拡張可能な本体の実施形態の直径に沿って取った半球断面図である。
【
図16C】拡張可能な本体の実施形態の直径に沿って取った半球断面図である。
【
図16D】拡張可能な本体の実施形態の直径に沿って取った半球断面図である。
【
図16E】送達カテーテルの遠位端に支持された拡張可能な本体の長手方向の断面であり、拡張可能な本体は、球形であり、ボールステントの実施形態として展開され得る。
【
図16G】送達カテーテルの遠位端に支持された拡張可能な本体の長手方向の断面であり、拡張可能な本体は、半球端を有する円筒形であり、ボールステントまたはブロックステントの実施形態として展開され得る。
【
図16I】送達カテーテルの遠位端に支持された拡張可能な本体の長手方向の断面であり、拡張可能な本体は、球形であり、ボールステントの実施形態として展開され得る。
【
図16K】送達カテーテルの遠位端に支持された拡張可能な本体の長手方向の断面であり、拡張可能な本体は、半球端を有する円筒形であり、ボールステントまたはブロックステントの実施形態として展開され得る。
【
図17A】一実施形態による補助コイルを有する分岐部動脈瘤において展開された拡張可能な本体の図である。
【
図17B】一実施形態による補助コイルを有する分岐部動脈瘤において展開された拡張可能な本体の図である。
【
図17C】拡張可能な本体及び生体空間の空隙内の両方に位置決めされる補助コイルの挿入後に分岐部動脈瘤において展開された拡張可能な本体の平面図である。
【
図17D】磁気内部支持構造及び外部磁気コイルの挿入後に分岐部動脈瘤において展開された拡張可能な本体の平面図である。
【
図17E】内部支持構造の挿入後の拡張可能な本体の平面図である。
【
図17F】拡張可能な本体の実施形態の平面図であり、拡張した本体の形状は、バルーンカテーテルを使用して外力を適用することにより変更される。
【
図17G】分岐部動脈瘤に挿入した後の拡張可能な本体の平面図である。
【
図18A】動脈瘤内への組織内殖を容易にする多孔質表面層を有する拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図18B】動脈瘤内への組織内殖を容易にする多孔質表面層を有する拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図18C】動脈瘤内への組織内殖を容易にする多孔質表面層を有する拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図18D】動脈瘤内への組織内殖を容易にする多孔質表面層を有する拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図18E】動脈瘤内への組織内殖を容易にする多孔質表面層を有する拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図18F】分岐部動脈瘤内の血栓に接触し、固定する補助コイルの挿入後の拡張可能な本体の平面図である。
【
図18G】拡張した本体を周囲組織に固定するための外表面突起部を有する拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図18H】拡張した本体を周囲組織に固定するための外表面突起部を有する拡張可能な本体の実施形態の平面図である。
【
図19A】送達カテーテルに対して圧縮された拡張可能な本体の実施形態の斜視図である。
【
図19B】圧縮した拡張可能な本体の実施形態の端面図である。
【
図19C】偏心チャネルを画定する圧縮された拡張可能な本体の実施形態の端面図である。
【
図19D】圧縮した拡張可能な本体の実施形態の端面図である。
【
図20A】医療デバイスの送達カテーテルの実施形態の横断面である。
【
図20B】医療デバイスの送達カテーテルの実施形態の横断面である。
【
図21A】ガイドワイヤではなく、ガイドカテーテルを受容するように構成された管腔を備える医療デバイスの実施形態の平面図である。
【
図22】拡張可能な本体を膨張または縮小するための配置の斜視図である。
【
図23A】医療デバイスの実施形態の平面図であり、拡張可能な本体は、接着剤で送達カテーテルに取り付けられ、拡張可能な本体の頚部の一部分の電解により送達カテーテルから分離される。
【
図23G】1つ以上の電極環を支持するカテーテルの平面図である。
【
図23H】送達デバイスに取り付けられた拡張可能な本体の部分断面図である。
【
図23I】送達デバイスに取り付けられた拡張可能な本体の斜視図である。
【
図24A】円筒形中間部分及び半球形端部を有する拡張可能な本体の様々な寸法を図示する。
【
図24B】拡張可能な本体の頚部領域の様々な寸法を図示する。
【
図24C】拡張可能な本体の頚部領域の様々な寸法を図示する。
【
図25A】マンドレル上の拡張可能な本体を電鋳するための順序を示す。
【
図25B】マンドレル上の拡張可能な本体を電鋳するための順序を示す。
【
図25C】マンドレル上の拡張可能な本体を電鋳するための順序を示す。
【
図26】金属性の拡張可能な本体を電鋳するためのマンドレルの実施形態を示す。
【
図27】金属性の拡張可能な本体を電鋳するためのマンドレルの別の実施形態を示す。
【
図28】電鋳により生産された金属性の拡張可能な本体の部分断面である。
【
図29A】マンドレルのモデルの実施形態の写真である。
【
図29B】マンドレルのモデルの上に形成された金属性の拡張可能な本体の実施形態の写真である。
【
図29C】マンドレルのモデルの実施形態の写真である。
【
図29D】マンドレルのモデルの上に形成された金属性の拡張可能な本体の実施形態の写真である。
【
図29E】一実施形態による金属性の拡張可能な本体の外表面を示す。
【
図30A】拡張可能な本体の球形実施形態の外表面上のコーティングを示す。
【
図30B】拡張可能な本体の球形実施形態の内表面上のコーティングを示す。
【
図30C】露出した金属表面の領域を示す平面図であり、金属性の露出した本体は、電解により送達カテーテルから切り離される。
【
図30D】露出した金属表面の領域を示す断面であり、金属性の露出した本体は、電解により送達カテーテルから切り離される。
【
図30E】露出した金属表面の領域を示す平面図であり、金属性の露出した本体は、電解により送達カテーテルから切り離される。
【
図30F】露出した金属表面の領域を示す断面であり、金属性の露出した本体は、電解により送達カテーテルから切り離される。
【
図31A】拡張可能な本体の様々な実施形態を送達するための医療デバイスの実施形態の平面図である。
【
図31B】拡張可能な本体の様々な実施形態を送達するための医療デバイスの実施形態の平面図である。
【
図32A】医療デバイスと共に使用するためのハブの断面図であり、拡張した本体の電解切り離しは、電流を医療デバイス内に通すことにより行われる。
【
図32B】医療デバイスと共に使用するためのハブの部分透視図である。
【
図32C】医療デバイスと共に使用するためのハブの部分透視図である。
【
図33】医療デバイスと共に使用するための携帯型コントローラの上面図及び側面図であり、拡張した本体の切り離しは、電流を医療デバイス内に通すことにより行われる。
【
図34】拡張可能な本体を製造するためのステップを図示するフローチャートである。
【
図35】送達カテーテルを製造するためのステップを図示するフローチャートである。
【
図36】医療デバイスを含む医療キットを製造するためのステップを図示するフローチャートである。
【
図37A】拡張可能な本体の実施形態の臨床試験中に行われる、新しく作製した頚動脈末端分岐上に嚢状動脈瘤を外科的に構築するためのプロセスの図示である。
【
図37B】拡張可能な本体の実施形態の臨床試験中に行われる、新しく作製した頚動脈末端分岐上に嚢状動脈瘤を外科的に構築するためのプロセスの図示である。
【
図37C】拡張可能な本体の実施形態の臨床試験中に行われる、新しく作製した頚動脈末端分岐上に嚢状動脈瘤を外科的に構築するためのプロセスの図示である。
【
図37D】拡張可能な本体の実施形態の臨床試験中に行われる、新しく作製した頚動脈末端分岐上に嚢状動脈瘤を外科的に構築するためのプロセスの図示である。
【
図38】拡張可能な本体の実施形態の臨床試験中に取得した嚢状動脈瘤の血管造影図である。
【
図39A】拡張可能な本体の実施形態の臨床試験中に取得した閉塞した嚢状動脈瘤の血管造影図である。
【
図39B】拡張可能な本体の実施形態の臨床試験中に取得した閉塞した嚢状動脈瘤の血管造影図である。
【
図40】拡張可能な本体の実施形態の臨床試験中に収集した組織試料を示す。
【
図41】拡張可能な本体の実施形態の臨床試験中に行われた血管造影の結果を示す。
【
図42】拡張可能な本体の実施形態の臨床試験中に収集された組織試料を示す。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本開示は、送達デバイス及び拡張可能な構造または拡張可能な本体を含む医療デバイスに関する。拡張可能な本体は、圧縮され、その後、長期間の間身体内に残存することができる半剛性形態に拡張され得る、薄壁で中空の金属構造である。用語「拡張可能な本体」、「拡張した本体」、「拡張した拡張可能な本体」、「拡張可能な構造」、「拡張可能なバルーン」、「ボールステント」、及び「ブロックステント」は全て、生体空間を満たすのに使用するための、本明細書に記載される中空の金属構造を説明するために使用される。用語「拡張した」は、一般的に、拡張される拡張可能な本体を説明するために使用され、拡張可能な、または送達構成にあるものを説明するために使用されない。拡張可能な本体の特定の実施形態は、本体の構造及び/または使用によりボールステントまたはブロックステントと称される場合がある。一例では、用語「ボールステント」は、ときには、拡張可能な本体の略円形形態、及び嚢状脳動脈瘤の治療に使用され得るものを説明するために使用される。別の例では、用語「ブロックステント」は、ときには、拡張可能な本体の略長方形または円筒形形態、及び動脈もしくは静脈セグメントの管腔の一部分、または生体導管の別の形態のセグメントの管腔の一部分を満たすように使用され得るものを説明するために使用され得る。具体的には、拡張可能な本体は、ボールステントとして作用する場合、血管の嚢状動脈瘤、特に嚢状脳動脈瘤及び破裂した動脈瘤を満たし、閉塞するのに使用するために構成される。拡張可能な本体は、動脈、静脈、及び他の生体導管のセグメントの管腔の遮断または閉塞に使用するためのブロックステントとしても構成され得る。
【0043】
送達デバイスは、ボールステントを動脈瘤に送達し、それを拡張し、動脈瘤嚢の容積の少なくとも一部分を満たすために、中空の円筒形部材または円筒形部材の管腔を通して流体媒体がボールステントの拡張可能な本体の空隙内に移動する経路を提供するように構成される。送達デバイスは、中空の円筒形部材または円筒形部材の管腔を通してコイル状ワイヤが患者の外側から動脈瘤の管腔もしくは空洞内に入る経路を提供することにより、第2の拡張可能な本体またはコイル状ワイヤまたはニチノールコイル状ワイヤなどの他の構造を動脈瘤に送達するようにも構成され得る。送達カテーテルは、ブロックステントの形態の拡張可能な本体を血管セグメントに送達し、それを拡張し、血管セグメントの管腔の少なくとも一部分を満たすために、円筒形部材または円筒形部材の管腔を通して流体がブロックステントの拡張可能な本体の中央空隙内に移動する経路を提供するようにも構成され得る。本明細書で使用される、拡張可能な本体の拡張は、流体(すなわち、液体、ガス、ゲル、もしくはこれらの組み合わせ)、または固体(すなわち、固形体、格子、顆粒粒子等、またはこれらの組み合わせ)を使用する部分的もしくは完全な本体の拡張を指し得る。
【0044】
ある特定の実施形態では、拡張可能な本体は、拡張可能な本体の反対側の端部に位置決めされる2つの頚部を含む。例えば、1つの頚部は、拡張可能な本体の近位端に位置付けられ得、別の頚部は、拡張可能な本体の遠位端に位置決めされ得る。任意に、頚部の少なくとも1つは、拡張可能な本体を生体空間に設置した後に電解により切断され得る、ステンレス鋼環などの環に(溶接などにより)接合され得る。この場合、拡張可能な本体の主要本体は、これに限定されないが金を含む貴金属など、電解またはガルバーニ電気腐食の影響をあまり受けない材料を含み得るが、頚部は、ステンレス鋼など、電解またはガルバーニ電気腐食の影響をより受けやすい比較的貴でない材料を含み得る。代替的に、本体及び頚部は、電解及びガルバーニ電気腐食に対するそれらの感受性においてより類似する材料を含み得、本体及び任意に頚部の一部分は、電解中、頚部もしくは頚部のコーティングされた一部分に対して電解またはガルバーニ電気腐食を制限するための電気絶縁体として機能する材料でコーティングされ得る。そのような電気絶縁体はパリレンを含み得る。代替的に、頚部は、ステンレス鋼など、電解またはガルバーニ電気腐食の影響をより受けやすい比較的あまり貴でない材料を含み得、電解またはガルバーニ電気腐食の影響をより受けやすいこの材料の一部分は、電解が、ステンレス鋼などの電解またはガルバーニ電気腐食の影響をより受けやすい比較的あまり貴でない材料が露出されるか、または未コーティングである頚部の一部分に集中されるように、これに限定されないが金を含む貴金属など、電解またはガルバーニ電気腐食の影響をあまり受けない追加材料でコーティングされ得る。
【0045】
頚部の各々は、動脈、静脈、もしくは生体導管内で前進方向または後退方向にデバイスを進行させる間の抵抗を減少させるデバイスの動的プロファイルを改善するために、先端またはノーズコーンを含み得る。この様態では、先端またはノーズコーンは、動脈、静脈、もしくは生体導管の壁への損傷のリスクを減少させることができる。先端またはノーズコーンは、生分解性または生浸食性である材料を含む、ポリマー、金属、または他の材料を含み得る。拡張可能な本体上に先端またはノーズコーンが存在することにより、摩擦を減少させ、本体の近位端または遠位端により生じる外傷を減少させ、位置決め及び再位置決めされるときのデバイスの追従性(trackability)を改善することができる。動脈瘤のドームは脆弱であり、鋭利なまたは鋭く先がとがったデバイスを用いて探求されるときに壁が破損しやすいため、これは、特に、拡張可能な本体を動脈瘤内に設置するときに適切である。先端またはノーズコーンは、本体が患者内に位置決めされるとき、折り畳まれた、巻き付けられた、または圧縮された拡張可能な本体を包囲するポリマーラップに取付点を提供する。ポリマーラップは、拡張可能な本体が血管系を通して送達される場合、本体の追従性をさらに増加させ、摩擦を減少させる。先端またはノーズコーンは、類似する目的を果たし得る送達カテーテルの遠位部分にも設置することができる。
【0046】
拡張可能な本体は、電鋳プロセスを用いて、金属層をマンドレル上に蓄積させることにより形成することができる。電鋳プロセス中、金属環または構造は、拡張可能な本体の頚部を作製するために、金属層内に組み込むことができる。この環または構造は、ステンレス鋼、亜鉛、銅、もしくは金、またはガルバーニ電気腐食もしくは電熱分解の影響を受けやすい他の材料を含み得る。マンドレルは、電鋳後に拡張可能な本体から排除され、拡張可能な本体に形成される、または形成され得る中空金属構造を残す犠牲マンドレルであってよい。
【0047】
中空の金属性の拡張可能な本体は、1つ以上のアニーリングプロセスを受けることができる。アニーリングプロセスは、ステンレス鋼を含む頚部セグメントが溶接されるか、またはさもなければ拡張可能な本体に接合される前、もしくは接合された後に生じ得る。金属性の拡張可能な本体の内表面及び外表面は、パリレンなどのポリマーを含む電気的絶縁材料である金属または非金属材料でコーティングされ得る。金属性の拡張可能な本体の内表面及び外表面は、これに限定されないが金を含む貴金属など、電解またはガルバーニ電気腐食の影響をあまり受けない金属もしくは非金属材料でコーティングされるか、または部分的にコーティングされ得る。金属性の拡張可能な本体は、金属性の拡張可能な本体が送達可能な(すなわち、畳み込みまたは非拡張の)折り畳まれた、またはプリーツ加工された構成を取る前、または取った後にアニーリングされ得る。金属性の本体は、電気的絶縁材料のコーティングを含む、コーティングが適用される前、または適用された後にアニーリングされ得る。
【0048】
金属性の拡張可能な本体は、動脈瘤、動脈、もしくは静脈セグメント、または別の形態の生体導管のセグメント内に導入するために、送達可能な構成に折り畳まれ得る。送達可能な構成に折り畳まれる場合、金属性の拡張可能な本体は、金属性の拡張可能な本体の中心軸に巻き付けることができるいくつかのプリーツを有するプリーツ加工された構成に形成され得る。
【0049】
動脈瘤を満たすために使用される場合、カテーテル送達デバイス及び取り付けられたボールステントの拡張可能な本体は、動脈瘤嚢の管腔または空洞内に前進させられる。同様に、血管または他の生体導管を閉塞するために使用される場合、送達デバイス及び取り付けられたブロックステントの拡張可能な本体は、血管もしくは生体導管の管腔または空隙内に前進させられる。送達デバイスは、動脈瘤嚢または血管セグメントの管腔内で本体を拡張し、拡張した本体の拡張を維持するのを補助するために、流体、固体、またはこれらの組み合わせを、拡張可能な本体の内部空隙に送達することもできる。拡張した本体は、機械的、電解、電熱的、化学的、水力、または音波デバイス、システム、配置、及び方法を含む、様々な配置及び方法のうちの1つ以上によって、送達デバイスから切り離すことができる。
【0050】
医療デバイスは、様々なシステム、方法、及び医療キットの一部として使用することができる。これらのシステム、方法、及び医療キットは、嚢状脳動脈瘤などの嚢状動脈瘤を治療する、及び動脈もしくは静脈、または動脈管、気管支、膵管、胆管、尿管、もしくは卵管などの他の生体導管のセグメントを閉塞するために使用され得る。これらのシステム、方法、及び医療キットは、様々な医療状態を治療するために使用され得る。
【0051】
<拡張可能な本体>
様々な実施形態では、嚢状脳動脈瘤を閉塞するために構成された拡張可能な本体は、一般的に、ボールステントと称され、球形、回転楕円体、楕円体、または心臓形状を含む多くの形状を有し得る。様々な他の実施形態では、拡張可能な本体は、動脈及び静脈セグメントを含む生体導管の管腔の閉塞のためのブロックステントとして構成され得、長方形、または平面端及び円形端の両方を備える円筒形状を含む、略円筒形状を含む多くの形状を有し得る。
【0052】
一般的に、球形ボールステント100及び150は、
図1A〜D及び2A〜4Bに示される。特に、球形ボールステント100は、
図1A〜4Aにおいて、拡張した状態で示される。ボールステント100及び150は、流体、液体、ガス、ゲル、もしくは固体がボールステントの空隙に入るまたはそれを通過するための開口部112を画定する、ボールステントから離れて突出する近位頚部116を有する。
図1Bに示されるボールステント100において、頚部116は、流体、液体、ガス、ゲル、もしくは固体がボールステント100に入るための開口部112を画定するように空隙内に突出する。
【0053】
ボールステント100の別の球形実施形態が、拡張した状態で
図1Cに示される。この実施形態は、流体、液体、ガス、ゲル、もしくは固体がボールステントに入るまたはそれを通過するための開口部112を画定する近位頚部116を含む。ボールステント100は、
図2A〜B及び3A〜Bに示される、ガイドワイヤ302またはコイル162がボールステントを通過する、または遠位から遠位頚部を含むボールステントの内部からボールステントの外部に通過するための開口部114を画定する、ボールステントから離れて突出する遠位頚部118も含む。ボールステント100の類似する球形実施形態が、拡張した状態で
図1Dに示される。この実施形態は、開口部112を画定する近位頚部116と、開口部114を画定する遠位頚部118とを含み、その両方が、ガイドワイヤ302もしくはコイル162を含む流体、液体、ガス、ゲル、または固体を、ボールステントの内部に入れるまたはその内部を通過させるためにボールステント100の内部内に突出する。
【0054】
最終的に、本明細書に開示される金属性の拡張可能な本体は、様々な構成を有することができ、構成のいずれかが、嚢状動脈瘤を含む動脈瘤の閉塞、ならびに動脈及び静脈を含む生体導管のセグメントを含む、様々な使用のために採用され得る。一般的に言えば、一部の構成は、1つの用途または別の用途により容易にまたは効果的にそれら自体を加えることができる。例えば、
図1A〜Dの球形の拡張可能な本体100は、嚢状動脈瘤の管腔(または空隙もしくは空洞)を満たすためのボールステントとして作用する場合、特に有利であり得る。同様に、以下にさらに説明されるように、
図1A〜D及び2A〜4Bの球形の拡張可能な本体100及び150、ならびに例えば、
図6A〜D、8A〜S、16G、及び16Kの拡張可能な本体140及び170A〜Fは、嚢状動脈瘤の管腔(または空隙もしくは空洞)の管腔の少なくとも一部分を満たし、親血管から動脈瘤の管腔への開口部を通る血流を減少もしくは塞ぐ、または嚢状動脈瘤の頚部を通って動脈瘤の管腔(または空隙もしくは空洞)の本体に入る血流を減少もしくは塞ぐために、コイルまたは補助コイル162と共に使用され得る。様々な実施形態では、コイルまたは補助コイル162は、ニチノールワイヤなどの自己拡張材料を含む。
【0055】
一部の実施形態では、
図8A〜G及び8Uに示されるように、拡張可能な本体170A〜Gは、近位領域174A〜G、中間領域173A〜G、及び遠位領域172A〜Gを含むように特徴付けされ得、近位領域及び遠位領域は、一般的に、互いに反対側にある。各本体170A〜Gに関して、近位領域174A〜G、中間領域173A〜G、及び遠位領域172A〜Gは、一体型構造の拡張可能な本体を形成する。この特徴付けに関して、近位領域、中間領域、及び遠位領域は、頚部を除く、拡張可能な本体の「主要本体」を一緒に形成する。拡張可能な本体170A〜Gは、第1の軸176及び第1の軸を横断する第2の軸178によりさらに画定され得る。一態様では、第1の軸176は、頚部116と118との間に延在する。
【0056】
一実施形態では、拡張可能な本体170A〜Gの中間領域173A〜Gの形状は、第1の軸に沿って形成される可変半径アークの、第1の軸176の周囲の回転により画定され得、ここで、可変アークの最大半径は、第2の軸178に沿って測定されるとき、遠位領域172の最大半径181または近位領域174の最大半径180のいずれかと等しい。一部の実施形態に関して、拡張した拡張可能な本体170A〜Gは、第2の軸178に沿って拡張した拡張可能な本体の最大直径182より小さいか、または等しい第1の軸176に沿って全長179を有する。
【0057】
図8A〜G及び8Uに示される、中間領域がない一部の実施形態では、拡張可能な本体170A〜Gは、近位領域174及び遠位領域172を含むように特徴付けされ得、近位領域及び遠位領域は、一般的に、互いに反対側にある。各本体170A〜Gに関して、近位領域174及び遠位領域172は、一体型構造の拡張可能な本体を形成する。この特徴付けに関して、近位領域及び遠位領域は、頚部を除く、拡張可能な本体の「主要本体」を一緒に形成する。拡張可能な本体170A〜Gは、第1の軸176及び第1の軸を横断する第2の軸178によりさらに画定され得る。一態様では、第1の軸176は、頚部116と118との間に延在する。一部の実施形態に関して、拡張した拡張可能な本体170A〜Gは、第2の軸178に沿って拡張した拡張可能な本体の最大直径182より大きいか、または等しい第1の軸176に沿って全長179を有する。
【0058】
様々な他の実施形態では、拡張可能な本体は、近位領域174及び遠位領域172によって画定され、説明され得、ここで、各領域は、一般的に、半回転楕円体である。各領域172及び174によって形成された半径回転楕円体は、各軸の長さにより、第1の軸176または第2の軸178と平行であり得る長半径及び短半径によってさらに画定される。様々な実施形態では、近位領域174の半回転楕円体は、遠位領域172とは異なる長半径及び短半径を有する。他の実施形態では、近位領域174の半回転楕円体は、遠位領域176と同じ長半径及び短半径を有する。同様に、遠位及び近位領域172及び174の各々に関して、それぞれ、長半径及び短半径は、対応する領域が扁平半回転楕円体、偏長半回転楕円体、または半球体の略形状を有し得るように互いに異なるか、または同一であってよい。示されるように、拡張可能な本体170A〜Gは、略回転楕円体または楕円体形状を有する様々な他の構成にも製作され得る。拡張可能な本体170A〜Gは、近位頚部116及び遠位頚部118も含み得る。
【0059】
一部の実施形態では、拡張した拡張可能な本体170A〜Gは、近位頚部116から遠位頚部118までが約4mm〜約16mm以上の長さ179、及び約4mm〜約16mm以上の最大直径182を有する。
図8A〜F及び8Uに示される、近位領域174A〜G及び遠位領域172A〜Gの最大半径長は、等しく、そのため、拡張可能な本体170A〜Gは、第1の軸176に沿った断面で見るとき、略円形断面を有する。
図8A〜E及び8Uに示される、近位領域174A〜G及び遠位領域172A〜Gの任意の同等の位置の半径の長さは、等しくなくてよく、そのため、拡張可能な本体170A〜Gは、第2の軸176に沿った断面で見るとき、略円形断面を有さない可能性がある。他の実施形態では、
図8Fに示される、近位領域174A〜G及び遠位領域172A〜Gの任意の同等の位置の半径の長さは、等しくてよく、そのため、拡張可能な本体170A〜Gは、第2の軸176に沿った断面で見るとき、略円形断面を有し得る。
【0060】
一態様では、拡張可能な本体170A〜Gの異なる構成は、独立して、近位領域174A〜G及び遠位領域172A〜Gの第1の軸176に沿った最大長(「高さ」)を変動させることによって得ることができる。例えば、
図8A、C、及びEに示される、近位領域174Aの高さ183は、遠位領域172Aの高さ184より小さくてよい。他の例では、
図8B、D、及びFに示される、近位領域174Aの高さ183は、遠位領域172Aの高さ184と等しくてよい。他の例では、近位領域174Aの高さ183は、遠位領域172Aの高さ184より大きくてよい。拡張可能な本体170A及び170Bの両方は同じ最大直径を有するが、各拡張可能な本体の近位領域及び遠位領域の高さの相違は、拡張可能な本体に全体的に異なる形状をもたらす。示されるように、拡張可能な本体170Aは、略心臓形状であるが、拡張可能な本体170Bは、回転楕円体形状を有する。
【0061】
図8A〜F及び8Uに示される他の例では、近位部分174A〜F及び遠位部分173A〜Fの高さ183及び184は、それぞれ、独立して変動して、拡張可能な本体170A〜Gの多種多様な構成をもたらす。近位領域174Cの高さ183は、約2mmであり得るが、遠位領域172Cの高さは、約4mmである。同様に、近位領域174Dの高さ183は、約3mmであり得るが、遠位領域172Dの高さも、約3mmである。拡張可能な本体170Eに関して、近位領域174Eの高さ183は、約2mmであり得るが、遠位領域172Eの高さ184は、約3.5mmであり、一方、拡張可能な本体170Fに関して、近位領域174Fの高さ183は、約3mmであり得るが、遠位領域172Fの高さ184は、約4mmである。示されるように、拡張可能な本体170A〜Gは、略回転楕円体、略球形、または略心臓形状であり得る、いくつかの構成を有し得る。
【0062】
図1A〜D及び2A〜4Bの拡張した球形のボールステント100及び150、ならびに
図8A〜U、16G、及び16Kの拡張した拡張可能な本体140及び170A〜Gなどの金属性の拡張可能な本体は、
図16Aに示される、単一の連続層122から構成される壁102を有し得る。壁102は、薄壁に形成することができ、拡張後に様々な形状を取ることができる材料、好ましくは生体適合性で延性の金属を含む。例として、及び制限されないが、金属は、金、白金、銀、ニッケル、チタン、バナジウム、アルミニウム、タンタル、ジルコニウム、クロム、銀、マグネシウム、ニオブ、スカンジウム、コバルト、パラジウム、マンガン、モリブデン、これらの合金、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。好ましい金属は、金、白金、及び銀、これらの合金、ならびにこれらの組み合わせを含む。拡張可能な本体は、圧縮及び拡張に耐えるのに十分に剛性または半剛性である薄壁構造に形成することができる代替の材料からも作製され得、拡張した状態をインビボで維持することができる。代替の材料は、金属コイルもしくは編組で強化されるポリマーまたはプラスチック、及び類似する性質を有する他の材料を含む。壁102を形成する材料及び壁の厚さは、中央空隙または空間108の内側及び外側の圧力が同じまたは類似する場合、ならびに外側の圧力が内側の圧力より大きい場合の両方の場合、拡張及び送達カテーテルからの分離後に、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが典型的な生理的条件下のインビボで拡張した状態で残存するのに十分な剛性を有するように選択される。
【0063】
さらに、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを形成し、支持するために使用される材料は、断裂することなく圧縮または折り畳まれ、後に破裂することなく拡張されるのに十分に機械的な延性、展性、及び柔軟性の性質を有することが望ましい。一般に、延性は、材料が破損することなく変形する能力の基準であり、一方、材料の展性は、金属が圧力または力を受けたときに破損することなく変形する容易性を決定する。材料の延性及び展性は、材料の柔軟性の因子となり、これは、一般的に、破裂または破損することなく、それが形状の永久的な変化を受けることを可能にする材料の性質を指す。そのため、拡張可能な本体は、1つ以上の圧縮、折り畳みプロセス、及び拡張を受けるのに十分な延性、展性、及び柔軟性を有する任意の生体適合性材料から構成され得る。
【0064】
壁102の中心層122は、壁の厚さ120を画定する内表面106及び外表面124を有する。特に、
図16A及び16Bに関して、内表面106と外表面124との間の距離は、壁102の全体的な壁の厚さ120である。好ましくは、壁102の中心層122は、約3μm〜約50μm、好ましくは約10μm厚の厚さ120を有する。壁の厚さ120は均一であり得る。例えば、壁102は、3μm、5μm、10μm、15μm、20μm、30μm、40μm、または50μmの均一の厚さを有し得る。例えば、壁102の厚さ120は、拡張可能な本体が血液拍動からの圧力に耐えるのに十分に強いが、治療した嚢状動脈瘤、または閉塞した動脈もしくは静脈、または他の形態の生体導管のセグメントの治癒及び萎縮中にへこみ、畳み込みするのに十分に弱いように選択され得る。
【0065】
代替的に、異なる位置の壁102の厚さは、厚さが変動し得る。代替的に、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、
図16Bに示されるように、細孔または微小穿孔1300を有する単一の多孔質層または壁122から構成され得、微小穿孔の少なくとも一部または全ては、内表面106から外表面124にわたって延在する。この実施形態に関して、壁102は、均一の厚さまたは変動した厚さのものであってよい。この実施形態のボールステント100の拡張中、流体媒体は、圧力下で壁102を通って空隙または空間108から移動し、ボールステントを外表面124に残す。この実施形態に関して、微小穿孔1300は、直径が1〜500μmの範囲であってよい。微小穿孔の別の例の範囲は、0.01〜50μmである。
【0066】
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、
図16Dに示されるように、中心壁または中心層122を含み、任意に、外壁または外層104を備え、任意に、内壁または内層214を備える。述べたように、中心壁または中心層122ならびに層104及び214の構築物は、均一、多孔質、またはこれらの組み合わせであり得る。嚢状動脈瘤を治療するために使用されるボールステント100の一実施形態では、壁102は、壁102の厚さ120を通って完全に延在する複数の微小穿孔1300を含む。
【0067】
一構造では、中心層または中心壁122は、連続しており、金で形成される。任意に、多孔質の金で形成された外層104を好ましい構造に追加することができる。任意に、パリレンで形成された内層214が存在し得る。任意に、パリレンで形成された外層104が存在し得る。送達カテーテルから拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを分離するために電解が使用されるある特定の実施形態では、ボールステントまたは拡張した拡張可能な本体(頚部または本体など)のある特定の一部分は、パリレンなどの絶縁体またはポリマーでコーティングされる。送達カテーテルから拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを分離するために電解が使用されるある特定の実施形態では、ボールステントまたは拡張した拡張可能な本体(頚部または本体)のある一部分は、電解に比較的抵抗性である、金または白金などの金属でコーティングされる。これらの部分は、外表面、内表面、または内表面及び外表面の両方を含むが、頚部または本体の一部分は、未コーティングであるか、または非絶縁のままである。この場合、壁の未コーティングまたは非絶縁部分は、壁の露出した金属から周囲の電解質(すなわち、血液または血清)への電流の通過により、電解溶解(すなわち、腐食)される。ある特定の実施形態では、壁の未コーティングまたは非絶縁部分は、コーティングプロセス中にマスキングすることにより作製される。他の実施形態では、コーティングまたは絶縁部は、レーザーエッチングまたはレーザー焼灼を用いるなど、エッチングまたは焼灼を通して、壁または頚部の未コーティングまたは非絶縁部分から除去される。
【0068】
略球形ボールステント150の一実施形態が、
図1A〜4Bに示される。略球形ボールステント100または150は、拡張したときに球形体を形成する壁102を含む。一態様では、壁102の遠位領域152は、1つ以上の輪状部分154A〜Bを含む。輪状部分154A〜Bは、遠位領域が壁の残部よりも平坦な表面を呈するように、壁102の残部よりも大きい曲率半径を有する。略球形ボールステント150は、近位頚部116及び遠位領域152から離れて突出する遠位頚部118も含む。別の実施形態では、遠位頚部は、拡張した拡張可能な本体の内部空隙内に突出し得る。
【0069】
様々な実施形態では、
図2B〜C及び2Eに示される、ブリッジカテーテル160は、近位頚部116を通り、拡張した拡張可能な本体の内部空隙を通り、遠位頚部118に延在する。一態様では、ブリッジカテーテル160は、ボールステント150に構造的支持を提供する送達カテーテルの細長い管状部材構成要素である。一実施形態では、ブリッジカテーテル160は、約0.5〜2.0mmの範囲の外側内径、及び約0.4〜1.9mmの範囲の内径を有する。一部の実施形態では、ブリッジカテーテルは、送達カテーテルの構成要素であるか、または送達カテーテルに作動可能に連結される。
【0070】
別の態様では、ブリッジカテーテル160は、
図2B〜C、2E、2G、2N〜P、8H、8J〜O、及び8R〜Sに示される、ガイドワイヤ302またはコイル162などの固形材料を、内部空間108を通って、遠位頚部118を介してボールステントの外部に送達するための通路を提供する。ブリッジカテーテル160は、流体、液体、ガス、ゲル、またはさらには固体がボールステント150の内部108へ入るための1つ以上の開口部164も含み得る。よって、以下により完全に説明されるように、ブリッジカテーテル160は、拡張可能な本体を膨張または拡張するために使用され得るが、ガイドワイヤ302またはコイル162がボールステント150の内部108に入るか、または通過し、遠位領域152の外部に通過することも可能にする。
【0071】
様々な実施形態では、ブリッジカテーテル160内の開口部164は、約200μm〜1mmの範囲の直径を有し得る。
図3A〜3Bに示される、ブリッジカテーテル160は、コイルまたは補助コイル162を受容することができるように寸法決定され得る。コイルまたは補助コイル162は、ブリッジカテーテル160の管腔を通して直接供給されるか、または
図7に示される、ブリッジカテーテル160を通過する第2のカテーテル352B(「コイル送達カテーテル」)を通して供給され得、この方法では、2重カテーテル送達システムを備える。
【0072】
ブリッジカテーテル160は、嚢状動脈瘤の管腔、空洞、もしくは空隙にコイルまたは補助コイル162を送達するために、カテーテルまたはコイル送達カテーテル352Bなどのカテーテルの通路が拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの内部を通過することも可能にし得る。
図2L〜Qに示される、カテーテル352Bは、拡張可能な本体を通して供給することができ、補助コイル162は、同時に、または後に、カテーテル352Bを通して供給することができる。
【0073】
<拡張可能な本体の外部>
論じたように、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、
図16C〜Dに示されるように、中心層122の外表面124に1つ以上の追加コーティングまたは層(複数可)104を有することができる。壁102及び任意の追加の外層は、拡張したとき、動脈瘤または血管の内壁と接触する外表面110を画定する。外層104は、好ましくは約1μm〜約59μmの、均一または変動した厚さのものであってよい。一実施形態では、外層124は、0.1〜10μmの厚さを有する。特定の実施形態では、外層124は、約1μmの厚さを有する。
【0074】
外層124は、ポリマー、ラテックス、エラストマー、または金属で形成され得る。外層124は、電気絶縁体であってよく、好ましい実施形態では、外層124は、パリレンコーティングで形成される。外層124は、貴金属など、電解またはガルバーニ電気腐食の影響をあまり受けない金属もしくは非金属材料であってよく、好ましい実施形態では、金または白金である。拡張可能な本体100、140、150、もしくは170A〜Gの外側コーティングまたは層104は、多孔質であってよく、
図16C及び16Dに示されるように、複数の細孔200を含む。代替的に、外層104は、平滑であってよく、多孔度または突出が制限される。例えば、外層104は、研磨された金属表面であってよい。一実施形態では、外層104の一部分は、平滑であってよいが、他の部分は、多孔質であるか、突出部を含み得る。一実施形態では、表面変化はパターンを含み得る。
図29Eは、電鋳及びパリレンコーティング後の外表面110の構造を示す。示されるように、壁102の外表面110は、円形、小石状、または顆粒状構造を有し得る。様々な実施形態では、円形、小石状、または顆粒状表面構造は、約0.1μm〜約10μmの高さを有する。
【0075】
多孔質または海綿層として構成される場合、外層104は、細孔200内に医薬品、薬理学的に活性な分子、または医薬組成物を含む溶液を含み得る(または含むように構成され得る)。そのため、医薬品、薬理学的に活性な分子、または医薬組成物などの溶液が、治療部位に送達され得る。血栓症を促進し、細胞増殖もしくは細胞外マトリックス産生、または組織成長を刺激する薬物、薬理学的に活性な分子、または薬学的組成物は、外層104の細孔200に設置することができる薬剤の例である。医薬品、薬理学的に活性な分子、または医薬組成物は、所望する位置に拡張可能な本体100、140、150、もしくは170A〜Gを位置決めする前に、壁または外層104の細孔200内に組み込まれる。薬物組成物は、毛細管作用または吸上作用を介して、細孔200内に送達され得る。細孔200は、直径が約0.01μm〜約500μmの範囲である。各拡張可能な本体の細孔径は、組み込まれる特定の薬物、薬理学的に活性な分子、または医薬組成物、及びインビボでの所望の解放速度により変動し得る。例として、及び制限されないが、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、細孔径が平均すると約0.01μm〜約0.05μm、約0.05μm〜約0.5μm、0.5μm〜約5μm、約5μm〜約25μm、約25μm〜約500μm、約0.05μm〜約500μm、または約0.01μm〜約500μmになる多孔質外層104を有し得る。
【0076】
医薬品、薬理学的に活性な分子、または医薬組成物は、トロンビン、血小由来成長因子、エチオドール(Ethiodol)(登録商標)、ソトラデコール(Sotradecol)(登録商標)、またはこれらの組み合わせを含み得る。血栓症を促進し、細胞増殖を刺激し、細胞外マトリックスの合成、または組織の拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの多孔質の外壁内への成長を刺激する他の薬学的化合物及び組成物も使用することができる。そのような薬物または医薬組成物は、拡張した拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが治療位置で組織により強固に付着するように、細胞増殖、細胞外マトリックス産生、または組織成長を促進するための分子を含み得る。医薬品、薬理学的に活性な分子、または医薬組成物が壁102または外層104内に組み込まれる投薬量及び様態は、行われる治療により選択できることである。拡張可能な本体の周囲で血液凝固または血栓症を促進するために、他の化合物が使用され得る。様々な態様では、細孔200は、細孔内の材料の容積は時間と共に減少し、細孔が拡張可能な本体の設置後のある時点で、インビボで開かれるように生分解性または生浸食性材料で満たすことができる。多孔質層104を有する拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの実施形態に関して、時間と共に、ボールステント、ブロックステント、または拡張可能な本体は、拡張したままであり、拡張した本体は、最終的には、周囲組織に固定される。
【0077】
図18G〜Hから理解できるように、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの外表面110は、拡張した本体を隣接する組織に付着させる強度を増加させることができ、それにより動くまたは移動するリスクを減少させる、1つ以上の突出または突起1800(略管状であるか、または他の構成を有し得る)も含み得る。突出は、約0.01μm〜約167μmの範囲である長さを有し得る。一部の突出は、分枝構造を有し得るが、他は、両端で外表面110に接合され、ループを形成し得る。一部の実施形態では、突出は、剛性または半剛性である。他の実施形態では、突出は、可撓性で毛のようであり、ヤモリの足蹠の表面の突出に類似する球状の端部をさらに備えることができる。突出は、形成後に拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gに取り付けることができる。代替的に、または追加で、突出は、電鋳中に拡張可能な本体内に組み込むことができる。
【0078】
別の実施形態では、ボールステント100は、ボールステント100が時間と共に隣接する動脈瘤壁の組織により強固に付着するように、外表面110上または細孔200内での血栓の形成を促進し、細胞増殖、細胞外マトリックス産生、またはボールステント100の壁102内もしくその周囲への組織成長を促進するために、多孔質の外層もしくは壁104、または外部突出1800を有する壁を備え得る。
【0079】
図18A〜Dに示されるように、動脈瘤700内に設置されたボールステント100の中心層122及び多孔質外層104は、外層上での血栓1206形成を促進するように構成され得る。血栓は、赤血球1208、血小板1210、及びフィブリン1212から構成され得る。時間と共に、血栓1206は、新しい内皮細胞1214が血栓の上に形成されるため、外層104内に部分的に吸収され得る。新しい内皮細胞は、動脈瘤700の開口部にわたって結合組織1216の封鎖を形成することができる。動脈瘤700の開口部の封鎖に加えて、動脈瘤の壁704の結合組織1216は、
図18Eに示されるように、ボールステントを動脈瘤の壁に癒着させるために、ボールステント100の多孔質の外層104内に成長し得る。
【0080】
他の実施形態では、突起または突出1800は、
図18G〜Hに示される、略管状、直線、湾曲、フック形状であるか、またはピッグテールフックとして構成され得る。肉眼形態では、突出は、ニチノールまたは任意の他の好適な生体適合性材料から構成され得る。
【0081】
図18Hは、動脈瘤700の壁704に固定される拡張したボールステント100を示す。突出の大きさ及び形状は、治療される状態に基づき選択することができ、動脈瘤の壁または周囲組織に過度の損傷を引き起こすことなく、十分な固定支持を提供するように設計及び寸法決定され得る。代替的に、ボールステントを固定するために、微細な突出またはフィラメントが使用され得る。一部の実施形態に関して、これらの微細突出は、0.01μm〜約57μmの長さの範囲であり、直線であるか、または分岐し得る。様々な実施形態では、突出の1つ以上の両端は、ボールステント100の外表面110及び/または壁102の外表面216に接合されて、ループを形成し得る。
【0082】
ボールステントまたは拡張可能な本体100、140、150、もしくは170A〜Gは、動脈瘤または他の生体空間内に形成された、壁性血栓などの血栓を収容または捕捉するためにも使用され得る。
図18Fに示される、拡張可能な本体170Gは、空洞701または動脈瘤のドーム内に壁性血栓707を含む1つ以上の血栓を有する動脈瘤700内に設置され得る。一態様では、動脈瘤空洞701の容積よりも小さい拡張した容積を有する拡張可能な本体170Gが選択される。拡張可能な本体は、前述されるように、動脈瘤に送達され、膨張または拡張され、挿入した補助コイル162に接触する。この態様では、補助コイル162は、拡張可能な本体170G、血栓707、及び動脈瘤の壁に同時に接触する。補助コイル162と併用して、拡張可能な本体170Gは、動脈瘤内に血栓707を捕捉するように機能し、患者によって吸収されるまでそれを定位置に保持する。
【0083】
様々な実施形態では、潜在的に血液凝固を含み得る動脈瘤700の空洞701を完全満たさない拡張可能な本体が好ましい。そのため、空洞701をより完全に満たすより大きい拡張可能な本体は、血栓が血管系に塞栓を引き起こし、それを通って移動し、脳卒中を引き起こす、動脈瘤700内の血栓を親血管1202または1203内に押し出す可能性があるため、あまり望ましくない。
【0084】
様々な実施形態では、拡張可能な本体100は、送達または送達可能な構成にあるとき、拡張可能な本体の本体全体の周囲に巻き付けられる薄いポリマーシースを含み得る。シースは、拡張可能な本体の製作中に拡張可能な本体100の外側に付加され得る。シースは、
図2A〜Qに示されるものなど、近位ノーズコーン362B、遠位ノーズコーン360もしくは362A、またはその両方に固定され得る。ポリマーシースは、拡張可能な本体100の追従性を増加させ、拡張可能な本体が血管系を通して送達されるときの血管の裏層との摩擦を減少させる。拡張可能な本体100の膨張または拡張中、ポリマーシースは開くが、残部は、拡張可能な本体、送達カテーテル、近位ノーズコーン362B、または遠位ノーズコーン360もしくは362Aに固定される。一実施形態では、シースは、拡張可能な本体100のより容易な拡張を可能にするために、展開前に穿孔されるか、または部分的に切れ目が入れられる場合がある。
【0085】
<拡張可能な本体の内部>
一部の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、
図16D、16F、16H、16J、及び16Lに示されるように、中心層122の内表面106上に追加層またはライナー214を含み得る。内層は、中心層と同じ材料から作製されるか、または異なる材料で作製され得る。内層は、金、白金、銀、これらの合金、またはこれらの組み合わせで形成され得る。拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの中心層122の内表面106上の追加層214は、ポリマー、プラスチック、ラテックス、ゴム、織布もしくは編み繊維材料、金属、もしくは別の材料、またはこれらの組み合わせでも形成され得る。好ましくは、内層214は、中心層122の内表面106に結合される弾性コーティングである。内層214は、様々な厚さ、好ましくは約0.1μm〜約59μmの範囲である。一実施形態では、内層214は、約0.1μm〜約10μmの厚さを有する。中心層122、外層104、及び内層214を含む壁102の合計厚は、壁が1、2、3層以上を含む場合に関わらず、好ましくは約2μm〜約50μmである。内層214は、ポリマー、ラテックス、またはエラストマーを含み得る。好ましい実施形態では、内層214は、パリレンを含む。内層214は、壁102に機械的性質(強度など)も付加する。さらに、中心層122が欠損または穴を含む場合、内層214は、任意に、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gから流体媒体が流出するのを防止する封鎖を形成し得る。中心層122及び任意の追加層は、ボールステントまたは拡張可能な本体が流体、液体、ガス、または固体で拡張されたとき、中心空隙または空間108が画定されるように、それぞれ、内表面106または218を画定する。
図16Dに示される、内表面218と外表面110との間の距離は、壁102の全体的な壁の厚さ120である。
【0086】
<拡張可能な本体の頚部(複数可)及び開口部(複数可)>
図1A〜D、2A〜4B、8A〜S、8U、16A〜D、16G、及び16Kに図示される、拡張可能な本体140、150、または170A〜Gは、壁102または近位頚部116または遠位頚部118によって画定される1つ以上の開口部112及び114を有する。様々な実施形態では、ボールステント、ブロックステント、または拡張可能な本体は、それぞれ、頚部116または118によって画定される1つ以上の開口部112及び114を有する。全ての実施形態では、流体媒体は、開口部112に入り、内表面106または218によって画定される中央空隙または空間108内に移動し、それにより拡張可能な本体を膨張または拡張し得る。様々な実施形態では、
図1A、1C、2A〜4B、8A〜S、8U、16G、及び16Kに示される、頚部116及び118のうちの1つまたは両方は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gのそのそれぞれの端部領域(近位領域または遠位領域)から外向きに延在し得る。交互に、
図1B及び1Dに図示される、頚部116及び118のうちの1つまたは両方は、そのそれぞれの端部領域から内部空隙108内に内向きに延在し得る。近位頚部116は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを送達カテーテルに取り受けるために使用され得、送達カテーテルからボールステントまたは拡張可能な本体を分離するように機能し得る。様々な実施形態では、頚部116及び118ならびに壁102または主要本体は、異なる金属から形成され得る。例えば、一実施形態では、頚部(複数可)116及び118ならびに壁102または主要本体は、金で形成され得る。他の実施形態では、頚部116及び118は、これらに限定されないが、304シリーズまたは316Lシリーズのステンレス鋼を含む、ステンレス鋼を含み得、壁102または主要本体は、金、白金、または別の展性金属により形成され得る。頚部116及び118は、ステンレス鋼などの多重金属、及び金または白金などの別の金属を含み得、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの様々な領域がそれらの金属含有量において異なる実施形態、及び異なる金属が様々な領域の層に形成される実施形態を含み、頚部が金の外層を有するステンレス鋼の内層を含む実施形態、及び頚部が金の内層及び外層を有するステンレス鋼の中央層を含む実施形態を含み、外層の表面の少なくとも一部分がステンレス鋼である実施形態を含み、金の外層の一部分がレーザーエッチングを含むマスキングまたはエッチングを通して不在である実施形態を含む。
【0087】
加えて、頚部116及び118は、開口部112または114、好ましくは近位開口部112が拡張した本体を送達カテーテルから分離する前、分離する間、分離した後に閉鎖または部分的に閉鎖され得るように、設計及び寸法決定され得る。1つ以上の開口部112または114は開いたままであってよい。任意に、分離前、分離中、または分離後、頚部116及び118は、折り畳まれる、挟まれる、または閉鎖されて、封鎖を形成する。頚部116及び118、または代替的にステンレス鋼環250は、
図24A及び30Cに示される、約0.5mm〜約20mmの範囲の長さN1、好ましくは約0.5mm〜約5mmの長さを有し得る。一実施形態では、頚部の長さN1は、約1.27mm±0.08mmである。
【0088】
様々な実施形態では、
図2A〜E、24A、及び30Dに示される、頚部116及び118ならびにステンレス鋼環250のうちの少なくとも1つは、それぞれ、開口部112及び114を画定する外径N2及び内径N3を有する。外径N2は、約0.25〜約2mmの範囲であり、内径N3は、約0.24〜約1.95mmの範囲である。一実施形態では、頚部の外径N2は、約0.99±0.01mmであり、頚部の内径N3は、約0.89±0.01mmである。
【0089】
頚部116及び118のいずれかまたは両方の壁の厚さは、ボールステント、ブロックステント、もしくは拡張可能な本体の主要本体と同じであるか、または主要本体の壁よりも薄い、または厚くてよい。好ましくは、頚部116及び118のいずれかまたは両方は、
図24B〜C、30D、及び30Fに示されるように、約3μm〜約60μmの壁の厚さN4を有する。特定の一実施形態では、頚部は、約50μmの厚さを有する。
図1B及び1Dに示されるように、頚部(複数可)116及び118が中央空隙空間108に延在するボールステント100の一実施形態では、拡張したボールステントの外表面110は、より円形の表面輪郭を維持し、拡張したボールステントの強度を増加させ、設置中に、動脈瘤壁または隣接する組織への損傷のリスクを減少させる。
【0090】
頚部116及び118のうちの1つまたは両方は、内壁、外壁、またはその両方上がコーティングされるか、または絶縁され得る。このコーティングは、金または白金などの金属、及びパリレンなどのポリマーを含み得る。加えて、頚部116及び118は、送達及び設置中の拡張可能な本体100の追従性を改善するために、
図2A〜C及び4A〜Bに示される、1つ以上のキャップもしくはノーズコーン360、または
図2D〜Qに示される、ノーズコーン362A〜Bを含み得る。設置中の拡張可能な本体100の追従性を改善することに加えて、ノーズコーン360または362A〜Bはまた、位置決め中の頚部116及び118を保護し、同時に、設置中に、拡張可能な本体100により横断される任意の血管もしくは導管の壁または裏層への損傷のリスクを減少させるのにも役立つ。一部の実施形態では、送達カテーテルの遠位部分に固定されたノーズコーンは、同じ目的を果たし得る。
【0091】
図2C及び4Bに示される、ノーズコーン360または362A〜Bは、頚部116及び118を取り囲み、係合する中央チャネル364を含む。一実施形態では、ノーズコーン360は、
図2A〜C及び4A〜Bに示される、略円筒形であるが、他の実施形態では、ノーズコーン362A〜Bは、
図2D〜Qに示される、円錐台形または「弾丸形」の構成を有し得る。ノーズコーン360または362A〜Bは、ポリマー及び金属を含む、任意の生体適合性材料から構成され得る。一実施形態では、ノーズコーン360または362A〜Bは、PTFEから構成され得る。様々な実施形態では、ノーズコーン360または362A〜Bは、約0.75〜2.5mmの範囲の外径、約0.25〜2mmの範囲の内径を有し得、約1〜4mmの範囲の長さを有する。
【0092】
様々な実施形態では、頚部116及び118は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを送達カテーテルから切り離すための切り離し点を提供するために、さらに変更される。例えば、頚部、溶接部、蝋接部、もしくは他の固定点の未コーティングもしくは非絶縁部分、またはボールステント、ブロックステント、もしくは拡張可能な本体自体の一部分を含む電気的に導電性の材料片は、露出されたまま、未コーティングのまま、もしくは非絶縁のままであるか、またはコーティング後に後で露出され、拡張した拡張可能な本体と送達デバイスの遠位端との間の分離を達成するために電解を受けることができる金属もしくは導電性材料の円周形状または環状の露出した表面である露出した、未コーティングまたは非絶縁の領域を含む。好ましくは、ステンレス鋼は、ガルバーニ電気腐食及び電解に対して高度に感受性であるため、ステンレス鋼環は、拡張可能な本体の壁102または主要本体に固定される。例えば、
図16E、16G、16I、16K、28、及び30A〜Bから理解できるように、一実施形態では、金属性の拡張可能な本体の頚部の金属層の内表面の少なくとも一部分は、金属性の拡張可能な本体の頚部の金属層の内表面に沿って延在する送達デバイスの遠位部分の外表面を有することによって電気的に絶縁される。一部の実施形態では、近位頚部116の内表面上で、環状の露出した金属表面の近位境界は、頚部領域の送達デバイスの遠位境界によって画定され、環状の露出した近位表面の遠位境界は、頚部領域の内部絶縁層の境界によって画定され得る。近位頚部116の外表面に関して、環状の露出した金属表面の近位及び遠位境界の両方は、頚部領域の外側絶縁層の境界によって画定され得る。そのような実施形態では、送達カテーテル300または400の遠位端は、頚部の環状の露出した金属表面の近位端付近で遠位に終了し得る。
図23Aに示される、導電性ワイヤは、未コーティングまたは非絶縁部分が電解を介して溶解される(腐食される)か、または除去されることを可能にするために、頚部または頚部と送達カテーテルとの間の溶接部もしくは蝋接部、または拡張可能な本体自体100、140、150、もしくは170A〜G上の未コーティングまたは非絶縁部分と電気接触して係合され得る。
【0093】
他の実施形態では、1つまたは両方の頚部116及び118は、
図2A、2B、5A、及び5Bに示される、電解を用いて後に切断され得る金属環250により固定され得る。金属環250は、ステンレス鋼から構成され得、以下に説明するように、ガルバーニ電気腐食に対して鋼を感作し、それにより電解を介してより迅速な分離または切断を可能にする1つ以上の加熱手順を受けてよい。
【0094】
<拡張可能な本体の形状及び寸法>
図16E〜F及び16I〜Jは、ボールステント100及びボールステントを送達するために使用することができる送達カテーテル220を図示する。特徴付けの1つでは、ボールステント100は、ボールステントの遠位端204を含む遠位領域202を含む。遠位領域202に近接するのは、ボールステントが遠位領域202からボールステントの近位端210を含む近位領域208に遷移する中間領域206である。近位領域208は、遠位領域202と概して反対側にある。中心軸212は、近位領域208と遠位領域202との間の近位−遠位に延在する。ボールステントの壁102は、近位領域208から遠位領域202まで中間領域206を通って概して連続して延在し、ボールステント100は、単一ローブの金属性の拡張可能な本体の形態である。別の特徴付けでは、ボールステント100は、遠位領域222と概して反対側にある近位領域228に直接接合される遠位領域222を含む。中心軸212は、近位領域208と遠位領域202との間の近位−遠位に延在する。ボールステントの壁102は、近位領域208から遠位領域202まで概して連続して延在し、ボールステント100は、単一ローブの金属性の拡張可能な本体の形態である。
【0095】
一実施形態では、ボールステント100が拡張すると、中間領域206、近位領域208、及び遠位領域202は、組み合わされて、略球形の形状を形成する。様々な実施形態では、ボールステント100の寸法は、治療される嚢状動脈瘤の大きさ及び形状に基づき選択される。ボールステント100の好ましい形状は、円形、長方形、及び不規則を含む。円形の拡張したボールステント100の直径は、約2mm〜約30mmの範囲であり、好ましくは約2mm〜約20mmの範囲の拡張直径を有する。長方形のボールステントまたはブロックステントの拡張長さは、好ましくは、約2mm〜約30mmの範囲である。ボールステント100は、約0.001mL〜約65mLの範囲の拡張容積を有し得る。好ましい実施形態では、球形ボールステント100の拡張直径は、約2mm〜約10mmの範囲である一方、好ましい拡張容積は、約0.004mL〜約40mLの範囲である。好ましい実施形態では、長方形のボールステントまたはブロックステント100の拡張長さは、約2mm〜約30mmの範囲である。
【0096】
図16G〜H及び16K〜Lは、拡張可能な本体140及び拡張可能な本体を送達するために使用することができるカテーテル220を図示する。一部の実施形態では、拡張可能な本体140は、
図16Gに示される、略円筒形中間領域206(円筒形部分の長手方向軸が中心軸212と直交する)、略半球形近位領域208、及び略半球形遠位領域208を含み得る。他の実施形態では、拡張可能な本体140は、
図24Aに示される、略円筒形中間領域206(円筒形部分の長手方向軸が頚部116の長手方向軸に沿って整合される)、略半球形近位領域208、及び略半球形遠位領域208を含み得る。中間領域206は、
図24Aに示されるように、近位領域208及び遠位領域208の両方の半径R2と等しい半径R1を有し得る。様々な実施形態では、送達カテーテル220は、典型的には、拡張可能な本体の近位頚部116または近位領域208と係合される。
【0097】
他の実施形態では、拡張可能な本体の壁102の1つ以上の部分は、壁の残りの部分よりも厚くてよい。例として、及び制限されないが、主要本体の中央の壁または拡張可能な本体の中間領域は、近位及び遠位領域または拡張可能な本体の一部分の壁よりも厚い、もしくは薄くてよい、または頚部の壁は、拡張可能な本体の主要本体よりも厚い、もしくは薄くてよい。様々な実施形態では、
図16A〜Dに示される、壁の厚さ120は、直径の増加に伴う壁応力の望ましくない増加を避けるために、拡張可能な本体の全体的な直径に対して縮小され得る。拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの様々な実施形態では、様々な小さい圧縮形態の送達構成を可能にし、低圧で拡張可能な本体の拡張を可能にするのに十分に薄い壁の厚さ120と、構造一体性を維持し、送達及び切り離し後の圧縮に耐えるのに十分に厚い壁の厚さとの間の平衡が取られ得る。したがって、壁の厚さ120の平均は、好ましくは、約10μm〜約50μmの範囲である。例として、及び制限されないが、約4mmの拡張直径を有する拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの壁の厚さ120は、約10μmであってよいが、約10mmの拡張直径を有する拡張可能な本体の壁の厚さは、約25μmであってよい。
【0098】
図24Aに示される、拡張可能な本体140は、第1の軸に対して平行な拡張可能な本体の主要本体の全長L1が第2の軸に平行な拡張可能な本体の全幅よりも長い(すなわち、半径距離R1の2倍)ように、円形または半球形端部を有する略円筒形状(円筒形状の長手方向軸が頚部116の長手方向軸と整合する)を有し得る。他の実施形態では、拡張可能な本体140は、中心軸212に沿った拡張可能な本体の主要本体の全長が中心軸と直交する拡張可能な本体の全幅よりも短いように、
図16G及び16Kに示される平坦化されたまたは平坦な端部を有する略円筒形状を有し得る。拡張可能な本体140は、単一ローブ形状の金属性の拡張可能な本体の形態である。
【0099】
様々な実施形態では、拡張可能な本体140は、約2mm〜約30mmの範囲である拡張直径(中心軸212に沿った、及び中心軸と直交する両方)を有する。壁の厚さ120に変化がないと仮定すると、拡張可能な本体140の壁の応力は、中間領域206の半径R1(
図24Aを参照)が増加すると増加する。したがって、一部の実施形態では、拡張可能な本体140の直径は、拡張可能な本体を形成するために使用される材料(例えば、金)の最大抗張力、及び圧縮された拡張可能な本体を拡張するのに必要とされる圧力によって制限される。
図24Aから理解できるように、拡張可能な本体140は、約2mm〜約120mmの拡張長さL1を有し得、かかる長さL1は、近位領域、中間領域、及び遠位領域を含む。好ましくは、長さは、約5mm〜約60mmであり、特定の実施形態では、拡張長さL1は、約40±0.03mmであり、中間領域206の長さL2は、約24±0.03mmであってよく、かかる長さL2は、中間領域のみを含む。
【0100】
頚部116と拡張可能な本体100、140、150、もしくは170A〜Gの近位領域もしくは近位端208との間の応力の集中は、
図24B〜Cに示される、頚部と近位領域との間の半径R4を増加させることにより減少されるか、または相殺することができる。例えば、半径R4を有する
図24Bの壁102が受ける応力は、R4′がR4よりも大きい場合、半径R4′を有する
図24Cの壁が受ける応力よりも大きい。加えて、応力は、拡張可能な本体の形成中に頚部116に組み込まれる金属環により、頚部116が拡張可能な本体100、140、150、もしくは170A〜Gの近位領域208の壁に遷移する点に集中し得る。この応力集中は、頚部116の全体的な壁の厚さN4を減少させることにより緩和することができる。例として、及び制限されないが、
図24Bに示される頚部116は、約25μmの壁の厚さN4を有し得るが、
図24Cに示される頚部は、約12.5μmの壁の厚さN4′を有し得る。
【0101】
<拡張可能な本体の拡張>
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの中央空隙または空間108は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを拡張する、または膨張させるために、流体、ゲル、固体、またはこれらに組み合わせで満たすことができる。用語拡張する、膨張させる、及びこれらの形式は、拡張可能な本体を送達または送達可能な構成から拡張したまたは少なくとも部分的に拡張した構成に変化する動作を指すために互換的に使用され得る。流体媒体は、容易に移動し、質量から分離することなくそれらの相対的位置を変更する粒子を有する物質である。拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを拡張するために使用することができる流体媒体は、液体、ガス、ゲル、及びこれらの組み合わせを含む。例として、及び制限されないが、流体媒体は、水、生理食塩水溶液、X線撮影造影溶液、またはこれらの混合物であってよい。一実施形態では、流体媒体は、薬物、薬理学的に活性な分子、もしくは薬学的調製物の溶液または懸濁液をさらに含み得る。
【0102】
様々な実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの多層構造を含む形状及び構造は、拡張可能な本体が患者に由来しない任意の支持構造を使用することなく膨張または拡張した構成にとどまることを可能にする。例えば、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを膨張させるために使用される流体媒体、及び任意に患者からの血液は、内部空隙108を満たし、ボールステント、ブロックステント、または拡張可能な本体を拡張した構成にとどめる。加えて、これらに限定されないが、血液凝固及び組織内殖を含む、患者に由来する支持構造は、拡張したとき、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの構造一体性を支持し、維持することができる。
【0103】
一実施形態では、
図17A〜Bに示される、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、血管1202及び1203の分岐点付近に位置する嚢状動脈瘤700を封鎖するために使用することができる。示される、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、位置決めされ、送達カテーテル352Aによって膨張し、送達カテーテル352A及び拡張した拡張可能な本体を通過することにより動脈瘤内に導入されるコイルまたは補助コイル162の補助により嚢状動脈瘤700の開口部703を封鎖することができる。コイルまたは補助コイル162は、動脈瘤700の壁(親血管1202及び1203から動脈瘤703への開口部と反対側の壁を含む)、ならびに拡張可能な本体を開口部に対して押圧するように拡張可能な本体が開口部703に向かうときに、コイル162が705によって示される力を加える拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの外側と接触する。結果として、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、706によって示されるように、血流が動脈瘤に入るのを防止する。一態様では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、補助コイル162を導入する前に完全に拡張され得る。別の態様では、補助コイル162は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの膨張前に少なくとも部分的に導入され得る。また別の態様では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの拡張及び補助コイル162の導入は、同時に、または交互増加方式で生じる。ある特定の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの膨張または拡張及びコイルまたは補助コイル162の挿入後、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、露出したステンレス鋼の環状領域を含む近位頚部250の一部分を腐食する電解により送達カテーテル352Aから切り離される。
【0104】
一実施形態では、多重コイルまたは補助コイル(複数可)162は、動脈瘤700内で展開され得る。一実施形態では、
図17Cに示される、1つ以上のコイルまたは補助コイル162の一部分は、動脈瘤の管腔、空隙、または空洞内で展開されるが、コイルの別の部分は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの空隙内で展開される。例えば、拡張可能な本体の膨張または拡張後、補助コイル送達カテーテル352Bは、送達カテーテル352Aを通して、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを通して、動脈瘤700の管腔内に完全に送達され、補助コイル162は、動脈瘤700の満たされていない部分に挿入され得る。コイル送達カテーテル352Bは、次いで、その遠位端が拡張可能な本体100、140、150、または170A〜G内に位置し、補助コイル162の残部または別の補助コイルが拡張可能な本体を用いて展開されるように後退させられる。拡張可能な本体100、140、150、または170A〜G内及び外側の両方での補助コイル162の展開は、動脈瘤700内の拡張可能な本体の位置を安定させ、維持するのに役立ち得る。
【0105】
別の実施形態では、補助コイル162は、多重補助コイルがコイルの磁気吸引により動脈瘤内で拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを安定させるために展開され得るように、磁気性であってよい。例えば、
図17Dに示される、第1の磁気補助コイル162Aは、前述のように、膨張した拡張可能な本体100、140、150、または170A〜G内で展開され得る。1つ以上の他の磁気補助コイル162Bは、次いで、動脈瘤700の頚部または開口部703内で展開される。補助コイル162Bは、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの展開後に頚部または開口部703の任意の残りの空間を満たし、閉塞する。一態様では、補助コイル162A〜Bは、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの外表面に吸引され、接触する。別の態様では、補助コイル162A〜Bは、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの壁を通して互いに吸引される。
【0106】
様々な他の実施形態では、拡張した拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの形状は、固形材料または支持構造を中央空隙または空間108内に設置することにより維持される。この固形材料の例としては、金属もしくはポリマーコイルまたはワイヤ、金属もしくはポリマー固体支持構造、生吸収性材料、半径方向に展伸する材料、ビーズ、粒子、顆粒、球体、微粒子、またはスポンジが挙げられる。ある特定の実施形態では、これらの固形材料は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの拡張を補助するようにも使用され得る。他の実施形態では、これらの固形材料は、拡張後に追加される。一実施形態では、
図17Eに示される、親血管1202内の動脈瘤700は、少なくとも1つのコイルまたは展伸ワイヤ1204を含むボールステント100で満たされる。一態様では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、コイルまたは展伸ワイヤ1204のみによって拡張され得る。他の態様では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、流体媒体によって拡張され、固形材料は、拡張可能な本体の拡張した形状を維持するための支持を提供するために後で追加され得るか、または逆も同様である。他の好適な生体適合性固形材料も使用することができる。固形充填部材は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの構造一体性を確実にするための格子として機能し得る。例えば、コイル1204は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの構造一体性を促進し、拡張可能な本体の圧縮を減少させることができる。一実施形態では、固形材料は、特定の大きさまたは形状の拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gと一致するように設計及び製造され、梱包された拡張可能な本体と共に使用するための医療デバイスの一部として梱包され得る。
【0107】
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが所望の治療に適切な大きさではない、または位置決めされない場合、拡張可能な本体は、意図的に畳み込みするか、または再捕捉することができる。一実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが、まだ送達カテーテルに取り付けられている場合、負圧が送達カテーテル内で発生し、拡張可能な本体の畳み込みを補助することができる。この実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、真空圧のみにより再度畳み込みし得る。
【0108】
他の実施形態では、拡張可能な本体の固有の安定した幾何学により、展開後に拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを畳み込みさせるために付加的努力が必要である。加えて、意図的な畳み込みを容易にするために、構造的特徴が拡張可能な本体100、140、150、または170A〜G内に組み込まれ得る。例えば、十分な真空圧下での畳み込みを促す幾何学応力集中を作り出すために、電鋳プロセス中に一連の縦溝が拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gに作製され得る。別の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの外表面は、ポリマー(厚いポリマーを含む)でコーティングされ、次いで、ポリマーコーティングがエッチングされ(レーザーエッチングを含む)、拡張可能な本体の外表面110に沿って一連の「リブ」、チャネル、または溝を残す。溝は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの周囲に横方向または長手方向に形成され得る。
【0109】
他の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを畳み込みさせるように設計された1つ以上の道具が使用され得る。一例では、いくつかの外方向に偏向された、または広げられた「指状部」を有する細長い管状の畳み込み道具が使用され得る。指状部は、畳み込み道具が患者の中に挿入されたときに内方向に畳み込みする。畳み込み道具が作動すると、指状部が半径方向に飛び出し、拡張した拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを取り囲む。畳み込み道具は、次いで、指状部が拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gと係合し、それを圧縮し、収縮するように後退する。真空も、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの畳み込みを促すために、プロセス全体を通して適用され得る。
【0110】
<使用中の拡張可能な本体>
有利に、
図17Fに図示される、ボールステント100は、送達カテーテルが取り除かれる一方で、拡張したボールステントが定位置に残存し、拡張した状態で動脈瘤の管腔の一部分、実質的には全て、または全てを満たすように、嚢状動脈瘤700の管腔、空洞、またはドーム701内に送達され、拡張され、次いで、送達カテーテル300から分離され得る。拡張したボールステント100は、典型的には、設置される嚢状動脈瘤の空洞701の形状に一致する。拡張したボールステント100は、
図17Fに示される、隣接するバルーンカテーテル1100の膨張したバルーン部分1102により適用される物理的力などの外部力によっても成形され得る。正確な設置及び成形により、ボールステント100は、嚢状動脈瘤の空洞701が完全にまたは実質的に満たされ、封鎖され、さらにボールステントが全く、または最小量のボールステントが、嚢状動脈瘤が形成された親血管1202の管腔内に延在するように位置決めされ得る。
【0111】
様々な形状の嚢状動脈瘤を治療する際、形状が略円形であり、拡張したボールステントが単一ローブを含む限り、円形、長方形、及び不規則を含む多くの拡張したボールステントの形状が許容される。形成された形状に関わらず、ボールステントが動脈瘤嚢700の空洞701内で拡張される場合、一実施形態では、ボールステントは、少なくとも部分的に、空洞の形状に一致するように設計される。
【0112】
一実施形態では、拡張可能な本体は、2つ以上の血管の交差点に位置する分岐部動脈瘤を治療するために使用され得る。
図17Gに示される、分岐部動脈瘤600は、血管1202及び1203に対してほぼ直角を形成する頚部または開口部603を有する。一態様では、分岐部動脈瘤600は、
図8T〜Vに示される、拡張可能な本体170Gによって治療することができ、
図8Vは、185により示される第1の軸176に沿って近位領域174Gを見たときの拡張可能な本体の図である。拡張可能な本体170Gは、構成が略円錐台形を有する近位領域174Gと、
図8A〜F及び8Uに示される拡張可能な本体170A〜Gの遠位領域172A〜Gのうちの任意の1つに類似する構成を有する遠位領域172Gとを含む。拡張可能な本体170Gは、それぞれ、近位及び遠位頚部116及び118も含む。
図17Gに示される、拡張可能な本体170Gの円錐台形構成は、拡張可能な本体が分岐部動脈瘤600の開口部603で血管1202及び1203の垂直面に接触し、それを封鎖することを可能にする。拡張可能な本体170G内及び/またはその外側でのコイルもしくは補助コイル(複数可)162の展開は、拡張可能な本体170Gの位置を分岐部動脈瘤600内で安定させ、維持するのにさらに役立ち得る。
【0113】
研究は、無傷内皮の存在が、ある特定の臨床状況において、血管の管腔の拡張及び動脈瘤に相関することを示唆する。これらの環境では、内皮細胞は、血管の管腔または動脈瘤における変化を感知し、壁の細胞外及び細胞成分における変化と関連する血管セグメントの壁または動脈瘤における細胞及び酵素活性の増加、ならびに管腔の拡張または拡大をもたらす生物学的プロセスを刺激する。研究は、内皮細胞が健康で生存するためにはそれらの管腔側で血液が流れることを必要とすることも示した。したがって、動脈瘤または血管セグメントを裏打ちする内皮細胞の管腔側の血液の流れを減少または排除する可能性がある医療デバイス、システム、または方法は、それにより内皮細胞の生存可能性を減少させ、内皮細胞からの生化学シグナル伝達を減少させ、及び細胞(and cellular)、血管または動脈瘤の拡張または拡大と関連する酵素活性を減少させる可能性があり、これは、動脈瘤の予防または治療において重要な目標である。これを考慮して、ある特定の実施形態では、ボールステント100は、嚢状動脈瘤を治療するために完全に拡張される。動脈瘤嚢における拡張したボールステントを満たし、遮断する作用の物理的性質に加え、この治療は、動脈瘤嚢の内皮生存可能性も減少させる。他の実施形態では、ボールステント100は、嚢状動脈瘤を治療するために完全に拡張させる必要はないが、部分的に拡張される一方で、動脈瘤を正常に封鎖するか、または内皮細胞の生存可能性を減少させることができる。全ての実施形態において、ボールステントは、送達カテーテルから切り離された後、拡張した状態(部分的にまたは完全に)で残存する。拡張した状態は、最大ボールステント容積の少なくとも20%、50%、75%、または90%、及び最大100%など、ボールステント100の少なくとも部分的膨張を指す。様々な態様では、生物空間の大きさは、任意の好適な方法によって決定され得る。次いで、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの大きさ及び構成は、空間または空間の所望の部分を最良に満たすように選択される。
【0114】
図11A〜F及び15A〜Fに関して以下に説明される様々な実施形態では、拡張可能な本体100または140は、嚢状動脈瘤内に位置決めされ、拡張した状態に膨張する。この実施形態では、拡張可能な本体100または140は、親血管1202から動脈瘤の開口部703の幅よりも広い拡張した幅または直径(近位ノーズコーン362Bから遠位ノーズコーン362Aに延在する軸を横断して測定されるとき)を有するように寸法決定される。膨張または拡張後、拡張可能な本体100または140は、動脈瘤の開口部703に向かって後退させられ、
図11E及び15Eに示される、コイルまたは補助コイル162は、送達カテーテルを通して、及び拡張可能な本体100または140も通して送達され、遠位頚部118を介してドーム701の領域の動脈瘤700内に位置決めされる。補助コイル162は、
図11E及び15Eに示されるように、動脈瘤700の壁の内表面704、及び拡張可能な本体の遠位表面を含む拡張可能な本体100または140の外表面の両方と接触する。補助コイル162は、拡張可能な本体100または140に対して力を加えて、動脈瘤700の開口部703に対して拡張可能な本体を押圧する。一実施形態では、補助コイルは、望ましくない生物学的または生理学的作用なく、拡張可能な本体100または140に吸引され、接触を保つようにわずかに磁気性であってよい。
【0115】
図11F及び17Bに示される、補助コイル162と併用して、拡張可能な本体100は、動脈瘤の開口部703を封鎖するために、ポペット弁に類似して機能する。特に、拡張可能な本体は、動脈瘤の開口部703を覆うプラグのように機能する一方で、補助コイル162は、拡張可能な本体100に一定の力を適用するバネとして機能する。
【0116】
様々な実施形態では、補助コイル162は、ニチノールから構成される。一態様では、補助コイル162は、約0.05mm〜約0.20mmの範囲の直径を有するワイヤから形成され得る。ニチノールワイヤは、
図3Bに示される、これに限定されないが、PTFEを含むポリマー161でさらにコーティングされ得る。一態様では、補助コイル162のコーティングされたニチノールワイヤまたはファイバは、コイルが横断する動脈瘤表面または他の血管の損傷の可能性を最小にするために、
図3Aに示される、ポリマー端キャップを含む端キャップ163を含み得る。コーティング及び端キャップは、
図7に示されるように、補助コイル送達カテーテル352Bを用いてコイルを挿入する際の摩擦も減少させることができる。様々な実施形態では、補助コイル162は、約0.002〜0.012インチの範囲の直径を有し得る。好ましくは、補助コイル162は、約0.004〜0.008インチの直径を有する。同様に、補助コイル162上のポリマーコーティング161は、約0.001〜0.003インチの範囲の厚さを有し得る。好ましくは、ポリマーコーティングは、約0.0015〜0.002インチの厚さを有する。コイル送達カテーテル352Bは、約0.014〜0.022インチの範囲の外径、好ましくは約0.016〜0.020インチの外径を有し得る。同様に、コイル送達カテーテル352Bは、約0.008〜0.016インチの範囲の内径、好ましくは約0.010〜0.014インチの内径を有し得る。
【0117】
一実施形態では、補助コイルは、動脈瘤内に送達され、拡張可能な本体によって占有されない動脈瘤の空隙を満たすことを可能にする。別の実施形態では、補助コイルは、
図12Aに示される、寸法X1×Y1を有する球体形状に予め形成されるか、または
図12Bに示される、寸法X1×Y1もしくはX2×Y2を有する楕円形状に予め形成される。例として、補助コイル162は、約8mmの直径のボール、または約8mm×4mmの回転楕円体に形成され得る。他の例では、補助コイルは、約50mm
3〜300mm
3の容積を有する3次元構築物に構成され得る。
【0118】
<拡張可能な本体の形成>
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを形成する例示的な方法では、壁102の中心層122は、蒸着により形成することができ、1つ以上のポリマー、純金属、金属合金、またはこれらの層からの蒸気は、基材または型(例えば、マンドレル)上に凝結される。型は、純金属または金属合金で形成された中空シェルを提供するために取り外すことができる。
【0119】
好ましい実施形態では、壁102の中心層122は、除去可能な形態または型(例えば、マンドレル)にわたって金属シェルを電鋳または電気メッキすることにより形成される。例えば、
図25A〜Cに示されるように、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを電鋳するための多部品マンドレル3200が部分断面で示される。マンドレル3200は、基部から除去可能である鋼の基部3202及び形成部材3204を含む。好ましくは、形成部材3204は、これらに限定されないが、アルミニウムまたはステンレス鋼を含む、剛性材料から構成される。球体として示されるが、形成部材3204の他の実施形態は、これらに限定されないが、送達可能(すなわち、完全に畳み込みした、またはプリーツ加工され、折り畳まれた)構成の中間にある構成、及び完全に拡張した構成を有する拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gをもたらす部分的にプリーツ加工されたまたは部分的に折り畳まれた本体3204の形状を含む、他の形状であってよく、かかる部分的にプリーツ加工されたマンドレル3204が
図26に示される。加えて、
図18G〜Hに示される、突出1800は、突出1800が電鋳または電気メッキプロセス中に形成されるように、形成部材3204上に形作ることができる。形成部材3204は、球形の拡張可能な本体100または150を形成するために、
図25A〜B及び27に示される球形であってよい。同様に、形成部材3204は、長方形、半球形端部を有する円筒形体、または拡張可能な本体140及び170A〜Gを形成するための任意の他の形状であってよい。様々な実施形態では、マンドレル3200または少なくとも除去可能な形態3204は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを形成するプロセス中に消費されるように、犠牲的である。
【0120】
金属性の拡張可能な本体を形成するために、形成部材3204は、基部3202から取り除かれる。形成部材3204の一部分は、基部3202から延在するネジ式スピンドル3206を係合することができるようにネジ式であってよい。形成部材3204が基部3202から切り離された後、金属環3208はネジ式スピンドル3206上に位置決めされる。
図27に示される一実施形態では、ネジ式スピンドル3206は、金属環3208が所望の位置に収容され得るように、ネジ式スピンドル3206よりも大きい直径を有する肩部3212を含む。
【0121】
金属環3208は、マンドレル3200の非犠牲構成要素である。一実施形態では、金属環3208は、電解に反応性である、任意の生体適合性金属である。例えば、金属環3208は、金、316Lステンレス鋼、または304ステンレス鋼から構成される。好ましくは、304ステンレス鋼は、316Lステンレス鋼よりも低いニッケル含有量を有し、電解中の細胞毒性のリスクを最小にするため、金属環は、304ステンレス鋼を含む。一部の実施形態では、304ステンレス鋼は、水の加水分解電位(約0.82V)よりも低い孔食電位(参照電極に対して約0.18V〜0.38V)を有するため、好ましい。したがって、304ステンレス鋼を用いた電解は、孔食電位(それぞれ、約0.98V〜1.18V及び約0.7V〜0.9V)が水の加水分解電位を超える316Lステンレス鋼または金を用いて行われる電解よりも再現性のある結果で、より制御された条件下で行うことができる。
【0122】
様々な実施形態では、金属環3208は、長さが約0.025インチ〜約0.150インチであり、壁は、厚さが約25.4μm〜約254μmである。一実施形態では、金属環3208は、長さが0.05インチである。金メッキまたはコーティングは、任意に、金の拡張可能な本体を形成するために使用される金の蓄積を促すために、金属環3208の少なくとも一部分3210に適用され得る。同様に、これに限定されないが、白金を含む別の金属から構成されるメッキまたはコーティングは、他の金属の蓄積を促すために使用され得る。そのため、金属環3208は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜G内に組み込まれ、拡張可能な本体の頚部116または118の全体またはその一部分を形成する。非導電性ポリマー接合部は、頚部116または118と拡張可能な本体100の円形体部分との間に設置され得る。この接合部は、拡張可能な本体100にさらなる柔軟性を提供し、同時に様々な実施形態の拡張可能な本体を切り離すために使用される電解電流から拡張可能な本体をさらに絶縁する。
【0123】
金属環3208及び形成部材3204がネジ式スピンドル3206上に位置決めされたら、マンドレル3200は、金イオンが形成部材及び金属環3208の少なくとも一部分上に蓄積される、金などの金属イオンを含む電解質浴(図示せず)中に設置される。特に、マンドレル3200は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが形成部材3204及び金ばりを有する金属環3208の一部分にわたって電鋳され、それにより金属環及び拡張可能な本体を結合するように位置決めされる。一部の実施形態では、金属環3208の一部分は、電鋳前にマスキングを使用する方法を含む、金でコーティングされない。
【0124】
様々な実施形態において、及び
図16A〜Dから理解できるように、ボールステント壁102の厚さ120は、電鋳プロセスを変更することにより制御することができる。例えば、電鋳プロセスの継続時間を調節することにより、より厚いまたはより薄い厚さの壁が形成され得る。同様に、壁の厚さ120は、1つ以上のマスクをマンドレル3200に適用することにより、ある特定の位置で変更することができる。加えて、溶液浴中の陽極に対するマンドレル3200の位置も、壁の厚さに影響を及ぼす。例えば、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの頚部の内部特徴は、拡張可能な本体の円形の球形部分よりも薄い壁を有し得る。金属環3208を含む頚部を含む頚部116から拡張可能な本体を分離するように切断され得る、より薄く、したがって、より脆弱な頚部領域を有する拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが意図的に形成され得る。代替的または追加で、線または片の形態の応力集中環は、露出した金属の環状領域で拡張した拡張可能な本体から送達デバイスまたはカテーテルの分離を容易にするのを補助するために、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの頚部または近位部分208、より具体的には、露出した金属の環状領域(例えば、環3208のステンレス鋼部分または頚部116の金部分)で画定され得る。そのような応力集中線は、レーザーエッチング、鋸挽もしくは磨砕などの様々な機械的動作、または電解を含む様々な方法により、露出した金属の環状領域内に形成され得る。
【0125】
形成後、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜G及び形成部材3204は、形成部材が取り除かれて、
図28の部分的断面で示される、近位頚部全体もしくはその一部分を形成し得る金属環3208、ならびに主要本体及び任意に遠位頚部を含み得る拡張可能な本体の残部のみを残す、マンドレル基部3202から取り外される。一実施形態では、アルミニウム形成部材3204は、化学的及び/もしくは熱浸出またはエッチングにより、頚部116を通して取り除かれる。別の実施形態では、これに限定されないが、オーガービットを用いた穴開けなどの機械的動作により、頚部116を通してアルミニウム形成部材3204内に穴が開けられる。穴は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gからアルミニウム形成部材3204を取り除くために、化学エッチングプロセスを加速し、調節するために使用され得る。好ましくは、機械的、化学的、及び熱的方法の組み合わせは、形成部材3204の成分の全てが除去されるのを確実にするために使用される。拡張可能な本体の十分な柔軟性または展性を確実にし、特に拡張可能な本体が残留アルミニウムを含む場合など、移植後の任意の毒性作用を最小にするために、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gから形成部材3204を完全に除去することが望ましい。
【0126】
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの応力集中領域または表面変化の存在を低減するため、及び形成部材3204からの同心機械痕の移動を排除するために、マンドレル3200及び特に形成部材は、拡張可能な本体の電鋳前に研磨または粗研磨され得る。未研磨の形成部材3204及び得られた金の拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、それぞれ、
図29A及び29Bに示される。逆に、粗研磨仕上げを有する研磨された形成部材3204及び得られた金の拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、それぞれ、
図29C及び29Dに示される。一実施形態では、形成部材3204の研磨は、表面欠陥または特徴の最高点と最低点の距離を約0.1μm以下に減少させる。
【0127】
形成部材3204が、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gから除去されたら、拡張可能な本体は、拡張可能な本体の可撓性を改善するために、アニーリングプロセスを受けることができる。一実施形態では、拡張可能な本体は、約1時間、約300℃に加熱され、次いで、室温の蒸留水浴中で直ちにクエンチされる。他の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、第1のアニーリングプロセス後に折り畳まれるか、またはさもなければ変形され、次いで、1つ以上のさらなるアニーリングプロセスを受ける。さらなる実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、パリレンなどのポリマーでのコーティングを含む、外表面がコーティングされ、次いで、1つ以上のアニーリングプロセスを受ける。
【0128】
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの内表面及び外表面は、製造から残存する任意の汚染物を除去するために洗浄され得る。例えば、一実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、約10分間、イソプロピルアルコール浴を収容する超音波洗浄器に設置される。拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、次いで、浴槽から取り出され、拡張可能な本体の内部に残存する任意の汚染物を除去するために蒸留水が注入される。任意に、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、約90℃に保たれた真空オーブンで乾燥させることができる。様々な実施形態では、拡張可能な本体の外表面及び任意に内表面は、拡張した拡張可能な本体の主要本体または遠位頚部の表面上の電解の電位を減少させることを含む、展開中の患者との望ましくない反応性の電位を減少させるために、白金でメッキされ得る。
【0129】
図16D、30A、及び30Bに示される、ボールステント100の外表面110、内表面106、またはその両方は、パリレンまたはアクリル系ポリマーなどのポリマーでコーティングされ得る。ポリマーは、予め形成された材料を所望の配向に組み込むことにより、蒸着、または他の方法により付加され得る。一部の実施形態では、頚部116の少なくとも一部分または金属環3208の内表面3304は、コーティングされない。一実施形態では、ボールステント100は、非金属コーティングの適用後に少なくとも1回、前述のようにアニーリングされ得る。
【0130】
壁102が白金などの電解中に高度に非反応性である材料から構成される拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの実施形態では、頚部116または118の内側及び外側は、コーティングされ得るが、残りの表面はコーティングされない。同様に、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが電解以外の動作により切り離される一部の実施形態では、内表面106のみが非金属コーティングでコーティングされ得る。
【0131】
一部の実施形態では、コーティング後、ポリマーコーティングの一部分は、
図30C〜Fに示される、片または環構成の金属表面を露出させるために外表面3300から除去される。他の実施形態では、露出した金属表面は、コーティング前にこの領域をマスキングし、その後、マスキング材料を除去することによって形成され得る。電解は、露出した金属表面を含む領域で頚部3300の残部及び送達カテーテルから拡張した拡張可能な本体を分離するために使用され得る。切り離し部位(すなわち、片または環構成の露出した金属表面)3302の幅Wは、約0.1mm〜約0.4mmの範囲であってよい。切り離し部位Wは、頚部116の長さN1に沿ったいずれかの場所に位置し得る。一部の実施形態では、Wは、金属環3208によって形成された頚部の領域に位置し得る。特定の一実施形態では、切り離し部位3302の露出した片は、0.25mm±0.03mmの幅Wを有し、頚部116の端部から約0.51mmm±0.03mmの長さN5に位置する。金属片は、これらに限定されないが、レーザーエッチングまたはレーザー焼灼を含む、任意の好適な方法によって露出され得る。他の実施形態では、切り離し部位3302の金属片は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの折り畳みまたは圧縮前または後に露出され得る。例として、及び限定されないが、一実施形態では、領域3302の露出した金属は金であるが、他の実施形態では、露出した金属はステンレス鋼である。
【0132】
様々な実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの壁102は、
図16Bに示される、複数の微小穿孔1300を作製するために穿孔される。例として、及び限定されないが、微小穿孔1300は、壁102をレーザー穿孔することによって作製され得る。微小穿孔1300または細孔は、直径が約1μm〜約500μmの範囲であってよく、内部空隙108から外表面110までの壁1022の厚さを通って完全に延在し得る。代替的に、微小穿孔された拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、マスキングパターンの使用などにより、電鋳プロセス中に形成され得る。
【0133】
穿孔後、拡張可能な本体の表面110及び106は、微小穿孔1300を完全に覆わないポリマーでコーティングされ得、それにより内表面と外表面との間にチャネルを残す。代替的に、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、コーティング後にレーザー穿孔され得る。微小穿孔1300は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの内部空隙108と拡張可能な本体の外側の環境との間の流体の交換を可能にする。
【0134】
様々な実施形態では、
図16C〜Dに示される、外層104は、さらなる電気メッキもしくは電鋳により、蒸着により、またはスパッタ堆積により、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの中心層122の外側に形成され得、材料は、標的(例えば、金属または合金)から腐食され、その後、基材(例えば、マンドレルもしくは型)上に堆積され、基材上に薄層を形成する。同様に、内層214は、さらなる電気メッキもしくは電鋳により、蒸着により、またはスパッタ堆積により、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの中心層122の内側に形成され得る。
【0135】
様々な実施形態では、壁102の強度及び柔軟性の特徴を変更するために、さらなるポリマーコーティングが拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gに適用される。例えば、ポリマーは、壁にさらなる強度または柔軟性を提供するために、浸漬、スピン、またもしくはスプレーコーティングを介して、または特定のポリマーに特化した堆積プロセスを通して適用され得る。さらなるコーティングは、特に、パリレン、生体適合性ポリウレタン、PTFE、及びシリコーンであってよい。一実施形態では、このコーティングは、機械的または化学的テンプレートを使用することにより、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの頚部116または118に限定され得る。様々な実施形態では、詳細な幾何学構造及びデザインは、折り畳み幾何学構造を有する壁特性をさらに最適化するために、補強コーティングにレーザーエッチングされ得る。さらに、除去が必要とされない領域における補強コーティングの除去は、畳み込みされ、巻き付けられた拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの最終直径から不必要な材料も除去するだろう。
【0136】
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの主要本体の壁102は、頚部116とは異なる方法によって形成され得る。
図16C〜Dに示される、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの中心層122は、外層もしくはコーティング104または内層もしくはコーティング214とは異なる方法によって形成され得る。様々な他の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、壁102及び/もしくは外層104を形成するために1枚以上の金属シートを所望の構成に操作し、固定することによって形成され得る。これらの2次元シートは、ゴム、プラスチック、ポリマー、織布、または編み繊維材料、または他の材料、またはこれらの組み合わせをさらに含み得る。例として、及び制限されないが、1枚以上の2次元金属シートは、拡張可能な本体の形状に折り畳まれ、溶接、蝋接、接着、または一緒に結合され得る。同様に、2次元材料シートは、外層104または内層214を形成するために、操作及び固定され得る。
【0137】
別の実施形態では、
図2A、2B、5A、及び5Bに示される、ステンレス鋼(SST)環250は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの形成後、溶接を介して近位頚部116に取り付けられる。他の実施形態では、頚部116全体がステンレス鋼であってよく、拡張可能な本体の形成中に組み込まれるか、または後に本体に溶接され得る。SST環250またはSST頚部116は、これらに限定されないが、300シリーズのステンレス鋼または400シリーズのステンレス鋼、及び好ましくは304、316、316L、または316LVMステンレス鋼を含む、生体適合性のステンレス鋼合金から構成され得る。
【0138】
SST環250は、電解によって引き起こされるガルバーニ電気腐食にSST環をより感受性にするために、1つ以上の熱処理プロセスを受けることができる。したがって、熱処理プロセスは、SST環250がより容易に切断されることを可能にし、それにより送達カテーテルから拡張可能な本体を切り離すために必要な時間を短縮する。一態様では、SST環は、SST環の表面をレーザーエッチングすることにより加熱される。SST環250は、環を近位頚部116に取り付けるために、溶接プロセスによっても加熱される。溶接またはレーザーエッチングの加熱プロセスは、電解のガルバーニ電気腐食に対してSST環250を感作させることができると考えられる。
【0139】
一実施形態では、SST環250は、
図2A〜B、2D〜I、2K〜N、2P〜Q、6A〜D、8G〜K、8P、10B、及び14Bに示される、細長い電解セグメント260に含まれ得る。この実施形態では、電解セグメント260は、陰極環262及び電解の陽極として機能するSST環250の少なくとも一部分を含むように変更された送達カテーテル400の遠位部分に取り付けられるカテーテルまたはガイドワイヤに類似するコイルセグメントである。
図23H〜Iに関して以下に説明される熱硬化性ポリマーセグメント1020に類似して、電解セグメント260は、環陰極電極262及びSST環陽極250を分離する絶縁コーティング264を含む。別の実施形態では、電解セグメント260は、独立して製作され、後に任意の好適な方法を使用して送達カテーテル400に固定され得る。例として、及び制限されないが、電解セグメント260を送達カテーテル400に固定するための方法は、溶接、蝋接、または接着を含み得る。
【0140】
<送達デバイス>
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、「送達デバイス」または「デバイスカテーテル」として知られる医療デバイスの細長い部分によってヒト身体内に前進させられ、位置決めされ、送達カテーテルは、特に、医療デバイスの細長い部分が可撓性である場合に使用される。一実施形態では、送達デバイスは、少なくとも1つの管腔または潜在的な管腔を画定する細長い医療デバイスである。送達デバイスは、近位端及び遠位端を有し、デバイスの近位端の流体媒体供給源から送達デバイスの遠位端に取り付けられる、または連結される拡張可能な本体100、140、150、もしくは170A〜Gの中央空隙または空間108内に流体媒体を送達するように寸法決定される。さらに、嚢状動脈瘤の管腔もしくは標的血管の管腔などの血管系の所望の位置に拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを位置決めすることができ、拡張可能な本体の拡張を容易にし、次いで、送達デバイスからの拡張可能な本体の分離を容易にする任意の医療デバイスまたは医療デバイスの構成要素は、一般的に、送達デバイスとして許容される。典型的には、送達デバイスは、可撓性カテーテル(「送達カテーテル」)である。好ましくは、送達カテーテルは、
図7、9、及び13に示される、送達カテーテル300、352A〜B、及び400を含む血管系により位置にアクセスするのに好適な任意の可撓性カテーテル、中空ワイヤ、除去可能コアワイヤ、またはこれらの組み合わせであってよい。送達デバイスはまた、血管系内または他の生体導管の位置にアクセスするのに好適な任意の他の種類のカテーテル、中空ワイヤ、もしくは除去可能コアワイヤ、または代替的に、ニードルもしくはトロカール、探り針、またはこれらの組み合わせであってもよい。様々な実施形態では、送達デバイスは、嚢状動脈瘤の管腔、または標的動脈もしくは静脈の管腔、または他の形態の生体導管に、取り付けられた圧縮された拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを運ぶことができるカテーテル300、352A〜B、または400である。
【0141】
カテーテルは、他の機能の中でも、流体の注入または引き抜きを可能にするために、血管を含む身体区画内に挿入するために構成された可撓性で管状の細長い医療デバイスである。カテーテルは、多くの場合、ポリマーまたはプラスチックで形成され、任意に、補強のためにコイルまたは編組構成などの金属をさらに含む。カテーテルは、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gへの取り付けを可能にし、圧縮された拡張可能な本体の、動脈瘤嚢の管腔もしくは標的血管の管腔、または他の生体導管への送達を容易にし、圧縮された拡張可能な本体の膨張または拡張を容易にし、拡張した拡張可能な本体から分離するように構成され得る。一部の実施形態では、送達カテーテル300、352A〜B、または400は、
図10A及び17Aに示される、圧縮形態で、取り付けられた拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gと共に血管系を通過するように構成され得る。拡張後、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、送達カテーテル300、352A〜B、または400から分離され、それにより拡張した拡張可能な本体が定位置に残存する一方で、送達カテーテルが身体から取り除かれるのを可能にする。この方法では、送達カテーテルは、従来の剛性管状ステントへの取り付けが、取り付けられた圧縮された従来の管状ステントの、特定の血管のセグメントまたは他の生体導管への送達を容易にし、圧縮された従来の管状ステントの拡張を可能にし、拡張した従来の管状ステントから分離することを可能にするように構成される、血管形成バルーンカテーテルに類似する。
【0142】
送達カテーテル300、352A〜B、または400は、生体適合性材料から構成される。例として、及び制限されないが、送達カテーテル300、352A〜B、または400及びその様々な構成要素は、シリコーンゴム、天然ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、コポリエステルポリマー、熱可塑性ゴム、シリコーン−ポリカーボネートコポリマー、ポリエチレン
、エチ
レン酢酸ビニルコポリマー、
織られたポリエステル繊維、またはこれらの組み合わせで形成され得る。一実施形態では、送達カテーテル300、352A〜B、または400の壁は、使用中の送達カテーテルの制御を強化し、よじれを減少させるために、コイル状もしくは編組ステンレス鋼またはニチノールなどの金属で補強され得る。送達カテーテル補強に好適な金属は、ステンレス鋼及びニチノールを含む。
【0143】
図7、9、10A〜B、13、14A〜B、及び23A〜Bに示される、送達カテーテル300、352A〜B、または400は、送達カテーテルの近位端から送達カテーテルの遠位端に、そして拡張可能な本体の中央空隙108内への流体媒体の通過を可能にするための管腔を画定する中空、または潜在的に中空の円筒形部材を有する。送達カテーテル352A〜B、または〜は、圧縮された拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを所望の位置に送達し、拡張可能な本体の膨張または拡張を容易にし、送達カテーテルからの拡張した拡張可能な本体の分離を容易にするために、身体に挿入することができるように設計及び寸法決定される。単一の管腔送達カテーテル300、352A〜B、または400が使用される場合、圧縮された拡張可能な本体は、動脈瘤もしくは標的血管内の標的位置内またはその付近に、その遠位端により位置決めされる別個のより大きなカテーテル、ガイドカテーテル、またはガイドシースを通して前進させられた後、嚢状動脈瘤の管腔または標的血管の管腔内に位置決めされ得る。動脈瘤嚢の管腔または標的血管の管腔に入り、ガイドカテーテルの外に出たら、圧縮された拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは拡張され、次いで、拡張した拡張可能な本体及び送達カテーテル300、352A〜B、または400は分離され、送達カテーテル及びガイドカテーテルは身体から取り除かれ得るが、拡張した拡張可能な本体は定位置に残存する。送達カテーテル300、352A〜B、または400の中空または潜在的に中空の円筒形部材306は、約0.05mm〜約0.25mmの範囲の壁の厚さを有する。好ましくは、中空円筒形部材306の壁の厚さは、約0.1mm〜約0.2mmの範囲である。拡張可能な本体108の中央空隙もしくは空間内への流体媒体の通過を可能にする目的の中空円筒形部材306により画定される管腔312は、約0.4mm〜約1mmの範囲の直径を有する。中空円筒形部材306の近位端は、例えば、水、生理食塩水、もしくはX線撮影造影溶液を含むシリンジ314またはポンプ(図示せず)などの加圧流体媒体源と連通するポートもしくはハブ3408を含む。拡張可能な本体を拡張するための流体媒体は、ハブまたはポート3408を通って送達カテーテル300、352A〜B、または400内に受容される。
【0144】
<単一管腔カテーテル>
図9は、医療デバイス500の送達カテーテル部分400の単一管腔実施形態の長手方向図を示し、
図20Aは、単一管腔カテーテルの横断面を示す。
図11A〜Fに示される、単一管腔実施形態に関して、送達カテーテル400は、圧縮されたボールステント100を嚢状動脈瘤700の管腔701に送達するために、ガイドカテーテル800の管腔を通って移動する。この単一管腔実施形態に関して、送達カテーテル400は、誘導部材またはガイドワイヤの通過を可能にするように寸法決定される管腔を画定する中空円筒形部材を含まない。
【0145】
送達カテーテル300、352A〜B、または400の寸法は、治療される動脈瘤の大きさ及び血管系内の動脈瘤の位置による設計選択の問題である。治療される動脈瘤と医療デバイスの血管系内への挿入部位との間の距離は、一部、送達カテーテル300、352A〜B、または400の長さを決定する。送達カテーテルの長さは、約5cm〜約300cmの範囲であり、好ましくは約75cm〜約225cmの範囲である。医療デバイスの血管系内への挿入部位と治療される動脈瘤との間の通路内の最小直径血管セグメントは、一部、送達カテーテル300、352A〜B、または400の直径を決定する。送達カテーテルの直径は、2Fr〜7Frの範囲であり、好ましくは2Fr〜5Frの範囲である。
【0146】
図10A〜Bは、医療デバイス500の送達カテーテル400部分の単一管腔実施形態の長手方向図を示す。
図10Aは、圧縮形態のボールステント100を有する医療デバイス500の単一管腔実施形態の長手方向図を示す。
図10Bは、拡張した形態のボールステント100を有する医療デバイス500の単一管腔実施形態の長手方向図を示す。
【0147】
一部の実施形態では、
図10A〜Bに示されるように、送達カテーテル400の近位端は、シリンジ314などの流体媒体供給源を、送達カテーテルの近位端から拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの中央空隙もしくは空間に流体媒体を送るように構成された中空円筒形部材の管腔312に接続するためのルアーロックまたはルアースリップ型接続を容易にすることができるハブ3408と共に構成される。
図22に示される、送達カテーテル400の管腔312は、雌ルアー嵌合具2802を通してシリンジ314などの流体媒体供給源に接続される。活栓2804またはフロースイッチは、送達カテーテル内外への流体媒体の移動に対してより良い制御を可能にするために、流体媒体供給源と送達カテーテル400との間に位置決めされ得る。
【0148】
図17Eに示されるように、一実施形態では、単一管腔送達カテーテルは、ボールステント100を動脈瘤嚢700の管腔701内に設置するために使用され得る。この実施形態に関して、任意の除去可能なワイヤまたは緊塞具404は、送達カテーテルから除去される。除去可能なワイヤまたは緊塞具404は、挿入及び除去を容易にするために、ハンドル408または他のデバイスを含み得る。次いで、シリンジ314などの流体媒体供給源はハブ3408に接続され、流体媒体は圧力下でシリンジ314からボールステント100の中央空隙もしくは空間108内に移動され、動脈瘤嚢700の管腔701内でのボールステントの膨張もしくは拡張をもたらし、動脈瘤嚢の実質的に全てまたは一部分を満たすことができる。水(脱イオン水を含む)、生理食塩水、X線撮影造影剤の溶液、またはトロンビンなどの薬物の溶液などの流体媒体は、圧縮されたボールステント100を拡張するために使用され得る。
図17Eに示されるように、ボールステント100の膨張または拡張後、コイル、補助コイル、展伸ワイヤ、または展伸構造1204は、ボールステント100の中央空隙内に設置され得る。
【0149】
ボールステント、ブロックステント、または拡張可能な本体から送達カテーテル400を分離するために、様々な方法及びデバイスが使用され得る。
図9、10A〜B、及び23Aに示される一実施形態では、送達カテーテル300または400は、1つ以上の電解ワイヤ(複数可)320または絶縁導体ワイヤ(複数可)を含む。この実施形態に関して、ボールステント100が拡張した後、電解によりボールステント100の近位頚部の一部分(ステンレス鋼部分を含む)を溶解するために、電流が電解ワイヤ(複数可)320または絶縁導体ワイヤ(複数可)に適用される。代替の実施形態では、電流は、電解により、ボールステント100と送達カテーテル300もしくは400との間のステンレス鋼環250の一部分を溶解するため、またはボールステント100の近位領域の一部分を溶解するために適用され得る。これらの実形態のいずれについても、直流(DC)を使用することができる。近位頚部、ステンレス鋼環250、またはボールステント100の近位領域が溶解または腐食されると、送達カテーテル300または400は、拡張したボールステントから分離され、送達カテーテル及びガイドカテーテル800は、除去される。
【0150】
図23B〜Cに図示される様々な実施形態では、単一管腔カテーテル1000は、以下により完全に説明される、電解を行うための導電路(複数可)を提供するために、1、2、または3の電気導体(例えば、ワイヤまたはケーブル)からなるコイル補強された壁1002を有する。一実施形態では、壁1002の外表面1004はポリイミドから構成され、親水性または滑性コーティングを有する一方で、導電路(複数可)は、0.001インチ×0.003インチの平坦なステンレス鋼コイル1006を含む。導体コイル(複数可)1006は、電解を行うことに関して以下に論じられるように、
図23B〜Fに示される1、2、または3の導体配置1008に構成され得る。コイル1006の導体及び任意の他の導体は、直線、編組、またはコイル状であってよい。導体コイル1006によって画定された導電路は、パリレンなどの絶縁ポリマーにコーティングされるが、内部管腔1012は、PTFE複合体を含む、PTFEで裏打ちされ得る。
【0151】
ある特定の実施形態では、除去可能なコアを有する変更された導入ワイヤが単一管腔送達カテーテルとして使用され得る。導入ワイヤは、固体金属コアが除去され、流体媒体を注入するために使用され得る管腔を残す、変更されたガイドワイヤである。除去可能なコアを有する導入ワイヤは、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが遠位端に取り付けられ、コアワイヤの除去後にワイヤ管腔を通して拡張されるように変更され得る。
【0152】
一部の実施形態では、送達デバイスの内表面及び外表面の全てまたは一部分は、親水性または滑性コーティングでさらにコーティングされ得る。他の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの全てまたは一部分も、親水性または滑性コーティングでコーティングされ得る。
【0153】
<2重管腔カテーテル>
図13及び20Bに示される、送達カテーテル300は、
図14A〜B及び15A〜Fから理解できるように、医療デバイスのボールステント100構成要素を所望の位置に誘導するのを補助するために、ガイドワイヤ302などの誘導部材を受容するための第2の管腔324を画定する追加の中空円筒形部材を含み得る。この第2の管腔324は、一般的に、第1の管腔312に隣接し、かつ平行である。
図13及び20Bに示される、送達カテーテル300は、2重管腔カテーテルであってよく、1つの管腔312は、送達カテーテルの近位端の流体媒体供給源から送達カテーテルの遠位端のボールステントの中央空隙もしくは空間108に流体媒体を通過させることができるように構成され、もう1つの管腔324は、血管系における医療デバイスの前進及び位置決めを容易にするために、ガイドワイヤ302などの誘導部材を受容するように構成される。ある特定の実施形態では、誘導部材を受容するように構成される管腔324の遠位端は、近位ハブから送達カテーテルの遠位端まで通過する送達カテーテルの一部、または送達カテーテルの遠位端に連結もしくは結合される個別要素のいずれかとして、
図2B〜C、2E、2G、2L〜N、2O〜P、8H、8J〜O、及び8R〜Sに示される、ブリッジカテーテル160に類似するブリッジカテーテルによって画定され得る。前述のように、この誘導カテーテルは、ガイドワイヤ、誘導部材、コイル、補助コイル、または補助コイルカテーテルが送達カテーテルのハブを通過し、医療デバイスの遠位端から出ることができるように、近位頚部を通過し、拡張可能な本体の空隙を通って、遠位頚部に動作可能に連結することができ、動脈、静脈、もしくは他の生体導管内にガイドワイヤまたは誘導部材を位置決めするためを含み、また嚢状動脈瘤の管腔内にコイルもしくは補助コイルを設置するためを含む。
【0154】
図20Bに示される、送達カテーテル300は、2つの中空円筒形部材を含み、各々は管腔を有し、中空円筒形部材304または306は、約0.05mm〜約0.25mmの範囲の壁の厚さを有する。好ましくは、中空円筒形部材304または306の壁の厚さは、約0.1mm〜約0.2mmの範囲である。ガイドワイヤ302を受容するための中空円筒形部材304によって画定される管腔は、約0.25mm〜約0.5mmの範囲の直径を有する。流体媒体がボールステント100内を通過するための管腔の直径及び誘導部材324を受容するための管腔の直径は、類似して寸法決定され得る。代替的に、流体媒体がボールステント、ブロックステント、または拡張可能な部材内を通過するための管腔の直径は、ガイドワイヤ302などの誘導部材を受容するため、またはコイル、補助コイル、もしくは補助コイルカテーテルを受容するための管腔の直径よりも大きくても、または小さくてもよい。
【0155】
2つの管腔を有する送達カテーテルに関して、第1及び第2の中空円筒形部材は、類似して寸法決定され得る。代替的に、第2の中空円筒形部材は、ガイドワイヤ、誘導部材、コイル、補助コイル、もしくは補助コイルカテーテルを受容するために、より大きい直径を有するか、またはより小さい直径を有し得る。第2の中空円筒形部材304の近位端は、ハブ3408に係合される。ハブ3408は、ガイドワイヤ302、誘導部材、コイル、補助コイル、または補助コイルカテーテルを第2の中空円筒形部材304内に挿入するのを容易にする。
図13、14A〜B、15A〜F、及び20Bから理解できるように、一部の実施形態では、ガイドワイヤ302、誘導部材、コイル、補助コイル、または補助コイルカテーテルは、第2の中空円筒形部材304を通って供給され、送達カテーテル300の遠位端から外、及び医療デバイスの遠位端から外にも延在され得る。ブリッジカテーテル構成要素を欠くそれらの実施形態を含む他の実施形態では、コイル、補助コイル、または補助コイルカテーテルは、第2の中空円筒形部材304を通して供給され、ボールステント、ブロックステント、または拡張可能な本体の中央空隙に設置され得る。2重管腔送達カテーテルを用いた実施形態の一部では、送達カテーテル300は、圧縮されたボールステント140が嚢状動脈瘤の管腔内に位置決めされるまで、ガイドワイヤ302にわたって前進させられる。圧縮されたボールステント140が所望の位置に位置したら、ボールステント140は、ボールステント拡張ハブ3408に接続されたシリンジ314によって第1の中空円筒形部材306に提供される流体媒体によって拡張される。水、生理食塩水、X線撮影造影剤の溶液、またはトロンビンなどの薬物の溶液などの流体媒体は、圧縮されたボールステントを拡張するために使用され得る。ガイドワイヤ302は、好ましくは、ガイドワイヤの遠位先端が動脈瘤に到達するのに十分な長さの血管造影ワイヤであり、近位端は、進入点から外に、かつそれから離れて血管系内に延在する。一部の実施形態では、ガイドワイヤ302は、真っ直ぐまたは角のある遠位先端を有するが、他の実施形態では、ガイドワイヤ302は、典型的には、任意の適用された応力が取り除かれた後に先端がJ字形状に戻る形状記憶合金または編組金属から構築される湾曲のJ字形状の遠位先端を有する。ガイドワイヤ302の材料及び寸法は、横断される血管の直径、長さ、及び蛇行に基づき選択され得る。典型的には、ガイドワイヤ302は、任意の好適な生体適合性材料から構成され得、約0.3mm〜約0.95の範囲の外径を有する。
【0156】
図14A〜Bは、医療デバイス500の送達カテーテル部分300の2重管腔実施形態の長手方向図を示す。
図14Aは、圧縮形態の拡張可能な本体140を有する医療デバイス500の2重管腔実施形態の長手方向図を示し、一方、
図14Bは、拡張した形態のボールステント140を有する医療デバイス500の2重管腔実施形態の長手方向図を示す。送達カテーテル300は、ガイドワイヤ302にわたってボールステント140を前進させ、動脈瘤嚢の管腔内に入れるために使用される。送達カテーテル300は、動脈瘤嚢700の管腔701内でボールステント140を拡張するために、流体、液体、ガス、固体、またはこれらの組み合わせを送達するためにも使用される。一部の実施形態では、送達カテーテル300または400は、1つ以上の電解ワイヤ(複数可)320または絶縁導体ワイヤ(複数可)を含む。これらの実施形態に関して、ボールステント100が拡張した後、電解によりボールステント100の近位頚部の一部分(ステンレス鋼部分を含む)を溶解するために、電流が電解ワイヤ(複数可)320または絶縁導体ワイヤ(複数可)に適用される。代替の実施形態では、電流は、電解により、ボールステント100と送達カテーテル300もしくは400との間のステンレス鋼環250の一部分を溶解するため、またはボールステント100の近位領域の一部分を溶解するために適用され得る。これらの実形態のいずれについても、直流(DC)を使用することができる。近位頚部、ステンレス鋼環250、またはボールステント100の近位領域が溶解または腐食されると、送達カテーテル300または400は、拡張したボールステントから分離され、送達カテーテル及びガイドカテーテル800は、除去される。
【0157】
一実施形態では、電解ワイヤ320または絶縁導体ワイヤは、露出した金属表面3302を含む、ボールステントの近位頚部の一部分に接続されるか、または電気的に連結される。別の実施形態では、電解ワイヤ320または絶縁導体ワイヤは、接着剤を含む、ボールステントと送達カテーテルとの間で、溶接部、蝋接部、または他の形態の結合部に接続されるか、または電気的に連結される。別の実施形態では、電解ワイヤ320または絶縁導体ワイヤは、露出した金属表面3302も含む、ボールステント140の別の部分に接続されるか、または電気的に連結される。
【0158】
図10A〜B、13、14A〜B、及び15A〜Fに示されるように、医療デバイス500の一実施形態では、送達カテーテル300または400は、ガイドワイヤ302にわたって取り付けられた圧縮されたボールステント100または140を動脈瘤嚢700の管腔または空洞701内に前進させる。圧縮されたボールステント100または140が動脈瘤嚢700の管腔701に設置されたら、ガイドワイヤ302が除去される。次いで、シリンジ314などの流体媒体供給源がハブ3408に接続され、流体媒体がシリンジ314からボールステント100もしくは140の中央空隙または空間108内に移動され、動脈瘤嚢701の管腔の少なくとも一部分を満たすまで、ボールステントの拡張をもたらす。膨張または拡張後、送達カテーテル300または400は、
図15Dの702として示される、頚部または入口を含む、親血管と動脈瘤との間の開口部703に向かって拡張した拡張可能な本体100または140を引張るために、動脈瘤嚢700内の後ろに引張られる。これは、同時に、動脈瘤の頚部または入口703で、その付近で、またはそれに隣接して、拡張した拡張可能な本体100または140を動脈瘤壁704と接触させる。コイルまたは補助コイル162は、次いで、カテーテル300もしくは400を通して供給され、
図15Eに示されるように、ガイドワイヤ管腔を通してコイルまたは補助コイルを通過させることを含む、拡張可能な本体100もしくは140の内部を通って動脈瘤の管腔701内に送達される。補助コイル162は、補助コイルが入口703と反対側の動脈瘤壁704及び拡張可能な本体100または140の外表面の両方と接触するまで挿入され、ここで、補助コイルは、拡張可能な本体に連続的に力を加え、拡張可能な本体に動脈瘤700の入口を封鎖させる。
図15Fに示されるように、拡張可能な本体100または140が拡張され、コイルまたは補助コイルが設置された後、送達カテーテル300または400及び拡張可能な本体100または140は切り離されるか、または分離され、送達カテーテルは除去されるが、動脈瘤の入口703を封鎖する拡張した本体を動脈瘤の管腔701内に、そして拡張したボールステントを定位置に保持するように機能する補助コイルを拡張した本体の裏側の動脈瘤の管腔内の定位置に残す。
【0159】
ボールステント、ブロックステント、または拡張可能な本体から送達カテーテル400を分離するために、様々な方法及びデバイスが使用され得る。
図9、10A〜B、及び23Aに示される一実施形態では、送達カテーテル300または400は、1つ以上の電解ワイヤ(複数可)320または絶縁導体ワイヤ(複数可)を含む。この実施形態に関して、ボールステント100が拡張した後、電解によりボールステント100の近位頚部の一部分(ステンレス鋼部分を含む)を溶解するために、電流が電解ワイヤ(複数可)320または絶縁導体ワイヤ(複数可)に適用される。代替えの実施形態では、電流は、電解により、ボールステント100と送達カテーテル300もしくは400との間のステンレス鋼環250の一部分を溶解するため、またはボールステント100の近位領域の一部分を溶解するために適用され得る。これらの実形態のいずれについても、直流(DC)を使用することができる。近位頚部、ステンレス鋼環250、またはボールステント100の近位領域が溶解または腐食されると、送達カテーテル300または400は、拡張したボールステントから分離され、送達カテーテル及びガイドカテーテル800は、除去される。
【0160】
様々な実施形態では、2重管腔カテーテルは、以下により完全に説明される、電解を行うための導電路(複数可)を提供するために、1、2、または3の電気導体(例えば、ワイヤまたはケーブル)からなるコイル補強された壁を有する。一実施形態では、壁の外表面はポリイミドから構成され、親水性または滑性コーティングを有する一方で、導電路(複数可)は、0.001インチ×0.003インチの平坦なステンレス鋼または銅コイルを含む。導体コイル1006は、電解を行うことに関して以下に論じられるように、1、2、または3の導体配置1008に構成され得る。コイルの導体及び任意の他の導体は、直線、編組、またはコイル状であってよい。導体コイルによって画定された導電路は、パリレンなどの絶縁ポリマーにコーティングされるが、内部管腔は、PTFE複合体を含む、PTFEで裏打ちされ得る。
【0161】
一部の実施形態では、送達デバイスまたはカテーテルの内表面及び外表面の全てまたは一部分は、親水性または滑性コーティングでさらにコーティングされ得る。他の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの全てまたは一部分も、親水性または滑性コーティングでコーティングされ得る。
【0162】
<誘導部材>
図15A〜Fに示されるように、2重管腔カテーテルを使用する実施形態に関して、送達カテーテル300は、圧縮されたボールステント140を嚢状動脈瘤700の管腔701に送達するために、誘導部材またはガイドワイヤ302にわたって移動する。誘導部材の例は、可撓性ガイドワイヤを含む。ガイドワイヤ302は、可撓性の糸、コイル、または細長棒の形態の金属を含み得る。例えば、基本の血管造影ガイドワイヤは、金属のバネコイルで覆われた固定中実金属コアからなる。他の場合では、送達カテーテルは、ニードルまたはトロカールにわたって前進させられる。ガイドワイヤ302は、送達カテーテルの管腔を占有し、かかる管腔は、送達カテーテルの管状部分によって画定される。定位置に位置付けられると、ガイドワイヤ302は、流体媒体の注入または引き抜きを可能にするために除去され得る。
【0163】
図21A〜Bに示される、別の実施形態では、医療デバイスの送達カテーテルは、誘導部材としてガイドカテーテル800を受容することができる管腔と共に構成され得る。この構成により、医療デバイスは、3軸構成で前進させることができ、医療デバイス5000は、ガイドワイヤにわたって前進させられるガイドカテーテル800にわたって前進させられる。ある特定の実施形態では、ガイドカテーテル上の近位ハブは、医療デバイス500の送達カテーテル300の中空円筒形部材304の管腔がガイドカテーテル800を受容することを可能にするために除去され得る。ある特定の場合では、この実施形態の医療デバイスは、圧縮された拡張可能な本体の動脈瘤または標的血管腔への送達に対するより良い制御、及び所望の位置に前進させられたときの圧縮された拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gのより良い追従性をもたらし得る。示されるように、一態様では、送達カテーテル300の中空円筒形部材304は、輪状形状であってよく、誘導カテーテル800を完全に取り囲むが、他の態様では、送達カテーテルは、誘導カテーテルの円周の60%、70%、80%、90%以上を係合し得る。
例示的なボールステントカテーテル及び拡張可能な本体カテーテルの医療デバイス
【0164】
図31Aは、ボールステントカテーテル3400Aとして使用することができる拡張可能な本体医療デバイスの実施形態を示す。示されるように、ボールステントカテーテル医療デバイス3400Aは、ボールステント100を係合するために、遠位端3404に構成された送達カテーテル3402を含む。送達カテーテル3402の近位端3406は、カテーテルを通してボールステント100と電気通信及び流体連通を可能にするハブ3408に係合される。シリンジ314は、流体媒体をボールステント100に送達するために使用され得る。デバイス3400Aは、送達カテーテルの壁に存在する電解ワイヤまたは導体を含む、携帯型コントローラ3418からボールステント100への電気通信を確立するための電気コネクタまたはポート3422も含む。
【0165】
図31Bは、ブロックステント医療デバイス3400Bとして使用することができる拡張可能な本体医療デバイスの実施形態を示す。示されるように、医療デバイス3400Bは、拡張可能な本体100を係合するために、遠位端3404に構成された送達カテーテル3402を含む。送達カテーテル3402の近位端3406は、カテーテルを通して拡張可能な本体150と電気通信及び流体連通を可能にするハブに係合される。シリンジ314は、流体媒体を拡張可能な本体150に送達するために使用され得る。デバイス3400Bは、送達カテーテルの壁に存在する電解ワイヤまたは導体を含む、電源(図示せず)から拡張可能な本体150への電気通信を確立するための電気コネクタまたはポート3422も含む。
【0166】
切り離しの主な方法が電解である、単一管腔送達カテーテルを有する医療デバイスのハブ3408の断面図が、
図32Aに示される。ハブ3408は、シリンジ314などの流体媒体供給源を、送達カテーテルの近位端から拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの中央空隙もしくは空間108に流体媒体を送るように構成された送達カテーテル3402の中空円筒形部材の管腔312に接続するためのルアーロックまたはルアースリップ型接続を容易にすることができるルアーハブまたはテーパと共に構成される第1の接続ポート3410を含む。任意に、第1の接続ポート3410は、ガイドワイヤまたは誘導部材も受容し得る。ハブ3408はまた、カテーテル3402と電気通信を可能にするように構成された第2の接続ポート3422と共に構成される。例えば、カテーテル3402及び/またはボールステント、ブロックステント、もしくは拡張可能な部材100上に載置された電極と電気通信している1つ以上の電解ワイヤ(複数可)320は、ハブ3408のチャネル3416を通って第2の接続ポート3422内に延在し得る。代替的に、1つ以上の抵抗ワイヤがハブ3408のチャネル3416を通って第2の接続ポート3422内に延在し得る。
図31A及び33に示される、携帯型コントローラ3418などの電源または電力供給源は、これらに限定されないが、電解または熱感受性材料の加熱を含む様々な機能を行うために、ワイヤ320と通信することができ、かかる通信は、携帯型コントローラの電気コネクタ部分3424及びハブ3408の接続ポート3422の連結を通して生じる。
【0167】
切り離しの主な方法が電解である、2重管腔送達カテーテルを有する医療デバイスのハブ3408の図が、
図32Bに示される。ハブ3408は、シリンジ314などの流体媒体供給源を、送達カテーテルの近位端から拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの中央空隙もしくは空間108に流体媒体を送るように構成された送達カテーテル3402の中空円筒形部材の管腔312に接続するためのルアーロックまたはルアースリップ型接続を容易にすることができるルアーハブまたはテーパと共に構成される第1の接続ポート3410を含む。ハブ3408はまた、カテーテル3402と電気通信を可能にするように構成された第2の接続ポート3422と共に構成される。例えば、カテーテル3402及び/またはボールステント、ブロックステント、もしくは拡張可能な部材100上に載置された電極と電気通信している1つ以上の電解ワイヤ(複数可)320は、ハブ3408のチャネル3416を通って第2の接続ポート3422内に延在し得る。代替的に、1つ以上の抵抗ワイヤがハブ3408のチャネル3416を通って第2の接続ポート3422内に延在し得る。
図31A及び33に示される、携帯型コントローラ3418などの電源または電力供給源は、これらに限定されないが、電解または熱感受性材料の加熱を含む様々な機能を行うために、ワイヤ320と通信することができ、かかる通信は、携帯型コントローラ3418の電気コネクタ部分3424及びハブ3408の接続ポート3422部分の連結を通して生じる。第3の接続ポート3410も、ガイドワイヤ302または緊塞具ワイヤ404を受容し、係合するように構成される。
【0168】
切り離しの主な方法が機械的である、2重管腔送達カテーテルを有する医療デバイスのハブ3408の図が、
図32Cに示される。ハブ3408は、シリンジ314などの流体媒体供給源を、送達カテーテルの近位端から拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの中央空隙もしくは空間108に流体媒体を送るように構成された送達カテーテル3402の中空円筒形部材の管腔312に接続するためのルアーロックまたはルアースリップ型接続を容易にすることができるルアーハブまたはテーパと共に構成される第1の接続ポート3410を含む。第2の接続ポート3410も、ガイドワイヤ302または緊塞具ワイヤ404を受容し、係合するように構成される。
【0169】
図32Aに示される、好ましい実施形態では、第2の接続ポート3414は、電気端子3422がナット及びハブ3408に固定され得るように、ネジ式ナット3420に結合される。電気端子3422は、1つ以上の導電ワイヤと電気通信しており、携帯型コントローラ3418などの外部電源から電気コネクタを受容するように構成される。例として、及び制限されないが、電気コネクタ3424は、3.5mmのオーディオジャックであってよい。他の電気コネクタも使用することができる。
【0170】
図33に示される、携帯型コントローラ3418は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを切り離すためのカテーテル3402を通して電流を送達するために、ジャック3424を通して電気端子3422に接続され得る。例えば、一実施形態では、カテーテル3402は、
図23C、及び23E、及び23Fに示される、それぞれ、1、2、または3の導体配置1007、1008、及び1010に配置され得る導電コイル1006を含む。様々な導体配置1008及び1010は、強度の補強及びカテーテル3402の長さに沿った導電経路の両方を提供することができる。携帯型コントローラ3418は、以下に説明されるように、電極1014、1016、任意に1026に電流電位または電圧電位を提供し、電解または熱的切り離しによって拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを切り離すためにカテーテル3402を通して延在する。一実施形態では、携帯型コントローラ3418は、本体3426、バッテリーなどの電力供給装置、1つ以上の作動ボタン3428、ならびにコントローラの状態、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの切り離し、及びバッテリーなどの電源の状態を示す1つ以上の表示器3430を含む。
拡張可能な本体の折り畳み
【0171】
血管系を通した拡張可能な本体の前進を容易にするために、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、様々な形状及び寸法に圧縮され得る。任意に、この圧縮は、様々な形態及び折り畳みまたはプリーツ加工のパターンを含み得る。例えば、1つ以上のプリーツが拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gに作製され、次いで、プリーツが円筒形状に巻き付けられ得る。代替的に、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、平面形状に平坦化され、次いで、円筒形状に巻くことができる。代替的に、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、小型の球形状に圧縮され得る。加えて、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの一部分は、圧縮中にひねられてよい。ある特定の実施形態では、拡張可能な本体は、
図14Aと同様、送達カテーテル300の周囲に圧縮され得る。他の場合では、拡張可能な本体は、
図10Aと同様、緊塞具404の周囲に圧縮され得る。他の実施形態では、拡張可能な本体は、ガイドワイヤの周囲に圧縮され得、医療デバイスが単一管腔を有する送達カテーテルを有する実施形態を含み、ここで、単一管腔は、膨張または拡張のために拡張可能な本体の中央空隙に流体を送達するため、及びガイドワイヤまたは誘導部材を受容するための両方に使用される。他の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、中央カテーテル、緊塞具、またはガイドワイヤを含まず、それ自体に圧縮されてよい。
【0172】
図19Aにおいて、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、プリーツ加工され、折り畳まれ、送達カテーテル300の中空円筒形部材304の周囲に巻きつけられ、かかる中空円筒形部材は、ブリッジカテーテル160に類似するブリッジカテーテルを含む。そのような実施形態は、送達カテーテルに対して折り畳まれ、巻き付けられた拡張可能物の圧縮も含み得る。
図19Bにおいて、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、中空円筒形部材または送達カテーテルの周囲に巻き付けられることなくプリーツ加工され、巻き付けられる。別の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、プリーツに折り畳まれ、次いで、折り畳まれた拡張可能な本体のプリーツが、
図19Cに示されるように、緊塞具、除去可能なワイヤ、ガイドワイヤ、または誘導部材304の周囲に巻き付けられる。そのような実施形態は、緊塞具、除去可能なワイヤ、ガイドワイヤ、または誘導部材304に対して折り畳まれ、巻き付けられた拡張可能物の圧縮も含み得る。別の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、プリーツに折り畳まれ、次いで、
図19Dに示されるように、プリーツ加工された折り目が中央固定点として機能する除去可能なワイヤ、緊塞具、ガイドワイヤ、誘導部材、またはカテーテルを含まない略円筒形状に巻かれる。
【0173】
様々な実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが送達カテーテル300、400に取り付けられ、その後、プリーツが形成され、次いで、プリーツ加工された折り目が送達カテーテル300、緊塞具404、またはガイドワイヤ上に巻きつけられ、圧縮される。別の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、最初に、プリーツを形成するために折り畳まれ、その後、送達カテーテル300、400に取り付けられ、次いで、プリーツ加工された折り目が送達カテーテル300、緊塞具404、またはガイドワイヤの外表面上に巻きつけられ、圧縮される。別の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、日本の折り紙に類似する様態で、様々な形状に折り畳まれ、圧縮され得る。
【0174】
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、非適応血管新生の拡張可能な本体の折り畳みに類似する、さらに折り畳まれ、巻かれ、圧縮され得る1つ以上のプリーツを形成するように折り畳まれ得る。様々な他の実施形態では、プリーツ加工された拡張可能な本体は、可撓性ガイドワイヤの端部に嵌合させるために折り畳まれ、圧縮され、別個のカテーテルの中空円筒形部材内を移動する。拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、任意の好適な配置及び方法を使用して折り畳まれ、圧縮され得る。拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの表面は、送達構成にあるとき、平滑であることが望ましい。ある特定の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの折り畳みは、均等な折り目となることが望ましい。
【0175】
<拡張可能な本体の切り離し>
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、様々な方法で、送達カテーテルに取り付けられるか、または係合され得る。例えば、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、摩擦嵌合により、接着剤もしくは糊を使用して、溶接もしくは蝋接により、構成要素の接合もしくは融合により、またはクランプ、リング、エラストマースリーブもしくはラップ、または圧縮バルーンからの圧縮力の適用により送達カテーテルに固定され得る。送達カテーテルから拡張した拡張可能な本体を分離するために、様々な方法及びデバイスが使用され得る。例として、及び制限されないが、これらの方法及びデバイスは、物理的もしくは機械的、電気的、熱的、化学的、水力、及び音波に広く分類され得る。
【0176】
<電解による切り離し>
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、電解により送達カテーテルから切り離されるか、または分離され得る。電解を使用する場合、定電流、定電圧、または方形波電圧電位が使用され得る。送達カテーテルからの拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの切り離しは、
図23B〜Fに示される、1つ、2つ、または3つの電気導体を有する医療デバイスもしくはシステムを使用して行うことができる。一実施形態では、導体配置1010は、送達カテーテル1000内に組み込まれるか、またはそれによって保有される3つの導体を含む。3導体配置の代替の実施形態では、2つの導体は、送達カテーテル1000内に組み込まれるか、またはそれによって保有され、3つ目の導体は、電極パッチまたは電極ニードルを用いるなど、別の様態で患者と電気接触するように構成される。同様に、1つの導体は、送達カテーテル1000内に組み込まれるか、またはそれによって保有され、2つの導体は、
図23Aに示されるパッチ3106などの、電極パッチまたは電極ニードルを用いるなど、別の様態で患者と電気接触するように構成される。2導体配置1008において、2つの導体は、送達カテーテル1000内に組み込まれるか、またはそれによって保有される。代替的に、1つの導体は、送達カテーテル1000内に組み込まれる、またはそれによって運ばれ、1つの導体は、
図23Aに示される、電極パッチ3106または電極ニードルを用いるなど、別の様態で患者と電気接触するように構成される。
図23Fに示される、別の導体配置1007は、単一導体が送達カテーテル1000内に組み込まれるか、またはそれによって保有される単一導体配置を含む。
【0177】
医療デバイスまたはシステムは、管状または環状陰極環1028である末端(terminus)を含む、導体の遠位端に電極などの末端をさらに含み得る。他の実施形態では、末端は、拡張可能な本体の近位頚部の露出したステンレス鋼の管状セグメントであり、かかるセグメントは、陽極として機能することができる。
【0178】
2導体配置は、定電流電解を行うために使用され得、
図23Gに示されるように、1つの導体は、陽極に電気的に連結され、1つの導体は、陰極に電気的に連結される。様々な3導体配置は、定電圧電解または方形波電圧電位を使用する電解を行うために使用され得、1つの導体は、陽極に電気的に連結され、1つの導体は、陰極に電気的に連結され、3つ目の導体は、参照電極に電気的に連結される。これらの配置のいずれかにおいて、電気導体または電極は、白金、ステンレス鋼、金、または銀、及びこれらの合金を含む、任意の生体適合性導電性材料から構成され得る。一例では、電気導体または電極は、白金−イリジウム合金から構成され得る。
【0179】
定電流電解を行うために2電気導体配置1008を使用する場合、陽極または作用電極1014における電圧電位に対してあまり制御がない。そのため、作用電極1014及び陽極部位または部分3102の電圧電位は、作用電極または陽極に流れる電位及び電流が作用電極または陽極付近の血流中のイオンの酸化を引き起こすのに十分であるまで増加する。例えば、電流は、血流中のH
2O分子を分解し、H
+イオン及び電気陰性O
2分子を形成し得る。一例では、O
2分子は、次いで、金の拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの作用電極または陽極の露出した金に結合し、露出した金片を溶解することができ、それにより拡張可能な本体及び送達カテーテルの切り離しを可能にする。一実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜G上のポリマーコーティングは、H
+イオン及びO
2分子が拡張可能な本体のコーティングされた部分と反応するのを防止または遅延する電気絶縁体または誘電性材料であってよい。別の例では、電解は、主要本体が金を含む拡張可能な本体の頚部の陽極部位3102の露出したステンレス鋼の環状片で生じ得、露出したステンレス鋼の溶解をもたらし、それにより拡張可能な本体及び送達カテーテルの切り離しを可能にする。一実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜G上のポリマーコーティングは、拡張可能な本体のコーティングされた部分の電解を防止または遅延する電気絶縁体または誘電性材料であってよい。
【0180】
一実施形態では、約0.01〜5.0mAの定電流が、陽極部位3102または作用電極と電解システム及びプロセスのための陰極として機能する患者の皮膚上の電極パッチ3106または患者内にあるニードルに電気的に係合される陰極または接地電極3106との間に提供される。別の実施形態では、陰極または接地電極は、導電陰極環または管の形態を含む、
図23Gの1028によって示される、送達カテーテル300上に載置される。2電気導体配置の別の実施形態が
図23H〜Iに示される。この実施形態では、熱硬化性ポリマーセグメント1020の近位端1018は、カテーテル1000の遠位端1022に結合されるが、熱硬化性ポリマーセグメントの遠位端1024は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの頚部116または3208に形成された金属環3208に結合される。陽極部位3102は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの頚部116に存在する。
図23Hに示される、導体ワイヤ1014は、ポリマーセグメント1020内に埋設され、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの頚部116または3208に結合され、作用電極1014を介して環状陽極部位3102に電気接続をもたらす。一実施形態では、導体ワイヤは、陽極部位3102に直接結合され得る。一部の実施形態では、導体ワイヤ1014は、銀接着剤または任意の他の好適な接着剤を使用して、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの頚部116または3208に結合され得る。他の実施形態では、導体ワイヤ1014は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの頚部116または3208に溶接され得、レーザー溶接による溶接を含む。
【0181】
図23Hに示される、陰極または接地電極1028は、送達カテーテル1000上に載置される。加えて、導体ワイヤ1016は、送達カテーテルの壁内に埋設され、陰極または接地電極1028に結合され、環状である陰極または接地電極1028に電気接続をもたらす。一実施形態では、導体ワイヤは、陰極環1028に直接結合され得る。一部の実施形態では、導体ワイヤ1016は、銀接着剤または任意の他の好適な接着剤を使用して、陰極環1028に結合され得る。他の実施形態では、導体ワイヤ1016は、陰極環1028に溶接され得、レーザー溶接による溶接を含む。
【0182】
別の実施形態では、3電気導体配置は、陽極部位3102の電圧電位においてさらなる制御及び選択性を提供するために使用され得る。作用電極1014及び接地電極1016に加えて、3電気導体配置は、参照電極、ならびに参照電極に対して〜及び/または作用電極の電圧電位を監視し、制御するために使用されるポテンショスタット(図示せず)を含む。様々な実施形態では、参照電極は、好ましくは、白金、銀、または塩化銀から作製される。例として、及び制限されないが、3電気導体配置は、定電流、定電圧、または交流方形波電位電圧を使用して、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを切り離すために使用され得る。作用電極1014は、作用電極1014を介した陽極部位3102の電圧と参照電極の電圧との間の比較に基づき調節され、これは、一部の実施形態では、送達カテーテルに支持され得、他の実施形態では、電極パッチまたは電極ニードルなど、別の様態で患者と電気接触するように構成され得る。一実施形態では、ポテンショスタットは、参照電極に対して、作用電極1014で約+0.5V〜+1.5Vの範囲の電圧を提供するように構成される。
【0183】
様々な実施形態では、電流は、送達カテーテルの壁に埋設された導電ワイヤ1016により、送達カテーテル1000に支持される陰極環1028から患者の身体の外側の位置に移動する。導電ワイヤ1016は、同時に、送達カテーテル1000の壁の構造的な補強も提供し得る。
【0184】
別の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜G及び送達カテーテル300は、接合部が近位頚部116と送達カテーテル304または306の遠位端との間にある実施形態を含む、
図23Aに示される、1つ以上の非絶縁溶接316、蝋接、または接着剤318により接合され得る。電気絶縁のためにカテーテル壁の周囲の電気絶縁材料及び/または電気導体自体の専用電気絶縁ジャケットに依存するワイヤまたはケーブルの形態であり得る電気導体320は、送達カテーテル300の近位端から送達カテーテルの遠位端までの送達カテーテルの長さに沿って延在する。電気導体320の近位端は、患者の身体の外側の電源または電流源3100に電気的に結合される。電源3100は、電解プロセスのための陰極として機能する患者の皮膚上のニードルまたは電極パッチ3106とも電気通信している。電気導体320の遠位端は、送達カテーテルの遠位部分にも結合される、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの近位部分に結合される。この実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの頚部の一部分は、電解のために陽極部位3102として機能する。この実施形態では、電解電気導体320は、電気的に絶縁されず、送達カテーテルに結合されない(すなわち、陽極部位)拡張可能な本体の部分3102と電気通信している。様々な実施形態では、電解電気導体320は、送達カテーテルの外表面に沿って、
図23Aに示される送達カテーテル300の壁内、または送達カテーテルの管腔内にあってよい。
【0185】
一部の実施形態では、
図23Aに示されるように、電気導体320は絶縁され、近位頚部の一部分を含む拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの近位陽極部分3102は絶縁されず、これは、
図30A〜Fに示される、切り離し部位3302に類似する。一部の実施形態では、電気導体320ならびに拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの残部及び頚部の残部を含む116は、絶縁されるが、一部の実施形態では、近位頚部の一部分を含む、拡張可能な本体の近位陽極部分3102は絶縁されない。一部の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの頚部116は、電解を容易に受けることができる金属(ステンレス鋼など)から構成され、拡張可能な本体の残部は、金または白金など、電解を容易に受けない金属から構成される。この実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの金または白金部分は、絶縁される必要はない場合がある。電流または電荷は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが拡張された後に電気導体320に適用される。電流は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの非絶縁陽極部分3102の少なくとも一部分を溶解するのに十分な量及び時間の間適用され、拡張可能な本体からの送達カテーテルの分離を可能にし、拡張した拡張可能な本体は所望の位置で定位置に残存する一方で、送達カテーテル300は除去される。
【0186】
別の実施形態では、電流は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが拡張された後に電気導体320に適用される。電流は、拡張可能な本体100、140、150、もしくは170A〜Gと送達カテーテル300との間の溶接または蝋接の少なくとも一部分を溶解するのに十分な量及び時間の間適用され、拡張可能な本体からの送達カテーテルの分離を可能にし、拡張した拡張可能な本体は所望の位置で定位置に残存する一方で、送達カテーテル300は除去される。別の実施形態では、電流は、拡張可能な本体の主要本体の少なくとも一部分を溶解するのに十分な量及び時間の間適用され、拡張可能な本体からの送達カテーテルの分離を可能にし、拡張した拡張可能な本体は所望の位置で定位置に残存する一方で、送達カテーテル300は除去される。一実施形態では、電流は直流(DC)であるが、別の実施形態では、電流は交流(AC)である。
【0187】
典型的には、定電流電解中、電解の副産物として形成される気泡は、切り離し部位で絶縁バリアを形成する傾向がある。切り離し部位で非イオン血液成分(特に、脂肪、タンパク質、及びアミノ酸)の凝集と組み合わされる気泡バリアは、切り離し部位のインピーダンスを増加させ、電解速度が減少するため、切り離しに必要な時間を増加させる傾向がある。同様に、血液は、切り離し部位3302で凝固し始める可能性があり、切り離しプロセスをさらに妨げる。
【0188】
電解は、好ましくは、
図30A〜Fに示される切り離し部位3302が一定のイオン血液成分流内にあるように拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが位置決めされたときに行われる。例えば、ボールステント100が動脈瘤を満たすために位置付けられる場合、切り離し部位3302は、切り離し部位が隣接する親血管内または隣接する親血管付近に突出するように位置決めされ得る。隣接する親血管内またはその付近にあるが、切り離し部位3302は、ボールステント100を切り離すための電解プロセスに役立つ一定のイオン血液成分流に曝される。一定の血液流は、電解中の切り離し部位3302での血液凝固の発生も最小にし、それにより脳動脈瘤が治療されるときに、拡張した拡張可能な本体100、140、150、または170A〜G及び送達カテーテルを分離するのに必要とされる時間を短縮し、血栓及び脳卒中の塞栓のリスクを減少させる可能性がある。
【0189】
別の実施形態では、電圧制御された電解は、交流方形波電位電圧を使用して行われる。例として、及び制限されないが、
図23H〜Iに示される、陽極部位3102または作用電極1014の電位は、約0.1Hz〜10Hzの範囲の周波数の参照電極に対して約+0.5Vと約+0.8Vを繰り返す。一態様では、陽極部位3102または作用電極1014の電圧電位が変動する速度は、陽極または作用電極の表面上に形成される酸化物及び形成され得るタンパク質の任意の凝集の除去を可能にするように構成され得る。この実施形態では、酸化物は、低電圧の「脱不動態化(depassivation)」中に除去されるが、凝集タンパク質は、高電圧の「不動態化または加水分解」中に除去される。酸化物及び凝集タンパク質両方の除去は、電圧循環により促進される。したがって、交流方形波電位電圧の使用または方形波電圧パルスの使用は、より短く、かつより一貫した切り離し時間を可能にし得る。
【0190】
様々な実施形態では、電圧制御電解を行うために使用される電圧範囲は、切り離し部位3302(例えば、陽極部分3102)及び参照電極の材料の組成に応じて変動し得る。例えば、切り離し部位3302が金から構成され、参照電極1026が白金から構成される場合、金陽極の電圧は、約1Hzの参照電極に対して約+0.6Vと約+1.4Vを繰り返すことができる。逆に、304ステンレス鋼から構成される切り離し部位3302の電圧電位は、約1Hzの白金参照電極に対して約+0.1Vと約+0.4Vを繰り返すことができる。一実施形態では、陽極部位3102として機能する切り離し部位3302は、316Lステンレス鋼である。この実施形態では、電解は、316Lステンレス鋼陽極の電位が約1Hzの白金参照電極に対して約+0.7Vと約+1.2Vを繰り返すことができるように行われる。様々な実施形態では、交流方形波電位電圧の低電圧は水の加水分解電位より低いことが望ましい。
【0191】
<切り離された拡張可能な本体の封鎖>
一実施形態では、近位頚部または遠位頚部の開口部を含む、拡張した拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの開口部112及び/または114は、手技の終了時に開口したままである。他の実施形態では、拡張した拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの開口部112及び/または114は、手技の終了前に閉鎖される。例として、及び制限されないが、開口部112は、
図17Eに示される、拡張した拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gに隣接するバルーンカテーテル1100のバルーン部分1102の膨張による外力を適用することによって封鎖され得る。代替的に、開口部は、拡張した拡張可能な本体及び送達カテーテルの分離前に、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの頚部の外表面の周囲に可撓性材料のループをぴったり合わせることにより封鎖され得る。この方法では、材料のループは、ワイヤ、ポリマーより糸、フィラメント、ひも、糸、またはスネアを含み得る。
【0192】
様々な実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの頚部116及び118のうちの1つまたは両方は、膨張後に栓をされるか、またはさもなければ封鎖される。例えば、頚部116及び118は、頚部内にしっかりと嵌合するように寸法決定された固体構造の挿入によって栓をすることができる。この材料は、頚部116及び118にわたって、またはそれらの内に設置されるスポンジ、コイル、または金属キャップであってよい。
【0193】
<拡張可能な本体の放射線不透過標識>
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gが送達カテーテルから切り離される、または分離される方法のいずれかによると、拡張可能な本体の位置決め、拡張可能な本体の拡張、拡張した拡張可能な本体の送達カテーテルからの切り離しもしくは分離、及び切り離しもしくは分離後の送達カテーテルの除去を補助するために、ノーズコーン360または362A〜Bに加えて、1つ以上の放射線不透過マーカーが、拡張可能な本体または送達カテーテルの適切な位置に組み込まれ得る。例えば、放射線不透過マーカーバンドまたは点は、分離が意図される、または生じるように設計される位置を特定するために、医療デバイス内に組み込まれ得る。加えて、放射線不透過材料が、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜G内に組み込まれ得る。加えて、放射線不透過点またはマーカーバンドは、拡張した拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gから離れて送達カテーテルを引張る間、送達カテーテルの先端が蛍光透視法により可視化され得るように、送達カテーテルの遠位端内に組み込まれ得る。放射線不透過点またはマーカーバンドは、必要に応じて、切り離し構成要素上に設置することもできる。放射線不透過マーカーは、金属バンド、金属点もしくは線、またはバリウムの点もしくは線を含む、様々な放射線不透過材料を含み得る。
【0194】
様々な実施形態では、嚢状動脈瘤700または血管は、放射線不透過染料を使用することによって可視化され得る。放射線不透過染料は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを導入する前に注入することができ、圧縮されたまたは拡張した本体の適切な大きさ及び位置を確認するために使用することができる。
【0195】
<拡張可能な本体の医療キット>
様々な実施形態では、患者を医療デバイスで治療するための医療キットが提供され得る。医療キットは、医療デバイス500、ガイドワイヤ302、1つ以上のガイドカテーテル800、1つ以上の拡張可能な本体支持構造、1つ以上の補助コイル、及び送達カテーテル300または400から拡張した拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを分離するための方法の説明書を含み得る。様々な実施形態では、医療キットは、補助コイルまたは補助コイル用の送達カテーテルと、電源及び電解を行うため、または拡張可能な部材100、140、150、もしくは170A〜G及び送達デバイスを接合する熱的に感受性の結合構造を加熱するためのコントローラなどの分離のための別個の医療デバイスとを備える医療デバイスを含み得る。医療キットは、使用説明書をさらに含み得る。使用説明書は、ラベルの形態で医療キットのパッケージング上に提供され得る。使用説明書は、医療キットとは別に、または医療キットのパッケージング内に含まれるかのいずれかの任意の有形媒体(例えば、紙、CD、またはDVD)で提供され得る。使用説明書は、電子データフィードを介して、またはインターネット上に掲載された説明書を介して提供され得る。
【0196】
医療デバイス3400Aは、様々なシステム、方法、及び医療キットの一部として使用され得る。これらのシステム、方法、及び医療キットは、嚢状脳動脈瘤などの嚢状動脈瘤を治療するために使用され得る。代替的に、これらにシステム、方法、及び医療キットは、様々な医療状態を治療するために使用され得る。一実施形態では、システム、方法、及び医療キットは、生体導管を閉塞することを必要とする患者にそれを行うために使用され得、生体導管は、特に、動脈、静脈、血管構造、管、気道、胆管、膵管、腸管皮膚瘻、尿管、卵管、及び尿道を含む。医療キットは、医療デバイス及び使用説明書を含む。医療キットは、医療デバイス500を使用して、様々な治療を実行するための追加の構成要素も含み得る。
【0197】
<医療キットを製造するための例示的な方法>
図34〜36は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜G、送達カテーテル1000、及び医療キットを製造するための方法のフローチャートである。一実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを作製するための方法4000は、ステップ4002で、マンドレル上で拡張可能な本体を形成することと、ステップ4004で拡張可能な本体をコーティングすることとを含む。ステップ4006で、切り離し部位、及び導電ワイヤが拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gに結合される部位が露出される。拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、次いで、ステップ4008〜4012で、アニーリングされ、折り畳まれ、巻き付けられ、再びアニーリングされる。
【0198】
既存の送達カテーテルを製造する、またはさもなければ準備するための方法4100が提供される。ステップ4102で、電気的に導電性コイルでコイル補強されたカテーテル3402が得られ、ステップ4104で外側コーティングがカテーテルから除去され、コイルの電気導体の一部分を露出させる。ステップ4106で、露出した電気導体の一部分が巻き戻され、ステップ4108で、陰極環1028がカテーテル1000及びその電気導体に結合され、次いで、ステップ4110で、露出した電気導体が、絶縁材料で覆われる。カテーテル3402上の結合部位はマスキングされ、カテーテルは、ステップ4112及び4114で、親水性または滑性コーティングでコーティングされる。カテーテル3402の一端は、流体供給源、及び任意に電流の供給源に係合させるために構成される。例として、及び制限されないが、カテーテル1000は、ルアー勘合具、電気ジャケット、またはガイドワイヤの通過用ポートをさらに含み得るハブに結合され得る。
【0199】
電光導体1014及び1016は、それぞれ、陽極及び陰極に結合され、次いで、ステップ4118及び4120で電気導体が送達カテーテルから延在し、絶縁ジャケットに覆われる。ステップ4122及び4124で、延在電気導体は、電気端子3422などの電気プラグに蝋接され、蝋接された接合部は絶縁される。
【0200】
図36に示されるように、医療デバイス3400A及び医療キットを組み立てるための方法4200は、ステップ4202で、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gをカテーテル3402に結合することを含む。ステップ4204で、電気導体1014は、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gに結合されて、陽極を形成し、露出した導電性表面は、ステップ4206で、さらに絶縁される。組み立てられると、デバイス3400Aは、ステップ4208で試験され、ステップ4210で医療キットにパッケージングされる。
拡張可能な本体を使用する例示的な方法
【0201】
嚢状動脈瘤を治療するために医療デバイス3400Aを使用するための典型的な方法は、ニードルを用いてヒトの血管系にアクセスすることと、誘導部材もしくはガイドワイヤ302を血管内に通すことと、任意に血管シースを設置することと、圧縮したボールステント100及び送達カテーテル300もしくは400を備える医療デバイスを前進させることと、圧縮したボールステントが動脈瘤嚢700の管腔701に位置するまでそれを前進させることとを含み、かかるボールステントは、嚢状動脈瘤の管腔もしくは空洞の一部分のみを占有するように構成される。次いで、ボールステント100は、送達カテーテルを通して流体、液体、ガス、もしくは固体材料、またはこれらの組み合わせをボールステントの中央空隙もしくは空間108内に通過させることにより拡張される。ガイドワイヤは、除去され、予め負荷された補助コイルを有するコイル送達カテーテルは、その先端が拡張可能な本体、拡張可能な本体の頚部、または拡張可能な本体に固定されたノーズコーンからの退出を含む医療デバイスの遠位端を退出するまでガイドワイヤを通過する。次いで、補助コイルは、補助コイルが親血管から動脈瘤の管腔内への開口部とは反対側の動脈瘤の壁と接触し、同時に拡張した拡張可能な本体の壁の外表面と接触するように、コイル送達カテーテルから動脈瘤の管腔の満たされない部分内に放出される。任意に、1つ以上の追加の補助コイルが、必要に応じて設置され得る。次いで、送達カテーテルは、拡張したボールステント100から分離され、その後、送達カテーテルは、本体から除去されるが、拡張したボールステント及び補助コイル(複数可)は、動脈瘤嚢700の管腔701内の定位置に残存する。手技中及び手技後のボールステント100及び補助コイル(複数可)の位置は、蛍光透視法、コンピュータ断層撮影法、MRI、血管内超音波を含む超音波を含む任意の好適な方法によって監視され得る。動脈瘤の閉塞の程度は、送達カテーテルから拡張したボールステント100を切り離す前及び切り離した後の血管造影を使用して評価され得る。
【0202】
ボールステント100の様々な実施形態では、嚢状動脈瘤の管腔内で拡張したボールステントの形状は、一部、形成されたボールステントの形状により決定される。例えば、一部の実施形態では、ボールステント100は、それが生じる隣接する親血管から嚢状動脈瘤内への開口部の直径を含む、特定の嚢状動脈瘤700の空洞の輪郭の少なくとも一部分と一致するように、円形、長方形、不規則、または非球形配向に製造される。拡張した形状は、嚢状動脈瘤の管腔の大きさ及び形状によっても決定される。拡張した形状は、拡張したボールステント100に隣接するバルーンカテーテルのバルーン部分を膨張させるなどによる、外力の適用によっても決定され得る。本方法のある特定の実施形態では、バルーンカテーテル1100のバルーン部分1102は、動脈瘤嚢の管腔内の拡張したボールステント100に隣接する親血管1202の管腔内で膨張され、それにより
図17Eに示されるように、動脈瘤に向かってボールステント100の壁1104を押圧する。他の実施形態では、ボールステント100は、特定の嚢状動脈瘤700の空洞の輪郭に一致するように、非球形配向に製造される。
【0203】
全ての実施形態では、拡張されたボールステント100の形状は、以下の要因、すなわち、1)製造されたボールステント100の形状、2)ボールステントの拡張の程度、3)動脈瘤700の大きさ及び形状、ならびに4)拡張後にボールステントに対して任意の適用された外力の作用により決定される。例として、及び制限されないが、製造されたボールステント100の大きさ及び形状は、動脈瘤700の測定を行うことにより決定され得る。測定は、2次元及び3次元再構築を含む医療画像ならびに標準的な距離基準マーカーを使用することにより行うことができる。動脈瘤を測定する他の方法も使用され得る。
【0204】
別の実施形態では、拡張したボールステント100の位置、大きさ、及び形状は、動脈瘤700内で位置決めしながら操作することができる。この実施形態では、ボールステント100を挿入する前に動脈瘤700の正確な輪郭を決定する必要がない。ボールステント100は、ボールステントの拡張の程度及び外力の適用により成形される。例えば、外力は、拡張したボールステント100に隣接するバルーンカテーテルのバルーン部分を膨張させることにより、または送達カテーテル400もしくはガイドカテーテル800を通して、またはその周囲に挿入されるツールにより適用され得る。他の実施形態では、ボールステント100は、送達カテーテル400から拡張したボールステントを分離するステップの前または後のステップで成形され得る。
【0205】
様々な実施形態では、ボールステント100は、
図11A〜F及び15A〜Fに示される、拡張したボールステント100の外表面110または124が動脈瘤700の内表面704の実質的な部分と接触するように設計される。一部の実施形態では、ボールステント100及び140の外表面110または124は、最大100%を含む、動脈瘤700の内表面704の少なくとも50%、75%、90%以上と接触する。実施形態では、拡張したボールステント100及び140は、最大100%を含む、動脈瘤700の管腔701を完全に、またはほぼ完全に満たすように設計される。一部の実施形態では、拡張したボールステント100及び140は、動脈瘤700の管腔701の容積の少なくとも50%、75%、90%以上を満たす。
【0206】
拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの様々な実施形態では、血管セグメントの管腔内で拡張した拡張可能な本体の形状は、一部、形成された拡張可能な本体の形状によって決定される。例えば、一部の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、特定の血管セグメントもしくは生体導管セグメントの管腔、空隙、または空洞の輪郭と一致するように、円筒形、長方形、不規則、または非球形配向に製造される。拡張した形状は、血管セグメントもしくは生体導管セグメントの管腔、空隙、または空洞の大きさ及び形状によっても決定される。拡張した形状は、拡張したボールステント100、140、150、または170A〜Gに隣接するバルーンカテーテルのバルーン部分を膨張させるなどによる、外力の適用によっても決定され得る。他の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、特定の血管セグメントもしくは生体導管セグメントの管腔、空隙、または空洞の輪郭と一致するように、非球形配向に製造される。
【0207】
全ての拡張された実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの拡張した形状は、以下の要因、すなわち、1)製造された拡張可能な本体の形状、2)拡張可能な本体の拡張の程度、3)血管セグメントもしくは生体導管セグメントの管腔、空隙、または空洞の大きさ及び形状、ならびに4)拡張後に拡張可能な本体に対して任意に適用された外力の作用により決定される。例として、及び制限されないが、製造された拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの大きさ及び形状は、満たされる管腔、空隙、または空洞の測定を行うことにより決定され得る。測定は、2次元及び3次元再構築を含む医療画像ならびに標準的な距離基準マーカーを使用することにより行うことができる。管腔、空隙、または空洞を測定する他の方法も使用され得る。
【0208】
別の実施形態では、拡張した拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gの位置、大きさ、及び形状は、血管セグメントまたは生体導管内に位置決めされる一方で、インビボまたは原位置でも操作され、構成または変更され得る。この実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gを挿入する前に満たされる管腔、空隙、または空洞の正確な輪郭を決定する必要がない。拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、拡張可能な本体の拡張の程度ならびに内力及び/または外力の適用により成形される。例えば、外力は、拡張した拡張可能な本体に隣接するバルーンカテーテルのバルーン部分を膨張させることにより、または送達カテーテル400もしくはガイドカテーテル800を通して、またはその周囲に挿入されるツールにより適用され得る。他の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、送達カテーテル400から拡張した拡張可能な本体を分離するステップの前または後のステップで成形され得る。
【0209】
全ての実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、それらの拡張した形状を維持するように構成される。そのため、拡張した本体は、送達カテーテルからの分離前または分離後のディスク様構造に平坦化するように設計されない、または平坦化することが意図されない。
【0210】
<拡張可能な本体を使用する治療の例示的な方法>
例として、及び制限されないが、
図9、10A〜B、及び11A〜Fから理解されるように、患者を治療するためにデバイス500または3400Aを使用する第1の方法は、患者を検査し、嚢状動脈瘤を特定するために診断医療画像を収集するステップを含み得る。血管系は、セルディンガー法を使用して動脈にアクセスすることを含む、任意の好適な方法を使用してアクセスされ得る。次いで、ガイドワイヤ302が血管系内に挿入される。その後、ガイドカテーテル800が血管系内に挿入され、嚢状動脈瘤の管腔内またはその付近に前進させられる。次いで、蛍光透視法によるX線撮影造影溶液の動脈内注入により、嚢状動脈瘤の位置及び管腔寸法が可視化される。ガイドワイヤ302が除去され、次いで、圧縮したボールステント100が動脈瘤700の管腔701内に前進するまで、医療デバイス500または3400Aがガイドカテーテル800を通して挿入される。次いで、ボールステント100は、動脈瘤700の管腔701に拡張される。X線撮影造影溶液は、拡張したボールステント100の大きさが適切であり、動脈瘤内に適切に位置決めされたことを確認するために動脈瘤700の親血管1202内に注入され得る。拡張したボールステント100の適切な設置及び寸法が確認されたら、拡張したボールステントは、本明細書に開示される方法のいずれかにより送達カテーテル400から分離され、送達カテーテルは除去される。拡張したボールステント100は、さらなる治療が必要であるかを決定するために後続の検査が実施され得る患者内に残される。動脈瘤内への血流を減少させる、動脈瘤の出血のリスクを減少させる、または動脈瘤の拡張のリスクを減少させるように機能する拡張したボールステント100は、患者内に残され、そのため、患者が経験する現在の医療問題を軽減する、または動脈瘤700が治療されない場合に患者が経験する可能性がある今後の医療問題のリスクを減少させる。
【0211】
例として、及び制限されないが、
図13、14A〜B、及び15A〜Fから理解されるように、患者を治療するためにデバイス500または3400Aを使用する第2の方法は、患者を検査し、嚢状動脈瘤を特定するために診断医療画像を収集するステップを含み得る。血管系は、セルディンガー法を使用して動脈にアクセスすることを含む、任意の好適な方法を使用してアクセスされ得る。次いで、ガイドワイヤ302が血管系内に挿入される。その後、ガイドカテーテル800が血管系内に挿入され、ガイドワイヤ302が嚢状動脈瘤の管腔内またはその付近に位置決めされるまで、ガイドワイヤ302と共に前進させられる。次いで、蛍光透視法によるX線撮影造影溶液の動脈内注入により、嚢状動脈瘤の位置及び管腔寸法が可視化される。ガイドカテーテル800が除去され、次いで、圧縮したボールステント140が動脈瘤700の管腔701内に前進するまで、医療デバイス500または3400Aがガイドカワイヤ302にわたって挿入される。ガイドワイヤ302が除去される。ボールステント140は、動脈瘤700の管腔701内で拡張される。X線撮影造影溶液は、ボールステント140の大きさが適切であり、動脈瘤内に適切に位置決めされたことを確認するために動脈瘤700の親血管1202内に注入され得る。拡張したボールステント140の適切な設置及び寸法が確認されたら、拡張したボールステントは、本明細書に開示される方法のいずれかにより送達カテーテル300から分離され、送達カテーテルは除去される。動脈瘤内への血流を減少させる、動脈瘤の出血のリスクを減少させる、または動脈瘤の拡張のリスクを減少させるように機能する拡張したボールステント100は、患者内に残され、そのため、患者が経験する現在の医療問題を軽減する、または動脈瘤700が治療されない場合に患者が経験する可能性がある今後の医療問題のリスクを減少させる。
【0212】
別の実施形態では、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、緊急時には、迅速に展開することができる。特に、拡張可能な本体100、140、150、または170A〜Gは、動脈瘤からの出血を直ぐに減少させるために、破裂した脳動脈瘤を治療するように迅速に展開され得る。
【0213】
<脳動脈瘤を有する患者を治療する例示的な方法>
嚢状脳動脈瘤を有する患者を治療するための医療デバイス500または3400Aを使用する仮説方法は、1回以上の手術前の診察から始まり、ここで、いくつかの検査が行われ得る。検査は、血液検査、尿試験、心電図、ならびに特に頭部CT、頭部MRI、及び脳血管造影を含む撮像検査を含み得る。診断撮像検査から動脈瘤の位置、大きさ、及び形状を示す動脈瘤の画像及び測定値が得られる。手技が行われる数日前、または同日に診察が生じる場合がある。
【0214】
手技の日に、患者は手技に備え、典型的には、局所麻酔が与えられる。次いで、患者の鼡径部が無菌様態で準備され、覆われる。次いで、医師は、微小穿刺セットを用いて、患者の大腿動脈にアクセスする。柔らかい先端のガイドワイヤ302が逆行様式で大腿動脈内に挿入される。血管シースを設置する。診断カテーテルの先端が嚢状脳動脈瘤の管腔内に位置するまで、診断カテーテルをガイドワイヤにわたって前進させ、ガイドワイヤの先端は動脈瘤内に設置されるが、診断カテーテルは除去される。医師がガイドワイヤを位置決めする間、手術助手は、トロンビンを含む溶液でボールステントの多孔質外層104を湿潤することにより医療デバイスのボールステント部分100を準備する。医療デバイス500または3400Aは、ガイドワイヤにわたって前進させられ、動脈瘤嚢700の管腔701内に位置決めされる。圧縮したボールステント100が所望の位置に位置した後、ボールステントが動脈瘤の少なくとも一部分を満たすまで、圧縮したボールステントは、送達カテーテル300または400の管腔312を通してボールステントの中央空隙108内に生理食塩水溶液を注入することにより拡張される。医師は、拡張したボールステント100が嚢状動脈瘤700の管腔701内に適切に位置決めされ、適切に動脈瘤を満たしたことを確認するために、X線撮影造影材料を注入することにより動脈瘤700及び親動脈1202の血管造影図を得る。ガイドワイヤは、除去され、予め負荷された補助コイルを有するコイル送達カテーテルは、その先端が拡張可能な本体、拡張可能な本体の頚部、または拡張可能な本体に固定されたノーズコーンからの退出を含む医療デバイスの遠位端を退出するまでガイドワイヤを通過する。次いで、補助コイルは、補助コイルが親血管から動脈瘤の管腔内への開口部とは反対側の動脈瘤の壁と接触し、同時に拡張した拡張可能な本体の壁の外表面と接触するように、コイル送達カテーテルから動脈瘤の管腔の満たされない部分内に放出される。任意に、1つ以上の追加の補助コイルが、必要に応じて設置され得る。
【0215】
次いで、医師は、電解ワイヤ320または絶縁導体ワイヤの近位端をDC電源に接続し、拡張したボールステント及び送達カテーテルの分離をもたらす、未コーティングで、絶縁されていないボールステントの頚部または近位本体208の一部分の溶解をもたらすのに十分な量及び時間で、ボールステント100の頚部116に電気的に結合される電解ワイヤまたは絶縁導体ワイヤに電流を適用する。医師は、拡張した解放されたボールステント100が嚢状動脈瘤の管腔内に適切に位置決めされ、適切に動脈瘤を満たしたことを確認するために、動脈瘤700及び親動脈1202の別の血管造影図を得る。医師は、送達カテーテル400を除去する。医師は、バルーン1102が拡張したボールステント100に隣接するまで、ガイドワイヤ302にわたってバルーンカテーテル1100を前進させる。次いで、バルーンカテーテル1100のバルーン部分1102を、親動脈1202の管腔を満たすまで生理食塩水溶液で膨張させ、平坦化させ、拡張したボールステント100の壁1104を動脈瘤700に向かって押圧する。医師は、拡張した解放されたボールステント100が嚢状動脈瘤の管腔内に適切に位置決めされ、適切に動脈瘤を満たし、親動脈1202の管腔が閉塞されていないことを確認するために、動脈瘤700及び親動脈1202の別の血管造影図を得る。医師は、バルーンカテーテル1100、ガイドワイヤ302、及びシースを引き抜き、圧縮により大腿動脈穿刺の止血を達成する。次いで、患者は、回復室に移送される。回復中及び回復後、医師は、患者ならびにボールステント100の位置及び動脈瘤700の封鎖の完全性を定期的に監視する。
【0216】
<使用臨床例>
<ボールステント治療>
イヌの大きな末端の頸動脈の静脈嚢(venous pouch)動脈瘤モデルを使用して、ボールステント(n=2)を用いた治療と標準的なコイル(n=1)を用いた治療との間で比較が行われた。
【0217】
(方法)
実験モデルは、体重が約16kgの家イヌ(Canis lupus familiaris)のハウンド交配犬を使用した。各イヌにおいて、
図37A〜Dによると、単一の嚢状動脈瘤が新しく作製された頚動脈末端分岐上に外科的に構築され、これは、頸動脈の切除(
図37A)、末端分岐の構築(
図37B)、嚢状動脈瘤の追加(
図37C)、及び切除した頸静脈の移植セグメントから形作られた動脈瘤の最終構成(
図37D)を図示する。対比血管造影は、動脈瘤の一体性を検証するために、動脈瘤作製後に行われた。
【0218】
動脈瘤作製の約3週間後、適切に寸法されたシースが、血管の外科切開を介して大腿動脈に設置された。≧300秒の標的活性化凝固時間(ACT)を達成するために、ヘパリンが投与された。蛍光透視鏡の誘導により、ガイドシース(6Fr×長さ90cm)を動脈瘤の後方にある近位右総頸動脈内に前進させた。次いで、動脈瘤の管腔及び親血管を可視化するために、対比血管造影が行われた。次いで、0.018インチのガイドワイヤが動脈瘤の管腔内に設置し、ガイドシースが動脈瘤に向かって前進させられた。
【0219】
ボールステントの試験群に関して、治療時、最初の動物の動脈瘤は、約12mm×9mm×6mm(
図38)であり、一方、第2の動物の動脈瘤は、約15mm×9mm×10mmであった。各イヌの動脈瘤は、ボールステントの拡張可能な本体をさらに備える第1の医療デバイスと、補助コイル送達カテーテル内に予め負荷された補助コイルを備える1つ以上の第2の医療デバイス(複数可)とを含むシステムで治療された。拡張されたボールステントの形態は、球形である。主要本体及びボールステントの遠位頚部は金を含むが、近位頚部は、金コーティングまたは金メッキのステンレス鋼を含む。ボールステントの主要本体は、直径が8mm(第1及び第2の軸の両方)であり、厚さが20ミクロンの金の単層から形成された。ポリマー性ノーズコーンは、近位頚部及び送達カテーテルの遠位端にも取り付けられた。送達カテーテルは、3.5Frの外径を有し、2つの中空円筒形の本体を備え、第1の管腔は、0.018インチのガイドワイヤもしくは補助コイルまたは補助コイルカテーテルの通過のために構成され、第2の管腔は、送達構成からボールステントの膨張または拡張を生じさせるために、送達カテーテルの近位ハブからボールステントの中央空隙内に流体を注入するために構成される。第1の管腔の遠位部分は、ブリッジカテーテルによって画定された。送達カテーテルの壁は、管腔のPTFE裏層を伴うポリイミドで形成され、編組ワイヤで補強された。2つの絶縁導体ワイヤも送達カテーテルの壁内に埋設された。1つの導電ワイヤは、ボールステントの近位頚部のステンレス鋼部分に電気的に接続され、したがって、近位頚部の環状領域に電気的に接続され、この領域の外表面は、304シリーズの露出した非絶縁ステンレス鋼から構成され、さらに露出した領域は、陽極を形成するために、レーザーエッチングによって形成された。第2の導電ワイヤは、陰極を形成するために、送達カテーテル上に載置された白金を含む非絶縁環状電極に電気的に接続された。両方の導電ワイヤは、送達カテーテルの近位ハブ内に組み込まれた電気ジャックに接続された。ボールステントの近位頚部は、送達カテーテルに連結され、接着剤で保持され、プリーツに折り畳まれ、プリーツは、送達カテーテルの遠位端及びブリッジカテーテルの周囲に巻き付けられ、その後、送達カテーテル上に圧縮された。
【0220】
圧縮したボールステント及び送達カテーテルは、0.018インチのガイドワイヤにわたって前進させられ、動脈瘤嚢内に位置決めされ、その後、膨張または拡張された。次いで、拡張したボールステントは、親血管から頚部を含む動脈瘤嚢の管腔内への開口部を閉塞するために後退させられた。ボールステントの拡張は、膨張圧を測定しながら、ハブ上のポート内を通り、送達カテーテルを通って膨張デバイスを備えるボールステントの中央空隙内に注入される生理食塩水を使用して達成された。次いで、ガイドワイヤは、除去され、ニチノールを含む予め負荷された直径8mmの補助コイルを備える補助コイルカテーテルは、補助コイルカテーテルの先端が拡張したボールステントを通過し、遠位頚部を通って、拡張したボールステントと親血管から動脈瘤管腔内への開口部と概して反対側の動脈瘤の壁の内部裏層との間の動脈瘤の満たされない部分の管腔内に位置するまでガイドワイヤを通って前進させられた。次いで、補助コイルは、押出機としてニチノールワイヤを使用して、補助コイルカテーテルから放出された。設置後、補助コイルは、拡張したボールステントの外表面、及び親血管から動脈瘤の管腔内への開口部とは反対側の動脈瘤の壁の内部裏層の両方と接触し、親血管から動脈瘤の管腔内への開口部に向かって拡張したボールステントに力を加えた。最初の動物では、補助コイル1つが設置された。2番目の動物では、補助コイル3つが設置された。血栓症の誘発を補助するために、少量のトロンビンが空のコイル送達カテーテルを通って、拡張したボールステントと親血管から動脈瘤管腔内への開口部と概して反対側の動脈瘤の壁の内部裏層との間の動脈瘤の管腔の満たされない部分内に注入された。この後、補助コイル送達カテーテルは除去され、動脈瘤閉塞の程度を評価するためにガイドカテーテルを通して造影剤を注入することにより血管造影が行われた。ボールステントは、ガルバノスタットシステムを使用して、送達カテーテルのハブ上のポート内に組み込まれた電気ジャックに提供される2mAのDC電流を用いた電解により切り離された。拡張したボールステント及び送達カテーテルの切り離し後の動脈瘤閉塞の程度を評価するためにガイドカテーテルを通して造影剤を注入することにより血管造影が行われた。その後、ガイドカテーテル及びシースを除去し、動物を回復させた。
【0221】
コイル試験群に関して、標準的なマイクロカテーテル及びガイドワイヤ、ならびに標準的なコイル技法を使用して、動脈瘤の管腔は、動脈瘤嚢内への血流を減少させるのに十分な様々な大きさの複数のコイル(Axium(商標)、Covidien PLC、ダブリン、アイルランド)で部分的に満たされた。コイルの位置及び実験動脈瘤の閉塞の程度は、ガイドカテーテルを通して造影剤を注入することにより、最終血管造影図を含む血管造影により評価された。両方の試験群に関して、対比血管造影がデバイスの展開直後に行われた。治療時間、デバイスの数及び費用、ならびに手技終了時の閉塞の程度が測定された。その後、ガイドカテーテル及びシースを除去し、動物を回復させた。
【0222】
第4週目に、適切に寸法されたシースが、血管の外科切開を介して大腿動脈に設置された。標的ACT≧300秒を達成するために、ヘパリンが投与された。蛍光透視鏡の誘導により、カテーテルは、動脈瘤の後方にある近位右総頸動脈内に前進させられた。動脈瘤を可視化するために、対比血管造影が行われた。次いで、過用量のペントバルビタールで動物を安楽死させ、病理組織検査のために、動脈瘤及び親血管の隣接する部分を含む組織試料を収集した。
【0223】
(結果)
ボールステント試験群の最初の動物に関して、1つのボールステント及び1つの補助コイルが推定$11,750の費用で30分の治療期間にわたって設置された。このボールステント治療による急性閉塞の程度は、血管造影により(
図39A)100%と推定された。治療4週間後、ボールステントは、病理組織検査(
図40)に見られるように、動脈瘤頚部全体を覆う非常に組織化され、成熟した、完全に内皮化(endothelialized)された新生内膜を伴う動脈瘤(
図39B)の持続した閉塞を示した。
【0224】
コイル試験群の動物に関して、18のコイルが定価$31,500の費用で60分の治療期間にわたって設置された。コイル治療終了時の急性閉塞の程度は、血管造影により85〜99%と推定された。病理組織検査は、この動物に関しては保留中である。
【0225】
<ブロックステント治療>
イヌの鎖骨下動脈閉塞モデルを使用して、ブロックステント(n=3)を用いた治療とAmplatzer(登録商標)血管プラグII(AVP2、n=3)を用いた治療との間で比較が行われた。
【0226】
(方法)
実験モデルは、体重が各々約20kgの家イヌ(Canis lupus familiaris)のハウンド交配犬を使用した。研究は、片側の鎖骨下/腋窩動脈に直径6mmのブロックステントの拡張可能な本体を設置するために医療デバイスの使用を伴い、一方、対側性鎖骨下/腋窩動脈に直径6mmのAVP2を設置するためにガイドカテーテルを使用した。適切に寸法されたシースが、血管の外科切開を介して大腿動脈に設置された。250〜300秒の標的活性化凝固時間(ACT)を達成するために、ヘパリンが投与された。蛍光透視鏡の誘導により、0.018インチのガイドワイヤが鎖骨下/腋窩動脈の意図される閉塞部位を超えて前進させられた。ガイドワイヤにわたってガイドシース(6Fr×長さ90cm)を鎖骨下/腋窩動脈内に前進させた。鎖骨下/腋窩動脈ならびにその側枝部を可視化するために、対比血管造影が行われた。
【0227】
ブロックステント医療デバイスは、拡張可能な本体のブロックステント形態を含む。ブロックステントの拡張した形態は、円形の端部を有する円筒形であった。ブロックステントは、近位及び遠位頚部を有し、金を含む。ブロックステントの主要本体は、直径が8mmであり、厚さが20ミクロンの金の単層から形成された。ポリマー性ノーズコーンは、遠位頚部に取り付けられた。ブロックステント医療デバイスは、2つの中空円筒形の本体または管腔を備える、3.25Frの外径を有する送達カテーテルをさらに備え、第1の管腔は、0.018インチのガイドワイヤの通過のためであり、第2の管腔は、膨張または拡張を生じさせるために、近位ハブからボールステントの中央空隙内に流体を注入するためである。送達カテーテルの壁は、PTFE裏層を伴うポリイミドで形成され、編組ワイヤで補強された。ブロックステントの近位頚部は、送達カテーテルに連結され、プリーツに折り畳まれ、送達カテーテルの遠位端及び緊塞具ワイヤの周囲に巻きつけられ、圧縮された。ブロックステントの近位頚部は、ブロックステントの頚部を把持し、摩擦勘合を形成する弾性外側スリーブにより送達カテーテルの遠位端に保持された。
【0228】
近位鎖骨下動脈にガイドシースまたはガイドカテーテルを設置し、0.018インチのガイドワイヤを設置した後、圧縮したブロックステント及び送達カテーテルを、腋窩/鎖骨下動脈に位置決めされたガイドワイヤにわたって前進させ、その後、膨張または拡張させた。動脈の閉塞の程度を評価するために、ガイドシースまたはガイドカテーテルを通して造影剤を注入することにより血管造影が行われた。ガイドシースまたはガイドカテーテルの先端は、拡張したブロックステントの近位端に接触するまで、前進させられた。送達カテーテルを後退させ、送達カテーテルの遠位端の弾性スリーブから拡張したブロックステントの近位頚部を外すことにより、送達カテーテルから拡張したボールステントの機械的切り離しをもたらす。拡張した、切り離されたブロックステントの位置及び標的血管の閉塞は血管造影により確認され、ガイドワイヤが除去された。
【0229】
AVP2治療に関して、ガイドワイヤが除去され、デバイスの送達ワイヤをよじらないように注意を払いながらAVP2と交換された。AVP2の遠位端は、意図される閉塞部位の遠位端に位置決めされた。次いで、AVP2を露出させるためにガイドシースまたはガイドカテーテルを後退させ、拡張をもたらす。拡張したデバイスの位置は、血管造影により確認された。次いで、その送達ワイヤを回して外すことによりAVP2を切り離した。拡張した、切り離されたAVP2の位置は、血管造影により確認され、ガイドシースは、送達ワイヤに沿って除去された。
【0230】
両方の治療に関して、対比血管造影がデバイスの展開直後に行われた。治療した血管セグメントは、最初の30分間、2.5分ごとに、または閉塞が観察されるまで、一連の血管造影により監視された。
【0231】
29日目に、適切に寸法されたシースが、血管の外科切開を介して大腿動脈に設置された。標的ACT≧300秒を達成するために、ヘパリンが投与された。蛍光透視鏡の誘導により、ガイドシース(6Fr×長さ90cm)を鎖骨下動脈内に前進させた。次いで、動脈ならびにその側枝部を可視化するために、対比血管造影が行われた。次いで、このプロセスは、対側性側で繰り返された。次いで、過用量のペントバルビタールで動物を安楽死させ、病理組織検査のために、動脈瘤、移植したボールステント、補助コイル、及びAxiumコイル、ならびに隣接する親血管の部分を含む組織試料を収集した。
【0232】
(結果)
各デバイスの血管造影の結果の要約は、
図41に提供される。ブロックステントは、優れた蛍光透視可視性、良好な追従性、低圧(1〜3atm)拡張、及び確実な切り離しを示した。迅速な閉塞は、ブロックステント及び3/3動脈を用いた、3/3動脈において達成された。全ての動物は、予定された29日の終了まで生存した。完全な閉塞は、ブロックステントを用いた3つ中3つの動脈(100%)で、及びAVP2を用いた3つ中0の動脈(0%)において、29日時点で維持された。ブロックステントで治療された動脈の全ても、組織病理検査により、完全に閉塞され、
図42に示されるように、炎症応答または血管壁に対するデバイス関連の損傷はほとんどない。部分的なブロックステントの変形が時間と共に生じ、内成長の問題またはイヌの前肢と胸壁との間の圧縮のいずれかにより生じた可能性があるが、この変形は、標的動脈セグメントを完全かつ永久に閉塞するブロックステントの能力に対して作用はない。AVP2治療された動脈のいずれも、組織病理検査により、29日時点で完全に閉塞しなかった。
【0233】
本発明のデバイス及び方法は、様々な実施形態の形態で組み込まれることが可能であり、そのうちのいくつかだけが、図示され、上述されたことを理解する。本明細書における開示は、その趣旨または本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形態で実施可能であってよい。記載される実施形態は、全ての点で、単に例示であり、制限されるものではないと考えられ、本発明の範囲は、したがって、先行する説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の等価の意味及び範囲内に入る全ての変更は、それらの範囲内に包含されるものとする。