特許第6989707号(P6989707)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6989707
(24)【登録日】2021年12月6日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】絶縁グレージング及びウィンドウ
(51)【国際特許分類】
   E06B 3/663 20060101AFI20211220BHJP
   E06B 7/28 20060101ALI20211220BHJP
   H01R 9/16 20060101ALI20211220BHJP
   E06B 3/66 20060101ALN20211220BHJP
【FI】
   E06B3/663 Z
   E06B7/28 B
   E06B3/663 N
   H01R9/16 101
   !E06B3/66 E
【請求項の数】9
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2020-540480(P2020-540480)
(86)(22)【出願日】2019年1月8日
(65)【公表番号】特表2021-510786(P2021-510786A)
(43)【公表日】2021年4月30日
(86)【国際出願番号】EP2019050273
(87)【国際公開番号】WO2019141532
(87)【国際公開日】20190725
【審査請求日】2020年9月18日
(31)【優先権主張番号】62/620,085
(32)【優先日】2018年1月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】18158001.0
(32)【優先日】2018年2月22日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500374146
【氏名又は名称】サン−ゴバン グラス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 智史
(72)【発明者】
【氏名】マルクス ネアンダー
(72)【発明者】
【氏名】ハンス−ベルナー クスター
(72)【発明者】
【氏名】グナエル モルバン
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス コレン
(72)【発明者】
【氏名】アリアネ バイスラー
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー マルヤン
【審査官】 野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−105664(JP,A)
【文献】 国際公開第00/058580(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/038409(WO,A2)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0319756(US,A1)
【文献】 米国特許第04691486(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 3/663
E06B 7/28
H01R 9/16
E06B 3/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁グレージングであって、
少なくとも1つの第1ペイン要素(1)、第2ペイン要素(2)及び第3ペイン要素(3)、少なくとも1つのスペーサ(4)、少なくとも1つのコネクタ(5)、並びに、少なくとも1つの第1封止構成要素(9.1)及び少なくとも1つの第2封止構成要素(9.2)を有し、
前記スペーサ(4)及び前記コネクタ(5)が、互いに隣り合って配置されており、それにより、それらが、共通の長さ方向軸(X)に沿って延在するようになっており、
前記スペーサ(4)及び前記コネクタ(5)が、前記第1ペイン要素(1)を収容するための受容溝(7)を形成しており、
前記スペーサ(4)及び前記コネクタ(5)が、前記受容溝(7)の中で、前記第1ペイン要素(1)を、収容し、かつ位置決めしており、かつ、
前記コネクタ(5)が、少なくとも1つの電気伝導性の第1伝導体要素(6.1)を有しており、それにより、外部電源と前記第1ペイン要素(1)との間に、前記第1伝導体要素(6.1)を介して、電気的な接続が確立されうるようになっており
複数の伝導体表面(10.1;10.2)が、前記第1伝導体要素(6.1)又は種々の伝導体要素(6・1;6.2)への接続のために、前記第1ペイン要素(1)に沿って、互いに離れて提供されていること、及び、
前記コネクタ(4)が、少なくとも1つの引き込み部(11)を有しており、前記伝導体要素(6.1;6.2)のうちの少なくとも1つが、前記第1ペイン要素(1)の前記伝導体表面(10.1;10.2)のうちの少なくとも1つに接続するために、この引き込み部を通っていること、
を特徴とする、
絶縁グレージング。
【請求項2】
記伝導体表面(10.1、10.2)が、前記第1ペイン要素(1)の、前記スペーサ(4)及び/又は前記コネクタ(5)の前記受容溝(7)に収容されている部分に沿って、延在していること、
を特徴とする、請求項1に記載の絶縁グレージング。
【請求項3】
少なくとも1つの伝導体要素(6.1;6.2)が、前記コネクタ(5)の領域において、前記第2封止構成要素(9.2)のみを通って延在して、前記第1ペイン要素(1)への前記外部電源の接続を確立していること、
を特徴とする、請求項1又は2に記載の絶縁グレージング。
【請求項4】
前記コネクタ(5)が、本質的に、前記スペーサ(4)の断面構造を有していることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の絶縁グレージング。
【請求項5】
少なくとも1つのプラグコネクタが、前記スペーサ(4)の、前記コネクタ(5)への、非確動的かつ/又は確動的な接続のために提供されていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の絶縁グレージング。
【請求項6】
前記スペーサ(4)及び前記コネクタ(5)の基本構造が、それぞれ、前記プラグコネクタを収容するための少なくとも1つの中空空間(12)を有することを特徴とする、請求項に記載の絶縁グレージング。
【請求項7】
前記コネクタ(5)が、少なくとも1つの挿入脚部を有しており、かつ、
前記スペーサ(4)の基本構造が、非確動的な接続及び/又は確動的な接続を形成するために、前記挿入脚部を収容することに適している少なくとも1つの中空空間(12)を有していること、
を特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の絶縁グレージング。
【請求項8】
前記第1封止構成要素(9.1)及び前記第2封止構成要素(9.2)が、それぞれ、一体的に形成されていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の絶縁グレージング。
【請求項9】
請求項1〜のいずれか一項に記載の絶縁グレージングを有する、ウィンドウ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁グレージング、特には、三重グレージング又は複層グレージング、及び、そのような絶縁グレージングを有するウィンドウに関する。
【背景技術】
【0002】
絶縁グレージングは、大抵の場合、少なくとも2つのペイン要素、及び、これらのペイン要素の間に配置されている周縁スペーサ―フレームを有する。ペイン要素が、スペーサ―フレームに、封止剤を介して接続されており、それにより、耐漏洩性高く封止されたペイン間空間が形成されるようになっている。このペイン間空間は、耐漏洩性が高いので、理想的には、湿分が侵入することができず、かつ、ガス充填がある場合には、ガス充填が流出できない。
【0003】
いわゆるアクティブグレージング又は機能性グレージングは、照明グレージング、電気的サンスクリーン若しくはブラインドを有するグレージング、又は、切り替え可能グレージング、例えば異なる様式で若しくは別個に切り替え可能な区域を有するグレージングなどの実現の可能性を提供する。絶縁グレージングの形態でのアクティブグレージング又は機能性グレージングの場合には、機能性のコーティング又はユニットをペイン間空間に配置することができ、それにより、それらが、内部ペイン間空間の封止に起因して、湿分及び腐食に対して保護される。
【0004】
通常は、そのようなグレージングのための適切な電力を提供しうるために、数多くの通電伝導体が必要である。これらの通電伝導体は、絶縁グレージング又はウィンドウの封止部を通って延在する。
【0005】
通電伝導体の準備及び配置は、手動で行われるため、絶縁グレージング又はウィンドウの、時間を要しかつ費用がかかる製造が必要となる。数多くの通電伝導体を、封止部を通して延在させる必要があるので、液体及びガスの漏洩に関して、無数の潜在的な欠陥部位も作り出される。
【0006】
アクティブグレージングは、機能性要素を有しており、この機能性要素は、典型的に、2つの表面電極の間の活性層(アクティブ層)を有する。活性層の光学特性を、表面電極に適用される電圧によって変化させることができる。例えば、米国特許出願公開第20120026573号明細書及び国際公開第2012007334号から知られているエレクトロクロミック要素が、これの例である。例えば、欧州特許第0876608号明細書及び国際公開第2011033313号から知られているSPD要素(懸濁粒子装置)が、別の例である。エレクトロクロクロミック又はSPD要素を通る可視光の透過率を、適用される電圧によって、制御することができる。電圧は、いわゆるバスバーを介して適用され、このバスバーは、通常は、表面電極に適用され、かつ、電圧源に、適切な接続ケーブルを介して、接続される。
【0007】
アクティブグレージングを有する絶縁グレージングにおいては、電圧供給が耐ガス漏洩性かつ耐水漏洩性で設計される必要があり、それによって、絶縁グレージングの十分な品質及び耐用年数が確保される。国際公開第2017/106458号では、電気供給ラインそれ自体が、関連する構成要素の異なる熱膨張の際における相対的な動きに対する比較的高い許容度を有するような形状及びサイズで、設計される。しかしながら、供給ラインそれ自体は、スペーサと隣接するペインとの間で、結合及び封止のために使用される主要封止剤を通るようにされている。絶縁グレージングの端部封止を通るそのようなケーブルの延在もまた、常に、潜在的な欠陥部位を構成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、グレージングの簡便かつ経済的なアセンブリを可能にし、かつ改善された耐漏洩性を提供することができる絶縁グレージングを提供することである。本発明のさらなる目的は、適切なウィンドウを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、本発明に従って、独立請求項1及び12に係る絶縁グレージング及びウィンドウによって、達成される。
【0010】
有利な実施態様及びさらなる発展態様が、従属請求項、及び、図面を参照した記載から、明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、三重グレージングを有する本発明の第1の例示的な実施態様の全体図である。
図2a図2aは、図1の第1の例示的な実施態様の等角正面図である。
図2b図2bは、図1の第1の例示的な実施態様の等角正面図である。
図3図3は、二重グレージングを有する本発明の第2の例示的な実施態様の等角正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る絶縁グレージング、特には、三重グレージング又は複層グレージングは、少なくとも1つの第1ペイン要素、少なくとも1つのスペーサ、及び、少なくとも1つのコネクタを備えており、スペーサ及びコネクタが、互いに隣り合って配置されており、それにより、それらが、共通の長さ方向軸に沿って延在するようになっている。スペーサ及びコネクタは、第1ペイン要素を収容しかつ位置決めすることが意図されている。コネクタが、少なくとも1つの電気伝導性の第1の伝導体要素を有しており、それにより、外部電圧源と第1ペイン要素との間で、第1伝導体要素を介して、電気的な接続を確立することができるようになっている。
【0013】
本発明は、機能性グレージング又はアクティブグレージングに電気エネルギーを特定的に供給するという発想に基づいている。少なくとも1つのコネクタによって、電気エネルギーの導入を、絶縁グレージングの特定の場所で、機能性ペインにまで提供することができる。
【0014】
特には、均一な電力供給を機能性ペイン要素の表面全体に沿ってコネクタによって達成することが、意図されている。このようにして、絶縁グレージング、又は絶縁グレージング若しくはアクティブグレージングを有するウィンドウを製造するために必要な労力が低減されるだけでなく、絶縁グレージングの耐漏洩性が最適化される。
【0015】
これに関して、本発明に係る絶縁グレージングは、少なくとも1つの第1ペイン要素、少なくとも1つのスペーサ、及び少なくとも1つのコネクタを備えており、スペーサ及びコネクタが互いに隣り合って配置されており、それにより、それらが、共通の長さ方向軸に沿って延在するようになっている。スペーサ及びコネクタは、第1ペイン要素を収容しかつ位置決めすることが意図されている。
【0016】
好ましくは、絶縁グレージングが、外側ペイン要素をスペーサ及びコネクタに結合させるための第1封止構成要素を有する。第1封止構成要素は、外部ペイン要素の間のペイン間空間の封止を確実にする。さらに、絶縁グレージングは、好ましくは、第2封止構成要素を有しており、この第2封止構成要素が、スペーサ及びコネクタの、外側向きにウィンドウフレームの方向に向いている面に配置されている。外部ペイン要素は、ペイン間空間を外部環境に対して画定するペイン要素である。
【0017】
第1ペイン要素は、特には、絶縁グレージング又はウィンドウの電気的に活性な(電気的にアクティブな)又は電気的に活性化可能なペイン要素として設計される。例えば、第1ペイン要素が、エレクトロクロミックペイン要素、液晶ペイン要素、TFT又はLCDスクリーンの形態のディスプレイ、加熱効果を達成するための電気伝導性コーティングを有するペイン要素、などであってよく、それによって、電気的に活性な又は電気的に活性化可能なペイン要素が提供される。
【0018】
スペーサは、特には、絶縁グレージングのために市販されているスペーサとして設計されてよい。このようにして、少なくとも1つの第1ペイン要素を、スペーサの上又は中に、配置する。
【0019】
さらには、スペーサが、ステンレス鋼、アルミニウム、プラスチック、若しくは同様の材料など、又は同様の材料の組み合わせを含有することができる。これに関して、本発明に係る絶縁グレージングの少なくとも1つのスペーサを、市販されているスペーサとして設計することができる。
【0020】
本発明に係る絶縁グレージングは、適切なウィンドウフレームとともに使用されることが意図されている。
【0021】
そのようなウィンドウフレームは、好ましくは、少なくとも1つの第1ペイン要素を有する絶縁グレージングを適切に取り囲むように、提供される。
【0022】
特には、絶縁グレージング又はウィンドウフレームを、ウィンドウのための本発明に係る絶縁グレージングとともに、使用することができる。
【0023】
好ましくは、少なくとも1つのスペーサを、第1ペイン要素の端部領域又は側端部に沿って、提供する。複数のスペーサを、絶縁グレージングの側端部に沿って提供することができる。1又は複数のスペーサを、絶縁グレージングの全ての側端部に沿って配置することもできる。
【0024】
スペーサ及びコネクタが、互いに隣り合って、共通の長さ方向軸に沿って、配置される;すなわち、これらが、長さ方向において、逐次的に提供される。これに関して、スペーサ及びコネクタの断面表面が、互いに結合される。
【0025】
好ましくは、コネクタが、2つのスペーサの間で、ペイン要素の側端部に沿って、配置される。
【0026】
代替的には、コネクタを、本発明の意味において、いわゆるコーナー要素又はコーナーコネクタに、直接に接続させることができる。好ましくは、そのようなコーナーコネクタを、スペーサの発展態様と考えることもできる。
【0027】
特には、第1ペイン要素の側端部に沿って、任意の複数のコネクタ及び対応する複数のスペーサを、互いに隣り合って交互に配置するようにすることができる。
【0028】
スペーサ及びコネクタは、第1ペイン要素が収容されかつ位置決めされうるように、設計される。
【0029】
追加的なペイン要素、特には、第2及び第3ペイン要素が提供される場合には、絶縁グレージングの個々のペイン要素を、少なくとも1つのスペーサ及び少なくとも1つのコネクタによって、互いに対して適切に配置することができる。
【0030】
絶縁グレージング又は三重/複層グレージング又はアクティブグレージングを有するウィンドウに関して、ペイン要素の全ての側端部に沿って、スペーサを配置することができる。特には、ペイン要素の、意図される使用における下方側端部及び/又は上方側端部において、2つのスペーサの間に配置される少なくとも1つのコネクタを、それぞれ、提供することができる。
【0031】
コネクタは、スペーサと同等の長さを有していてよく、又は、実質的に比較的短い長さを有してよい。個々のコネクタの寸法は、特定の用途に応じて、自由に選択することができる。
【0032】
少なくとも1つのスペーサ及びコネクタを、第1ペイン要素と少なくとも1つの追加的な第2ペイン要素との間に間隔を設けるために、使用する。
【0033】
第2ペイン要素を、同様に、少なくとも1つのスペーサ及び少なくとも1つのコネクタに沿って、好ましくは対向する面に、配置する。
【0034】
代替的には、三重グレージングに関して、第1、第2、及び第3ペイン要素を、スペーサ及びコネクタに沿って提供してよく、第2及び第3ペイン要素を、それぞれ、スペーサ及びコネクタの面に配置してよい。
【0035】
さらには、本発明に係る装置を、対応する数のペイン要素を有する複層グレージングとして提供することもできる。
【0036】
コネクタが、少なくとも、電気伝導性の第1伝導体要素を有しており、それにより、外部電源と第1ペイン要素との間の電気的な接続が、この第1伝導体要素を介して確立されうるようになっている。
【0037】
特には、外部電流伝導体への接続又は外部電源のケーブル接続を、コネクタ又はコネクタの少なくとも1つの第1伝導体要素を介して、確立しうるようにできる。
【0038】
「電気伝導性の伝導体要素」は、コネクタによって収容されうる、コネクタの材料に適用しうる、又はコネクタの材料に統合しうる、任意の通電要素を意味する。
【0039】
特には、本発明に関して、伝導体要素を、電気伝導性のケーブル、ストランド、ワイヤ、電気伝導性のコーティング、又はその他これらに類似するものとして、設計してよい。
【0040】
例えば、伝導体要素を、ケーブルとしてコネクタに収容し、又はコネクタに統合的に成形し、それにより、電気エネルギーが第1ペイン要素に伝達されうるようにすることを、想定することができる。
【0041】
ケーブル又はワイヤ又はストランドを、少なくとも部分的に、コネクタに収容してよく、又はコネクタ内に成形してよい。
【0042】
代替的には、コネクタが、少なくとも部分的に、電気伝導性材料を含有するようにしてよい。これに関して、伝導体要素が、コネクタに統合された伝導体要素として提供される。例えば、電気エネルギーを、第1ペイン要素に、コネクタを介して伝達することができる。さらには、コネクタを、部分的に電気伝導性コーティングを有するものとして設計することができ、それにより、電気エネルギーを、外部からカップリングすることができるようにし、かつ、コネクタを介して第1ペイン要素にまで適切に伝達されるようにすることができる。
【0043】
そのような電気伝導性コーティングを、伝導体の上に、レーザーパターニング法、接着法、スパッタリング法、3Dプリント、共押出法、統合金属/プラスチック射出成形法、又は同様の方法において、提供するようにしてよい。
【0044】
本発明に関して、「外部電源」は、特には、電流源若しくは電圧源、バッテリー、太陽電池、ペルティエ素子、又はこれらに類するものを意味することができる。したがって、「外部電源」は、機能性グレージング又はアクティブグレージングに十分な電圧を必要時に供給するために十分な、任意のタイプの電流の発生源を意味する。
【0045】
さらには、1つのコネクタが複数の伝導体要素を有してよく、それにより、異なる電圧又は電位を、関連する外部電源から、第1ペイン要素に、1つのコネクタによって伝達することができるようにする。
【0046】
さらには、電圧を、コネクタに、コネクタの1つの伝導体要素を介して導入してよく、かつ、第1ペイン要素に、複数の伝導体要素を介して送ることができる。
【0047】
このようにして、外部的な電気接続の有利な低減を達成することができ、かつ、絶縁グレージング内における、電圧又は異なる電圧の任意の所望の分布が、可能となる。
【0048】
第1ペイン要素の1つの側端部に沿う、少なくとも1つのコネクタによって、電気エネルギーの選択的かつ均一な伝達が有利に利用可能となり、それによって、アクティブグレージング又は機能性グレージングを提供することができる。絶縁グレージングの封止は、少なくとも1つのコネクタの領域のみにおいて貫通されており、それにより、システムの耐漏洩性が確保されるようになっている。さらには、少なくとも1つのコネクタに沿う専用の電流カップリングの使用によって、アクティブグレージング又は機能性グレージングを製造するために必要な労力が、低減される。
【0049】
一般に、ウィンドウにおいて、本発明に係る絶縁グレージングは、ウィンドウフレームに接続される;ここで、ウィンドウフレームを、絶縁グレージングと直接に接触して提供してよく、又は、絶縁グレージングから距離をもって提供し、それによって空気の隙間(空気ギャップ)を形成してよい。
【0050】
1つの実施態様によれば、第1ペイン要素が、第1ペイン面に、少なくとも1つの第1伝導体表面を有し、第1伝導体要素が、第1伝導体表面に、電気的に接続されている。
【0051】
特には、第1ペイン面が、第1ペイン要素の、活性化可能なペイン面であり、又は、第1ペイン要素を、第1ペイン面を介して活性化することができる。
【0052】
本発明に係る絶縁グレージング、又は本発明に係る絶縁グレージングを有する対応するウィンドウの、意図される使用状態において、第1ペイン面が、好ましくは、内部側に向いているペイン面である。
【0053】
少なくとも1つの第1伝導体表面が、伝導体要素の、機能性第1ペイン要素への電気的なカップリングのために、提供される。このようにして、伝導体要素と第1ペイン要素との間の最適な電気伝達又は電気伝達抵抗が、伝導体表面によって、特には、最小の電気抵抗を有する伝導体表面によって、提供される。
【0054】
伝導体表面は、好ましくは、少なくとも1つの第1伝導体要素の、第1ペイン要素への有利な電気的なカップリングのために、銀ペースト若しくは銀ペーストプリント又は同様の要素を、有することができる。
【0055】
伝導体表面を、銅伝導体トラックとして、若しくは同様の材料を有する伝導体トラックとして設計することを想定することができ、伝導体表面を、第1ペイン要素に接着すること若しくははんだ付けすること、又は、伝導体表面を、ペイン要素の上に超音波結合によって配置しかつそれとカップリングさせることを、想定することもできる。
【0056】
好ましくは、少なくとも1つの第1伝導体表面が、ペイン要素の側端部に沿って、第1ペイン要素又は第1ペイン面の少なくとも部分にわたって延在し、それにより、コネクタの伝導体要素からの電位が、伝導体表面を介して、ペイン要素に均一に伝達されうるようになっている。
【0057】
特には、電位の点状の導入と比較して、第1ペイン要素の比較的広い面積にわたる電位の適切な分布が、少なくとも1つの伝導体表面によって、可能となる。
【0058】
代替的には、電気的に活性な又は電気的に活性化可能な第1ペイン要素を、少なくとも1つの伝導体要素を使用して、直接にかつ直ぐに電気的に接触させうることが、想定される。このようにして、別個の伝導体表面、及び第1ペイン要素におけるそれらの適用を、省くことができる。
【0059】
別の実施態様によれば、スペーサ及びコネクタが、第1ペイン要素を収容するための受容溝を形成する。
【0060】
特には、三重グレージングのための本発明に係る絶縁グレージングの場合には、スペーサ及びコネクタを設計し、それにより、第1、第2、及び第3ペイン要素を収容し、かつそれらを互いに対して位置決めできるようにする。
【0061】
この目的のために、スペーサ及びコネクタが、好ましくは、それぞれ、受容溝を有し、この受容溝が、接続された状態において、共通の長さ方向軸に沿って、互いに対して整列する。このようにして、第1ペイン要素を、少なくとも1つのスペーサ及び少なくとも1つのコネクタの受容溝の中に収容することができる。この場合には、第2ペイン要素及び第3ペイン要素を、スペーサ及びコネクタの、対向する外側面に、配置する。スペーサの対向する外側面は、第2及び第3のペイン要素との結合のために提供される、スペーサの表面である。
【0062】
第2及び第3ペイン要素を、スペーサ及びコネクタに、第1封止構成要素を介して結合させ、それにより、封止されたペイン間空間が形成されるようにする。スペーサ及びコネクタの、最終的なウィンドウにおいてウィンドウフレームの方向に面する面に、第2封止構成要素を配置する;この第2封止構成要素は、ペインを結合する役割を有し、かつ、絶縁グレージングの安定性に貢献する。これは、スペーサの、ペイン間空間から離れて面しており、第2ペイン要素と第3ペイン要素との間にある面に、対応する。
【0063】
好ましくは、第2封止構成要素のみが、伝導体要素によって、貫通される。第1封止構成要素は、伝導体要素によって貫通されない。これは、絶縁グレージングの封止を向上させる。
【0064】
複層グレージングの場合には、スペーサ及びコネクタが、好ましくは、対応する複数の受容溝を備えている。
【0065】
さらには、第1ペイン要素を支持するための減衰材料を、受容溝に、少なくとも部分的に、挿入し、それによって、振動などを減衰するようにしてよい。そのような減衰材料は、例えば、熱可塑性エラストマーであってよい。
【0066】
この場合に、第2ペイン要素及び第3ペイン要素が、好ましくは、スペーサ及びコネクタの、対向している外側面に沿って、提供される。
【0067】
使用のために意図されているアセンブルされた状態において、第2ペイン要素を内側ペインとみなすことができ、かつ、第3ペイン要素を外側ペインとみなすことができる。
【0068】
代替的には、絶縁グレージングの場合に、例えば2つのペイン要素を有する絶縁グレージングの場合に、第1及び第2ペイン要素を、スペーサ又はコネクタの、対向している外側面に、配置する。
【0069】
このようにして、1又は複数のスペーサ、及び、それの間に配置される1又は複数のコネクタによって、本発明に係る絶縁グレージングを有しているウィンドウのための、特には三重グレージングウィンドウのための、ペイン要素の適切な配置が、可能となる。
【0070】
1つの実施態様によれば、第1伝導体表面が、第1ペイン要素の、スペーサ及び/又はコネクタの受容溝に収容されている部分に沿って、延在する。
【0071】
好ましくは、少なくとも1つの第1伝導体表面が、機能性第1ペイン要素に沿って、伝導体表面がスペーサ又はコネクタの受容溝の中に隠されるように、延在する。特には、少なくとも1つの伝導体表面を、第1ペイン要素の関連する側端部の直ぐ近傍に、提供することができる。
【0072】
有利には、伝導体表面、又は第1ペイン要素の電気的なカップリングは、外部から可視することができない。このようにして、本発明に係る絶縁グレージングによって、特にはウィンドウ内において、美的な全体的な印象を達成することができる。
【0073】
別の実施態様によれば、伝導体要素又は異なる伝導体要素への接続のために、複数の伝導体表面を、互いから離して、第1ペイン要素に沿って、提供する。
【0074】
複数の伝導体表面を、好ましくは互いから空間的かつ電気的に離して、第1ペイン表面に沿って提供することができる。例えば、種々の伝導体要素に接続される2以上の伝導体表面を、第1ペイン表面に沿って提供することができる。このようにして、第1ペイン要素に沿って、異なる電位を、種々の伝導体表面を介して、機能性第1ペイン要素に、適用することができる。
【0075】
複数の伝導体表面が、同一の伝導体要素に接続される場合、又は同一の電位を受ける場合には、電位の、第1ペイン要素の側部の長さにわたる均一な分布が、代替的に可能となる。
【0076】
電気的に分離している複数の伝導体表面が、第1ペイン要素の側端部に沿って配置され、分布される。伝導体表面は、好ましくは、第1ペイン要素の、スペーサ又はコネクタの受容溝に収容される部分に沿って、延在する。
【0077】
好ましくは、複数の伝導体表面を、受容溝の方向で互いに連ねて、配置してよい。代替的には、複数の伝導体表面を、互いに重ね合って、第1ペイン表面又はペイン要素の上に配置してよい。さらには、複数の伝導体表面を、互いの上に配置又はプリントすることができ、かつ、介在する絶縁層によって互いから電気的に分離することができる。このようにして、伝導体表面の、積層された配置を提供することもできる。
【0078】
さらには、本発明の範囲において、複数の伝導体表面を第1ペイン要素に沿って配置するための上記の選択肢の組み合わせも、提供することができる。
【0079】
1つの実施態様によれば、コネクタが少なくとも1つの引き込み部を有し、これを通って、第1ペイン要素の伝導体表面のうちの1つに接続するための少なくとも1つの伝導体要素が、延在する。引き込み部は、種々の形状を有してよく、かつ、例えば、丸い引き込み部、角度を有する引き込み部、細長い引き込み部、又は、コネクタの壁における開口部として、実施することができる。引き込み部は、適切な様式でコネクタの壁に導入され、例えば、コネクタの壁に、ドリル加工され、ミル加工され、若しくは切断加工されてよく、又は、コネクタの製造の際に既に提供されていてよい。
【0080】
特には、絶縁グレージングが、1つの伝導体要素、2つの伝導体要素、3つの伝導体要素、4つの伝導体要素、又は任意の数の伝導体要素を有してよい。さらには、対応する数の伝導体要素及び伝導体表面を、第1ペイン要素に沿って提供してよい。
【0081】
引き込み部は、好ましくは、細長い形状を有しており、好ましくは、実質的にコネクタの長さ方向に延在する。好ましくは、これは、コネクタにおける切れ目部として実施される。これは、特に簡便な製造を可能とし、かつ、伝導体要素を引き込み部に側方から単純に押し込むことによる、伝導体要素の特に容易な挿入を可能とする。
【0082】
コネクタが、ケーブル又は導電性ワイヤ又はケーブルストランドの形態の少なくとも1つの伝導体要素を、適切に設計された引き込み部に収容するようになっていてよい。このようにして、コネクタの製造の後で、かつ、絶縁グレージングのアセンブリの間に、伝導体要素を、コネクタに挿入し配置し、かつ第1ペイン要素及び外部電源に、適切に接続することができる。
【0083】
少なくとも1つの伝導体要素を、少なくとも1つのスペーサとコネクタとのアセンブリの前又は後で、コネクタの少なくとも1つの引き込み部を通して延在させることができる。このようにして、伝導体要素を、簡便な様式で、コネクタに配置し、又はコネクタの中に収容することができ、それによって、外部電源又は外部電流ケーブルと第1ペイン要素との間の電気的な接続を、確立する。
【0084】
特に好ましくは、上記の少なくとも1つの伝導体要素が、コネクタの製造の間に、既に、コネクタの少なくとも1つの引き込み部を通って延在している。これは、押出法の間に又は射出成形法の間に、特に簡便に達成することができる。そのような構成要素の耐漏洩性は、特に高い。
【0085】
別の実施態様では、コネクタが、本質的に、スペーサの断面構造を有するようにする。
【0086】
このようにして、少なくとも1つのコネクタ及び少なくとも1つのスペーサが、好ましくは、同じ断面を有しており、それによって、互いに接続される。特には、このようにして、三重グレージング又は複層グレージングの第1ペイン要素のための共通の受容溝を、形成することができる。
【0087】
コネクタ及びスペーサは、それらの機能において、下記の点で、異なる:コネクタは、追加的に、外部電源と第1ペイン要素との間の電気的な接続を提供する役割を有する。
【0088】
本発明に関して、コネクタは、スペーサの断面構造から、わずかなずれを有することができる。このようにして、コネクタを、例えばケーブル又はストランドの形態の伝導体要素を収容するための少なくとも1つの引き込み部を有するものとして、設計することができる。
【0089】
結果として、コネクタが、少なくとも1つのスペーサと比較して、同様の、又は実質的に同一の、断面構造を有する。特には、コネクタの断面の輪郭と、スペーサの断面の輪郭とが、好ましくは、一致する。
【0090】
別の実施態様によれば、少なくとも1つのプラグコネクタが、スペーサの、コネクタへの、非確動的なかつ/又は確動的な接続のために、提供される。
【0091】
特には、少なくとも1つのスペーサを、少なくとも1つのコネクタに、少なくとも1つのプラグコネクタによって、接続してよい。
【0092】
スペーサ及びコネクタを、それぞれ、少なくとも1つのプラグコネクタによって、非確動的かつ/又は確動的に接続することができるので、絶縁グレージングのペイン要素の強固なアセンブリを、提供することができる。
【0093】
1つの実施態様では、スペーサ及びコネクタの基本的な構造が、それぞれ、プラグコネクタを収容するための少なくとも1つの中空空間を、有する。
【0094】
特には、スペーサ及びコネクタを、それぞれ、中空構造として実施することができる。このようにして、プラグコネクタを、スペーサ及びコネクタの中空空間に挿入することができ、それによって、非確動的かつ/又は確動的な接続が、提供される。
【0095】
プラグコネクタは、市販されているスペーサを接続するために適している慣用的なプラグコネクタであってよい。
【0096】
代替的には、少なくとも1つのプラグコネクタが、スペーサとともに、固定されたユニットを形成することができる。
【0097】
別の実施態様では、少なくとも1つのプラグコネクタが、コネクタとともに、固定されたユニットを形成する。このようにして、本発明に係る絶縁グレージング又は本発明に係るウィンドウ又は対応するファサードを製造するために必要なアセンブリの労力が、比較的少なくなる。好ましくは、スペーサの基本的な構造が、少なくとも1つの中空空間を有しており、かつ、コネクタが、スペーサの中空空間に導入されることができる少なくとも1つの挿入脚部を有する。好ましくは、スペーサの少なくとも1つの中空空間に導入することができる挿入脚部を、コネクタの両方の側に配置し、特には、コネクタに固定的に接続し、それによって、非確動的かつ/又は確動的な接続を確立する。このようにして、必要となるアセンブリの労力及び材料支出が、比較的少なくなる。
【0098】
有利には、間に配置されたコネクタを有している複数のスペーサを接続することができ、それによって、ウィンドウフレーム又はウィンドウのための本発明に係る絶縁グレージングを形成することができる。1つの実施態様によれば、絶縁グレージングが、第1封止構成要素及び第2封止構成要素を有しており、少なくとも1つの伝導体要素が、コネクタの領域において、第2封止構成要素のみを通って延在し、かつ、第1封止構成要素を通って延在せず、それによって、外部電源の、第1ペイン要素への接続が、提供されている。第1封止構成要素、及び第2封止構成要素は、好ましくは、それぞれ、一体的に実施される。
【0099】
第1封止構成要素は、好ましくは、ペイン要素を結合するために、かつ絶縁グレージングを封止するために、スペーサ及びコネクタの外側面に提供される。これに関して、第1封止構成要素を、それぞれ、スペーサ又はコネクタの2つの外側面に、配置する。
【0100】
第1封止構成要素が、ブチル封止構成要素などであってよい。
【0101】
特には、少なくとも1つの第1封止構成要素を、第1ペイン要素の電気的なカップリングの影響を受けずに、好ましくは連続的な封止剤として一体的に、提供することができる。
【0102】
第二封止構成要素は、好ましくは、ウィンドウフレームに対して絶縁グレージングを封止するために、提供される。特には、ウィンドウフレームを、第2封止構成要素から離してよく、例えば、それによって、空気の隙間を形成する。このようにして、第2封止構成要素が、スペーサ又はコネクタの、ペイン要素の間の空間から離れて面している1つの側に沿って、提供される。
【0103】
第2封止構成要素が、ポリウレタン、ポリスルフィド、シリコーンなどでできていてよい。
【0104】
好ましくは、第1封止構成要素及び第2封止構成要素が、1つのペイン要素の1つの側端部に沿って、一体的に形成される。結果として、第1及び第2封止構成要素が、好ましくは、ペイン要素のそれぞれの側端部の長さ全体に沿って互いに結合しているスペーサ及びコネクタにわたって、延在する。
【0105】
少なくとも1つのコネクタの領域において、第2封止構成要素が、少なくとも1回、貫通され、又は通過され、それによって、コネクタ又は伝導体要素による外部電源への電気的な接続を提供することができる。
【0106】
特には、第1封止構成要素ではなく、第2封止構成要素のみが、コネクタの領域において、少なくとも1つの伝導体要素のみによって貫通されるようにする。第2封止構成要素のみが、コネクタの領域において、伝導体要素によって通過されるので、コネクタは、第1封止の貫通を必要とすることなく、第1ペイン要素の電気的な接続を、確保する。これは、第1及び第2封止部の貫通によって電気的な接続を行っている従来のグレージングと比較して、絶縁グレージングの耐漏洩性を実質的に向上させる。
【0107】
好ましくは、伝導体要素を、第2封止構成要素にキャストするようにしてよく、又は、第2封止構成要素とともに成形するようにしてよい。
【0108】
このようにして、絶縁グレージングの耐漏洩性、特にはペイン要素の間のペイン間空間の耐漏洩性が、確保される。さらには、絶縁グレージングを製造しかつ電気的に接続するために必要な労力が、低減される。
【0109】
本発明の等位の実施態様は、本発明に係る絶縁グレージングを有するウィンドウ、特には絶縁グレージングウィンドウ、又は三重グレージングウィンドウを、提供する。
【0110】
少なくとも1つのコネクタ、好ましくは2つのスペーサの間に配置されている少なくとも1つのコネクタを用いて、機能性第1ペイン要素への電気的な接続を提供することができ、ウィンドウの最適化された耐ガス漏洩性及び耐液体漏洩性、並びに、本発明に係るウィンドウを製造するための労力及び費用の低減が、同様に達成される。
【0111】
本発明を、下記において、添付の図面を参照して、説明する。
【0112】
図1は、絶縁グレージング、特には三重グレージングの第1の例示的な実施態様の全体図を描写している。特には、絶縁グレージングを、断面図において描写している。
【0113】
絶縁グレージングは、第1、第2、及び第3のペイン要素1;2;3を有するものとして示されている。さらに、絶縁グレージングが、コネクタ5を有している。コネクタ5に接続されているスペーサ4は、図1では示されておらず、又は、第2ペイン要素2によって隠されている。
【0114】
この場合に、図1の絶縁グレージングは、三重絶縁グレージングとして実施されている。コネクタ5及びスペーサ4は、三重絶縁グレージングの3つのペイン要素を収容するために適切に実施されている。
【0115】
好ましくは、第2ペイン要素2が、内側ペインであり、第3ペイン要素3が、外側ペインである。中央に配置されている第1ペイン要素1は、アクティブペイン要素又は機能性ペイン要素として実施されている。
【0116】
好ましくは、図1の絶縁グレージングが、エレクトロクロミックグレージング又は液晶グレージングであってよく、特には、第1ペイン要素1が、機能性ペイン要素である。
【0117】
第2及び第3ペイン要素2;3が、スペーサ4又はコネクタ5の外側面に配置されている。第1ペイン要素1が、スペーサ4又はコネクタ5の受容溝7に収容され、かつ位置決めされている。
【0118】
コネクタ5の幅に沿って延在している第2封止構成要素9.2が、コネクタ5と、第2及び第3ペイン要素2、3との間に、示されている。特には、第2封止構成要素9.2が、コネクタ5の幅に沿って、コネクタ5の、第1ペイン要素1から離れて面している側に、延在している。
【0119】
第2封止構成要素9.2は、特には、絶縁グレージングの機械的な安定性及び絶縁グレージングの封止を向上させることが意図されている。第2封止構成要素9.2は、好ましくは、一体的に実施される。
【0120】
さらに、図1は、2つの外部電流伝導体又は外部ケーブル13.1;13.2を示しており、これらが、コネクタ5の方向に延在している。特には、外部電流伝導体13.1;13.2は、電気エネルギーを伝達するために絶縁グレージングを外部電源に接続するために、提供される。
【0121】
図1に記載されている絶縁グレージングの使用に関して、絶縁グレージングがウィンドウフレームによって適切に取り囲まれることが、意図されている。したがって、ウィンドウフレームを、第2封止構成要素9.2に接続することができ、又は、好ましくは、第2封止構成要素9.2から距離をもって、提供することができる。
【0122】
図2aは、図1の絶縁グレージングの第1の例示的な実施態様の拡大図である。
【0123】
コネクタ5が、スペーサ4に接続されていることがわかる。接続は、好ましくは、(図2a及び図2bには示されていない)プラグインコネクタによって行われ、これを、スペーサ4及びコネクタ5の中空空間12に、挿入する。
【0124】
図2aに関して、装置が、第1ペイン要素1の側端部に沿って、1又は複数のコネクタ5を有することができ、これらが、それぞれ、別個に、スペーサ4の間に配置されている。
【0125】
図2aによれば、第3ペイン要素3又は(図2aには示されていない)第2ペイン要素2が、コネクタ5又はスペーサ4の側方表面に提供される。第2ペイン要素2及び第3ペイン要素3は、それぞれ、第1封止構成要素9.1によって、コネクタ5及びスペーサ4の側方表面に沿って、結合されている。
【0126】
第1封止構成要素9.1が、ブチル結合剤又はブチル封止剤であってよい。
【0127】
第2封止構成要素9.2が、第2ペイン要素2と第3ペイン要素3との間に、コネクタ5又はスペーサ4の幅にわたって、提供されている。第2封止構成要素は、特には、絶縁グレージングの機械的な安定性及び絶縁グレージングの封止を向上させることが意図されている。
【0128】
第1ペイン要素1が、受容溝7に配置されている。受容溝7は、共通の長さ方向軸Xに沿って、スペーサ4及びコネクタ5によって、形成されている。受容溝7は、実質的にU形状であり、又は類似の形状である。
【0129】
好ましくは、第1ペイン要素1を結合する役割及び第1ペイン要素1の動きを減衰させる役割を有しうる(図2aには示されていない)減衰性材料を、受容溝7の中に提供することができる。
【0130】
さらには、第1ペイン要素1が、図2aに係る第1機能性ペイン面1.1に、第1及び第2伝導体表面10.1;10.2を有する。第1及び第2伝導体表面10.1;10.2は、実質的に矩形であり、第1ペイン要素1において、互いに空間的かつ電気的に分離して配置されている。
【0131】
第1ペイン要素1を、(図1〜3には示されていない)第1ペイン面1.1において電気的に活性化可能なコーティング又はアクティブコーティングを有するものとして、設計することができる。このようにして、第1ペイン要素1を、機能性又は活性可能なペイン要素として、提供することができる。
【0132】
伝導体表面10.1;10.2が、第1ペイン要素1の側端部に近接して提供されている。特には、伝導体表面10.1;10.2が、第1ペイン要素1の、コネクタ5又はスペーサ4の受容溝7に位置している部分に沿って、配置される。
【0133】
このようにして、美的な外的全体的な印象が達成され、例えば、第2及び/若しくは第3ペイン要素2;3に沿う、又は、第1ペイン要素1の、第1ペイン面1.1とは反対側のペイン面に沿う、スクリーンとしての黒色プリントコーティングを、省くことが可能となる。
【0134】
好ましくは、第1及び第2伝導体表面10.1;10.2が、第1ペイン要素1の側端部に可能な限り近接して、配置される。
【0135】
必要な場合には、図2aに従って、第1及び第2伝導体表面10.1;10.2を、第1ペイン要素1の側端部から距離をもって配置することができる。これは、特には、金属などの伝導体材料でできているコネクタとの組み合わせの場合に、有利である。
【0136】
図2aによれば、コネクタ5に、2つの伝導体要素6.1;6.2が提供されている。伝導体要素6.1;6.2は、コネクタ5の細長い引き込み部11を通って、第2封止構成要素9.2から、第1ペイン要素1の伝導体表面10.1;10.2にまで、延在している。
【0137】
コネクタの引き込み部11は、長さ方向軸Xの方向における切れ目部として実施されており、伝導体要素6.1;6.2の通過のために使用される。伝導体要素6.1;6.2は、図2aによれば、特に、電気伝導性のケーブル又はストランドとして実施される。代替的には、伝導体要素6.1;6.2を、伝導体トラックとして実施することができる。
【0138】
受容溝7の中で、伝導体要素6.1;6.2が、V形状のパターンで、それぞれの伝導体表面10.1;10.2の方向に、延在している。このようにして、第1及び第2伝導体表面10.1;10.2を、種々の伝導体要素6.1;6.2に接続することができ、かつ、必要な場合には、異なる電圧に供することができる。
【0139】
このようにして、機能性ペイン又は機能性第1ペイン要素1の異なる機能を、適用される電圧に応じて、2つの伝導体要素6.1;6.2に沿って、実行することができる。
【0140】
伝導体要素6.1;6.2が、コネクタ5に収容されており、かつ、引き込み部11を通って、第2封止構成要素9.2の方向に延在している。代替的には、好ましくは、伝導体要素6.1;6.2をコネクタ5に一体的に統合するようにすることができ、又は、コネクタ5の材料中にそれらをキャストすることができる。この実施態様は、特には、耐漏洩性を向上させ、かつ、製造が容易である。
【0141】
特には、伝導体要素6.1;6.2が、第2封止構成要素9.2のみを通過し、かつ、それぞれ、外部電流ケーブル13.1;13.2のうちの1つと接続を形成する。このようにして、伝導体表面10.1;10.2への電気的な接続を、伝導体要素6.1;6.2を有するコネクタ5によって、確立することができる。
【0142】
好ましくは、伝導体要素6.1;6.2を、第2封止構成要素9.2の中にキャストし、それによって、装置の耐漏洩性を確保する。
【0143】
したがって、図2aに係る、外部電源に接続されている外部電流ケーブル又は電流伝導体13.1;13.2から、コネクタ5を介して、第1ペイン要素1の伝導体表面6.1;6.2への、電気的な接続を、確立することができる。
【0144】
図2bも、回転した視点からの、図2aに係る第1の例示的な実施態様を描写している。
【0145】
特には、第1及び第2伝導体要素6.1;6.2が、それぞれ、互いに電気的に分離されている伝導体表面10.1;10.2のうちの1つに接続されていることがわかる。伝導体表面10.1;10.2及び伝導体要素6.1;6.2が、受容溝7及び第1ペイン要素1に沿って分布して、配置されている。
【0146】
外部電源又は外部電力ケーブル13.1;13.2と第1ペイン要素1との間の電気的な接続が、コネクタ5の伝導体要素6.1;6.2を介してのみ行われるので、絶縁グレージングの簡便化された製造が、確保される。
【0147】
さらには、コネクタ5の伝導体要素6.1;6.2は、第2封止構成要素9.2を、短い距離にわたって通過する必要があるのみである。
【0148】
特には、第1の例示的な実施態様に係る、ケーブル又はストランドとして設計されている伝導体要素6.1;6.2が、ケーブル又はストランドとして第2封止構成要素9.2の中にキャストされている場合には、絶縁グレージングの完全な耐漏洩性が、第1及び第2封止構成要素9.1;9.2によって、有利に達成されうる。
【0149】
図1図2bによれば、受容溝7が、コネクタ5又はスペーサ4に対して、実質的に中央で、又は対称的に、配置されている。
【0150】
代替的には、受容溝7が、1つの側に寄っていてもよく、又は、非対称で実施されていてもよい。特には、コネクタ5を、非対称的に配置された受容溝7を有しているものとして実施することができる。
【0151】
このようにして、例えば、第1ペイン要素1と第2ペイン要素2との間に、第1ペイン要素1と第3ペイン要素3との間よりも短い距離を、提供しうる。このようにして、例えば、音響又は音の減衰値の最適化を達成することができる。
【0152】
図3は、絶縁グレージングの第2の例示的な実施態様を、二重グレージングとして描写している。
【0153】
本質的に、図3に係る第2の例示的な実施態様は、図1に係る第1の例示的な実施態様とは、二重グレージングとしてのその設計の点、及び、それに関連する、少なくとも1つのスペーサ4’及び少なくとも1つのコネクタ5’の断面構造の設計の点で、異なっている。
【0154】
コネクタ5’が、スペーサ4’に接続されている。好ましくは、コネクタ5’が、2つのスペーサ4’の間に配置される。図3では、絶縁グレージングを、コネクタ5’を通る断面において、描写している。
【0155】
コネクタ5’は、適切に、スペーサ4’と同じ長さを有してよく、又は、実質的に比較的短く実施されてもよい。
【0156】
コネクタ5’及びスペーサ4’は、それぞれ、中空空間12を有して設計されている。
【0157】
特には、コネクタ5’及びスペーサ4’が、同一の断面構造を有する。コネクタ5’及びスペーサ4’を、中空空間に導入しうるプラグコネクタ(図3に示されていない)によって、接続することができる。
【0158】
第1ペイン要素1が、コネクタ5’の側方表面に、第1封止構成要素9.1によって、結合されている。第2ペイン要素2が、コネクタ5’の反対側の外側面に、第1封止構成要素9.1によって、付着又は結合されている。
【0159】
図3の例示的な実施態様では、第1ペイン要素1が、外側ペインとして提供されていてよい。第1ペイン要素1の機能性第1ペイン表面1.1が、絶縁グレージングの第2ペイン要素2に面している。第2ペイン要素2は、この例示的な実施態様では、好ましくは、絶縁グレージングの内側ペインである。
【0160】
第2封止構成要素9.2が、第1ペイン要素1と第2ペイン要素2との間で、コネクタ5’又はスペーサ4’の幅に沿って提供され、それにより、コネクタ5’又はスペーサ4’がウィンドウフレームに対して封止されるようになっている。
【0161】
第1封止構成要素9.1及び第2封止構成要素9.2は、好ましくは、それぞれ、一体的に設計されている。
【0162】
特に、図3の絶縁グレージングは、ウィンドウのためのウィンドウフレーム構造が第2封止構成要素9.2の上に提供されうるように、提供される。
【0163】
図3によれば、互いに距離をあけて配置されている2つの伝導体表面10.1;10.2が、第1ペイン要素1の第1ペイン面1.1に沿って提供されている。伝導体表面10.1;10.2が、互いから電気的に分離されている。
【0164】
伝導体表面10.1;10.2は、好ましくは、銀ペーストプリントなどとして実施されてよく、それにより、第1ペイン要素1への電位の適切なカップリングが可能となるようにしてよい。
【0165】
特には、第1伝導体表面10.1及び第2伝導体表面10.2を、互いから離して配置し、それにより、第1伝導体表面10.1及び第2伝導体表面10.2を介して異なる電位をカップリングさせることができるようにする。
【0166】
さらには、第1伝導体表面10.1及び第2伝導体表面10.2を、第1ペイン要素1において、第1封止構成要素の上方に配置する。美的な全体的な印象を達成するために、黒色プリントを、例えば、第1ペイン要素1に沿って提供してよく、それにより、絶縁グレージングの使用の意図されている状態において、伝導体表面10.1;10.2が不可視であるようにしてよい。
【0167】
伝導体要素6.1;6.2を、それぞれ、第1伝導体表面10.1及び第2伝導体表面10.2にカップリングする。伝導体要素6.1;6.2は、図3によれば、ワイヤ形状の伝導体要素などとして提供される。特には、第1及び第2伝導体要素6.1:6.2が、それぞれ、それぞれの第1伝導体表面10.1及び第2伝導体表面10.2にカップリングするためのアーチ状の部分を有する。
【0168】
伝導体要素6.1;6.2が、コネクタ5’の中に収容されており、又はコネクタ5’の上にあり、それにより、第1ペイン要素1と外部電源との間に、コネクタ5’を介して、電気的な接続が確立されうるようになっている。
【0169】
伝導体要素6.1;6.2が、中空空間12を有するコネクタ5’を通っており、かつ、第2封止構成要素9.2を通っている。第1伝導体要素6.1及び第2伝導体要素6.2のみが、可能な限り最短のルートで、第2封止構成要素9.2を通過している。
【0170】
好ましくは、第1伝導体要素6.1及び第2伝導体要素6.2が、第2封止構成要素9.2内にキャストされる。
【0171】
図3によれば、伝導体要素6.1;6.2が、それぞれ、外部電源の外部電流伝導体13.1;13.2に開かれている。このようにして、コネクタ5’の伝導体要素6.1;6.2によって、第1ペイン要素1への電気的な接続を確立することができる。
【0172】
一般に、少なくとも1つの特別なコネクタ5;5’の使用を介した本発明に係る絶縁グレージング又は本発明に係るウィンドウによって、有利には、外部電源と第1ペイン要素1との間の電気接続を確立することが可能となる。
【0173】
少なくとも1つのコネクタ5、少なくとも1つの伝導体要素6.1;6.2、及び少なくとも1つの伝導体表面10.1;10.2を使用することによって、第1ペイン要素1における電位の均一な導入を行うことができる。
【0174】
同時に、改善された封止とともに、比較的少ない製造の労力及び低減された製造コストが、確保される。
本開示に係る発明は、下記の態様を含む。
<態様1>
絶縁グレージング、特には三重グレージング又は複層グレージングであって、
少なくとも1つの第1ペイン要素(1)、第2ペイン要素(2)及び第3ペイン要素(3)、少なくとも1つのスペーサ(4)、少なくとも1つのコネクタ(5)、並びに、少なくとも1つの第1封止構成要素(9.1)及び少なくとも1つの第2封止構成要素(9.2)を有し、
前記スペーサ(4)及び前記コネクタ(5)が、互いに隣り合って配置されており、それにより、それらが、共通の長さ方向軸(X)に沿って延在するようになっており、
前記スペーサ(4)及び前記コネクタ(5)が、前記第1ペイン要素(1)を収容するための受容溝(7)を形成しており、
前記スペーサ(4)及び前記コネクタ(5)が、前記受容溝(7)の中で、前記第1ペイン要素(1)を、収容し、かつ位置決めしており、かつ、
前記コネクタ(5)が、少なくとも1つの電気伝導性の第1伝導体要素(6.1)を有しており、それにより、外部電源と前記第1ペイン要素(1)との間に、前記第1伝導体要素(6.1)を介して、電気的な接続が確立されうるようになっている、
絶縁グレージング。
<態様2>
前記第1ペイン要素(1)が、第1ペイン面(1.1)に、少なくとも1つの第1伝導体表面(10.1)を有しており、
前記第1伝導体要素(6.1)が、前記第1伝導体表面(10.1)に電気的に接続されていること、
を特徴とする、態様1に記載の絶縁グレージング。
<態様3>
前記第1伝導体表面(10.1)が、前記第1ペイン要素(1)の、前記スペーサ(4)及び/又は前記コネクタ(5)の前記受容溝(7)に収容されている部分に沿って、延在していること、
を特徴とする、態様1又は2に記載の絶縁グレージング。
<態様4>
複数の伝導体表面(10.1;10.2)が、前記第1伝導体要素(6.1)又は種々の伝導体要素(6・1;6.2)への接続のために、前記第1ペイン要素(1)に沿って、互いに離れて提供されていること、
を特徴とする、態様1〜3のいずれか一項に記載の絶縁グレージング。
<態様5>
少なくとも1つの伝導体要素(6.1;6.2)が、前記コネクタ(5)の領域において、前記第2封止構成要素(9.2)のみを通って延在して、前記第1ペイン要素(1)への前記外部電源の接続を確立していること、
を特徴とする、態様1〜4のいずれか一項に記載の絶縁グレージング。
<態様6>
前記コネクタ(4)が、少なくとも1つの引き込み部(11)を有しており、前記伝導体要素(6.1;6.2)のうちの少なくとも1つが、前記第1ペイン要素(1)の前記伝導体表面(10.1;10.2)のうちの少なくとも1つに接続するために、この引き込み部を通っていること、
を特徴とする、態様1〜5のいずれか一項に記載の絶縁グレージング。
<態様7>
前記コネクタ(5)が、本質的に、前記スペーサ(4)の断面構造を有していることを特徴とする、態様1〜6のいずれか一項に記載の絶縁グレージング。
<態様8>
少なくとも1つのプラグコネクタが、前記スペーサ(4)の、前記コネクタ(5)への、非確動的かつ/又は確動的な接続のために提供されていることを特徴とする、態様1〜7のいずれか一項に記載の絶縁グレージング。
<態様9>
前記スペーサ(4)及び前記コネクタ(5)の基本構造が、それぞれ、前記プラグコネクタを収容するための少なくとも1つの中空空間(12)を有することを特徴とする、態様8に記載の絶縁グレージング。
<態様10>
前記コネクタ(5)が、少なくとも1つの挿入脚部を有しており、かつ、
前記スペーサ(4)の基本構造が、非確動的な接続及び/又は確動的な接続を形成するために、前記挿入脚部を収容することに適している少なくとも1つの中空空間(12)を有していること、
を特徴とする、態様1〜7のいずれか一項に記載の絶縁グレージング。
<態様11>
前記第1封止構成要素(9.1)及び前記第2封止構成要素(9.2)が、それぞれ、一体的に形成されていることを特徴とする、態様1〜10のいずれか一項に記載の絶縁グレージング。
<態様12>
態様1〜11のいずれか一項に記載の絶縁グレージングを有する、ウィンドウ。
【符号の説明】
【0175】
1 第1ペイン要素
1.1 第1ペイン要素の第1ペイン面
2 第2ペイン要素
3 第3ペイン要素
4;4’ スペーサ
5;5’ コネクタ
6.1 伝導体要素
6.2 伝導体要素
7 受容溝
9.1 第1封止構成要素
9.2 第2封止構成要素
10.1 第1伝導体表面
10.2 第2伝導体表面
11 引き込み部
12 中空空間
13.1 外部電流伝導体
13.2 外部電流伝導体
X 長さ方向軸
図1
図2a
図2b
図3