特許第6989600号(P6989600)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ハイダック プロセス テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

<>
  • 特許6989600-フィルタ装置 図000002
  • 特許6989600-フィルタ装置 図000003
  • 特許6989600-フィルタ装置 図000004
  • 特許6989600-フィルタ装置 図000005
  • 特許6989600-フィルタ装置 図000006
  • 特許6989600-フィルタ装置 図000007
  • 特許6989600-フィルタ装置 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6989600
(24)【登録日】2021年12月6日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】フィルタ装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 29/07 20060101AFI20211220BHJP
   B01D 29/50 20060101ALI20211220BHJP
   B01D 29/66 20060101ALI20211220BHJP
   B01D 35/02 20060101ALI20211220BHJP
   B01D 35/147 20060101ALI20211220BHJP
   F01M 11/03 20060101ALI20211220BHJP
【FI】
   B01D29/06 510D
   B01D29/26 B
   B01D29/38 510C
   B01D29/38 520A
   B01D29/38 530A
   B01D35/02 E
   B01D35/14 101
   F01M11/03 A
   F01M11/03 L
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-518249(P2019-518249)
(86)(22)【出願日】2017年10月9日
(65)【公表番号】特表2019-536610(P2019-536610A)
(43)【公表日】2019年12月19日
(86)【国際出願番号】EP2017001192
(87)【国際公開番号】WO2018068888
(87)【国際公開日】20180419
【審査請求日】2020年2月26日
(31)【優先権主張番号】102016012206.4
(32)【優先日】2016年10月12日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102017001968.1
(32)【優先日】2017年3月1日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102017001970.3
(32)【優先日】2017年3月1日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】500563201
【氏名又は名称】ハイダック プロセス テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ハンス−ユルゲン リンゲン
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン クライン
(72)【発明者】
【氏名】ラファエル クライン
(72)【発明者】
【氏名】マルクス ブライニヒ
【審査官】 目代 博茂
(56)【参考文献】
【文献】 特表2016−520428(JP,A)
【文献】 特開2004−190595(JP,A)
【文献】 米国特許第03357566(US,A)
【文献】 特開平04−247205(JP,A)
【文献】 特開2013−117224(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D27/00−29/96
B01D35/00−37/04
F01M11/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体の濾過のためのフィルタ装置であって、前記フィルタ装置は、それぞれ1個の濾材(43)が受容されている少なくとも2個のフィルタインサート(27)からなり、前記少なくとも2個のフィルタインサート(27)は、流体通過部(37、39)を備え、かつ上下に積み重ね可能で積層体を形成し、さらに前記少なくとも2個のフィルタインサート(27)の内側に沿って移動可能に配置された逆洗装置(55、57)を有している、フィルタ装置において、
前記少なくとも2個のフィルタインサート(27)の各々は、少なくともそれらのハウジングに関して同一部材として形成されており、
前記少なくとも2個のフィルタインサート(27)のハウジングは各自由端面にリング体(29、31)を有し、
前記フィルタインサート(27)のハウジングの複数のリング体(29、31)は、長手方向に延びている内側フレーム部(33)及び外側フレーム部(35)を介して互いに接合されており、前記内側フレーム部(33)及び前記外側フレーム部(35)はそれ自体の間に窓状の流体通過部(37、39)を形成しており、前記内側フレーム部(33)と前記外側フレーム部(35)との間の室(41)にフィルタ媒体(43)が受容されていることを特徴とするフィルタ装置。
【請求項2】
前記リング体(29)には、前記フィルタインサート(27)の一方の自由端面に少なくとも1個の突出した環状リブ(49)が設けられ、この環状リブ(49)は後続のフィルタインサート(27)の他方の端面に設けられた前記リング体(31)内の付属の環状凹部(51)に突入係合して積層体を形成することを特徴とする、請求項に記載のフィルタ装置。
【請求項3】
それぞれの環状リブは、間隙(47)を形成するリブ部分(49)内の少なくとも1個の中断によって分割されていること、及び積層体内で後続のフィルタインサート(27)には環状凹部(51)内で環状リブ(49)の間隙(47)に突入係合する少なくとも1個の突出部(53)が設けられていることを特徴とする、請求項に記載のフィルタ装置。
【請求項4】
積層体内に配置されたフィルタインサート(27)の互いに反対側の端面は、同一部材として形成されたそれぞれ1個のキャップ部材(75)を有することを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項5】
前記キャップ部材(75)の少なくとも一部は流体透過性に保たれていることを特徴とする、請求項に記載のフィルタ装置。
【請求項6】
前記フィルタインサート(27)のハウジングの複数のリング体(29、31)の一方は環状凹部(51)を有し、前記フィルタインサート(27)のハウジングの複数のリング体(29、31)の他方はリブ部分(49)を有すことを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項7】
各フィルタインサート(27)に対する逆洗装置は電動駆動可能な逆洗アーム(57)を有しており、逆洗アーム(57)はスリットノズル(61)の方式で形成されて、駆動軸(55)によって内側フレーム部(33)に形成された流体通過部(37)に沿って移動し、駆動軸(55)は中空に形成されて装置からの逆洗量を排出する働きをすることを特徴とする、請求項に記載のフィルタ装置。
【請求項8】
個々のスリットノズル(61)は、少なくとも1つのスリットノズル(61)が窓状の流体通過部(37)上に位置し、同時に少なくとも1つの別の好ましくは隣接しているスリットノズル(61)が前記窓状の流体通過部(37)の隣のフレーム部(33)上にあるように、軸方向に互いに所定の回転角でずらされていることを特徴とする、請求項に記載のフィルタ装置。
【請求項9】
隣接した内側の長手方向フレーム部(33)は前記リング体(29、31)の半径方向に対して傾斜しており、この傾斜により、各フィルタインサート(27)の各通過部(37)の貫流の流動方向は、それぞれのスリットノズル(61)の開口部の流入方向に対して傾斜していることを特徴とする、請求項7又は8に記載のフィルタ装置。
【請求項10】
それぞれのスリットノズル(61)は、前記スリットノズルに割り当て可能なフィルタインサート(27)の内側を起点として中空駆動軸(55)に向かって拡張していることを特徴とする、請求項7又は8に記載のフィルタ装置。
【請求項11】
各フィルタインサート(27)に対する逆洗アーム(57)は同じ部材からなり、これらフィルタインサート(27)は、端面側で、これらフィルタインサート(27)さねはぎ接続(69)によって接合されことを特徴とする、請求項7、8又は10に記載のフィルタ装置。
【請求項12】
積層体内の別のフィルタインサート(83;93)として、少なくとも1個のばね負荷されたバイパス弁(84)を有するフィルタインサートが使用されることを特徴とする、請求項1〜1のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項13】
少なくとも積層体を形成するすべてのフィルタインサート(27)は、互いに隣接する端面で相互に接着されていることを特徴とする、請求項1〜1のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項14】
前記少なくとも2個のフィルタインサート(27)からなる積層体は、全パッケージとして、未濾過液のための流体入口(11)と濾過液のための流体出口(19)と逆洗量のための出口(65)とを有するフィルタハウジング(1)内で交換可能に受容できることを特徴とする、請求項1〜1のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に潤滑油濾過のためのフィルタ装置であって、フィルタ装置は、それぞれ1個の濾材が受容されている少なくとも2個のフィルタインサートからなり、これらのフィルタインサートは流体通過部を備え、上下に積み重ね可能で積層体を形成し、さらにフィルタインサートの内側に沿って移動可能に配置された逆洗装置を有しているフィルタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の運転安全性及び寿命にとって、潤滑油の申し分のない性状が非常に重要である。特に例えば海運用途において重油で運転されるディーゼルエンジンの連続運転は、潤滑油の性状に格別高い要求を課すので、そのような用途では潤滑油を浄化するためのフィルタ装置の使用が不可欠である。これに関して先行技術は、フィルタインサートを交換する間の運転時間を長くし、それにより保守費用を少なく抑えるために、フィルタインサートの逆洗が可能なフィルタ装置を利用する。これに関する先行技術の例として、ある特許文献において、冒頭に記載した種類のフィルタ装置が示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国実用新案第202016003089号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、この先行技術から出発して、格別に簡単で廉価に製造可能な冒頭で述べた形態のフィルタ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題は、特許請求項1の特徴をその全体において有する装置によって解決される。
【0006】
請求項1の特徴部によれば、本発明の本質的な特性は、個々のフィルタインサートが少なくともそれらのハウジングに関して同一部材として形成されていることにある。同一部材は特にプラスチック材料からなる射出成形により、様々な成形型に要する費用が省かれ、わずかな製造費用で合理的に製作できる。これによりフィルタ装置の原価が下がり、フィルタ交換と結び付いた保守費用が低減され、ひいては総運転コストが安くなる。ハウジング材料として廉価なプラスチック材料、例えばポリアミド、例えば場合によって耐油性被覆を施したPA6を使用できる。
【0007】
有利な実施例において、フィルタインサートのハウジングは各自由端面にリング体を有する。
【0008】
有利には、リング体でフィルタインサートの一方の自由端面に少なくとも1個の突出した環状リブがあることができ、この環状リブは後続のフィルタインサートの他方の端面に設けたリング体内の付属の環状凹部に突入係合して積層体を形成する。こうすることにより、少ない組立費用でフィルタインサートからなる一体的部材の形で積層体を構成できる。なぜならそれぞれの環状リブが対応する凹部に突入係合することにより特別操作することなくフィルタインサートの相互のセンタリングが確保されるからである。加えてフィルタインサート相互の接合は、フィルタインサートをつなぎ合わせる前に、それぞれの凹部に接着剤、例えば2成分系接着剤を入れることにより、接着によって簡単に実施できる。
【0009】
有利な実施例において、それぞれの環状リブは、間隙を形成するリブ部分内の少なくとも1個の中断によって分割されており、積層体内で後続のフィルタインサートには環状凹部内で環状リブの間隙に突入係合する少なくとも1個の突出部が設けられている。それにより相互のセンタリングの他に、フィルタインサート間の形状結合による回動防止も形成されている。特にこの場合、各フィルタインサートはその一方の自由端面にそれぞれの環状リブとその間にある少なくとも1つの間隙を有し、その他方の自由端面に対応してそれぞれの環状凹部とそれぞれその中にある突出部を有するように配置構成できる。
【0010】
特に有利な実施例において、積層体内に配置されたフィルタインサートの互いに反対側の端面は、同一部材として形成されたそれぞれ1個のキャップ部を有する。これらも上記のプラスチック材料から射出成形によって合理的に、且つ同一部材として形成する場合は成形型コストで製造できる。
【0011】
有利には、キャップ部の少なくとも一部は流体透過性であり、濾過過程のためにフィルタインサートの内部への流動路は塞がれていない。
【0012】
特に有利な実施例において、一方は環状凹部を有し、他方はリブ部分を有するフィルタインサートのハウジングのリング体は、長手方向に延びる内側と外側のフレーム部を介して互いに接合されており、フレーム部はそれ自体の間に窓状の流体通過部を限定しており、内側フレーム部と外側フレーム部との間の空間にフィルタ媒体が受容されているように配置構成されている。フィルタ媒体は好ましくは両外側に金属製の支持格子を有する1層又は数層のプリーツ付きフィルタマット条である。フィルタ媒体は濾過過程で流体通過部を通って好ましくは内側から外側に向かって貫流される。
【0013】
逆洗装置は各フィルタインサートに対して電動駆動可能な逆洗アームを有しており、逆洗アームはスリットノズルの方式で形成されて、駆動軸によって内側フレーム部に形成された流体通過部に沿って移動し、駆動軸は中空に形成されて装置からの逆洗量を排出する働きをする。中空軸外で周囲圧力が優勢となってフィルタ装置の運転システム圧力が逆洗量の体積流を生み出すことがあり、或いは接続された吸引装置によって中空軸内で負圧が作用することがある。
【0014】
特に有利な実施例において、逆洗アームの個々のスリットノズルは、少なくとも1つのスリットノズルが窓状流体通過部上に位置し、同時に少なくとも1つの別の好ましくは隣接しているスリットノズルが当該通過部の隣のフレーム部上にあるように、軸方向に互いに所定の回転角でずらされている。この配置構成においては、1つの洗浄アームによってそれぞれ1つの通過窓が開放されると、別の洗浄アームによってそれぞれ1つの別の通過窓が閉じられ、及びその逆であるため、逆洗量における脈動が最小化されている。
【0015】
隣接した内側の長手方向フレーム部は半径方向に対して傾斜位置を有しており、この傾斜位置が各フィルタインサートの各通過部に対し、それぞれのスリットノズルの開口部の流入方向に対する設定可能な角度で傾いた流動方向を指定する。このことは汚れの脱離を助長するフィルタ媒体の傾斜貫流を生じさせる。
【0016】
有利には、それぞれのスリットノズルは、当該スリットノズルに割り当て可能なフィルタインサートの内側を起点として中空駆動軸に向かって拡張している。それに対してスリットノズル自体の流動断面は先細になっていることによりベンチュリ効果が生じて洗浄アームの有効範囲で流速が増加し、その結果として逆洗効果が高まると同時に洗浄量は減少する。
【0017】
特に有利な実施例において、各フィルタインサートに対する逆洗アームは端面側で、フィルタインサートにおけるさねはぎ接続と比較可能なさねはぎ接続によって接合された同じ部材からなる。同一部材として形成することにより、装置全体の製造費用を廉価にすることが可能となる。
【0018】
積層体内の別のフィルタインサートとして、少なくとも1個のばね負荷されたバイパス弁を有するフィルタインサートを使用することができ、それによりフィルタインサートが詰まったときに潤滑油の供給が中断される危険が回避される。
【0019】
少なくとも積層体を形成するすべてのフィルタインサートは、互いに隣接する端面で相互に接着され、それにより互いに外れないように接合されている実施例において、積層体を全パッケージとして投入及び交換できる。この場合、フィルタインサートからなる積層体は、未濾過液のための流体入口と濾過液のための流体出口と逆洗量のための出口とを有するフィルタハウジング内で交換可能に受容できる。
【0020】
以下に本発明を図面に示した実施例に基づいて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本発明によるフィルタ装置の実施例の中央縦断面図である。
図2図2は、図1の実施例の逆洗フィルタユニットを中央の中心面に沿って切り開き拡大して示した斜視図である。
図3図3は、別個に示されたユニットのフィルタインサートの上側を見た斜視図である。
図4図4は、フィルタインサートの下側を見た図3に対応する表現である。
図5図5は、洗浄アームのスリットノズルと境を接するフィルタインサートの領域を拡大して示した部分断面図であり、スリットノズルはフィルタインサートの内側長手方向フレーム部に合わせた位置で示されている。
図6図6は、スリットノズルが内側長手方向フレーム部の間の流体通過部に位置合わせされている、図5に対応する部分断面図である。
図7図7は、本発明によるフィルタ装置の第2の実施例の中央縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明によるフィルタ装置の実施例を示しており、全体を1で示すフィルタハウジングはポット形をしたハウジング主要部3を有しており、その底部5には中央ハウジング長手方向軸心6と同軸の軸受部7がある。底部5と境を接するハウジングスペース9への通路として未濾過液を供給するための側方入口11が設けられていて、ハウジングスペース9は汚染側をなしている。ハウジング主要部3は上側が止めねじ13で取外し可能に取り付けられたハウジングキャップ15によって閉じられており、ハウジングキャップ15内には底部5におけるように軸心6と同軸の軸受部17が形成されている。ハウジング主要部3内ではハウジングキャップ15の近傍に濾過液出口19が設けられており、この濾過液出口19は入口11と面一の位置に配置されていて、これを通って運転時に清浄側をなす隣接のハウジング室21から濾過液が流出する。ハウジング主要部3内には、未濾過液入口11の近傍にあって段を形成する壁段部23の上方に、全体を25で示す逆洗フィルタユニットが配置されており、図2に別個に図示されている。
【0023】
ユニット25はフィルタインサートからなる積層体を有する。図示された実施例では、同一部材として形成された2つのフィルタインサート27が設けられており、図3図4に個別に図示されている。フィルタインサート27の円筒形ハウジングは、各自由端面に第1のリング体29及び第2のリング体31を有しており、それらのうち図3には第1のリング体29を上から見た図が示され、図4には第2のリング体31を上から見た図が示されている。リング体29とリング体31との間には内側フレーム部33の円環と外側フレーム部35の円環が延びているが、見やすさのために図中ではすべてに参照符号を付していない。フレーム部33及び35は互いに規則的な間隔で、円筒形ハウジングの軸心6に対して平行に延びており、それらの間に内側流体通過部37と外側流体通過部39が空いている。これらはフレーム部33、35の間にスリット状に連続して延びており、参照符号は同様に一部しか付されていない。室41内にはフィルタ媒体43がある(図5及び図6参照)。フィルタ媒体43は、少なくとも1つのフィルタ層からなるプリーツ付きフィルタマット条からなり、その両外側には格子構造の形をした支持層がある。有利な例において濾過精度は25〜34μmの範囲にある。外側フレーム部33と内側フレーム部35はリング体29、31から離れる方向にハウジングの軸方向長さの半分にわたって延びている。組み立てる際はフィルタ媒体43をハウジング半部の室41内に挿入し、その後でハウジング半部を組み合わせてフレーム部33とフレーム部35をそれぞれの突き合わせ部45で互いに突き合わせ溶接し、又は接着によって結合する。
【0024】
フィルタインサート27は、図3及び図4が最も明瞭に示しているように、第1のリング体29の端面に円筒軸心に対して同心的に矩形断面で軸方向に突出している環状リブを有する。環状リブはそれぞれ同じ長さの間隙47をなす3か所の中断により、同様に同じ長さの3つの環状リブ部分49に分割されている。これと対向する端面には、図4の上側に見えている第2のリング体31に環状リブ部分49と相補的な凹部51が掘り下げられた環状溝の形で形成されており、他方のリング体29の環状リブ部分49の間にある間隙47に対応して突出部53が形成されているそれにより積層体を形成するためにフィルタインサート27を組み合わせる際に環状リブ部分49がリング体31の凹部51に形状接続的に嵌合すると同時に、突出部53がリング体29の間隙47に突入係合する。それによってフィルタインサート27は互いにセンタリングされるだけでなく、回動も防止される。フィルタインサート27は組み合わせる前に接着剤、好ましくは2成分接着剤を凹部51に入れることにより、互いに取り外すことのできない合成体を簡単に形成できる。
【0025】
図2は、2個のフィルタインサート27によって形成された逆洗フィルタユニット2からなる積層体を示す。図示されているように、各フィルタインサート27は、同心的な中空軸55を持った内側逆洗装置を有しており、この中空軸55上に洗浄アーム57がある。洗浄アーム57は中空軸55から半径方向に内側フレーム部33の内周のすぐ近傍まで延びて(図5及び図6参照)、中空軸55上の流入部59を起点としてスリットノズル61まで続く狭い流体路を形成している(図5及び図6参照)。スリットノズル61は内側流体通過部3の全軸方向長さにわたって延びている。最下部の洗浄アーム57の中空軸55には中空軸終端部63が接続しており、これはフィルタハウジング1の底部5にある逆洗出口65まで延び、ここで中空軸終端部63はフィルタハウジング1内に組み入れられたユニット25において軸受部7内で回転可能に支持されており、そこでシャフトリング67によってシールされている。中空軸終端部63はさねはぎ接続69(図2)により隣接する中空軸55の端部と結合されている。最上部の洗浄アーム57の中空軸55の上端部には駆動軸部71が接続しており、これは中空軸55と同様にさねはぎ接続69(図2)によって相対回動しないように結合されている。フィルタハウジング1内に組み入れられたユニット25において、駆動軸部71がハウジングキャップ15の軸受部17に回転可能に支持されており、その際にシールするために同様にシャフトリング73が設けられている。フィルタインサート27の積層体の上側閉鎖部材及び下側閉鎖部材としてそれぞれ1個のキャップ部材75が設けられており、これらは同一部材としてプラスチックから射出成形され、逆洗装置を中空軸終端部63及び駆動軸部71と一緒に投入した後でそれぞれ向き合わされたリング体29、31に接着されている。キャップ部材75は内側ハブ76を起点としてキャップ外周にある外輪78にまで延びるスポーク状のウェブ77を有しており、これらのウェブ77はそれ自体の間に流体通過部を空けている。各外輪78にはシールリング80のための環状溝79が形成されている。
【0026】
図1は、2個のフィルタインサート27によって形成された積層体を有する、フィルタハウジング1内に組み入れられた逆洗フィルタユニット25を用いる第1の実施例を示している。逆洗アーム57の駆動のために電気又は油圧操作可能なギアモータ82が駆動軸部71とそこにある連結部材81を介して結合されている。図1の実施例では2個のフィルタインサート27によって形成された積層体を有する逆洗フィルタユニット25に加えて、別のフィルタインサート83によって形成された積層体が設けられている。このフィルタインサート83はバイパス装置84を含んでいる。このフィルタインサート83のハウジングはその両端面に下側リングディスク85と上側リングディスク86を有しており、それらのうち下側リングディスク85は、フィルタインサート27の間に設けられている同じさねはぎ接続によって隣接するフィルタインサート27の上側リング体29に取り付けられて、フィルタインサート83だけ拡大された積層体を形成している。それゆえ図2に示されているのとは異なり、キャップ部材75はバイパスフィルタインサート83の上側リングディスク86に取り付けられている。駆動軸部71から半径方向に離間しているリングディスク85及び86の半径方向内側の端部には、それぞれ軸方向で向き合って突出している突起87があり、これらの突起はばね89によって閉止位置に付勢されているバイパス弁の円環の閉止体88のための弁座をなしている。バイパスフィルタインサート83の外周を形成して下側リングディスク85と上側リングディスク86との間に延びる濾材91は、バイパス装置84が応動した際に保護スクリーンをなす。
【0027】
運転時に入口11を通って送入される未濾過液は下側キャップ部材75のウェブ77の間の通路を通ってフィルタインサート27の内室に流入して、濾過過程でフィルタ媒体43を濾過液室21に向かって貫流し、出口19を通って流出する。汚染側、即ち底部5における未濾過液室9、フィルタインサート27の内室、並びにそれと接続されたバイパスフィルタインサート83の中央チャンバ90と、清浄側、即ち室21との間のシーリングは、下側キャップ部材75と上側キャップ部材75に設けたシールリング80によって形成されている。(図示されない)弁装置によって逆洗出口65が開かれたときに行なわれる逆洗において、逆洗アーム57のスリットノズル61はフィルタインサート27の内側フレーム部33に狭い間隔で沿って動く(図5及び図6参照)。この場合、図5では両洗浄アーム57の一方の洗浄アーム57が、図6では他方の洗浄アーム57が同じ時点で占める位置で示されている。これらの図から明らかなように、スリットノズル61の開口部は、他方の洗浄アーム57のスリットノズル61が内側流体通過部37に位置合わせされているときに内側フレーム部33に位置合わせされている。この配置構成において逆洗過程は実質的に連続的に、即ち逆洗量の実質的な脈動なしに進む。同時に逆洗量の体積流は相応に制限されている。なぜなら各時点で1つの流体通過部37のみの完全な通過断面が提供されるからである。さらに図5及び図6が示すように、内側フレーム部37は半径方向に対して傾斜位置を有しているため、通過部37の貫流の流動方向はスリットノズル61の開口部における流動方向に対して傾いている。それにより逆洗過程で室41内には、図6に破線62で暗示されている流動方向が生じる。この流動方向ではフィルタ媒体43の折り目が長辺側で貫流されており、逆洗過程における清浄化が助長されている。この場合、システムの運転圧力、例えば潤滑油システムでは0.8MPa(8bar)〜1MPa(10bar)の範囲の油圧力により逆洗量の体積流が生じる。さらに逆洗過程は逆洗出口65で負圧を生み出すことによって助長されることができる。逆洗アーム57の内部にある流体路は、スリットノズル61における開口部断面よりも拡張されており、それが一種のベンチュリ効果を生み出して、スリットノズル61のすぐ近傍領域で流速が高められ、そのことが汚れの脱離を助長する。フィルタインサート27のフィルタ媒体43が詰まってバイパス装置が応答すると、流体は下側リングディスク85と上側リングディスク86との間の広い円筒ジャケットをなして保護スクリーンとして働く濾材91を通って濾過液室21に行き、次いで出口19に達する。
【0028】
図7の第2の実施例が第1の実施例と異なるのは、追加のバイパスフィルタインサート93の構造だけである。フィルタインサート27におけるのと同様に、バイパスフィルタインサート93は、上端面リング体94を備えたハウジングを有しており、このリング体94にキャップ部材75が取り付けられている。内側フレーム部と外側フレーム部との間には、フィルタインサート27におけるように、フィルタ媒体43が中空円筒状に配置されており、この保護フィルタとして用いられるフィルタ媒体43の濾過精度はフィルタインサート27におけるよりも粗く、最大100μmである。その下にあるフィルタインサート27のリング体29と積層体を形成するために、バイパスフィルタインサート93の下側リング体95には穿孔ディスク96が固定されている。穿孔ディスク96はシールリング97により駆動軸部71でシールされて、通路98を有しており、これに直立に配置されたバイパス弁の円環の閉止体88のための弁座が形成されている。フィルタインサート27のフィルタ媒体43が詰まり、それにより閉止体88が開くと、通路98を通って未濾過液がバイパスフィルタインサート93の内室に達し、保護フィルタのフィルタ媒体43を通って流出し、室21を通って出口19に到達する。フィルタインサート27のフィルタ媒体43は、外側支持層の間にあるフィルタ層に加えてコアレッサ層を有することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7